説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】それぞれが最適なゲート絶縁膜及びゲート電極を有するp型MISFET及びn型MISFETを備え且つ不良の原因となるポリシリコン膜残渣が発生することがない半導体装置を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板10の第1領域10Aの上に形成された第1のゲート絶縁膜13Aと、第1のゲート絶縁膜13Aの上に形成された第1のゲート電極14Aと、半導体基板10の第2領域10Bの上に形成された第2のゲート絶縁膜13Bと、第2のゲート絶縁膜13Bの上に形成された第2のゲート電極14Bとを備えている。第1のゲート絶縁膜13Aは、第1の金属を含む第1の材料からなる第1の絶縁膜を有し、第2のゲート絶縁膜13Bは、第1の材料と第2の金属を含む第2の材料とが混合された第2の絶縁膜を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に高誘電体膜からなるゲート絶縁膜及び金属膜を有するゲート電極を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOS(Complementary metal-oxide semiconductor)デバイスは、さらなる微細化を要求されている。微細化のためにゲート絶縁膜の薄膜化が必要となる。しかし、従来のシリコン酸化膜系のゲート絶縁膜をさらに薄膜化すると、リーク電流が増大し、LSI(Large scale integration)回路の待機時電流が増大する。このため、シリコン酸化膜系のゲート絶縁膜は、薄膜化の限界に来ている。そこで、シリコン酸化膜に代えて高誘電体等からなる絶縁膜をゲート絶縁膜とする、CMIS(Complementary metal-insulator semiconductor)デバイスが注目されている。高誘電体膜は、物理膜厚を厚くしても電気的な膜厚を薄くすることが可能であり、ゲート絶縁膜の薄膜化をさらに進めることができると期待される。現在、ゲート絶縁膜用の高誘電体膜として最も有望視されているのは窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)である。
【0003】
また、ゲート電極についても、ポリシリコン電極は、その空乏化が無視できなくなってきており、空乏化のないメタルゲート電極の開発も盛んに行われている。
【0004】
一方、n型のMISFET(Metal-insulator semiconductor field-effect transistor)とp型のMISFETでは、ゲート絶縁膜及びゲート電極に求められる特性が異なっている。n型MISFETでは仕事関数を小さくすることが好ましく、p型MISFETでは仕事関数を大きくすることが好ましい。
【0005】
このため、互いに異なるゲート絶縁膜及びゲート電極を有するn型MISFETとp型MISFETとを形成するプロセスが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
従来の半導体装置の製造方法は、まず、素子分離領域により互いに分離されたp型領域とn型領域とを有する半導体基板の上に、第1の絶縁膜及び第1の導電膜を順次形成する。続いて、第1の絶縁膜及び第1の導電膜におけるn型領域に形成された部分を選択的に除去する。次に、半導体基板上の全面に第2の絶縁膜及び第2の導電膜を順次形成する。続いて、第2の絶縁膜及び第2の導電膜のp型領域に形成された部分を選択的に除去する。次に、半導体基板上の全面にポリシリコン膜を形成した後、ポリシリコン膜、第1の導電膜、第2の導電膜、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜を選択的に除去する。これにより、p型領域には、ポリシリコン膜及び第1の導電膜からなる第1のゲート電極と第1の絶縁膜とからなる第1のゲート絶縁膜が形成され、n型領域には、ポリシリコン膜及び第2の導電膜からなる第2のゲート電極と第2の絶縁膜とからなる第2のゲート絶縁膜が形成される。
【0007】
第1の絶縁膜をHfSiON、第1の導電膜をTiNとし、第2の絶縁膜をHfO2、第2の導電膜をTaNとすれば、p型MISFET及びn型MISFETの特性を最適化することができる。
【非特許文献1】S.C.Song 他, "Highly Manufacturable 45nm LSTP CMOSFETs Using Novel Dual High-k and Dual Metal Gate CMOS Integration", VLSI, 2006年, p.16−17
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の半導体装置の製造方法には以下のような問題があることが明らかとなった。従来の半導体装置の製造方法は、第1の絶縁膜及び第1の導電膜と、第2の絶縁膜及び第2の導電膜とを選択的に除去する工程を含んでいる。第1の絶縁膜であるHfSiON及び第2の絶縁膜であるHfO2は、素子分離領域であるNSG(Non doped Silicate Glass)と比べてエッチングレートが小さい。
