説明

避難経路情報生成装置、携帯端末、避難経路誘導方法、避難経路情報生成プログラムおよび避難経路情報出力プログラム

【課題】 災害発生時に、各通路に避難経路を表示するための表示装置を必要とせず、且つ、避難者毎に避難経路を算出する必要もなしに、各避難者に避難経路を指示し避難場所に誘導する避難経路誘導システムの提供。
【解決手段】 避難誘導地域内の各場所に設置した災害センサ1により災害の発生を検知する。ホストコンピュータ3において、災害情報収集部5は災害センサ1から災害情報を受信する。避難経路推論部7は地図データベース6に記憶された地図情報と災害情報収集部5の受信した災害情報とに基づいて各経路情報発信機2の設置場所における避難経路情報を生成する。経路情報送信部9は避難経路推論部7の生成した避難経路情報を当該経路情報発信機2に送信する。各経路情報発信機2は受信した避難経路情報を発信し、携帯端末10は各経路情報発信機2から受信した各経路情報発信機の設置場所における避難経路情報に基づく避難経路を避難者に対して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、避難誘導システムにおける避難経路情報生成装置、携帯端末、避難経路誘導方法、避難経路情報生成プログラムおよび避難経路情報出力プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の避難誘導システムは、各種災害情報を受信して、発生した災害の種類と発生場所を認識する防災受信盤、複数の人の位置を検出する人位置検出器、防災受信盤と人位置検出器の出力を受けて災害の拡大方向と避難ルートを類推するホストコンピュータ、ホストコンピュータで推論した結果を表示する少なくとも1個の表示装置からなる。
そして、避難誘導対象である人の位置を検出した上で、誘導対象者が見ることの可能な位置に設置した表示装置に避難ルートを表示することによって、災害発生時の避難誘導を行う避難誘導システムの提供を行っていた(特許文献1)。
また、避難誘導対象である人の位置を検出した上で、避難者毎に対応する避難経路を含む情報を避難者端末に送信して、避難者に対し避難経路を表示する方法も提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特許3298940号公報 第2頁〜5頁、第1図
【特許文献2】特開2004−118387号公報 第4頁〜10頁、第12頁、第1図
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の避難誘導システムは、避難誘導対象者が予め保持するIDカードや避難者端末から送信される信号を用いて、ホストコンピュータや情報管理装置において避難者の位置を検出していた。このため、避難者端末が現在地を示す信号を送信する機構や動力を持つ必要があり、かつホストコンピュータは全ての避難者の位置を管理する能力を備えていなければならないという制約があった。
また、通路等の誘導対象者が見ることの可能な位置に設置した表示装置を用いて避難ルートを避難者に指示する場合は、表示装置の見えない位置にいる避難者に避難ルートを指示できないという制約があった。
さらに、ホストコンピュータにおいて避難者毎に避難経路を含む情報を計算して避難者の保有する端末に向けて送信する場合は、ホストコンピュータが避難者全員に対する避難経路の計算や指示を行う処理能力も持っていなければならないという制約があった。
【0004】
この発明は、例えば、上記のような課題を解決するためになされたもので、避難誘導対象者が予め保持する端末等から現在位置を示す信号を送信する処理・機能を不要にすることを目的とする。
また例えば、ホストコンピュータにおいて避難誘導対象者の現在位置検出管理処理を不要にすることを目的とする。
また例えば、通路等の誘導対象者が見ることの可能な位置に設置する避難ルート表示装置を不要にすることを目的とする。
また例えば、いかなる位置にいる避難者に対しても避難経路の指示伝達を可能にすることを目的とする。
また例えば、避難者の数が多い場合に、避難者全員に対する避難経路の計算指示能力を有しないホストコンピュータを用いても避難誘導対象者を誘導できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の避難経路情報生成装置は、各所に設置された無線発信機と通信接続すると共に避難場所と各無線発信機の設置場所との情報を記憶する記憶機器と接続し、災害発生場所の情報を受信機器により受信する災害情報受信部と、前記記憶機器に記憶された情報の示す避難場所と各無線発信機の設置場所と前記災害情報受信部が受信した情報の示す災害発生場所との位置関係に基づいて各無線発信機の設置場所における避難経路情報を生成する避難経路情報生成部と、前記避難経路情報生成部が生成した各無線発信機の設置場所における避難経路情報を当該無線発信機に送信機器により送信する経路情報送信部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、避難経路情報生成装置は各無線発信機の設置場所における避難経路情報を生成し当該無線発信機に送信することで、各無線発信機から避難誘導対象者の所有する携帯端末に各設置場所における避難経路情報を発信することができる。このことにより、例えば、上記の課題を解決することができる。
【0007】
つまり、避難誘導対象者が予め保持する端末等から現在位置を示す信号を送信する処理・機能を不要にすることができる。
また、ホストコンピュータにおいて避難誘導対象者の現在位置検出管理処理を不要にすることができる。
また、通路等の誘導対象者が見ることの可能な位置に設置する避難ルート表示装置を不要にすることができる。
また、いかなる位置にいる避難者に対しても避難経路の指示伝達を可能にすることができる。
また、避難者の数が多い場合に、避難者全員に対する避難経路の計算指示能力を有しないホストコンピュータを用いても避難誘導対象者を誘導できるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における避難経路誘導システムの構成ブロック図である。
実施の形態1における避難経路誘導システムの構成について、図1に基づいて以下に説明する。
【0009】
災害センサ1は災害の発生を検出し、検出した災害の発生場所や状況等の災害情報をネットワーク4を経由してホストコンピュータ3に送信するセンサであり送信機器を備えた送信装置である。災害センサ1は、各災害監視地点に設置され、例えば、温度、水量、揺れなどを測定し、火災、浸水、地震などの災害を検出する。また、災害センサ1は自災害センサの識別情報、設置位置座標情報などを災害の発生場所とし、検出した災害の識別情報、災害検出時の測定値などを災害の状況として災害情報を送信する。災害センサ1は記憶機器(図示しない)を備え、災害情報(災害発生場所情報、災害状況情報)を記憶する。
経路情報発信機2は、避難誘導地域内の各地点に設置され、避難経路情報を無線で発信する機器(無線発信機)である。
ホストコンピュータ3は、災害センサ1から受信した災害情報をもとに、経路情報発信機2から発信する避難経路情報を生成する計算機である。
ネットワーク4は災害センサ1と経路情報発信機2とホストコンピュータ3とを接続する通信路である。
携帯端末10は避難誘導対象者が保有する無線通信端末であり、避難誘導対象者に避難経路を指示する。携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)、PHS(登録商標)(Personal Handyphone System)は携帯端末10の一例である。
