分離相補型マスクパターン転写方法
パターニング方法は、相補的なレチクルの組を個別に転写することを可能にする。一実施形態においては、例えば本方法では、位相シフトマスク(PSM)(112)をエッチングし、次にcPSMマスク(110)に対応するカットマスクをエッチングする。更に、分離相補型マスクパターン転写方法は2つの個別の、かつ分離されたマスクパターニング工程を含み、これらの工程では、像を最終ウェハパターニングの前に、複合パターンを、中間ハードマスク(112)に部分的に転写することにより形成する。中間ハードマスク材料(112)及び最終ハードマスク材料(110)は、像が最終エッチングプロセスの前に下層の基板(102)またはウェハに像が転写されることがないように選択される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は半導体素子の処理に関し、特に分離相補型マスクパターン転写方法(decoupled complementary mask patterning transfer method)に関する。
【背景技術】
【0002】
相補型位相シフトマスク(complementary phase shift mask:cPSM)のような普通の2枚のマスクを用いるパターニング方法では、位相シフトマスク及びカットマスクの双方のマスクによる露光をエッチングの前に行なう必要がある。しかしながら、これらのマスクパターンの各々を基板に別々に転写することに対する利点がある。これらの利点としては、各マスクの露光条件を個別に調整すること、露光間に不所望の相互作用を生じさせるフレアを排除できること、フォトレジストトリミングを固定パターンに対して行なうこと(カットマスクの前に)、このような場合でなければ、像の結合効果のために用いることができない補助フィーチャを備えられることが挙げられる。残念ながら、現在の方法は2つのマスク転写の間において縦方向エッチング深さの差を悪化させ、例えばゲートの位置に非常に多くの活性ピッティングが生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、先行技術における問題を解決する改良型パターニング方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施形態によれば、分離相補型マスクパターン転写方法は2つの個別の、かつ分離されたマスクパターニング工程を含む。これらの工程では、最終ウェハパターニングの前に、中間ハードマスクに像を部分的に転写することにより、複合パターンを形成する。中間ハードマスク材料及び最終ハードマスク材料は、最終エッチングプロセスの前に像が下に位置するの基板またはウェハに転写されるのを防止するように選択される。
【0005】
本開示の一実施形態は、上記で議論した問題を、異なるエッチング耐性を示す一連のハードマスクを用いることにより解決する。cPSMの場合、PSMパターン像を上側ハードマスクに転写し、続いてカットマスク像を転写する。次に、これらのハードマスクのエッチング耐性の差を利用して、先行技術において観察される問題を生じることなく、組み合わされた像をターゲット積層構造に転写する。更に一般的には、本開示は、ターゲット積層構造への最終転写が行なわれる前に、パターンを中間ハードマスクに転写し、中間ハードマスクから除去する方法について説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本開示は例によって示されものであり、添付の図面によって制限されるものではない。これらの図面では、同様の参照記号は同様の構成要素を指す。
当業者であれば、これらの図における構成要素が説明を簡単かつ明瞭にするために示され、そして必ずしも寸法通りには描かれていないことが分かるであろう。例えば、これらの図における幾つかの構成要素の寸法を他の構成要素に対して誇張して描いて本開示の実施形態を理解し易くしている。
【0007】
図1は、本開示の一実施形態による分離相補型マスクパターニング方法、例えばゲートパターニングプロセスフローに使用される積層構造100の断面図である。積層構造100は基板102と、基板102上に位置するゲート誘電体104と、ゲート誘電体104上に位置するターゲット層106と、ターゲット層106上に位置する第1ハードマスク110とを含む。基板102は、例えばバルク基板、接着ウェハ基板(例えば、セミコンダクターオンインシュレータ、シリコンオンインシュレータ、ゲルマニウムオンインシュレータ、または同様の基板)、または特定の半導体素子の形成に適する他の基板を含むことができる。ゲート誘電体104は、例えばゲート酸化膜、SiON、金属酸化膜、または特定の半導体素子の形成に適する他の誘電体を含むことができる。ターゲット層106は、例えばポリシリコン層、金属層、金属酸化膜層、誘電体層、または特定の半導体素子の形成に適する他の層または他の複数の層を含むことができる。更に、第1ハードマスク110は、例えば非晶質炭素有機反射防止コーティング(antireflective coating:ARC)(すなわち、有機反射防止コーティング(organic antireflective coating:OARC))、スピン塗布底面ARC、低K誘電体、または特定の半導体素子の形成に適する他のハードマスクの内の一つ以上を含むことができる。別の実施形態では、第2誘電体層(図示せず)をハードマスク110と下層のターゲット層106との間に設けることができる。
【0008】
さらに図1を参照すると、第2ハードマスク積層構造112が第1ハードマスク110を覆っている。一実施形態では、第2ハードマスク積層構造112は、例えば一つ以上の層114,116,118を含む。更に、フォトレジスト層120が第2ハードマスク積層構造112上に設けられる。第2ハードマスク112の一つ以上の層は、例えば参照番号114,116,118によりそれぞれ示す第1、第2、及び第3誘電体キャップ層を含むことができる。誘電体キャップ層は、例えば酸化膜または窒化膜を含むことができる。一実施形態では、第1、第2、及び第3誘電体キャップ層114,116,118は、酸化膜、酸化膜上に位置する窒化膜、及び窒化膜上に位置する酸化膜をそれぞれ含む。この構造により、第1及び第2パターン転写エッチングのエッチング制御性を向上するために、終点の合図を提供することに加えて、これらのキャップ層を選択的にエッチングすることができる。更に、一実施形態では、第1ハードマスク110は第1材料を含み、第2ハードマスク積層構造112は第2材料を含む。第1材料及び第2材料は、互いに対して選択的にエッチングすることができる。更に、別の実施形態では、層112は、複数層の積層構造と同様の方法で処理することができるハードマスク材料から成る単一層を含むことができ、これについては以下に更に議論する。
【0009】
図2は、本開示の一実施形態による、フォトレジスト層120を第1マスク(図示せず)を使用してパターニングした後、かつ第1エッチングの前における図1の積層構造100のトップダウン図200である。図200は、概して参照番号202で示すパターニング済みフォトレジスト層を示している。パターニング済みフォトレジスト202は、後続の図面及び関連説明から以下で更に詳細に分かることであるが、(i)重要部分(critical portion)と、(ii)不所望部分とに対応する領域を含む。フォトレジスト層120のパターニングによって、第2ハードマスク積層構造112の一部分も露出されている。詳細には、第2ハードマスク積層構造112の露出部分は、上面図200に示すように、第3誘電体キャップ層118の露出部分に対応する。
【0010】
図3〜5は、図2の構造の線3−3,4−4,及び5−5それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図300は線3−3に沿った図2の構造の断面図を示す。断面図400は線4−4に沿った図2の構造の断面図を示す。断面図500は線5−5に沿った図2の構造の断面図を示し、該断面図は図3及び4の断面図に直交する。一実施形態では、断面図300はパターニング済みフォトレジスト202の不所望部分の一部分を示す。この不所望部分の一部分の第2ハードマスク積層構造112への、特に層118へのパターン転写は後続の図において取り上げられる。断面図400はパターニング済みフォトレジスト202の重要部分の一部分を示し、この重要部分の一部分の第2ハードマスク積層構造112への、特に層118へのパターン転写部分は後続の図において保持される。断面図500はパターニング済みフォトレジスト202の重要部分及び不所望部分の双方を示している。後続の図は、第2ハードマスク積層構造112へのパターン転写が第2マスクを追加することによってどのような影響を受けるのかを示す。一実施形態では、第1ハードマスク110は、アッシング(灰化)及び/又はウェットクリーニングの影響を受け易い材料から成り、第2ハードマスク積層構造112の残留部分は第1ハードマスク積層構造110が不所望な損傷及び/又は除去の影響を受けないように第1ハードマスク積層構造を保護する。
【0011】
図6は、本開示の一実施形態による、第1トリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図2の積層構造のトップダウン図600である。図を更に分かり易くするために、フォトレジストのトリミング及び/又はハードマスクのトリミングの影響は示していない。詳細には、トップダウン図600は第3誘電体キャップ層118の残留部分602を示す。第3誘電体キャップ層118は、図2のフォトレジスト202のパターンのエッチング、及び後続のフォトレジスト除去によってパターニングされて、第1パターン転写を完了している。一実施形態では、第1パターン転写では第1トリミング、エッチング、及びクリーニングが行なわれる。一実施形態においては、トリミングではフォトレジストトリミングが行なわれる。エッチングでは、積層構造112のハードマスクの部分エッチングが行なわれる。更に、クリーニングでは、アッシング及び/又はウェットクリーニングプロセスを行なって残留レジスト202を除去する。ここで、誘電体キャップ層118の残留部分602は、これも後続の図及び関連説明から以下に更に詳細に分かることであるが、(i)重要部分、及び(ii)不所望部分に対応する領域において形成されることに注目されたい。第1トリミング、エッチング、及びクリーニングによって、第2ハードマスク積層構造112の更に別の部分も露出させる。詳細には、第2ハードマスク積層構造112の更に別の露出部分は、トップダウン図600に示すように、第2誘電体キャップ層116の露出部分に対応する。一実施形態では、層116の露出部分は第1パターン転写によるエッチング深さを表わす。別の実施形態では、層116の露出部分は第2誘電体キャップ層の第2部分が露出していることを示し、この第2部分が露出することによって、第1のパターン転写エッチングプロセスの終点制御が可能になる。第3の実施形態は前の2つの実施形態を組み合わせて実施される。
【0012】
