説明

定電流源部品及び製造手段

【課題】直接に交流電源及び直流電源に応用でき、過流過電圧保護機能がある定電流源部品を提供する。
【解決手段】当該部品には、シリコン基板1、于シリコン基板1正面に形成した酸化層、酸化層正面に所在するドレイン金属、ソース金属、グリッド金属、シリコン基板1に植え込んだP+保護リング50、N+ドレイン領域52、N+ソース領域53、N+ソース領域53に所在するP+下敷領域51、N+ドレイン領域52とN+ソース領域53の間を接続するN−通路領域54を有して、ドレイン金属、ソース金属がそれぞれN+ドレイン領域52、N+ソース領域53、P+下敷領域51に接続して、ソース金属、グリッド金属が接続金属で接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は定電流源部品及び当該定電流源部品を製造する手段に関わる。
【背景技術】
【0002】
「MOSFET」は、英語「metal-oxide-semiconductor field effect transistor」の略称であり、即ち「金属酸化物半導体電界効果トランジスタ」を示して、その原理は、現在すべてICチップの基礎である。一つデプレッション型MOSFET部品は、三つの基本部分で構成され:ソース(S)、グリッド(G)とドレイン(D)。一つN−通道デプレッション型MOS電界効果トランジスタは、ソース及びドレインの間にグリッド表面に近づき、ソース・ドレインと同じ極性の浅いドーピング層は、ソースをドレインに接続する。グリッドとソース電圧は、プラスである時、その飽和導通電流も電圧の増加に従い増加しつつあり、この点について、増強型MOS電界効果トランジスタと同じである。しかしながらグリッドはソースと同電位である時、ドレインがプラス電圧をかける時、デプレッション型電界効果トランジスタは、先ず電流が急速に上昇するリニア領域を経由して、それから定電流導通の飽和領域に入り、その時のドレイン電圧は、飽和電圧と称され、ドレイン導通電流の大きさは、浅いドーピング層の濃度と深度に関係があり、通常に、濃度と深度が大きければ大きいほど、電流は大きい。グリッドとソースの間にマイナス電圧をかける時、通道を切断して、導通電流が零になり、その時のグリッド電圧は、スタート電圧と定義され、しかし、若し通道濃度が濃すぎる、深度が深すぎると、グリッドは、通道電流を切断できなくなる。デプレッション型MOSトランジスタは、グリッドとソース電圧が零である時、ドレイン・ソース電流が定電流導通であるので、増強型MOSトランジスタのほうは、ロジック応用に更に便利であり、それで、工業業界は、デプレッション型MOSトランジスタを単独部品として用いない。デプレッション型MOSトランジスタは、グリッド電圧が零である場合の導通済みの特性、及びドレイン電圧を増加する時に、ドレインのアヴァランシェ・ブレークダウンまで電流が殆ど飽和領域にある特性により、自然として一つ定電流源として用いられる。デプレッション型電界効果トランジスタの動作電圧範囲、即ちドレインアヴァランシェ電圧を50ボルト以上に向上するなら、デプレッション型MOSトランジスタは、広範に応用されることができ、整流濾波後の交流電源に直接に接続する直流負荷の為に、過電圧保護を有する定電流源とする;若しデプレッション型電界効果トランジスタのドレインアヴァランシェ電圧は、15ボルト以内であるなら、デプレッション型電界効果トランジスタは、直流電源の低圧定電流源として、例えばLED鉱山用ランプの定電流源として用いられる。
【0003】
実際な応用において、たくさん負荷は、電力消耗が大きくないけど、提供された電源に対して、その電流、電圧がある範囲における安定性を保証することを要求して、同時に、負荷内の一部パーツに対して保護の役割を果たすことを要求して、このような負荷の電力供給を解決する為に、通常に定電流または定電圧電源を採用して、そして負荷の下に、あるパースの異常状況を解決する為に、電源回路に過電流保護回路を増加するので、このような電源は、パーツが多い、回路が複雑、浪費のパワー比例が大いである。
【0004】
現在に、LEDの応用は日増しに広範になり、日常室内と室外照明用のLEDランプも更に普及しつつある。しかしながら、従来のLED駆動回路において、定電流回路を設置する必要があり、このような回路には、周辺パーツが多い、LEDの照度安定性が良い、発光輝度の変化が少ないけど、その周辺回路のコストが高すぎて、または、周辺回路に消耗するパワーが、LED自身で消耗するパワーと比較すると、比例が大きい、常に損耗パワーが全体パワーの20%〜30%になり、それでLEDの省エネ節消耗のメリットを発揮できない。若しLEDと直列する定電流源部品を設置するなら、前記問題を解决できるけど、現在にこのような独立の定電流源部品がない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の欠陥に鑑み、直接に交流電源及び直流電源に応用でき、過流過電圧保護機能がある定電流源部品を提供する、前記定電流源部品は、LED発光回路に応用されれば、全体回路の電力消耗を節約できる。