【0010】
また、ホストコンピュータ3は災害情報収集部5、地図データベース6、避難経路推論部7、避難経路情報データベース8、経路情報送信部9、受信機器、送信機器を備える。
災害情報収集部5は災害センサ1から災害情報を受信機器によりネットワーク4経由で収集(受信)する。
地図データベース6は避難経路誘導を行う地域の地図情報を記憶制御する記憶装置(記憶機器)である。地図データベース6は、災害センサ1が送信した災害情報の示す災害発生場所(災害センサ1の設置場所)と地図上の位置とを対応付ける情報、地域内の避難場所を示す情報、各道路・通路の幅や長さを示す情報、各経路情報発信機2の設置場所を示す情報、災害が発生していない通常時における各経路情報発信機2の設置場所から避難場所までの通常経路の距離などを地図情報として記憶する。
避難経路推論部7は、地図データベース6が記憶する地図情報と災害情報収集部5が収集した災害情報とに基づいて、各経路情報発信機2の設置場所から避難場所への各避難経路について最短経路探索処理を行い経路情報発信機2毎に避難経路情報を生成する。また、生成した各避難経路情報を当該経路情報発信機2に対応させて避難経路情報データベース8に記憶する(以下、最短経路探索処理をコンピュータに実行させるプログラムを最短経路探索プログラムとする)。
避難経路情報データベース8は避難経路推論部7が生成した各避難経路情報を記憶制御する記憶装置(記憶機器)である。
経路情報送信部9は避難経路情報データベース8に記憶された各避難経路情報を取得し、取得した各避難経路情報を送信機器により当該経路情報発信機2にネットワーク4経由で送信する。
【0011】
また、携帯端末10は経路情報受信部11、避難経路計算部12、避難経路出力装置13を備える。
経路情報受信部11は経路情報発信機2から発信された避難経路情報をアンテナを介して受信すると共に発信源(経路情報発信機2)の方向、発信源と自分自身との間の距離を検出する。経路情報受信部11はアレーアンテナを用いた電波到来方向推定処理や指向性の高いアンテナを回転させる電波受信処理などを実行することにより避難経路情報の発信源の方向(電波到来方向)を検出する(以下、発信源の方向を検出する処理をコンピュータに実行させるプログラムを発信源方向検出プログラムとする)。また、経路情報受信部11は受信した無線電波の信号強度を測定するなどにより避難経路情報の発信源との距離を検出する(以下、発信源との距離を検出する処理をコンピュータに実行させるプログラムを発信源距離検出プログラムとする)。
避難経路計算部12は、経路情報受信部11が受信した避難経路情報と、経路情報受信部11が検出した発信源の方向と、発信源との距離とに基づいて避難経路を計算し、避難経路の画像情報や音声情報を示す避難経路出力情報を生成し避難経路出力装置13により出力する。
避難経路出力装置13はディスプレイやスピーカーであり、避難経路計算部12で生成された避難経路出力情報に基づいて避難経路の画像表示や避難経路を説明する音声出力などの出力処理を行う。
【0012】
図2は、実施の形態1におけるホストコンピュータ3、携帯端末10、災害センサ1および経路情報発信機2のハードウェア構成図である。
図2において、ホストコンピュータ3、携帯端末10、災害センサ1および経路情報発信機2は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)911を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、磁気ディスク装置920と接続されている。
また、携帯端末10は液晶ディスプレイ(図示しない)、スピーカー(図示しない)、アンテナ(図示しない)を備える。また、経路情報発信機2はアンテナ(図示しない)を備える。また、災害センサ1は前記各種センサ(図示しない)を備える。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク装置920は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置、記憶機器あるいは記憶部の一例であり、ホストコンピュータ3の地図データベース6や避難経路情報データベース8を構成する機器である。
通信ボード915は、ネットワーク4、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)等に接続され、ホストコンピュータ3の送信機器と受信機器、携帯端末10、災害センサ1の送信機器、経路情報発信機2を構成する機器である。
例えば、通信ボード915、アンテナ、センサなどは入力装置の一例である。
また、例えば、通信ボード915、液晶ディスプレイ、スピーカーなどは、出力装置の一例である。
【0013】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム(OS)921、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923は、CPU911、OS921により実行される。
【0014】
上記プログラム群923には、実施の形態の説明において「〜部」、「〜装置」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。また、ホストコンピュータ3の避難経路推論部7が使用する最短経路探索プログラムや携帯端末10の経路情報受信部11が使用する発信源方向検出プログラム、発信源距離検出プログラムなどが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態の説明において、「〜を判定し」、「〜を判定した結果」、「〜を計算し」、「〜を計算した結果」、「〜を処理し」、「〜を処理した結果」のような表現で説明する結果や「〜情報」として説明するデータが、「〜ファイル」として記憶されている。
また、各実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータの入出力を示し、そのデータの入出力のためにデータは、磁気ディスク装置920、ROM913、RAM914、その他の記録媒体に記録される。あるいは、信号線やその他の伝送媒体により伝送される。
【0015】
また、各実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、ハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
【0016】
また、実施の形態を実施するプログラムは、磁気ディスク装置920、ROM913、RAM914、その他の記録媒体による記録装置を用いて記憶されても構わない。
【0017】
図3は、実施の形態1における避難経路誘導システムの避難経路誘導方法を示すフローチャートである。
実施の形態1における避難経路誘導システムの避難経路誘導処理の流れについて、図3に基づいて以下に説明する。
【0018】
<災害検出ステップ>
まず、災害センサ1の各種センサが災害の発生を検出する(S101)。
次に、災害センサ1が送信機器により災害情報をネットワーク4を経由してホストコンピュータ3に送信する。このとき、災害センサ1は、記憶機器から災害発生場所情報を取得し、災害発生時に検出した災害状況情報と共に災害情報として送信する(S102)。
【0019】
<避難経路情報生成ステップ>
