説明

モータ、ステータの製造方法、およびファン

【課題】コイルの導線端部を端子ピンに容易に絡げるとともに、導線の断線を防止しつつ、端子ピンをステータに強固に固定できる薄型モータを提供することにある。
【解決手段】中心軸を中心として回転するロータ2と、ロータ2を軸受部41を介して回転可能に支持するステータ3とを備え、ステータ3は、中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数のティース36を備えたステータコア31と、中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数の端子ピン32と、複数の端子ピン32を支持する絶縁性の支持部33とを有している。ティース36の両面には絶縁膜35が形成され、端子ピン32は、ティース36と端子ピン32との間に絶縁膜が35介されるように、ティース36と支持部32とで挟持され、ティース36と支持部32との周りに、導線が共巻きされてコイル34が形成されている。導線の端部34aは、端子ピン32に電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ、モータに使用されるステータの製造方法、およびモータを備えたファンに関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器等の冷却に利用される遠心ファンや軸流ファンを駆動するモータは、中心軸を中心として回転するロータと、ロータを軸受部を介して回転可能に支持するステータとを備えている。ステータは、複数のティースを備えたステータコアと、ティースに導線を巻回して形成されたコイルとを備えている。そして、ティースに巻回された導線の端部が回路基板に電気的に接続されることにより、ステータに駆動電流が付与される。
【0003】
ティースに巻回された導線の端部を回路基板に電気的に接続する方法としては、導線の端部を回路基板上ランド部に直接半田付けするのが一般的であるが、導線端部は作業者の手作業によって半田付け作業が行われるため、半田処理は困難であり、作業上断線の危険性が大きい。
【0004】
そこで、特開平6−253482号公報には、ステータコアに装着されたインシュレータに端子ピンを軸方向に挿入して固定し、端子ピンの一端部にコイルの導線端部を絡げるとともに、端子ピンの他端部を回路基板の孔部に挿入して半田付けする技術が記載されている。このような方法により、半田付け工程が容易になるとともに、断線不良も低減できる。
【0005】
さらに、モータの薄型化が進むと、次のような問題が生じる。すなわち、モータを薄型にするには、ステータと回路基板とのスペースを小さくする必要があるが、スペースが小さくなると、インシュレータに端子ピンを軸方向に挿入することが困難になる。また、ステータの軸方向の長さが短くなるため、端子ピンを強固に固定することが困難になる。
【0006】
そこで、特開2000−320496号公報には、ステータコアをなくして、いわゆるコアレスタイプのモータ構造にすることによって、モータを薄型化する技術が記載されている。コアレスタイプのモータは、文字通り、磁束を集めるためのステータコアがないため、効率良く磁束を回転力に変換することができない。
【0007】
そこで、本出願人は、特開2007−49891号公報に、コイルの導線端部を端子ピンに容易に絡げるとともに、導線の断線を防止しつつステータの薄型化を図った技術を開示している。
【特許文献1】特開平6−253482号公報
【特許文献2】特開2000−320496号公報
【特許文献3】特開2007−49891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願人が特開2007−49891号公報に開示した技術は、コイルの導線端部を端子ピンに容易に絡げることができる点で優れているが、端子ピンをガイド部である軸受ハウジングの外周面に沿って移動させる必要があるため、軸受ハウジングが長くなってしまう。そのため、モータの薄型化を図るためには、軸受ハウジングの薄型化がさらに必要となる。
【0009】
本発明の目的は、コイルの導線端部を端子ピンに容易に絡げるとともに、導線の断線を防止しつつ、端子ピンをステータに固定できる薄型モータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面におけるモータは、中心軸を中心として回転するロータと、ロータを軸受部を介して回転可能に支持するステータとを備え、ステータは、中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数のティースを備えたステータコアと、中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数の端子ピンと、複数の端子ピンを支持する絶縁性の支持部とを有し、複数のティースの両面には絶縁膜が形成され、複数の端子ピンは、ティースと端子ピンとの間に絶縁膜が介されるようにティースと支持部とで挟持され、ティースと支持部との周りに導線が共巻きされてコイルが形成され、導線の端部が、端子ピンに電気的に接続されていることを特徴とする。
