説明

抗HCV作用を有する化合物およびその製法

本発明は、高いHCVの複製阻害活性を有するため、ウイルス感染症、特にHCVの感染による肝臓疾患の予防及び治療に有用な化合物、その製造方法、その製造に有用な中間体化合物、更にはこれらの化合物を含む医薬組成物を提供することを目的とし、式(I):


〔式中、Aは、−(CH−など;Bは、−(C=O)−など;Dは、−(CH−R′など;Eは、水素原子など;Gは、−(CH−Jなど;結合Qは、単結合または二重結合;R、R、及びRは、同一又は異なって、水素原子などを示す〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高いC型肝炎ウイルス(HCV)の複製阻害活性を有するため、ウイルス感染症、特にHCVの感染による肝臓疾患の予防及び治療に有用な化合物、その製造方法、その製造に有用な中間体化合物、更にはこれらの化合物を含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
HCVの感染者は世界で1〜2億人、日本国内では200万人以上と推測されている。これらの患者の約50%が慢性肝炎に移行しそのうち約20%が感染後30年以上たって肝硬変、肝癌となる。肝癌の約90%の原因がC型肝炎といわれている。日本国内では、毎年2万人以上の患者がHCV感染に伴う肝癌により死亡している。
【0003】
HCVは1989年に輸血後の非A非B型肝炎の主要な原因ウイルスとして発見された。HCVはエンベロープを有するRNAウイルスであり、そのゲノムは1本鎖(+)RNAからなり、フラビウイルス科のヘパチウイルス(Hepacivirus)属に分類される。
【0004】
HCVは、いまだ明らかでない原因により宿主の免疫機構を回避するため、免疫機構の発達した大人に感染した場合でも持続感染が成立することが多く、慢性肝炎、肝硬変、肝癌へと進行し、手術により摘出しても、非癌部で引き続き起こる炎症のため肝癌が再発する患者が多いことも知られている。
【0005】
よって、C型肝炎の有効な治療法の確立が望まれており、その中でも、抗炎症剤により炎症を抑える対症療法とは別に、患部である肝臓においてHCVを減らすあるいは根絶させる薬剤の開発が強く望まれている。
【0006】
現在、HCV排除の唯一の有効な治療法としてインターフェロン治療が知られている。しかしインターフェロンが有効な患者は、全患者の1/3程度である。特にHCVゲノタイプ1bに対するインターフェロンの奏効率は非常に低い。従って、インターフェロンに代わる、もしくはそれと併用し得る抗HCV薬の開発が強く望まれている。
【0007】
近年、リバビリン(Ribavirin:1−β−D−リボフラノシル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミド)がインターフェロンとの併用によるC型肝炎治療薬として市販されているが、有効率は依然低く、更なる新規なC型肝炎治療薬が望まれている。また、インターフェロンアゴニスト、インターロイキン−12アゴニストなど、患者の免疫力を増強させることによってウイルスを排除する手段も試みられているが、いまだ有効とされる薬剤は見出されていない。
【0008】
HCV遺伝子がクローニングされて以来、ウイルス遺伝子の機構と機能、各ウイルスのタンパク質の機能などについての分子生物学的解析は急速に進展したが、ホスト細胞内でのウイルスの複製、持続感染、病原性などのメカニズムは十分に解明されておらず、現在の所、信頼できる培養細胞を用いたHCV感染実験系は構築されていない。従って従来、抗HCV薬の評価をするにあたり他の近縁ウイルスを用いた代替ウイルスアッセイ法を用いなければならなかった。
【0009】
しかし近年、HCVの非構造領域部分を用いてインビトロでのHCV複製を観測することが可能になったことにより、レプリコンアッセイ法によって抗HCV薬を容易に評価することができるようになった(非特許文献1)。この系でのHCV RNA複製のメカニズムは、肝細胞に感染した全長HCV RNAゲノムの複製と同一であると考えられている。従って、この系は、HCVの複製を阻害する化合物の同定に有用な細胞に基づくアッセイ系ということができる。
【0010】
本願発明者らは、国際公開公報WO98/56755号(特許文献1)に開示されており、オーレオバシディウム(Aureobasidium)属などの微生物に由来する一連の化合物が、上記レプリコンアッセイ法で高いHCVの複製阻害活性を有することを見出した(特願2003−34056)。これら阻害剤はHCVの治療薬となる可能性が高いと考えられる。しかしこれらの一連の化合物は、微生物に由来するため、その合成が困難であること、あるいはその天然の化合物からは限られた周辺の誘導体しか合成することができないという問題があった。
【特許文献1】 国際公開第98/56755号パンフレット
【非特許文献1】 ブイ・ローマンなど著、サイエンス(Science)、1999年、第285巻、第110−113頁
【発明の開示】
【0011】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明の化合物が、非常に強い抗HCVレプリコン活性さらにはHCVの増幅抑制効果を有し、且つ、インビトロの細胞毒性については軽微であること、そして、抗HCV予防/治療剤として極めて有用であることを見出し、更にこれらの化合物を容易に合成することができる製法を発見し、本発明を完成するに至った。
【0012】
本発明は、高いHCVの複製阻害活性を有するため、ウイルス感染症、特にHCVの感染による肝臓疾患の予防及び治療に有用な化合物、その製造方法、その製造に有用な中間体化合物、更にはこれらの化合物を含む医薬組成物を提供することを目的とする。
【0013】
本発明は、式(I):
【0014】

【0015】
〔式中、Aは、−(CH−を表わし、ここでnは、0〜10の整数を表し;
Bは、−CH−、−(C=O)−、−CH(OH)−、−CH(NH)−、または−C(=NOR)−を表し、ここでRは、水素原子、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基(炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよい)を表し;
Dは、−(CH−R′を表し、ここでmは、0〜10の整数を表し、R′は、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロアリール基、−OX基(ここで、Xは、水素原子または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルキル基、または置換されていてもよいアリール基を表す)、またはハロゲン原子を表し;
Eは、水素原子または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表し;
Gは、−(CH−Jを表し、ここでpは、0〜4の整数を表し、Jは、水素、OH基、SH基、メチルチオ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、グアニジノ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい複素環式基、または置換されていてもよいヘテロアリール基を表し;
結合Qは、単結合または二重結合を表し;そして
、R、及びRは、同一又は異なって、水酸基、アミノ基(炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基でモノまたはジ置換されていてもよい)、−OL、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を表し、ここでLは、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を示す〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩の製造方法であって、出発化合物として式:
【0016】

【0017】
〔式中、A、Dおよび結合Qは、上記に記載したとおりであり、XおよびYは、同一または異なって、直鎖または分岐鎖状のアルキル基、またはカルボキシル基の保護基を示す〕で示される化合物を、式:
【0018】

【0019】
〔式中、E、およびGは、上記に記載したとおりであり、Zは、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、またはカルボキシル基の保護基を示す〕で示されるα−アミノ酸エステルと、塩基およびカップリング剤の存在下で反応させることにより、式:
【0020】

【0021】
〔式中、A、D、E、G、結合Q、X、YおよびZは、上記に記載したとおりである〕で示される化合物を得、この化合物を必要に応じて加水分解、還元、アミノ化もしくはアミド化、ヒドロキシイミノ化、および/またはエステル変換に付すことにより、目的とする式(I)の化合物を得る方法に関する。
【0022】
さらに本発明は、式:
【0023】

【0024】
〔式中、Dおよびnは、上記式(I)に記載のとおりであり、MおよびMは、同一または異なって酸素原子または硫黄原子を表し、PおよびP′は、同一または異なってヒドロキシ保護基を表す〕で示される化合物の製造方法であって、式:
【0025】

【0026】
〔式中、PおよびP′は、上記に記載のとおりである〕で示される化合物を、式:
【0027】

【0028】
〔式中、D、n、MおよびMは、上記に記載のとおりである〕で示される化合物と、反応させることによる方法に関する。
【0029】
さらに本発明は、式(I):
【0030】

【0031】
〔式中、A、B、D、E、G、結合Q、R、R、およびRは、上記式(I)に記載のとおりである〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩に関する。
【0032】
さらに本発明は、nが6であり、Dが、n−ヘプチル基であり、かつpが1である場合に、Jが、フェニル基(フェニル基は、p−位が基:−OWで置換されており、ここでWは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基を表す)、または3−インドリル基以外の基である、上記の式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩に関する。
【0033】
さらに本発明は、nが6であり、Dが、n−ヘプチル基であり、かつpが1である場合に、Jが、フェニル基(フェニル基は、p−位が基:−OWで置換されており、ここでWは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を表す)、または3−インドリル基以外の基である、上記の式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩に関する。
【0034】
さらに本発明は、式:
【0035】

【0036】
〔式中、PおよびP′は、同一または異なって、ヒドロキシ保護基を表す〕で示される化合物に関する。
【0037】
さらに本発明は、式:
【0038】

【0039】
〔式中、A、D、X、およびYは、前述した通りである〕で示される化合物に関する。
【0040】
さらに本発明は、上記の式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩を含む、医薬組成物に関する。
【0041】
さらに本発明は、ウイルス感染症を予防または治療するための、上記医薬組成物に関する。
【0042】
さらに本発明は、ウイルス感染症が、HCVによる感染症である、上記医薬組成物に関する。
【0043】
さらに本発明は、HCVによる感染症が、C型肝炎、肝硬変、肝繊維化、または肝癌である、前記医薬組成物に関する。
【0044】
本発明の化合物は、非常に強い抗HCV活性及びHCVの増幅抑制効果を有し、かつ、インビトロ細胞毒性については軽妙であることから、本発明の化合物を含む医薬組成物は抗HCV予防/治療剤として極めて有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本明細書においては、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基とは、特に本明細書中で定義している場合を除き、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖状の炭化水素基を意味し、好ましくは炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐鎖状の炭化水素基を意味する。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基などが挙げられる。またシクロアルキル基とは、炭素数3〜8の環状炭化水素基を意味する。たとえば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。シクロアルケニル基とは、少なくとも1の二重結合を含む、炭素数3〜8の環状炭化水素基を意味する。たとえば、シクロヘキセニル基などが挙げられる。また、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基は、炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖状の炭化水素基であって、少なくとも1の二重結合を含むものを意味する。例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、2−エテニル−2−ブテニル基などが挙げられる。直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基とは、炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖状の炭化水素基であって、少なくとも1の三重結合を含むものを意味する。例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、2−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基、2−デシニル基、6,6−ジメチル−ヘプタ−2,4−ジイン−1−イル基などが挙げられる。
【0046】
また、本明細書において記載される複素環式基とは、窒素原子、硫黄原子、および酸素原子から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個(好ましくは1または2個)を環員として含む4〜6員の単環または7〜10員の二環の環式基(好ましくは単環基)であって、少なくとも1の二重結合を有していてもよい基を意味し、具体的にはピラン、モルホリン、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、1,3−ジオキサン、ピペラジン、ピペリジン、チオモルホリンなどから誘導される基が挙げられる。
【0047】
本明細書において記載されるアリール基は、芳香族性を有する単環または多環の炭化水素基を意味する。具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フルオレンなどから誘導される基を挙げることができる。
【0048】
本明細書において記載されるヘテロアリール基は、芳香族性を有し、窒素原子、硫黄原子、および酸素原子から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個(好ましくは1または2個)を環員として含む4〜6員の単環または7〜10員の二環の環状基(好ましくは単環基)を意味する。具体的には、フラン、チオフェン、ピロール、ピラゾール、ピリジン、チアゾール、イミダゾール、ピリミジン、インドール、キノリン、オキサゾール、イソキサゾール、ピラジン、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピラゾールなどから誘導される基を挙げることができる。
【0049】
本明細書において記載されるアラルキル基は、上記のアリール基で置換されている上記の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を意味し、具体的にはベンジル基、フェネチル基などを挙げることができる。
【0050】
本明細書において記載されるヘテロアリールアルキル基は、上記のヘテロアリール基で置換されている上記の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を意味する。
【0051】
本明細書において記載されるアシル基は、カルボニル基を介して結合している、上記の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、または複素環式基を意味する。
【0052】
本明細書において記載される「置換されていてもよい」は、特に本明細書中で定義されている場合を除き、このように付記されている基が、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニルオキシ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニルオキシ基、シクロアルキル基、シクロアルキルオキシ基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ハロゲン原子、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アミノ基(直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基でモノまたはジ置換されていてもよい)、アシル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルスルホニル基、カルバモイル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルチオ基、カルボキシル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルカルボニル基、ホルミル基、アミノスルホニル基などの基で置換されていてもよいことを意味する。これらの置換基に含まれるアリールおよびヘテロアリール部分は、更にハロゲン原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニルオキシ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニルオキシ基、シクロアルキル基、シクロアルキルオキシ基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基でモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ基、アシル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルスルホニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、カルバモイル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルチオ基、カルボキシル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルカルボニル基、ホルミル基、アミノスルホニル基などによってモノ、ジもしくはトリ置換されていてもよい。
【0053】
本明細書において記載される保護基は、反応性を有する官能基を、目的としない化学反応から保護するための基であって、反応終了後は容易に除去することができる基を意味する。保護基は、保護する官能基の種類により異なり、例えば水酸基を保護する場合には、t−ブチルジフェニルシリル基、テトラヒドロピラニル基、メトキシメチル基、ベンジル基、トリメチルシリル基、p−メトキシベンジル基、t−ブチルジメチルシリル基などの基を好ましく用いることができる。また、カルボキシル基を保護する場合には、例えばProtective Groups in Organic Synthesis,the 3rd edition(John Wiley & Sons,Inc.、1999年発行)または有機合成実験法ハンドブック(丸善株式会社、1990年発行)に記載されている各種保護基を用いることができる。このようなカルボキシル基の保護基としては、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、アリル基、フェニル基、ベンジル基、各種置換シリル基(トリメチルシリル、トリエチルシリルなど)を用いることができる。
【0054】
本明細書において記載されるプロドラッグとは、医薬品として処方された後に、生理的条件下あるいは加溶媒分解によって、式(I)の化合物又は製薬上許容されうるそれらの塩に変換されうる化学的修飾が施された、式(I)の化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは、患者に投与されたときには不活性であってもよいが、生体内では活性のある式(I)の化合物に変換されて存在するものである。当該プロドラッグとしては、例えば、本化合物のカルボン酸部分のC1−6アルキルエステル化、C1−6アルケニルエステル化、C6−10アリールエステル化、C1−6アルキルオキシC1−6アルキルエステル化(下式)、C1−6アルコキシエステル化(下式)などを施した化合物が含まれる。
【0055】

【0056】
また、本明細書において記載される治療という語は、本発明の医薬組成物を被験者に投与することによって、HCVを消滅あるいは軽減させること、さらなるHCVの広がりを抑制すること、HCVの感染による症状を軽減することを意味する。HCVの感染による症状としては、C型肝炎、肝硬変、肝繊維化、肝癌などが挙げられる。
【0057】
本発明の化合物について以下に詳細に記載する。
【0058】
本発明の化合物は、上記式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩であるが、好ましくは上記式(I)の化合物であって、nが6であり、Dが、n−ヘプチル基であり、かつpが1である場合に、Jが、フェニル基(フェニル基は、p−位が基:−OWで置換されており、ここでWは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を表す)、または3−インドリル基以外の基である化合物である。
【0059】
本発明の式(I)の化合物において、Aは、−(CH−を表し、ここでnは、0〜10の整数であるが、nは、好ましくは2〜8の整数、より好ましくは4〜8の整数である。
【0060】
また式(I)の化合物において、Bは、−(C=O)−、−CH(OH)−、−CH(NH)−、または−C(=NOR)−を表すが、好ましくは−(C=O)−、または−CH(OH)−である。
【0061】
また式(I)の化合物において、Dは、−(CH−R′を表し、ここでmは、0〜10の整数を表すが、好ましくはmは、3〜8の整数である。また、R′は、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロアリール基、−OX基(ここで、Xは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはカルボキシル基の保護基を表す)、またはハロゲン原子を表すが、R′は、好ましくは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基(特に好ましくはフェニル基)である。
【0062】
特にDとして好ましくは、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ペンテニル、2−メチル−ヘキシルである。
【0063】
また式(I)の化合物において、Eは、水素原子または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表すが、好ましくは水素原子である。
【0064】
また式(I)の化合物において、Gは、−(CH−Jを表し、ここでpは、0〜4の整数を表すが、pは、好ましくは0〜2の整数、特に好ましくは1である。またJは、水素、OH基、SH基、メチルチオ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、グアニジノ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい複素環式基、または置換されていてもよいヘテロアリール基を表すが、好ましくは置換されていてもよいアリール基であり、さらに好ましくはフェニル基(特にp位が置換されたフェニル基が好ましい。)である。またこの置換されていてもよいアリール基は、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールアミノ、アラルキルオキシ、ヘテロアリール、アラルキル、複素環式基、複素環オキシ基(これらのアリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールアミノ、アラルキルオキシ、ヘテロアリール、アラルキル、複素環式基、複素環オキシ基のアリール、ヘテロアリールもしくは複素環部分はさらに、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルコキシ、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニルオキシ、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルオキシカルボニル、シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ハロゲン、ニトロ、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルでモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ、アシル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルスルホニル、カルバモイル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルチオ、カルボキシル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルカルボニル、ホルミル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルでモノもしくはジ置換されていてもよいアミノスルホニルなどから選択される基によりモノ、ジまたはトリ置換されていてもよい)、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルコキシ基(直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルでモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ基、ヘテロアラルキルアミノ基、もしくは複素環式基で置換されていてもよい)、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニルオキシ、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニルオキシ(ジアルキルアミノ基で置換されていてもよい)、シクロアルキルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基でモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ、アミノアルキル(アラルキルオキシカルボニル基で置換されていてもよい)、グアニジノ、アリールアミノ、アジド、アシル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルスルホニル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルスルホニルアミノ、カルバモイル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルチオ、カルボキシル、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルカルボニルアミノ、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキルカルボニル、ホルミルなどから選択される基によりモノ、ジまたはトリ置換されていてもよい。
【0065】
Gとしては、置換されていてもよいアラルキル基、なかでも置換されていてもよいベンジル基が好ましく、特にp位が置換されたベンジル基が好ましい。
【0066】
また式(I)の化合物において、R、R、及びRは、同一又は異なって、水酸基、アミノ基(炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基でモノまたはジ置換されていてもよい)、−OL、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を表す。
【0067】
、R、及びRとしては、特に水酸基が好ましい。
【0068】
本発明の好ましい式(I)の化合物としては、以下の化合物を挙げることができる。
【0069】






