説明

エッチング組成物、及び液晶表示装置用アレイ基板の製造方法

【課題】アルミニウム、モリブデン、インジウムスズ酸化物等から構成される各マスク工程における各金属層をエッチングし得るエッチング組成物を提供する。また、工程が簡単で製造費用が低廉であり、且つ生産性を向上させ得る液晶表示装置用アレイ基板の製造方法を提供する。
【解決手段】40〜70重量%の燐酸、3〜15重量%の硝酸、5〜35重量%の酢酸、0.05〜5重量%の塩素化合物、0.01〜5重量%の塩素安定剤、0.01〜5重量%のpH安定剤及び残量の水を含むエッチング組成物とする。また、上記エッチング組成物を用いて各金属層をエッチングする液晶表示装置用アレイ基板の製造方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチング組成物に関し、特に、アルミニウム、モリブデン、インジウムスズ酸化物等から構成される各マスク層における各金属層をエッチングするためのエッチング組成物、及び液晶表示装置用アレイ基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、現在、最も幅広く使用されている平板表示装置のうちの1つであって、電極が形成されている2つの上部基板及び下部基板と、その間に配置される液晶層とから構成されており、電極に電圧を印加して液晶層の液晶分子を再配列させることによって、透過する光の量を調節する表示装置である。
【0003】
図1は、一般的な液晶表示装置用アレイ基板の断面図であって、4つのマスク工程順に沿って説明する。
【0004】
図1に示したように、透明基板12上に、第1金属層を形成させた後、第1マスク工程によってゲート電極14を形成させる。ここで、第1金属層には、アルミニウムAl、アルミニウム合金、モリブデンMo、タングステンW、クロムCrのような導電性金属が使用される。特に、低抵抗のアルミニウム合金が使用される場合には、モリブデンMoを使用して二重層として構成される。また、第1マスク工程では、図示してはいないが、第1金属層上にフォトレジスト(以下、PRと略称する。)を塗布してPR層を形成させる。このPR層は、露光されて光を受けた部分が現像されるポジティブ型を例としている。このPR層上に、透過領域と遮断領域とから構成されたマスクを配置させた後、マスクの上部から光を照射する露光工程と、露光された部分を除去する現像工程とを行う。このような工程によってPRパターンが形成されて、露出された第1金属層を湿式エッチング(wet etching)により除去すると、ゲート電極14の金属パターンが形成される。ここで、ゲート電極14を形成させるためのエッチング組成物としては、燐酸、硝酸、及び酢酸から構成される組成物が使用される。また、PRパターンは、アッシング(ashing)工程によって除去される。
【0005】
ゲート電極14が形成された透明基板12上にゲート絶縁層16を積層させるが、ゲート絶縁層16には、窒化ケイ素SiNx及び酸化ケイ素SiOのような無機絶縁物質から選択された1つが使用される。
【0006】
ゲート絶縁層16上に、純粋な非晶質シリコン層、不純物をドープした非晶質シリコン層及び第2金属層を積層させた後、第2マスク工程によってアクティブ層18、オーミックコンタクト層20、ソース電極22a及びドレイン電極22bを形成させる。ここで、第2金属層には、導電性金属物質のうち、モリブデンMoが使用される。第2マスク工程では、第2金属層上にPR層を形成させた後、マスクを配置して露光工程及び現像工程を行うことによってPRパターンが形成される。露出した第2金属層を湿式エッチングによって除去し、下部の純粋な非晶質シリコン層及び不純物をドープした非晶質シリコン層を乾式エッチングによって除去する。このような工程によって、純粋な非晶質シリコンのアクティブ層18、不純物をドープした非晶質シリコンのオーミックコンタクト層20、ソース電極22a及びドレイン電極22bを形成させる。ここで、ソース電極22a及びドレイン電極22bを形成させるためのエッチング組成物としては、燐酸、硝酸、及び酢酸から構成される組成物、または過酸化水素を含む組成物が使用される。また、PRパターンは、アッシング工程によって除去される。
【0007】
アクティブ層18、オーミックコンタクト層20、ソース電極22a及びドレイン電極22bが形成された透明基板12上に、保護層24を形成させる。保護層24は、ベンゾシクロブテンBCB及びアクリル系樹脂等の透明な有機絶縁材料から選択された1つを塗布したり、窒化ケイ素(SiNx)及び酸化ケイ素(SiO)等の無機絶縁材料から選択された1つを蒸着して形成される。
【0008】
保護層24を第3マスク工程によってパターン化し、ドレイン電極22bの一部が露出するコンタクトホール26を形成させる。
保護層24上に、インジウムスズ酸化物ITOを含む透明導電性金属材料を蒸着させて、第4マスク工程によってドレイン電極22bと接触する透明な画素電極28を形成させる。第4マスク工程は、第1マスク工程及び第2マスク工程と類似した方法である湿式エッチング工程を含む。第4マスク工程で画素電極28を形成させるためのエッチング組成物としては、王水またはシュウ酸が使用される。
【0009】
