説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】 小型化を図ることができる半導体装置を提供する。また、放熱効率を向上させた半導体装置を提供する。
【解決手段】 配線基板10の裏面にGND用外部配線12を形成する。そして、このGND用外部配線12に接続する複数のビア18を、配線基板10を貫通するように形成し、配線基板10の主面にHBTを含む高消費電力の第1の半導体チップ19を実装する。第1の半導体チップ19のエミッタバンプ電極19bは、第1の半導体チップ19内に形成された複数のHBTのエミッタ電極に共通接続しており、HBTが並んだ方向に延在している。第1の半導体チップ19は、この延在したエミッタバンプ電極19bに複数のビア18が接続するように配線基板10に実装されている。また、第1の半導体チップ19上に第1の半導体チップ19より発熱量の少ない第2の半導体チップ21を搭載して配線基板10の小型化を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(HBT:Heterojunction Bipolar Transistor)を含む半導体装置およびその製造技術に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、ガリウム砒素(GaAs)などのIII−V族化合物半導体を使用した半導体素子がある。化合物半導体はシリコン(Si)に比べて移動度が大きく、半絶縁性結晶が得られる特徴を有する。また、化合物半導体は、混晶を作ることが可能であり、ヘテロ接合を形成することができる。
【0003】
ヘテロ接合を使用した半導体素子として、ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(以下、HBTという)がある。このHBTは、ガリウム砒素をベース層に用い、インジウムガリウムリン(InGaP)またはアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)などをエミッタ層に用いたバイポーラトランジスタである。すなわち、HBTは、ベース層とエミッタ層で異なる半導体材料を使用してヘテロ接合を形成したバイポーラトランジスタである。
【0004】
このヘテロ接合により、ベースエミッタ接合におけるエミッタの禁制帯幅をベースの禁制帯幅より大きくすることができる。したがって、エミッタからベースへのキャリアの注入をベースからエミッタへの逆電荷のキャリアの注入に比べて極めて大きくすることができるので、HBTの電流増幅率は極めて大きくなる特徴がある。
【0005】
HBTは、上記したように電流増幅率が極めて大きくなることから、例えば、携帯電話機に搭載される高周波増幅装置(パワーアンプモジュール)に使用されている。パワーアンプモジュールでは、HBTを形成した半導体チップが配線基板に実装されている。
【0006】
特許文献1には、HBTを形成した半導体チップを配線基板に実装する際、HBTの電極にかかる圧力を低減するとともに、取り出し電極とパッケージ基体(配線基板)とを確実に接触させて半導体装置の信頼性向上を図る技術が記載されている。
【0007】
具体的には、複数のHBTの各エミッタ電極を共通接続するエミッタ取り出し電極が形成されている。そして、このエミッタ取り出し電極のうち、各エミッタ電極の上部にある領域に窪みを設けている。これにより、エミッタ取り出し電極をパッケージ基体に接触させるフリップチップ実装時に、窪みによりエミッタ電極にボンディング圧力がかからないようにしている。
【特許文献1】特開2001−244274号公報(第5頁〜第6頁、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、携帯電話機などの通信端末機器には多くの電子部品が組み込まれており、そのうち、携帯電話機の送信部に組み込まれるパワーアンプモジュールにおいては、急速な小型・高機能化が進んで来ている。
【0009】
携帯電話機の通信方式としては、例えばCDMA(Code Division Multiple Access 符合分割多元接続)方式やGSM(Global System for Mobile Communication)方式がある。特にCDMAの分野において、パワーアンプモジュールのサイズは、現状では縦6mm、横6mmであるが、次世代のパワーアンプモジュールでは縦4mm、横4mmのサイズが主流となると想定される。一方、GSMの分野からも機能は同じで、サイズの小型化を図る要求がでてきている。このようにパワーアンプモジュールの小型化が進むと、半導体チップと配線基板を電気接続するワイヤボンド領域も取れなくなりつつある。
【0010】
ここで、HBTは、例えば、上記したように携帯電話機に搭載されるパワーアンプモジュールに使用されるが、このパワーアンプモジュールは、例えば3段階の増幅回路とこれらの増幅回路を制御する制御回路を含んでいる。そして、3段階の増幅回路のうち高増幅率が要求される終段(3段目)の増幅回路にHBTが使用されている。
【0011】
パワーアンプモジュールに含まれる3段階の増幅回路と制御回路とは、1つの半導体チップに形成されてはおらず、2つの半導体チップに分かれて形成されている。すなわち、2段目と終段の増幅回路が化合物半導体よりなる第1の半導体チップに形成され、制御回路と初段の増幅回路がシリコンよりなる第2の半導体チップに形成されている。そして、これら第1の半導体チップと第2の半導体チップは、配線基板に2次元状に(平面状に)実装され、ワイヤボンディングによって配線基板と電気接続されている。
【0012】
したがって、上記した平面構造では、パワーアンプモジュールの小型化を図ることが困難になる問題点がある。
【0013】
また、HBTを形成した第1の半導体チップは、素子形成面とは反対側の面を配線基板に向けて実装されている。すなわち、第1の半導体チップは素子形成面を上にしたフェイスアップで実装されている。このため、HBTなどの素子で発生した熱は、第1の半導体チップ中を通って第1の半導体チップの裏面に伝わる。それから、配線基板に熱が伝わった後、熱は配線基板を貫通するように形成されている放熱ビアを通って配線基板の裏面へ伝わって放熱される。
【0014】
ここで、第1の半導体チップは化合物半導体より形成されているが、化合物半導体はシリコンに比べて熱伝導率が悪い。すなわち、HBTなどの素子で発生した熱の放熱効率が悪い。したがって、放熱効率を高めるために、第1の半導体チップの厚さを約80μm程度に薄くしなくてはならず、第1の半導体チップのコスト高になっている。また、薄くした第1の半導体チップの取り扱いが困難になるという問題点がある。
【0015】
本発明の目的は、小型化を図ることができる半導体装置を提供することにある。
【0016】
また、本発明の他の目的は、放熱効率を向上させた半導体装置を提供することにある。
【0017】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0019】
本発明による半導体装置は、(a1)複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタと、(a2)前記複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタの各エミッタ電極を共通接続して所定方向に延在するエミッタバンプ電極とを有する第1の半導体チップと、(b)前記第1の半導体チップを実装する配線基板とを備え、前記エミッタバンプ電極は、前記配線基板を貫通するように設けられた複数のビアに接続しているものである。
【0020】
