説明

半導体装置

【課題】小型化が可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置において、第1の導電性材料からなる第1のコンタクトと、第2の導電性材料からなり、下端部が第1のコンタクトの上端部に接続された第2のコンタクトと、第3の導電性材料からなり、下面が第1のコンタクトの下面よりも上方に位置し、上面が第2のコンタクトの上面よりも下方に位置し、第1及び第2のコンタクトから離隔した中間配線と、を設ける。そして、第2の導電性材料に対する第1の導電性材料の拡散係数は、第2の導電性材料に対する第3の導電性材料の拡散係数よりも小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、2本のコンタクトが上下に接続された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、不揮発性半導体記憶装置として、NAND型フラッシュメモリが開発されている。NAND型フラッシュメモリにおいては、シリコン基板の上層部分に一方向に延びる複数本のアクティブエリアが形成され、シリコン基板上に他方向に延びる複数本の制御ゲート電極が配設され、アクティブエリアと制御ゲート電極との交差部分毎に浮遊ゲート電極が設けられることにより、複数個のメモリセルがマトリクス状に配列されている。そして、ソース線及びビット線を介してアクティブエリアの電位を制御すると共に、制御ゲート電極の電位を制御することにより、各メモリセルに対してデータの書込、読出及び消去を行う。
【0003】
また、シリコン基板上には、制御ゲート電極、ソース線及びビット線を埋め込む層間絶縁膜が設けられており、層間絶縁膜上には、シャント配線が設けられている。そして、シャント配線は、層間絶縁膜内に形成された上部コンタクト、中間配線及び下部コンタクトを介して、シリコン基板に接続されている。これにより、シャント配線はシリコン基板に対して所定の電位を印加することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このようなNAND型フラッシュメモリにおいては、メモリセルをマトリクス状に配列することにより、メモリセルの高集積化を図り、装置を小型化することができる。しかしながら、近年、NAND型フラッシュメモリには、より一層の小型化が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−187988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、小型化が可能な半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、第1の導電性材料からなる第1のコンタクトと、第2の導電性材料からなり、下端部が前記第1のコンタクトの上端部に接続された第2のコンタクトと、第3の導電性材料からなり、下面が前記第1のコンタクトの下面よりも上方に位置し、上面が前記第2のコンタクトの上面よりも下方に位置し、前記第1及び第2のコンタクトから離隔した中間配線と、を備え、前記第2の導電性材料に対する前記第1の導電性材料の拡散係数は、前記第2の導電性材料に対する前記第3の導電性材料の拡散係数よりも小さいことを特徴とする半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、小型化が可能な半導体装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)〜(d)は、第1の実施形態及びその比較例に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図2】第2の実施形態に係る半導体装置を例示する模式的平面図である。
【図3】(a)は、第2の実施形態に係る半導体装置におけるメモリセルアレイの一部を例示する平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による断面図であり、(c)は(a)に示すB−B’線による断面図である。
【図4】(a)は、第2の実施形態に係る半導体装置におけるメモリセルアレイの他の一部を例示する平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による断面図であり、(c)は(a)に示すB−B’線による断面図である。
【図5】(a)は、第2の実施形態に係る半導体装置における周辺回路の一部を例示する平面図であり、(b)は(a)に示すC−C’線による断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図7】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図8】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図9】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図10】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図11】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図12】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図13】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図14】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図15】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図16】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図17】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図18】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図19】(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図であり、上段のコンタクトの形成領域が下段のコンタクトの直上域からずれた場合を示す。
