説明

半導体装置

【課題】電源電圧の変化、温度変化に対してタイミング変動の小さいタイミング制御回路、及び該回路を備えた半導体装置の提供。
【解決手段】入力クロックを用いた第1のクロック生成回路、及び第2のクロック生成回路と、前記第1のクロック信号と、前記第2のクロック信号と、コマンドデコーダから活性化信号と、タイミングレジスタから遅延時間を選択する選択信号とを受け、前記活性化信号の活性化から、前記選択信号によって規定される、前記第1の周期の所定倍(m)の時間と、前記第2の周期の所定倍(n)の時間とを合成した時間に対応したタイミング生成回路とを備え、タイミングレジスタはm、nの値を記憶し、タイミングレジスタに記憶するのは、モードレジスタセットコマンドの時の初期化シーケンスで実施する。動作状態では、前記のタイミングレジスタに記憶した情報をもとに、タイミング生成回路から所望のタイミングで、タイミング信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、高速、高集積な半導体記憶装置、および、論理回路と半導体記憶装置を集積した半導体装置のチップ内部のタイミング制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体記憶装置の一つである、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、以下DRAMと記す)は、我々が日常利用する様々な電子機器に数多く搭載されている。また、近年の機器の低消費電力化、高性能化のニーズに伴い、搭載されるDRAMも低電力化、高速化、大容量化といった高性能化が強く求められている。
【0003】
高性能なDRAMを実現するための最も有効な手段の一つは、メモリセルの微細化である。微細化することで、メモリセルを小さくできる。その結果、メモリセルに接続されるワード線及びデータ線長が短くなる。すなわち、ワード線、データ線の寄生容量を低減できるので、低電圧動作が可能となり、低消費電力化が実現できる。また、メモリセルが小さくなるので、メモリの大容量化が可能となり、機器の高性能化が実現できる。このように、微細化はDRAMの高性能化に大きく寄与する。
【0004】
しかしながら、65nm、45nmノードと微細化が進むにつれて、前述したような高性能化の効果だけではなく、様々な副作用があらわれる。その主な副作用は、微細化によって生じる素子特性のバラツキ増加である。ここで素子特性のバラツキとは、例えばトランジスタのしきい値電圧や、トランジスタから流れるリーク電流の大きさの分散値(平均値からのずれ)である。この素子バラツキは、DRAMの動作性能劣化の原因となるため、素子バラツキはできるだけ小さく抑えるのが望ましい。
【0005】
特にしきい値電圧のばらつきは、DRAMチップ内部の制御信号の起動タイミングのズレの原因となる。この制御信号の起動タイミングのズレは、DRAMの誤動作の原因となる。すなわち、しきい値電圧のバラツキはチップの歩留まりに大きく影響を与える。
【0006】
以下では、図31から図34を用いて、この理由を説明する。図31は、DRAMの典型的な制御信号生成回路の一部をブロック図として示した図である。各ブロックとして、チップセレクト信号/CS、ロウアドレスストローブ信号/RAS、カラムアドレスストローブ信号/CAS、ライトイネーブル信号/WEと不図示のアドレス信号を入力し、コマンドをデコードするコマンドデコーダ(Command Decoder)と、アレイロジック回路(AL0、AL1、AL2)とアナログディレイ(ADLY0、ADLY1、ADLY2)を備えたロウ系制御回路(Row Control)と、アレイコントロール(ARAC)、メインワードドライバ(MWD)、センスアンプコントロール(SACTL)を備えたロウデコーダ(RDEC)と、メモリセルアレイ(Memory Cell Array)と、備えている。
【0007】
アレイロジック回路(AL0、AL1、AL2)からは、バンクアクティブ信号PACTV、プリチャージタイミング信号RDLEQ、センスアンプタイミング信号RSANが出力され、アレイコントロール(ARAC)、メインワードドライバ(MWD)、センスアンプコントロール(SACTL)からは、メモリセルアレイ(Memory Cell Array)に、バンクアクティブ信号ADLEQ、ワード線タイミング信号AMWL、センスアンプタイミング信号ASANが出力される。
【0008】
例えばリード(読出し)を例にとって説明する。DRAMにコマンド信号(/CS、/RAS、/CAS、/WE)とアドレスが入力されると、コマンドデコーダ(Command Decoder)で所望の動作とアドレスが確定する。
【0009】
図31では、バンクアクティブ信号PACTVがデコードされている。デコード信号は、アレイロジック(AL0)に入力され、プリチャージタイミング信号RDLEQが起動される。一方、アレイロジック(AL0)に入力されたバンクアクティブ信号PACTVはアナログディレイ(ADLY0)を経由して、アレイロジック(AL1)に入力される。
【0010】
ここで、アナログディレイ(ADLY0)は、プリチャージタイミング信号RDLEQとワード線タイミング信号RMWLの起動時間のタイミング調整に利用している。すなわち、不図示のプリチャージ回路の非活性化の完了とほぼ同時に、メモリセルアレイのワード線が活性化されるようにアナログディレイ(ADLY0)の遅延時間を調整して、ワード線タイミング信号RMWLを出力するよう制御する。
【0011】
同様に、メモリセルアレイの選択ワード線が活性化され、データ線上に読み出し信号が充分に出力されたと同時に、不図示のセンスアンプ回路が活性化されるように、アナログディレイ(ADLY1)の遅延時間を調整し、センスアンプタイミング信号RSANを出力する。各アレイロジック回路(AL0、AL1、AL2)からそれぞれ出力されたタイミング信号は、ロウデコーダ(RDEC)内の回路を経由して、メモリアレイ(Memory Cell Array)に入力される。以上の説明のように、DRAM内部の動作タイミングはアナログディレイ回路の遅延時間によって調整されるため、アナログディレイの遅延時間の調整がDRAMのアクセス時間の性能を決める主要因となる。言い換えれば、アナログディレイの遅延時間がばらつくと、DRAMのアクセス時間がばらつくことになる。
【0012】
【非特許文献1】Kohtaroh Goto, Shigetoshi Wakayama, Miyoshi Saito, Junji Ogawa, Hirotaka Tamura, Yoshinori Okajima, and Masao Taguchi, ‘All−Digital Multi−Phase Locked Loop for Internal Timing Generation in Embedded and/or High−Speed DRAMS’, 1997 Symposium on VLSI Circuits Digest of Technical Papers pp.107−108
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
最先端のDRAMは微細化及び低電圧化が急速に進んでいる。微細化によるLSI内のMOSトランジスタや配線の製造誤差や、外部電源の低電圧化の進展により、デバイス特性のばらつきが大きな問題となっている。
【0014】
上記で述べたアナログディレイ(ALDY)の回路構成を図32(a)に示す。一例として、多段のインバータを従属接続した回路を示している。
【0015】
図32(b)は、図32(a)のアナログディレイ(ADLY)の遅延量(td)を各種の条件でシミュレーションにより求めた値を相対値として示している。ここで、Low−voltage/High−voltageは、動作電圧が高めにばらついている場合と、低めにばらついている場合にそれぞれ対応している。slow/fastは、MOSトランジスタのしきい値が高い場合と、低い場合にそれぞれ対応している。High temp/Low tempは動作温度が高い場合と、低い場合にそれぞれ対応している。
【0016】
図32(b)において、例えば、Low−voltage、slow、High tempの組み合わせは、
・動作電圧が低めにばらつき、且つ、
・MOSトランジスタのしきい値が高く、且つ、
・動作温度が高い、
場合の遅延に対応しており、アナログディレイ(ADLY)の遅延量(td)は大となる。また、High−voltage、fast、Low tempの組み合わせは、
・動作電圧が高めにばらつき、且つ、
・MOSトランジスタのしきい値が低く、且つ、
・動作温度が低い、
場合の遅延に対応しており、アナログディレイ(ADLY)の遅延量(td)は小となる。他の組み合わせも同様に読み取れる。
【0017】
図32(b)からも明らかなように、アナログディレイ(ADLY)において、最も遅延が長くなる場合(最大遅延)と、最も短くなる場合(最小遅延)では約2倍の違いがある。シンクロナスDRAMの内部にある遅延回路において、このように遅延量が大きく変化すると、アクセス時間が増大する。
【0018】
図33の(b)に、シンクロナスDRAM内部の回路が最も速く動作する条件(Best Case)における、回路ブロックの動作タイミングを示す。
【0019】
コマンドデコーダ(Command Decoder)、ロウ系制御回路(Row Control)、ロウデコーダ(RDEC)、メモリアレイ(Memory Array)の動作時間を横軸にとっている。なお、図中のハッチング部分(ADLY0、ADLY1)は、アナログディレイの遅延時間を示している。
【0020】
前述したように、アナログディレイADLY0はプリチャージ回路の非活性化とワード線の活性化がほぼ同時になるように調整する回路である。すなわちプリチャージ−ワード線マージンtDEQWLM_Bを必要最小限な量となるように調整する。同様に読み出し信号量の出力タイミングとセンスアンプ回路の活性化がほぼ同時になるようにアナログディレイADLY1の遅延時間を調整する。すなわち、ワード線−センスアンプマージンtWLSAM_Bを必要最小限な量となるように調整する。このようにして、各タイミング信号間のタイミングマージンを可能な限り小さくして、アクセス時間が短くなるようにタイミング設計をする。
【0021】
図33の(a)に、上記のようにベストケース側で遅延時間を決定して回路設計した場合において、DRAM内部の回路が最も遅く動作する条件(Worst Case)における、回路ブロックの動作タイミングを示す。
【0022】
ワーストケースではコマンドデコーダ、ロウ系制御回路、ロウデコーダ、メモリアレイの動作時間が増加しているのに加えて、アナログディレイ回路(ADLY0、ADLY1)の遅延時間も長くなっている。このとき、各回路ブロックの動作時間の増加分よりも、アナログディレイの遅延時間の増加分が大きい場合がある。
【0023】
このような場合、DRAM回路ブロックの回路遅延に加え、
・プリチャージ−ワード線マージンtDEQWLM_W(ビット線イコライズ信号BLEQとワード線タイミング信号AMWL間のタイミングマージン)や、
・ワード線−センスアンプマージンtWLSAM_W(ワード線SWLとセンスアンプタイミング信号ASAN間のタイミングマージン)
に無駄なマージン(遅延時間)が発生してしまう。すなわち、本来の回路・デバイスの性能が活かされず、結果としてDRAMのアクセス性能を落とすことになる。
【0024】
逆に、ワーストケース側で遅延時間を決定して回路設計した場合において、ベストケース側でDRAMチップを動作させた場合、同様にアナログディレイのバラツキが原因で読出し誤動作が発生してしまう。この理由を、図34を用いて以下に説明する。
【0025】
図33(a)は、ワーストケース側でタイミング設計したときのメモリアレイ内部の動作波形の一部である。選択対象のメモリセルに対応する、プリチャージ信号DLEQLが非活性化される。ほぼ同時に、非選択側のメモリアレイに対応するシェアードスイッチSHRR(トランスファゲートのオン・オフを制御する制御信号)がネゲートされる。一方、選択側のメモリアレイに対応するシェアードスイッチSHRL(トランスファゲートのオン・オフを制御する制御信号線)はVPPレベルとされる。なお、シェアードスイッチは、後の説明で参照される図23、図25等に示される。
【0026】
次にワード線WL0が選択され、データ線対DLT、DLBに差電位が発生する。このとき、データ線対DLT、DLBに必要充分な差電位が発生したら、センスアンプ活性化信号ASAN、ASAP1Bがアサートされるように、すなわちワード線−センスアンプマージンtWLSAM_Wが必要最小限となるように、図31のアナログディレイ(ADLY1)の遅延時間を調整する。
【0027】
このようにワーストケース側でタイミング設計したチップをベストケース側で動作させた波形が図34(b)である。
【0028】
前述したように、アナログディレイのバラツキが大きい場合には、データ線対に読み出し信号が充分に出力される前に、センスアンプ活性化信号が起動されてしまう。例えば、センスアンプ活性化信号ASAN、ASAP1Bが起動した時点での読み出し信号量よりも、センスアンプ回路のオフセット電圧(センスアンプ回路を構成するペアトランジスタ間のしきい値電圧ばらつき)が大きい場合は、データが誤反転されて読み出しエラーとなる。
【0029】
このように、従来のアナログディレイ回路を用いたタイミング制御方式では、素子バラツキの増加によるタイミングエラーが発生する恐れがある。
【0030】
この問題を解決するために、これまでにデジタル遅延回路をメモリ回路に適用する例が報告されている。ここで、デジタル遅延回路とは、クロックおよびクロックを分周した多相クロックを用いて、これらの周期の整数倍の遅延を発生する回路を指す。
【0031】
デジタル遅延回路を用いると、デバイス、温度、電源電圧が変化した場合でも、外部より供給されるクロック周期で定まる遅延を発生できるため、遅延量の変化が小さいという利点がある。
【0032】
一例としては、非特許文献1において、DLL(Delay Lock Loop)で多相のクロックを発生し、このクロックを内部で用いるDRAMが発表されている。
【0033】
しかしながら、DLLを用いる場合、DLLの駆動電流が大きく、チップの動作時消費電流が増加してしまう。また、DLLはクロックが供給されてから、内部の遅延がクロックと同期するまでには所定の時間(約100サイクル)を有するために、DRAMのスタンバイモードにおいてもクロックを止めることが出来ず、スタンバイモードの消費電流が増加する問題がある。
【0034】
そこで、本発明の目的は、電源電圧の変化、温度変化に対してタイミング変動の小さいタイミング生成回路、及び該回路を備えた半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本願において開示される発明のうち、代表的なもの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0036】
本発明によれば、入力クロック信号から、第1の周期を有する第1のクロック信号を生成する第1のクロック生成回路と、
前記入力クロック信号から、第2の周期を有する第2のクロック信号を生成する第2のクロック生成回路と、
