説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】基板上にヒューズ素子を備える半導体装置において、ヒューズを切断しやすくし、かつヒューズ切断状態を確実に得る。
【解決手段】半導体装置1は、基板10上に、MIPS構造を有するMOSトランジスタとヒューズ素子100を備える。ヒューズ素子100は、基板10の上に設けられた金属膜28と、金属膜28の上に設けられた絶縁膜30と、絶縁膜30の上に設けられたシリコン層34と、シリコン層34の上の少なくとも一部を覆うシリサイド層73と、からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューズ素子を備える半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置におけるヒューズ素子として、ポリシリコン上にシリサイド層を形成した構造が知られている。シリサイド層に過電流を流すことにより、ヒューズを切断する。例えば特許文献1には、Si基板上のゲート電極と同じ製造工程で、STI(Shallow Trench Isolation)上にポリシリコン層、シリサイド層を形成し、ヒューズ素子として用いる技術が開示されている。
【0003】
一方、LSIの微細化の進展にともない、各MOSFETを構成するポリシリコンゲート電極の空乏化による駆動電流の劣化が問題となっている。そこで、金属ゲート電極を用いることにより電極の空乏化を回避する技術が検討されている。例えば特許文献2には、金属ゲート電極を用いた構造の一つとして、High−k膜とポリシリコンゲート電極との間に金属ゲート電極を挿入したMIPS(Metal Inserted Poly−silicon Stacks)構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−266061号公報
【特許文献2】特開2007−19400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、Si基板上のゲート電極と同じ製造工程で、STI上にヒューズ素子を形成する。このため、特許文献1の技術に、特許文献2のMIPS構造を単純に適用した場合、ヒューズが切断されにくいという問題を生じる。これは、次のような理由による。
【0006】
図11(a)は、特許文献1と同様の構成を有するヒューズ素子の断面図である。図11(b)は、特許文献1の技術に、特許文献2のMIPS構造を単純に適用したと想定した場合のSi基板上のヒューズ素子の構成を示す断面図である。
【0007】
ヒューズ素子をポリシリコンで形成する場合、STI領域104上にポリシリコン106を形成し、ポリシリコン106の上にシリサイド層108を形成する。この場合、図11(a)に示すように、シリサイド層108に電流が流れる。しかし、図11(b)のヒューズ素子では、ポリシリコン106の下に、金属電極114が存在するため、電流パスがシリサイド層108および金属電極114の2つになる。そのため、表面のシリサイド層108に過電流が流れにくく、ヒューズを切断することが困難になる。
【0008】
また、シリサイド層108を切断できたとしても、ポリシリコン106よりも低抵抗な金属電極114に電流が流れてしまうため、ヒューズを切断状態にすることができない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、基板上にヒューズ素子を備える半導体装置であって、前記ヒューズ素子は、金属膜と、前記金属膜の上に設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜の上に設けられたシリコン層と、前記シリコン層の上の少なくとも一部を覆うシリサイド層と、からなることを特徴とする半導体装置が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、基板上にヒューズ素子を備える半導体装置の製造方法であって、前記基板の上に金属膜を形成する工程と、前記金属膜の上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜の上にシリコン層を形成する工程と、前記シリコン層の上にシリサイド層を形成する工程と、を含み、前記ヒューズ素子は、前記金属膜、前記絶縁膜、前記シリコン層、及び前記シリサイド層を有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0011】
上記の構成によれば、ヒューズ素子を構成するシリコン層と金属膜との間に絶縁膜が介在するため、金属膜に電流が流れることを防ぐことにより、シリサイド層に過電流を流し、ヒューズを切断しやすくすることができる。また、シリサイド層を切断した後も金属膜に電流が流れることを防ぐことにより、ヒューズ切断状態を確実に得ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、基板上にヒューズ素子を備える半導体装置において、金属膜に電流が流れることを防ぐことにより、シリサイド層に過電流を流し、ヒューズを切断しやすくすることができる。また、シリサイド層を切断した後も金属膜に電流が流れることを防ぐことにより、ヒューズ切断状態を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による第1実施形態の半導体装置を示す断面図である。