【図20】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図21】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図22】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1(a)〜(d)は、本実施形態及びその比較例に係る半導体装置を例示する断面図であり、(a)は本実施形態であってコンタクト同士がずれていない場合を示し、(b)は本実施形態であってコンタクト同士がずれている場合を示し、(c)は比較例であってコンタクト同士がずれていない場合を示し、(d)は比較例であってコンタクト同士がずれている場合を示す。
【0011】
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る半導体装置1においては、半導体基板2上に層間絶縁膜3が設けられており、層間絶縁膜3中にコンタクト4及び5が2段に設けられている。下段側に配置されたコンタクト4の下端部は半導体基板2に接続されている。上段側に配置されたコンタクト5はコンタクト4の直上域に設けられており、コンタクト5の下端部はコンタクト4の上端部に接続されている。コンタクト5の下面上及び側面上にはバリアメタル層6が形成されている。また、層間絶縁膜3中には、中間配線7が設けられている。上下方向において、中間配線7は概ねコンタクト4とコンタクト5との間に位置している。すなわち、中間配線7の下面7aは下段のコンタクト4の下面4aよりも上方に位置し、中間配線7の上面7bは上段のコンタクト5の上面5bよりも下方に位置し、例えば、中間配線7の下面7aはコンタクト4の上面4bと同じ高さにある。本実施形態においては、中間配線7は、コンタクト4とコンタクト5との間には介在しておらず、コンタクト4及び5から離隔している。
【0012】
そして、コンタクト5を形成する導電性材料に対するコンタクト4を形成する導電性材料の拡散係数は、コンタクト5を形成する導電性材料に対する中間配線7を形成する導電性材料の拡散係数よりも小さい。例えば、コンタクト4はタングステン(W)により形成されており、コンタクト5はアルミニウム(Al)により形成されており、中間配線7は銅(Cu)により形成されている。この場合、アルミニウムに対するタングステンの拡散係数は、アルミニウムに対する銅の拡散係数よりも小さい。例えば、温度が450℃のときに、アルミニウムに対する銅の拡散係数は5×10−10[cm/sec]であるのに対し、アルミニウムに対するタングステンの拡散係数はほぼ0である。すなわち、アルミニウムとタングステンの合金は形成されない。また、例えば、バリアメタル層6は、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、チタン(Ti)又はチタン窒化物(TiN)により形成されており、半導体基板2はシリコン(Si)により形成されており、層間絶縁膜3はシリコン酸化物(SiO)により形成されている。
【0013】
図1(a)に示すように、半導体装置1において、コンタクト4の中心軸4cとコンタクト5の中心軸5cとのずれ量が小さく、コンタクト5の下面5aの全領域がコンタクト4の上面4bの直上域に配置されている場合には、コンタクト5の下面5aの全領域がバリアメタル層6の上面に接触しており、バリアメタル層6の下面がコンタクト4の上面4bに接触している。この場合、コンタクト4とコンタクト5との間にはバリアメタル層6が介在し、バリアメタル層6が、コンタクト4を形成するタングステンとコンタクト5を形成するアルミニウムとの拡散を防止するため、タングステンの拡散によってコンタクト4中にボイドが形成されたり、高抵抗な金属間化合物が形成されたりすることがない。従って、コンタクト4とコンタクト5との間の抵抗が増加することがない。
【0014】
一方、図1(b)に示すように、コンタクト4の中心軸4cとコンタクト5の中心軸5cとのずれ量が大きい場合には、コンタクト5の一部分のみがコンタクト4の直上域に配置され、残りの部分はコンタクト4の直上域から外れた領域にはみ出し、コンタクト4の側方に回り込む。他方、バリアメタル層6を堆積させる際には、バリアメタル層6はコンタクト4の側面上には回り込みにくいため、コンタクト4の側面にはバリアメタル層6によって被覆されない領域Rが形成される。この結果、コンタクト5におけるコンタクト4の直上域からはみ出した部分の側面が、コンタクト4の側面に領域Rにおいて接触する。これにより、コンタクト4を形成するタングステンとコンタクト5を形成するアルミニウムとが直接接触することになる。しかしながら、アルミニウムに対するタングステンの拡散係数は相対的に小さいため、コンタクト5中に拡散するタングステンの量は少ない。このため、コンタクト4中にボイドが形成されたり、金属間化合物が形成されたりすることが少なく、コンタクト4とコンタクト5との間の抵抗はほとんど増加しない。
【0015】
これに対して、図1(c)及び(d)に示すように、比較例に係る半導体装置101は、本実施形態に係る半導体装置1と比較して、コンタクト4とコンタクト5との間に中間配線7が配置されており、コンタクト5は中間配線7を介してコンタクト4に接続されている点が異なっている。
