説明

半導体装置の製造方法

【課題】SON構造の半導体装置において、フォトリソグラフィー工程で高精度の位置合わせができ、プロセスラインの汚染を防止することができて、素子特性の劣化が防止され、信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】SON構造9上部のシリコン層32の段差18をアライメントマーク20として用いることによって、アライメントマーク20の形状崩れが防止されて、フォトリソグラフィー工程で高精度の位置合わせができるようになる。また、段差18が小さいためにフォトリソグラフィー工程で凹部へのレジストの残留やプロセス途中で発生するゴミの残留が防止され、プロセスラインの汚染が防止できる。その結果、素子特性の劣化が防止され、信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、SON(Silicon−On−Nothing)構造の半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置を製造する場合にフォトリソグラフィー工程がある。その場合、半導体基板であるシリコンウェハの表面に形成した凹部のアライメントマークを用いてパターニング時の位置合わせが行なわれている。
【0003】
図6は、SON構造を有する半導体装置の製造方法を示す工程図であり、同図(a)〜同図(c)は工程順に示した要部製造工程断面図である。
同図(a)において、シリコンウェハ51にSON構造を形成するために、微細なホールトレンチ52を形成する。ダイシングライン上にはホールトレンチ52より大きな凹部53を形成する。この凹部53の開口部55の平面サイズは、例えば、幅Wが10μm程度であり、その深さPは10μm程度と深い。
【0004】
つぎに、同図(b)において、高温減圧で水素雰囲気中でシリコンウェハ51を熱処理して、ホールトレンチ52を繋げて一つの空洞56にする。この空洞56と空洞56上を塞ぐシリコン層(トップシリコン層57と呼ばれている)でSON構造58が形成される。
【0005】
つぎに、同図(c)において、トップシリコン層57を含むシリコンウェハ51上にエピタキシャル成長によるエピタキシャ成長層59を形成する。続いて、このエピタキシャル成長層59の凹部60をアライメントマーク61として用いてパターニングを行い、このエピタキシャル成長層59に図示しない各種拡散層を形成する。SON構造58の空洞56上のエピタキシャル成長層59に形成される素子としては、例えば、圧力センサなどである。
【0006】
また、特許文献1では、シリコン基板にエピタキシャル成長層を形成したとき、シリコン基板に形成したトレンチのアライメントマークはエピタキシャル成長層で埋まってしまう。このエピタキシャル成長層を除去してアライメンマークを露出させて再度使用することが記載されている。
【0007】
また、特許文献2では、SON構造の形成方法やそれを用いた半導体装置が記載されている。
また、非特許文献1では、SON構造の上にトランジスタを形成し、SON構造を分離層の一部として利用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−246159号公報
【特許文献2】特開2007−273993号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】電子情報通信学会技術研究報告書、電子デバイス 102(175)pp.99−104、2002年6月24日発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、前記の図6(b)に示すように、高温減圧、水素雰囲気中で熱処理してチップ形成領域にSON構造58を形成し後、A部で示すように、凹部55の形状(パターン形状)に崩れが生じる。この崩れはエピタキシャル成長後にも反映されて、凹部60のアライメントマーク61(エピタキシャル成長後の凹部60)のパターン形状の崩れる。そうすると、図6(c)のエピタキシャル成長層59に形成される各種拡散層などのパターニングで高精度の位置合わせが困難になる。
【0011】
また、図6(c)の凹部60の深さQが10μm程度と深いために、図7に示すように、フォトリソグラフィー工程で使用したレジスト62が凹部60に残留したり、また、プロセス途中で発生するゴミ(酸化膜片やポリシリコン片)などが凹部に残留し易くなる。このレジスト62やゴミの残留があると、その後の高温処理によりプロセスライン(例えば、高温拡散炉などを用いる拡散ラインなど)が汚染され、汚染されたプロセスラインで製造した半導体装置が特性劣化を招いたり、信頼性を低下させたりする。
