説明

異なる垂直寸法のフィンを有するトリプル・ゲート・フィンFETおよびダブル・ゲート・フィンFET

【課題】異なる垂直寸法のフィンを有するトリプル・ゲート・フィンFETおよびダブル・ゲート・フィン・FETを含む半導体構造体と、半導体構造体の製造方法とを提供する。
【解決手段】垂直寸法を小さくすることが望まれる選ばれた半導体フィン13’の底部部分33にゲルマニウムを含む注入化学種が注入される。注入化学種を有する選ばれた半導体フィン13’の底部部分33は、注入化学種が存在しない半導体材料、すなわちその半導体フィンの上部部分23と、注入化学種が存在しない他の半導体フィン13との半導体材料に対して選択的にエッチングされる。従って、結果として、同じ半導体基板上に、完全な垂直寸法フィンを有しオン電流が高いFinFETと、垂直寸法が小さくなりオン電流が低いフィンFETとが得られる。注入化学種の深さを調節することによって、選ばれたフィンFETの中の半導体フィンの垂直寸法を調節することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスに関する。詳しくは、本発明は、フィンFETデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
フィンFETトランジスタは、MOSFETトランジスタであり、チャネルの2つの側、3つの側または4つの側にゲート電極が配置されるか、あるいはチャネルの周りにゲート電極が巻き付けられ、ゲート電極とチャネルとをゲート誘電体が分離している。ダブル・ゲート・フィンFETはダブル・ゲート配置を利用し、この場合、ゲート電極はチャネルの二つの相対する側に配置される。トリプル・ゲート・フィンFETでは、ゲート電極は、典型的には長方形のトランジスタのチャネルのもう1つの側に配置される。クアドルプル(4重)ゲート・フィンFETまたは巻き付け型ゲート・フィンFETでは、ゲート電極はチャネルの4つの側に配置される。ゲート電極がフィンFETのチャネルを制御する側の数が増加すると、フィンFET中のチャネルの制御性能は、プレーナ型MOSFETと比較して向上する。チャネルの制御が向上すると、デバイス寸法を小さくし、短チャネル効果を少なくすると同時に、高速でスイッチすることができる電流を大きくすることができる。これらのデバイスは、MOSFETを形成するためにフィン側壁が用いられるので、「フィンFET」という総称を付けられた。フィンFETデバイスは、同程度の最小加工寸法を利用する主流CMOS技術よりスイッチング時間は速く、電流密度は同等以上であり、短チャネル効果の制御ははるかに向上している。
【0003】
典型的なフィンFET構造体では、基板上に横向きまたは辺方向に設置された半導体「フィン」の垂直側壁上に少なくとも1つの水平なチャネルが提供される。典型的には、フィンは、実質的に長方形の断面を有する単結晶半導体材料を含む。典型的には、フィンFET構造体に用いられる半導体区域の単位面積あたりのオン電流を高くすることができるように、フィンの高さはフィンの幅より大きくする。所望の短チャネル効果(SCE)の制御が可能になるように、デバイスのチャネル領域内の半導体フィンを十分に薄くして、完全欠乏半導体デバイスが形成されるのを確実にする。典型的には、短チャネル効果を良好に制御することができるように、フィンFET中のフィンの厚さまたは水平幅は、そのゲート長の3分の2未満にする。
【0004】
多くの場合、逆U字形ゲート電極が半導体フィンの中央区間をまたぎ、ゲート誘電体層を覆う。典型的なダブル・ゲート・フィンFETでは、互いに相対する2つの半導体フィン側壁のそれぞれの上にゲート誘電体層およびゲート導電体が配置される。フィンの上面と逆U字形ゲート電極の上部部分との間には、フィンの上面が上にあるゲート電極の部分によって直接制御されないように、十分な厚さのスペーサ材料が配置される。典型的なトリプル・ゲート・フィンFETでは、2つの半導体フィン側壁の上、およびフィン構造体の上面の上にも、通常、逆U字形のゲート電極が配置される。フィンの上面は、ゲート誘電体層によってのみゲート電極の上部部分から分離され、従って、ゲート電極によって制御される。半導体フィンの末端部分であるソース領域およびドレイン領域の上で、ゲート電極または他のマスク層をマスクとして用いてイオン注入が実行され、ハロ・ドーピング、拡張ドーピングおよびソース/ドレイン・ドーピングが提供される。
【0005】
フィンFETは、向上されたMOSFET性能を提供するが、その一方で固有の設計上の難問を提起する。プレーナ型MOSFETデバイスには、リソグラフィー最小寸法より大きなデバイスの幅に関して事実上なんの制限もなく、従って、プレーナ型MOSFETのサイズは任意に調節することができるが、典型的なフィンFETは、同一のフィンの垂直寸法を有し、それによって、フィンFETのサイズは、所定のチャネル長の場合、最小サイズのフィンFETの整数倍に限定される。言い換えると、プレーナ型MOSFETには、トランジスタのオン電流とオフ電流とを制御するために二つのパラメータ、すなわちチャネルの幅Wと長さLとがあるが、すべてのフィンFETでは、フィンの高さ、従って、チャネルの幅は一定なので、フィンFETには1つのパラメータ、すなわちフィンFETの長さLしかない。従って、オフ電流に対するオン電流の比を定めるトランジスタ長Lの所定の値に対して、個別のフィンからのオン電流の量は一定である。フィンFETで複数のフィンを用いれば整数倍の全電流が提供されるが、個別のフィンのオン電流を非整数分率または非整数倍にするためには、自明でないまたは手の込んだプロセス加工方式または構造体あるいはその両方が必要になる。さらに、複数のフィンを使用すると、シリコン表面積を多く用いる傾向があり、デバイス設計の面積効率が低下する。
【0006】
