説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】放熱性に優れ、製造歩留まりの向上を図ることができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
半導体装置は、基板1の上方に設けられた化合物半導体層2,3,4と、化合物半導体層2,3,4の上方に設けられた複数のソース電極7及び複数のドレイン電極9と、化合物半導体層2,3,4を貫通し、複数のソース電極7のそれぞれに接続される複数のビア配線22と、化合物半導体層2,3,4を貫通し、複数のドレイン電極9のそれぞれに接続される複数のビア配線23と、複数のビア配線22に接続され、基板1に埋め込まれたソース共通配線18と、複数のビア配線23に接続され、基板1に埋め込まれたドレイン共通配線20とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化物半導体であるGaNは、青色帯を発光するバンドギャップを有し、InNやAlN等との混晶にすることで、そのバンドギャップを制御することができる。このため、青色発光ダイオードやレーザダイオードなどの発光用の半導体装置に用いられている。
【0003】
また、GaNは、SiやGaAsよりも高い絶縁破壊電界を有していることから、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)などの高耐圧用の半導体装置としての応用も期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−33097号公報
【特許文献2】特開2009−111016号公報
【特許文献3】特開2009−164301号公報
【特許文献4】特開2009−182069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、放熱性に優れ、製造歩留まりの向上を図ることができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の一観点によれば、基板の上方に設けられた化合物半導体層と、化合物半導体層の上方に設けられた複数のソース電極及び複数のドレイン電極と、化合物半導体層を貫通し、複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、化合物半導体層を貫通し、複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、複数の第1のビアに接続され、基板に埋め込まれたソース共通配線と、複数の第2のビアに接続され、基板に埋め込まれたドレイン共通配線とを有する半導体装置が提供される。
発明の別の一観点によれば、基板の上方に化合物半導体層を形成する工程と、化合物半導体層の上方に複数のソース電極及び複数のドレイン電極を形成する工程と、化合物半導体層を貫通する複数の貫通孔と、複数の貫通孔に接続される配線溝とを基板に形成する工程と、複数の貫通孔と配線溝とを金属で埋め込むことにより、複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、複数の第1のビアに接続されるソース共通配線と、複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、複数の第2のビアに接続されるドレイン共通配線とを形成する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0007】
上述の観点によれば、放熱性に優れ、製造歩留まりの向上を図ることができる半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施例1における半導体装置の平面図である。
【図2】図2は、実施例1における半導体装置の断面図である。
【図3】図3は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その1)である。
【図4】図4は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その2)である。
【図5】図5は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その3)である。
【図6】図6は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その4)である。
【図7】図7は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その5)である。
【図8】図8は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その6)である。
【図9】図9は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その7)である。
【図10】図10は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その8)である。
【図11】図11は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その9)である。
【図12】図12は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その10)である。
【図13】図13は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その11)である。
【図14】図14は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その12)である。
【図15】図15は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その13)である。
【図16】図16は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その14)である。
【図17】図17は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その15)である。
【図18】図18は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その16)である。
【図19】図19は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その17)である。
【図20】図20は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その18)である。
【図21】図21は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その19)である。
【図22】図22は、実施例1における、個片切断工程後の半導体装置の平面図である。
【図23】図23は、実施例1における個片切断工程を説明するための断面図である。
【図24】図24は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その4)である。
【図25】図25は、実施例1における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その1)である。
【図26】図26は、実施例2における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その1)である。
【図27】図27は、実施例2における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その2)である。
【図28】図28は、実施例2における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その3)である。
【図29】図29は、実施例3における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その1)である。
【図30】図30は、実施例3における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その2)である。
【図31】図31は、実施例3における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その3)である。
【図32】図32は、実施例4における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その1)である。
【図33】図33は、実施例4における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その2)である。
【図34】図34は、実施例4における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その3)である。
【図35】図35は、実施例5における半導体装置の構成図である。
【図36】図36は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その1)である。
【図37】図37は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その2)である。
【図38】図38は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その3)である。