【0016】
図1(c)に示すように、半導体装置101において、コンタクト4の中心軸4cとコンタクト5の中心軸5cとのずれ量が相対的に小さく、コンタクト5の下面5aの全領域が中間配線7の直上域に配置されている場合には、コンタクト5はバリアメタル層6を介して中間配線7に接続されている。この場合、バリアメタル層6が拡散防止層として機能し、中間配線7を形成する銅とコンタクト5を形成するアルミニウムとの拡散を防止するため、銅がアルミニウム中に拡散することによって中間配線7内にボイドが形成されたり、高抵抗な金属間化合物が形成されることがない。従って、中間配線7とコンタクト5との間の抵抗が増加することがなく、コンタクト4とコンタクト5との間の抵抗が増加することがない。
【0017】
しかしながら、図1(d)に示すように、コンタクト4の中心軸4cとコンタクト5の中心軸5cとのずれ量が相対的に大きく、中間配線7の直上域にはコンタクト5の一部分のみが配置され、コンタクト5の残りの部分は中間配線7の直上域から外れた領域に配置されている場合には、コンタクト5の残りの部分は中間配線7の側方に回り込む。一方で、バリアメタル層6を堆積させる際には、バリアメタル層6は中間配線7の側面上には回り込みにくいため、中間配線7の側面にはバリアメタル層6によって被覆されていない領域Rが形成される。この結果、コンタクト5における中間配線7の直上域からはみ出した部分が、コンタクト4の側面の領域Rに接触し、中間配線7を形成する銅とコンタクト5を形成するアルミニウムとが直接接触する。この場合、アルミニウムに対する銅の拡散係数は相対的に大きいため、銅がアルミニウム中に拡散して中間配線7内にボイドが形成されたり、銅がコンタクト5を形成するアルミニウムと反応して高抵抗な金属間化合物、例えば、AlCuを形成してしまい、中間配線7とコンタクト5との間の抵抗が増加する。この結果、コンタクト4とコンタクト5との間の抵抗も増加する。
【0018】
なお、上方から見て、中間配線7を十分に広く形成すれば、コンタクト5の配設位置が中間配線7の直上域から外れることがなくなり、コンタクト5が中間配線7の側面に接触して抵抗が増加することを防止できる。しかしながら、この場合は、中間配線7の面積が増大するため、半導体装置101の小型化が阻害される。これに対して、本実施形態によれば、コンタクト4とコンタクト5との間に、上方から見てコンタクト4よりも幅が広い中間配線7が設けられていないため、半導体装置1の小型化を図ることができる。
【0019】
このように、本実施形態によれば、コンタクト4とコンタクト5との間から上方から見てコンタクト4よりも幅が広い中間配線7を排除し、コンタクト5を形成する導電性材料(例えば、アルミニウム)に対するコンタクト4を形成する導電性材料(例えば、タングステン)の拡散係数を、コンタクト5を形成する導電性材料(例えば、アルミニウム)に対する中間配線7を形成する導電性材料(例えば、銅)の拡散係数よりも小さくすることにより、コンタクト4とコンタクト5との間の抵抗の増加を防止しつつ、半導体装置1を小型化することができる。
【0020】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第1の実施形態をNAND型フラッシュメモリに適用した例である。
図2は、本実施形態に係る半導体装置を例示する模式的平面図であり、
図3(a)は、本実施形態に係る半導体装置におけるメモリセルアレイの一部を例示する平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による断面図であり、(c)は(a)に示すB−B’線による断面図であり、
図4(a)は、本実施形態に係る半導体装置におけるメモリセルアレイの他の一部を例示する平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による断面図であり、(c)は(a)に示すB−B’線による断面図であり、
図5(a)は、本実施形態に係る半導体装置における周辺回路の一部を例示する平面図であり、(b)は(a)に示すC−C’線による断面図である。
【0021】
図2に示すように、本実施形態に係る半導体装置11はNAND型フラッシュメモリである。半導体装置11においては、例えばシリコンからなる半導体基板12が設けられている。以下、半導体基板12の上面に平行な方向のうち相互に直交する2方向を「ロウ方向」及び「カラム方向」とする。半導体基板12上には、メモリセルアレイ13が形成されており、メモリセルアレイ13のロウ方向の両側にはロウデコーダ14が形成されている。また、メモリセルアレイ13から見てカラム方向の一方には、ページバッファ15及び周辺回路16がこの順に配置されている。また、メモリセルアレイ13においては、半導体基板12の上層部分にセルウェル17が形成されている。更に、メモリセルアレイ13においては、ロウ方向に沿って、シャント領域18及びメモリセル領域19が交互に配列されている。
【0022】
以下、メモリセルアレイ13について説明する。
図3(a)〜(c)に示すように、半導体基板12上には、例えばシリコン酸化物からなる層間絶縁膜23が設けられている。なお、図2においては、層間絶縁膜23は図示を省略されている。シャント領域18においては、層間絶縁膜23中にコンタクト24及び25が2段に設けられている。コンタクト24及び25の形状はそれぞれ、下部にいくほど細くなる略柱状であり、例えば、逆円錐台形である。下段のコンタクト24の下端部は半導体基板12のコンタクト領域20に接続されている。一方、上段のコンタクト25はコンタクト24の直上域に設けられており、コンタクト25の下面上及び側面上には、バリアメタル層26が形成されている。バリアメタル層26は、コンタクト25及び24の双方に接している。これにより、コンタクト25の下端部はバリアメタル層26を介してコンタクト24の上端部に接続されている。層間絶縁膜23上には上層配線としてのシャント配線28が設けられており、コンタクト25の上面25bに接している。シャント配線28は、コンタクト25の直上域を通過してカラム方向に延びている。
