説明

置換されているアラルキル誘導体

本発明は、一般式(I)および(IIIa)の新規の置換されているアラルキル誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物、それらを含む薬剤組成物、医学におけるこれらの化合物の利用およびそれらの製造に関わる中間体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な抗糖尿病性、脂質低下性およびコレステロール低下性化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物ならびにそれらを含む薬学的に許容される組成物に関する。より詳細には、本発明は、一般式(I)の新規な置換されているアラルキル誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物、それらを含む薬剤組成物、医学におけるこれらの化合物の利用およびそれらの製造に関わる中間体に関する。
【0002】
【化1】

【0003】
本発明は、上述の新規化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物およびそれらを含む薬剤組成物の製造方法にも関する。
【0004】
本発明は、式(IIIa)の新規化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物およびそれらを含む薬学的に許容される組成物も開示する。式(IIIa)の化合物は、式(I)の化合物を製造するための中間体として有用である。
【0005】
【化2】

【0006】
式(I)および(IIIa)の化合物は、血糖を低下させ、トリグリセリドレベルおよび/またはコレステロールレベルおよび/または低比重リポタンパク質(LDL)を低下または調整し、高比重リポタンパク質(HDL)血漿レベルを上昇させるので、そのような低下(および上昇)が有益である種々の医療状態と戦うのに有用である。したがって、これらの化合物は、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、高血圧、アテローム性動脈硬化症疾病事象、血管再狭窄、糖尿病および他の多くの関連した状態の治療および/または予防に利用可能である。
【0007】
一般式(I)および(IIIa)の化合物は、動脈硬化性心臓血管疾患、脳卒中、冠状動脈性心疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患および関連する障害などの疾病および状態につながるアテローム性動脈硬化になるのを予防またはその危険性を低減させるのに有用である。一般式(I)および(IIIa)のこのような化合物は、大まかにシンドロームXとして定義される代謝障害の治療および/または予防に有用である。シンドロームXの独特な性質には、初期のインスリン抵抗性、それに続く高インスリン血症、脂質代謝異常および耐糖能異常がある。耐糖能異常は、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM、2型糖尿病)を起こすことがあるが、これは高血糖が特徴であり、抑制しない場合糖尿病合併症またはインスリン抵抗性により起こる代謝障害につながることがある。糖尿病は今や糖の代謝とのみ関連があるとは考えられておらず、それは解剖学的パラメータおよび生理学的パラメータにも影響を与え、その強度は糖尿病状態の段階/期間および重篤度により変わる。本発明の化合物は上述の障害を予防し、その進行を停止または低下させ、その危険性を低減させるとともに、高血糖または高インスリン血症の結果の可能性がある以下の疾患、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化などの心臓血管疾患、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害および糖尿病性腎症、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症などの腎臓疾患ならびに微量アルブミン尿症およびアルブミン尿症などの末期腎臓疾患など、結果として生じる二次的な疾患を予防し、その進行を停止または低下させ、あるいはその危険性を低減させるのに有用である。
【0008】
本発明の化合物は、アルドース還元酵素阻害剤として;認知症における認識機能の改善に、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、ガン、骨粗鬆症、レプチン抵抗性、炎症および炎症性腸疾患、黄色腫、膵炎、筋硬直性ジストロフィー、内皮細胞機能不全および高脂血症などの疾患の治療および/または予防に使用可能である。
【0009】
本発明の化合物は、単独あるいは1種または複数の血糖降下剤、抗高血糖剤、脂質低下剤、リポタンパク低下剤、抗酸化剤、HMG CoA還元酵素阻害剤などの抗高血圧剤、フィブラート、スタチン、グリタゾン、スルホニル尿素、インスリン、α−グリコシダーゼ阻害剤、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポールまたはプロブコールなどと組み合わせて、本願に記載の疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0010】
高脂血症は、アテローム性動脈硬化により心臓血管疾患を起こす主な危険因子であると考えられてきた。アテローム性動脈硬化および他のそのような末梢血管疾患は、世界中の多くの人々の生活の質に影響を与えている。その治療は、心臓血管疾患の発生を予防またはその危険性を低下させるため、上昇した血漿LDLコレステロール、低比重リポタンパク質および血漿トリグリセライドを低下させることを目指している。アテローム性動脈硬化および冠状動脈疾患の詳細な病因は、RossおよびGlomsetにより議論されている[New Engl. J. Med.、295巻、369−377ページ(1976)]。血漿コレステロールは、一般的に種々の血清リポタンパク質とエステル化した状態にあり、多くの研究により、血清HDLコレステロールレベルと心臓血管疾患の発生の危険性との間の逆関係が示唆されてきた。数多くの研究が、上昇したLDLおよびVLDLコレステロールレベルにより冠状動脈疾患(CAD)の危険性が高まることを示唆してきた[Stampferら、N.Engl.J.Med.、325巻、373−381ページ(1991)]。他の研究は、アテローム性動脈硬化の進行を防ぐHDLの保護的な効果を示している。したがって、HDLは、上昇したレベルのコレステロールによる病気を治療する際の重要な因子となってきた[Millerら、Br.Med.J.、282巻、1741−1744ページ(1981);Picardoら、Arteriosclerosis、6巻、434−441ページ(1986);Macikinnonら、J.Biol.Chem.、261巻、2548−2552ページ(1986)]。
【0011】
糖尿病は数多くの合併症と関係があり、多くの人々に影響を与えている。この病気は通常、肥満、高脂血症、高血圧および狭心症などの他の病気と関連がある。不適当な治療が耐糖能異常およびインスリン抵抗性を一層悪化させ、明白な糖尿病になることはよく確認されている。更に、インスリン抵抗性および2型糖尿病の患者は、高濃度のトリグリセリドおよび低濃度のHDLコレステロールを有することが多く、したがって心臓血管疾患の危険性が高い。これらの疾患に対する現在の治療は、インスリンと共にスルホニル尿素およびビグアニドを使用するものである。この種の薬物療法は中程度から重度の低血糖を起こすことがあり、これらの薬剤の不十分な血糖制御の結果として昏睡を起こし、時には死に至ることもある。糖尿病治療の薬剤に最近追加するものは、インスリン感性作用を持つチアゾリジンジオンである。トログリタゾン、ロジグリタゾンおよびピオグリタゾンなどのチアゾリジンジオンは単独または他の抗糖尿病薬と組み合わせて処方される。
【0012】
これらは、糖尿病、脂質代謝を治療するのに有用であるが、腫瘍誘発可能性を有し肝不全につながることもある肝臓障害を起こすことが疑われている。更に、動物および/またはヒトの研究において重度の望ましくない副作用が起こり、高度なヒトの試験へと進む2,3のグリタゾンでは心臓肥大、血液希釈および肝臓毒性があった。この欠点は特異体質によるものと考えられている。現在、インスリン抵抗性、糖尿病および高脂血症を治療する安全で効果的な薬剤が必要とされている[Exp.Clin.Endocrinol.Diabetes、109巻(4号)、S548−9(2001)]。
【0013】
肥満も、病的状態および死亡率の上昇に関連する主要な健康上の問題の1つである。それは、過剰な脂肪が体内に蓄積される代謝障害である。その病因は不明確であるが、一般的な特徴に、消費するより多い過剰なカロリー摂取がある。食事療法、運動、食欲抑制、脂肪吸収の抑制などの種々の療法が肥満と闘うために利用されてきた。しかし、肥満は、冠状動脈心疾患、脳卒中、糖尿病、痛風、変形性関節炎、高脂血症および受胎能力低下など重度の疾病に深く関連しているので、この異常を治療するより効率的な療法は欠くことができない。肥満は、社会的および精神的な問題にもつながる[Nature Reviews:Drug Discovery:1巻(4号)、276−86ページ(2002)]。
【0014】
ペルオキシゾーム増殖因子活性化受容体(PPAR)は、ステロイド/レチノイド/甲状腺ホルモン受容体ファミリーの一員である。PPARα、PPARγおよびPPARδはPPARの亜型と確認されてきた。PPAR、異なる病的状態におけるそれらの役割に関する広範囲の調査が広く出版されている[Endocrine Reviews、20巻(5号)、649−688ページ(1999);J.Medicinal Chemistry、43巻(4号)、58−550ページ(2000);Cell、55巻、932−943ページ(1999);Nature、405巻、421−424ページ(2000);Trends in Pharmacological Sci.、469−473ページ(2000)]。PPARγ活性化は、脂肪細胞の分化の開始および制御[Endocrinology、135巻、798−800ページ(1994)]ならびにエネルギーホメオスタシス[Cell、83巻、803−812ページ(1995);Cell、99巻、239−242ページ(1999)]に中心的な役割を果たしていることが見いだされている。PPARγアゴニストは、脂肪細胞前駆体の終末分化を刺激し、より分化されており悪性度の低い状態に特徴的な形態的および分子的な変化を起こすであろう。脂肪細胞分化の間、数種の高度に特殊化したタンパク質が関与し、それらは脂質の貯蔵および代謝に関与する。RRAPγ活性化がCAP遺伝子の発現につながる[Cell Biology、95巻、14751−14756ページ(1998)]ことは認められているが、PPARγ活性化から糖代謝の変化および筋肉中のインスリン抵抗性の低下につながる正確な因果関係は明らかにされていない。PPARαは、脂肪酸のβ酸化の刺激に関与し[Trends Endocrine.Metabolism、4巻、291−296ページ(1993)]、血漿循環遊離脂肪酸低下につながる[Current Biol.、5巻、618−621ページ(1995)]。最近、脂肪細胞前駆体の終末分化におけるRRAPγ活性化の役割がガン治療に影響を与えた[Cell、79巻、1147−1156ページ(1994);Cell、377−389ページ(1996);Molecular Cell、465−470ページ(1998);Carcinogenesis、1949−1953ページ(1998);Proc.Natl.Acad.Sci.、94巻、237−241ページ(1997);Cancer Research、58巻、3344−3352ページ(1998)]。PPARγは常に特定の細胞中で発現するので、PPARγアゴニストがあれば無毒性の化学療法となるであろう。PPARアゴニストが、PPAR受容体を介して心臓血管系に影響を与え、かつ血管壁機能の調整により直接心臓血管系に影響を与える可能性があることを示す証拠が増えつつある[Med.Res.Rev.、20巻(5号)、350−366ページ(2000)]。
【0015】
PPARαアゴニストが肥満の治療に有用であることが見いだされた(WO 97/36579)。PPARαとγの二重アゴニストが、シンドロームXに有用であることが示唆された(WO 97/25042)。PPARγアゴニストおよびHMG−CoA還元酵素阻害剤は相乗効果を示し、アテローム性動脈硬化および黄色腫の治療におけるこの組み合わせの有用性を示した(EP 0753 298)。
【0016】
レプチンは、レプチン受容体に結合しているとき、視床下部へ満腹信号を送るのに関与するタンパク質である。したがって、レプチン抵抗性があると、過剰な食物摂取、エネルギー消費の低下、肥満、耐糖能異常および糖尿病につながるであろう[Science、269巻、543−46ページ(1995)]。インスリン増感剤が血漿レプチン濃度を下げることが報告されている[Proc.Natl.Acad.Sci.93巻、5793−5796ページ(1996):WO 98/02159]。
【0017】
インスリン抵抗性の治療に有用な、以下の一般式を有するフェナルキルオキシ−フェニル誘導体がWO 01/40170に記載されている(AstraZeneca AB)。
【0018】
【化3】

【0019】
これらの化合物の典型例を式(IIa)に示す。
【0020】
【化4】

【0021】
インスリン抵抗性と関連がある疾病の治療薬として、以下の一般式を有するアリールヒドロキシプロパノール誘導体が、WO 03008362に記載されている(Dr. Reddy’s Research Foundation)。
【0022】
【化5】

【0023】
オキサゾール誘導体の種類に属する多くの化合物が、以下を含む、高脂血症、高コレステロール血症および高血糖症の治療に有用であると報告されている。
【0024】
WO 02092084(Hoffmann La Roche)は以下の一般式を有するオキサゾール化合物を記載しているが、
【0025】
【化6】

【0026】
上式において、R1はアリールまたはヘテロアリールであり;R2、R3、R4およびR5は、水素、ヒドロキシ、低級アルケニル、ハロゲン、低級アルキルおよび低級アルコキシからなる群から独立に選択されるが、R2、R3、R4およびR6の少なくとも1つは水素ではなく、あるいはR3とR4は互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共に環を形成し、R3およびR4は共に−CH=CH−S−、−S−CH=CH−、−CH=CH−O−、−O−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−(CH23-5−、−O−(CH22-3−または−(CH22-3−O−であり;
【0027】
5は、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシあるいは
【0028】
【化7】

