説明

薄膜トランジスタ表示板の製造方法

【課題】エッチング工程時に銅が露出して不純物が発生することを最小化できる薄膜トランジスタ表示板の製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁基板の上にゲート線124、ゲート絶縁膜140、第1非晶質シリコン膜154、第2非晶質シリコン膜164、第1金属膜174a、及び第2金属膜174bを順次形成する段階と、第2金属膜174bの上に第1部分と第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターン52を形成する段階と、感光膜パターン52をマスクとして第2金属膜174b及び第1金属膜174aをエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、第2金属パターンにSF気体またはSFとHeの混合気体で前処理する段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ表示板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)は、液晶表示装置や有機発光表示装置(organic light emitting display)などの平板表示装置において、各画素を独立的に駆動するためのスイッチング素子として使用される。薄膜トランジスタを含む薄膜トランジスタ表示板は、薄膜トランジスタと、これに接続されている画素電極以外にも、薄膜トランジスタに走査信号を伝達するゲート線と、データ信号を伝達するデータ線などの複数の信号線を含む。
【0003】
このような薄膜トランジスタ表示板が含まれる表示装置の面積が段々大型化される傾向によって、信号線の長さが次第に長くなり、そのために低い抵抗を有する材料で信号線を形成する必要がある。したがって、このような問題点を克服するために、低い抵抗を有する銅(Cu)を使用する。
【0004】
しかし、銅は、薄膜トランジスタを保護する保護膜にコンタクトホールを形成するか、または感光膜パターンをアッシングするなどの工程で露出する場合、これらと反応したり酸素と反応して不純物を形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような不純物は、以降の工程において、エッチングを阻害するか、または他の金属層と接触して短絡などの不良を起こす問題点がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、エッチング工程時に銅の露出によって不純物が発生することを最小化できる薄膜トランジスタ表示板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法は、絶縁基板の上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する段階と、ゲート絶縁膜の上に第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜を形成する段階と、第2金属膜の上に第1部分と前記第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターンを形成する段階と、感光膜パターンをマスクとして前記第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、第1金属パターンにSF気体またはSFとHeの混合気体で前処理する段階と、感光膜をマスクとして前記第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン及び半導体を形成する段階と、感光膜パターンの第1部分を除去する段階と、第2部分をマスクとして前記第2金属パターンをウェットエッチングしてデータ線配線用上部膜を形成する段階と、第2部分をマスクとして前記第1金属パターン及び非晶質シリコン膜をエッチングして、データ配線用下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階と、第2部分を除去した後に前記データ配線用上部膜上にコンタクトホールを含む保護膜を形成する段階、保護膜の上に前記コンタクトホールを通じて前記データ配線用上部膜と接続する画素電極を形成する段階とを含む。
【0008】
前記前処理は10秒間行える。
【0009】
前記第1部分を除去する段階において、SFとOの混合気体を用い、混合気体はSF:Oを1:20以上とすることができる。
【0010】
前記データ配線用上部膜と前記データ配線用下部膜は、ソース電極を有するデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成し、第1部分は前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部と対応する位置に配置することができる。
【0011】
前記第1金属膜はチタニウムで形成し、第2金属膜は銅で形成することができる。
【0012】
前記ウェットエッチング時にアンダーカットを形成することができる。
【0013】
前記下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階はドライエッチングによって形成することができる。
【0014】
上記課題を達成するための他の薄膜トランジスタの製造方法は、絶縁基板上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する段階と、ゲート絶縁膜の上に第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜を形成する段階と、第2金属膜の上に第1部分と前記第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターンを形成する段階と、感光膜パターンをマスクとして前記第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、感光膜をマスクとして前記第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン及び半導体を形成する段階と、感光膜パターンの第1部分を除去する段階と、第2部分をマスクとして前記第2金属パターンをウェットエッチングしてデータ線配線用上部膜を形成する段階と、第2部分をマスクとして前記第1金属パターン及び非晶質シリコン膜をエッチングして、データ配線用下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階と、第2部分を除去した後、前記データ配線用上部膜上にコンタクトホールを含む保護膜を形成する段階と、保護膜の上に前記コンタクトホールを通じて前記データ配線用上部膜と接続する画素電極を形成する段階とを含み、第1部分を除去する段階はSFとOの混合気体を用いる。