【図39】図39は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その4)である。
【図40】図40は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その5)である。
【図41】図41は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その6)である。
【図42】図42は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その7)である。
【図43】図43は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その8)である。
【図44】図44は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その9)である。
【図45】図45は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その10)である。
【図46】図46は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その11)である。
【図47】図47は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その12)である。
【図48】図48は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その13)である。
【図49】図49は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その14)である。
【図50】図50は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その15)である。
【図51】図51は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その16)である。
【図52】図52は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その17)である。
【図53】図53は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その18)である。
【図54】図54は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その19)である。
【図55】図55は、実施例5における半導体装置の製造工程を示した工程断面図(その20)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【実施例1】
【0010】
実施例1について、図1乃至図25を参照して説明する。
【0011】
図1および図2は、実施例1における半導体装置の構成図である。図1は半導体装置の平面図である。図2(a)は図1(b)に示す一点鎖線A−A’における断面図である。図2(b)は図1(b)に示す一点鎖線B−B’における断面図である。なお、図1および図2では、平面視により直接見ることができない箇所を点線で示している。
【0012】
実施例1では、図2に示すように、例えば厚さ150μmの半絶縁性SiC基板1の上方に、厚さ1μm程度のバッファ層2、厚さ0.5μm程度のノンドープGaN層3及びSiをドーピングした厚さ25nm程度のn型AlGaN層4がこの順で形成されている。
【0013】
ノンドープGaN層3およびn型AlGaN層4には、二次元電子ガス(2DEG)を不活性化するための不活性領域5,6が設けられている。なお、本実施例における化合物半導体層とは、バッファ層2からn型AlGaN層4までの層を示している。
【0014】
n型AlGaN層4上には、ソース電極7、ドレイン電極9、ゲート共通配線10およびエッチングストッパ12,13が形成されている。
【0015】
さらに、n型AlGaN層4の上方には、パッシベーション膜14として、例えばSiN層が形成されている。
【0016】
ソース電極7およびエッチングストッパ12は、シードメタル層15を経由してソース配線16と電気的に接続されており、ドレイン電極9およびエッチングストッパ13は、シードメタル層15を経由してドレイン配線17と電気的に接続されている。
【0017】
本実施例における半導体装置は上述の構成を複数有している。図1に示すように、複数のソース配線16および複数のドレイン配線17が化合物半導体層の上方に交互に配置されている。ソース配線16とドレイン配線17との間には、パッシベーション膜14によって覆われたゲート電極8が配置されており、各ゲート電極8は、パッシベーション膜14によって覆われたゲート共通配線10に接続されている。ゲート共通配線10は、パッシベーション膜14から露出したゲート端子11に接続されている。
【0018】
半絶縁性SiC基板1の背面には、ソース共通配線18が、シードメタル層19を介して埋め込まれるように形成されており、ドレイン共通配線20が、シードメタル層21を介して埋め込まれるように形成されている。ソース共通配線18は、複数のビア配線22を経由して複数のソース電極7と電気的に接続されており、ドレイン共通配線18は、複数のビア配線23を経由して複数のドレイン電極9と電気的に接続されている。ビア配線22、23は、バッファ層2、ノンドープGaN層3およびn型AlGaN層4を貫通するビアホールに、それぞれシードメタル層19、21を介して埋め込まれるように形成されている。
【0019】
上述の構成により、ソース共通配線18には複数のソース配線16を流れる電流の総和が流れ、ドレイン共通配線20には複数のドレイン配線17を流れる電流の総和が流れる。このため、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20の低抵抗化を図る観点から、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20の断面積は、それぞれソース配線16およびドレイン配線17の断面積よりも大きいことが好ましい。
【0020】
本実施例では、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20を半絶縁性SiC基板1の背面に配置し、なお且つソース共通配線18およびドレイン共通配線20を半絶縁性SiC基板1に埋め込んでいる。この構成により、ソース配線16およびドレイン配線17の断面積の増大に伴って半導体装置の平坦性が損なわれるのを防止することができる。さらに、半導体装置の平坦性を維持できることにより、半導体装置の製造工程や試験工程等においてハンドリングに起因するクラックの発生を防止することができる。このため、製造歩留まりの向上を図ることができる。
【0021】
実施例1における半導体装置の製造方法について、図3乃至図21を参照して説明する。
【0022】
ここでは、図1に示す一点鎖線A−A’における断面図を用いて説明する。このため、配置される箇所が異なるため断面に現れないゲート電極8、ドレイン電極9、ゲート端子11、エッチングストッパ13およびドレイン配線17等の部位は図示していない。
【0023】
まず、図3(a)に示すように、基板として、例えば厚さ350μm程度の半絶縁性SiC基板1を用意する。
【0024】
次に、図3(b)に示すように、半絶縁性SiC基板1上に、バッファ層2として、例えば厚さ1μmのノンドープGaN層を形成する。そして、バッファ層2上に、チャネル層として、例えば厚さ0.5μmのノンドープGaN層3、バリア層として、例えば厚さ25nmのn型AlGaN層4を積層させる。積層方法としては、例えば有機金属気相成長(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法を用いる。
【0025】
次に、図4(a)に示すように、n型AlGaN層4上にレジストマスク24を形成し、レジストマスク24を用いたイオン注入により、ノンドープGaN層3/n型AlGaN層4界面に存在する二次元電子ガス(2DEG)を不活性化するための不活性領域5,6を形成する。イオン注入には、例えばB(ボロン)やAr等を用いることができる。不活性領域5,6を形成した後、レジストマスク24を剥離して除去する。
【0026】
続いて、図4(b)に示すように、n型AlGaN層4上のソース電極7およびドレイン電極9に相当する位置に、開口を備えたレジストマスク26を形成する。開口25は、ソース電極7に相当する位置に設けられたものである。
【0027】
その後、図5(a)および図5(b)に示すように、蒸着及びリフトオフの技術を用いて、レジストマスク26の上面および開口25の底面から、例えば厚さ30nmのTi,および厚さ300nmのAlの蒸着膜27を積層する。この工程では、レジストマスク26を除去することにより、開口25の底面に形成された蒸着膜27のみがソース電極7またはドレイン電極9となる。形成したソース電極7およびドレイン電極9は配線形状を有しており、その幅は、例えば30μm程度である。
【0028】
その後、窒素雰囲気中で、例えば600℃で熱処理を行い、ソース電極7およびドレイン電極9のオーミックコンタクトを確立する。
【0029】
次に、図6(a)に示すように、n型AlGaN層4上のゲート電極8、ゲート共通配線10、ゲート端子11およびエッチングストッパ12,13に相当する位置に、開口を備えたレジストマスク28を形成する。開口29はエッチングストッパ12、開口30はゲート共通配線10に相当する位置にそれぞれ設けたものである。