図7〜図9は、図6の構造の線7−7,8−8,及び9−9それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図700は線7−7に沿った図6の構造の断面図を示す。断面図800は線8−8に沿った図6の構造の断面図を示す。断面図900は、線9−9に沿った図6の構造の断面図を示し、該断面図は図7及び8の断面図に直交する。一実施形態では、断面図700は第3誘電体キャップ層118の残留部分602の不所望部分の一部分を示している。断面図800は第3誘電体キャップ層118の残留部分602の重要部分の一部分を示している。断面図900は、第3誘電体キャップ層118の残留部分602の重要部分及び不所望部分の双方を示している。
【0013】
図10は、本開示の一実施形態に従って、カットマスクを使用して第2フォトレジストをパターニングした後の図6の積層構造のトップダウン図1000である。詳細には、第2フォトレジストを図6の積層構造に塗布し、そしてカットマスクを使用してパターニングする。トップダウン図1000は、カットマスクを使用してパターニングされた後の第2フォトレジストの残留部分1002を示している。更に、トップダウン図1000は第2ハードマスク積層構造112の露出部分、すなわち第3誘電体キャップ層118の露出残留部分602及び第2誘電体キャップ層116の露出部分に対応する部分を示している。更に、部分602の内、第2フォトレジスト1002によって覆われる未露出部分を図10に想像線(すなわち破線)で示す。更に、第3誘電体キャップ層118の露出残留部分602は、後の工程で除去されることになる不所望部分に対応する領域に形成され、未露出残留部分602は後の工程で、ターゲット層106のような下方に位置する層に転写されることになる重要部分のパターンに対応する。
【0014】
更に、第2誘電体キャップ層116の内、第3誘電体キャップ層118の露出残留部分602、すなわち第2フォトレジスト1002によって覆われない露出部分は、ウェハの内、第1または第2マスクパターンのいずれのフォトレジストによっても覆われない部分を表わす。一実施形態では、層116のこれらの2重の露出部分はウェハの内、残りのゲートエッチング工程の間に最もエッチングが進行するエッチング最前部(etch front)の先端となる部分を表わし、これらの部分は問題を生じる可能性が最も高いウェハ部分である(すなわち、ゲートエッチング中の過剰オーバーエッチング及び/又は不十分な選択性によって、例えば活性シリコン領域に凹部またはピッティングを生じる)。第1ハードマスク110と第1ハードマスク110の下にある第2ハードマスク積層構造112との間のエッチング選択性の差を利用してこれらの問題を排除または取り除くので、従来技術よりも著しく優れている。
【0015】
図11〜図13は、図10の構造の線11−11,12−12,及び13−13それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図1100は線11−11に沿った図10の構造の断面図を示す。図11に示すように、層118の露出残留部分602は、構造の内、後の工程で除去されることになる不所望部分に対応する範囲または領域に形成される。図11の第2フォトレジスト1002は、第2パターンの一部分が残留第2ハードマスク積層構造112に転写されるのを防止するように機能するので、構造の別の不所望部分が生じる。しかしながら、この部分は第1パターン転写の間に露出してしまっているので、この不所望部分は、ここで更に詳細に議論するように、最終エッチングプロセスの前に除去されることになる。断面図1200は線12−12に沿った図10の構造の断面図を示している。図12に示す層118の残留部分602は第2フォトレジスト1002によって覆われ、かつ構造1200の内、構造の所望部分に対応する範囲または領域に形成される。構造の所望部分は、下層のターゲット層106に後の工程で転写されることになるパターンに対応する。断面図1300は、線13−13に沿った図10の構造の断面図を示し、この断面図の断面は図11及び12の断面図の断面と直交する。断面図1300では、層118の残留部分602の内、第2フォトレジスト1002によって覆われる部分が構造の重要部分を表わし、層118の残留部分602の内、第2フォトレジスト1002によって覆われない部分、及び層116の内、部分602によって覆われない部分が構造の不所望部分を表わす。
【0016】
図14は、本開示の一実施形態による、カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図10の積層構造のトップダウン図1400である。詳細には、トップダウン図1400は、第3誘電体キャップ層118の残留部分602の残留部分1402を示し、第3誘電体キャップ層118が、図10のフォトレジスト1002のパターンに従って、カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後にパターニングされている。一実施形態においては、カットマスクトリミングではフォトレジストトリミングを行なう。エッチングでは、第2の部分ハードマスクエッチングを行なう。更に、クリーニングでは、アッシング及び/又はウェットクリーニングプロセスを行なって残りのレジスト1002を全て除去する。第1ハードマスク110がアッシング及び/又はウェットクリーニングの影響を受け易い材料から成る実施形態では、第2ハードマスク積層構造112の残留部分は第1ハードマスク積層構造110が不所望のダメージ及び/又は除去の影響を受けないように第1ハードマスク積層構造を保護する。
【0017】
ここで、残留部分1402が第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域に形成され、かつ第2エッチングの影響を受けることがないように第2パターニングマスクによって保護されていたことに注目されたい。更に、全ての不所望部分が、本開示の一実施形態による分離相補型マスクパターニング方法におけるこの時点で除去されている。一実施形態では、第2ハードマスク112の不所望部分はパターン転写のために、構造の重要部分よりも厚さが薄くなっている。従って、エッチングプロセスを使用して、重要部分を保持しながら、第2ハードマスク112の不所望部分を除去することができる。図1400はまた、第2誘電体キャップ層116の残留部分1404が、図10のフォトレジスト1002のパターンに従って第2マスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後にパターニングされている様子を示している。図1400は更に、第2誘電体キャップ層116の残留部分1406が、第2転写エッチングによって部分602から層116に転写されている様子を示している。
【0018】
更に、残留部分1404は、(i)第1パターニングマスクの重要部分の外側の領域、及び(ii)第1パターニングマスクの不所望部分の内側の領域を含む。カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングによって更に、第2ハードマスク積層構造112の更に別の部分が露出する。詳細には、第2ハードマスク積層構造112の更に別の露出部分は、第1誘電体キャップ層114の露出部分に対応する。一実施形態では、層114の露出部分は、第1及び第2パターン転写のエッチング深さを表わす。別の実施形態では、層114の露出部分は、第2誘電体キャップ層の第1部分が露出していることを示し、この第1部分が露出することによって、第2のパターン転写エッチングプロセスの終点制御が可能になる。第3の実施形態は前の2つの実施形態と組み合わされて実施される。
【0019】
図15〜17は、図14の構造の線15−15,16−16,及び17−17それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図1500は線15−15に沿った図14の構造の断面図を示す。断面図1600は線16−16に沿った図14の構造の断面図を示す。断面図1700は線17−17に沿った図14の構造の断面図を示し、該断面図は図15及び16の断面図と直交する。本プロセスのこの時点まで、第1ハードマスク110は上層の第2ハードマスク積層構造112によって保護されたままであり、この第2ハードマスク積層構造112は所望パターンによってパターニングされている。第1及び第2パターン転写の後、第1及び第2パターン転写による図14〜17のエッチング深さは4つの異なるカテゴリーに分類することができる−(1)第1及び第2パターニング工程の双方によって覆われており、パターンの重要部分を表わす部分1402、(2)1404の内、第1パターニング工程の間は露出していた露出部分であって、第2パターニング工程では覆われていた部分、(3)第1パターニング工程の間は覆われていたが、第2パターニング工程の間は露出していた部分1406、及び(4)層114の内、第1及び第2パターニング工程の双方の工程の間に露出していた露出部分。これらの図では、部分1406は、部分1404よりも薄い、第2ハードマスク積層構造112の残存厚を有するものとして示される。これらの部分の相対的な残存厚は、第1及び第2ハードマスクエッチングによって実現するエッチング深さ、及び第2ハードマスク積層構造112の個々の層114,116,118の相対的なエッチング耐性によって変わる。従って、これらの図は、組み合わされた像の転写の一例を示している。
【0020】
一実施形態では、第1ハードマスク110は有機反射防止コーティング(OARC)、例えばアプライド マテリアルズ(Applied Materails)製のAFP(商標)のような非晶質炭素膜を含む。仮に、フォトレジストがOARCと直接コンタクトするとした場合、フォトレジストによる不所望の汚染が生じる。更に、OARCをアッシング及び/又はウェットクリーニングプロセスに曝すと、OARCにダメージを与える。従って、本開示の実施形態では、所望の酸化膜パターンが所望のパターニング済みパターンに対応する領域に設けられ、不所望領域に対応する他の領域には設けられることがないようになるまで、OARC層を保護し続けるという利点がある。このような所望のパターニング済みパターンは、例えば半導体素子のゲート電極、及び配線パターンを含むことができる。
【0021】
図18は、本開示の一実施形態による、残留第2ハードマスク(「ゲート」エッチングの第1部分に対応)を、誘電体を一様にエッチングする(blanket dielectric etch)方式で非パターン化(すなわち、フォトレジストを使用しない)エッチングした後の、図14の積層構造のトップダウン図1800である。詳細には、トップダウン図1800は、第1誘電体キャップ層114の残留部分1802を示す。第1誘電体キャップ層114は、図14〜図17に示したように、部分1402のパターンに従って誘電体を一様にエッチングした後にパターン形成されている。残留部分1802は、第1パターニングマスクの重要部分にのみ対応する領域を含む。トップダウン図図1800はまた、第1ハードマスク110の残留部分を示し、第1ハードマスク110は、参照番号1804,1806,1808,1810で表わされる異なる厚さを有し、図14〜17に示したように、部分1402,1404,1406のパターンに従って誘電体を一様にエッチングした後にパターン形成されている。残留部分1804は、部分1402に従ってパターニングされる第1ハードマスク110の元の厚さを有する。残留部分1806は、部分1404のパターンに従ってパターニングされる第1ハードマスク110の厚さ低減後の第1の厚さを有する。残留部分1808は、部分1402,1404,1406の外側の領域に従ってパターニングされる第1ハードマスク110の厚さ低減後の第2の厚さを有する。残留部分1810は、部分1406のパターンに従ってパターニングされる第1ハードマスク110の厚さ低減後の第1の厚さを有する。