しかし、高性能集積回路の設計では、多くの場合、異なるオン電流を有するトランジスタが要求される。1つのそのような例は、6トランジスタSRAMセルである。この場合、SRAMセルの最適性能のためにベータ比(パス・ゲートNFETのオン電流に対するプル・ダウンNFETのオン電流の比)をほぼ2に維持する必要がある。
【0007】
非特許文献1に例が示されているように、フィンFETデバイスの長さを変化させてフィンFETのオン電流を減らすことはできるが、長いチャネル長を使用するほど、多くのシリコン基板面積を消費するばかりか、光学的近接効果補正の複雑さによるゲート長の物理的寸法の変わり易さに関する変数も加わる。さらに、異なるゲート長は、異なる短チャネル効果を生じ、それによって、しきい値電圧不整合またはVdd変化によって誘起されるベータ比の変動が引き起こされる可能性がある。
【0008】
特許文献1による別の手法は、第1の半導体フィンと、異なる高さを有する第2の半導体フィンとを備えるフィンFETデバイスを開示し、第2の半導体フィンの高さに対する第1の半導体フィンの高さの比の調節を用いてトランジスタの性能を調整している。しかし、このプロセスでは、熱酸化プロセスを用いてフィンの高さを小さくするので、ハードマスクを用いる必要がある。ハードマスク材料の堆積、フォトレジストの塗布およびリソグラフィーによるパターン形成、リソグラフィー・パターンのハードマスクへの転写および熱酸化など、多くのプロセス工程が必要である。酸化すると、酸化によって引き起こされる体積膨張によって表面レベルが高くなり、基板の高さの垂直変化を引き起こし、次のリソグラフィー・プロセス時に使用可能な焦点深度を減らし、プリントされたリソグラフィー画像のCD(Critical Dimesion:レジストパターン線幅)変化の原因となることがある。
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0222477号
【非特許文献1】Yangら著"Fully Working 1.25mm2 6T-SRAM cell with 45nm gate length TripleGate Transistors," IEDM Tech. Dig., 2003, pp. 23-26
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、同じ半導体ウエハ上のフィンのための複数の垂直寸法を作り出す半導体構造体と製造プロセスへの求めが存在する。最小の数の追加のプロセス工程を用いる、簡単で安価な半導体製造プロセスへの求めも存在する。
【0011】
異なるフィンの垂直寸法を有する複数のフィンFETの使用による高密度CMOS回路への求めも存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記で説明された求めに対処し、簡単で安価な少数の追加プロセス工程によって複数のフィンの垂直寸法のフィンFETデバイスを形成する構造体および方法を提供する。
【0013】
さらに、本発明は、フィンFETデバイスのフィンに複数の垂直寸法を提供することによって、高密度高性能CMOSデバイスの設計を可能にする。
【0014】
本発明によると、3つ以上の異なるフィンの垂直寸法が可能になるが、本明細書では、異なるフィンの垂直寸法を有する2種類の半導体フィンによって本発明を説明する。3種類以上の半導体フィンへの本発明の適用は直截的であり、追加のマスクおよび注入プロセスしか必要としない。
【0015】
最初に、第1の種類の半導体フィンと第2の種類の半導体フィンとの両方は、同一の高さである。両方の種類の半導体フィンは、実質的に平らな上面を備える。両方の種類の半導体フィンの実質的に平らな上面は同じ高さを有する。好ましくは、両方の種類の半導体フィンの断面は長方形である。長方形の半導体フィンの場合、両方の種類の半導体フィンは、同じ半導体フィンの底面の高さを有する。より好ましくは、どちらの種類の半導体フィンでも、半導体フィンの高さは半導体フィンの幅より大きい。任意選択として、各半導体フィンの上面およびその上に絶縁体層が形成されてもよい。
【0016】
本発明によると、半導体の上面はフォトレジストでコーティングされ、第1の種類のフィンはパターン形成されたフォトレジストで被覆されるが、第2の種類の半導体フィンはパターン形成されたフォトレジストで被覆されないように、パターン形成される。第2の種類の半導体フィンの底部部分は注入化学種と第2の種類の半導体フィンのための元の半導体材料との合金を含むが、第2の種類の半導体フィンの上部部分は注入前と実質的に同じ半導体材料を含むように、第2の種類の半導体フィンの一部に注入化学種が注入される。その後、パターン形成されたフォトレジストは、好ましくは除去される。
【0017】
あるいは、注入化学種の注入は、半導体フィンの形成より前であってもよい。この場合には、半導体フィンの形成の前にフォトレジストが塗布され、フォトレジストが第1の種類の半導体フィンを形成することになる第1の区域を被覆し、フォトレジストが第2の種類の半導体フィンを形成することになる第2の区域を被覆しないように、パターン形成される。注入化学種は、第2の区域の半導体材料の底部部分の中に注入され、続いてフォトレジストは除去される。別のフォトリソグラフィーと反応性イオン・エッチング(RIE)との工程による両方の種類の半導体フィンのパターン形成によって、注入部分のまったくない第1の種類の半導体フィンと、底部部分が注入化学種と半導体材料との合金を含む第2の種類の半導体フィンとが作り出される。
【0018】