前記第1のクロック信号と、前記第2のクロック信号と、活性化信号と、遅延時間を選択する選択信号とを受け、前記活性化信号の活性化から、前記選択信号によって規定される、前記第1の周期の所定倍の時間と、前記第2の周期の所定倍の時間とを合成した時間に対応した遅延量、遅延させたタイミング信号を出力するタイミング生成回路と、を備えた半導体装置が提供される。
【0037】
本発明においては、前記第1の周期をT1、前記第2の周期をT2、前記選択信号で規定される値を非負の整数m、nとすると、前記タイミング生成回路は、
前記第1のクロック信号と、前記活性化信号と、前記mとを入力し、前記活性化信号が活性化されたのち、前記第1のクロック信号の有効エッジから、m・T1の遅延量で疎調タイミング信号を生成する疎調遅延回路と、
前記第2のクロック信号と、前記疎調遅延回路からの前記疎調タイミング信号と、前記nとを入力し、前記疎調タイミング信号が出力されたタイミングから、n・T1の遅延量で微調タイミング信号を生成する微調遅延回路と、
を備え、前記活性化信号が活性化されてから、m・T1+n・T2の遅延時間で出力される前記微調タイミング信号が、前記タイミング生成回路からの前記タイミング信号をなす構成としてもよい。
【0038】
本発明においては、前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を受け、制御信号を生成するコントロール回路をさらに備え、前記コントロール回路は、
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号をサンプリングクロックとして、前記活性化信号をサンプルするフリップフロップと、
前記活性化信号を遅延させる遅延回路と、
一の動作モードにおいて、前記フリップフロップによる前記活性化信号のサンプル出力を前記制御信号として出力し、
別の動作モードにおいて、前記遅延回路により前記活性化信号を遅延させた信号を、前記制御信号として出力する回路と、
を備えた構成としてもよい。
【0039】
本発明においては、前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を受け、制御信号を生成するコントロール回路をさらに備え、前記コントロール回路は、
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号をサンプリングクロックとして、前記活性化信号をサンプルするフリップフロップと、
前記活性化信号を遅延させる遅延回路と、
動作モードを制御する所定の制御信号に基づき、前記遅延回路の出力をマスクする第1の論理回路と、
前記フリップフロップの出力と前記第1の論理回路の出力とを入力する第2の論理回路と、
を備え、
一の動作モードにおいて、前記第1の論理回路は前記遅延回路の出力をマスクし前記第1の論理回路の出力が所定の固定値に設定される場合、前記第2の論理回路は、前記フリップフロップが前記タイミング信号でサンプルした活性化信号を前記制御信号として出力し、
別の動作モードにおいて、前記フリップフロップの出力が所定の固定値に設定され、前記第1の論理回路では前記遅延回路の出力をマスクせず、前記第2の論理回路は、前記第1の論理回路の出力に基づき、前記制御信号を出力する構成としてもよい。
【0040】
本発明においては、前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を受け、制御信号を生成するコントロール回路をさらに備え、前記コントロール回路は、
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号をサンプリングクロックとして、前記活性化信号をサンプルするフリップフロップと、
前記活性化信号を遅延させる遅延回路と、
動作モードを制御する信号に基づき、前記活性化信号を、前記遅延回路に入力するか、前記遅延回路をスキップさせる第1の切替回路と、
前記動作モードを制御する信号に基づき、前記第1の切替回路で前記遅延回路をスキップした場合、前記第1の切替回路からの前記活性化信号を前記フリップフロップに入力し、前記第1の切替回路にて前記活性化信号を前記遅延回路に入力した場合、前記遅延させた活性化信号を前記フリップフロップを経由せずに出力する第2の切替回路と、
を備えた構成としてもよい。
【0041】
本発明においては、前記遅延回路がインバータ列を含む。
【0042】
本発明においては、前記タイミング生成回路は、前記制御信号として少なくとも第1、第2の制御信号を出力し、少なくとも第1、第2の前記コントロール回路を備え、
第1の前記コントロール回路は、前記活性化信号と、前記タイミング生成回路から出力される前記第1のタイミング信号を受け、第1の制御信号を出力し、
第2の前記コントロール回路は、第1の前記コントロール回路から出力される前記第1の制御信号を前記コントロール回路に入力される前記活性化信号として受け、前記タイミング生成回路から出力される前記第2のタイミング信号を受け、第2の制御信号を生成する。
【0043】
本発明においては、前記遅延時間を選択する前記選択信号を記憶するタイミングレジスタをさらに備え、前記選択信号の値が可変自在に設定される構成としてもよい。
【0044】
本発明においては、前記タイミングレジスタの値は、モードレジスタセット時に設定される構成としてもよい。
【0045】
本発明においては、前記タイミング生成回路からの前記タイミング信号をクロック端子に受け、タイミング信号に応答して活性化信号をサンプルする回路をさらに備え、前記タイミング生成回路にて出力させたタイミング信号を、アクティベートに必要な制御信号として用いる構成としてもよい。
【0046】
本発明においては、複数のビット線と複数のワード線の交差部にメモリセルを備えたメモリアレイを備え、
前記アクティベートに必要な制御信号として、
ビット線のプリチャージ回路の非活性化、
ワード線の活性化、
センスアンプの活性化のうち、
少なくとも1つ以上の動作に、前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を用いる構成としてもよい。
【0047】
本発明においては、前記タイミング生成回路にて出力させたタイミング信号を、リード時に必要な制御信号に用いる構成としてもよい。
【0048】
本発明においては、前記リードに必要な制御信号として、カラムデコーダの活性化、メインアンプ回路の活性化のうち、少なくとも1つ以上の動作に、前記タイミング生成回路の出力信号を用いる構成としてもよい。
【0049】
本発明においては、前記タイミング生成回路に加え、インバータ列を含む遅延回路を備え、前記半導体装置が、待機状態にあるときは、前記タイミング生成回路からの出力信号ではなく、前記アナログ遅延回路を用いて、前記半導体記憶装置の内部動作のタイミングを制御する構成としてもよい。
【0050】
本発明においては、アクセス性能が、前記入力クロックに基づき規定される構成としてもよい。
【0051】
本発明においては、前記タイミング生成回路を制御するためのレジスタを有し、テストモードにおいて、前記レジスタ値を外部に出力する手段を備えた構成としてもよい。
【発明の効果】
【0052】
本発明によれば、電源電圧の変化、温度変化に対してタイミング変動の小さい半導体装置が提供される。また、本発明をDRAM等の半導体記憶装置に適用することで、タイミング設計におけるデッドマージンを削減し、高速アクセス時間又は低消費電流の実現が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0054】
本発明は、第1の周期T1のクロック(CKa)を生成する第1クロック生成回路(Clock A Generator)と、第2の周期T2の第2クロック(CKb)を生成する第2クロック生成回路(Clock B Generator)と、第1クロック(CKa)と、第2クロック(CKb)と活性化信号(PACTV)を入力し、遅延時間を規定する値m、nを非負の整数として、活性化信号(PACTV)が活性化されてから、遅延時間td=m・T1+n・T2のタイミングでタイミング信号を発生するタイミング生成回路(Timing Generator)とを備えている。
【0055】
また、本実施の形態に示される各ブロックを構成するトランジスタは、特に制限されないが公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上に形成される。即ち、ウェルと素子分離領域と酸化膜が形成される工程の後、ゲート電極とソース・ドレイン領域を形成する第1と第2半導体領域とを形成する工程とを含む工程により形成される。MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の回路記号はゲートに丸印、または矢印をつけないものはN型MOSFET(NMOS)を表し、ゲートに丸印、または矢印をつけたP型MOSFET(PMOS)と区別される。以下、MOSFETを簡略化してMOSあるいはMOSトランジスタと呼ぶことにする。なお、本発明は、金属ゲートと半導体層の間に設けられた酸化膜を含む電界効果トランジスタだけに限定されるわけではなく絶縁膜を間に含むMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)等の一般的なFETを用いた回路に適用される。また以下では、DRAM等の半導体記憶装置のタイミング制御信号の生成について説明するが、本発明は、任意の半導体集積回路装置に適用可能であることは勿論である。
【実施例】
【0056】
本発明の一実施例のタイミング生成回路を備えた半導体記憶装置について説明する。図1は、本発明の一実施例の構成を示す図である。図1を参照すると、
第1のクロック信号Ckaと第2のクロック信号CKbと、活性化信号PACTVを入力し、各種タイミング信号を出力する生成回路(Timing Generator)と、
タイミング生成回路(Timing Generator)を制御するタイミングレジスタ(Timing Register)、
ロウ系制御回路(Row Control)、及び、
メモリアレイ(Memory Array)
を備えたDRAM回路の構成が示されている。
【0057】
コマンドデコーダ(Command Decoder)で発行されたコマンド(例えばアクティベートコマンド:PACTV)は、タイミング生成回路(Timing Generator)に入力される。
【0058】
タイミング生成回路(Timing Generator)は、第1の周期T1の第1のクロック信号CKa、第2の周期T2のクロックCKbを入力し、活性化信号PACTVの活性化のタイミングから、所望の遅延時間で各種タイミング制御信号(プリチャージタイミング信号PDELQ、ワード線タイミング信号PMWL、センスアンプタイミング信号PSAN)を発生する。
【0059】
これらのタイミング制御信号は、ロウ系制御回路(Row Control)内のアレイロジック(AL0、AL1、AL2)に入力され、ロウデコーダ(Row Decoder)に入力される。
【0060】
ロウデコーダに入力された各種タイミング信号(プリチャージタイミング信号RDLEQ、ワード線タイミング信号RMWL、センスアンプタイミング信号RSAN)は、ロウデコーダ内のアレイコントロール回路(ARAC)、メインワードドライバ(MWD)、センスアンプコントロール回路(SACTL)を経由して、メモリアレイ制御信号(プリチャージタイミング信号ADLEQ、ワード線タイミング信号AMWL、センスアンプタイミング信号ASAN)として出力される。
【0061】
メモリアレイ(Memory Array)内の内部動作は、これらのタイミング信号を用いて制御されるため、製造プロセスの差や、供給電圧の変動、温度変化等の影響を受けにくく、結果としてアクセス時間を短縮できる。
【0062】
図2は、図1のロウ系制御回路(Row Control)に設けられるアレイロジックAL0の回路構成の一例を示す図である。図2を参照すると、アレイロジック(AL0)は、フリップフロップ(FF0)、アナログディレイ回路(ADLY0)及びアナログディレイ回路(ADLY1)、インバータ(INV1、INV2、INV3、INV4、INV5)、及び、否定論理積回路(NAND1、NAND2、NAND3、NAND4)、論理和回路(OR)、否定論理和回路(NOR)、バッファ(BUF)を備えている。
【0063】
アレイロジック(AL0)に入力される信号は、活性化信号(アクティベート信号)(PACTV)、タイミング信号(PDLEQ)、図1のタイミング生成回路(Timing Generator)のタイミングレジスタ(不図示)からの遅延制御信号MR<0>、NR<0>、セルフリフレッシュモード信号SELFLBであり、出力される信号は、タイミング信号(RDLEQ)及びアレイロジック(AL1)に入力されるN1信号である。また電圧ノードは、node0〜node6として図中に記載している。
【0064】
フリップフロップ(FF0)は、活性化信号PACTVをデータ端子Dに入力し、図1のタイミング生成回路(Timing Generator)からのプリチャージタイミング信号PDLEQをクロック端子CKに入力し、PDLEQの立ち上がりエッジで活性化信号PACTVをサンプルして出力端子Qから出力する。フリップフロップ(FF0)の出力端子Qの出力信号は、インバータINV1を介してノードnode0に出力され、2入力否定論理積回路NAND1の一方の入力端子に入力される。2入力NAND1はnode0とnode6の一方がHighのとき、他方の信号を反転出力するインバータとして機能する。2入力NAND2には、MR<0>、NR<0>が入力され、MR<0>、NR<0>がともにHighのとき、NAND2の出力ノードnode4はLowとなり、ノードnode4の電位をインバータINV4で反転した信号をリセット端子Rに入力するフリップフロップFF0がリセットされる。ノードnode4とセルフリフレッシュモード信号SELFLBは2入力NAND3の入力端子にそれぞれ接続され、2入力NAND3の出力をインバータINV2で反転した信号が論理和回路ORに入力され、ORの出力ノードnode6はNAND1の入力に接続されている。アナログディレイ回路(ADLY0)はPACTVをインバータINV5で反転させた信号を受け該信号を遅延させた信号をnode1に出力し、アナログディレイ回路(ADLY1)はPACTVを遅延させた信号を出力する。アナログディレイ回路(ADLY1)からの遅延出力とPATCVは2入力否定論理和回路NORに入力され、NORは、PACTVとアナログディレイ回路ADLY1からの遅延出力がともにLowの間Highとなる信号をNAND5に出力する。NAND5とインバータINV3を介して、node3には、PACTVのLowからHighヘの立ち上がりエッジをADLY0の遅延時間分遅延させたタイミングでHighからLowへ遷移し、PACTVのHighからLowへの立ち下がりエッジをADLY1の遅延時間遅延させたタイミングでLowからHighへ遷移する信号が出力され、node5がLow、node0がHighのとき、node3の信号波形をNAND1で反転した信号がBUFを介してRELEQとして出力される。このnode5は、node4がHigh(MR<0>=High、NR<0>=High以外)、SELFBがHighのとき、High、それ以外はLowとされる。NAND1の出力はN1としてAL1へ供給される。
【0065】