このように、TFT液晶表示装置用アレイ基板は、現在の生産に汎用的に適用される4つのマスク工程によって製造されているが、4つのマスク工程は、アレイ基板の製造方法のうちの一例であって、マスク工程は、どのようなものでも関係ない。一方、各マスク工程で各金属層をエッチングするには、各々異なるエッチング組成物を使用する必要がある。そのため、エッチング組成物の管理が二元化され、独立的な設備を必要とするので、生産性が低下して設備投資費用の負担が増加する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、アルミニウムAl、モリブデンMo、インジウムスズ酸化物ITO等から構成される各マスク工程における各金属層をエッチングし得るエッチング組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、工程が簡単で製造費用が低廉であり、且つ生産性を向上させ得る液晶表示装置用アレイ基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは上記のような目的を達成せんがため、鋭意研究を重ねた結果、燐酸、硝酸、酢酸、塩素化合物、塩素安定剤、pH安定剤及び水を所定の割合で含むエッチング組成物が、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明のエッチング組成物は、40〜70重量%の燐酸と、3〜15重量%の硝酸と、5〜35重量%の酢酸と、0.05〜5重量%の塩素化合物と、0.01〜5重量%の塩素安定剤と、0.01〜5重量%のpH安定剤と、残量の水とを含む。
【0013】
前記塩素化合物は、Clに解離するものが好ましく、KCl、HCl、LiCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、HPtCl、及びCrClからなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0014】
前記塩素安定剤は、Zn化合物、Cd化合物、Pb化合物、Ba化合物、及びオレイン酸からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。また、前記塩素安定剤は、ZnCl、Zn(NO)、Zn(CHCOO)、Zn(C1735COO)、CZn、Zn(PO)、ZnCO、Cd(CHCOO)、CdCl、CdI、Cd(NO)、CdCO、Pb(CHCOO)、C121014Pb、PbI、Pb(NO)、Pb(C1735COO)、Ba(CHCOO)、BaCO、BaCl、BaI、Ba(NO)、及びBa(HPO)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0015】
前記pH安定剤は、OHに解離するものが好ましく、NaOH、KOH、LiOH、Ca(OH)、Al(OH)、Mg(OH)、Ba(OH)、Co(OH)、Cu(OH)、Ni(OH)、Zr(OH)、及びZn(OH)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
また、前記水は、イオン交換樹脂を通じて濾過した純水であることが好ましい。
【0016】
一方、本発明による液晶表示装置用アレイ基板の製造方法は、40〜70重量%の燐酸、3〜15重量%の硝酸、5〜35重量%の酢酸、0.05〜5重量%の塩素化合物、0.01〜5重量%の塩素安定剤、0.01〜5重量%のpH安定剤及び残量の水を含むエッチング組成物を用いる、液晶表示装置用アレイ基板の製造方法であって、前記組成物を用いて第1金属層をエッチングして、基板上にゲート電極を形成する工程と;前記ゲート電極上にゲート絶縁層を形成する工程と;前記ゲート絶縁層上に半導体層を形成する工程と;前記組成物を用いて第2金属層をエッチングして、前記半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と;ドレイン電極を露出させるコンタクトホールを有する保護層を前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に形成する工程と;前記組成物を用いて第3金属層をエッチングして、前記保護層上に画素電極を形成する工程とを含む。
【0017】
前記第1金属層は、アルミニウム合金またはモリブデンMoの単層から構成されることが好ましく、またはアルミニウム合金とモリブデンMoとの二重層から構成されることが好ましい。
【0018】
また、前記第2金属層は、アルミニウム合金(Al Alloy)またはモリブデンMoから構成されることが好ましく、また前記第3金属層は、インジウムスズ酸化物ITOから構成されることが好ましい。
【0019】
前記塩素化合物は、Clに解離するものが好ましく、KCl、HCl、LiCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、HPtCl、及びCrClからなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0020】
前記塩素安定剤は、Zn化合物、Cd化合物、Pb化合物、Ba化合物、及びオレイン酸からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。また、前記塩素安定剤は、ZnCl、Zn(NO)、Zn(CHCOO)、Zn(C1735COO)、CZn、Zn(PO)、ZnCO、Cd(CHCOO)、CdCl、CdI、Cd(NO)、CdCO、Pb(CHCOO)、C121014Pb、PbI、Pb(NO)、Pb(C1735COO)、Ba(CHCOO)、BaCO、BaCl、BaI、Ba(NO)、及びBa(HPO)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0021】
