説明

シリーズハイブリッド車両を作動させる方法

【課題】オペレータの出力要求に応じた方法においてシリーズハイブリッド車両を作動させる一方で、車両のドライバビリティにおいて、エンジン効率を最大化し、障害を最小化するのに好適な方法を提供すること。
【解決手段】シリーズハイブリッド車両の運転者が出力要求をする場合、第2の動力源(12)は、エネルギー貯蔵デバイス(14)に貯蔵された第2のエネルギー、エンジン(16)によって生成された直接入力のエネルギー、または両方、のいずれかが供給されるが、それは車両の第2の貯蔵デバイスのみに貯蔵された利用可能な第2のエネルギー量、および車両速度との組み合わせに依存する。エンジンが第2のエネルギーを生成するために使用される間、エンジンが作動する動力効率レベルはまた、車両速度、車両の第2の貯蔵デバイスのみに貯蔵された利用可能な第2のエネルギー量、および車両速度との組み合わせに依存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、シリーズハイブリット車両を作動させるための方法に関する。より詳細には、ドライバビリティにおける障害を最小化する一方で、燃料効率を最大化するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最も広い意味における「ハイブリッド車両」という言葉は、一つ以上の動力源および一つ以上のエネルギー貯蔵手段を有する車両を意味する。ハイブリッド車両の目標は、いくつかの類似した、または異なるタイプのエネルギー貯蔵庫および/またはエネルギー変換器と、異なる駆動構成要素とを組み合わせること、および、さもなければ、単一の動力源の使用を介して達成されるよりも、より大きな全面的なエネルギーの節約となる方法において、変化する作動条件の下で、それぞれの動力源を作動させることである。
【0003】
ハイブリッド車両の第1の動力源は通常、燃料エネルギー(第1のエネルギー)によって動力を供給されるエンジンであり、第2の動力源は通常、電気エネルギー(「第2のエネルギー」の形式)によって動力を供給される一つ以上の電気モータ/ジェネレータ、および/または、水圧(これもまた「第2のエネルギー」の形式)によって動力を供給される一つ以上の水圧式モータ/ポンプであるが、それらに限定されるわけではない。
【0004】
ハイブリッド車両の駆動構成要素により、車両の第1および第2の動力源が共に独立して車両の車輪に動力を伝達する場合、その車両は一般に、パラレルハイブリッド車両と呼ばれ、車両の車輪はエンジンによって(従来の車両にてなされているように)単独で駆動され得、または、第2の動力源によって単独で駆動され得る。反対に、車両の第2の動力源のみが動力を車両の車輪に伝達するように、ハイブリッド車両の駆動構成要素が構成されている場合、その車両は一般に、シリーズハイブリッド車両と呼ばれる。シリーズハイブリッド車両において、エンジンは、エネルギーを変換し、第2の動力源に動力を供給するための動力を提供するために使用されるが、エンジンは、車両の車輪に機械的にリンクされているわけではない。
【0005】
現在までに、パラレルハイブリッド車両がシリーズハイブリッド車両よりも商業的に、より成功している。例えば、本田技研工業によって製造されたハイブリッド車両であるInsightや、トヨタ自動車によって製造されたハイブリッド車両であるPriusは、最初の二つの市場販売されたハイブリッド車を代表しており、その両方がパラレルハイブリッド車両である。シリーズハイブリッド車両よりもパラレルハイブリッド車両が商業的に成功したのは、大方の部分において、ハイブリッド車両の第2のエネルギーを貯蔵するために使用されるエネルギー貯蔵デバイスに関して利用可能である技術および知識の状態のためである。例えば、初期世代のバッテリーなどのような、第1世代の第2のエネルギー貯蔵デバイスの多くは、エネルギー貯蔵デバイスの寿命を保つために、低い充電率を要求する。この低い充電率の要求は、ハイブリッド車両設計者に利用可能な選択を制限し、特に、パラレルハイブリッドに利用可能な選択を制限するよりも、シリーズハイブリッドに利用可能な選択を多く制限する。シリーズハイブリッド車両において、充電率は、定義上は一つのエンジンによって提供される。このように、以前の世代のエネルギー貯蔵デバイスを用いてシリーズハイブリッド車両におけるエンジンのサイズおよび較正に影響する設計の選択は、要求される低い充電率を生成するために、十分に低い動力レベルを生成し、その一方で、さもなければ単一の動力源の使用を介して達成されるよりも、より大きな全面的なエネルギーの節約を達成する、シリーズハイブリッドのエンジンを有するための必要性によって制限される。
【0006】
エンジン効率は、低負荷よりも高負荷においてより良いゆえ、従来技術のシリーズハイブリッド車両におけるエンジンは、通常、非常に小さく、高負荷にて動作するように較正される。これにより、エンジンは、その最大の効率により近いレベルにて動作し、その一方で、要求される低い充電率を生成するために、十分に低い供給レベルを生成させる。しかしながら、低い充電率のために、以前の世代のエネルギー貯蔵デバイス内に貯蔵されたエネルギーは、しばしば、それが補給され得るよりも、さらに迅速に使い果たされてしまう。したがって、シリーズハイブリッド車両のエネルギー貯蔵デバイス内に貯蔵されたエネルギーが使い果たされた場合、運転者は旅を完遂することができない。というのも、そのエンジンだけでは、小さすぎて、車両を安全に進ませることができないからである。
【0007】
結果として、シリーズハイブリッド車両を作動させる、新しい改善された方法が必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シリーズハイブリッド車両全体のさらなるエネルギー効率ゲインのために設計される方法において、車両を作動させるための新しい、改良された方法に関する。
【0009】
本発明の原理に従い、シリーズハイブリッド車両の運転者が出力を要求する場合、第2の動力源が、(1)エネルギー貯蔵デバイスに貯蔵された第2のエネルギー、(2)エンジンによって生成され、第2の動力源(「直接入力のエネルギー」)に直接に動力を供給するために使用される第2のエネルギー、または(3)それら両方、のいずれかを供給され、それによって動力を供給される。選択に関する決定は、車両の第2のエネルギー貯蔵デバイスに貯蔵された利用可能な第2のエネルギー量に依存し、場合によっては、運転者によって要求される動力レベルにも依存する。エンジンが第2のエネルギーを生成しない場合、そのエンジンは、オフにされるか、アイドル状態となる。しかしながら、エンジンが第2のエネルギーを生成する場合、エンジンが作動する動力/効率レベルは、(1)車両の第2の貯蔵デバイスに貯蔵された利用可能な第2のエネルギー量、または(2)車両の第2の貯蔵デバイスに貯蔵された利用可能な第2のエネルギー量および車両速度、のいずれかに依存する。
【0010】
一実施形態において、シリーズハイブリッド車両は、第1の動力源から第1の動力量を選択的に生成し、第1の動力源からの第1の動力量の第1の一部を、直接入力のエネルギー量に変換し、直接入力のエネルギー量を、直接に第2の動力源に供給することによって作動する。
【0011】
別の実施形態において、シリーズハイブリッド車両における第2の動力源は、エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視し、(1)利用可能な貯蔵されたエネルギー量が貯蔵されたエネルギーの所定の上範囲内にある場合、第1の動力レベルにて、または、ほぼ第1の動力レベルにて、(2)利用可能な貯蔵されたエネルギー量が貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内にある場合、第2の動力レベルにて、またはほぼ第2の動力レベルにて、(3)利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内である場合に、動力レベルの範囲内にて、エンジンを作動させる。
【0012】
さらに別の実施形態において、シリーズハイブリッド車両は、エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視し、利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部、(2)直接入力のエネルギー量の一部、(3)利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部および直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせ、のいずれかを用いて、第2の動力源に選択的に動力を供給すること、によって作動する。
(項目1)
第1の動力源および第2の動力源を有するシリーズハイブリッド車両を作動させる方法であって、該方法は、
該第1の動力源から第1の動力量を選択的に生成することと、
該第1の動力源からの動力量の第1の部分を、直接入力のエネルギーに変換することと、
該直接入力のエネルギーを、該第2の動力源に、直接に供給することと、
エネルギー貯蔵デバイス内にて利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が第1の選択されたレベルを下回る場合に、該第1の動力源から第1の動力を生成することと、
該第1の動力を生成するために、複数の所定の動力レベルのうちの一つにて、エンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、該複数の所定の動力レベルのうちの一つを選択することと、
を包含する、方法。
(項目2)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記エンジンをオフにすることをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記エンジンをアイドル状態にすることをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記エンジンをアイドル状態にすることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第1の選択されたレベルを上回り、該車両を減速させるコマンドが出された場合に、前記エンジンをオフにすることと
