説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】半導体部材が単結晶の半導体材料からなり、特性が良好な半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】単結晶のシリコンからなるシリコン基板11上に絶縁膜12を形成し、絶縁膜12に開口部12aを形成し、絶縁膜12上に開口部12aを介してシリコン基板11と接触するようにアモルファスシリコン膜を形成し、このアモルファスシリコン膜をシリコン基板11を起点として固相エピタキシャル成長させて、その後パターニングする。これにより、開口部12aの直上域から外れた領域の一部に、単結晶のシリコンからなるシード層を形成する。次に、このシード層を覆うようにアモルファスシリコン膜を堆積させ、このアモルファスシリコン膜をシード層を起点として固相エピタキシャル成長させて、単結晶シリコン膜を形成する。そして、この単結晶シリコン膜をパターニングすることにより、シリコンピラー33を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、半導体基板上に絶縁膜を介して半導体部材が設けられた半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、NAND型フラッシュメモリとして、縦型のメモリが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。縦型のメモリにおいては、基板上に絶縁膜を形成し、その上に電極膜と層間絶縁膜とを交互に積層させて積層体を形成し、この積層体に溝を形成し、溝の側面上に電荷蓄積層を形成し、溝の側面上及び底面上に半導体層を形成する。そして、この半導体層を溝が延びる方向に沿って分断することにより、複数本のU字形のピラーに加工する。これにより、ピラーがアクティブエリアとなり、電極膜が制御ゲート電極となって、各ピラーと各電極膜との最近接点ごとにメモリセルトランジスタが形成される。そして、各メモリセルトランジスタにおいて、ピラーと電極膜とに挟まれた電荷蓄積層に電荷が蓄積されることにより、データが記憶される。このように、メモリセルトランジスタを縦方向に積層させることにより、メモリセルトランジスタの高集積化を図ることができる。
【0003】
しかしながら、このような半導体層を絶縁膜上に形成する縦型のメモリにおいては、アクティブエリアに半導体材料を用いる場合は、一般的にCVD等で成膜せざるを得ないため、結果的にアクティブエリアは多結晶体となる。この結果、(1)キャリアの移動度が低下することにより、ピラーを流れる電流が低下し、(2)アクティブエリアにおけるpn接合界面のリーク耐性が低下することにより、NAND動作が不良となりやすく、(3)活性種がグレイン境界にトラップされて不活性化することにより、ピラーのキャリア密度が低下してピラーを流れる電流が低下し、(4)グレイン境界に固有のエネルギー準位が発生することにより、メモリセルの閾値の制御が困難になる、といった問題が発生する。しかし、従来、絶縁膜上に単結晶のピラーを形成することは極めて困難であった。
【0004】
【特許文献1】特開2007−317874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、半導体部材が単結晶の半導体材料からなり、特性が良好な半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、単結晶の半導体材料からなる半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、開口部が形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に設けられ、前記開口部の直上域から外れた領域に配置され、単結晶の前記半導体材料からなり、前記半導体基板から離隔された半導体部材と、を備えたことを特徴とする半導体装置が提供される。
【0007】
本発明の他の一態様によれば、単結晶の半導体材料からなる半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、前記絶縁膜上に、前記開口部を介して前記半導体基板と接触し、前記半導体基板を起点として結晶化された第1の半導体膜を形成する工程と、前記第1の半導体膜を選択的に除去して、前記開口部の直上域から外れた領域の一部に単結晶の前記半導体材料からなるシード層を形成する工程と、前記シード層を覆い、前記シード層を起点として結晶化された第2の半導体膜を形成する工程と、前記第2の半導体膜を選択的に除去して、前記半導体基板から離隔され、単結晶の前記半導体材料からなる半導体部材を形成する工程と、を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、半導体部材が単結晶の半導体材料からなり、特性が良好な半導体装置及びその製造方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置を例示する平面図であり、
図2は、図1に示すA−A’線による断面図である。
なお、図1においては、図示の便宜上、絶縁部分は図示を省略しており、導電部分のみを示している。また、ビット線は図の上部に3本のみ示しており、それ以外のビット線は図示を省略している。後述する図4においても同様である。
本実施形態に係る半導体装置は、縦型積層NANDフラッシュEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。