【0015】
前記混合気体は、SF:Oを1:20以上とすることができる。
【0016】
前記データ配線用上部膜と前記データ配線用下部膜は、ソース電極を有するデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成し、第1部分は前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部と対応する位置に配置することができる。
【0017】
前記第1金属膜はチタニウムで形成し、第2金属膜は銅で形成することができる。
【0018】
前記ウェットエッチング時にアンダーカットを形成することができる。
【0019】
前記下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階はドライエッチングによって形成することができる。
【0020】
上記課題を達成するための他の薄膜トランジスタの製造方法は、絶縁基板上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する段階と、ゲート絶縁膜の上に第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜を形成する段階と、第2金属膜の上に第1部分と前記第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターンを形成する段階と、感光膜パターンをマスクとして前記第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、第1部分を除去する段階と、第2部分をマスクとして前記第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン及び半導体を形成する段階と、基板をOとHeの混合気体で洗浄する段階と、第2部分をマスクとして前記第2金属パターンをウェットエッチングしてデータ線配線用上部膜を形成する段階と、第2部分をマスクとして前記第1金属パターン及び非晶質シリコン膜をエッチングして、データ配線用下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階と、第2部分を除去した後、前記データ配線用上部膜上にコンタクトホールを含む保護膜を形成する段階と、保護膜の上に前記コンタクトホールを通じて前記データ配線用上部膜と接続する画素電極を形成する段階とを含む。
【0021】
前記洗浄する段階は、Oを500sccm〜15、000sccmの範囲で注入し、Heは1000sccmで注入することができる。
【0022】
前記第1金属パターンを形成する段階後、第1金属パターンをSF気体またはSFとHeの混合気体で前処理する段階をさらに含むことができる。
【0023】
前記データ配線用上部膜と前記データ配線用下部膜は、ソース電極を有するデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成し、第1部分は前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部と対応する位置に配置することができる。
【0024】
前記第1金属膜はチタニウムで形成し、第2金属膜は銅で形成することができる。
【0025】
前記ウェットエッチング時にアンダーカットを形成することができる。
【0026】
前記下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階はドライエッチングによって形成することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明のように前処理または後処理を実施すれば、銅配線を形成する時に不純物の生成を最小化でき、不純物によって後続するエッチング工程で不良が発生することを最小化できる。したがって、高品質の薄膜トランジスタ表示板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図6】従来技術による前処理後のチャネル部の写真である。
【図7】本発明の実施形態による前処理後のチャネル部の写真である。
【図8】本発明の実施形態による前処理後のチャネル部の写真である。
【図9】従来技術による後処理工程後のチャネル部の写真である。
【図10】本発明の実施形態による後処理工程後のチャネル部の写真である。
【図11】本発明は他の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図12】本発明は他の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図13】本発明は他の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図14】本発明は他の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【図15】本発明の実施形態による混合気体を利用して後処理した後のチャネル部の写真である。
【図16】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図である。
【図17】図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図18】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図20】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図21】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図22】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図23】本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
添付した図面を参照して、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
【0030】
