説明

半導体装置

【課題】SRAMメモリセルを有する半導体装置において、その特性の向上を図る。
【解決手段】SRAMを構成するドライバトランジスタ(Dr1)が配置される活性領域(Ac)の下部に、絶縁層(BOX)を介して、素子分離領域(STI)により囲まれたn型のバックゲート領域(nBG)を設け、ドライバトランジスタ(Dr1)のゲート電極(G)と接続する。また、n型のバックゲート領域(nBG)の下部に配置され、少なくともその一部が、素子分離領域(STI)より深い位置に延在するp型ウエル領域(Pwell)を設け、接地電位(VSS)に固定する。かかる構成によれば、トランジスタの閾値電位(Vth)をトランジスタがオン状態の時には高く、逆に、オフ状態の時には低くなるように制御し、また、p型ウエル領域(Pwell)とn型のバックゲート領域(nBG)との間のPN接合も順バイアスさせないよう制御することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、SOI基板に配置されたCMOSやSRAMを有する半導体装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
SRAM(Static Random Access Memory、スタティックランダムアクセスメモリ)は、半導体メモリの一種であり、フリップフロップを用いてデータを記憶する。例えば、SRAMにおいては、4つのトランジスタで構成される2つの交差接続されたCMOSインバータにデータ(“1”または“0”)が格納される。また、読み出しと書き込みアクセスのために2つのトランジスタを必要とするため、典型的なSRAMでは、メモリセルが6つのトランジスタで構成される。CMOSとは、相補型(Complementary)MOS(Metal Oxide Semiconductor)の略である。
【0003】
例えば、下記特許文献1(国際公開WO/2010/082504号パンフレット)には、低消費電力・高速動作に優れるSOI−MISFETにおいて、素子面積を縮小する技術が開示されている。具体的には、SOI型MISFETのN導電型MISFET領域とP導電型MISFET領域の拡散層領域を共通化し、N導電型MISFET領域とP導電型MISFET領域の基板電位を印加するウエル領域拡散層は、各々STI層によって分離する技術が開示されている。例えば、図15および〔0037〕段落には、閾電圧制御拡散層領域(25)および(26)が示され、これらは、電気的に外部、例えば、電源供給ラインと接続されることが開示されている。なお、カッコ内は、上記文献に記載の符号を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO/2010/082504号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、上記特許文献1(図1等)に記載のように、LSIの低消費電力化や高速化などの高性能化を図るためSOI(Silicon On Insulator)基板の採用が検討されている。
【0006】
また、追って詳細に説明するように、CMOSに対しSOI基板を用い、いわゆる、ダブルゲート構造することにより、トランジスタの閾値を調整しようとするものもある。
【0007】
しかしながら、上記ダブルゲート構造の検討に当たっては、単一のCMOSに対する適用は現実的であっても、多数のトランジスタを有するメモリへの適用は困難である。また、上記ダブルゲート構造の採用により、基板電位を制御する場合には、PN接合が順バイアスされるためにリーク電流が問題となる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、特性の良好な半導体装置を提供することにある。特に、CMOSを有する半導体装置において、その特性の向上を図ることにある。また、SRAMメモリセルを有する半導体装置において、その特性の向上を図ることにある。
【0009】
本発明の上記目的およびその他の目的と新規な特徴は、本願明細書の記載および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態に示される半導体装置は、以下の(a1)〜(e2)を有する。(a1)は、第1電位と第1ノードとの間に接続された第1トランジスタである。(a2)は、上記第1ノードと上記第1電位より低い第2電位との間に接続された第2トランジスタである。(a3)は、上記第1電位と第2ノードとの間に接続された第3トランジスタである。(a4)は、上記第2ノードと上記第2電位との間に接続された第4トランジスタである。(b1)は、素子分離領域により囲まれた第1活性領域であって、上記第1トランジスタが配置される第1活性領域である。(b2)は、上記素子分離領域により囲まれた第2活性領域であって、上記第2トランジスタが配置される第2活性領域である。(c)は、上記第1活性領域および上記第2活性領域の下部に配置された絶縁層である。(d1)は、上記第1活性領域の下部において、上記絶縁層を介して配置され、上記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域である。(d2)は、上記第2活性領域の下部において、上記絶縁層を介して配置され、上記素子分離領域により囲まれた第2半導体領域である。(e1)は、上記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、上記素子分離領域より深い位置に延在する第3半導体領域である。(e2)は、上記第2半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、上記素子分離領域より深い位置に延在する第4半導体領域である。そして、上記第1半導体領域は、上記第1トランジスタのゲート電極と接続され、上記第2半導体領域は、上記第2トランジスタのゲート電極と接続される。さらに、上記第3半導体領域は、上記第1半導体領域と逆導電型の領域であり、上記第1電位と接続され、上記第4半導体領域は、上記第2半導体領域と逆導電型の領域であり、上記第2電位と接続される。
【0011】
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態に示される半導体装置は、以下の(a1)〜(e2)を有する。(a1)は、第1電位と第1ノードとの間に接続された第1トランジスタである。(a2)は、上記第1ノードと上記第1電位より低い第2電位との間に接続された第2トランジスタである。(a3)は、上記第1電位と第2ノードとの間に接続された第3トランジスタである。(a4)は、上記第2ノードと上記第2電位との間に接続された第4トランジスタである。(b1)は、素子分離領域により囲まれた第1活性領域であって、上記第1トランジスタが配置される第1活性領域である。(b2)は、上記素子分離領域により囲まれた第2活性領域であって、上記第2トランジスタが配置される第2活性領域である。(c)は、上記第1活性領域および上記第2活性領域の下部に配置された絶縁層である。(d1)は、上記第1活性領域の下部において、上記絶縁層を介して配置され、上記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域である。(d2)は、上記第2活性領域の下部において、上記絶縁層を介して配置され、上記素子分離領域により囲まれた第2半導体領域である。(e1)は、上記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、上記素子分離領域より深い位置に延在する第3半導体領域である。(e2)は、上記第2半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、上記素子分離領域より深い位置に延在する第4半導体領域である。そして、上記第1半導体領域は、上記第1トランジスタのゲート電極と接続され、上記第2半導体領域は、上記第2トランジスタのゲート電極と接続される。さらに、上記第3半導体領域は、上記第1半導体領域と逆導電型の領域であり、上記第2電位と接続され、上記第4半導体領域は、上記第2半導体領域と逆導電型の領域であり、上記第1電位と接続される。
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態に示される半導体装置は、以下の(a)〜(c)を有する。(a)は、素子分離領域により囲まれた活性領域に配置されたnチャネル型トランジスタである。(b)は、上記活性領域の下部において、上記絶縁層を介して配置され、上記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域である。(c)は、上記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、上記素子分離領域より深い位置に延在する第2半導体領域である。そして、上記第1半導体領域は、上記nチャネル型トランジスタのゲート電極と接続され、上記第2半導体領域は、上記第1半導体領域と逆導電型の領域である。
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態に示される半導体装置は、以下の(a)〜(c)を有する。(a)は、素子分離領域により囲まれた活性領域に配置されたpチャネル型トランジスタである。(b)は、上記活性領域の下部において、上記絶縁層を介して配置され、上記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域である。(c)は、上記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、上記素子分離領域より深い位置に延在する第2半導体領域である。そして、上記第1半導体領域は、上記pチャネル型トランジスタのゲート電極と接続され、上記第2半導体領域は、上記第1半導体領域と逆導電型の領域である。
【発明の効果】
【0014】
本願において開示される発明のうち、以下に示す代表的な実施の形態に示される半導体装置によれば、その特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態1のSRAMのメモリセルを示す等価回路図である。
【図2】実施の形態1のSRAMのメモリセルを構成するドライバトランジスタの模式的な断面図である。
【図3】ドライバトランジスタの電位の印加状態を示す表である。
【図4】実施の形態1のSRAMのメモリセルを構成するロードトランジスタの模式的な断面図である。
【図5】ロードトランジスタの電位の印加状態を示す表である。
【図6】実施の形態1のn型のトランジスタの電流−電圧特性を示すグラフである。
【図7】比較例のn型のトランジスタの電流−電圧特性を示すグラフである。
【図8】実施の形態1のSRAMのメモリセルを構成するアクセストランジスタの模式的な断面図である。
【図9】アクセストランジスタの電位の印加状態の一例を示す表である。
【図10】実施の形態1のSRAMのメモリセルの構成を示す平面図である。
【図11】実施の形態1のSRAMのメモリセルの構成を示す断面図である。
【図12】実施の形態1のSRAMのメモリセルの構成を示す断面図である。
【図13】実施の形態1のSRAMのタップセル領域の断面図である。
【図14】実施の形態1のSRAMのタップセル領域の断面図である。
【図15】実施の形態1のSRAMの第1プラグ間の電気的接続を概念的に示した平面図である。
【図16】実施の形態1のSRAMのメモリセルの構成を示す平面図である。
【図17】実施の形態1のSRAMのメモリセルの構成を示す平面図である。
【図18】実施の形態1のSRAMのメモリセルの構成を示す平面図である。
【図19】実施の形態1のSRAMのメモリセルの他の構成を示す平面図である。
【図20】実施の形態1のSRAMのメモリセルの他の構成を示す平面図である。
【図21】実施の形態1のSRAMのメモリセルの他の構成を示す平面図である。
【図22】実施の形態1のSRAMのメモリセルアレイの概念を示す平面図である。
【図23】実施の形態1のSRAMのメモリセルアレイ中のタップセル領域の位置を概念的に示す平面図である。
【図24】実施の形態1のSRAMのタップセルの構成を示す平面図である。
【図25】実施の形態1のSRAMのタップセルの構成を示す平面図である。
【図26】実施の形態1のSRAMのタップセルの構成を示す平面図である。
【図27】実施の形態1のSRAMのタップセルの構成を示す平面図である。