【0030】
続いて、図6(b)および図7(a)に示すように、蒸着及びリフトオフの技術を用いて、例えば厚さ100nmのNi,および厚さ400nmのAuの蒸着膜31を積層し、ゲート電極8、ゲート共通配線10、ゲート端子11およびエッチングストッパ12,13を形成する。エッチングストッパ12,13の直径は、例えば30μm程度である。この工程では、レジストマスク28を除去することにより、レジストマスク28の開口の底面に形成された蒸着膜31のみが、ゲート電極8、ゲート共通配線10、ゲート端子11およびエッチングストッパ12,13となる。
【0031】
次に、図7(b)に示すように、例えばプラズマCVDにより、n型AlGaN層4上に、パッシベーション膜14として、厚さ500nmのSiN層をソース電極7、ゲート電極8、ドレイン電極9、ゲート共通配線10、ゲート端子11を覆うように形成する。
【0032】
続いて、図8(a)に示すように、ソース電極7、ドレイン電極9およびエッチングストッパ12,13に相当する領域に開口を備えたレジストマスク32を形成する。開口33は、ソース電極7の露出させる領域に相当する位置、開口34は、エッチングストッパ12の露出させる領域に相当する位置にそれぞれ設けられたものである。
【0033】
続いて、図8(b)に示すように、レジストマスク32を用いたドライエッチングにより、開口から露出するパッシベーション膜14を除去し、ソース電極7、ドレイン電極9およびエッチングストッパ12,13を露出させる。ドライエッチングには、例えばSF6/CHF3の混合ガスを用いることができる。
【0034】
その後、図9(a)に示すように、レジストマスク32を剥離して除去する。
【0035】
続いて、図9(b)に示すように、パッシベーション膜14、および露出したソース電極7、ドレイン電極9、エッチングストッパ12,13および電極パッドの表面にシードメタル層35を形成する。シードメタル層35の形成工程では、例えばスパッタ法により、厚さ10nmのTi、厚さ50nmのPt、厚さ200nmのAuを積層する。
【0036】
その後、図10(a)に示すように、シードメタル層35上の、ソース配線16およびドレイン配線17に相当する領域に、開口を備えたレジストマスク36を形成する。開口37は、ソース配線16に相当する位置に設けられたものである。
【0037】
続いて、図10(b)に示すように、例えばめっき法により、厚さ6μm程度のAu膜38を形成する。
【0038】
その後、図11(a)に示すように、レジストマスク層37を剥離して除去すると、レジストマスク36の開口の底面に形成されたAu膜38はソース配線16またはドレイン配線17となる。
【0039】
その後、図11(b)に示すように、露出しているシードメタル層35を、例えばイオンミリングにより除去する。
【0040】
このようにして、ソース配線16およびドレイン配線17が形成された半絶縁性SiC基板1を製造する。
【0041】
次に、図12(a)に示すように、例えば接着剤39を用いて、化合物半導体層が形成されている面が支持基板40に対向するようにして半絶縁性SiC基板1を支持基板40に貼り付ける。支持基板40としては、例えばサファイア基板を用いる。接着剤39としては、製造後に半導体装置を支持基板40から分離することを鑑みると、例えば熱可塑性の接着剤が好ましい。熱可塑性の接着剤としては、例えばポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフェン樹脂、ポリウレタン樹脂等を用いることができる。
【0042】
その後、図12(b)に示すように、半絶縁性SiC基板1の背面、すなわち化合物半導体層が形成されている面と反対側の面を研削して薄化する。研削は、例えばウェハの背面研削に用いられるグラインダを使用し、グラインダに備えられた砥石を回転させることにより行う。薄化後の半絶縁性SiC基板1の厚さは、例えば150μm程度である。
【0043】
次に、図13(a)に示すように、半絶縁性SiC基板1の背面上に、例えばスパッタ法により、厚さ20nmのTi,厚さ300nmのCuを積層し、シードメタル層41を形成する。その後、図13(b)に示すように、ビア配線22,23に相当する領域が覆われるようにレジストマスク42を形成する。
【0044】
続いて、図14(a)に示すように、例えばめっき法により、厚さが2μm程度のNi層43をシードメタル層41上に形成する。その後、図14(b)に示すように、レジストマスク42を剥離により除去すると、開口44,45が形成される。
【0045】
続いて、例えば図15(a)に示すように、例えばイオンミリングにより開口44,45から露出したシードメタル層41を除去すると、ビアホール形成用のメタルマスク46が形成される。
【0046】
次に、図15(b)に示すように、メタルマスク46を用いて、例えばSF6/O2混合ガスを用いたドライエッチングにより、半絶縁性SiC基板1の背面からの深さが110μm程度になるようにビアホール47,48を形成する。このときのビアホール47,48の径は、例えば20μm程度である。
【0047】
その後、図16(a)に示すように、例えば硫酸および過酸化水素水の混合液を用いて、メタルマスク46を除去する。
【0048】
次に、図16(b)に示すように、半絶縁性SiC基板1の背面上およびビアホール47,48の内壁上に、例えばスパッタ法により、厚さ20nmのTi,厚さ300nmのCuを積層し、シードメタル層49を形成する。
【0049】
その後、図17(a)に示すように、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20に相当する領域が覆われるように、レジストマスク50を形成する。
【0050】
続いて、図17(b)に示すように、例えばめっき法により、シードメタル層48上に厚さが2μm程度のNi層51を形成する。その後、図18(a)に示すように、レジストマスク50を剥離により除去する。
【0051】
その後、例えば過硫酸アンモニウム溶液を用いたウェットエッチングにより、シードメタル層49のCu層を除去する。ウェットエッチングに用いる薬液はビアホール42の内壁に容易に浸入できるため、イオンミリングを用いる場合よりもビアホール42の内壁のCu層を効果的に除去することができる。
【0052】
続いて、例えばSF6ガスを用いたドライエッチングにより、シードメタル層49のTi層を除去する。Ti層を除去すると、図18(b)に示すように、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20の形成に用いるメタルマスク52が形成される。Ti層の除去にSF6ガスを用いたドライエッチングを用いることにより、Ni層のエッチングを抑えながら、Ti層を選択的に除去することができる。
【0053】
次に、図19(a)に示すように、メタルマスク52を用いて、例えばSF6/O2混合ガスを用いたドライエッチングにより、トレンチ53,54を形成する。トレンチ53,54のサイズは、例えば幅が100μm程度、奥行きが5.2mm程度であり、半絶縁性SiC基板1背面からの深さは100μm程度である。
【0054】
トレンチ53,54を形成する際には、予め形成しておいたビアホール47,48の底面もエッチングされる。そして、ビアホール48はエッチングストッパ12を底面としたビアホール55となり、ビアホール47はエッチングストッパ13を底面としたビアホール56となる。半絶縁性SiC基板1の厚さを150μm程度とすると、トレンチ47,48を形成した後のビアホール55のトレンチ53底面からの深さ、およびビアホール56のトレンチ54底面からの深さはともに51μm〜53μm程度である。
【0055】
次に、図19(b)に示すように、例えばスパッタ法により、メタルマスク52上、トレンチ53,54の内壁上、およびビアホール55,56の内壁上に厚さ50nmのTi,厚さ1μmのCuを積層し、シードメタル層57を形成する。
【0056】
その後、図20(a)に示すように、例えばめっき法により、シードメタル層57上にCu層58を形成する。
【0057】
続いて、図20(b)に示すように、例えば化学機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)法により、半絶縁性SiC基板1が露出するまで、半絶縁性SiC基板1のCu層50を形成した面を研磨する。この研磨により、半絶縁性SiC基板1のトレンチ53に充填されるように埋め込まれたドレイン共通配線20、およびトレンチ54に充填されるように埋め込まれたソース共通配線18が形成される。
【0058】
その後、支持基板40を加熱し、化合物半導体層を支持基板40から剥離する。その後、有機溶媒等を用いて化合物半導体層に残存した接着剤39を除去すると、図21に示すような半導体装置を得ることができる。
【0059】
次に、半絶縁性SiC基板1の個片切断を行って個々の半導体装置に分離する方法について説明する。
【0060】
図22は、実施例1における、個片切断工程後の半導体装置の平面図である。図23は、個片切断工程を説明するための、図22に示す一点鎖線C−C’における半導体装置の断面図である。
【0061】
まず、図23(a)に示すように、例えば150μm幅のダイシングブレード63を用いて、ソース共通配線18に達する程度まで、所謂ハーフカットダイシングを行う。
【0062】
続いて、図23(b)に示すように、例えば50μm幅のダイシングブレード64を用いて、半絶縁性SiC基板1の、ソース共通配線18およびシードメタル層19が設けられていない箇所に対して、所謂フルカットダイシングを行う。このフルカットダイシングにより、半導体装置を完全に切断することができる。
