説明

プログラマブルロジックアレイ用不揮発性プログラマブルメモリセル

プログラマブルロジックアレイに用いるために適した不揮発性プログラマブルメモリセルは、第2導電型の揮発性MOSトランジスタ24と直列に、第1導電型の不揮発性MOSトランジスタ22を具備する。不揮発性MOSトランジスタ22は、フラッシュトランジスタのようなフローティングゲートトランジスタであるか、又はフローティング電荷トラッピングSONOS、MONOSトランジスタ、若しくはナノ結晶トランジスタのような別のタイプの不揮発性トランジスタであってもよい。揮発性MOSトランジスタ、インバータ、又はバッファ26は、そのゲート又は入力を、不揮発性MOSトランジスタ22と揮発性MOSトランジスタ24との間のコモン接続点に接続することによって駆動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラマブルロジックデバイスをベースにした不揮発性メモリに関する。特に、本発明は、FPGA(field-programmable-gate-array)デバイスのような、プログラマブルロジックデバイスをベースとした不揮発性メモリに用いるためのメモリセルに関する。
【背景技術】
【0002】
FPGAのようなプログラマブルロジックデバイスに用いるために、数多くの不揮発性メモリセルが提案されている。限定的な例として、特許文献1は、P型及びN型の不揮発性MOSトランジスタが直列に接続されるとともに異なる制御ゲート接続配置を有する場合の実施形態を開示している。特許文献2は、コモンフローティングゲート及びコモン制御ゲートを共有するP型及びN型の不揮発性MOSトランジスタを開示している。特許文献3は、直列に接続されたP型及びN型の不揮発性MOSトランジスタのいくつかの異なる変形例を開示している。その一部は、コモンフローティングゲートを共有する。特許文献4は、直列に接続されたP型及びN型の揮発性及び不揮発性MOSトランジスタのいくつかの異なる変形例を開示している。その一部は、コモンフローティングゲートを共有する。特許文献5は、コモンフローティングゲート及びコモン制御ゲートを共有するP型及びN型の不揮発性MOSトランジスタを開示している。
【特許文献1】米国特許第6144580号明細書
【特許文献2】米国特許第6356478号明細書
【特許文献3】米国特許第5740106号明細書
【特許文献4】米国特許第5847993号明細書
【特許文献5】米国特許第5640344号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
プログラマブルロジックアレイに用いるために適した不揮発性プログラマブルメモリセルは、揮発性MOSトランジスタと直列に、不揮発性MOSトランジスタを具備する。不揮発性MOSトランジスタは、フラッシュトランジスタのようなフローティングゲートトランジスタであるか、又はフローティング電荷トラッピングSONOS、MONOSトランジスタ、若しくはナノ結晶トランジスタのような別のタイプの不揮発性トランジスタであってもよい。揮発性MOSトランジスタ、インバータ、又はバッファは、そのゲート又は入力を不揮発性MOSトランジスタと揮発性MOSトランジスタとの間のコモン接続点に接続することによって駆動される。
【0004】
発明の一態様によれば、不揮発性N型MOSプルダウントランジスタは、P型MOSプルアップトランジスタと直列に配置される。N型MOSトランジスタは、そのゲートが不揮発性N型MOSプルダウントランジスタとP型MOSプルアップトランジスタとの間のコモン接続点に接続される。この構成の変形例において、インバータ又はバッファは、その入力が不揮発性N型MOSプルダウントランジスタとP型MOSプルアップトランジスタとの間のコモン接続点に接続される。
【0005】
発明の別の態様によれば、不揮発性P型MOSプルアップトランジスタは、N型MOSプルダウントランジスタと直列に配置される。N型MOSトランジスタは、そのゲートが不揮発性P型MOSプルアップトランジスタとN型MOSプルダウントランジスタとの間のコモン接続点に接続される。この構成の変形例において、インバータ又はバッファは、その入力が不揮発性P型MOSプルアップトランジスタとN型MOSプルダウントランジスタとの間のコモン接続点に接続される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の以下の記載が例示に過ぎず、かついかなる限定も行わないことを当業者は理解する。発明の他の実施形態は、上記の当業者によって容易に提案される。
【0007】
最初に、図1Aから図1Dを参照すると、概略図は、不揮発性MOSプルダウントランジスタが揮発性プルアップトランジスタとともに用いられる、本発明による不揮発性メモリセルのいくつかの変形例を示している。不揮発性デバイスと揮発性デバイスとの組み合わせは、スイッチを駆動するために使用される。
【0008】
まず、図1Aには、メモリセル10が示されている。参照数字12は、不揮発性プルダウンデバイスを表し、参照数字14は、揮発性プルアップデバイスを表す。参照数字16は、デバイス12,14によって制御されるスイッチを表す。スイッチは、回路網を制御するため又は相互接続を選択的になすために使用される。ここで想定するスイッチ16は、単独のトランジスタ、インバータ、バッファ(直列接続の2つのインバータ)、又はその他のデバイスであってもよい。スイッチ16は、マルチプレクサの入力にさえもなれる。
【0009】
次に図1Bを参照すると、メモリセル20が示されている。N型フローティングゲートMOSトランジスタ22は、そのソースが接地されるとともに、そのドレインがP型MOSプルアップトランジスタ24のドレインに接続される。P型プルアップトランジスタ24のソースは、供給電位VCCに接続される。トランジスタ22,24のコモンドレイン接続点は、N型スイッチトランジスタ26のゲートに接続される。N型MOSスイッチトランジスタ26のソース及びドレインは、マルチプレクサ、LUT等のようなルーティングライン又は論理回路に接続されて、明細書中に開示されるようにプログラマブル機能を提供する。