図面において、種々の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書の全体にわたって類似する部分に対しては同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の“上”にあるという場合、これは他の部分の“すぐ上”にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分の“すぐ上”にあるという場合には、中間に他の部分がないことを意味する。
【0031】
図1乃至図5は、本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【0032】
図1に示したように、ゲート電極124が形成されている基板110の上に、ゲート絶縁膜140、第1非晶質シリコン膜150、第2非晶質シリコン膜160、第1金属膜、及び第2金属膜を積層する。第2非晶質シリコン膜160には導電型不純物がドーピングされており、第1金属膜はチタニウムで形成し、第2金属膜は銅で形成することができる。
【0033】
次に、第2金属膜の上に感光膜を塗布した後、露光及び現像して、厚さが異なる感光膜パターン52、54を形成する。感光膜パターン52、54は、チャネルが形成される部分のゲート絶縁膜140、第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜をチャネル部分(A)とし、ソース電極及びドレイン電極が形成される部分のゲート絶縁膜140、第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜を配線部分(B)とし、配線部分(B)及びチャネル部分(A)を除いた領域をその他の部分(C)とする。
【0034】
感光膜パターン52、54のうちの配線部分(B)に位置した感光膜52は、チャネル部分(A)に位置した感光膜54より厚く形成し、その他の部分(C)の感光膜は全て除去する。この時、配線部分(B)に位置した感光膜52の厚さと、チャネル部分(A)に位置した感光膜54の厚さとの比は、後述するエッチング工程における工程条件によって異なるようにしなければならず、チャネル部分(A)の感光膜54の厚さを第1配線部分の感光膜52の厚さの1/2以下とするのが好ましい。
【0035】
このように、位置によって感光膜の厚さを異なって形成する方法は多様であるが、露光マスクに、透明領域(transparent area)と遮光領域(light blocking area)だけでなく、半透明領域(semi-transparentarea)を設けるのがその例である。半透光領域には、スリット(slit)パターン、格子パターン(lattice pattern)、または透過率が中間であるかまたは厚さが中間である薄膜が具備される。スリットパターンを使用する時には、スリットの幅やスリット間の間隔が、写真工程に使用する露光器の分解能(resolution)より小さいのが好ましい。他の例としては、リフロー(reflow)の可能な感光膜を使用することである。即ち、透明領域と遮光領域だけを有する通常のマスクでリフロー可能な感光膜パターンを形成した後、リフローさせて、感光膜が残留しない領域に流れるようにすることにより、薄い部分を形成する。
【0036】
以降、感光膜パターン52、54をマスクとしてその他の領域(C)の第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン174b及び第1金属パターン174aを形成する。
【0037】
エッチングはウェットエッチングで行って、感光膜パターンの下にアンダーカットが形成できる。
【0038】
次に、露出した第2金属パターン174bの側壁が腐食することを防止するために第1前処理を実施する。第1前処理は、図1の基板を前処理用気体雰囲気に露出させることであり、前処理用気体としては、SF気体またはSFとHeの混合気体を使用する。この時、前処理は約10秒程度進行する。
【0039】
本願発明のように、SFとHeを含む前処理用気体を用いると、感光膜パターン52、54に影響を与えないので、感光膜パターンの幅や厚さが減少しない。
【0040】
したがって、感光膜パターンの厚さの薄い部分54が、前処理用エッチング気体により除去されて下部の第2金属パターンが露出することがないので、第2金属パターンが以降の工程時に使用する気体と反応して不純物を発生させない。
【0041】
次に、図2に示したように、感光膜パターン52、54をマスクとしてその他の領域(C)の第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン164及び半導体154を形成する。この時、エッチングはドライエッチングで行う。
【0042】
次に、図3に示したように、エッチバック(etchback)によってチャネル部分の感光膜パターンを除去する。この時、他の部分の感光膜パターン52も一部除去されて感光膜パターン52の厚さ及び幅が減少する。
【0043】
以降、エッチバック時に発生した不純物によってチャネル部分が汚染するのを防止するために後処理工程を実施する。このような不純物は、後続工程時にエッチングを阻害して所望のパターンにエッチングされないようにする恐れがある。しかし、本発明の実施形態のように、後処理工程で不純物を除去することにより、後続工程のエッチング不良を最小化できる。
【0044】
後処理工程は、図1の基板を後処理用気体雰囲気に露出させることであり、後処理用気体としてはSFとOの混合気体を用い、SFとOの比率は1:20以上であるのが好ましい。
【0045】
次に、図4に示したように、感光膜パターンをマスクとして第2金属パターン174bをウェットエッチングして、配線の上部膜173b、175bを形成する。
【0046】
以降、第1前処理と同様の方法で第2前処理を実施する。第2前処理は必要によって省略可能である。
【0047】
次に、図5に示したように、感光膜パターン52をマスクとして第1金属パターン174a及び非晶質シリコンパターン164をエッチングして、配線の下部膜173a、175a及びオーミックコンタクト部材163、165を形成する。
【0048】
図6は、従来技術による前処理後のチャネル部の写真であり、図7及び図8は、本発明の実施形態による前処理後のチャネル部の写真である。
【0049】
図6に示したように、従来技術によって前処理を実施すれば、ソース電極173とドレイン電極175との間のチャネル部154に、黒色で視認される不純物が形成されることが確認できる。これは、従来技術による前処理時にチャネル部154の感光膜パターンが除去されて下部の金属パターンが露出し、露出した下部金属パターンが腐食して発生したものである。
【0050】
