説明

電気光学装置の製造方法

【課題】グローバル段差の生じる領域や回路配置等に依存しないフォトマスクによって、グローバル段差を平坦化するためのレジストパターンを露光、形成することが可能な電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】次の工程を含む製造方法によって電気光学装置を製造する。まず、基板10上に形成された画素回路素子層7a、周辺回路素子層7bの表面に第3層間絶縁膜43を形成する(a)。次に、第3層間絶縁膜43の表面を研磨し(b)、レジスト65を形成する(c)。次に、レジスト65の表面の段差dの2倍より小さな焦点深度を有する露光系を用いて、レジスト65の段差のうち上段に相当する高さに焦点を合わせてレジスト65にパターンを露光する(d)。続いて、パターンを現像して除去し、当該パターンの形成されたレジスト65をマスクに用いて第3層間絶縁膜43をエッチングする。その後、レジスト65を剥離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路素子層が形成された基板を有する電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記電気光学装置の一つに、回路素子層を有する素子基板と、これに対向配置された対向基板とを備え、素子基板と対向基板との間に液晶が封入された構成を有する液晶装置がある。一般に、上記回路素子層は、TFT(Thin Film Transistor)素子や各種配線等を備えた層であり、例えば液晶装置の画素領域に形成された画素回路素子層と、画素領域の周辺に形成された周辺回路素子層とを含む。
【0003】
ところで、上記回路素子層に絶縁膜を積層した場合、これをCMP(Chemical Mechanical Polishing)等によって研磨して平坦化しようとすると、画素回路素子層と周辺回路素子層との素子密度の違い等に起因して、絶縁膜の表面にグローバル段差と呼ばれる段差が残ることがある。具体的には、素子密度が高い周辺回路素子層の形成領域において絶縁膜が厚く残り、画素回路素子層の形成領域における絶縁膜との間で段差が生ずることがある。この段差を平坦化させる手段として、特許文献1には、絶縁膜上にレジストパターンを形成した後に絶縁膜の一部をエッチングする方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−67767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、こうした方法を実施するためには、グローバル段差が生じる領域を予め調査し、それに合わせてレジストを露光するためのフォトマスクを作成しなければならないという問題点がある。特に、機種の違いに応じて基板上の回路配置が異なってくる場合には、さらに機種ごとに上記フォトマスクを作成しなければならない。
【0006】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の奏する効果の一つにより、グローバル段差の生じる領域や回路配置等に依存しないフォトマスクによって、グローバル段差を平坦化するためのレジストパターンを露光、形成することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電気光学装置の製造方法は、回路素子層が形成された基板を有する電気光学装置の製造方法であって、前記回路素子層上に、絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜の表面を研磨する工程と、前記絶縁膜上にレジストを塗布する工程と、前記レジストが有する段差のうち下段に焦点が合わないように上段に相当する高さに焦点を合わせて前記レジストに所定パターンを露光する工程と、前記レジストの前記所定パターンを現像する工程と、前記所定パターンの形成された前記レジストをマスクに用いて前記絶縁膜をエッチングする工程と、前記レジストを剥離する工程とを有することを特徴とする。
【0008】
このような方法によれば、レジストに所定パターンを露光する工程においては、レジストの上段、すなわち絶縁膜のグローバル段差の上段に相当するレジストの領域にのみ露光によりパターンが転写される。このとき、レジストの下段、すなわち絶縁膜のグローバル段差の下段に相当するレジストの領域には焦点が合わず、露光によるパターンの転写が行われない。こうして得られたレジストパターンをマスクに絶縁膜をエッチングすることで、絶縁膜のうちグローバル段差の上段に相当する部位(例えば膜厚の大きい部位)のみがエッチングされ、薄膜化される。したがって、研磨後の絶縁膜がグローバル段差等の段差を有していても、当該段差を平坦化することができる。また、露光によるパターンの転写領域は、露光に用いるフォトマスク(レチクル)のマスクパターンによって選択するのではなく、露光系の焦点深度を狭めてレジストの上段にのみ焦点を当てて結像させることによって自動的に選択される。このため、上記フォトマスクの作成においては回路配置やグローバル段差の分布傾向等を考慮する必要がなく、例えば全面に一様なマスクパターンが形成されたものでよい。よって、製造する電気光学装置の機種ごとに異なるフォトマスクを用意する必要がなく、電気光学装置の製造工程を簡略化することができ、ひいては製造コストを低減することができる。