【0022】
図19〜図21は、図18の構造の線19−19,20−20,及び21−21それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図1900は線19−19に沿った図18の構造の断面図を示す。断面図2000は線20−20に沿った図18の構造の断面図を示す。断面図2100は線21−21に沿った図18の構造の断面図を示し、該断面図は図19及び20の断面図と直交する。第1ハードマスク110の4つの残存厚がこれらの断面図に明瞭に表示されている。一実施形態では、第1ハードマスク110の残留部分1808は第1ハードマスク110の内の最も薄い部分を表わし、更に第1または第2パターン転写エッチングのいずれにおいても保護されることがないために先頭のエッチング最前部(leading etch front)を表わす。部分1808は、誘電体に対する一様なエッチングによってエッチングが下層のターゲット層106に達してターゲット層がエッチングされてしまうのを防止するのに十分なほど厚い。別の実施形態では、第1ハードマスク110は、誘電体に対する一様なエッチングに対して、第2ハードマスク積層構造112の一部分が示すエッチング耐性よりも高いエッチング耐性を示す。これにより、第1ハードマスク110において、エッチングによるパターニング/露出が4つの組み合わせによって生じるエッチング深さの差を小さくすることができる。
【0023】
図22は、本開示の一実施形態による、第1ハードマスクをエッチング(「ゲート」エッチングの第2部分に対応する)した後の、図18の積層構造のトップダウン図である。一実施形態では、残留部分1802及びターゲット層106は、第1ハードマスク110の露出部分よりもエッチング耐性が非常に高い。これにより、構造の重要部分のみを含む部分1802は、ターゲット層106をほとんどエッチングすることなく、そのパターンを第1ハードマスク110に転写することができる。この例では、純粋な異方性の第1ハードマスクのエッチングを示しているが、別の実施形態では、エッチングにおける等方性成分によって、第1ハードマスク110の内、第2ハードマスクの部分1802の下の部分をトリミングすることができる。別の実施形態では、第1ハードマスク部分1804を含まない第1ハードマスク110の全ての部分を除去してターゲット積層構造106の一部分を露出させる。詳細には、トップダウン図2200は、第1誘電体キャップ層114の残留部分1802(及び、第1ハードマスク110の下層残留部分1804)を示している。上に示すように、第1誘電体キャップ層114の残留部分1802、及び第1ハードマスク110の下層残留部分1804は、第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域のみを含む。トップダウン図2200はまた、ターゲット層106の内、残留部分1802,1804によって覆われない露出部分を示している。一実施形態では、ターゲット層106は有機ARCを含む。
【0024】
図23〜図25は、図22の構造の線23−23,24−24,及び25−25それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図2300は線23−23に沿った図22の構造の断面図を示す。断面図2400は線24−24に沿った図22の構造の断面図を示す。断面図2500は線25−25に沿った図22の構造の断面図を示し、該断面図は図23及び24の断面図と直交する。
【0025】
図26は、本開示の一実施形態による、ターゲット層エッチング(「ゲート」エッチングの残りの部分に対応する)及び後続のクリーニングを行なって第2ハードマスク1802及び第1ハードマスク1804の残留部分を除去した後の図22の積層構造のトップダウン図である。詳細には、トップダウン図2600は、ターゲット層106の残留部分2602、及びゲート誘電体層104の下層残留部分2604を示している。ターゲット層106の残留部分2602は、第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域に形成される。トップダウン図2600はまた、基板102の内、残留部分2602(及び下層残留部分2604)によって覆われない露出部分を示している。本開示の実施形態による方法を実行した結果として、基板102の露出部分はエッチングプロセスの間、ほとんど悪影響を受けず、そのままの状態に維持される。
【0026】
図27〜図29は、図26の構造の線27−27,28−28,及び29−29それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図2700は線27−27に沿った図26の構造の断面図を示す。断面図2800は線28−28に沿った図26の構造の断面図を示す。断面図2900は線29−29に沿った図26の構造の断面図を示し、この断面図の断面は図27及び図28の断面図の断面と直交する。詳細には、断面図2800及び断面図2900は、ターゲット層106の残留部分2602、及びゲート誘電体層104の残留部分2604を示している。残留部分2602,2604は、第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域内に位置する。
【0027】
従って、本開示の実施形態によって、2つの個別の、かつ分離されたマスク露光が、最終ハードマスク(本明細書では第1ハードマスクとして記載される)でウェハの最終パターニングを行なう前に、像を部分的に中間ハードマスク(本明細書では第2ハードマスクとして記載される)に転写することにより可能になる。中間ハードマスク材料及び最終ハードマスク材料は、最終エッチングプロセスの前に像が下層ウェハまたは基板に転写されることがないように選択される。
【0028】
更に、本実施形態は誘電体キャップ材料の組み合わせを使用して、複数のフォトリソグラフィマスクの各々からの中間像の転写を可能にする。従って、複合中間像が有機反射防止コーティング(OARC)に転写され、この反射防止コーティングが更に、下層のゲート積層構造のパターニングハードマスクとして機能する。本明細書に提示する実施形態はゲート積層構造に集中的に適用されているが、同じ実施形態を他のモジュール式積層体および他のハードマスクの組み合わせに適用することもできる。
【0029】
更に、本開示の実施形態によって、2つのマスクをcPSM技術(すなわち、PSMマスク及びカットマスク)に使用することが可能であり、それら2つのマスクは、互いに影響(フレアの影響など)を及ぼすことなく、個々に調整された露光条件を有することができる。更に、これらの実施形態では、「固定された」フィーチャ(形状特徴)に対してフォトレジストマスク(PR)トリミングを行なって(カットマスクの前に)、ゲート電極フィーチャのような小さなフィーチャのパターン倒壊を防止することができる。これらの実施形態によって更に、活性領域とフィールド領域との間のトランジスタプルバック(後退)を小さくすることができる。更には、これらの実施形態によって、このような場合でなければ、像の結合のために用いることができない補助フィーチャ(例えば、分散したバー)を各相補型マスクに設けることができる。
【0030】
本開示の他の実施形態としては、(1)本方法を2つよりも多くのマスクに拡張すること、(2)異なるタイプのフィーチャ(例えば、分離されたフィーチャのマスクと高密度なフィーチャのマスクとの相補的な組、または水平なフィーチャのマスクと垂直なフィーチャのマスクとの相補的な組)に関して露光を分離すること、(3)コンタクト、ビア、及び狭ピッチメタルのような他のマスク層に拡張すること、(4)2つの相補型マスクをゲートまたは他の層に使用することにより公称値よりも狭いピッチ線を実現することなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。
【0031】
これまでの明細書では、本開示について特定の実施形態を参照しながら記載してきた。しかしながら、この技術分野の当業者であれば、種々の変形及び変更を、以下の特許請求の範囲に示す本実施形態の技術範囲から逸脱しない範囲において加え得ることが分かるであろう。例えば、本開示の実施形態を適用して、現世代マイクロプロセッサ及び次世代マイクロプロセッサ、及び/又は高性能メモリ装置の機能を向上させることができる。更に、本開示の実施形態を使用して1枚のマスクの性能を超えるフィーチャ寸法を実現することができる。従って、明細書及び図は、本開示を制限するものとしてではなく例示として捉えられるべきであり、そしてこのような変更の全てが本実施形態の技術範囲に含まれるべきものである。
【0032】
効果、他の利点、及び技術的問題に対する解決法について、特定の実施形態に関して上に記載してきた。しかしながら、効果、利点、及び問題解決法、及びいずれかの効果、利点、または問題解決法をもたらし、またはさらに顕著にし得る全ての要素(群)が、いずれかの請求項または全ての請求項の必須の、必要な、または基本的な特徴または要素であると解釈されるべきではない。本明細書で使用されるように、「有する・備える(comprises)」、「有する・備える(comprising)」という用語、または他の全てのこれらの変形は包括的な意味で適用されるものであり、一連の要素を備えるプロセス、方法、製品、または装置がこれらの要素のみを含むのではなく、明らかには列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、製品、または装置に固有の他の要素も含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本開示の一実施形態による分離相補型マスクパターニング方法に使用される積層構造の断面図。
【図2】本開示の一実施形態による、フォトレジストを第1マスクを使用してパターニングした後の、かつ第1エッチングの前の、図1の積層構造のトップダウン図。
【図3】図2の構造の線3−3に沿った断面図。
【図4】図2の構造の線4−4に沿った断面図。
【図5】図2の構造の線5−5に沿った断面図。
【図6】本開示の一実施形態による、第1トリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図2の積層構造のトップダウン図。
【図7】図6の構造の線7−7に沿った断面図。
【図8】図6の構造の線8−8に沿った断面図。
【図9】図6の構造の線9−9に沿った断面図。
【図10】本開示の一実施形態による、第2フォトレジストを第2マスクを使用してパターニングした後の図6の積層構造のトップダウン図。
【図11】図10の構造の線11−11に沿った断面図。
【図12】図10の構造の線12−12に沿った断面図。
【図13】図10の構造の線13−13に沿った断面図。