前記pH安定剤は、OHに解離するものが好ましく、NaOH、KOH、LiOH、Ca(OH)、Al(OH)、Mg(OH)、Ba(OH)、Co(OH)、Cu(OH)、Ni(OH)、Zr(OH)、及びZn(OH)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0022】
前記水は、イオン交換樹脂を通じて濾過した純水であることが好ましい。また、前記アルミニウム合金は、アルミニウムネオジムAlNdであることが好ましい。
【0023】
前記組成物を用いるエッチング工程は、30℃〜50℃で行われることが好ましく、また前記第1金属層、第2金属層、及び第3金属層のエッチング時間は、各々前記第1金属層、第2金属層、及び第3金属層の厚さ及び材料構成によって決定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、アルミニウムAl、モリブデンMo、インジウムスズ酸化物ITO等から構成される各マスク工程における各金属層をエッチングし得るエッチング組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、独立的な装備構成が不必要であり、従って、工程が簡単で製造費用が低廉であり、且つ生産性を向上させ得る液晶表示装置用アレイ基板の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明のエッチング組成物を用いて液晶表示装置用アレイ基板を製造する方法を、図を参照して詳細に説明する。
【0026】
図2は、本発明のエッチング組成物を用いて製造された液晶表示装置用アレイ基板の断面図であって、4つのマスク工程の順序に従って説明する。
【0027】
図2に示したように、透明基板122上に、第1金属層を形成させた後、第1マスク工程によってゲート電極114を形成させる。ここで、第1金属層には、アルミニウム合金及びモリブデンMoを用い、二重層として構成される。第1マスク工程では、図示してはいないが、第1金属層上にフォトレジスト(以下、PRと略称する。)を塗布してPR層を形成させる。このPR層上に、透過領域と遮断領域とから構成されたマスクを配置させた後、マスクの上部から光を照射する露光工程と、露光された部分を除去する現像工程とを行う。このような工程によってPRパターンが形成されて、露出された第1金属層を、本発明のエッチング組成物(すなわち、40〜70重量%の燐酸、3〜15重量%の硝酸、及び5〜35重量%の酢酸を主な成分として、0.05〜5重量%の塩素化合物、0.01〜5重量%の塩素安定剤、及び0.01〜5重量%のpH安定剤のような添加剤、並びに残量の水を含むエッチング組成物)を使用し、湿式エッチング(wet etching)して除去すると、ゲート電極114が形成される。また、PRパターンは、アッシング(ashing)工程によって除去される。
【0028】
上記湿式エッチングにおいて、エッチング工程は、約30℃〜50℃の温度で行われる。また、湿式エッチングの時間は、第1金属層の厚さ及び材料構成(単層または二重層)によって決定される。
【0029】
次に、ゲート電極114が形成された透明基板112上に、ゲート絶縁層116を積層させる。ゲート絶縁層116には、窒化ケイ素(SiNx)及び酸化ケイ素(SiO)のような無機絶縁物質から選択された1つが使用される。
【0030】
次に、ゲート絶縁層116上に、純粋な非晶質シリコン層、不純物をドープした非晶質シリコン層及び第2金属層を積層させた後、第2マスク工程によってアクティブ層118、オーミックコンタクト層120、ソース電極122a及びドレイン電極122bを形成させる。ここで、第2金属層には、導電性金属物質のうち、アルミニウム合金またはモリブデンMoが使用される。第2マスク工程では、第2金属層上にPR層を形成させた後、マスクを配置して露光工程及び現像工程を行うことによって、PRパターンが形成される。露出した第2金属層を本発明のエッチング組成物で湿式エッチングして除去し、下部の純粋な非晶質シリコン層及び不純物をドープした非晶質シリコン層を乾式エッチングによって除去する。このような工程によって、ソース電極122a及びドレイン電極122bを形成させる。この時、不純物をドープした非晶質シリコン層を除去してチャネル領域を形成させるために、2つの厚さを有するPR層を形成する工程が適用されてよい。この2つの厚さを有するPR層は、ハーフトーン(Half-tone)マスクや回折露光マスクを用いることによって可能になる。また、PRパターンは、アッシング工程によって除去される。
【0031】
上記湿式エッチングにおいて、エッチング工程は、約30℃〜50℃の温度で行われる。また、湿式エッチングの時間は、第2金属層の厚さ及び材料構成(種類)によって決定される。
【0032】
アクティブ層118、オーミックコンタクト層120、ソース電極122a及びドレイン電極122bが形成された透明基板112上に、保護層124を形成させる。保護層124は、ベンゾシクロブテンBCB及びアクリル系樹脂等の透明な有機絶縁材料から選択された1つを塗布したり、窒化ケイ素(SiNx)及び酸化シリコーン(SiO)等の無機絶縁材料から選択された1つを蒸着して形成させる。