【0006】
本発明も当該定電流源部品を製造する手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における定電流源部品について、採用した技術案は:本発明における定電流源部品には、P型シリコン基板、前記シリコン基板正面に形成した酸化層、前記酸化層正面に所在するドレイン金属、ソース金属、グリッド金属、前記シリコン基板に植え込んだP+保護リング、N+ドレイン領域、N+ソース領域、前記N+ソース領域に所在するP+下敷領域、前記N+ドレイン領域と前記N+ソース領域の間を接続するN−通路領域があり、前記酸化層に若干ドレインスルーホール、ソースN+スルーホール、ソースP+下敷スルーホールがあり、前記ドレイン金属が若干前記ドレインスルーホールを充填して前記N+ドレイン領域に接続して、前記ソース金属がそれぞれ若干ソースN+スルーホール、ソースP+下敷スルーホールを充填して、それぞれ前記N+ソース領域、前記P+下敷領域に接続して、前記ソース金属、前記グリッド金属が接続金属で接続する。
【0008】
前記定電流源部品には、前記シリコン基板に植え込んだN+保護リングがあり、前記N+保護リングが前記P+保護リングの内側に所在して、前記N+保護リングが前記N+ドレイン領域を囲んで、または前記N+ドレイン領域と前記N+ソース領域を囲む。
【0009】
前記ドレイン金属、前記ソース金属、前記グリッド金属は、アルミまたは銅またはアルミ・ケイ素合金である。
【0010】
本発明における定電流源部品の製造手段は、採用した技術案は、次のステップを含める:(a)前記P型シリコン基板の上表面は、酸化炉管に熱酸化され、酸化層保護膜を形成して、それからマスクアライナにおいて、第一写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、HFを含有する腐蝕液で酸化層保護膜をエッチングする;(b)二弗化硼素または硼素イオンP型ドーピングを前記シリコン基板に注入して、更に高温で入り込んで、前記P+保護リング、前記P+下敷領域を形成する;(c)マスクアライナにおいて、第二写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、乾法エッチング工程で酸化層をエッチングして、それからイオン注入機で砒素イオンまたは砒素イオンと燐イオンを前記シリコン基板に注入して、更に高温で入り込んで、N+高濃度の不純物領域(heavily doped region)を形成して、即ち前記N+ドレイン領域、前記N+ソース領域を形成する;(d)マスクアライナにおいて、第三写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、HFを含有する腐蝕液で阻止領域の酸化層をエッチングして、更に高温ドライ酸素または湿潤酸素でグリッド及びソース・ドレイン酸化層を形成して、それから燐イオンまたは注入燐イオン及び硼素イオンを注入して、更に高温で入り込んで、前記酸化層及び前記N−通路領域を形成する;(e)マスクアライナにおいて、第四写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、更にエッチング工程で前記酸化層をエッチングして、前記ドレインスルーホール、前記ソースN+スルーホール、前記ソースP+下敷スルーホールを形成する;(f)スパッタリングまたはメタライジングの手段で金属層を沈積して、それからマスクアライナにおいて、金属層写真蝕刻マスクを利用して写真蝕刻して、更に乾法または湿法エッチング工程で金属層をエッチングして、前記ドレイン金属、前記ソース金属、前記グリッド金属及び前記接続金属を形成する。
【0011】
前記ステップ(c)に、高温入り込み後に同時に前記N+保護リングを形成する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、本発明における定電流源部品においてP型シリコン基板、前記シリコン基板正面に形成した酸化層、前記酸化層正面に所在するドレイン金属、ソース金属、グリッド金属、前記シリコン基板に植え込んだP+保護リング、N+ドレイン領域、N+ソース領域、前記N+ソース領域に所在するP+下敷領域、前記N+ドレイン領域と前記N+ソース領域の間を接続するN−通路領域を有して、前記酸化層に若干ドレインスルーホール、ソースN+スルーホール、ソースP+下敷スルーホールがあり、前記ドレイン金属が若干前記ドレインスルーホールを充填して前記N+ドレイン領域に接続して、前記ソース金属がそれぞれ若干ソースN+スルーホール、ソースP+下敷スルーホールを充填して、それぞれ前記N+ソース領域、前記P+下敷領域に接続して、前記ソース金属、前記グリッド金属が接続金属で接続して、即ち本発明は一つデプレッション型電界効果トランジスタを構成して、グリッドに電圧をかけない状態におもてい導通状態を保持でき、一つ独立の定電流源部品として、便利に従来の周辺定電圧及び定電流回路を代替でき、それで回路パーツが少ない、回路が簡単になり、それで本発明の定電流源部品は、直接に交流電源及び直流電源に応用でき、そして過流過電圧保護の機能があり、それをLED発光回路に用いたら、全体回路の電力消耗を節約できる;同じ理由により、本発明の製造手段を採用することにより、製造した定電流源部品は、前記メリットがあり、当該手段は、工程が簡単、製品品質が良いなど有益な効果を達成できる。