【図28】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図29】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図30】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図31】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図32】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図33】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図34】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図35】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図36】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図37】実施の形態1のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図38】実施の形態3のSRAMの構成を示す平面図である。
【図39】実施の形態4のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図40】実施の形態4のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図41】実施の形態4のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図42】実施の形態4のSRAMの製造工程を示す断面図である。
【図43】実施の形態5のSRAMのタップセル領域の断面図である。
【図44】実施の形態5のSRAMのタップセル領域の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0017】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、複数の類似の部材(部位)が存在する場合には、総称の符号に記号を追加し個別または特定の部位を示す場合がある。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0019】
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
【0020】
(実施の形態1)
[回路構成]
本実施の形態の半導体装置(半導体集積回路装置、半導体記憶装置)は、SRAMのメモリセルを有する。図1は、本実施の形態のSRAMのメモリセルを示す等価回路図である。図示するように、メモリセルは、一対のビット線(ビット線BL、ビット線/(バー)BL)とワード線WLとの交差部に配置される。このメモリセルは、一対のロードトランジスタ(ロードMOS、負荷用トランジスタ、負荷用MISFET)Lo1、Lo2、一対のアクセストランジスタ(アクセスMOS、アクセス用トランジスタ、アクセスMISFET、転送用トランジスタ)Acc1、Acc2および一対のドライバトランジスタ(ドライバMOS、駆動用トランジスタ、駆動用MISFET)Dr1、Dr2を有している。
【0021】
上記メモリセルを構成する上記6つのトランジスタのうち、ロードトランジスタ(Lo1、Lo2)は、p型(pチャネル型)のトランジスタであり、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)およびドライバトランジスタ(Dr1、Dr2)は、n型(nチャネル型)のトランジスタである。
【0022】
なお、MISFETは、Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor(電界効果トランジスタ)の略であり、MOSと呼ばれることもある。また、以下において、上記ロードトランジスタ、アクセストランジスタおよびドライバトランジスタを、単に“トランジスタ”と呼ぶことがある。また、各トランジスタの符号(Lo1、Lo2、Acc1、Acc2、Dr1、Dr2)のみで各トランジスタを示す場合がある。
【0023】
上記メモリセルを構成する上記6つのトランジスタのうち、Lo1とAcc1とはCMOSインバータを構成し、Lo2とAcc2とは、他のCMOSインバータを構成している。これら一対のCMOSインバータの相互の入出力端子(蓄積ノードA、B)は、交差結合され、1ビットの情報を記憶する情報蓄積部としてのフリップフロップ回路を構成している。
【0024】
以上のSRAMメモリセルを構成する6つのトランジスタの接続関係を詳述すれば以下のようになる。
【0025】
電源電位(第1電位)Vddと蓄積ノードAとの間にLo1が接続され、蓄積ノードAと接地電位(GND、0V、基準電位、上記第1電位より低い第2電位)VSSとの間にDr1が接続され、Lo1およびDr1のゲート電極は、蓄積ノードBに接続される。
【0026】
電源電位Vddと蓄積ノードBとの間にLo2が接続され、蓄積ノードBと接地電位VSSとの間にDr2が接続され、Lo2およびDr2のゲート電極は、蓄積ノードAに接続される。
【0027】
ビット線BLと蓄積ノードAとの間にAcc1が接続され、ビット線/BLと蓄積ノードBとの間にAcc2が接続され、Acc1およびAcc2のゲート電極は、ワード線WLに接続される(ワード線となる)。
【0028】
[回路動作]
上記SRAMのメモリセルの回路動作を説明する。CMOSインバータの蓄積ノードAが高電位(H)であるときには、Dr2がオン状態となるので、他のCMOSインバータの蓄積ノードBが低電位(L)になる。したがって、Dr1がオフ状態となり、蓄積ノードAの高電位(H)が保持される。すなわち、一対のCMOSインバータを交差結合させたラッチ回路によって相互の蓄積ノードA、Bの状態が保持され、電源が印加されている間、情報が保存される。
【0029】
一方、Acc1、Acc2のそれぞれのゲート電極にはワード線WLが接続されている。すなわち、ワード線WLが高電位(H)であるときには、Acc1、Acc2がオン状態となり、フリップフロップ回路とビット線(BL、/BL)とが電気的に接続されるので、蓄積ノードA、Bの電位状態(HとLの組み合わせ、または、LとHの組み合わせ)がビット線BL、/BLに現れ、メモリセルの情報として読み出される。
【0030】
また、メモリセルに情報を書き込むには、ワード線WLを高電位(H)とし、Acc1およびAcc2をオン状態とすることにより、フリップフロップ回路とビット線(BL、/BL)とを電気的に接続させ、ビット線BL、/BLの情報(HとLの組み合わせ、または、LとHの組み合わせ)を蓄積ノードA、Bに伝達し、前述のように情報を保存する。
【0031】
ここで、本実施の形態のSRAMのメモリセルの構成の特徴を図2および図3を参照しながら説明する。図2は、本実施の形態のSRAMのメモリセルを構成するドライバトランジスタ(Dr1、Dr2)の模式的な断面図であり、図3は、ドライバトランジスタ(Dr1)の電位の印加状態を示す表である。なお、ドライバトランジスタ(Dr2)も同様の構成となる。また、同じn型のトランジスタであるアクセストランジスタ(Acc1、Acc2)も同様の構成となる。図4は、本実施の形態のSRAMのメモリセルを構成するロードトランジスタ(Lo1)の模式的な断面図であり、図5は、ロードトランジスタ(Lo1)の電位の印加状態を示す表である。なお、ロードトランジスタ(Lo2)も同様の構成となる。
【0032】
図2および図4に示すように、本実施の形態のSRAMのメモリセルを構成する6つのトランジスタは、SOI基板に形成される。SOI基板は、支持基板1と、その上部の絶縁層BOXと、その上部の半導体領域(素子形成領域)3とを有する。この素子形成領域は、素子分離領域STIで分離され、この素子分離領域STIで区画された領域が活性領域(素子形成領域、トランジスタ形成領域)Acとなる。
【0033】
図2に示すように、ドライバトランジスタDr1は、SOI基板を構成する半導体領域3の主表面に形成される。このトランジスタは、半導体領域3上にゲート絶縁膜GOを介して配置されたゲート電極Gと、このゲート電極Gの両側に配置されたソース・ドレイン領域とを有する。このソース・ドレイン領域は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有し、n型の低濃度不純物領域EX1とn型の高濃度不純物領域EX2とを有する。なお、ソース・ドレイン領域とは、ソースまたはドレインとなる領域を言う。また、このソース・ドレイン領域をトランジスタの“一端”や“他端”などと示すことがある。なお、13は、金属シリサイド層である。
【0034】
トランジスタが配置される半導体領域3の下部には、絶縁層BOXを介して、n型のバックゲート領域nBGが配置されている。このバックゲート領域nBGも、素子分離領域STIで囲まれ、区画されている。さらに、n型のバックゲート領域nBGの下部には、p型ウエル領域Pwellが配置されている。p型ウエル領域は、後述するように、素子分離領域STIの下部で繋がっている。
【0035】
ここで、本実施の形態のn型のトランジスタにおいては、このトランジスタのゲート電極Gとその下方のn型のバックゲート領域nBGが電気的に接続されている。また、p型ウエル領域は、接地電位(VSS)に固定されている。
【0036】
このように、ゲート電極Gとその下方のn型のバックゲート領域nBGとを電気的に接続することにより、ゲート電圧がオフバイアスの時、即ち、ゲート電極Gとn型のバックゲート領域nBGとに電位が0V(接地電位、VSS)の状態においての閾値電位(Vth)を高く、設定することができる。このように、閾値電位(Vth)を高く設定しても、ゲートがオン状態では、裏面の電位が同時に高くなるため、トランジスタのオン電流を大きくでき、トランジスタ動作特性を向上させることができる。また、閾値電位(Vth)の制御性が良好となる。即ち、閾値電位(Vth)を高く設定したり、低く設定したりすることが容易となる。
【0037】
さらに、p型ウエル領域Pwellとn型のバックゲート領域nBGとの間は、順バイアスされることなく、これらの間のリーク電流を低減することができる。
【0038】
例えば、上記CMOSインバータの蓄積ノードBが高電位(H)であるときは、n型のトランジスタであるDr1がオン状態(on)となる。即ち、図3に示すように、ゲート電極Gおよびn型のバックゲート領域nBGには電源電位(Vdd)が印加される。この際、p型ウエル領域は、接地電位(VSS)に固定されているので、p型ウエル領域Pwellとn型のバックゲート領域nBGとの間は逆バイアスされる。
【0039】
また、上記CMOSインバータの蓄積ノードBが低電位(L)であるときは、n型のトランジスタであるDr1がオフ状態(off)となる。即ち、図3に示すように、ゲート電極Gおよびn型のバックゲート領域nBGには接地電位(VSS)が印加される。この際、p型ウエル領域は、接地電位(VSS)に固定されているので、p型ウエル領域Pwellとn型のバックゲート領域nBGとは同電位となる。このように、p型ウエル領域Pwellとn型のバックゲート領域nBGとの間は、順バイアスされることがない。
【0040】
図4に示すように、ロードトランジスタLo1は、SOI基板を構成する半導体領域3の主表面に形成される。このトランジスタは、半導体領域3上にゲート絶縁膜GOを介して配置されたゲート電極Gと、このゲート電極Gの両側に配置されたソース・ドレイン領域とを有する。このソース・ドレイン領域は、LDD構造を有し、p型の低濃度不純物領域EX1とp型の高濃度不純物領域EX2とを有する。
【0041】
ロードトランジスタLo1が配置される半導体領域3の下部には、絶縁層BOXを介して、p型のバックゲート領域pBGが配置されている。このバックゲート領域pBGも、素子分離領域STIで囲まれ、区画されている。さらに、p型のバックゲート領域pBGの下部には、n型ウエル領域Nwellが配置されている。n型ウエル領域は、後述するように、素子分離領域STIの下部で繋がっている。
【0042】
ここで、本実施の形態のロードトランジスタLo1においては、このトランジスタのゲート電極Gとその下方のp型のバックゲート領域pBGが電気的に接続されている。また、n型ウエル領域は、電源電位(Vdd)に固定されている。
【0043】
このように、ゲート電極Gの下方に、p型のバックゲート領域pBGを配置することにより、無バイアス時、即ち、ゲート電極Gとp型のバックゲート領域pBGとに電位が印加されていない状態において、これらの間が概ね対称的な状態となり、例えば、閾値電位(Vth)を0V近傍に設定することができる。このように、閾値電位(Vth)を低く設定できることで、オン電流を大きくでき、トランジスタの動作特性を向上させることができる。また、閾値電位(Vth)の制御性が良好となる。即ち、閾値電位(Vth)を高く設定したり、低く設定したりすることが容易となる。
【0044】