【0033】
保護層124を第3マスク工程によってパターン化し、ドレイン電極122bの一部が露出するコンタクトホール126を形成させる。
保護層124上に、インジウムスズ酸化物ITOを含む透明導電性金属材料を蒸着させて、第4マスク工程によってドレイン電極122bと接触する透明な画素電極128を形成させる。
【0034】
第4マスク工程は、第1マスク工程及び第2マスク工程と類似した方法であり、本発明のエッチング組成物で湿式エッチングされる。また、残ったPRパターンは、アッシング工程によって除去される。
【0035】
上記湿式エッチングにおいて、エッチング工程は、約30℃〜50℃の温度で行われる。また、湿式エッチングの時間は、透明導電性金属材料の厚さ及び材料構成によって決定される。
【0036】
このように、液晶表示装置用アレイ基板の製造において、各マスク工程において使用されるエッチング組成物が共通しているので、エッチング組成物の管理が容易になり、1つの設備で構成して製造費用が節減され、生産性が向上する。
一方、液晶表示装置用アレイ基板は、現在の生産に汎用的に適用される4つのマスク工程によって製造されるが、4つのマスク工程は、アレイ基板の製造方法のうちの一例であって、マスク工程は、どのようなものでも関係ない。
【0037】
次に、本発明によるエッチング組成物を添付した図を参照して説明する。
本発明によるエッチング組成物を用いて製造される液晶表示装置は、アルミニウム合金で構成される下層及びモリブデンMoで構成される上層の二重層で形成されるゲート電極114と、モリブデンMoで形成されるソース電極122a及びドレイン電極122bと、インジウムスズ酸化物ITOで形成される画素電極128とを含む。
【0038】
本発明のエッチング組成物は、アルミニウムAl、モリブデンMo、インジウムスズ酸化物ITO等をエッチングするための単一のエッチング組成物である。本発明によるエッチング組成物は、40〜70重量%の燐酸、3〜15重量%の硝酸及び5〜35重量%の酢酸を主な成分として、0.05〜5重量%の塩素化合物、0.01〜5重量%の塩素安定剤及び0.01〜5重量%のpH安定剤のような添加剤、並びに残量の水を含んでいる。
【0039】
硝酸は、アルミニウムと反応してアルミニウムオキサイド(Al)を形成する。硝酸の含量が3〜15重量%の範囲内である場合には、上層であるモリブデンMoと下層であるアルミニウム合金との間のエッチング選択比が効果的に調節される。ところが、窒酸が3重量%未満である場合には、モリブデンMoとアルミニウム合金との二重層において、下層であるアルミニウム合金がオーバーエッチングされるアンダーカット(undercut)現象が発生する。このようなアンダーカット現象が発生する原因は、電解腐食によるものであると解される。この電解腐食は、2つの異なる金属材料が水溶液中で電気的に接触している際、局部電池またはガルバニ電池を形成するために生じる。つまり、電極電位(Electrode Potential)が低い金属材料(卑な金属)であるAl(E=-1.66V)が陽極となってAlの溶解が促進され、電極電位が高い金属材料(貴な金属)であるMo(E=-0.20V)が陰極となってMoが保護され、相対的にMoの溶解(電気化学的エッチング)が遅延する。このような電解腐食現象によってゲート電極114のパターンが均一に形成されないと、液晶表示装置の映像の高解像度及び鮮やかな色相の具現化が難しくなるという問題が発生する。
【0040】
燐酸は、アルミニウムオキサイド(Al)を分解させる役割をする。燐酸の含量が40〜70重量%の範囲内である場合には、硝酸とアルミニウムとが反応して形成されたアルミニウムオキサイド(Al)が適切に分解され、ゲート電極114の下層であるアルミニウム合金層を速くエッチングすることができる。このようにして、エッチング速度が速くなって生産性が向上する。
【0041】
酢酸は、反応速度を調節する緩衝剤としての役割を有する。酢酸の含量が5〜35重量%の範囲内である場合には、反応速度が適切に調節されてエッチング速度が向上し、これによって、生産性が向上する。ところが、酢酸が5重量%未満である場合には、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層でアンダーカット現象が発生する。
【0042】
塩素化合物は、Clに解離する化合物が好ましい。このような塩素化合物としては、KCl、HCl、LiCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、HPtCl、及びCrCl等がある。
【0043】
塩素化合物の含量が0.05〜5重量%の範囲内である場合には、インジウムスズ酸化物ITO、モリブデンMo、及びモリブデンMo/アルミニウム合金の二重層のエッチング速度を適切に調節することができる。そのため、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層において下層であるアルミニウム合金のアンダーカット現象を発生させないだけでなく、インジウムスズ酸化物ITO及びモリブデンMoにおいても優れたプロファイル(profile)を与えることができる。
【0044】