注入後またはフォトレジスト除去後の選択的エッチング・プロセスにおいて、第2の種類の半導体フィンの上部部分の元の半導体材料と、第1の種類の半導体フィンの半導体材料とに対して、注入化学種を有する第2の種類の半導体フィンの底部部分が選択的にエッチングされ、除去される。言い換えると、注入前と実質的に同じ半導体材料を含む第2の種類の半導体フィンの上部部分と、第1の種類の半導体フィン中の半導体材料とは、実質的にほとんどエッチングされないが、注入化学種と、第2の種類の半導体フィンのための元の半導体材料との合金を含む第2の種類の半導体フィンの底部部分はエッチングされる。
【0019】
好ましくは、次に、誘電体材料が堆積され、第2の種類の半導体フィンの底面と半導体基板との間の空間を満たす。その次に、側壁上の誘電体材料は、湿式エッチングまたは反応性イオン・エッチング(RIE)のどちらかによってエッチングされる。好ましくは、側壁上の誘電体材料は、反応性イオン・エッチング(RIE)によってエッチングされる。第2の種類の半導体フィンの下の誘電体材料の底部の高さは、第1の種類の第1の半導体フィンの底部の高さと同じであり、下にある半導体基板の上面と同じである。
【0020】
両方の種類の半導体フィンの側壁上の堆積または成長のどちらかによって、ゲート誘電体が形成され、続いて、ゲート電極が堆積され、パターン形成されてゲート導電体スタックが形成される。半導体フィンの上面およびその上に厚い絶縁体層が配置されると、結果としてダブル・ゲート・フィンFET構造体となる。この構造体では、ゲート制御は、フィンFETのそれぞれの二つの側壁上のゲート誘電体上に配置された二つの区画のゲート電極の影響しか受けない。半導体フィンの上面およびその上に絶縁体層が配置されなければ、結果としてトリプル・ゲート・フィンFET構造体となる。この構造体では、ゲート制御は、フィンFETの二つの側壁および上面上に配置された、ゲート誘電体と接触する三つの区画のゲート電極の影響を受ける。
【0021】
本発明の適用の特定の例として、第1のフィンを有する第1のNFETは第1のフィンの全垂直寸法を有し、第2のフィンを有する第2のNFETは第2のフィンの全垂直寸法の50%を有する二つのn型フィンFETが、第1のフィンと第2のフィンとがSRAM設計における末端間結合をするように形成される。SRAMセル中の第1のn型フィンFETはプル・ダウンNFETに用いられ、第2のn型フィンFETはパス・ゲートNFETとして用いられる。これらの二つのフィンFETの垂直寸法の間の比は2なので、2のβ比を維持しながら、同じゲート長および同じフィン幅を有する二つのフィンFETを設計することが可能になる。注入化学種の注入深さ、従って第2の種類の半導体フィンからの半導体材料の除去量を調節することによって、最適SRAM設計のためのベータ比を容易に調整することができる。
【0022】
同様な本発明の利点は、異なるフィンFETデバイスで異なる量のオン電流を利用することができる他の回路に容易に拡張することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明を詳しく説明する前に、従来のSRAM構造体に関する考察が提供される。本明細書では、従来のSRAM構造体に関する考察は、本発明によって提供される従来技術に対する利点の例を明示するために行われる。
【0024】
図1を参照すると、従来技術によるプレーナ型MOSFETを利用する6トランジスタSRAM構造体の例の平面概略図が示される。基板(明示的に示されていない)内に、半導体表面103と、ゲート電極104と、第一レベルの金属配線105と、が配置されている。SRAM構造体中のこれらの6つのトランジスタは、第1のプル・アップPFET110と、第1のプル・ダウンNFET120と、第1のパス・ゲートNFET130と、第2のプル・アップPFET111と、第2のプル・ダウンNFET121と、第2のパス・ゲートNFET131と、を含む。2のベータ比を維持するために、第1のプル・ダウンNFET120のための半導体区域と、第1のパス・ゲートNFET130のための対応する半導体区域との間で、異なる幅が必要なことに注目すべきである。さらに、プル・ダウンNFET120、121とプル・アップPFET110、111との間の幅の比も2であり、これによって、プル・ダウンNFET120、121とプル・アップPFET110、111との間の電流比ガンマは4となる。
【0025】
典型的なフィンFET製造プロセスの結果、同一の垂直寸法の半導体フィンを有するフィンFETが得られる。これは、リソグラフィーによる半導体フィンのパターン形成を容易にするために、異なるフィンFET中の半導体フィンの物理的な幅を同じに維持する必要があるからである。また、プレーナ型MOSFETデバイスとは異なり、フィンの物理的な幅が増加しても、チャネルは半導体フィンの側壁上にあるので、チャネル幅が増加する結果にも、電流が増加する結果にもならない。従って、2のベータ比または4のガンマ比あるいはそれらの両方を維持するために、他の方法を利用しなければならない。
【0026】
第1の手法は、プル・ダウンNFETに2つの半導体フィンを用い、パス・ゲートNFETに1つの半導体フィンしか用いないことである。第1の手法の結果、SRAM構造体のレイアウト面積が増加する。図2を参照すると、第2の手法は、チャネル長を長くすることによって、パス・ゲートNFET(230、231)を弱くすることである。図2を参照すると、従来技術によるフィンFETを利用する6トランジスタSRAM構造体の例の平面概略図が示される。SRAM構造体中のこれらの6つのトランジスタは、第1のプル・アップPFET210と、第1のプル・ダウンNFET220と、第1のパス・ゲートNFET230と、第2のプル・アップPFET211と、第2のプル・ダウンNFET221と、第2のパス・ゲートNFET231と、を含む。半導体フィン203の上面と、第一レベルの金属配線205と、プル・アップFETおよびプル・ダウンFET(210、211、220、221)の上のゲート電極204と、パス・ゲートNFET(230、231)の上のゲート電極204’と、が示される。