【0023】
メモリセル領域19においては、中間配線としてのビット線27が設けられている。ビット線27はカラム方向に延び、半導体基板12よりも上方であって、シャント配線28よりも下方に配置されている。すなわち、ビット線27の下面27aは下段のコンタクト24の下面24aよりも上方に位置し、ビット線27の上面27bは上段のコンタクト25の上面25bよりも下方に位置している。例えば、ビット線27の下面27aはコンタクト24の上面24bと同じ高さにある。ビット線27の幅及び間隔はFであり、これは露光技術によって決まる最小加工寸法(2F)の半分に相当する。なお、ビット線27はシャント領域18には設けられていない。従って、ビット線27はコンタクト24とコンタクト25との間には介在しておらず、コンタクト24及び25から離隔している。
【0024】
そして、コンタクト25を形成する導電性材料に対するコンタクト24を形成する導電性材料の拡散係数は、コンタクト25を形成する導電性材料に対するビット線27を形成する導電性材料の拡散係数よりも小さい。例えば、前述の第1の実施形態と同様に、コンタクト24はタングステンにより形成されており、コンタクト25はアルミニウムにより形成されており、ビット線27は銅により形成されており、アルミニウムに対するタングステンの拡散係数は、アルミニウムに対する銅の拡散係数よりも小さい。また、前述の第1の実施形態と同様に、例えば、バリアメタル層26は、タンタル、タンタル窒化物、チタン又はチタン窒化物により形成されている。
【0025】
図3(a)〜(c)に示すように、コンタクト25の形成目標位置は、コンタクト24の直上域とする。すなわち、コンタクト25は、その中心軸25cがコンタクト24の中心軸24cと一致するように狙って形成する。そして、狙ったとおりの位置に形成されれば、コンタクト25の下面25aの全領域は、コンタクト24の上面24bの直上域に配置される。
【0026】
しかしながら、図4(a)〜(c)に示すように、コンタクト25の形成位置が、製造工程のばらつきにより目標位置から外れてしまうこともある。この場合には、コンタクト25の一部分のみがコンタクト24の直上域に配置され、残りの部分はコンタクト24の直上域から外れた領域にはみ出し、コンタクト24の側面上に回り込む。一方。バリアメタル層26は、コンタクト24の側面上には形成されにくい。このため、コンタクト25におけるコンタクト24の直上域からはみ出した部分が、バリアメタル層26が形成されていない領域Rにおいて、コンタクト24の側面に直接接触する。
【0027】
なお、メモリセル領域19には、複数個のメモリセルが形成されている。すなわち、セルウェル17の上層部分には、カラム方向に延びる複数本の素子分離絶縁体21(STI:shallow trench isolation)が相互に離隔して形成されており、素子分離絶縁体21の間がカラム方向に延びるアクティブエリアとなっている。アクティブエリアの直上域には、浮遊ゲート電極がカラム方向に沿って所定の間隔をおいて配列されている。すなわち、浮遊ゲート電極はロウ方向及びカラム方向に沿ってマトリクス状に配列されている。また、浮遊ゲート電極上には、浮遊ゲート電極の直上域を通過してロウ方向に延びる制御ゲート電極が設けられている。更に、複数本の制御ゲート電極からなる組の両側には、ロウ方向に延びる一対の選択ゲート電極が設けられており、その更に外側には、ソース線コンタクト及びビット線コンタクトが設けられている。また、メモリセル領域19において、ビット線27は、上方から見たときにアクティブエリアとほぼ重なるように、アクティブエリア上に配置されている。
【0028】
ソース線コンタクト上には、ロウ方向に延びるソース線が設けられている。ソース線コンタクトの下端部はアクティブエリアに接続され、上端部はソース線に接続されている。ビット線コンタクトの下端部はアクティブエリアに接続され、上端部は上述のビット線27に接続されている。これにより、アクティブエリアと制御ゲート電極との間には浮遊ゲート電極が配置され、浮遊ゲート電極毎にメモリセルが構成される。そして、カラム方向におけるコンタクト24及び25の形成位置は、ソース線コンタクト及びビット線コンタクトの形成位置と同じである。
【0029】
次に、周辺回路16について説明する。
図5(a)及び(b)に示すように、周辺回路16においても、メモリセルアレイ13と同様に、半導体基板12(図3参照)上に層間絶縁膜23が設けられており、層間絶縁膜23上に上層配線60が設けられている。そして、半導体基板12と上層配線60の間には、コンタクト33、中間配線47及びコンタクト55が接続されている。コンタクト33はメモリセルアレイ13のコンタクト24と同じ高さに設けられており、中間配線47はメモリセルアレイ13のビット線27と同じ高さに設けられており、コンタクト55はメモリセルアレイ13のコンタクト25と略同じ高さに設けられており、上層配線60はメモリセルアレイ13のシャント配線28と同じ高さに設けられている。また、ロウ方向において、中間配線47の幅はコンタクト33の幅及びコンタクト55の幅よりも広い。
【0030】
層間絶縁膜23においては、半導体基板12側から順に、絶縁膜31、絶縁膜35及び絶縁膜49が積層されている。そして、絶縁膜31内にはコンタクト33が形成されており、絶縁膜35内には中間配線47が形成されており、絶縁膜49内にはコンタクト55が形成されている。すなわち、メモリセルアレイ13においては、下段のコンタクト24は中間配線を介さずに上段のコンタクト25に接続されているが、周辺回路16においては、下段のコンタクト33は中間配線47を介して上段のコンタクト55に接続されている。中間配線47の下面上及び側面上にはバリアメタル層46が形成されており、コンタクト55の下面上及び側面上にはバリアメタル層26が形成されている。なお、図5(a)及び(b)においては、上層配線60がカラム方向に延びる例を示しているが、上層配線60はロウ方向に延びていてもよい。