また、本発明による半導体装置の製造方法は、(a)半導体ウェハのチップ領域に複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタを形成する工程と、(b)前記複数のへテロ接合型バイポーラトランジスタの各エミッタ電極を共通接続するエミッタ配線を形成する工程と、(c)前記エミッタ配線上に延在したエミッタバンプ電極を形成する工程と、(d)前記半導体ウェハを第1の半導体チップに個片化する工程と、(e)前記第1の半導体チップを配線基板に実装する工程とを備え、前記(e)工程は、前記第1の半導体チップに形成されている前記エミッタバンプ電極を、前記配線基板に設けられた複数のビアに接続するように、前記第1の半導体チップを前記配線基板に実装するものである。
【発明の効果】
【0021】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0022】
半導体装置の小型化を図ることができる。また、半導体装置の放熱効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0024】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0025】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0026】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0027】
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
本実施の形態は、例えば、携帯電話機などに搭載されるパワーアンプモジュール(半導体装置)に本発明を適用したものである。
【0030】
図1は、本実施の形態のパワーアンプモジュールにおける高周波増幅器の回路ブロックを示したものである。図1を参照しながら、高周波増幅器の回路ブロックについて説明する。図1において、高周波増幅器は、制御回路1、増幅器2a〜2cおよび増幅器3a〜3cを有している。この高周波増幅器は、2種類の周波数帯域の信号を増幅できるようになっている。すなわち、一方は、第1の周波数を利用したGSM(Global System for Mobile Communication)方式であり、周波数帯域として880MHz〜915MHzを使用している信号を増幅できるようになっている。また、他方は、第2の周波数を利用したDCS(Digital Communication System 1800)方式であり、周波数帯域として1710MHz〜1785MHzを使用している信号を増幅できるようになっている。
【0031】
上記した高周波増幅器の中にある制御回路1は、制御信号を入力し、入力した制御信号に基づいて、増幅器2a〜2cおよび増幅器3a〜3cの各増幅器を制御するように構成されている。この制御回路1は、増幅器2a〜2cを制御する制御信号(Vcontrol(GSM))と増幅器3a〜3cを制御する制御信号(Vcontrol(DCS))とをそれぞれ別に入力することができるようになっており、増幅器2a〜2cを使用する場合は、Vcontrol(GSM)に基づいて制御し、増幅器3a〜3cを使用する場合は、Vcontrol(DCS)に基づいて制御するようになっている。このようにして、本実施の形態の高周波増幅器は、2種類の周波数帯域における信号の増幅を制御している。制御回路1は、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などから構成されている。
【0032】
増幅器2a〜2c(第1回路)は、GSM方式の入力電力(入力信号)Pin(GSM)を入力し、この入力電力Pin(GSM)を3段階にわたって増幅するように構成されている。すなわち、入力電力Pin(GSM)をまず増幅器2aで増幅した後、増幅器2aで増幅した電力を増幅器2bで増幅する。そして、増幅器2bで増幅した電力は、終段の増幅器2cで増幅された後、高周波増幅器から出力される。このように、増幅器2a〜2cでは、GSM方式による電力を増幅することができるようになっている。
【0033】
ここで、増幅器2a〜2cのうち初段に使用される増幅器2aの増幅部(増幅回路)は、ノイズを低減することが要求され、例えばMOSFETから構成される。一方、終段に使用される増幅器2cの増幅部(増幅回路)は、高増幅率が要求されることから、例えばHBTから構成される。このため、制御回路1や初段に使用される増幅器2aの消費電力は数十ミリワットであるのに対し、終段に使用される増幅器2cの消費電力は数ワットである。なお、中段に使用される増幅器2bは、例えばMOSFETやHBTのどちらを使用してもよく、消費電力は数百ミリワットである。
【0034】
同様に、増幅器3a〜3c(第2回路)は、DCS方式の入力電力(入力信号)Pin(DCS)を入力して、3段階にわたって増幅するように構成されている。すなわち、入力電力Pin(DCS)を増幅器3aで増幅した後、さらに増幅器3bで増幅する。続いて、増幅器3bで増幅された電力は、増幅器3cでさらに増幅された後、高周波増幅器から出力される。このように増幅器3a〜3cでは、DCS方式による電力を増幅することができるようになっている。
【0035】
なお、上述した増幅器2a〜2cと同様に、初段に使用される増幅器3aの増幅部は、例えばMOSFETから構成され、終段に使用される増幅器3cの増幅部は、例えばHBTから構成される。
【0036】
このように構成された高周波増幅器は1つのチップに形成されているのではなく、2つのチップに分けて形成されている。すなわち、相対的に発熱量の多い2段目と終段の増幅器2b、2c、3b、3cの増幅部は化合物半導体より形成された第1の半導体チップに形成され、相対的に発熱量の少ない制御回路1と初段の増幅器2a、3aの増幅部は第2の半導体チップに形成されている。
【0037】
次に、上記した高周波増幅器を含むパワーアンプモジュールAの構造について説明する。図2は本実施の形態におけるパワーアンプモジュールAの構造を示した断面図である。図2において、本実施の形態の半導体装置であるパワーアンプモジュールAは、まず、外観的な構造を見ると、四角形の配線基板10と、この配線基板10の表面(主面)上に重ねて形成された封止部23と、配線基板10の裏面に設けられた複数の外部配線11およびGND用外部配線12を有している。
【0038】
このパワーアンプモジュールAは、その組み立てにおいて、複数の配線基板10が並んで成る多数個取り基板上に、半導体チップを含む電子部品を搭載し、その後、搭載した電子部品を覆うよう一定の高さの封止部23を樹脂により形成する。そして、封止部23を形成した多数個取り基板を縦横に切断分離して一度に複数のパワーアンプモジュールAを形成する。このことから、配線基板10の側面と封止部23の側面は一致し、封止部23の端部は、配線基板10の端部より外側に位置していない構造になる。
【0039】
配線基板10は、例えばプリント配線基板から構成されており、複数の誘電体層(絶縁層)を貼り合せた構造をしている。この配線基板10には、表面(主面)や裏面および内部に所定の配線が形成されているとともに、配線基板10の表面に形成された一部の配線と配線基板10の裏面に形成された一部の配線とは、配線基板10の厚さ方向に延在するビア18を介して電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、誘電体層は5層となっているが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0040】