塩素安定剤は、Zn化合物、Cd化合物、Pb化合物、Ba化合物及びオレイン酸からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。このような塩素安定剤としては、ZnCl、Zn(NO)、Zn(CHCOO)、Zn(C1735COO)、CZn、Zn(PO)、ZnCO、Cd(CHCOO)、CdCl、CdI、Cd(NO)、CdCO、Pb(CHCOO)、C121014Pb、PbI、Pb(NO)、Pb(C1735COO)、Ba(CHCOO)、BaCO、BaCl、BaI、Ba(NO)、及びBa(HPO)等がある。
【0045】
塩素安定剤の含量が0.01〜5重量%の範囲内である場合には、インジウムスズ酸化物ITOのエッチング速度を適切に調節して傾斜角度が60°以下の良好なプロファイルを与えることができる。また、エッチング組成物の寿命を長くして工程上のマージンを高めることができる。
【0046】
pH安定剤は、OHに解離するものが好ましい。このようなpH安定剤としては、塩基性化合物であり、NaOH、KOH、LiOH、Ca(OH)、Al(OH)、Mg(OH)、Ba(OH)、Co(OH)、Cu(OH)、Ni(OH)、Zr(OH)、及びZn(OH)等がある。
【0047】
pH安定剤の含量が0.01〜5重量%の範囲である場合には、モリブデンMo及びモリブデンMo/アルミニウム合金の二重層のエッチング速度を適切に調節することができる。そのため、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層において下層であるアルミニウム合金のアンダーカット現象を発生させないだけでなく、インジウムスズ酸化物ITO及びモリブデンMoにおいても優れたプロファイルを与えることができる。
【0048】
残量の水は、硝酸とアルミニウムとが反応して生成したアルミニウムオキサイド(Al)を分解し、エッチング組成物を希釈させる役割をする。また、イオン交換樹脂を通じて濾過した純水を使用することが好ましく、比抵抗が18MΩ・cm以上の超純水を使用することがより好ましい。
【実施例】
【0049】
<実施例1>
燐酸60重量%、硝酸8重量%、酢酸16重量%、塩素化合物1重量%、塩素安定剤1重量%、pH安定剤1重量%及び水13重量%の組成比で構成される本発明のエッチング組成物を用いて各金属層をエッチングした結果を、図を参照して説明する。
【0050】
図3Aないし図3Cは、本発明のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)、ソース電極及びドレイン電極(モリブデンMo単層)、並びに画素電極材(インジウムスズ酸化物ITO層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。なお、アッシング工程によってPRパターンが除去される前であるために、写真の上部分は、残っているPRパターンを示す。
【0051】
図3Aに示したように、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層は、アンダーカット現象のない優れたプロファイルを有していた。また、図3Bに示したように、モリブデンMoは、45〜70°のテーパー(taper)形状がある優れたプロファイルを有していた。また、図3Cに示したように、インジウムスズ酸化物ITOは、30〜60°のテーパー形状がある優れたプロファイルを有していた。すなわち、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極、並びに画素電極は、エッチング後の電極両側の形状が40〜70°傾斜する優れたプロファイルを有していた。このように、本発明のエッチング組成物を用いることにより、不良のないアレイ基板を製造することができた。
なお、上記のエッチング結果を得るのに使用されたエッチング組成物の組成比は、組成比の範囲の一例であって、本発明のエッチング組成物の組成比の範囲内では、図3Aないし図3Cに示したような効果があった。
【0052】
一方、比較例として、本発明のエッチング組成物の組成比の範囲を逸脱したエッチング組成物を、添付した図を参照して説明する。
<比較例1>
比較例1のエッチング組成物は、燐酸38重量%、硝酸8重量%、酢酸16重量%、塩素化合物1重量%、塩素安定剤1重量%、pH安定剤1重量%及び水35重量%で構成されている。すなわち、比較例1のエッチング組成物は、燐酸の量が本発明のエッチング組成物の範囲を逸脱したものである。
【0053】
図4Aと図4Bは、比較例1のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)、並びにソース電極及びドレイン電極(モリブデンMo単層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。
【0054】
図4Aに示したように、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層は、下部層であるアルミニウム合金がオーバーエッチングされることによってアンダーカット現象が発生した。また、図4Bに示したように、モリブデンMo単層は、40〜70°のテーパー(taper)を有しておらず、急傾斜(steep)した形状の不良プロファイルを有していた。そのため、ソース電極及びドレイン電極を形成した後で保護層を形成する時、均一に積層されないで切断されることがある。
上記の結果は、燐酸の含量が38重量%である時の結果であるが、燐酸の含量が40重量%未満の時は、全て同一な効果を有すると解釈される。
【0055】
<比較例2>