【0009】
このため、図4(a)に示すように、半導体基板110のp型領域110Aに第1の絶縁膜112及び第1の導電膜113を形成し、n型領域110Bに第2の絶縁膜115及び第2の導電膜116を形成した時点において、素子分離領域111には、アンダーカット111aが発生する。
【0010】
この状態で、図4(b)に示すように、ポリシリコン膜119の堆積を行うと、アンダーカット111aを埋めるようにポリシリコン膜119が形成される。
【0011】
この後、図4(c)に示すように、ポリシリコン膜119、第1の導電膜113、第2の導電膜116、第1の絶縁膜112及び第2の絶縁膜115をエッチングによりパターニングする。これにより、p型領域110Aの上にポリシリコン膜119及び第1の導電膜113からなる第1のゲート電極と、第1の絶縁膜112からなる第1のゲート絶縁膜とが形成される。また、n型領域110Bの上にポリシリコン膜119及び第2の導電膜116からなる第2のゲート電極と、第2の絶縁膜115からなる第2のゲート絶縁膜とが形成される。
【0012】
このとき、素子分離領域111上におけるアンダーカット111aが発生していた領域にポリシリコン膜の残渣119aが残存してしまう。素子分離領域111上に残存するポリシリコン膜の残渣119aは、その後の工程において、ゲート配線に短絡等を引き起こし、半導体装置の不良の原因となる。
【0013】
本発明は、前記従来の問題を解決し、それぞれが最適なゲート絶縁膜及びゲート電極を有するp型MISFET及びn型MISFETを備え且つ不良の原因となるポリシリコン膜残渣が発生することがない半導体装置を実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置を、第1のMISFETが第1の金属を含む第1のゲート絶縁膜を備え、第2のMISFETが第1の金属と第2の金属とを含む第2のゲート絶縁膜を備える構成とする。
【0015】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、半導体基板の第1領域の上に形成された第1のゲート絶縁膜と、第1のゲート絶縁膜の上に形成された第1のゲート電極と、半導体基板の第2領域の上に形成された第2のゲート絶縁膜と、第2のゲート絶縁膜の上に形成された第2のゲート電極とを備え、第1のゲート絶縁膜は、第1の金属を含む第1の材料からなる第1の絶縁膜を有し、第2のゲート絶縁膜は、第1の材料と第2の金属を含む第2の材料とが混合された第2の絶縁膜を有することを特徴とする。
【0016】
本発明の半導体装置は、第1のゲート絶縁膜は、第1の金属を含む第1の材料からなる第1の絶縁膜を有し、第2のゲート絶縁膜は、第1の材料に第2の金属を含む第2の材料とが混合された第2の絶縁膜を有する。このため、第2領域上に形成された第1のゲート絶縁膜を除去することなく、第1のゲート絶縁膜とは組成が異なる第2のゲート絶縁膜を形成することができる。従って、素子分離領域にアンダーカットが生じるおそれがない。従って、ポリシリコン残渣による不良発生が生じることがなく、それぞれに最適なゲート絶縁膜を備えたp型MISFETとn型MISFETとを容易に形成することが可能となる。
【0017】
本発明の半導体装置において第2の絶縁膜は、その上部における第2の金属の濃度が、下部と比べて高くてもよい。
【0018】
本発明の半導体装置において第1のゲート絶縁膜は、第2のゲート絶縁膜よりも薄くてもよい。
【0019】
本発明の半導体装置において、第1の材料と第2の材料とは、誘電率が互いに異なっている材料であってもよい。
【0020】
本発明の半導体装置において、第1の金属は、ハフニウム、ジルコニウム又はイットリウムであってもよい。
【0021】
本発明の半導体装置において、第1領域には第1導電型のMISFETが形成され、第2領域には第2導電型のMISFETが形成されていてもよい。
【0022】
本発明の半導体装置において、第1領域にはp型MISFETが形成され、第2領域にはn型MISFETが形成され、第2の金属は、ランタン、スカンシウム、エルビウム又はストロンチウムであってもよい。
【0023】
本発明の半導体装置において、第1領域にはp型MISFETが形成され、第2領域にはn型MISFETが形成され、第1の材料は窒化ハフニウムシリケートであり、第2の材料は酸化ランタンであってもよい。
【0024】
本発明の半導体装置において、第1のゲート電極は、第1のゲート絶縁膜と接して形成された第1の導電膜と第1の導電膜の上に形成された第1のシリコン膜とを有し、第2のゲート電極は、第2のゲート絶縁膜と接して形成された第2の導電膜と第2の導電膜の上に形成された第2のシリコン膜とを有し、第2の導電膜は、第1の導電膜と比べて仕事関数が小さい材料からなる構成としてもよい。
【0025】