次に、パワーアンプモジュールAの詳細な構成について説明する。図2において、パワーアンプモジュールAにおける配線基板10の表面には、配線13、15〜17が形成されており、配線13に接続するようにチップ部品14が形成されている。このチップ部品14は例えば抵抗、インダクタンス素子、コンデンサなどの受動部品から構成され、接続端子14aによって配線基板10の表面に形成された配線13と電気接続している。このチップ部品14に使用されている受動部品は、例えば、図1に示した増幅器2a〜2c内に設けられた整合回路やコンデンサである。例えば、増幅器2aの入力部には、整合回路とコンデンサが直列に接続されており、このコンデンサへ増幅部(増幅回路)にあるMOSFETのゲート電極が接続されている。また、HBTを増幅部として備える増幅器2cにおいては、入力部に整合回路とコンデンサが直列に接続されており、このコンデンサへ増幅部(増幅回路)にあるHBTのベース電極が接続されている。
【0041】
整合回路は、例えば、それぞれの増幅器2a〜増幅器2c間のインピーダンス整合をとるためのインダクタンス素子として機能するマイクロストリップ線路である。そして、整合回路のそれぞれと直列に接続されたコンデンサは、例えば、電源電圧とゲートバイアス電圧との直流電圧を遮断する機能を有している。
【0042】
また、配線16は、配線基板10の中に形成されたビア18を介して、配線基板10の裏面に形成されているGND用外部配線12に接続している。ビア18は、金属などの導体から形成され、例えば銅とタングステンとの合金から形成されている。
【0043】
さらに、配線基板10の表面上には、第1の半導体チップ19が実装され、この第1の半導体チップ19上に接着剤20を介して第2の半導体チップ21が搭載されている。すなわち、第1の半導体チップ19にはコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cが形成されており、これらのコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cを介して、第1の半導体チップ19は、配線基板10の表面に形成された配線15〜17と電気接続している。例えば、コレクタバンプ電極19aは、配線15と電気接続しており、エミッタバンプ電極19bは、配線16と電気接続している。したがって、エミッタバンプ電極19bは、配線16およびビア18を介して、配線基板10の裏面に形成されたGND用外部配線12と接続している。
【0044】
このように、第1の半導体チップ19は、素子形成面を下側に向けた状態(フェイスダウン)で配線基板10に実装されている。そして、第1の半導体チップ19にある面のうち、配線基板10に実装する面とは反対側の面(上面)には第2の半導体チップ21が接着剤20を介して搭載されている。この第2の半導体チップ21は、素子形成面を上にした状態(フェイスアップ)で搭載され、この第2の半導体チップ21と配線基板10とは、ワイヤ22によって電気接続されている。また、本実施の形態におけるパワーアンプモジュールAは、配線基板10上に実装されたチップ部品14、第1の半導体チップ19および第2の半導体チップ21を覆うように樹脂よりなる封止部23が形成されている。
【0045】
第1の半導体チップ19には、図1で示した回路のうち2段目の増幅器2b、3bと終段の増幅器2c、3cの増幅部が形成されている。すなわち、第1の周波数(GSM方式)で動作する増幅器2b、2cの増幅部と第2の周波数(DCS方式)で動作する増幅器3b、3cの増幅部が形成されている。ここで、上述したように、第1の半導体チップ19は化合物半導体から形成され、増幅器2c、3cにはHBTが使用されている。このため、第1の半導体チップ19の消費電力は相対的に大きく、その発熱量も相対的に多くなる。
【0046】
図2に示すように、第1の半導体チップ19にはコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cが形成されているが、例えば、コレクタバンプ電極19aは、複数のHBTのコレクタ電極に共通接続され、エミッタバンプ電極19bは複数のHBTのエミッタ電極に共通接続されている。そして、ベースバンプ電極19cは、例えば、複数のHBTのベース電極に共通接続されている。したがって、HBTのエミッタ電極はエミッタバンプ電極19bに接続されているため、HBTのエミッタ電極は、エミッタバンプ電極19bおよびビア18を介して、配線基板10の裏面に形成されているGND用外部配線12に接続されていることになる。
【0047】
このように、第1の半導体チップ19を配線基板10にフェイスダウンで実装するとともにHBTのエミッタ電極を、エミッタバンプ電極19bおよびビア18を介してGND用外部配線12に接続することにより、HBTで発生した熱の放熱効率を向上することができる。
【0048】
従来、HBTを形成した化合物半導体よりなる半導体チップは、配線基板に対して、素子形成面を上にしたフェイスアップで実装されている。このため、HBTで発生した熱は、半導体チップの主面から、化合物半導体より形成されている半導体チップを通り半導体チップの裏面(配線基板との実装面)へ伝わっている。そして、半導体チップの裏面へ伝わった熱は配線基板に形成されたビアを介して配線基板の裏面へと伝わる。しかし、化合物半導体は、シリコンに比べて熱伝導率が悪いため、化合物半導体よりなる半導体チップの主面から裏面への熱伝導が悪くなっている。したがって、化合物半導体よりなる半導体チップの厚さを約80μm程度に薄くする必要があり、コストが高くなるとともに薄くなった半導体チップの取り扱いにも注意を払う必要があった。
【0049】
そこで、本実施の形態では、複数のHBTを形成した第1の半導体チップ19を配線基板10にフェイスダウンで実装するとともに複数のHBTのエミッタ電極を、エミッタバンプ電極19bおよびビア18を介してGND用外部配線12に接続することにより、HBTで発生した熱の放熱効率を向上させている。すなわち、HBTで発生した熱の大部分は、エミッタ電極を通ってエミッタバンプ電極19bへ伝わり、エミッタバンプ電極19bへ伝わった熱は、ビア18を介して配線基板10の裏面に形成されたGND用外部電極12に伝わり放熱される。このように、第1の半導体チップ19の素子形成面から直接、配線基板10へ熱が伝わるようにしている。言い換えれば、第1の半導体チップ19の素子形成面から第1の半導体チップ19の裏面への経路が熱の主要な拡散経路にならないようにしている。つまり、熱伝導率の悪い第1の半導体チップ19内を熱の主要な拡散経路としないことにより、HBTで発生した熱の放熱効率を向上させているのである。したがって、第1の半導体チップ19の厚さを通常の160μm〜200μmから薄くする必要がなく、コストの上昇を抑制することができるとともに第1の半導体チップ19の取り扱いも容易になる。
【0050】
次に、第2の半導体チップ21は、図1で示した回路のうち、制御回路1と初段の増幅器2a、3aの増幅部が形成されている。すなわち、制御回路1と第1の周波数(GSM方式)で動作する増幅器2aの増幅部と第2の周波数(DCS方式)で動作する増幅器3aの増幅部が形成されている。ここで、上述したように、第2の半導体チップ21はシリコンから形成され、増幅器2a、3aの増幅部にはMOSFETが使用されている。このため、第2の半導体チップ21の消費電力はHBTを形成した第1の半導体チップ19よりも相対的に小さく、その発熱量も相対的に少なくなる。例えば、第2の半導体チップ21における発熱量は、第1の半導体チップにおける発熱量の約5分の1程度である。
【0051】