であり;
【0029】
7、R8、R9はそれぞれHまたは低級アルキルを表し;R10はアリールであり;nは1、2または3であり;CaとCbの間の結合は炭素−炭素単結合または二重結合を表す;
【0030】
WO 0216331(Eli Lilly & Co.)は、以下の一般式のオキサゾリル−アリールプロピオン酸誘導体を開示しているが、
【0031】
【化8】

【0032】
上式において、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロサイクロ(登録商標)アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、(CH33C−から選択される置換または非置換の基であり;nは2、3、4であり;Wは、CH2、CH(OH)、CO、Oを表し;R2はH、アルキル、ハロアルキル、C65を表し;Yは、チオフェン−2,5−ジイルまたはフェニレンからなる置換または非置換の基を表し;R3は、アルキル、ハロアルキルを表し;R4は置換または非置換フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、キノリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソロ−5−イルを表し;R5はH、アルキル、アミノアルキル基を表す。
【0033】
WO 9807699(日本たばこ産業株式会社)は、以下の一般構造のプロピオン酸誘導体を記載しているが、
【0034】
【化9】

【0035】
上式において、Rは
【化10】

を表し;
【0036】
1は、任意に置換されている芳香族炭化水素、任意に置換されている脂環式炭化水素、任意に置換されている複素環基または任意に置換されている縮合複素環基であり;R5は低級アルキルであり;R4はHまたは低級アルキルであり;R6はHであるか、またはR9と共に二重結合を形成し;R7はカルボキシ、アシル、任意に置換されているアルコキシカルボニル、任意に置換されている低級アルキル、任意に置換されているカルバモイル、任意に置換されているアリールオキシカルボニル、任意に置換されているアラルキルオキシカルボニルまたはYが−NH−または酸素原子である式−Y−R8の基であり;R8は任意に置換されているアシルまたは任意に置換されているアルコキシカルボニルであり;
【0037】
9は、H、任意に置換されている低級アルキルまたは任意に置換されているアルコキシカルボニルであり;R10は、ヒドロキシ、任意に置換されているアミノ、任意に置換されている低級アルコキシ、任意に置換されている低級アルキル、任意に置換されているアリールオキシまたは任意に置換されているアラルキシルオキシであるが、R7がアルコキシカルボニルでR9が水素原子である場合、R10は低級アルコキシでないという条件がある。
【0038】
WO 02100403(Eli Lilly & Co.)は、シンドロームXの治療に好適な以下の一般式の化合物を開示しているが、
【0039】
【化11】

【0040】
上式において、Y1
【化12】

を表し、
【0041】
1aは、H、(C0−C3)アルキル−アリール、C(O)−アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロサイクロ(登録商標)アルキル、アリールオキシなどであり;
【0042】
【化13】

【0043】
は、アリールまたはヘテロアリールであり;Vは結合またはOであり;XはCH2またはOであり、R5はHまたはC1−C6アルキルであり;Y2およびY3は、それぞれ独立に、H、C1−C6アルキルまたはC1−C6アルコキシであり;Y4は、(C1−C3)アルキル−NR5C(O)−(C0−C5)アルキル−Y7、(C1−C3)アルキル−NR5C(O)−(C2−C5)アルケニル−Y7、(C1−C3)アルキル−NR5C(O)−(C2−C5)アルキニル−Y7、CNなどであり;Y7は、H、アリールヘテロアリール、C1−C12アルキル、C1−C6アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロサイクロ(登録商標)アルキル、アリールオキシ、C(O)−ヘテロアリールなどであり;n1は2、3、4または5である;
【0044】
US 5232945(Pfizer Inc.)は、以下の一般式の化合物を記載しているが、
【0045】
【化14】

【0046】
上式において、Zは、H、アミノ、(C1−C7)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、フェニルまたは(C1−C3)アルキルによりモノ置換またはジ置換されているフェニル、CF3、(C1−C3)アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、フルオロまたはクロロであり;Z1は、Hまたは(C1−C3)アルキルであり;Rは、(非)置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、Ph、フェニルアルキル、アルカノイルであり;Xは、S、O、NR2、−CH=CH、−CH=N、−N=CHであり;R2は、H、アルキル、Ph、CH2Phであり;Yは、CH、Nであり;X1は、O、S、SO、SO2であり;Y1は、OH、(非)置換アルコキシ、OPh、OCH2Ph、NH2などであり;WはO、CO、CH2、CH(OH)、−CH=CHであり;mは0、1、2である;
【0047】
糖尿病、高脂血症など(シンドロームX)の治療に有用な他の数種のオキサゾール誘導体が報告されており、例えばWO 03072100、WO 0320269、WO 0216332、WO 0218355、WO 0216331、WO 0216332、WO 0296895、WO 0296895、WO 0296894、WO 0296893、WO 0262774、WO 0250048、WO 0250047、WO 0276957、WO 0251820、WO 0214291、WO 0138325、WO 0116120、WO 0100403、WO 0116111、WO 0116120、WO 0179202、WO 0179197、WO 0008002、US 20010008898、JP 2002338555、JP 2001261612があり、参照することによりここにそのまま取り込む。
【0048】
しかし、上述の化合物で市場に達したものはほとんど無く、したがって、より良く費用対効果が高く、現行の治療レジメンでより良いまたは同等の効能があり、副作用がより少なく、より低い用量レジメンを必要とする新しい薬剤を開発する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0049】
本発明の目的は、コレステロール低下薬、脂質低下薬、リポタンパク質低下薬、抗肥満薬および抗高血糖薬として使用される、一般式(I)および(IIIa)により表される新規化合物であって、追加の体重減少効果を有し、高脂血症により起こる病気、シンドロームXに分類される病気およびアテローム性動脈硬化の治療および/または予防に有利な効果を有する新規化合物を開発することである。
【0050】
本発明の主目的は、一般式(I)により表される新規な置換されているアラルキル誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物およびそれらを含む薬剤組成物またはそれらの混合物を提供することである。
【0051】
本発明の他の目的は、活性が向上し毒作用がないまたは毒作用が低減されている、一般式(I)により表される新規な置換されているアラルキル誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物およびそれらを含む薬剤組成物またはそれらの混合物を提供することである。
【0052】
本発明の更に他の目的は、一般式(I)により表される新規な置換されているアラルキル誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物を製造する方法を提供することである。
【0053】
本発明の更に他の目的は、一般式(I)の化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物またはそれらの混合物を含む薬剤組成物であって、好適な基剤、溶媒、希釈剤およびそのような組成物の製造に通常使用される他の媒体と組み合わせて含む薬剤組成物を提供することである。
【0054】
本発明の更なる目的は、一般式(I)の化合物の製造における中間体として有用である、式(IIIa)の新規な置換されているプロピオン酸誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物およびそれらを含む薬剤組成物またはそれらの混合物を提供することである。
【0055】
本発明の他の目的は、活性が向上し毒作用がないまたは毒作用が低減されている、一般式(IIIa)により表される新規な置換されているプロピオン酸誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物およびそれらを含む薬剤組成物またはそれらの混合物を提供することである。
【0056】
本発明の更に他の目的は、一般式(IIIa)により表される新規な置換されているプロピオン酸誘導体、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物を製造する方法を提供することである。
【0057】
本発明の更に他の目的は、一般式(IIIa)の化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物またはそれらの混合物を含む薬剤組成物であって、好適な基剤、溶媒、希釈剤およびそのような組成物の製造に通常使用される他の媒体と組み合わせて含む薬剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0058】
したがって、本発明は一般式(I)の化合物、
【0059】
【化15】

【0060】
それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物に関するが、上式において、「A」は、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル基から選択される置換または非置換の基を表し;「n」は1−3の整数であるが、Aが置換または非置換のフェニル基である場合、「Ar」は二価フェニル基を表さないという条件があり;「X」は酸素またはイオウを表し;「Ar」は置換または非置換の単環または縮合二価芳香族、複素芳香族または複素環基を表し;
【0061】
1およびG2は同じでも異なっていてもよく、独立に、NR12、OR1、SR1、S(O)R3、S(O)23、N3、CN、COOH、テトラゾリル基を表し;R1およびR2は同じでも異なっていてもよく、独立に、水素、直鎖または分岐(C1−C8)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノカルボニル、アラルキル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヘテロアラルキルアミノカルボニル、ヘテロサイクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルオキシカルボニル、ヘテロサイクロ(登録商標)キシカルボニル基から選択される置換または非置換の基またはSO23を表すが、前式においてR3はアルキル、アリール、ポリハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール基から選択される置換または非置換の基を表し;G3は、水素あるいは(C1−C8)アルキルまたは(C3−C7)シクロアルキル基を表す。
【0062】
1、R2またはR3にある好適な置換基は同じでも異なっていてもよく、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル、アミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から独立に選択してよい。
【0063】
Aが置換されている場合、その置換基は、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミルあるいはアミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から選択される置換または非置換の基から選択してよい。
【0064】
「A」にある置換基が更に置換されている場合、それらの置換基は、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミルあるいはアミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から選択される置換または非置換の基から選択される。
【0065】
Arにより表される基にある置換基は、置換または非置換の直鎖または分岐アルキル、アルコキシ、チオアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アシル、アミノ、アシルアミノ、チオあるいはカルボン酸またはスルホン酸およびそれらの誘導体、ホスホン酸およびそれらの誘導体を表す。
【0066】
他の態様において、式(IIIa)の新規な置換されているプロピオン酸誘導体、
【0067】
【化16】