本発明における前記定電流源部品には、前記シリコン基板に植え込んだN+保護リングを有して、前記N+保護リングが前記P+保護リングの内側に所在して、前記N+保護リングが前記N+ドレイン領域を囲んで、または前記N+ドレイン領域と前記N+ソース領域を囲み、前記N+保護リングが更に前記定電流源部品の耐圧値を向上できるので、本発明の定電流源部品は、過電圧保護性が更に良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
〔実施の形態1〕
図1〜図3に示す通り、本実施例の定電流源部品は、P型シリコン基板1、于前記シリコン基板1正面に形成した酸化層6、前記酸化層6正面に所在するドレイン金属2、ソース金属3、グリッド金属4、前記シリコン基板1に植え込んだP+保護リング50、N+ドレイン領域52、N+ソース領域53、前記N+ソース領域53に所在するP+下敷領域51、前記N+ドレイン領域52と前記N+ソース領域53の間を接続するN−通路領域54を有して、前記酸化層6に若干ドレインスルーホール82、ソースN+スルーホール83、ソースP+下敷スルーホール81があり、前記ドレイン金属2が若干前記ドレインスルーホール82を充填して前記N+ドレイン領域52に接続して、前記ソース金属3がそれぞれ若干ソースN+スルーホール83、ソースP+下敷スルーホール81を充填してそれぞれ前記N+ソース領域53、前記P+下敷領域51に接続して、前記ソース金属3、前記グリッド金属4が接続金属7で接続する。前記ドレイン金属2、前記ソース金属3、前記グリッド金属4はアルミであり、当然ながら銅またはアルミ・ケイ素合金を採用できる。
【0014】
本発明は、一つデプレッション型電界効果トランジスタを構成して、グリッドに電圧をかけない状態においても導通状態を保持して、一つ独立の定電流源部品として、便利に現有の周辺定電圧及び定電流回路を代替できる。
【0015】
当然ながら、前記シリコン基板1はN型であるでもいい、この時、保護リング50極性は、不変であり、相変わらずP+保護リングである以外に、他の極性付きの特徴は全て反対になり、例えば下敷領域51はN+下敷領域51に変更して、ドレイン領域52はP+ドレイン領域に変更して、ソース領域53はP+ソース領域に変更して、通路領域54はP−通路領域54に変更する。この場合は、本発明請求項の相同特徴である。
【0016】
図3〜図12に示す通り、本実施例の定電流源部品の製造手段は、次のステップを含める:
(a)前記P型シリコン基板1の上表面は、酸化炉管に熱酸化され厚さが3000オングストロームである酸化層保護膜を形成して、前記酸化層保護膜の厚さ範囲を1000〜5000オングストロームに制御でき、それからマスクアライナにおいて、第一写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、HFを含有する腐蝕液で酸化層保護膜をエッチングして、このステップは図4、図5に示す;
(b)50〜200keVの能率に、硼素イオンP型ドーピングを、1×1014/cm〜5×1015/cmの分量で前記シリコン基板1に注入して、更に1000〜1150℃の温度に高温で30分間乃至10時間で入り込み、厚さが1000〜5000オングストロームである酸化層を形成して、前記P+保護リング50、前記P+下敷領域51を形成して、当然ながら、P型イオン注入も二弗化硼素注入を採用でき、このステップは図6、図7に示す;
(c)マスクアライナにおおいて、第二写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、更に乾法エッチング工程で酸化層をエッチングして、それからイオン注入機で50〜100keVの能率において1×1015〜1×1016/cm分量の砒素イオンを前記シリコン基板1に注入して、または前記砒素イオン以外に、更に50〜100keVの能率で、1×1013〜1×1015/cm分量の燐イオンも前記シリコン基板1に注入して、前記において、同時に砒素イオン及び燐イオンを注入する理由は、燐イオンの拡散速度が砒素イオンより速いし、分量が砒素イオンより低いなので、ドレイン・ソースの間の耐圧を向上でき、更に 900〜1150℃の温度で、高温で30分間〜3時間の入り込みを実施して、N+高濃度の不純物領域(heavily doped region)を形成して、即ち前記N+ドレイン領域52、前記N+ソース領域53を形成して、このステップは図8、図9に示す;