【0009】
なお、前記回路素子層は、画素領域における画素回路素子層と、前記画素領域の周辺に配置された周辺回路領域における周辺回路素子層とを含んでいてもよい。このような場合には、画素回路素子層と周辺回路素子層との素子密度の違いに起因して、研磨後の絶縁膜がグローバル段差を有することがあるが、上記製造方法によれば当該段差を解消することができる。
【0010】
上記電気光学装置の製造方法において、前記所定パターンを露光する工程は、前記レジストの段差の、厚みの2倍より小さな焦点深度を有する露光系を用いて行ってもよい。このような方法によれば、レジストに所定パターンを露光する工程において、レジストの上段にのみ焦点を合わせ、レジストの下段には焦点が合わないようにすることができる。この結果、レジストの上段にのみ露光によりパターンを転写することができる。
【0011】
上記電気光学装置の製造方法において、前記所定パターンを露光する工程は、前記レジストに、複数の円形のパターンを露光する工程を含んでいてもよい。このようにすれば、絶縁膜をより平坦な状態にエッチングすることができる。また、露光系の焦点深度を容易に制御することができる。
【0012】
上記電気光学装置の製造方法において、前記円形のパターンは、直径が前記段差の高さ以下であり、前記直径と略等しい間隔をおいて形成されていることが好ましい。このようにすれば、露光系の焦点深度を、レジストの表面の厚さ方向についての段差の2倍より容易に小さくすることができる。
【0013】
上記電気光学装置の製造方法において、前記所定パターンを露光する工程は、前記レジストに、複数のスリット状のパターンをステッパーにより露光する工程を含んでいてもよい。このようにすれば、絶縁膜をより平坦な状態にエッチングすることができる。また、露光系の焦点深度を容易に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
【0015】
(A.電気光学装置)
図1は、本発明の電気光学装置としての液晶装置100を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のH−H’線の位置で切断して示す断面図である。
【0016】
液晶装置100は、石英やガラス等の基板10を含む素子基板10aと、石英やガラス等の基板20を含む対向基板20aとを備えている。素子基板10aと対向基板20aとは、枠状のシール材52を介して互いに対向した状態で貼り合わされており、このシール材52によって区画された領域に液晶50が封入されている。この領域は、表示に寄与する画素と、当該画素を構成する画素回路とが形成される領域であり、以下では画素回路領域8aとも呼ぶ。
【0017】
シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101及び外部接続端子102が素子基板10aの一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。データ線駆動回路101、走査線駆動回路104は、基板10上に形成された素子によって構成されている。以下ではこれらの回路の形成領域を周辺回路領域8bとも呼ぶ。対向基板20aの角部においては、素子基板10aと対向基板20aとの間で電気的な導通を取るための上下導通材106が配設されている。
【0018】
上記素子基板10aは、一般に素子基板10aを複数含むような大きさの円盤状のウェハから製造される。図2は、素子基板10aの基体となるウェハ10Aを示す平面図である。ウェハ10A内には、複数の素子基板10aに対応する構成要素が形成されている。ウェハ10Aに対向基板20aを貼り合わせ、ウェハ10Aをブレイクすることによって液晶装置100が製造される。
【0019】
図3は、上記液晶装置100の画素構造を詳細に示す断面図である。以下では、画素回路領域8a及び周辺回路領域8bにおける液晶装置100の構成について、図3を参照して詳述する。
【0020】
まず、画素回路領域8aにおける構成について説明する。素子基板10aの画素回路領域8aには、各種の構成要素が積層構造をなして配置されている。この積層構造は、下から順に、走査線11aを含む第1層、TFT素子30等を含む第2層、蓄積容量70を含む第3層、データ線6a等を含む第4層、シールド層73等を含む第5層、画素電極9a及び配向膜16等を含む第6層からなる。また、第1層と第2層との間には下地絶縁膜12が、第2層と第3層との間には第1層間絶縁膜41が、第3層と第4層との間には第2層間絶縁膜42が、第4層と第5層との間には第3層間絶縁膜43が、第5層と第6層との間には第4層間絶縁膜44が、それぞれ設けられており、前述の各層間が短絡することを防止している。また、これら各種の絶縁膜12,41,42,43,44には、上記各層の構成要素間を電気的に接続するためのコンタクトホールも設けられている。以下では、これらの各要素について、下層から順に説明を行う。