【0010】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体装置1においては、単結晶のシリコンからなるシリコン基板11が設けられている。また、シリコン基板11上には、例えばアルミナ(Al)からなる絶縁膜12が設けられており、絶縁膜12には、開口部12aが形成されている。開口部12aは、一方向に延びるライン状に形成されている。開口部12a内には、シリコン基板11に対してエピタキシャル成長したシリコン部材13が設けられている。
【0011】
絶縁膜12上にはシリコン窒化膜14が設けられており、その上にはシリコン酸化膜15が設けられている。シリコン酸化膜15上には、例えばポリシリコンからなる複数枚の電極膜16と例えばシリコン酸化物からなる複数枚の層間絶縁膜17とが交互に積層されており、その上には、シリコン酸化膜18、ポリシリコンからなる電極膜19、シリコン酸化膜20、シリコン窒化膜21がこの順に形成されている。シリコン窒化膜14、シリコン酸化膜15、複数枚の電極膜16、複数枚の層間絶縁膜17、シリコン酸化膜18、電極膜19、シリコン酸化膜20及びシリコン窒化膜21により、積層体25が構成されている。
【0012】
積層体25には、積層体25を貫通し、開口部12aと同じ方向に延びる複数本の溝26が形成されている。溝26の下部の側面上にはブロック膜27が形成されており、ブロック膜27上にはチャージ膜28が形成されている。ブロック膜27及びチャージ膜28は、溝26の側面において、電極膜16を覆っているが、電極膜19は覆っていない。また、溝26の側面上の全域には、ブロック膜27及びチャージ膜28を覆うように、トンネル膜29が形成されている。例えば、ブロック膜27及びトンネル膜29はシリコン酸化物により形成されており、チャージ膜28はシリコン窒化物により形成されている。
【0013】
また、積層体25における溝26間の領域には、開口部12a及び溝26と同じ方向に延びる溝31が形成されている。溝31は、積層体25におけるシリコン窒化膜14以外の膜を貫通しており、絶縁材料32によって埋め込まれている。
【0014】
更に、積層体25の上面、溝26の側面及び底面には、積層体25の上面、溝26の側面及び底面に沿って溝26に対して直交する方向に延びるU字形のシリコンピラー33が設けられている。各溝26内には複数本のシリコンピラー33が設けられており、溝26が延びる方向に沿って配列されている。なお、シリコンピラー33は、溝31の内部には設けられていない。シリコンピラー33は、絶縁膜12によってシリコン基板11から離隔され、絶縁されている。また、シリコンピラー33は、単結晶のシリコンにより形成されており、その結晶方位は、例えばシリコン基板11の結晶方位と同じである。更に、例えば、シリコンピラー33における電極膜19に対向した部分の導電型はp型であり、それ以外の部分の導電型はn型である。
【0015】
更にまた、積層体25上における溝26間の部分には、1つおきに、ソース線34が設けられている。ソース線34は、積層体25上に配置されており、溝31と同じ方向に延びており、その幅方向において溝31を跨ぎ、その幅方向の両側に2列に配列されたシリコンピラー33のそれぞれの一端に共通接続されている。一方、積層体25における溝26間の部分のうち、上方にソース線34が設けられていない部分の上方には、ビットプラグ35が設けられている。ビットプラグ35は、溝31の直上域には配置されておらず、それぞれが1本のシリコンピラー33の他端に接続されている。
【0016】
更にまた、積層体25、シリコンピラー33、ソース線34及びビットプラグ35を埋め込むように、絶縁膜36が設けられている。絶縁膜36上には、溝26に対して直交する方向に延びる複数本のビット線37が設けられている。ビット線37は、ビットプラグ35を介してシリコンピラー33の他端に接続されている。なお、シリコンピラー33はビット線37の直下域のみに配置されており、ビット線37間の領域の直下域には配置されていない。
【0017】
そして、絶縁膜12の開口部12aは、1つおきの溝31の直下域に配置されている。このため、溝31間に配置されたシリコンピラー33は、開口部12aの直上域から外れた領域に配置されている。また、隣り合う2つの開口部12aの中点は溝31の直下域に位置するため、シリコンピラー33は、隣り合う2つの開口部12aの中点の直上域から外れた領域に配置されている。
【0018】
次に、本実施形態に係る半導体装置の動作について説明する。
本実施形態に係る半導体装置1においては、U字形のシリコンピラー33がビット線37とソース線34との間に接続される。このとき、シリコンピラー33同士は相互に離隔しており、また、各シリコンピラー33は絶縁膜12によってシリコン基板11から離隔されているため、各シリコンピラー33は、電気的に独立している。
【0019】
そして、シリコンピラー33がアクティブエリアを構成し、電極膜16が制御ゲート電極を構成することにより、各シリコンピラー33と各電極膜16との最近接点ごとにメモリトランジスタが形成される。従って、U字形のシリコンピラー33のうち、シリコン基板11の上面に対して垂直な方向(上下方向)に延びる部分は、上下方向に配列された複数のメモリセルのアクティブエリアを構成している。また、各シリコンピラー33と電極膜19との最近接点にはセレクトゲートトランジスタが形成される。
【0020】
これにより、シリコンピラー33毎に、両端部に選択ゲートトランジスタが設けられ、その間に複数のメモリトランジスタが直列に接続されたメモリストリングが構成される。なお、セレクトゲートトランジスタにおいては、チャネル領域の導電型はp型であり、その上下の領域の導電型はn型であるため、セレクトゲートトランジスタのアクティブエリアにはpn接合界面が形成される。これにより、絶縁膜12よりも上方の構造体、すなわち、積層体25、チャージ膜28、シリコンピラー33等により、メモリ部が構成される。