第1のプル・ダウンNFET220のための半導体区域と、第1のパス・ゲートNFET230のための対応する半導体区域との間で、幅が同じであることに注目すべきである。しかし、パス・ゲートNFET(230、231)のためのゲート電極204’は、プル・アップFETおよびプル・ダウンFET(210、211、220、221)のための通常のゲート電極204と比較すると幅が広く、この結果、パス・ゲートNFET(230、231)の方が長いゲート長、従って低いオン電流を有する。第2の手法の結果でも、SRAM構造体のためのレイアウト面積が増加し、同時に、設計において異なるチャネル長を使用することが原因となって、ゲート長の物理的寸法の変りやすさが増大する。第3の手法は、パス・ゲートNFETのための区域内の半導体フィンの垂直寸法を小さくすることによって、パス・ゲートNFETを弱くすることである。本発明は、少数の簡単な追加プロセス工程を用いる、第3の手法による方法および構造を提供する。
【0027】
本発明は、本明細書では特定の6トランジスタSRAM構造体のための図によっても説明される。これは、SRAM性能の強化の直面する難問のいくつかが、典型的な半導体回路の直面する難問の代表的な例だからである。例えば、SRAMセル中のトランジスタは、サイズが小さいにもかかわらず高性能デバイスである必要があり、従って高いオン電流を必要とする。同時に、ベータ比は2に維持し、ガンマ比は4に維持する必要があり、同じ半導体構造体内で密に近接している異なるサイズのトランジスタを必要とする回路の例を示す。
【0028】
本開示の主要部分は特定のSRAM構造体を用いて説明されるという事実はあるが、当業者は、異なる垂直寸法の半導体フィンのための本方法および本構造体が、アナログ回路など、異なるオン電流のフィンFETを必要とし、利用する任意の回路に適用することができることを認識すべきである。
【0029】
本発明の第1の実施態様によると、製造プロセスの開始段階における6トランジスタSRAM構造体は図3〜6に示される。図3〜6では、リソグラフィーによって埋め込み酸化物(BOX)層12の上の半導体材料にパターンを形成し、エッチングすることによって、セミコンダクタ・オン・インシュレータ基板のBOX層12の上に複数の半導体フィン13が形成される。BOX層12の下の半導体材料は図に示されていない。半導体フィン13のそれぞれは、平らな上面および長方形の断面を有する。好ましくは、必然ではないが、半導体フィン13の垂直寸法は半導体フィン13の幅より大きくして、半導体フィン13の側壁上に部分的にまたは全体にわたって形成される幅の広いチャネルから高いオン電流を供給する。
【0030】
バルク基板上に半導体フィン13を形成することもできるが、本発明による半導体フィン13は、好ましくは、セミコンダクタ・オン・インシュレータ基板を含む半導体基板上に形成される。本発明によって、ハイブリッド基板を使用することが現実に可能になる。この場合、BOX層12の上の半導体材料の異なる部分は、異なる半導体材料を含んでもよい。異なる半導体材料を含む複数の半導体フィン13も本発明に沿っているが、本実施
態様は、半導体フィン13の中の半導体材料は同じであるとして説明される。半導体フィン13を構成する半導体材料は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム合金、シリコン−カーボン合金、シリコン−ゲルマニウム−カーボン合金、ヒ化ガリウム、ヒ化インジウム、リン化インジウム、III−V族化合物半導体材料、II−VI族化合物半導体材料、有機半導体材料、およびその他の化合物半導体材料の一つであればよい。
【0031】
本発明の第1の実施態様によると、半導体基板にフォトレジスト21が塗布され、リソグラフィーによって図7〜10に示されるようにパターン形成される。詳しくは、6トランジスタSRAM構造体の例で、フォトレジスト21はプル・アップPFETおよびパス・ゲートNFETのための区域から除去されるが、プル・ダウンNFETはフォトレジスト21でマスクされる。パターン形成されたフォトレジスト21は、当分野の通常のフォトレジスト材料を含んでよい。典型的には、パターン形成されたフォトレジスト21は、300nmから1500nmの厚さを有する。パターン形成されたフォトレジスト21の厚さは、次の工程における注入化学種の注入がパターン形成されたフォトレジスト21の下にある半導体フィン13の上部に到達しないように選ばれる。
【0032】
その次に、露出された半導体フィン13’、すなわち、フォトレジスト21で被覆されていない半導体フィン13’の中に注入化学種が注入される。6トランジスタSRAM構造体の例では、図11〜14に示されるように、プル・アップPFETとパス・ゲートNFETとが注入化学種のイオン注入に露出される。プル・ダウンNFETはフォトレジスト21でマスクされ、従って、注入化学種のイオン注入から遮断される。注入エネルギーも、露出された半導体フィン13’の底部を含む半導体フィンの底部部分33中で大部分の注入化学種が止まるように選ばれる。あるいは、上記で説明されたソフト・マスク・プロセスの代わりに、気相ドーピングまたはプラズマ・ドーピングと組み合わされたハード・マスク・プロセスが使用され、露出された半導体フィン13’の中にドーパントを供給してもよい。
【0033】