【0010】
N型フローティングゲートMOSトランジスタ22は、当技術分野では周知のように、EEPROMトランジスタ又はフラッシュトランジスタのようなフローティングゲートトランジスタであってもよい。そのゲートは、メモリセル20の書き込み及び消去のために適切な電圧を供給するとともに、通常の回路動作中にメモリセル20を使用する回路に接続される。これらの動作に使用される特定の電位は、用いられたトランジスタ技術タイプ及びプロセス配置の関数として変化する。
【0011】
次に図1Cを参照すると、本発明のプログラマブルセルの別の実施形態がメモリセル30として示されている。N型フローティング電荷トラップMOSトランジスタ32は、そのソースが接地されるとともに、そのドレインがP型MOSプルアップトランジスタ34のドレインに接続される。P型プルアップトランジスタ34のソースは、供給電位VCCに接続される。トランジスタ32,34のコモンドレイン接続点は、N型スイッチトランジスタ36のゲートに接続される。N型MOSスイッチトランジスタ36のソース及びドレインは、明細書中に開示されるようにプログラマブル機能を提供するために接続される。
【0012】
N型フローティング電荷トラップMOSトランジスタ32は、MNOS、SONOS、及びその他の電荷トラッピング構造体を用いて製造されてもよい。そのゲート、ソース、及びドレインは、回路に接続されて、メモリセル30の書き込み及び消去のために、かつ通常の回路動作中にメモリセル30を使用するために適切な電圧を供給する。これらの動作に用いられる特定の電位は、用いられたトランジスタ技術タイプ及びプロセス配置の関数として変化する。例として、高電圧P型MOSプルアップトランジスタ34が用いられる場合、セルの書き込み、消去、及び通常動作のために、以下に記載の電位が印加される。
【0013】
【表1】

【0014】
個別の電荷トラッピングデバイスは、フローティングゲートデバイスに比べてトンネルオキサイド欠陥に弱く、それらの利用法は、この特性のために好ましい。
【0015】
次に図1Dを参照すると、本発明のプログラマブルセルの別の実施形態がメモリセル40として示されている。N型ナノ結晶MOSトランジスタ42は、そのソースが接地され、かつそのドレインがP型MOSプルアップトランジスタ44のドレインに接続される。P型プルアップトランジスタ44のソースは、供給電位VCCに接続される。トランジスタ42,44のコモンドレイン接続点は、N型スイッチトランジスタ46のゲートに接続される。N型MOSスイッチトランジスタ46のソース及びドレインは、明細書中に開示されるようにプログラマブル機能を提供するために接続される。
【0016】
N型ナノ結晶MOSトランジスタ42は、既知の電荷トラッピングナノ結晶処理技術を用いて製造されてもよい。そのゲートは、回路に接続されて、メモリセル40の書き込み及び消去のために、かつ通常の回路動作中にメモリセル40を使用するために適切な電圧を供給する。それらの動作に用いられる特定の電位は、用いられた技術及びプロセス配置の関数として変化する。
【0017】
図1Aから図1Dに示されたセルの全てにおいて、揮発性P型MOSトランジスタは、P型及びN型トランジスタのコモンドレイン接続点を充電し、そして、不揮発性トランジスタがプログラムされたかどうかに応じて、スイッチングトランジスタのゲートを0V又は約VCCのどちらかに充電する。不揮発性トランジスタがターンオンした場合、電流フローを制限するために、P型トランジスタにしきい値以下の状態へバイアスをかけることが望ましい。
【0018】
本発明のさまざまな実施形態に用いられるデバイスは、メモリセルの書き込み及び消去中に遭遇するであろう電位に耐えることができなければならないということを、当業者は認識する。用いられた電位は、当然ながら、デバイス配置のみならず用いられた不揮発性技術タイプにも依存する。
【0019】
次に図2Aから図2Dを参照すると、概略図は、不揮発性MOSプルアップトランジスタが揮発性プルダウントランジスタと接続して用いられる、本発明によるいくつかの不揮発性メモリセルを示す。不揮発性デバイスと揮発性デバイスとの組み合わせは、スイッチを駆動するために使用される。
【0020】
次に図2Aを参照すると、メモリセル50が示されている。参照数字52は、不揮発性プルアップデバイスを表し、参照数字54は、揮発性プルダウンデバイスを表す。参照数字56は、デバイス52,54によって制御されるスイッチを表す。スイッチは、回路網を制御するために、又は選択的に相互接続をなすために用いられる。ここで想定するスイッチ56は、単独のトランジスタ、インバータ、バッファ(直列接続の2つのインバータ)、又はその他のデバイスであってもよい。スイッチ56は、マルチプレクサの入力にさえもなれる。
【0021】
次に図2Bを参照すると、メモリセル60が示されている。通常動作において、P型フローティングゲートMOSトランジスタ62は、そのソースがVCCに接続され、そのドレインがN型MOSプルダウントランジスタ64のドレインに接続される。N型プルダウントランジスタ64のソースは、通常動作状態で接地された供給電位に接続される。トランジスタ62,64のコモンドレイン接続点は、N型スイッチトランジスタ66のゲートに接続される。N型MOSスイッチトランジスタ66のソース及びドレインは、明細書中に開示されるようにプログラマブル機能を提供するために接続される。
【0022】
P型フローティングゲートMOSトランジスタ62は、当技術分野では周知のように、EEPROMトランジスタ又はフラッシュトランジスタであってもよい。そのゲートは、回路に接続されて、メモリセル60の書き込み及び消去のために、かつ通常の回路動作中にメモリセル60を用いるために適切な電圧を供給する。これらの動作に用いられる特定の電位は、用いられた技術及びプロセス配置の関数として変化する。
【0023】