比較例2のエッチング組成物は、燐酸60重量%、硝酸2重量%、酢酸16重量%、塩素化合物1重量%、塩素安定剤1重量%、pH安定剤1重量%及び水19重量%で構成されている。すなわち、比較例2のエッチング組成物は、硝酸の量が本発明のエッチング組成物の範囲を逸脱したものである。
【0056】
図5Aと図5Bは、比較例2のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)、並びにソース電極及びドレイン電極(モリブデンMo単層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。
【0057】
図5Aに示したように、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層は、アンダーカット現象が発生した。また、図5Bに示したように、モリブデンMo単層は、急傾斜(steep)した形状の不良プロファイルを有していた。
上記の結果は、硝酸の含量が2重量%である時の結果であるが、硝酸の含量が3重量%未満の時は、全て同一な効果を有すると解釈される。
【0058】
<比較例3>
比較例3のエッチング組成物は、燐酸60重量%、硝酸8重量%、酢酸4重量%、塩素化合物1重量%、塩素安定剤1重量%、pH安定剤1重量%及び水25重量%で構成されている。すなわち、比較例3のエッチング組成物は、酢酸の量が本発明のエッチング組成物の範囲を逸脱したものである。
【0059】
図6は、比較例3のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。
図6に示したように、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層は、下部層であるアルミニウム合金がオーバーエッチングされるアンダーカット現象が発生した。
上記の結果は、酢酸の含量が4重量%である時の結果であるが、酢酸の含量が5重量%未満の時は、全て同一な効果を有すると解釈される。
【0060】
<比較例4>
比較例4のエッチング組成物は、燐酸60重量%、硝酸8重量%、酢酸16重量%、塩素化合物7重量%、塩素安定剤1重量%、pH安定剤1重量%及び水7重量%で構成されている。すなわち、比較例4のエッチング組成物は、塩素化合物の量が本発明のエッチング組成物の範囲を逸脱したものである。
【0061】
図7は、比較例4のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。
図7に示したように、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層は、アンダーカット現象が発生した。そのため、後の工程によって形成されるパターンの不良を引き起こす。
上記の結果は、塩素化合物の含量が7重量%である時の結果であるが、塩素化合物の含量が5重量%超過の時は、全て同一な効果を有すると解釈される。
【0062】
<比較例5>
比較例5のエッチング組成物は、燐酸60重量%、硝酸8重量%、酢酸16重量%、塩素化合物1重量%、塩素安定剤7重量%、pH安定剤1重量%及び水7重量%で構成されている。すなわち、比較例5のエッチング組成物は、塩素安定剤の量が本発明のエッチング組成物の範囲を逸脱したものである。
【0063】
図8は、比較例5のエッチング組成物による湿式エッチング工程後の画素電極材(インジウムスズ酸化物ITO層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。
図8に示したように、インジウムスズ酸化物ITO層の残渣が発生した。これは、インジウムスズ酸化物ITOのエッチング速度が減少して、エッチングの時に完全な形状にエッチングされなかったためであると考えられる。
上記の結果は、塩素安定剤の含量が7重量%である時の結果であるが、塩素安定剤の含量が5重量%超過の時は、全て同一な効果を有すると解釈される。
【0064】
<比較例6>
比較例6のエッチング組成物は、燐酸60重量%、硝酸8重量%、酢酸16重量%、塩素化合物1重量%、塩素安定剤1重量%、pH安定剤7重量%及び水7重量%で構成されている。すなわち、比較例6のエッチング組成物は、pH安定剤の量が本発明のエッチング組成物の範囲を逸脱したものである。
【0065】
図9は、比較例6のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面を走査電子顕微鏡で観察した写真である。
図9に示したように、モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層は、アンダーカット現象が発生した。
上記の結果は、pH安定剤の含量が7重量%である時の結果であるが、pH安定剤の含量が5重量%超過の時は、全て同一な効果を有すると解釈される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】一般的な液晶表示装置用アレイ基板の断面図である。
【図2】本発明のエッチング組成物を用いて製造された液晶表示装置用アレイ基板の断面図である。