注入後、注入化学種をまったく含まないか、無視できる量の注入化学種しか含まない半導体フィン13‘の上部部分23の垂直寸法は、フォトレジスト21の下の半導体フィン13の垂直寸法より少なく、例えば、90パーセントより少なく、好ましくはフォトレジスト21の下の半導体フィン13の垂直寸法の20パーセントと80パーセントとの間、最も好ましくはフォトレジスト21の下の半導体フィン13の垂直寸法の30パーセントと70パーセントとの間である。注入後、注入化学種をまったく含まないか、無視できる量の注入化学種しか含まない半導体フィン13’の上部部分23の垂直寸法は、半導体フィン13の上面を含む。注入後、露出された半導体フィン13’は、注入化学種をまったく含まないか、無視できる量の注入化学種しか含まない上部部分23と、注入化学種と半導体フィン13’内の元の半導体材料との合金を含む底部部分33とを含む。露出された半導体フィン13’の垂直寸法と、フォトレジスト21の下の半導体フィン13の垂直寸法とは、実質的に同じである。
【0034】
注入化学種は、露出された半導体フィン13’の注入された底部部分33内に形成された注入化学種と半導体材料との合金が、次の選択的エッチング・プロセス時に、注入化学種のない半導体材料より速くエッチングすることができるように選ばれる。注入化学種のない半導体材料は、以後、「第1の種類の半導体フィン」と呼ばれる、注入化学種の注入に露出されなかった半導体フィン13の中と、以後、「第2の種類の半導体フィン」と呼ばれる注入化学種の注入に露出された半導体フィン13’の上部部分23の中との両方に存在する。従って、選択的エッチング・プロセスは、露出された半導体フィン13’の底部部分33の中の注入化学種と半導体材料との合金をエッチングするが、第1の種類の半導体フィン13の中の半導体材料と、第2の種類の半導体フィン13’の上部部分23の中の半導体材料との両方に対して選択的である必要がある。すなわち、これらの両方の半導体材料をほとんどエッチングしないか、あるいはまったくエッチングしない方がよい。
【0035】
この時点で、好ましくは、フォトレジスト21は除去される。第2の種類の半導体フィン13’の下の底部部分33は、上記で説明された性質を有する選択的エッチング・プロセスに曝露される。選択的エッチングの後、第2の種類の半導体フィン13’の下の底部部分33は、図15〜18に示されるように除去されている。本発明の第1の実施態様の一例では、基板は、シリコン酸化物を含むBOX層12を有するシリコン・オン・インシュレータ基板である。第1の種類の半導体フィン13および第2の種類の半導体フィン13’は、単結晶シリコンを含む。注入化学種は、ゲルマニウムを含む。ゲルマニウム注入の線量は、第2の種類の半導体フィン13’の底部部分33の中のゲルマニウム含量が、ゲルマニウムの原子濃度で0.5%から20%、好ましくはゲルマニウムの原子濃度で1%から10%、最も好ましくは原子濃度で2%から4%となるようにする。選択的エッチング・プロセスは、CFおよびCHFなどのCHガス類を含む反応性イオン・エッチング(RIE)プロセスである。そのようなRIEの化学反応によって、純シリコン材料に対して10:1から最大40:1のゲルマニウム含有シリコンの選択性が当分野で知られている。
【0036】
第2の種類の半導体フィン13’の上部部分23は、注入前と実質的に同じ半導体材料を含み、第1の種類の半導体フィン13の中の半導体材料は選択的エッチング時にほとんどエッチングされない。好ましくは、これらの構造体からのエッチングされる半導体材料の量は最小限であり、最も好ましくは、エッチングされる量は皆無である。
【0037】
この時点で、第2の種類の半導体フィン13’からは、上部部分23だけが残っている。従って、第2の種類の半導体フィン13’の上部部分23の垂直寸法が第2の種類の半導体フィン13’自体の垂直寸法となる。しかし、第1の種類の半導体フィン13の垂直寸法は、第1の種類の半導体フィン13の元の垂直寸法と実質的に同一である。この結果、得られた構造体の第2の種類の半導体フィン13’は、短くなった半導体フィン、すなわち、垂直寸法が小さくなった半導体フィンを有する。本発明の第1の実施態様によると、底部部分33が除去された後、第2の種類の半導体フィン13’の垂直寸法は、第1の種類の半導体フィン13の垂直寸法の90パーセントより小さく、好ましくは第1の種類の半導体フィン13の垂直寸法の20パーセントと80パーセントとの間、最も好ましくは第1の種類の半導体フィン13の垂直寸法の30パーセントと70パーセントとの間である。機械的支持がないことによる第2の種類の半導体フィン13‘からの残る上部部分23の落下を防ぐために、第2の種類の半導体フィン13’の少なくとも1つの側面は、第1の種類の半導体フィン13に構造的に接続される。従って、第2の種類の半導体フィン13‘は、少なくとも一つの第1の種類の半導体フィン13に接触して隣接している。
【0038】
本発明の説明において、用語「高さ」は、半導体基板の表面から半導体基板に垂直な方向に測定された構成部品の位置を指す。用語「垂直寸法」は、他の構成部品または基板に対する構成部品の相対的な位置を指すのではなく、構成部品自体の固有の寸法を指す。従って、半導体フィンの垂直寸法は、他のいかなる構成部品も基準とせず、フィンの底面からフィンの上面へ測定される。しかし、半導体フィンの上部または底部の高さは、構造体の他の構成部品、例えば下にある基板の上面を基準として測定される。
【0039】
本発明の特徴は、図16、17、18に示されるように、第1の種類の半導体フィン13の上面の高さと第2の種類の半導体フィン13’の上部部分23の上面の高さとが等しいことである。BOX層12の上面は平ら、すなわち、半導体基板の背面からの垂直高さが同じなので、第1の種類の半導体フィンおよび第2の種類の半導体フィン13、13’の上面の高さは、BOX層12の上面から容易に測定することができる。これが、半導体フィンの「全」寸法であり、第1の種類の半導体フィン13だけがこれを有する。第2の種類の半導体フィンは、半導体フィンの全高より小さな、「小さくなった」垂直高さを有する。第1の種類の半導体フィン13の垂直寸法と第2の種類の半導体フィン13’の垂直寸法との差は、これらの半導体フィン13、13’の底面の高さの差の結果として得られる。第2の種類の半導体フィン13’の底部部分33を除去した結果として、第2の種類の半導体フィン13’のそれぞれの底面とBOX層12との間に空間(空隙)が形成される。第2の種類の半導体フィン13’の下の空間の底部の高さは、この時点で、第1の種類の半導体フィン13の底部の高さと同じであり、下にあるBOX層12の上面と同じである。