【0021】
第1層には、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの、あるいは導電性ポリシリコン等からなる走査線11aが設けられている。一つの走査線11aは、複数の画素のTFT素子30に電気的に接続されており、これらのTFT素子30のON/OFFを一斉に制御する機能を有する。また、走査線11aは、画素電極9aが形成されない領域を略埋めるように形成されており、TFT素子30に下側から入射しようとする光を遮る機能をも有している。これにより、TFT素子30の半導体層における光リーク電流の発生を抑制することができ、フリッカ等のない高品質な画像表示が可能となる。
【0022】
第2層には、ゲート電極3aを含むTFT素子30が設けられている。TFT素子30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。TFT素子30は、上述したゲート電極3a、ゲート電極3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層のチャネル領域1a、半導体層における高濃度ソース領域1b、高濃度ドレイン領域1c等を備えている。これらの構成要素は、例えばポリシリコン膜からなる。また、TFT素子30は、ゲート電極3aと半導体層とを絶縁するゲート絶縁膜として機能する絶縁膜2も備えている。
【0023】
そして、この第2層には、上述のゲート電極3aと同一膜として中継電極79が形成されている。中継電極79とゲート電極3aとは同一膜として形成されているから、後者が例えば導電性ポリシリコン膜等からなる場合においては、前者もまた、導電性ポリシリコン膜等からなる。
【0024】
上記走査線11aの上、かつ、TFT素子30の下には、例えばシリコン酸化膜等からなる下地絶縁膜12が設けられている。この下地絶縁膜12には、平面的にみて半導体層の両脇にコンタクトホールが設けられている。このコンタクトホールの部位には、走査線11aとゲート電極3aとを電気的に接続する側壁部3bが形成されている。この側壁部3bは、TFT素子30の半導体層に側方から入射する光を遮ることができる。
【0025】
第3層には、蓄積容量70が設けられている。蓄積容量70は、TFT素子30の高濃度ドレイン領域1c及び画素電極9aに電気的に接続された画素電位側容量電極としての下部電極71と、固定電位側容量電極としての容量電極72とが、図示しない誘電体膜を挟んで対向配置された構成を有している。より詳細には、下部電極71は、例えば導電性のポリシリコン膜からなり画素電位側容量電極として機能する。ただし、下部電極71は、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。また、この下部電極71は、画素電位側容量電極としての機能のほか、画素電極9aとTFT素子30の高濃度ドレイン領域1cとを中継接続する機能をもつ。この中継接続は、後述するように、前記中継電極79を介して行われている。容量電極72は、蓄積容量70の固定電位側容量電極として機能する。容量電極72は、これを固定電位とするために、固定電位とされたシールド層73と電気的に接続されている。
【0026】
蓄積容量70に含まれる誘電体膜は、例えば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等から構成される。蓄積容量70を増大させる観点からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜は薄いほどよい。本実施形態では、この誘電体膜は、酸化シリコン膜を下層とし、窒化シリコン膜を上層とする2層構造を有する。
【0027】
上記TFT素子30ないしゲート電極3a及び中継電極79の上、かつ、蓄積容量70の下には、例えば、NSG(ノンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)等のシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等、あるいは好ましくはNSGからなる第1層間絶縁膜41が形成されている。そして、この第1層間絶縁膜41には、TFT素子30の高濃度ドレイン領域1cと蓄積容量70を構成する下部電極71とを電気的に接続するためのコンタクトホール、及び上記下部電極71と中継電極79とを電気的に接続するためのコンタクトホールが開孔されている。
【0028】
また、第1層間絶縁膜41の上、すなわち上記第3層と後述する第4層との間には、例えば酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜42が形成されている。この第2層間絶縁膜42には、後述するシールド層用中継層61と蓄積容量70の上部電極たる容量電極72とを電気的に接続するためのコンタクトホールが開孔されている。また、第2層間絶縁膜42及び第1層間絶縁膜41を貫通して、TFT素子30の高濃度ソース領域1bとデータ線6aとを電気的に接続するためのコンタクトホール、及び後述する第2中継電極62と中継電極79とを電気的に接続するためのコンタクトホールが形成されている。