ホストコンピュータ3では、災害情報収集部5が災害センサ1が送信した災害情報をネットワーク4を経由して受信機器により受信する(S103)。
次に、ホストコンピュータ3の避難経路推論部7が、災害情報収集部5から災害情報を、地図データベース6から地図情報を取得する。そして、災害情報の示す災害発生場所と地図情報の示す避難場所や各経路情報発信機2の設置場所とに基づいて、各経路情報発信機2の設置場所における避難経路情報を生成する(S104)。
次に、ホストコンピュータ3の経路情報送信部9が避難経路推論部7の生成した各経路情報発信機2の設置場所における避難経路情報をネットワーク4を経由して送信機器により当該経路情報発信機2に送信する(S105)。
【0020】
<避難経路情報発信ステップ>
各経路情報発信機2では、ホストコンピュータ3の経路情報送信部9の送信した自経路情報発信機2の設置場所における避難経路情報をネットワーク4を経由して受信する(S106)。
次に、各経路情報発信機2は受信した避難経路情報を無線電波で発信する(S107)。
【0021】
<避難経路情報出力ステップ>
携帯端末10では、経路情報受信部11が無線電波到来範囲に設置された各経路情報発信機2の発信した避難経路情報の無線電波をアンテナを介して受信する。また、経路情報受信部11は避難経路情報の無線電波の発信源の方向、発信源との距離を検出する(S108)。
次に、携帯端末10の避難経路計算部12が経路情報受信部11の受信した避難経路情報と経路情報受信部11の検出した発信源の方向、発信源との距離とに基づいて避難経路を計算し、避難経路の画像情報や音声情報を示す避難経路出力情報(自携帯端末10の現在位置における避難経路情報)を生成する(S109)。
そして、携帯端末10の避難経路出力装置13が避難経路計算部12で生成された避難経路出力情報に基づいてディスプレイへの避難経路の画像表示、スピーカーからの避難経路説明音声の出力を行う(S110)。
【0022】
これにより、携帯端末10の利用者(避難者)はディスプレイに表示された避難経路の画像や音声出力された避難経路の説明に従い、避難場所に避難することができる。
【0023】
図4は、実施の形態1における避難経路誘導を行う地域例を示す図である。
図4において、避難経路誘導を行う地域には、避難誘導対象者を誘導する目的地である避難場所21、経路情報発信機の設置場所22(図中の黒丸)がある。道路・通路上のいずれの場所においても少なくともいずれかの経路情報発信機2の無線電波(避難経路情報)を受信できる場所、また、道路・通路の分岐点に経路情報発信機2を設置することが好ましい。図4に示した地域例では、経路情報発信機2を、交差点に設置すると共に、道路・通路上で2以上の経路情報発信機2の無線電波を受信できる間隔で設置している。また、経路情報発信機2と同一の場所に災害センサ1を設置しているものとする。また、避難経路誘導を行う地域は図4に示すように碁盤目状に整備されている必要は無い。
【0024】
図5は、実施の形態1における災害発生時の地域例を示す図である。
図5において、地域内の各災害発生場所31(図中のバツ印)において災害が発生している。
図中の交差点および交差点間の数字(0〜14)は、各場所から避難場所21までの避難経路の距離を示す数字であり、各経路情報発信機2の設置場所から避難場所21までの避難経路の距離を示している。
避難経路の距離を示す各数字は実施の形態1における避難経路情報32であり、ホストコンピュータ3が算出・生成を行う。また、避難経路情報32は経路情報発信機2から発信する避難経路を意味する数値情報である。
【0025】
図6は、実施の形態1におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理を示すフローチャートである。
実施の形態1におけるホストコンピュータ3が行う避難経路情報生成処理の流れについて、図6に基づいて以下に説明する。ここで説明する避難経路情報生成処理は前記避難経路誘導方法(図3)の避難経路情報生成ステップ(S103〜S105)に対応する。
【0026】
<災害情報受信ステップ>
まず、災害情報収集部5が災害センサ1の送信機器の送信した災害情報をネットワーク4を経由して受信する(S201)。
【0027】
<避難経路情報生成ステップ>
次に、避難経路推論部7が避難場所と各経路情報発信機2の設置場所と各道路・通路の長さなどを示す地図情報を地図データベース6から取得する。また、避難経路推論部7は災害情報収集部5の受信した災害情報を入力する(S202)。
次に、避難経路推論部7が災害情報の示す災害発生場所と地図情報の示す避難場所、各経路情報発信機2の設置場所、各道路・通路の長さとを入力として避難経路探索処理(避難経路探索プログラム)を実行する。避難経路推論部7は、最短経路探索処理を実行することにより、各経路情報発信機2の設置場所から避難場所までの距離が最短となる避難経路を算出すると共に、算出した避難経路を使用した場合の各経路情報発信機2の設置場所から避難場所までの距離を算出する。各経路情報発信機2に対して算出した避難経路の距離は実施の形態1での各経路情報発信機2の設置場所における避難経路情報である(S203)。
次に、避難経路推論部7が各避難経路情報を当該経路情報発信機2に対応させて避難経路情報データベース8に記憶する(S204)。
【0028】
<避難経路情報送信ステップ>
次に、経路情報送信部9が当該経路情報発信機2に対応付いた各避難経路情報を避難経路情報データベース8から取得する(S205)。
そして、経路情報送信部9が避難経路情報データベース8から取得した各避難経路情報をネットワーク4を経由して当該経路情報発信機2に送信する(S206)。
【0029】
図7は、実施の形態1における災害発生後の各避難者の存在位置を示す図である。
図7において、地域内のバツ印は災害発生場所であり、各数値は各経路情報発信機2がホストコンピュータ3の経路情報送信部9から受信し無線発信する避難経路情報(当該経路情報発信機2の設置場所から避難場所21までの避難経路の距離)である。各避難者(避難者41、避難者42、避難者43)は、携帯端末10が各経路情報発信機2から避難経路情報を受信し画面表示・音声出力した現在位置における避難経路情報に基づいて、避難場所21まで移動する。
【0030】
図8、図9、図10は、実施の形態1における各避難者の所有する携帯端末10がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図である。
図8、図9、図10は、それぞれ図7の示す避難者41、避難者42、避難者43の所有する携帯端末10のディスプレイ(携帯端末ディスプレイ44、携帯端末ディスプレイ45、携帯端末ディスプレイ46)である。
各ディスプレイは、携帯端末10が各経路情報発信機2から受信した避難経路情報(避難経路の距離を示す数値)と各経路情報発信機2の相対位置(当該数値の表示位置)と避難者の誘導方向(矢印)とを表示する。
図8は、避難者41の所有する携帯端末10の現在位置から左方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「11」であり、右方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「10」であるため、携帯端末10が避難者を右方に誘導していることを示している。