を包含する、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記複数の事前に選択された動力レベルが、前記エンジンの効率的な作動のための所定の最小の動力レベルを含み、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内にある場合、該エンジンが該所定の最小の動力レベルにて、またはほぼ最小の動力レベルにて、作動する、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記複数の事前に選択された動力レベルが、前記エンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベルを含み、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内にある場合、該エンジンが該所定の最大の動力レベルにて、またはほぼ最大の動力レベルにて、作動する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲が、該利用可能な貯蔵されたエネルギーが完全に枯渇している範囲か、または、ほぼ完全に枯渇する範囲を含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記複数の事前に選択された動力レベルが、前記エンジンの効率的な作動のための所定の動力レベルの範囲内にあり、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内にある場合、該複数の事前に選択された動力レベルのうちの一つが所定の動力レベルの範囲内にある、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記複数の事前に選択された動力レベルのうちの一つが、前記車両の運転者によって要求された前記動力に、方向的に対応する、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記複数の事前に選択された動力レベルのうちの一つが、前記所定の範囲内の前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量とほぼ反比例している、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記エンジンが第1および第2のエンジンからなり、利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記第1の選択されたレベルが、利用可能な貯蔵されたエネルギーの第2および第3のそれぞれの選択されたレベルよりも高く、該第2の選択されたレベルが該第3の選択されたレベルよりも高く、
前記方法は、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第1の選択されたレベルを下回る場合に、該第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が、(1)第2の選択されたレベルを下回り、車両に動力を供給するためのコマンドが動力要求の所定のレベルを超過する場合、または(2)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第3の選択されたレベルを下回る場合、のいずれかである場合に、該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記第2のエンジンが作動する場合、前記第1のエンジンのための前記複数の事前に選択された動力レベルのうちの一つが、該第1のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベルであるか、またはほぼ最大の動力レベルであり、ならびに、前記第2のエンジンのための前記複数の事前に選択された動力レベルのうちの一つが、(1)利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内の前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量と反比例する動力レベルの所定の範囲内の動力レベル、または(2)該第2のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベル、のうちのいずれかである、またはほぼいずれかである、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記第1の動力源が可変排気量エンジンからなり、該可変排気量エンジンが前記第1のエンジンを規定する第1の数のシリンダー、および第2のエンジンを規定する第2の数のシリンダーを有する、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記第1の動力源が、(1)内燃エンジン、または(2)スターリングエンジンのいずれかである、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部、(2)直接入力のエネルギー量の一部、(3)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部および該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせ、のいずれかを用いて、前記第2の動力源に選択的に動力を供給することをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記直接入力のエネルギー量の一部の代わりに、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部を、前記第2の動力源に供給することをさらに包含する、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)前記第1の選択されたレベルを下回り、前記直接入力のエネルギー量が動力要求を十分に満たす場合、または(2)第2の選択されたレベルを下回る場合、のいずれかの場合に、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の代わりに、該直接入力のエネルギー量の一部を、前記第2の動力源に供給することをさらに包含する、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)前記第1の選択されたレベルを下回りおよび第2の選択されたレベルを上回り、前記直接入力のエネルギー量が動力要求を十分に満たさない場合、または(2)前記第2の選択されたレベルを上回る場合、のいずれかの場合に、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部と前記直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせを、前記第2の動力源に供給することをさらに包含する、項目15に記載の方法。
(項目19)
前記第1の動力源が、前記車両の所望されるピークの加速動力レベルの少なくとも60%から70%を提供することができる、項目1に記載の方法。
(項目20)
前記エネルギー貯蔵デバイスが、前記第1の動力源の最大定格馬力の少なくとも20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続させることができる、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記第2の動力源が、(1)電気式モータ、または(2)水圧式モータのいずれかである、項目1に記載の方法。
(項目22)
少なくとも一つのエンジンを備える第1の動力源、および第2の動力源を有するシリーズハイブリッド車両を作動させる方法であって、該方法は、
エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の上範囲内である場合に、第1の動力レベルにて、またはほぼ第1の動力レベルにて、第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内である場合に、第2の動力レベルにて、またはほぼ第2の動力レベルにて、該第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内である場合に、動力レベルの範囲にて、またはほぼ動力レベルの範囲にて、該第1のエンジンを作動させることと
を包含する、方法。
(項目23)
前記第1の動力レベルが、事前に選択されたトルクレベル、および事前に選択されたエンジンの速度レベルによって規定され、ならびに、該第1の動力レベルが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための最小の動力レベルである、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記第2の動力レベルが、事前に選択されたトルクレベル、および事前に選択されたエンジンの速度レベルによって規定され、ならびに、該第2の動力レベルが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための最大の動力レベルである、項目22に記載の方法。
(項目25)
前記動力レベルの範囲が多数の動力レベルを備え、該多数の動力レベルのそれぞれが、事前に選択されたトルクレベル、および事前に選択されたエンジンの速度レベルに対応し、該多数の動力レベルのそれぞれが、前記第1の動力レベルより高く、前記第2の動力レベルより低い、項目22に記載の方法。
(項目26)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記所定の中範囲内にある場合、利用可能な貯蔵されたエネルギーの該所定の中範囲内の該利用可能なエネルギー量と反比例する、該動力レベルの範囲内における動力レベルにて、またはほぼその動力レベルにて、前記第1のエンジンを作動させることをさらに包含する、項目22に記載の方法。
(項目27)
利用可能な貯蔵されたエネルギーの第1の選択されたレベルが、利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の上範囲を上回り、前記方法は、
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第1の選択されたレベルを上回る場合、前記第1のエンジンをアイドル状態にすることをさらに包含する、項目22に記載の方法。
(項目28)
第2の選択されたレベルが、(1)前記第1の選択されたレベルと等しい、または(2)該第1の選択されたレベルを下回る、場合のいずれかであり、前記方法が、
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーの量が該第2の選択されたレベルを下回る場合、前記第1のエンジンをアイドル状態にする要求に従って、該第1のエンジンを再度連動させることをさらに包含する、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が、前記第1の選択されたレベルを上回り、前記車両を減速させる要求が出された場合に、前記第1のエンジンをオフにすることをさらに包含する、項目27に記載の方法。
(項目30)
利用可能な貯蔵されたエネルギーの第2の選択されたレベルが、(1)前記第1の選択されたレベルと等しい、または(2)該第1の選択されたレベルを下回る、場合のいずれかであり、前記方法が、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーの量が該第2の選択されたレベルを下回る場合、前記第1のエンジンをオフにする要求に従って、該第1のエンジンを再始動することをさらに包含する、項目27に記載の方法。
(項目31)