【0029】
第4層には、データ線6aが設けられている。このデータ線6aは、平面的には、走査線11aと直交する方向にストライプ状に形成されている。データ線6aは、例えば、チタンと窒化チタンとがこの順に積層された複合チタン層、アルミニウム層、窒化チタン層をこの順に積層することによって形成される。データ線6aは、上記したコンタクトホールを介してTFT素子30の高濃度ソース領域1bに電気的に接続されている。また第4層には、データ線6aと同一膜として、シールド層用中継層61及び第2中継電極62が形成されている。
【0030】
画素回路領域8aの構成要素のうち、上記第1層から第4層までの構成要素をまとめて、以下では「画素回路素子層7a」とも呼ぶ。画素回路素子層7aは、本発明における回路素子層に対応する。
【0031】
第5層には、シールド層73が形成されている。このシールド層73は、平面的には例えばデータ線6a及び走査線11aを覆うような格子状の領域に形成される。シールド層73は、定電位源と電気的に接続されることで、固定電位とされている。なお、定電位源としては、データ線駆動回路101に供給される正電源や負電源の定電位源でもよいし、対向基板20aの対向電極21に供給される定電位源でも構わない。このようなシールド層73の存在によれば、データ線6a及び画素電極9a間に生じる容量カップリングの影響を排除することが可能となる。シールド層73は格子状に形成されていることから、走査線11aが延在する部分についても無用な容量カップリングが生じないように、これを抑制することが可能となっている。
【0032】
また、第5層には、このようなシールド層73と同一膜として、中継層としての第3中継電極74が形成されている。この第3中継電極74は、第2中継電極62及び画素電極9a間の電気的接続を中継する機能を有する。なお、これらシールド層73及び第3中継電極74間は、平面形状的に連続して形成されているのではなく、両者間はパターニング上分断されるように形成されている。
【0033】
上述のシールド層73及び第3中継電極74は、アルミニウムからなる下層と、窒化チタンからなる上層の2層構造を有している。また、第3中継電極74の下層は、第2中継電極62と電気的に接続され、上層は、画素電極9aと接続されている。シールド層73及び第3中継電極74は、光反射性能に比較的優れたアルミニウムを含み、かつ、光吸収性能に比較的優れた窒化チタンを含むことから、遮光層として機能し得る。このような遮光機能は、上述した容量電極72及びデータ線6aについても同様にいえる。これらシールド層73、第3中継電極74、容量電極72及びデータ線6aが、素子基板10a上に構築される積層構造の一部をなしつつ、TFT素子30に対する上側からの光入射を遮る上側遮光膜として機能する。
【0034】
データ線6aの上、かつ、シールド層73の下には、酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜43が形成されている。第3層間絶縁膜43の表面は、形成時には第4層以下の構成要素の形状に起因する凹凸を有しているが、その後のCMP等によって研磨され、平坦化されている。第3層間絶縁膜43には、シールド層73とシールド層用中継層61とを電気的に接続するためのコンタクトホール、及び第3中継電極74と第2中継電極62とを電気的に接続するためのコンタクトホールが開孔されている。第3層間絶縁膜43は、本発明における絶縁膜に対応する。
【0035】
第6層には、ITO(Indium Tin Oxide)等からなる透光性を有する画素電極9aがマトリクス状に形成され、画素電極9a上には配向膜16が積層されている。そして、この画素電極9aの下には、酸化シリコン膜等からなる第4層間絶縁膜44が形成されている。第4層間絶縁膜44も、CMP等によって研磨され、平坦化されている。この第4層間絶縁膜44には、画素電極9a及び第3中継電極74間を電気的に接続するためのコンタクトホールが開孔されている。
【0036】
一方、対向基板20aは、基板20と、基板20上に形成された対向電極21、ポリイミド系の配向膜22を有している。対向電極21は、ITO等の透明導電性膜からなる。配向膜16,22は、液晶50に含まれる液晶分子に所定のプレティルト角を付与するように、所定方向にラビング処理されている。
【0037】
続いて、周辺回路領域8bにおける構成について説明する。素子基板10aの周辺回路領域8bも、画素回路領域8aと同様に、第1層から第6層までの層構造と、これらの各層間に形成された下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜41、第2層間絶縁膜42、第3層間絶縁膜43、第4層間絶縁膜44とから構成されている。画素回路領域8aと同様に、第3層間絶縁膜43の表面は、形成時には第4層以下の構成要素の形状に起因する凹凸を有しているが、その後のCMP等によって研磨され、平坦化されている。その他、上記各構成要素の材料や特徴等は、画素回路領域8aと共通するため説明は省略する。