【0068】
それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物が提供されるが、上式において「A」は、置換または非置換の直鎖または分岐(C1−C12)アルキル、置換または非置換の単環または縮合ヘテロアリールまたは複素環基から選択される1つまたは2つの置換基により置換されている4−オキサゾリル基を表し;「Ar」は非置換フェニルを表し;G1はOR1またはSR1を表すが、前式においてR1は水素、パーフルオロ(C1−C12)アルキル、あるいは直鎖または分岐(C1−C12)アルキル、シクロ(C1−C12)アルキル、アリール、アラ(C1−C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラ(C1−C12)アルキル、ヘテロサイクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニルまたはアシル基から選択される置換または非置換の基を表し;R4は、OH、アルコキシまたはアリールオキシ、アラルコキシまたはNR12基を表すが、前式においてR1およびR2は同じでも異なっていてもよく、独立に水素、直鎖または分岐(C1−C8)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノカルボニル、アラルキル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヘテロアラルキルアミノカルボニル、ヘテロサイクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルオキシカルボニル、ヘテロサイクロ(登録商標)キシカルボニル基から選択される置換または非置換の基またはSO23を表すが、前式においてR3は、アルキル、アリール、ポリハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール基から選択される置換または非置換の基を表し;「n」は1−3の整数であり;XはOまたはSを表す。
【0069】
「A」にある置換基の好適な置換は、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミルあるいはアミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から選択される置換または非置換の基から選択される;
【0070】
式(IIIa)の化合物は、式(I)の化合物を製造するための中間体として有用である。更に、式(IIIa)の化合物は、動脈硬化性心臓血管疾患、脳卒中、冠状動脈疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患および関連した障害などの疾患および状態につながるアテローム性動脈硬化の予防またはその危険性を低減するのにも有用である。また、式(IIIa)の化合物は、シンドロームXに関連する疾患の治療または予防に有用である。
【0071】
本発明は、式(I)および(IIIa)の化合物を製造する新規な方法も開示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
本明細書に使用する種々の基、基および置換基を以下の段落に説明する。
【0073】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルキル」という用語は、メチル、エチル,n−プロピル、イソプロピル,n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、t−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチルなどの1から12の炭素を含む直鎖または分岐状の基を意味する。
【0074】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルケニル」という用語は、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、5−ヘプテニル、6−ヘプテニルなどの2から12の炭素を含む直鎖または分岐状の基を意味する。「アルケニル」という用語は、直鎖または分岐鎖のジエンおよびトリエンを含む。
【0075】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルキニル」という用語は、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルなどの2から12の炭素を含む直鎖または分岐状の基を意味する。「アルキニル」という用語は、ジインおよびトリインを含む。
【0076】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどの3から7の炭素を含む基を意味する。
【0077】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「シクロアルケニル」という用語は、シクロプロペニル、1−シクロブテニル、2−シクロブテニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1−シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル、シクロヘプタトリエニルなどの3から7の炭素を含む基を意味する。
【0078】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルコキシ」という用語は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなど、酸素原子に直接結合している上記に定義したアルキル基を意味する。
【0079】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルケノキシ」という用語は、ビニルオキシ、アリルオキシ、ブテノキシ、ペンテノキシ、ヘキセノキシなど、酸素原子に直接結合している上記に定義したアルケニル基を意味する。
【0080】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「シクロアルコキシ」という用語は、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど、酸素原子に直接結合している上記に定義したシクロアルキル基を意味する。
【0081】
「ハロアルキル」、「パーハロアルキル」など、単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素基のことである。「ハロアルキル」という用語は、1つまたは複数のハロゲンで置換されている上記で定義したアルキル基、例えばパーハロアルキル、より好ましくはフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチルなどのパーフルオロ(C1−C6)アルキル、モノハロ置換またはポリハロ置換メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシル基を意味する。「ハロアルコキシ」という用語は、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、フルオロエトキシ、クロロエトキシ基などの、酸素原子に直接結合している上記で定義したハロアルキルを意味する。「パーハロアルコキシ」という用語は、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど、酸素原子に直接結合している上記で定義したパーハロアルキル基を意味する。
【0082】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アリール」または「芳香族」という用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダン、ビフェニルなど、1、2または3の環を含みそのような環がつり下がるように共に結合しても、あるいは縮合していてもよい芳香族系を意味する。「アラルキル」という用語は、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチルなど、アリールに結合している上記で定義したアルキル基を意味する。「アリールオキシ」という用語は、フェノキシ、ナフチルオキシなど、置換されていてもよいアルコキシ基に結合している上記で定義したアリール基を意味する。「アラルコキシ」という用語は、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、フェニルプロピルオキシなど、上記で定義したアリールアルキル部分を意味し、置換されていてもよい。
【0083】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヘテロサイクリル」または「複素環」という用語は、窒素、イオウおよび酸素から選択されるヘテロ原子、飽和、部分的に飽和および不飽和の環状の基を意味する。飽和複素環基の例には、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペリジニル、4−オキソピペリジニル、2−オキソピペラジニル、3−オキソピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−オキソモロホリニル、アゼピニル、ジアゼピニル、オキサピニル、チアゼピニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニルなどがある。部分的に飽和している複素環基の例には、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフラン、ジヒドロチアゾールなどがある。
【0084】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヘテロアリール」または「複素芳香族」という用語は、O、NまたはSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む不飽和五員または六員複素環基を意味し、ピリジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリニル、インドリル、アザインドリル、アザインドリニル、ベンゾジヒドロフラニル、ベンゾジヒドロチエニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロピリミドニル、アザキナゾリニル、アザキナゾリノイル、ピリドフラニル、ピリドチエニル、チエノピリミジル、チエノピリミドニル、キノリニル、ピリミジニル、ピラゾリル、キナゾリニル、キナゾロニル、ピリミドニル、ピリダジニル、トリアジニル、ベンズオキサジニル、ベンズオキサジノニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアジノニル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズトリアゾリル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、カルバゾリル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどがある。
【0085】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヘテロサイクリルアルキル」という用語は、ピロリジンアルキル、ピペリジンアルキル、モルホリンアルキル、チオモルホニンアルキル、オキサゾリンアルキルなど、置換されていてもよい1から12の炭素のアルキル基により置換されている、上記で定義したヘテロサイクリル基を表す。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヘテロアラルキル」という用語は、(2−フリル)メチル、(3−フリル)メチル、(2−チエニル)メチル、(3−チエニル)メチル、(2−ピリジル)メチル、1−メチル−1−(2−ピリミジル)エチルなど、1から6の炭素を含む直鎖または分岐状飽和炭素鎖に結合している、上記で定義したヘテロアリール基を意味する。「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロアラルコキシ」、「ヘテロサイクロ(登録商標)キシ」、「ヘテロサイクリルアルコキシ」という用語は、酸素原子に結合している、上記で定義したヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルキル基をそれぞれ意味する。
【0086】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アシル」という用語は、置換されていてもよいホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、イソブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、ベンゾイルなど、1から8の炭素を含む基を意味する。
【0087】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アシルオキシ」という用語は、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブタノイルオキシ、イソブタノイルオキシ、ベンゾイルオキシなど、酸素原子に直接結合している、上記で定義したアシル基を意味する。
【0088】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アシルアミノ」という用語は、すでに定義したアシル基を意味し、CH3CONH、C25CONH、C37CONH、C49CONH、C65CONHなどでよく、置換されていてもよい。
【0089】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「モノ置換アミノ」という用語は、(C1−C6)アルキル、置換されているアルキル、アリール、置換されているアリールまたはアリールアルキル基から選択される1つの基により置換されているアミノ基を意味する。モノアルキルアミノ基の例には、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミンなどがある。
【0090】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ジ置換アミノ」という用語は、(C1−C6)アルキル、置換されているアルキル、アリール、置換されているアリールまたはアリールアルキル基から選択される同じでも異なっていてもよい2つの基により置換されているアミノ基を意味し、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、フェニルメチルアミノなどがある。
【0091】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アリールアミノ」という用語は、フェニルアミノ、ナフチルアミノ、N−メチルアニリノなど、窒素原子から自由原子価結合を有するアミノを介して結合している上記で定義したアリール基を意味する。
【0092】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アラルキルアミノ」という用語は、窒素原子から自由原子価結合を有するアミノを介して結合している上記で定義したアリールアルキル基を意味し、例えばベンジルアミノ、フェネチルアミノ、3−フェニルプロピルアミノ、1−ナフチルメチルアミノ、2−(1−ナフチル)エチルアミノなどである。
【0093】
単独(―C=O−)または「アルキルカルボニル」など他の基と組み合わせて本願で使用する「オキソ」または「カルボニル」という用語は、上記で説明のとおり、アシルまたはアルカノイルなど、アルキル基で置換されているカルボニル基(−C=O−)を意味する。
【0094】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「カルボン酸」という用語は−COOH基を意味し、エステルおよびアミドなどのカルボン酸の誘導体を含む。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「エステル」という用語は−COO基を意味し、カルボン酸誘導体を含むが、前記エステル部分は、置換されていてもよいメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどアルコキシカルボニル;置換されていてもよいフェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなどのアリールオキシカルボニル基;置換されていてもよいベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、ナフチルメトキシカルボニルなどのアラルコキシカルボニル基;ヘテロアリールが上記で定義したとおりである、置換されていてもよいヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルコキシカルボニル;複素環基がすでに定義したとおりである、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシカルボニルである。
【0095】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アミド」という用語は、メチルアミド、ジメチルアミド、エチルアミド、ジエチルアミドなど、アミノ基がモノ置換、ジ置換または非置換である、アミノカルボニル基(H2N−C=O−)を表す。置換または非置換の「アミノカルボニルアルキル」、「n−アルキルアミノカルボニル」、「N−アリールアミノカルボニル」、「N,N−ジアルキルアミノカルボニル」、「N−アルキル−N−アリールアミノカルボニル」、「N−アルキル−N−ヒドロキシアミノカルボニル」および「N−アルキル−N−ヒドロキシアミノカルボニルアルキル」など他の用語と共に、単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アミノカルボニル」という用語。「N−アルキルアミノカルボニル」および「N,N−ジアルキルアミノカルボニル」という用語は、それぞれ1つのアルキル基および2つのアルキル基で置換されている、上記で定義したアミノカルボニル基を意味する。アミノカルボニル基に上記で説明した低級アルキル基が結合している「低級アルキルアミノカルボニル」が好ましい。「N−アリールアミノカルボニル」および「N−アルキル−N−アリールアミノカルボニル」という用語は、それぞれ1つのアリール基または1つのアルキル基および1つのアリール基で置換されているアミノカルボニル基を意味する。「アミノカルボニルアルキル」という用語は、アミノカルボニル基で置換されているアルキル基を意味する。
【0096】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヒドロキシアルキル」という用語は、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシルなど、1つまたは複数のヒドロキシ基に置換されている、上記で定義したアルキル基を意味する。
【0097】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アミノアルキル」という用語は、モノ置換アミノアルキルおよびジ置換アミノアルキルなど、上記で定義した置換されていてもよいアルキル基に結合しているアミノ(−NH2)部を意味する。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルキルアミノ」という用語は、モノ置換アルキルアミノおよびジ置換アルキルアミノなど、アミノ基に結合している、上記で定義した置換されていてもよいアルキル基を意味する。
【0098】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルコキシアルキル」という用語は、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチルなど、アルキル基に結合している、上記で定義したアルコキシ基を意味する。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アリールオキシアルキル」という用語は、フェノキシメチル、ナフチルオキシメチルなどを含む。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アラルコキシアルキル」という用語は、C65CH2OCH2、C65CH2OCH2CH2などを含む。
【0099】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルキルチオ」という用語は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオなど、自由原子価結合を有する二価イオウ原子を介してイオウ原子から結合している、上記で定義した1から12の炭素原子のアルキル基を含む、直鎖または分岐状または環状一価置換基を意味する。環状アルキルチオの例は、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオなどであり、置換されていてもよい。
【0100】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「チオアルキル」という用語は、式−SR’の基に結合している、上記で定義したアルキル基を意味し、前式においてR’は、水素、アルキルまたはアリール基を表し、例えばチオメチル、メチルチオメチル、フェニルチオメチルなどがあり、置換されていてもよい。
【0101】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アリールチオ」という用語は、フェニルチオ、ナフチルチオなど、自由原子価結合を有する二価イオウ原子を介してイオウ原子から結合している、上記で定義したアリール基を意味する。
【0102】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルコキシカルボニルアミノ」という用語は、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノなど、アミノ基に結合している、上記で定義したアルコキシカルボニル基を意味する。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アリールオキシカルボニルアミノ」という用語は、C65OCONH、C65OCONCH3、C65OCONC25、C64(CH3O)CONH、C64(OCH3)OCONHなど、アミノ基に結合している、上記で定義したアリールオキシカルボニル基を意味する。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アラルコキシカルボニルアミノ」という用語は、C65CH2OCONH、C65CH2CH2CH2OCONH、C65CH2OCONHCH3、C65CH2OCONC25、C64(CH3)CH2OCONH、C64(OCH3)CH2OCONHなど、アミノ基に結合している、上記で定義したアラルコキシカルボニル基を意味する。
【0103】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アミノカルボニルアミノ」、「アルキルアミノカルボニルアミノ」、「ジアルキルアミノカルボニルアミノ」という用語は、それぞれアミノ(NH2)、アルキル基が上記で定義したとおりであるアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基に結合している、カルボニルアミノ(−CONH2)基を意味する。
【0104】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アミジノ」という用語は、−C(=NH)−NH2基を意味する。「アルキルアミジノ」という用語は、アミジノ基に結合している、上記で議論したアルキル基を意味する。
【0105】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヒドラジノ」という用語は、好適には他の基により置換されている−NHNH−を意味し、上記で定義したアルキル基がヒドラジノ基に結合しているアルキルヒドラジノなどである。
【0106】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アルコキシアミノ」という用語は、アミノ基に結合している、上記で定義したアルコキシ基を意味する。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「ヒドロキシアミノ」という用語は−NHOH部分を意味し、置換されていてもよい。
【0107】
単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「スルフェニル」または「スルフェニルおよびその誘導体」という用語は、二価の基−SO−またはRxSOを意味し、前式においてRxは置換または非置換アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルなどである。
【0108】
単独または他の基と組み合わせてアルキルスルホニルなどの他の用語と共に本願で使用する「スルホニル」または「スルホンおよびその誘導体」という用語は、二価の基−SO2−またはRxSO2−を意味し、前式においてRxは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルなどから選択される置換または非置換の基である。「アルキルスルホニル」は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど、スルホニル基に結合している、上記で定義したアルキル基を意味する。単独または他の基と組み合わせて本願で使用する「アリールスルホニル」という用語は、フェニルスルホニルなど、スルホニル基に結合している、上記で定義したアリール基を意味する。
【0109】
単独または他の基と組み合わせて使用する「置換されている」という用語は、本明細書中で言及している置換されているアルキル、置換されているアルケニル、置換されているアルキニル、置換されているシクロアルキル、置換されているアリールなど、その基にある好適な置換基を意味する。好適な置換基には、単独または他の基と組み合わせて、以下の基、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル、アミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどのその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体があるがこれらに限定されない。
【0110】
好適な基およびその基にある置換基は、本明細書に記載したものから選択してよい。
【0111】
本発明による特に有用な化合物には、
【0112】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート;
【0113】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0114】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0115】
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
【0116】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0117】
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
【0118】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート;
【0119】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0120】
エチル3−[4−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−(2S)−エトキシ−プロパノアート;
【0121】
エチル3−{4−[2−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパノアート;
【0122】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート;
【0123】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0124】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
【0125】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
【0126】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[3−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−プロポキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0127】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0128】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0129】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0130】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
【0131】
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
【0132】
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
【0133】
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
【0134】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
【0135】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−4−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
【0136】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−ピリジン−3−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ}−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
【0137】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
【0138】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0139】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0140】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0141】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0142】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0143】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0144】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0145】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0146】
3−[4−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−(2S)−エトキシ−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0147】
3−{4−[2−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0148】
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0149】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0150】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0151】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0152】
(2S)−エトキシ−3−{4−[3−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−プロポキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0153】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−ベンゾフラン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0154】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0155】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0156】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0157】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0158】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0159】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0160】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0161】
2(S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0162】
2(S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−4−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0163】
2(S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
【0164】
3−(6−ベンジルオキシ−ナフタレン−2−イル)−2−エトキシ−プロパン−1−オール;
【0165】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
【0166】
(2S)−エトキシ−3−{4−(4−ヒドロキシ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル−メトキシ)−フェニル}−プロパン−1−オール;
【0167】
2−ヒドロキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
【0168】
3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
【0169】
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−(フェノキサジン−10−イル)−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0170】
3−[4−(2−(カルバゾル−9−イル)−エトキシ)−フェニル]−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
【0171】
3−{4−[2−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
【0172】
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−(インドル−1−イル)−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0173】
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−(フェノチアジン−10−イル)−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0174】
3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
【0175】
3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−2−フェニルスルファニル−プロパン−1−オール;
【0176】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(メチル−ピリジン−2−イル−アミノ)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オールおよびその薬学的に許容される塩;
【0177】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オールおよびその薬学的に許容される塩;
【0178】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0179】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
【0180】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(4−メチルスルファニル−フェニル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
【0181】
(3S)−エトキシ−4−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−ブタン−1−オール;
【0182】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(4−メチルスルファニル−フェニル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
【0183】
(2S)−アミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オールおよびその薬学的に許容される塩;
【0184】
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0185】
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
【0186】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(ベンゾフラン−2−イル)−ピロル−1−イル]エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
【0187】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
【0188】
(2S)−エトキシ−3−[4−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾル−2−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0189】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−3−フェニル−イソキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0190】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシ−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
【0191】
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−ベンゾイミダゾル−1−イル−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0192】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
【0193】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
【0194】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1,2−ジオール;
【0195】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ}−フェニル]−プロパン;
【0196】
2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−エタノール;
【0197】
2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−安息香酸およびその薬学的に許容される塩;
【0198】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルブロモアセテート;
【0199】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−1−イル)エトキシ}フェニル]−プロパン;
【0200】
1−プロポキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)エトキシ}−フェニル]−プロパン;
【0201】
2−((2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロポキシ)−安息香酸およびその薬学的に許容される塩;
【0202】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
【0203】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−1−フェノキシプロパン;
【0204】
(2S)−エトキシ−1−エチルスルフィニル−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロパン;
【0205】
(2S)−エトキシ−1−エチルスルファニル−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロパン;
【0206】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−1−イソプロポキシプロパン;
【0207】
(3S)−エトキシ−4−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ブチロニトリル;
【0208】
(2S)−エトキシ−1H−テトラゾール−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
【0209】
2−エトキシ−1−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ペンタン−3−オール;
【0210】
2,3−ジエトキシ−1−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ペンタン;
【0211】
2−エトキシ−1−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−ペンタン−3−オール;
【0212】
2,3−ジエトキシ−1−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−ペンタン;
【0213】
((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−酢酸およびその薬学的に許容される塩;
【0214】
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(2S)−エトキシ−プロピル−メタンスルホナート;
【0215】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル−メタンスルホナート;
【0216】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
【0217】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
【0218】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル−メタンスルホナート;
【0219】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
【0220】
(2S)−エトキシ−1−メトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン;
【0221】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(4−メチルスルファニル−フェニル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン;
【0222】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン;
【0223】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−1−エトキシプロパン;
【0224】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
【0225】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
【0226】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−(4−メチルフェニル)−スルホナート;
【0227】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−(4−メチルフェニル)−スルホナート;
【0228】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾル−2−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
【0229】
(2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−1−プロポキシプロパン;
【0230】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−3−フェニル−イソキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
【0231】
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル−メタンスルホナート;
【0232】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0233】
(2S)−エトキシ−3−[4−{3−メチル−3H−キナゾリン−4−オン−2−イルメトキシ}−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0234】
((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル)−イソプロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0235】
3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0236】
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(2S)−エトキシ−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0237】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ}−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0238】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0239】
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミン;
【0240】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0241】
N−((2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル)−メタンスルホンアミド;
【0242】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0243】
[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−エチルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0244】
[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−イソプロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0245】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0246】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
【0247】
N−[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド;
【0248】
N−エトキシカルボニル−((2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル)アミン;
【0249】
N−ベンジルオキシカルボニル−((2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル)アミン;
【0250】
N−[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−アセトアミド;
【0251】
(2S)−ヒドロキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
【0252】
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(2S)−エトキシ−プロピルアジド;
【0253】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
【0254】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
【0255】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
【0256】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
【0257】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−2−(tert−ブチルジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
【0258】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシ−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
【0259】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(メチル−ピリジン−2−イル−アミノ)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
【0260】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
【0261】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
【0262】
(2S)−ヒドロキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−メトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
【0263】
(2S)−アミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
【0264】
(2S)−アミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−メトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
【0265】
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
【0266】
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル−エトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
【0267】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
【0268】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
【0269】
N−ベンジルオキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン;
【0270】
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン;
【0271】
N−tert−ブトキシカルボニル−3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロピルアミン;
【0272】
N−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル)−アセトアミド;
【0273】
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−プロピルアミン;
【0274】
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピルアミン;
【0275】
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン;
【0276】
(2S)−エトキシ−1−エチルスルファニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン;
【0277】
(2S)−エトキシ−1−エチルスルホニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパンがある;
【0278】
一般式(I)の化合物、すなわち(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)および(Ie)は、スキームIに記載の方法の1つまたは複数により製造できる。
【0279】
スキームI
【0280】
【化17】