【0011】
このような構成により、モータの薄型化が可能となり、かつ、コイルの導線端部を端子ピンに容易に絡げるとともに、導線の断線を防止しつつ、端子ピンをステータに固定できる。また、端子ピンを設ける方式の場合、半田付け作業の前に端子ピンに導線端部が固定される。次に端子ピンが回路基板上ランド部に半田付けされる。そのため、巻線のばらけを防止できるとともに、半田付け作業が容易となり、断線を防止できる。
【0012】
本発明の他の側面において、上記ステータは、複数の支持部を連結する略環状の連結部をさらに備えていることが好ましい。これにより、複数の端子ピンを容易にステータに固定できる。
【0013】
本発明の他の側面において、上記環状の連結部の内周面に、略円柱状の軸受ハウジングが一体的に形成されていることが好ましい。さらに、ステータコアは、複数のティースを連結する略環状のコアバックをさらに有し、コアバックの内周面が、軸受ハウジングの外周面に当接されて配設されていることが好ましい。これにより、ステータの組立を容易にできる。
【0014】
本発明の他の側面において、上記端子ピンの径方向内方端部は、ティースと重なる位置まで伸びていることが好ましい。これにより、端子ピンをより強固にステータに固定できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、コイルの導線端部を端子ピンに容易に絡げるとともに、導線の断線を防止しつつ、端子ピンをステータに固定できる。また、巻線のばらけを防止できるとともに、半田付け作業が容易となり、断線を防止できる。これにより、薄型で信頼性の高いモータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係るモータを備えた遠心ファンの内部構成を示した部分断面図である。
【図2】本実施形態におけるステータの製造方法を示した斜視図である。
【図3】本実施形態におけるステータの製造方法を示した斜視図である。
【図4】本実施形態におけるステータの製造方法を示した斜視図である。
【図5】本実施形態におけるステータの製造方法を示した斜視図である。
【図6】支持部と端子ピンとの結合状態を示した一部拡大図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図7】端子ピンの構成を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態における説明では、中心軸に平行な方向を「軸方向」とし、中心軸を中心とする半径方向を「径方向」としている。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ10を備えた遠心ファン100の内部構成を示した図で、中心軸Jを含む平面で切断した部分断面図である。
【0019】
図1に示すように、モータ10は、中心軸Jを中心として回転するロータ2と、ロータ2を軸受部41を介して回転可能に支持するステータ3とを備えている。ステータ3は、ステータコア31と、複数の端子ピン32と、支持部33とを有している。ステータコア31は、中心軸Jから径方向外方に向かって伸びる複数のティース36を備えている。複数の端子ピン32は、中心軸Jから径方向外方に向かって伸びている。支持部33は、複数の端子ピン32を支持し、絶縁性である。なお、本実施形態において、「ティース」とは、ステータコア31のうち、コアバック37の外周部から径方向外側に向かって突出し、その周りに導線が巻回されてコイルを形成する部位をいう(図2参照)。
【0020】
複数のティース36の両面には、絶縁膜35が形成されている。複数の端子ピン32は、表面に絶縁膜35が形成されたティース36と支持部33とで挟持されている。このとき、ティース36と端子ピン32との間には、絶縁膜35が介されているため、端子ピン32とティース36とは、電気的に絶縁されている。さらに、ティース36と支持部33との周りに、導線が共巻きされてコイル34が形成され、導線の端部34aが端子ピン32に絡げられて電気的に接続されている。
【0021】
また、支持部33に対して、ステータコア31とは反対側に、回路基板50が配置されている。端子ピン32は、回路基板50に形成されたランド部(不図示)に、電気的に接続されている。
【0022】
ここで、ロータ2は、略有蓋円筒状のロータホルダ22と、ロータホルダ22の側壁部の内側に固定された界磁用磁石21と、を備えている。また、ロータホルダ22の中央部に形成された開口には、シャフト40が圧入されて固定され、ロータホルダ22の側壁部の外周には、複数のインペラ70が固定されている。
【0023】