また、p型のトランジスタ(ロードトランジスタ)の場合も、n型のトランジスタ(ドライブトランジスタ、アクセストランジスタ)の場合と同様で、オフ(OFF)時には、閾値電圧を高く、オン(ON)時には、裏面(バックゲート)の電位の変動とともにオン電流を高くすることができる。
【0045】
さらに、n型ウエル領域Nwellとp型のバックゲート領域pBGとの間は、順バイアスされることなく、これらの間にリーク電流を低減することができる。
【0046】
例えば、上記CMOSインバータの蓄積ノードBが低電位(L)であるときは、p型のトランジスタであるLo1がオン状態(on)となる。即ち、図5に示すように、ゲート電極Gおよびp型のバックゲート領域pBGには接地電位VSSが印加される。この際、n型ウエル領域は、電源電位(Vdd)に固定されているので、n型ウエル領域Nwellとp型のバックゲート領域pBGとの間は逆バイアスされる。
【0047】
また、上記CMOSインバータの蓄積ノードBが高電位(H)であるときは、p型のトランジスタであるLo1がオフ状態(off)となる。即ち、図5に示すように、ゲート電極Gおよびp型のバックゲート領域pBGには電源電位Vddが印加される。この際、n型ウエル領域は、電源電位(Vdd)に固定されているので、n型ウエル領域Nwellとp型のバックゲート領域pBGとは同電位となる。このように、p型ウエル領域Pwellとn型のバックゲート領域nBGとの間は、順バイアスされることがない。
【0048】
図6は、本実施の形態のn型のトランジスタの電流−電圧特性を示すグラフである。図7は、比較例のn型のトランジスタの電流−電圧特性を示すグラフである。縦軸は、ドレイン電流(Id)を示し、横軸は、ゲート電圧(Vg)を示す。図6に示すように、バックゲート電位が正(nBG>0)の場合には、グラフ(a)の電流−電圧特性を示す。一方、バックゲート電位がゼロ(nBG=0)の場合には、グラフ(b)の電流−電圧特性を示す。よって、トランジスタがオン状態(on)の時には、バックゲート電位を正(nBG>0)としトランジスタの閾値電位(Vth)を下げることにより、グラフ(a)の高いオン電流(Ion)を得るとともに、トランジスタがオフ状態(off)の時には、バックゲート電位をゼロ(nBG=0)としトランジスタの閾値電位(Vth)を上げることにより、グラフ(b)の低いオフ電流(Ioff)を得る。
【0049】
これに対し、例えば、バックゲート電位をゼロ(nBG=0)に固定した比較例1においては、図7のグラフ(c)に示すとおりオン電流(Ion)が小さくなってしまう。また、チャネル領域(半導体領域3)の不純物濃度を調整することにより、閾値電圧(Vth)を調整した比較例2においては、トランジスタの電流−電圧特性をシフトさせることができるものの、この場合、グラフ(d)に示すように、閾値電圧(Vth)がばらついてしまうため、オン電流(Ion)のばらつきが大きくなってしまう。
【0050】
これに対し、本実施の形態によれば、バックゲート領域をゲート電極と電気的に接続させることにより、閾値電位(Vth)をトランジスタがオン状態の時には低く、逆に、オフ状態の時には高くなるように、バックゲート電位を動的にコントロールすることができる(図6のグラフ(a)、(b)参照)。その結果、前述したように、トランジスタのオン電流とオフ電流との比を大きくでき、高いスイッチング特性を得ることができる。特に、微細なルールで設計される低電圧駆動(例えば、電源電位Vddが0.4〜0.8V程度)のトランジスタであっても、トランジスタ特性を向上させることができる。なお、図7においては、比較例2として、チャネル領域(半導体領域3)の不純物により閾値電圧(Vth)を調整したトランジスタを示したが、本実施の形態において、更なる、閾値電圧(Vth)の調整のため、チャネル領域(半導体領域3)に不純物を注入してもよい。但し、前述したように、チャネル領域(半導体領域3)に不純物を含有しない(ノンドープの)トランジスタを用いることで、より特性のばらつきを低減することができる。
【0051】
さらに、n型ウエル領域Nwellを電源電位Vdd(例えば、0.5V)に、p型ウエル領域Pwellを負電位である第2基準電位VSSB(例えば、−0.5V)に設定した場合は、Dr1がオフ状態(off)でっても、p型ウエル領域Pwell(−0.5V)とn型のバックゲート領域nBG(0V)との間は、逆バイアスされる。このように、ウエル領域とバックゲート領域との間のPN接合を順バイアスすることなく、−0.5V〜+0.5Vの範囲において閾値電圧(Vth、駆動電位)の設定が可能となる。即ち、バックゲート領域を接地(0V)した基準状態に対し、閾値電位(Vth)を高くすることも、低くすることも可能となる。このように、閾値電位(Vth)を設定し、トランジスタのオン電流とオフ電流との比を大きくし、低電圧駆動でありながら、高いスイッチング特性を得ることができる。
【0052】
また、n型ウエル領域Nwellを電源電位Vdd+αである第2電源電位VddB(例えば、0.5+αV)に、p型ウエル領域Pwellを接地電位VSS(例えば、0V)としてもよい。この場合も、ウエル領域領域とバックゲート領域との間のPN接合を順バイアスすることなく、トランジスタのオン電流とオフ電流との比を大きくし、高いスイッチング特性を得ることができる。
【0053】
ここで、追って詳細に説明するように、本実施の形態のSRAMのメモリセルを構成するn型のトランジスタ(Dr1、Dr2、Acc1、Acc2)のうち、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)は、ドライバトランジスタ(Dr1、Dr2)と同じ活性領域Acに形成される場合がある(図10参照)。図8は、本実施の形態のSRAMのメモリセルを構成するアクセストランジスタAcc1の模式的な断面図であり、図9は、アクセストランジスタAcc1の電位の印加状態の一例を示す表である。なお、アクセストランジスタAcc2も同様の構成となる。
【0054】
図8に示すように、このアクセストランジスタAcc1において、その下方のn型のバックゲート領域nBGは、ドライバトランジスタ(Dr1)のゲート電極Gと電気的に接続されることとなる。ここで、アクセストランジスタAcc1は、ドライバトランジスタDr1と常に同じオン/オフ状態であるとは限らない。このため、例えば、図9に示すように、アクセストランジスタAcc1がオン状態(on)であっても、n型のバックゲート領域nBGには接地電位(VSS=0V)が印加され、p型ウエル領域Pwellは、接地電位(VSS)に固定された状態となる場合がある。このような場合は、図6のグラフ(b)で示したとおり、閾値電位(Vth)が上昇し、オン電流(Ion)が低下する傾向にある。
【0055】
このように、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)においては、オンし難いバックゲート領域nBGの電位状態となる場合がある。この際、その動作を補償するため、そのゲート電極Gの電位(即ち、ワード線WLの電位)を、ドライバトランジスタ(Dr1、Dr2)に印加されるゲート電位(例えば、Vdd)より大きく(第2電源電位VddB=Vdd+α)とする。言い換えれば、ワード線WLの電位を昇圧する。例えば、例えば、電源電位Vdd(0.4〜0.8V)に対し、0.1〜0.2V程度昇圧する。また、別の言い方をすれば、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)の駆動電位(閾値電位、オンさせるための電位)を、ドライバトランジスタ(Dr1、Dr2)の駆動電位より大きく設定する。
【0056】
これにより、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)のオン電流を増加させ、その動作特性を向上させることができる。特に、ワード線WLは、他の配線や部位との接続がなく、個別の配線であるため、上記のように個別に電位を印加し易い。
【0057】
なお、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)を、ドライバトランジスタ(Dr1、Dr2)とは別の活性領域に形成し、バックゲート領域をゲート電極と電気的に接続してもよい。
【0058】
[SRAMの構造]
[メモリセルの構成]
次いで、平面図および断面図を用いて本実施の形態のSRAMのメモリセルの構造を説明する。
【0059】
図10は、本実施の形態のSRAMのメモリセルの構成を示す平面図である。図11および図12は、本実施の形態のSRAMのメモリセルの構成を示す断面図である。図11は、図10のA−A断面部に、図12は、図10のB−B断面部に対応する。なお、本明細書においては、図面の簡略化のために、後述する活性領域AcP1およびAcN1の断面図しか示していないが、活性領域AcP2およびAcN2の対応する断面部も同様の構造となる。また、図13および図14は、後述するタップセル領域(図24)の断面図である。なお、図13は、図24のC−C断面部に、図14は、図24のD−D断面部に対応する。
【0060】
図10〜図12に示すように、本実施の形態のSRAMのメモリセルは、SOI基板に形成される。SOI基板は、前述したとおり、支持基板1と絶縁層BOXとその上部の半導体領域(素子形成領域)3とを有する。この半導体領域(素子形成領域)3は、素子分離領域STIで分離される。この素子分離領域STIで区画された領域を活性領域Acともいう。
【0061】
よって、図11および図12に示すように、活性領域(半導体領域3)Acの下部には絶縁層BOXが配置される。さらに、本実施の形態においては、絶縁層BOXの下部にバックゲート領域(BG)が配置され、さらに、その下部には、ウエル領域(well)が配置される。バックゲート領域BGのうち、n型の半導体領域からなるものは、n型のバックゲート領域nBGであり、p型の半導体領域からなるものは、p型のバックゲート領域pBGである。また、ウエル領域のうち、n型の半導体領域からなるものは、n型ウエル領域Nwellであり、p型の半導体領域からなるものはp型ウエル領域Pwellである。
【0062】
図10に示す破線で囲んだ略矩形の領域は、1(1ビット)のメモリセル領域を示す。図示するように、メモリセル領域においては、p型ウエル領域(Pwell)、n型ウエル領域(Nwell)およびp型ウエル領域(Pwell)が、順にX方向(第1方向、図10中の横方向)に並んで配置されている。図10においては、1(1ビット)のメモリセル領域しか示していないが、後述するように、メモリセルはX方向(第1方向)およびY方向(第1方向と交差する第2方向、図10中の縦方向)に繰り返し配置されるため(図22参照)、これらのウエル領域(Pwell、Nwell、Pwell)は、Y方向に延在することとなる。この際、p型ウエル領域Pwellは、主として、Y方向に延在するものの、所定の幅でジグザグ状に延在する(図22参照)。n型ウエル領域Nwellは、メモリセル領域において、p型ウエル領域Pwellの両側においてY方向に延在するが、前述したように、メモリセル領域の外側のPwellは、隣のメモリセル領域のPwellと接しているため、メモリセルアレイ全体として見れば、p型ウエル領域(Pwell)とn型ウエル領域(Nwell)とが、X方向に交互に配置されることとなる(図22参照)。
【0063】
また、メモリセル領域においては、4つの活性領域(AcP1、AcN1、AcN2、AcP2)がX方向に順に並んで配置されている。ここでは、活性領域を示す符号“Ac”に記号を加え、個別の領域を示してある。これらの活性領域(Ac)の間は、前述したように素子分離領域(STI)となる。言い換えれば、素子分離領域(STI)で活性領域(Ac)が区画される。
【0064】
また、前述したように、活性領域(Ac)の下部には、絶縁層BOXを介してバックゲート領域BGが配置される。このバックゲート領域BGも、素子分離領域(STI)により区画され、また、分離されている。また、バックゲート領域BGの下部には、前述したようにウエル領域(Pwell、Nwell、Pwell)が配置されているが、各ウエル領域は、素子分離領域STIの下部で繋がっている(図22参照)。
【0065】
言い換えれば、活性領域Ac(半導体領域3)の深さ(基板表面からその底部までの距離)DAcは、素子分離領域STIの深さDSTIより小さい(DAc<DSTI)。また、バックゲート領域BGの深さDBGは、素子分離領域STIの深さDSTIより小さい(DBG<DSTI)。また、ウエル領域の深さDwellは、素子分離領域STIの深さDSTIより大きい(Dwell>DSTI)。
【0066】