この場合において、第1の導電膜は窒化チタン、ルテニウム又は窒化アルミニウムモリブデンであり、第2の導電膜は、窒化タンタル又は炭化タンタルであってもよい。
【0026】
本発明の半導体装置において、第1のゲート電極は、第1のゲート絶縁膜と接して形成された第1の導電膜と第1の導電膜上に形成された第1のシリコン膜とを有し、第2のゲート電極は、第2のゲート絶縁膜と接して形成された第2の導電膜と第2の導電膜上に形成された第2のシリコン膜とを有し、第1の導電膜と第2の導電膜とは、同一の材料からなり、第1の導電膜の膜厚は第2の導電膜の膜厚よりも厚くてもよい。
本発明の半導体装置において、第1領域にはn型MISFETが形成され、第2領域にはp型MISFETが形成され、第2の金属は、アルミニウムであることが好ましい。
【0027】
本発明の半導体装置において、第1領域にはn型MISFETが形成され、第2領域にはp型MISFETが形成され、第1の材料は窒化ハフニウムシリケートであり、第2の材料は酸化アルミニウムであってもい。
【0028】
本発明の半導体装置において、第1のゲート電極は、第1のゲート絶縁膜と接して形成された第1の導電膜と第1の導電膜上に形成された第1のシリコン膜とを有し、第2のゲート電極は、第2のゲート絶縁膜と接して形成された第2の導電膜と第2の導電膜上に形成された第2のシリコン膜とを有し、第2の導電膜は、第1の導電膜と比べて仕事関数が大きい材料からなる構成であってもよい。
【0029】
この場合において、第1の導電膜は、窒化タンタル又は炭化タンタルであり、第2の導電膜は、窒化チタン、ルテニウム又は窒化アルミニウムモリブデンであってもよい。
【0030】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、素子分離領域により互いに分離された第1領域及び第2領域を含む半導体基板上の全面に絶縁性で且つ第1の金属を含む第1の材料膜及び第1の導電膜を順次形成する工程(a)と、第1の材料膜を残し且つ第1の導電膜における第2領域上に形成された部分を除去する工程(b)と、工程(b)よりも後に、半導体基板上の全面に第2の金属を含む第2の材料膜及び第2の導電膜を順次形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、第2の導電膜及び第2の材料膜における第1領域上に形成された部分を除去する工程(d)と、工程(d)よりも後に、半導体基板上の全面にポリシリコン膜を全面に形成する工程と(e)と、ポリシリコン膜、第1の導電膜、第1の材料膜、第2の導電膜及び第2の材料膜を選択的に除去することにより、第1領域にポリシリコン膜及び第1の導電膜を有する第1のゲート電極と、第1の材料膜を有する第1のゲート絶縁膜とを形成すると共に、第2領域にポリシリコン膜及び第2の導電膜を有する第2のゲート電極と、第2の材料膜及び第1の材料膜を有する第2のゲート電極とを形成する工程(f)とを備えていることを特徴とする。
【0031】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1の材料膜を残し且つ第1の導電膜における第2領域上に形成された部分を除去する工程を備えている。このため、素子分離領域が第1の材料膜に覆われているので、ゲート電極及びゲート絶縁膜を形成する際に、素子分離領域がエッチングされアンダーカットが発生することがない。従って、それぞれに最適なゲート絶縁膜を備えたp型MIFETとn型MISFETとを容易に形成することが可能となる。
【0032】
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(f)よりも後に、第2の材料膜と第1の材料膜とを熱拡散により混合し、第1の材料膜と第2の材料膜との混合膜を形成する工程(g)をさらに備えていてもよい。
【0033】
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(c)では、ウェットエッチャントを用いたウエットエッチングを行い、第1の材料膜は、ウェットエッチャントに対するエッチングレートが第2の材料膜よりも小さいことが好ましい。
【発明の効果】
【0034】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、それぞれが最適なゲート絶縁膜及びゲート電極を有するp型MISFET及びn型MISFETを備え且つ不良の原因となるポリシリコン膜残渣が発生することがない半導体装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(一実施形態)
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、一実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図1に示すように、半導体基板10は、素子分離領域11により互いに分離されたp型MISFETの活性領域となる第1領域10Aとn型MISFETの活性領域となる第2領域10Bとを有している。