【図14】本開示の一実施形態による、カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図10の積層構造のトップダウン図。
【図15】図14の構造の線15−15に沿った断面図。
【図16】図14の構造の線16−16に沿った断面図。
【図17】図14の構造の線17−17に沿った断面図。
【図18】本開示の一実施形態による、第2ハードマスクエッチング(「ゲート」エッチングの第1部分に対応する)の後の図14の積層構造のトップダウン図。
【図19】図18の構造の線19−19に沿った断面図。
【図20】図18の構造の線20−20に沿った断面図。
【図21】図18の構造の線21−21に沿った断面図。
【図22】本開示の一実施形態による、第1ハードマスクエッチング(「ゲート」エッチングの第2部分に対応する)の後の図18の積層構造のトップダウン図。
【図23】図22の構造の線23−23に沿った断面図。
【図24】図22の構造の線24−24に沿った断面図。
【図25】図22の構造の線25−25に沿った断面図。
【図26】本開示の一実施形態による、ターゲット層エッチング(「ゲート」エッチングによる残留部分に対応する)の後の図22の積層構造のトップダウン図。
【図27】図26の構造の線27−27に沿った断面図。
【図28】図26の構造の線28−28に沿った断面図。
【図29】図26の構造の線29−29に沿った断面図。
【技術分野】
【0001】
本開示は半導体素子の処理に関し、特に分離相補型マスクパターン転写方法(decoupled complementary mask patterning transfer method)に関する。
【背景技術】
【0002】
相補型位相シフトマスク(complementary phase shift mask:cPSM)のような普通の2枚のマスクを用いるパターニング方法では、位相シフトマスク及びカットマスクの双方のマスクによる露光をエッチングの前に行なう必要がある。しかしながら、これらのマスクパターンの各々を基板に別々に転写することに対する利点がある。これらの利点としては、各マスクの露光条件を個別に調整すること、露光間に不所望の相互作用を生じさせるフレアを排除できること、フォトレジストトリミングを固定パターンに対して行なうこと(カットマスクの前に)、このような場合でなければ、像の結合効果のために用いることができない補助フィーチャを備えられることが挙げられる。残念ながら、現在の方法は2つのマスク転写の間において縦方向エッチング深さの差を悪化させ、例えばゲートの位置に非常に多くの活性ピッティングが生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、先行技術における問題を解決する改良型パターニング方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施形態によれば、分離相補型マスクパターン転写方法は2つの個別の、かつ分離されたマスクパターニング工程を含む。これらの工程では、最終ウェハパターニングの前に、中間ハードマスクに像を部分的に転写することにより、複合パターンを形成する。中間ハードマスク材料及び最終ハードマスク材料は、最終エッチングプロセスの前に像が下に位置するの基板またはウェハに転写されるのを防止するように選択される。
【0005】
本開示の一実施形態は、上記で議論した問題を、異なるエッチング耐性を示す一連のハードマスクを用いることにより解決する。cPSMの場合、PSMパターン像を上側ハードマスクに転写し、続いてカットマスク像を転写する。次に、これらのハードマスクのエッチング耐性の差を利用して、先行技術において観察される問題を生じることなく、組み合わされた像をターゲット積層構造に転写する。更に一般的には、本開示は、ターゲット積層構造への最終転写が行なわれる前に、パターンを中間ハードマスクに転写し、中間ハードマスクから除去する方法について説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本開示は例によって示されものであり、添付の図面によって制限されるものではない。これらの図面では、同様の参照記号は同様の構成要素を指す。
当業者であれば、これらの図における構成要素が説明を簡単かつ明瞭にするために示され、そして必ずしも寸法通りには描かれていないことが分かるであろう。例えば、これらの図における幾つかの構成要素の寸法を他の構成要素に対して誇張して描いて本開示の実施形態を理解し易くしている。
【0007】
図1は、本開示の一実施形態による分離相補型マスクパターニング方法、例えばゲートパターニングプロセスフローに使用される積層構造100の断面図である。積層構造100は基板102と、基板102上に位置するゲート誘電体104と、ゲート誘電体104上に位置するターゲット層106と、ターゲット層106上に位置する第1ハードマスク110とを含む。基板102は、例えばバルク基板、接着ウェハ基板(例えば、セミコンダクターオンインシュレータ、シリコンオンインシュレータ、ゲルマニウムオンインシュレータ、または同様の基板)、または特定の半導体素子の形成に適する他の基板を含むことができる。ゲート誘電体104は、例えばゲート酸化膜、SiON、金属酸化膜、または特定の半導体素子の形成に適する他の誘電体を含むことができる。ターゲット層106は、例えばポリシリコン層、金属層、金属酸化膜層、誘電体層、または特定の半導体素子の形成に適する他の層または他の複数の層を含むことができる。更に、第1ハードマスク110は、例えば非晶質炭素有機反射防止コーティング(antireflective coating:ARC)(すなわち、有機反射防止コーティング(organic antireflective coating:OARC))、スピン塗布底面ARC、低K誘電体、または特定の半導体素子の形成に適する他のハードマスクの内の一つ以上を含むことができる。別の実施形態では、第2誘電体層(図示せず)をハードマスク110と下層のターゲット層106との間に設けることができる。
【0008】
さらに図1を参照すると、第2ハードマスク積層構造112が第1ハードマスク110を覆っている。一実施形態では、第2ハードマスク積層構造112は、例えば一つ以上の層114,116,118を含む。更に、フォトレジスト層120が第2ハードマスク積層構造112上に設けられる。第2ハードマスク112の一つ以上の層は、例えば参照番号114,116,118によりそれぞれ示す第1、第2、及び第3誘電体キャップ層を含むことができる。誘電体キャップ層は、例えば酸化膜または窒化膜を含むことができる。一実施形態では、第1、第2、及び第3誘電体キャップ層114,116,118は、酸化膜、酸化膜上に位置する窒化膜、及び窒化膜上に位置する酸化膜をそれぞれ含む。この構造により、第1及び第2パターン転写エッチングのエッチング制御性を向上するために、終点の合図を提供することに加えて、これらのキャップ層を選択的にエッチングすることができる。更に、一実施形態では、第1ハードマスク110は第1材料を含み、第2ハードマスク積層構造112は第2材料を含む。第1材料及び第2材料は、互いに対して選択的にエッチングすることができる。更に、別の実施形態では、層112は、複数層の積層構造と同様の方法で処理することができるハードマスク材料から成る単一層を含むことができ、これについては以下に更に議論する。
【0009】
図2は、本開示の一実施形態による、フォトレジスト層120を第1マスク(図示せず)を使用してパターニングした後、かつ第1エッチングの前における図1の積層構造100のトップダウン図200である。図200は、概して参照番号202で示すパターニング済みフォトレジスト層を示している。パターニング済みフォトレジスト202は、後続の図面及び関連説明から以下で更に詳細に分かることであるが、(i)重要部分(critical portion)と、(ii)不所望部分とに対応する領域を含む。フォトレジスト層120のパターニングによって、第2ハードマスク積層構造112の一部分も露出されている。詳細には、第2ハードマスク積層構造112の露出部分は、上面図200に示すように、第3誘電体キャップ層118の露出部分に対応する。
【0010】
図3〜5は、図2の構造の線3−3,4−4,及び5−5それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図300は線3−3に沿った図2の構造の断面図を示す。断面図400は線4−4に沿った図2の構造の断面図を示す。断面図500は線5−5に沿った図2の構造の断面図を示し、該断面図は図3及び4の断面図に直交する。一実施形態では、断面図300はパターニング済みフォトレジスト202の不所望部分の一部分を示す。この不所望部分の一部分の第2ハードマスク積層構造112への、特に層118へのパターン転写は後続の図において取り上げられる。断面図400はパターニング済みフォトレジスト202の重要部分の一部分を示し、この重要部分の一部分の第2ハードマスク積層構造112への、特に層118へのパターン転写部分は後続の図において保持される。断面図500はパターニング済みフォトレジスト202の重要部分及び不所望部分の双方を示している。後続の図は、第2ハードマスク積層構造112へのパターン転写が第2マスクを追加することによってどのような影響を受けるのかを示す。一実施形態では、第1ハードマスク110は、アッシング(灰化)及び/又はウェットクリーニングの影響を受け易い材料から成り、第2ハードマスク積層構造112の残留部分は第1ハードマスク積層構造110が不所望な損傷及び/又は除去の影響を受けないように第1ハードマスク積層構造を保護する。
【0011】
図6は、本開示の一実施形態による、第1トリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図2の積層構造のトップダウン図600である。図を更に分かり易くするために、フォトレジストのトリミング及び/又はハードマスクのトリミングの影響は示していない。詳細には、トップダウン図600は第3誘電体キャップ層118の残留部分602を示す。第3誘電体キャップ層118は、図2のフォトレジスト202のパターンのエッチング、及び後続のフォトレジスト除去によってパターニングされて、第1パターン転写を完了している。一実施形態では、第1パターン転写では第1トリミング、エッチング、及びクリーニングが行なわれる。一実施形態においては、トリミングではフォトレジストトリミングが行なわれる。エッチングでは、積層構造112のハードマスクの部分エッチングが行なわれる。更に、クリーニングでは、アッシング及び/又はウェットクリーニングプロセスを行なって残留レジスト202を除去する。ここで、誘電体キャップ層118の残留部分602は、これも後続の図及び関連説明から以下に更に詳細に分かることであるが、(i)重要部分、及び(ii)不所望部分に対応する領域において形成されることに注目されたい。第1トリミング、エッチング、及びクリーニングによって、第2ハードマスク積層構造112の更に別の部分も露出させる。詳細には、第2ハードマスク積層構造112の更に別の露出部分は、トップダウン図600に示すように、第2誘電体キャップ層116の露出部分に対応する。一実施形態では、層116の露出部分は第1パターン転写によるエッチング深さを表わす。別の実施形態では、層116の露出部分は第2誘電体キャップ層の第2部分が露出していることを示し、この第2部分が露出することによって、第1のパターン転写エッチングプロセスの終点制御が可能になる。第3の実施形態は前の2つの実施形態を組み合わせて実施される。