【図3A】本発明のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図3B】本発明のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のソース電極及びドレイン電極(モリブデンMo単層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図3C】本発明のエッチング組成物による湿式エッチング工程後の画素電極(インジウムスズ酸化物ITO層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図4A】比較例1のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図4B】比較例1のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のソース電極及びドレイン電極(モリブデンMo単層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図5A】比較例2のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図5B】比較例2のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のソース電極及びドレイン電極(モリブデンMo単層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図6】比較例3のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図7】比較例4のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図8】比較例5のエッチング組成物による湿式エッチング工程後の画素電極(インジウムスズ酸化物ITO層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【図9】比較例6のエッチング組成物による湿式エッチング工程後のゲート電極(モリブデンMo/アルミニウム合金の二重層)の断面における走査電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
【0067】
12 透明基板、14 ゲート電極、16 ゲート絶縁層、18 アクティブ層、20 オーミックコンタクト層、22a ソース電極、22b ドレイン電極、24 保護層、26 コンタクトホール、28 画素電極、112 透明基板、114 ゲート電極、116 ゲート絶縁層、118 アクティブ層、120 オーミックコンタクト層、122a ソース電極、122b ドレイン電極、124 保護層、126 コンタクトホール、128 画素電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
40〜70重量%の燐酸と、
3〜15重量%の硝酸と、
5〜35重量%の酢酸と、
0.05〜5重量%の塩素化合物と、
0.01〜5重量%の塩素安定剤と、
0.01〜5重量%のpH安定剤と、
残量の水と
を含むことを特徴とするエッチング組成物。
【請求項2】
前記塩素化合物は、Clに解離することを特徴とする請求項1に記載のエッチング組成物。
【請求項3】
前記塩素化合物は、KCl、HCl、LiCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、HPtCl、及びCrClからなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のエッチング組成物。
【請求項4】
前記塩素安定剤は、Zn化合物、Cd化合物、Pb化合物、Ba化合物、及びオレイン酸からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のエッチング組成物。
【請求項5】
前記塩素安定剤は、ZnCl、Zn(NO)、Zn(CHCOO)、Zn(C1735COO)、CZn、Zn(PO)、ZnCO、Cd(CHCOO)、CdCl、CdI、Cd(NO)、CdCO、Pb(CHCOO)、C121014Pb、PbI、Pb(NO)、Pb(C1735COO)、Ba(CHCOO)、BaCO、BaCl、BaI、Ba(NO)、及びBa(HPO)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4に記載のエッチング組成物。
【請求項6】
前記pH安定剤は、OHに解離することを特徴とする請求項1に記載のエッチング組成物。
【請求項7】
前記pH安定剤は、NaOH、KOH、LiOH、Ca(OH)、Al(OH)、Mg(OH)、Ba(OH)、Co(OH)、Cu(OH)、Ni(OH)、Zr(OH)、及びZn(OH)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6に記載のエッチング組成物。
【請求項8】
前記水は、イオン交換樹脂を通じて濾過した純水であることを特徴とする請求項1に記載のエッチング組成物。
【請求項9】
40〜70重量%の燐酸、3〜15重量%の硝酸、5〜35重量%の酢酸、0.05〜5重量%の塩素化合物、0.01〜5重量%の塩素安定剤、0.01〜5重量%のpH安定剤及び残量の水を含むエッチング組成物を用いる、液晶表示装置用アレイ基板の製造方法であって、
前記組成物を用いて第1金属層をエッチングして、基板上にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極上にゲート絶縁層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層上に半導体層を形成する工程と、