【0040】
好ましくは、次に、誘電体材料14が堆積され、第2の種類の半導体フィン13’の底面とBOX層12との間の空間を満たす。誘電体材料14は、酸化物、窒化物、酸窒化物またはそれらの積層であってもよい。好ましくは、誘電体材料14は、化学的気相堆積(CVD)プロセスによって堆積される。第1の種類の半導体フィン13および第2の種類の半導体フィン13’の側壁を被覆する誘電体材料14は、エッチング・プロセスによってエッチングされ、両方の種類の半導体フィン13、13’から半導体表面が露出される。半導体フィン13、13’の側壁から誘電体膜を除去するためのエッチング・プロセスは、湿式エッチングまたはRIEによって実現してもよい。好ましくは、半導体フィン13、13’の側壁からの誘電体膜の除去のためのエッチング・プロセスは、RIEによって実現される。好ましくは、第2の種類の半導体フィン13’の下の誘電体材料14の底部の高さは、第1の種類の半導体フィン13の底部の高さと同じであり、下にあるBOX層12の上面の高さとも一致する。その結果、得られた構造体は、図19〜22に示される。
【0041】
その次に、第1の種類の半導体のフィン(ファセット)13と第2の種類の半導体フィン(ファセット)13’との側壁および上面にゲート誘電体16が形成される。ゲート誘電体16は、熱成長酸化物であってもよく、あるいは、化学的気相堆積法(CVD)または原子層堆積法(ALD)によって堆積された高k誘電体材料であってもよい。好ましくは、ゲート誘電体16は、SiO、酸窒化物、HfO、ZrO、Al、TiO、La、SrTiO、LaAlOおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの材料を含む。
【0042】
ゲート導電体スタックが堆積され、パターン形成されてゲート電極18が形成される。ゲート電極18は、ゲート誘電体16の上に配置され、ゲート誘電体16と接触する。ゲート電極18を構成するゲート導電体スタックは、ポリシリコン層、ポリシリコン層とシリサイド層との積層、または金属を含む積層を含む。好ましくは、ゲート電極18は金属ゲート電極であり、金属ゲート電極は、ゲート誘電体16の上に配置され、ゲート誘電体16と接触し、ポリシリコン、TaN、TiN、WN、その他の高融点金属窒化物およびそれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの材料を含む。
【0043】
ポリシリコン層を含む典型的なゲート導電体スタックは、100nmの厚さを有する。フォトレジストが塗布され、リソグラフィーによってパターン形成され、続いてゲート・スタック・エッチングが行われてゲート電極18が形成される。
【0044】
ゲート電極18が形成された後、ハロ注入および拡張注入が行われる。ハロ注入および拡張注入は、n型フィンFETのためと、p型フィンFETのためとで別個に実行される。その次に、スペーサ誘電体の堆積とスペーサRIEとによって、スペーサ19が形成される。スペーサ19は、一回の堆積と一回のRIEとで形成してもよく、あるいは、異なるスペーサ誘電体層の複数回の堆積と、合間にまた別のハロ注入または拡張注入を行う複数のRIEとで形成してもよい。典型的なスペーサ誘電体材料は、酸化物、窒化物、酸窒化物およびそれらの積層を含む。図23〜26は、本発明の第1の実施態様によるSRAM構造体の例の構造を示す。ハロ注入または拡張注入に関する詳細は示されていない。ゲート電極18がポリシリコン層を含むなら、p型フィンFETおよびn型フィンFETは、図24に示されるものと異なるドーピングを受ける。典型的に、図24で「N」と標示されたn型フィンFETのポリシリコンゲートはn型ドーパントでドーピングされ、図24で「P」と標示されたp型フィンFETのポリシリコンゲートはp型ドーパントでドーピングされる。スペーサ19が形成された後、ソース/ドレイン注入が実行される。ハロ注入および拡張注入の場合と同じく、ソース/ドレイン注入は、それぞれの注入時に一方の種類のフィンFETをマスクしながら他方の種類を露出させることによって、n型フィンFETとp型フィンFETとで別個に実行される。
【0045】
本発明の第1の実施態様によると、ゲート電極18は、逆U字形状を有し、上部からと二つの側面からとの両方でゲート誘電体16と接触している。従って、その結果、トリプル・ゲート・フィンFET構造体となる。異なる半導体フィンの垂直寸法を有するフィンFETが得られる。フィンFETの上面の高さは同じであるが、フィンFETの底面は異なる。注入エネルギー、従って注入化学種の深さを調節することによって、垂直寸法が小さくなった第2の種類の半導体フィン13’の上部部分23の垂直寸法は、デバイス調整のために変化させることができる。3つ以上の垂直高さが必要なら、注入化学種に対して異なる注入エネルギーを有する複数の注入マスクを利用して、必要な数の異なる半導体フィンの垂直寸法を有するフィンFETを内部に作り出すことができる。
【0046】