ステータ3は、軸受ハウジング39の外周面に固定され、軸受ハウジング39の内周面には、略円筒状の含浸軸受であるスリーブ(軸受部)41が固定されている。スリーブ41の内周面には、シャフト40が圧入されて固定されており、これにより、ロータ2は、スリーブ41を介してステータ3に回転可能に支持される。また、ステータ3は、軸受ハウジング39を介してハウジング60の底部に固定されている。
【0024】
遠心ファン100は、ロータ2に固定されたインペラ70が回転することにより、ハウジング60内に案内された空気が、ハウジング60内で空気流路を形成して、ハウジング60外へ送出される。
【0025】
図2〜図5は、本実施形態におけるステータ3の例示的な製造方法を示した斜視図である。
【0026】
まず、図2に示すように、中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数のティース36を備えたステータコア31を用意する。複数のティース36は、略環状のコアバック37で連結されている。また、ステータコア31の厚みは、0.2mm〜2mm程度にすることが好ましい。ステータコア31は、数枚のステータコアが積層されて構成されているとよい。
【0027】
また、複数のティ−ス36の両面には、絶縁膜35が形成されている。ここで、絶縁膜35は、膜厚が0.02mm〜0.2mm程度の薄膜にするために、電着塗装または粉体塗装等にて、形成することが好ましい。
【0028】
次に、図3に示すように、中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数の端子ピン32を支持する、絶縁性の支持部33を用意する。複数の支持部33は、略環状の連結部38で連結されており、連結部38の内周面には、略円柱状の軸受ハウジング39が形成されている。支持部33、連結部38および軸受ハウジング39は、単一部材で一体的に形成されているのが好ましい。また、支持部33は樹脂で形成され、支持部33と複数の端子ピン32とは、インサート成形もしくはアウトサート成形により結合されていることが好ましい。
【0029】
ここで、支持部33の厚さは、0.3mm以下であることが好ましい。また、端子ピン32は、板状の金属で構成されていることが好ましく、その厚さは、0.2mm以下であることが好ましい。
【0030】
つづいて、図4に示すように、用意したステータコア31と支持部33とを、中心軸を略一致させて当接する。このためには、軸受ハウジング39の外周面を、ステータコア31のコアバック37の内周面に挿入するとよい。そして、複数の端子ピン32を、ティース36と支持部33とで挟持する。このとき、ティース36と端子ピン32との間には、絶縁膜35が介されているため、端子ピン32とティース36とは電気的に絶縁されている。
【0031】
さらに、図5に示すように、ティース36と支持部33との周りに、導線を共巻きしてコイル34を形成する。導線の端部34aは、端子ピン32に絡げて回路基板と電気的に接続される。ここで、端子ピン32の一部に、導線の端部34aを絡げる幅狭部32aを設けておけば、導線端部34aを端子ピン32の定位置に容易に絡げることができる。さらに、幅狭部32aを設け、そこに導線端部34aを絡げたことで、径方向外方側および内方側への導線端部34aの移動を制限できる。
【0032】
このような方法で製造されたステータ3は、複数の端子ピン32が、表面に薄膜の絶縁膜35の形成されたティース36と支持部33とで、挟持されているだけなので、ステータ3の軸方向の厚みを非常に薄くできる。また、ティース36と端子ピン32とは、中心軸Jから径方向外方に向かって同一方向に伸びているため、コイル34の導線端部34aを、端子ピン32に容易に絡げて接続できる。
【0033】
また、端子ピンを設ける方式の場合、半田付け作業の前に端子ピンに導線端部が固定された後に、端子ピンが回路基板上ランド部に半田付けされる。そのため、巻線のばらけを防止できるとともに、半田付け作業が容易となり、断線を防止できる。
【0034】
さらに、複数の端子ピン32は、ティース36と支持部33とで挟持された状態で、ティース36と支持部33との周りに、導線を共巻きしてコイル34を形成しているため、端子ピン32をステータ3に固定できる。なお、端子ピン32の径方向内方端部を、ティース36と重なる位置まで伸ばすことによって、端子ピン32をより強固にステータ3に固定できる。
【0035】
加えて、端子ピン32の一部に、回路基板50が配置された方向に屈曲した部位を設けることによって、端子ピン32を、回路基板50に形成されたランド部に容易に接続できる。加えて、ステータ3と回路基板50との隙間を非常に狭くできるため、より薄型のモータが実現できる。
【0036】