【0070】
上記の式(I)の化合物のうち、特に(15)、(16)、(17)、(18)、(19)、(20)、(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、(27)、(28)、(29)、(30)、(31)、(33)、(38)、(39)、(40)、(41)、(42)、(43)、(44)、(45)、(48)、(49)、(50)、(51)、(52)、および(62)の化合物を好ましく挙げることができる。
【0071】
また、本発明は、式(I):
【0072】

【0073】
〔式中、A、B、D、E、G、R、RおよびRは、上記に記載したとおりである〕で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩の製造方法であって、出発化合物として式:
【0074】

【0075】
〔式中、AおよびDは、上記に記載したとおりであり、XおよびYは、同一または異なって、直鎖または分岐鎖状のアルキル基を示す〕で示される化合物を、式:
【0076】

【0077】
〔式中、E、およびGは、上記に記載したとおりであり、Zは、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、またはカルボキシル基の保護基を示す〕で示されるα−アミノ酸エステルと、塩基およびカップリング剤の存在下で反応させることにより、式:
【0078】

【0079】
〔式中、A、D、E、G、X、YおよびZは、上記に記載したとおりである〕で示される化合物を得、この化合物を必要に応じて加水分解、還元、アミノ化もしくはアミド化、ヒドロキシイミノ化、および/またはエステル変換に付すことにより、目的とする式(I)の化合物を得る方法に関する。
【0080】
本発明の式(I)の化合物を合成する方法の一例を、以下の反応スキームにより説明する。
【0081】
一般製法−1
【0082】

【0083】
上記式中、各記号は、上記式(I)に記載したとおりであり、また、P、P′、およびP″は、ヒドロキシ保護基を示す。出発化合物である化合物1は、文献記載の方法(J.Org.Chem.1989,45,5522,B.E.Marron,et al)に従って合成することができる。
【0084】
工程1−1
化合物1を、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの各種エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤で、室温あるいは冷却下、好ましくは氷温下で反応させた後、続いて冷却下、好ましくは−78℃でヨウ素で処理することにより化合物2を得ることができる。
【0085】
工程1−2
化合物2を、ジエチルエーテル、トルエン、シクロヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチルなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、触媒量のピリジニウムパラトルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、希塩酸などの酸の存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは氷温下でジヒドロピランと反応させることにより化合物3を得ることができる。
【0086】
工程1−3
化合物3を、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの各種エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、tert−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムなどの強塩基と室温あるいは冷却下、好ましくは−78℃で反応させ、さらにホルムアルデヒドを加え冷却下、好ましくは氷温下で反応させることにより化合物4を得ることができる。
【0087】
工程1−4
化合物4を、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、イミダゾール、トリメチルアミン、ピリジンなどの塩基存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは氷温下でtert−ブチルジフェニルクロロシランと反応させることにより化合物5を得ることができる。
【0088】
工程1−5
化合物5を、エタノール、メタノール、プロパノールなどの各種アルコール類溶媒中、触媒量のピリジニウムパラトルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、希塩酸などの酸の存在下、室温あるいは加熱下、好ましくは還流加熱下で反応させることにより化合物6を得ることができる。
【0089】
工程1−6
化合物6を、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブチロキシドなどのルイス酸及びL−(+)−酒石酸ジエチル,L−(+)−酒石酸ジプロピルあるいはD−(−)−酒石酸ジエチル、D−(−)−酒石酸ジプロピルの存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは冷却下でtert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどの過酸化物と反応させることにより化合物7を得ることができる。
【0090】
工程1−7
以下に記載する一般製法−2で合成された、所望の鎖A(−(CH−)および基Dを有する、式:
【0091】

【0092】
で示される化合物の三重結合をハイドロメタレーション(例えばハイドロジルコネーションやハイドロボレーション)した後、トランスメタレーション(例えばグリニアール試薬やジアルキル亜鉛などを使用して)して得られるビニルメタル誘導体と化合物7を、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの各種エーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で室温あるいは冷却下、好ましくは−78℃で反応させることにより化合物8を得ることができる。
【0093】
工程1−8
化合物8を、ジエチルエーテル、トルエン、ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、触媒量のピリジニウムパラトルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸などの酸の存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは室温下で、2,2−ジメトキシプロパンまたはアセトンなどと反応させることにより化合物9を得ることができる。
【0094】
工程1−9
化合物9を、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、フッ化テトラブチルアンモニウム、フッ化水素酸、酢酸、希塩酸などの存在下、室温あるいは冷却下で反応させることにより化合物10を得ることができる。
【0095】
工程1−10
化合物10を、過酸化マンガン、硝酸、ジョーンズ酸化などの酸化反応により対応するジカルボン酸を得ることができる。或いは化合物10を過マンガン酸カリ、スワン酸化、コリンズ酸化、TEMPO酸化などの酸化反応により対応するジアルデヒドを得ることができる。好ましくは、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中、塩化オキザリルとジメチルスルホキサイドの存在下、冷却下、好ましくは−78℃で化合物10を反応させた後、トリエチルアミンなどの塩基で処理することによりジアルデヒドを得ることができる。得られる生成物を、続いて過マンガン酸カリ、亜塩素酸ナトリウム、クロム酸などの酸化剤によりジカルボン酸とすることができる。好ましくは2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2−ブテン中、室温或いは冷却下、好ましくは冷却下、亜塩素酸ナトリウム及びリン酸二水素ナトリウムの水溶液と反応させることによりジカルボン酸を得ることができる。得られる生成物を、続いてN,N−ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中又は無溶媒中で、N,N−ジメチルホルムアミドジtert−ブチルアセタール中、或いは2,2,2−トリクロロアセトイミダートtert−ブチルと室温或いは加熱下で反応させることにより化合物11を得ることができる。
【0096】
工程1−11
化合物11を、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中、水共存下でピリジニウムパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸などの酸の存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは室温下で反応させることにより化合物12を得ることができる。
【0097】
工程1−12
化合物12を、過酸化マンガン、硝酸、ジョーンズ酸化などの酸化反応により対応するジカルボン酸とすることができる。好ましくは化合物12を、アセトン中、室温或いは冷却下、好ましくは冷却下でジョーンズ試薬と反応させることにより化合物13を得ることができる。
【0098】
工程1−13
化合物13とα−アミノ酸tert−ブチルエステル塩酸塩を、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジンなどの塩基存在下、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、水溶性カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などのカップリング試薬と作用させることにより、室温あるいは冷却下、好ましくは室温下で反応させることにより、式(I)の化合物の一態様である化合物14−Aを得ることができる。
【0099】
工程1−14
化合物14−Aを、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、水などの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、アニソールの存在下或いは無存在下、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、希塩酸などの酸の存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは室温下で反応させることにより、式(I)の化合物の一態様である化合物14−Bを得ることができる。
【0100】
本発明の式(I)の化合物のうち、上記の化合物14−Aおよび14−B以外の化合物を得るには、化合物14−Aまたは14−Bから出発して、必要に応じて加水分解、還元、アミノ化もしくはアミド化、ヒドロキシイミノ化、および/またはエステル変換に付すことにより、目的とする式(I)の化合物を得ることができる。また結合Qが単結合である式(I)の化合物は、化合物14−Aまたは14−Bを、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどの溶媒中、パラジウム炭素、水酸化パラジウム、ラネーニッケル、酸化白金などの触媒の存在下、室温または加熱条件下で水素化することによっても得ることができる。
【0101】
本発明はまた、式(I)の化合物を合成するために有用な中間体化合物である、式:
【0102】

【0103】
〔式中、Dおよびnは、上記に記載のとおりであり、MおよびMは同一または異なって酸素原子または硫黄原子を表し、PおよびP′は、同一または異なってヒドロキシ保護基を表す〕で示される化合物の製造方法であって、式:
【0104】

【0105】
〔式中、PおよびP′は、上記に記載のとおりである〕で示される化合物を、式:
【0106】

【0107】
〔式中、D、n、MおよびMは、上記に記載のとおりである〕で示される化合物と、反応させることによる方法にも関する。この方法は、上記一般製法−1の工程1−7の方法である。
【0108】
上記の式(I)の化合物を合成するための中間体化合物の1つである化合物:
【0109】

【0110】
の製造方法を、以下の反応スキームにより説明する。
【0111】
一般製法−2
【0112】

【0113】
工程2−1
末端に三重結合を有し、所望の鎖A(−(CH−)を有する化合物aとN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩を、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチルなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジンなどの塩基存在下、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、水溶性カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などのカップリング試薬を室温下で作用させることにより、化合物bを得ることができる。
【0114】
工程2−2
上記工程で得られた化合物bを、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ヘキサンなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、室温あるいは冷却下、好ましくは冷却下で、所望の基Dを有するグリニャール試薬或いはアルキルリチウム試薬と反応させることにより、基Dが導入された化合物cを得ることができる。
【0115】
工程2−3
上記工程で得られた化合物cとエチレングリコールを、ベンゼン、トルエン、1,2−ジクロロエタンなどの溶媒中で、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸などの酸の存在下、加熱下生成してくる水を共沸除去しながら反応させることにより、化合物dを得ることができる。
【0116】
ここで得られた化合物dは、上述した化合物(I)の製造工程を示した一般製法−1の工程1−7において使用することができる。なおMおよび/またはMが硫黄原子である、化合物dに相当する化合物も、当業者に公知の方法により得ることができる。
【0117】
上記式(I)の化合物を合成するための原料化合物である式:
【0118】

【0119】
の化合物は、当業者に公知の方法、下記の一般製法−3〜一般製法−5の反応スキームにより製造することができる。
【0120】
一般製法−3
【0121】

上記式中、P’’’はカルボキシル基の保護基を示し、P’’’’はアミノ基の保護基を示し、Mは直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルキル基を示す。
【0122】
工程3−1
化合物AAをアセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル、ベンジロキシカルボニル、9−フルオレニルメチルカルボニル等のようなアミノ基の保護基によって保護することにより化合物BBを得ることができる。この時の反応条件は、保護基P’’’’の種類により適宜選択される
【0123】
工程3−2
化合物BBを、ジエチルエーテル、トルエン、シクロヘキサン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、酢酸エチル、ジメチルスルホキサイドなどの溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、室温あるいは加熱下、好ましくは室温で、ハロゲン或いはメタンスルホン酸エステル、トルエンスルホン酸エステル等の離脱基によって置換されたMと反応させることにより化合物CCを得ることができる。或いは化合物BBを光延反応条件下、水酸基で置換されたMと反応させることにより化合物CCを得ることができる。
【0124】
工程3−3
化合物CCのアミノ基の保護基P’’’’を脱保護することにより化合物DDを得ることができる。この時の反応条件は、保護基P’’’’の種類により適宜選択される。
【0125】
一般製法−4
【0126】

【0127】
上記式中、P’’’はカルボキシル基の保護基を示し、P’’’’はアミノ基の保護基を示し、Tはスルホン酸エステルなどの離脱基を示し、Uは置換されてもよいアリール、或いは置換されてもよいヘテロアリール基を示す。
【0128】
工程4−1
化合物BBを、ジエチルエーテル、トルエン、シクロヘキサン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、酢酸エチル、ジメチルスルホキサイドなどの各種溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジンなどの塩基の存在下、室温あるいは冷却下、好ましくは冷却下で、メタンスルホン酸クロライド、トルエンスルホン酸クロライド、無水トリフルオロメタンスルホン酸等と反応させることにより化合物EEを得ることができる。
【0129】
工程4−2
化合物EEを、ジエチルエーテル、トルエン、ベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、酢酸エチル、アセトニトリル、水などの各種溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、パラジウムジアセテート、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムなどのパラジウム触媒の存在下、室温あるいは加熱下、好ましくは加熱下で、アリール或いはヘテロアリールホウ酸誘導体、又はアリール或いはヘテロアリールホウ酸エステル誘導体等と反応させることにより化合物FFを得ることができる。
【0130】
工程4−3
化合物FFのアミノ基の保護基P’’’’を脱保護することにより化合物GGを得ることができる。この時の反応条件は、保護基P’’’の種類により適宜選択される。
【0131】
一般製法−5
【0132】

【0133】
上記式中、P’’’はカルボキシル基の保護基を示し、P’’’’はアミノ基の保護基を示し、Uは置換されてもよいアリール、或いは置換されてもよいヘテロアリール基を示す。
【0134】
工程5−1
化合物BBをジエチルエーテル、トルエン、シクロヘキサン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルスルホキサイドなどの各種溶媒中もしくはそれらの混合溶媒中で、水素化ナトリウム、炭酸カリウムなどの塩基の存在下、又は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジンなどの塩基及びジアセトキシ第二銅、沃化第一銅等の触媒の存在下、室温あるいは加熱下、好ましくは加熱下で、アリール或いはヘテロアリールホウ酸誘導体、アリール或いはヘテロアリールホウ酸エステル誘導体、又はハロゲン化アリール或いはハロゲン化ヘテロアリール誘導体等と反応させることにより化合物HHを得ることができる。
【0135】
工程5−2
化合物HHのアミノ基の保護基P’’’’を脱保護することにより化合物IIを得ることができる。この時の反応条件は、保護基P’’’’の種類により適宜選択される。
【0136】
本発明は、更にまた、式(I)の化合物を合成するための中間体化合物である式:
【0137】

【0138】
〔式中、PおよびP′は、同一または異なって、ヒドロキシ保護基を表す〕で示される化合物、および式:
【0139】

【0140】
〔式中、A、D、X、およびYは、上記に記載したとおりである〕で示される化合物に関する。
【0141】
これらの化合物は、上記の式(I)の化合物の製造方法を記載した一般製法−1にしたがって製造することができる。
【0142】
本発明の化合物は、そのまま、又は、その薬理学的に許容される塩として医薬に使用することができる。上記塩としては薬理学的に許容されるものであれば特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸などの鉱酸との塩;酢酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ショウノウスルホン酸などの有機酸との塩;ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属などとの塩などを挙げることができる。
【0143】
上記医薬製剤に含まれる有効成分化合物の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、例えば、0.1〜99.5重量%、好ましくは0.5〜90重量%である。
【0144】
本発明の化合物を、常法に従って主薬として、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用し得る既知の補助剤を用いて製剤化することができる。錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、グルコース、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸などの賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロップ、グルコース液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤;乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、寒天末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖などの崩壊剤;白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油などの崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩類、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤;グリセリン、澱粉などの保湿剤;澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸などの吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコールなどの潤沢剤などが例示できる。
【0145】
さらに錠剤は、必要に応じ、通常の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばグルコース、乳糖、カカオバター、澱粉、硬化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤;アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結合剤;ラミナラン寒天などの崩壊剤などが例示できる。坐剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレングリコール、カカオバター、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセリドなどを挙げることができる。注射剤として調製される場合には、液剤および懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ましく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤としてこの分野で慣用されているものをすべて使用でき、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類などを挙げることができる。なお、この場合、等張性の溶液を調製するのに充分な量の食塩、グルコース、あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤などを添加してもよい。さらに必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤などや他の医薬品を含有することもできる。
【0146】
上記医薬組成物は、投与単位形態で投与することが好ましく、経口投与、組織内投与(皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与など)、局所投与(経皮投与など)又は経直腸的に投与することができる。上記医薬組成物は、これらの投与方法に適した剤型で投与されることは当然である。
【0147】
本発明の化合物など又はそれの製薬上許容され得る塩を医薬として投与する場合、抗ウイルス剤としての用量は、年齢、体重などの患者の状態、投与経路、病気の性質と程度などを考慮した上で調整することが望ましいが、通常は、ヒトについては、成人に対して本発明の有効成分量として、一日当たり、0.1〜2000mgの範囲である。上記範囲未満の用量で足りる場合もあるが、逆に上記範囲を超える用量を必要とする場合もある。多量に投与するときは、一日数回に分割して投与することが望ましい。
【0148】
上記経口投与は、固形、粉末又は液状の用量単位で行うことができ、例えば、末剤、散剤、錠剤、糖衣剤、カプセル剤、ドロップ剤、舌下剤、その他の剤型などにより行うことができる。
【0149】
上記組織内投与は、例えば、溶液や懸濁剤などの皮下、筋肉内又は静脈内注射用の液状用量単位形態を用いることによって行うことができる。これらのものは、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩の一定量を、例えば、水性や油性の媒体などの注射目的に適合する非毒性の液状担体に懸濁又は溶解し、ついで上記懸濁液又は溶液を滅菌することにより製造される。
【0150】
上記局所投与(経皮投与など)は、例えば、液剤、クリーム剤、粉末剤、ペースト剤、ゲル剤、軟膏剤などの外用製剤の形態を用いることによって行うことができる。これらのものは、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩の一定量を、外用製剤の目的に適合する香料、着色料、充填剤、界面活性剤、保湿剤、皮膚軟化剤、ゲル化剤、担体、保存剤、安定剤などのうちの一種以上と組み合わせることにより製造される。
【0151】
上記経直腸的投与は、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩の一定量を、例えば、パルミチン酸ミリスチルエステルなどの高級エステル類、ポリエチレングリコール、カカオ脂、これらの混合物などからなる低融点固体に混入した座剤などを用いて行うことができる。
【0152】
上記投与は、例えば、溶液や懸濁剤などの皮下、筋肉内又は静脈内注射用の液状用量単位形態を用いることによって行うことができる。これらのものは、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩の一定量を、例えば、水性や油性の媒体などの注射の目的に適合する非毒性の液状担体に懸濁又は溶解し、ついで上記懸濁液又は溶液を滅菌することにより製造される。
【実施例】
【0153】
以下に本発明の式(I)の化合物の製造方法および式(I)の化合物の薬理活性を実施例により説明する。
【0154】
[実施例1]
【0155】