【0012】
図7〜図9は、図6の構造の線7−7,8−8,及び9−9それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図700は線7−7に沿った図6の構造の断面図を示す。断面図800は線8−8に沿った図6の構造の断面図を示す。断面図900は、線9−9に沿った図6の構造の断面図を示し、該断面図は図7及び8の断面図に直交する。一実施形態では、断面図700は第3誘電体キャップ層118の残留部分602の不所望部分の一部分を示している。断面図800は第3誘電体キャップ層118の残留部分602の重要部分の一部分を示している。断面図900は、第3誘電体キャップ層118の残留部分602の重要部分及び不所望部分の双方を示している。
【0013】
図10は、本開示の一実施形態に従って、カットマスクを使用して第2フォトレジストをパターニングした後の図6の積層構造のトップダウン図1000である。詳細には、第2フォトレジストを図6の積層構造に塗布し、そしてカットマスクを使用してパターニングする。トップダウン図1000は、カットマスクを使用してパターニングされた後の第2フォトレジストの残留部分1002を示している。更に、トップダウン図1000は第2ハードマスク積層構造112の露出部分、すなわち第3誘電体キャップ層118の露出残留部分602及び第2誘電体キャップ層116の露出部分に対応する部分を示している。更に、部分602の内、第2フォトレジスト1002によって覆われる未露出部分を図10に想像線(すなわち破線)で示す。更に、第3誘電体キャップ層118の露出残留部分602は、後の工程で除去されることになる不所望部分に対応する領域に形成され、未露出残留部分602は後の工程で、ターゲット層106のような下方に位置する層に転写されることになる重要部分のパターンに対応する。
【0014】
更に、第2誘電体キャップ層116の内、第3誘電体キャップ層118の露出残留部分602、すなわち第2フォトレジスト1002によって覆われない露出部分は、ウェハの内、第1または第2マスクパターンのいずれのフォトレジストによっても覆われない部分を表わす。一実施形態では、層116のこれらの2重の露出部分はウェハの内、残りのゲートエッチング工程の間に最もエッチングが進行するエッチング最前部(etch front)の先端となる部分を表わし、これらの部分は問題を生じる可能性が最も高いウェハ部分である(すなわち、ゲートエッチング中の過剰オーバーエッチング及び/又は不十分な選択性によって、例えば活性シリコン領域に凹部またはピッティングを生じる)。第1ハードマスク110と第1ハードマスク110の下にある第2ハードマスク積層構造112との間のエッチング選択性の差を利用してこれらの問題を排除または取り除くので、従来技術よりも著しく優れている。
【0015】
図11〜図13は、図10の構造の線11−11,12−12,及び13−13それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図1100は線11−11に沿った図10の構造の断面図を示す。図11に示すように、層118の露出残留部分602は、構造の内、後の工程で除去されることになる不所望部分に対応する範囲または領域に形成される。図11の第2フォトレジスト1002は、第2パターンの一部分が残留第2ハードマスク積層構造112に転写されるのを防止するように機能するので、構造の別の不所望部分が生じる。しかしながら、この部分は第1パターン転写の間に露出してしまっているので、この不所望部分は、ここで更に詳細に議論するように、最終エッチングプロセスの前に除去されることになる。断面図1200は線12−12に沿った図10の構造の断面図を示している。図12に示す層118の残留部分602は第2フォトレジスト1002によって覆われ、かつ構造1200の内、構造の所望部分に対応する範囲または領域に形成される。構造の所望部分は、下層のターゲット層106に後の工程で転写されることになるパターンに対応する。断面図1300は、線13−13に沿った図10の構造の断面図を示し、この断面図の断面は図11及び12の断面図の断面と直交する。断面図1300では、層118の残留部分602の内、第2フォトレジスト1002によって覆われる部分が構造の重要部分を表わし、層118の残留部分602の内、第2フォトレジスト1002によって覆われない部分、及び層116の内、部分602によって覆われない部分が構造の不所望部分を表わす。
【0016】
図14は、本開示の一実施形態による、カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図10の積層構造のトップダウン図1400である。詳細には、トップダウン図1400は、第3誘電体キャップ層118の残留部分602の残留部分1402を示し、第3誘電体キャップ層118が、図10のフォトレジスト1002のパターンに従って、カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後にパターニングされている。一実施形態においては、カットマスクトリミングではフォトレジストトリミングを行なう。エッチングでは、第2の部分ハードマスクエッチングを行なう。更に、クリーニングでは、アッシング及び/又はウェットクリーニングプロセスを行なって残りのレジスト1002を全て除去する。第1ハードマスク110がアッシング及び/又はウェットクリーニングの影響を受け易い材料から成る実施形態では、第2ハードマスク積層構造112の残留部分は第1ハードマスク積層構造110が不所望のダメージ及び/又は除去の影響を受けないように第1ハードマスク積層構造を保護する。
【0017】
ここで、残留部分1402が第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域に形成され、かつ第2エッチングの影響を受けることがないように第2パターニングマスクによって保護されていたことに注目されたい。更に、全ての不所望部分が、本開示の一実施形態による分離相補型マスクパターニング方法におけるこの時点で除去されている。一実施形態では、第2ハードマスク112の不所望部分はパターン転写のために、構造の重要部分よりも厚さが薄くなっている。従って、エッチングプロセスを使用して、重要部分を保持しながら、第2ハードマスク112の不所望部分を除去することができる。図1400はまた、第2誘電体キャップ層116の残留部分1404が、図10のフォトレジスト1002のパターンに従って第2マスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後にパターニングされている様子を示している。図1400は更に、第2誘電体キャップ層116の残留部分1406が、第2転写エッチングによって部分602から層116に転写されている様子を示している。
【0018】
更に、残留部分1404は、(i)第1パターニングマスクの重要部分の外側の領域、及び(ii)第1パターニングマスクの不所望部分の内側の領域を含む。カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングによって更に、第2ハードマスク積層構造112の更に別の部分が露出する。詳細には、第2ハードマスク積層構造112の更に別の露出部分は、第1誘電体キャップ層114の露出部分に対応する。一実施形態では、層114の露出部分は、第1及び第2パターン転写のエッチング深さを表わす。別の実施形態では、層114の露出部分は、第2誘電体キャップ層の第1部分が露出していることを示し、この第1部分が露出することによって、第2のパターン転写エッチングプロセスの終点制御が可能になる。第3の実施形態は前の2つの実施形態と組み合わされて実施される。
【0019】
図15〜17は、図14の構造の線15−15,16−16,及び17−17それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図1500は線15−15に沿った図14の構造の断面図を示す。断面図1600は線16−16に沿った図14の構造の断面図を示す。断面図1700は線17−17に沿った図14の構造の断面図を示し、該断面図は図15及び16の断面図と直交する。本プロセスのこの時点まで、第1ハードマスク110は上層の第2ハードマスク積層構造112によって保護されたままであり、この第2ハードマスク積層構造112は所望パターンによってパターニングされている。第1及び第2パターン転写の後、第1及び第2パターン転写による図14〜17のエッチング深さは4つの異なるカテゴリーに分類することができる−(1)第1及び第2パターニング工程の双方によって覆われており、パターンの重要部分を表わす部分1402、(2)1404の内、第1パターニング工程の間は露出していた露出部分であって、第2パターニング工程では覆われていた部分、(3)第1パターニング工程の間は覆われていたが、第2パターニング工程の間は露出していた部分1406、及び(4)層114の内、第1及び第2パターニング工程の双方の工程の間に露出していた露出部分。これらの図では、部分1406は、部分1404よりも薄い、第2ハードマスク積層構造112の残存厚を有するものとして示される。これらの部分の相対的な残存厚は、第1及び第2ハードマスクエッチングによって実現するエッチング深さ、及び第2ハードマスク積層構造112の個々の層114,116,118の相対的なエッチング耐性によって変わる。従って、これらの図は、組み合わされた像の転写の一例を示している。
【0020】
一実施形態では、第1ハードマスク110は有機反射防止コーティング(OARC)、例えばアプライド マテリアルズ(Applied Materails)製のAFP(商標)のような非晶質炭素膜を含む。仮に、フォトレジストがOARCと直接コンタクトするとした場合、フォトレジストによる不所望の汚染が生じる。更に、OARCをアッシング及び/又はウェットクリーニングプロセスに曝すと、OARCにダメージを与える。従って、本開示の実施形態では、所望の酸化膜パターンが所望のパターニング済みパターンに対応する領域に設けられ、不所望領域に対応する他の領域には設けられることがないようになるまで、OARC層を保護し続けるという利点がある。このような所望のパターニング済みパターンは、例えば半導体素子のゲート電極、及び配線パターンを含むことができる。
【0021】