【図2】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図4】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図5】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図6】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図7】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図8】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図9】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図10】第1実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図11】(a)はポリシリコン層からなるヒューズ素子を示す断面図である。(b)は本願の課題を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0015】
図1は、第1実施形態の半導体装置1を示す断面図である。半導体装置1は、基板10上にヒューズ素子100を備える。本実施形態において、基板10は半導体基板である。
【0016】
ヒューズ素子100は、金属膜28と、金属膜28の上に設けられた絶縁膜30と、絶縁膜30の上に設けられたシリコン層34と、シリコン層34の上の少なくとも一部を覆うシリサイド層73と、を有する。本実施形態においてシリコン層34はノンドープシリコンである。本実施形態においてヒューズ素子100は、金属膜28の下に位置するゲート絶縁膜65を有している。ゲート絶縁膜65は、素子分離絶縁膜14上に形成されている。
【0017】
ヒューズ素子100は、シリコン層34の上に互いに間隔を隔てて配置されたコンタクトプラグ80(第1のコンタクトプラグ)およびコンタクトプラグ82(第2のコンタクトプラグ)を有している。コンタクトプラグ80とシリコン層34の間、およびコンタクトプラグ82とシリコン層34の間にはシリサイド層73が介在している。
【0018】
また、半導体装置1の基板10は、素子分離絶縁膜12、14が形成された素子分離領域と、トランジスタ等の能動素子が形成された素子形成領域とを有している。素子分離領域の少なくとも一部には、ヒューズ素子100が形成されている。素子形成領域には、NチャネルMOSFET及びPチャネルMOSFETが形成されている。NチャネルMOSFET及びPチャネルMOSFETは、金属ゲート電極としての金属膜28を有する。
【0019】
NチャネルMOSFETは、P型ウエル16、素子形成領域に設けられたゲート絶縁膜64と、ゲート絶縁膜64の上に設けられた金属ゲート電極としての金属膜28と、金属膜28の上に設けられたシリコン電極35と、エクステンション領域48と、Deep SD領域58とを含む。つまり、NチャネルMOSFETはMIPS構造を有している。シリコン電極35及びDeep SD領域58の上にはシリサイド層72が形成されている。NチャネルMOSFETのゲート電極66は、金属膜28、シリコン電極35、及びシリサイド層72を有している。
【0020】
PチャネルMOSFETは、N型ウエル18、素子形成領域に設けられたゲート絶縁膜65と、ゲート絶縁膜65の上に設けられた金属ゲート電極としての金属膜28と、金属膜28の上に設けられたシリコン電極37と、エクステンション領域52と、Deep SD領域62とを含む。PチャネルMOSFETも、NチャネルMOSFETと同様にMIPS構造を有している。シリコン電極37及びDeep SD領域62の上にはシリサイド層73が形成されている。PチャネルMOSFETのゲート電極67は、金属膜28、シリコン電極37、及びシリサイド層73を有している。
【0021】
またPチャネルMOSFET及びNチャネルMOSFETは、それぞれ層間絶縁膜76に埋め込まれたコンタクトプラグ78に接続している。
【0022】
次に、本発明の実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図2〜図10の断面図を参照して説明する。
【0023】
まず、図2(a)に示すように、基板10上に素子分離絶縁膜12、14を形成する。基板10には、例えばシリコン基板を用いることができる。素子分離絶縁膜12、14の形成方法は、STI(Shallow Trench Isolation)である。次いで、NチャネルMOSFETが形成される領域にP型ウエル16を形成し、PチャネルMOSFETが形成される領域にN型ウエル18を形成する。
【0024】
次に図2(b)に示すように、界面絶縁膜20として1.0nmの酸窒化膜を形成する。界面絶縁膜20は、例えば硫酸/過酸化水素水混合液、オゾン水、塩酸/オゾン水、熱酸化後によりシリコン酸化膜を形成した後に、プラズマ窒化を行うことにより形成される。
【0025】