【0156】
1−1(工程1−1)
【0157】

【0158】
文献記載の方法(J.Org.Chem.1989,45,5522,B.E.Marron,et al)に従って、先の一般製法−1に記載の化合物1(70.1g)を合成し、この化合物1の無水ジエチルエーテル(700ml)溶液を0℃に冷却し、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(414mmol、121ml、70%トルエン溶液)をゆっくり加えた。試薬を加え終わって5分後に氷浴をはずし、室温で一時間攪拌を続けた。反応液を0℃に冷却し、無水酢酸エチル(19.8ml、203mmol)をゆっくりと加えた。同温で10分攪拌した後、−78℃に冷却し、ヨウ素(76.1g、300mmol)を加えた。2時間かけて室温まで徐々に昇温し、反応を完結させた。反応液に亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを加えた。反応液をセライトで吸引濾過した後に有機層を分離し、水層をもう一度酢酸エチルで抽出した。併せた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち減圧濃縮し、粗精製の標題化合物(100g)を明茶色の油状物質として得た。得られた粗精製物は次の反応にそのまま用いた。
【0159】
化合物2の物理化学的性状
分子量466
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)467(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.04(9H、s)、1.44(1H、t、J=5Hz)、2.73(2H、t、J=6Hz)、3.80(2H、t、J=6Hz)、4.18(2H,t、J=5Hz)、5.91(1H、t、J=5Hz)、7.35−7.46(6H、m)、7.65−7.69(4H、m)
【0160】
1−2(工程1−2)
【0161】

【0162】
上記反応で得られた化合物2のジクロロメタン溶液(300ml)を0℃に冷却し、ジヒドロピラン(22.7ml、248mmol)を加えた。この溶液にピリジニウムパラトルエンスルホン酸(260mg、1mmol)を加えた。1時間後重曹水を加え反応を停止した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後に減圧濃縮した。得られた粗精製の化合物3(108g)は次の反応にそのまま用いた。
【0163】
化合物3の物理化学的性状
分子量550
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)551(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.04(9H、s)、1.49−1.91(6H、m)、2.74(2H、t、J=6Hz)、3.46−3.58(2H、m)、3.76(2H、t、J=6Hz)、3.82−3.93(1H、m)、4.06(1H,dd、J=13、6Hz)、4.27(1H、dd、J=13、6Hz)、4.65(1H、t、J=3Hz)、5.91(1H、t、J=5Hz)、7.35−7.43(6H、m)、7.65−7.69(4H、m)
【0164】
1−3(工程1−3)
【0165】

【0166】
粗精製の化合物3(4.73g)を無水ジエチルエーテル(30ml)に溶かし、−78℃に冷却した。tert−ブチルリチウム(17.2mmol、10.7ml、1.6Nペンタン溶液)をゆっくり加えた。同温で1時間攪拌した後、パラホルムアルデヒド(18.9mmol、570mg)を加え、同温で30分、0℃に昇温し1時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。水層を少量の酢酸エチルで抽出し、併せた有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル9:1から4:1)で精製し、化合物4(1.635g)を無色油状物質として得た。
【0167】
化合物4の物理化学的性状
分子量454
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)455(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.04(9H、s)、1.49−1.89(6H、m)、2.41(2H、t、J=6Hz)、3.03(1H、t、J=6Hz)、3.47−3.58(2H、m)、3.75−3.92(3H、m)、4.08−4.26(4H、m)、4.68(1H,t、J=3Hz)、5.53(1H、t、J=7Hz)、7.35−7.47(6H、m)、7.64−7.68(4H、m)
【0168】
1−4(工程1−4)
【0169】

【0170】
化合物4(344mg、0.76mmol)とイミダゾール(77mg、1.14mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド溶液(2ml)を0℃に冷却しtert−ブチルジフェニルクロロシラン(0.2ml、0.76mmol)を加え、2時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、ヘキサンで抽出した。有機層を水で2回、続いて飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下に濃縮し、粗精製の化合物5(554mg)を無色油状物質として得た。
【0171】
化合物5の物理化学的性状
分子量692
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)715(M+Na
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.00(9H、s)、1.04(9H、s)、1.38−1.82(6H、m)、2.49(2H、t、J=7Hz)、3.29−3.42(1H、m)、3.63−3.85(4H、m)、4.00−4.09(1H、m)、4.14(2H、s)、4.46(1H,t、J=3Hz)、5.43(1H、t、J=7Hz)、7.29−7.48(12H、m)、7.57−7.78(8H、m)
【0172】
1−5(工程1−5)
【0173】

【0174】
化合物5(1.16g、1.67mmol)のエタノール溶液(6ml)にピリジニウムパラトルエンスルホン酸(90mg、0.36mmol)を加え、60℃で3.5時間攪拌した。溶液を室温まで冷却した後、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下に濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル20:1)で精製し、化合物6(825mg、81%)を無色油状物質として得た。
【0175】
化合物6の物理化学的性状
分子量608
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)631(M+Na
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.01(9H、s)、1.01(9H、s)、1.23(1H、t、J=6Hz)、2.41(2H、t、J=7Hz)、3.75(2H、t、J=7Hz)、3.90(2H、t、J=6Hz)、4.14(2H、s)、5.47(1H、t、J=7Hz)、7.29−7.47(12H、m)、7.57−7.75(8H、m)
【0176】
1−6(工程1−6)
【0177】

【0178】
回転子の入った丸底フラスコを減圧下加熱乾燥後窒素置換し、この中に無水ジクロロメタン(60ml)を加え、−20℃に冷却した。チタンテトライソプロポキシドを(2.33ml、7.88mmol)、L−(−)−酒石酸ジエチル(1.62ml、9.46mmol)を順次加え、15分攪拌した後に化合物6(4.80g、7.88mmol)のジクロロメタン溶液(30ml)を加え、15分攪拌した。−25℃に冷却し、tert−ブチルヒドロペルオキシド(5.25ml、15.8mmol、3Nジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下した。滴下終了後−20℃で2時間攪拌しジメチルスルフィド(1.1ml)を加え、同温で更に1時間攪拌した。反応液に10%酒石酸水溶液を加え30分間攪拌した後、室温で1時間攪拌した。有機層を分離し、水層を少量のジクロロメタンで抽出し、併せた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧濃縮し得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル9:1)で精製した。化合物7(4.78g、97%)を無色油状物質として得た。不斉収率(>95%ee)は相当するMTPAエステルのNMR分析により求めた。
【0179】
化合物7の物理化学的性状
分子量624
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)647(M+Na
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.02(9H、s)、1.03(9H、s)、1.72(1H、t、J=6Hz)、1.82(1H、dt、J=14、7Hz)、2.23(1H、dt、J=14、6Hz)、3.17(1H、dd、J=6、5Hz)、3.55−3.79(6H、m)、7.32−7.45(12H、m)、7.60−7.65(8H、m)
【0180】
1−7(工程1−7)
【0181】

【0182】
窒素雰囲気下、以降に記載する製造例1の工程2−3で製造する化合物114(10.45g、37.2mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(100ml)に、ビスシクロペンタジエニルジルコニウム塩酸塩(10.11g、37.2mmol)を室温で加え、30分間攪拌した。得られた溶液を−78℃に冷却し、メチルマグネシウムクロリド(24.7ml、74mmol、3Nテトラヒドロフラン溶液)を加え、5分攪拌した。この溶液に一価のヨウ化銅(500mg、7.2mmol)を加え、徐々に−30℃まで昇温した。化合物7(4.49g)の無水テトラヒドロフラン溶液(70ml)を20分かけて加え、滴下終了後−25℃で終夜攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくりと加え、反応を停止し、次第に室温まで昇温した。混合物を10時間室温で攪拌し、生じた白色固体をセライトで濾別した。セライトを酢酸エチルでよく洗い、有機層を分離した。水層を少量の酢酸エチルで抽出し、併せた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗った後に無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下に濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル20:1から9:1)で精製し、化合物8(5.96g、91%)を淡黄色の油状物質として得た。
【0183】
化合物8の物理化学的性状
分子量907
FAB−MS(ネガティブモード、マトリックスm−NBA)906(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=7Hz)、0.99(9H、s)、1.04(9H、s)、1.18−1.63(22H、m)、1.78−2.01(4H、m)、2.44−2.57(1H、m)、3.00(1H、t、J=6Hz)、3.59−3.92(10H、m)、4.28(1H、s)、5.37−5.55(2H、m)、7.29−7.65(20H、m)
【0184】
1−8(工程1−8)
【0185】

【0186】
化合物8(5.30g、5.84mmol)をジクロロメタン(200ml)と2,2−ジメトキシプロパン(150ml)に溶かし、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸(15mg、0.058mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。飽和重曹水を加えて反応を停止し、ジクロロメタンで2度抽出した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥後減圧下に濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル20:1)で精製した。化合物9(4.69g、86%)を淡黄色の油状物質として得た。
【0187】
化合物9の物理化学的性状
分子量947
FAB−MS(ネガティブモード、マトリックスm−NBA)946(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6Hz)、1.02(9H、s)、1.05(9H、s)、1.14−1.63(28H、m)、1.78−2.16(4H、m)、2.41−2.51(1H、m)、3.47(1H、d、J=10Hz)、3.64−3.86(6H、m)、3.92(s、4H)、5.36−5.42(2H、m)、7.28−7.47(12H、m)、7.61−7.69(8H、m)
【0188】
1−9(工程1−9)
【0189】

【0190】
化合物9(4.39g、4.64mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を0℃に冷却し、フッ化テトラブチルアンモニウム(10.2ml、10、2mmol、1Mテトラヒドロフラン溶液)と酢酸(0.53ml、9.27mmol)を加えた。徐々に室温まで昇温し、2日間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで2度抽出した。併せた有機層を重曹水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下に濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル9:1から3:2)で精製して、化合物10(1.73g、81%)を淡黄色の油状物質として得た。
【0191】
化合物10の物理化学的性状
分子量470
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)493(M+Na
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6Hz)、1.17−1.73(26H、m)、1.91−2.16(4H、m)、2.44(1H、brs)、2.73(1H、dt、J=6、10Hz)、2.95(1H、brs)、3.48(1H、d、J=11Hz)、3.63−4.01(m、10H)、5.15(1H、dd、J=15,9Hz)、5.55(1H、dt、J=15、7Hz)
【0192】
1−10(工程1−10)
【0193】

【0194】
窒素雰囲気下、塩化オギザリル(0.575ml、6.6mmol)の無水ジクロロメタン溶液(17ml)を−78℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(0.936ml、13.2mmol)のジクロロメタン溶液(1ml)を滴下し、15分間攪拌した。化合物10(388mg、0.824mmol)のジクロロメタン溶液(5ml)をゆっくりと滴下した。混合物を1時間同温で攪拌した後トリエチルアミン(3ml、21.4mmol)を加え、更に30分攪拌した。冷却浴を外し、溶液に窒素気流を吹き付けて低沸点の化合物を除去し、続いて減圧下で乾燥した。残渣にジエチルエーテル(15ml)を加え、不溶物を濾別し濃縮した。この操作を2度行った後、得られた残渣を直ちに次の反応に用いた。
【0195】
上記の粗精製ジアルデヒドを2−メチル−2−プロパノール(24ml)、2−メチル−2−ブテン(6ml)に溶かして、5〜7℃程度に冷却した。この溶液に亜塩素酸ナトリウム(745mg、8.24mmol)とリン酸二水素ナトリウム(745mg、6.21mmol)の水溶液(7.45ml)をゆっくりと滴下した。2時間後混合物を0℃に冷却し、リン酸二水素ナトリウム水溶液を加えPHをおよそ5に調節した。ジクロロメタンで3回抽出し、併せた有機層を飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮して得られる淡黄色の油状残渣を、これ以上精製せず直ちに次の反応に用いた。
【0196】
粗精製のジカルボン酸をN,N−ジメチルホルムアミドジtert−ブチルアセタール(4.5ml)に溶かし、70℃で1時間攪拌した。減圧下で低沸点化合物を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル20:1)で精製し、化合物11(340mg、60%)を淡黄色の油状物質として得た。
【0197】
化合物11の物理化学的性状
分子量610
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)(M+H)611、(M+Na)633
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6Hz)、1.18−1.64(46H、m)、1.99(2H、q、J=7Hz)、2.69(2H、ABq、J=15、18Hz)、2.93(1H、q、J=7Hz)、3.82−3.88(2H、m)、3.92(4H、s)、5.51−5.69(2H、m)
【0198】
1−11(工程1−11)
【0199】

【0200】
化合物11(340mg、0.556mmol)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶かし、80%酢酸水溶液(10ml)を加えて室温で3.5時間攪拌した。混合物を飽和重曹水の中にゆっくりと加えて酢酸を中和した後、酢酸エチルで2回抽出した。無水硫酸ナトリウム上で乾燥、続いて濾過、減圧濃縮し、化合物12(290mg、99%)を淡黄色の油状物質として得た。
【0201】
化合物12の物理化学的性状
分子量526
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)(M+H)527、(M+Na)549
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=7Hz)、1.18−1.68(36H、m)、2.01(2H、q、J=7Hz)、2.25−2.41(5H、m)、1.99(1H、d、J=7Hz)、2.04(1H、d、J=7Hz)、3.62−3.82(2H、m)、3.99(1H、s)、5.42(1H、dd、J=9、15Hz)、5.58(1H、dt、J=16、6Hz)
【0202】
1−12(工程1−12)
【0203】

【0204】
アセトン(45ml)を0℃に冷却し、ジョーンズ試薬(0.48ml、0.9mmol、1.89N)を加えた。この混合物に化合物12(216mg、0.41mmol)のアセトン溶液(3ml)をゆっくりと滴下した。同温で1時間攪拌した後に、亜硫酸水素ナトリウム水溶液を反応液の黄色が消えて暗緑色の沈殿が現れるまで加えて反応を停止した。これに飽和食塩水(20ml)を加えジクロロメタンで2度抽出し、併せた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン−メタノール50:1から20:1)で精製し、化合物13(198mg、89%)を淡黄色の油状物質として得た。
【0205】
化合物13の物理化学的性状
分子量541
ESI(LC/MSポジティブモード)(M+H)542
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6Hz)、1.16−1.67(36H、m)、1.99(2H、q、J=6Hz)、2.35(4H、t、J=8Hz)、2.70(1H、d、J=16Hz)、2.90(1H、d、J=16Hz)、3.28(1H、d、J=9Hz)、5.52(1H、dd、J=9、15Hz)、5.68(1H、dt、J=15、5Hz)
【0206】
1−13(工程1−13)
【0207】

【0208】
化合物13(6.0mg、0.011mmol)、(S)−4−フェニルオキシフェニルアラニンt−ブチルエステル塩酸塩(5mg、0.013mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(1ml)を−10℃に冷却し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.005ml、0.024mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(6.3mg、0.0166mmol)を順次加えた。ゆっくりと室温まで昇温し、終夜攪拌した。塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で順次洗った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過、減圧濃縮後に残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル7:3)で精製し、化合物14(7.6mg、82%)を無色固体として得た。
【0209】
化合物14の物理化学的性状
分子量835
ESI(LC/MSポジティブモード)858(M+Na
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6Hz)、1.17−1.67(45H、m)、1.97(2H、q、J=7Hz)、2.33−2.42(4H、m)、2.58(1H、d、J=17Hz)、2.76(1H、d、J=17Hz)、3.00−3.15(3H、m)、4.23(1H、s)、4.70(1H、q、J=8Hz)、5.47(1H、dd、J=9、15Hz)、5.65(1H、dt、J=15、7Hz)、6.88−6.98(2H、m)、7.01−7.12(2H、m)、7.15−7.22(2H、m)、7.27−7.36(2H、m)
【0210】
1−14(工程1−14)
【0211】