図3は、図2のアレイロジックAL0の通常動作(Active Mode)の一例を示すタイミング図である。図3に示すように、PDLEQの立ち上がりエッジに応答してRDLEQが立ち上がる。通常動作(Active Mode)時、PDLEQの遅延を制御するタイミング生成回路内のタイミングレジスタのMR<0>がHigh、NR<0>がHigh以外の場合である(後述される図16のタイミングレジスタの設定値がMR<0>=High、NR<0>=High以外の場合)。なお、PDLEQの遅延を制御するタイミング生成回路内のタイミングレジスタ(図16参照)の設定値が0.0とは、図16のMR<0>=High、NR<0>=Highの場合(後述するスルーモード)である。また、通常動作(Active Mode)時に、SELFBはHighとされ、node4はHighとなり、node5、node6はHighとなり、アナログディレイ回路(ADLY0)、アナログディレイ回路(ADLY1)の出力はマスクされる(PACTVが選択される)。すなわち、図3に示すように、PACTVコマンドが入力されると、その後に入力されるPDLEQの立ち上がりエッジに応答して、node0はLowとなり、RDLEQがHighに立ち上がる(活性化する)。RDLEQをLowとする場合(非活性化させる場合)、PACTVがHighからLowに遷移し、PDLEQに単発パルスが入力され、PDLEQの立ち上がりのタイミングでRDLEQがLowとなる。
【0066】
図8は、図2のアレイロジックAL0のセルフモード(Self Mode)の動作の一例を示すタイミング図である。セルフモードの場合、図8に示すように、SELFBが活性化され(Lowとされ)、またPDLEQはLowに設定される。node5はLowとなり、また、node0はHighにセットされる。このため、RDLEQは、PACTVを入力し、立ち上がりエッジを遅延させるアナログディレイ回路(ADLY0)に制御され、アナログディレイ回路(ADLY1)はPACTVの立ち下がりエッジを遅延させる遅延回路として、HighレベルのRDLEQをLowにリセットするときに利用される。
【0067】
図9は、図2のアレイロジックAL0のスルーモード(Through Mode)の動作の一例を示すタイミング図である。スルーモードの場合、クロックが供給される通常の動作において、RDLEQの活性化、非活性化のタイミングをアナログディレイ回路(ADLY0)、アナログディレイ回路(ADLY1)で制御するモードである。このとき、MR<0>=High、NR<0>=Highであり、node4はLowとなり、node5もLowとなる。フリップフロップFF0のリセット端子RはHighとなってリセットされ、node0はHighとなる。すなわち、RDLEQの活性化のタイミングは、PACTVの立ち上がりを遅延させるアナログディレイ回路(ADLY0)で制御される。RDLEQの非活性化のタイミングはアナログディレイ回路(ADLY1)で制御される。
【0068】
次に、図4を用いてアレイロジックAL1の構成を説明する。なおアレイロジックAL1の構成は基本的にはアレイロジックAL0と同様であるため、ここでは相違点に注目して説明する。アレイロジックAL1とAL0の違いは、アレイロジックAL1の入力信号が、アレイロジックAL0の出力信号N1、及びワード線タイミング信号PMWLであることと、出力信号がタイミング信号RMWL、及び出力信号N2となっている点である。
【0069】
アレイロジックAL1の回路動作はアレイロジックAL0と同様である。すなわち、図3における活性化信号PACTVを入力信号N1に、タイミング信号PDLEQをタイミング信号PMWLに置き換えればよい。したがって、基本動作が同じなのでここでは詳細な動作方法の説明を省略する。
【0070】
次に、図5を用いてアレイロジックAL2の構成を説明する。なお、図5に示したアレイロジックAL2の構成は基本的にはアレイロジックAL0、AL1と同様であるため、ここでは相違点に注目して説明する。アレイロジックAL2とAL1の違いは、アレイロジックAL2の入力信号が、アレイロジックAL1の出力信号N2、及びセンスアンプタイミング信号PSANであることと、出力信号がセンスアンプタイミング信号RSANとなっている点である。
【0071】
アレイロジックAL2の回路動作はアレイロジックAL0、AL1と同様である。すなわち、図3における活性化信号PACTVを入力信号N2に、タイミング信号PDLEQをタイミング信号PSANに置き換えればよい。したがって、基本動作が同じなのでここでは詳細な動作方法の説明を省略する。
【0072】
図6は、図1から図5で説明したタイミング生成回路、タイミングレジスタ、ロウ系制御回路、ロウデコーダ、コマンドデコーダを用いて構成したDRAMチップのブロック図の一例である。
【0073】
図6を参照すると、チップセレクト信号/CS、ロウアドレスストローブ信号/RAS、カラムアドレスストローブ信号/CAS、ライトイネーブル信号/WEと不図示のアドレス信号を入力し、コマンドをデコードするコマンドデコーダ(Command Decoder)と、
差動クロックCK、/CK、クロックイネーブル信号CKEを入力し、第1の周期のクロック信号CKaを生成するクロック生成回路(Clock A Generator)と、
差動クロックCK、/CK、クロックイネーブル信号CKEを入力し、第2の周期のクロック信号CKbを生成するクロック生成回路(Clock B Generator)と、
モードレジスタ(Mode Register)と、
タイミングレジスタ(Timing Register)と、
ロウ系制御回路(Row Control)と、カラム系制御回路(Col Control)と、タイミング生成回路(Timing Generator)を備えたコントロールロジック(Control Logic)と、
カラムアドレスバッファ(Column Address Buffer)と、
バースト長分の連続バーストカウンタ(Burst Counter)と、
ロウアドレスバッファ(Row Address Buffer)、
リフレッシュアドレスを生成するリフレッシュカウンタ(Refresh Counter)と、
ロウデコーダアレイ(RDECA)と、
カラムデコーダアレイ(CDECA)と、
メインセンスアンプ(Main Amp)と、
メモリバンクBank0、Bank1、BankNのメモリセルアレイ(Memory Cell Array)と、
データ入出力バッファ(Input Output Buffer)とラッチ回路(Latch Circuit)と ディレイロックドループ(DLL)とを備えたDQ制御回路(DQCTL)と、
DQ制御回路(DQCTL)とメモリセルアレイとの間のデータの受け渡しを制御するデータ系制御回路(Data Control Circuit)、
を備えている。
【0074】
DQS、/DQSはデータストローブ信号、RDQS、/RDQSはリードデータストローブ信号、DMはデータマスク信号、ODTはオンダイターミネート信号、DQはデータである。クロックイネーブル信号CKEは、クロックを有効とするか否かを制御する信号であり、CKEがHighの場合、次のクロックの例えば立ち上がりエッジを有効とする。
【0075】
図6において、コマンドデコーダ(Command Decoder)、タイミングレジスタ(Timing Register)、タイミング生成回路(Timing Generator)、コントロールロジック(Control Logic)のRow Controlと、ロウデコーダアレイ(RDECA)、メモリセルアレイ(Memory Cell Array)が、図1に示した各要素に対応している。なお、モードレジスタ、タイミングレジスタ、コントロールロジック以外の回路及び制御信号の制御方法は、公知のSDRAM/DDR SDRAMなどとほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。以上のような構成とすることで、アクセス性能が、製造プロセスの差や、供給電圧の変動、温度変化等の影響を受けにくいDRAMチップを作成できる。
【0076】
図7は、DRAMチップをセルフリフレッシュモードで動作させる時の信号の伝搬パスを示す図である。図7の回路構成は、前述した図1、図2、図4、図5と同じである。
【0077】
リフレッシュモードにエントリした後、図7の破線がアクセスパスとなる。すなわち、図2において、出力ノードnode0を常にHighレベルに固定するよう制御し、活性化信号PATCVを、フリップフロップ(FF0)を経由して後段の回路に転送するのではなく、図2のアナログディレイ(ADLY0、ADLY1)を経由して後段の回路に転送する。このようにすることで、例えばスタンバイモードの時に、クロックCKa、クロックCKbが供給されない場合にも、リフレッシュカウンタで生成されたリフレッシュコマンドのみでDRAM内部の回路を動作させることが可能となる。
【0078】
なお、スタンバイモードの時には、アレイ内部の動作は、アクティブ時に比べると比較的遅い速度で動作するため、従来型のアナログディレイを用いてタイミング設計をしても特に動作上の問題は生じない。
【0079】
セルフリフレッシュモード(SELFB=Low)において、クロックを供給せずにDRAMチップを制御でき、スタンバイモードの低電力動作と、DRAMチップの安定動作を両立できるという効果が得られる。
【0080】
なお、本発明のタイミング生成回路を用いたDRAMは、上記した構成に限定されるものでないことは勿論である。
【0081】
セルフリフレッシュモード以外の通常のアクティブモードの時においても、アナログディレイを利用してDRAMの内部動作のタイミングを調整してもよい(スルーモード)。
【0082】
すなわち、セルフリフレッシュモードと同様に、プリチャージタイミング信号PDLEQを常にHighレベルに固定する。
【0083】
この場合、フリップフロップ(FF0)を経由しないので、フリップフロップFF0に必要なセットアップ・ホールドマージンが不要となる。すなわち、フリップフロップFF0のセットアップ・ホールドマージンを削除できることから高速動作を可能としている。
【0084】
図10は、図2に示したアレイロジックの変形例を示す図である。すなわち、図10は、タイミング生成回路(Timing Generator)で生成した各種タイミング信号PDLEQ、PMWL、PSANを、ロウ系制御回路(Row Control)と、ロウデコーダ(RDEC)の両方に入力する構成とした場合の、図1のアレイロジック(AL0)とアレイコントロール(ARAC)の構成の一例を示す図である。
【0085】
図10に示したアレイロジックAL0の構成と、図2に示したアレイロジックAL0の構成との違いは、図10では、相補型のスイッチSW0、SW1、SW2が追加されている点である。AL0のスイッチSW0、SW1、SW2は、CMOSトランスファゲートからなり、アレイコントロールARACのスイッチSW3、SW4もCMOSトランスファゲートからなる。SW0、SW3はnode3がHighのときオンし、SW1、SW2、SW4はnode3がLowのときオンする。node3は図2のnode5に対応し、SELFBがHigh、NAND2の出力がHigh(MR<0>=High、NRM0>=High以外)のときHigh、それ以外Lowとなる。
【0086】
SRラッチ回路(LATCH)は、図2のSRラッチ回路と同様の構成とされ、3入力NAND2は、リセット信号VRSTBと、タイミング信号PDLEQの反転論理と、NAND1の出力とを入力する。SRラッチ回路(LATCH)の2入力NAND1は、活性化信号PACTVとNAND2の出力を入力する。リセット信号VRSTBがLow、又は、タイミング信号PDLEQがHigh、又はNAND1の出力がLowのとき、NAND2の出力node3はHighに設定され(PACTVがHighのときNAND1の出力はLow)、node3がHighの状態で活性化信号PACTがLowのとき、NAND1の出力はHighになり、リセット信号VRSTBがHigh、タイミング信号PDLEQがLowのとき、NAND2の出力node3はLowに設定される。
【0087】
図10では、図2のフリップフロップ(FF0)は、アレイコントロール(ARAC)に配置されている。
【0088】
通常の動作時(アクティブモード)に、node3がHighとされ、スイッチSW0、SW3がオンし、スイッチSW1、SW2、SW4はオフし、PACTV、SW0、node0、RDLEQ、node4、SW3、node5、ADLEQというアクセスパスを経由するよう制御する。
【0089】
セルフリフレッシュモードやスルーモードの時には、スイッチSW1、SW2、SW4はオンし、スイッチSW0、SW3がオフし、PACTV、SW1、node1、node2、SW2、RDLEQ、SW4、node5、ADLEQというアクセスパスを経由するように制御する。
【0090】
図11は、図10に示した回路の通常動作(アクティブモード)における動作の一例を示すタイミング図である。node3がHighとされ、スイッチSW0、SW3がオンし、活性化信号PACTVがHighに設定されると、図10のnode4のレベルがHighレベルになり、プリチャージタイミング信号PDLEQのパルスが入力されると、PDLEQの立ち上がりエッジでFF0がnode4の信号をサンプル出力し、node5にタイミング信号が出力され、レベル変換回路(PMOSトランジスタPM1、PM2、NMOSトランジスタNM1、NM2)にて高電位VPP側にレベル変換され、反転バッファ(INVK:厚膜インバータ)を介してメモリアレイ側に、プリチャージタイミング信号ADLEQが転送される。
【0091】
このように、タイミング生成回路で発生したタイミング制御信号を、アレイコントロール(ARAC)に入力すると、よりタイミング信号の遅延時間のバラツキを低減できる。その理由は、クロックに同期して生成したタイミング制御信号を、よりプリチャージ回路に近い回路ブロックに入力するからである。
【0092】
図2に示した例では、タイミング制御信号をロウ系制御回路(Row Control)に入力する例を示した。例えばプリチャージタイミング信号RDLEQを例にとると、アレイロジックAL0から出力された信号RDLEQが、実際にプリチャージ回路に入力されるまでの遅延時間は、プロセスの製造バラツキや、電源電圧の揺らぎ、温度変化等の影響を受けることになる。
【0093】
一方、タイミング生成回路(Timing Generator)からアレイロジック(AL0)、アレイコントロール(ARAC)までは、タイミング信号の出力をデジタル的に制御するので、上述したような遅延時間のバラツキは生じない。
【0094】
図10において、アレイコントロール(ARAC)から出力された信号ADLEQが、実際にプリチャージ回路に入力されるまでの遅延時間は、プロセスの製造バラツキや、電源電圧の揺らぎ、温度変化等の影響を受けることになる。
【0095】
一方、タイミング生成回路(Timing Generator)からアレイコントロール(ARAC)までは、タイミング信号の出力をデジタル的に制御するので、上述したような遅延時間のバラツキは生じない。
【0096】
このように、図10と図2の構成を比較した場合、図10の構成のほうが、デジタル制御されたタイミング制御信号の出力ノードから、実際にプリチャージ回路にそのタイミング信号が入力されるまでの遅延時間が短くなる。言い換えれば、タイミング制御信号の制御対象である回路にできるたけ近い回路ブロックに、デジタル制御したタイミング信号を入力した方が、タイミング信号の遅延時間のバラツキは小さく抑えられることになる。