【0021】
そして、ビット線37の電位及びソース線34の電位を制御し、電極膜19の電位を制御して選択ゲートトランジスタの導通状態を制御することにより、シリコンピラー33の電位を制御し、各メモリトランジスタのアクティブエリアの電位を制御する。一方、電極膜16の電位を制御することにより、各メモリトランジスタの制御ゲート電極の電位を制御する。これにより、各メモリトランジスタのチャージ膜28に対して電荷が出し入れされ、データが記憶される。
【0022】
このとき、半導体装置1においては、シリコンピラー33が単結晶のシリコンにより形成されているため、下記(1)〜(4)の効果が得られる。
(1)シリコンピラー33内におけるキャリアの移動度が高いため、シリコンピラー33を流れる電流が大きい。
(2)セレクトゲートトランジスタのアクティブエリアにおけるpn接合界面のリーク耐性が高く、NAND動作の信頼性が高い。
(3)シリコンピラー33に注入した活性種がグレイン境界にトラップされて不活性化することがないため、シリコンピラーのキャリア密度が高く、シリコンピラー33を流れる電流が大きい。
(4)シリコンピラー33において、グレイン境界に固有のエネルギー準位が発生することがなく、メモリトランジスタの閾値の制御が容易である。
【0023】
このように、本実施形態によれば、絶縁膜12上に形成されたシリコンピラー33を単結晶のシリコンにより形成することにより、特性が良好な半導体装置1を得ることができる。なお、本実施形態に係る半導体装置1の製造方法は、後述の第3及び第4の実施形態において詳細に説明する。
【0024】
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。
図3は、本変形例に係る半導体装置を例示する断面図である。
図3に示すように、本変形例に係る半導体装置1aにおいては、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1(図1及び図2参照)と比較して、絶縁膜12上に絶縁膜40が設けられている点が異なっている。絶縁膜40は、例えばシリコン窒化物からなり、絶縁膜12上における開口部12aの直上域及びシリコンピラー33が配置されている領域の双方から外れた領域、例えば、開口部12aの縁に局所的に形成されている。後述の第5の実施形態において詳細に説明するように、半導体装置1aの製造プロセスにおいて、絶縁膜40はCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)ストッパ膜として機能する。本変形例における動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0025】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本実施形態に係る半導体装置を例示する平面図であり、
図5は、図4に示すB−B’線による断面図である。
本実施形態に係る半導体装置も、前述の第1の実施形態と同様に、縦型積層NANDフラッシュEEPROMである。
【0026】
図4及び図5に示すように、本実施形態に係る半導体装置2は、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1(図1及び図2参照)と比較して、絶縁膜12の代わりに層間絶縁膜42が設けられており、シリコン基板11の上層部分及び層間絶縁膜42の内部に周辺素子41が形成されている点が異なっている。周辺素子41は、例えば、耐圧が25V(ボルト)程度の高耐圧トランジスタである。層間絶縁膜42には、開口部としての貫通溝42aが形成されている。貫通溝42aはソース線34が延びる方向に延び、その下端はシリコン基板11に到達しており、上端は積層体25に到達している。また、貫通溝42aの内部には、シリコン基板11に対してエピタキシャル成長したシリコン部材43が埋設されている。
【0027】
半導体装置2における層間絶縁膜42よりも上方の部分の構成は、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1(図1及び図2参照)における絶縁膜12よりも上方の部分の構成と同様である。すなわち、層間絶縁膜42上には積層体25が設けられており、積層体25には、貫通溝42aが延びる方向に延びる溝26及び溝31が交互に形成されており、溝26の側面上には、ブロック膜27、チャージ膜28及びトンネル膜29がこの順に積層されており、その上には、単結晶のシリコンからなり、形状がU字形のシリコンピラー33が複数本設けられている。シリコンピラー33は、溝26が延びる方向に沿って配列されている。
【0028】
このように、半導体装置2においては、シリコン基板11の上層部分及び層間絶縁膜42によって周辺回路部が構成されており、周辺回路部の上方に設けられた構成、すなわち、積層体25、チャージ膜28及びシリコンピラー33等により、メモリ部が構成されている。従って、半導体装置2においては、周辺回路部の上にメモリ部が配置されている。
【0029】
そして、層間絶縁膜42の貫通溝42aは、1つおきの溝31の直下域に配置されている。このため、溝31間に配置されたシリコンピラー33は、貫通溝42aの直上域から外れた領域であって、隣り合う2つの貫通溝42aの中点から外れた領域に配置されている。
【0030】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においても、前述の第1の実施形態と同様に、シリコンピラー33を単結晶のシリコンで形成することにより、半導体装置の特性を向上させることができる。また、本実施形態によれば、周辺回路部をメモリ部の直下に配置することにより、半導体装置2の面積を縮小することができる。これにより、半導体装置2全体で見ると、メモリセルトランジスタのより一層の高集積化を図ることができる。本実施形態における上記以外の動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態に係る半導体装置2の製造方法は、後述の第6の実施形態において詳細に説明する。