しかし、図7及び図8に示したように、本発明の実施形態と同様の方法で前処理を実施する場合、ソース電極173とドレイン電極175との間のチャネル部154に、従来技術の図6で視認されたような不純物がほとんど残っていないことが確認できる。即ち、本発明の実施形態による前処理工程は、感光膜パターンに影響を与えないので、感光膜パターンが除去されて下部の金属パターンが露出することがないためである。また、図7はSFとHeの比率が1:5であるが、図8に示したように、Heの比率を1:10に増加させる場合、不純物が図7でよりさらに多く除去されたことが確認できる。
【0051】
図9は、従来技術による後処理工程後のチャネル部の写真であり、図10は、本発明の実施形態による後処理工程後のチャネル部の写真である。従来技術による後処理工程はSFとOが40sccm:8000sccmであり、本発明による後処理工程はSFとOが400sccm:8000sccmの比率で、SFの比率が増加した。
【0052】
図9に示したように、従来技術による後処理工程を実施すれば、チャネル部の不純物が完全に除去されなくて、エッチングされない第2非晶質シリコン膜が存在することが確認できる。図9では、ソース電極173とドレイン電極175との間のチャネル部154に不純物が残っているため、灰色の色が図10に比較して濃くなっており、ソース電極173とドレイン電極175の幅が図10に比較して狭く、また、輪郭が明確ではない。
【0053】
しかし、図10に示したように、本発明の実施形態による後処理工程を実施すれば、チャネル部154の不純物が完全に除去されて、第2非晶質シリコン膜が完全に除去されることが確認できる。
【0054】
図11〜図14は、本発明は他の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法を順次に示した断面図である。
【0055】
最初に、図1に示したように、ゲート電極124を含む基板110の上に、ゲート絶縁膜140、第1非晶質シリコン膜150、第2非晶質シリコン膜160、第1金属膜、及び第2金属膜を積層する。
【0056】
そして、第2金属膜の上に感光膜を塗布した後、露光及び現像して、厚さの異なる感光膜パターン52、54を形成する。感光膜パターン52、54をマスクとしてその他の領域(C)の第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン174b及び第1金属パターン174aを形成する。
【0057】
エッチングはウェットエッチングで行って、感光膜パターンの下にアンダーカットが形成できる。
【0058】
次に、露出した第2金属パターン174bの側壁が腐食することを防止するために前処理を実施する。前処理は図1の実施形態と同様の方法で行う。
【0059】
次に、図11に示したように、エッチバックによってチャネル部分の感光膜パターンを除去する。この時、他の部分の感光膜パターン52も一部除去されて、感光膜パターンの厚さ及び幅が減少する。
【0060】
次に、図12に示したように、感光膜パターン52をマスクとして第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン164及び半導体154を形成する。
【0061】
第1実施形態とは異なって、エッチバックを実施した後、幅が減少した感光膜パターンを利用してエッチングすることにより、第1金属パターンの境界線の外に半導体が突出することを減少させることができる。図3に示したように、エッチバックの前に非晶質シリコン膜をエッチングすれば、ウェットエッチングによって感光膜パターン52の下にアンダーカットが形成され、アンダーカットの幅分だけ感光膜パターン52の幅が第1金属パターンの幅より大きい。したがって、これをマスクとして非晶質シリコン膜をエッチングする場合、第1金属パターンの境界線の外に半導体が突出し得、これは光漏れなどによる漏洩電流を発生させる。
【0062】
しかし、図12に示したように、エッチバックを実施した後、幅が減少した感光膜パターンをマスクとしてエッチングする場合、第1金属パターン174aと感光膜パターン52の幅の差が減少し、これをマスクとして非晶質シリコン膜をエッチングする場合、第1金属パターン174aの境界線の外に半導体が突出することを減少させることができる。
【0063】
以降、後処理を実施して、エッチバック及び非晶質シリコン膜をエッチングする時に発生した不純物を除去する。
【0064】
後処理工程はOとHeの混合気体で実施できる。後処理工程は約10秒程度実施する。この時、Oは500sccm〜15、000sccmの範囲で注入し、Heは約1000sccmで注入する。
【0065】
次に、図13に示したように、感光膜パターン52をマスクとして第2金属パターン174bをウェットエッチングして、配線の上部膜173b、175bを形成する。
【0066】
次に、図14に示したように、感光膜パターン52をマスクとして第1金属パターン174a及び非晶質シリコンパターン164をドライエッチングして、配線の下部膜173a、175aとオーミックコンタクト部材163、165を形成する。
【0067】
図15は、本発明の実施形態による混合気体を利用して後処理した後のチャネル部の写真である。図15では、上から3つの結果では、Heを1000sccmとし、それぞれOの量を0sccm、300sccm、600sccmとしている。また、一番下の結果では、Heを0sccmとし、Oを1000sccmとしている。
【0068】
図15に示したように、Heは1000sccmに一定に維持した後、Oの量を0sccm、300sccm、600sccmに増加させると、Oが500sccm以上に注入される場合、チャネル部154の不純物が除去されたことが確認できる。なお、図15の結果では、単一層ではなく複数層で形成され、層がテーパ形状を有する構成が示されている。そのため、2つのラインにより輪郭が視認できる方が不純物の残留が少なくテーパが明確に形成されていることとなる。
【0069】
また、Heを注入せずに、Oだけを1000sccmに注入する場合には、不純物が残留することが確認できる。
【0070】
以下、図1乃至図5の薄膜トランジスタを形成する方法を利用して薄膜トランジスタ表示板を形成する方法について、図16〜図23を参照して具体的に説明する。
【0071】
図16は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図であり、図17は、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【0072】