図9は、避難者42の所有する携帯端末10の現在位置付近に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「4」であり、左方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「5」であり、右方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「3」であり、前方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「5」であり、後方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「5」であるため、携帯端末10が避難者を右方に誘導していることを示している。
図10は、避難者43の所有する携帯端末10の現在位置付近に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「9」であり、左方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「8」であるため、携帯端末10が避難者を左方に誘導していることを示している。
【0031】
図11は、実施の形態1における携帯端末10の避難経路情報出力処理を示すフローチャートである。
実施の形態1における携帯端末10が行う避難経路情報出力処理の流れについて、図11に基づいて以下に説明する。ここで説明する避難経路情報出力処理は前記避難経路誘導方法(図3)の避難経路情報出力ステップ(S108〜S110)に対応する。
【0032】
<避難経路情報受信ステップ>
まず、経路情報受信部11が無線電波到来範囲に設置された各経路情報発信機2の発信した避難経路情報の無線電波をアンテナを介して受信する(S301)。
次に、経路情報受信部11が受信した各避難経路情報の無線電波の発信源の方向、発信源との距離を検出する(S302)。
【0033】
<避難経路出力情報生成ステップ>
次に、避難経路計算部12が経路情報受信部11の受信した各避難経路情報の示す避難経路の距離を比較し、避難経路の距離が最短である避難経路情報を選択する。そして、避難経路計算部12は、経路情報受信部11の受信した各避難経路情報の示す避難経路の距離を、経路情報受信部11の検出した当該避難経路情報の発信源の方向に、経路情報受信部11の検出した当該避難経路情報の発信源との距離離れて位置することを示すようにディスプレイで画面表示、スピーカーで音声出力する避難経路出力情報を生成する。また、避難経路計算部12は、避難経路の距離が最短であると選択した避難経路情報の発信源の方向をディスプレイで画面表示(矢印)、スピーカーで音声出力する避難経路出力情報を生成する(S303)。
【0034】
<避難経路出力ステップ>
そして、避難経路出力装置13が、避難経路計算部12で生成された避難経路出力情報を入力として、ディスプレイに避難経路を示す画像の表示、スピーカーからの避難経路を説明する音声の出力を行う(S304)。
【0035】
上記では、実施の形態1における避難経路誘導システムの以下のような動作について説明した。
まず災害センサ1において、発生した災害の場所と状況を含む災害情報を取得する。各々の災害センサ1で取得した災害情報は、ネットワーク4を通してホストコンピュータ3内部の災害情報収集部5において収集される。避難経路推論部7は地図データベース6から避難誘導対象地域の地図情報を読み出し、災害情報収集部5で収集された災害情報をもとに、避難誘導対象地域内の経路情報発信機の設置場所22に設置された各々の経路情報発信機2から送信すべき避難経路情報32を計算する。この計算においては、避難場所21に最も近い位置に設置された経路情報発信機2を数値「0」とし、隣接する経路情報発信機2を数値「1」、その発信機に隣接する経路情報発信機を数値「2」…という様に、避難場所21から遠ざかるほど大きな値を割り当てて、その数値を避難経路情報とする。または、避難経路の距離に比例した数値を避難経路情報とする。避難経路推論部7は、計算した避難経路情報である数値を避難経路情報データベース8に格納する。経路情報送信部9は、避難経路情報データベース8の内容を読み出し、ネットワーク4を通して各経路情報発信機2に対し、避難経路情報32の送信を指示する。各々の経路情報発信機2は、指示された避難経路情報32を発信する。災害センサ1において新たな災害情報を受信した場合は、上記の手順を繰り返し実行して避難経路情報32を再計算し、経路情報発信機2から発信される避難経路情報32を更新する。
【0036】
避難者が保有する携帯端末10においては、経路情報受信部11において、二台以上の経路情報発信機2から送信された避難経路情報32を受信して発信源の方向を探知する。携帯端末10内部の避難経路計算部12は、この避難経路情報32および発信源の方向をもとに、より大きな値の発信源からより小さな値の発信源の方向へ誘導する様に、避難者が移動すべき方向を計算し、避難経路出力装置13にて表示する。例えば、避難者41は避難経路情報の数値「11」と「10」の間の地点におり、避難者41の携帯端末10の避難経路出力装置13には、数値「11」から「10」の方角に移動すべきであることを示す避難経路を表示する(図8)。また、避難者42は避難経路情報の数値「4」を発信する地点のすぐそばにおり、隣接する四台の経路情報発信機2から送信される数値「5」または「3」を受信可能な位置にいる。この時、避難者42の携帯端末10の避難経路出力装置13には、現在地点から数値「3」の方角に移動すべきであることを示す避難経路を表示する(図9)。さらに、避難者43は避難経路情報の数値「9」を発信する地点のすぐそばにおり、隣接する経路情報発信機2から送信される数値「8」を受信可能な位置にいる。避難者43の右方向の交差点は災害によって通行不能となっているため、同場所に設置された経路情報発信機2からは、避難経路情報は発信されていない。この時、避難者43の携帯端末10の避難経路出力装置13には、現在地点から数値「8」の方角に移動すべきであることを示す避難経路を表示する(図10)。各々の避難者が指示に従って移動すると、携帯端末10で受信する避難経路情報は変化し、避難経路計算部12において随時避難経路を再計算して、避難経路出力装置13にて表示する。各避難者は、避難経路情報の数値が「0」になる地点まで指示に従って移動することによって、避難場所21に到達する。
【0037】
以上のように、実施の形態1における避難経路誘導システムは、避難者の位置を検出することなく避難経路を誘導できるため、避難者が保持する携帯端末10に位置測位機能や現在位置を示す信号の送信機能が不要である。加えて、ホストコンピュータ3における避難者の現在位置検出管理機能を不要とすることができる。また、避難経路を各避難者が保有する携帯端末10に表示するので、いかなる位置にいる避難者に対しても避難経路の指示伝達が可能である。さらに、ホストコンピュータ3において、避難者全員に対して避難者毎に異なる避難経路を計算指示する能力は不要である。
【0038】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、避難経路情報として災害発生時に計算した数値(避難経路の距離)を送信する実施形態について説明した。
実施の形態2では、避難経路情報として災害発生前の通常時に計算した数値(通常経路の距離)と災害発生時に計算した数値の差分値(通常経路の距離に対する避難経路の相対距離)を送信する実施形態について、上記実施の形態1と異なる部分を説明する。その他の部分については上記実施の形態1と同様である。
【0039】
図12は、実施の形態2における通常時(災害発生前)の地域例を示す図である。