【0031】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図6〜図18は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図であり、各図の向かって左側の部分はシャント領域及びその周辺を示し、各図の向かって右側の部分は周辺回路を示している。
図19(a)〜(d)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図であり、コンタクト25の形成領域がコンタクト24の直上域からずれた場合を示す。
なお、以下の製造方法の説明では、便宜上、メモリセルアレイ13が形成される予定の領域も「メモリセルアレイ13」といい、周辺回路16が形成される予定の領域も「周辺回路16」という。
【0032】
先ず、例えばシリコンからなる半導体基板12を用意する。次に、半導体基板12の上層部分におけるメモリセルアレイ13が形成される予定の領域に不純物を注入して、セルウェル17を形成する。次に、セルウェル17の上層部分にカラム方向に延びる複数本のトレンチを形成し、このトレンチ内に例えばシリコン酸化物を埋め込むことにより、素子分離絶縁体21を形成する。これにより、セルウェル17の上層部分が複数本のアクティブエリアに区画される。次に、半導体基板12上に浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極を形成し、これらを埋め込むように、例えばシリコン酸化物からなる絶縁膜31を形成する。次に、絶縁膜31にコンタクトホールを形成し、このコンタクトホール内に例えばタングステンを埋め込むことにより、シャント領域18にコンタクト24を形成し、メモリセル領域19にビット線コンタクト32を形成し、周辺回路16にコンタクト33を形成する。ビット線コンタクト32、コンタクト24及びコンタクト33の形状は、下部にいくほど細くなる略柱状の形状であり、例えば、逆円錐台形である。
【0033】
次に、図6に示すように、絶縁膜31上に、例えばシリコン酸化物を堆積させて、絶縁膜35を形成する。次に、例えばCVD(chemical vapor deposition:化学気相成長)法により、絶縁膜35に対してエッチング選択比がとれる材料、例えば、アモルファスシリコンを堆積させて、リソグラフィ法及びRIE(reactive ion etching:反応性イオンエッチング)によってパターニングすることにより、マスク膜36を形成する。このとき、メモリセルアレイ13においては、マスク膜36に、ロウ方向における幅及び間隔が露光技術に起因する最小加工寸法2Fであるパターンを形成する。すなわち、メモリセルアレイ13においては、マスク膜36を構成するパターンのロウ方向における配列周期は4Fである。また、マスク膜36の各パターンは、ロウ方向に沿って配列された複数本のビット線コンタクト32のうち、1本おきのビット線コンタクト32の直上域に配置する。一方、周辺回路16においては、マスク膜36はコンタクト33の直上域を露出させ、それ以外の領域を覆うように形成する。従って、周辺回路16におけるマスク膜36のパターンの幅及び間隔は、2Fには限定されない。
【0034】
次に、図7に示すように、例えばウェットエッチング法により、マスク膜36をスリミングする。これにより、メモリセルアレイ13においては、マスク膜36の各パターンの幅をFまで減少させる。これにより、マスク膜36の各パターンの間隔は3Fまで増加する。一方、周辺回路16においては、マスク膜36の各パターンの外縁は、コンタクト33の直上域から少し後退する。
【0035】
次に、図8に示すように、例えばCVD法により、全面に絶縁膜37を堆積させる。絶縁膜37は、絶縁膜35を形成する材料及びマスク膜36を形成する材料の双方に対してエッチング選択比が確保できる材料であって、成膜装置を汚染させることが少ない材料によって形成し、例えば、シリコン窒化物によって形成する。このとき、絶縁膜37の上面には、マスク膜36のパターンを反映した凹凸が形成される。
【0036】
次に、図9に示すように、例えばRIE法により、絶縁膜37をエッチバックする。これにより、マスク膜36の上面上及び絶縁膜35の上面上から絶縁膜37が除去され、マスク膜36の各パターンの側面上のみに残留する。これにより、マスク膜36の各パターンの側面上に絶縁膜37からなる側壁38が形成される。ロウ方向における側壁38の厚さはFとする。これにより、メモリセルアレイ13においては、ロウ方向における側壁38間の距離もFとなる。
【0037】
次に、図10に示すように、例えばウェットエッチング法により、マスク膜36(図8参照)を除去する。これにより、絶縁膜35上に側壁38が残留する。メモリセルアレイ13においては、ロウ方向における側壁38の幅及び間隔はFであり、従って、配列周期は2Fである。一方、周辺回路16においては、コンタクト33の直上域の外縁に沿って、厚さがFの側壁38が残留する。
【0038】
次に、図11に示すように、例えばCVD法により、全面に絶縁膜41を堆積させる。絶縁膜41は、側壁38に対してエッチング選択比を確保できる材料によって形成し、例えば、シリコン酸化物によって形成する。次に、絶縁膜41上にマスク材料を堆積させて、リソグラフィ法及びRIE法によってパターニングすることにより、マスク膜42を形成する。マスク膜42はマスク膜41との間でエッチング選択比が確保できる材料によって形成し、例えばアモルファスシリコンによって形成する。マスク膜42は、メモリセルアレイ13においてはシャント領域18を覆いメモリセル領域19を露出させ、周辺回路16においてはコンタクト33の直上域を露出させ、それ以外の領域を覆うように形成する。