【0063】
上述の2段階による切断方法によれば、半絶縁性SiC基板1の切断条件と、Cuを含むソース共通配線18またはドレイン共通配線20の切断条件を別個に設定することができる。その結果、切断により露出するソース共通配線18またはドレイン共通配線20にバリが発生するのを抑えることができるとともに、ダイシングブレードの目詰まりの頻度を低減させることができる。
【0064】
また、図22によれば、半導体装置の平面視における4辺のうち矢印Xで示した辺のみに上述の切断方法を用いている。半導体装置の切断箇所にCuを含む配線層が存在しない場合は、1回のフルカットダイシングにより個片切断を行う方が製造効率の観点から好ましい。このように、切断する対象に応じて、2種類の切断方法を併用しながら個片切断を行うことも可能である。
【0065】
以上のようにして、実施例1の化合物半導体装置を製造する。
【0066】
次に、実施例1の半導体装置の実装形態について、図24および図25を参照して説明する。
【0067】
図24は、実施例1における半導体装置の実装形態を示す断面図である。
【0068】
図24に示すように、半導体装置は、セラミック基板60の上方に搭載されており、半導体装置のソース共通配線18およびドレイン共通配線20が、導電性接着剤61を経由してセラミック基板60上の配線62と電気的に接続されている。導電性接着剤61の材料としては、例えばはんだ、Ag粒子を分散させた樹脂等を用いることができる。
【0069】
半導体装置とセラミック基板60との間隙には、アンダーフィル樹脂59が充填されている。セラミック基板60は、半導体装置から発生する熱を伝達する観点から放熱性の良好な材料が好ましく、例えばAlNを用いることができる。
【0070】
実施例1によれば、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20は、半絶縁性SiC基板1の背面に設けられたトレンチ52,53内に埋め込まれている。このため、半導体装置から発生する熱の放散をソース共通配線18およびドレイン共通配線20だけでなく半絶縁性SiC基板1からも行いやすくなる。
【0071】
図25は、実施例1における半導体装置の実装形態の変形例を示す断面図である。
【0072】
図25に示すように、半導体装置は、セラミック基板上に搭載されており、半導体装置のソース共通配線18およびドレイン共通配線20がセラミック基板60上の配線62に直接接合されている。
【0073】
上述の直接接合は、例えば常温接合法により行うことができる。常温接合法による接合方法としては、まず、半導体装置の背面と、半導体装置の背面に対向するセラミック基板60の上面を、例えばCMP法により研磨して平坦化する。
【0074】
続いて、真空中で、半導体装置の背面およびセラミック基板60の上面に存在する不純物を除去することにより、所謂清浄表面を形成する。清浄表面の形成方法としては、例えばアルゴンイオンの照射等を行う。
【0075】
その後、真空中または不活性ガスの雰囲気中で、半導体装置の背面に設けられたソース共通配線18およびドレイン共通配線20と、セラミック基板の上面に設けられた配線62との位置が合うように対向させ、圧力を印加しながら接触させる。この接触により、ソース共通配線18およびドレイン共通配線20と、配線62とが固相接合されるとともに、双方が電気的に接続される。
【0076】
このようにして、半導体装置のセラミック基板60への実装を行うことができる。
【0077】
ソース共通配線18およびドレイン共通配線20は、半絶縁性SiC基板1の背面に設けられたトレンチ52,53内に埋め込まれている。図24および図25に示す実装形態によれば、半導体装置からの放熱をソース共通配線18およびドレイン共通配線20だけでなく半絶縁性SiC基板1からも行いやすくなるため、良好な放熱性を得ることができる。
【実施例2】
【0078】
実施例2について、図26乃至図28を参照して説明する。
【0079】
実施例2では、まず、基板として、例えば厚さ350μm程度のGaN基板71を用意する。
【0080】
そして、図26(a)に示すように、例えば実施例1における図1乃至図14(a)に示す方法により、GaN基板71の背面に開口89,90を有するメタルマスク88を形成するまでの処理を行う。メタルマスク88に用いられるNi層87の厚さは、例えば5μm程度である。なお、本実施例における化合物半導体層とは、バッファ層72からn型AlGaN層74までの層を示している。
【0081】
次に、図26(b)に示すように、メタルマスク88を用いて、例えばCl2ガスを用いたドライエッチングにより、GaN基板71の背面からの深さが60μm程度になるようにビアホール91,92を形成する。このときのビアホール91,92の径は、例えば20μm程度である。
【0082】
続いて、図27(a)に示すように、実施例1における図16(a)乃至図18(b)に示す方法により、メタルマスク88の除去から、ドレイン共通配線およびソース共通配線の形成に用いるメタルマスク95を形成するまでの処理を行う。メタルマスク95に用いられるシードメタル層93は、例えば厚さ20nmのTi,厚さ300nmのCuが積層されたものであり、Ni層94の厚さは、例えば5μmである。
【0083】
その後、図27(b)に示すように、メタルマスク95を用いて、例えばCl2ガスを用いたドライエッチングにより、トレンチ96,97を形成する。トレンチ96,97の、GaN基板71背面からの深さは100μm程度である。
【0084】
トレンチ96,97を形成する際には、予め形成しておいたビアホール91,92の底面もエッチングされる。そして、ビアホール92はエッチングストッパ80を底面としたビアホール99となり、ビアホール91はエッチングストッパ79を底面としたビアホール98となる。
【0085】
半絶縁性SiC基板1の厚さを150μm程度とすると、トレンチ96,97を形成した後のビアホール98のトレンチ96底面からの深さ、およびビアホール99のトレンチ97底面からの深さはともに51μm〜53μm程度である。
【0086】
続いて、図28に示すように、実施例1における図19(b)乃至図23(b)に示す方法により、メタルマスク95上、トレンチ96,97の内壁上、およびビアホール98,99の内壁上に図示しないシードメタル層を形成する工程から、半導体装置を個片切断する工程までの処理を行う。
【0087】
このようにして、実施例2の半導体装置を製造する。
【0088】
本実施例によれば、基板も化合物半導体層もGaNを含む材料が用いられているため、基板の材料としてSiCを用いる場合に比べて、基板と化合物半導体層とのエッチング速度の違いが小さい。このため、基板と化合物半導体層とをドライエッチングする際は、エッチングの制御が容易であり、ひいてはトレンチおよびビアホールを形成する際の製造歩留まりの向上を図ることができる。
【0089】
また、GaNはCuとの反応性がSiに比べて極めて低いため、GaNを基板に用いた場合、GaNとCuとの相互拡散によるCu配線の腐食が生じにくい。このため、Cuを含むソース共通配線およびドレイン共通配線の信頼性の向上を図ることができる。
【0090】
なお、本実施例では基板の材料としてGaNを用いたが、例えばAlNを用いた場合でも、基板と化合物半導体層とのエッチング速度の違いが小さくなり、ドライエッチングの制御を容易に行うことができる。また、AlNとCuとの相互拡散によるCu配線の腐食も生じにくいことから、Cuを含むソース共通配線およびドレイン共通配線の信頼性の向上を図ることができる。
【実施例3】
【0091】
実施例3について、図29乃至図31を参照して説明する。
【0092】
実施例3では、まず、基板として、例えば厚さ350μm程度のSi基板111を用意する。
【0093】
そして、図29(a)に示すように、例えば実施例1における図1乃至図14(a)に示す方法により、Si基板111の背面に開口129,130を有するメタルマスク128を形成するまでの処理を行う。なお、本実施例における化合物半導体層とは、バッファ層112からn型AlGaN層114までの層を示している。
【0094】
SiはGaNとの格子定数の差が大きいため、基板材料としてSiを用いる場合、バッファ層112はできるだけ厚い方が好ましい。本実施例におけるバッファ層112の厚さは、例えば3μm程度であり、化合物半導体層の厚さは4.5μm程度である。メタルマスク128に用いられるNi層127の厚さは、例えば1μm程度である。
【0095】
次に、図29(b)に示すように、メタルマスク128を用いて、例えばSF6ガスを用いて行うエッチングとC48ガスを用いて行う側壁保護とを交互に繰り返すBoschプロセスにより、ビアホール131,132を形成する。
【0096】
この方法によれば、ビアホールの径を一定に保ちながらエッチングを行うことができるため、Si基板101に対して良好なエッチング加工を行うことができる。この方法により形成したビアホール131,132の、Si基板101背面からの深さは、例えば65μm程度であり、径は、例えば20μm程度である。
【0097】
続いて、図30(a)に示すように、実施例1における図16(a)乃至図18(b)に示す方法により、メタルマスク128の除去から、ドレイン共通配線およびソース共通配線の形成に用いるメタルマスク135を形成するまでの処理を行う。メタルマスク135に用いられるシードメタル層133は、例えば厚さ20nmのTi,厚さ300nmのCuが積層されたものであり、Ni層134の厚さは、例えば1.5μmである。
【0098】