【0031】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法である。
図6(a)乃至(f)、図7(a)乃至(c)、図8(a)乃至(c)、図9(a)乃至(c)、図10(a)及び(b)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図であり、
図11(a)及び(b)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程平面図である。
なお、図11(a)は図6(b)と同じ工程を示し、図11(b)は図6(f)と同じ工程を示す。
【0032】
先ず、図6(a)に示すように、単結晶のシリコンからなるシリコン基板11を用意する。そして、シリコン基板11上に、絶縁膜12を成膜する。絶縁膜12は、例えば、アルミナにより形成する。
【0033】
次に、図6(b)及び図11(a)に示すように、絶縁膜12上にレジスト膜(図示せず)を形成し、このレジスト膜をパターニングすることにより、マスク材を作製する。そして、このマスク材をマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)等のドライエッチング又はウェットエッチングを行い、絶縁膜12に開口部12aを形成する。開口部12aは、後の工程においてシリコンピラー33(図2参照)を形成する予定の領域から外れた領域であって、シリコンピラー33を形成する予定の領域から等距離になるような領域からも外れた領域に、後の工程で形成されるソース線34(図1参照)が延びる方向に延びるように、ストライプ状に形成する。開口部12aの内部には、シリコン基板11の上面が露出する。
【0034】
次に、図6(c)に示すように、絶縁膜12上の全面にアモルファスシリコン膜51を堆積させる。このとき、アモルファスシリコン膜51は、開口部12aの内部にも埋め込まれて、開口部12a内においてシリコン基板11に接触する。
【0035】
次に、図6(d)に示すように、熱処理を行い、アモルファスシリコン膜51を、開口部12aを介してシリコン基板11と接している部分を起点として、固相エピタキシャル成長させる。これにより、アモルファスシリコン膜51を単結晶化させ、エピタキシャルシリコン膜52に変化させる。エピタキシャルシリコン膜52の結晶方位は、シリコン基板11の結晶方位と同じである。なお、エピタキシャルシリコン膜52のうち、隣り合う開口部12aからの距離が等しくなる部分は、結晶成長面同士が衝突するため、結晶欠陥を含む境界面となる。エピタキシャルシリコン膜52は、絶縁膜12上に設けられ、開口部12aを介してシリコン基板11と接触し、シリコン基板11を起点として結晶化された第1の半導体膜である。
次に、図6(e)に示すように、エピタキシャルシリコン膜52を所定の膜厚まで減厚する。この減厚は、例えば、RIE又はCMPによって行う。
【0036】
次に、図6(f)及び図11(b)に示すように、エピタキシャルシリコン膜52上にレジスト膜(図示せず)を形成し、パターニングしてマスク材を形成する。このとき、マスク材は、開口部12aの直上域から外れた領域であって、隣り合う開口部12aの中点の直上域からも外れた領域に、開口部12aと同じ方向に延びるストライプ状に形成する。そして、このマスク材をマスクとしてRIE等のエッチングを施すことにより、エピタキシャルシリコン膜52を選択的に除去する。これにより、エピタキシャルシリコン膜52が局所的に残留し、シード層53となる。一方、開口部12a内にもエピタキシャルシリコン膜52が残留し、シリコン基板11に対してエピタキシャル成長したシリコン部材13となる。
【0037】
シード層53は、マスク材の直下域に残留するため、開口部12aの直上域から外れた領域であって、隣り合う開口部12aの中点の直上域からも外れた領域において、開口部12aと同じ方向に延びるストライプ状に形成される。例えば、本実施形態においては、シード層53を、開口部12aと、隣り合う開口部12aの中点との中点の直上域に形成する。すなわち、ある開口部12aから隣の開口部12aまでの距離をLとするとき、ある開口部12aから(L/4)及び(3L/4)の距離にある位置にシード層53を形成する。
【0038】
シード層53は、開口部12aの直上域から外れた領域に形成されているため、シリコン基板11からは離隔している。また、エピタキシャルシリコン膜52がエッチングされて局所的に残留したものであるから、単結晶のシリコンからなり、その結晶方位はシリコン基板11の結晶方位と同じである。更に、隣り合う開口部12aの中点から外れた領域に形成されているため、シード層53の内部には結晶成長面同士が衝突した境界面は含まれていない。
【0039】
次に、図7(a)に示すように、絶縁膜12上に、シード層53を覆うようにシリコン窒化膜14を形成し、その上に、シリコン酸化膜15を形成する。次に、シリコン酸化膜15上に、例えばポリシリコンからなる複数枚の電極膜16と例えばシリコン酸化物からなる複数枚の層間絶縁膜17とを交互に積層する。次に、シリコン酸化膜18、ポリシリコンからなる電極膜19、シリコン酸化膜20及びシリコン窒化膜21をこの順に形成する。各膜の形成は、例えば、CVD法(Chemical Vapor Deposition法:化学気相成長法)によって行う。これにより、絶縁膜12上に、シリコン窒化膜14、シリコン酸化膜15、複数枚の電極膜16、複数枚の層間絶縁膜17、シリコン酸化膜18、電極膜19、シリコン酸化膜20及びシリコン窒化膜21からなる積層体25が形成される。