【0039】
次に、図12に示すように、例えばRIE等のエッチングを行う。これにより、マスク膜42がマスクとなり、絶縁膜41が選択的に除去される。そして、絶縁膜41が除去されて側壁38が露出した領域においては、側壁38がマスクとなり、絶縁膜35が選択的に除去される。この結果、マスク膜42の直下域においては、絶縁膜41及び側壁38が残留する。一方、マスク膜42の直下域以外の領域においては、絶縁膜41が除去される。また、マスク膜42の直下域以外の領域であって、側壁38の直下域には絶縁膜35が残留し、側壁38の直下域以外の領域においては、絶縁膜35が除去される。この結果、シャント領域18は全体がマスク膜42に覆われているため、絶縁膜41、側壁38及び絶縁膜35が残留する。また、メモリセル領域19においては、ビット線コンタクト32の直上域を通過してカラム方向に延びるトレンチ45が形成される。トレンチ45の幅は側壁38の間隔と同じFとなる。更に、周辺回路16においては、コンタクト33の直上域に開口部44が形成される。
【0040】
次に、図13に示すように、例えばドライエッチング法によりマスク膜42(図12参照)を除去し、例えばウェットエッチング法により絶縁膜41及び側壁38(図12参照)を除去する。次に、例えばCVD法又はスパッタ法等により、全面にタンタル、タンタル窒化物、チタン又はチタン窒化物を堆積させて、バリアメタル層46を形成する。このとき、バリアメタル層46は、絶縁膜35上の他に、トレンチ45の内面上及び開口部44の内面上にも形成される。
【0041】
次に、図14に示すように、例えばCVD法又は金属めっき法等により、バリアメタル層46上に導電性材料、例えば、銅を堆積させて銅層を形成する。次に、CMP(chemical mechanical polishing:化学的機械研磨)法により、銅層の上面を平坦化して、絶縁膜35の上面を露出させる。これにより、バリアメタル層46及び銅層は絶縁層35の上面上から除去され、トレンチ45及び開口部44の内部にのみ残留する。この結果、トレンチ45の内面上及び開口部44の内面上にバリアメタル層46が形成され、トレンチ45の内部に中間配線であるビット線27が形成され、開口部44の内部に中間配線47が形成される。従って、ビット線27及び中間配線47は銅により形成される。また、ビット線27と中間配線47は同じ高さに形成される。言い換えれば、ビット線27と中間配線47は同じ層に形成されるといえる。
【0042】
次に、図15に示すように、例えばCVD法により、例えばシリコン酸化物からなる絶縁膜49を堆積させる。次に、全面にレジスト材料を堆積させて、レジスト膜51を形成する。次に、リソグラフィ法によってレジスト膜51をパターニングして、コンタクト24及び33の直上域に開口部52を形成する。上方から見て、コンタクト24の直上域に形成される開口部52の形状は、例えば円形とする。このとき、図19(a)に示すように、コンタクト24の直上域に形成された開口部52の中心軸52cが、コンタクト24の中心軸24cからずれてしまい、上方から見て、開口部52の外縁52dがコンタクト24の外側に位置してしまう場合もある。
【0043】
次に、図16に示すように、レジスト膜51をマスクとして、例えばRIE法によりエッチングを行う。これにより、絶縁膜49及び絶縁膜35における開口部52の直下域に相当する部分が除去され、開口部53が形成される。その後、レジスト膜51を除去する。開口部53の底面においては、コンタクト24の上面及び中間配線47の上面が露出する。なお、メモリセルアレイ13における開口部53の上端(絶縁膜49の上面)から下端(絶縁膜35の下面)までの距離が、周辺回路16における開口部53の上端(絶縁膜49の上面)から下端(絶縁膜49の下面)までの距離と異なっているが、コンタクト24及び中間配線47をストッパーとしてエッチングを行うことにより、メモリセルアレイ13及び周辺回路16の双方において、開口部53を安定して形成することができる。その理由は、コンタクト24及び中間配線47は金属により形成されているため、絶縁材料により形成された絶縁膜49及び絶縁膜35に対して、エッチング比を取りやすいからである。
【0044】
このとき、図19(b)に示すように、レジスト膜51の開口部52の外縁52dがコンタクト24の直上域からはみ出していると、開口部53の外縁53dもコンタクト24の直上域からはみ出してしまい、絶縁膜31におけるコンタクト24の側方に位置する部分が掘り込まれる。この結果、絶縁膜31に掘込部31aが形成される。特に、絶縁膜35と絶縁膜31とが同じ材料で形成されている場合、又は、絶縁膜31のエッチングレートが絶縁膜35のエッチングレートよりも大きい場合に、掘込部31aが形成されやすい。
【0045】
次に、図17に示すように、例えばCVD法又はスパッタ法等により、全面にタンタル、タンタル窒化物、チタン又はチタン窒化物等の導電性材料を堆積させて、バリアメタル層26を形成する。バリアメタル層26は、絶縁膜49の上面上の他に、開口部53の内面上にも形成される。このとき、図19(b)に示すように、絶縁膜31に掘込部31aが形成されている場合には、図19(c)に示すように、バリアメタル層26は掘込部31aの底面上及び側面上には形成されるものの、コンタクト24の側面には形成されにくい。その理由は、コンタクト24の形状は下部にいくほど細くなっており、コンタクト24の側面は垂直方向に対して上部が掘込部31aの内部に向けて張り出すように傾斜しているため、バリアメタル層26を形成する導電性材料が回り込みにくい。特に、バリアメタル層26をカバレッジが悪いスパッタ法を用いて形成した場合に、回り込みにくくなる。この結果、コンタクト24の側面における掘込部31a内に露出している領域に、バリアメタル層26によって被覆されない領域Rが発生する。