前記量可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内である場合に、前記第1のエンジンとともに、第2のエンジンを選択的に作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内での選択されたレベルを下回る場合、または(2)前記車両に動力を供給する要求が所定の要求レベルを超過する場合、のいずれかの場合に、該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、項目22に記載の方法。
(項目32)
前記第2のエンジンが作動する場合、前記第2の動力レベルにて、またはほぼ前記第2の動力レベルにて、前記第1のエンジンを作動させることであって、該第2の動力レベルが該第1のエンジンの効率的な作動のための、所定の最大の動力レベルである、ことと、
(1)前記所定の下範囲内の利用可能な貯蔵されたエネルギーと反比例する動力レベルの所定の範囲内の動力レベル、または(2)該第2のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベル、のうちのいずれかの動力レベルにて、または、ほぼ該動力レベルにて該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記エンジンが可変排気量エンジンであり、該可変排気量エンジンが、前記第1のエンジンを規定する第1の数のシリンダー、および第2のエンジンを規定する第2の数のシリンダーを有する、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記量可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内である場合に、前記第1のエンジンとともに、第2のエンジンを選択的に作動させることと、
(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内での選択されたレベルを下回る場合、または(2)前記車両に動力を供給する要求が所定の要求レベルを超過する場合、のいずれかの場合に、該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、項目22に記載の方法。
(項目35)
前記エンジンが、前記車両の所望されるピークの加速動力レベルの少なくとも60%から70%を提供することができる、項目22に記載の方法。
(項目36)
前記エネルギー貯蔵デバイスが、前記エンジンの最大定格馬力の少なくとも20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続させることができる、項目22に記載の方法。
(項目37)
少なくとも一つの前記エンジンが、(1)内燃エンジン、または(2)スターリングエンジンのいずれかである、項目22に記載の方法。
(項目38)
前記貯蔵デバイスが、(1)蓄圧器、(2)バッテリー、(3)ウルトラキャパシタ、または(4)フライホイール、のいずれかである、項目22に記載の方法。
(項目39)
前記第2の動力源が、(1)電気式モータ、または(2)水圧式モータのいずれかである、項目22に記載の方法。
(項目40)
シリーズハイブリッド車両において第2の動力源に動力を供給する方法であって、該方法は、
エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視することと、
車両速度を監視することと、
所定の車両速度にて、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部、(2)直接入力のエネルギー量の一部、(3)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部および該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせ、のいずれかを用いて、前記第2の動力源に選択的に動力を供給することと
を包含する、方法。
(項目41)
第1の動力源と第2の動力源を有するシリーズハイブリッド車両を作動させる方法であって、該方法は、
エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵エネルギー量を監視することと、
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部、(2)直接入力のエネルギー量の一部、(3)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部および該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせ、のいずれかを用いて、前記第2の動力源に選択的に動力を供給することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が第1の選択されたレベルを上回る場合に、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部を、該第2の動力源に供給することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)該第1の選択されたレベルを下回り、前記直接入力のエネルギー量が動力要求を十分に満たす場合、または(2)第2の選択されたレベルを下回る場合、のいずれかの場合に、該直接入力のエネルギー量の一部を、前記第2の動力源に供給することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)該第1の選択されたレベルを下回り、該直接入力のエネルギー量が動力要求を十分に満たさない場合、または(2)該第2の選択されたレベルを上回る場合、のいずれかの場合に、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部と前記直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせを、前記第2の動力源に供給することと、
該直接入力のエネルギー量を生成し、貯蔵可能なエネルギーの第1の量を生成するためにエンジンを使用することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーに基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が貯蔵されたエネルギーの所定の上範囲内にある場合、第1の所定の動力レベル、(2)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内にある場合、第2の所定の動力レベル、(3)貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内の利用可能なエネルギー量と反比例する動力のレベルの範囲内の、第3の所定の動力レベル、のうちの一つにて、またはほぼそれらのうちの一つにて、エンジンを作動させることと
を包含する、方法。
(項目42)
利用可能なエネルギーの前記第1の選択されたレベルが、貯蔵されたエネルギーの前記所定の上範囲を上回り、利用可能なエネルギーの前記第2の選択されたレベルが、貯蔵されたエネルギーの前記所定の下範囲を下回る、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記第1の動力レベルが前記第2の動力レベルを下回り、動力レベルの範囲内のそれぞれの動力レベルの個々の一つが、該第1と該第2の動力レベルとの間に存在する、項目41に記載の方法。
(項目44)
前記第2の選択されたレベルが、前記利用可能なエネルギーが完全に枯渇しているレベルか、または、ほぼ完全に枯渇しているレベルである、項目41に記載の方法。
(項目45)
前記第2の所定の動力レベルが、前記動力要求に関連する動力レベルの範囲を含む、項目41に記載の方法。
(項目46)
前記エンジンが、前記車両の所望されるピークの加速動力レベルの少なくとも60%から70%を提供することができる、項目41に記載の方法。
(項目47)
前記エネルギー貯蔵デバイスが、前記エンジンの最大定格馬力の少なくとも20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続させることができる、項目41に記載の方法。
(項目48)
前記エンジンが(1)内燃エンジン、または(2)スターリングエンジンのいずれかである、項目41に記載の方法。
(項目49)
前記貯蔵デバイスが、(1)蓄圧器、(2)バッテリー、(3)ウルトラキャパシタ、または(4)フライホイール、のいずれかである、項目41に記載の方法。
(項目50)
前記第2の動力源が、(1)電気式モータ、または(2)水圧式モータのいずれかである、項目41に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に従って提供される、シリーズハイブリッド車両の略図である。
【図2】本発明の一実施形態に従って、シリーズハイブリッド車両の作動の制御のグラフ図である。
【図3】図2において提供された実施形態に従って使用されるシリーズハイブリッド車両の作動の制御の、論理フロー図である。
【図4】シリーズハイブリッド車両におけるエンジンの例示的な動力効率マップであり、図2において提供された実施形態に従って使用される場合の、エンジンが作動する例示的な目標動力ポイントを示す。
【図5】図2において提供された実施形態に従って使用される場合の、シリーズハイブリッド車両におけるエンジンの作動の制御の論理フロー図である。
【図6】本発明の別の実施形態に従ったシリーズハイブリッド車両におけるエンジンの作動の制御のグラフ図である。
【図7a】本発明のさらなる別の実施形態に従ったシリーズハイブリッド車両におけるエンジンの作動の制御の論理フロー図である。
【図7b】本発明のさらなる別の実施形態に従ったシリーズハイブリッド車両におけるエンジンの作動の制御の論理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の記載において、特定の詳細は、本発明の様々な実施形態の完全な理解を提供するために説明される。しかしながら、本発明はこれらの詳細なしに実施され得ることを当業者は理解されたい。他の場合、ハイブリッド車両に関連する良く知られた構造は、本発明の実施形態の記載を不必要に分かりにくくなることを避けるために、示されず、詳述されない。
【0015】
ここで使用される「第1の動力源」という言葉は、内燃エンジン(例えば、圧縮点火エンジン、火花点火エンジン、またはガスタービンエンジン)、外燃機関(例えば、スターリングエンジン)、燃料電池、あるいは他の第1のエネルギー変換器などのようなエンジンを意味する。
【0016】
ここで使用される「可変排気量エンジン」という言葉は、多気筒エンジンを意味し、それぞれの気筒は、エンジン全体の排気量が選択的に増加または減少されるように、選択的に(個々に、または群として)動作される。
【0017】