【0036】
第1領域10Aにはp型MISFETである第1のFETが形成されている。第1のFETは、第1領域10Aの上に下側から順次形成された第1のゲート絶縁膜13Aと第1のゲート電極14Aとを備えている。第1のゲート絶縁膜13Aは、下側から順次形成されたSiONからなる界面層(図示せず)と、窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)からなる第1の絶縁膜とからなる。第1のゲート電極14Aは、下側から順次形成された厚さが15nmの窒化チタン(TiN)からなる第1の導電膜31と、厚さが100nmのポリシリコン膜35とからなる。ポリシリコン膜35の上部には、シリサイド層37が形成されている。
【0037】
第1のゲート電極14Aの両側面上には、第1のサイドウォール15Aが形成されている。第1のサイドウォール15Aは、第1のゲート電極14Aの側面上に形成されたオフセットスペーサ41と、第1のゲート電極14Aの側面上にオフセットスペーサ41を介して形成されたL字状の内側サイドウォール42と、内側サイドウォール42上に形成された外側サイドウォール43とからなる。
【0038】
第1領域10Aにおける第1のゲート電極14Aの外側方には、p型の第1のエクステンション領域45Aが形成され、第1のエクステンション領域45Aよりも外側には、第1のサイドウォール15Aに対して自己整合的に設けられたp型の第1のソースドレイン領域46Aが形成されている。第1のソースドレイン領域46Aは、第1のエクステンション領域45Aよりも接合深さが深く、その上部にはシリサイド層47が形成されている。
【0039】
第2領域10Bにはn型MISFETである第2のFETが形成されている。第2のFETは、第2領域10Bの上に下側から順次形成された第2のゲート絶縁膜13Bと第2のゲート電極14Bとを備えている。第2のゲート絶縁膜13Bは、下側から順次形成されたSiONからなる界面層(図示せず)と、HfSiONと酸化ランタン(La23)との混合膜である第2の絶縁膜とからなる。第2のゲート電極14Bは、下側から順次形成された厚さが5nmの窒化タンタル(TaN)からなる第2の導電膜32と、厚さが100nmのポリシリコン膜35とからなる。ポリシリコン膜35の上部には、シリサイド層37が形成されている。
【0040】
第2のゲート電極14Bの両側面上には、第2のサイドウォール15Bが形成されている。第2のサイドウォール15Bは、第2のゲート電極14Bの側面上に形成されたオフセットスペーサ41と、第2のゲート電極14Bの側面上にオフセットスペーサ41を介して形成されたL字状の内側サイドウォール42と、内側サイドウォール42上に形成された外側サイドウォール43とからなる。
【0041】
第2領域10Bにおける第2のゲート電極14Bの外側方には、n型の第2のエクステンション領域45Bが形成され、第2のエクステンション領域45Bよりも外側には、第2のサイドウォール15Bに対して自己整合的に設けられたn型の第2のソースドレイン領域46Bが形成されている。第2のソースドレイン領域46Bは、第2のエクステンション領域45Bよりも接合深さが深く、その上部にはシリサイド層47が形成されている。
【0042】
本実施形態の半導体装置は、p型MISFETとn型MISFETとが互いに最適なゲート絶縁膜及びゲート電極を有するCMIS(Complementary metal-insulator semiconductor)FETである。具体的には、第1のゲート電極14AがTiNとポリシリコンとからなり、第2のゲート電極14BがTaNとポリシリコンとからなる。このため、p型MISFETの第1のゲート電極の実効仕事関数を大きくし、n型MISFETの第2のゲート電極の実効仕事関数を小さくすることができる。
【0043】
また、p型MISFETの第1のゲート絶縁膜13Aが第1の材料であるHfSiONからなり、n型MISFETの第2のゲート絶縁膜13Bが、第1の材料であるHfSiONに第2の材料であるLa23が添加された混合膜からなる。このため、第2のゲート電極14Bの実効仕事関数をさらに小さくすることができ、より低い閾値電圧を有するn型MISTFETを実現できる。また、第2のゲート絶縁膜13Bを、HfSiONとLa23との混合膜とすることにより、以下に説明するように、従来の半導体装置において問題となるポリシリコン膜の残渣が発生するおそれがなく、歩留まり良く半導体装置を製造できるという効果も得られる。
【0044】
以下に、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図2(a)〜(d)及び図3(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示している。
【0045】