【0281】
1)全ての記号がすでに定義されている一般式(Ia)の化合物は、全ての記号がすでに定義されておりR4が、OH、アルコキシ、アリールオキシまたはアラルコキシなどを表す一般式(III)の化合物の還元により製造できる。
【0282】
2)全ての記号がすでに定義されている一般式(Ia)の化合物は、アルキル化、アシル化またはスルホン化により、全ての記号がすでに定義されている一般式(Ib)の化合物に変換できる。
【0283】
3)全ての記号がすでに定義されておりOR1がメシラート、トシラートなどの脱離基を表す一般式(Ib)の化合物を、それぞれアルコール、フェノール、チオールの金属塩、アジ化ナトリウムまたはシアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムとの反応により、全ての記号がすでに定義されている一般式(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物に変換する。
【0284】
方法A:一般式(III)の化合物を、LiAlH4、NaBH4、ジボラン、NaBH4/BF3OEt2、LiBH4、DIBAHなどの好適な還元剤を用いて、一般式(Ia)の化合物に還元する。使用する還元剤に適した好適な溶媒を用いてよいが、例えばLiAlH4、NaBH4、ジボラン、NaBH4/BF3OEt2などにはTHF、エーテルなどの非プロトン性溶媒が好ましい。NaBH4、LiBH4などには、アルコール性溶媒を使用してもよい。反応は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲の温度で実施できる。N2、Heまたはアルゴンガスを用いて、不活性雰囲気を保ってもよい。反応時間は、1から48時間の範囲でよい。
【0285】
反応B:一般式(Ia)の化合物を、アルキル化、アシル化またはスルホン化して、一般式(Ib)の対応する化合物にすることができる。アルキル化には、アルキルハライド、メシラートまたはトシラートなどを利用できる。アシルハライドまたはアンハイドライドおよび好適なスルホニルハライドを、それぞれアシル化およびスルホン化に使用できる。金属水素化物、例えばNaHなど、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、有機塩基、例えばトリアルキルアミンなど好適な塩基を使用できる。反応は、DMF、DMSO、THF、アセトン、ジクロロメタン、トルエンなどまたはそれらの混合物のような好適な溶媒中で実施してよい。N2、Heまたはアルゴンガスを利用して不活性雰囲気を保つことができる。反応時間は、1から48時間の範囲でよい。
【0286】
方法C:OR1が、メシル、トシルなどの脱離基を表す一般式(Ib)の化合物を、NaH、KH、金属ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基の存在下でチオールと反応させ、一般式(Ic)の化合物に変換することができる。反応は、DMF、DMSO、トルエン、アセトン、THFなどまたはそれらの混合物のような溶媒中で実施してよい。反応温度は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲の温度で実施できる。N2、Heまたはアルゴンガスを利用して不活性雰囲気を保つことができる。反応時間は、1から48時間の範囲でよい。
【0287】
方法D:OR1が、メシル、トシルなどの脱離基を表す一般式(Ib)の化合物を、金属アジ化物、例えばアジ化ナトリウムなどあるいはシアン化物、例えばシアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムなどとそれぞれ反応させることにより、一般式(Id)または(Ie)の化合物に変換することができる。反応は、DMF、DMSO、トルエン、THFなどまたはそれらの混合物のような溶媒中で実施してよい。反応温度は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲でよい。N2、Heまたはアルゴンガスを利用して不活性雰囲気を保つことができる。反応時間は、1から72時間の範囲でよい。
【0288】
一般式(If)および(Ig)の化合物は、スキームIIに記載の方法の1つまたは複数により製造できる。
【0289】
スキームII
【0290】
【化18】

【0291】
1)全ての記号がすでに定義されておりR4がNH2、NR12を表し、R1およびR2がすでに定義されている一般式(III)の化合物を、全ての記号がすでに定義されている一般式(If)の化合物に還元する。
【0292】
2)全ての記号がすでに定義されている一般式(If)の化合物をアルキル化またはアシル化により、全ての記号がすでに定義されている一般式(Ig)の化合物に変換する。
【0293】
3)全ての記号がすでに定義されている一般式(Id)の化合物を、全ての記号がすでに定義されている一般式(If)の化合物に還元する。
【0294】
方法A:R4がNH2またはNR12を表しR1およびR2がすでに定義されている一般式(III)の化合物を、スキームI方法Aに記載のものと類似の手順により一般式(If)の化合物に還元できる。
【0295】
方法B:一般式(If)の化合物を、スキームI方法Bに記載のものと類似の手順により、一般式(Ig)の化合物に変換できる。
【0296】
方法E:一般式(Id)の化合物を、好適な還元剤、例えばパラジウム/チャーコール、ラネーニッケルなどを用いて、一般式(If)の化合物に還元できる。アルコール、酢酸エチルなどまたはそれらの混合物などの好適な溶媒を使用してよい。反応は、水素ガスの圧力下で実施できる。反応温度は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲である。水分を含んだTHFなどの水分のある溶媒中でPPh3の存在を利用して反応を実施してもよい。
【0297】
一般式(I)の化合物は、スキームIIIに記載の一般方法により製造することもできる。
【0298】
スキームIII
【0299】
【化19】

【0300】
更に、一般式(If)および(Ig)の化合物を、スキームIII(a)に記載の方法の1つまたは複数を用いて製造することができる。
【0301】
スキームIII(a)
【0302】
【化20】

【0303】
1)全ての記号がすでに定義されている一般式(Ig)の化合物は、全ての記号がすでに定義されておりLがハロゲン、メシラート、トシラート、トリフラートなどの脱離基を表す一般式(IV)の化合物を一般式(Va)の化合物と反応させて製造できる。
【0304】
2)一般式(Ig)の化合物は、R1とR2のいずれかが水素で、他方がアシル、例えばtertブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルなどである場合、任意に一般式(If)の化合物に変換することもできる。
【0305】
一般式(Ia)および(Ib)の化合物は、スキームIII(b)に記載の方法の1つまたは複数により製造できる。
【0306】
スキームIII(b)
【0307】
【化21】