このような構成の第2の半導体チップ21は、図2に示すように、第1の半導体チップ19上に搭載されている。すなわち、本実施の形態におけるパワーアンプモジュールAでは、配線基板10上に第1の半導体チップ19を実装し、この第1の半導体チップ19の配線基板10への実装面とは反対側の面に第2の半導体チップ21を搭載した積層構造をしている。したがって、第1の半導体チップ19と第2の半導体チップ21とを平面状に配置した構造に比べて、第1の半導体チップ19と第2の半導体チップ21とを積層した構造にすることにより、パワーアンプモジュールAの小型化を図ることができる。
【0052】
以上のように、HBTを形成した第1の半導体チップ19をフェイスダウンで実装することにより、複数のHBTのエミッタ電極に共通接続するエミッタバンプ電極19bを、ビア18を介してGND用外部電極12に接続するとともに、第1の半導体チップ19上に積層して第2の半導体チップ21を搭載することで、第1の半導体チップ19の放熱効率を向上させるとともに、パワーアンプモジュールAの小型化を図ることができる。
【0053】
図3は、図2に示した構造を有するパワーアンプモジュールAを裏面から見た平面図である。図3を見てわかるように、配線基板10の周囲には、外部配線11が形成されており、配線基板10の略中央部にはGND用外部配線12が形成されている。このGND用外部配線12には、配線基板10の表面(主面)から厚さ方向に延在して形成されているビア18が複数接続されている。すなわち、配線基板10の表面から貫通するように形成された複数のビア18がGND用外部配線12に接続されている。例えば、図3においては、縦方向に8個および横方向に1個の合計8個のビア18がGND用外部配線12に接続されている。
【0054】
図3に示すように、配線基板10の裏面と反対側の表面(主面)には、第1の半導体チップ19が実装されている。この第1の半導体チップ19には、コレクタバンプ電極19a、19d、エミッタバンプ電極19b、19eおよびベースバンプ電極19c、19fが形成されている。このうち、複数のHBTのエミッタ電極に共通接続されているエミッタバンプ電極19b、19eは、複数のビア18を内包するように形成されている。すなわち、エミッタバンプ電極19b、19eは、略長方形状の形状をしており、複数のビア(例えば、図3では4個)に接続するようになっている。したがって、複数のHBTで発生した熱は、各エミッタ電極を通ってエミッタバンプ電極19b、19eに伝わる。そして、エミッタバンプ電極19b、19eに伝わった熱は、バンプ電極19b、19eに接続している複数のビア18を通って配線基板10の裏面に形成されているGND用外部電極12に伝わり放熱される。このように、エミッタバンプ電極19b、19eに複数のビア18が接続するように構成したので、エミッタバンプ電極19b、19eから複数のビア18を通って熱が拡散する。このため、パワーアンプモジュールAの放熱効率を向上させることができる。
【0055】
次に、図4は、配線基板10の表面(主面)側に搭載される各部品の配置の一例を示す平面図である。図4において、配線基板10の表面上には、複数のチップ部品14が搭載されている。また、配線基板10の中央部には第1の半導体チップ19がフェイスダウンで実装されており、この第1の半導体チップ19上には、第2の半導体チップ21が搭載されている。第2の半導体チップ21は、第1の半導体チップ19上にフェイスアップの状態で搭載されており、この第2の半導体チップ21と配線基板の配線24とはワイヤ22で電気接続されている。
【0056】
続いて、図5は、配線基板10の主面側を示した図であって、第1の半導体チップ19と第2の半導体チップ21とを実装していない状態の一例を示した平面図である。図5に示すように、配線基板10の中央部には、配線15〜配線17が形成されている。これらの配線15〜配線17は、第1の半導体チップ19に形成されたコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cに接続するように形成されている。また、配線16は、ビア18に接続しており、このビア18を介して、配線基板10の裏面に形成されたGND用外部配線12と接続されている。
【0057】
次に、図6は、第1の半導体チップ19の素子形成面(表面)を簡略化して示した平面図である。図6において、第1の半導体チップ19の素子形成面にはコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cが形成されている。これらのコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cはそれぞれ図5に示した配線基板10の配線15〜配線17にそれぞれ接続する。特に、エミッタバンプ電極19bは、複数の配線16(複数のビア18)を内包するように接続される。ここで、図6の破線より上部の領域には、例えば、GSM方式に対応した増幅器2b、2cが形成されており、この増幅器2cにHBTが使用されている。一方、図6の破線より下部の領域には、例えば、DCS方式に対応した増幅器3b、3cが形成されており、この増幅器3cにHBTが使用されている。したがって、コレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cは、GSM方式に使用される複数のHBTに接続しており、コレクタバンプ電極19d、エミッタバンプ電極19eおよびベースバンプ電極19fは、DCS方式に使用される複数のHBTに接続している。
【0058】
次に、第1の半導体チップ19の内部構造について説明する。図7は、第1の半導体チップ19内に形成されているHBT25〜HBT27を示した平面図である。図7において、HBT25〜HBT27は、例えば、メサアイソレーション31aで他の素子から分離されたn+型GaAs層よりなるサブコレクタ層31上に所定間隔を置いて形成されている。ここで、HBT25〜HBT27は同様の構成をしているため、HBT25〜HBT27のうち、例えば、左端に形成されているHBT25の構成について説明する。HBT25は、サブコレクタ層31上に形成されたコレクタ電極37とこのコレクタ電極37とは所定間隔だけ離間して形成されたコレクタメサ32を有している。コレクタ電極37は、例えば、金(Au)等から構成される。
【0059】
コレクタメサ32は、例えば、n型GaAs層より形成され、このコレクタメサ32とコレクタ電極37はサブコレクタ層31を介して電気的に接続されている。そして、コレクタメサ32上には、例えば、p型GaAs層よりなるベースメサ33が形成されている。
【0060】
ベースメサ33上の周辺領域には金等よりなるベース電極36が形成されている。すなわち、ベースメサ33上にコの字形状を反時計周りに90度回転させた形状をしたベース電極36が形成されている。そして、ベースメサ33の略中央部上にエミッタ層34が形成され、このエミッタ層34上にエミッタ電極35が形成されている。例えば、エミッタ層34はn型InGaP層、GaAs層およびInGaAs層を積層した層より形成され、エミッタ電極35は、例えば、タングステンシリサイド(WSi)から形成されている。
【0061】
このように、ベースメサ(p型GaAs層)33とエミッタ層(n型InGaP層)34との間には異種半導体接合(ヘテロ接合)が形成されている。また、本実施の形態におけるHBT25は、コレクタ電極37が一番下層に形成され、一番上層にエミッタ電極35が形成された構造をしており、中間層にベース電極36が形成された構造となっている。
【0062】
HBT25は上記のように構成されており、このHBT25と同様の構成を有するHBT26、HBT27が横方向に並んで形成されている。
【0063】