なお、図5に示すように、端子ピン32の一部に、導線の端部34aが絡げられる幅狭部32aを2箇所設け、その2箇所に導線端部34aをそれぞれ絡げるようにして接続してもよい。具体的には、径方向外側幅狭部321a、径方向内側幅狭部322aを設け、それぞれに導線端部34aを絡げ、そのうちの径方向外側幅狭部321aに絡げた導線端部34aを、回路基板50に形成されたランド部に半田付けする。そうすることで、径方向内側幅狭部322aの絡げ部は半田付けされない部分となり、半田付け部の径方向内側には、半田付けされない絡げ部が形成される。この部分は半田で固定されていないので、モータに外部から衝撃が与えられた場合、その衝撃を半田付けされない絡げ部が吸収できるため、導線の断線を防止できる。なお、幅狭部32aの数は限定されず、3箇所以上設けてもよい。
【0037】
モータ10を上記のような構成にすることにより、モータ10の薄型化が可能となり、かつ、コイル34の導線端部34aを端子ピン32に容易に絡げるとともに、導線の断線を防止しつつ、端子ピン32をステータ3に強固に固定できる。
【0038】
本実施形態において、支持部33と複数の端子ピン32とは、インサート成形もしくはアウトサート成形により結合されているのが好ましい。このとき、端子ピン32の少なくも一部は、図3に示したように、ステータコア31とは反対側の部位においてのみ、支持部33に支持されていてもよい。これにより、ステータをより薄型にできる。なお、図3に示したように、端子ピン32が、支持部33の表面に露出していても、ステータコア31のティース36表面には絶縁膜35が形成されている。このため、図4に示したように、端子ピン32をティース36と支持部33とで挟持しても、端子ピン32とティース36との絶縁性は損なわれない。
【0039】
また、端子ピン32の一部は、図6に示すように、支持部33に埋設されていてもよい。図6は、支持部33と端子ピン32とが、インサート成形もしくはアウトサート成形により結合された状態を示した一部拡大図である。図6(a)は平面図であり、図6(b)は図6(a)のVIb−VIbに沿った断面図である。このように、端子ピン32の一部を支持部33に埋設することによって、支持部33による端子ピン32の支持をより強固にできる。
【0040】
なお、端子ピン32の支持部33からの抜けを防止するために、端子ピン32が支持部33に埋設された部位において、端子ピン32の側部がジグザグ形状になっているのが好ましい。あるいは、端子ピン32の一部にフック部を設けていてもよい。
【0041】
ところで、図2に示したように、ティース36の先端は、中心軸を中心とする周方向に伸びる周縁部36aを備えている。この場合、端子ピン32の支持部33からの抜け防止のために、端子ピン32の一部に、図7に示すように、周縁部36aに沿って周方向に伸びる部位32bを設けていてもよい。
【0042】
本実施形態において、複数の支持部33は、略環状の連結部38で連結するようにした。しかし、各支持部33は独立であってもよい。また、この場合、支持部33を絶縁フィルムで構成し、各端子ピン32を、分割された各ティース36と絶縁フィルムとで挟持した状態で、各ティース36と絶縁フィルムとの周りに、導線を共巻きしてコイル34を形成できる。
【0043】
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態では、モータの軸受機構として、スリーブからなる含油軸受を用いた。しかし、モータの軸受機構として、ボールベアリングタイプの軸受機構を用いてもよい。また、上記実施形態に係るモータを遠心ファンの駆動源として用いる例を説明したが、例えば、軸流ファンの駆動源として用いられてもよく、また、ファンの駆動以外の他の目的に利用されてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、支持部33、連結部38、および軸受ハウジング39を、単一部材で一体的に形成している。しかし、支持部33と連結部38を樹脂などの単一部材で一体的にしたものを、金属製の軸受ハウジング39に勘合させる構造であってよいし、樹脂製の軸受ハウジング39に勘合させる構造であってもよい。また、部位32bは、周縁36aと支持部33に挟持されているので、ティース36と支持部33とで挟持される部位が部位32bのみの形状でもあっても、端子ピン32とステータ3とを固定することは可能である。
【符号の説明】
【0045】
2 ロータ
3 ステータ
10 モータ
21 界磁用磁石
22 ロータホルダ
31 ステータコア
32 端子ピン
32a、321a、322a 幅狭部
32b 周方向に伸びる部位
33 支持部
34 コイル
34a 導線端部
35 絶縁膜
36 ティース
36a 周縁部
37 コアバック
38 連結部
39 軸受ハウジング
40 シャフト
41 スリーブ(軸受部)
50 回路基板
70 羽根
100 遠心ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸を中心として回転するロータと、
前記ロータを、軸受部を介して回転可能に支持するステータと、
を備え、
前記ステータは、
前記中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数のティースを備えたステータコアと、