具体的に、活性領域AcP1は、Y方向に長辺を有する四角形状である。より具体的には、後述するプラグP1bの配置部の幅が広くなった台形状である。言い換えれば、活性領域AcP1は、Y方向の一端のX方向の幅(長さ)が、Y方向の他端のX方向の幅より大きくなるように幅広部を有する。図10では、上部に幅広部を有する。また、この活性領域AcP1の下部には、絶縁層BOXを介してn型のバックゲート領域nBGが配置される。さらに、このn型のバックゲート領域nBGの下部には、p型ウエル領域(Pwell)が配置される(図11参照)。
【0067】
活性領域AcN1は、Y方向に長辺を有する平行四辺形状である(図10)。この活性領域AcN1の下部には、絶縁層BOXを介してp型のバックゲート領域pBGが配置される。さらに、このp型のバックゲート領域pBGの下部には、n型ウエル領域(Nwell)が配置される(図12参照)。
【0068】
活性領域AcN2は、Y方向に長辺を有する平行四辺形状である(図10)。この活性領域AcN2の下部には、絶縁層BOXを介してp型のバックゲート領域pBGが配置される。さらに、このp型のバックゲート領域pBGの下部には、n型ウエル領域(Nwell)が配置される(図12参照)。
【0069】
活性領域AcP2は、Y方向に長辺を有する四角形状である。より具体的には、後述するプラグP1bの配置部の幅が広くなった台形状である。言い換えれば、活性領域AcP2は、Y方向の一端のX方向の幅(長さ)が、Y方向の他端のX方向の幅より大きくなるように幅広部を有する。図10では、下部に幅広部を有する。即ち、活性領域AcP1とは逆側の端部に幅広部を有する。また、この活性領域AcP2の下部には、絶縁層BOXを介してn型のバックゲート領域nBGが配置される。さらに、このn型のバックゲート領域nBGの下部には、p型ウエル領域(Pwell)が配置される(図11参照)。
【0070】
図10に示すように、上記4つの活性領域(AcP1、AcN1、AcN2、AcP2)上には、ゲート絶縁膜(GO、図11、図12等参照)を介して、ゲート電極(ゲート配線、直線ゲート)Gが、各活性領域をX方向に横切るように延在し、上記「回路構成」の欄で説明した6つのトランジスタを構成している。なお、ゲート電極Gの両側の活性領域(Ac)が、トランジスタのソース・ドレイン領域となる(図11、図12等参照)。
【0071】
具体的に、活性領域AcP1およびAcN1上を横切るように共通のゲート電極Gが配置されている。これにより、活性領域AcP1上にDr1および活性領域AcN1上にLo1が配置され、これらのゲート電極(G)が接続されることとなる。この共通のゲート電極Gは、活性領域AcN2上まで延在し、後述するシェアードプラグSP1によりLo2のソース・ドレイン領域と接続される。
【0072】
活性領域AcP1上には、上記共通のゲート電極Gと並行に、他のゲート電極Gが配置されている。これにより、活性領域AcP1上にAcc1が配置され、Dr1のソース・ドレイン領域とAcc1のソース・ドレイン領域とが接続される(共通化される)。
【0073】
また、活性領域AcP2およびAcN2上を横切るように共通のゲート電極Gが配置されている。これにより、活性領域AcP2上にDr2および活性領域AcN2上にLo2が配置され、これらのゲート電極(G)が接続されることとなる。この共通のゲート電極Gは、活性領域AcN1上まで延在し、後述するシェアードプラグSP1によりLo1のソース・ドレイン領域と接続される。
【0074】
活性領域AcP2上には、上記共通のゲート電極Gと並行に、他のゲート電極Gが配置されている。これにより、活性領域AcP2上にAcc2が配置され、Dr2のソース・ドレイン領域とAcc2のソース・ドレイン領域とが接続される(共通化される)。
【0075】
また、上記4つのゲート電極Gは、2つずつ同一ライン上(一直線状)に配置されている。具体的には、活性領域AcP1およびAcN1上を横切る共通のゲート電極Gと活性領域AcP2上のゲート電極Gとは、X方向に延在する同一ライン上に配置されている。活性領域AcP2およびAcN2上を横切る共通のゲート電極Gと活性領域AcP1上のゲート電極Gとは、X方向に延在する同一ライン上に配置されている。
【0076】
上記6つのトランジスタ(Dr1、Acc1、Lo1、Lo2、Acc2、Dr2)のソース・ドレイン領域上には、第1プラグP1が配置される。また、上記図2を参照しながら説明した4つのゲート電極上にも第1プラグP1が配置される。このゲート電極上の第1プラグ(P1)のうち、ゲート電極とのみ接続される第1プラグをP1gとし、後述するシェアードプラグを構成する第1プラグをSP1と示す。
【0077】
ここで、本実施の形態においては、メモリセル領域において、上記第1プラグ(P1、P1g、SP1)の他に、バックゲート領域BGまで到達するプラグP1bを有する(図11、図12参照)。さらに、後述するタップセル領域においては、ウエル領域wellまで到達するプラグP1wを有する(図13、図14参照)。
【0078】
この第1プラグP1(P1g、SP1、P1b、P1wを含む)上に第1層配線M1が配置される。この第1層配線M1およびその上層の第2層配線M2等を介して第1プラグP1間の電気的接続が図られる。
【0079】
ここで、本実施の形態においては、前述したように、アクセストランジスタ(Acc1、Acc2)以外の4つのトランジスタ(Dr1、Lo1、Lo2、Dr2)において、各ゲート電極Gと各バックゲート領域BGとは電気的に接続されている。図15は、第1プラグP1(P1g、SP1、P1b、P1wを含む)間の電気的接続を概念的に示した平面図である。
【0080】
具体的に、Lo2とDr2の共通のゲート電極GとLo1の他方のソース・ドレイン領域とを繋ぐシェアードプラグ(シェアードコンタクト)SP1は、Dr1とAcc1の共通のソース・ドレイン領域上の第1プラグP1と電気的に接続される。この接続部は、図1の蓄積ノードAと対応付けることができる。この接続部が、Dr2の他方のソース・ドレイン領域側に配置されたプラグP1bを介して、活性領域(半導体領域3)AcP2の下部に配置されたn型のバックゲート領域nBGと接続される。また、この接続部が、プラグP1bを介して、活性領域(半導体領域3)AcN2の下部に配置されたp型のバックゲート領域pBGと接続される。
【0081】
また、Lo1とDr1の共通のゲート電極GとLo2の他方のソース・ドレイン領域とを繋ぐシェアードプラグ(シェアードコンタクト)SP1は、Dr2とAcc2の共通のソース・ドレイン領域上の第1プラグP1と電気的に接続される。この接続部は、図1の蓄積ノードBと対応付けることができる。この接続部が、Dr1の他方のソース・ドレイン領域側に配置されたプラグP1bを介して、活性領域(半導体領域3)AcP1の下部に配置されたn型のバックゲート領域nBGと接続される。また、この接続部が、プラグP1bを介して、活性領域(半導体領域3)AcN1の下部に配置されたp型のバックゲート領域pBGと接続される。
【0082】
図15に示す第1プラグP1間の接続状態を満たす限りにおいて、これらの間の具体的な接続形態、例えば、第1層配線M1、第2プラグP2、第2層配線M2、第3プラグP3および第3層配線M3等のレイアウトに制限はない。レイアウトの一例を図16〜図18に示す。
【0083】
図16〜図18は、本実施の形態のSRAMのメモリセルの構成を示す平面図である。前述の図10は、活性領域Ac、ゲート電極Gおよび第1プラグP1の配置を示したのに対し、図16は、第1プラグP1、第1層配線M1および第2プラグP2の配置を示す。よって、図10および図16においては、第1プラグP1を基準として平面図を重ねあわすことにより、各図に表示のパターンの位置関係が明確となる。図17は、第2プラグP2、第2層配線M2および第3プラグP3の配置を示す。よって、図16および図17においては、第2プラグP2を基準として平面図を重ねあわすことにより、各図に表示のパターンの位置関係が明確となる。図18は、第3プラグP3および第3層配線M3の配置を示す。よって、図17および図18においては、第3プラグP3を基準として平面図を重ねあわすことにより、各図に表示のパターンの位置関係が明確となる。
【0084】
具体的に、図10に示す活性領域(半導体領域3)AcP1の下部に配置されたn型のバックゲート領域nBGと接続されるプラグP1bと、活性領域(半導体領域3)AcN1の下部に配置されたp型のバックゲート領域pBGと接続されるプラグP1bとが、L字状の第1層配線M1で接続される(図16)。また、活性領域(半導体領域3)AcP2の下部に配置されたn型のバックゲート領域nBGと接続されるプラグP1bと、活性領域(半導体領域3)AcN2の下部に配置されたp型のバックゲート領域pBGと接続されるプラグP1bとが、逆L字状の第1層配線M1で接続される(図16)。これらの第1層配線M1上には、それぞれ第2プラグP2が配置される(図16)。
【0085】
また、図10に示すLo2の図中下側のソース、ドレイン領域と接続される第1プラグ上には、第1層配線M1が配置され、この第1層配線M1は、隣接するメモリセル領域(ここでは、図中下側に位置するメモリセル領域)上まで延在している。また、Dr2の図中下側のソース、ドレイン領域と接続される第1プラグ上には、第1層配線M1が配置され、この第1層配線M1は、隣接するメモリセル領域(ここでは、図中下側に位置するメモリセル領域)上まで延在している。また、Lo1の図中上側のソース、ドレイン領域と接続される第1プラグ上には、第1層配線M1が配置され、この第1層配線M1は、隣接するメモリセル領域(ここでは、図中上側に位置するメモリセル領域)上まで延在している。また、Dr1の図中上側のソース、ドレイン領域と接続される第1プラグ上には、第1層配線M1が配置され、この第1層配線M1は、隣接するメモリセル領域(ここでは、図中上側に位置するメモリセル領域)上まで延在している。これら隣接するメモリセル領域まで延在する第1層配線M1上には、それぞれ第2プラグP2が配置されている(図16)。
【0086】
さらに、残りの第1プラグP1のうち、シェアードプラグSP1以外の第1プラグP1上には、それぞれ第1層配線(パッド領域)M1が配置され、さらに、その上部には、第2プラグP2が配置されている(図16)。
【0087】
また、図17に示すように、上記L字状の第1層配線M1(即ち、上記活性領域(半導体領域3)AcP1の下部のn型のバックゲート領域nBGと、p型のバックゲート領域pBGとの間を接続する第1層配線M1)上の第2プラグP2と、Dr2とAcc2の共通のソース・ドレイン領域と接続される第1層配線M1上の第2プラグP2とが、第2層配線M2を介して接続される。
【0088】
また、上記逆L字状の第1層配線M1(即ち、上記活性領域(半導体領域3)AcP2の下部のn型のバックゲート領域nBGと、p型のバックゲート領域pBGとの間を接続する第1層配線M1)上の第2プラグP2と、Dr1とAcc1の共通のソース・ドレイン領域と接続される第1層配線M1上の第2プラグP2とが、第2層配線M2を介して接続される。これらの第2層配線M2上には、それぞれ第3プラグP3が配置される。
【0089】
さらに、残りの第2プラグP2上には、それぞれ第2層配線(パッド領域)M2が配置され、さらに、その上部には、第3プラグP3が配置されている(図17)。
【0090】
また、上記第3プラグのうち、Lo1とDr1の共通のゲート電極Gと接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3が配置され、Lo2とDr2の共通のゲート電極Gと接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3が配置される(図18)。これらの第3層配線M3は、さらに、上層の配線であるワード線(WL、図18には図示せず)により接続される。
【0091】
また、図10に示すDr1の図中上側のソース、ドレイン領域と接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3である接地電位線(VSS)が配置される。また、Dr2の図中下側のソース、ドレイン領域と接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3である接地電位線(VSS)が配置される。
【0092】
また、Acc1の図中下側のソース、ドレイン領域と接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3であるビット線(BL)が配置される。また、Acc2の図中上側のソース、ドレイン領域と接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3であるビット線(/BL)が配置される。
【0093】
また、図10に示すLo1の図中上側のソース、ドレイン領域と接続される第3プラグP3およびLo2の図中下側のソース、ドレイン領域と接続される第3プラグP3上には、第3層配線M3である電源電位線(Vdd)が配置される(図18)。上記各第3層配線M3は、図18に示すように、Y方向に延在する。