【0038】
周辺回路領域8bにおける回路素子は、第2層に設けられたTFT素子30と、各種配線等から構成される。図3においては、TFT素子30の高濃度ソース領域1bには、第4層に形成された配線63が電気的に接続され、高濃度ドレイン領域1cには、第4層に形成された配線64が形成されている。また配線64はさらに第5層に形成された配線75に電気的に接続されている。上記TFT素子30及び各種配線の間は、適宜絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して電気的に接続されている。ただし、これらは例示であり、周辺回路領域8bにおける配線は、必要に応じて第1層から第6層までのいずれに形成してもよく、また適宜中継層等も設けられる。こうしたTFT素子30、各種配線等を含む各種素子から、周辺回路領域8bにおける回路が構成される。
【0039】
ここで、周辺回路領域8bの構成要素のうち、上記第1層から第4層までの構成要素をまとめて、以下では「周辺回路素子層7b」とも呼ぶ。周辺回路素子層7bは、画素回路素子層7aと同様、本発明における回路素子層に対応する。
【0040】
上述した画素回路領域8aにおいては、画素電極9aが形成された領域には、透過光を遮るTFT素子30やこれに電気的に接続される各種配線、中継層等は形成されない。一方、周辺回路領域8bにはこうした領域がなく、各種素子が高密度に配置される。したがって、周辺回路領域8bにおける構成要素は、画素回路領域8aにおける構成要素より高密度に形成されることとなる。
【0041】
以上に説明した構成を有する液晶装置100は、次のように動作する。すなわち、まず、画素電極9aと対向電極21との間に駆動電圧が印加されると、液晶50の層には電界が生じる。ここで、駆動電圧は、周辺回路領域8bに形成されたデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路104や、画素回路領域8aに形成されたTFT素子30をはじめとする各種素子等の機能によって印加される。液晶50は、上記電界に従って配向方向を変える。液晶装置100は、この液晶50の配向方向に応じた偏光変換機能と、液晶装置100の外部に配置される図示しない偏光板の偏光選択機能とに基づいて表示を行う装置である。
【0042】
(B.電気光学装置の製造方法)
続いて、電気光学装置としての液晶装置100の製造方法について、図4から図8を用いて説明する。このうち図4は、本実施形態の液晶装置100の製造方法を示すフローチャートである。また、図5、図6は、液晶装置100の製造工程における断面図である。以下、図4のフローチャートに沿って説明する。
【0043】
工程S1では、基板10上に、上述した画素回路素子層7a、周辺回路素子層7bを形成する。この工程は、常圧又は減圧CVD法、スピンコート法、フォトリソグラフィー法等の各種の成膜技術を用いて行われ、また、図2に示すウェハ10Aの状態の基板10に対して行われる。この結果、画素回路領域8aには画素回路素子層7aが、また周辺回路領域8bには、画素回路素子層7aより素子密度の高い周辺回路素子層7bが、それぞれ形成される(図5(a))。なお、図5、図6では、画素回路素子層7a、周辺回路素子層7bにおける詳細な構成要素の描写は省略されている。
【0044】
次に、工程S2では、画素回路素子層7a、周辺回路素子層7bに重ねて第3層間絶縁膜43が形成される(図5(a))。この工程は、例えば常圧又は減圧CVD法等により、シリケートガラス膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等を形成することによって行われる。第3層間絶縁膜43は、画素回路素子層7a、周辺回路素子層7bの表層の形状を反映して、凹凸を有した状態で形成される。
【0045】
次に、工程S3では、第3層間絶縁膜43の表面を研磨する(図5(b))。より詳しくは、CMP等によって基板10上に形成された第3層間絶縁膜43の表面全体を研磨する。この結果、第3層間絶縁膜43の表面の細かな凹凸が除去されて平坦化される。ただし、画素回路素子層7aと周辺回路素子層7bとの素子密度の違い等に起因して、第3層間絶縁膜43の表面にはグローバル段差と呼ばれる段差が残る。具体的には、素子密度が高い周辺回路領域8bにおいて第3層間絶縁膜43が厚く残り、画素回路領域8aにおける第3層間絶縁膜43との間で段差が生ずる。すなわち、第3層間絶縁膜43には、周辺回路領域8bを上段とし、画素回路領域8aを下段とするグローバル段差が生ずる。本実施形態の製造方法によれば、工程S4以降を実施することによってこのグローバル段差を平坦化することができる。
【0046】