次に図2Cを参照すると、メモリセル70が示されている。P型フローティング電荷トラップMOSトランジスタ72は、そのソースがVCCに接続され、かつそのドレインがN型MOSプルダウントランジスタ74のドレインに接続される。N型プルダウントランジスタ74のソースは、接地された供給電位に接続される。トランジスタ72,74のコモンドレイン接続点は、N型スイッチトランジスタ76のゲートに接続される。N型MOSスイッチトランジスタ76のソース及びドレインは、明細書中に開示されるようにプログラマブル機能を提供するために接続される。
【0024】
P型フローティング電荷トラップMOSトランジスタ72は、MNOS、SONOS、及びその他の電荷トラッピング構成物を用いて製造されてもよい。そのゲートは、回路に接続されて、メモリセル70の書き込み及び消去のために、かつ通常の回路動作中にメモリセル70を用いるために最適な電圧を供給する。これらの動作に用いられる特定の電位は、用いられた技術及びプロセス配置の関数として変化する。例として、高電圧N型MOSプルダウントランジスタ74が用いられる場合、以下に示す電位がかかる。
【0025】
【表2】

【0026】
個別の電荷トラッピングデバイスは、フローティングゲートデバイスに比べてトンネルオキサイド欠陥に弱く、それらの利用法は、この特性のために好ましい。
【0027】
次に図2Dを参照すると、メモリセル80が示されている。P型ナノ結晶MOSトランジスタ82は、そのソースがVCCに接続され、かつそのドレインがN型MOSプルダウントランジスタ84のドレインに接続される。N型プルダウントランジスタ84のソースは、接地された供給電位に接続される。トランジスタ82,84のコモンドレイン接続点は、N型スイッチトランジスタ86のゲートに接続される。N型MOSスイッチトランジスタ86のソース及びドレインは、明細書中に開示されるようにプログラマブル機能を提供するために接続される。
【0028】
P型ナノ結晶MOSトランジスタ82は、既知のナノ結晶処理技術を用いて製造されてもよい。そのゲートは、回路に接続されて、メモリセル80の書き込み及び消去のために、かつ通常の回路動作中にメモリセル80を使用するために適切な電圧を供給する。それらの動作に用いられる特定の電位は、用いられた技術及びプロセス配置の関数として変化する。
【0029】
図2Aから図2Dに示されたセルの全てにおいて、揮発性N型MOSトランジスタは、P型及びN型トランジスタのコモンドレイン接続点を充電し、そして、不揮発性トランジスタが書き込まれたかどうかに応じて、スイッチングトランジスタのゲートを接地する。
【0030】
図1Aから図1Dの実施形態と同様に、図2Aから図2Dに示された本発明のさまざまな実施形態に用いられるデバイスは、メモリセルの書き込み及び消去中に遭遇するであろう電位に耐えることができなければならないということを、当業者は認識する。用いられた電位は、当然ながら、デバイス配置のみならず用いられた不揮発性技術タイプにも依存する。
【0031】
特に、図1Aから図1Dと図2Aから図2Dとに示された実施形態の全てにおいて、N型MOSスイッチトランジスタのゲートは、N型MOSメモリトランジスタ(図1Aから図1Dの参照数字12,22,32,42によって識別される)、又はP型MOSメモリトランジスタ(それぞれ、図2Aから図2Dの参照数字52,62,72,82)のどちらか一方のドレインに接続される。図示された実施形態のそれぞれにおけるN型MOSスイッチトランジスタのゲートオキサイドは、書き込み及び消去動作中に場合により遭遇するであろう最高電位に耐えることができるように設計されねばならない。
【0032】
いくつかの実施形態において、不揮発性メモリトランジスタは、電流密度依存書き込みメカニズムであるホットキャリア注入プログラミングを用いてプログラムされる。例えば、ナノ結晶デバイスは、デバイス幅0.18ミクロン毎に100マイクロアンペアを必要とする。大きい書き込み電流は、大きい揮発性プルアップ(又はプルダウン)デバイスを必要とする。メモリセルサイズ縮小のために、セルは、ますます制限されたIPPを有する。これは、書き込みにHCI(Hot Carrier electron Injection)を使用するセルの問題となり始める。
【0033】
次に図3を参照すると、本発明で用いられる不揮発性トランジスタのための配置図の一部分の上面図が示されている。本発明では、ホットキャリア注入プログラミングを用いてプログラムされるメモリセルの書き込み電流を増大させるための技術を使用する。要求される電流密度を維持しつつ、本発明のプログラマブルセル用不揮発性プルアップデバイスのサイズを縮小するために、不揮発性デバイスのチャネル幅は、関連する領域を減少させる。本発明のこの形態によれば、アクティブチャネル領域は、ナノ結晶チャネルにおいて、不揮発性コンタクトから、より狭い幅へ狭められるか、又は「ドッグボーン(dogbone)」形となる。故に、図3に示されたように、拡散領域90は、コンタクト92,94間に配設される。ゲート98下部に配設されたチャネル領域96は、書き込み中に、より大きい電流密度を許可するために、狭められるか、又は「ドッグボーン」形となる。約0.2ミクロンの公称チャネル幅を具備する典型的なナノ結晶トランジスタにおいて、その幅は、本発明の目的のために満足すべき電流密度増大を達成するため、約0.12ミクロンに狭められることが可能である。
【0034】
図4は、ホットキャリア注入プログラミングを用いてプログラムされるメモリセルの書き込み電流を増大するために別の技術を用いた発明によるプログラマブルセルを図示した概略図である。図4に示されたように、ナノ結晶N型MOSメモリセルトランジスタ100は、P型MOSプルアップトランジスタ102と直列に接続される。図4は、本発明に従ってナノ結晶N型MOSメモリセルトランジスタ100の書き込みの間に用いられるバイアス電圧状態を例示する。
【0035】
P型MOSプルアップトランジスタ102のドレインをそれが形成されるNウェルへ結びつけることにより、IPPの値は、そのチャネルを通過する電流を越えて、さらに増大可能である。これは、HCI書き込み時間に役立つとともに、より高いIPPを受け入れるために、P型MOSプルアップトランジスタ102に対するバイアス増大、又はそのサイズ増大の負荷を低減する。