その後、図30(b)に示すように、メタルマスク135を用いて、例えば上述のBoschプロセスによりトレンチ136,137を形成する。トレンチ136,137の、Si基板111背面からの深さは95μm程度である。
【0099】
トレンチ136,137を形成する際には、予め形成しておいたビアホール131,132の底面はバッファ層112の上面に達するまでエッチングされる。そして、ビアホール131はエッチングストッパ119を底面としたビアホール138となり、ビアホール132はエッチングストッパ120を底面としたビアホール139となる。
【0100】
Si基板111の厚さを150μm程度とすると、トレンチ136,137を形成した後のビアホール138のトレンチ136底面からの深さ、およびビアホール139のトレンチ137底面からの深さはともに55μm程度である。
【0101】
その後、図31(a)に示すように、例えばCl2ガスを用いて、ビアホール138,139の底面に露出する化合物半導体層をドライエッチングする。ドライエッチングにより、ビアホール138はエッチングストッパ119を底面としたビアホール142となり、ビアホール139はエッチングストッパ120を底面としたビアホール143となる。
【0102】
また、上述のドライエッチングによりトレンチ136,137のエッチングも進行し、それぞれトレンチ140,141となる。トレンチ140,141のSi基板111背面からの深さは100μm程度となる。
【0103】
続いて、図31(b)に示すように、実施例1における図19(b)乃至図23(b)に示す方法により、メタルマスク135上、トレンチ140,141の内壁上、およびビアホール142,143の内壁上に図示しないシードメタル層を形成する工程から、半導体装置を個片切断する工程までの処理を行う。
【0104】
このようにして、実施例3の半導体装置を製造する。
【0105】
本実施例によれば、SiC,GaN、AlN等の基板に比べて安価なSi基板を用いているため、製造コストの低減を図ることができる。なお、Si基板との間に、必要に応じて多結晶SiC層やSiN層等の拡散バリア層を挿入することもできる。
【実施例4】
【0106】
実施例4について、図32乃至図34を参照して説明する。
【0107】
実施例4では、まず、基板として、例えば厚さ350μm程度の半絶縁性SiC基板151を用意する。
【0108】
そして、図32(a)に示すように、例えば実施例1における図3乃至図20(b)に示す方法により、半絶縁性SiC基板151の背面、シードメタル層167,169、ソース共通電極166及びドレイン共通電極168を露出させるまでの処理を行う。
【0109】
続いて、図32(b)に示すように、露出させた面の上に、高い熱伝導性を有する絶縁膜170として、例えば厚さ1μm程度のAlN層を形成する。AlN層の形成には、例えばスパッタ法を用いることができる。絶縁膜170の材料としては、AlNの他に、例えばAlSiC,SiC等を用いることができる。特に、SiCは、AlSiCやAlNよりも熱伝導率が大きいことから、放熱性の面で優れている。
【0110】
続いて、図33に示すように、実施例1における図21乃至図23(b)に示す方法により、半導体装置を支持基板165から剥離し、剥離させた半導体装置に残存する接着剤を除去する工程から、半導体装置を個片切断する工程までの処理を行う。
【0111】
このようにして、実施例4の半導体装置を製造する。
【0112】
本実施例によれば、ソース共通配線およびドレイン共通配線が絶縁膜170によって覆われている。このため、ソース共通配線およびドレイン共通配線の表面酸化を防止することができ、酸化に起因する配線の腐食や、電気特性の劣化の防止を図ることができる。
【0113】
また、ソース共通配線およびドレイン共通配線と外部との絶縁性が接着層164でなく絶縁膜170によって得られるため、接着層164および支持基板165の材料選択の自由度が向上し、低コスト化を図ることもできる。
【0114】
図34は、実施例4における半導体装置の実装形態を示す断面図である。
【0115】
図34に示すように、半導体装置は、放熱板172の上方に接着剤171を介して搭載されており、接着剤171は、絶縁膜170と放熱板172との間に有している。半導体装置と外部との電気的な接続は、例えば半導体装置のデバイス形成面または側面に形成された図示しない電極パッドを用いて行うことができる。放熱板としては、例えばAl23やAlN等のセラミックや、CuやAl等の金属材料を用いることができる。
【実施例5】
【0116】
実施例5について、図35乃至図51を参照して説明する。
【0117】
図35は、実施例5における半導体装置の構成図である。図35(a)は半導体装置の平面図である。図35(b)は図35(a)に示す一点鎖線D−D’における断面図である。なお、図35では、平面視により直接見ることができない箇所を点線で示している。
【0118】
実施例5では、図35に示すように、例えば厚さ150μmの半絶縁性SiC基板181の表面上に、バッファ層182、ノンドープGaN層183及びn型AlGaN層184が形成されている。ノンドープGaN層183およびn型AlGaN層184には、二次元電子ガス(2DEG)を不活性化するための不活性領域185,186が設けられている。なお、本実施例における化合物半導体層とは、バッファ層182からn型AlGaN層184までの層を示している。
【0119】
n型AlGaN層184の上方には、ソース電極187、ゲート電極188、図示しないドレイン電極、ゲート共通配線189、ゲート端子190、ソース端子191およびドレイン端子192が形成されている。
【0120】
さらに、n型AlGaN層184の上方には、パッシベーション膜193として、例えばSiN層が形成されている。ゲート電極188およびゲート共通配線189は、パッシベーション膜193によって覆われている。
【0121】
ソース電極187は、シードメタル層194を経由してソース配線195と電気的に接続されており、図示しないドレイン電極は、図示しないシードメタル層を経由してドレイン配線196と電気的に接続されている。本実施例における半導体装置は上述の構成を複数有している。
【0122】
半絶縁性SiC基板181の背面には、ソース共通配線197が、シードメタル層198を介して埋め込まれるように形成されており、ドレイン共通配線199が、シードメタル層200を介して埋め込まれるように形成されている。
【0123】
ソース共通配線197は、複数のビア配線201,202を経由して、複数のソース配線195および複数のソース電極187と電気的に接続されており、ドレイン共通配線199は、複数のビア配線203,204を経由して、複数のドレイン配線196および複数の図示しないドレイン電極と電気的に接続されている。
【0124】
ビア配線201は、ソース共通配線197に接続され、半絶縁性SiC基板181内に設けられたビアホールに、シードメタル層198を介して埋め込まれるように形成されている。ビア配線202は、ビア配線201の上方に形成されている。そして、化合物半導体層及びパッシベーション膜193を貫通するビアホールに、シードメタル層205を介して埋め込まれるように形成されている。
【0125】
ビア配線203は、ドレイン共通配線199に接続され、半絶縁性SiC基板181内に設けられたビアホールに、シードメタル層200を介して埋め込まれるように形成されている。ビア配線204は、ビア配線203の上方に形成されている。そして、化合物半導体層及びパッシベーション膜193を貫通するビアホールに、シードメタル層206を介して埋め込まれるように形成されている。
【0126】
ソース共通配線197は、ビア配線207,208を経由してソース端子191に接続されている。ビア配線207は、ソース共通配線197に接続され、半絶縁性SiC基板181内に設けられたビアホールに、シードメタル層198を介して埋め込まれるように形成されている。ビア配線208は、ビア配線207の上方に形成されている。そして、化合物半導体層及びパッシベーション膜193を貫通するビアホールに、シードメタル層209を介して埋め込まれるように形成されている。
【0127】
ドレイン共通配線199は、ビア配線210,211を経由してドレイン端子192に接続されている。ビア配線210は、ドレイン共通配線199に接続され、半絶縁性SiC基板181内に設けられたビアホールに、シードメタル層200を介して埋め込まれるように形成されている。ビア配線211は、ビア配線210の上方に形成されている。そして、化合物半導体層及びパッシベーション膜193を貫通するビアホールに、シードメタル層212を介して埋め込まれるように形成されている。
【0128】
このように、ソース共通配線197に接続されるビア配線207,208、およびドレイン共通配線199に接続されるビア配線210,211を設けることにより、ソース共通配線197及びドレイン共通配線199の電気信号を、半絶縁性SiC基板181の化合物半導体層が形成されている面に引き出すことができる。この構成により、例えばワイヤを用いて、外部への電気信号の取出しを容易に行うことができる。
【0129】
実施例5における半導体装置の製造方法について、図36乃至図55を参照して説明する。
【0130】
ここでは、図35に示す一点鎖線D−D’における断面図を用いて説明する。このため、配置される箇所が異なるため断面に現れないゲート電極190、ドレイン配線196、ドレイン電極および電極パッド等の部位は図示していない。
【0131】
実施例5では、まず、基板として、例えば厚さ350μm程度の半絶縁性SiC基板181を用意する。
【0132】