まず、図2(a)に示すように、半導体基板10に素子分離領域11を形成し、第1領域10A及び第2領域10Bとを区画する。続いて、第1領域10A及び第2領域10Bのそれぞれに対して、ウェル形成と、チャネルストップ及びチャネルドーピング等のためのイオン注入とを行う。その後、半導体基板10上の全面に厚さが1.6nmのSiONからなる界面層(図示せず)と、厚さが2.0nmのHfSiONからなる第1の材料膜21とを順次形成する。続いて、第1の材料膜21の上に、厚さが15nmのTiNからなる第1の導電膜31を形成する。第1の導電膜31は、物理蒸着(PVD)法により形成すればよい。この後、第1の導電膜31の上に厚さが15nmのアモルファスシリコン膜からなる第1の保護膜51を形成する。第1の保護膜51は、第1の導電膜31の第1領域10Aの上に形成された部分を覆い、少なくとも第2領域10Bの上に形成された部分を露出するようにする。
【0046】
次に、図2(b)に示すように、第1の保護膜51をマスクとして、第1の導電膜31における第2領域10Bの上に形成された部分を除去する。
【0047】
次に、図2(c)に示すように、半導体基板10上の全面に厚さが0.5nmのLa23からなる第2の材料膜22及び厚さが5nmのTaNからなる第2の導電膜32を形成する。第2の材料膜22の形成は、化学気相堆積(CVD)法により行えばよい。第2の導電膜32の形成は、物理蒸着(PVD)法により行えばよい。続いて、第2領域10Bの上に厚さが15nmのアモルファスシリコン膜からなる第2の保護膜52を形成する。
【0048】
具体的には、例えば半導体基板10上の全面に厚さが15nmのアモルファスシリコン膜を形成した後、第2領域10B上を覆うレジストを形成する。その後、レジストをマスクとして第1領域10A上のアモルファスシリコン膜をエッチングすることにより、第2領域10Bの上にアモルファスシリコン膜からなる第2の保護膜52を選択的に形成すればよい。また、半導体基板10上の全面に例えば厚さが30nmのアモルファスシリコン膜を形成した後、CMP法を用いて第1領域10A上のアモルファスシリコン膜を研磨除去することによって、第2領域10Bの上にアモルファスシリコン膜からなる第2の保護膜52を選択的に形成してもよい。
【0049】
次に、図2(d)に示すように、第2の保護膜52をマスクとして、第2の材料膜22及び第2の導電膜32の第1領域10Aの上に形成された部分を除去する。TaNからなる第2の導電膜32の除去は、硫酸(H2SO4)を主成分とする薬液を用いたウェットエッチングにより行えばよい。La23からなる第2の材料膜22の除去は、塩酸(HCl)を主成分とする薬液を用いたウェットエッチングにより行えばよい。HfSiONとLa23とのエッチングレートは大きく異なり、エッチング選択比が大きいため、素子分離領域11上において第2の材料膜22だけを選択的に除去し、第1の材料膜21を残存させることが容易にできる。
【0050】
次に、図3(a)に示すように、第1の保護膜51及び第2の保護膜52を除去した後、半導体基板10上の全面に厚さが100nmのリンをドープしたポリシリコン膜35を形成する。なお、第1の保護膜51及び第2の保護膜52がアモルファスシリコン膜又はポリシリコン膜等のシリコン膜の場合、第1の保護膜51及び第2の保護膜52をそのまま残存させた状態で、例えば厚さ85nmのポリシリコン膜35を形成し、第1の保護膜51及び第2の保護膜52をゲート電極の一部として用いてもよい。
【0051】
次に、図3(b)に示すように、レジストマスク(図示せず)を用いて、ポリシリコン膜35、第1の導電膜31、第1の材料膜21、第2の導電膜32及び第2の材料膜22をエッチングによりパターニングする。これにより、第1領域10Aの上にポリシリコン膜35及び第1の導電膜31からなる第1のゲート電極14Aと、第1の材料膜21からなる第1のゲート絶縁膜13Aとが形成される。また、第2領域10Bの上にポリシリコン膜35及び第2の導電膜32からなる第2のゲート電極14Bと、第2の材料膜22及び第1の材料膜21からなる第2のゲート絶縁膜13Bとが形成される。ここで、第1の材料膜21の下に界面層が形成されている場合には、エッチングにより同時にパターニングされて、第1のゲート絶縁膜13A及び第2のゲート絶縁膜13Bのそれぞれ一部となる。
【0052】
次に、図3(c)に示すように、公知の技術を用い、オフセットスペーサ41、内側サイドウォール42及び外側サイドウォール43からなる第1のサイドウォール15A及び第2のサイドウォール15Bと、p型の第1のエクステンション領域45A及びn型の第2のエクステンション領域45Bと、p型の第1のソースドレイン領域46A及びn型の第2のソースドレイン領域46Bとを形成する。続いて、第1のゲート電極14A及び第2のゲート電極14Bの上部と、第1のソースドレイン領域46A及び第2のソースドレイン領域46Bの上部とに、それぞれニッケルシリサイド等からなるシリサイド層37とシリサイド層47とを形成する。
【0053】
これにより、p型MISFETである第1のFETとn型MISFETである第2のFETとを備えた半導体装置が得られる。
【0054】