【0012】
また、前記の特許文献1と特許文献2および非特許文献1では、SON構造上のトップシリコン層の段差をアライメントマークとして用いることについては記載されていない。
この発明の目的は、前記の課題を解決して、SON構造の半導体装置において、フォトリソグラフィー工程で高精度の位置合わせができ、プロセスラインの汚染を防止することができて、素子特性の劣化が防止され、信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、半導体ウェハのダイシングラインに微細なホールトレンチを多数形成し、熱処理することより形成されるSON構造の空洞上の半導体層の凹部をアライメントマークとして用いる半導体装置の製造方法とする。
【0014】
また、特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記熱処理が、1000℃を超える高温で減圧もしくは常圧雰囲気で行なわれるとよい。
【0015】
また、特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、SON構造を有する半導体装置の製造方法において、半導体ウェハのチップ形成領域に第1SON構造、ダイシングラインに第2SON構造をそれぞれ形成し、前記第2SON構造の空洞上の半導体層の段差をアライメントマークとして用いる半導体装置の製造方法とする。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、SON構造を形成するときに形成されるトップシリコン層の凹部をアライメントマークとして用いることによって、アライメントマークの形状崩れが防止されて、フォトリソグラフィー工程で高精度の位置合わせができるようになる。
【0017】
また、凹部の段差が小さいためにフォトリソグラフィー工程で凹部へのレジストの残留やプロセス途中で発生するゴミの残留が防止され、プロセスラインの汚染が防止できる。その結果、素子特性の劣化が防止され、信頼性の高い半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の第1実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。
【図2】図1に続く、この発明の第1実施例の半導体装置の製造方法を要部製造工程断面図である。
【図3】ホールトレンチの平面図であり、(a)は第1ホールトレンチ群の要部平面図、(b)は第2ホールトレンチ群の要部平面図である。
【図4】第1アライメントマークの構成図であり、(a)は第1アライメントマークの平面図、(b)は(a)のX−X線で切断した断面図である。
【図5】この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。
【図6】図6は、SON構造を有する半導体装置の製造方法を示す工程図であり、同図(a)〜同図(c)は工程順に示した要部製造工程断面図である。
【図7】図6のアライメントマークの課題について記載した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態を以下の実施例で説明する。
【実施例1】
【0020】
図1および図2は、この発明の第1実施例の半導体装置の製造方法を工程順に示した要部製造工程断面図である。ここでは、半導体装置として圧力センサを例として挙げた。
図1(a)において、主面が(001)であり、厚さが600μm程度の低比抵抗のn型シリコンウェハ1上にパターニングされた酸化膜2を形成する。続いて、この酸化膜2をエッチングしSON構造を形成するためのホールトレンチ3を多数形成する。この多数のホールトレンチ3の集まりは、チップ形成領域4(活性領域)に形成される第1ホールトレンチ群6とダイシングライン5に形成される第2ホールトレンチ群7になる。図3(a)に示すように、第1ホールトレンチ群6の平面サイズは橋渡し長さMが1mm程度の八画形であり、図3(b)に示すように、第2ホールトレンチ群7の平面サイズは一辺Nが15μmの四角形である。但し、中央部に十字パターンの凸部が残るパターンである。
【0021】