【0212】
化合物14(7.6mg)のジクロロメタン溶液(3ml)を0℃に冷却し、アニソール(0.01ml)、トリフルオロ酢酸(1ml)を順次加えた。ゆっくりと室温まで昇温し、終夜攪拌した。反応溶液を減圧濃縮後ベンゼンで二回共沸した後、残渣をメガボンドエルートジオール(500mg、バリアン社)(ジクロロメタン−メタノール=20:1)で精製し、化合物15(5.4mg、90%)を無色固体として得た。
【0213】
化合物15の物理化学的性状
【0214】

【0215】
分子量667
ESI(LC/MSポジティブモード)668(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.14−1.38(14H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.89−2.01(2H、m)、2.37−2.44(4H、m)、2.62(1H、d、J=16Hz)、2.88−3.04(2H、m)、3.20−3.30(2H、m)、4.67(1H、dd、J=9、5Hz)、5.30−5.65(2H、m)、6.87(2H、d、J=9Hz)、6.94(2H、d、J=8Hz)、7.08(1H、t、J=8Hz)、7.20(2H、d、J=9Hz)、7.33(2H、t、J=8Hz)
【0216】
以下に記載する実施例2〜実施例97の化合物は、上記実施例1と同様の方法により、対応する化合物から合成することができる。対応する化合物は、公知化合物および公知化合物から当業者が容易に製造することができる化合物から、当業者が容易に製造することができる。
【0217】
[実施例2]
【0218】

【0219】
化合物16の物理学的性状
分子量589
ESI(LC/MSポジティブモード)590(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7Hz、1.20−1.35(14H、m)、1.46−1.58(4H、m)、1.96(2H、q、J=5.4Hz)、2.27(3H、s)、2.40−2.52(5H、m)、2.84(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.92(1H、dd、J=14、9Hz)、3.04−3.25(2H、m)、4.65(1H、dd、J=9、5Hz)、5.45−5.64(2H、m)、7.03−7.12(4H、m)
【0220】
[実施例3]
【0221】

【0222】
化合物17の物理学的性状
分子量681
ESI(LC/MSポジティブモード)682(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.20−1.35(14H、m)、1.41−1.59(4H、m)、1.86−2.20(2H、m)、2.30−2.48(4H、m)、2.58(1H、d、J=16Hz)、2.78−2.90(2H、m)、3.11−3.25(2H、m)、4.64(1H、dd、J=9、4Hz)、5.43−5.60(2H、m)、6.85−7.44(9H、m)
【0223】
[実施例4]
【0224】

【0225】
化合物18の物理学的性状
分子量643
ESI(LC/MSポジティブモード)644(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7Hz)、1.19−1.38(14H、m)、1.42−1.60(4H、m)、1.82(3H、t、J=2Hz)、1.89−2.02(2H、m)、2.44(4H、t、J=7Hz)、2.58(1H、d、J=16Hz)、2.78−2.98(2H、m)、3.09−3.23(2H、m)、4.53−4.67(3H、m)、5.39−5.61(2H、m)、6.83(2H、d、J=9Hz)、7.13(2H、d、J=9Hz)
【0226】
上記の化合物18は、一般製法−1の工程1−13において化合物18−4を用いることにより合成したが、化合物18−4は、化合物18−1から出発して以下の工程により合成した。
【0227】
化合物18−4の合成
【0228】

【0229】
a)化合物18−2の合成
【0230】

【0231】
L−チロシンt−ブチルエステル(7.12g、30mM)の無水メタノール懸濁液(44mL)に、二炭酸ジ−t−ブチル(6.55g、30mM)を加えたのち、室温にて2時間撹拌した。反応液を濃縮後、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。n−ヘキサン/酢酸エチル(2:1→1:1)溶出部より得られた油状物質をn−ヘキサン/酢酸エチル(10:1)にて処理することで、化合物18−2(9.62g、95%)を無色粉末として得た。
【0232】
化合物18−2の物理化学的性状
分子量337
ESI(LC/MSポジティブモード)338(M+H
H−NMR(重クロロフォルム中)の化学シフト値δ:
1.41(9H、s)、1.42(9H、s)、2.90−3.01(2H、m)、4.36−4.45(1H、m)、5.01(1H、d、J=7.5Hz)、5.67(1H、s)、6.73(2H、d、J=8.5Hz)、7.01(2H、d、J=8.5Hz)
【0233】
b)化合物18−3の合成
【0234】

【0235】
上記化合物18−2(338mg、1.0mM)の無水N,N−ジメチルホルムアミド溶液(2.0mL)に、炭酸カリウム(173mg、1.25mM)、1−ブロモ−2−ブチン(147mg、1.1mM)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(30mL)を加え、水(20mL)で3回、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥し、溶媒を減圧留去後、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。n−ヘキサン/酢酸エチル(5:1)溶出部より化合物18−3(370mg、95%)を無色油状物質として得た。
【0236】
化合物18−3の物理化学的性状
分子量389
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)390(M+H
H−NMR(重クロロフォルム中)の化学シフト値δ:
1.41(9H、s)、1.42(9H、s)、1.86(3H、t、J=2.5Hz)、3.00(2H、d、J=6.0Hz)、4.41(1H、dd、J=7.5、6.0Hz)、4.62(2H、q、J=2.5Hz)、4.97(1H、d、J=7.5Hz)、6.88(2H、d、J=8.5Hz)、7.08(2H、d、J=8.5Hz)
【0237】
c)化合物18−4の合成
【0238】

【0239】
得られた油状物(390mg、1.0mM)を酢酸エチル(5.0mL)に溶解し、4N塩酸/酢酸エチル(2.0mL、8.0mM)を加え室温にて15時間撹拌した。析出した粉末を桐山ロートにて濾取し、酢酸エチル(2.0mL)で洗浄し、真空ポンプで減圧乾燥し無色粉末の化合物18−4(278mg、85%)を得た。
【0240】
化合物18−4の物理化学的性状
分子量289
ESI(LC/MSポジティブモード)290(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
1.44(9H、s)、1.80(3H、t、J=2.5Hz)、3.11(2H、d、J=7.0Hz)、4.12(1H、t、J=7.0Hz)、4.66(2H、q、J=2.5Hz)、6.96(2H、d、J=8.5Hz)、7.20(2H、d、J=8.5Hz)
【0241】
[実施例5]
【0242】

【0243】
化合物19の物理学的性状
分子量651
ESI(LC/MSポジティブモード)652(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.10−1.57(18H、m)、1.82−1.98(2H、m)、2.32−2.43(4H、m)、2.63(1H、d、J=16Hz)、2.90(1H、d、J=16Hz)3.04(1H、dd、J=5、9Hz)、3.20−3.25(2H、m)、4.73(1H、dd、J=9、5Hz)、5.40−5.62(2H、m)、7.28−7.60(9H、m)
【0244】
[実施例6]
【0245】

【0246】
化合物20の物理学的性状
分子量625
ESI(LC/MSポジティブモード)626(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.01−1.37(14H、m)、1.40−1.57(4H、m)、1.67−1.80(2H、m)、2.33−2.46(4H、m)、2.60(1H、d、J=16Hz)、2.87(1H、d、J=16Hz)、3.06−3.22(2H、m)、3.41(1H、dd、J=5、14Hz)、4.80(1H、dd、J=9、4Hz)、5.30−5.48(2H、m)、7.35−7.45(3H、m)、7.68(1H、s)、7.75−7.80(3H、m)
【0247】
[実施例7]
【0248】

【0249】
化合物21の物理学的性状
分子量673
ESI(LC/MSポジティブモード)674(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7Hz)、1.19−1.62(24H、m)、1.71−1.82(2H、m)、1.89−2.01(4H、m)、2.43(4H、t、J=7Hz)、2.61(1H、d、J=16Hz)、2.82−2.96(2H、m)、3.09−3.27(2H、m)、4.16−4.28(1H、m)、4.62(1H、dd、J=9、4Hz)、5.42−5.60(2H、m)、6.78(2H、d、J=9Hz)、7.10(2H、d、J=9Hz)
【0250】
[実施例8]
【0251】

【0252】
化合物22の物理学的性状
分子量659
ESI(LC/MSポジティブモード)660(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.81−0.92(9H、m)、1.15−1.63(23H、m)、1.88−2.01(2H、m)、2.43(4H、t、J=7Hz)、2.48−2.62(3H、m)、2.79−2.98(2H、m)、3.12−3.27(2H、m)、4.65(1H、dd、J=9.4Hz)、5.44−5.59(2H、m)、7.06(2H、d、J=8Hz)、7.12(2H、d、J=8Hz)
【0253】
[実施例9]
【0254】

【0255】
化合物23の物理化学的性状
分子量635
ESI(LC/MSポジティブモード)636(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.17−1.36(14H、m)、1.45−1.60(4H、m)、1.90−2.02(2H、m)、2.41−2.45(4H、m)、2.53(1H、d、J=16.0Hz)、2.87(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、dd、J=8.8、14.0Hz)、3.16−3.20(2H、m)、3.78(3H、s)、3.80(3H、s)、4.67(1H、dd、J=4.8、9.2Hz)、5.47−5.58(2H、m)、6.75(1H、m)、6.82−6.84(2H、m)
【0256】
[実施例10]
【0257】

【0258】
化合物24の物理学的性状
分子量701
ESI(LC/MSポジティブモード)702(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.23−1.31(14H、m)、1.48−1.54(4H、m)、1.95(2H、q、J=6.9Hz)、2.38−2.43(4H、m)、2.60(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.96(1H、dd、J=9.2、14.4Hz)、3.20(1H、d、J=5.6Hz)、3.21(1H、dd、J=9.2、14.4Hz)、4.67(1H、dd、J=4.8、9.2Hz)、5.47−5.60(2H、m)、6.89(2H、d、J=6.4Hz)、6.91(2H、d、J=8.8Hz)、7.22(2H、d、J=8.8Hz)、7.32(2H、d、J=6.4Hz)
【0259】
[実施例11]
【0260】

【0261】
化合物25の物理化学的性状
分子量685
ESI(LC/MSポジティブモード)686(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.19−1.37(14H、m)、1.46−1.58(4H、m)、1.88−2.00(2H、m)、2.39−2.44(4H、m)、2.59(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.95−2.98(1H、m)、3.19−3.24(2H、m)、4.66(1H、dd、J=4.4、9.2Hz)、5.51−5.58(2H、m)、6.84−6.87(2H、m)、6.95−6.99(2H、m)、7.05−7.10(2H、m)、7.18−7.21(2H、m)
【0262】
[実施例12]
【0263】

【0264】
化合物26の物理化学的性状
分子量645
ESI(LC/MSポジティブモード)646(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(6H、t、J=6.8Hz)、1.20−1.39(18H、m)、1.49−1.62(6H、m)、1.95−1.98(2H、m)、2.41−2.45(4H、m)、2.55(2H、t、J=7.8Hz)、2.56(1H、d、J=16Hz)、2.87(1H、d、J=16Hz)、2.95(1H、dd、J=8.8、14.0Hz)、3.17−3.24(2H、m)、4.66(1H、dd、J=4.4、8.8Hz)、5.47−5.61(2H、m)、7.06(2H、d、J=8.4Hz)、7.11(2H、d、J=8.4Hz)
【0265】
[実施例13]
【0266】

【0267】
化合物27の物理化学的性状
分子量652
ESI(LC/MSポジティブモード)653(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.17−1.20(4H、m)、1.23−1.35(10H、m)、1.45−1.54(4H、m)、1.93(2H、q、J=6.4Hz)、2.38−2.44(4H、m)、2.47(1H、d、J=16.0Hz)、2.85(1H、d、J=16.0Hz)、3.07(1H、dd、J=9.4、14.0Hz)、3.17(1H、d、J=8.4Hz)、3.35(1H、m)、4.78(1H、dd、J=4.8、9.2Hz)、5.52−5.58(2H、m)、7.45(2H、d、J=8.2Hz)、7.68(2H、d、J=8.2Hz)、7.89−7.93(1H、m)、8.58−8.61(1H、m)、8.70(1H、d、J=4.4Hz)、9.01(1H、d、J=1.6Hz)
【0268】
[実施例14]
【0269】

【0270】
化合物28の物理化学的性状
分子量685
ESI(LC/MSポジティブモード)686(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.17−1.18(4H、m)、1.20−1.36(10H、m)、1.46−1.56(4H、m)、1.92(2H、q、J=6.4Hz)、2.36−2.44(4H、m)、2.61(1H、d、J=17Hz)、2.91(1H、d、J=17Hz)、3.04(1H、dd、J=8.8、14.0Hz)、3.19(1H、d、J=8.4Hz)、3.29(1H、dd、J=8.8、14Hz)、4.75(1H、dd、J=9.2Hz)、5.49−5.60(2H、m)、7.30(2H、d、J=8.0Hz)、7.40(2H、d、J=8.0Hz)、7.50(2H、d、J=8.0Hz)、7.55(2H、d、J=8.0Hz)
【0271】
[実施例15]
【0272】

【0273】
化合物29の物理化学的性状
分子量669
ESI(LC/MSポジティブモード)670(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.10−1.19(4H、m)、1.19−1.35(10H、m)、1.38−1.54(4H、m)、1.91(2H、q、J=6.5Hz)、2.35−2.43(4H、m)、2.60(1H、d、J=16.8Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、3.02(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.27(1H、d、J=5.2Hz)、3.30−3.33(1H、m)、4.73(1H、dd、J=4.8、9.2Hz)、5.49−5.54(2H、m)、7.12−7.17(2H、m)、7.30(2H、d、J=8.4Hz)、7.49(2H、d、J=8.4Hz)、7.58−7.61(2H、m)
【0274】
[実施例16]
【0275】

【0276】
化合物30の物理化学的性状
分子量687
ESI(LC/MSポジティブモード)688(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.11−1.25(4H、m)、1.25−1.35(10H、m)、1.40−1.60(4H、m)、1.93(2H、q、J=6.7Hz)、2.36−2.43(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、3.04(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.21(1H、d、J=8.0Hz)、3.27−3.30(1H、m)、4.74(1H、dd、J=4.4、9.2Hz)、5.47−5.58(2H、m)、7.00−7.05(2H、m)、7.31(2H、d、J=8.4Hz)、7.41(2H、d、J=8.4Hz)、7.43−7.51(1H、m)
【0277】
[実施例17]
【0278】

【0279】
化合物31の物理化学的性状
分子量657
ESI(LC/MSポジティブモード)658(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.17−1.19(4H、m)、1.20−1.34(10H、m)、1.45−1.55(4H、m)、1.91(2H、q、J=6.4Hz)、2.36−2.44(4H、m)、2.63(1H、d、J=16.8Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=9.2、14.4Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、3.26(1H、dd、J=9.2、14.4Hz)、4.73(1H、dd、J=4.8、9.2Hz)、5.46−5.53(2H、m)、7.25(2H、d、J=8.4Hz)、7.39−7.45(2H、m)、7.53−7.55(3H、m)
【0280】
[実施例18]
【0281】

【0282】
化合物32の物理化学的性状(ジアステレオマー混合物)
分子量643
ESI(LC/MSポジティブモード)644(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.19−1.38(14H、m)、1.46−1.59(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.38−2.47(4H、m)、2.54−2.59(1H、m)、2.75−2.91(1H、m)、3.04−3.19(2H、m)、3.31−3.37(1H、m)、4.72−4.76(1H、m)、5.43−5.60(2H、m)、7.41−7.44(2H、m)、7.54−7.59(2H、m)
【0283】
[実施例19]
【0284】

【0285】
化合物33の物理化学的性状
分子量600
ESI(LC/MSポジティブモード)601(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.19−1.35(14H、m)、1.48−1.58(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.42−2.45(4H、m)、2.51(1H、d、J=16Hz)、2.87(1H、d、J=16Hz)、3.06(1H、dd、J=9.6、14Hz)、3.14(1H、d、J=4.4Hz)、3.33−3.37(1H、m)、4.75(1H、dd、J=4.8、9.6Hz)、5.44−5.57(2H、m)、7.42(2H、d、J=8.0Hz)、7.63(2H、d、J=8.0Hz)
【0286】
[実施例20]
【0287】

【0288】
化合物34の物理化学的性状
分子量609
ESI(LC/MSポジティブモード)610(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.91−0.98(3H、m)、1.17−1.40(14H、m)、1.41−1.62(4H、m)、1.85−2.03(2H、m)、2.36−2.48(4H、m)、2.51−2.62(1H、m)、2.82−3.02(2H、m)、3.12−3.28(2H、m)、4.61−4.71(1H、m)、5.40−5.62(2H、m)、7.12−7.30(4H、m)
【0289】
[実施例21]
【0290】

【0291】
化合物35の物理化学的性状(ジアステレオマー混合物)
分子量620
ESI(LC/MSポジティブモード)621(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.17−1.35(14H、m)、1.44−1.58(4H、m)、1.89−1.99(2H、m)、2.36−2.49(5H、m)、2.68−2.88(1H、m)、3.08−3.16(2H、m)、3.38−3.44(1H、m)、4.77−4.83(1H、m)、5.46−5.58(2H、m)、7.46−7.51(2H、m)、8.12−8.18(2H、m)
【0292】
[実施例22]
【0293】