(d)マスクアライナにおいて、第三写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、HFを含有する腐蝕液でグリッド阻止領域の酸化層をエッチングして、更に800〜1000℃湿潤酸素でソース・ドレイン領域酸化層及びグリッド酸化層を形成して、前記ソース領域及び前記ドレイン領域がN型重ドーピングなので、ソース・ドレイン領域の酸化層厚さがグリッド酸化層の厚さより厚い、それから50〜200keVの能率で、1×1010〜1×1013/cm分量の燐イオンを注入して、または前記燐イオン以外に、更に80〜200keV能率で、1×1010〜1×1012分量硼素イオンを注入して、前記硼素イオンの注入理由は、通道内の下敷濃度を増加して、ソース・ドレインの間に表面導通以外の貫通現象を回避でき、更に1000〜1150℃の温度で、高温で10分間〜60分間の入り込みを実施して、前記ソース領域及び前記ドレイン領域の間を接続する前記酸化層6及び前記N−通路領域54を形成する;
(e)最終に前記P+保護リング50、前記P+下敷領域51、前記N−通路領域54及び前記酸化層6を形成して、このステップは図10、図11に示す;
(f)マスクアライナにおいて、第四写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、更にエッチング工程で前記酸化層6をエッチングして、前記ドレインスルーホール82、前記ソースN+スルーホール83、前記ソースP+下敷スルーホール81を形成して、このステップは図12に示す;
(g)スパッタリングまたはメタライジングの手段で、厚さが10000オングストロームである金属層を沈積して、前記金属層の厚さ範囲を5000〜30000オングストロームに制御でき、それからマスクアライナにおいて、金属層写真蝕刻マスクを利用して写真蝕刻して、更に乾法エッチング工程で金属層をエッチングして、当然ながら湿法エッチング工程でエッチングを実施することもでき、前記ドレイン金属2、前記ソース金属3、前記グリッド金属4及び前記接続金属7を形成して、このステップにおいて最後に形成した断面図は、図3に示す。
【0017】
図13に示すのは、本発明の定電流源部品の一つ応用回路である。当該回路には、整流回路10、フィルタコンデンサ20と負荷30を有して、同時に一つデプレッション型電界効果トランジスタ40を有して、即ち本発明の定電流源部品であり、前記整流回路10の交流入力側が交流電源に接続して、前記整流回路10の直流出力側が記フィルタコンデンサ20に並列して、前記デプレッション型電界効果トランジスタ40のドレインが前記整流回路10の直流出力側の一側に接続して、前記デプレッション型電界効果トランジスタ40のソースがグリッドと並列して、そして前記負荷30の一側に接続して、前記負荷30のもう一側が前記整流回路10の直流出力側のもう一側に接続して。前記負荷30がLED発光ダイオード部品または若干LED発光ダイオードの直列または直並列で構成されたランプであり、実際な応用において、シリーズLEDを直列でき、その直列後の全体耐圧を過整流濾波後の直流電圧に近づくように(但しそれより低い)して、更に直列後のLED部品の陽極側を本発明前記定電流源部品のソース/グリッド側に接続して、本発明前記定電流源部品のドレインが整流及び濾波後の正電圧側に接続するなら結構である。本発明前記定電流源部品は、グリッドとソースが同電位である時に、LED部品の電流必要に応じて飽和電流を調整でき、それでLED部品に対して定電流を供給でき、同時に交流電圧が安定ではない時、特に常電圧より高い時、超過部分の電圧を本発明前記定電流源部品のドレイン及びソースの間にかけるので、LED部品に影響ない、それでLED部品に対して、その定電圧を保護する役を立つ。交流電圧が常電圧より低い時、不足部分の電圧を先ずデプレッション型電界効果トランジスタのドレイン及びソースの間の電圧に低下でき、余計な部分を更に直列のLEDごとに分配して、それでLEDを通過する電流が小さくなる以外に、LEDに対して損傷をもたらさないし、余計なエネルギー消耗をもたらさない、それでLED部品は、本当に省エネ節消耗の目的を満たす。3.2ボルト/30ミリアンペア時で稼働する白光LEDごとに対して、96個LEDを直列するなら、その全体電圧が約307.2ボルトであり、整流濾波後、220ボルト交流電圧の出力側が約311ボルトであり、故に一つ出力電流が30ミリアンペアである前記定電流源部品のドレインを整流濾波出力側に接続して、ソース及びグリッドをLED部品の陽極側に接続すると、前記定電流源部品のドレイン/ソースの間の負荷が約3.88ボルト電圧であり、全体回路の電力消耗が約9.33ワット(96×3.2×0.03+3.88×0.03)、しかしながら前記定電流源部品(3.88×0.03)であり、その損耗がただ全部電力消耗の1.2%である。交流電圧の波動は、通常に±30ボルトであるので、整流濾波後の波動は±45ボルトなので、若し前記定電流源部品の耐圧は、50ボルト以上であるなら、前記定電流源部品は、LED部品に対して、交流電源電圧が安定ではない場合に過電圧保護の役割を果たして、それをLED発光回路に用いると、更に全体回路の電力消耗を節約できる。当然ながら、前記負荷30は、動作電圧が高い他の電子回路または高動作電圧の直流モーターまたは高抵抗電熱負荷等であるでもいい、これらの回路において用いられる時、本発明の定電流源部品は、同様に前記メリットがある。