つぎに、図1(b)において、酸化膜2を除去し、高温減圧(もしくは高温常圧)下の水素雰囲気中またはアルゴン雰囲気中で熱処理(アニール処理)を行い第1ホールトレンチ群6で第1SON構造8を形成し、第2ホールトレンチ群7で第2SON構造9を形成する。第1SON構造8の平面サイズは第1ホールトレンチ群6の平面サイズと同程度であり、第2SON構造9の平面サイズは第2ホールトレンチ群7の平面サイズとほぼ同程度である。第1SON構造8および第2SON構造9のそれぞれの空洞10,11上にトップシリコン層12,13と呼ばれるシリコン層が形成される。第1SON構造8および第2SON構造9のトップシリコン層12,13にはそれぞれ第1凹部14の第1段差14aおよび第2凹部15の第2段差15aが形成される。この第1凹部14の平面サイズは第1SON構造8の平面サイズにほぼ等しく、第2凹部15の平面サイズは第2SON構造9の平面サイズにほぼ等しい。第1SON構造8の空洞10とトップシリコン層12が圧力センサのダイアフラムになる。
【0022】
つぎに、図1(c)において、トップシリコン層12,13を含むシリコンウェハ1上の全域にエピタキシャル成長層16(積み増しエピ層)を均一に形成する。このエピタキシャル成長層16の形成は、前記のSON構造8,9の形成で使用されたチャンバと同一のチャンバを使用してSON構造8,9の形成に続いて連続処理で行われる。第1凹部14上のエピタキシャル層16には第1凹部14の第1段差14aの形状がほぼ反映された第3凹部17の第3段差17aが形成され、第2凹部15上のエピタキシャル成長層16には第2凹部15の第2段差15aの形状がほぼ反映された第4凹部18の第4段差18aが形成される。これらの段差17a,18aはSON構造8,9の空洞10,11の外周端上に形成されるため、端部段差とも呼ばれる。第2凹部15の形状をほぼ反映した第4凹部18が第1アライメントマーク20として用いられる。そのため、第2段差15aはできるだけ大きい方が望ましい。一方、第1SON構造8外延部上方のエピタキシャル成長層16には圧力センサの拡散ゲージを形成するので、第1凹部14の形状をほぼ反映した第3凹部17は出来るだけ小さく平坦にした方が好ましい。
【0023】
つぎに、図1(d)において、このエピタキシャル成長層16上にイオン注入時のダメージを防止するための酸化膜21(スクリーン酸化膜)を形成する。この酸化膜21上にレジスト22を塗布し、第1アライメントマーク20を用いて、酸化膜21上のレジスト22に開口部23を形成する。
【0024】
つぎに、図2(e)において、このレジスト22をマスクとして酸化膜21をパターニングして、新規のアライメントマークである凹部の第2アライメントマーク24を酸化膜21に形成し、レジスト22を除去する。第2アライメントマーク24はダイシングライン5上の酸化膜21に形成される。尚、レジスト22のパターニングや酸化膜21のパターニングはフォトリソグラフィー工程で行われる。
【0025】
つぎに、図2(f)において、この酸化膜21上にレジスト25を塗布し、第2アライメントマーク24を用いて、このレジストをパターニングする。続いて、このレジスト25をマスクとして酸化膜21を通してエピタキシャル成長層16にリン26とボロン27のイオン注入28,29を行う。図ではリン26をイオン注入する側のレジストの開口部30とボロン27をイオン注入する側の開口部31の両方が示されているが、実際はリン26をイオン注入するときは開口部31は塞がれている。一方、ボロン27をイオン注入するときは開口部29は塞がれている。
【0026】
つぎに、図2(g)において、レジスト25と酸化膜21を除去して熱処理を行い、エピタキシャル成長層16とトップシリコン層12,13を合わせたシリコン層32にnウェル領域33,34およびpウェル領域35を形成する。
【0027】
つぎに、図2(h)において、従来の圧力センサと同じ製造工程で、LOCOS酸化膜36、pチャネルMOSFET37、nチャネルMOSFET38、ゲージ39、層間絶縁膜40、アルミ配線41および表面保護膜42などを形成する。
【0028】
前記の図1(a)の工程において、図1(a)および図3に示すように、ホールトレンチ3の寸法は、例えば、直径Dが0.8μm程度、間隔Tが0.5μm程度、深さLが5μm程度である。但し、この例ではチップ形成領域4とダイシングライン5に形成されるホールトレンチ3は同一寸法とした場合である。尚、本実施例では、半導体装置として第1SON構造8を第2SON構造9と同時に形成する圧力センサについて述べている。ここで、第1SON構造8と第2SON構造9を別々に形成する場合またはSON構造を備えない半導体装置を形成する場合には、前記の第1アライメントマーク20である凹部18は、第2SON構造9を形成する空洞11が一つでなく、複数個のボイド状になった空洞で形成されてもアレイメントマークとしては使用できる。