図16及び図17を参照すると、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、互いに対向する下部表示板100と上部表示板200、及びこれら二つの表示板100、200の間に挿入されている液晶層3を含む。
【0073】
まず、下部表示板100について説明する。
【0074】
絶縁基板110の上に、複数のゲート線(gate line)121、及び複数の維持電極線(storage electrode line)131、135が形成されている。
【0075】
ゲート線121は、ゲート信号を伝達し、主に横方向に延びている。各ゲート線121は、上に突出した複数の第1ゲート電極(gate electrode)124aと第2ゲート電極124b、及び下に突出した突出部122を含む。
【0076】
維持電極線131、135は、ゲート線121と実質的に平行に延びた幹線(stem)131、及び環状の維持電極(storage electrode)135を含む。維持電極135の一部分は幅が拡張されており、維持電極線131、135の形状及び配置は種々の形態に変形できる。
【0077】
ゲート線121及び維持電極線131、135の上にはゲート絶縁膜(gate insulating layer)140が形成されており、ゲート絶縁膜140の上には非晶質または結晶質ケイ素などからなる複数の半導体151a、151b、154a、154bが形成されている。
【0078】
半導体151a、151b、154a、154bの上にはそれぞれ複数対のオーミックコンタクト部材(ohmic contact)161a、161b、163a、163b、165a、165bが形成されており、オーミックコンタクト部材161a、161b、163a、163b、165a、165bは、シリサイド(silicide)またはn型不純物が高濃度にドーピングされているn水素化非晶質シリコンなどの物質で形成することができる。
【0079】
オーミックコンタクト部材161a、161b、163a、163b、165a、165b及びゲート絶縁膜140の上には、複数対のデータ線(data line)171a、171b、複数対の第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極(drain electrode)175bが形成されている。
【0080】
データ線171a、171b、第1ドレイン電極175a、及び第2ドレイン電極175bは、下部膜171aa、171ba、173aa、173ba、175aa、175baと上部膜171ab、171bb、173ab、173bb、175ab、175bbが二重膜に形成される。下部膜はチタニウムからなり、上部膜は銅で形成することができる。
【0081】
データ線171a、171bは、データ信号を伝達し、主に縦方向に延びてゲート線121及び維持電極線の幹線131と交差する。データ線171a、171bは、第1ゲート電極124a及び第2ゲート電極124bに向かって延び、U字状に曲がった第1ソース電極173a及び第2ソース電極(source electrode)173bを含み、第1ソース電極173a及び第2ソース電極173bは、それぞれ第1ゲート電極124a及び第2ゲート電極124bを中心として、それぞれ第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bと対向する。
【0082】
第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bは、それぞれ第1ソース電極173a及び第2ソース電極173bによって一部が囲まれた一端から上に延びており、反対側の一端は他の層との接続のために面積を広くすることができる。
【0083】
しかし、第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bをはじめとするデータ線171a、171bの形状及び配置は種々の形態に変形できる。
【0084】
第1ゲート電極124a、第1ソース電極173a、及び第1ドレイン電極175aは、第1半導体154aと共にそれぞれ第1薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)(Qa)を形成し、第2ゲート電極124a、124b、第2ソース電極173b、及び第2ドレイン電極175bは、第2半導体154bと共にそれぞれ第2薄膜トランジスタ(Qb)を形成する。
【0085】
第1薄膜トランジスタ(Qa)及び第2薄膜トランジスタ(Qb)のチャネル(channel)は、それぞれ第1ソース電極173aと第1ドレイン電極175aとの間の第1半導体154a、及び第2ソース電極173bと第2ドレイン電極175bとの間の第2半導体154bに形成される。
【0086】
オーミックコンタクト部材161a、161b、163a、163b、165a、165bは、その下部の半導体151a、151b、154a、154bと、その上のデータ線171a、171b及びドレイン電極175a、175bとの間にだけ存在し、これらの間の接触抵抗を低くする。半導体154a、154bには、ソース電極173a、173bとドレイン電極175a、175bとの間をはじめとして、データ線171a、171b及びドレイン電極175a、175bによって覆われずに、露出した部分がある。
【0087】
データ線171a、171b、ドレイン電極175a、175b、及び露出した半導体154a、154b部分の上には、窒化ケイ素または酸化ケイ素などからなる下部保護膜180pが形成されている。
【0088】
下部保護膜180pの上にはカラーフィルタ230が形成されており、カラーフィルタ230は画素の長さ方向に沿って長く形成されている。カラーフィルタ230はフォトエッチング工程を利用するか、またはインクジェット印刷方法を利用して形成することができ、インクジェット印刷方法によって形成する場合、カラーフィルタを封ずるための隔壁などをさらに形成することができる。
【0089】
カラーフィルタ230が形成されない領域には、光漏れを遮断する遮光部材(light blocking member)220が形成されている。遮光部材220は、データ線171a、171bに沿って形成されており、薄膜トランジスタと対応する部分を含む。本発明の実施形態においては、ゲート線121と重畳する遮光部材を形成しなかったが、ゲート線121と対応する遮光部材をさらに形成することができる。また、本発明の実施形態においては、遮光部材を上部基板に形成したが、下部基板に形成することも可能である。
【0090】