【0094】
このように、第1〜第3層配線(M1〜M3)を介して図10等に示す第1プラグP1を電気的に接続することにより、図1に示す各トランジスタの接続状態が実現でき、さらに、図10に示す4つのトランジスタ(Dr1、Lo1、Lo2、Dr2)の各ゲート電極Gと各バックゲート領域(BG)との電気的接続を図るとともに、ウエル領域(well)に所定の電位を印加することができる。
【0095】
なお、前述したとおり、図16〜図18は、図15に示す第1プラグP1間の接続状態を実現する配線レイアウトの一例であり、配線レイアウトについては、種々の変形が可能である。
【0096】
例えば、他の配線レイアウトを図19〜図21に示す。図19〜図21は、本実施の形態のSRAMのメモリセルの他の構成を示す平面図である。図19は、第1層配線M1および第2プラグP2の配置を示す。図20は、第2層配線M2および第3プラグP3の配置を示す。図21は、第3層配線M3の配置を示す。図19〜図21に示す破線で示した略矩形の領域は、メモリセル領域である。よって、図10および図19〜図21の平面図において、メモリセル領域を基準として平面図を重ねあわすことにより、各図に表示のパターンの位置関係が明確となる。なお、電気的接続関係は、図1および図15等において詳細に説明したとおりであるので、ここでは、図19〜図21の各パターンの詳細なレイアウトの説明を省略する。
【0097】
但し、図19〜図21に示す配線レイアウトと比較し、上記図16〜図18に示す配線レイアウトは、配線の対象性が良く、設計、製造がし易く、装置特性の向上を図ることができる。例えば、上記図10および図16〜図18に示す各パターンの形状は、メモリセル領域の中心点に対し点対称に配置される。
【0098】
[メモリセルアレイの構成]
図22は、本実施の形態のSRAMのメモリセルアレイの概念を示す平面図である。図22に示すように、図10および図15等を参照しながら説明したメモリセル領域を“F”で表した場合、メモリセルアレイにおいては、図中の上下方向(Y方向)において、X方向に延在するライン(X軸)に対して線対称にメモリセル領域が繰り返し配置される(X軸反転配置)。また、図中の左右方向(X方向)において、Y方向に延在するライン(Y軸)に対して線対称にメモリセル領域が繰り返し配置される(Y軸反転配置)。
【0099】
この“F”で示したメモリセル領域(破線で囲まれた矩形の領域)のレイアウトおよび断面構造は、図10および図15等の平面図および図11および図12の断面図を用いて詳細に説明したとおりである。よって、“F”で示したメモリセル領域以外のメモリセル領域においては、各パターンの形状が、X方向またはY方向に延在するラインに対して線対称に設けられることとなる。
【0100】
ここで、前述したように、メモリセル領域中の各ウエル領域(Pwell、Nwell、Pwell)は、Y方向に延在している。さらに、メモリセル領域の外側のPwellは、隣のメモリセル領域のPwellと接しているため、メモリセルアレイ全体として見れば、p型ウエル領域(Pwell)とn型ウエル領域(Nwell)とが、X方向に交互に配置されている。また、p型ウエル領域Pwellは、主として、Y方向に延在するものの、所定の幅でジグザグ状に延在する。
【0101】
[タップセル領域の説明]
図22を参照しながら説明したように、メモリセルアレイにおいては、複数のセル領域が配置されるが、メモリセルアレイ中には、タップセル領域(給電領域)が設けられる。タップセル領域を介して各ウエル領域に所定の電位(例えば、接地電位VSSや電源電位Vdd)が給電される。
【0102】
図23に、本実施の形態のSRAMのメモリセルアレイ中のタップセル領域の位置を概念的に示す。図示するように、このタップセル(給電セル)は、Y方向に並ぶメモリセル領域n個ごとに配置され、Y方向に延在するラインに対し線対称に、X方向に繰り返し配置される。言い換えれば、m×n個のアレイ領域部毎に、タップセル領域が配置され、このタップセル領域は、タップセルがX方向に複数配置されたものとなる。図23においては、X方向に並ぶ複数のタップセルのうち、一のタップセルを「F’」で示してある。
【0103】
図24〜図27は、本実施の形態のSRAMのタップセル(F’)の構成を示す平面図である。図24は、活性領域(給電部、電位印加部)AcSおよび第1プラグP1wの配置を示す。図25は、第1プラグP1w、第1層配線M1および第2プラグP2の配置を示す。図26は、第2プラグP2、第2層配線M2および第3プラグP3の配置を示す。図27は、第3プラグP3および第3層配線M3の配置を示す。よって、これらの図においては、所定のパターンを基準として平面図を重ねあわすことにより、各図に表示のパターンの位置関係が明確となる。なお、図中の破線で囲まれた矩形の領域は、1のタップセルを示し、例えば、メモリセル領域と同じ大きさに設定されている。また、図24において、活性領域AcSの下部に位置するp型ウエル領域Pwellと接続される第1プラグP1w部の断面部(C−C)が、前述の図13と対応する。また、図24において、活性領域AcSの下部に位置するn型ウエル領域Nwellと接続される第1プラグP1w部の断面部(D−D)が、前述の図14と対応する。
【0104】
メモリセル領域において、Y方向に延在する各ウエル領域(Pwell、Nwell、Pwell)は、図24に示すタップセルにおいてもY方向に延在しており、p型ウエル領域(Pwell)、n型ウエル領域(Nwell)およびp型ウエル領域(Pwell)がX方向に並んで配置されている。
【0105】
また、タップセル上には、3つの活性領域AcSが、X方向に並んで配置されている。これらの活性領域(AcS)の間は素子分離領域(STI)となる。言い換えれば、素子分離領域(STI)で活性領域(AcS)が区画される(図13、図14参照)。また、前述したように、活性領域(AcS)の下部には、絶縁層BOXを介してバックゲート領域BGが配置される(図13、図14参照)。このバックゲート領域BGも、素子分離領域(STI)により区画され、また、分離されている。また、バックゲート領域BGの下部には、前述したようにウエル領域(Pwell、Nwell、Pwell)が配置されているが、各ウエル領域は、素子分離領域STIの下部でY方向に繋がっている。
【0106】
言い換えれば、活性領域AcS(半導体領域3)の深さDAcSは、素子分離領域STIの深さDSTIより小さい(DAcS<DSTI)。また、バックゲート領域BGの深さDBGは、素子分離領域STIの深さDSTIより小さい(DBG<DSTI)。また、ウエル領域の深さDwellは、素子分離領域STIの深さDSTIより大きい(Dwell>DSTI)。
【0107】
ここで、図13および図14からも明らかなように、第1プラグP1wは、各ウエル領域まで到達しており、この第1プラグP1wを介して各ウエル領域に所定の電位(Vdd、VSS)が印加される。言い換えれば、この第1プラグP1wを介して各ウエル領域が所定の電位(Vdd、VSS)に固定される。
【0108】
具体的に、第1プラグP1w上には、それぞれ第1層配線M1が配置されている。また、第1層配線M1上には、第2プラグP2が配置される(図25)。この第2プラグP2上には、第2層配線M2(パッド領域)が配置され(図26)、さらに、この第2プラグP2上には、第3層配線M3が配置される(図27)。この第3層配線M3のうち、接地電位線(VSS)は、「メモリセルの構成」の欄で説明した、接地電位線である。また、第3層配線M3のうち、電源電位線(Vdd)は、「メモリセルの構成」の欄で説明した、電源電位線となる。
【0109】
なお、タップセル上には、「メモリセルの構成」の欄で説明した、ビット線(第3層配線M3(BL)、第3層配線M3(/BL))が延在している(図27)。
【0110】
また、タップセルの素子分離領域STI上に、X方向に延在するダミーゲート電極(ダミーゲート配線、ダミーゲート)を配置してもよい。ダミーゲート電極とは、素子分離領域(STI)上に設けられ、トランジスタ動作を行い得ない導電性膜である。この導電性膜は、ゲート電極Gと同一材料、同一工程で形成される。
【0111】
このように、ダミーゲート電極を設けることで、ゲート電極による凹凸が規則的に繰り返されることとなり、レイアウトの規則性が向上する。その結果、製造ばらつきなどを低減でき、装置特性の向上を図ることができる。
【0112】
このように、タップセルを利用して、n型ウエル領域(Nwell)と電源電位線(Vdd)とを接続し、p型ウエル領域(Pwell)と接地電位線(VSS)とを接続することができる。なお、図24〜図27に示す各パターンは、一例に過ぎず、他のレイアウトとしてもよい。例えば、タップセルの活性領域AcSを、メモリセルの活性領域(AcP1、AcN1、AcN2、AcP2)と同じ形状としてもよい。
【0113】
[メモリセル等の形成工程]
次いで、図28〜図37の断面図を参照しながら本実施の形態のSRAMのメモリセル等の製造工程を説明するとともに、本実施の形態のSRAMのメモリセル等の構成をより明確にする。図28〜図37は、本実施の形態のSRAMの製造工程を示す断面図である。図28〜図31は、開口部の形成工程までを示し、図28は、図10のA−A断面部に、図29は、図10のB−B断面部に、図30は、図24のC−C断面部に、図31は、図24のD−D断面部に対応する。また、図32および図33は、トランジスタの形成工程までを示し、図32は、上記A−A断面部に、図33は、上記B−B断面部に対応する。また、図34〜図37は、第3層配線の形成工程までを示し、図34は、上記A−A断面部に、図35は、上記B−B断面部に、図36は、上記C−C断面部に、図37は、上記D−D断面部に対応する。
【0114】
図28〜図31に示すSOI基板を準備する。このSOI基板は、前述したとおり、支持基板1と絶縁層BOXとその上部の半導体領域(素子形成領域)3とを有する。支持基板1は、例えば、単結晶シリコン基板である。絶縁層BOXは、例えば、酸化シリコン膜であり、その膜厚は、例えば、4〜20nm程度である。また、半導体領域3は、例えば、単結晶シリコン層であり、その厚さは、例えば、4〜20nm程度である。
【0115】
次いで、SOI基板中に、素子分離領域STIを形成する。この素子分離領域STIにより、活性領域(Ac)が区画される。
【0116】
この素子分離領域STIは、STI(shallow trench isolation)法を用いて形成することができる。すなわち、SOI基板にフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して支持基板1まで到達する素子分離溝を形成する。素子分離領溝の深さは、例えば、200nm〜500nm程度である。そして、素子分離溝を埋め込むように半導体基板上に酸化シリコン膜などの絶縁膜を形成する。この酸化シリコン膜は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等を用いて形成し、その膜厚は、例えば、300nm〜700nm程度である。、その後、化学的機械的研磨法(CMP;chemical mechanical polishing)により、半導体基板上に形成された不要な酸化シリコン膜を除去する。これにより、素子分離溝内にだけ酸化シリコン膜を埋め込んだ素子分離領域STIを形成することができる。この素子分離領溝の深さは、例えば、200nm〜500nm程度である。なお、酸化シリコン膜の成膜工程において、SA−CVD(Sub-Atmospheric Chemical Vapor Deposition)法やHDP−CVD(High Density Plasma Chemical Vapor Deposition)法などを用いてもよい。これらの方法を用いることで、素子分離溝への埋め込み特性が向上する。また、微細で高アスペクト比の素子分離溝に対しては、SA−CVD膜で形成した膜の上部にHDP−CVD方で形成した膜を配置し、これらの積層膜を用いることにより、さらに、埋め込み特性を向上させることができる。また、CMP工程の後、フッ化水素酸などを用いて素子分離領域STIの上部をエッチングし、その平坦性をさらに向上させてもよい。
【0117】
次いで、支持基板1中に、p型不純物(例えば、ホウ素など)を含有するp型ウエル領域(Pwell、半導体領域)、およびn型不純物(例えば、リンやヒ素など)を含有するn型ウエル領域(Nwell、半導体領域)を形成する。p型ウエル領域(Pwell)は、例えば、イオン注入法を用いて、支持基板1中にp型不純物を導入することにより形成することがでる。例えば、5×1012/cm〜5×1013/cmの濃度で、ホウ素(B)をイオン打ち込みし、不純物の濃度が、5×1017/cm〜5×1018/cmのp型ウエル領域(Pwell)を形成する。不純物濃度とは、本明細書においては、当該領域の最高濃度を指すものとする。n型ウエル領域(Nwell)は、例えば、イオン注入法を用いて、支持基板1中にn型不純物を導入することにより形成することができる。例えば、5×1012/cm〜5×1013/cmの濃度で、リン(P)またはヒ素(As)をイオン打ち込みし、不純物の濃度が、5×1017/cm〜5×1018/cmのn型ウエル領域(Nwell)を形成する。