【0018】
図14には、本発明前記定電流源部品のもう一つ応用回路を示して、当該回路には、一つ波動可能な直流電源50、LED部品で構成した負荷30を有して、同時に一つデプレッション型電界効果トランジスタ40、即ち本発明の定電流源部品を有して、前記波動可能な直流電源50の陽極出力側が本発明の定電流源部品のドレインに接続して、本発明の定電流源部品のソース及びグリッドが前記負荷30の陽極に接続して、前記負荷30の陰極が前記直流電源50の陰極に接続する。通常に、N−型デプレッション型電界効果トランジスタの飽和電圧が約1〜3ボルトぐらいなので、本発明の定電流源部品は、前記直流電源50の出力電圧が(1.0+V)及び(0.8×Vアヴァランシェ電圧+V)の間に波動する時に、LED負荷を保護する役割を果たす。
【0019】
〔実施の形態2〕
図1、図15、図16には、本実施例の定電流源部品と実施例一の区別を示す:本実施例の定電流源部品には、前記シリコン基板1に植え込んだN+保護リング55を有して、前記N+保護リング55が前記P+保護リング50の内側に所在して、前記N+保護リング55が前記N+ドレイン領域52と前記N+ソース領域53を囲む。前記N+保護リング55は、更に前記定電流源部品の耐圧値を向上できるので、前記定電流源部品の過電圧保護性は更に良くなる。
【0020】
本実施例の定電流源部品の製造手段と実施例一の区別は:前記ステップ(c)において、高温入り込み後に同時に前記N+保護リング55を形成する。
【0021】
本実施例の他の特徴は実施例一と同じである。
【0022】
〔実施の形態3〕
図1、図17、図18には、本実施例と実施例二の区別を示す:本実施例の定電流源部品の前記N+保護リング55の回り位置は異なり、本実施例前記N+保護リング55は、ただ前記N+ドレイン領域52を囲み、その作用は実施例二と同じ。
【0023】
本実施例の他の特徴は実施例二と同じである。
【0024】
本発明定電流源部品の前記P+保護リング50及び前記N+保護リング55の数量は、若干であるでも良い、以上実施例における数量に限らない。
【0025】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、電子部品領域において広範に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明定電流源部品の正面構成を示す図である。
【図2】図3における本発明実施例一の定電流源部品のA−A断面構成を示す図である。
【図3】図2における本発明実施例一の定電流源部品のB−B断面構成を示す図である。
【図4】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図5】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図6】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図7】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図8】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図9】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図10】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図11】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図12】本発明実施例一の定電流源部品の製造手段の各ステップ状態の断面構成を示す図である。
【図13】本発明定電流源部品の一つ応用回路を示す図である。
【図14】本発明定電流源部品のもう一つ応用回路を示す図である。
【図15】図16における本発明実施例二の定電流源部品のC−C断面構成を示す図である。
【図16】図15における本発明実施例二の定電流源部品のD−D断面構成を示す図である。
【図17】図18における本発明実施例三の定電流源部品のE−E断面構成を示す図である。
【図18】図17における本発明実施例三の定電流源部品のF−F断面構成を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定電流源部品であって、P型シリコン基板(1)、前記シリコン基板(1)正面に形成される酸化層(1)、前記酸化層(6)正面に所在するドレイン金属(2)、ソース金属(3)、グリッド金属(4)で構成されており、