ここで使用される「第2の動力源」という言葉は、車両のブレーキ処理の間、二方向のエネルギー経路を有する動力源を意味し、車両の運動エネルギーを獲得することが可能である。第2の動力源は、例えば、一つ以上の電気的または水圧式ポンプ/モータを含み得る。当業者によって理解されるように、他の類似したシステムもまた用いられ得、ここで記載される第2のポンプ/モータは、本発明の範囲を限定しない。
【0018】
使用のために選択される第2の動力システムのタイプに依存し、第2の動力源(「第2のエネルギー」)に動力を供給するために使用されるエネルギーは、電気エネルギー、液圧エネルギー、または他の任意のエネルギーの形式から成り得、それらは、ブレーキ処理の間、車両の機械的エネルギーから得られ得(少なくとも一部)、第2の動力源に動力を供給するために再利用され得る。
【0019】
ここで使用される「エネルギー貯蔵デバイス」という言葉は、第2のエネルギーを受け取り、貯蔵することが可能なシステムを意味し、第2の動力源に動力を供給するために再利用が可能である。そのようなシステムは例えば、ウルトラキャパシタ、バッテリー、蓄圧器(hydraulic accumulator)から成り得る。当業者によって理解されるように、他の類似したシステムもまた用いられ得、ここで記載されるシステムは、本発明の範囲を限定しない。
【0020】
ここで使用される「利用可能な貯蔵されたエネルギー」という言葉は、貯蔵デバイスの機能を維持するために必要とされ得る任意の最小限の量、および/または車両を進ませるために使用される第2の動力源とは異なるデバイスにエネルギーを供給するために使用される任意の量を差し引いた、エネルギー貯蔵デバイスにおいて貯蔵された全てのエネルギーを意味する。
【0021】
ここで使用される「直接入力のエネルギー」という言葉は、第1の動力源によって生成される第2のエネルギーを意味し、後に使用されるエネルギーを貯蔵するのとは反対に、エネルギーを第2の動力源に直接に供給する。
【0022】
ここで使用される「貯蔵可能なエネルギー」という言葉は、第1の動力源または回生ブレーキシステムによって生成されるエネルギーを意味し、後に第2の動力源に動力を供給するために、エネルギー貯蔵デバイス内にて貯蔵されることが可能である。
【0023】
さらに、本発明の、「第1の動力源」、「第2の動力源」、「エンジン」、「エネルギー貯蔵デバイス」、「制御処理ユニット」、および他の構成要素は、検討を容易にするために、しばしば、単数で参照される。しかしながら、本発明は、本発明の機能を実行するために使用される一つ以上の構成要素を用い得ること、および、単数で参照される構成要素は、用いられる構成要素の数を限定するために説明されているのではないことを、当業者は理解されたい。
【0024】
ここで提供される見出しは、利便性のためだけのものであり、本発明の請求の範囲または趣旨を、定義または限定するものではない。
【0025】
(適用性と総括)
本発明の原理に従い、シリーズハイブリッド車両10(図1)の運転手が出力を要求すると、第2の動力源12が車両を進ませるために使用される。第2の動力源12は、(1)エネルギー貯蔵デバイス14における利用可能な貯蔵されたエネルギーの量、(2)エンジン16によって生成される直接入力エネルギー、または(3)その両方、のいずれかから供給され、および、それによって動力を供給される。どの選択がなされるかに関する決定は、車両10のエネルギー貯蔵デバイス14内に貯蔵された、利用可能な貯蔵されたエネルギーの量に依存する。エンジン16が使用されると、エンジン16が作動する効率レベルは、(1)車両10のエネルギー貯蔵デバイス14に貯蔵された、利用可能な第2のエネルギーの量、または(2)車両10の速度、および車両10のエネルギー貯蔵デバイス14に貯蔵された、利用可能な第2のエネルギーの量、のいずれかに依存する。
【0026】
図1に示されるように、例えば第2の動力源12(例えばポンプ/モータ)は、ジェネレータ28(例えばポンプ/モータ)を介して、第1の動力源(エンジン)16に結合される。エンジン16が作動している場合、ジェネレータ28は、エンジン16の動力を、第2の動力源への動力供給に互換性のあるエネルギー(例えば、電流、または加圧された作動液)に変換する。変換されたエネルギーは、モータとしての第2の動力源12に動力を供給するために、直接入力エネルギーとして第2の動力源12へ直接に供給され、および/または、車両のエネルギー貯蔵デバイス14へ供給され、後の使用のために貯蔵される(貯蔵可能なエネルギー)。当業者によって理解されるように、必要に応じて使用されるジェネレータ28のタイプは、第2の動力源12を動作するように要求されるエネルギーのタイプに依存する。例えば、第2の動力源12が電気的ジェネレータ/モータである場合、ジェネレータ28は電気ジェネレータである。同様に、第2の動力源12が水圧ポンプ/モータである場合、ジェネレータ28は水圧ポンプである。ジェネレータ28はまた、エネルギー貯蔵デバイス14からのエネルギーを使用するモータのようにアクトすることによって、エンジン16を始動させるために使用され得る。
【0027】
車両タンク(図示されず)における燃料エネルギーは、エンジン16に動力を供給するために使用される。エンジン16に結合され、CPU18と通信するエンジン制御デバイス20は、エンジン16への燃料運搬を制御する。ジェネレータ28に結合され、CPU18と通信するジェネレータ制御デバイス80は、変化する負荷によってエンジン16の速度を制御する。利用可能な貯蔵されたエネルギー量、および必要に応じて、車両の速度に基づいて、CPU18は、事前に選択された動力レベルの数にてエンジン16を作動させるために、エンジン制御デバイス20にコマンド信号CS1を出力し、ジェネレータ制御デバイス80にコマンド信号CS2を出力する。
【0028】
当業者に既知であるように、エンジン16は、所定のエンジンのトルク値のための事前に選択されたエンジン速度にて、エンジンを作動させることによって、事前に選択された動力レベルにて作動し得る。当業者に既知であるように、所望されるエンジンのトルクは、エンジン16に供給される燃料の量を増加または減少させることによって達成され得る。このように、本発明のCPU18に入力信号Iを提供する多くのセンサ(全て図示されず)の間に含まれて、エンジン速度およびエンジンのトルクを検出し、監視するセンサがある。他のセンサは、車両10にブレーキをかける運転者のコマンド、車両10に動力を供給する運転者のコマンドを検出し、車両速度を監視する。例えば、車両に動力を供給する運転者のコマンドは、スロットルセンサ22によって示される。
【0029】
さらに、第2のエネルギー容量センサ24は、所定の時間にて利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視し、検出されたエネルギーを示す信号Eを生成する。CPU18はまた、様々な参照テーブルを格納するメモリを含む。利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視し、ハイブリッド車両に利用可能なエネルギーの所定量を検出することに応じてコマンドを出す方法は、同一出願人による、継続中の、米国特許出願シリアル番号第10/386,029号において、「METHODS OF OPERATING A PARALLEL HYBRID VEHICLE」と題され、2003年3月10日に記載され、ここにおいて援用される。
【0030】
第2の動力源制御デバイス26は、第2の動力源12に結合され、第2の動力源12の作動を制御するために使用される。このように、運転者が車両10に動力を供給するためのコマンドを出す場合、CPU18は、このコマンドを検出し、モータとしての第2の動力源12を作動させるために、第2の動力源制御デバイス26に命令するコマンド信号CS3を出力する。モータモードにある場合、第2の動力源12は、機械的リンク装置30を介して動力を、車両10の車輪32に伝達し、それによって、車両10を進めさせる。
【0031】
上で述べられ、以下でさらに詳細に説明されるように、エンジン16が作動する場合、エンジン16からのエネルギー量は、所定の車両10の動作パラメータが満たされるとき、貯蔵可能なエネルギー量へと変換され、車両のエネルギー貯蔵デバイス14内に貯蔵される。しかしながら、当業者には既知であるように、貯蔵可能なエネルギーはまた、ブレーキ時に、車両の運動エネルギーを獲得することによって得られ得る。
【0032】
運転手が車両10にブレーキをかけるコマンドを出し、エネルギー貯蔵デバイス14内に貯蔵される利用可能なエネルギーの量は、満タン容量以下か、所定のレベル以下のいずれかの場合、CPU18は、ジェネレータ/ポンプとしての第2の動力源12を作動させるために、第2の動力源制御デバイス26に命令する。車両の運動エネルギーは、次いで、ジェネレータ/ポンプ12に向けられ、貯蔵可能なエネルギーの量に変換され、車両10のエネルギー貯蔵デバイス14内に貯蔵される。
【0033】
(第2の動力源に動力を供給する方法を決定すること)
図2および図3は、車両に動力を供給する要求に応じて、動力を第2の動力源12に供給する、一実施形態を示す。この実施形態において、車両10のエネルギー貯蔵デバイス14内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量は監視され、利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能な貯蔵されたエネルギーの第1の選択されたレベル(図2におけるライン37、および図3のステップ301として示される)であるか、それよりも上である場合、第1の動力源16は、第2の動力源12にエネルギーを供給しない。その代わり、利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部は、第2の動力源12(ステップ302)に動力を供給するために使用される。この間、エンジンはオンおよびアイドルのいずれかであるか、またはオフである(ステップ303)。エンジン16をアイドル状態にするか、またはオフにするかどうかを決定することは、設計上の選択であり、両方の選択が所定の利点を提供する。
【0034】
車両10のドライバビリティを最大化することが所望される場合、エンジン16はオンまたはアイドル状態である。これは、運転者の知覚を最小化し、エンジン16はもはやエネルギーを生成せず、必要な場合、エンジン16を迅速に再度連動するようにさせる。車両10の燃料効率を最大化することが所望される場合、エンジン16は、利用可能な貯蔵されたエネルギーが第1の選択されたレベル(例えば範囲36に入る)を超えるとすぐにオフにされる。しかしながら、エンジン16があまりに急速にオフにされると、車両が動力を失っていることを顧客が知覚してしまうというリスクがある。したがって、利用可能な貯蔵されたエネルギーが第1の選択されたレベルを超えた場合にエンジンをオフにするよりもむしろ、車両の燃料効率を最大化し、さらにドライバビリティの障害を最小化するために、利用可能な貯蔵されたエネルギーが第1の選択されたレベルを超え、車両10を減速するコマンドが発せられた場合に、エンジンがオフにされる。これはさらに適度なアプローチを提供し、エンジン16がオフの間に燃料を節約し、運転者が発したコマンドとともに終了されるエンジンのタイミングと同期化する。この方法において、車両を減速させ、惰力で進行させるように意図されたコマンドを有して、エンジン16はもはや動力を生成していないという知覚に、運転者は論理的に関連することが可能である。