前記中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数の端子ピンと、
前記複数の端子ピンを支持する絶縁性の支持部と、
を有し、
前記複数のティースの両面には、絶縁膜が形成され、
前記複数の端子ピンは、前記ティースと前記端子ピンとの間に前記絶縁膜が介されるように、前記ティースと前記支持部とで挟持され、
前記ティースと前記支持部との周りに、導線が共巻きされてコイルが形成され、
前記導線の端部が、前記端子ピンに電気的に接続されている、モータ。
【請求項2】
請求項1に記載のモータであって、
前記ステータは、前記複数の支持部を連結する略環状の連結部をさらに備えている、モータ。
【請求項3】
請求項2に記載のモータであって、
前記環状の連結部の内周面に、略円柱状の軸受ハウジングが一体的に形成されている、モータ。
【請求項4】
請求項3に記載のモータであって、
前記ステータコアは、前記複数のティースを連結する略環状のコアバックをさらに有し、
前記コアバックの内周面が、前記軸受ハウジングの外周面に当接されて配設されている、モータ。
【請求項5】
請求項1または2に記載のモータであって、
前記支持部は、樹脂で形成されており、前記支持部と前記複数の端子ピンとはインサート成形もしくはアウトサート成形により結合されている、モータ。
【請求項6】
請求項1に記載のモータであって、
前記支持部に対して、前記ステータコアとは反対側に回路基板が配置されており、
前記端子ピンは、前記回路基板に形成された電極に電気的に接続されている、モータ。
【請求項7】
請求項1に記載のモータであって、
前記端子ピンの径方向内方端部は、前記ティースと重なる位置まで伸びている、モータ。
【請求項8】
請求項1に記載のモータであって、
前記複数の端子ピンの少なくも一部は、前記ステータコアとは反対側の部位においてのみ、前記支持部に支持されている、モータ。
【請求項9】
請求項1に記載のモータであって、
前記支持部は、絶縁フィルムで構成されている、モータ。
【請求項10】
請求項1に記載のモータであって、
前記端子ピンは、板状の金属で構成されている、モータ。
【請求項11】
請求項1に記載のモータであって、
前記端子ピンの一部に、前記回路基板が配置された方向に屈曲した部位が設けられている、モータ。
【請求項12】
請求項1に記載のモータであって、
前記端子ピンの一部に、前記導線の端部が絡げられる幅狭部が設けられている、モータ。
【請求項13】
請求項1に記載のモータであって、
前記端子ピンの一部は、前記支持部に埋設されており、該埋設された部位において、前記端子ピンの側部がジグザグ形状になっている、モータ。
【請求項14】
請求項1に記載のモータであって、
前記ティースの先端は、前記中心軸を中心とする周方向に伸びる周縁部を備え、
前記端子ピンの一部に、前記周縁部に沿って前記周方向に伸びる部位が設けられている、モータ。
【請求項15】
請求項1に記載のモータであって、
前記複数のティースの両面に形成された絶縁膜は、絶縁塗装により形成された薄膜である、モータ。
【請求項16】
請求項1に記載のモータであって、
前記支持部の厚さは、0.3mm以下である、モータ。
【請求項17】
請求項1に記載のモータであって、
前記端子ピンの厚さは、0.2mm以下である、モータ。
【請求項18】
請求項1に記載のモータに使用されるステータの製造方法であって、
中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数のティースを備えたステータコアを用意する工程と、
前記中心軸から径方向外方に向かって伸びる複数の端子ピンを支持する絶縁性の支持部を用意する工程と、
前記複数のティースの両面に、絶縁膜を形成する工程と、
前記ステータコアと前記支持部とを前記中心軸を略一致させて当接し、前記複数の端子ピンを、前記ティースと前記端子ピンとの間に前記絶縁膜が介されるように、前記ティースと前記支持部とで挟持する工程と、
前記ティースと前記支持部との周りに導線を共巻きしてコイルを形成する工程と、
前記導線の端部を、前記端子ピンに電気的に接続する工程と
を含む、ステータの製造方法。
【請求項19】
請求項1に記載のモータと、
前記モータのロータと共に回転するインペラと、
前記モータと前記インペラを収容し、空気流路を形成するハウジングと
を備えたファン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−279172(P2010−279172A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129295(P2009−129295)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(000232302)日本電産株式会社 (697)
【Fターム(参考)】