図18は、本開示の一実施形態による、残留第2ハードマスク(「ゲート」エッチングの第1部分に対応)を、誘電体を一様にエッチングする(blanket dielectric etch)方式で非パターン化(すなわち、フォトレジストを使用しない)エッチングした後の、図14の積層構造のトップダウン図1800である。詳細には、トップダウン図1800は、第1誘電体キャップ層114の残留部分1802を示す。第1誘電体キャップ層114は、図14〜図17に示したように、部分1402のパターンに従って誘電体を一様にエッチングした後にパターン形成されている。残留部分1802は、第1パターニングマスクの重要部分にのみ対応する領域を含む。トップダウン図図1800はまた、第1ハードマスク110の残留部分を示し、第1ハードマスク110は、参照番号1804,1806,1808,1810で表わされる異なる厚さを有し、図14〜17に示したように、部分1402,1404,1406のパターンに従って誘電体を一様にエッチングした後にパターン形成されている。残留部分1804は、部分1402に従ってパターニングされる第1ハードマスク110の元の厚さを有する。残留部分1806は、部分1404のパターンに従ってパターニングされる第1ハードマスク110の厚さ低減後の第1の厚さを有する。残留部分1808は、部分1402,1404,1406の外側の領域に従ってパターニングされる第1ハードマスク110の厚さ低減後の第2の厚さを有する。残留部分1810は、部分1406のパターンに従ってパターニングされる第1ハードマスク110の厚さ低減後の第1の厚さを有する。
【0022】
図19〜図21は、図18の構造の線19−19,20−20,及び21−21それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図1900は線19−19に沿った図18の構造の断面図を示す。断面図2000は線20−20に沿った図18の構造の断面図を示す。断面図2100は線21−21に沿った図18の構造の断面図を示し、該断面図は図19及び20の断面図と直交する。第1ハードマスク110の4つの残存厚がこれらの断面図に明瞭に表示されている。一実施形態では、第1ハードマスク110の残留部分1808は第1ハードマスク110の内の最も薄い部分を表わし、更に第1または第2パターン転写エッチングのいずれにおいても保護されることがないために先頭のエッチング最前部(leading etch front)を表わす。部分1808は、誘電体に対する一様なエッチングによってエッチングが下層のターゲット層106に達してターゲット層がエッチングされてしまうのを防止するのに十分なほど厚い。別の実施形態では、第1ハードマスク110は、誘電体に対する一様なエッチングに対して、第2ハードマスク積層構造112の一部分が示すエッチング耐性よりも高いエッチング耐性を示す。これにより、第1ハードマスク110において、エッチングによるパターニング/露出が4つの組み合わせによって生じるエッチング深さの差を小さくすることができる。
【0023】
図22は、本開示の一実施形態による、第1ハードマスクをエッチング(「ゲート」エッチングの第2部分に対応する)した後の、図18の積層構造のトップダウン図である。一実施形態では、残留部分1802及びターゲット層106は、第1ハードマスク110の露出部分よりもエッチング耐性が非常に高い。これにより、構造の重要部分のみを含む部分1802は、ターゲット層106をほとんどエッチングすることなく、そのパターンを第1ハードマスク110に転写することができる。この例では、純粋な異方性の第1ハードマスクのエッチングを示しているが、別の実施形態では、エッチングにおける等方性成分によって、第1ハードマスク110の内、第2ハードマスクの部分1802の下の部分をトリミングすることができる。別の実施形態では、第1ハードマスク部分1804を含まない第1ハードマスク110の全ての部分を除去してターゲット積層構造106の一部分を露出させる。詳細には、トップダウン図2200は、第1誘電体キャップ層114の残留部分1802(及び、第1ハードマスク110の下層残留部分1804)を示している。上に示すように、第1誘電体キャップ層114の残留部分1802、及び第1ハードマスク110の下層残留部分1804は、第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域のみを含む。トップダウン図2200はまた、ターゲット層106の内、残留部分1802,1804によって覆われない露出部分を示している。一実施形態では、ターゲット層106は有機ARCを含む。
【0024】
図23〜図25は、図22の構造の線23−23,24−24,及び25−25それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図2300は線23−23に沿った図22の構造の断面図を示す。断面図2400は線24−24に沿った図22の構造の断面図を示す。断面図2500は線25−25に沿った図22の構造の断面図を示し、該断面図は図23及び24の断面図と直交する。
【0025】
図26は、本開示の一実施形態による、ターゲット層エッチング(「ゲート」エッチングの残りの部分に対応する)及び後続のクリーニングを行なって第2ハードマスク1802及び第1ハードマスク1804の残留部分を除去した後の図22の積層構造のトップダウン図である。詳細には、トップダウン図2600は、ターゲット層106の残留部分2602、及びゲート誘電体層104の下層残留部分2604を示している。ターゲット層106の残留部分2602は、第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域に形成される。トップダウン図2600はまた、基板102の内、残留部分2602(及び下層残留部分2604)によって覆われない露出部分を示している。本開示の実施形態による方法を実行した結果として、基板102の露出部分はエッチングプロセスの間、ほとんど悪影響を受けず、そのままの状態に維持される。
【0026】
図27〜図29は、図26の構造の線27−27,28−28,及び29−29それぞれに沿った断面図である。詳細には、断面図2700は線27−27に沿った図26の構造の断面図を示す。断面図2800は線28−28に沿った図26の構造の断面図を示す。断面図2900は線29−29に沿った図26の構造の断面図を示し、この断面図の断面は図27及び図28の断面図の断面と直交する。詳細には、断面図2800及び断面図2900は、ターゲット層106の残留部分2602、及びゲート誘電体層104の残留部分2604を示している。残留部分2602,2604は、第1パターニングマスクの重要部分に対応する領域内に位置する。
【0027】
従って、本開示の実施形態によって、2つの個別の、かつ分離されたマスク露光が、最終ハードマスク(本明細書では第1ハードマスクとして記載される)でウェハの最終パターニングを行なう前に、像を部分的に中間ハードマスク(本明細書では第2ハードマスクとして記載される)に転写することにより可能になる。中間ハードマスク材料及び最終ハードマスク材料は、最終エッチングプロセスの前に像が下層ウェハまたは基板に転写されることがないように選択される。
【0028】
更に、本実施形態は誘電体キャップ材料の組み合わせを使用して、複数のフォトリソグラフィマスクの各々からの中間像の転写を可能にする。従って、複合中間像が有機反射防止コーティング(OARC)に転写され、この反射防止コーティングが更に、下層のゲート積層構造のパターニングハードマスクとして機能する。本明細書に提示する実施形態はゲート積層構造に集中的に適用されているが、同じ実施形態を他のモジュール式積層体および他のハードマスクの組み合わせに適用することもできる。
【0029】
更に、本開示の実施形態によって、2つのマスクをcPSM技術(すなわち、PSMマスク及びカットマスク)に使用することが可能であり、それら2つのマスクは、互いに影響(フレアの影響など)を及ぼすことなく、個々に調整された露光条件を有することができる。更に、これらの実施形態では、「固定された」フィーチャ(形状特徴)に対してフォトレジストマスク(PR)トリミングを行なって(カットマスクの前に)、ゲート電極フィーチャのような小さなフィーチャのパターン倒壊を防止することができる。これらの実施形態によって更に、活性領域とフィールド領域との間のトランジスタプルバック(後退)を小さくすることができる。更には、これらの実施形態によって、このような場合でなければ、像の結合のために用いることができない補助フィーチャ(例えば、分散したバー)を各相補型マスクに設けることができる。
【0030】
本開示の他の実施形態としては、(1)本方法を2つよりも多くのマスクに拡張すること、(2)異なるタイプのフィーチャ(例えば、分離されたフィーチャのマスクと高密度なフィーチャのマスクとの相補的な組、または水平なフィーチャのマスクと垂直なフィーチャのマスクとの相補的な組)に関して露光を分離すること、(3)コンタクト、ビア、及び狭ピッチメタルのような他のマスク層に拡張すること、(4)2つの相補型マスクをゲートまたは他の層に使用することにより公称値よりも狭いピッチ線を実現することなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。
【0031】
これまでの明細書では、本開示について特定の実施形態を参照しながら記載してきた。しかしながら、この技術分野の当業者であれば、種々の変形及び変更を、以下の特許請求の範囲に示す本実施形態の技術範囲から逸脱しない範囲において加え得ることが分かるであろう。例えば、本開示の実施形態を適用して、現世代マイクロプロセッサ及び次世代マイクロプロセッサ、及び/又は高性能メモリ装置の機能を向上させることができる。更に、本開示の実施形態を使用して1枚のマスクの性能を超えるフィーチャ寸法を実現することができる。従って、明細書及び図は、本開示を制限するものとしてではなく例示として捉えられるべきであり、そしてこのような変更の全てが本実施形態の技術範囲に含まれるべきものである。
【0032】
効果、他の利点、及び技術的問題に対する解決法について、特定の実施形態に関して上に記載してきた。しかしながら、効果、利点、及び問題解決法、及びいずれかの効果、利点、または問題解決法をもたらし、またはさらに顕著にし得る全ての要素(群)が、いずれかの請求項または全ての請求項の必須の、必要な、または基本的な特徴または要素であると解釈されるべきではない。本明細書で使用されるように、「有する・備える(comprises)」、「有する・備える(comprising)」という用語、または他の全てのこれらの変形は包括的な意味で適用されるものであり、一連の要素を備えるプロセス、方法、製品、または装置がこれらの要素のみを含むのではなく、明らかには列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、製品、または装置に固有の他の要素も含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本開示の一実施形態による分離相補型マスクパターニング方法に使用される積層構造の断面図。
【図2】本開示の一実施形態による、フォトレジストを第1マスクを使用してパターニングした後の、かつ第1エッチングの前の、図1の積層構造のトップダウン図。
【図3】図2の構造の線3−3に沿った断面図。
【図4】図2の構造の線4−4に沿った断面図。
【図5】図2の構造の線5−5に沿った断面図。
【図6】本開示の一実施形態による、第1トリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図2の積層構造のトップダウン図。
【図7】図6の構造の線7−7に沿った断面図。
【図8】図6の構造の線8−8に沿った断面図。