【0308】
1)全ての記号がすでに定義されている一般式(Ib)の化合物は、全ての記号がすでに定義されておりLがハロゲン、メシラート、トシラート、トリフラートなどの脱離基を表す一般式(IV)の化合物を一般式(Vb)の化合物と反応させて製造できる。
【0309】
2)一般式(Ib)の化合物は、R1がアシル、ベンジル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルなどである場合、任意に一般式(Ia)の化合物に変換することもできる。
【0310】
方法F:一般式(Ig)または(Ib)の化合物は、Lがハロゲン、メシラート、トシラート、トリフラートなどの脱離基を表す一般式(IV)の化合物を、一般式(Va)または(Vb)の化合物とそれぞれ反応させることにより製造できる。金属水素化物、例えばNaHなど、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、有機塩基、例えばトリアルキルアミンなどの好適な塩基を使用してよい。反応は、DMF、DMSO、THF、アセトン、ジクロロメタン、トルエンなどまたはそれらの混合物などの好適な溶媒中で実施できる。反応温度は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲である。N2、Heまたはアルゴンガスを用いて不活性雰囲気を保ってよい。反応時間は1から72時間の範囲でよい。
【0311】
方法G:R1とR2のいずれかが水素で、他方がアシル、例えばtertブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルなどである一般式(Ig)の化合物は、好適な脱アシル化方法、例えばtertブトキシカルボニルを脱保護するトリフロオロ酢酸およびベンジルオキシカルボニル基を脱保護する水素圧力下でのPd/Cなどを利用する水素化などを利用して、任意に一般式(If)の化合物に変換できる。使用する試薬に適する好適な溶媒を使用してよく、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化炭化水素をトリフルオロ酢酸とともに使用してよい。水素化にはアルコールが好ましい。反応温度は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲である。反応時間は1から72時間の範囲でよい。
【0312】
方法H:R1がアシル、ベンジル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルなどである一般式(Ib)の化合物は、好適な脱アシル化または脱ベンジル化方法、例えばアシル基を脱保護するための酸性またはアルカリ性加水分解あるいはベンジル基を脱保護するための水素圧力下でのPd/Cなどを利用する水素化を利用して、一般式(Ia)の化合物に任意に変換できる。使用する試薬に適する好適な溶媒を使用してよく、例えば加水分解反応には水性アルコールが好ましい。水素化には、アルコール、エステル溶媒またはジオキサンが好ましい。反応温度は、0℃から使用する溶媒(複数可)の還流温度の範囲である。反応時間は1から72時間の範囲でよい。
【0313】
式(IIIa)の化合物は、以下の一般スキームにより製造できる。
【0314】
【化22】

【0315】
1.式(IVa)の化合物を、上記の方法Fに記載のものと類似の方法により反応させるが、前式において、「A」は、置換または非置換の直鎖または分岐状(C1−C12)アルキル、置換または非置換の単環または縮合ヘテロアリールまたは複素環基から選択される1つまたは2つの置換基により置換されている4−オキサゾリル基を表し;「Ar」は、非置換二価フェニルを表し;G1は、OR1またはSR1を表すが、R1は、水素、パーフルオロ(C1−C12)アルキル、あるいは直鎖または分岐状(C1−C12)アルキル、シクロ(C1−C12)アルキル、アリール、アラ(C1−C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラ(C1−C12)アルキル、ヘテロサイクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニルまたはアシル基から選択される置換または非置換の基を表し;R4は、OH、アルコキシまたはアリールオキシ、アラルコキシまたはNR12基を表すが、前式においてR1およびR2はすでに定義されているとおりであり;「n」は1−3の整数であり;Xは、OまたはSを表す。
【0316】
2.R4がアルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシまたはNR12基を表し、R1およびR2がすでに定義されているとおりである式(IIIa)の化合物を、R4がOHを表す式(IIIa)の更なる化合物に任意に加水分解する。
【0317】
本発明の(I)および(IIIa)の化合物は不斉中心を持つことがあり、ラセミ化合物またはラセミ混合物のいずれかならびに光学異性体を含む個々の立体異性体として発生することがあるが、これらも本発明に含まれる。立体異性体の混合物は、微生物分割、キラルな酸またはキラルな塩基により形成されたジアステレオマー塩の分離などの従来法により分離可能である。キラルな酸は、酒石酸、マンデル酸、乳酸、カンファースルホン酸、アミノ酸などでよい。キラルな塩基は、キナアルカロイド、(+)または(−)ブルシン、α−メチルベンジルアミン、(+)または(−)フェニルグリシノール、エフェドリン、グルコサミンなどのアミノ糖、リシン、アルギニンなどの塩基性アミノ酸でよい。
【0318】
本発明の式(I)および(IIIa)の化合物は不斉中心を持つことがあり、ラセミ化合物またはラセミ混合物のいずれかならびに光学異性体を含む可能性のあるあらゆる異性体の個別なジアステレオマーとして発生することがあるが、これらも本発明に含まれる。これらは、当業者に公知の従来技術により単離可能である(Jaquesら、「Enantiomers,Racemates and Resolution」、Wiley Interscience、1981;R.A.Sheldon、「Chirotechnology」、Marcel Dekker,Inc.NY、Basel、1993、173−204および引用されている参考文献;A.N.Collins、G.N.SheldrackおよびJ.Crosby、「Chirality in Industry II」、John Wiley & Sons,Inc.、1997、81−98および引用されている参考文献;E.L.ElielおよびS.H.Wilen、「Stereochemistry of Organic Compound」、John Wiley & Sons,Inc.、1999、297−464および引用されている参考文献)。
【0319】
上述の反応のいずれにおいても、基質分子中の反応性基のいずれもが、従来の化学的手法により保護可能であることが理解されるであろう。上述の反応のいずれにも好適な保護基は、当業界で従来使用されているものである。そのような保護基の形成および除去の方法は、保護される分子に適する従来法である。T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons,Inc.、1999、第三版、201−245および引用されている参考文献。
【0320】
式(I)または(IIIa)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩および/またはその薬学的に許容される溶媒和物の上述の製造が立体選択的な手順であり、式(I)または(IIIa)の化合物が単一の立体異性体であることが理解されるであろう。式(I)または(IIIa)の化合物が、そのラセミ異性体の50w/w%未満の混合状態で存在することが有利であり、好適には80−100%、好ましくは90−95%などの90−100%の純度、最も好ましくは95−100%、例えば95%、96%、97%、98%、99%および99.99%の光学純度である。
【0321】
好ましくは、式(I)または(IIIa)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩および/またはその薬学的に許容される溶媒和物が光学的に純粋な形態であることが好ましい。
【0322】
前記化合物の絶対的な立体化学は、X線結晶構造解析などの従来法により決定できる。
【0323】
結合可能な異なる部位を置換基が有する場合、そのように異なって結合している置換基も本発明に含まれることが理解されるであろう。
【0324】
「薬学的に許容される塩」が可能である場合、そのような塩には、薬学的に許容される酸付加塩および塩基付加塩の両方が含まれる。本発明の一部分を形成する薬学的に許容される塩基付加塩は、本発明の好適な化合物を、1−6当量の塩基、例えば水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、マグネシウムアルコキシドなどで処理することにより製造できる。水、アセトン、エーテル、THF、メタノール、エタノール、t−ブタノール、2−ブタノン、ジオキサン、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルエーテルまたはそれらの混合物などの溶媒を使用してよい。リシン、アルギニン、メチルベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トロメタミン、コリン、グアニジンおよびそれらの誘導体などの有機塩基を使用してもよい。該当する場合、酸付加塩は、水、アルコール、エーテル、酢酸エチル、ジオキサン、THF、アセトニトリル、DMFまたはアセトンなどの低級アルキルケトンなどの溶媒中での、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、リンゴ酸、乳酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、メタンスルホン酸、酢酸、安息香酸、コハク酸、パルミチン酸、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸などの酸で処理して製造できる。
【0325】
本発明の他の態様は、式(I)または(IIIa)の化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性型、それの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として、薬学的に使用される基剤、希釈剤などとともに含む薬剤組成物を含む。
【0326】
本発明の化合物を含む薬剤組成物は、従来技術、例えばRemington、the Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995に記載のとおり製造できる。組成物は、カプセル、錠剤、粉末、溶液、懸濁液、シロップ、エアロゾルまたは局所塗布剤など従来の形態でよい。それらは、好適な固形または液体の基剤を含むことができ、または滅菌媒体中で、注射可能な溶液または懸濁液を形成してもよい。組成物は、活性化合物を0.5から20%、好ましくは0.5から10重量%含み、残りは薬学的に許容される基剤、賦形剤、希釈剤、溶媒などである。
【0327】
基剤または希釈剤であるか基剤により希釈されている薬学的に許容される賦形剤と一体になっているか、またはカプセル、サッシェ、紙または他の容器の形態になりうる基剤中に入れられている、式(I)または(IIIa)の化合物あるいはその薬学的に許容される酸付加塩を含む典型的な組成物。基剤が希釈剤として働く場合、それは固体でも、半固体でも、液体の物質でもよく、活性化合物のビヒクル、賦形剤または媒体として作用する。活性化合物は、粒状固形容器、例えばサッシェ上に吸収可能である。好適な基剤には、水、塩の溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシ化ひまし油、落花生油、オリーブ油、ゼラチン、乳糖、白土、ショ糖、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸またはセルロースの低級アルキルエステル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンがある。同様に、基剤または希釈剤は、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートなどの当業界に公知の徐放剤を、単独またはワックスと混合して含んでもよい。配合物は、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、防腐剤、甘味料または香料を含んでもよい。本発明の配合物は、当業界に公知の手順を利用することにより、患者への投与後に有効成分の急速な放出も、持続的な放出も、遅延した放出も提供するように配合できる。
【0328】
薬剤組成物を滅菌し、所望により、活性化合物と有害な方法で反応しない助剤、乳化剤、緩衝剤および/または着色剤などと混合することもできる。
【0329】
投与の経路は、適当または望まれる作用部位に有効に有効薬剤を輸送するいかなる経路でもよく、経口、経鼻、経皮、肺または親、例えば直腸、蓄積、皮下、静脈、尿管、筋肉内、鼻腔内、眼用溶液または軟膏などがあるが、好ましくは経口による。
【0330】
固体の基剤が経口投与に使用される場合、調合剤を錠剤化しても、粉末またはペレット形態で堅いゼラチンカプセル中に入れてもよく、あるいはトローチまたは口腔錠の形態でもよい。液体の基剤が使用される場合、調合剤は、シロップ、乳剤、柔らかいゼラチンカプセルあるいは水性または非水性液体懸濁物または溶液などの滅菌した注射可能な液体の形態でもよい。
【0331】
経鼻投与には、調合剤は、式(I)または(IIIa)の化合物を、エアロゾル散布のため、液体基剤、特に水性基剤中に溶解または懸濁した状態で含んでもよい。基剤は、可溶化剤、例えばプロピレングリコール、界面活性剤、レシチン(ホスファチジルコリン)またはシクロデキストリンなどの吸収促進剤、パラベンなどの防腐剤などの添加剤を含んでもよい。
【0332】
親投与には、注射可能な溶液または懸濁液、好ましくは活性化合物がポリヒドロキシ化ひまし油に溶解している水溶液が特に好適である。
【0333】
タルクおよび/または炭水化物基剤またはバインダーなどを有する錠剤、糖衣丸またはカプセルが、経口投与には特に好適である。好ましくは、錠剤、糖衣丸またはカプセル用の基剤は、乳糖、コーンスターチおよび/またはポテトスターチを含む。甘味のあるビヒクルが使用できる場合、シロップまたはエリキシル剤を使用してよい。
【0334】
従来の錠剤成型技術により製造できる典型的な錠剤は以下を含む:
【0335】
コア:
有効成分(フリーの化合物またはその塩として)100g
小麦デンプン 45g
トウモロコシデンプン 55g
微結晶性セルロース 12g
エチルセルロース 8g
ステアリン酸マグネシウム 5g
【0336】
コーティングは、以下の成分を種々の組成で含む。
【0337】
ラック
ゼラチン
アラビアゴム
ショ糖
二酸化チタン
蜜蝋
カルナウバ蝋
エチルバニリン
【0338】
一般式(I)または(IIIa)の化合物あるいはその組成物は、高脂血症、インスリン抵抗性、レプチン抵抗性、高血糖症、肥満または炎症など代謝障害により起こる疾病の治療および/または予防に有用である。
【0339】
これらの化合物は、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、2型糖尿病、脂質代謝異常、シンドロームXに関連する疾患、例えば高血圧、肥満、インスリン抵抗性、冠状動脈心疾患、アテローム性動脈硬化、黄色腫、脳卒中、末梢血管疾患および関連する疾患など、糖尿病合併症、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症などの特定の腎臓病、網膜症、腎症、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋硬直性ジストロフィー、動脈硬化症、黄色腫、膵炎の治療およびガンの治療に有用である。
【0340】
本発明の化合物は、哺乳動物、特に上述の疾病の治療、予防、除去、軽減または回復の必要があるヒトに投与できる。
【0341】
本発明の化合物は幅広い用量範囲で効果的であるが、正確な用量、投与形態および組成物の形態は、治療すべき患者に依存し、患者の治療に責任がある医師または獣医が決定する。一般的に、一日あたり約0.025から約200mg、好ましくは約0.1から約100mgの用量を利用してよい。一般的に、単位用量形態は、有効成分として約0.01から約100mgの式(I)または(IIIa)の化合物を、薬学的に許容される基剤とともに含む。通常、経鼻、経口、経皮または肺への投与のための好適な用量形態は、約0.001mgから約100mg、好ましくは約0.01mgから約50mgの有効成分を薬学的に許容される基剤または希釈剤と混合して含む。
【0342】
本発明の他の態様において、上述の疾病の治療および/または予防の方法が提供される。
【0343】
本発明の更なる態様において、一般式(I)または(IIIa)の化合物あるいは薬学的に許容される塩の1つまたは複数を使用する、本文書中で言及する疾病の治療および/または予防のための薬剤の製造が提供される。
【0344】
本発明の更なる態様において、本発明の化合物の単独使用あるいはスタチン、グリタゾン、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、インスリン分泌促進剤、シトステロール阻害剤、スルホニル尿素、インスリン、フィブリン酸誘導体、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポールまたはプロブコール、αグリコシダーゼ阻害剤または抗酸化剤と組み合わせた使用であって、同時に投与しても、相乗的に作用するような期間内に投与してもよい。
【0345】
本発明を以下の実施例により詳細に説明するが、実施例は説明のためのみに提供し、本発明の範囲を限定するとは解釈されないものとする。
【0346】
表中に示す1H NMRスペクトルデータ(以下を参照)は、300MHzの分光計(Bruker AVANCE−300)を用いて記録し、δスケールで報告する。特に断りのない限り、NMRに使用した溶媒は、テトラメチルシランを内部標準とするCDCl3である。
【実施例】
【0347】
製造1
【0348】
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート(化合物1)
【0349】
【化23】