工程S4では、第3層間絶縁膜43上に感光性のレジスト65を形成する(図5(c))。レジスト65は、ポジ型、ネガ型のいずれでもよいが、本実施形態ではポジ型のレジスト65を用いている。レジスト65は、第3層間絶縁膜43のグローバル段差を反映して、段差を有した状態で形成される。すなわち、周辺回路領域8bでは、画素回路領域8aより相対的にレジスト65の表面位置が高くなっている。以下では、このような周辺回路領域8bに形成されたレジスト65の表面位置を「上段」と、また、画素回路領域8aに形成された、相対的に表面位置の低いレジスト65の表面位置を「下段」と呼ぶことがある。また、以下ではレジスト65の表面の上段と下段との間の距離、すなわちレジスト65の表面の段差の厚さ方向に沿った高さをd(以下では、単に「レジスト65の表面の段差d」とも呼ぶ)とする。本実施形態では、dは約0.5μmである。ここで、レジスト65の表面の段差dは、本発明における「レジストの段差の厚み」に相当する。
【0047】
続く工程S5では、レジスト65を露光・現像する。より詳しくは、まずレジスト65にフォトマスク(レチクル)80を介してステッパーにより光を照射(露光)することにより、フォトマスク80に形成されたマスクパターンを縮小転写する(図5(d))。
【0048】
図7は、上記フォトマスク80の形状を示す平面図である。フォトマスク80には、複数の円形のマスクパターン81が形成されており、このマスクパターン81の位置において光が透過する。したがって、レジスト65には、円形のマスクパターン81と相似形のパターンが多数縮小転写される。なお、本明細書では、フォトマスク80上に形成されたパターンを「マスクパターン」と呼び、露光によりレジスト65上に転写されたパターンを単に「パターン」と呼ぶ。マスクパターン81の大きさは、レジスト65上に縮小転写されたときのパターンの直径がレジスト65の表面の段差dと略一致するように設計されている。また、各マスクパターン81は、その直径と略等しい間隔をおいてマトリクス状に形成されている。すなわち、マスクパターン81の直径を通る行及び列に沿って、マスクパターン81に相当する透光部と、それ以外の遮光部との配列ピッチは1:1となっている。フォトマスク80は、ウェハ10A(図2)の全体に対してこのような円形のマスクパターン81と相似形のパターンを均等に転写可能なものであり、画素回路領域8aや周辺回路領域8bの配置に対応したマスクパターンは特に設けられていない。
【0049】
上記フォトマスク80と、集光レンズ、及び露光機を有するステッパーは、本発明における露光系に対応する。このような露光系は、露光機の機能、レジスト65の種類及びその成膜プロセス、フォトマスク80のマスクパターン81の大きさ及び配置ピッチ等を最適化することで、レジスト65の表面の段差dの2倍より小さな焦点深度を有するように調整することができる。
【0050】
図8は、本明細書における焦点深度について説明するための図である。図の横軸は、露光系に置かれたレジスト65の位置の、露光系の理論上の焦点位置からのずれを示し、縦軸は、その位置に置かれたレジスト65に転写されるパターンの寸法を示す。曲線90、91は、それぞれマスクパターンの異なるフォトマスクを用いたときの転写結果に対応する。曲線90は、本実施形態の露光系に対応し、上記フォトマスク80を用いた場合の転写結果である。曲線91は、これより大きなマスクパターンを有するフォトマスクを用いた場合の転写結果に対応する。
【0051】
横軸の原点は、露光系において理論上焦点の合う位置である。今、曲線90に着目すると、この位置においては、レジスト65上にはパターンが最も大きな寸法で転写されることが分かる。そして、レジスト65がその焦点位置から遠ざかる方向に変位すると(図の横軸のプラス方向)、焦点がずれるにともなって転写されるパターンの大きさは徐々に減少していき、0.5μm変位すると転写されなくなる。同様に、レジスト65がその焦点位置から近付く方向に変位しても(図の横軸のマイナス方向)、転写されるパターンの大きさは徐々に減少していき、0.5μm変位すると転写されなくなる。図の横軸において、パターンの転写される範囲を焦点深度という。換言すれば、レジスト65の表面が、理論上の焦点位置から焦点深度の1/2だけずれるとパターンが転写されなくなる。曲線90は、本実施形態の露光系に対応する。したがって、本実施形態の露光系の焦点深度90dは1μmである。これは、レジスト65の表面の段差dの2倍に相当する。
【0052】
なお、フォトマスク80より大きなマスクパターンを有するフォトマスクに対応する曲線91については、各位置で転写されるパターンが曲線90より大きく、また焦点深度91dも焦点深度90dより大きくなっている。このように、焦点深度はマスクパターンの大きさに依存し、これ以外に、露光機の機能、レジスト65の種類及びその成膜プロセス、マスクパターンのピッチ等にも依存する。
【0053】
図4に戻り、上記工程S5では、レジスト65の上段(すなわち周辺回路領域8bにおけるレジスト65の表面)に焦点を合わせて露光が行われる。これにより、周辺回路領域8bにおけるレジスト65には露光によりパターンが転写される。一方、上述したように本実施形態の露光系の焦点深度は1μmであり、レジスト65の表面の段差dは0.5μmであるので、レジスト65の下段(すなわち画素回路領域8aにおけるレジスト65の表面)では、焦点が焦点深度の半分だけずれていることとなる。よって、画素回路領域8aにおけるレジスト65にはパターンが転写されない。この結果、工程S5では、レジスト65が有する段差のうち下段に焦点が合わないように上段に相当する高さに焦点を合わせてレジスト65に所定パターンを露光することができる。つまり、レジスト65の上段に対応する部位、すなわちグローバル段差の上段に対応する部位にのみ、露光によりパターンが転写され、露光された部分65aが変質する(図5(d))。その後、現像を行い、レジスト65のうち露光された部分65aを除去する。こうして、レジスト65の一部にパターンが形成される。