【0118】
上記不純物の形成の際には、酸化シリコン膜などのスクリーン膜(図示せず)を半導体領域(素子形成領域)3の表面に形成し、このスクリーン膜を介してイオン打ち込みを行う。また、イオン打ち込みの不要な領域においては、適宜、マスク膜を形成し、不純物が導入されるのを阻止することは言うまでもない。また、イオン打ち込みは、素子分離領域STIの深さよりも深い位置に飛程を合せ、不純物をイオン打ち込みする。このように、飛程を調整することにより、その後の不純物の拡散により、素子分離領域STIの底部より上にウエル領域の上端がかかり、素子分離領域STIの底部よりも深い位置にかけてウエル領域が広がることとなる。1度のイオン注入による制御が困難な場合は、イオンの打ち込みエネルギーを変えて複数回注入してもよい。なお、“飛程”とは、不純物(イオン)が注入対象物(ここでは、支持基板1)中に入射したとき、その物質中で完全に停止するまでの平均距離をいう。上記により、これらウエル領域の底部は、素子分離領域STIよりも深い位置にあり、各ウエル領域は、素子分離領域STIの下部で繋がりつつ、所定の幅でY方向に延在することとなる(図10参照)。
【0119】
次いで、支持基板1中の比較的浅い位置、即ち、ウエル領域の底部と絶縁層BOXとの間に、p型不純物(例えば、ホウ素など)を含有するp型のバックゲート領域pBG、およびn型不純物(例えば、リンやヒ素など)を含有するn型のバックゲート領域nBGを形成する。p型のバックゲート領域pBGは、例えば、イオン注入法を用いて、支持基板1中にp型不純物を導入することにより形成することができる。例えば、5×1013/cm〜1×1015/cmの濃度で、ホウ素やインジウム(In)などをイオン打ち込みする。また、n型のバックゲート領域nBGは、例えば、イオン注入法を用いて、支持基板1中にn型不純物を導入することにより形成することができる。例えば、5×1013/cm〜1×1015/cmの濃度で、リン、ヒ素またはアンチモン(Sb)などをイオン打ち込みする。前述したとおり、これらバックゲート領域BGの底部は、素子分離領域STIよりも浅い位置にあり、各バックゲート領域BGは、素子分離領域STIで分離されている。
【0120】
バックゲート領域の深さは、イオン注入法の注入エネルギーを制御することにより調整することができる。素子分離領域STIの深さよりも浅い位置に飛程を合せ、その後の不純物の拡散によっても、素子分離領域STIの底部より上に、バックゲート領域の底部が位置するよう調整を行う。
【0121】
なお、ここでは、ウエル領域を形成した後、バックゲート領域を形成したが、逆としてもよい。また、上記のようにイオン注入の条件を調整することにより、半導体領域3には、ウエル領域やバックゲート領域を構成する不純物が注入されないように制御することが好ましい。即ち、トランジスタのチャネル領域がノンドープとなるよう、半導体領域3には不純物を注入しない方が好ましい。この半導体領域3(チャネルとなる領域)中にしきい値電圧の調整用の不純物を注入してもよいが、この場合、前述したとおり不純物濃度のばらつきによるトランジスタ特性のばらつき大きくなる(図7参照)。これに対し、チャネル領域をノンドープとすることで、トランジスタ特性のばらつきを低減することができる。
【0122】
次いで、第1プラグP1bの形成領域に開口部OAbを形成する。即ち、図28に示すように、第1プラグP1bの形成領域の半導体領域3および絶縁層BOXを除去し、n型のバックゲート領域nBGを露出させる。また、図29に示すように、第1プラグP1bの形成領域の半導体領域3および絶縁層BOXを除去し、p型のバックゲート領域pBGを露出させる。
【0123】
また、タップセルにおいては、第1プラグP1wの形成領域に開口部OAwを形成する。即ち、図30に示すように、第1プラグP1wの形成領域の半導体領域3、絶縁層BOXおよびn型のバックゲート領域nBGを除去し、p型ウエル領域Pwellを露出させる。また、図31に示すように、第1プラグP1wの形成領域の半導体領域3、絶縁層BOXおよびp型のバックゲート領域pBGを除去し、n型ウエル領域Nwellを露出させる。
【0124】
なお、上記開口部OAw、OAbを形成した後、ウエル領域(Nwell、Pwell)およびバックゲート領域(nBG、pBG)を形成してもよい。
【0125】
次いで、図32および図33に示すように、半導体領域3の主表面に、各トラジスタを形成する。まず、活性領域(Ac)の主表面に、ゲート絶縁膜GOを形成する。このゲート絶縁膜GOとしては、例えば、酸化シリコン膜などを用いることができる。例えば、熱酸化法を用いて例えば、1.0nm〜2.5nm程度の膜厚の酸化シリコン膜を形成する。なお、CVD法を用いて酸化シリコン膜を形成してもよい。また、酸化シリコン膜に、3〜10%程度の窒素を窒素プラズマ法で導入し、酸窒化シリコン膜としてもよい。また、ゲート絶縁膜GOを他の絶縁膜(例えば、高誘電体膜)で構成してもよい。また、ゲート絶縁膜GOを、酸化シリコン膜とこの上部の高誘電体膜(high−k膜)との積層膜で構成してもよい。この場合、例えば、熱酸化法で0.5nm〜1.5nm程度の膜厚の酸化シリコン膜を形成した後、CVD法を用いて酸化ハフニウム膜(HfO膜)などを0.5nm〜2.0nm程度の膜厚で形成する。また、領域毎に、ゲート絶縁膜GOの組成を変えてもよい。
【0126】
次いで、ゲート絶縁膜GO上に、導電性膜よりなるゲート電極Gを形成する。ゲート電極Gとしては、例えば、多結晶シリコン膜を用いることができる。例えば、ゲート絶縁膜GO上に多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて例えば50nm〜150nm程度の膜厚で堆積し、パターニングすることによりゲート電極Gを形成する。例えば、窒化シリコン膜などによるマスク膜(図示せず)をマスクに、導電性膜をエッチングする。なお、ゲート電極Gとして金属膜を用いてもよい。また、ゲート電極Gを多結晶シリコン膜と金属膜との積層膜で構成してもよい。ゲート電極Gの材料は、トランジスタ特性に応じて適宜選択することができる。
【0127】
次いで、ゲート電極Gの両側の活性領域AcP1、AcP2中に、n型の低濃度不純物領域EX1を形成する。このn型の低濃度不純物領域EX1は、ゲート電極G(上部の窒化シリコン膜を含む)をマスクとして、イオン注入法により、活性領域(AcP1、AcP2)にn型不純物を導入することにより形成することができる。ゲート電極Gの両側の活性領域AcN1、AcN2中に、p型の低濃度不純物領域EX1を形成する。このp型の低濃度不純物領域EX1は、ゲート電極Gをマスクとして、イオン注入法により、活性領域(AcN1、AcN2)にp型不純物を導入することにより形成することができる。
【0128】
次いで、ゲート電極Gの両側の側壁に、サイドウォールSWを形成する。このサイドウォールSWは、例えば、窒化シリコン膜よりなる。例えば、窒化シリコン膜などの絶縁膜をCVD法でゲート電極G上に堆積した後、異方性エッチングを施し、ゲート電極Gの側壁に絶縁膜をサイドウォールSWとして残存させることにより形成することができる。なお、このサイドウォールSWの形成の際、上記開口部OAbおよびOAwの側壁にも、サイドウォールが残存する場合がある(図示せず)。そのような場合であっても、開口部(OAb、OAw)の底部が露出していれば問題はない。言い換えれば、サイドウォールの残存量を考慮しても開口部が埋まらない程度の大きさで開口部(OAb、OAw)を形成しておく。このように開口部(OAb、OAw)の底部が露出していれば問題はなく、むしろ、開口部側壁が絶縁膜で保護され好適である。
【0129】
次いで、ゲート電極G(上部の窒化シリコン膜を含む)およびサイドウォールSWの合成体の両側の活性領域(AcP1、AcP2)中に、n型の高濃度不純物領域EX2を形成する。このn型の高(例えば、リンやヒ素など)を導入することにより形成することができる。例えば、1×1014/cm〜1×1016/cmの濃度で、リンやヒ素などをイオン打ち込みする。また、上記合成体の両側のn型ウエル領域活性領域(AcP1、AcP2)中に、p型の高濃度不純物領域EX2を形成する。このp型の高濃度不純物領域EX2は、上記合成体をマスクとして、イオン注入法により、p型不純物(例えば、ホウ素など)を導入することにより形成することができる。例えば、1×1014/cm〜1×1016/cmの濃度で、ホウ素などをイオン打ち込みする。
【0130】
高濃度不純物領域EX2は、低濃度不純物領域EX1より、不純物濃度が高く、また、深く形成される。この低濃度不純物領域EX1および高濃度不純物領域EX2で、LDD(Lightly Doped Drain)構造のソース・ドレイン領域が構成される。
【0131】
以上の工程により、6つのトランジスタ(Dr1、Acc1、Lo1、Lo2、Acc2、Dr2)が略完成する。
【0132】
次いで、ゲート電極Gおよびソース、ドレイン領域(EX2)上に、サリサイド(Salicide:Self Aligned Silicide)技術により、金属シリサイド層13を形成する。なお、ゲート電極Gの上部に窒化シリコン膜などのマスク膜(図示せず)が残存している場合には、この膜を除去してからシリサイド化を行う。例えば、トランジスタ上にニッケル(Ni)膜などの金属膜を形成し熱処理を施すことにより、ゲート電極GとNi膜およびソース、ドレイン領域(EX2)とNi膜との接触領域において、シリサイド化反応を生じさせる。その後、未反応のNi膜を除去することにより、ニッケルシリサイド膜を形成する。
【0133】
次いで、図34〜図37に示すように、開口部OAw、OAbの内部および各トランジスタ(Dr1、Acc1、Lo1、Lo2、Acc2、Dr2)上に第1プラグP1(P1g、SP1、P1b、P1wを含む)を形成し、さらに、その上部に第1〜第3層配線(M1〜M3)を形成する。
【0134】
まず、開口部OAw、OAbの内部および各トランジスタ(Dr1、Acc1、Lo1等)上に層間絶縁膜IL1として窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜を形成する。次いで、層間絶縁膜IL1中にコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールの内部を含む層間絶縁膜IL1上に導電性膜を堆積する。コンタクトホールの形成の際、第1プラグP1bおよびP1wの形成領域においては、それぞれ上記開口部OAb、OAwの内側にコンタクトホールを形成する。これにより、コンタクトホールの内部に埋め込まれる金属膜(第1プラグ)と開口部の外側の領域(半導体領域3、バックゲート領域BG等)との電気的導通を阻止することができる。
【0135】
導電性膜としては、バリア膜(図示せず)と金属膜との積層膜を用いることができる。バリア膜としては、例えば、Ti(チタン)膜またはTiN(窒化チタン)膜、もしくはこれらの積層膜を用いることができる。また、金属膜としては、例えば、W(タングステン)膜などを用いることができる。堆積した導電性膜のうち、コンタクトホール以外の導電性膜をCMP法などを用いて除去することにより、コンタクトホール内に導電性膜を埋め込むことにより、第1プラグP1を形成する。
【0136】
次いで、プラグP1上に、第1層配線M1を形成する。この第1層配線M1は、導電性膜をパターニングすることにより形成することができる。なお、第1層配線M1を、埋め込み配線(ダマシン配線)としてもよい。
【0137】
次いで、第1層配線M1上に、層間絶縁膜IL2を形成した後、第2プラグP2および第2層配線M2を形成する。第2プラグP2は、層間絶縁膜IL2中に、第1プラグP1と同様に形成することができる。第2層配線M2は、第1層配線M1と同様に形成することができる。この第2層配線M2を埋め込み配線としてもよい。この際、コンタクトホールと配線溝の内部に導電性膜を同時に埋め込み、第2プラグP2と第2層配線M2とを同時に形成する、いわゆるデュアルダマシン法を用いてもよい。
【0138】
次いで、第2層配線M2上に、層間絶縁膜IL3を形成した後、第3プラグP3および第3層配線M3を形成する。第3プラグP3は、層間絶縁膜IL3中に、第1プラグP1と同様に形成することができる。第3層配線M3は、第1層配線M1と同様に形成することができる。この第3層配線M3を埋め込み配線としてもよい。この際、コンタクトホールと配線溝の内部に導電性膜を同時に埋め込み、第3プラグP3と第3層配線M3とを同時に形成する、いわゆるデュアルダマシン法を用いてもよい。