【0350】
DMF(40mL)中のエチル(2S)−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパノアート(4.09g)および無水炭酸カリウム(3.33g)の混合物を80℃で1時間加熱した。混合物を50℃に冷却し、4−クロロメチル−5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾール(4.4g)を加えた。反応混合物を6時間80℃に加熱し続けた。その後、20−25℃に冷却し、水(80mL)を加え、粗生成物を酢酸エチル(2×40mL)で抽出し、水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させると、油状の生成物を得た。油状粗生成物を、酢酸エチル:石油エーテル(60−80)(1:9)を溶離液としてシリカゲルのクロマトグラフにかけると、無色の固体として表題の生成物が得られた。
【0351】
製造2
【0352】
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート(化合物2)
【0353】
【化24】

【0354】
トルエン(15mL)中のエチル(2S)−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパノアート(1.9g)および炭酸カリウム(1.51g)の混合物を80℃で1時間加熱した。混合物を50℃に冷却し、メチル2−[5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル]エチルスルホナート(2.56g)を加えた。反応混合物を80℃に16時間加熱し続けた。その後、20−25℃に冷却し、水(20mL)を加え、粗生成物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。有機抽出液を、水(2×20mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させると、油状の生成物を得た。油状粗生成物を、酢酸エチル:石油エーテル(60−80)(1:9)を溶離液としてシリカゲルのクロマトグラフにかけると、黄色の油として表題の生成物が得られた。
【0355】
同様に、表1中の以下の化合物を製造1および2に記載の方法と類似の方法に従い製造した。
【0356】
表1
【0357】
【化25】

【0358】
【表1】

【0359】
【表2】

【0360】
【表3】

【0361】
【表4】

【0362】
【表5】

【0363】
製造3:
【0364】
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸(化合物番号27)
【化26】

【0365】
メタノール(10mL)中のエチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオナート(0.5g)と水酸化ナトリウム(0.062g、5mLの水中)の混合物を、20℃から25℃で16時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を水(10mL)で希釈し、希塩酸で酸性化した。生成物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、水(2×25mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させると表題の化合物が0.4g得られた。同様に、表2中の以下の化合物を、製造3に記載したものと類似の手段で製造した。
【0366】
表2
【0367】
【化27】

【0368】
【表6】

【0369】
【表7】

【0370】
【表8】

【0371】
【表9】

【0372】
製造4
【0373】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール(化合物番号64)
【0374】
【化28】

【0375】
リチウムアルミニウムハイドライド(465mg)を、テトラヒドロフラン(30mL)にエチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート(2.7g)を溶かした氷冷溶液に15分にわたり少しずつ加え、反応混合物を同じ温度で更に15分間攪拌した。硫酸ナトリウムの飽和水溶液を注意深く滴下して加え、反応を停止した。固体を濾過して除き、熱い酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。石油エーテル中の5から25%酢酸エチルを用いるシリカゲルのクロマトグラフに粗生成物をかけると、2.6gの表題生成物が得られた。
【0376】
同様に、製造4に記載したものと類似の手順に従い、表3および4中の以下の化合物を製造した。
【0377】
表3
【0378】
【化29】

【0379】
【表10】

【0380】
【表11】

【0381】
【表12】

【0382】
【表13】

【0383】
【表14】

【0384】
【表15】

【0385】
表4
【0386】
【化30】

【0387】
【表16】

【0388】
製造5
【0389】
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ}−フェニル]−プロパン(化合物番号84)
【0390】
【化31】

【0391】
ジメチルスルホキシド(10mL)に粉末化水酸化ナトリウム(250mg)を懸濁させた攪拌している懸濁液に、(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール(化合物番号64)(1.15g)を加え、室温で20分攪拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、ヨウ化エチル(0.5g)を加え、同じ温度で更に30分、次に窒素雰囲気中室温で17時間攪拌した。反応混合物を氷冷水に注ぎ、ジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル中5%酢酸エチルを用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけ、0.6gの表題化合物を得た。
【0392】
製造6
【0393】
2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−安息香酸(化合物番号89)
【0394】
【化32】

【0395】
工程1:メチル−2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−ベンゾエートの製造
【0396】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルメタンスルホナート(化合物番号91)(0.9g)をトルエン(10mL)に溶かした溶液に、炭酸カリウム(0.5g)を加え、次にサリチル酸メチル(0.25mL)を加え、反応混合物を3時間還流させた。反応混合物を室温まで放冷し、氷冷水に注いだ。これを酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を、水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、818mgの生成物が得られた。
【0397】
工程2:2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−安息香酸
【0398】
メチル−2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−ベンゾエート(518mg)をメタノール(10mL)に溶かした溶液に、水酸化ナトリウム(241mg)を水(5mL)に溶かした溶液を加え、反応混合物を室温で72時間攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させた。残留物を水(50mL)に溶解し、1NのHClで酸性化し、ジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、ジイソプロピルエーテルと石油エーテルの混合物から再結晶すると、345mgの生成物が得られた。
【0399】
製造7
【0400】
((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−酢酸(化合物番号87)
【0401】
【化33】

【0402】
工程1:エチル−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−アセテートの製造
【0403】
攪拌されている、水素化ナトリウム(189mg)のテトラヒドロフラン(10mL)50%懸濁液に、(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール(1.0g)を5mLのテトラヒドロフランに溶かした溶液を、10℃より低い温度で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を再度10℃より低い温度に冷却し、ブロモ酢酸エチル(1.75mL)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物を氷冷水(50mL)に注ぎ、ジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル中の7%酢酸エチルを用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、350mgの表題化合物および300mgの(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−ブロモアセテート(化合物番号90)を得た。
【0404】
【化34】

【0405】
工程2:((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−酢酸の製造
【0406】
製造6、工程2に記載したものと類似の手順に従い、表題化合物をエチル−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−アセテートから製造した。
【0407】
製造8
【0408】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート(化合物番号91)
【0409】
【化35】

【0410】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール(化合物番号64)(5.4g)をジクロロメタン(80mg)に溶かした溶液に、トリエチルアミン(3.0mL)を加え、10℃に冷却した。これに、メタンスルホニルクロライド(1.1mL)を滴下して加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、6.0gの表題化合物を得た。
【0411】
同様に、製造5−8に記載の手順に従い、適当な試薬および反応条件を利用して、表5中の以下の化合物を製造した。
【0412】
表5
【0413】
【化36】

【0414】
【表17】

【0415】
【表18】

【0416】
【表19】

【0417】
【表20】

【0418】
【表21】

【0419】
【表22】

【0420】
製造9
【0421】
2−エトキシ−1−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−3−ヒドロキシペンタン(化合物番号114)
【0422】
【化37】

【0423】
4−(ペンタン2−エトキシ−3−ヒドロキシ)−フェノール(700mg)をトルエン(5mL)に溶かした溶液にK2CO3(0.645g)を20−30℃で加えた。反応を還流温度で1時間攪拌した。反応混合物に、2−(2−フェニル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)エチルメタンスルホナート(878mg)を加えた。反応混合物を還流温度で36時間攪拌した。反応混合物を水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル:酢酸エチル(9:1)を溶離液として用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、157mgの純粋な生成物を得た。
【0424】
製造10
【0425】
2−エトキシ−1−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−3−エトキシペンタン(化合物番号115)
【0426】
【化38】

【0427】
4−(ペンタン2,3−ジエトキシ)−フェノール(403mg)をトルエン(5mL)に溶かした溶液にK2CO3(0.368g)を20−30℃で加えた。反応混合物を還流温度で1時間攪拌した。反応混合物に、2−(2−フェニル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)エチルメタンスルホナート(500mg)を加えた。反応混合物を還流温度で36時間攪拌した。反応混合物を水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、表題の粗化合物(206mg)を得た。粗生成物を、石油エーテル:酢酸エチル(9:1)を溶離液として用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、90mgの純粋な生成物を得た。
【0428】
同様に、製造9−10に記載のものに類似の方法により表6の以下の化合物を製造した。
【0429】
表6
【0430】
【化39】

【0431】
【表23】

【0432】
【表24】

【0433】
製造11
【0434】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド(化合物番号116)
【0435】
【化40】

【0436】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート(化合物番号91)(6.5g)をジメチルホルムアミド(30mL)に溶かした溶液に、アジ化ナトリウム(5.3g)を加え、反応混合物を4時間90℃に加熱した。反応混合物を25℃に冷却し、水に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物をメタノール(30mL)で粉末化すると、4.5gの表題化合物が得られた。
【0437】
同様に、製造11に記載のものと類似な手順により表7中の以下の化合物を製造した。
【0438】
表7
【0439】
【化41】

【0440】
【表25】

【0441】
【表26】

【0442】
【表27】

【0443】
製造12
【0444】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物番号134)
【0445】
【化42】

【0446】
酢酸エチルに10%パラジウム/チャーコール(450mg)を懸濁させたスラリーに、酢酸エチル(15mL)に(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド(化合物116)(4.5g)を溶かした溶液を加え、混合物を水素雰囲気中で17時間攪拌した。触媒を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させると、3.2gの表題化合物が得られた。
【0447】
製造13
【0448】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物番号134)
【0449】
【化43】

【0450】
ジクロロメタン(10mL)にN−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物番号152)(500mg)を溶かした溶液に、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(25mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウムの水溶液(50mL)で洗浄した。有機抽出液を炭酸カルシウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、300mgの表題化合物が得られた。
【0451】
製造14
【0452】
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピルアミン(化合物番号146)
【0453】
【化44】

【0454】
テトラヒドロフラン(25mL)に(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−2−イル)エトキシ]−フェニル}−1−アジドプロパン(2.4g)を溶かした氷冷溶液に、リチウムアルミニウムハイドライド(236mg)を15分にわたり少しずつ加え、反応混合物を同じ温度で更に3時間攪拌した。硫酸ナトリウムの飽和水溶液を、結晶性の白色固体が分離するまで、注意深く滴下して加えた。固体を濾過して除き、熱い酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル中の5から25%の酢酸エチルを用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、1.9gの表題化合物が得られた。
【0455】
製造15
【0456】
N−{(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル)−プロピル}−メタンスルホンアミド(化合物番号140)
【0457】
【化45】

【0458】
ジクロロメタン(5mL)に(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミン(200mg)を溶かした溶液に、トリエチルアミン(55mg)を加え、10℃に冷却した。これに、メタンスルホニルクロライド(0.042mL)を滴下して加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、227mgの粗生成物が得られた。粗生成物を、石油エーテル中の5から25%の酢酸エチルを用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、141mgの表題化合物が得られた。
【0459】
同様に、製造12−15に記載の手順に従い表8中の化合物を製造した。
【0460】
表8
【0461】
【化46】

【0462】
【表28】

【0463】
【表29】

【0464】
【表30】

【0465】
製造16
【0466】
N−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル)−アセトアミド(化合物番号151)
【0467】
【化47】

【0468】
ジクロロメタン(5mL)に(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物番号134)(100mg)を溶かした溶液に、トリエチルアミン(53mg)に続いて無水酢酸(40mg)を10℃で加え、同じ温度で2時間攪拌した。反応混合物を氷冷水に注ぎ、ジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、70mgの表題化合物が得られた。
【0469】
製造17
【0470】
N−tertブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ3−(4−ヒドロキシ−フェニル)プロピルアミン(化合物番号150)
【0471】
【化48】

【0472】
メタノール(100mL)に3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−N−tertブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−プロピルアミン(化合物149)(10.7g)を溶かした溶液に、メタノールに10%パラジウム/チャーコール(1.0g)を懸濁させたスラリーおよびギ酸アンモニウム(7.0g)を加え、混合物を窒素雰囲気中で2時間還流した。触媒を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物に水を加え、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出液を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、8.0gの表題化合物が得られた。
【0473】
製造18
【0474】
N−tertブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物152)
【0475】
【化49】