また、不純物活性化のための熱処理工程及びシリサイド化のための熱処理工程等を経ることにより、第2のゲート絶縁膜13Bにおいて第1の材料膜21と第2の材料膜22とは熱拡散により混合される。これにより、第2のゲート絶縁膜13Bは、HfSiONとLa23との混合膜となる。混合膜中のLaの濃度は、通常は、上部において下部よりも高い濃度勾配を有する。
【0055】
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、図2(d)に示すように、第2の導電膜32及び第2の材料膜22を選択除去する際に、第1領域10Aと第2領域10Bとの境界に形成された素子分離領域11の上には第1の材料膜21が残存している。このため、素子分離領域11がエッチングされることがない。従って、半導体装置の不良の原因となるポリシリコン膜35の残渣が発生するおそれがない。その結果、p型MISFETとn型MISFETとが互いに最適なゲート絶縁膜及びゲート電極を有するCMISFETを歩留まり良く安定して製造することが可能となる。
【0056】
また、第2領域10Bにおいて第1の導電膜31を選択除去した後、第2の材料膜22を形成している。このため、第2領域10Bにおいて第1の導電膜31を選択除去する際に、第1の材料膜21に膜減り及びダメージが発生したとしても、第2の材料膜22により膜減り及びダメージの影響をキャンセルできる。従って、電気的な酸化膜換算膜厚を厚くすることなく、信頼性の高いゲート絶縁膜を形成することが可能となる。
【0057】
なお、第2のゲート絶縁膜13Bは、HfSiONとLa23とが混じり合った混合膜として説明したが、熱処理の条件によっては、第1の材料膜21と第2の材料膜22とが完全に混合されず境界が残る場合もある。この場合にも、第2のゲート電極14Bの実効仕事関数を小さくする効果が得られ、何ら問題ない。また、第1の材料膜21と第2の材料膜22とを混合するための熱処理工程を独立して設けてもよい。
【0058】
第1の材料膜21にHfSiON膜を用いる例を示したが、高誘電率絶縁膜であればどのようなものを用いてもよい。例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)若しくはイットリウム(Y)等の金属の酸化物、酸窒化物、シリケート又は窒素含有シリケート等からなる絶縁膜を用いればよい。
【0059】
第2の材料膜22は、どのようなものであってもよいが、第1の材料膜21とは誘電率が異なる膜であることが好ましい。このようにすれば、第1の材料膜21と組み合わせることにより、第2のゲート電極14Bの実効仕事関数を小さくすることが可能となる。また、第1の材料膜21の上に形成した場合に選択的に除去できる材料とすれば、製造工程が簡略化できる。具体的には、ランタン(La)、スカンシウム(Sc)、エルビウム(Er)若しくはストロンチウム(Sr)の酸化物、酸窒化物、シリケート又は窒素含有シリケート等からなる絶縁膜を用いればよい。また、第2の材料膜22は必ずしも絶縁膜である必要はなく、第1の材料膜21との混合膜となった状態で絶縁性を示せばよく、単体の金属であってもよい。
【0060】
第1のゲート電極14Aは、TiNからなる第1の導電膜31とポリシリコン膜35との積層膜としたが、TiNに代えて第1の導電膜31をルテニウム(Ru)又は窒化アルミニウムモリブデン(MoAlN)等により形成してもよい。第2のゲート電極14Bは、TaNからなる第2の導電膜32とポリシリコン膜35との積層膜としたが、TaNに代えて第2の導電膜32を炭化タンタル(TaC)等により形成してもよい。ここで、n型MISFETの第2のゲート電極14Bにおける第2の導電膜32は、p型MISFETの第1のゲート電極14Aにおける第1の導電膜31と比べて仕事関数が小さい材料であればよい。
【0061】
また、第1のゲート電極14Aと第2のゲート電極14Bとを同一の材料により形成してもよい。例えば、TiN膜の実効仕事関数は膜厚によって変化し、膜厚が薄くなると実効仕事関数が小さくなる。このため、第1の導電膜31及び第2の導電膜32を共にTiNにより形成し且つ第2の導電膜32の膜厚を第1の導電膜31の膜厚よりも薄くすることにより、n型MISFETの第2のゲート電極14Bの実効仕事関数を小さくすることができる。
【0062】
本実施形態においては、n型MISFETのゲート電極の実効仕事関数を小さくする例を示したが、逆にp型MISFETのゲート電極の実効仕事関数を大きくする構成としてもよい。この場合には、例えば第1領域10Aに形成する第1のFETをn型MISFETとし、第2領域10Bに形成する第2のFETをp型MISFETとし、第2の材料膜を第1の材料膜と組み合わせることにより第2のゲート電極の実効仕事関数が大きくなる材料により形成すればよい。例えば、第1の材料膜21をHfSiONとし、第2の材料膜を酸化アルミニウム(Al23)とする。これにより、p型MISFETの第2のゲート絶縁膜13Bは、上部において下部よりもAl濃度が高いHfSiONとAl23との混合膜となり、n型MISFETの第1のゲート絶縁膜13Aは、HfSiONとなる。これに、p型MISFETの第2のゲート電極14BとしてTiN、Ru又はMoAlNからなる第2の導電膜32とポリシリコン膜35との積層膜を組み合わせ、n型MISFETの第1のゲート電極14AとしてTaN又はTaCからなる第1の導電膜31とポリシリコン膜35との積層膜を組み合わせればよい。ここで、p型MISFETの第2のゲート電極14Bにおける第2の導電膜32は、n型MISFETの第1のゲート電極14Aにおける第1の導電膜31と比べて仕事関数が大きい材料であればよい。