【0139】
なお、上記断面構造を構成する各パターンの形成工程に制限はなく、適宜工程を入れ替え、また、変更することが可能である。
【0140】
(実施の形態2)
実施の形態1においては、SRAMを構成するn型のトランジスタ(Dr1)が配置される半導体領域3の下部に、絶縁層BOXを介して、n型のバックゲート領域nBGを配置し、その下部には、p型ウエル領域Pwellを配置した(図2参照)が、これらの導電型を逆としてもよい。
【0141】
即ち、n型のトランジスタが配置される半導体領域3の下部には、絶縁層BOXを介して、p型のバックゲート領域pBGを配置し、さらに、このp型のバックゲート領域pBGの下部に、n型ウエル領域Nwellを配置する。
【0142】
そして、このn型のトランジスタにおいて、このトランジスタ(Dr1)のゲート電極Gとその下方のp型のバックゲート領域pBGを電気的に接続し、また、n型ウエル領域Nwellを、電源電位(Vdd)に固定する。
【0143】
この場合も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。即ち、閾値電位(Vth)をトランジスタがオン状態の時には低く、逆に、オフ状態の時には高くなるように、バックゲート電位を動的にコントロールすることができる。また、ウエル領域とバックゲート領域との間は、順バイアスされることなく、これらの間のリーク電流を低減することができる。
【0144】
さらに、この場合、n型のトランジスタの閾値電位(Vth)が高くなるが、設計上、閾値電位(Vth)を高く設計する必要がある場合には、好適である。また、閾値電位(Vth)が高くなるためオフ電流を抑制することができる。
【0145】
また、実施の形態1においては、SRAMを構成するp型のトランジスタ(Lo1等)が配置される半導体領域3の下部に、絶縁層BOXを介して、p型のバックゲート領域pBGを配置し、その下部には、n型ウエル領域Nwellを配置した(図4参照)が、これらの導電型を逆としてもよい。
【0146】
即ち、p型のトランジスタが配置される半導体領域3の下部には、絶縁層BOXを介して、n型のバックゲート領域nBGを配置し、さらに、このn型のバックゲート領域nBGの下部に、p型ウエル領域Pwellを配置する。
【0147】
そして、このp型のトランジスタにおいて、このトランジスタのゲート電極Gとその下方のn型のバックゲート領域nBGを電気的に接続し、また、p型ウエル領域Pwellは、接地電位(VSS)に固定する。
【0148】
この場合も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。即ち、閾値電位(Vth)をトランジスタがオン状態の時には低く、逆に、オフ状態の時には高くなるように、バックゲート電位を動的にコントロールすることができる。また、ウエル領域とバックゲート領域との間は、順バイアスされることなく、これらの間のリーク電流を低減することができる。
【0149】
さらに、この場合、n型のトランジスタの閾値電位(Vth)が高くなるが、設計上、閾値電位(Vth)を高く設計する必要がある場合には、好適である。また、閾値電位(Vth)が高くなるためオフ電流を抑制することができる。
【0150】
なお、本実施の形態においては、上記のとおりウエル領域とバックゲート領域の導電型が逆である以外は、実施の形態1と同様の構成であるため、その構成の詳細な説明を省略する。
【0151】
(実施の形態3)
上記実施の形態1においては、活性領域(Ac)の形状を台形状としたが(図10参照)、他の形状としてもよい。図38は、本実施の形態のSRAMの構成を示す平面図である。
【0152】
図38においては、活性領域AcP1が、段差を有する形状となっている。第1プラグP1bの配置部の幅が広くなった形状である。言い換えれば、活性領域AcP1は、Y方向の一端のX方向の幅(長さ)が、Y方向の他端のX方向の幅より大きくなるように幅広部を有する。図38では、上部に幅広部を有する。
【0153】
また、活性領域AcP2が、段差を有する形状となっている。第1プラグP1bの配置部の幅が広くなった形状である。言い換えれば、活性領域AcP2は、Y方向の一端のX方向の幅(長さ)が、Y方向の他端のX方向の幅より大きくなるように幅広部を有する。図38では、下部に幅広部を有する。即ち、活性領域AcP1とは逆側の端部に幅広部を有する。
【0154】
また、実施の形態1および図38においては、メモリセル領域において、n型ウエル領域Nwellを斜め(平行四辺形状)に形成したが、n型ウエル領域を矩形状としてもよい。但し、活性領域(Ac)の幅広部(突起部)に対応して、n型ウエル領域を斜め(並行四辺形状)に配置することにより、メモリセル領域のX方向の長さが小さくなり、メモリセルの小面積化を図ることができる。
【0155】
(実施の形態4)
上記実施の形態1においては、開口部OAb、OAwを形成した後、層間絶縁膜IL1および第1プラグP1b、P1wを形成したが、開口部OAb、OAwを設けず、層間絶縁膜IL1に、第1プラグP1b、P1w用のコンタクトホールを形成してもよい。即ち、ウエル領域(well)およびバックゲート領域(BG)まで到達する深さの異なるコンタクトホールを形成してもよい。
【0156】
図39〜図42は、本実施の形態のSRAMの製造工程を示す断面図である。図39は、例えば、図10のA−A断面部に、図40は、図10のB−B断面部に対応する。また、図41は、例えば、図24のC−C断面部に、図42は、図24のD−D断面部に対応する。
【0157】
図示するように、素子分離領域STI、バックゲート領域(BG)およびウエル領域(well)を形成した後、半導体領域3上に各トランジスタ(Lo1、Lo2、Acc1、Acc2、Dr1、Dr2)を形成する。
【0158】
その後、各トランジスタ(Dr1、Acc1、Lo1等)上に層間絶縁膜IL1として窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜を形成する。次いで、層間絶縁膜IL1中にコンタクトホールを形成する。この際、第1プラグP1bの形成領域においては、層間絶縁膜IL1のみならず、その下部に位置する半導体領域3および絶縁層BOXを除去し、バックゲート領域(pBGまたはnBG)まで到達するコンタクトホールを形成する。また、タップセルの第1プラグP1wの形成領域においては、層間絶縁膜IL1のみならず、その下部に位置する半導体領域3、絶縁層BOXおよびバックゲート領域(pBGまたはnBG)を除去し、ウエル領域(NwellまたはPwell)まで到達するコンタクトホールを形成する。
【0159】
この後、コンタクトホールの内部を酸化し、その側壁および底部に酸化シリコン膜20を形成する。その後、異方性エッチングにより、コンタクトホールの底部の酸化シリコン膜20を除去する。この工程により、コンタクトホールの側壁から露出した半導体領域3およびバックゲート領域(pBGまたはnBG)が酸化シリコン膜20で覆われる。これにより、第1プラグP1b、P1wと半導体領域3やバックゲート領域BG等とのショートを防止することができる。
【0160】
なお、上記酸化シリコン膜20に代えてサイドウォール膜(図示せず)を形成してもよい。この場合、薄い窒化シリコン膜などの絶縁膜をコンタクトホールの内部を含む層間絶縁膜IL1上に堆積した後、異方性エッチングを施すことにより、コンタクトホールの側壁にサイドウォール膜を形成する。この場合も、コンタクトホールの内部に埋め込まれた導電性膜(第1プラグP1b、P1w)と半導体領域3やバックゲート領域BG等とのショートを防止することができる。
【0161】
(実施の形態5)
上記実施の形態1においては、タップセル領域においても、バックゲート領域(BG)とその下部のウエル領域(well)の導電型を逆としたが(図13、図14参照)、これらを同じ導電型としてもよい。
【0162】
図43および図44は、本実施の形態のSRAMのタップセル領域の断面図である。図43は、例えば、図24のC−C断面部に、図44は、図24のD−D断面部に対応する。
【0163】
図43に示すように、活性領域(AcS)の下部には、絶縁層BOXを介してp型のバックゲート領域pBGが配置され、その下部には、p型ウエル領域Pwellが配置されている。このp型のバックゲート領域pBGは、活性領域AcN1、AcN2の下部のp型のバックゲート領域pBGと同時に形成すればよい(図12参照)。
【0164】
また、図44に示すように、活性領域(AcS)の下部には、絶縁層BOXを介してn型のバックゲート領域nBGが配置され、その下部には、n型ウエル領域Nwellが配置されている。このn型のバックゲート領域nBGは、活性領域AcP1、AcP2の下部のn型のバックゲート領域nBGと同時に形成すればよい(図11参照)。
【0165】
このように、タップセルにおいては、ウエル領域(well)上に、同じ導電型のバックゲート領域(BG)を配置することにより、第1プラグP1w(コンタクトホール)の深さを浅くすることができる。即ち、図43および図44に示すように、バックゲート領域(BG)が露出するまで層間絶縁膜IL1をエッチングしてコンタクトホールを形成し、導電性膜を埋め込むことで第1プラグP1wを形成すれば良い。この場合、第1プラグP1wを第1プラグP1bと同程度の深さとなる。
【0166】
このように、本実施の形態によれば、上記第1プラグP1wにより、バックゲート領域(BG)を介してウエル給電を行うことができる。
【0167】
(実施の形態6)
上記実施の形態において詳細に説明したSRAMが用いられる半導体装置(半導体部品や電子機器なども含む)に制限はないが、例えば、SoC(System-on-a-chip)やマイクロコンピュータを含むシステムが形成された半導体チップに組み込むことができる。半導体チップは、CPU(Central Processing Unit)、SRAM、および論理回路(LOGIC)を有している。なお、SRAMの他、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの他の記憶素子を有する構成としてもよく、また、アナログ回路などを内蔵してもよい。
【0168】
CPUは、中央演算処理装置とも呼ばれ、コンピュータなどの心臓部にあたる。このCPUは、記憶装置から命令を読み出して解読し、それに基づいて多種多様な演算や制御を行なうものである。このCPUの内部には、CPUコア(CUPcore)が内蔵されており、かかるCPUコアの内部にはSRAMが組み込まれている。このCPUコアの内部のSRAMとしては、高性能なSRAMが用いられており、上記実施の形態で詳細に説明したSRAMを用いて好適である。このように、上記実施の形態で説明したSRAMをマイコンに組み込むことにより、マイコンの特性を向上させることができる。
【0169】
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0170】
例えば、上記実施の形態の構成は、適宜組み合わせて適用することができる。具体例としては、例えば、実施の形態4(図41、図42)の構成に実施の形態5のバックゲート領域(BG、図43、図44)の構成を適用してもよい。
【0171】
また、上記実施の形態においては、SRAMを例に説明したが、図2および図4からも明らかなように、本実施の形態は、トランジスタ(nチャネル型トランジスタまたはpチャネル型トランジスタ)を有する半導体装置に広く適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0172】
本発明は、半導体装置に関し、特に、SOI基板に配置されたCMOSやSRAMを有する半導体装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0173】
1 支持基板
3 半導体領域
13 金属シリサイド層
20 酸化シリコン膜
A、B 蓄積ノード
Ac 活性領域
AcN1 活性領域
AcN2 活性領域
AcP1 活性領域
AcP2 活性領域
AcS 活性領域
Acc1、Acc2 アクセストランジスタ
BOX 絶縁層
BL ビット線
/BL ビット線
BG、nBG、pBG バックゲート領域
Dr1、Dr2 ドライバトランジスタ
EX1 低濃度不純物領域
EX2 高濃度不純物領域
G ゲート電極
GO ゲート絶縁膜
IL1 層間絶縁膜
IL2 層間絶縁膜
IL3 層間絶縁膜
Lo1、Lo2 ロードトランジスタ
M1 第1層配線
M2 第2層配線
M3 第3層配線
Nwell n型ウエル領域
OAb 開口部
OAw 開口部
P1、P1b、P1g、P1w 第1プラグ
P2 第2プラグ
P3 第3プラグ
Pwell p型ウエル領域
SP1 シェアードプラグ
STI 素子分離領域
SW サイドウォール
VSS 接地電位
Vdd 電源電位
WL ワード線