【図9】図6の構造の線9−9に沿った断面図。
【図10】本開示の一実施形態による、第2フォトレジストを第2マスクを使用してパターニングした後の図6の積層構造のトップダウン図。
【図11】図10の構造の線11−11に沿った断面図。
【図12】図10の構造の線12−12に沿った断面図。
【図13】図10の構造の線13−13に沿った断面図。
【図14】本開示の一実施形態による、カットマスクトリミング、エッチング、及びクリーニングの後の図10の積層構造のトップダウン図。
【図15】図14の構造の線15−15に沿った断面図。
【図16】図14の構造の線16−16に沿った断面図。
【図17】図14の構造の線17−17に沿った断面図。
【図18】本開示の一実施形態による、第2ハードマスクエッチング(「ゲート」エッチングの第1部分に対応する)の後の図14の積層構造のトップダウン図。
【図19】図18の構造の線19−19に沿った断面図。
【図20】図18の構造の線20−20に沿った断面図。
【図21】図18の構造の線21−21に沿った断面図。
【図22】本開示の一実施形態による、第1ハードマスクエッチング(「ゲート」エッチングの第2部分に対応する)の後の図18の積層構造のトップダウン図。
【図23】図22の構造の線23−23に沿った断面図。
【図24】図22の構造の線24−24に沿った断面図。
【図25】図22の構造の線25−25に沿った断面図。
【図26】本開示の一実施形態による、ターゲット層エッチング(「ゲート」エッチングによる残留部分に対応する)の後の図22の積層構造のトップダウン図。
【図27】図26の構造の線27−27に沿った断面図。
【図28】図26の構造の線28−28に沿った断面図。
【図29】図26の構造の線29−29に沿った断面図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハ(102)に第1層(106)を設ける工程と、
第1層(106)上に第1ハードマスク(110)を形成する工程と、
第1ハードマスク(110)上に第2ハードマスク(112)を形成する工程と、
第2ハードマスク(112)を第1パターン(602)に従ってパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の内の第1の厚さに相当する部分(118)をエッチングすることを含む工程と、
第2ハードマスク(112)を第2パターン(1002)に従って第2の時間に亘ってパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の内の第2の厚さに相当する部分(116)をエッチングすることを含む工程と、
第2の時間に亘ってパターニングする工程の後に、第2ハードマスク(112)をエッチングして、第2ハードマスク(112)の第1の複数のパターン構造(1802)を形成する工程と、
第1の複数のパターン構造(1802)を用いて、第1ハードマスク(110)をエッチングして、第1ハードマスク(110)の第2の複数のパターン構造(1804)を形成する工程と、
第2の複数のパターン構造(1804)を用いて、第1層(106)をエッチングして、第1層(106)の第3の複数のパターン構造(2602)を形成する工程とを有する、半導体素子(100)を形成する方法。
【請求項2】
第2ハードマスク(112)は、第1層部分(114)と、第1層部分上に位置する第2層部分(116)と、第2層部分上に位置する第3層部分(118)とを備え、
第1の厚さに相当する部分をエッチングする工程は、第3層部分(118)をエッチングすることを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
第2の時間に亘ってエッチングする工程は第3層部分(118)をエッチングしている間にエッチングされる選択位置において、第2層部分(116)をエッチングすることを含み、
第2の時間に亘ってエッチングする工程は、第2ハードマスク(112)を第1パターンに従ってパターニングしている間にエッチングされなかった第3層の選択位置において第3層をエッチングすることを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
第1の複数のパターン構造は、ほぼ第1層部分(114)に形成される、請求項2記載の方法。
【請求項5】
第3層部分(118)は、第2層部分(116)とは異なる材料から成る、請求項2記載の方法。
【請求項6】
第1層(106)は、シリコン、金属、金属酸化膜、及び誘電体のうちの少なくとも一つを含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
第1ハードマスク(110)は、非晶質炭素有機反射防止膜(OARC)、スピン塗布底面ARC、及び低K誘電体の内の少なくとも一つを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
第1ハードマスク(110)は第1材料を含み、
第2ハードマスク(112)は第2材料を含み、
第1材料は第2材料に対して選択的にエッチング可能であり、かつ第2材料は第1材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
第1材料は第1層(106)の材料に対して選択的にエッチング可能であり、これにより、第3の複数のパターン構造(2602)を第1層(106)に形成する前に、第1ハードマスク(110)の第2の複数のパターン構造(1804)におけるエッチング深さの差を低減することが可能である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
第1層(106)を第2の複数のパターン構造(1804)を用いてエッチングして第3の複数のパターン構造(2602)を形成する工程は更に、第1の複数のパターン構造(1802)をエッチングすることを含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
第2ハードマスク(112)は、酸化膜を含む第1層(114)と、第1層上に位置する窒化膜を含む第2層(116)と、第2層上に位置する酸化膜を含む第3層(118)とを備える、請求項1記載の方法。
【請求項12】
第1パターン(602)は第1方向に延在する第1線を有し、
第2パターン(1002)は第1線と交差する線スペースを有し、
第1の複数の構造(1802)から成る構造は、線スペースにより規定される間隔を有する第1線によって画定される構造を有する、請求項1記載の方法。
【請求項13】
第2ハードマスク(112)を第1パターン(602)に従ってパターニングする工程では、第2ハードマスクの上に第4の複数のパターン構造(202)を形成し、第4の複数のパターン構造(202)に従って第2ハードマスクをエッチングすることを含む、請求項1記載の方法。
【請求項14】
第2の時間に亘ってパターニングする工程の前に、第4の複数のパターン構造(202)を除去することを更に含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
第2ハードマスク(112)を第2パターンに従って第2の時間に亘ってパターニングする工程は、第2ハードマスクの上に第4の複数のパターン構造(1002)を形成し、第4の複数のパターン構造(202)に従って第2ハードマスクをエッチングする、請求項1記載の方法。
【請求項16】
第2ハードマスクのエッチングの前に、第5の複数のパターン構造を除去して、第2ハードマスクの第1の複数のパターン構造を形成することを更に含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
第1の厚さ及び第2の厚さはそれぞれ、第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄い、請求項1記載の方法。
【請求項18】
第1の厚さ及び第2の厚さを合計した厚さは第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄く、第1ハードマスク(110)は、第1及び第2のパターニングによっては露出しない状態を維持する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
トランジスタのゲートをパターニングする方法であって、
ゲート材料層(106)をウェハ(102)上に形成する工程と、
ゲート材料層(106)をパターニングして複数のゲート構造(2602)を形成する工程とを備え、前記パターニングする工程は更に、
第1層部分(114)と、第1層部分上に位置する第2層部分(116)と、第2層部分上に位置する第3層部分(118)とを含むハードマスク(112)をゲート材料層(106)上に形成する工程と、
ハードマスク(112)を第1パターン(602)に従ってパターニングする工程であって、第3層部分(118)を第1の複数の選択位置でエッチングすることを含む工程と、
ハードマスクを第1パターンに従ってパターニングした後に、ハードマスク(112)を第2パターン(1002)に従ってパターニングする工程であって、第3層部分(118)を第2の複数の選択位置でエッチングすることを含む工程と、
ハードマスクを第2パターン(1002)に従ってパターニングした後に、ハードマスク(112)をエッチングする工程であって、第1層部分(114)を第1の複数の選択位置及び第2の複数の選択位置においてエッチングして、第1層部分(114)の第1の複数のパターン構造(1802)を形成することを含む工程とを有する、方法。
【請求項20】
ウェハ(102)にターゲット層(106)を設ける工程と、
ターゲット層(106)上に第1ハードマスク(110)を形成する工程と、
第1ハードマスク(110)上に第2ハードマスク(112)を形成する工程と、
第2ハードマスク(112)上に第1の複数のパターン構造(202)を形成する工程と、
第1の複数のパターン構造(202)に従って第2ハードマスク(112)をパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の第1の厚さに相当する部分をエッチングすることを含み、第1の厚さは第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄い、工程と、
第1の複数のパターン構造(202)を除去する工程と、
前記除去の後に、第2ハードマスク(112)上に第2の複数のパターン構造(1002)を形成する工程と、
第2の複数のパターン構造(1002)に従って、第2ハードマスク(112)を第2の時間に亘ってパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の第2の厚さに相当する部分をエッチングすることを含み、第2の厚さは第1の厚さに相当する部分を除去した後に残る第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄い、工程と、
第2の複数のパターン構造(1002)を除去する工程と、
第2ハードマスク(112)をエッチングして、第3の複数のパターン構造(1402,1404)を形成する工程と、