【0063】
第1のゲート絶縁膜と第1のゲート電極及び第2のゲート絶縁膜と第2のゲート電極とは、p型MISFETの実効仕事関数が4.85以上となり、n型MISFETの実効仕事関数が4.25以下となるように材料及び膜厚等を組み合わせればよい。このようにすれば、p型MISFET及びn型MISFETの両方を最適化することができる。
【0064】
なお、本実施形態では、第1のサイドウォール15A及び第2のサイドウォール15Bとして、オフセットスペーサ41、内側サイドウォール42及び外側サイドウォール43からなる構成を用いて説明したが、オフセットスペーサ41は必ずしも必要ではなく、また、内側サイドウォール42及び外側サイドウォール43からなる積層膜の代わりに単層膜からなるサイドウォールであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、それぞれが最適なゲート絶縁膜及びゲート電極を有するp型MISFET及びn型MISFETを備え且つ不良の原因となるポリシリコン膜残渣が発生することがない半導体装置を実現でき、特に高誘電体膜からなるゲート絶縁膜及び金属膜からなるゲート電極を備えた半導体装置及びその製造方法等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は従来の半導体装置の製造方法において生じる問題点を示すための断面図である。
【符号の説明】
【0067】
10 半導体基板
10A 第1領域
10B 第2領域
11 素子分離領域
13A 第1のゲート絶縁膜
13B 第2のゲート絶縁膜
14A 第1のゲート電極
14B 第2のゲート電極
15A 第1のサイドウォール
15B 第2のサイドウォール
21 第1の材料膜
22 第2の材料膜
31 第1の導電膜
32 第2の導電膜
35 ポリシリコン膜
37 シリサイド層
41 オフセットスペーサ
42 内側サイドウォール
43 外側サイドウォール
45A 第1のエクステンション領域
45B 第2のエクステンション領域
46A 第1のソースドレイン領域
46B 第2のソースドレイン領域
47 シリサイド層
51 第1の保護膜
52 第2の保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の第1領域の上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜の上に形成された第1のゲート電極と、
前記半導体基板の第2領域の上に形成された第2のゲート絶縁膜と、
前記第2のゲート絶縁膜の上に形成された第2のゲート電極とを備え、
前記第1のゲート絶縁膜は、第1の金属を含む第1の材料からなる第1の絶縁膜を有し、
前記第2のゲート絶縁膜は、前記第1の材料と第2の金属を含む第2の材料とが混合された第2の絶縁膜を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第2の絶縁膜は、その上部における前記第2の金属の濃度が、下部と比べて高いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1のゲート絶縁膜は、前記第2のゲート絶縁膜よりも薄いことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の材料と前記第2の材料とは、誘電率が互いに異なっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の金属は、ハフニウム、ジルコニウム又はイットリウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1領域には第1導電型のMISFETが形成され、
前記第2領域には第2導電型のMISFETが形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1領域にはp型MISFETが形成され、
前記第2領域にはn型MISFETが形成され、
前記第2の金属は、ランタン、スカンシウム、エルビウム又はストロンチウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1領域にはp型MISFETが形成され、
前記第2領域にはn型MISFETが形成され、
前記第1の材料は窒化ハフニウムシリケートであり、
前記第2の材料は酸化ランタンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1のゲート電極は、前記第1のゲート絶縁膜と接して形成された第1の導電膜と前記第1の導電膜の上に形成された第1のシリコン膜とを有し、