【0046】
次に、図18に示すように、例えばCVD法によって全面にアルミニウム層を堆積させ、CMP法により上面を平坦化する。これにより、絶縁膜49上からアルミニウム層及びバリアメタル層26が除去され、開口部53内のみに残留する。この結果、メモリセルアレイ13においては、開口部53内にアルミニウムからなるコンタクト25が形成され、周辺回路16においては、開口部53内にアルミニウムからなるコンタクト55が形成される。コンタクト25はバリアメタル層26を介してコンタクト24に接続され、コンタクト55は、バリアメタル層26、中間配線47及びバリアメタル層46を介して、コンタクト33に接続される。このとき、図19(d)に示すように、アルミニウムからなるコンタクト25は、領域Rにおいて、タングステンからなるコンタクト24に直接接触する。
【0047】
次に、図3(a)〜(c)に示すように、例えばCVD法により、絶縁膜49上の全面に、アルミニウム層を堆積させる。次に、例えばリソグラフィ法及びRIE法により、このアルミニウム層をパターニングする。これにより、メモリセルアレイ13においては、絶縁膜49上に、カラム方向に延び、コンタクト25の直上域を通過するシャント配線28を形成する。シャント配線28の下面はコンタクト25の上面に接触し、これにより、シャント配線28は、コンタクト25、バリアメタル層26及びコンタクト24を介して、半導体基板12のセルウェル17に接続される。一方、周辺回路16においては、絶縁膜49上に、カラム方向に延び、コンタクト55の直上域を通過する上層配線60を形成する。上層配線60の下面はコンタクト55の上面に接触し、これにより、上層配線60は、コンタクト55、バリアメタル層26、中間配線47、バリアメタル46及びコンタクト33を介して、半導体基板12に接続される。このようにして、半導体装置11が製造される。このとき、絶縁膜31、35及び49からなる積層膜が、層間絶縁膜23となる。
【0048】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、前述の第1の実施形態と同様に、コンタクト24とコンタクト25との間に、上方から見てコンタクト24よりも幅が広い中間配線が設けられていないため、半導体装置11の小型化を図ることができる。
【0049】
また、半導体装置11の製造プロセスにおける図15に示す工程において、図19(a)に示すように、開口部52の形成位置がコンタクト24の直上域からずれてしまうと、これに起因して、図18に示す工程において、図19(d)に示すように、コンタクト25がコンタクト24に接触する場合がある。この場合においても、本実施形態においては、コンタクト25を形成する導電性材料(例えば、アルミニウム)に対するコンタクト24を形成する導電性材料(例えば、タングステン)の拡散係数が、コンタクト25を形成する導電性材料(例えば、アルミニウム)に対する中間配線27を形成する導電性材料(例えば、銅)の拡散係数よりも小さいため、コンタクト24を形成する導電性材料(例えば、タングステン)のコンタクト25内への拡散を抑制できる。このため、コンタクト24内にボイドが形成されたり、コンタクト24を形成する導電性材料(例えば、タングステン)がバリアメタル層26を形成する導電性材料(例えば、タンタル又はチタン)と反応して高抵抗な金属間化合物を形成したりすることを抑制できる。この結果、コンタクト24とコンタクト25との間の抵抗が増加することを防止できる。
【0050】
更に、本実施形態においては、電気抵抗率がアルミニウムよりも低い銅をビット線27及び中間配線47の材料として用いることができる。この結果、コンタクト24とコンタクト25との間の抵抗が増加することを防止できると共に、ビット線27及び中間配線47の抵抗を下げることができるため、半導体装置11の特性を向上させることができる。
【0051】
更にまた、周辺回路16においては、下段のコンタクト33は中間配線47を介して上段のコンタクト55に接続されている。これにより、中間配線47を介して、1本又は複数本のコンタクト33を1本又は複数本のコンタクト55に接続することができ、回路素子間を複雑に接続することができる。また、図1(d)に示すように、コンタクト33の中心軸とコンタクト55の中心軸とのずれ量が大きくなった場合であっても、コンタクト55の形成位置が中間配線47の直上域から外れる可能性は小さい。周辺回路16においては、例えば隣接するコンタクト33の間に幅の広いゲート電極が形成される等の事情があり、メモリセルアレイ13と比較して、隣接する中間配線47間を狭くする要求が少ない。そのため、幅がビット線27の幅よりも広い中間配線47を配置することが可能となる。その一方で、周辺回路16においては、メモリセルアレイ13と比較して、回路素子間を複雑に接続する要求がある。このように、本実施形態によれば、小型化が特に要求されるメモリセルアレイ13においては、コンタクト間の中間配線を排して回路面積を縮小することができ、複雑な回路構成が特に要求される周辺回路16においては、コンタクト間に中間配線を設けて電流経路を分岐させることができる。すなわち、本実施形態によれば、機能領域毎の要求に応じた構成を実現することができる。
【0052】
更にまた、本実施形態においては、シャント領域18における上段のコンタクト25を、周辺回路16におけるコンタクト55と同時に形成する。このため、コンタクト25を形成することによって、工程数が増加することはない。従って、半導体装置11の製造コストを抑えることができる。
【0053】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第2の実施形態に係る半導体装置の他の製造方法である。