【0097】
したがって、図10の構成を用いることで、タイミング信号の遅延時間のバラツキをより効果的に抑えることができる。その結果、DRAMの内部動作のタイミングマージンを最小限にでき、アクセス時間を高速化できる。
【0098】
図12は、本実施例のタイミング生成回路とそれを用いたDRAMチップの電源投入及び初期化のシーケンスの一例を示した図である。
【0099】
はじめに全電源を投入する(Apply all power)(ステップS1)。
【0100】
次にクロックを入力する(Start Clock)(ステップS2)。
【0101】
その後プリチャージオールコマンドを入力する(Precharge all)(ステップS3)。
【0102】
次にモードレジスタコマンド(2)を入力する(EMRS(2) command)(ステップS4)。
【0103】
なお図中にあるモードレジスタコマンドEMRS(2)、モードレジスタコマンドEMRS(1)、モードレジスタコマンドMRSの具体的な内容は、例えば非特許文献1に開示されるような、一般的なDRAMチップと同等であるのことから、本明細書では詳細な説明は省略する。
【0104】
図13は、複数あるモードレジスタコマンドの中の、モードレジスタコマンドMRS(図6のMode Register)の一例を示す図である。例えば、アドレスフィールドADDRESS FIELDに入力された値によって、
・動作モードがノーマル(Normal)なのか、テストモード(Test)であるのか、
・バーストタイプ(Burst Typ)eがシーケンシャル(Sequential)かインターリーブ(Interleave)であるかが選択される。
【0105】
再び図12を参照すると、次のモードレジスタコマンドEMRS(3)では、タイミング生成回路の制御情報を設定する(ステップS5)。まずDRAMチップのアクセス性能AC Specをリードする(ステップS51)。
【0106】
このとき、図14に示すように、各アドレスフィールドにはカラムレイテンシCL、アクティブ−カラムコマンドディレイtRCD及びプリチャージコマンド期間tRPなどのアクセス性能がクロック数で記憶されている。
【0107】
例えば図14に示した例では、
・CL(CAS Latency)は8クロック、
・tRCD(Active to read and write command delay)は8クロック、
・tRP(Row Precharge)は8クロック
という情報をモードレジスタに記憶する。
【0108】
図12を参照すると、次にリードしたモードレジスタ情報の、アクセス性能AC Specに対応した数値をタイミングレジスタ(Timing Register)にロードする(ステップS52)。タイミングレジスタにロードする情報はDRAMチップ外部のROMに記憶しておくか、DRAMチップ内部のフューズを切断するなどして記憶しておけばよい。
【0109】
図15は、DRAMのあるアクセス性能スペックにおける、DRAM内部のタイミング信号の制御情報の一部を示した図である。図15(a)には、tRCDのスペックと、PDLEQ、PMWL、PSAN、図15(b)には、tRPのスペックとPDLEQ、PMWL、PSANの対応の一例が示されている。
【0110】
図14に示す例では、tRCDは8クロック、tRPは8クロックとアクセス性能を設定したので、図15においても、それぞれ8クロックの場合について説明する。
【0111】
アクティベートコマンドPACTVの入力からカラムコマンドが入力されるまでのアクセス時間tRCDにおいて、DRAM内部の動作に必要なタイミング制御信号は、前述したようにプリチャージタイミング信号PDLEQ、ワード線タイミング信号PMWL、センスアンプタイミング信号PSANである。
【0112】
ここで、tRCDは8クロックであり、8クロックの行に記載されている各タイミング信号に対応した数値の意味は、例えばプリチャージタイミング信号PDLEQは、アクティベートコマンドPACTVが入力された直後のクロックから1.4クロックで出力するように制御する、という意味である。
【0113】
なお、1.4クロックの意味は、クロックCKaの1クロックサイクル分と、クロックCKbの4クロックサイクル分の合計の時間を意味する。
【0114】
同様に、ワード線タイミング信号PMWLは、2.3クロック、センスアンプタイミング信号PSANは4.7クロック目で、それぞれタイミング生成回路(Timing Generator)から出力する。プリチャージコマンド期間tRPについても同様である。
【0115】
また、図15に示すように、アクセス性能tRCDが8クロック以外の場合においても、各アクセス性能に応じたタイミング信号出力時間の情報テーブルを予め記憶しておく。
【0116】
これらの情報はフューズもしくはROMに記憶されており、図12に示すように、モードレジスタコマンドEMRS(3)において、タイミングレジスタ(Timing Register)に書き込まれる(ステップS53)。
【0117】
図12を参照すると、続いてモードレジスタコマンドEMRS(1)(ステップS6)、モードレジスタコマンドMRS(ステップS7)、プリチャージオール(ステップS8)、オートリフレッシュ(ステップS9)、モードレジスタコマンドMRS(ステップS10)、オンチップドライバキャリブレーション(ステップS11)と設定がなされ、通常の動作を受け付けられる待機状態となる(ステップS12)。以上が電源投入および初期化のシーケンスである。
【0118】
なお、上記で説明したタイミングレジスタの設定値をDQパッドに出力できるようにしておくと使い勝手がよい。
【0119】
例えばテストモードの時にタイミングレジスタ(Timing Register)の値を外部に出力できれば、デバッグ時間の高速化につながる。DQパッドに出力する手段としては、例えばJTAG(Joint Test Action Group)で規定されているような一般的な手法を用いればよい。
【0120】
また、本実施例において、図6のタイミングレジスタ(Timing Register)では、テストモードでその設定値の変更も可能である。テストモードでタイミングレジスタ(Timing Register)の設定値を変更できれば、マスク設計後のタイミング調整が可能となり、チップの歩留まり向上に大きく寄与できる。
【0121】
図16(a)に、図1又は図6に示したタイミング生成回路(Timing Generator)の構成、図16(b)にその動作波形の一例を示す。
【0122】
タイミング生成回路(Timing Generator)には、コマンドデコーダ(Command Decoder)からのデコード信号とリセット信号RST、クロック生成回路から、周期がT1のクロックCKaと、周期がT2のクロックCKbが入力される。
【0123】
タイミング生成回路(Timing Generator)は、粗調遅延回路(CD)と微調遅延回路(FD)とを有する。粗調遅延回路(CD)は、粗調遅延レジスタ(CDR)によって制御され、微調遅延回路(FD)は微調遅延レジスタ(FDR)によって制御される。粗調遅延レジスタ(CDR)と微調遅延レジスタ(FDR)は、図6のタイミングレジスタ(Timing Register)を構成する。粗調遅延回路(CD)には、図6のクロック生成回路(Clock A Generator)で生成されたクロックCKaが入力され、コマンドデコーダからの活性化信号PACTVが活性化された時点でのクロックCKaの立ち上がりエッジからm・T1だけ遅れた粗調タイミング信号CTを発生する。ここでmの値は、粗調遅延レジスタより伝達され、図16(b)では、m=2の場合を示している。
【0124】
微調遅延回路(FD)には、図6のクロック生成回路(Clock B Generator)で生成されたクロックCKbが入力され、粗調タイミング信号CTが出力された時点から、n・T2だけ遅れた微調タイミング信号を出力する。図16(b)では、ワード線活性化信号PMWL(図1参照)を発生する例が示されている。なお、nの値は微調遅延レジスタ(FDR)より伝達され、図16(b)の例ではn=3の場合を示している。
【0125】
なお、図16には、簡単のため、タイミング生成回路(Timing Generator)が粗調遅延回路(CD)と微調遅延回路(FD)を1組だけ含む構成が示されているが、タイミング生成回路(Timing Generator)が、図1のPDLEQ、PMWL、PSANを生成する場合、粗調遅延回路(CD)と微調遅延回路(FD)を3組備え、それぞれの組の微調遅延回路(FD)から、PDLEQ、PMWL、PSANを生成する。
【0126】
図16(b)に示すように、活性化信号PACTVが活性化されたクロックCKaのエッジ(#0)から、ワード線活性化信号PMWLまでの遅延時間は、m・T1+n・T2で表され(図16(b)の例ではL=1となる)、mの値を増やす毎にT1分だけ増加し、nの値を増やす毎ごとにT2分だけ増加する。
【0127】
このタイミング生成回路を用いると、微調タイミング信号は、周期T1、T2、L、m、nできまるため、温度変化やデバイスのばらつきによる変動を受けにくい。これらの影響を受けるのは、全体に比べると小さい固定遅延分(実際の回路ではクロック信号が回路内部を通過する部分の固定遅延分、即ち、クロック周期に依存しないで発生する遅延時間)のみであり、全体の遅延に対する変動分の割合を大きく減少することができる。
【0128】
なお、CKbとしてクロック周期T2について互いにT2/L位相が異なるL相クロックを用いてもよいことは勿論である。以下では、図6のクロック生成回路(Clock A Generator)が外部クロックCK(/CK)に同期した周期T1のCkaを生成し、図6のクロック生成回路(Clock A Generator)が外部クロックCK(/CK)に同期した周期T2のCkbを生成し、L=1の場合について、粗調遅延回路CD、微調整回路FDの構成の一例について説明する。図35は、図16の粗調遅延回路CDの構成を示す図である。
【0129】
図35は、図16(a)の疎調遅延回路(CD)の回路構成の一例を示す図である。図35を参照すると、疎調遅延回路(CD)は、複数のフリップフロップ(FF1〜FF8)をカスケード接続してなるシフトレジスタ(クロックを計数するカウンタとして機能)を有し、疎調遅延レジスタ(CDR)からのm選択信号MR<0:7>とシフトレジスタの該当する段の出力とに基づき、オンするCMOS型のトランスファゲート(TG0、TG1、・・・TG7)を選択することにより、クロックA(CKa)をm周期分遅延させた疎調タイミング信号(CT)を生成する。
【0130】
ANDゲート(AND8)は、活性化信号(ACT)とクロック(CKa)を入力し、活性化信号(ACT)が活性状態(High)のときに、クロック(CKa)を伝達してクロック(CKc)として出力し、一方、活性化信号(ACT)が活性状態(Low)のときに固定値Lowを出力する(クロックをマスクする)。
【0131】
複数のトランスファゲート(TG0、TG1、・・・TG7)はクロック(CKa)を共通に入力し、出力はノード(N0)に共通に接続されている。ノード(N0)は、インバータ(INV2)、インバータ(反転バッファ)(INV3)を介してCTに接続される。
【0132】
m選択信号のうち活性化されたMR<0>に対応するトランスファゲートTG0は、次段のフリップフロップFF1の出力Q1がLowのとき、選択的にオンとされ、CKcをCTとして出力し、次のクロックサイクルでFF1の出力Q1がHighとなると、TGiはオフし、この結果、CTとしてワンショットパルスが出力される制御が行われる。
【0133】
また、m選択信号のうち活性化されたMR<i>(ただし、iは1〜7)に対応するトランスファゲートTGiは、対応する段のフリップフロップFFiの出力QiがHighであり、且つ、次段のフリップフロップFFi+1の出力Qi+1がLowのとき、選択的にオンとされ、CKcをCTとして出力し、次のクロックサイクルで対応する段のFFiの出力QiがHigh、且つ、次段のFFi+1の出力Qi+1がHighとなると、TGiはオフし、この結果、CTとしてワンショットパルスが出力される制御が行われる。なお、INV2の出力をゲートに受け、ソースが接地され、ドレインがノード(N0)に接続されたNMOSトランジスタ(NM1)は、INV2の出力がHighのときオンしノード(N0)から電荷を放電し接地電位とする。
【0134】
より詳細には、m選択信号MR<0:7>のうちMR<0>と、FF1の出力Q1を反転するインバータ(INV1)の出力とを入力するNANDゲート(NAND0)と、INV1の出力とMR<0>とを入力するANDゲート(AND0)の出力は、トランスファゲート(TG0)のPMOSトランジスタとNMOSトランジスタのゲートにそれぞれ接続される。活性化信号(ACT)、MR<0>が活性状態(High)のとき、FF1の出力Q1がLowの場合、NAND0、AND0の出力がそれぞれLow、Highとなり、TG0がオンする。活性化信号(ACT)、MR<0>が活性状態(High)のとき、FF1の出力Q1がHighとなると、NAND0、AND0の出力はそれぞれHigh、Lowとなり、TG0はオフする。すなわち、活性化信号(ACT)が活性化された時点のサイクル0(クロックのCKcの立ち下がりエッジは0発)で、TG0がオンし、CKaをノードN0に出力しバッファ(INV2、INV3)を介してCTに出力する。
【0135】
1段目のFF1のデータ入力端子(D)は電源(VDD)に接続され、FF1のクロック端子(CK)には、CKcをインバータで反転した信号が入力され、FF1の出力Q1は、次段のFF2のデータ入力端子(D)に接続されるとともに、NOR回路(NOR1)に反転入力(負論理入力)で入力される(したがって、NOR1のこの入力にはFF1の反転出力端子Q1B(不図示)を接続してもよい)。FF1の出力Q1は、前述したようにINV1を介して、AND0に入力される。NOR1の他の入力には、次段のFF2の出力Q2が入力され、NOR1の出力はAND1に入力される。ここで、NOR1は、FF1の出力Q1がHigh、FF2の出力Q2がLowのとき、Highを出力し、それ以外はLowを出力する。MR<1>とNOR1の出力とを入力するNAND1と、NOR1の出力とMR<1>とを入力するAND1の出力は、トランスファゲートTG1のPMOSトランジスタとNMOSトランジスタのゲートにそれぞれ接続される。
【0136】
活性化信号(ACT)、MR<1>が活性状態(High)のとき、FF1が電源電位をCKcの立ち下がりエッジでサンプルした結果、その出力Q1がHigh、FF2の出力Q2がLowの場合(FF2までは電源電位はシフトされていない状態)、NOR1の出力がHighとなり、NAND1、AND1の出力はそれぞれLow、Highとなり、TG1がオンする。活性化信号(ACT)、MR<1>が活性状態(High)のとき、FF1の出力Q1、FF2の出力Q2がともにHighとなると(FF2まで電源電位がシフトされると)、その時点でNOR1の出力がLowとなり、NAND1、AND1の出力はそれぞれHigh、Lowとなり、TG1はオフする。すなわち、活性化信号(ACT)が活性化された時点から1発目のクロックCKcの立ち下がりに応答して、TG1がオンし、クロックCKcをノードN0に出力しバッファ(INV2、INV3)を介してCTに出力する。TG1がオンのときCKaのHighからLowへの遷移に応答してノードN0はNMOSトランジスタNM1を介して接地端子に放電される。つづいて2発目のクロックCKcの立ち下がりに応答してTG1はオフする。