その後、図2(c)に示すように、La膜22を基板10全面にスパッタ法により形成する。La膜22の膜厚は、0.1nm以上、2.0nm以下の範囲である。LaはNチャネルMOSFETの閾値電圧制御用の金属である。La以外には、Dyを使用することも可能である。
【0026】
そして、図3(a)に示すように、レジストマスク24を形成する。その後、ウェット処理により、N型ウエル18上、および素子分離絶縁膜14上のLa膜22を除去する。ウェット処理は、希釈塩酸を用いる。そして図3(b)に示すように、La膜22の除去後、アッシング処理により、レジストマスク24を除去する。
【0027】
次に、図3(c)に示すように高誘電率ゲート絶縁膜26を形成する。高誘電率ゲート絶縁膜26は、例えばHfO、ZrO、HfSiON、La、HfAlOから選ばれる絶縁膜である。膜厚は、1.0nm以上、5.0nm以下である。高誘電率ゲート絶縁膜26は、CVD法、AL(Atomic Layer)CVD法、スパッタ法のいずれかを用いて形成することができる。続いて、高誘電率ゲート絶縁膜26上に金属ゲート電極としての金属膜28を形成する。金属膜28は、例えばTiN、W、TaN、TaSiN、Ru、TiAl、Alから選ばれる少なくとも一つの金属である。金属膜28の膜厚は、1.0nm以上、20.0nm以下である。
【0028】
次に図4(a)に示すように、金属膜28上に絶縁膜30を形成する。絶縁膜30の材料としては、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、HfSiON、HfO、ZrO、HfAlO、Al等を用いることができる。絶縁膜30の膜厚は、1.0nm〜20.0nmである。絶縁膜30の成膜方法としては、CVD法、スパッタ法等を用いることが可能である。
【0029】
続いて、図4(b)に示すようにレジストマスク32を形成し、レジストマスク32に、N型ウエル18領域、及びP型ウエル16領域上に位置する開口部を形成する。次いで、図4(c)に示すように、レジストマスク32をマスクとしてエッチングを行うことにより、N型ウエル18領域及びP型ウエル16領域の絶縁膜30を除去する。この状態において、N型ウエル18領域及びP型ウエル16領域の金属膜28は絶縁膜30に被覆されていない。その後、レジストマスク32を除去する。
【0030】
そして、図5(a)に示すように、N型ウエル18領域及びP型ウエル16領域の金属膜28上、及び絶縁膜30上を含む全面にシリコン層34を形成する。本実施形態におけるシリコン層34はアモルファスシリコンである。アモルファスシリコンの膜厚は、10nm以上、100nm以下である。シリコン層34の材料としては、ポリシリコンを用いてもよい。
【0031】
続いて、図5(b)に示すように、シリコン層34上にハードマスク40を成膜し、さらにハードマスク40上にレジストマスク42を形成する。ハードマスク40は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜から選ばれる膜である。
【0032】
次に、Dryエッチング及びWet処理により、図5(c)に示すようにNチャネルMOSFETおよびPチャネルMOSFETのゲート電極66,67、並びにヒューズ素子100を形成する。
【0033】
そして、シリコン窒化膜をALCVD法により形成し、図6(a)に示すように、ゲート電極66,67及びヒューズ素子100にオフセットスペーサー膜44を形成する。オフセットスペーサー膜44は、シリコン酸化膜もしくは、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層構造でもよい。
【0034】
その後図6(b)に示すように、レジストマスク46によりN型ウエル18及びヒューズ素子100を覆った後、P型ウエル16に、エクステンション領域48をイオン注入により形成する。注入条件は、例えばBF 50keV 3E13atoms/cm 30度、As 2keV 8E14atoms/cm 0度である。
【0035】
続いてレジストマスク46を除去した後、図7(a)に示すように、同様にレジストマスク50によりP型ウエル16及びヒューズ素子100を覆った後、N型ウエル18に、エクステンション領域52をイオン注入により形成する。注入条件は、例えばAs 50keV 3E13atoms/cm 30度、BF 3keV 8E14atoms/cm 0度である。
【0036】
次に、レジストマスク50を除去した後、シリコン窒化膜もしくはシリコン酸化膜を成膜し、ドライエッチングにより、図7(b)に示すように、サイドウォールスペーサー膜54を形成する。
【0037】
その後図8(a)に示すように、レジストマスク56によりN型ウエル18及びヒューズ素子100を覆った後、P型ウエル16に、Deep SD領域58をイオン注入により形成する。注入条件は、例えばGe 30keV 5E14atoms/cm 0度、As 15keV 3E15atoms/cm 0度、P 20keV 5E13atoms/cm 0度である。
【0038】
続いてレジストマスク56を除去した後、図8(b)に示すように、同様にレジストマスク60よりP型ウエル16及びヒューズ素子100を覆った後、N型ウエル18に、Deep SD領域62をイオン注入により形成する。注入条件は、例えばGe 30keV 5E14atoms/cm 0度、B 7keV 5.0E13atoms/cm 0度、BF 9keV 2E15atoms/cm 0度である。