前記組成物を用いて第2金属層をエッチングして、前記半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ドレイン電極を露出させるコンタクトホールを有する保護層を前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に形成する段階と、
前記組成物を用いて第3金属層をエッチングして、前記保護層上に画素電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項10】
前記第1金属層は、アルミニウム合金またはモリブデンMoの単層から構成されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項11】
前記第1金属層は、アルミニウム合金とモリブデンMoとの二重層から構成されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項12】
前記第2金属層は、アルミニウム合金またはモリブデンMoから構成されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項13】
前記第3金属層は、インジウムスズ酸化物ITOから構成されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項14】
前記塩素化合物は、Clに解離することを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項15】
前記塩素化合物は、KCl、HCl、LiCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、HPtCl、及びCrClからなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項16】
前記塩素安定剤は、Zn化合物、Cd化合物、Pb化合物、Ba化合物、及びオレイン酸からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項17】
前記塩素安定剤は、ZnCl、Zn(NO)、Zn(CHCOO)、Zn(C1735COO)、CZn、Zn(PO)、ZnCO、Cd(CHCOO)、CdCl、CdI、Cd(NO)、CdCO、Pb(CHCOO)、C121014Pb、PbI、Pb(NO)、Pb(C1735COO)、Ba(CHCOO)、BaCO、BaCl、BaI、Ba(NO)、及びBa(HPO)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項16に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項18】
前記pH安定剤は、OHに解離することを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項19】
前記pH安定剤は、NaOH、KOH、LiOH、Ca(OH)、Al(OH)、Mg(OH)、Ba(OH)、Co(OH)、Cu(OH)、Ni(OH)、Zr(OH)、及びZn(OH)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項20】
前記水は、イオン交換樹脂を通じて濾過した純水であることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項21】
前記アルミニウム合金は、アルミニウムネオジムAlNdであることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項22】
前記組成物を用いるエッチング工程は、30℃〜50℃で行われることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項23】
前記第1金属層のエッチング時間は、前記第1金属層の厚さ及び材料構成によって決定されることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項24】
前記第2金属層のエッチング時間は、前記第2金属層の厚さ及び材料構成によって決定されることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。
【請求項25】
前記第3金属層のエッチング時間は、前記第3金属層の厚さ及び材料構成によって決定されることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示装置用アレイ基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−9331(P2007−9331A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−177926(P2006−177926)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【出願人】(599127667)エルジー フィリップス エルシーディー カンパニー リミテッド (279)
【出願人】(502081871)ドンジン セミケム カンパニー リミテッド (62)
【Fターム(参考)】