well ウエル領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a1)第1電位と第1ノードとの間に接続された第1トランジスタと、
(a2)前記第1ノードと前記第1電位より低い第2電位との間に接続された第2トランジスタと、
(a3)前記第1電位と第2ノードとの間に接続された第3トランジスタと、
(a4)前記第2ノードと前記第2電位との間に接続された第4トランジスタと、
を有する半導体装置であって、
(b1)素子分離領域により囲まれた第1活性領域であって、前記第1トランジスタが配置される第1活性領域と、
(b2)前記素子分離領域により囲まれた第2活性領域であって、前記第2トランジスタが配置される第2活性領域と、
(c)前記第1活性領域および前記第2活性領域の下部に配置された絶縁層と、
(d1)前記第1活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域と、
(d2)前記第2活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第2半導体領域と、
(e1)前記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第3半導体領域と、
(e2)前記第2半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第4半導体領域と、を有し、
前記第1半導体領域は、前記第1トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第2半導体領域は、前記第2トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第3半導体領域は、前記第1半導体領域と逆導電型の領域であり、前記第1電位と接続され、
前記第4半導体領域は、前記第2半導体領域と逆導電型の領域であり、前記第2電位と接続されることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
(b3)素子分離領域により囲まれた第3活性領域であって、前記第3トランジスタが配置される第3活性領域と、
(b4)前記素子分離領域により囲まれた第4活性領域であって、前記第4トランジスタが配置される第4活性領域と、
(c2)前記第3活性領域および前記第4性領域の下部には、前記絶縁層が配置され、
(d3)前記第3活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第5半導体領域と、
(d4)前記第4活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第6半導体領域と、
(e3)前記第5半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第7半導体領域と、
(e4)前記第6半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第8半導体領域と、を有し、
前記第5半導体領域は、前記第3トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第6半導体領域は、前記第4トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第7半導体領域は、前記第5半導体領域と逆導電型の領域であり、前記第1電位と接続され、
前記第8半導体領域は、前記第6半導体領域と逆導電型の領域であり、前記第2電位と接続されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1半導体領域は、p型の不純物を含む領域であり、
前記第2半導体領域は、n型の不純物を含む領域であり、
前記第3半導体領域は、n型の不純物を含む領域であり、
前記第4半導体領域は、p型の不純物を含む領域であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1半導体領域および前記第5半導体領域は、p型の不純物を含む領域であり、
前記第2半導体領域および前記第6半導体領域は、n型の不純物を含む領域であり、
前記第3半導体領域および第7半導体領域は、n型の不純物を含む領域であり、
前記第4半導体領域および第4半導体領域は、p型の不純物を含む領域であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1活性領域および前記第2活性領域は、p型またはn型の不純物を含有しないことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1活性領域、前記第2活性領域、前記第3活性領域、前記第4活性領域は、p型またはn型の不純物を含有しないことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項7】
(a5)前記第1ノードと第1ビット線との間に接続された第5トランジスタと、
(a6)前記第2ノードと第2ビット線との間に接続された第6トランジスタと、を有することを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項8】
第1活性領域に、前記第5トランジスタが配置され、
第3活性領域に、前記第6トランジスタが配置されることを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第5トランジスタおよび前記第6トランジスタの駆動電位は、前記第2トランジスタおよび前記第4トランジスタの駆動電位より高いことを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1活性領域、前記第2活性領域、前記第3活性領域、および前記第4活性領域は、第1方向に、前記第2活性領域、前記第1活性領域、前記第3活性領域、および前記第4活性領域の順に配置されることを特徴とする請求項9記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1活性領域は、前記第1方向と交差する第2方向に延在し、前記第2方向の一端の前記第1方向の幅が、前記第2方向の他端の前記第1方向の幅より大きくなるように前記第2方向の一端に幅広部を有することを特徴とする請求項10記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第3活性領域は、前記第1方向と交差する第2方向に延在し、前記第1活性領域の幅広部が形成される側とは逆側の端部に幅広部を有することを特徴とする請求項11記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第1活性領域の幅広部に、前記第1半導体領域まで到達する第1接続部を有し、
前記第3活性領域の幅広部に、前記第5半導体領域まで到達する第2接続部を有することを特徴とする請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1半導体領域は、前記第1トランジスタのゲート電極と前記第1接続部を介して接続され、
前記第5半導体領域は、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第2接続部を介して接続されることを特徴とする請求項13記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第2活性領域には、前記第2半導体領域まで到達する第3接続部を有し、
前記第4活性領域には、前記第6半導体領域まで到達する第4接続部を有することを特徴とする請求項13記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第2半導体領域は、前記第2トランジスタのゲート電極と前記第3接続部を介して接続され、
前記第6半導体領域は、前記第4トランジスタのゲート電極と前記第4接続部を介して接続されることを特徴とする請求項15記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第1乃至第6トランジスタを有するメモリセルを複数有するメモリセルアレイであって、
前記第1方向に延在するラインに対して線対称に前記メモリセルが繰り返し配置され、
前記第2方向に延在するラインに対して線対称に前記メモリセルが繰り返し配置されたメモリセルアレイを有することを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項18】
前記メモリセルアレイは、
前記第1方向にm個、前記第2方向にn個のメモリセルを有する第1アレイ領域と、
前記第1方向にm個、前記第2方向にn個のメモリセルを有する第2アレイ領域と、を有し、
前記第1アレイ領域と前記第2アレイ領域の間に前記第1方向に延在する給電領域を有し、
前記給電領域において、
前記第3半導体領域は、前記第1電位と接続され、
前記第4半導体領域は、前記第2電位と接続されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項19】
(a1)第1電位と第1ノードとの間に接続された第1トランジスタと、
(a2)前記第1ノードと前記第1電位より低い第2電位との間に接続された第2トランジスタと、
(a3)前記第1電位と第2ノードとの間に接続された第3トランジスタと、
(a4)前記第2ノードと前記第2電位との間に接続された第4トランジスタと、
を有する半導体装置であって、
(b1)素子分離領域により囲まれた第1活性領域であって、前記第1トランジスタが配置される第1活性領域と、
(b2)前記素子分離領域により囲まれた第2活性領域であって、前記第2トランジスタが配置される第2活性領域と、
(c)前記第1活性領域および前記第2活性領域の下部に配置された絶縁層と、
(d1)前記第1活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域と、
(d2)前記第2活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第2半導体領域と、
(e1)前記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第3半導体領域と、
(e2)前記第2半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第4半導体領域と、を有し、
前記第1半導体領域は、前記第1トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第2半導体領域は、前記第2トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第3半導体領域は、前記第1半導体領域と逆導電型の領域であり、前記第2電位と接続され、
前記第4半導体領域は、前記第2半導体領域と逆導電型の領域であり、前記第1電位と接続されることを特徴とする半導体装置。
【請求項20】
(a)素子分離領域により囲まれた活性領域に配置されたnチャネル型トランジスタと、
(b)前記活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域と、
(c)前記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第2半導体領域と、を有し、
前記第1半導体領域は、前記nチャネル型トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域と逆導電型の領域であることを特徴とする半導体装置。
【請求項21】
(a)素子分離領域により囲まれた活性領域に配置されたpチャネル型トランジスタと、
(b)前記活性領域の下部において、前記絶縁層を介して配置され、前記素子分離領域により囲まれた第1半導体領域と、
(c)前記第1半導体領域の下部に配置され、少なくともその一部が、前記素子分離領域より深い位置に延在する第2半導体領域と、を有し、
前記第1半導体領域は、前記pチャネル型トランジスタのゲート電極と接続され、
前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域と逆導電型の領域であることを特徴とする半導体装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate


【公開番号】特開2013−26502(P2013−26502A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161009(P2011−161009)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】