続いて、HBT25〜HBT27と第1配線層までを形成した平面図を図8に示す。図8に示すように、HBT25〜HBT27の各コレクタ電極37は導電材料を埋め込んだ接続孔39aによって第1コレクタ配線M1cに共通接続している。すなわち、第1コレクタ配線M1cは、HBT25〜HBT27の各コレクタ電極37を電気的に接続するものであり、第1配線層に形成されている。また、HBT25〜HBT27の各ベース電極36は、導電材料を埋め込んだ接続孔39bによって第1ベース配線M1bに共通接続している。この第1ベース配線M1bも第1コレクタ配線M1cと同層である第1配線層に形成されている。
【0064】
次に、HBT25〜HBT27、第1配線層および第2配線層までを形成した平面図を図9に示す。図9に示すように、HBT25〜HBT27の各エミッタ電極35は、導電性材料を埋め込んだ接続孔42aによって、エミッタ配線M2eに共通接続している。すなわち、エミッタ配線M2eは、HBT25〜HBT27が並んでいる方向に延在していおり、導電性材料を埋め込んだ接続孔42aを介して各エミッタ電極35と接続している。このエミッタ配線M2eは、第1配線層の上部にある第2配線層に形成されている。エミッタ配線M2eが第2配線層に形成されているのは、エミッタ電極35がベース電極36やコレクタ電極37よりも高い位置に形成されているためである。また、第1コレクタ配線M1cは、導電性材料を埋め込んだ接続孔42bによって第2コレクタ配線M2cに接続し、第1ベース配線M1bは、導電性材料を埋め込んだ接続孔42cによって、第2ベース配線M2bに接続している。これら第2コレクタ配線M2cや第2ベース配線M1cは第2配線層に形成されている。
【0065】
続いて、HBT25〜HBT27、第1配線層、第2配線層および第3配線層(バンプ電極)を形成した平面図を図10に示す。図10に示すように、第2配線層に形成されたエミッタ配線M2e上に直接エミッタバンプ電極19bが形成されている。すなわち、エミッタバンプ電極19bは、第3配線層に形成されるが、この第3配線層は、第2配線層との間に接続孔を介さずに直接第2配線層上に形成されている。
【0066】
エミッタバンプ電極19bは、HBT25〜HBT27が並んでいる方向に延在しており、第2配線層に形成されたエミッタ配線M2eを介して、各エミッタ電極35に電気接続している。このように所定方向に延在しているため熱容量が大きくなったエミッタ配線M2eおよびエミッタバンプ電極19bを形成することにより、各エミッタ電極35の近傍で発生した熱は速やかにエミッタ配線M2eおよびエミッタバンプ電極19bに拡散する。このため、HBT25〜HBT27で発生した熱の放熱効率を高めることができる。
【0067】
また、第2コレクタ配線M2c上には直接コレクタバンプ電極19aが形成され、第2ベース配線M2b上には直接ベースバンプ電極19cが形成されている。これらコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19bおよびベースバンプ電極19cは、同じ第3配線層に形成されているため、第1の半導体チップ19の素子形成面は平坦化されている。
【0068】
次に、第2の半導体チップ21の内部構成について説明する。図11は、第2の半導体チップの断面を示した図である。図11において、p+型のシリコン(Si)単結晶からなる半導体基板60上には、p-型の半導体層61がエピタキシャル法などにより形成されている。半導体層61には、p型ウェル62が、例えばホウ素(B)などの不純物をイオン注入することにより形成されている。
【0069】
半導体基板60の主面には、nチャネル型のLDMOSFET(Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)63a、63bが形成されている。LDMOSFET63a、63bのゲート絶縁膜64は、例えば薄い酸化シリコン膜などからなり、例えば熱酸化法を使用して形成されている。また、LDMOSFET63a、63bのゲート電極65は、例えば半導体基板60の主面上に形成された多結晶シリコン膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術によりパターニングすることにより形成されており、この多結晶シリコン膜上には例えば、チタンシリサイド膜やコバルトシリサイド膜が形成されている。したがって、ゲート電極65は、多結晶シリコン膜と金属シリサイド膜の積層膜から形成されている。なお、LDMOSFET63a、63bのチャネルは、ゲート電極65の下にあるp型ウェル62に形成される。
【0070】
次に、LDMOSFET63a、63bのソース領域であるn+型半導体領域66は、ゲート電極65の一方の端部にまで延びるような状態でp型ウェル62に形成されている。また、LDMOSFET63a、63bのドレイン領域は、互いに共通するように隣接するゲート電極65間に形成されており、n-型半導体領域67とn-型半導体領域67より不純物濃度が高いn+型半導体領域68より構成されている。n-型半導体領域67とn+型半導体領域68は、それぞれリン(P)などのn型不純物をイオン注入することにより形成されている。
【0071】
半導体基板60の主面上には、ゲート電極65を覆うように、例えば酸化シリコン膜からなる絶縁膜69が形成されている。この絶縁膜69には、n+型半導体領域66、68の表面を露出するコンタクトホール70が形成されている。コンタクトホール70には、例えばバリア膜とタングステン膜からなるプラグ71が埋め込まれている。そして、絶縁膜69上には、プラグ71を介してn+型半導体領域66に電気的に接続するソース電極72と、プラグ71を介してn+型半導体領域68に電気的に接続するドレイン電極73が形成されている。ソース電極72およびドレイン電極73は、例えば絶縁膜69上に形成したアルミニウム合金膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術によりパターニングすることにより形成することができる。また、ソース電極72およびドレイン電極73は、バリア膜とアルミニウム合金膜との積層膜より形成することもできる。
【0072】
絶縁膜69上には、ソース電極72およびドレイン電極73を覆うように絶縁膜74が形成されている。この絶縁膜74上には、必要に応じて他の配線層や層間絶縁膜が形成されるが、本明細書では、省略する。なお、図11に示したLDMOSFET63a、63bが、複数個並列に接続されて、例えば図1に示す増幅器2aの増幅部が形成される。
【0073】
次に、本実施の形態におけるパワーアンプモジュール(半導体装置)の製造方法について説明する。
【0074】
まず、図7のA−A線で切断した断面図を図12に示す。図12に示すように、半絶縁性のGaAs基板(半導体ウェハ)30上に有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を使用して、n+型GaAs層よりなるサブコレクタ層31を形成する。そして、サブコレクタ層31上にある各チップ領域にHBT25〜HBT27を形成する。以下に、HBT25〜HBT27を形成する工程を簡単に説明する。
【0075】
サブコレクタ層31上に、MOCVD法を使用することにより、n型GaAs層よりなるコレクタ層およびp型GaAs層よりなるベース層を積層して形成する。そして、ベース層上に、MOCVD法を使用することにより、n型InGaP層、GaAs層およびInGaAs層を順次形成する。
【0076】
続いて、InGaAs層上に導電性膜として例えばタングステンシリサイド膜を形成する。タングステンシリサイド膜の形成には、例えば、スパッタリング法を使用することができる。その後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、タングステンシリサイド膜をパターニングして、エミッタ電極35を形成する。