遮光部材220及びカラーフィルタ230の上には上部保護膜180qが形成されている。上部保護膜180qは無機絶縁物または有機絶縁物などからなり、表面を平坦に形成することができる。無機絶縁物の例としては、窒化ケイ素と酸化ケイ素が挙げられる。有機絶縁物は、感光性(photosensitivity)を有することができ、その誘電定数(dielectric constant)は約4.0以下であるのが好ましい。上部保護膜180qの上には複数の画素電極(pixel electrode)191が形成されている。
【0091】
各画素電極191は、間隙95を間に置いて互いに分離されている第1副画素電極191a及び第2副画素電極191bを含む。間隙95は、維持電極135と重畳して、間隙95による光漏れを防止する。間隙95は、テクスチャーの形態によって曲がることができ、曲がた部分によって二つの副画素電極191a、191bは間隙95を間に置いて上、下部が噛み合った形態を有する。
【0092】
第1副画素電極191aは、略四角形状に下部角が第1ドレイン電極175a及び第2ドレイン電極175bの境界線に沿って凹状に形成されている。
【0093】
第1副画素電極191aは第1ドレイン電極175aに向かって突出した突出部195aを含み、突出部195aはコンタクトホール185a通じて第1ドレイン電極175aと物理的、電気的に接続されている。
【0094】
第2副画素電極191bはデータ線171a、171bに沿って延びた一対の枝196を含む。枝196は、第1副画素電極191aとデータ線171a、171bとの間に位置し、第1副画素電極191aの下端で接続部197に接続される。したがって、第1副画素電極191bは、第2副画素電極191b、枝196、及び接続部197によって囲まれている。第2副画素電極191bの2つの枝のうちの一つは突出部195bを含み、突出部195bはコンタクトホール185bを通じて第2ドレイン電極175bと物理的、電気的に接続されている。
【0095】
第2副画素電極191bが占める面積は、第1副画素電極191aが占める面積より大きくてもよく、この時、第2副画素電極191bは第1副画素電極191aの面積より1.0倍から2.2倍程度大きく形成することができる。
【0096】
第2副画素電極191bの上部境界線は、前段ゲート線の突出部122と重畳する。
【0097】
画素電極191の上には配向膜11が形成されている。
【0098】
次に、上部表示板200について説明する。
【0099】
上部表示板200は、透明な絶縁基板210の上には共通電極270が全面に形成されており、共通電極270の上に配向膜21が形成されている。
【0100】
以下、図16及び図17に示した薄膜トランジスタ表示板を本発明の一実施形態によって製造する方法について、図18〜図23を参照して詳細に説明する。
【0101】
図18〜図23は、本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図であって、図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【0102】
図18に示したように、透明なガラスまたはプラスチックなどからなる絶縁基板110の上に金属膜を形成した後、パターニングして、ゲート電極124a、124bを有するゲート線を形成する。
【0103】
図19に示したように、ゲート電極124a、124bを有するゲート線の上に、ゲート絶縁膜140、第1非晶質シリコン膜150、第2非晶質シリコン膜160、第1金属膜、及び第2金属膜を積層する。第2非晶質シリコン膜160には導電型不純物がドーピングされており、第1金属膜はチタニウムで形成し、第2金属膜は銅で形成することができる。
【0104】
次に、第2金属膜の上に感光膜を塗布した後、露光及び現像して、厚さの異なる感光膜パターン52、54を形成する。
【0105】
次に、感光膜パターン52、54をマスクとしてその他の領域(C)の第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン174b及び第1金属パターン174aを形成する。
【0106】
エッチングはウェットエッチングで行って、感光膜パターンの下にアンダーカットが形成できる。
【0107】
次に、露出した第2金属パターン174bの側壁が腐食することを防止するために、第1前処理を実施する。第1前処理は、前処理用気体雰囲気に露出させることであって、前処理用気体としては、SF気体またはSFとHeの混合気体を用いる。この時、前処理は約10秒程度進行する。
【0108】
本願発明のように、SFとHeを含む前処理用気体を用いると、感光膜パターン52、54に影響を与えないので、感光膜パターンの幅や厚さが減少しない。
【0109】
したがって、感光膜パターンの厚さの薄い部分54が、前処理用エッチング気体により除去されて下部の第2金属パターンが露出することがないので、第2金属パターンが以降の工程時に使用する気体と反応して不純物を発生させない。
【0110】
次に、図20に示したように、感光膜パターン52、54をマスクとしてその他の領域(C)の第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン164及び半導体151a、151b、154a、154bを形成する。この時、エッチングはドライエッチングで行う。
【0111】
次に、図21に示したように、エッチバックによってチャネル部分の感光膜パターンを除去する。この時、他の部分の感光膜パターン52も一部除去されて、感光膜パターン52の厚さ及び幅が減少する。
【0112】
以降、エッチバック時に発生した不純物によってチャネル部分が汚染することを防止するために後処理工程を実施する。このような不純物は、後続工程時にエッチングを阻害して所望のパターンにエッチングされないようにする恐れがある。しかし、本発明の実施形態のように、後処理工程で不純物を除去することにより、後続工程のエッチング不良を最小化することができる。
【0113】
後処理工程は、SFとOの混合気体を用い、SFとOの比率は1:20以上であるのが好ましい。
【0114】
次に、図22に示したように、感光膜パターンをマスクとして第2金属パターン174bをウェットエッチングして、配線の上部膜171ab、171bb、173ab、175ab、173bb、175bbを形成する。
【0115】
次に、第1前処理と同様の方法で第2前処理を実施する。第2前処理は必要によって省略可能である。
【0116】
次に、図23に示したように、感光膜パターン52をマスクとして第1金属パターン174a及び非晶質シリコンパターン164をエッチングして、配線の下部膜171aa、171ba、173aa、173ba、175aa、175ba及びオーミックコンタクト部材161a、161b、163a、163b、165a、165bを形成する。