図中の交差点および交差点間の数字(0〜12)は、各場所から避難場所21までの通常経路の距離を示す数字であり、各経路情報発信機2の設置場所から避難場所21までの通常経路の距離を示している。
通常経路の距離を示す各数値は実施の形態2における避難経路情報32として示す情報(通常時避難経路情報51)であり、ホストコンピュータ3が算出・生成を行う。また、通常時避難経路情報51は通常時において経路情報発信機2から発信する避難経路を意味する数値情報である。
【0040】
図13は、実施の形態2における災害発生後の各避難者の存在位置を示す図である。
図13において、地域内のバツ印は災害発生場所であり、各数値(又は数式)は各経路情報発信機2がホストコンピュータ3の経路情報送信部9から受信し無線発信する避難経路情報(当該経路情報発信機2の設置場所から避難場所21までの通常経路の距離と通常経路の距離に対する避難経路の相対距離)である。各避難者(避難者62、避難者63、避難者64)は、携帯端末10が各経路情報発信機2から避難経路情報を受信し画面表示・音声出力した現在位置における避難経路情報に基づいて、避難場所21まで移動する。
【0041】
図14は、実施の形態2における避難者の所有する携帯端末10がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図である。
図14は、図13の示す避難者64の所有する携帯端末10のディスプレイ(携帯端末ディスプレイ67)である。
ディスプレイは、携帯端末10が各経路情報発信機2から受信した避難経路情報(避難経路の距離を示す数値・数式)と各経路情報発信機2の相対位置(当該数値の表示位置)と避難者の誘導方向(矢印)とを表示する。
図14は、避難者64の所有する携帯端末10の現在位置付近に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「9((通常経路の距離)7+(通常経路の距離に対する避難経路の相対距離)2)」であり、左方に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「8」であるため、携帯端末10が避難者を左方に誘導していることを示している。
避難者62の所有する携帯端末10が避難経路を表示したディスプレイおよび避難者63の所有する携帯端末10が避難経路を表示したディスプレイは、それぞれ図8、図9の示すディスプレイと同じである。
【0042】
実施の形態2における避難経路誘導システムは以下のように動作する。
ホストコンピュータ3内部の避難経路推論部7において、予め災害発生前の通常時に各経路情報発信機の設置場所22から送信すべき数値(通常経路の距離)を計算し、通常時避難経路情報51として避難経路情報データベース8に格納しておく。災害発生時、ホストコンピュータ3内部の避難経路推論部7において、各経路情報発信機の設置場所22における数値(避難経路の距離)を計算し、通常時避難経路情報51と現在の値(避難経路の距離)との差分を表す数値・数式を、各々の経路情報発信機2が送信する災害時避難経路情報61(避難経路情報)とする。例えば、通常時に数値「7」の値が割り当てられる経路情報発信機2の設置場所においては、この数値を通常時避難経路情報51として避難経路情報データベース8に格納しておく。災害発生時、避難場所への最短経路の道路が不通となって迂回が必要となり、再計算の結果として数値「11」の値が割り当てられた場合、災害時避難経路情報61として数式「7+4」という形式で避難経路情報データベース8に格納する。この設置場所の経路情報発信機2は、数式「7+4」という形式で避難経路情報を発信する。
【0043】
例えば、避難者62の携帯端末10に表示する避難経路(図8)、避難者63の携帯端末10に表示する避難経路(図9)は、災害の発生により迂回が必要でなく、通常時における避難経路と同一であるため、上記実施の形態1と同じ避難経路が表示される。避難者64の携帯端末10に表示される避難経路(図14)は、現在地の数値「9」から数値「8」の方向に移動すべきであることと共に、現在地における数値「9」は、通常時の数値「7」より「2」だけ大きくなっていることを示す。つまり、災害の発生により迂回が必要であることを示している。
【0044】
実施の形態2における避難経路誘導システムの構成およびハードウェア構成は、上記実施の形態1(図1および図2)と同様である。
また、実施の形態2における避難経路誘導システムの避難経路誘導処理の流れは、上記実施の形態1(図3)と同様である。
また、実施の形態2におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理は、上記実施の形態1(図6:S203)について、以下の点が異なる。実施の形態2におけるホストコンピュータ3の避難経路推論部7は、算出した各経路情報発信機2の設置場所から避難場所までの避難経路の距離から、地図情報の示す各経路情報発信機2の設置場所から避難場所までの通常経路の距離を減算して、各経路情報発信機2の設置場所における通常経路の距離に対する避難経路の相対距離を算出する。そして、各経路情報発信機2の設置場所における通常経路の距離と算出した避難経路の相対距離とを示す避難経路情報を生成する。その他の実施の形態2におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理は、上記実施の形態1と同様である。
また、実施の形態2における携帯端末10の避難経路情報出力処理は、上記実施の形態1(図11:S303)について、以下の点が異なる。実施の形態2における携帯端末10の避難経路計算部12が、経路情報受信部11の受信した各避難経路情報の示す避難経路の距離を、通常経路の距離と通常経路の距離に対する避難経路の相対距離とで示す避難経路出力情報を生成する。その他の実施の形態2における携帯端末10の避難経路情報出力処理は、上記実施の形態1と同様である。
【0045】
以上のように、実施の形態2における避難経路誘導システムは、災害発生により迂回が必要となっている場合に、通常時の数値との相対値を含む数式を避難経路情報として携帯端末10に伝達するので、上記実施の形態1に示した避難場所への誘導に加えて、避難者62と避難者63が通常時と同じ最短経路で避難場所21に辿り着けることを知ることができ、避難者64は通常時より遠回りをしないと避難場所21に辿り着けないことを知ることができる。
【0046】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、避難経路情報として、避難場所に近づくに従って小さくなる数値(避難経路の距離)を用いる実施形態について説明した。
実施の形態3では、避難経路情報として、数値(避難経路の距離)と共に移動すべき方向を示す方角情報を送信する実施形態について、上記実施の形態1と異なる部分を説明する。その他の部分については上記実施の形態1または上記実施の形態2と同様である。
【0047】
図15は、実施の形態3における携帯端末の構成ブロック図である。
図15において、携帯端末70は避難経路の誘導対象者が保有する端末であり、経路情報受信部71、避難経路計算部73、避難経路出力装置74は、それぞれ、上記実施の形態1および上記実施の形態2における携帯端末10の経路情報受信部11、避難経路計算部12、避難経路出力装置13に対応する。