【0054】
次に、工程S6では、パターンの形成されたレジスト65をマスクに用いて第3層間絶縁膜43をエッチングする。この工程は、例えばフッ化水素又はバッファードフッ酸等をエッチング液に用いたウェットエッチングによって行うことができる。これにより、図6(a)に示すように、露光・現像によりレジスト65に形成された開口部の近傍から、第3層間絶縁膜43が浸食され、薄膜化される。ここで、レジスト65の開口部は周辺回路領域8bにのみ設けられているので、第3層間絶縁膜43のうち、グローバル段差の上段に相当する部位のみを薄膜化することができる。本工程におけるエッチングは、第3層間絶縁膜43を平面方向にもエッチングするため、等方性エッチングとすることが好ましい。そして、エッチングを続けることにより、最終的に図6(b)に示すように、周辺回路領域8bの第3層間絶縁膜43が薄膜化され、画素回路領域8aの第3層間絶縁膜43と表面の高さが一致するようになる。すなわち、第3層間絶縁膜43に残ったグローバル段差を解消し、平坦化することができる。
【0055】
続く工程S7では、レジスト65を剥離する(図6(c))。これにより、基板10上には、グローバル段差のない平坦な面を有する第3層間絶縁膜43が露出する。
【0056】
その後、工程S8から工程S10により、素子基板10aを完成させる。すなわち、工程S8において第3層間絶縁膜43上にシールド層73等を含む第5層を形成する。次に、工程S9において第5層の上に第4層間絶縁膜44を形成し、その表面をCMP等により研磨して平坦化する。このときには、第4層間絶縁膜44の下層のグローバル段差が解消しているため、第4層間絶縁膜44にはグローバル段差は生じない。そして、工程S10では、第4層間絶縁膜44上に画素電極9a等を含む第6層を形成する。
【0057】
続く工程S11では、素子基板10aに対向基板20aを貼り合わせ、素子基板10aと対向基板20aとの間に液晶50を封入する。この工程は、ウェハ10Aに形成された多数の素子基板10aに単品に対応する対向基板20aをシール材52を介して貼り合わせ、その後液晶50を注入して行われる。あるいは、素子基板10aが多数形成されたウェハ10Aに液晶50を滴下した後に、対向基板20aが多数形成された同様のウェハを貼り合わせることによって行ってもよい。このように液晶50を必要量だけ滴下した後に対向基板20aを貼り合わせる手法は、ODF(One Drop Fill)と呼ばれる。
【0058】
最後に、工程S12では、ウェハ10Aをブレイクして単一の液晶装置100に対応する部分を切り出し、FPC(Flexible Printed Circuit)等の外部回路やフレーム等を実装する。
【0059】
以上の工程を経て液晶装置100が完成する。このような製造方法によれば、研磨後の第3層間絶縁膜43の一部が厚く残りグローバル段差が生じたとしても、厚く残った部位を選択的にエッチングして薄膜化することができ、ひいてはグローバル段差を解消することができる。また、上記製造方法によれば、第3層間絶縁膜43のエッチングに用いるレジストマスクも容易に形成することができる。すなわち、レジスト65に対し露光によりパターンを転写する領域は、フォトマスク(レチクル)80のマスクパターンによって選択するのではなく、露光系の焦点深度を狭めてレジスト65の上段にのみ焦点を当てて結像させることによって自動的に選択される。このため、フォトマスク80の作成においては回路配置やグローバル段差の分布傾向等を考慮する必要がなく、全面に一様なマスクパターンが形成されたものでよい。よって、製造する液晶装置100の機種ごとに異なるフォトマスク80を用意する必要もなく、液晶装置100の製造工程を簡略化することができ、ひいては製造コストを低減することができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0061】
(変形例1)
上記実施形態は、第3層間絶縁膜43をエッチングしてグローバル段差を解消するものであるが、これに限定する趣旨ではない。本発明の実施に際しては、回路素子層上に形成された絶縁膜に対してエッチングを行う構成であれば足り、上記絶縁膜としては、例えば第5層と第6層との間の第4層間絶縁膜44を選択することもできる。
【0062】
この場合は、基板10上に画素回路素子層7a、周辺回路素子層7b、第3層間絶縁膜43、第5層を形成し、その後第4層間絶縁膜44を形成してCMP等により平坦化する。このとき、第4層間絶縁膜44にはグローバル段差が残存する。ここで、上記実施形態の工程S4から工程S7に相当する工程(すなわちレジスト65の形成、露光・現像、第4層間絶縁膜44のエッチング、レジスト65剥離)を行うことで、第4層間絶縁膜44のグローバル段差を解消することができる。その後、上記実施形態の工程S10(第6層形成)以降を行うことで、液晶装置100を製造することができる。