【0035】
しかしながら、利用可能な貯蔵されたエネルギーが第1の選択されたレベルを下回る場合(図2のライン37、および図3のステップ301に表される)、次いでエンジン16は、第1の動力を生成するために作動し(ステップ304)、第2の動力源は、第1の動力源から変換されたエネルギーの一部を用いて動力を供給される(ステップ305)。
【0036】
第1の動力が生成され、直接入力の動力が動力要求を十分に満たす場合、直接入力のエネルギーのみが第2の動力源に動力を供給するために使用され、第2の動力源に動力を供給するために、任意の利用可能な貯蔵されたエネルギーを使用する必要がない。第1の動力が生成され、直接入力の動力が動力要求を十分に満たさない場合、利用可能な貯蔵されたエネルギーは、直接入力のエネルギー量とともに用いられて使用され、不足分を増補する。
【0037】
しかしながら、第2のエネルギー貯蔵デバイス14内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量が、利用可能な貯蔵されたエネルギーが枯渇しているか、または枯渇寸前であることを示すために選択された、所定の「安全な」レベルを下回るレベルにまで下がっている場合、任意の利用可能な貯蔵されたエネルギーの使用を中断することが望ましい。これは、第2のエネルギー貯蔵デバイス14の寿命を保護し、第2のエネルギー貯蔵デバイス14が低すぎるエネルギーレベルにて作動する場合に起こり得る、性能上の問題を最小化する。
【0038】
(第1の動力を生成する場合の、第1の動力源が作動する方法)
第1の動力源を生成する場合にエンジン16が作動する方法は、エネルギー貯蔵デバイス14内の利用可能なエネルギー量に依存する。エンジン16の作動は、図2に示される例示の実施形態、図4に示される例示の動力効率、および図5に示される論理フロー図を参照して、継続的に検討される。当業者によって理解されるように、図4における曲線は、特定のエンジンが作動し得る効率割合を表す。
【0039】
本発明の一実施形態に従い、エンジンは、利用可能な貯蔵されたエネルギーが所定の上範囲(upper range)(図2、範囲38を参照)内、所定の中範囲(middle range)(図2、範囲40を参照)、または所定の下範囲(lower range)(図2、範囲42を参照)内であるかどうかに依存して、異なる動力レベルにて動作する。
【0040】
エンジン16が第1の動力を生成し(図5、ステップ501)、利用可能な貯蔵されたエネルギーが利用可能なエネルギーの所定の上範囲内(つまり、ライン37以下および図2の範囲38内、ならびに図5のステップ502)のである場合、エンジンは、エンジンの効率的な作動に対して、所定の最小の動力レベルにて、または所定のほぼ最小レベルにて作動する(図4のポイントA、図5のステップ503)。第1の動力量の最初の部分は直接入力のエネルギー量に変換され、第2の動力源12に直接に供給される。従来のシリーズハイブリッド車両の多くにおいてなされているように、第1の動力量の最初の部分を最初に貯蔵し、それを利用するのとは反対に、第1の動力量の最初の部分を直接に使用することは、エネルギー転送時のロスを最小化するのに役立つ。その結果、より大きなエネルギー効率が得られる。
【0041】
直接入力のエネルギーが、第2の動力源12に動力を供給し、運転者の動力要求を満たすのに十分ではない場合、車両10のエネルギー貯蔵デバイス14内に貯蔵された第2のエネルギーは、要求される第2のエネルギーを増補するために使用される。しかしながら、直接入力のエネルギーが運転者の動力要求を十分に満たす場合、エンジンは、動力効率の所定の最も低いポイントにて、または所定のほぼ最も低いポイントにて作動され続け(図4、ポイントA)、第1の動力源16によって生成された任意の追加的な動力は、後に、貯蔵可能なエネルギーを使用するために変換される(第2のエネルギー貯蔵デバイス14が、貯蔵可能なエネルギー量を貯蔵するための十分な容量を有することを前提とする)。
【0042】
利用可能な貯蔵されたエネルギーが所定の上範囲38(図5、ステップ502)内にある間、意図的にエンジン16を、動力効率の最も低いポイント、またはほぼ最も低いポイント(図4、ポイントA)にて作動させることによって、エンジン16によって生成された第1の動力は、運転者の動力要求を満たすために、第2の動力源に動力を供給するのには十分ではない場合が多い。それゆえ、利用可能な貯蔵された第2のエネルギーもまた利用されることが多い。したがって、エンジン16の効率的な作動に対してのエンジン16の所定の最小の動力レベル、または所定のほぼ最小の動力レベル(図4、ポイントA)にて、エンジンは作動されるが、いくつかの利点は得られる。
【0043】
第1に、車両の利用可能な貯蔵されたエネルギーを使用することは、「フリー(free)」のエネルギーを使用する機会を作る。この「フリー」のエネルギーの使用は、車両における全体のエネルギー効率に貢献する。それはまた、車両の次のブレーキ時の間に、さらに車両10の運動エネルギーを得るために、エネルギー貯蔵デバイス14内に、さらなるスペースを作成する。第2に、車両10の利用可能な貯蔵されたエネルギーを使用することは、利用可能な貯蔵されたエネルギーが、短期間のうちに、所定の車両速度に対する利用可能な貯蔵されたエネルギーの第1の選択されたレベルを、繰り返し、超えたり下回ったりして作動してしまうという可能性を最小にする。これが生じてしまうと、エンジン16はオンとオフを急速に繰り返すことになり、結果として、ドライバビリティにおける問題を生じさせてしまう。第3に、車両10の利用可能な貯蔵されたエネルギーを使用することは、利用可能な貯蔵されたエネルギーが図2において示される所定の中範囲40内におけるレベルにまで下がる可能性を増加させる。
【0044】
利用可能な貯蔵されたエネルギーが所定の中範囲(つまり、図2の範囲40、および図5のステップ504)内にある場合、エンジン16は、エンジンの効率的な作動に対する、動力レベルの所定の範囲にて、またはほぼ所定の範囲(つまり、図4における、トルク/曲線のライン44上の動力レベルBと動力レベルCとの間、および図5のステップ505)にて作動する。一実施形態において、エンジンは、所定の中範囲内にて利用可能な貯蔵されたエネルギーと反比例して、動力レベルの所定の範囲にて作動する。例えば、利用可能な貯蔵されたエネルギーが、貯蔵された利用可能なエネルギー40の中範囲を定義するために選択された最上値である場合、エンジンは、最良の動力効率の範囲の最も低い位置B、またはほぼ最も低い位置である動力レベルにて作動し、利用可能な貯蔵されたエネルギーが、貯蔵された利用可能なエネルギー40の中範囲を定義するために選択された最下値である場合、エンジンは、最良の動力効率の範囲の最も高い位置C、またはほぼ最も高い位置である動力レベルにて作動する。さらに、利用可能な貯蔵されたエネルギーが、所定の第2の範囲の、最上値と最下値との間の、ちょうど中間の値である場合、エンジンは、最良の動力効率の範囲の、ほぼ中間である動力レベルにて作動する。動力レベルBおよび動力レベルCの範囲に近い動力レベルの範囲におけるエンジンの作動は、エンジンがその最良の動力効率を得る可能性が高い動力レベルを表している。したがって、車両の作動を、出来る限りこの所定の動力範囲に保持することが所望される。
【0045】
エンジン16が上記で検討された所望される所定の動力範囲内にて作動する可能性を増加させるための一つの方法は、所定の中範囲40内のレベルにて、エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能なエネルギー量を保持することである。したがって、エネルギー貯蔵デバイス14内に貯蔵された利用可能なエネルギー量が、その下限値を含みつつ、利用可能なエネルギーの所定の下範囲内になる場合(つまり、図2の範囲42内、および、図5のステップ506にて)、エンジン16は、エンジンの効率的な作動に対して、所定の最大の動力レベルにて、またはほぼ最大の動力レベルにて、作動される(図4、ポイントD、および図5のステップ507)。これは、エンジン16にさらなる動力を生成させ、ならびに、第1の動力源によって生成され、エネルギーへと変換された動力量が、第2の動力源に動力を供給するように要求された直接入力のエネルギーの量を超過する可能性を高める。エンジン16によって生成されたエネルギー量が第2の動力源12に動力を供給するために必要とされるエネルギー量を超過する場合、任意の超過エネルギーは、貯蔵可能なエネルギーに変換され、エネルギー貯蔵デバイス内に貯蔵される。これは、エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を再補充し、それによって、利用可能なエネルギー量が、再び所望される所定の中範囲40内になる可能性を高める。
【0046】
この方法においては、車両の動力要求が大きくない場合でさえ、利用可能な貯蔵されたエネルギーレベルが下範囲内である場合には、利用可能な貯蔵されたエネルギーが中範囲にまで戻るまで、エンジンはその最大の効率的な動力レベルにて、またはほぼ最大の効率的な動力にて、作動し続ける。
【0047】
エネルギー貯蔵デバイスが下範囲の下限値にまで削減された場合に、エンジンは車両の全出力要求を供給しなければならないがゆえに、エンジンは、好ましくは、そのような潜在的に必要とされる、持続的な車両出力要求を満たすことが可能なサイズにされる。例えば、エンジンは、好ましくは、十分に負荷がかけられる場合、車両が許容可能な速度にて長い傾斜を登ることができるように、十分なサイズにされる。長い傾斜を登ることなどの状況の下での車両の作動はめったに生じることではないが、しかしながら、そのような状況に対処する能力は、車両が商業的な意味で社会に許容可能であるために必要とされる可能性が高い。車両の、所望されるピーク時の加速動力レベルの、少なくとも60%から70%を提供することができるエンジンが、好ましい性能として十分である。本発明における好ましいエンジンサイズは、より小さいサイズのエンジンを利用した従来のシリーズハイブリッド車両と異なる。
【0048】
前述で検討したように、初期の世代のバッテリーなどの、多くの第1世代の第2のエネルギー貯蔵デバイスは、エネルギー貯蔵デバイスの寿命を保護するために、低い充電率を要求された。結果として、シリーズハイブリッド車両(例えば、その充電率はエンジンによって提供される)においては、エンジンは、エネルギー貯蔵デバイスにとって、要求された低い充電率を生成するのに十分に低い動力レベルを生成するために必要であった。しかしながら、持続期間に、より速い速度で供給することができるエネルギー貯蔵デバイスの使用のために、シリーズハイブリッド車両において、より大きなエンジンを効率的に利用する。それゆえ、本発明においては、より速い速度の充電率にて効率的に充電することができるエネルギー貯蔵デバイスを使用することがまた好まれ、それゆえ、より大きなエンジンのサイズを効率的に利用することができ、利用可能な貯蔵されたエネルギーが、上で説明されたように、下範囲内にあるような状況が好まれる場合などのように、第2のエネルギー源が迅速にエネルギーを貯蔵する間に、エンジンを高レートの動力にて動かすことが可能である。本発明に好適であるような、より高い充電率を持続する現在の性能を有するエネルギー貯蔵デバイスの例は、高圧蓄圧器である。