そして、図36(a)に示すように、例えば実施例1における図3乃至図5(b)に示す方法により、半絶縁性SiC基板181の上方に、化合物半導体層およびソース電極187を形成するまでの処理を行う。
【0133】
続いて、図36(b)に示すように、n型AlGaN層184上のゲート電極188、ゲート共通配線189、およびゲート端子190に相当する位置に、開口を備えたレジストマスク213を形成する。開口214はゲート共通配線189に相当する位置にそれぞれ設けたものである。
【0134】
続いて、図37(a)および図37(b)に示すように、蒸着及びリフトオフの技術を用いて、レジストマスク213の上面および開口の底面から、例えば厚さ100nmのNi,および厚さ400nmのAuの蒸着膜215を積層する。この工程では、レジストマスク213を除去することにより、開口の底面に形成された蒸着膜215のみが、ゲート電極188、ゲート共通配線189、およびゲート端子190となる。
【0135】
次に、図38(a)に示すように、例えばプラズマCVDにより、n型AlGaN層184上に、パッシベーション膜193として厚さ500nmのSiN層を、ソース電極187、ゲート電極188、ゲート共通配線189、ゲート端子190および図示しないドレイン電極を覆うように形成する。
【0136】
続いて、図38(b)に示すように、ソース電極187、ビア配線202、204,208,210およびドレイン電極に相当する領域に開口を備えたレジストマスク216を形成する。開口217はビア配線210に相当する位置、開口218はビア配線204に相当する位置、開口219はソース電極187に相当する位置、開口220はビア配線202に相当する位置、開口221はビア配線208に相当する位置にそれぞれ設けられたものである。
【0137】
続いて、図39(a)に示すように、レジストマスク216を用いたドライエッチングにより、開口217,218,219,220,221から露出するパッシベーション膜193を除去し、n型AlGaN層184、ソース電極187およびドレイン電極を露出させる。
【0138】
続いて、図39(b)に示すように、ドライエッチングにより化合物半導体層を選択的に除去し、半絶縁性SiC基板181を底面としたビアホール222,223,224,225を形成する。ドライエッチングには、例えばCl2ガスを用いることができる。
【0139】
その後、図40(a)に示すように、レジストマスク216を剥離して除去する。
【0140】
続いて、図40(b)に示すように、例えばスパッタ法により、パッシベーション膜193、および露出したソース電極187、ドレイン電極の表面上、およびビアホール222,223,224,225の内壁上に厚さ50nmのTi,厚さ1μmのCuを積層し、シードメタル層226を形成する。開口217はビア配線210に相当する位置、開口218はビア配線204に相当する位置、開口228はソース電極187に相当する位置、開口220はビア配線202に相当する位置、開口221はビア配線208に相当する位置にそれぞれ設けられたものである。
【0141】
その後、図41(a)に示すように、ビアホール222,223,224,225に相当する領域に開口を備えたレジストマスク227をシードメタル層226上に形成する。
【0142】
続いて、図41(b)に示すように、例えばめっき法により、シードメタル層226上に厚さが2μm程度のNi層228を形成する。
【0143】
その後、図42(a)に示すように、レジストマスク227を剥離して除去する。そして、そして、図42(b)に示すように、露出しているシードメタル層226を、例えばイオンミリングにより除去する。これにより、ビア配線202,204,208,211が形成される。
【0144】
続いて、図43(a)に示すように、パッシベーション膜193、および露出したソース電極187、ビア配線202、204,208,211およびドレイン電極の表面にシードメタル層229を形成する。シードメタル層229の形成工程では、例えばスパッタ法により、厚さ10nmのTi、厚さ50nmのPt、厚さ200nmのAuを積層する。
【0145】
その後、図43(b)に示すように、シードメタル層229上の、ソース配線195、ドレイン配線196、ビア配線202、204,208,211に相当する領域に、開口を備えたレジストマスク230を形成する。
【0146】
続いて、図44(a)に示すように、例えばめっき法により、厚さ6μm程度のAu膜231を形成する。
【0147】
その後、図44(b)に示すように、レジストマスク230を除去すると、レジストマスク230の開口の底面に形成されたAu膜231は、ソース配線195、ドレイン配線196、ソース端子191およびドレイン端子192となる。
【0148】
続いて、図45に示すように、露出しているシードメタル層229を、例えばイオンミリングにより除去する。
【0149】
このようにして、ソース配線195およびドレイン配線196を形成した半絶縁性SiC基板181を製造する。
【0150】
次に、図46(a)に示すように、例えば接着剤232を用いて、化合物半導体層が形成されている面が支持基板233に対向するようにして半絶縁性SiC基板181を支持基板233に貼り付ける。支持基板233としては、例えばサファイア基板を用いる。接着剤232としては、製造後に半導体装置を支持基板233から分離することを鑑みると、例えば熱可塑性の接着剤が好ましい。
【0151】
その後、図46(b)に示すように、半絶縁性SiC基板181の背面、すなわち化合物半導体層が形成されている面と反対側の面を、例えば研磨により薄化する。薄化後の半絶縁性SiC基板181の厚さは、例えば150μm程度である。
【0152】
次に、図47(a)に示すように、半絶縁性SiC基板181の背面上に、例えばスパッタ法により、厚さ20nmのTi,厚さ300nmのCuを積層し、シードメタル層234を形成する。その後、図47(b)に示すように、ビア配線201,203,207,210に相当する領域が覆われるようにレジストマスク235を形成する。
【0153】
続いて、図48(a)に示すように、例えばめっき法により、厚さが2μm程度のNi層236をシードメタル層234上に形成する。その後、図48(b)に示すように、レジストマスク235を剥離により除去すると、開口237,238,239,240が形成される。
【0154】
続いて、例えば図49(a)に示すように、例えばイオンミリングにより開口237,238,239,240から露出したシードメタル層234を除去すると、ビアホール形成用のメタルマスク241が形成される。
【0155】
次に、図49(b)に示すように、メタルマスク241を用いて、例えばSF6/O2混合ガスを用いたドライエッチングにより、トレンチ242,243およびビアホール244,245を形成する。このときのトレンチ242,243の開口サイズは、例えば100μm×100μm程度、ビアホール244,245の径は、例えば20μm程度である。また、トレンチ242,243の半絶縁性SiC基板1の背面からの深さは、例えば70μm程度であり、ビアホール244,245の半絶縁性SiC基板1の背面からの深さは、例えば60μm程度である。
【0156】
その後、図50(a)に示すように、例えば硫酸および過酸化水素水の混合液を用いて、メタルマスク241を除去する。
【0157】
次に、図50(b)に示すように、半絶縁性SiC基板181の背面上およびトレンチ242,243およびビアホール244,245の内壁上に、例えばスパッタ法により、厚さ20nmのTi,厚さ300nmのCuを積層し、シードメタル層246を形成する。
【0158】
その後、図51(a)に示すように、ドレイン共通配線197およびソース共通配線199に相当する領域が覆われるように、レジストマスク247を形成する。
【0159】
続いて、図51(b)に示すように、例えばめっき法により、シードメタル層246上に厚さが2μm程度のNi層248を形成する。その後、図52(a)に示すように、レジストマスク247を剥離により除去する。
【0160】
その後、例えば過硫酸アンモニウム溶液を用いたウェットエッチングにより、シードメタル層246のCu層を除去する。ウェットエッチングに用いる薬液はトレンチ242,243およびビアホール244,245の内壁に容易に浸入できるため、イオンミリングを用いる場合よりもトレンチ242,243およびビアホール244,245の内壁のCu層を効果的に除去することができる。
【0161】
続いて、例えばSF6ガスを用いたドライエッチングにより、シードメタル層246のTi層を除去する。Ti層を除去すると、図52(b)に示すように、ドレイン共通配線197およびソース共通配線199の形成に用いるメタルマスク248が形成される。Ti層の除去にSF6ガスを用いたドライエッチングを用いることにより、Ni層のエッチングを抑えながら、Ti層を選択的に除去することができる。
【0162】
次に、図53(a)に示すように、メタルマスク247を用いて、例えばSF6/O2混合ガスを用いたドライエッチングにより、トレンチ249,250を形成する。トレンチ249,250の半絶縁性SiC基板1背面からの深さは100μm程度である。
【0163】
トレンチ249,250を形成する際には、予め形成しておいたトレンチ242,243およびビアホール244,245の底面もエッチングされる。そして、トレンチ242はビア配線211を底面としたビアホール251となり、トレンチ243はビア配線208を底面としたビアホール252となる。また、ビアホール244はビア配線204を底面としたビアホール253となり、ビアホール245はビア配線202を底面としたビアホール254となる。