【0040】
次に、図7(b)に示すように、シリコン窒化膜21、シリコン酸化膜20、電極膜19、シリコン酸化膜18、複数枚の層間絶縁膜17、複数枚の電極膜16、及びシリコン酸化膜15に対してエッチングを施し、シード層53の直上域を含む部分を選択的に除去する。これにより、積層体25に溝26を形成する。溝26は、開口部12a及びシード層53と同じ方向に延びている。この時点では、溝26の底部にはシリコン窒化膜14が露出している。
【0041】
次に、図7(c)に示すように、更にエッチングを行い、溝26の底部からシリコン窒化膜14を除去する。これにより、溝26の底部には、絶縁膜12及びシード層53が露出する。
【0042】
次に、図8(a)に示すように、例えばCVD法により、全面に例えばシリコン酸化物からなるブロック膜27を形成し、全面に例えばシリコン窒化物からなるチャージ膜28を形成する。ブロック膜27及びチャージ膜28は、積層体25の上面上の他に溝26の側面上及び底面上にも形成される。
【0043】
次に、図8(b)に示すように、例えばRIE等の異方性エッチングを行い、積層体25の上面上、溝26の底面上、及び溝26の上部の側面上に堆積されたチャージ膜28及びブロック膜27を除去する。これにより、積層体25の側面のうち、電極膜16に相当する領域上にはブロック膜27及びチャージ膜28が残留し、電極膜19に相当する領域上にはブロック膜27及びチャージ膜28が残留せず、電極膜19が露出する。
【0044】
次に、図8(c)に示すように、例えばCVD法により、全面に例えばシリコン酸化物からなるトンネル膜29を形成する。トンネル膜29は、積層体25の上面上の他に溝26の側面上及び底面上にも形成される。これにより、ブロック膜27、チャージ膜28及びシード層53が、トンネル膜29によって覆われる。
【0045】
次に、図9(a)に示すように、例えばRIE等の異方性エッチングを行い、積層体25の上面上及び溝26の底面上からトンネル膜29を除去する。これにより、溝26の底部においてシード層53が露出する。
【0046】
次に、図9(b)に示すように、例えばCVD法により、全面にアモルファスシリコン膜56を堆積させる。このアモルファスシリコン膜56は溝26の内部にも形成され、溝26の底部においてシード層53を覆い、シード層53と接触する。なお、シリコン基板11は絶縁膜12によって覆われており、絶縁膜12の開口部12aも積層体25によって覆われているため、アモルファスシリコン膜56はシリコン基板11には接触しない。
【0047】
次に、図9(c)に示すように、熱処理を行うことにより、アモルファスシリコン膜57をシード層53を起点として固相エピタキシャル成長させる。これにより、アモルファスシリコン膜56は、エピタキシャルシリコン膜57に変化する。このとき、エピタキシャルシリコン膜57の結晶方位はシード層53の結晶方位と同じであり、従って、シリコン基板11の結晶方位と同じである。すなわち、エピタキシャルシリコン膜57は、シード層53を覆い、シード層53を起点として結晶化された第2の半導体膜である。
【0048】
次に、図10(a)に示すように、酸化又はCDE(Chemical Dry Etching:化学的乾式エッチング)により、エピタキシャルシリコン膜57を等方的に除去し、減厚する。
次に、図10(b)に示すように、エピタキシャルシリコン膜57を選択的に除去し、エピタキシャルシリコン膜57を溝26が延びる方向に沿って分断すると共に、積層体25の上面上における中央領域から除去する。これにより、溝26が延びる方向に沿って配列され、溝26の側面及び底面に沿って溝26が延びる方向に対して直交する方向に延びる複数本のU字形のシリコンピラー33が形成される。シリコンピラー33はエピタキシャルシリコン膜57が分断されて形成されたものであるため、単結晶のシリコンからなり、例えば、結晶方位はシリコン基板11の結晶方位と同じになる。また、シリコンピラー33は絶縁膜12によってシリコン基板11から離隔される。
【0049】
次に、積層体25における溝26間の部分において、シリコン窒化膜21、シリコン酸化膜20、電極膜19、シリコン酸化膜18、複数枚の層間絶縁膜17、複数枚の電極膜16及びシリコン酸化膜15をエッチングして除去する。これにより、積層体25における溝26間の部分に、溝26と同じ方向に延びる溝31を形成する。溝31の底部にはシリコン窒化膜14が露出する。そして、溝31内に絶縁材料32を埋め込む。
【0050】
次に、図1及び図2に示すように、積層体25における溝26間の部分のうち、1つおきの部分の上面上に、例えば金属からなるソース線34を形成する。ソース線34は、その幅方向において溝31を跨ぎ、その長手方向が溝26と同じ方向になるようにストライプ状に形成する。これにより、ソース線34は、ソース線34の幅方向両側において、ソース線34が延びる方向に配列された2列のシリコンピラー33の端部に共通接続される。
【0051】
次に、積層体25及びソース線34を覆うように、絶縁膜36を形成する。このとき、絶縁膜36は、溝26の内部にも埋め込まれる。次に、絶縁膜36内に、例えば金属からなるビットプラグ35を埋設する。ビットプラグ35は、積層体25の溝26間の部分であって、その上にソース線34が形成されていない部分の上方に形成する。これにより、ビットプラグ35は、シリコンピラー33におけるソース線34に接続されていない側の端部に接続される。次に、絶縁膜36上に、ソース線34が延びる方向に対して直交する方向に延びるように、例えば金属からなるビット線37を形成する。ビット線37はビットプラグ35の直上域を含む位置に、ビットプラグ35に接続されるように形成する。これにより、各シリコンピラー33の一方の端部はソース線34に接続され、他方の端部はビットプラグ35を介してビット線37に接続される。このようにして、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1が製造される。