【0137】
後段のFF2〜FF7についても同様の構成とされる。なお、FF8の出力は前段のFF7に対応するNOR7に入力される。FF1〜FF8は、リセット端子(R)にRSTが共通に接続され、RSTがHighのとき、出力端子Q1〜Q8はLowにリセットされる。FF1は1発目のCKcの立ち下がりエッジに応答してHigh電位(電源電位)をサンプル出力する。FF2〜FF7はそれぞれ2〜7発目のCKcの立ち下がりエッジに応答して前段のFF1〜FF6より出力されるHigh電位をサンプル出力する。FF8は、7発目のCKcの立ち下がりエッジに応答してFF7より出力されるHigh電位をサンプル出力する。
【0138】
図36は、図35の疎調遅延回路(CD)の動作を説明するためのタイミング図である。クロックCKa(周期T1)を活性化信号(PACTV)とゲートAND8でANDをとったものをCKcとし、FF1〜FF8よりなるシフトレジスタにシフトクロックとして入力される。シフトレジスタはCKcを反転した信号をクロックに入力しているため、立ち下がりエッジでQ1〜Q7へとHigh電位が1クロックサイクルずつ転送されていく。なお、図36では、活性化信号(PACTV)がHighとなった時点以降のクロックサイクル0〜3でQ1〜Q4がCKcの立ち下がりエッジに応答して順次High電位となり、クロックサイクル4でRSTがHighに設定されて、FF1〜FF8の出力Q1〜Q8はLowにリセットされる。
【0139】
活性化信号(PACTV)が活性化されてから、クロックサイクル1のCKcの立ち下がりエッジ(2回目の立ち下がりエッジ)で、FF2の出力端子Q2がLowからHighに遷移する。m=2の場合、MR<2>がHighとされており、セレクタ(AND2、NAND2、NOR2)を通してトランスファゲート(TG2)が導通状態とされる。すなわち、MR<2>がHigh、FF2の出力Q2がHigh、且つ、FF3の出力Q3がLowのときに、NOR2の出力はHigh、ゲートNAND2の出力がLow、ゲートAND2の出力がHighとなり、トランスファゲートTG2のPMOSトランジスタとNMOSトランジスタがともにオンする。この状態で、CKcの2つ目の立ち上がりエッジは、TG2を通過しノード(N0)において、2・T1+tcの遅延を発生する。
【0140】
活性化信号(PACTV)が活性化されてからクロックサイクル2のCKcの立ち下がりエッジ(3回目の立ち下がりエッジ)以降、FF2の出力Q2がHigh、且つ、FF3の出力Q3がHighとなるため、ゲートNOR2の出力はLow、NAND2の出力がHigh、AND2の出力がLowとなり、TG2のPMOSトランジスタとNMOSトランジスタがともにオフし、非導通となる。
【0141】
クロックサイクル2において、ノード(N0)に伝達されたクロックCKcのパルスはインバータINV2、INV3を介して疎調タイミング信号(CT)として出力される。ノード(N0)に伝達されたクロックCKcがHighからLowに遷移すると、インバータINV2の出力はHighとなり、パストランジスタNM1がオンし、ノード(N0)の電荷は放電され、ノード(N0)はLow電位となる。
【0142】
これによって、疎調タイミング信号(CT)は、CDRからのm(MR<0>〜<7>)で規定される遅延m・T1+tcを有する、単発パルス(ワンショットパルス)を発生できる。ここで、tcは、クロックパルスCKaが図35の疎調遅延回路(CD)内を通過する場合の遅延量である。例えば、AND8、トランスファゲート、INV2、INV3の各伝搬遅延時間の和に対応する。
【0143】
図35の疎調タイミング発生回路(CD)は、温度やプロセスばらつきに対して変動の小さい遅延を発生することができる。また、シフトレジスタの出力自体を疎調タイミングとして出力するのではなく、前のクロックサイクルのCKcの立ち下がりエッジで、CKcが通るトランスファゲートを事前に導通状態(オン状態)としている。このため、クロックが通過するパスが短くなり、出力とクロックエッジの時間差を減らすことが出来る。例えば、図36において、MR<2>がHighのとき、クロックサイクル1のCKcの立ち下がりエッジでFF2の出力Q2がHighに立ち上がり、これを受けてTG2を導通状態(オン状態)としておき、クロックサイクル2のCKcのHighパルスをTG2を介してノードN0に伝達させるようにしている。クロックCKcがノードN0に出力されるまでに通過するパスは、導通状態となっているTG2のみであり、出力とクロックCKcのエッジの時間差を減らしている。したがって、疎調タイミング信号(CT)の、プロセス、電圧、温度の変化による遅延時間の変動による影響を抑制している。
【0144】
特に制限されないが、クロックCKbはクロックCKaの周波数を逓倍したクロックとしてもよい。この場合、図16(a)の微調タイミング発生回路(FD)は、活性化信号として前段の疎調タイミング発生回路(CD)からの出力信号CTに基づき生成された信号ACTを用い、入力クロックとしてCKbを用い、遅延を決めるnを微調タイミングレジスタ(FDR)から入力する以外、図35の構成と同様な構成としてもよい。図37に、図16の微調タイミング発生回路(FD)の構成の一例を示す。なお、図37において、図35と同一機能の要素には同等の参照符号が付されている。図37を参照すると、疎調タイミング発生回路(CD)からの出力信号CTのHighパルスを受けてセットされるSRラッチ(LATCH:NORゲートにより構成される)の出力が活性化信号(ACT)として用いられる。
【0145】
図37の構成では、SRラッチ(LATCH)はリセット信号RSTのHighを受けてリセットされ、活性化信号(ACT)がLowにリセットされる。SRラッチ(LATCH)は、疎調タイミング信号CTのHighを受けてセットされ、ACTはHighとなる。ACTとCKbをAND9でANDをとった信号の反転信号がクロックCKdとしてFF1〜FF9のクロック端子に共通に入力される。FDRからNR<3>がHigh(他はLow)の場合クロックCKdにより、対応するFF3(不図示)にまでHigh(電源電位)が転送された時点でトランスファゲートTG3(不図示)がオンし、ノードN0にCKdのパルスが伝搬し、PMWLとして出力される。図37の回路の動作は、クロック周期がT2と、図35の回路と異なるほかは、図35の回路の動作と基本的に同一である。
【0146】
図38に、図37の回路において、n=3の(NR<3>=High)の場合の動作の一部を説明する。なお、図38のクックサイクル0〜5は、図36のクロックサイクル3の拡大図に相当しており、リセット信号RSTはHighのままである(FF1〜FF4の出力Q1〜Q4もHighになった後、RSTがHighになるまでHighを保持)。図38に示すように、クロックサイクル3において、ノード(N0)に伝達されたクロックCKdのパルスはインバータINV2、INV3を介してタイミング制御信号PMWLとして出力される。ノード(N0)に伝達されたクロックCKdがHighからLowに遷移すると、インバータINV2の出力はHighとなり、パストランジスタNM1がオンし、ノード(N0)の電荷は放電され、ノード(N0)はLow電位となる。
【0147】
これによって、タイミング制御信号PMWLは、CTの立ち上がりエッジからn(NR<0>〜<8>)で規定される遅延n・T2+tfで立ち上がる、単発パルス(ワンショットパルス)とされる。ここで、tfは、クロックパルスCKbが図37の微調遅延回路(FD)内を通過する場合の遅延量である。例えば、SRラッチ(LATCH)、AND9、トランスファゲート、INV2、INV3の各伝搬遅延時間の和に対応する。
【0148】
図36、図38のタイミング動作により、図16(b)に示すように、活性化信号PACTVがHighへの立ち上がりから、2・tCKa(=T1)+3・tCKb(=T2)のタイミングでPWMLが立ち上がる。
【0149】
なお、図35乃至図38を参照して説明したタイミング生成回路(Timing Generator)は一例を示したものであり、図16に示した機能・動作を実現するものであれば、任意の回路構成としてもよい。また、CKbとしてタイミング位相が互いに(T2/L)離間したL相クロックを用い(上述した例は、L=1の単相クロックの場合であるが、Lを2以上の整数としてもよい)、活性化信号(PACTIV)が活性化された時点における、第1のクロックの有効エッジ(立ち上がりエッジ)から、タイミング信号の有効エッジ(立ち上がりエッジ)までの遅延時間tdが、T1のm倍の遅延時間m・T1と、(T2/L)のn倍の遅延時間n・(T2/L)の和、
td=m・T1+n・(T2/L)
となるように構成してもよい。この場合、図16において、疎調遅延回路(CD)は、活性化信号(PACTV)が活性化された時点における第1のクロック(CKa)の有効エッジから、m・T1の遅延量で疎調タイミング信号(CT)を出力し、微調遅延回路(FD)は、活性化信号(PACTV)の活性化されたタイミングでの第1のクロック(CKa)の有効エッジと、同時または直後のタイミングに有効エッジをもつ第2のクロック(CKb)の検出結果に基づき、活性化信号の活性化されたタイミングにおける第1のクロックの有効エッジから、mサイクル目に疎調タイミング信号(CT)の有効エッジと同一タイミングの有効エッジを持つ第2のクロックを導出し、導出された第2のクロックがL相の第1相となるように第2のクロック群を並び替えることでL相の微調クロック群を生成し、生成されたL相の微調クロック群に基づき、n・(T2/L)の遅延量の微調タイミング信号を出力するようにしてもよい。あるいは、微調遅延回路(FD)は、疎調遅延回路(CD)からの疎調タイミング信号(CT)をL相の第2のクロック群のタイミングでそれぞれサンプルし、サンプルした信号を基準に遅延n・(T2/L)の信号を生成し、そのうち1つを選択してn・(T2/L)分遅延させた微調タイミング信号を出力するようにしてもよい。
【0150】
図17は、本実施例のタイミング生成回路(Timing Generator)を用いたDRAMチップの、アクティベート時の動作波形である。
【0151】
図17に示す例は、tRCDが8クロックにおける各タイミング信号の動作である。まず活性化信号PACTVが入力される。
【0152】
次に所望のタイミング、すなわち活性化信号PACTVが入力された直後のクロック#0から数えて1・CKaクロック時間に、4・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後に、プリチャージタイミング信号PDLEQが、タイミング生成回路Timing Generatorより出力され、アレイロジックAL0に入力される。
【0153】
同様に、ワード線タイミング信号PMWLが2・Ckaクロック時間に3・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後にアレイロジック(AL1)に入力される。
【0154】
さらに、4・CKaクロック時間に7・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後にセンスアンプタイミング信号PSANがアレイロジック(AL2)に入力される。
【0155】
それぞれのタイミング信号は、アレイコントロール(ARAC)、メインワードドライバ(MWD)、センスアンプコントロール(SACTL)を経由して、タイミング信号ADLEQ、AMWL、ASANとしてメモリセルアレイ(Memory Cell Array)に入力される。
【0156】
図18は、図17におけるDRAM回路ブロックの動作タイミングを示した図である。コマンドデコーダ(Command Decoder)、ロウ系制御回路(Row Control)、ロウデコーダ(RDEC)、メモリセルアレイ(Memory Array)の動作時間を横軸にとっている。
【0157】
なお、図18において、DLEQは、プリチャージタイミング信号ADLEQが入力されてから、アレイコントロール(ARAC)から最も離れたアレイ内のプリチャージ回路が非活性化されるまでの時間である。
【0158】
また、SWLは、ワード線タイミング信号AMWLが入力されてから、メインワードドライバ(MWD)から最も離れたアレイ内のワード線が立ち上がるまでの時間である。
【0159】
また、DLは、センスアンプタイミング信号ASANが入力されてから、センスアンプコントロール(SACTL)から最も離れたアレイ内のデータ線が充分に振幅するまでに要する時間である。簡単に言い換えれば、動作時間のワーストケースセルにおけるアクセス時間である。
【0160】
なお、図18では、DRAM内部の回路が最も遅く動作する条件(Worst Case)でタイミング設計した場合と、ワーストケースでタイミング設計したチップを、DRAM内部の回路が最も速く動作する条件で、動作させた場合の二つのケースが示してある。
【0161】
図18からもわかるように、本実施例のタイミング生成回路(Timing Generator)によって、プリチャージ−ワード線間マージンtDEQWLM_W(プリチャージ回路が非活性化されてからワード線が活性化されるまでのマージン)は必要最小限に設定できる。
【0162】
同様に、ワード線−センスアンプマージンtWLSAM_W(ワード線が活性化され、データ線に充分読み出し信号量が出力されてから、センスアンプ回路が活性化されるまでのマージン)も本実施例のタイミング生成回路を用いれば、そのマージンを必要最小限に設定できる。この結果、タイミングマージンを最小限に抑えることができるので、DRAMのアクセス時間を高速化できる。
【0163】
なお、本実施例のDRAMチップでは、ワーストケースでタイミング設計したDRAMアレイをベストケース側で動作させた場合でも、図34に説明したような誤動作は発生しない。
【0164】
その理由は、タイミング信号が複数のクロックにより、その起動タイミングがデジタル的に制御されるためである。ベストケース側では、DRAM内部の各回路ブロックの動作時間が短くなるが、タイミング信号の起動タイミングがデジタル的に制御されるため、タイミング制御信号の遅延時間は短くならない。
【0165】
したがって、図34のように、データ線に読み出し信号量が充分に出力される前にセンスアンプ回路が活性化されるようなことはなく、各タイミングマージン(tDEQWLM_B、tWLSAM_B)は充分に確保できる。製造プロセスのバラツキや、供給電源電圧の揺らぎ、温度変化等の影響を最小限に抑えられるので、安定した読出し動作が実現できる。
【0166】
図19は、本実施例のタイミング生成回路を適用して、各タイミング信号を発生した時の、プリチャージ動作波形の一例を示す図である。
【0167】
プリチャージコマンドPREが入力されると活性化信号PACTVがネゲートされる。
【0168】
次に所望のタイミング、すなわち、活性化信号PACTVがネゲートされた直後のクロックCKaの#0から数えて1・CKaクロック時間に5・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後に、ワード線タイミング信号PMWLがアレイロジックAL1入力され、そのタイミング信号はメインワードドライバMWDを経由し、ワード線タイミング信号AMWLとしてメモリアレイに入力され、ワード線を非活性化する。