第3の複数のパターン構造(1402,1404)に従って第1ハードマスク(110)をエッチングして、第1ハードマスク(110)の第4の複数のパターン構造(1802)を形成する工程と、
第4の複数のパターン構造(1802)に従ってターゲット層(106)をエッチングして、ターゲット層(106)の第5の複数のパターン構造(2602)を形成する工程とを有する、半導体素子を形成する方法。
【請求項1】
ウェハ(102)に第1層(106)を設ける工程と、
第1層(106)上に第1ハードマスク(110)を形成する工程と、
第1ハードマスク(110)上に第2ハードマスク(112)を形成する工程と、
第2ハードマスク(112)を第1パターン(602)に従ってパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の内の第1の厚さに相当する部分(118)をエッチングすることを含む工程と、
第2ハードマスク(112)を第2パターン(1002)に従って第2の時間に亘ってパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の内の第2の厚さに相当する部分(116)をエッチングすることを含む工程と、
第2の時間に亘ってパターニングする工程の後に、第2ハードマスク(112)をエッチングして、第2ハードマスク(112)の第1の複数のパターン構造(1802)を形成する工程と、
第1の複数のパターン構造(1802)を用いて、第1ハードマスク(110)をエッチングして、第1ハードマスク(110)の第2の複数のパターン構造(1804)を形成する工程と、
第2の複数のパターン構造(1804)を用いて、第1層(106)をエッチングして、第1層(106)の第3の複数のパターン構造(2602)を形成する工程とを有する、半導体素子(100)を形成する方法。
【請求項2】
第2ハードマスク(112)は、第1層部分(114)と、第1層部分上に位置する第2層部分(116)と、第2層部分上に位置する第3層部分(118)とを備え、
第1の厚さに相当する部分をエッチングする工程は、第3層部分(118)をエッチングすることを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
第2の時間に亘ってエッチングする工程は第3層部分(118)をエッチングしている間にエッチングされる選択位置において、第2層部分(116)をエッチングすることを含み、
第2の時間に亘ってエッチングする工程は、第2ハードマスク(112)を第1パターンに従ってパターニングしている間にエッチングされなかった第3層の選択位置において第3層をエッチングすることを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
第1の複数のパターン構造は、ほぼ第1層部分(114)に形成される、請求項2記載の方法。
【請求項5】
第3層部分(118)は、第2層部分(116)とは異なる材料から成る、請求項2記載の方法。
【請求項6】
第1層(106)は、シリコン、金属、金属酸化膜、及び誘電体のうちの少なくとも一つを含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
第1ハードマスク(110)は、非晶質炭素有機反射防止膜(OARC)、スピン塗布底面ARC、及び低K誘電体の内の少なくとも一つを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
第1ハードマスク(110)は第1材料を含み、
第2ハードマスク(112)は第2材料を含み、
第1材料は第2材料に対して選択的にエッチング可能であり、かつ第2材料は第1材料に対して選択的にエッチング可能である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
第1材料は第1層(106)の材料に対して選択的にエッチング可能であり、これにより、第3の複数のパターン構造(2602)を第1層(106)に形成する前に、第1ハードマスク(110)の第2の複数のパターン構造(1804)におけるエッチング深さの差を低減することが可能である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
第1層(106)を第2の複数のパターン構造(1804)を用いてエッチングして第3の複数のパターン構造(2602)を形成する工程は更に、第1の複数のパターン構造(1802)をエッチングすることを含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
第2ハードマスク(112)は、酸化膜を含む第1層(114)と、第1層上に位置する窒化膜を含む第2層(116)と、第2層上に位置する酸化膜を含む第3層(118)とを備える、請求項1記載の方法。
【請求項12】
第1パターン(602)は第1方向に延在する第1線を有し、
第2パターン(1002)は第1線と交差する線スペースを有し、
第1の複数の構造(1802)から成る構造は、線スペースにより規定される間隔を有する第1線によって画定される構造を有する、請求項1記載の方法。
【請求項13】
第2ハードマスク(112)を第1パターン(602)に従ってパターニングする工程では、第2ハードマスクの上に第4の複数のパターン構造(202)を形成し、第4の複数のパターン構造(202)に従って第2ハードマスクをエッチングすることを含む、請求項1記載の方法。
【請求項14】
第2の時間に亘ってパターニングする工程の前に、第4の複数のパターン構造(202)を除去することを更に含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
第2ハードマスク(112)を第2パターンに従って第2の時間に亘ってパターニングする工程は、第2ハードマスクの上に第4の複数のパターン構造(1002)を形成し、第4の複数のパターン構造(202)に従って第2ハードマスクをエッチングする、請求項1記載の方法。
【請求項16】
第2ハードマスクのエッチングの前に、第5の複数のパターン構造を除去して、第2ハードマスクの第1の複数のパターン構造を形成することを更に含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
第1の厚さ及び第2の厚さはそれぞれ、第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄い、請求項1記載の方法。
【請求項18】
第1の厚さ及び第2の厚さを合計した厚さは第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄く、第1ハードマスク(110)は、第1及び第2のパターニングによっては露出しない状態を維持する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
トランジスタのゲートをパターニングする方法であって、
ゲート材料層(106)をウェハ(102)上に形成する工程と、
ゲート材料層(106)をパターニングして複数のゲート構造(2602)を形成する工程とを備え、前記パターニングする工程は更に、
第1層部分(114)と、第1層部分上に位置する第2層部分(116)と、第2層部分上に位置する第3層部分(118)とを含むハードマスク(112)をゲート材料層(106)上に形成する工程と、
ハードマスク(112)を第1パターン(602)に従ってパターニングする工程であって、第3層部分(118)を第1の複数の選択位置でエッチングすることを含む工程と、
ハードマスクを第1パターンに従ってパターニングした後に、ハードマスク(112)を第2パターン(1002)に従ってパターニングする工程であって、第3層部分(118)を第2の複数の選択位置でエッチングすることを含む工程と、
ハードマスクを第2パターン(1002)に従ってパターニングした後に、ハードマスク(112)をエッチングする工程であって、第1層部分(114)を第1の複数の選択位置及び第2の複数の選択位置においてエッチングして、第1層部分(114)の第1の複数のパターン構造(1802)を形成することを含む工程とを有する、方法。
【請求項20】
ウェハ(102)にターゲット層(106)を設ける工程と、
ターゲット層(106)上に第1ハードマスク(110)を形成する工程と、
第1ハードマスク(110)上に第2ハードマスク(112)を形成する工程と、
第2ハードマスク(112)上に第1の複数のパターン構造(202)を形成する工程と、
第1の複数のパターン構造(202)に従って第2ハードマスク(112)をパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の第1の厚さに相当する部分をエッチングすることを含み、第1の厚さは第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄い、工程と、
第1の複数のパターン構造(202)を除去する工程と、
前記除去の後に、第2ハードマスク(112)上に第2の複数のパターン構造(1002)を形成する工程と、
第2の複数のパターン構造(1002)に従って、第2ハードマスク(112)を第2の時間に亘ってパターニングする工程であって、第2ハードマスク(112)の第2の厚さに相当する部分をエッチングすることを含み、第2の厚さは第1の厚さに相当する部分を除去した後に残る第2ハードマスク(112)の厚さよりも薄い、工程と、
第2の複数のパターン構造(1002)を除去する工程と、
第2ハードマスク(112)をエッチングして、第3の複数のパターン構造(1402,1404)を形成する工程と、
第3の複数のパターン構造(1402,1404)に従って第1ハードマスク(110)をエッチングして、第1ハードマスク(110)の第4の複数のパターン構造(1802)を形成する工程と、
第4の複数のパターン構造(1802)に従ってターゲット層(106)をエッチングして、ターゲット層(106)の第5の複数のパターン構造(2602)を形成する工程とを有する、半導体素子を形成する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
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【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公表番号】特表2008−500727(P2008−500727A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515083(P2007−515083)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/013077
【国際公開番号】WO2005/117089
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/013077
【国際公開番号】WO2005/117089
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】
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