【0052】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においては、図6(b)に示す工程において、絶縁膜12に開口部12aを形成し、図6(c)に示す工程において、アモルファスシリコン膜51を開口部12aを介してシリコン基板11に接触させ、図6(d)に示す工程おいて、アモルファスシリコン膜51をシリコン基板11を起点として固相エピタキシャル成長させることにより、エピタキシャルシリコン膜52を形成し、図6(e)及び(f)に示す工程において、エピタキシャルシリコン膜52を選択的に除去することにより、単結晶のシリコンからなるシード層53を形成する。そして、図9(b)に示す工程において、シード層53に接触するようにアモルファスシリコン膜56を堆積させ、図9(c)に示す工程において、アモルファスシリコン膜56をシード層53を起点として固相エピタキシャル成長させることによりエピタキシャルシリコン膜57とし、図10(a)及び(b)に示す工程において、エピタキシャルシリコン膜57を加工することにより単結晶のシリコンからなるシリコンピラー33を形成する。このとき、シード層53及びシリコンピラー33は開口部12aの直上域から外れた領域に形成するため、シリコン基板11からは離隔される。
【0053】
このように、本実施形態によれば、シリコンピラー33をシリコン基板11からシード層53を介して間接的にエピタキシャル成長させて形成することにより、シリコンピラー33を絶縁膜12によってシリコン基板11から絶縁しつつ、単結晶のシリコンにより形成することができる。
【0054】
また、シード層53を隣り合う開口部12aの中点から外れた領域に形成することにより、シード層53内に結晶成長面同士が衝突して形成される欠陥を含む境界面が含まれることを、確実に防止できる。これにより、シリコンピラー33を確実に単結晶により形成することができる。
【0055】
なお、本実施形態においては、以下のような変形も可能である。
図12(a)及び(b)は、本実施形態の変形例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
図12(a)に示すように、前述の第3の実施形態における図6(f)に示す工程において、シリコン部材13を開口部12aから突出させてもよい。また、図12(b)に示すように、シリコン部材13を設けず、シリコン基板11における開口部12aの直下域を掘り込んでもよい。
【0056】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態も、前述の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法である。
図13(a)乃至(e)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【0057】
先ず、図13(a)に示すように、前述の第3の実施形態と同様に、単結晶のシリコンからなるシリコン基板11上に、絶縁膜12を形成する。
そして、図13(b)に示すように、絶縁膜12に開口部12aを形成する。開口部12a内においては、シリコン基板11が露出する。
【0058】
次に、図13(c)に示すように、絶縁膜12上において、シリコンを選択エピタキシャル成長させ、エピタキシャルシリコン膜61を形成する。このとき、エピタキシャルシリコン膜61は、開口部12aを介してシリコン基板11に接触し、シリコン基板11を起点として成長する。このため、エピタキシャルシリコン膜61は、開口部12aの直上域において厚く、その周辺領域において薄く形成される。
【0059】
次に、図13(d)に示すように、エピタキシャルシリコン膜61に対してCMPを施す。これにより、エピタキシャルシリコン膜61を減厚し、且つ平坦化する。次に、図13(e)に示すように、平坦化後のエピタキシャルシリコン膜61をパターニングし、シード層63を形成する。シード層63の形成位置は、前述の第3の実施形態におけるシード層53の形成位置と同様である。
【0060】
以後の工程は、前述の第3の実施形態における図7乃至図10に示す工程と同様である。本実施形態によっても、前述の第1の実施形態に係る半導体装置1(図1及び図2参照)を製造することができる。本実施形態における上記以外の製造方法及び作用効果は、前述の第3の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、図12(a)及び(b)に示すような変形が可能である。
【0061】
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第1の実施形態の変形例に係る半導体装置の製造方法である。
図14(a)乃至(g)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【0062】
先ず、図14(a)に示すように、前述の第3の実施形態と同様に、単結晶のシリコンからなるシリコン基板11上の全面に、絶縁膜12を形成する。絶縁膜12は、例えばアルミナにより形成する。
【0063】
次に、図14(b)に示すように、絶縁膜12上の全面に、絶縁膜40を形成する。絶縁膜40は、例えばシリコン窒化物により形成する。