【0476】
ジメチルホルムアミド(15mL)中の2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エチルメタンスルホナート(1.0g)、N−tertブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピルアミン(化合物番号150)(1.0g)および炭酸カリウム(1.0g)の混合物を75℃で16時間攪拌した。反応混合物を25℃に冷却し、氷冷水に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル中の7%酢酸エチルを用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、1.3gの表題生成物が得られた。
【0477】
同様に、好適なアシル化剤を用い製造16−18に記載の手順に従い表9中の化合物を製造した。
【0478】
表9
【0479】
【化50】

【0480】
【表31】

【0481】
【表32】

【0482】
製造19
【0483】
(2S)−エトキシ−1−エチルスルファニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン(化合物番号161)
【0484】
【化51】

【0485】
テトラヒドロフラン(10mL)中の金属ナトリウム(150mg)とエタンチオール(0.49mL)の攪拌している混合物に、5mLのテトラヒドロフランに(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート(化合物番号91)(0.6g)を溶かした溶液を、10分にわたり滴下して加え、反応混合物を室温で15時間攪拌した。反応混合物を氷冷水に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル中の10−15%酢酸エチルを溶離液として用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、420mgの表題化合物が得られた。
【0486】
製造20
【0487】
(2S)−エトキシ−1−エチルスルホニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン(化合物番号162)
【0488】
【化52】

【0489】
アセトン(10mL)に(2S)−エトキシ−1−エチルスルファニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン(化合物番号161)(250mg)を溶かした氷冷溶液に、オキソン(900mg)を加え、反応混合物を同じ温度で2時間攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残留物を水に加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、石油エーテル中の15%酢酸エチルを溶離液として用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、85mgの表題化合物が得られた。
【0490】
製造21
【0491】
(3S)−エトキシ−4−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ブチロニトリル(化合物番号165)
【0492】
【化53】

【0493】
DMF(7.5mL)に(2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート(1.5g)を溶かした溶液にNaCN(0.247g)を20−30℃で加えた。反応混合物を85−90℃で18時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)に注ぎ、生成物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた抽出液を水(2×40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、1.2gの表題化合物が得られた。
【0494】
製造22
【0495】
(2S)−エトキシ−1H−テトラゾル−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン(化合物番号166)
【0496】
【化54】

【0497】
キシレン(15mL)中の(3S)−エトキシ−4−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ブチロニトリル(化合物番号165)(1.2g)に(Bu)3SnN3(1.27g)を20−30℃で加えた。反応を還流温度で18時間攪拌した。反応を20−30℃に冷却した。反応混合物を酢酸エチル(25mL)で希釈し、10%HCl(20mL)、水(3×25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させると、表題の粗化合物(1.1g)が得られた。粗生成物を、石油エーテル:酢酸エチル(9:1)を溶離液として用いるシリカゲルのクロマトグラフにかけると、52%の収率で700mgの純粋な生成物が得られた。
【0498】
同様に、好適なアシル化剤を用いて、製造19−22に記載の手順に従い表10中の化合物を製造した。
【0499】
表10
【0500】
【化55】

【0501】
【表33】

【0502】
【表34】

【0503】
製造23
【0504】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンの重硫酸塩(化合物番号167)
【0505】
【化56】

【0506】
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物番号134)(300mg)に、硫酸(77mg)を含むアセトン(3mL)の冷溶液を加え、0℃で30分間攪拌した。溶媒を窒素気流中で蒸発させ、残留物をジイソプロピルエーテルとともに攪拌すると、生成物が得られた(138mg)。
【0507】
製造24
【0508】
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピルアミンのシュウ酸塩(化合物番号173)
【0509】
【化57】

【0510】
イソプロピルアルコール(5mL)に溶かした(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピルアミン(化合物番号141)(200mg)の溶液に、シュウ酸二水和物(64mg)を加え、28℃で30分間攪拌した。分離した固形物を濾過し乾燥すると、表題化合物(140mg)が得られた。
【0511】
同様に、製造23−24に記載の手順に従い表11の化合物を製造した。
【0512】
表11
【0513】
【表35】

* 融点を補正していないので、±4℃の範囲で変動することがある。
【0514】
本発明の化合物は、トリグリセライド、総コレステロール、LDL、VLDLを低下させ、HDLを上昇させ、血清グルコースレベルを低下させた。これは、生体内動物実験により示された。
【0515】
A)化合物の生体内効力の証明
【0516】
1)スイスアルビノマウスにおける血清トリグリセライドおよび総コレステロールの低下活性
【0517】
オスのスイスアルビノマウス(SAM)を、Zydusアニマルハウスで育てた。これらの動物は全て、25±1℃で12時間の明暗周期下に保った。動物には、標準的な実験室飼料(NIN、Hyderabad、India)および水を制約なしに摂取させた。体重が20−30gの範囲のSAMを使用した。
【0518】
0.001から50mg/kg/日の用量で、被験化合物をスイスアルビノマウスに6日間経口投与した。0.25%CMC中に懸濁または化合物が水溶性である場合水中に溶解させた後、化合物を投与した。対照マウスは、ビヒクル(0.25%のカルボキシメチルセルロール;用量10ml/kg)で処理した。
【0519】
血液試料を、0日と、治療の6日目の薬物投与1時間後給餌状態で集めた。血液は、非ヘパリン化キャピラリーに集め、血清をトリグリセライドおよび総コレステロールについて分析した(Wieland,O.Methods of Enzymatic analysis.Bergermeyer,H.,O.編、1963、211−214ページ;Trinder,P. Ann. Clin. Biochem. 1969,6:24−27ページ)。血清トリグリセライドおよび総コレステロールの測定は市販のキットを用いて行った(Zydus−Cadila、Pathline、Ahmedabad、india)。
【0520】
計算式
トリグリセライド/総コレステロールの低下パーセンテージは、以下の式に従い計算した。
低下パーセンテージ(%)=
【0521】
【数1】

【0522】
0C=0日対照群の値
0T=0日治療群の値
TC=試験日対照群
TT=試験日治療群
【0523】
表1
スイスアルビノマウスにおけるトリグリセライド低下活性
【0524】
【表36】

【0525】
2)高コレステロール血症ラットモデルにおけるコレステロール低下活性
【0526】
Zydusアニマルハウスで育てられたオスのSprague Dawleyラットストックを、25±1℃で12時間の明暗周期下に保った。体重が100−150gの範囲のラットを実験に使用した。動物には、標準的な実験室飼料(NIN、Hyderabad、India)に混合した1%コレステロールおよび0.5%コール酸ナトリウムおよび水を制約なしに5日間与え、高コレステロール血症にさせた。実験の間動物には同じ食事を与えた[Petit D., Bonnefits M.T.,Rey CおよびInfante R.,Effects of ciprofibrate on liver lipids and lipoprotein synthesis in normal and hyperlipidemic rats,Atherosclerosis,74,215−225(1988)]。
【0527】
0.25%CMC中に懸濁または化合物が水溶性である場合水中に溶解させた後、0.03から50mg/kg/日の用量で、被験化合物を4日間経口投与した。対照群は、ビヒクル(0.25%のカルボキシメチルセルロール;用量10ml/kg)のみで処理した。
【0528】
血液試料を、給餌状態で0日および治療の6日目の薬物投与1時間後に集めた。血液は、非ヘパリン化キャピラリーを通して眼窩後部洞から集め、市販のキット(Zydus−Cadila、Pathline、Ahmedabad、India)を使用して血清試料をトリグリセライドおよび総コレステロールについて分析した。市販キットによる(Point Scientific、USA)LDLおよびHDL。LDLおよびVLDLコレステロールは、総コレステロール、HDLおよびトリグリセライドで得たデータから計算した。
【0529】
VLDLコレステロールの低下は以下の式により計算する。
【0530】
VLDLコレステロール(mg/dl)=総コレステロール−HDLコレステロール−LDLコレステロール
【0531】
表2
【0532】
【表37】

【0533】
iii)db/dbマウスモデルにおける血清グルコース低下活性
【0534】
同型接合型動物C57BL/KsJ−db/dbマウスは肥満で、高血糖症で、高インスリン血症で、インスリン抵抗性である(J.Clin.Invest.,85,962−967ページ,1990)一方で、異型接合型はやせており正常血糖である。同型接合型動物は、血糖値が十分に制御されていない場合ヒトの2型糖尿病に非常によく似ている。この種のモデルはヒトの2型糖尿病によく似ているので、本発明の化合物をこのモデルにおける抗糖尿病活性について試験した。
【0535】
本発明の化合物は、血清グルコースおよびトリグリセライドを低下させる活性を示した。
【0536】
アメリカ合衆国のJackson Laboratoryから調達した、体重が40から60グラムの範囲の8から14週齢のオスのC57BL/KsJ−db/dbマウスを実験に使用した。
【0537】
被験化合物を0.25%カルボキシメチルセルロール中に懸濁または化合物が水溶性である場合水中に溶解させ、0.001mgから50mg/kgの用量で、6体の動物を含む試験群に6日間毎日口から強制的に投与した。対照群には、ビヒクル(用量10ml/kg)を与えた。6日目に、薬物投与の1時間後に、血液を眼窩後部洞から集め、市販のキット(Zydus−Cadila、Pathline、Ahmedabad、India)を使用して血清をグルコースおよびトリグリセライドについて分析した。被験化合物の血清グルコースおよびトリグリセライドの低下活性は以下の式により計算した。
【0538】
血清グルコース低下活性(%)=
【数2】

【0539】
0C=0日対照群の値
0T=0日治療群の値
TC=試験日対照群
TT=試験日治療群
【0540】
【表38】

【0541】
本発明の上述の化合物のいずれにも有害作用は見られなかった。本発明の化合物は、使用した実験動物において、良好な血清グルコース、脂質およびコレステロール低下活性を示した。NIDDM、心臓血管疾患、脳卒中、高血圧、肥満など高脂血症、高コレステロール血症、高インスリン血症、高血糖症により起こる疾病は互いに関連があるので、これらの疾病の試験/予防にこれらの化合物は有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物であって、
【化1】