本発明の第2の実施態様によると、半導体フィン13のパターン形成前に、成長または堆積によって、本明細書では「上部誘電体層」15と呼ばれる絶縁体層が形成される。成長が用いられるなら、熱シリコン酸化物が典型的であるが、堆積プロセスが用いられるなら、CVD酸化物およびCVD窒化物などのさまざまなその他の誘電体材料が利用できる。上部誘電体層15は、半導体フィン13とともにパターン形成され、プロセス工程を通して構造体の一部として半導体フィンの上にとどまり、図27〜30に示される最終構造体中に集積化される。第2の実施態様では、上部誘電体層15の形成後、第1の実施態様と同一のプロセスが使用される。図27〜30は、ゲート誘電体が熱成長酸化物の場合を示すが、当業者は、高kゲート誘電体を用いても、上部誘電体層15の上に高kゲート誘電体を巻き付けることが、構造体中の唯一の差異であることを認識する。
【0047】
本発明の第1の実施態様と第2の実施態様との間の差異は、フィンFETのチャネルのために半導体フィン13、13’の上面を用いることである。本発明の第2の実施態様によると、これらの上面はチャネルとして用いられず、その結果、ダブル・ゲート・フィンFET構造体となる。異なる半導体フィンの垂直寸法のフィンFETが利用可能であり、3つ以上の異なる垂直寸法を有するフィンを導入することができるという特徴は、本発明の第1の実施態様による特徴と同一である。
【0048】
本発明の第3の実施態様によると、半導体フィンを形成する前に注入化学種が注入される。この場合、半導体フィンを形成する前に、フォトレジストが塗布され、第1の種類の半導体フィンが後で形成される第1の区域をレジストが被覆するようにパターン形成される。第2の種類の半導体フィンが後で形成される第2の区域からフォトレジストが除去される。第2の区域内の半導体材料の底部部分の中に注入化学種が注入される。次に、フォトレジストは除去され、半導体フィンのパターン形成のための別のフォトレジストと反応性イオン・エッチングとが組み合わされて用いられ、両方の種類の半導体フィンが同時に形成される。半導体フィンを形成した後、本発明の第2の実施態様による構造体は、図11〜15に示された構造体と同じであり、唯一の差異は、本発明の第3の実施態様によって得られる構造体中には、図11〜15に示されていたフォトレジスト21がないことである。その後のプロセス工程および構造体は、本発明の第1の実施態様と同じである。
【0049】
本発明の第4の実施態様によると、本発明の第2の実施態様におけるように、半導体フィン13をパターン形成する前に、成長または堆積のどちらかによって、上部誘電体層が形成される。これに続いて、本発明の第3の実施態様におけると同じく、同じプロセス工程を用いて、半導体フィンを形成する前に注入化学種が注入される。次に、フォトレジストは除去され、半導体フィンのパターン形成のための別のフォトレジストと反応性イオン・エッチングとが組み合わされて用いられ、両方の種類の半導体フィンが同時に形成される。半導体フィンのそれぞれは、同一の平面面積の上部誘電体層の一部分を上面および上面より上に有する。半導体フィンを形成した後、本発明の第4の実施態様による構造体は、図11〜15に示された構造体と同様であり、差異は、フォトレジスト21が存在しないことと、本発明の第4実施態様によって得られる構造体では、半導体フィンの上面および上面より上に上部誘電体層の一部分が存在することである。その後のプロセス工程および構造体は、本発明の第1の実施態様と同じである。
【0050】
特定の実施態様によって本発明を説明してきたが、上述の説明を見れば、多数の代替形、変更形および変化形が当業者には明らかになる。従って、本発明は、本発明の範囲および技術思想および以下の請求項に属するすべてのそのような代替形、変更形および変化形を包含するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】プレーナ型MOSFETを利用する従来技術SRAM構造体の平面図である。
【図2】異なるゲート長を有するフィンFETを利用する従来技術SRAM構造体の平面図である。
【図3】本発明による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の、プロセス工程のある段階における平面図である。
【図4】図3の平面図のラインB−B’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図5】図3の平面図のラインC−C’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図6】図3の平面図のラインD−D’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図7】本発明による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の、プロセス工程のある段階における平面図である。
【図8】図7の平面図のラインB−B’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図9】図7の平面図のラインC−C’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図10】図7の平面図のラインD−D’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図11】本発明による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の、プロセス工程のある段階における平面図である。
【図12】図11の平面図のラインB−B’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図13】図11の平面図のラインC−C’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図14】図11の平面図のラインD−D’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図15】本発明による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の、プロセス工程のある段階における平面図である。