次に、図14(c)に示すように、絶縁膜40及び絶縁膜12に対してRIE等のエッチングを施し、絶縁膜40及び絶縁膜12に開口部40a及び開口部12aを形成する。なお、開口部12aは開口部40aの直下域に形成される。開口部12a内においては、シリコン基板11が露出する。
次に、図14(d)に示すように、絶縁膜40をパターニングして、局所的に残留させる。例えば、絶縁膜40を開口部12aの縁に残留させる。
【0064】
次に、図14(e)に示すように、絶縁膜12上において、シリコンを選択エピタキシャル成長させ、エピタキシャルシリコン膜61を形成する。このとき、エピタキシャルシリコン膜61は、開口部12a内において露出したシリコン基板11を起点として成長するため、開口部12aの直上域において厚く、その周辺領域において薄く形成される。また、絶縁膜40はエピタキシャルシリコン膜61によって埋め込まれる。
【0065】
次に、図14(f)に示すように、エピタキシャルシリコン膜61に対してCMPを施す。これにより、エピタキシャルシリコン膜61を減厚し、且つ平坦化する。このとき、CMPは絶縁膜40が露出した時点で停止する。すなわち、絶縁膜40をCMPストッパ膜として使用する。
【0066】
次に、図14(g)に示すように、平坦化後のエピタキシャルシリコン膜61をパターニングし、シード層63を形成する。シード層63の形成位置は、前述の第3の実施形態におけるシード層53の形成位置と同様であり、絶縁膜40が配置されていない位置とする。
【0067】
以後の工程は、前述の第3の実施形態における図7乃至図10に示す工程と同様である。このようにして、前述の第1の実施形態の変形例に係る半導体装置1a(図3参照)を製造することができる。
【0068】
本実施形態によれば、図14(b)に示す工程において絶縁膜40を形成し、図14(c)に示す工程において絶縁膜40をパターニングすることにより、図14(f)に示す工程において絶縁膜40をCMPストッパ膜として使用することができる。これにより、CMPの終点判断が容易になる。本実施形態における上記以外の製造方法及び作用効果は、前述の第3の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、図12(a)及び(b)に示すような変形が可能である。
【0069】
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法である。
図15(a)乃至(c)及び図16は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【0070】
先ず、図15(a)に示すように、単結晶のシリコンからなるシリコン基板11を用意する。そして、シリコン基板11及びその上方に、通常の方法により周辺素子41を形成する。周辺素子41は、例えば高耐圧トランジスタを含んでいる。そして、周辺素子41を埋め込むように、シリコン基板11上に層間絶縁膜42を形成する。次に、層間絶縁膜42における周辺素子41が配置されていない領域に、一方向に延び、シリコン基板11まで到達する貫通溝42aを形成する。貫通溝42aは層間絶縁膜42の開口部であり、その底部においてシリコン基板11が露出する。
【0071】
次に、図15(b)に示すように、層間絶縁膜42上において、シリコンを選択エピタキシャル成長させ、エピタキシャルシリコン膜71を形成する。このとき、エピタキシャルシリコン膜71は、貫通溝42a内にも埋め込まれ、貫通溝42aの底部においてシリコン基板11に接触し、シリコン基板11を起点として成長する。このため、エピタキシャルシリコン膜71は、貫通溝42aの直上域において厚く、その周辺領域において薄く形成される。
【0072】
次に、図15(c)に示すように、エピタキシャルシリコン膜71に対してCMPを施して、エピタキシャルシリコン膜71を減厚及び平坦化する。そして、エピタキシャルシリコン膜71をパターニングし、シード層73を形成する。シード層73は、貫通溝42aの直上域から外れた領域であって、隣り合う貫通溝42aの中点の直上域からも外れた領域に形成する。また、シード層73は、貫通溝42aと同じ方向に延びるストライプ状に形成する。例えば、シード層73は、貫通溝42aと、隣り合う貫通溝42aの中点との中点の直上域に形成する。一方、エピタキシャルシリコン膜71は貫通溝42aの内部にも残留し、シリコン部材43となる。
【0073】
次に、前述の第3の実施形態における図7(a)乃至図9(a)に示す工程と同様な工程を実施する。これにより、図16に示すように、層間絶縁膜42上に積層体25が形成され、積層体25に溝26が形成され、溝26の側面上にブロック膜27、チャージ膜28及びトンネル膜29が積層され、溝26の底面においてはシード層73が露出する。
【0074】
次に、図9(b)乃至図10(b)に示す工程と同様な工程を実施する。これにより、溝26内にシリコンピラー33が形成され、積層体25上にソース線34及びビット線37等が形成される。このとき、シリコンピラー33はシード層73を起点としたエピタキシャル成長によって形成されるため、単結晶のシリコンによって形成され、その結晶方位はシリコン基板11の結晶方位と同じになる。これにより、図4及び図5に示すように、前述の第2の実施形態に係る半導体装置2が製造される。
【0075】
本実施形態によれば、シリコンピラー33をシリコン基板11からシード層73を介して間接的にエピタキシャル成長させて形成することにより、シリコンピラー33を層間絶縁膜42によってシリコン基板11から絶縁しつつ、単結晶のシリコンにより形成することができる。また、シード層73を隣り合う貫通溝42aの中点から外れた領域に形成することにより、シード層73内に結晶欠陥を含む境界面が含まれることを確実に回避できる。
【0076】