本実施形態においては、周辺回路16の加工方法が前述の第2の実施形態とは異なっている。メモリセルアレイ13の加工方法は第2の実施形態と同様である。
図20〜図22は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図であり、各図の向かって左側の部分はシャント領域及びその周辺を示し、各図の向かって右側の部分は周辺回路領域を示す。
【0054】
先ず、前述の図6〜図9に示す工程により、図9に示す構造体を作製する。
次に、図20に示すように、メモリセルアレイ13において、マスク膜36を除去する。これにより、メモリセルアレイ13においては、絶縁膜35上に側壁38が残留し、この側壁38のロウ方向における幅及び間隔はFとなる。このとき、周辺回路16においては、マスク膜36を残留させる。
【0055】
次に、図21に示すように、全面に、例えばシリコン酸化物からなる絶縁膜41を堆積させる。次に、絶縁膜41上に例えばアモルファスシリコンからなるマスク膜42を形成する。マスク膜42は、メモリセルアレイ13においてはシャント領域18を覆いメモリセル領域19を露出させるように形成する。このとき、周辺回路16においてはマスク膜42を形成しない。
【0056】
次に、図22に示すように、例えばRIE等のエッチングを行う。これにより、メモリセルアレイ13においては、マスク膜42及び側壁38がマスクとなり、絶縁膜41及び絶縁膜35が選択的に除去される。この結果、シャント領域18においては、絶縁膜41、側壁38及び絶縁膜35がそのまま残留し、メモリセル領域19においては、トレンチ45が形成される。一方、周辺回路16においては、側壁38及びマスク膜36がマスクとなり、絶縁膜35における側壁38又はマスク膜36によって覆われていない部分が除去され、開口部44が形成される。その後、例えばドライエッチング法によりマスク膜42を除去し、例えばウェットエッチング法により絶縁膜41及び側壁38を除去する。以後の工程は、図13〜図18に示す工程と同様である。本実施形態によっても。前述の第2の実施形態と同様に、半導体装置11を製造することができる。本実施形態における上記以外の製造方法及び効果は、前述の第2の実施形態と同様である。
【0057】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。また、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
【符号の説明】
【0058】
1 半導体装置、2 半導体基板、3 層間絶縁膜、4 コンタクト、4a 下面、4b 上面、4c 中心軸、5 コンタクト、5a 下面、5b 上面、5c 中心軸、6 バリアメタル層、7 中間配線、7a 下面、7b 上面、11 半導体装置、12 半導体基板、13 メモリセルアレイ、14 ロウデコーダ、15 ページバッファ、16 周辺回路、17 セルウェル、18 シャント領域、19 メモリセル領域、20 コンタクト領域、21 素子分離絶縁体、23 層間絶縁膜、24 コンタクト、24a 下面、24b 上面、24c 中心軸、25 コンタクト、25a 下面、25b 上面、26 バリアメタル層、27 ビット線、27a 下面、27b 上面、28 シャント配線、31 絶縁膜、31a 掘込部、32 ビット線コンタクト、33 コンタクト、35 絶縁膜、36 マスク膜、37 絶縁膜、38 側壁、41 絶縁膜、42 マスク膜、44 開口部、45 トレンチ、46 バリアメタル層、47 中間配線、49 絶縁膜、51 レジスト膜、52 開口部、52c 中心軸、52d 外縁、53 開口部、53d 外縁、55 コンタクト、60 上層配線、101 半導体装置、R 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電性材料からなる第1のコンタクトと、
第2の導電性材料からなり、下端部が前記第1のコンタクトの上端部に接続された第2のコンタクトと、
第3の導電性材料からなり、下面が前記第1のコンタクトの下面よりも上方に位置し、上面が前記第2のコンタクトの上面よりも下方に位置し、前記第1及び第2のコンタクトから離隔した中間配線と、
を備え、
前記第2の導電性材料に対する前記第1の導電性材料の拡散係数は、前記第2の導電性材料に対する前記第3の導電性材料の拡散係数よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1のコンタクトの上面と前記第2のコンタクトの下面との間に配置され、前記第1の導電性材料が前記第2のコンタクト内に拡散することを抑制するバリアメタル層をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1の導電性材料がタングステンであり、前記第2の導電性材料がアルミニウムであり、前記第3の導電性材料が銅であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2のコンタクトの一部は前記第1のコンタクトの直上域に配置されており、前記第2のコンタクトの残部は前記第1のコンタクトの直上域から外れた領域に配置されており、前記残部の側面は前記第1のコンタクトの側面に接触していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
NAND型不揮発性半導体記憶装置であり、
前記上層配線は半導体基板に電位を印加するシャント配線であり、
前記中間配線はビット線であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−187625(P2011−187625A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50479(P2010−50479)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】