【0077】
次に、エミッタ電極35をマスクとして、n型InGaAs層、GaAs層およびInGaP層を順次エッチングすることにより、エミッタ層34を形成する。そして、露出したベース層上に、例えば金などよりなるベース電極36を形成する。
【0078】
続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用してベースメサ33を形成し、その後、コレクタメサ32を形成する。そして、露出しているサブコレクタ層31上に金などよりなるコレクタ電極37を形成する。このようにして、HBT25〜HBT27を形成することができる。最後に、メサアイソレーション31aを形成し、他の素子との電気的分離を行う。
【0079】
次に、図13に示すように、HBT25〜HBT27を形成したGaAs基板30の素子形成面に絶縁膜38を形成する。絶縁膜38は、例えばP−CVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)法及びSOG(Spin On Glass)法を使用した積層の酸化シリコン膜より形成される。すなわち、SOG法はシリカをアルコールなどの溶媒に溶かした液をGaAs基板30の素子形成面に回転塗布した後、熱処理で溶媒を蒸発させることにより、絶縁膜38となる酸化シリコン膜を形成する。
【0080】
続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、絶縁膜38に接続孔39aを形成する。接続孔39aは、コレクタ電極37の上部を開口するように形成され、接続孔39aの底部にコレクタ電極37が露出する。このとき、図13には現れないが、ベース電極36に貫通する接続孔39bも形成される。
【0081】
次に、図8のA−A線で切断した断面図を図14に示す。図14に示すように、めっき技術およびフォトリソグラフィ技術を使用することにより、接続孔39a内を含む絶縁膜38上にモリブデン膜40a、金膜40bおよびモリブデン膜40cを順次形成して、第1コレクタ配線M1cを形成する。この第1コレクタ配線M1cは、第1配線層に形成され、各コレクタ電極37を共通接続している。また、図14には現れないが、接続孔39bを含む絶縁膜38上に第1ベース配線M1bも形成される(図8参照)。第1コレクタ配線M1cや第1ベース配線M1bは、例えばスパッタリング法を使用して形成してもよい。
【0082】
続いて、図9のA−A線で切断した断面図を図15に示す。図15に示すように、第1コレクタ配線M1cを形成した絶縁膜38上に絶縁膜41を形成する。絶縁膜41は、例えば、絶縁膜38と同様に、P−CVD法及びSOG法を使用した積層の酸化シリコン膜より形成される。そして、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、絶縁膜38および絶縁膜41にエミッタ電極35へ到達する接続孔42aを形成する。このとき、図9に示すように、第1コレクタ配線M1cへ到達する接続孔42bおよび第1ベース配線M1bへ到達する接続孔42cも形成される。
【0083】
次に、図15に示すように、めっき技術およびフォトリソグラフィ技術を使用することにより、接続孔42a内を含む絶縁膜41上にモリブデン膜43a、金膜43bおよびモリブデン膜43cを順次形成して、エミッタ配線M2eを形成する。このエミッタ配線M2eは、HBT25〜HBT27が並んでいる方向に延在しており、各エミッタ電極35に共通接続される。このエミッタ配線M2eは、第2配線層に形成される。ここで、図15には現れないが、図9に示すように、導電性材料を埋め込んだ接続孔42bを介して第1コレクタ配線M1c上に第2コレクタ配線M2cが形成され、導電性材料を埋め込んだ接続孔42cを介して第1ベース配線M1b上に第2ベース配線M2bが形成される。第2コレクタ配線M2cや第2ベース配線M2bも第2配線層に形成される。なお、エミッタ配線M2e、第2コレクタ配線M2cおよび第2ベース配線M2bは、めっき技術ではなくスパッタリング法などを使用して形成してもよい。
【0084】
続いて、図10のA−A線で切断した断面図を図16に示す。ここでは、まずエミッタ配線M2eを含む絶縁膜41上にパッシベーション膜となる窒化シリコン膜(図示せず)を形成した後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して、窒化シリコン膜をパターニングする。パターニングは、バンプ電極形成領域を開口するように行われる。続いて、図16に示すように、モリブデンおよび金よりなるモリブデン/金膜45aを例えば、スパッタリング法を使用してエミッタ配線M2e上を含む領域に形成する。その後、フォトリソグラフィ技術およびめっき技術を使用して、モリブデン/金膜45a上に金膜45bを形成してエミッタバンプ電極19bを形成する。このエミッタバンプ電極19bは、HBT25〜HBT27が並んだ方向に延在しているエミッタ配線M2eを含むように形成されている。したがって、エミッタバンプ電極19bはHBT25〜HBT27が並んだ方向に延在するように形成される。なお、エミッタバンプ電極19bを形成する際、図10に示すコレクタバンプ電極19aやベースバンプ電極19cも形成される。
【0085】
次に、GaAs基板30を切断分離して個々の半導体チップに切り分ける。ここで、切り取られた個々の半導体チップは、例えば図6に示す第1の半導体チップ19となる。続いて、図5に示す配線基板10が複数形成された多数個取り基板に第1の半導体チップ19を実装する。多数個取り基板内にある各配線基板10への第1の半導体チップ19の実装は、第1の半導体チップ19に形成されたエミッタバンプ電極19b、19eを配線基板10に形成された複数のビア18を内包して接続するように行われる。この複数のビア18は、図3に示す配線基板10の裏面に形成されたGND用外部配線12に接続されている。
【0086】
続いて、図4に示すように各配線基板10へ実装した第1の半導体チップ19上に第2の半導体チップ21を搭載した後、この第2の半導体チップ21と配線基板10とをワイヤ22によって接続する。そして、多数個取り基板の部品実装面を樹脂で封止した後、個々の配線基板10に切断分離する。このようにして、図2に示すようなパワーアンプモジュールAを形成することができる。
【0087】
本実施の形態におけるパワーアンプモジュールAにおいて、所定方向に延在するエミッタバンプ電極19b、19eは複数のビア18を介してGND用外部配線12に接続されている。このため、HBT25〜HBT27で発生した熱は、HBT25〜HBT27が並ぶ方向に延在しているエミッタバンプ電極19b、19eに伝わった後、複数のビア18を通ってGND用外部配線12で放熱される。したがって、複数のビア18を介して熱が放熱されるので、放熱効率を向上させることができる。
【0088】
また、本実施の形態におけるパワーアンプモジュールAは、第1の半導体チップ19と第2の半導体チップ21とを積層するように構成したので、パワーアンプモジュールAの小型化を図ることができる。
【0089】