【0117】
次に、図17に示したように、半導体の突出部154の露出した部分を覆うように下部保護膜180pを形成し、カラーフィルタ230を形成する。
【0118】
以降、カラーフィルタ230が形成されない領域に遮光部材220を形成した後、上部保護膜180qを形成する。次に、上部保護膜180qをエッチングしてコンタクトホール185a、185bを形成する。次に、保護膜180qの上にコンタクトホール185a、185bを通じてドレイン電極175a、175bとそれぞれ接触する画素電極191a、191bを形成する。
【0119】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0120】
3 液晶層
11、21 配向膜
52、54 感光膜パターン
100 下部表示板
121 ゲート線
124a、124b ゲート電極
150 第1非晶質シリコン膜
151a、151b、154a、154b 半導体
160 第2非晶質シリコン膜
161a、161b、163a、163b、165a、165b オーミックコンタクト部材
164 非晶質シリコンパターン
171a、171b データ線
173a、173b ソース電極
174a 第1金属パターン
174b 第2金属パターン
175a、175b ドレイン電極
171ab、171bb、173ab、175ab、173bb、175bb 上部膜
171aa、171ba、173aa、173ba、175aa、175ba 下部膜
180q 保護膜
185a、185b コンタクトホール
191 画素電極
191a 第1副画素電極
191b 第2副画素電極
200 上部表示板
220 遮光部材
230 カラーフィルタ
270 共通電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板の上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、
前記ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する段階と、
前記ゲート絶縁膜の上に第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜を形成する段階と、
前記第2金属膜の上に第1部分と前記第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンをマスクとして前記第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、
前記第1金属パターンにSF気体またはSFとHeの混合気体で前処理する段階と、
前記感光膜パターンをマスクとして前記第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして非晶質シリコンパターン及び半導体を形成する段階と、
前記感光膜パターンの第1部分を除去する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第2金属パターンをウェットエッチングしてデータ線配線用上部膜を形成する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第1金属パターン及び非晶質シリコン膜をエッチングして、データ配線用下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階と、
前記第2部分を除去した後、前記データ配線用上部膜の上にコンタクトホールを含む保護膜を形成する段階と、
前記保護膜の上に前記コンタクトホールを通じて前記データ配線用上部膜と接続する画素電極を形成する段階と
を含む薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項2】
前記第1金属膜はチタニウムで形成し、
前記第2金属膜は銅で形成する、請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項3】
前記感光膜パターンの第1部分を除去する段階において、
前記SFとOの混合気体を用いる、請求項1〜2のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項4】
前記混合気体は、SF:Oが1:20以上である、請求項3に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項5】
前記ウェットエッチング時にアンダーカットを形成する、請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項6】
前記前処理は10秒間行う、請求項1〜5のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項7】
前記下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階はドライエッチングによって形成する、請求項1〜6のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項8】
前記データ配線用上部膜と前記データ配線用下部膜は、ソース電極を有するデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成し、
前記第1部分は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部と対応する位置に配置される、請求項1〜7のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項9】
絶縁基板の上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、
前記ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する段階と、
前記ゲート絶縁膜の上に第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、0及び第2金属膜を形成する段階と、
前記第2金属膜の上に第1部分と前記第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンをマスクとして前記第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンをマスクとして前記第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン及び半導体を形成する段階と、