【0036】
明細書中に開示されたメモリセルにおいて、放射粒子がN型MOSスイッチトランジスタのゲートを含むノードに衝突する場合、ノードは、VCCから、接地へと、又は(普通は接地されている)デバイスを含む基板若しくはPウェルのバイアスへと放電される。これは、スイッチ(群)をオフに切り替えさせる。P型プルアップトランジスタが、FPGAが正しく機能しない時間中に、動作電圧へ戻るようにこのノードを充電するためには、約1〜10マイクロ秒かかる。
【0037】
図5は、この問題を回避する本発明によるメモリセルの放射耐性変形例を図示した概略図である。図1Aから図1Dを参照して開示されたメモリセルなどで、図5の放射耐性メモリセル110は、揮発性プルアップトランジスタ114と直列に不揮発性メモリトランジスタ112を具備する。2つのトランジスタのコモンドレインノード116は、抵抗器124を介して、3つのN型MOSスイッチングトランジスタ118,120,122のゲートを駆動することが見て取れる。
【0038】
コモンドレインノード116とノード116に接続された第1スイッチ118のゲートとの間に、適切な値の抵抗器124を追加することにより、回路のRC時間定数は、(例えば、放射又は荷電粒子からのエネルギーによる)破壊に続いて、揮発性P型トランジスタがノード116を再充電するために掛かる時間(セルのリカバリ時間)より長くなるように修正される。例えば、リカバリ時間が1マイクロ秒であり、かつゲート静電容量が1×10−14ファラドであるならば、抵抗は、100メガオーム(R=T/C=10−6/10−14=10)より大きくなることが必要とされる。当技術分野では周知のように、このタイプの抵抗器は、多結晶シリコンが塗られずに、又は非常に薄く塗られて構成される。
【0039】
図5に示された解決策が、P型不揮発性MOSメモリトランジスタ及びN型プルダウントランジスタを用いる図2Aから図2Dに示されたメモリセルと同様の十分な働きをするということを、当業者は理解する。
【0040】
この発明の実施形態及び応用例が提示及び記載されたが、明細書中の発明の思想から逸脱することなく、上記よりさらに多くの修正を加えることが可能であることは、当業者には明白である。従って、発明は、添付された特許請求の範囲の精神以外では限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1A】N型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性P型MOSプルアップトランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図1B】N型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性P型MOSプルアップトランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図1C】N型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性P型MOSプルアップトランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図1D】N型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性P型MOSプルアップトランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図2A】P型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性N型MOSプルダウントランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図2B】P型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性N型MOSプルダウントランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図2C】P型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性N型MOSプルダウントランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図2D】P型不揮発性MOSトランジスタ、揮発性N型MOSプルダウントランジスタ、及びスイッチとしてのN型トランジスタを用いた、不揮発性プログラマブルメモリセルを図示する概略図である。
【図3】ホットキャリア注入プログラミングを用いてプログラムされたメモリセル中の書き込み電流を増大させるための一手法を図示する配置図の一部上面図である。
【図4】ホットキャリア注入プログラミングを用いてプログラムされたメモリセル中の書き込み電流を増大させるための別の手法を図示する概略図である。
【図5】本発明による放射耐性版メモリセルを図示する概略図である。
【符号の説明】
【0042】
10,20,30,40,50,60,70,80 メモリセル
12 不揮発性プルダウンデバイス
14 揮発性プルアップデバイス
16,56 スイッチ
22 N型フローティングゲートMOSトランジスタ
24,34,44 P型MOSプルアップトランジスタ
26,36,46,66,76,86 N型MOSスイッチトランジスタ
32 N型フローティング電荷トラップMOSトランジスタ
42 N型ナノ結晶MOSトランジスタ
52 不揮発性プルアップデバイス
54 揮発性プルダウンデバイス
62 P型フローティングゲートMOSトランジスタ
64,74,84 N型MOSプルダウントランジスタ
72 P型フローティング電荷トラップMOSトランジスタ
82 P型ナノ結晶MOSトランジスタ
90 拡散領域
92,94 コンタクト
96 チャネル領域
98 ゲート
100 ナノ結晶N型MOSメモリセルトランジスタ
102 P型MOSプルアップトランジスタ
110 放射耐性メモリセル
112 不揮発性メモリトランジスタ