実施の形態3における携帯端末70は、上記実施の形態1および上記実施の形態2における携帯端末10に対して、方位磁石72を備える点が異なる。方位磁石72は携帯端末70が向いている方角の測定に用いる。避難経路計算部73は、方位磁石72の測定した方角の情報を入力して方角の情報を画面表示・音声出力する避難経路出力情報を生成し、避難経路出力装置74は、方角を画面表示・音声出力する。
【0048】
図16は、実施の形態3における災害発生後の各避難者の存在位置を示す図である。
図16において、地域内のバツ印は災害発生場所であり、各数値および矢印は各経路情報発信機2がホストコンピュータ3の経路情報送信部9から受信し無線発信する避難経路情報(当該経路情報発信機2の設置場所から避難場所21までの避難経路の距離および避難方向)である。各避難者(避難者82、避難者83、避難者84)は、携帯端末70が各経路情報発信機2から避難経路情報を受信し画面表示・音声出力した現在位置における避難経路情報に基づいて、避難場所21まで移動する。
【0049】
図17、図18、図19は、実施の形態3における各避難者の所有する携帯端末70がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図である。
図17、図18、図19は、それぞれ、図16の示す避難者82、避難者83、避難者84の所有する携帯端末70のディスプレイ(携帯端末ディスプレイ85、携帯端末ディスプレイ86、携帯端末ディスプレイ87)である。
ディスプレイは、携帯端末70が各経路情報発信機2から受信した避難経路情報(避難経路の距離を示す数値と避難方向)と各経路情報発信機2の相対位置(当該数値の表示位置)とを表示する。
図17は、避難者82の所有する携帯端末70の現在位置から南南西に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「9」で避難方向が「北東」であり、北北東に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「8」で避難方向が「北西」又は「北東」であり、携帯端末70の表示により、避難者を北北東に誘導していることを示している。
図18は、避難者83の所有する携帯端末70の現在位置付近に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「2」で避難方向が「北東」であり、携帯端末70の表示により、避難者を北北東に誘導していることを示している。
図19は、避難者84の所有する携帯端末70の現在位置から南南東に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「6」で避難方向が「南東」であり、北北西に位置する経路情報発信機2の設置場所における避難経路の距離が「7」で避難方向が「南東」であり、携帯端末10の表示により、避難者を南南東に誘導していることを示している。
【0050】
実施の形態3における避難経路誘導システムは以下のように動作する。
ホストコンピュータ3内部の避難経路推論部7において避難経路情報を計算する際に、各々の経路情報発信機2に対して、避難場所に近づくに従って小さくなる様に割り当てる数値と共に、より小さな数値を発信する他の経路情報発信機2を設置した場所の方向または避難場所の位置する方向、すなわち次に移動すべき方向を計算する。そして、ベクトル付き避難経路情報81(避難経路情報)として避難経路情報データベース8に格納する。例えば、ある経路情報発信機2の設置場所に対して、数値「9」の値と共に、「北東30度の方向」というベクトル情報を計算し、避難経路情報データベース8に格納する。この設置場所の経路情報発信機2は、数値「9」+「北東30度」という形式で避難経路情報を発信する。
【0051】
避難者が保有する携帯端末70においては、経路情報受信部71において、一台以上の経路情報発信機2から送信された避難経路情報を受信する。携帯端末70内部の避難経路計算部73は、この避難経路情報の電波の方向と信号強度から経路情報発信機2の設置位置を推定する。そして、方位磁石72から得られる方角情報と共に避難経路出力装置74にて表示する。例えば、避難者82は避難経路情報の数値「9」+「北東45度」と数値「8」+「北西45度」または「北東45度」の二つを受信可能な中間地点におり、避難者82の携帯端末70の避難経路出力装置74には、それらの情報を示す避難経路を表示する(図17)。また、避難者83は避難経路情報の数値「2」+「北東45度」を発信する地点のすぐそばにおり、隣接する四台の経路情報発信機2から送信される避難経路情報が受信不可能な位置にいる。この時、避難者83の携帯端末70の避難経路出力装置74には、現在地点が数値「2」であり「北東45度」の方角に移動すべきであることを示す避難経路を表示する(図18)。さらに、避難者84は避難経路情報の数値「7」+「南東45度」と数値「6」+「南東45度」の二つを受信可能な位置にいる。この時、避難者84の携帯端末70の避難経路出力装置74には、それらの情報を示す避難経路を表示する(図19)。各々の避難者が指示に従って移動すると、携帯端末70で受信する避難経路情報は変化し、避難経路計算部73において随時避難経路を再計算して、避難経路出力装置74にて表示する。各避難者は、避難経路情報の数値が「0」になる地点まで指示に従って移動することによって、避難場所21に到達する。
【0052】
実施の形態3における避難経路誘導システムの構成(携帯端末を除く)およびハードウェア構成は、上記実施の形態1(図1および図2)と同様である。
また、実施の形態3における避難経路誘導システムの避難経路誘導処理の流れは、上記実施の形態1(図3)と同様である。
また、実施の形態3におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理は、上記実施の形態1(図6:S203)について、以下の点が異なる。実施の形態3におけるホストコンピュータ3の避難経路推論部7は、より小さな数値を発信する他の経路情報発信機2を設置した場所への方向または避難場所の位置する方向を算出し、各経路情報発信機2の設置場所における通常経路の距離と算出した方向とを示す避難経路情報を生成する。その他の実施の形態3におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理は、上記実施の形態1と同様である。
また、実施の形態3における携帯端末70の避難経路情報出力処理は、上記実施の形態1(図11:S303)について、以下の点が異なる。実施の形態3における携帯端末70の避難経路計算部12が、経路情報受信部11の受信した各避難経路情報の示す避難経路の距離と避難場所への避難方向(より小さな数値を発信する他の経路情報発信機2を設置した場所への方向または避難場所の位置する方向)とで示す避難経路出力情報を生成する。その他の実施の形態3における携帯端末70の避難経路情報出力処理は、上記実施の形態1と同様である。
【0053】
また、避難経路の距離を、上記実施の形態2と同様に、通常経路の距離と通常経路の距離に対する避難経路の距離とで示してもよい。
【0054】
以上のように、実施の形態3における避難経路誘導システムは、一台毎の経路情報発信機2から発信する避難経路情報に移動すべき方向を示すベクトル情報を付加した。これにより、避難者が保有する携帯端末70の方位磁石72の測定した方向と組み合わせることによって移動すべき方向を示すことができる。つまり、各々の携帯端末70において一台の経路情報発信機2から避難経路情報を受信することができるならば、避難者を誘導することができる。
【0055】
実施の形態4.