本実施形態における上記以外の製造方法及び作用効果は、前述の第3の実施形態と同様である。なお、本実施形態においても、図12(a)及び(b)に示すような変形が可能である。
【0077】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。また、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を例示する平面図である。
【図2】図1に示すA−A’線による断面図である。
【図3】第1の実施形態の変形例に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を例示する平面図である。
【図5】図4に示すB−B’線による断面図である。
【図6】(a)乃至(f)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図7】(a)乃至(c)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図8】(a)乃至(c)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図9】(a)乃至(c)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図10】(a)及び(b)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図11】(a)及び(b)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程平面図である。
【図12】(a)及び(b)は、第3の実施形態の変形例に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図13】(a)乃至(e)は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図14】(a)乃至(g)は、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図15】(a)乃至(c)は、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図16】第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【符号の説明】
【0079】
1、1a、2 半導体装置、11 シリコン基板、12 絶縁膜、12a 開口部、13 シリコン部材、14 シリコン窒化膜、15 シリコン酸化膜、16 電極膜、17 層間絶縁膜、18 シリコン酸化膜、19 電極膜、20 シリコン酸化膜、21 シリコン窒化膜、25 積層体、26 溝、27 ブロック膜、28 チャージ膜、29 トンネル膜、31 溝、32 絶縁材料、33 シリコンピラー、34 ソース線、35 ビットプラグ、36 絶縁膜、37 ビット線、40 絶縁膜、40a 開口部、41 周辺素子、42 層間絶縁膜、42a 貫通ホール、43 シリコン部材、51 アモルファスシリコン膜、52 エピタキシャルシリコン膜、53 シード層、56 アモルファスシリコン膜、57 エピタキシャルシリコン膜、61 エピタキシャルシリコン膜、63 シード層、71 エピタキシャルシリコン膜、73 シード層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶の半導体材料からなる半導体基板と、
前記半導体基板上に設けられ、開口部が形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に設けられ、前記開口部の直上域から外れた領域に配置され、単結晶の前記半導体材料からなり、前記半導体基板から離隔された半導体部材と、
を備えたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記開口部は複数の領域に形成されており、
前記半導体部材は、隣り合う2つの前記開口部の中点から外れた領域に配置されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体部材は、前記半導体基板の上面に対して垂直な方向に配列された複数のメモリセルのアクティブエリアを構成していることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記絶縁膜上における前記開口部の直上域及び前記半導体部材が配置されている領域の双方から外れた領域に設けられた他の絶縁膜をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
単結晶の半導体材料からなる半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
前記絶縁膜上に、前記開口部を介して前記半導体基板と接触し、前記半導体基板を起点として結晶化された第1の半導体膜を形成する工程と、
前記第1の半導体膜を選択的に除去して、前記開口部の直上域から外れた領域の一部に単結晶の前記半導体材料からなるシード層を形成する工程と、
前記シード層を覆い、前記シード層を起点として結晶化された第2の半導体膜を形成する工程と、
前記第2の半導体膜を選択的に除去して、前記半導体基板から離隔され、単結晶の前記半導体材料からなる半導体部材を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−114360(P2010−114360A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287697(P2008−287697)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】