なお、本実施の形態では、配線基板10の実装面において、第1の半導体チップ19にあるエミッタバンプ電極19bとエミッタバンプ電極19eとは別々の複数のビア18に接続するように構成していたが、例えば、図17に示すように、配線基板10の実装面において、全部のビア18の接続面を内包するように配線50を設け、この配線50にエミッタバンプ電極19bと19eが内包するように第1の半導体チップ19を実装してもよい。このように構成することにより、例えば、エミッタバンプ電極19bを伝わってきた熱は、本実施の形態よりも多いビア18を通ってGND用外部配線12へ伝わるので、放熱効率を向上させることができる。具体的に、本実施の形態では、図3に示すようにエミッタバンプ電極19bは、実装面において4つのビア18に接続されていたが、図17に示す配線基板10に第1の半導体チップ19を接続する場合、エミッタバンプ電極19bは、実装面において8つのビアに接続されることになるので、放熱効率を向上できる。特に、エミッタバンプ電極19bは例えばGSM方式の回路内にある一方、エミッタバンプ電極19eは例えばDCS方式の回路にある。したがって、一方の回路が使用されている場合、他方の回路は使用されていないため、例えばGSM方式の回路が使用されてエミッタバンプ電極19bが発熱しているとき、この熱をエミッタバンプ電極19e側にあるビアも使って効率的にGND用外部電極12へ伝えることができる。
【0090】
また、図18に示すように、配線基板10の主面にキャビティ80と呼ばれる窪みを設け、このキャビティ80の内部に、HBTを形成した第1の半導体チップ19を実装するように構成してもよい。このとき、キャビティ80内部に形成された配線15〜配線17に第1の半導体チップ19のコレクタバンプ電極19a、エミッタバンプ電極19b、ベースバンプ電極19cが接続されており、エミッタバンプ電極19bに接続された配線16は、ビア18を介して配線基板10の裏面に形成されたGND用外部配線12に接続されている。
【0091】
このように配線基板10にキャビティ80を設けることにより、キャビティ80を設けない場合に比べて、エミッタバンプ電極19bとGND用外部配線12との距離を短くできる。すなわち、キャビティ80を設けることにより、ビア18の長さが短くなり、GND電圧の供給と放熱を兼ねた機能を有するGND用外部配線12とエミッタバンプ電極19bが近づくので、第1の半導体チップ19内で発生した熱の放熱効率を向上させることができる。
【0092】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0093】
前記実施の形態では、npn型のバイポーラトランジスタについて説明したが、pnp型のバイポーラトランジスタに適用してもよい。また、GaAs基板上に形成されたバイポーラトランジスタについて説明したが、その他の化合物半導体を使用してもよい。
【0094】
前記実施の形態では、GaAs基板を使用し、エミッタ層としてInGaP層を含む場合について説明したが、GaAs基板を使用し、エミッタ層としてAlGaAs(アルミニウムガリウムヒ素)を含むHBTに本発明を適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、半導体装置を製造する製造業に幅広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施の形態における高周波増幅器の回路ブロックを示したものである。
【図2】パワーアンプモジュールの構造を示した断面図である。
【図3】パワーアンプモジュールを裏面から見た平面図である。
【図4】配線基板の主面側に搭載される各部品の配置の一例を示す平面図である。
【図5】配線基板の主面側を示した図であって、第1の半導体チップと第2の半導体チップとを実装していない状態の一例を示した平面図である。
【図6】第1の半導体チップの素子形成面を簡略化して示した平面図である。
【図7】第1の半導体チップ内に形成されている複数のHBTを示した平面図である。
【図8】複数のHBTと第1配線層までを形成した様子を示す平面図である。
【図9】複数のHBTと第1配線層および第2配線層までを形成した様子を示す平面図である。
【図10】複数のHBT、第1配線層、第2配線層およびバンプ電極を形成した様子を示す平面図である。
【図11】第2の半導体チップの構成を示した断面図である。
【図12】本実施の形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図13】図12に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図14】図13に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図15】図14に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図16】図15に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図17】実施の形態の変形例を示した図であって、配線基板の主面側を示した平面図である。
【図18】実施の形態の変形例を示した図であって、パワーアンプモジュールの構成を示した断面図である。
【符号の説明】
【0097】
1 制御回路
2a〜2c 増幅器
3a〜3c 増幅器
10 配線基板
11 外部配線
12 GND用外部配線
13 配線
14 チップ部品
14a 接続端子
15〜17 配線
18 ビア
19 第1の半導体チップ
19a コレクタバンプ電極
19b エミッタバンプ電極
19c ベースバンプ電極
19d コレクタバンプ電極
19e エミッタバンプ電極
19f ベースバンプ電極
20 接着剤
21 第2の半導体チップ
22 ワイヤ
23 封止部
24 配線
25〜27 HBT
30 GaAs基板
31 サブコレクタ層
31a メサアイソレーション
32 コレクタメサ
33 ベースメサ
34 エミッタ層
35 エミッタ電極
36 ベース電極
37 コレクタ電極
38 絶縁膜
39a 接続孔
39b 接続孔
40a モリブデン膜
40b 金膜
40c モリブデン膜
41 絶縁膜
42a 接続孔
42b 接続孔
42c 接続孔
43a モリブデン膜
43b 金膜
43c モリブデン膜
45a モリブデン/金膜
45b 金膜
50 配線
60 半導体基板
61 半導体層
62 p型ウェル
63a LDMOSFET
63b LDMOSFET
64 ゲート絶縁膜
65 ゲート電極
66 n+型半導体領域
67 n-型半導体領域
68 n+型半導体領域
69 絶縁膜
70 コンタクトホール
71 プラグ
72 ソース電極
73 ドレイン電極
74 絶縁膜
80 キャビティ
M1b 第1ベース配線
M1c 第1コレクタ配線
M2b 第2ベース配線
M2c 第2コレクタ配線
M2e エミッタ配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a1)複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタと、
(a2)前記複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタの各エミッタ電極を共通接続して所定方向に延在するエミッタバンプ電極とを有する第1の半導体チップと、
(b)前記第1の半導体チップを実装する配線基板とを備え、
前記エミッタバンプ電極は、前記配線基板を貫通するように設けられた複数のビアに接続していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記半導体装置は、前記第1の半導体チップにある面のうち前記配線基板に実装する面とは反対側の面に、前記第1の半導体チップより発熱量の少ない第2の半導体チップを配置していることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1の半導体チップは、化合物半導体を主成分として形成され、前記第2の半導体チップは、シリコンを主成分として形成されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記半導体装置は、携帯電話機に使用されるパワーアンプモジュールであることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体装置は、入力信号を増幅する多段階の増幅回路と前記多段階の増幅回路を制御する制御回路とを有し、