上記実施の形態1では、避難経路情報として、数値「0」から単純に1ずつ増加する値または距離に比例する値(避難経路の距離)を用いる実施の形態について説明した。
実施の形態4では、移動コストを考慮した数値を避難経路情報とする実施形態について、上記実施の形態1と異なる部分を説明する。その他の部分については上記実施の形態1、上記実施の形態2または上記実施の形態3と同様である。
【0056】
図20は、実施の形態4における通常時(災害発生前)の地域例を示す図である。
図中の交差点および交差点間の数字(0〜12)は、各場所から避難場所21までの通常経路の距離を示す数字であり、各経路情報発信機2の設置場所から避難場所21までの通常経路の移動コスト(経路の距離を含む)を示している。
通常経路の移動コストを示す各数値は実施の形態4における避難経路情報として示す情報(移動コスト考慮型避難経路情報93)であり、ホストコンピュータ3が算出・生成を行う。また、移動コスト考慮型避難経路情報93は通常時において経路情報発信機2から発信する避難経路を意味する数値情報である。
また、ホストコンピュータ3は、災害発生時に、避難経路を算出すると共に、算出した経路を避難経路とした場合の、各経路情報発信機2の設置場所における移動コスト(経路の距離を含む)を算出し、算出した移動コストを示す避難経路情報を生成する。そして、携帯端末10は各経路情報発信機2から移動コストを示す避難経路情報を受信し出力することで、避難者を避難場所に誘導する。
【0057】
ここで、移動コストとして、例えば、「移動の容易性」を示す「道路・通路の幅」が挙げられる。
図20は、ホストコンピュータ3が、「道路の幅」を移動コストとした場合の避難経路情報(移動コスト考慮型避難経路情報93)を示している。隣り合う経路情報発信機2の距離または単位距離の値を「1」とした場合、ホストコンピュータ3は、例えば、幅の狭い道路の隣り合う経路情報発信機2の距離または単位距離を2倍した値(2)を用いたり、幅の狭い道路の隣り合う経路情報発信機2の距離または単位距離に1加算した値(2)を用いたりして、任意の移動コスト計算を行う。
移動コストの算出方法は任意であり、普段の人通りに基づく予想混雑度や道路の勾配で「移動の容易性」を示してもよいし、道路沿いに建つ建物の高さ、建築年数、ガラス量などの「倒壊時の危険性」に基づいて移動コストを算出してもよい。「道路の幅」などの移動コストを示す情報は地図データベース6に地図情報として記憶して使用する。
また、避難経路の距離は移動コストの一例でもある。
【0058】
実施の形態4における避難経路誘導システムは以下のように動作する。
例えば、幅の狭い避難路92は幅の広い避難路91と比較して、二倍の移動コストを必要とすると見なす。この時、ホストコンピュータ3の避難経路推論部7が、幅の広い避難路91で移動可能な場所に設置した経路情報発信機2から発信する移動コスト考慮型避難経路情報93を数値を1ずつ加算することで算出する。また、幅の狭い避難路92で移動可能な場所に設置した経路情報発信機2から発信する移動コスト考慮型避難経路情報93を数値を2ずつ加算することで算出する。ある地点における移動コスト考慮型避難経路情報93を算出した結果、経路によって異なる値となった場合は、より小さい値の経路が避難経路となる。災害が発生し避難経路の一部が通行不能となった場合は、この計算方法に従って移動コスト考慮型避難経路情報93の再計算を行う。
【0059】
実施の形態4における避難経路誘導システムの構成およびハードウェア構成は、上記実施の形態1(図1および図2)や上記実施の形態3(図15)と同様である。
また、実施の形態4における避難経路誘導システムの避難経路誘導処理の流れは、上記実施の形態1(図3)と同様である。
また、実施の形態4におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理は、上記実施の形態1(図6:S203)について、以下の点が異なる。実施の形態2におけるホストコンピュータ3の避難経路推論部7は、算出した各経路情報発信機2の設置場所から避難場所までの避難経路の距離と移動コストとに基づいて避難経路情報を生成する。例えば、避難経路情報は、避難経路の距離と移動コストとを含む情報でも良いし、避難経路の距離を移動コストで演算操作した値でも良い。その他の実施の形態4におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理は、上記実施の形態1と同様である。
また、実施の形態4における携帯端末10の避難経路情報出力処理は、上記実施の形態1(図11:S303)について、以下の点が異なる。実施の形態4における携帯端末10の避難経路計算部12が、経路情報受信部11の受信した各避難経路情報の示す避難経路の移動コスト(避難経路の距離を含む)を画面表示・音声出力する避難経路出力情報を生成する。その他の実施の形態4における携帯端末10の避難経路情報出力処理は、上記実施の形態1と同様である。
【0060】
また、避難経路の移動コストを、上記実施の形態2の避難経路の距離と同様に、通常経路の移動コストと通常経路の移動コストに対する避難経路の移動コスト(相対移動コスト)とで示してもよい。
【0061】
また、上記実施の形態3と同様に、避難経路情報に避難方向を含んでも良い。
【0062】
以上のように、実施の形態4における避難経路誘導システムは、避難経路を計算する時に用いる避難経路情報93の数値に移動コストを考慮しているので、距離的に最も短い避難経路が最適な避難経路とは限らない様な地形の場所において、適した避難経路に避難者を誘導することができる。
【0063】
上記の各実施の形態において、以下のような避難経路誘導システムについて説明した。
避難場所から最も近い位置を0として避難場所から遠ざかる程大きくなる様な数値を避難経路情報とし、これを街頭やビル内に設置された複数の避難経路情報発信機から発信し、避難者が保有する携帯端末において二台以上の経路情報発信機から発信された避難経路情報を受信し、数値が小さくなる方向への移動指示を表示することによって、避難場所へ避難者を誘導する。
【0064】
また、避難経路情報として、災害発生時に通常時の値と差分が生じている場合、通常時の値と現在の値との差分を示す数式を送信することによって、避難場所への避難者の誘導に加えて、通常時と同じ最短経路で避難場所へたどり着けるか否かを避難者に対して伝える。
【0065】
また、避難経路情報として、避難場所から最も近い位置を0として避難場所から遠ざかる程大きくなる様な数値と、移動すべき方向を示す方角情報の組合せを送信し、携帯端末内部の方位磁石と組み合わせて移動すべき方向を携帯端末上に表示する。このことにより、最低一台の経路情報発信機から発信された避難経路情報を受信することができれば、避難経路誘導が可能である。
【0066】
また、避難経路情報として、数値0から単純に1ずつ増加する値の代わりに、移動コストを考慮した数値を用いる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】実施の形態1における避難経路誘導システムの構成ブロック図。
【図2】実施の形態1におけるホストコンピュータ3、携帯端末10、災害センサ1および経路情報発信機2のハードウェア構成図。
【図3】実施の形態1における避難経路誘導システムの避難経路誘導方法を示すフローチャート。
【図4】実施の形態1における避難経路誘導を行う地域例を示す図。
【図5】実施の形態1における災害発生時の地域例を示す図。
【図6】実施の形態1におけるホストコンピュータ3の避難経路情報生成処理を示すフローチャート。
【図7】実施の形態1における災害発生後の各避難者の存在位置を示す図。
【図8】実施の形態1における各避難者の所有する携帯端末10がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図9】実施の形態1における各避難者の所有する携帯端末10がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図10】実施の形態1における各避難者の所有する携帯端末10がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図11】実施の形態1における携帯端末10の避難経路情報出力処理を示すフローチャート。
【図12】実施の形態2における通常時(災害発生前)の地域例を示す図。
【図13】実施の形態2における災害発生後の各避難者の存在位置を示す図。
【図14】実施の形態2における避難者の所有する携帯端末10がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図15】実施の形態3における携帯端末の構成ブロック図。
【図16】実施の形態3における災害発生後の各避難者の存在位置を示す図。