114 揮発性プルアップトランジスタ
116 コモンドレインノード
118,120,122 N型MOSスイッチングトランジスタ
124 抵抗器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不揮発性プログラマブルメモリセルであって、
第1電源電位と出力ノードとの間に接続された第1導電型の不揮発性MOSトランジスタと、
前記出力ノードと第2電源電位との間に接続された第2導電型の揮発性MOSトランジスタと、
前記出力ノードに接続された揮発性スイッチと、を具備することを特徴とする不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項2】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続されたゲートを具備する揮発性MOSトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項3】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続されたゲートをそれぞれ具備する複数の揮発性MOSトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項4】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続された入力を具備するインバータであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項5】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続された入力を具備するバッファであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項6】
前記不揮発性MOSトランジスタが、フローティングゲートトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項7】
前記不揮発性MOSトランジスタが、フラッシュトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項8】
前記不揮発性MOSトランジスタが、電荷トラッピングトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項9】
前記不揮発性MOSトランジスタが、ナノ結晶トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項10】
前記第1導電型がN型であり、かつ前記第2導電型がP型であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項11】
前記第1導電型がP型であり、かつ前記第2導電型がN型であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項12】
前記第1導電型がN型であり、前記第2導電型がP型であり、かつ前記揮発性MOSトランジスタがN型であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項13】
前記第1導電型がP型であり、前記第2導電型がN型であり、かつ前記揮発性MOSトランジスタがN型であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項14】
前記不揮発性MOSトランジスタが、そのコンタクトでの幅より狭い幅を有するアクティブチャネル領域を具備することを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項15】
前記アクティブチャネル領域の前記狭い幅が約0.2ミクロンであり、かつ前記コンタクトでの前記幅が約0.2ミクロンであることを特徴とする請求項14に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項16】
前記揮発性スイッチが、抵抗器を介して前記出力ノードに接続され、
前記メモリセルのRC時間定数が、前記メモリセルのリカバリ時間より長いことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項17】
不揮発性プログラマブルメモリセルであって、
第1電源電位と出力ノードとの間に接続された不揮発性N型MOSトランジスタと、
前記出力ノードと第2電源電位との間に接続された揮発性P型MOSプルアップトランジスタと、
前記出力ノードに接続された揮発性スイッチと、を具備することを特徴とする不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項18】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続されたゲートを具備する揮発性N型MOSトランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項19】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続されたゲートをそれぞれ具備する複数の揮発性MOSトランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項20】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続された入力を具備するインバータであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項21】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続された入力を具備するバッファであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項22】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、フローティングゲートトランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項23】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、フラッシュトランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項24】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、フローティング電荷トラッピングトランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項25】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、ナノ結晶トランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項26】
前記不揮発性MOSトランジスタが、そのコンタクトでの幅より狭い幅を有するアクティブチャネル領域を具備することを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項27】
前記アクティブチャネル領域の前記狭い幅が約0.2ミクロンであり、かつ前記コンタクトでの前記幅が約0.2ミクロンであることを特徴とする請求項26に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項28】
前記揮発性スイッチが、抵抗器を介して前記出力ノードに接続され、
前記メモリセルのRC時間定数が、前記メモリセルのリカバリ時間より長いことを特徴とする請求項17に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項29】
不揮発性プログラマブルメモリセルであって、
第1電源電位と出力ノードとの間に接続された不揮発性P型MOSトランジスタと、
前記出力ノードと第2電源電位との間に接続された揮発性N型MOSプルダウントランジスタと、
前記出力ノードに接続された揮発性スイッチと、を具備することを特徴とする不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項30】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続されたゲートを具備する揮発性N型MOSトランジスタであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項31】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続されたゲートをそれぞれ具備する複数の揮発性MOSトランジスタであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項32】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続された入力を具備するインバータであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項33】
前記揮発性スイッチが、前記出力ノードに接続された入力を具備するバッファであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項34】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、フローティングゲートトランジスタであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項35】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、フラッシュトランジスタであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項36】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、フローティング電荷トラッピングトランジスタであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項37】
前記不揮発性N型MOSトランジスタが、ナノ結晶トランジスタであることを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項38】
前記不揮発性MOSトランジスタが、そのコンタクトでの幅より狭い幅を有するアクティブチャネル領域を具備することを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項39】
前記アクティブチャネル領域の前記狭い幅が約0.2ミクロンであり、かつ前記コンタクトでの前記幅が約0.2ミクロンであることを特徴とする請求項38に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。
【請求項40】
前記揮発性スイッチが、抵抗器を介して前記出力ノードに接続され、
前記メモリセルのRC時間定数が、前記メモリセルのリカバリ時間より長いことを特徴とする請求項29に記載の不揮発性プログラマブルメモリセル。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−509460(P2009−509460A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532229(P2008−532229)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/032077
【国際公開番号】WO2007/037823
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(591099555)アクテル・コーポレイシヨン (14)
【Fターム(参考)】