【0049】
追加的なドライバビリティの利点として、本発明の別の好ましい実施形態はまた、図7に示される論理フロー図に追加的に関連して、エンジンを作動させるために動力レベルを決定することにおいて、車両の運転手によって要求される動力を考慮する。利用可能な貯蔵されたエネルギーが所定の中範囲(図2の範囲40、および図7のステップ504)内にある場合、エンジンは、効率的な作動に対して、所定の動力レベルの範囲(図4の、BからCのうちのポイント、および図7のステップ505)内にて作動するが、エンジンの動力レベルは、車両の運転手によって要求される動力に、方向的に対応(充電のレートは較正決定される)する(図7のステップ508)。運転者の動力要求が、その時のエンジンの動力レベルよりも大きい場合、エンジンの動力は増加され(ステップ509)、低い場合、エンジンの動力は減少される(ステップ510)。利用可能な貯蔵されたエネルギーが所定の下範囲(図2の範囲42、および図7のステップ506)内である場合、運転者の動力要求が、その時のエンジンの動力レベルよりも大きいかどうかの決定がなされる(ステップ511)。ステップ511への回答がイエスの場合、エンジンはステップ507に従って作動される。ステップ511への回答がノーの場合、エンジンの動力レベルはステップ512において減少されるが(再び、充電のレートは較正決定される)、エンジンは、ステップ505の動力範囲内にて作動するように拘束される。エンジンの最大レートの馬力(または、図4における、ほぼポイントA)の20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続することが可能なエネルギー貯蔵デバイスは、この好適な実施形態にとって十分である。この実施形態は、所望されないノイズを避け、不必要で、運転者の動力要求と合わないハードなエンジンの作動を、運転者に感じさせない。また、特定の第2のエネルギー貯蔵デバイスを再充電することにおける、さらに効率的なエンジンの利用を提供する。
【0050】
当業者によって理解されるように、第2のエネルギー貯蔵デバイスのサイズは、車両の必要性に従って変化する。エネルギー貯蔵デバイスのサイズに影響する要因は、車両サイズ、車両重量、車両速度、および、第1および第2の動力源のサイズを含む。したがって、本発明は、エネルギー貯蔵デバイス14内の利用可能な貯蔵されたエネルギーのレベルに従って、利用可能な貯蔵されたエネルギーを監視し、特定の機能を実行するが、正確なレベル、およびトリガポイントとして選択された利用可能な貯蔵されたエネルギーの範囲は、これらの要因によって決定される、設計上の選択である。例えば、より大きなエネルギー貯蔵デバイス14によって、ハイブリッド車両の設計者は、第1の動力の使用をトリガする、利用可能な貯蔵されたエネルギーの閾値レベルに達する前に、車両10の利用可能な貯蔵されたエネルギーをさらに使用するようにすることが可能であり、第1の動力が使用されている場合に、さらなる作動を、所望される所定の中範囲40内にて生じさせることが可能である。
【0051】
(追加的な第1の動力源の選択的な使用)
代替的な実施形態において、多数のエンジンが使用される。(ここで使用されるように、「多数のエンジン」とは、可変排気量エンジンのベース排気量である第1のエンジンと、可変排気量エンジンの増加した排気量の加算分である「追加的なエンジン」とを有する可変排気量エンジンを意味し得る。)例えば、エンジン16が所定の最大動力レベルであるか、ほぼ最大動力レベルであり、エンジン16によって生成され、エネルギーに変換される第1の動力の量が、第2の動力源12に動力を供給するために必要とされる直接入力のエネルギーの量を超過する場合、追加的なエンジン(つまり、全部で二つ以上のエンジン)が使用され得る。任意の追加的なエンジンは、(1)所定の下範囲(つまり、図2の範囲42)内にて、利用可能な貯蔵されたエネルギーの量と反比例している、所定の動力レベルの範囲内の動力レベルであるか、ほぼそのレベルにて動作され得る、あるいは、(2)第2のエンジンの効率的な動作のための所定の最大動力レベルであり得る。
【0052】
追加的なエンジンのさらなる使用(つまり、全部で二つ以上のエンジン)は、第1のエンジン16が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲(つまり、図2における範囲40内)内にて作動し、ユーザによって要求される動力が所定のレベルを超過する場合、所望され得る。これは、利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギー42の所定の下範囲へと下がる可能性を少なくし、第1のエンジン16が、エンジン16の効率的な作動のための所定の範囲内にて作動し続ける可能性を高める。
【0053】
(第1の動力源の使用をトリガするための追加的な実施形態)
第1の動力源を使用する時間、および、それが使用される場合に、第1の動力源を作動させる方法を決定するために、上で記載されたそれぞれの実施形態は、利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいている。しかしながら、別の実施形態において、上で検討されたそれぞれの実施形態と同様に、図6において例示され、第1の動力のみを生成する時間および方法の決定を、利用可能な貯蔵されたエネルギーの量に基づかせるよりもむしろ、車両速度の関数としての、利用可能な貯蔵されたエネルギーの量に基づいて、これらの決定がなされる。例えば、第2の動力源に動力を供給するために第1の動力を使用するか否かを決定するために、利用可能な貯蔵されたエネルギーおよび車両速度の両方が監視され、所定の車両速度に対する利用可能な貯蔵されたエネルギーの量が、利用可能な貯蔵されたエネルギーの第1に選択されたレベルより上である場合(図6における、ライン37aを含むポイントによって表される)、第2の動力源12は、第1の動力源16ではなく、利用可能な貯蔵されたエネルギーの量の一部を用いて動力を供給される。しかしながら、所定の車両速度に対する利用可能な貯蔵されたエネルギーが、第1の選択されたレベルを下回る場合(図6におけるライン37aとして再度表される)、エンジン16は第1の動力を生成するために使用される。
【0054】
この実施形態において、第1の動力を生成する場合にエンジン16が作動する方法は、所定の車両速度にて利用可能な貯蔵されたエネルギー量に依存する。上に記載された実施形態と同様に、エンジンは最小動力レベル、動力レベルの範囲、または最大動力レベルのいずれかにて作動するが、その作動は、所定の車両速度における利用可能な貯蔵されたエネルギー量が、個々に、所定の上範囲38a、中範囲40a、および下範囲42a内であるかどうかに依存する。それゆえ、速度のより速い車両は、ブレーキを強くまたは長くかけ、その結果、速度の遅い車両よりもより多くの貯蔵されたエネルギーを生成する機会が多くなる結果になるから、この実施形態は、より速い速度よりも、より遅い速度において、より多くの利用可能な貯蔵されたエネルギーを用いて、第2の動力源に動力を供給するように設計されている。それゆえ、より速い速度における車両10のブレーキ時のエネルギーは、使用されたエネルギーのより大きな量を補充することが多いゆえに、この方法(つまり、より速い車両速度にてブレーキ時のエネルギーを貯蔵するために、より大きな容量を提供する)は、「自由な」エネルギーを使用する車両の機会を助長し、車両10全体のエネルギー効率を改良する、さらなる別の手段を提供する。
【0055】
当業者によって理解されるように、多くの方法は、一部のステップを取り除き得、他のステップを含み得、および/または、例示されるよりも、異なる順序におけるステップを実行し得る。例えば、利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定のレベルは、その利用可能な貯蔵されたエネルギーが所定の上範囲を超過する場合、エンジンを再スタートするための、較正の設計上の選択である。さらに、上で記載された様々な実施形態は、さらなる実施形態を提供するために組み合わされ得る。
【0056】
前述から明らかであるように、本発明の特定の実施形態は、例示のためのここに記載されているが、様々な修正が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくなされ得る。従って、本発明は、添付された請求項によってのみ限定されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の動力源および第2の動力源を有するシリーズハイブリッド車両を作動させる方法であって、該第1の動力源は、第1のエンジンを含み、該方法は、
該第1の動力源から第1の動力量を選択的に生成することと、
該第1の動力源からの該第1の動力量の第1の部分を、直接入力のエネルギー量に変換することと、
該直接入力のエネルギー量を、該第2の動力源に、直接供給することと、
エネルギー貯蔵デバイス内にて利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が第1の選択されたレベルを下回る場合に、該第1の動力源から該第1の動力量を生成することと、