【0164】
次に、図53(b)に示すように、例えばスパッタ法により、メタルマスク248上、トレンチ249,250の内壁上、およびビアホール251,252,253,254の内壁上に厚さ50nmのTi,厚さ1μmのCuを積層し、シードメタル層255を形成する。
【0165】
その後、図54(a)に示すように、例えばめっき法により、シードメタル層255上にCu層256を形成する。
【0166】
続いて、図54(b)に示すように、例えば化学機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)法により、半絶縁性SiC基板181が露出するまで、半絶縁性SiC基板181のCu層256を形成した面を研磨する。この研磨により、半絶縁性SiC基板1のトレンチ249に埋め込まれたドレイン共通配線199、およびトレンチ250に埋め込まれたソース共通配線197が形成される。
【0167】
その後、支持基板233を加熱し、化合物半導体層を支持基板233から剥離する。その後、有機溶媒を用いて化合物半導体層に残存した接着剤232を除去すると、図55に示すような半導体装置を得ることができる。
【0168】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施例2における半導体装置のソース共通配線100およびドレイン共通配線102が埋め込まれた面を、AlNやSiC等の絶縁膜で覆うことができる。また、実施例5における半導体装置を、GaN基板やAlN基板等を用いて製造することができる。
【0169】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
基板の上方に設けられた化合物半導体層と、
前記化合物半導体層の上方に設けられた複数のソース電極及び複数のドレイン電極と、
前記化合物半導体層を貫通し、前記複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、
前記化合物半導体層を貫通し、前記複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、
前記複数の第1のビアに接続され、前記基板に埋め込まれたソース共通配線と、
前記複数の第2のビアに接続され、前記基板に埋め込まれたドレイン共通配線と
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記基板は、SiC、GaN、AlN、Siのいずれかを含むことを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3)
前記化合物半導体層は、窒化物半導体を含むことを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記化合物半導体層は、バッファ層と、チャネル層と、電子供給層とを含むことを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記5)
前記ソース電極及び前記ドレイン電極は、TiとAlとを含む多層膜であることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記6)
前記ソース共通配線及び前記ドレイン共通配線は、Cuを含むことを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記7)
前記化合物半導体層を貫通し、前記ソース共通配線、前記ドレイン共通配線の少なくともいずれかに接続される第3のビアと、
前記化合物半導体層の上方に設けられ、前記第3のビアに接続される引き出し電極と
を有することを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記8)
前記第3のビアは、
化合物半導体層を貫通し、前記引き出し電極に接続されるストッパーと、
前記ストッパーに接続され、前記基板を貫通し、前記ソース共通配線、前記ドレイン共通配線の少なくともいずれかに接続される第4のビアと
を含むことを特徴とする付記7記載の半導体装置。
(付記9)
前記基板は、第1の配線溝と、前記第1の配線溝に離間するように設けられた第2の配線溝とを有し、
前記ソース共通配線は、前記第1の配線溝が充填されるように埋め込まれ、
前記ドレイン共通配線は、前記第2の配線溝が充填されるように埋め込まれていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記10)
前記ソース電極は、前記ソース電極の上方に設けられたソース配線に接続され、前記ソース配線は、前記第1のビアに接続され、
前記ドレイン電極は、前記ドレイン電極の上方に設けられたドレイン配線に接続され、前記ドレイン配線は、前記第2のビアに接続されていることを特徴とする付記1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記11)
前記ソース共通配線及び前記ドレイン共通配線に対向するように放熱板が設けられていることを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記12)
前記放熱板は、AlNを含むことを特徴とする付記11記載の半導体装置。
(付記13)
前記基板、前記ソース共通配線及び前記ドレイン共通配線を覆う絶縁膜を有することを特徴とする付記1〜12のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記14)
前記絶縁膜は、AlN、AlSiC、SiCのいずれかを含むことを特徴とする付記13記載の半導体装置。
(付記15)
基板の上方に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に複数のソース電極及び複数のドレイン電極を形成する工程と、
前記化合物半導体層を貫通する複数の貫通孔と、前記複数の貫通孔に接続される配線溝とを前記基板に形成する工程と、
前記複数の貫通孔と前記配線溝とを金属で埋め込むことにより、前記複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、前記複数の第1のビアに接続されるソース共通配線と、前記複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、前記複数の第2のビアに接続されるドレイン共通配線とを形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記16)
基板の上方に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に複数のソース電極、複数のドレイン電極を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に引き出し電極を形成するとともに、前記化合物半導体層を貫通し、前記複数のソース電極、前記複数のドレイン電極及び前記引き出し電極に接続される複数のストッパーを形成する工程と、
前記ストッパーに達する貫通孔と、前記貫通孔に接続される配線溝とを前記基板に形成する工程と、
前記貫通孔と前記配線溝とを金属で埋め込むことにより、前記複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、前記複数の第1のビアに接続されるソース共通配線と、前記複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、前記複数の第2のビアに接続されるドレイン共通配線と、前記引き出し電極に接続される第3のビアとを形成する工程と
を有し、
前記第3のビアは、前記ソース共通配線と前記ドレイン共通配線の少なくともいずれかに接続されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記17)
前記ストッパーは、Niを含むことを特徴とする付記16記載の半導体装置の製造方法。
(付記18)
前記配線溝は、第1の配線溝と、前記第1の配線溝に離間するように設けられた第2の配線溝とを含み、
前記第1の配線溝が充填されるように前記金属で埋め込むことにより、前記ソース共通配線を形成するとともに、前記第2の配線溝が充填されるように前記金属で埋め込むことにより、前記ドレイン共通配線を形成することを特徴とする付記14〜17のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記19)
前記金属は、Cuを含むことを特徴とする付記14〜18のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記20)
前記配線溝を形成する工程は、
前記基板に複数の凹部を形成する工程と、
前記凹部を含む領域に前記配線溝を形成するとともに、前記複数の凹部のそれぞれの位置に貫通孔を形成する工程と
を含むことを特徴とする請求項14〜19のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0170】
1 半絶縁性SiC基板
2 バッファ層
3 ノンドープGaN層
4 n型AlGaN層
5,6 不活性領域
7 ソース電極
8 ゲート電極
9 ドレイン電極
10 ゲート共通配線
11 ゲート端子
12,13 エッチングストッパ
14 パッシベーション膜
15 シードメタル層
16 ソース配線
17 ドレイン配線
18 ソース共通配線
19 シードメタル層
20 ドレイン共通配線
21 シードメタル層
22,23 ビア配線
24 レジストマスク
25 開口
26 レジストマスク