【0294】
化合物36の物理化学的性状
物理化学的性状
分子量581
ESI(LC/MSポジティブモード)582(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.25−1.43(14H、m)、1.50−1.54(4H、m)、2.00(2H、q、J=6.4Hz)、2.41−2.45(4H、m)、2.65(1H、d、J=16.0Hz)、2.86(1H、d、J=16.0Hz)、3.21(1H、d、J=17.2Hz)、3.27(1H、dd、J=5.2、14.8Hz)、3.42(1H、dd、J=5.2、14.8Hz)、4.67(1H、dd、J=5.2、8.0Hz)、5.53−5.66(2H、m)、6.88−6.90(2H、m)、7.19−7.21(1H、m)
【0295】
[実施例23]
【0296】

【0297】
化合物37の物理化学的性状
分子量631
ESI(LC/MSポジティブモード)632(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.21−1.39(23H、m)、11.48−1.58(4H、m)、1.97(2H、q、J=6.4Hz)、2.41−2.45(4H、m)、2.59(1H、d、J=16.4Hz)、2.88(1H、d、J=16.4Hz)、2.96(1H、dd、J=8.8、14.4Hz)、3.16−3.21(2H、m)、4.65(1H、dd、J=4.4、8.8Hz)、5.49−5.64(2H、m)、7.14(2H、d、J=8.4Hz)、7.29(2H、d、J=8.4Hz)
【0298】
[実施例24]
【0299】

【0300】
化合物38の物理化学的性状
分子量685
ESI(LC/MSポジティブモード)686(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.07−1.19(4H、m)、1.19−1.34(10H、m)、1.45−1.55(4H、m)、1.90(2H、q、J=6.4Hz)、2.33−2.43(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.02(1H、dd、J=10.0、14.0Hz)、3.19(1H、d、J=8.0Hz)、3.27−3.31(1H、m)、4.72−4.77(1H、m)、5.44−5.55(2H、m)、7.32(3H、m)、7.40(1H、m)、7.52(3H、m)、7.58(1H、s)
【0301】
[実施例25]
【0302】

【0303】
化合物39の物理化学的性状
分子量701
ESI(LC/MSポジティブモード)702(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.15−1.37(14H、m)、1.41−1.58(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.41(4H、q、J=7.2Hz)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、d、J=16.4Hz)、2.98(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.21(1H、d、J=8.8Hz)、3.27(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、4.69(1H、dd、J=5.2、9.6Hz)、5.46−5.63(2H、m)、6.85−6.88(1H、m)、6.91−6.93(3H、m)、7.06−7.09(1H、m)、7.25(2H、d、J=8.8Hz)、7.30(1H、m)
【0304】
[実施例26]
【0305】

【0306】
化合物40の物理化学的性状
分子量647
ESI(LC/MSポジティブモード)648(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.80(3H、t、J=7Hz)、0.98(3H、t、J=7Hz)、1.19−1.62(20H、m)、1.91−2.03(2H、m)、2.38−2.46(4H、m)、2.57(1H、d、J=8Hz)、2.84−2.96(2H、m)、3.11−3.23(2H、m)、3.92(2H、t、J=7Hz)、4.63(1H、dd、J=9、5Hz)、5.42−5.61(2H、m)、6.80(2H、d、J=9Hz)、7.11(2H、d、J=9Hz)
【0307】
[実施例27]
【0308】

【0309】
化合物41の物理化学的性状
分子量633
ESI(LC/MSポジティブモード)634(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7Hz)、1.03(3H、t、J=7Hz)、1.17−1.40(14H、m)、1.43−1.60(4H、m)、1.77(2H、q、J=7Hz)、1.91−2.01(2H、m)、2.39−2.49(4H、m)、2.56(1H、d、J=17Hz)、2.80−2.97(2H、m)、3.10−3.20(2H、m)、3.88(2H、t、J=7Hz)、4.64(1H、dd、J=9、5Hz)、5.42−5.61(2H、m)、6.80(2H、d、J=9Hz)、7.12(2H、d、J=9Hz)
【0310】
[実施例28]
【0311】

【0312】
化合物42の理化学的性状
分子量631
ESI(LC/MSポジティブモード)632(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.14−1.38(14H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.89−2.01(2H、m)、2.37−2.46(4H、m)、2.57(1H、d、J=16Hz)、2.82−2.96(2H、m)、3.11−3.22(2H、m)、4.45−4.52(2H、m)、4.63(1H、dd、J=9.4Hz)、5.22(1H、dd、J=10、1Hz)、5.37(1H、dd、J=17.1Hz)、5.45−5.59(2H、m)、5.97−6.10(1H、m)、6.82(2H、d、J=9Hz)、7.14(2H、d、J=9Hz)
【0313】
[実施例29]
【0314】

【0315】
化合物43の物理化学的性状
分子量605
ESI(LC/MSポジティブモード)606(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7Hz)、1.18−1.40(14H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.91−2.01(2H、m)、2.38−2.47(4H、m)、2.53(1H、d、J=15Hz)、2.80−2.97(2H、m)、3.11−3.21(2H、m)、3.75(3H、s)、4.64(1H、dd、J=9、5Hz)、5.44−5.62(2H、m)、6.81(2H、d、J=9Hz)、7.13(2H、d、J=9Hz)
【0316】
化合物44から52は化合物15と同様な方法で化合物8から合成することができる。
【0317】
[実施例30]
【0318】

【0319】
化合物44の物理化学的性状
分子量661
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)662(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7Hz)、0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.19−1.37(14H、m)、1.46−1.58(4H、m)、1.64(2H、q、J=6.5Hz)、1.74−1.89(1H、m)、1.92−2.00(2H、m)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.59(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.92(1H、dd、J=14、9Hz)、3.16(1H、dd、J=14、4.5Hz)、3.21(1H、d、J=8Hz)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.63(1H、dd、J=9、4.5Hz)、5.44−5.61(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0320】
[実施例31]
【0321】

【0322】
化合物45の物理化学的性状
分子量661
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)662(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.20−1.35(14H、m)、1.45−1.57(4H、m)、1.64(2H、q、J=6.5Hz)、1.74−1.89(1H、m)、1.94−2.01(2H、m)、2.39−2.45(4H、m)、2.59(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.90(1H、dd、J=14、9Hz)、3.16(1H、dd、J=14、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=8.5Hz)、3.96(2H、t、J=6.5Hz)、4.64(1H、dd、J=9、4.5Hz)、5.46−5.60(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0323】
[実施例32]
【0324】

【0325】
化合物46の物理化学的性状
分子量605
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)606(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7.5Hz)、0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.20−1.35(6H、m)、1.47−1.58(4H、m)、1.65(2H、q、J=6.5Hz)、1.74−1.89(1H、m)、1.93−2.00(2H、m)、2.42(4H、t、J=7.5Hz)、2.59(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.90(1H、dd、J=14、9Hz)、3.16(1H、dd、J=14、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=8.5Hz)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.64(1H、dd、J=9、4.5Hz)、5.45−5.61(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0326】
[実施例33]
【0327】

【0328】
化合物47の物理化学的性状
分子量667
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)668(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.18−1.36(6H、m)、1.44−1.54(2H、m)、1.63(2H、q、J=6.5Hz)、1.73−1.88(1H、m)、1.90−1.98(2H、m)、2.39(2H、t、J=7.5Hz)、2.59(1H、d、J=16Hz)、2.72−2.95(6H、m)、3.15(1H、dd、J=14、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=7.5Hz)、3.94(2H、t、J=6.5Hz)、4.63(1H、dd、J=9、4.5Hz)、5.44−5.60(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.10(2H、d、J=8.5Hz)、7.14−7.27(5H、m)
【0329】
[実施例34]
【0330】

【0331】
化合物48の物理化学的性状
分子量659
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)660(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.21−1.42(10H、m)、1.48−1.57(4H、m)、1.64(2H、q、J=6.5Hz)、1.76−1.91(1H、m)、1.93−2.08(4H、m)、2.40−2.46(4H、m)、2.59(1H、d、J=16Hz)、2.88(1H、d、J=16Hz)、2.90(1H、dd、J=14、9Hz)、3.16(1H、dd、J=14、5Hz)、3.21(1H、d、J=7.5Hz)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.63(1H、dd、J=9、5Hz)、4.78−5.02(2H、m)、5.45−5.60(2H、m)、5.80(1H、ddt、J=17、10、7Hz)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0332】
[実施例35]
【0333】

【0334】
化合物49の物理化学的性状
分子量675
ESI(LC/MSポジティブモード)676(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.17−1.40(16H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.64(2H、q、J=6.5Hz)、1.73−1.88(1H、m)、1.89−2.03(2H、m)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.58(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.92(1H、d、J=14Hz)、3.08−3.24(2H、m)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.64(1H、dd、J=8、5.5Hz)、5.47−5.58(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0335】
[実施例36]
【0336】

【0337】
化合物50の物理化学的性状
分子量661
ESI(LC/MSポジティブモード)662(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.87(6H、d、J=6.5Hz)、0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.08−1.42(10H、m)、1.42−1.58(5H、m)、1.64(2H、q、J=6.5Hz)、1.72−1.87(1H、m)、1.89−2.04(2H、m)、2.43(4H、m)、2.58(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.92(1H、d、J=14Hz)、3.08−3.23(2H、m)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.64(1H、dd、J=9、5Hz)、5.46−5.58(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0338】
[実施例37]
【0339】

【0340】
化合物51の物理化学的性状
分子量647
FAB−MS(ポジティブモード、マトリックスm−NBA)648(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.20−1.37(12H、m)、1.45−1.57(4H、m)、1.64(2H、q、J=6.5Hz)、1.74−1.89(1H、m)、1.93−2.00(2H、m)、2.43(4H、t、J=7Hz)、2.59(1H、d、J=16Hz)、2.89(1H、d、J=16Hz)、2.91(1H、dd、J=14、9Hz)、3.16(1H、dd、J=14、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=6.5Hz)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.63(1H、dd、J=9、4.5Hz)、5.45−5.60(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0341】
[実施例38]
【0342】

【0343】
化合物52の物理化学的性状
分子量673
ESI(LC/MSポジティブモード)674(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.96(6H、d、J=6.5Hz)、1.09−1.37(11H、m)、1.37−1.58(4H、m)、1.60−1.75(8H、m)、1.75−1.90(1H、m)、1.91−2.03(2H、m)、2.43(4H、m)、2.57(1H、d、J=16Hz)、2.88(1H、d、J=16Hz)、2.85−2.95(1H、m)、3.10−3.24(2H、m)、3.94(2H、t、J=6.5Hz)、4.63(1H、dd、J=5、9Hz)、5.44−5.60(2H、m)、6.78(2H、d、J=8.5Hz)、7.10(2H、d、J=8.5Hz)
【0344】
[実施例39]
【0345】

【0346】
化合物53の物理化学的性状
分子量681
ESI(LC/MSポジティブモード)682(M+H
1H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7Hz)、1.18−1.36(14H、m)、1.45−1.58(4H、m)、1.93−1.98(2H、m)、2.31(3H、s)、2.38−2.42(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、2.95(1H、dd、J=9.2、14.0Hz)、3.18−3.23(2H、m)、4.66(1H、dd、J=9.2、4.4Hz)、5.47−5.59(2H、m)、6.81−6.86(4H、m)、7.13−7.18(4H、m)
【0347】
上記化合物53は、一般製法−1の工程1−13において下記の化合物53−3を用いることにより合成したが、化合物53−3は以下の工程により合成した。
【0348】
化合物53−3の合成
【0349】

【0350】
a)化合物53−1の合成
【0351】

【0352】
市販のL−チロシン−tert−ブチルエステル(25g、105mmol)のメタノール(150mL)懸濁液に炭酸ジtert−ブチル(24.4mL、106mmol)をゆっくり滴下した。滴下とともに徐々に溶解し、得られた溶液を1時間攪拌した。反応溶液を濃縮後、得られた残渣にヘキサン(90mL)と酢酸エチル(10mL)の混合溶液を加え、超音波にあてることにより、粉末沈殿を得た。得られた粉末を桐山ローとでろ過し、化合物53−1を31.0g(87.6%)の白色粉末として得た。
【0353】
化合物53−1の物理化学的性状
ESI(LC/MSポジティブモード)338(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.41(9H、s)、1.43(9H、s)、2.96−3.01(2H、m)、4.37−4.42(1H、m)、4.98−5.10(1H,m)、5.78(1H,s)6.70−6.75(2H、m)、6.96−7.05(2H、m)
【0354】
b)化合物53−2の合成
【0355】

【0356】
上記反応で得られた化合物53−1(169mg、0.5mmol)に、文献記載(Tetrahedron Lett.,1998,39,2937.)の方法に従い、ジアセトキシ銅(114mg、0.625mmol)、4−メチルフェニルホウ酸(175mg、1.25mmol)、4A−モレキュラーシーブス(500mg)のジクロロメタン溶媒(5.0ml)中、ピリジン(0.2ml、2.5mmol)を滴下して加えた。13時間後反応溶液を濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルを加え、不溶物をセライトろ過した。セライトを3回酢酸エチルで洗浄し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン−酢酸エチル5:1)で精製し,化合物53−2(210mg、98%)を無色油状物質として得た。
【0357】
化合物53−2の物理化学的性状
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.41(9H、s)、1.43(9H、s)、2.33(3H、s)、2.92−3.09(2H、m)、4.36−4.48(2H,m)4.94−5.06(2H、m)、6.83−6.94(4H、m)、7.18−7.28(4H、m)
【0358】
c)化合物53−3の合成
【0359】

【0360】
上記で得られた化合物53−2(204mg、0.48mmol)を無水酢酸エチル(2.5ml)に溶かし,4−N−塩化水素酢酸エチル溶液(0.96mL、3.84mmol)を室温下ゆっくり滴下した。室温で17時間攪拌した後、生成した白色沈殿を桐山ロートにてろ別し、酢酸エチルで洗浄した。得られた生成物を減圧乾燥し、化合物53−3(127mg、73%)を白色粉末として得た。
【0361】
化合物53−3の物理化学的性状
ESI(LC/MSポジティブモード)328(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.43(9H、s)、2.32(3H、s)、3.12−3.18(2H、m)、4.15(1H、t、J=7.1Hz)、6.84−6.89(2H,m)6.90−6.98(2H、m)、7.14−7.19(2H、m)、7.22−7.27(2H、m)
【0362】
[実施例40]
【0363】

【0364】
化合物54の物理化学的性状
分子量697
ESI(LC/MSポジティブモード)698(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.17−1.36(14H、m)、1.44−1.56(4H、m)、1.88−1.99(2H、m)、2.39−2.43(4H、m)、2.60(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.91−2.96(1H、m)、3.17−3.22(2H、m)、3.78(3H、s)、4.65(1H、dd、J=9.0、4.6Hz)、5.47−5.61(2H、m)、6.78−6.81(2H、m)、6.89−6.93(4H,m)、7.13−7.16(2H、m)
【0365】
[実施例41]
【0366】

【0367】
化合物55の物理化学的性状
分子量735
ESI(LC/MSポジティブモード)736(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.18−1.36(14H、m)、1.43−1.58(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.38−2.43(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、2.99(1H、dd、J=14.0、9.6Hz)、3.21(1H,d、J=8.8Hz)、3.26(1H、dd、J=14.0、4.6Hz)、4.70(1H、dd、J=9.6、4.6Hz)、5.48−5.62(2H、m)、6.95−6.99(2H、m)、7.06(2H、d、J=8.2Hz)、7.27−7.29(2H、m)7.62(2H、d、J=8.2Hz)
【0368】
[実施例42]
【0369】

【0370】
化合物56の物理化学的性状
分子量681
ESI(LC/MSポジティブモード)682(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.18−1.34(14H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.90−1.99(2H、m)、2.30(3H,s)、2.35−2.43(4H、m)、2.62(1H、d、J=14.0Hz)、2.91(1H、d、J=14.0Hz)、2.96(1H、dd、J=12.8、8.5Hz)、3.19−3.24(2H、m)、4.66(1H、dd、J=4.8、8.5Hz)、5.48−5.60(2H、m)、6.72−6.78(1H、m)、6.74−6.78(1H、m)、6.84−6.86(2H、m)、6.90−6.92(1H、m)7.18−7.21(3H、m)
【0371】
[実施例43]
【0372】

【0373】
化合物57の物理化学的性状
分子量735
ESI(LC/MSポジティブモード)736(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.16−1.34(14H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.89−1.99(2H、m)、2.34−2.43(4H、m)、2.60(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、2.99(1H、dd、J=14.0、9.2Hz)、3.21(1H、d、J=8.4Hz)、3.26(1H、dd、J=4.8、14.0Hz)、4.69(1H、dd、J=9.2、4.8Hz)、5.49−5.60(2H、m)、6.93−6.96(2H、m)、7.16−7.20(2H、m)、7.26−7.28(2H、m)、7.36−7.38(1H、m)、7.50−7.54(1H、m)
【0374】
[実施例44]
【0375】