該第1の動力量を生成するために、複数の事前に選択された動力レベルのうちの一つの動力レベルにて、第1の排気量で該第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、該複数の事前に選択された動力レベルのうちの該一つの動力レベルを選択することと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記第1のエンジンをオフにすることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記第1のエンジンをアイドル状態にすることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記第1のエンジンをアイドル状態にすることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第1の選択されたレベルを上回り、前記車両を減速させるコマンドが出された場合に、該第1のエンジンをオフにすることと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の事前に選択された動力レベルが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための所定の最小の動力レベルを含み、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内にある場合、該第1のエンジンが該所定の最小の動力レベルにて、またはほぼ該所定の最小の動力レベルにて、作動する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の事前に選択された動力レベルが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベルを含み、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内にある場合、該第1のエンジンが該所定の最大の動力レベルにて、またはほぼ該所定の最大の動力レベルにて、作動する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲が、該利用可能な貯蔵されたエネルギーが完全に枯渇している範囲か、または、ほぼ完全に枯渇する範囲を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の事前に選択された動力レベルのうちのいくつかが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための所定の動力レベルの範囲内にあり、前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内にある場合、該複数の事前に選択された動力レベルのうちの前記一つの動力レベルが該所定の動力レベルの範囲内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の事前に選択された動力レベルのうちの前記一つの動力レベルが、前記車両の運転者によって要求された動力に、方向的に対応する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の事前に選択された動力レベルのうちの前記一つの動力レベルが、前記所定の範囲内の前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量とほぼ反比例している、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の動力源は、前記第1のエンジンと第2のエンジンとを備え、利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記第1の選択されたレベルが、利用可能な貯蔵されたエネルギーの第2および第3の選択されたレベルの各々よりも高く、該第2の選択されたレベルが該第3の選択されたレベルよりも高く、
前記方法は、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第1の選択されたレベルを下回る場合に、該第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が、(1)該第2の選択されたレベルを下回り、前記車両に動力を供給するためのコマンドが動力要求の所定のレベルを超過する場合、または(2)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第3の選択されたレベルを下回る場合、のいずれかである場合に、該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のエンジンを作動させることは、前記第1のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベルにて、またはほぼ該所定の最大の動力レベルにて、該第1のエンジンを作動させることと、(1)動力レベルの所定の範囲内の動力レベルであって、利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の範囲内の前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量と反比例する動力レベル、または(2)該第2のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベル、のうちのいずれかの動力レベルにて、またはほぼ該いずれかの動力レベルにて、該第2のエンジンを作動させることとを包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の動力源が、可変排気量エンジンを備え、該可変排気量エンジンが前記第1のエンジンを規定する第1の数のシリンダー、および第2のエンジンを規定する第2の数のシリンダーを有し、該第1の数のシリンダーは合計で前記第1の排気量を有し、該第2の数のシリンダーは合計で第2の排気量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の動力源が、(1)内燃エンジン、または(2)スターリングエンジンのいずれかである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部、(2)直接入力のエネルギー量の一部、(3)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部と該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせ、のいずれかを、前記第2の動力源に選択的に供給することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが前記第1の選択されたレベルを上回る場合に、前記直接入力のエネルギー量の一部の代わりに、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部を、前記第2の動力源に供給することをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)前記第1の選択されたレベルを下回り、前記直接入力のエネルギー量が動力要求を満たすのに十分である場合、または(2)第2の選択されたレベルを下回る場合、のいずれかの場合に、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部の代わりに、該直接入力のエネルギー量の一部を、前記第2の動力源に供給することをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)前記第1の選択されたレベルを下回りかつ第2の選択されたレベルを上回り、前記直接入力のエネルギー量が動力要求を満たすのには不十分な場合、または(2)該第2の選択されたレベルを上回る場合、のいずれかの場合に、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部と該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせを、前記第2の動力源に供給することをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の動力源が、前記車両の所望されるピークの加速動力レベルの少なくとも60%から70%を提供することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、前記第1の動力源の最大定格馬力の少なくとも20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続させることができる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の動力源が、(1)電気式モータ、または(2)水圧式モータのいずれかである、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも一つのエンジンを備える第1の動力源、および第2の動力源を有するシリーズハイブリッド車両を作動させる方法であって、該方法は、
エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の上範囲内である場合に、第1の動力レベルにて、またはほぼ該第1の動力レベルにて、第1の排気量で第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内である場合に、該第1の動力レベルよりも高い第2の動力レベルにて、またはほぼ該第2の動力レベルにて、該第1の排気量で該第1のエンジンを作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内である場合に、動力レベル範囲内にて、該第1のエンジンを作動させることと
を包含し、該動力レベル範囲は、該第1の動力レベルよりも高く、該第2の動力レベルよりも低い、方法。
【請求項23】
前記第1の動力レベルが、事前に選択されたトルクレベル、および事前に選択されたエンジンの速度レベルによって規定され、かつ、該第1の動力レベルが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための最小の動力レベルである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の動力レベルが、事前に選択されたトルクレベル、および事前に選択されたエンジンの速度レベルによって規定され、かつ、該第2の動力レベルが、前記第1のエンジンの効率的な作動のための最大の動力レベルである、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記動力レベル範囲が複数の動力レベルを含み、該複数の動力レベルのそれぞれが、事前に選択されたトルクレベル、および事前に選択されたエンジンの速度レベルに対応する、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記所定の中範囲内にある場合、前記動力レベル範囲内の動力レベルであって、利用可能な貯蔵されたエネルギーの該所定の中範囲内の該利用可能な貯蔵されたエネルギー量と反比例する動力レベルにて、またはほぼ該動力レベルにて、前記第1のエンジンを作動させることをさらに包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
利用可能な貯蔵されたエネルギーの第1の選択されたレベルが、利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記所定の上範囲を上回り、前記方法は、
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第1の選択されたレベルを上回る場合、前記第1のエンジンをアイドル状態にすることをさらに包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
第2の選択されたレベルが、(1)前記第1の選択されたレベルと等しい、または(2)該第1の選択されたレベルを下回る、場合のいずれかであり、前記方法が、