【0169】
次に、センスアンプタイミング信号PSANが、クロック#0から数えて2・CKaクロック時間に7・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後に、アレイロジックAL2に入力され、センスアンプタイミング信号ASANとしてメモリアレイに入力されてセンスアンプ回路を非活性化する。
【0170】
最後に、プリチャージタイミング信号が、同様の制御によって、3・CKaクロック時間に5・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後に、アレイロジックAL0に入力され、アレイ内のプリチャージ回路を活性化する。
【0171】
このように、本実施例のタイミング生成回路は、タイミングレジスタに設定した値で、各種タイミング制御信号を起動できるので、DRAM内部のタイミングマージンを必要最小限に抑えられる。そのため、DRAMのアクセス時間を高速化できる。
【0172】
図20は、本実施例のDRAMの状態遷移図の一例である。特に制限されないが、図20に示す例では、
(a)初期化シーケンス(Initialization Sequence)、
(b)オンチップドライバキャリブレーション(OCD Calibration)、
(c)モードレジスタセットMRS、EMRS(1)、EMRS(2)、EMRS(3)、
(d)セルフリフレッシュモード(Self Refresh)、
(e)アイドル状態(Idle)、
(f)全バンクプリチャージ済み(All Banks Precharged)、
(g)オートリフレッシュ(Auto Refresh)、
(h)プリチャージパワーダウンモード(Precharge Power Down)、
(i)アクティブコマンド入力状態(Activating)、
(j)アクティブパワーダウン(Active Power Down)、
(k)バンクアクティブ(Bank Active)、
(l)リード(READ)、
(m)ライト(WRITE)、
(n)リードオール(READA)、
(o)ライトオール(WRITA)、
(p)プリチャージ(Precharge)
の状態を含む。
【0173】
図20において、太い矢印は、オートマティックシーケンスを示している。例えば、バンクアクティブの状態で、リードコマンドREADが入力された後は、自動的にバンクアクティブ状態に復帰することを意味している。
【0174】
図20において、細い矢印は、コマンドシーケンスを示しており、各種コマンドが入力されないと状態が遷移しないことを示している。
【0175】
なお、特に制限されないが、コマンドシーケンスとしては、
・プリチャージコマンド(PRE)、
・プリチャージオールコマンド(PALL)、
・セルフリフレッシュコマンド(SELF)、
・モードレジスタコマンド(EMRS)、
・オートリフレッシュコマンド(REF)、
・アクティベートコマンド(ACT)、
・リードコマンド(READ)、
・リードオールコマンド(READA)、
・ライトコマンド(WRITE)、
・ライトオールコマンド(WRITA)、
・クロックイネーブルコマンド(CKE_H、CKE_L)
を含む。また、基本的な状態における内部動作の詳細は、非特許文献1とほぼ同等であるので、ここでは動作波形を用いた詳細な説明等は省略する。
【0176】
図21は、本発明の一実施の形態による半導体記憶装置において、そのチップ全体の構成例を示すものである。図21に示した半導体記憶装置はDRAMデバイスである。
【0177】
図21を参照すると、メモリチップ(CHIP)全体の構成は、例えば制御回路(CTL)と、入出力回路(DQCTL)と、メモリバンク(BANK)、テスト回路(DFT)、電源回路(VOLGEN)、データ制御回路(DCTL)、ロウデコーダアレイ(RDECA)、カラムデコーダアレイ(CDECA)、メインアンプ(Main Amp)に大きく分けられる。
【0178】
制御回路(CTL)には、クロック、アドレス、制御信号がメモリチップ(CHIP)外から入力され、メモリチップ(CHIP)の動作モードの決定やアドレスのプリデコード等が行われる。
【0179】
入出力回路(DQCTL)は、入出力バッファ等を備え、メモリチップ(CHIP)外部からライトデータが入力され、メモリチップ(CHIP)外部へリードデータを出力する。
【0180】
メモリバンク(BANK)には、例えば図22に示すように、複数のアレイ状に配置されたサブアレイ(SARY)が配置され、その周囲にはセンスアンプアレイ(SAAL、SAAR)、サブワードドライバアレイ(SWDA_U、SWDA_D)、クロスエリア(IS)が配置される。また、メモリバンク(BANK)内の外周には、センスアンプ列(SAA)と平行にカラムデコーダ(CDEC)およびメインアンプ(Main Amp)が配置され、サブワードドライバアレイ(SWDA)と平行にロウデコーダRDEC並びにアレイ制御回路(ARAC)が配置される。
【0181】
図23は、図22におけるサブアレイ(SARY)、センスアンプアレイ(SAA_L、SAA_R)、サブワードドライバアレイ(SWDA_U、SWDA_D)、クロスエリアISの回路図の一例を示す図である。
【0182】
図23を参照すると、センスアンプアレイ(SAA_R)は、センスアンプ回路(SA0)と、プルダウン回路(NDRV)、プルアップ回路(PDRV)、カラムスイッチ(YSW)、プリチャージ回路(PCH)、シェアードスイッチ(SHR)から構成される。
【0183】
その他の構成要素としては、
プルダウン回路NDRVのコモンソース線(CSN)、
プルダウン回路NDRVを駆動するコモンソースドライバ(VSS_DRV)、
前記コモンソースドライバ(VSS_DRV)を制御するセンスアンプタイミング信号(ASAN)、
プルアップ回路PDRVのコモンソース線(CSP)、
プルアップ回路PDRVを駆動するコモンソースドライバ(VARY_DRV)、
コモンソースドライバVARY_DRVを制御するセンスアンプタイミング信号(ASAP1B)、
シェアードスイッチ制御線(SHRR、SHRL)、
カラムスイッチ制御線(YS0)、
ローカル入出力線(LIOT、LIOB)、
プリチャージ電圧(VDLR)、
プリチャージタイミング信号(DLEQL、DLEQR)、
接地電圧(VSS)、
データ線Highレベル電圧(VARY)、
センスアンプ回路(SA1、SA2)、
センスアンプアレイ(SAA−R、SAA−L)、
サブワードドライバ(SWD)、
サブワードドライバアレイ(SWDA−U、SWDA−D)、
負電圧(VKK−U、VKK−D)、
データ線(DLT0、DLT1、DLB0、DLB1)、
サブワード線(WL0、WL1、WL2、WL3、WL4、WL5)、
メモリセル(MC)、
アクセストランジスタ(TN)、
セル容量(CS)、
プレート電極(PLT)、
厚膜NMOSトランジスタ(Thick film NMOS)、
薄膜NMOSトランジスタ(Thin film NMOS)
である。
【0184】
なお、コモンソース線のプリチャージ回路や、ローカル入出力線LIOT1、LIOB1等、一部の要素回路や配線は、図面作成の都合(図面が煩雑となるので)で省略した。また、これらの回路の制御方法は、一般的なDRAMとほぼ同様であるので説明の詳細は省略する。
【0185】
例えば、プリチャージ時には、データ線対(DLT、DLB、LIOT、LIOB)はプリチャージ電圧VARY/2(VDLR)にプリチャージする。
【0186】
動作時には活性化したワード線WLに接続されるメモリセル(MC)から読み出された信号を、センスアンプ回路(SA)で増幅し、カラムスイッチ(YSW)を介してローカル入出力線(LIOT、LIOB)に転送する等の制御をすればよい。
【0187】
図24は、図22のメモリバンク(BANK)の構成に置いて、そのサブワードドライバアレイの構成の一例を示す回路図である。
【0188】
図24を参照すると、サブワードドライバアレイ(SWDA)は、複数のサブワードドライバ(SWD)によって構成され、サブワードドライバアレイ(SWDA)は、サブアレイ(SARY)の周辺に配置される。
【0189】
また、サブワードドライバ(SWD)は、両側に配置されるサブアレイ(SARY)内のワード線(WL)を駆動する。
【0190】
なお、図23を参照して説明したように、サブワードドライバアレイ(SWDA)は、サブアレイ(SARY)に対して交互配置されているため、サブアレイ(SARY)内のサブワード線WLは、1本おきに左右のサブワードドライバ(SWD)に接続される。
【0191】
サブワードドライバ(SWD)は、2つのNチャネルMOSトランジスタ(NM1、NM2)と1つのPチャネルMOSトランジスタ(PM1)で構成される。
【0192】
NチャネルMOSトランジスタNM2は、ゲートにメインワード線AMWLBが接続され、ドレインにサブワード線WLが接続され、ソースに負電圧VKKが接続される。
【0193】
NチャネルMOSトランジスタNM1はゲートに相補ワードドライバ選択線FXB、ドレインにワード線WLが接続され、ソースに負電圧VKKが接続される。ここでVKKは負電圧発生回路で発生したVSSより低い電圧である。
【0194】
PチャネルMOSトランジスタPM1は、ゲートにメインワード線MWLBが接続され、ドレインにワード線WLが接続され、ソースにサブワードドライバ選択線FXが接続される。一つのサブワードドライバアレイSWDA上に4組のサブワードドライバ選択線FX0〜4が配線され、一本のメインワード線MWLBで選択される4個のサブワードドライバSWDのうちいずれか1個を選択して1本のサブワード線WLが活性化される。
【0195】
図25は、図22に示した半導体記憶装置において、クロスエリア(IS)の構成の一例を示す回路構成を示す図である。図25を参照すると、クロスエリア(IS)は、シェアードスイッチ(SHRL、SHRR)、ドライバ(SHD)と、プリチャージタイミング信号ドライバ(DLEQD)、ローカル入出力線(LIO)、プリチャージ回路(REQ)と、リードライトゲート(RGC)と、コモンソース線(CSN、CSP)、駆動ドライバ(CSD)と、コモンソース線プリチャージ回路(CSEQ)と、FX線ドライバ(FXD)を備えている。
【0196】
シェアードスイッチドライバ(SHD)は、シェアードスイッチ制御線(SHRL、SHRR)の相補信号(SHRLB、SHRRB)が入力され、その反転信号を出力する。
【0197】
ローカル入出力線プリチャージ回路(REQ)は、コモンソースイコライズ信号CSEQTが非活性状態のVSSレベルのときに、ローカル入出力線対(LIOT/LIOB)を電圧VDLRにプリチャージする。
【0198】
リードライトゲート(RGC)は、コモンソースイコライズ信号CSEQTが活性状態の電圧VCL(外部VCCレベルと同じかまたはそれを降圧したレベルで周辺回路用電源電圧として用いられる)のときにローカル入出力線対(LIOT/LIOB)とメイン入出力線対(MIOT/MIOB)とを接続する。
【0199】
コモンソース線ドライバ(CSD)は、N側センスアンプタイミング信号ASANが活性状態のときに、コモンソース線CSNを接地電圧VSSに駆動し、P側センスアンプタイミング信号SAP1Bが活性状態(VSSレベル)のときに、P側コモンソース線CSPを電圧VARY(ビット線の‘H’レベル)に駆動する。
【0200】
コモンソース線プリチャージ回路(CSE)Qは、コモンソースイコライズ信号が非活性化されたときにP側、N側コモンソース線CSP、CSNをVARY/2(VDLR)にプリチャージする。
【0201】
プリチャージタイミング信号ドライバ(DLEQD)は、プリチャージタイミング信号(DLEQL、DLEQR)の相補信号(DLEQLB、DLEQRB)が入力され、その反転信号を出力する。
【0202】
FX線ドライバ(FXD)は、信号FXBが入力され、その相補信号をサブワードドライバ選択線FX(FX線)に出力する。
【0203】
図26は、図22におけるサブアレイ(SARY)の平面レイアウトと、それに接続されるセンスアンプアレイ(SAA−R、SAA−L)を示す図である。
【0204】
図26を参照すると、アクセストランジスタ(TN)は、サブワード線(WL)、拡散層(ACT)から構成され、セルキャパシタ(CS)は、蓄積ノード(SN)とプレート電極(PLT)を備える。拡散層(ACT)をその上部の配線やコンタクトに接続するためのセルコンタクト(SNCNT)、データ線対(DLT、DLB)と拡散層(ACT)を接続するビット線コンタクト(DLCNT)、ランディングパッド(LPAD)が設けられる。
【0205】
ランディングパッド(LPAD)は蓄積ノード(SN)と蓄積ノードコンタクト(SNCNT)を接続するコンタクトであり、セルキャパシタ(CS)の位置を最適化することができるので、セルキャパシタ(CS)の表面積を大きくすることができる。セルキャパシタ(CS)の容量が充分に確保できるのであれば、ランディングパッド(LPAD)を利用しなくてもよいことは勿論である。その場合、プロセス工程を削減できるのでコストを低減できる。
【0206】
また、図26(a)〜図26(d)に示すように、メモリセルMCのレイアウトは様々な変形が可能である。
【0207】
図26(a)は、所謂折り返し型データ線構造であり、拡散層ACTが単純な矩形であるため、微細化が容易であるという利点がある。
【0208】
また図26(b)は、擬似折り返し型データ線構造である。(a)との違いは、拡散層ACTがサブワード線WLに対して斜めにレイアウトされていることである。このため、実効的にチャネル幅が大きく取れるため、アクセストランジスタTNのオン電流を大きくとれるという利点がある。したがって、本実施のメモリセル構造と組み合わせることで、より高速動作が可能な半導体記憶装置を実現できる。
【0209】
図26(c)、図26(d)は、開放型データ線構造である。折り返し型データ線構造に比べると、セル面積を低減できるという利点がある。
【0210】
図26(c)に示すレイアウト構成は、データ線ピッチが広いため、データ線寄生容量も低減できる。そのため、本実施のメモリセル構造と組み合わせることで、より高集積で、低電圧動作が可能な半導体記憶装置を実現できる。
【0211】
図26(d)に示すレイアウト構成は、図26(c)に比べさらにセル面積が小さくでき、本実施のメモリセルと組み合わせることでより高集積な半導体記憶装置が実現できる。もちろん本実施例のメモリセル構造に適用できるレイアウトは、これに限定されない。
【0212】
例えば、図26(d)の開放型データ線構造において、サブワード線(WL)に対して斜めにレイアウトされている拡散層(ACT)を、図26(a)のように、直交するようにレイアウトしてもよい。その場合、形状が矩形であるため微細化が容易であるという利点がある。
【0213】
さらに、サブワード線(WLA)の、左右の隣接セルの拡散層(ACT)を共有し、サブワード線(WLA)に常にLowレベルのVSSを印加することで、素子分離するなどの応用も可能である。この場合、データ線と平行な方向に、絶縁体からなる素子分離領域を形成する必要がないため、プロセス工程を削減でき、コストを低減できる。
【0214】
上記の通り、メモリセルの構造は、様々な変更が可能である。
【0215】