前記定電流源部品には、前記シリコン基板(1)に植え込んだP+保護リング(50)、N+ドレイン領域(52)、N+ソース領域(53)、前記N+ソース領域(53)に所在するP+下敷領域(51)、前記N+ドレイン領域(52)と前記N+ソース領域(53)の間を接続するN−通路領域(54)を有して、
前記酸化層(6)において若干ドレインスルーホール(82)、ソースN+スルーホール(83)、ソースP+下敷スルーホール(81)があり、
前記ドレイン金属(2)が若干前記ドレインスルーホール(82)を充填して前記N+ドレイン領域(52)に接続して、
前記ソース金属(3)がそれぞれ若干ソースN+スルーホール(83)、ソースP+下敷スルーホール(81)を充填してそれそれ前記N+ソース領域(53)、前記P+下敷領域(51)に接続して、
前記ソース金属(3)、前記グリッド金属(4)が接続金属(7)で接続することを特徴とする定電流源部品。
【請求項2】
前記定電流源部品には、前記シリコン基板(1)に植え込んだN+保護リング(55)を有して、前記N+保護リング(55)が前記P+保護リング(50)の内側に所在して、前記N+保護リング(55)が前記N+ドレイン領域(52)を囲み、または前記N+ドレイン領域(52)と前記N+ソース領域(53)を囲むことを特徴とする請求項1に記載の定電流源部品。
【請求項3】
前記ドレイン金属(2)、前記ソース金属(3)、前記グリッド金属(4)は、アルミまたは銅またはアルミ・ケイ素合金を特徴とする請求項1に記載の定電流源部品。
【請求項4】
以下のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の定電流源部品を製造する手段であって:
(a)前記P型シリコン基板(1)の上表面は、酸化炉管の中に熱酸化され、酸化層保護膜を形成して、それからマスクアライナにおいて、第一写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、HFを含有する腐蝕液で酸化層保護膜をエッチングする;
(b)二弗化硼素または硼素イオンP型をドーピングて、前記シリコン基板(1)に注入して、更に高温で入り込み、前記P+保護リング(50)、前記P+下敷領域(51)を形成する;
(c)マスクアライナにおいて第二写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、更に乾法エッチング工程を利用して酸化層をエッチングして、それからイオン注入機で砒素イオンまたは砒素イオンと燐イオンを前記シリコン基板(1)に注入して、更に高温で入り込んで、N+高濃度の不純物領域(heavily doped region)を形成して、即ち前記N+ドレイン領域(52)、前記N+ソース領域(53)を形成する;
(d)マスクアライナにおいて、第三写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、HFを含有する腐蝕液で阻止領域の酸化層をエッチングして、更に高温ドライ酸素または湿潤酸素でグリッド及びソース・ドレイン酸化層を形成して、それから注入燐イオンまたは注入燐イオン及硼素イオン、更に高温で入り込んで、前記酸化層(6)及び前記N−通路領域(54)を形成する;
(e)マスクアライナにおいて、第四写真蝕刻版を利用して写真蝕刻して、更にエッチング工程で前記酸化層(6)をエッチングして、前記ドレインスルーホール(82)、前記ソースN+スルーホール(83)、前記ソースP+下敷スルーホール(81)を形成する;
(f)スパッタリングまたはメタライジングの手段で金属層を沈積して、それからマスクアライナにおいて、金属層写真蝕刻マスクを利用して写真蝕刻して、更に乾法または湿法エッチング工程を利用して金属層をエッチングして、前記ドレイン金属(2)、前記ソース金属(3)、前記グリッド金属(4)及び前記接続金属(7)を形成する。
【請求項5】
前記ステップ(c)において、高温で入り込み後に同時に前記N+保護リング(55)を形成することを特徴とする請求項4に記載の定電流源部品を製造する手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−135499(P2009−135499A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301331(P2008−301331)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(508349687)広州南科集成電子有限公司 (4)
【氏名又は名称原語表記】Nanker(Guang Zhou)Semiconductor Manufacturing Corp.
【住所又は居所原語表記】No.6 Tianfeng RD.Guang Zhou Science City,Guangdong Province,P.R.China
【Fターム(参考)】