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第2の選択されたレベルを下回る場合、前記第1のエンジンをアイドル状態にするコマンドに従って、該第1のエンジンを再度連動させることをさらに包含する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が、前記第1の選択されたレベルを上回り、前記車両を減速させるコマンドが出された場合に、前記第1のエンジンをオフにすることをさらに包含する、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
利用可能な貯蔵されたエネルギーの第2の選択されたレベルが、(1)前記第1の選択されたレベルと等しい、または(2)該第1の選択されたレベルを下回る、場合のいずれかであり、前記方法が、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が該第2の選択されたレベルを下回る場合、前記第1のエンジンをオフにするコマンドに従って、該第1のエンジンを再始動することをさらに包含する、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記所定の中範囲内である場合に、前記第1のエンジンとともに、第2のエンジンを選択的に作動させることと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記所定の中範囲内での選択されたレベルを下回る場合、または(2)前記車両に動力を供給するコマンドが所定の要求レベルを超過する場合、のいずれかの場合に、該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
前記第2のエンジンが作動する場合、前記第2の動力レベルにて、またはほぼ該第2の動力レベルにて、前記第1のエンジンを作動させることであって、該第2の動力レベルが該第1のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベルである、ことと、
(1)動力レベルの所定の範囲内の動力レベルであって、前記所定の下範囲内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量と反比例する動力レベル、または(2)該第2のエンジンの効率的な作動のための所定の最大の動力レベル、のうちのいずれかの動力レベルにて、または、ほぼ該いずれかの動力レベルにて該第2のエンジンを選択的に作動させることと
をさらに包含する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記エンジンが可変排気量エンジンであり、
前記方法は、
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギー量の前記所定の中範囲内にある場合に、前記第1の排気量よりも大きな第2の排気量で前記エンジンを作動させることと、
(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの該所定の中範囲内での選択されたレベルを下回る場合、(2)前記車両を減速させるコマンドが出された場合、のいずれかである場合に、該第2の排気量で該エンジンを作動させることと
をさらに包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項34】
前記利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記所定の下範囲内である場合に、前記第1のエンジンとともに、第2のエンジンを選択的に作動させることと、
(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が利用可能な貯蔵されたエネルギーの該所定の下範囲内での選択されたレベルを下回る場合、または(2)前記車両に動力を供給するコマンドが所定の要求レベルを超過する場合、のいずれかの場合に、該第2のエンジンを作動させることと
をさらに包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項35】
前記エンジンが、前記車両の所望されるピークの加速動力レベルの少なくとも60%から70%を提供することができる、請求項22に記載の方法。
【請求項36】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、前記エンジンの最大定格馬力の少なくとも20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続させることができる、請求項22に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも一つのエンジンが、(1)内燃エンジン、または(2)スターリングエンジンのいずれかである、請求項22に記載の方法。
【請求項38】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、(1)蓄圧器、(2)バッテリー、(3)ウルトラキャパシタ、または(4)フライホイール、のいずれかである、請求項22に記載の方法。
【請求項39】
前記第2の動力源が、(1)電気式モータ、または(2)水圧式モータのいずれかである、請求項22に記載の方法。
【請求項40】
第1の動力源と第2の動力源とを有するシリーズハイブリッド車両を作動させる方法であって、該方法は、
エネルギー貯蔵デバイス内の利用可能な貯蔵されたエネルギー量を監視することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部、(2)直接入力のエネルギー量の一部、(3)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部と該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせ、のいずれかを該第2の動力源に選択的に供給することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が第1の選択されたレベルを上回る場合に、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部を、該第2の動力源に供給することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)該第1の選択されたレベルを下回り、該直接入力のエネルギー量が動力要求を満たすのに十分である場合、または(2)第2の選択されたレベルを下回る場合、のいずれかの場合に、該直接入力のエネルギー量の一部を、該第2の動力源に供給することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギーが、(1)該第1の選択されたレベルを下回り、該直接入力のエネルギー量が動力要求を満たすのには不十分である場合、または(2)該第2の選択されたレベルを上回る場合、のいずれかの場合に、該利用可能な貯蔵されたエネルギー量の一部と該直接入力のエネルギー量の一部との組み合わせを、該第2の動力源に供給することと、
該直接入力のエネルギー量を生成し、貯蔵可能なエネルギーの第1の量を生成するためにエンジンを使用することと、
該利用可能な貯蔵されたエネルギー量に基づいて、(1)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が貯蔵されたエネルギーの所定の上範囲内にある場合、第1の所定の動力レベル、(2)該利用可能な貯蔵されたエネルギー量が貯蔵されたエネルギーの所定の下範囲内にある場合、第2の所定の動力レベル、(3)動力レベル範囲内の第3の所定の動力レベルであって、貯蔵されたエネルギーの所定の中範囲内の該利用可能な貯蔵されたエネルギー量と反比例する第3の所定の動力レベル、のうちの一つの動力レベルにて、またはほぼ該一つの動力レベルにて、所定の排気量で選択的に該エンジンを作動させることと
を包含する、方法。
【請求項41】
利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記第1の選択されたレベルが、貯蔵されたエネルギーの前記所定の上範囲を上回り、利用可能な貯蔵されたエネルギーの前記第2の選択されたレベルが、貯蔵されたエネルギーの前記所定の下範囲を下回る、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第1の動力レベルが前記第2の動力レベルを下回り、前記動力レベル範囲内のそれぞれの動力レベルの個々の一つが、該第1の動力レベルと該第2の動力レベルとの間に存在する、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記第2の選択されたレベルが、前記利用可能な貯蔵されたエネルギーが完全に枯渇しているレベルか、または、ほぼ完全に枯渇しているレベルである、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記第2の所定の動力レベルが、前記動力要求に関連する動力レベルの範囲を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記エンジンが、前記車両の所望されるピークの加速動力レベルの少なくとも60%から70%を提供することができる、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、前記エンジンの最大定格馬力の少なくとも20%から25%にマッチングする充電率を効果的に持続させることができる、請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記エンジンが(1)内燃エンジン、または(2)スターリングエンジンのいずれかである、請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、(1)蓄圧器、(2)バッテリー、(3)ウルトラキャパシタ、または(4)フライホイール、のいずれかである、請求項40に記載の方法。
【請求項49】
前記第2の動力源が、(1)電気式モータ、または(2)水圧式モータのいずれかである、請求項40に記載の方法。
【請求項50】
前記事前に選択された動力レベルの各々は、それぞれの事前に選択されたエンジン速度およびエンジントルク値に対応する、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【公開番号】特開2009−166838(P2009−166838A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52729(P2009−52729)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【分割の表示】特願2006−528020(P2006−528020)の分割
【原出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【出願人】(506013807)ガバメント オブ ザ ユナイテッド ステイツ オブ アメリカ, アズ レプレゼンテド バイ ジ アドミニストレイター オブ ザ ユー.エス. エンバイロンメンタル プロテクション エージェンシー (7)
【Fターム(参考)】