前記第2のゲート電極は、前記第2のゲート絶縁膜と接して形成された第2の導電膜と前記第2の導電膜の上に形成された第2のシリコン膜とを有し、
前記第2の導電膜は、前記第1の導電膜と比べて仕事関数が小さい材料からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1の導電膜は、窒化チタン、ルテニウム又は窒化アルミニウムモリブデンであり、
前記第2の導電膜は、窒化タンタル又は炭化タンタルであることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1のゲート電極は、前記第1のゲート絶縁膜と接して形成された第1の導電膜と前記第1の導電膜上に形成された第1のシリコン膜とを有し、
前記第2のゲート電極は、前記第2のゲート絶縁膜と接して形成された第2の導電膜と前記第2の導電膜上に形成された第2のシリコン膜とを有し、
前記第1の導電膜と前記第2の導電膜とは、同一の材料からなり、
前記第1の導電膜の膜厚は前記第2の導電膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1領域にはn型MISFETが形成され、
前記第2領域にはp型MISFETが形成され、
前記第2の金属は、アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第1領域にはn型MISFETが形成され、
前記第2領域にはp型MISFETが形成され、
前記第1の材料は窒化ハフニウムシリケートであり、
前記第2の材料は酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜6及び12のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1のゲート電極は、前記第1のゲート絶縁膜と接して形成された第1の導電膜と前記第1の導電膜上に形成された第1のシリコン膜とを有し、
前記第2のゲート電極は、前記第2のゲート絶縁膜と接して形成された第2の導電膜と前記第2の導電膜上に形成された第2のシリコン膜とを有し、
前記第2の導電膜は、前記第1の導電膜と比べて仕事関数が大きい材料からなることを特徴とする請求項1〜6、12及び13のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1の導電膜は、窒化タンタル又は炭化タンタルであり、
前記第2の導電膜は、窒化チタン、ルテニウム又は窒化アルミニウムモリブデンであることを特徴とする請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
素子分離領域により互いに分離された第1領域及び第2領域を含む半導体基板上の全面に絶縁性で且つ第1の金属を含む第1の材料膜及び第1の導電膜を順次形成する工程(a)と、
前記第1の導電膜における前記第2領域上に形成された部分を除去する工程(b)と、
前記工程(b)よりも後に、前記半導体基板上の全面に第2の金属を含む第2の材料膜及び第2の導電膜を順次形成する工程(c)と、
前記工程(c)よりも後に、前記第2の導電膜及び第2の材料膜における前記第1領域上に形成された部分を除去する工程(d)と、
前記工程(d)よりも後に、前記半導体基板上の全面にポリシリコン膜を全面に形成する工程と(e)と、
前記ポリシリコン膜、第1の導電膜、第1の材料膜、第2の導電膜及び第2の材料膜を選択的に除去することにより、前記第1領域に前記ポリシリコン膜及び第1の導電膜を有する第1のゲート電極と、前記第1の材料膜を有する第1のゲート絶縁膜とを形成すると共に、前記第2領域に前記ポリシリコン膜及び第2の導電膜を有する第2のゲート電極と、前記第2の材料膜及び第1の材料膜を有する第2のゲート電極とを形成する工程(f)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記工程(f)よりも後に、前記第2の材料膜と前記第1の材料膜とを熱拡散により混合し、前記第1の材料膜と前記第2の材料膜との混合膜を形成する工程(g)をさらに備えていることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記工程(c)では、ウェットエッチャントを用いたウエットエッチングを行い、
前記第1の材料膜は、前記ウェットエッチャントに対するエッチングレートが前記第2の材料膜よりも小さいことを特徴とする請求項16又は17に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−141168(P2009−141168A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−316672(P2007−316672)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】