【0029】
また、ホールトレンチ3の平面形状は円形の場合を示したが四角形であっても構わない。その場合は、一辺の長さは前記の直径Dと同じくし、間隔Tや深さLは前記と同じにする。
【0030】
表1に第1アライメントマーク20として適用できるホールトレンチ3の形成条件を示す。ホールトレンチ3の深さを5μm程度にして、ホールトレンチの直径Dと間隔Tを変えて実験した。実験の範囲は、ホールトレンチ3の直径Dが0.4μm〜1.6μm、間隔Tが0.2μm〜1.4μmである。
【0031】
【表1】

実験の結果、表1の太線で囲まれた領域が第1アライメントマークとして適用できる。また、×印の範囲では、1)トップシリコン層13が形成されない。2)第2段差15aが小さ過ぎる。3)SON構造を形成するためのアニール時間が長過ぎてコストが増大する。などの理由で適用できないことが分かった。
【0032】
前記の図1(b)の工程において、熱処理(アニール処理)条件は、例えば、温度は1100℃〜1150℃程度、圧力は10torr(1330Pa)〜常圧程度、100%水素雰囲気中である。100%水素雰囲気の代わりに100%アルゴン雰囲気としてもよい。また、ダイアフラム39を構成するトップシリコン層12の厚さは2μm程度である。第1段差14aおよび第2段差15aは0.4μm程度である。これらの段差14a,15aは、熱処理条件やホールトレンチ3の寸法に依存し、0.3μm程度から1.5μm程度までの範囲で形成することが望ましい。
【0033】
0.3μm以上とする理由は、0.3μm以上であれば、アライメントマークとして機能するためである。また、第1アライメントマーク20となる第4凹部18において、直径Dが大きく、間隔Tが小さい程、段差が大きくなる。しかし、第4凹部18の第4段差18aが大き過ぎるとレジスト25の残留などの問題が発生するので、第4段差18aは1.5μm程度以下とするのがよい。第4段差18aの形状は第1段差14aの形状がほぼ反映されるので、第1段差14aおよび第2段差15aも1.5μm程度以下とするのがよい。
【0034】
また、図4に示すように、第1アライメントマークの平面形状は、一辺Eが、例えば、15μmの四角形の枠であり、その枠内の中央部に十字パターンが形成されている。この枠と十字パターンの淵は段差になってアライメントマークとなる。尚、図4(a)は第1アライメントマーク20の平面図、図4(b)は図4(a)のX−X線で切断した断面図である。
【0035】
前記の図1(c)の工程において、エピタキシャル成長層16の厚さは、例えば、3μm〜10μm程度である。この厚さは形成する圧力センサの回路構成などに依存する。第1アライメントマーク20となる第4凹部18の第4段差18aは第2凹部15の第2段差15aとほぼ等しく、0.5μm程度になる。第4凹部18の形状崩れは、エピタキシャル成長層16の厚さや形成条件に依存する。但し、エピタキシャル成長層16の厚さが3μm〜18μmでは第1アライメントマーク20である第4凹部18の形状崩れは殆ど発生していない。この第1アライメントマーク20を用いることで、第2アライメントマーク24を精度よく形成することができる。
【0036】
前記の図1(d)の工程において、酸化膜21の厚さは0.5μm〜1μm程度である。
前記の図2(e)の工程において、新規の第2アライメントマーク24(凹部)の平面サイズは第1アライメントマーク20の平面サイズ(十数μm程度)とほぼ同じである。また、第2アライメントマーク24は酸化膜21に形成するので、第2アライメントマーク24の段差は酸化膜21の厚さになる。この酸化膜21の厚みは0.5μm〜1μm程度であるので、第2アライメントマーク24の段差も0.5μm〜1μm程度になる。
【0037】
尚、新規の第2アライメントマーク24(凹部)を形成するのは、第1アライメントマーク20より平面形状を鮮明にするためである。その結果、第2アライメントマーク24を用いた場合は第1アライメントマーク20を用いた場合より位置合わせ精度を向上することができる。
【0038】
図2(f)および図2(g)の工程において、nウェル領域33,34およびpウェル領域35を形成するためにイオン注入される不純物はリン26とボロン27である。
前記したように、第1アライメントマーク20の形成に第2SON構造9のトップシリコン層13の第1凹部15を利用することにより、第1アライメントマーク20の形状崩れが発生しなくなり、第2アライメントマーク24を高精度に形成することができる。