27 蒸着膜
28 レジストマスク
29,30 開口
31 蒸着膜
32 レジストマスク
33,34 開口
35 シードメタル
36 レジストマスク
37 開口
38 Au膜
39 接着剤
40 支持基板
41 シードメタル層
42 レジストマスク
43 Ni層
44,45 開口
46 メタルマスク
47,48 ビアホール
49 シードメタル層
50 レジストマスク
51 Ni層
52 メタルマスク
53,54 トレンチ
55,56 ビアホール
57 シードメタル層
58 Cu層
59 アンダーフィル樹脂
60 セラミック基板
61 導電性接着剤
62 配線
63,64 ダイシングブレード
71 GaN基板
72 バッファ層
73 ノンドープGaN層
74 n型AlGaN層
75,76 不活性領域
77 ソース電極
78 ゲート電極
79,80 エッチングストッパ
81 パッシベーション膜
82 シードメタル層
83 ソース配線
84 接着剤
85 支持基板
86 シードメタル層
87 Ni層
88 メタルマスク
89,90 開口
91,92 ビアホール
93 シードメタル層
94 Ni層
95 メタルマスク
96,97 トレンチ
98,99 ビアホール
100 ソース共通配線
101 シードメタル層
102 ドレイン共通配線
103 シードメタル層
111 Si基板
112 バッファ層
113 ノンドープGaN層
114 n型AlGaN層
115,116 不活性領域
117 ソース電極
118 ゲート共通配線
119,120 エッチングストッパ
121 パッシベーション膜
122 シードメタル層
123 ソース配線
124 接着剤
125 支持基板
126 シードメタル層
127 Ni層
128 メタルマスク
129 開口
130 開口
131,132 ビアホール
133 シードメタル層
134 Ni層
135 メタルマスク
136,137 トレンチ
138,139 ビアホール
140,141 トレンチ
142,143 ビアホール
144 ソース共通配線
145 シードメタル層
146 ドレイン共通配線
147 シードメタル層
151 半絶縁性SiC基板
152 バッファ層
153 ノンドープGaN層
154 n型AlGaN層
155,156 不活性領域
157 ソース電極
158 ゲート共通配線
159,160 エッチングストッパ
161 パッシベーション膜
162 シードメタル層
163 ソース配線
164 接着剤
165 支持基板
166 ソース共通配線
167 シードメタル層
168 ドレイン共通配線
169 シードメタル層
170 絶縁膜
171 接着剤
172 放熱板
181 半絶縁性SiC基板
182 バッファ層
183 ノンドープGaN層
184 n型AlGaN層
185,186 不活性領域
187 ソース電極
188 ゲート電極
189 ゲート共通配線
190 ゲート端子
191 ソース端子
192 ドレイン端子
193 パッシベーション膜
194 シードメタル層
195 ソース配線
196 ドレイン配線
197 ソース共通配線
198 シードメタル層
199 ドレイン共通配線
200 シードメタル層
201,202,203,204 ビア配線
205、206 シードメタル層
207、208 ビア配線
209 シードメタル層
210、211 ビア配線
212 シードメタル層
213 レジストマスク
214 開口
215 蒸着膜
216 レジストマスク
217〜221 開口
222〜225 ビアホール
226 シードメタル層
227 レジストマスク
228 Ni層
229 シードメタル層
230 レジストマスク
231 Au膜
232 接着剤
233 支持基板
234 シードメタル層
235 レジストマスク
236 Ni層
237,238,239,240 開口
241 メタルマスク
242,243 トレンチ
244,245 ビアホール
246 シードメタル層
247 レジストマスク
248 Ni層
249,250 トレンチ
251,252,253,254 ビアホール
255 シードメタル層
256 Cu層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上方に設けられた化合物半導体層と、
前記化合物半導体層の上方に設けられた複数のソース電極及び複数のドレイン電極と、
前記化合物半導体層を貫通し、前記複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、
前記化合物半導体層を貫通し、前記複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、
前記複数の第1のビアに接続され、前記基板に埋め込まれたソース共通配線と、
前記複数の第2のビアに接続され、前記基板に埋め込まれたドレイン共通配線と
を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記化合物半導体層を貫通し、前記ソース共通配線、前記ドレイン共通配線の少なくともいずれかに接続される第3のビアと、
前記化合物半導体層の上方に設けられ、前記第3のビアに接続される引き出し電極と
を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第3のビアは、
化合物半導体層を貫通し、前記引き出し電極に接続されるストッパーと、
前記ストッパーに接続され、前記基板を貫通し、前記ソース共通配線、前記ドレイン共通配線の少なくともいずれかに接続される第4のビアと
を含むことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記基板は、第1の配線溝と、前記第1の配線溝に離間するように設けられた第2の配線溝とを有し、
前記ソース共通配線は、前記第1の配線溝が充填されるように埋め込まれ、
前記ドレイン共通配線は、前記第2の配線溝が充填されるように埋め込まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ソース共通配線及び前記ドレイン共通配線に対向するように放熱板が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記基板、前記ソース共通配線及び前記ドレイン共通配線を覆う絶縁膜を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
基板の上方に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に複数のソース電極及び複数のドレイン電極を形成する工程と、
前記化合物半導体層を貫通する複数の貫通孔と、前記複数の貫通孔に接続される配線溝とを前記基板に形成する工程と、
前記複数の貫通孔と前記配線溝とを金属で埋め込むことにより、前記複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、前記複数の第1のビアに接続されるソース共通配線と、前記複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、前記複数の第2のビアに接続されるドレイン共通配線とを形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
基板の上方に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に複数のソース電極、複数のドレイン電極を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に引き出し電極を形成するとともに、前記化合物半導体層を貫通し、前記複数のソース電極、前記複数のドレイン電極及び前記引き出し電極に接続される複数のストッパーを形成する工程と、
前記ストッパーに達する貫通孔と、前記貫通孔に接続される配線溝とを前記基板に形成する工程と、
前記貫通孔と前記配線溝とを金属で埋め込むことにより、前記複数のソース電極のそれぞれに接続される複数の第1のビアと、前記複数の第1のビアに接続されるソース共通配線と、前記複数のドレイン電極のそれぞれに接続される複数の第2のビアと、前記複数の第2のビアに接続されるドレイン共通配線と、前記引き出し電極に接続される第3のビアとを形成する工程と
を有し、
前記第3のビアは、前記ソース共通配線と前記ドレイン共通配線の少なくともいずれかに接続されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記配線溝は、第1の配線溝と、前記第1の配線溝に離間するように設けられた第2の配線溝とを含み、
前記第1の配線溝が充填されるように前記金属で埋め込むことにより、前記ソース共通配線を形成するとともに、前記第2の配線溝が充填されるように前記金属で埋め込むことにより、前記ドレイン共通配線を形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記配線溝を形成する工程は、
前記基板に複数の凹部を形成する工程と、
前記凹部を含む領域に前記配線溝を形成するとともに、前記複数の凹部のそれぞれの位置に貫通孔を形成する工程と
を含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【公開番号】特開2011−108813(P2011−108813A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261830(P2009−261830)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】