図27は、図25に示した複数のメモリセル(MC)とセンスアンプ回路(SA0)の断面の一部を示した図である。図中の記号は、
M2は第2層の配線層、
M3は第3層の配線層、
PWはPウェル基板、
NWはNウェル基板、
DNWELLはディープNウェル基板
PSUBはP型基板である。
【0216】
なお、これらの形成方法は、一般的な半導体記憶装置、特に所謂汎用DRAMと同様なのでここでは説明の詳細は省略する。また、セルキャパシタCSの構造は、図に示される構造に限定されるものではない。例えばクラウン型のキャパシタをはじめとして、様々な変更が可能であることはいうまでもない。
【0217】
また配線層の層数も特に限定しない。第4層の配線層M4を用いて本実施例のDRAMチップを形成してもよい。その場合、グローバル入出力線や、電源配線に第4層配線が利用できるので、第2層、第3層の配線層のピッチが緩和でき、より高性能なDRAMチップが実現できる。
【0218】
図28は、本発明の一実施例のタイミング生成回路(Timing Generator)とタイミング生成回路を制御するタイミングレジスタ(Timing Register)、制御回路(CTL)の一部及び、メモリセルアレイ(Memory Cell Array)から構成されたDRAM回路を示している。
【0219】
コマンドデコーダ(Command Decoder)で発行されたコマンド(例えばリード信号:PRD)は、本発明のタイミング生成回路(Timing Generator)に入力され、所望のタイミングで各種タイミング制御信号(カラムデコーダタイミング信号PYSE、メインアンプタイミング信号PMAE)を発生する。
【0220】
これらのタイミング制御信号は、カラム系制御回路(Col Control)内のアレイロジック(AL3、AL4)に入力され、その後、カラムデコーダ(CDEC)、メインアンプ(Main Amp)に入力される。
【0221】
カラムデコーダ(CDEC)に入力されたタイミング信号RYSEは、カラムアドレスをデコードするデコード回路のイネーブル信号として利用し、一本のカラムアドレスYSを活性化してメモリセルアレイ(Memory Cell Array)に入力される。
【0222】
またメインアンプ(Main Amp)に入力されたタイミング信号RMAEは、カラムアドレス線YSがメモリセルアレイ(Memory Cell Array)に入力された後、センスアンプで増幅されたメモリセルからの読出し信号が、メイン入出力線対(MIOT/MIOB)を経由してメインアンプ(Main Amp)に出力された時に、メインアンプ(Main Amp)のイネーブル信号として利用している。
【0223】
以上のように、メモリアレイ内のカラム系の内部動作も、本実施例のタイミング生成回路によって生成されたタイミング制御信号を用いることで、製造プロセスの差や、供給電圧の変動、温度変化等の影響を受けにくい。その結果、アクセス時間を短縮できる。なお、アレイロジック回路の構成や、リード時のタイミングレジスタ設定値、モードレジスタの設定値、初期化シーケンス等は、図1から図15、図17から図20に説明した構成とほぼ同様であるため、ここでは説明の詳細は省略する。
【0224】
図29は、図28の回路のリード時の動作波形を示す図である。図29に示す例は、CLが8クロックという仕様における各タイミング信号の動作である。まずリード信号PRDが入力される。次に所望のタイミング、すなわちリード信号PRDが入力された直後のクロック#0から数えて、1・CKaクロック時間に、6・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後に、カラムデコーダタイミング信号PYSEがタイミング生成回路(Timing Generator)より出力され、アレイロジック(AL3)に入力される。
【0225】
同様にメインアンプタイミング信号PMAEが2・Ckaクロック時間に4・CKbクロック時間を加えた時間が経過した後にアレイロジック(AL4)に入力される。
【0226】
それぞれのタイミング信号は、カラムアドレスYSとしてカラムデコーダ(CDEC)に、メインアンプ起動信号(RMAE)としてメインアンプ(Main Amp)に入力される。
【0227】
図30は、図28のDRAM回路ブロックの動作タイミングを示した図である。コマンドデコーダ(Command Decoder)、カラム系制御回路(Col Control)、カラムデコーダ(CDEC)、メモリアレイ(Memory Array)の動作時間を横軸にとっている。なお、図30のMIOは、カラムアドレスYSがメモリアレイに入力されてから、増幅された読出し信号がメインアンプ回路近傍まで、出力されるまでの時間である。
【0228】
また、MAはメインアンプタイミング信号RMAEが入力されてから、メインアンプ回路内の論理回路を経由して、メインアンプ回路が活性化するまでに要する時間である。
【0229】
また、DQCTL/DQはメインアンプでラッチした信号が、データ系制御回路を経由し、DQパッドまで転送されるのに要する時間である。
【0230】
なお、図30では、DRAM内部の回路が最も遅く動作する条件(Worst Case)でタイミング設計した場合と、ワーストケースでタイミング設計したチップを、DRAM内部の回路が最も速く動作する条件(Best Case)で、動作させた場合の二つのケースが示してある。
【0231】
図30からもわかるように、本実施例のタイミング生成回路によって、データ線ラッチ信号−カラムスイッチ間マージンtDLYSM_W(セルから出力された読出し信号が、センスアンプによってラッチされてから、カラムスイッチYSWが活性化されるまでのマージン)は必要最小限に設定できる。
【0232】
同様に、メイン入出力線−メインアンプマージンtMIOMAM_W(メイン入出力線を経由して、メインアンプ回路近傍に読み出し信号が出力されてから、メインアンプ回路が活性化されるまでのマージン)も本実施例のタイミング生成回路を用いれば、そのマージンを必要最小限に設定できる。
【0233】
この結果、タイミングマージンを最小限に抑えることができるので、DRAMのアクセス時間(ここではCL)を高速化できる。
【0234】
なお、本実施例のDRAMチップでは、ワーストケースでタイミング設計したDRAMアレイをベストケース側で動作させた場合でも、誤動作は発生しない。その理由は、タイミング信号が複数のクロックによりその起動タイミングがデジタル的に制御されるためである。ベストケース側では、DRAM内部の各回路ブロックの動作時間が短くなるが、タイミング信号の起動タイミングがデジタル的に制御されるため、タイミング制御信号の遅延時間は短くならない。
【0235】
したがって、図30において、各タイミングマージン(tDLYSM_B、tMIOMAM_B)は充分に確保でき、製造プロセスのバラツキや、供給電源電圧の揺らぎ、温度変化等の影響を最小限に抑えられるので、安定した読出し動作が実現できる。
【0236】
なお、上記非特許文献1の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0237】
【図1】本発明の一実施例のタイミング生成回路とタイミングレジスタを用いたDRAMチップのロウ系ブロック構成を示す図である。
【図2】アレイロジック回路AL0の構成の一例を示す図である。
【図3】アレイロジック回路AL0のアクティブモードの動作波形の一例を示す図である。
【図4】アレイロジック回路AL1の構成の一例を示す図である。
【図5】アレイロジック回路AL2の構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例のタイミング生成回路とタイミングレジスタを用いたDRAMチップ全体のブロック構成を示す図である。
【図7】本実施例のタイミング生成回路とタイミングレジスタを、セルフリフレッシュモードで利用する場合のDRAMチップのブロック構成を示す図である。
【図8】アレイロジック回路AL0のセルフモードの動作波形の一例を示す図である。
【図9】アレイロジック回路AL0のスルーモードの動作波形の一例を示す図である。
【図10】アレイロジック回路AL0の変形例の構成を示す図である。
【図11】アレイロジック回路AL0の変形例の動作波形の一例を示す図である。
【図12】本発明の一実施例におけるDRAMチップの初期化シーケンスの一例を示す図である。
【図13】初期化シーケンスにおけるモードレジスタコマンドの一例を示す図である。
【図14】初期化シーケンスにおけるモードレジスタコマンドの一例を示す図である。
【図15】本発明の一実施例のタイミングレジスタに記憶する情報の一例を示す図である。
【図16】本発明の一実施例のタイミング生成回路の構成と動作波形の一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施例のタイミング生成回路を用いたDRAMチップのアクティベート時の動作波形の一例を示す図である。
【図18】図17のDRAM回路ブロックの動作タイミングを示す図である。
【図19】本発明の一実施例のタイミング生成回路を適用して各タイミング信号を発生した時のプリチャージ動作波形の一例を示す図である。
【図20】本発明の一実施例のDRAMチップの状態遷移の一例を示す図である。
【図21】本発明の実施例のDRAMチップの全体の構成の一例を示す図である
【図22】図21のDRAMチップの制御回路部とメモリバンクの構成の一例を示す図である。
【図23】図22のセンスアンプ、サブアレイ、クロスエリアの回路構成の一例を示す図である。
【図24】図22のサブワードドライバアレイの回路構成の一例を示す図である。
【図25】図22のクロスエリアの回路構成の一例を示す図である。
【図26】図23のサブアレイにおける、メモリセルのレイアウトの一例を示す図である。
【図27】図26のレイアウトの断面を示す図である。
【図28】本発明の一実施例のタイミング生成回路とタイミングレジスタを用いたDRAMチップのカラム系ブロック構成を示す図である。
【図29】本発明の一実施例のタイミング生成回路とタイミングレジスタを用いたDRAMチップのリード時の動作波形の一例を示す図である。
【図30】本発明の一実施例のタイミング生成回路とタイミングレジスタを用いたDRAMチップのカラム系の各回路ブロックの動作タイミングを示す図である。
【図31】典型的なDRAMチップのタイミング制御の一例を示す図である。
【図32】典型的なDRAMにおけるタイミング制御で適用されるアナログディレイの回路構成と遅延時間の特性を示す図である。
【図33】典型的なDRAMにおけるタイミング制御においてチップ内部のロウ系の各回路ブロックの動作タイミングを示す図である。
【図34】典型的なDRAMにおけるタイミング制御での読出し誤動作の動作波形の一例を示す図である。
【図35】図16の疎調遅延回路(CD)の構成の一例を示す図である。
【図36】図35の疎調遅延回路(CD)の動作の一例を示す図である。
【図37】図16の微調遅延回路(FD)の構成の一例を示す図である。
【図38】図37の微調遅延回路(FD)の動作の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0238】
ACT…アクティベートコマンド
ACT…拡散層
Activating…アクティブコマンド入力状態
Active Power Down…アクティブパワーダウン
ADLY0、ADLY1…アナログディレイ
ADDRESS FIELD…アドレスフィールド
AL0、AL1、AL2、AL3、AL4…アレイロジック
AMWLB…ワード線タイミング信号
ARAC…アレイコントロール
ASAN、ASAP1T…センスアンプタイミング信号
Auto Refresh…オートリフレッシュ
Bank0、Bank1、Bank N…メモリバンク
Bank Active…バンクアクティブ
BUF…バッファ回路
CDECA…カラムデコーダアレイ
CDEC…カラムデコーダ
Command Decoder…コマンドデコーダ
CK、/CK…外部クロック
CKa…クロック
CKb…クロック
CKc…クロック
CKd…クロック
CKE…クロックイネーブル信号
CKE_H、CKE_L…クロックイネーブルコマンド
CL…カラムレイテンシ
Clock A Generator、Clock B Generator…クロック生成回路
CMD…コマンド系回路ブロックの遅延時間
CCNT…セルコンタクト
Col Control…カラム系制御回路
Control Logic…コントロールロジック
COLUMN ADDRESS BUFFER…カラムアドレスバッファ
COLUMN ADDRESS COUNTER…カラムアドレスカウンタ
CS…メモリセル容量
CSD…コモンソースドライバ
CSEQ…コモンソース線プリチャージ回路
CSEQT…コモンソースイコライズ信号
CSN、CSP…コモンソース線
CTL…制御回路
Data Control Circuit…データ系制御回路
DCTL…データ系制御回路
DFT…テスト回路
DL…データ線振幅時間
DLCNT…データ線コンタクト
DLEQ…プリチャージ回路非活性化時間
DLEQD…プリチャージドライバ
DLEQL、DLEQR、ADLEQLB、ADLEQRB…プリチャージタイミング信号
DLL…ディレイロックドループ
DLT0、DLT1、DLT2、DLB0、DLB1、DLB2…データ線
DM…データマスク信号
DNWELL…ディープNウェル基板
DQ…データ
DQCTL…DQ制御回路
DQS、/DQS…データストローブ信号
(E)MRS…モードレジスタコマンド
fast…低しきい値プロセス
FF0…フリップフロップ
FG…ゲート電極およびゲート配線層
FGCNT…ゲートコンタクト
FX0、FX1、FX2、FX3、FXB0、FXB1、FXB2、FXB3…サブワードドライバ選択線
FXD…FX線ドライバ
High−temp…高温
High−voltage…高電圧
Idle、All Banks Precharged…アイドル状態
IN…入力、
Input & Output Buffer…入出力バッファ
Interleave…インターリーブバースト
Initialization Sequence…初期化シーケンス
INV…薄膜インバータ
INVK…厚膜インバータ
IS…クロスエリア
LATCH…ラッチ回路
Latch Circuit…ラッチ回路
LCNT…拡散層コンタクト
LIOT、LIOB、LIOT0、LIOB0、LIOT1、LIOB1…ローカル入出力線
LN、LP…拡散層配線層
Low−temp…低温
Low−voltage…低電圧
LPAD…ランディングパッド
MC…メモリセル
Main Amp…メインアンプ
Memory Cell Array…メモリセルアレイ(メモリアレイ)
MIOT、MIOB…メイン入出力線
Mode Register…モードレジスタ
MRS、EMRS(1)、EMRS(2)、EMRS(3)…モードレジスタコマンド
MWD…メインワードドライバ
M1…第1層の金属配線層
M2…第2層の金属配線層
M3…第三層の金属配線層
NAND…否定論理積回路
Normal…ノーマルモード
node0、node1、node2、node3、node4、node5、N1、N2…電圧ノード
N/A…ノーアカウント
NDRV…プルダウン回路
NOR…否定論理和回路
NW…Nウェル基板
OCD Calibratio…オンチップドライバキャリブレーション
ODT…オンダイターミネーション信号