【図17】実施の形態3における各避難者の所有する携帯端末70がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図18】実施の形態3における各避難者の所有する携帯端末70がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図19】実施の形態3における各避難者の所有する携帯端末70がディスプレイに表示した避難経路情報を示す図。
【図20】実施の形態4における通常時(災害発生前)の地域例を示す図。
【符号の説明】
【0068】
1 災害センサ、2 経路情報発信機、3 ホストコンピュータ、4 ネットワーク、5 災害情報収集部、6 地図データベース、7 避難経路推論部、8 避難経路情報データベース、9 経路情報送信部、10 携帯端末、11 経路情報受信部、12 避難経路計算部、13 避難経路出力装置、21 避難場所、22 経路情報発信機の設置場所、31 災害発生場所、32 避難経路情報、41,42,43 避難者、44,45,46 携帯端末ディスプレイ、51 通常時避難経路情報、61 災害時避難経路情報、62,63,64 避難者、67 携帯端末ディスプレイ、70 携帯端末、71 経路情報受信部、72 方位磁石、73 避難経路計算部、74 避難経路出力装置、81 ベクトル付き避難経路情報、82,83,84 避難者、85,86,87 携帯端末ディスプレイ、91 幅の広い避難路、92 幅の狭い避難路、93 移動コスト考慮型避難経路情報、911 CPU、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、923 プログラム群、924 ファイル群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各所に設置された無線発信機と通信接続すると共に避難場所と各無線発信機の設置場所との情報を記憶する記憶機器と接続する避難経路情報生成装置であり、
災害発生場所の情報を受信機器により受信する災害情報受信部と、
前記記憶機器に記憶された情報の示す避難場所と各無線発信機の設置場所と前記災害情報受信部が受信した情報の示す災害発生場所との位置関係に基づいて各無線発信機の設置場所における避難経路情報を生成する避難経路情報生成部と、
前記避難経路情報生成部が生成した各無線発信機の設置場所における避難経路情報を当該無線発信機に送信機器により送信する経路情報送信部と
を備えることを特徴とする避難経路情報生成装置。
【請求項2】
前記避難経路情報生成部は、
各無線発信機について、避難場所と当該無線発信機の設置場所と災害発生場所との位置関係に基づいて当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離を算出し、算出した避難経路の距離を示す避難経路情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の避難経路情報生成装置。
【請求項3】
前記避難経路情報生成部は、
各無線発信機について、避難場所と当該無線発信機の設置場所と災害発生場所との位置関係に基づいて当該無線発信機の設置場所から避難場所までの通常経路の距離と通常経路の距離に対する避難経路の相対距離とを算出し、算出した通常経路の距離と避難経路の相対距離とを示す避難経路情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の避難経路情報生成装置。
【請求項4】
前記避難経路情報生成部は、
各無線発信機について、避難場所と当該無線発信機の設置場所と災害発生場所との位置関係に基づいて当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離と避難場所への方向とを算出し、算出した避難経路の距離と避難場所への方向とを示す避難経路情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の避難経路情報生成装置。
【請求項5】
前記避難経路情報生成装置は、
各無線発信機の設置場所における移動コストを記憶する前記記憶機器と接続し、
前記避難経路情報生成部は、
各無線発信機について、避難場所と当該無線発信機の設置場所と災害発生場所との位置関係に基づいて当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離を算出し、算出した避難経路の距離と前記記憶機器に記憶された当該無線発信機の設置場所における移動コストとに基づいて避難経路情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の避難経路情報生成装置。
【請求項6】
現在位置における避難経路情報を出力する携帯端末であり、
各所に設置された無線発信機から、当該無線発信機の設置場所における避難経路情報をアンテナを介して受信すると共に、避難経路情報の発信源の方向を検出する経路情報受信部と、
前記経路情報受信部が受信した避難経路情報と前記経路情報受信部が検出した避難経路情報の発信源の方向とに基づいて自携帯端末の現在位置における避難経路情報を生成して出力装置に出力する避難経路出力部と
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項7】
前記経路情報受信部は、
各所に設置された無線発信機から、当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離を示す避難経路情報を受信する
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項8】
前記経路情報受信部は、
各所に設置された無線発信機から、当該無線発信機の設置場所から避難場所までの通常経路の距離と通常経路の距離に対する避難経路の相対距離とを示す避難経路情報を受信する
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項9】
前記経路情報受信部は、
各所に設置された無線発信機から、当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離と避難場所への方向とを示す避難経路情報を受信する
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項10】
前記経路情報受信部は、
各所に設置された無線発信機から、当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離と当該無線発信機の設置場所における移動コストとを示す避難経路情報を受信する
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項11】
避難経路情報生成装置が、
災害発生場所と避難場所との位置関係に基づいて、各所に設置された無線発信機の設置場所における避難経路情報を生成し、生成した各無線発信機の設置場所における避難経路情報を当該無線発信機に送信し、
各無線発信機が、
前記避難経路情報生成装置の送信した自無線発信機の設置場所における避難経路情報を受信し、受信した自無線発信機の設置場所における避難経路情報を発信し、
携帯端末が、
各無線発信機から、当該無線発信機の設置場所における避難経路情報を受信すると共に、避難経路情報の発信源の方向を検出し、受信した避難経路情報と検出した発信源の方向とに基づいて自携帯端末の現在位置における避難経路情報を出力する
ことを特徴とする避難経路誘導方法。
【請求項12】
各所に設置された無線発信機と通信接続すると共に避難場所と各無線発信機の設置場所との情報を記憶する記憶機器と通信接続する避難経路情報生成装置の避難経路情報生成プログラムであり、
災害発生場所の情報を受信機器により受信し、
前記記憶機器に記憶された情報の示す避難場所と各無線発信機の設置場所と受信した情報の示す災害発生場所との位置関係に基づいて各無線発信機の設置場所における避難経路情報を生成し、
生成した各無線発信機の設置場所における避難経路情報を当該無線発信機に送信機器により送信する処理を
コンピュータに実行させることを特徴とする避難経路情報生成装置の避難経路情報生成プログラム。
【請求項13】
携帯端末の避難経路情報出力プログラムであり、
各所に設置された無線発信機から、当該無線発信機の設置場所から避難場所までの避難経路の距離に基づく当該無線発信機の設置場所における避難経路情報をアンテナを介して受信し、
受信した避難経路情報の発信源の方向を検出し、
受信した避難経路情報と検出した避難経路情報の発信源の方向とに基づいて自携帯端末の現在位置における避難経路情報を出力装置に出力する処理を
コンピュータに実行させることを特徴とする携帯端末の避難経路情報出力プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−11830(P2007−11830A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−193397(P2005−193397)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】