【0376】
化合物58の物理化学的性状
分子量681
ESI(LC/MSポジティブモード)682(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.09−1.34(14H、m)、1.38−1.55(4H、m)、1.84−1.92(2H、m)、2.27−2.42(4H、m)、2.63(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、3.27(1H、dd、J=4.4、14.0Hz)、3.81(3H、s)、4.72(1H、dd、J=9.6、4.4Hz)、5.48−5.52(2H、m)、6.96−6.98(2H、m)、7.26(2H,d、J=8.2Hz)、7.47(2H,d、J=8.2Hz)、7.50−7.52(2H,m)
【0377】
[実施例45]
【0378】

【0379】
化合物59の物理化学的性状
分子量665
ESI(LC/MSポジティブモード)666(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.09−1.19(4H、m)、1.21−1.35(10H、m)、1.38−1.58(4H、m)、1.86−1.94(2H、m)、2.30−2.42(7H、m)、2.63(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.20(1H、d、J=8.4Hz)、3.25−3.28(1H、m)、4.72(1H、dd、J=9.6、4.8Hz)、5.45−5.53(2H、m)、7.22(2H、d、J=8.0Hz)、7.27(2H、d、J=8.0Hz)、7.46−7.50(4H、m)
【0380】
[実施例46]
【0381】

【0382】
化合物60の物理化学的性状
分子量719
ESI(LC/MSポジティブモード)720(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.09−1.19(4H、m)、1.19−1.33(10H、m)、1.38−1.57(4H、m)、1.85−1.94(2H、m)、2.30−2.42(4H、m)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、3.04(1H、dd、J=14.2、9.6Hz)、3.19(1H,d、J=8.4Hz)、3.30−3.34(1H、m)、4.75(1H、dd、J=9.6、4.6Hz)、5.46−5.57(2H、m)、7.36(2H、d、J=8.4Hz)、7.60(2H、d、J=8.4Hz)、7.72(2H、d、J=8.4Hz)、7.79(2H、d、J=8.4Hz)
【0383】
[実施例47]
【0384】

【0385】
化合物61の物理化学的性状
分子量665
ESI(LC/MSポジティブモード)666(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.09−1.20(4H、m)、1.20−1.34(10H、m)、1.38−1.56(4H、m)、1.85−1.93(2H、m)、2.32−2.42(7H、m)、2.64(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、d、J=16.0Hz)、3.01(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.21(1H、d、J=8.0Hz)、3.26−3.30(1H、m)、4.73(1H、dd、J=9.6、4.6Hz)、5.45−5.53(2H、m)、7.12−7.14(1H、m)、7.26−7.30(3H、m)7.35−7.40(2H、m)7.49−7.51(2H、m)
【0386】
[実施例48]
【0387】

【0388】
化合物62の物理化学的性状
分子量681
ESI(LC/MSポジティブモード)682(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.08−1.20(4H、m)、1.20−1.34(10H、m)、1.38−1.58(4H、m)、1.84−1.93(2H、m)、2.39−2.42(4H、m)、2.63(1H、d、J=16.4Hz)、2.91(1H、d、J=16.4Hz)、3.01(1H、dd、J=9.4、13.8Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、3.27−3.31(1H、m)、3.83(3H,s)、4.73(1H、dd、J=4.8、9.4Hz)、5.48−5.53(2H、m)、6.87−6.89(1H、m)7.10−7.13(2H、m)、7.14−7.34(3H、m)7.50−7.52(2H,m)
【0389】
上記の化合物62は、一般製法−1の工程1−13において化合物62−6を用いることにより合成したが、化合物62−6は、化合物62−1から出発して以下の工程により合成した。
【0390】
化合物62−6の合成
【0391】

【0392】
a)化合物62−2の合成
【0393】

【0394】
L−チロシンt−ブチルエステル(50.0g、211mM)の無水ジクロロメタン懸濁液(2.5L)にトリエチルアミン(32.3mL、232mM)とN−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(57.8g、232mM)を加え、室温にて20時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(1.5L)、飽和重曹水(1.5L)、飽和食塩水(2.0L)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥後、溶媒を減圧留去し、化合物62−2(82.5g)を無色油状物質として得た。
【0395】
化合物62−2のの物理化学的性状
分子量371
ESI(LC/MSポジティブモード)372(M+H
H−NMR(重クロロフォルム中)の化学シフト値δ:
1.41(9H、s)、2.86−3.10(2H、m)、4.36−4.56(1H、m)、5.06(1H、d、J=12.5Hz)、5.11(1H、d、J=12.5Hz)、5.26−5.31(1H、m)、6.00(1H、brs)、6.69(2H、d、J=8.5Hz)、6.98(2H、d、J=8.5Hz)、7.25−7.43(5H、m)
【0396】
b)化合物62−3の合成
【0397】

【0398】
化合物62−2(81.3g)の無水ジクロロメタン溶液(400mL)に無水ピリジン(88.5mL、1.09M)を加え、0℃〜5℃に冷却した。次にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(43.0mL、262mM)を滴下し、同温度にて2時間撹拌した。反応液に水(800mL)、ジクロロメタン(1L)を加え分液し、有機層を0.5N水酸化ナトリウム水溶液(650mL)、水(800mL)、1N塩酸(2×1L)、水(1L)で順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて有機層を乾燥し、濃縮して乳白色固体の化合物62−3(105.9g)を得た。
【0399】
化合物62−3の物理化学的性状
分子量503
ESI(LC/MSポジティブモード)504(M+H
H−NMR(重クロロフォルム中)の化学シフト値δ:
1.37(9H、s)、3.10(2H、d、J=6.5Hz)、4.52(1H、dt、J=7.5、6.5Hz)、5.07(1H、d、J=12.5Hz)、5.12(1H、d、J=12.5Hz)、5.30(1H、d、J=7.5Hz)、7.16(2H、d、J=9.0Hz)、7.23(2H、d、J=9.0Hz)、7.30−7.43(5H、m)
【0400】
c)化合物62−4の合成
【0401】

【0402】
化合物62−3(5.0g)、3−メトキシフェニルボロン酸(2.57g、16.9mM)、炭酸カリウム(2.33g、16.9mM)を無水トルエン(100mL)に懸濁し、窒素雰囲気下にて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金(276mg、0.239mM)を加えた。窒素気流下90℃で17時間撹拌したのち、反応混合物をセライトにて濾過し、残渣を酢酸エチル(150mL)で洗浄した。濾液を、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(150mL)、水(150mL)、1N塩酸(150mL)、水(150mL)、飽和食塩水(150mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し濃縮後、粗化合物62−4(5.62g)を淡褐色油状物質として得た。
【0403】
化合物62−4の物理化学的性状
分子量461
ESI(LC/MSポジティブモード)462(M+H
H−NMR(重クロロフォルム中)の化学シフト値δ:
1.41(9H、s)、3.12(2H、d、J=6.0Hz)、3.85(3H、s)、4.57(1H、dt、J=8.0、6.0Hz)、5.08(1H、d、J=12.5Hz)、5.13(1H、d、J=12.5Hz)、5.31(1H、d、J=8.0Hz)、6.86−6.91(1H、m)、7.09−7.51(12H、m)
【0404】
d)化合物62−5の合成
【0405】

【0406】
化合物62−4(5.52g)のメタノール溶液(100mL)に10%パラジウム炭素触媒(700mg)を加え、水素(風船)気流下室温にて2日間撹拌した。反応混合物をセライトにて濾過し、残渣をメタノール(30mL)にて洗浄した。濾液を濃縮して得られた油状物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、1N塩酸(100mL)、水(100mL)、0.1N塩酸(100mL)、にて順次抽出した。水層と0.1N塩酸層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にてpH8.0に調整した。酢酸エチル(100mL)にて抽出し、有機層を水(50mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濃縮して化合物62−5(2.43g)を無色油状物として得た。
【0407】
化合物62−5の物理化学的性状
分子量327
ESI(LC/MSポジティブモード)328(M+H
H−NMR(重クロロフォルム中)の化学シフト値δ:
1.44(9H、s)、2.88(1H、dd、J=13.5、8.0Hz)、3.08(1H、dd、J=13.5、5.5Hz)、3.64(1H、dd、J=8.0、5.5Hz)、3.86(3H、s)、6.89(1H、ddd、J=8.0、2.5、1.0Hz)、7.11(1H、dd、J=2.5、1.5Hz)、7.17(1H、ddd、J=8.0、1.5、1.0Hz)、7.29(2H、d、J=8.5Hz)、7.35(1H、t、J=8.0Hz)、7.35(2H、d、J=8.5Hz)
【0408】
e)化合物62−6の合成
【0409】

【0410】
化合物62−5(2.43g)の酢酸エチル溶液(100mL)を0℃〜5℃に冷却し、4N塩酸/酢酸エチル(2.80mL、11.2mM)を加え同温度にて1時間撹拌した。析出した粉末をミリポアフィルター(FR−20)にて濾取し、酢酸エチル(20mL)で洗浄後、真空ポンプで減圧乾燥し無色粉末の化合物62−6(2.6g)を得た。
【0411】
化合物62−6の物理化学的性状
分子量327
ESI(LC/MSポジティブモード)328(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
1.45(9H、s)、3.22(2H、d、J=7.0Hz)、3.84(3H、s)、4.21(1H、t、J=7.0Hz)、6.92(1H、ddd、J=8.0、2.5、1.0Hz)、7.14(1H、dd、J=2.5、1.5Hz)、7.19(1H、ddd、J=8.0、1.5、1.0Hz)、7.35(1H、t、J=8.0Hz)、7.37(2H、d、J=8.5Hz)、7.63(2H、d、J=8.5Hz)
【0412】
[実施例49]
【0413】

【0414】
化合物63の物理化学的性状
分子量719
ESI(LC/MSポジティブモード)720(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.08−1.20(4H、m)、1.20−1.34(10H、m)、1.38−1.58(4H、m)、1.86−1.92(2H、m)、2.32−2.42(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、3.04(1H、dd、J=9.4、14.2Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、3.30−3.31(1H、m)、4.75(1H、dd、J=4.6、9.4Hz)、5.45−5.53(2H、m)、7.36(2H、d、J=8.4Hz)7.57(2H、d、J=8.4Hz)、7.62−7.63(2H、m)7.85−7.87(2H,m)
【0415】
[実施例50]
【0416】

【0417】
化合物64の物理化学的性状
分子量685
ESI(LC/MSポジティブモード)686(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.6Hz)、1.15−1.37(14H、m)、1.42−1.57(4H、m)、1.89−1.99(2H、m)、2.33−2.43(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、d、J=16.0Hz)、2.98(1H、dd、J=9.2、14.0Hz)、3.20−3.27(2H、m)、4.68(1H、dd、J=4.4、9.2Hz)、5.52−5.58(2H、m)、6.65−6.68(1H,m)、6.73−6.76(1H,m)、6.78−6.83(1H,m)、6.93(2H、d、J=8.6Hz)7.25(2H、d、J=8.6Hz)、7.29−7.34(1H、m)
【0418】
[実施例51]
【0419】

【0420】
化合物65の物理化学的性状
分子量669
ESI(LC/MSポジティブモード)670(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.10−1.22(4H、m)、1.22−1.32(10H、m)、1.38−1.58(4H、m)、1.87−1.96(2H、m)、2.32−2.42(4H、m)、2.64(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、d、J=16.0Hz)、3.04(1H、dd、J=9.4、13.6Hz)、3.22(1H,d,J=8.0Hz)、3.27−3.30(1H、m)、4.73(1H、dd、J=4.6、9.4Hz)、5.51−5.56(2H、m)、7.13−7.25(2H,m)、7.30−7.34(3H,m)、7.43−7.47(3H,m)、
【0421】
[実施例52]
【0422】

【0423】
化合物66の物理化学的性状
分子量669
ESI(LC/MSポジティブモード)670(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.08−1.20(4H、m)、1.20−1.34(10H、m)、1.40−1.58(4H、m)、1.85−1.93(2H、m)、2.32−2.42(4H、m)、2.61(1H、d、J=16.4Hz)、2.90(1H、d、J=16.4Hz)、3.02(1H、dd、J=9.4、13.8Hz)、3.20(1H,d,J=8.0Hz)、3.27−3.30(1H、m)、4.74(1H、dd、J=4.8、9.4Hz)、5.45−5.55(2H、m)、7.02−7.07(1H,m)、7.31−7.33(3H,m)、7.41−7.44(2H,m)、7.53−7.55(2H,m)
【0424】
[実施例53]
【0425】

【0426】
化合物67の物理化学的性状
分子量710
ESI(LC/MSポジティブモード)711(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.18−1.37(14H、m)、1.43−1.58(4H、m)、1.90−1.99(2H、m)、2.32−2.42(4H、m)、2.60(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、2.95−3.15(1H、m)、3.20(6H,s)、3.22−3.30(2H、m)、4.68(1H、dd、J=4.4、9.2Hz)、5.47−5.61(2H、m)、6.88−6.90(2H,m)、7.01−7.05(2H,m)、7.23(2H,d、J=8.6Hz)、7.33(2H,d、J=8.6Hz)
【0427】
[実施例54]
【0428】

【0429】
化合物68の物理化学的性状
分子量694
ESI(LC/MSポジティブモード)695(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.11−1.20(4H、m)、1.20−1.35(10H、m)、1.38−1.58(4H、m)、1.85−1.94(2H、m)、2.30−2.42(4H、m)、2.62(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.13(6H,s)、3.21(1H,d、J=8.4Hz)、3.26−3.30(1H、m)、4.73(1H、dd、J=4.4、9.6Hz)、5.45−5.56(2H、m)、7.21(2H,d、J=8.8Hz)、7.28(2H,d、J=8.2Hz)、7.51(2H,d、J=8.2Hz)、7.62(2H,d、J=8.8Hz)
【0430】
[実施例55]
【0431】

【0432】
化合物69の物理化学的性状
分子量666
ESI(LC/MSポジティブモード)667(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.12−1.22(4H、m)、1.22−1.35(10H、m)、1.40−1.58(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.31−2.42(4H、m)、2.65(1H、d、J=16.4Hz)、2.90−2.95(2H、m)、3.13−3.16(1H、m)、3.23(1H,d、J=8.0Hz)、4.64(1H、dd、J=4.6、9.0Hz)、5.52−5.56(2H、m)、6.78−6.82(1H,m)6.97−7.00(2H,m)7.02−7.08(4H,m)7.16−7.20(2H,m)
【0433】
[実施例56]
【0434】

【0435】
化合物70の物理化学的性状
分子量692
ESI(LC/MSポジティブモード)693(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.16−1.35(14H、m)、1.44−1.58(4H、m)、1.87−1.99(2H、m)、2.34−2.45(4H、m)、2.60(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=9.4、13.8Hz)、3.21(1H,d、J=8.8Hz)、3.25−3.31(1H、m)、4.70(1H、dd、J=4.4、9.4Hz)、5.51−5.59(2H、m)、6.99(2H,d、J=8.8Hz)、7.03(2H,d、J=8.8Hz)、7.30(2H,d、J=8.8Hz)、7.69(2H,d、J=8.8Hz)
【0436】
[実施例57]
【0437】

【0438】
化合物71の物理化学的性状
分子量676
ESI(LC/MSポジティブモード)677(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.08−1.20(4H、m)、1.20−1.35(10H、m)、1.40−1.58(4H、m)、1.84−1.92(2H、m)、2.32−2.44(4H、m)、2.56(1H、d、J=16.0Hz)、2.88(1H、d、J=16.0Hz)、3.04(1H、dd、J=9.4、13.8Hz)、3.18(1H,d、J=8.4Hz)、3.31−3.34(1H、m)、4.75(1H、dd、J=4.8、9.4Hz)、5.45−5.53(2H、m)、7.36(2H,d、J=8.4Hz)、7.60(2H,d、J=8.4Hz)、7.79−7.81(4H,m)
【0439】
[実施例58]
【0440】

【0441】
化合物72の物理化学的性状
分子量660
ESI(LC/MSポジティブモード)661(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.18−1.39(14H、m)、1.45−1.51(4H、m)、1.92−2.06(2H、m)、2.38−2.49(4H、m)、2.53(1H、d、J=16.0Hz)、2.86(1H、d、J=16.0Hz)、2.94(1H、dd、J=8.8、14.0Hz)、3.17−3.23(6H、m)、3.85−3.87(4H、m)、4.65(1H、dd、J=4.6、8.8Hz)、5.49−5.62(2H、m)、7.02(2H,d、J=8.8Hz)、7.20(2H,d、J=8.8Hz)
【0442】
[実施例59]
【0443】

【0444】
化合物73の物理化学的性状
分子量682
ESI(LC/MSポジティブモード)683(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.12−1.20(4H、m)、1.20−1.38(10H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.86−1.95(2H、m)、2.32−2.43(4H、m)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、3.02(1H、dd、J=9.2、14.4Hz)、3.19(1H,d、J=8.0Hz)、3.27−3.31(1H、m)、3.94(3H,s)、4.74(1H、dd、J=4.8、9.2Hz)、5.46−5.56(2H、m)、6.87(1H,d、J=8.6Hz)、7.32(2H,d、J=8.2Hz)、7.49(2H,d、J=8.2Hz)、7.92(1H,dd、J=2.4、8.6Hz)、8.34(1H,d、J=2.4Hz)、
【0445】
[実施例60]
【0446】