上式において、「A」が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル基から選択される置換または非置換の基を表し;「n」が1−3の整数であるが、Aが置換または非置換のフェニル基である場合、Arが二価フェニル基を表さないという条件があり;「X」が酸素またはイオウを表し;
「Ar」が置換または非置換の単環または縮合二価芳香族、複素芳香族または複素環基を表し;
1およびG2が同じでも異なっていてもよく、独立に、NR12、OR1、SR1、S(O)R3、S(O)23、N3、CN、COOH、テトラゾリル基を表し;R1およびR2が同じでも異なっていてもよく、独立に、水素、直鎖または分岐(C1−C8)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノカルボニル、アラルキル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヘテロアラルキルアミノカルボニル、ヘテロサイクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルオキシカルボニル、ヘテロサイクロ(登録商標)キシカルボニル基から選択される置換または非置換の基またはR3がアルキル、アリール、ポリハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール基から選択される置換または非置換の基を表すSO23を表し;G3が、水素あるいは(C1−C8)アルキルまたは(C3−C7)シクロアルキル基を表す一般式(I)の化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物。
【請求項2】
「A」、R1、R2およびR3にある置換基が同じでも異なっていてもよく、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル、あるいはアミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から選択される置換または非置換の基から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
「A」のいかなる置換基にある好適な置換基が同じでも異なっていてもよく、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミルあるいはアミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から選択される置換または非置換の基から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
「Ar」が置換または非置換の単環または縮合芳香族または複素芳香族または複素環基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
「Ar」により表される基にある置換基が、置換または非置換の直鎖または分岐アルキル、アルコキシ、チオアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アシル、アミノ、アシルアミノ、チオあるいはカルボン酸またはスルホン酸およびそれらの誘導体、ホスホン酸およびそれらの誘導体を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
以下から選択される、請求項1に記載の化合物:
3−(6−ベンジルオキシ−ナフタレン−2−イル)−2−エトキシ−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−{4−(4−ヒドロキシ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル−メトキシ)−フェニル}−プロパン−1−オール;
2−ヒドロキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−(フェノキサジン−10−イル)−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
3−[4−(2−(カルバゾル−9−イル)−エトキシ)−フェニル]−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
3−{4−[2−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−(インドル−1−イル)−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−(フェノチアジン−10−イル)−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパン−1−オール;
3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−2−フェニルスルファニル−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(メチル−ピリジン−2−イル−アミノ)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オールおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オールおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(4−メチルスルファニル−フェニル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
(3S)−エトキシ−4−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−ブタン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(4−メチルスルファニル−フェニル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
(2S)−アミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オールおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(ベンゾフラン−2−イル)−ピロル−1−イル]エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾル−2−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−3−フェニル−イソキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシ−エトキシ]−フェニル}−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−ベンゾイミダゾル−1−イル−エトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン−1−オール;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン−1,2−ジオール;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ}−フェニル]−プロパン;
2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−エタノール;
2−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−安息香酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルブロモアセテート;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−1−イル)エトキシ}フェニル]−プロパン;
1−プロポキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)エトキシ}−フェニル]−プロパン;
2−((2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロポキシ)−安息香酸およびその薬学的に許容される塩;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−1−フェノキシプロパン;
(2S)−エトキシ−1−エチルスルフィニル−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロパン;
(2S)−エトキシ−1−エチルスルファニル−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロパン;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−1−イソプロポキシプロパン;
(3S)−エトキシ−4−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ブチロニトリル;
(2S)−エトキシ−1H−テトラゾール−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
2−エトキシ−1−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ペンタン−3−オール;
2,3−ジエトキシ−1−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−ペンタン;
2−エトキシ−1−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−ペンタン−3−オール;
2,3−ジエトキシ−1−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−ペンタン;
((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロポキシ)−酢酸およびその薬学的に許容される塩;
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(2S)−エトキシ−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−1−メトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(4−メチルスルファニル−フェニル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパン;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−1−エトキシプロパン;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−(4−メチルフェニル)−スルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル−(4−メチルフェニル)−スルホナート;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾル−2−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
(2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−1−プロポキシプロパン;
1−エトキシ−(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−3−フェニル−イソキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパン;
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル−メタンスルホナート;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−{3−メチル−3H−キナゾリン−4−オン−2−イルメトキシ}−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル)−イソプロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(2S)−エトキシ−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ}−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミン;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
N−((2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル)−メタンスルホンアミド;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−エチルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−イソプロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミンおよびその薬学的に許容される塩;
N−[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド;
N−エトキシカルボニル−((2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル)アミン;
N−ベンジルオキシカルボニル−((2S)−エトキシ−3−{4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル}−プロピル)アミン;
N−[(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピル]−アセトアミド;
(2S)−ヒドロキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(2S)−エトキシ−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−2−(tert−ブチルジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシ−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(メチル−ピリジン−2−イル−アミノ)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
(2S)−ヒドロキシ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−メトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
(2S)−アミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−アミノ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−メトキシ]−フェニル}−プロピルアジドおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
(2S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル−エトキシ)−フェニル]−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−メチル−5−ベンゾフラン−2−イル−ピロル−1−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアジド;
N−ベンジルオキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン;
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン;
N−tert−ブトキシカルボニル−3−{4−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロピルアミン;
N−((2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピル)−アセトアミド;
3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−プロピルアミン;
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピルアミン;
N−tert−ブトキシカルボニル−(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピルアミン;
(2S)−エトキシ−1−エチルスルファニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン;
(2S)−エトキシ−1−エチルスルホニル−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパン。
【請求項7】
以下の工程のいずれかを単独または組み合わせて含む、請求項1に記載の式(I)の化合物を製造する方法:
a)
1.式(III)の化合物を式(I)の化合物へ変換する工程;
【化2】

2.所望により、上記で得られた式(1a)の化合物を式(1b)の化合物へ変換する工程;
【化3】

3.所望により、上記で得られた式(1b)の化合物を式(1c)の化合物へ変換する工程;
【化4】

4.所望により、上記で得られた式(1b)の化合物を式(1d)の化合物へ変換する工程;
【化5】

5.所望により、上記で得られた式(1b)の化合物を式(1e)の化合物へ変換する工程;
【化6】

b)
1.式(III)の化合物を式(1f)の化合物へ変換する工程;
【化7】

2.所望により、上記で得られた式(1f)の化合物を式(1g)の化合物へ変換する工程;
【化8】

3.あるいは、所望により、上記で得られた式(1d)の化合物を式(1f)の化合物へ変換する工程;
【化9】

上式において、式(1b)、(1c)、(1d)、(1e)、(1f)および(1g)の化合物は全て、A、X、Ar、G1、R1、R2が請求項1に定義したとおりでありG2がそれぞれOH、OR1、SR1、N3、CN、NH2、NR12を表す、式(I)の化合物を表す。
【請求項8】
以下の工程のいずれかを単独または組み合わせて含む、請求項1に記載の式(I)の化合物を製造する方法:
1.式(IV)の化合物を式(V)の化合物と反応させる工程;
【化10】

2.式(IV)の化合物を式(Va)の化合物と反応させて式(Ig)の化合物を得る工程;
【化11】

3.式(IV)の化合物を式(Vb)の化合物と反応させて式(Ib)の化合物を得る工程;
【化12】

4.式(Ib)の化合物を式(Ia)の化合物に変換する工程;
【化13】

上式において、式(1b)、(1a)、(1f)の化合物は全て、A、X、Ar、G1、R1、R2が請求項1に定義したとおりであり、「L」がハロゲン、メシラート、トシラートおよびトリフラートから選択される脱離基を表し、G2がOH、OR1、NR12を表す、式(I)の化合物を表す。
【請求項9】
式(IIIa)の新規化合物であって、「A」が、置換または非置換の直鎖または分岐(C1−C12)アルキル、置換または非置換の単環または縮合ヘテロアリールまたは複素環基から選択される1つまたは2つの置換基により置換されている4−オキサゾリル基を表し;「Ar」が非置換フェニルを表し;G1がOR1またはSR1を表すが、前式においてR1が水素、パーフルオロ(C1−C12)アルキル、あるいは直鎖または分岐(C1−C12)アルキル、シクロ(C1−C12)アルキル、アリール、アラ(C1−C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラ(C1−C12)アルキル、ヘテロサイクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニルまたはアシル基から選択される置換または非置換の基を表し;R4が、OH、アルコキシまたはアリールオキシ、アラルコキシまたはNR12基を表すが、前式においてR1およびR2が同じでも異なっていてもよく、独立に水素、直鎖または分岐(C1−C8)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノカルボニル、アラルキル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヘテロアラルキルアミノカルボニル、ヘテロサイクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルオキシカルボニル、ヘテロサイクロ(登録商標)キシカルボニル基から選択される置換または非置換の基またはSO23を表すが、前式においてR3が、アルキル、アリール、ポリハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール基から選択される置換または非置換の基を表し;「n」が1−3の整数であり;XがOまたはSを表す新規化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性形、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物。
【化14】

【請求項10】
「A」にある置換基の置換が、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミルあるいはアミジノ、グアニジノ、ヒドラジノ、アルキル、ハロアルキル、パーハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、パーハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロサイクリルオキシ、ヘテロサイクリルアルコキシ、ヘテロサイクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、モノ置換またはジ置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸ならびにエステルおよびアミドなどその誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸およびその誘導体、ホスホン酸およびその誘導体から選択される置換または非置換の基から選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
以下から選択される、請求項9に記載の化合物:
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチルチオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル3−[4−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−(2S)−エトキシ−プロパノアート;
エチル3−{4−[2−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[3−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−プロポキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロパノアート;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−4−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−{2−(5−メチル−2−ピリジン−3−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ}−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
エチル(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロパノアートおよびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−チオフェン−3−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
3−[4−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−(2S)−エトキシ−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
3−{4−[2−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−(2S)−エトキシ−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(2−フラン−2−イル−5−メチル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[2−(5−メチル−2−キノリン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[3−(5−メチル−2−チオフェン−2−イル−オキサゾル−4−イル)−プロポキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−ベンゾフラン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−{4−[5−メチル−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−オキサゾル−4−イルメトキシ]−フェニル}−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
(2S)−エトキシ−3−(4−{2−[5−メチル−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−オキサゾル−4−イル]−エトキシ}−フェニル)−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
2(S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−2−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
2(S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−4−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩;
2(S)−エトキシ−3−[4−(5−メチル−2−ピリジン−3−イル−オキサゾル−4−イルメトキシ)−フェニル]−プロピオン酸およびその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
式(I)の化合物の製造用の中間体として好適な、請求項9−11に記載の化合物。
【請求項13】
以下の工程を含む、請求項9−11のいずれかに記載の式(IIIa)の化合物を製造する方法:
1.「A」が、置換または非置換の直鎖または分岐(C1−C12)アルキル、置換または非置換の単環または縮合ヘテロアリールまたは複素環基から選択される1つまたは2つの置換基により置換されている4−オキサゾリル基を表し;「n」が1−3の整数を表し;「L」がハロゲン、メシラート、トシラートおよびトリフラートから選択される脱離基を表す式(IVa)の化合物を、Xが酸素またはイオウを表し;「Ar」が非置換フェニルを表し;G1がOR1またはSR1を表すが、前式においてR1が水素、パーフルオロ(C1−C12)アルキル、あるいは直鎖または分岐(C1−C12)アルキル、シクロ(C1−C12)アルキル、アリール、アラ(C1−C12)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラ(C1−C12)アルキル、ヘテロサイクリル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニルまたはアシル基から選択される置換または非置換の基を表し;R4が、OH、アルコキシまたはアリールオキシ、アラルコキシまたはNR12基を表すが、前式においてR1およびR2が同じでも異なっていてもよく、独立に水素、直鎖または分岐(C1−C8)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノカルボニル、アラルキル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、ヘテロアラルキルアミノカルボニル、ヘテロサイクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルオキシカルボニル、ヘテロサイクロ(登録商標)キシカルボニル基から選択される置換または非置換の基またはSO23を表すが、前式においてR3が、アルキル、アリール、ポリハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール基から選択される置換または非置換の基を表す式(Vc)の化合物と反応させる工程;
【化15】

2.R4がアルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシまたはNR12基を表し、R1およびR2がすでに定義したとおりである式(IIIa)の化合物を任意に加水分解し、R4がOHを表す式(IIIa)の更なる化合物にする工程。
【請求項14】
上記の請求項に記載の式(I)または(IIIa)の化合物および薬学的に許容される基剤、希釈剤、賦形剤または溶媒和物を含む薬剤組成物。
【請求項15】
錠剤、カプセル、粉末、顆粒、シロップ、溶液または懸濁液の形態である、請求項14に記載の薬剤組成物。
【請求項16】
必要のある患者に一緒に投与しても、相乗的に作用するような期間内に投与してもよいスルホニル尿素、ビグアニド、アンギオテンシンII阻害剤、アスピリン、α−グリコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、インスリン、β−シトステロール阻害剤、HMG CoA還元酵素阻害剤、フィブラート、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポールまたはプロブコールと組み合わせた、請求項14または15に記載の薬剤組成物。
【請求項17】
HDLコレステロールレベルを任意に上昇させながら、血漿中の血漿グルコース、トリグリセライド、総コレステロール、LDL、VLDLまたは遊離脂肪酸を低下させる方法は、請求項1〜14に定義の式(I)または(IIIa)の化合物および薬学的に許容される基剤、希釈剤、賦形剤または溶媒和物をその必要のある患者に投与することを含む。
【請求項18】
式(I)または(IIIa)の化合物が、必要のある患者に一緒に投与しても、相乗的に作用するような期間内に投与してもよいHMG CoA還元酵素阻害剤、フィブラート剤、ニコチン酸、コレスチラミン、コレスチポールまたはプロブコールと組み合わせて与えられる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記請求項に定義の化合物および薬学的に許容される基剤、希釈剤または賦形剤または溶媒和物をその必要のある患者に投与することを含む、血漿中の血糖、トリグリセライド、コレステロールまたは遊離脂肪酸を低下させる方法。
【請求項20】
前記請求項に定義されている、有効で非毒性な量の式(I)または(IIIa)の化合物をその必要のある患者に投与することを含む方法であって、高脂血症、高コレステロール血症、高血糖症、肥満、耐糖能異常、レプチン抵抗性、インスリン抵抗性、糖尿病合併症により起こる疾病を予防または治療する方法。
【請求項21】
インスリン抵抗性が基礎にある病態生理機構である疾病であって、2型糖尿病、耐糖能異常、脂質代謝異常、高血圧、肥満、アテローム性動脈硬化、高脂血症、冠状動脈疾患、心臓血管疾患、腎臓病、微量アルブミン尿症、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、内皮細胞機能不全、乾癬、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、認知症、末期腎臓疾患、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、筋硬直性ジストロフィー、膵炎、動脈硬化、黄色腫またはガンなどの疾病を治療する方法であって、前記請求項に定義されている、有効で非毒性な量の式(I)または(IIIa)の化合物をその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項22】
前記請求項のいずれかに記載されている疾病の治療に好適な薬剤の製造に対する、前記請求項に定義されている式(I)または(IIIa)の化合物の利用。

【公表番号】特表2006−514976(P2006−514976A)
【公表日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−570329(P2004−570329)
【出願日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【国際出願番号】PCT/IN2003/000358
【国際公開番号】WO2004/046119
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(304023824)カディラ ヘルスケア リミティド (12)
【Fターム(参考)】