【0063】
(変形例2)
上記実施形態では、露光系の焦点深度を、レジスト65の表面の段差dの約2倍であるとしたが、段差dの2倍より小さくてもよい。そのための方法の一つとして、フォトマスク80のマスクパターン81の直径を、段差dより小さくすることが挙げられる。その他、露光機の機能、レジスト65の種類及びその成膜プロセス、マスクパターン81のピッチ等を調整することでも焦点深度を小さくすることができる。このようにすれば、レジスト65のうち露光時にパターンが結像される厚さ方向の範囲を狭めることができるため、レジスト65の下段にパターンが転写されることを確実に防止することができる。
【0064】
(変形例3)
上記実施形態は、円形のマスクパターン81を有するフォトマスク80を用いて露光を行うものであるが、これに限定する趣旨ではなく、レジスト65の表面の段差dの2倍より小さな焦点深度を実現可能なものであれば様々なマスクパターンを有するフォトマスクを使用することができる。図9は、本変形例に係るフォトマスクの形状の一例を示す平面図である。この図に示されたフォトマスク80aには、複数の等間隔のスリット状のマスクパターン81aが縦横に設けられている。すなわち、フォトマスク80aは、格子状の透光部と、マトリクス状に並んだ正方形の遮光部とから構成されている。このようなフォトマスク80aを用いても、レジスト65の上段にのみ選択的にパターンを転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】電気光学装置としての液晶装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図。
【図2】素子基板の基体となるウェハを示す平面図。
【図3】液晶装置の画素構造を詳細に示す断面図。
【図4】液晶装置の製造方法を示すフローチャート。
【図5】(a)から(d)は、液晶装置の製造工程における断面図。
【図6】(a)から(c)は、液晶装置の製造工程における断面図。
【図7】フォトマスクの形状を示す平面図。
【図8】本明細書における焦点深度について説明するための図。
【図9】本発明の変形例に係るフォトマスクの形状を示す平面図。
【符号の説明】
【0066】
7a…画素回路素子層、7b…周辺回路素子層、8a…画素回路領域、8b…周辺回路領域、10,20…基板、10A…ウェハ、10a…素子基板、20a…対向基板、30…TFT素子、41…第1層間絶縁膜、42…第2層間絶縁膜、43…第3層間絶縁膜、44…第4層間絶縁膜、50…液晶、52…シール材、65…レジスト、80,80a…フォトマスク(レチクル)、81,81a…マスクパターン、90d,91d…焦点深度、100…電気光学装置としての液晶装置、101…データ線駆動回路、104…走査線駆動回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路素子層が形成された基板を有する電気光学装置の製造方法であって、
前記回路素子層上に、絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の表面を研磨する工程と、
前記絶縁膜上にレジストを塗布する工程と、
前記レジストが有する段差のうち下段に焦点が合わないように上段に相当する高さに焦点を合わせて前記レジストに所定パターンを露光する工程と、
前記レジストの前記所定パターンを現像する工程と、
前記所定パターンの形成された前記レジストをマスクに用いて前記絶縁膜をエッチングする工程と、
前記レジストを剥離する工程とを有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記所定パターンを露光する工程は、前記レジストの段差の、厚みの2倍より小さな焦点深度を有する露光系を用いて行われることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記所定パターンを露光する工程は、前記レジストに、複数の円形のパターンを露光する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記円形のパターンは、直径が前記段差の高さ以下であり、前記直径と略等しい間隔をおいて形成されることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記所定パターンを露光する工程は、前記レジストに、複数のスリット状のパターンをステッパーにより露光する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−198692(P2008−198692A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−30079(P2007−30079)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】