【0447】
化合物74の物理化学的性状
分子量758
ESI(LC/MSポジティブモード)759(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.10−1.20(4H、m)、1.20−1.35(10H、m)、1.38−1.58(4H、m)、1.83−1.92(2H、m)、2.32−2.42(4H、m)、2.59(1H、d、J=16.0Hz)、2.71(6H、s)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、3.04(1H、dd、J=9.2、13.8Hz)、3.19(1H、d、J=8.0Hz)、3.30−3.35(1H、m)、4.76(1H、dd、J=4.4、9.2Hz)、5.49−5.53(2H、m)、7.37(2H,d、J=7.6Hz)、7.62(2H,d、J=7.6Hz)、7.82−7.87(4H,m)
【0448】
[実施例61]
【0449】

【0450】
化合物75の物理化学的性状
分子量680
ESI(LC/MSポジティブモード)681(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=5.6Hz)、1.14−1.37(14H、m)、1.42−1.58(4H、m)、1.88−1.99(2H、m)、2.31−2.42(4H、m)、2.62(1H、d、J=16.0Hz)、2.89−2.96(2H、m)、3.14−3.23(2H、m)、3.25(3H、s)、4.65(1H、dd、J=4.6、9.0Hz)、5.48−5.67(2H、m)、6.89−6.97(3H、m)、6.92−6.97(2H、m)、6.97−7.10(2H、m)、7.11−7.25(2H,m)
【0451】
[実施例62]
【0452】

【0453】
化合物76の物理化学的性状
分子量653
ESI(LC/MSポジティブモード)654(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.12−1.22(4H、m)、1.22−1.38(10H、m)、1.42−1.56(4H、m)、1.88−1.97(2H、m)、2.32−2.43(4H、m)、2.50(1H、d、J=16.0Hz)、2.85(1H、d、J=16.0Hz)、3.06(1H、dd、J=9.6、14.2Hz)、3.18(1H,d、J=8.4Hz)、3.31−3.37(1H、m)、4.77(1H、dd、J=4.6、9.6Hz)、5.47−5.59(2H、m)、7.43(2H、d、J=8.4Hz)、7.64(2H、d、J=8.4Hz)、9.04(2H、s)、9.11(1H、s)、
【0454】
[実施例63]
【0455】

【0456】
化合物77の物理化学的性状
分子量697
ESI(LC/MSポジティブモード)698(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=7.0Hz)、1.07−1.18(4H、m)、1.18−1.34(10H、m)、1.34−1.58(4H、m)、1.82−1.92(2H、m)、2.29−2.42(4H、m)、2.50(3H、s)、2.62(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=9.6、14.2Hz)、3.21(1H、d、J=7.6Hz)、3.26−3.31(1H、m)、4.73(1H、dd、J=4.8、9.6Hz)、5.44−5.53(2H、m)、7.27−7.32(4H、m)、7.50−7.54(4H、m)
【0457】
[実施例64]
【0458】

【0459】
化合物78の物理化学的性状
分子量682
ESI(LC/MSポジティブモード)683(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.12−1.21(4H、m)、1.21−1.37(10H、m)、1.41−1.58(4H、m)、1.86−1.96(2H、m)、2.32−2.43(4H、m)、2.52(1H、d、J=16.4Hz)、2.86(1H、d、J=16.4Hz)、3.05(1H、dd、J=9.3、13.9Hz)、3.17(1H,d、J=8.3Hz)、3.32−3.36(1H、m)、3.99(3H,s)、4.76(1H、dd、J=4.9、9.3Hz)、5.46−5.57(2H、m)、7.40(2H,d、J=8.3Hz)、7.62(2H,d、J=8.3Hz)、7.81−7.82(1H,m)、8.28−8.29(1H,m)、8.46(1H,s)
【0460】
[実施例65]
【0461】

【0462】
化合物79の物理化学的性状
分子量670
ESI(LC/MSポジティブモード)671(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.15−1.36(14H、m)、1.41−1.58(4H、m)、1.87−1.98(2H、m)、2.23(3H,s)、2.33−2.45(7H、m)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.88(1H、d、J=16.0Hz)、3.03(1H、dd、J=9.2、14.0Hz)、3.21(1H,d、J=8.4Hz)、3.30−3.34(1H、m)、4.73(1H、dd、J=4.4、9.2Hz)、5.49−5.60(2H、m)、7.24(1H,d、J=8.4Hz)、7.34(2H,d、J=8.4Hz)
【0463】
[実施例66]
【0464】

【0465】
化合物80の物理化学的性状
分子量729
ESI(LC/MSポジティブモード)730(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.8Hz)、1.10−1.19(4H、m)、1.19−1.33(10H、m)、1.34−1.58(4H、m)、1.85−1.93(2H、m)、2.31−2.42(4H、m)、2.59(1H、d、J=16.6Hz)、2.88(1H、d、J=16.6Hz)、3.04(1H、dd、J=9.6、14.0Hz)、3.14(3H、s)、3.20(1H、d、J=7.6Hz)、3.31−3.35(1H、m)、4.76(1H、dd、J=4.4、9.6Hz)、5.45−5.56(2H、m)、7.37(2H、d、J=8.2Hz)、7.62(2H、d、J=8.2Hz)、7.86(2H、d、J=8.6Hz)、8.00(2H、d、J=8.6Hz)
【0466】
[実施例67]
【0467】

【0468】
化合物81の物理化学的性状
分子量683
ESI(LC/MSポジティブモード)684(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.2Hz)、1.08−1.20(4H、m)、1.20−1.36(10H、m)、1.39−1.58(4H、m)、1.87−1.95(2H、m)、2.32−2.45(4H、m)、2.53(1H、d、J=16.4Hz)、2.86(1H、d、J=16.4Hz)、3.03(1H、dd、J=9.6、14.2Hz)、3.19(1H,d、J=8.0Hz)、3.31−3.34(1H、m)、4.04(3H,s)、4.75(1H、dd、J=4.6、9.6Hz)、5.46−5.56(2H、m)、7.37(2H,d、J=8.4Hz)、7.55(2H,d、J=8.4Hz)、8.79(2H,s)
【0469】
[実施例68]
【0470】

【0471】
化合物82の物理化学的性状
分子量648
ESI(LC/MSポジティブモード)649(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.48−1.58(4H、m)、1.93−2.02(2H、m)、2.05−2.16(2H、m)、2.25(1H、d、J=16.0Hz)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.71(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、dd、J=14.0、9.5Hz)、3.10−3.25(4H、m)、4.08(2H、t、J=5.5Hz)、4.62(1H、dd、J=9.5、4.5Hz)、5.47−5.64(2H、m)、6.84(2H、d、J=8.5Hz)、7.16(2H、d、J=8.5Hz)
【0472】
[実施例69]
【0473】

【0474】
化合物83の物理化学的性状
分子量688
ESI(LC/MSポジティブモード)689(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.21−1.40(14H、m)、1.47−1.58(4H、m)、1.94−2.03(2H、m)、2.00−2.30(4H、m)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.49(1H、d、J=16.0Hz)、2.81(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(3H、s)、2.93(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.17(1H、d、J=8.0Hz)、3.19(1H、dd、J=14.0、5.0Hz)、3.27−3.44(4H、m)、4.60−4.67(1H、m)、4.63(1H、dd、J=9.0、5.0Hz)、5.47−5.65(2H、m)、6.90(2H、d、J=8.5Hz)、7.18(2H、d、J=8.5Hz)
【0475】
[実施例70]
【0476】

【0477】
化合物84の物理化学的性状
分子量676
ESI(LC/MSポジティブモード)677(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.21−1.38(16H、m)、1.47−1.58(4H、m)、1.94−2.03(2H、m)、2.15−2.25(2H、m)、2.22(1H、d、J=16.0Hz)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.71(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、dd、J=14.0、9.5Hz)、2.90(6H、s)、3.10(1H、d、J=8.0Hz)、3.22(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.08(2H、t、J=5.5Hz)、4.63(1H、dd、J=9.5、4.5Hz)、5.47−5.64(2H、m)、6.83(2H、d、J=8.5Hz)、7.16(2H、d、J=8.5Hz)
【0478】
[実施例71]
【0479】

【0480】
化合物85の物理化学的性状
分子量682
ESI(LC/MSポジティブモード)683(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.19−1.36(14H、m)、1.43−1.57(4H、m)、1.93−2.02(2H、m)、2.37−2.44(4H、m)、2.53(1H、d、J=16.0Hz)、2.87(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.18(1H、d、J=8.0Hz)、3.19(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.66(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.17(2H、s)、5.45−5.62(2H、m)、6.93(2H、d、J=8.5Hz)、7.17(2H、d、J=8.5Hz)、7.63(1H、brt、J=8.0Hz)、8.13(1H、brd、J=8.0Hz)、8.58(1H、brs)、8.70(1H、brs)
【0481】
[実施例72]
【0482】

【0483】
化合物86の物理化学的性状
分子量704
ESI(LC/MSポジティブモード)705(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.21−1.39(14H、m)、1.47−1.58(4H、m)、1.95−2.03(2H、m)、2.40−2.46(4H、m)、2.58(1H、d、J=15.5Hz)、2.89(1H、dd、J=14.0、10.0Hz)、3.03(1H、d、J=7.0Hz)、3.10−3.48(8H、m)、3.86−3.92(4H、m)、4.29−4.39(2H、m)、4.63(1H、dd、J=10.0、4.0Hz)、5.49−5.66(2H、m)、6.87(2H、d、J=8.5Hz)、7.19(2H、d、J=8.5Hz)
【0484】
[実施例73]
【0485】

【0486】
化合物87の物理化学的性状
分子量703
ESI(LC/MSポジティブモード)704(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.22−1.39(14H、m)、1.47−1.59(4H、m)、1.95−2.02(2H、m)、2.34(1H、d、J=16.0Hz)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.73(1H、d、J=16.0Hz)、2.86−2.96(7H、m)、3.12(1H、d、J=8.0Hz)、3.16−3.22(5H、m)、4.13(2H、t、J=5.0Hz)、4.61(1H、dd、J=9.0、5.0Hz)、5.47−5.65(2H、m)、6.83(2H、d、J=8.5Hz)、7.16(2H、d、J=8.5Hz)
【0487】
[実施例74]
【0488】

【0489】
化合物88の物理化学的性状
分子量739
ESI(LC/MSポジティブモード)740(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.18−1.38(16H、m)、1.46−1.58(4H、m)、1.92−2.02(2H、m)、2.10−2.24(2H、m)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.67(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、dd、=14.0、9.5Hz)、3.06−3.11(1H、m)、3.21−3.30(2H、m)、4.09(2H、brt、J=5.0Hz)、4.30(2H、s)、4.62(1H、dd、J=9.5、4.5Hz)、5.47−5.62(2H、m)、6.82(2H、d、J=8.5Hz)、7.15(2H、d、J=8.5Hz)、7.48−7.56(1H、m)、7.99(1H、brd、J=7.5Hz)、8.61(1H、brs)、8.66(1H、brs)
【0490】
[実施例75]
【0491】

【0492】
化合物89の物理化学的性状
分子量731
ESI(LC/MSポジティブモード)732(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.48−1.60(4H、m)、1.92−2.09(4H、m)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.77(3H、s)、2.83−2.98(8H、m)、3.11−3.26(7H、m)、4.04(2H、brt、J=5.5Hz)、4.63(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.43−5.63(2H、m)、6.81(2H、d、J=8.5Hz)、7.13(2H、d、J=8.5Hz)
【0493】
[実施例76]
【0494】

【0495】
化合物90の物理化学的性状
分子量616
ESI(LC/MSポジティブモード)617(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.48−1.59(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.50(1H、d、J=16.0Hz)、2.87(1H、d、J=16.0Hz)、2.95(1H、dd、J=14.0、9.5Hz)、3.17(1H、d、J=8.0Hz)、3.24(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.68(1H、dd、J=9.5、4.5Hz)、5.44−5.60(2H、m)、6.95(2H、d、J=8.5Hz)、7.25(2H、d、J=8.5Hz)
【0496】
[実施例77]
【0497】

【0498】
化合物91の物理化学的性状
分子量826
ESI(LC/MSポジティブモード)827(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6.5Hz)、1.15−1.35(14H、m)、1.40−1.55(4H、m)、1.85−2.00(2H、m)、2.34−2.40(4H、m)、2.53(1H、d、J=16.0Hz)、2.87(1H、d、J=16.0Hz)、2.98(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、3.21(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.18−4.26(3H、m)、4.36(2H、d、J=6.5Hz)、4.67(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.45−5.63(2H、m)、7.17(4H、s)、7.30(2H、t、J=7.5Hz)、7.39(2H、t、J=7.5Hz)、7.65(2H、d、J=7.5Hz)、7.79(2H、d、J=7.5Hz)
【0499】
[実施例78]
【0500】

【0501】
化合物92の物理化学的性状
分子量668
ESI(LC/MSポジティブモード)669(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.19−1.39(14H、m)、1.48−1.58(4H、m)、1.93−2.04(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.5Hz)、2.61(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(3H、s)、2.96(1H、dd、J=14.5、9.0Hz)、3.17−3.24(2H、m)、4.66(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.46−5.64(2H、m)、7.15(2H、d、J=8.5Hz)、7.20(2H、d、J=8.5Hz)
【0502】
[実施例79]
【0503】

【0504】
化合物93の物理化学的性状
分子量632
ESI(LC/MSポジティブモード)633(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.45−1.58(4H、m)、1.90−2.00(2H、m)、2.10(3H、s)、2.43(4H、t、J=7.5Hz)、2.59(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.95(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.15−3.22(2H、m)、4.66(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.45−5.60(2H、m)、7.15(2H、d、J=8.5Hz)、7.46(2H、d、J=8.5Hz)
【0505】
[実施例80]
【0506】

【0507】
化合物94の物理化学的性状
分子量604
ESI(LC/MSポジティブモード)605(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.48−1.59(4H、m)、1.93−2.02(2H、m)、2.40−2.46(4H、m)、2.55(1H、d、J=16.5Hz)、2.94−3.05(2H、m)、3.10−3.16(2H、m)、4.04(2H、s)、4.70(1H、dd、J=9.5、4.5Hz)、5.50−5.65(2H、m)、7.33(4H、s)
【0508】
[実施例81]
【0509】

【0510】
化合物95の物理化学的性状
分子量632
ESI(LC/MSポジティブモード)633(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.48−1.59(4H、m)、1.96−2.04(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.5Hz)、2.55(1H、d、J=16.0Hz)、2.87(1H、d、J=16.0Hz)、3.00(1H、dd、J=13.5、9.0Hz)、3.16−3.30(2H、m)、4.68(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.48−5.68(2H、m)、7.18(2H、d、J=8.0Hz)、7.34(2H、d、J=8.0Hz)
【0511】
[実施例82]
【0512】

【0513】
化合物96の物理化学的性状
分子量714
ESI(LC/MSポジティブモード)715(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.15−1.33(14H、m)、1.41(3H、t、J=7.0Hz)、1.46−1.56(4H、m)、1.85−1.95(2H、m)、2.37−2.46(4H、m)2.52(1H、d、J=16.0Hz)、2.88(1H、d、J=16.0Hz)、3.08(1H、dd、J=14.0、9.5Hz)、3.17(1H、d、J=8.0Hz)、3.38(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.42(2H、q、J=7.0Hz)、4.79(1H、dd、J=9.5、4.5Hz)、5.42−5.60(2H、m)、7.47(2H、d、J=8.5Hz)、7.82(2H、d、J=8.5Hz)、9.09(1H、s)
【0514】
[実施例83]
【0515】

【0516】
化合物97の物理化学的性状
分子量576
ESI(LC/MSポジティブモード)577(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.45−1.58(4H、m)、1.93−2.03(2H、m)、2.41−2.46(4H、m)、2.51(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、3.13(1H、dd、J=14.0、9.5Hz)、3.18(1H、d、J=8.0Hz)、3.39(1H、dd、J=14.0、5.0Hz)、4.78(1H、dd、J=9.5、5.0Hz)、5.46−5.64(2H、m)、7.61(1H、dd、J=8.0、5.5Hz)、8.06(1H、d、J=8.0Hz)、8.52(1H、d、J=5.5Hz)、8.57(1H、s)
【0517】
[実施例84]
【0518】

【0519】
化合物98の物理化学的性状
分子量665
LC−MS(ESI、ポジティブモード)666(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.96(6H、d、J=7.0Hz)、1.22−1.46(10H、m)、1.48−1.75(8H、m)、1.75−1.90(1H、m)1.93−2.00(2H、m)、2.40−2.48(4H、m)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.15(1H、dd、J=14.0、5.0Hz)、3.19(1H、d、J=8.0Hz)、3.95(2H、t、J=6.5Hz)、4.40(2H、dt、J=47.5、6.0Hz)、4.63(1H、dd、J=9.0、5.0Hz)、5.45−5.61(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.5Hz)、7.11(2H、d、J=8.5Hz)
【0520】
[実施例85]
【0521】

【0522】
化合物99の物理化学的性状
分子量677
LC−MS(ESI、ポジティブモード)678(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.96(6H、d、J=6.3Hz)、1.26−1.38(10H、m)、1.45−1.59(6H、m)、1.64(2H、q、J=6.8Hz)、1.78−1.88(1H、m)、1.94−1.98(2H、m)、2.41−2.46(4H、m)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、2.88−2.93(1H、m)、3.16(1H、dd、J=14.0、4.9Hz)、3.19(1H、d、J=8.3Hz)、3.31(3H、s)、3.34(2H、t、J=6.3Hz)、3.95(2H、t、J=6.3Hz)、4.62−4.67(1H、m)、5.47−5.59(2H、m)、6.79(2H、d、J=8.8Hz)、7.10(2H、d、J=8.8Hz)
【0523】
[実施例86]
【0524】