Operation Condition…動作条件
OR…論理和回路
OUT…出力
PACTV…活性化信号
PALL…プリチャージオールコマンド
PDLEQ、RDLEQ、ADLEQ…プリチャージタイミング信号
PDRV…プルアップ回路
PMWL、RMWL、AMWL…ワード線タイミング信号
PCH…プリチャージ回路、
PLT…プレート電極
PMAE、RMAE…メインアンプタイミング信号
PRE…プリチャージコマンド
Precharge…プリチャージ
Precharge Power Down…プリチャージパワーダウンモード
PSAN、RSAN、ASAN…センスアンプタイミング信号
PSUB…P型基板
PW…Pウェル基板
PYSE、RYSE…カラムデコーダタイミング信号
RDEC…ロウデコーダ
RDECA…ロウデコーダアレイ
RDQS、/RDQS…リードデータストローブ信号
PRD…リードコマンド
READ…リード
READA…リードオール
REF…オートリフレッシュコマンド
REFRESH COUNTER…リフレッシュカウンタ
reserved…予約
REQ…ローカル入出力線プリチャージ回路
RGC…リードライトゲート
ROW ADDRESS BUFFER…ロウアドレスバッファ
Row Control…ロウ系制御回路
RST、VRSTB…リセット信号
SA0、SA1、SA2…センスアンプ回路
SAA−R、SAA−L…センスアンプアレイ
SACTL…センスアンプコントロール
SARY0…サブアレイ
SELF…セルフリフレッシュコマンド
Self Refresh…セルフリフレッシュモード
Sequential…シーケンシャルバースト
slow…高しきい値プロセス
SHD…シェアードスイッチドライバ
SHR…シェアードスイッチ
SHRR、SHRL、SHRRB、SHRLB…シェアードスイッチ制御線
SN…蓄積ノード
SNCNT…蓄積ノードコンタクト
SW0、SW1、SW2、SW3、SW4…スイッチ
SWD…サブワードドライバ
SWDA−U、SWDA−D…サブワードドライバアレイ
tDEQWLM_W、tDEQWLM_B…プリチャージ−ワード線間マージン
Test…テストモード
Thick film NMOS…厚膜NMOSトランジスタ
Thin film NMOS…薄膜NMOSトランジスタ
Timing Register…タイミングレジスタ
Timing Generator…タイミング生成回路
TN…アクセストランジスタ
td…インバータ遅延回路の遅延時間
tDLYSM_W、tDLYSM_B…データ線−カラムスイッチ間マージン
tMIOMAM_W、tMIOMAM_B…MIO信号出力−メインアンプ間マージン
tRCD…アクティブ−カラムコマンドディレイ
tRP…プリチャージコマンド期間
tWLSAM_W、tWLSAM_B…ワード線−センスアンプ間マージン
VARY…データ線Highレベル電圧
VBB…基板電位
VDLR…プリチャージ電圧
VKK…負電圧(ワード線待機電圧)
VOLGEN…電源電圧生成回路
VPERI…周辺回路用電源
VPP…昇圧電圧、VKK、VKK−U、VKK−D…負電圧
VSS…接地電圧
VSS_DRV、VARY_DRV…コモンソースドライバ
VSS−U、VSS−D、VSSSWD…接地電圧
WL、WL0、WL1、WL2、WL3、WL4、WL5、WLA…サブワード線
WRITE…ライト
WRITA…ライトオール
YS0…カラムスイッチ制御線
YSW…カラムスイッチ
/CS…チップセレクト信号
/RAS…ロウアドレスストローブ信号
/CAS…カラムアドレスストローブ信号
/WE…ライトイネーブル信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力クロック信号から、第1の周期を有する第1のクロック信号を生成する第1のクロック生成回路と、
前記入力クロック信号から、第2の周期を有する第2のクロック信号を生成する第2のクロック生成回路と、
前記第1のクロック信号と、前記第2のクロック信号と、活性化信号と、遅延時間を選択する選択信号とを受け、前記活性化信号の活性化から、前記選択信号によって規定される、前記第1の周期の所定倍の時間と、前記第2の周期の所定倍の時間とを合成した時間に対応した遅延量、遅延させたタイミング信号を出力するタイミング生成回路と、
を備えたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1の周期をT1、前記第2の周期をT2、前記選択信号で規定される値を非負の整数m、nとすると、前記タイミング生成回路は、
前記第1のクロック信号と、前記活性化信号と、前記mとを入力し、前記活性化信号が活性化されたのち、前記第1のクロック信号の有効エッジから、m・T1の遅延量で疎調タイミング信号を生成する疎調遅延回路と、
前記第2のクロック信号と、前記疎調遅延回路からの前記疎調タイミング信号と、前記nとを入力し、前記疎調タイミング信号が出力されたタイミングから、n・T2の遅延量で微調タイミング信号を生成する微調遅延回路と、
を備え、
前記活性化信号が活性化されてから、m・T1+n・T2の遅延時間で出力される前記微調タイミング信号が、前記タイミング生成回路からの前記タイミング信号をなす、ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を受け、制御信号を生成するコントロール回路をさらに備え、
前記コントロール回路は、
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号をサンプリングクロックとして、前記活性化信号をサンプルするフリップフロップと、
前記活性化信号を遅延させる遅延回路と、
一の動作モードにおいて、前記フリップフロップによる前記活性化信号のサンプル出力を前記制御信号として出力し、
別の動作モードにおいて、前記遅延回路により前記活性化信号を遅延させた信号を、前記制御信号として出力する回路と、
を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を受け、制御信号を生成するコントロール回路をさらに備え、
前記コントロール回路は、
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号をサンプリングクロックとして、前記活性化信号をサンプルするフリップフロップと、
前記活性化信号を遅延させる遅延回路と、
動作モードを制御する所定の制御信号に基づき、前記遅延回路の出力をマスクする第1の論理回路と、
前記フリップフロップの出力と前記第1の論理回路の出力とを入力する第2の論理回路と、
を備え、
一の動作モードにおいて、前記第1の論理回路は前記遅延回路の出力をマスクし前記第1の論理回路の出力が所定の固定値に設定される場合、前記第2の論理回路は、前記フリップフロップが前記タイミング信号でサンプルした活性化信号を前記制御信号として出力し、
別の動作モードにおいて、前記フリップフロップの出力が所定の固定値に設定され、前記第1の論理回路では前記遅延回路の出力をマスクせず、前記第2の論理回路は、前記第1の論理回路の出力に基づき、前記制御信号を出力する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項5】
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を受け、制御信号を生成するコントロール回路をさらに備え、
前記コントロール回路は、
前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号をサンプリングクロックとして、前記活性化信号をサンプルするフリップフロップと、
前記活性化信号を遅延させる遅延回路と、
動作モードを制御する信号に基づき、前記活性化信号を、前記遅延回路に入力するか、前記遅延回路をスキップさせる第1の切替回路と、
前記動作モードを制御する信号に基づき、前記第1の切替回路で前記遅延回路をスキップした場合、前記第1の切替回路からの前記活性化信号を前記フリップフロップに入力し、前記第1の切替回路にて前記活性化信号を前記遅延回路に入力した場合、前記遅延させた活性化信号を前記フリップフロップを経由せずに出力する第2の切替回路と、
を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項6】
前記遅延回路がインバータ列を含むことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記タイミング生成回路は、前記制御信号として少なくとも第1、第2の制御信号を出力し、
第1、第2の前記コントロール回路を備え、
第1の前記コントロール回路は、前記活性化信号と、前記タイミング生成回路から出力される前記第1のタイミング信号を受け、第1の制御信号を出力し、
第2の前記コントロール回路は、第1の前記コントロール回路から出力される前記第1の制御信号を前記コントロール回路に入力される前記活性化信号として受け、前記タイミング生成回路から出力される前記第2のタイミング信号を受け、第2の制御信号を生成する、ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記遅延時間を選択する前記選択信号を記憶するタイミングレジスタをさらに備え、前記選択信号の値が可変自在に設定される、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記タイミングレジスタの値は、モードレジスタセット時に設定される、ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記タイミング生成回路からの前記タイミング信号をクロック端子に受け、タイミング信号に応答して活性化信号をサンプルする回路をさらに備え、
前記タイミング生成回路から出力されたタイミング信号をアクティベートに必要な制御信号として用いる、ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項11】
複数のビット線と複数のワード線の交差部にメモリセルを備えたメモリアレイを備え、
前記アクティベートに必要な制御信号として、
ビット線のプリチャージ回路の非活性化、
ワード線の活性化、
センスアンプの活性化のうち、
少なくとも1つ以上の動作に、前記タイミング生成回路から出力される前記タイミング信号を用いる、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記タイミング生成回路にて出力させたタイミング信号を、前記メモリアレイのリードアクセスの制御信号として用いられる、ことを特徴とする請求項11記載の半導体装置。
【請求項13】
前記リードアクセスの制御信号として、
カラムデコーダの活性化、
メインアンプ回路の活性化のうち、少なくとも1つ以上の動作に、前記タイミング生成回路から出力されるタイミング信号を用いる、ことを特徴とする請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記タイミング生成回路に加え、さらに遅延回路を備え、
前記半導体装置が、待機状態にあるときは、
前記タイミング生成回路から出力されるタイミング信号ではなく、前記遅延回路で遅延させた信号を用いて内部動作のタイミングを制御する、ことを特徴とする請求項1、11−13のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記遅延回路がインバータ列を含むことを特徴とする請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
アクセス性能が、前記入力クロックに基づき規定される、ことを特徴とする請求項1、11−15のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記タイミング生成回路を制御するためのレジスタを有し、
テストモードにおいて、前記レジスタ値を外部に出力する手段を備えている、ことを特徴とする請求項1、11−16のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記疎調遅延回路は、入力されるシフトクロックに応答して固定値を順次後方に転送するシフトレジスタと、
前記第1のクロック信号と前記活性化信号を入力し、前記活性化信号が活性状態のとき、前記第1のクロック信号を伝達出力し、前記活性化信号が非活性状態のとき、前記第1のクロックをマスクするゲート回路と、
を備え、
前記ゲート回路から出力されるクロック信号が、前記シフトレジスタのシフトクロックとして用いられ、
前記ゲート回路からのクロックが入力端に共通に接続され、出力端が1つのノードに共通に接続され、前記疎調レジスタからの選択信号の本数に対応して設けられた複数のスイッチを備え、
前記複数のスイッチのうち、レジスタに格納された前記選択信号の値mに対応して選択されたスイッチは、前記シフトレジスタの出力に基づき、前記シフトレジスタの前記選択信号に対応するm段まで固定値がシフトされた時点でオンとされ、
前記活性化信号が活性化された場合、前記第1のクロックの有効エッジから、前記選択信号で選択されたmサイクル後に、前記ゲート回路からのクロックを前記ノードに出力し前記疎調タイミング信号を出力する、ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項19】
前記遅延回路は、入力されるシフトクロックに応答して固定値を順次後方に転送する第2のシフトレジスタと、
前記疎調タイミング信号の出力タイミングに応答して第2の活性化信号を活性化させる回路と、
前記第2のクロックと前記第2の活性化信号とを入力し、前記第2の活性化信号が活性状態のとき、前記第2のクロックを伝達出力し、前記第2の活性化信号が非活性状態のとき、前記第2のクロックをマスクする第2のゲート回路と、
を備え、
前記第2のゲート回路から出力されるクロックが、前記第2のシフトクロックとして用いられ、
前記第2のゲート回路からのクロックが入力端に共通に接続され、出力端が1つのノードに共通に接続され、前記タイミングレジスタからの選択信号の本数に対応して設けられた第2群のスイッチを備え、
前記第2群のスイッチのうち、前記タイミングレジスタからの前記選択信号の値nに対応して選択されたスイッチは、前記第2のシフトレジスタの出力に基づき、前記第2のシフトレジスタの前記選択信号に対応するn段まで固定値がシフトされた時点でオンとされ、
前記第2の活性化信号が活性化された時点における前記第2のクロックの有効エッジから、前記選択信号で選択されたnサイクル後に、前記第2のゲート回路からのクロックを前記ノードに出力し前記微調タイミング信号を出力する、ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか一に記載の半導体装置が、クロック同期型のメモリデバイスを構成してなる半導体記憶装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate


【公開番号】特開2009−152658(P2009−152658A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−326220(P2007−326220)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】