前記感光膜パターンの第1部分を除去する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第2金属パターンをウェットエッチングしてデータ線配線用上部膜を形成する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第1金属パターン及び非晶質シリコン膜をエッチングして、データ配線用下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階と、
前記第2部分を除去した後、前記データ配線用上部膜の上にコンタクトホールを含む保護膜を形成する段階と、
前記保護膜の上に前記コンタクトホールを通じて前記データ配線用上部膜と接続する画素電極を形成する段階と
を含み、
前記第1部分を除去する段階はSFとOの混合気体を用いる薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項10】
前記第1金属膜はチタニウムで形成し、
前記第2金属膜は銅で形成する、請求項9に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項11】
前記混合気体は、SF:Oが1:20以上である、請求項9〜10のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項12】
前記ウェットエッチング時にアンダーカットを形成する、請求項9〜11のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項13】
前記下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階はドライエッチングによって形成する、請求項9〜12のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項14】
前記データ配線用上部膜と前記データ配線用下部膜は、ソース電極を有するデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成し、
前記第1部分は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部と対応する位置に配置される、請求項9〜13のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項15】
絶縁基板の上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、
前記ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する段階と、
前記ゲート絶縁膜の上に第1非晶質シリコン膜、第2非晶質シリコン膜、第1金属膜、及び第2金属膜を形成する段階と、
前記第2金属膜の上に第1部分と前記第1部分より厚さの厚い第2部分とを有する感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンをマスクとして前記第2金属膜及び第1金属膜をエッチングして、第2金属パターン及び第1金属パターンを形成する段階と、
前記第1部分を除去する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第2非晶質シリコン膜及び第1非晶質シリコン膜をエッチングして、非晶質シリコンパターン及び半導体を形成する段階と、
前記基板をOとHeの混合気体で洗浄する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第2金属パターンをウェットエッチングしてデータ線配線用上部膜を形成する段階と、
前記第2部分をマスクとして前記第1金属パターン及び非晶質シリコン膜をエッチングして、データ配線用下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階と、
前記第2部分を除去した後、前記データ配線用上部膜上にコンタクトホールを含む保護膜を形成する段階と、
前記保護膜の上に前記コンタクトホールを通じて前記データ配線用上部膜と接続する画素電極を形成する段階と
を含む薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項16】
前記第1金属膜はチタニウムで形成し、
前記第2金属膜は銅で形成する、請求項15に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項17】
前記第1金属パターンを形成する段階後、
前記第1金属パターンをSF気体またはSFとHeの混合気体で前処理する段階をさらに含む、請求項15〜16のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項18】
前記洗浄段階は、Oを500sccm〜15、000sccmの範囲で注入し、Heは1000sccmで注入する、請求項15〜17のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項19】
前記ウェットエッチング時にアンダーカットを形成する、請求項15〜18のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項20】
前記下部膜及びオーミックコンタクト部材を形成する段階はドライエッチングによって形成する、請求項15〜19のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項21】
前記データ配線用上部膜と前記データ配線用下部膜は、ソース電極を有するデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成し、
前記第1部分は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部と対応する位置に配置される、請求項15〜20のいずれかに記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−33877(P2012−33877A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100695(P2011−100695)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】