前記多段階の増幅回路のうち、初段の増幅回路と前記制御回路は前記第2の半導体チップに形成され、前記多段階の増幅回路のうち、前記へテロ接合型バイポーラトランジスタを含む終段の増幅回路は前記第1の半導体チップに形成されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体装置は、入力信号を増幅する3段階の増幅回路と前記3段階の増幅回路を制御する制御回路とを有し、
前記3段階の増幅回路のうち、初段の増幅回路と前記制御回路は前記第2の半導体チップに形成され、前記3段階の増幅回路のうち、2段目の増幅回路および前記へテロ接合型バイポーラトランジスタを含む終段の増幅回路は前記第1の半導体チップに形成されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体装置は、第1周波数で動作する第1回路と第2周波数で動作する第2回路とを有することを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1回路および前記第2回路は、それぞれに入力される入力信号を増幅する多段階の増幅回路を含み、
前記第1回路にある初段の増幅回路および前記第2回路にある初段の増幅回路は前記第2の半導体チップに形成され、前記第1回路にある終段の増幅回路および前記第2回路にある終段の増幅回路は前記第1の半導体チップに形成されていることを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1の半導体チップは、
(a3)前記複数のへテロ接合型バイポーラトランジスタの各ベース電極を共通接続する第1ベース配線と、
(a4)前記複数のへテロ接合型バイポーラトランジスタの各コレクタ電極を共通接続する第1コレクタ配線と、
(a5)前記複数のへテロ接合型バイポーラトランジスタの各エミッタ電極を共通接続するエミッタ配線とを有し、
前記第1ベース配線および前記第1コレクタ配線は第1配線層に形成され、前記エミッタ配線は第2配線層に形成され、前記エミッタ配線上に形成された前記エミッタバンプ電極は第3配線層に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項10】
前記半導体装置はさらに、
(a6)前記第1ベース配線上に形成された第2ベース配線と、
(a7)前記第2ベース配線上に形成されたベースバンプ電極と、
(a8)前記第1コレクタ配線上に形成された第2コレクタ配線と、
(a9)前記第2コレクタ配線上に形成されたコレクタバンプ電極とを有し、
前記第2ベース配線および前記第2コレクタ配線は前記第2配線層に形成され、前記ベースバンプ電極と前記コレクタバンプ電極は前記第3配線層に形成されていることを特徴とする請求項9記載の半導体装置。
【請求項11】
前記配線基板は、前記複数のビアの接続面を内包するように形成された配線であって、前記配線基板の前記第1の半導体チップを実装する面に形成された前記配線とを有し、
前記配線に複数の前記エミッタバンプ電極が内包されるようにして前記配線基板に前記第1の半導体チップを実装することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項12】
前記半導体装置において、前記第1の半導体チップは、前記複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタが形成された面を前記配線基板に向けて実装されることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項13】
前記半導体装置の前記ビアは金属からなり、
前記配線基板の前記第1の半導体チップを実装する面とは反対側の面にGND用外部配線が形成され、
前記ビアは、前記GND用外部配線と接続されていることを特徴とする請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記半導体装置は、前記配線基板上に受動部品を実装していることを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
【請求項15】
前記半導体装置において、前記第2の半導体チップと前記配線基板とは、ワイヤによって電気的に接続されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項16】
(a1)複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタと、
(a2)前記複数のへテロ接合型バイポーラトランジスタの各エミッタ電極を共通接続して所定方向に延在するエミッタバンプ電極とを有する第1の半導体チップと、
(b)前記第1の半導体チップより発熱量の少ない第2の半導体チップと、
(c)前記第1の半導体チップおよび前記第2の半導体チップを実装する配線基板とを備え、
前記配線基板を貫通する複数のビアに前記エミッタバンプ電極を接続するように前記第1の半導体チップを前記配線基板に実装し、前記第1の半導体チップの面のうち前記配線基板に実装する面とは反対側の面に前記第2の半導体チップを実装することを特徴とする半導体装置。
【請求項17】
(a)ビアを有する配線基板と、
(b)ヘテロ接合型バイポーラトランジスタを形成した第1の半導体チップと、
(c)前記第1の半導体チップより発熱量の少ない第2の半導体チップとを備え、
前記ビアに前記第1の半導体チップが接続するように第1の半導体チップを前記配線基板上に実装し、前記第1の半導体チップの実装面とは反対側の面に前記第2の半導体チップを配置することを特徴とする半導体装置。
【請求項18】
(a)半導体ウェハのチップ領域に複数のヘテロ接合型バイポーラトランジスタを形成する工程と、
(b)前記複数のへテロ接合型バイポーラトランジスタの各エミッタ電極を共通接続するエミッタ配線を形成する工程と、
(c)前記エミッタ配線上に延在したエミッタバンプ電極を形成する工程と、
(d)前記半導体ウェハを第1の半導体チップに個片化する工程と、
(e)前記第1の半導体チップを配線基板に実装する工程とを備え、
前記(e)工程は、前記第1の半導体チップに形成されている前記エミッタバンプ電極を、前記配線基板に設けられた複数のビアに接続するように、前記第1の半導体チップを前記配線基板に実装することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記半導体装置の製造方法は、さらに、
(f)前記第1の半導体チップより発熱量の少ない第2の半導体チップを、前記第1の半導体チップの面のうち前記配線基板に実装する面とは反対側の面に配置する工程とを備えることを特徴とする請求項18記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記エミッタバンプ電極は、金を主成分として形成されていることを特徴とする請求項18記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2005−327805(P2005−327805A)
【公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−142506(P2004−142506)
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】