【0039】
図6(b)、図7(a)、図8(a)、及び図8(b)に示す工程において、ヒューズ素子100はレジストマスクにより覆われている。このため、ヒューズ素子100のシリコン層34には不純物が注入されない。
【0040】
そして、レジストマスク60を除去した後、熱処理を行い、エクステンション、Deep SD領域を活性化させる。熱処理条件は、例えば1050℃、0秒である。この時、NチャネルMOSFET形成領域のLaは、高誘電率ゲート絶縁膜26の中へ拡散する。これにより、NチャネルMOSFETには、La含有高誘電率絶縁膜27が形成される。
【0041】
次に図9(a)に示すように、NiPt膜68を、例えばスパッタリング法により形成する。そして、熱処理により、1次シリサイド層を形成した後、余剰NiPt膜68を王水により除去し、更に熱処理を施すことにより、図9(b)に示すように2次シリサイド層であるNiPtSi膜であるシリサイド層72,73を形成する。シリサイド層72,73としては、NiPtSiの他に、NiSi、PtSi等を用いることができる。
【0042】
続いて、図10(a)に示すように、コンタクトエッチングストッパー膜74を成膜する。コンタクトエッチングストッパー膜74は例えばシリコン窒化膜であり、その膜厚は10nm以上100nm以下である。そして、図10(b)に示すように、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜76を成膜する。さらに、コンタクトプラグ78、80、82を形成することにより、図1の半導体装置1が得られる。
【0043】
次に、本実施形態の作用及び効果を説明する。本実施形態におけるヒューズ素子100は、シリコン層34と金属膜28の間に、絶縁膜30が介在している。このため、ヒューズ素子100を切断するためにコンタクトプラグ80からコンタクトプラグ82へ電流を流した場合、電流は金属膜28に流れずに、シリサイド層73に流れる。したがって、シリサイド層73に過電流を流すことができ、シリサイド層73にダイシリサイド層や断絶した部分が形成され、シリサイド層73が高抵抗化する。シリサイド層73が高抵抗化すると、コンタクトプラグ80とコンタクトプラグ82の間に電圧をかけてもシリサイド層73に電流が流れにくくなる。また、シリコン層34と金属膜28の間に絶縁膜30が介在しているため、シリサイド層73に電流が流れにくくなっても金属層28に電流が流れることが抑制される。従って、ヒューズ素子100には電流が流れにくい。従って、ヒューズ素子100は高抵抗化する。この抵抗差を用いて、ヒューズ素子100にヒューズとしての機能を確実に与えることができる。
【0044】
本実施形態のヒューズ素子100は、シリコン層34と金属膜28の間に、絶縁膜30が介在する点以外は、NチャネルMOSFET、PチャネルMOSFETと同様の構成を有する。このため、製造プロセスを複雑化することなく、素子形成領域におけるNチャネルMOSFET、PチャネルMOSFETと同時に製造可能である。したがって、製造コストが増大することを抑制できる。
【0045】
なお、図11(b)において、特許文献1の技術に、特許文献2のMIPS構造を単純に適用する際、ヒューズ素子に金属電極114を設けない構成とすることも考えられる。しかしながら、かかる構成では素子形成部に設けられたトランジスタ(不図示)に対して、ヒューズ素子の高さが低くなってしまう。このような高さの違いは、その後の層間絶縁膜形成工程において段差を生じで悪影響を与える。さらに、製造プロセスが複雑になるという問題もある。
【0046】
これに対して本実施形態のヒューズ素子100では、シリコン層34と金属膜28の間に、絶縁膜30が介在する点以外は、NチャネルMOSFET、PチャネルMOSFETと同様の構成を有するため、ヒューズ素子とMOSFETの高さは略同一であり、その後の工程に与える影響はない。
【0047】
本発明による半導体装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態でヒューズ素子のシリコン層34をノンドープとした例を示したが、本発明の構成は、ヒューズ素子100にヒューズとして機能するために必要な抵抗差を与えられる範囲内であれば、P型またはN型の不純物がドーピングされていてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 半導体装置
10 半導体基板
12 素子分離絶縁膜(STI)
14 素子分離絶縁膜(STI)
16 P型ウエル
18 N型ウエル
20 界面絶縁膜
22 La膜
24、32、42、46、50、56、60 レジストマスク
26 高誘電率ゲート絶縁膜
27 La含有高誘電率ゲート絶縁膜
28 金属膜
30 絶縁膜
35 シリコン層
34 シリコン電極
37 シリコン電極
40 ハードマスク
44 オフセットスペーサー膜
48 エクステンション領域
52 エクステンション領域
54 サイドウォールスペーサー膜
58 Deep SD領域
62 Deep SD領域
64 ゲート絶縁膜
65 ゲート絶縁膜
66 ゲート電極
67 ゲート電極
68 NiPt膜
72、73 シリサイド層
74 コンタクトエッチングストッパー膜