【0525】
化合物100の物理化学的性状
分子量651
ESI(LC/MSポジティブモード)652(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=7.0Hz)、1.19−1.41(14H、m)、1.43−1.54(4H、m)、1.85−1.96(2H、m)、2.30−2.39(4H、m)、2.64(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.97−3.04(1H、m)、3.19−3.26(2H、m)、4.70−4.78(1H、m)、5.44−5.59(2H、m)、7.28−7.32(3H、m)、7.42(2H、t、J=7.5Hz)、7.52−7.61(4H、m)
【0526】
[実施例87]
【0527】

【0528】
化合物101の物理化学的性状
分子量667
ESI(LC/MSポジティブモード)668(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.19−1.37(14H、m)、1.44−1.56(4H、m)、1.91−1.98(2H、m)、2.36−2.43(4H、m)2.62(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、d、J=16.0Hz)、2.96(1H、dd、J=14.0、9.5Hz)、3.19−3.26(2H、m)、4.74(1H、dd、J=9.5、5.0Hz)、5.45−5.61(2H、m)、6.87(2H、d、J=8.5Hz)、6.95(2H、d、J=7.5Hz)、7.08(1H、t、J=7.5Hz)、7.20(2H、d、J=8.5Hz)、7.33(2H、t、J=7.5Hz)
【0529】
[実施例88]
【0530】

【0531】
化合物102の物理化学的性状
分子量637
ESI(LC/MSポジティブモード)638(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.15−1.35(12H、m)、1.43−1.57(4H、m)、1.87−1.95(2H、m)、2.27−2.47(4H、m)、2.62(1H、d、J=16.0Hz)、2.91(1H、d、J=16.0Hz)、3.02(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.21(1H、d、J=8.0Hz)、3.28(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.73(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.44−5.60(2H、m)、7.27−7.33(3H、m)、7.41(2H、t、J=7.5Hz)、7.51−7.60(4H、m)
【0532】
[実施例89]
【0533】

【0534】
化合物103の物理化学的性状
分子量653
ESI(LC/MSポジティブモード)654(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.89(3H、t、J=6.5Hz)、1.14−1.37(12H、m)、1.44−1.57(4H、m)、1.91−2.00(2H、m)、2.37−2.44(4H、m)2.62(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、d、J=16.0Hz)、2.96(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.22(1H、d、J=8.5Hz)、3.22(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、4.67(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.46−5.64(2H、m)、6.87(2H、d、J=8.5Hz)、6.94(2H、d、J=7.5Hz)、7.08(1H、t、J=7.5Hz)、7.20(2H、d、J=8.5Hz)、7.33(2H、t、J=7.5Hz)
【0535】
[実施例90]
【0536】

【0537】
化合物104の物理化学的性状
分子量671
ESI(LC/MSポジティブモード)672(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、0.96(3H、t、J=7.5Hz)、1.22−1.37(14H、m)、1.44−1.59(6H、m)、1.93−2.03(2H、m)、2.15−2.22(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.5Hz)、2.57(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、2.93(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.17−3.20(1H、m)、3.20(1H、d、J=7.5Hz)、4.61−4.66(3H、m)、5.46−5.62(2H、m)、6.86(2H、d、J=8.5Hz)、7.13(2H、d、J=8.5Hz)
【0538】
[実施例91]
【0539】

【0540】
化合物105の物理化学的性状
分子量629
ESI(LC/MSポジティブモード)630(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.48−1.59(4H、m)、1.93−2.03(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.5Hz)、2.56(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、2.90−2.97(2H、m)、3.18(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、3.19(1H、d、J=8.0Hz)、4.64(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、4.67(2H、d、J=2.5Hz)、5.46−5.62(2H、m)、6.87(2H、d、J=8.5Hz)、7.14(2H、d、J=8.5Hz)
【0541】
[実施例92]
【0542】

【0543】
化合物106の物理化学的性状
分子量657
ESI(LC/MSポジティブモード)658(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.40(14H、m)、1.46−1.59(4H、m)、1.89−1.99(4H、m)、2.24(1H、t、J=2.5Hz)、2.33−2.46(6H、m)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、2.93(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.13−3.22(2H、m)、4.02(2H、t、J=6.0Hz)、4.64(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.45−5.61(2H、m)、6.81(2H、d、J=8.5Hz)、7.12(2H、d、J=8.5Hz)
【0544】
[実施例93]
【0545】

【0546】
化合物107の物理化学的性状
分子量657
ESI(LC/MSポジティブモード)658(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.39(14H、m)、1.46−1.59(4H、m)、1.75(3H、t、J=2.5Hz)、1.90−2.00(2H、m)、2.39−2.48(4H、m)、2.50−2.60(3H、m)、2.85−2.95(2H、m)、3.16(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、3.18−3.22(1H、m)、3.97(2H、t、J=7.0Hz)、4.63(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、5.45−5.61(2H、m)、6.80(2H、d、J=8.5Hz)、7.12(2H、d、J=8.5Hz)
【0547】
[実施例94]
【0548】

【0549】
化合物108の物理化学的性状
分子量714
ESI(LC/MSポジティブモード)715(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=7.0Hz)、1.26−1.38(20H、m)、1.50−1.57(4H、m)、1.94−2.03(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.5Hz)、2.55(1H、d、J=16.0Hz)、2.87(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.17−3.20(2H、m)、3.21(4H、q、J=7.5Hz)、4.15(2H、t、J=2.0Hz)、4.65(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、4.84(2H、t、J=2.0Hz)、5.48(1H、dd、J=15.0、9.0Hz)、5.59(1H、dt、J=15.0、6.5Hz)、6.90(2H、d、J=8.5Hz)、7.18(2H、d、J=8.5Hz)
【0550】
[実施例95]
【0551】

【0552】
化合物109の物理化学的性状
分子量657
ESI(LC/MSポジティブモード)658(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.11(3H、t、J=7.5Hz)、1.20−1.38(14H、m)、1.48−1.59(4H、m)、1.93−2.01(2H、m)、2.16−2.26(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.0Hz)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.89(1H、d、J=16.0Hz)、2.92(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.17(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、4.62(2H、t、J=2.0Hz)、4.63−4.66(1H、m)、5.45−5.62(2H、m)、6.85(2H、d、J=8.5Hz)、7.13(2H、d、J=8.5Hz)
【0553】
[実施例96]
【0554】

【0555】
化合物110の物理化学的性状
分子量727
ESI(LC/MSポジティブモード)728(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(6H、t、J=6.5Hz)、1.20−1.59(28H、m)、1.93−2.01(2H、m)、2.17−2.23(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.0Hz)、2.64(1H、d、J=16.5Hz)、2.89(1H、d、J=16.5Hz)、2.92(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.17(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=7.5Hz)、4.63(2H、t、J=2.0Hz)、4.63−4.66(1H、m)、5.45−5.61(2H、m)、6.85(2H、d、J=8.5Hz)、7.13(2H、d、J=8.5Hz)
【0556】
[実施例97]
【0557】

【0558】
化合物111の物理化学的性状
分子量709
ESI(LC/MSポジティブモード)710(M+H
H−NMR(メタノールd−4中)の化学シフト値δ:
0.90(3H、t、J=6.5Hz)、1.23(9H、s)1.24−1.40(14H、m)、1.46−1.59(4H、m)、1.93−2.02(2H、m)、2.44(4H、t、J=7.0Hz)、2.58(1H、d、J=16.0Hz)、2.90(1H、d、J=16.0Hz)、2.93(1H、dd、J=14.0、9.0Hz)、3.19(1H、dd、J=14.0、4.5Hz)、3.20(1H、d、J=8.0Hz)、4.65(1H、dd、J=9.0、4.5Hz)、4.74(2H、s)、5.51−5.61(2H、m)、6.86(2H、d、J=8.5Hz)、7.15(2H、d、J=8.5Hz)
【0559】
製造例1
製造例1においては、式(I)の化合物の製造における工程1−7で使用する化合物の合成方法を説明する。
【0560】
工程2−1
【0561】

【0562】
N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(63.3g、0.65M)、水溶性カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)(124g、0.65M)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(99.3g、0.65M)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(220ml、1.3M)のジクロロメタン溶液(500ml)に、8−ノニン酸(50g、0.32M)を0℃にて滴下し、室温にて15時間攪拌した。反応液を、飽和塩化アンモニウム水溶液(400ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(400ml)、および飽和食塩水(300ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−300、500g、和光純薬)にて精製した。ヘキサン/酢酸エチル(20:1)溶出部より化合物112(60g、94%)を無色油状物質として得た。
【0563】
化合物112の物理化学的性状
分子量197
ESI(LC/MSポジティブモード)198(M+H
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
1.30−1.70(8H、m)、1.94(1H、t、J=2.5Hz)、2.19(2H、dt、J=2.5、7Hz)、2.42(2H、t、J=7.5Hz)、3.18(3H、s)、3.68(3H、s)
【0564】
工程2−2
【0565】

【0566】
上記化合物112(7g、0.035M)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)に、n−ヘプチルマグネシウムブロミドの1Mジエチルエーテル溶液(100mL、0.1M)を−10℃にて滴下し、同温度で2時間30分攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)を加え、さらに水(100ml)を加え、室温で10分間攪拌した。混合物を水(300ml)で希釈し、酢酸エチル(400ml)にて2回抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水(30ml)で洗浄、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥し、溶媒を減圧留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−300、250g、和光純薬)にて精製した。ヘキサン/酢酸エチル(100:1)溶出部より化合物113(7.8g,93%)を無色油状物質として得た。
【0567】
化合物113の物理化学的性状
分子量236
EI−MS 236(M
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6.5Hz)、1.23−1.63(18H、m)、1.94(1H、dt、J=0.5、2.5Hz)、2.18(2H、dt、J=2.5、7Hz)、2.36−2.42(4H、m)
【0568】
工程2−3
【0569】

【0570】
上記化合物113(7.8g、0.033M)、エチレングリコール(18mL、0.33M)、トルエンスルホン酸一水和物(125mg、0.66mM)をベンゼン(150ml)に加え、ディーンスターク水分離器を取り付けた還流冷却管を装着し、20時間加熱還流した。放冷後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)、水(50ml)、次いで飽和食塩水(50ml)で洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をメガボンドエルートシリカゲル(10g、バリアン社)にて精製した。ヘキサン/酢酸エチル(20:1)溶出部より化合物114(8.9g、97%)を無色油状物質として得た。
【0571】
化合物114の物理化学的性状
分子量280
EI−MS 280(M)
H−NMR(重クロロホルム中)の化学シフト値δ:
0.88(3H、t、J=6.5Hz)、1.23−1.63(22H、m)、1.93(1H、t、J=2.5Hz)、2.18(2H、dt、J=2.5、7Hz)、3.92(4H、s)
【0572】
試験例1
レプリコンアッセイ
HCV−RNAのコピー数を定量するためにHCV−RNAの中にレポーター遺伝子としてホタル由来のルシフェラーゼ遺伝子を導入したものを構築した。Kriegerら(J.Virol.75:4614)の方法に従い、HCV遺伝子のIRES(Internal Ribosome Entry Site)の直下にネオマイシン耐性遺伝子と融合する形でルシフェラーゼ遺伝子を導入した。インビトロで当該RNAを合成後、エレクトロポレーション法でHuh7細胞に導入し、G418耐性クローンとして単離した。ホタル・ルシフェラーゼHCVレプリコン細胞(3−1)を5%ウシ胎児血清(Hyclone cat.no.SH30071.03)を含むダルベッコMEM(Gibco cat.no.10569−010)に懸濁し、96穴プレートに5000細胞/ウェルで播種し、5%CO 37℃で一夜培養した。約20時間後、希釈した試験化合物をウェルあたり10μl加え、さらに3日間培養した。アッセイプレートを2系統用意し、1つは白色プレート、他はクリアープレートでアッセイを行った。培養終了後、白色プレートはSteady−Glo Luciferase Assay System(Promega cat.no.E2520)に用いた。すなわち、ウェルあたり100μlの試薬を入れ、3〜4回ピペットで混ぜ、5分間放置後に1450MicroBeta TRILUX(WALLAC)にてルミネッセンスを測定した。細胞未添加の値をバックグランドとして全ての値から差し引き、試験化合物未添加の値を阻害0%として薬剤のIC50(50%阻害濃度)を算出した。
【0573】
試験例2
細胞毒性試験
細胞毒性の測定にはCell counting kit−8(同人堂カタログNo.CK04)を用いた。すなわち、10μlのCell counting kit−8をクリアープレートに添加し、37度で30〜60分間保温した。96穴プレートリーダーにて波長450nm、対照波長630nmで吸光度を測定した。細胞未添加の値をバックグランドとして全ての値から差し引き、薬剤未添加の値を阻害0%として薬剤のCC50(50%細胞阻害濃度)を算出した。
【0574】
試験例1および2の結果を以下に示す。
【0575】



【産業上の利用可能性】
【0576】
本発明の化合物は、非常に強い抗HCV活性及びHCVの増幅抑制効果を有し、かつ、インビトロ細胞毒性については軽妙であることから、本発明の化合物を含む医薬組成物は抗HCV予防/治療剤として極めて有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):

〔式中、Aは、−(CH−を表わし、ここでnは、0〜10の整数を表し;
Bは、−CH−、−(C=O)−、−CH(OH)−、−CH(NH)−、または−C(=NOR)−を表し、ここでRは、水素原子、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基(炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよい)を表し;
Dは、−(CH−R′を表し、ここでmは、0〜10の整数を表し、R′は、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロアリール基、−OX基(ここで、Xは、水素原子または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、シクロアルキル基、または置換されていてもよいアリール基を表す)、またはハロゲン原子を表し;
Eは、水素原子または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表し;
Gは、−(CH−Jを表し、ここでpは、0〜4の整数を表し、Jは、水素、OH基、SH基、メチルチオ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、グアニジノ基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい複素環式基、または置換されていてもよいヘテロアリール基を表し;
結合Qは、単結合または二重結合を表し;そして
、R、及びRは、同一又は異なって、水酸基、アミノ基(炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基でモノまたはジ置換されていてもよい)、−OL、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を表し、ここでLは、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を示す〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩の製造方法であって、出発化合物として式:

〔式中、A、Dおよび結合Qは、上記に記載したとおりであり、XおよびYは、同一または異なって、直鎖または分岐鎖状のアルキル基、またはカルボキシル基の保護基を示す〕で示される化合物を、式:

〔式中、E、およびGは、上記に記載したとおりであり、Zは、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、またはカルボキシル基の保護基を示す〕で示されるα−アミノ酸エステルと、塩基およびカップリング剤の存在下で反応させることにより、式:

〔式中、A、D、E、G、結合Q、X、YおよびZは、上記に記載したとおりである〕で示される化合物を得、この化合物を必要に応じて加水分解、還元、アミノ化もしくはアミド化、ヒドロキシイミノ化、および/またはエステル変換に付すことにより、目的とする式(I)の化合物を得る方法。
【請求項2】
式:

〔式中、Dおよびnは、請求項1に記載のとおりであり、MおよびMは、同一または異なって酸素原子または硫黄原子を表し、PおよびP′は、同一または異なってヒドロキシ保護基を表す〕で示される化合物の製造方法であって、式:

〔式中、PおよびP′は、上記に記載のとおりである〕で示される化合物を、式:

〔式中、D、n、MおよびMは、上記に記載のとおりである〕で示される化合物と、反応させることによる方法。
【請求項3】
式(I):

〔式中、A、B、D、E、G、結合Q、R、R、およびRは、請求項1に記載のとおりである〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩。
【請求項4】
nが6であり、Dが、n−ヘプチル基であり、かつpが1である場合に、Jが、フェニル基(フェニル基は、p−位が基:−OWで置換されており、ここでWは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基を表す)、または3−インドリル基以外の基である、請求項3記載の式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩。
【請求項5】
nが6であり、Dが、n−ヘプチル基であり、かつpが1である場合に、Jが、フェニル基(フェニル基は、p−位が基:−OWで置換されており、ここでWは、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基、または直鎖もしくは分岐鎖状のアルキニル基を表す)、または3−インドリル基以外の基である、請求項3記載の式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩。
【請求項6】
式:

〔式中、PおよびP′は、同一または異なって、ヒドロキシ保護基を表す〕で示される化合物。
【請求項7】
式:

〔式中、A、D、X、およびYは、請求項1に記載したとおりである〕で示される化合物。
【請求項8】
請求項3〜5のいずれか1項記載の式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグ、または製薬上許容されうるそれらの塩を含む、医薬組成物。
【請求項9】
ウイルス感染症を予防または治療するための、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
ウイルス感染症が、HCVによる感染症である、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
HCVによる感染症が、C型肝炎、肝硬変、肝繊維化、または肝癌である、請求項10記載の医薬組成物。

【国際公開番号】WO2005/005372
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【発行日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511532(P2005−511532)
【国際出願番号】PCT/JP2004/009803
【国際出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000003311)中外製薬株式会社 (228)
【Fターム(参考)】