【図16】図15の平面図のラインB−B’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図17】図15の平面図のラインC−C’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図18】図15の平面図のラインD−D’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図19】本発明による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の、プロセス工程のある段階における平面図である。
【図20】図19の平面図のラインB−B’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図21】図19の平面図のラインC−C’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図22】図19の平面図のラインD−D’に沿った、本発明によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図23】本発明の第1の実施態様による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の平面図である。
【図24】図23のラインB−B’に沿った、本発明の第一実施態様によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図25】図23のラインC−C’に沿った、本発明の第一実施態様によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図26】図23のラインD−D’に沿った、本発明の第一実施態様によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図27】本発明の第2の実施態様による異なるフィン垂直寸法を有するフィンFETを利用するSRAM構造体の平面図である。
【図28】図27のラインB−B’に沿った、本発明の第一実施態様によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図29】図27のラインC−C’に沿った、本発明の第一実施態様によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。
【図30】図27のラインD−D’に沿った、本発明の第一実施態様によるフィンFETを利用するSRAM構造体の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の上面および第1の垂直寸法を有し、半導体基板上に配置された少なくとも1つの第1の半導体フィンと、
第2の上面および第2の垂直寸法を有し、前記半導体基板上に配置された少なくとも1つの第2の半導体フィンと、
を含み、前記第1の上面の高さと前記第2の上面の高さとは等しく、前記第2の垂直寸法は前記第1の垂直寸法のより小さい、半導体構造体。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第2の半導体フィンの側壁は、前記少なくとも1つの第1の半導体フィンの側壁に接触して隣接している、請求項1に記載の半導体構造体。
【請求項3】
前記第2の半導体フィンの底面と前記半導体基板との間に誘電体材料をさらに含む、請求項1に記載の半導体構造体。
【請求項4】
前記誘電体材料の底部部分の高さは、前記少なくとも1つの第1の半導体フィンの底部部分の高さと同じである、請求項3に記載の半導体構造体。
【請求項5】
第1の上面を有する少なくとも1つの第1の半導体フィンと、第2の上面を有する少なくとも1つの第2の半導体フィンとを半導体基板の上に形成する工程と、
前記少なくとも1つの第2の半導体フィンの一部分の中に注入化学種を導入する工程と、
前記少なくとも1つの第2の半導体フィンの前記一部分を除去する工程と、
を含む、半導体構造体を製造するための方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の半導体フィンの前記部分は、前記第1の半導体フィン中の半導体材料と、前記第2の半導体フィン中の前記注入化学種と合金を形成していない半導体材料と、に対して前記一部分を選択的にエッチングする選択的エッチング・プロセスによって除去される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第2の半導体フィンの前記一部分の除去によって形成された空間の中に誘電体材料を堆積する工程をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第1の半導体フィンと前記少なくとも1つの第2の半導体フィンとのそれぞれの側壁上にゲート誘電体を形成する工程と、
前記ゲート誘電体上にゲート電極を形成する工程と
をさらに含む、請求項5に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2008−141177(P2008−141177A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−274832(P2007−274832)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】