76 層間絶縁膜
78 コンタクトプラグ
80 コンタクトプラグ
82 コンタクトプラグ
100 ヒューズ素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にヒューズ素子を備える半導体装置であって、
前記ヒューズ素子は、
金属膜と、
前記金属膜の上に設けられた絶縁膜と、
前記絶縁膜の上に設けられたシリコン層と、
前記シリコン層の上の少なくとも一部を覆うシリサイド層と、
からなることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記絶縁膜はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、HfSiON、HfO、ZrO、HfAlO、Alから選ばれる少なくとも一つを有する半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置において、
前記ヒューズ素子は、前記基板と前記金属膜との間に位置するゲート絶縁膜をさらに含むことを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の半導体装置において、
前記基板は、素子分離領域と素子形成領域とに区画されており、
前記素子分離領域の少なくとも一部に前記ヒューズ素子を備え、
前記素子形成領域には、金属ゲート電極を有するMOSトランジスタをさらに備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記MOSトランジスタは、
前記基板の上に設けられたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜の上に設けられた前記金属ゲート電極と、
前記金属ゲート電極の上に設けられたシリコン電極と、
前記シリコン電極の上に設けられたシリサイド層と、
を含む半導体装置。
【請求項6】
請求項1乃至5いずれかに記載の半導体装置において、
前記ヒューズ素子の前記シリサイド層上に、互いに間隔を隔てて配置された第1のコンタクトプラグおよび第2のコンタクトプラグを有し、
前記第1のコンタクトプラグと前記第2のコンタクトプラグは、前記シリサイド層により電気的に接続されている半導体装置。
【請求項7】
請求項1乃至5いずれかに記載の半導体装置において、
前記ヒューズ素子のシリサイド層上に、互いに間隔を隔てて配置された第1のコンタクトプラグおよび第2のコンタクトプラグを有し、
前記第1のコンタクトプラグと前記第2のコンタクトプラグの間において、前記シリサイド層がダイシリサイド化又は断絶した領域を有している半導体装置。
【請求項8】
基板上にヒューズ素子を備える半導体装置の製造方法であって、
前記基板の上に金属膜を形成する工程と、
前記金属膜の上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の上にシリコン層を形成する工程と、
前記シリコン層の上にシリサイド層を形成する工程と、を含み、
前記ヒューズ素子は、前記金属膜、前記絶縁膜、前記シリコン層、及び前記シリサイド層を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
前記基板は、前記ヒューズ素子が少なくとも一部に形成される素子分離領域と、MOSトランジスタが形成される素子形成領域とに区画されており、
前記基板の上に前記金属膜を形成する工程は、前記素子分離領域において前記ヒューズ素子の前記金属膜を形成すると同時に、前記素子形成領域において前記MOSトランジスタの金属ゲート電極を形成する工程を含み、
前記金属膜の上に前記絶縁膜を形成する工程において、前記素子分離領域において前記ヒューズ素子の前記金属膜の上に前記絶縁膜を形成し、かつ前記金属ゲート電極の上に前記絶縁膜を形成せず、
前記絶縁膜の上に前記シリコン層を形成する工程は、前記素子分離領域において前記ヒューズ素子の前記絶縁膜の上にシリコン層を形成すると同時に、前記素子形成領域において前記MOSトランジスタの前記金属ゲート電極の上にシリコン電極を形成する工程と、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項10】
請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法において、
前記基板の上に前記金属膜を形成する工程の前に、前記基板の上にゲート絶縁膜を形成する工程をさらに含む、半導体装置の製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
前記基板の上に前記ゲート絶縁膜を形成する工程は、前記素子分離領域に前記金属層の下に位置するゲート絶縁膜を形成すると同時に、前記素子形成領域に前記MOSトランジスタのゲート絶縁膜を形成する工程を含む、半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−272597(P2010−272597A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121379(P2009−121379)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】