【0039】
また、第1アライメントマーク20の第4凹部18の第4段差18aは0.5μm程度であり、従来のアライメントマークである凹部(トレンチ)の深さ(10μm程度)に比べて浅い。そのため、従来のアライメントマークの場合にアライメントマーク内に発生するレジスト残りやプロセス途中で発生するゴミの残留などを防止できて、プロセスラインの汚染が防止できる。その結果、半導体装置の特性劣化が防止され、信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【0040】
尚、このでは、半導体装置として圧力センサを例に挙げたが、第1SON構造8上にトランジスタを形成する半導体装置にも適用できる。また、第1SON構造8を有さない半導体装置のアライメントマークとしても利用できる。
【実施例2】
【0041】
図5は、この発明の第2実施例の半導体装置の要部製造工程断面図である。図5は図2(h)に相当した要部断面図である。第1実施例との違いは、nウェル領域33,34およびpウェル領域35を形成するときに用いるアライメントマークを第1アライメントマーク20とした点である。この方が図2(d)と図2(e)の第2アライメントマーク24を形成する工程を省くことができる。
【0042】
また、第1アライメントマーク20の第4凹部18の第4段差18aは小さいため、従来のアライメントマークの場合にアライメントマーク内に発生するレジスト残りやプロセス途中で発生するゴミの残留などを防止できて、プロセスラインの汚染が防止できる。その結果、半導体装置の特性劣化が防止され、信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【0043】
この第1アライメントマーク20を用いることで、第1SON構造8に対するnウェル領域33,34、pウェル領域35の位置合わせ精度を従来の幅広トレンチ(図6の凹部53)のアライメントマークを用いる場合より向上させることが出来る。しかし、実施例1の第2アライメントマーク24より鮮明度が低下するので、第2アライメントマーク24を用いる場合よりは位置合わせ精度は低下する。
【符号の説明】
【0044】
1 シリコンウェハ
2 酸化膜
3 ホールトレンチ
4 チップ形成領域
5 ダイシングライン
6 第1ホールトレンチ群
7 第2ホールトレンチ群
8 第1SON構造
9 第2SON構造
10,11 空洞
12,13 トップシリコン層
14 第1凹部
14a 第1段差
15 第2凹部
15a 第2段差
16 エピタキシャル成長層
17 第3凹部
17a 第3段差
18 第4凹部
18a 第4段差
20 第1アライメントマーク
21 酸化膜(スクリーン酸化膜)
22,25 レジスト
23 開口部
24 第2アライメントマーク
26 リン
27 ボロン
28 イオン注入(リン)
29 イオン注入(ボロン)
30,31 開口部
32 シリコン層
33,34 nウェル領域
35 pウェル領域
36 LOCOS酸化膜
37 pチャネルMOSFET
38 nチャネルMOSFET
39 ゲージ
40 層間絶縁膜
41 アルミ配線
42 表面保護膜


【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハのダイシングラインに微細なホールトレンチを多数形成し、熱処理することより形成されるSON構造の空洞上の半導体層の凹部をアライメントマークとして用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記熱処理が、1000℃を超える高温で減圧もしくは常圧雰囲気で行なわれることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
SON構造を有する半導体装置の製造方法において、半導体ウェハのチップ形成領域に第1SON構造、ダイシングダインに第2SON構造をそれぞれ形成し、前記第2SON構造の空洞上の半導体層の凹部をアライメントマークとして用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−129450(P2012−129450A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281610(P2010−281610)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】