説明

ダイヤモンド半導体

【課題】ダイヤモンド半導体の不純物の新しい混入状態を実現する。
【解決手段】ダイヤモンド半導体は、ダイヤモンド10とダイヤモンド10内にドーピングされる不純物で構成される。不純物のドーピングにより、ダイヤモンド10内に複数の高濃度ドープ領域20が形成される。各高濃度ドープ領域20は、ダイヤモンド10内において空間的に局在化されており、そして、ダイヤモンド10内において複数の高濃度ドープ領域20が分散的に配置されている。不純物のドーピングによりキャリア生成のための活性化エネルギーを低下させつつ、各高濃度ドープ領域20の局在化によりキャリア移動度の低下を抑えることが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤモンド内に不純物が混入されたダイヤモンド半導体に関する。
【背景技術】
【0002】
伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップが比較的大きいワイドギャップ半導体は高温動作等の優れた特徴を持ち、特にダイヤモンドは、電気的にも光学的にも優れた性質を多く備えていることから、次世代の半導体材料として大いに注目されている。
【0003】
その一方において、ワイドギャップ半導体は、特にダイヤモンドは、例えば特許文献1に示されるシリコン等の汎用半導体に比べ、電子や正孔を供する不純物準位が深くなる。そのため、室温で利用できるようにするには、例えば低抵抗化のために高濃度で不純物をドープしなければならない。しかし、単純に高濃度で不純物をドープしてしまうと、例えばキャリア移動度の低下等を招いてしまい、半導体としての高機能が十分に発揮できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−284560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した背景技術に鑑み、本願の発明者は、ダイヤモンドの半導体としての機能に注目して研究を重ねてきた。特に、ダイヤモンド内に不純物が混入されたダイヤモンド半導体に注目した。
【0006】
本発明は、その研究の過程において成されたものであり、その目的は、ダイヤモンド半導体の不純物の新しい混入状態を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的にかなう好適なダイヤモンド半導体は、ダイヤモンドと、前記タイヤモンド内に混入される不純物と、を有し、前記不純物の混入により前記ダイヤモンド内に形成される各不純物領域が空間的に局在化され、前記ダイヤモンド内において複数の不純物領域が分散的に配置される、ことを特徴とする。
【0008】
上記構成により、ダイヤモンド内において複数の不純物領域が分散的に配置されるという新しい混入状態が実現される。これにより、例えば、不純物の混入により当該ダイヤモンド内の輸送に寄与するキャリア(以下、単に「キャリア」という)生成のための活性化エネルギーを低下させつつ、各不純物領域の局在化によりキャリア移動度の低下を抑えること等が可能になる。
【0009】
望ましい具体例において、前記各不純物領域は、前記不純物の濃度が比較的高い高濃度ドープ領域であり、前記不純物が混入されていないアンドープ領域または前記不純物の濃度が比較的低い低濃度ドープ領域に囲まれて局在化される、ことを特徴とする。また、望ましい具体例において、前記不純物はホウ素であることを特徴とする。
【0010】
ちなみに、上記特許文献1には、高濃度ドープ領域と低濃度ドープ領域を備えた半導体装置が記載されているものの、特許文献1に記載された半導体装置は、ダイヤモンドとは異なるシリコンの半導体装置であり、さらに、高濃度ドープ領域を低濃度ドープ領域で囲んで高濃度ドープ領域を局在化するものではない。
【0011】
また、上記目的にかなう好適なダイヤモンド半導体の製造方法は、ダイヤモンド層を形成するステップと、不純物を含んだ不純物層を前記ダイヤモンド層に積層する積層ステップと、前記不純物層を部分的に除去して複数の不純物領域に分離する分離ステップと、前記複数の不純物領域を埋めるように前記ダイヤモンド層を成長させるステップと、を有する、ことを特徴とする。
【0012】
望ましい具体例において、前記積層ステップは、ダイヤモンド内にホウ素が混入された前記不純物層を化学気相成長法により前記ダイヤモンド層に積層する処理を含む、ことを特徴とする。
【0013】
望ましい具体例において、前記分離ステップは、前記不純物層に金属薄膜を積層する薄膜形成処理と、前記金属薄膜を複数の金属マスクに分離するマスク形成処理と、前記複数の金属マスクが施された前記不純物層をエッチングにより部分的に除去して複数の不純物領域に分離するエッチング処理と、前記エッチング処理の後に前記複数の金属マスクを除去するマスク除去処理と、を含むことを特徴とする。
【0014】
望ましい具体例において、前記薄膜形成処理は、イオンスパッタリングにより白金薄膜を前記不純物層に積層する処理であり、前記マスク形成処理は、水素プラズマ処理により前記白金薄膜を複数の白金マスクに分離する処理であり、前記エッチング処理は、前記複数の白金マスクが施された前記不純物層を酸素プラズマ処理により部分的に除去して複数の不純物領域に分離する処理である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、ダイヤモンド半導体の不純物の新しい混入状態が実現される。例えば、本発明の好適な態様によれば、不純物の混入によりキャリア生成のための活性化エネルギーを低下させつつ、各不純物領域の局在化によりキャリア移動度の低下を抑えること等が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施において好適なダイヤモンド半導体を示す図である。
【図2】図1のダイヤモンド半導体の好適な製造方法を示す図である。
【図3】キャリア生成のための活性化エネルギーを示す図である。
【図4】キャリアの移動度の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の好適な実施形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施において好適なダイヤモンド半導体を示す図である。図1には、直方体形状のダイヤモンド半導体に関するxy断面(I)とyz断面(II)が示されている。なお、ダイヤモンド半導体の形状は、直方体形状に限定されず、例えば用途等に応じた適宜な形状に形成または加工されることが望ましい。
【0019】
図1のダイヤモンド半導体は、ダイヤモンド10とダイヤモンド10内に混入(ドーピング)される不純物で構成される。ドーピングされる不純物の好適な一例はホウ素(ボロン)であり、これによりP型のダイヤモンド半導体を実現することができる。なお、不純物としてリンをドーピングしてN型のダイヤモンド半導体を実現してもよいし、他の不純物がドーピングされてもよい。
【0020】
不純物がドーピングされることにより、ダイヤモンド10内に複数の高濃度ドープ領域20が形成される。各高濃度ドープ領域20は、ダイヤモンド10内において空間的に局在化されており、そして、ダイヤモンド10内において複数の高濃度ドープ領域20が分散的に配置されている。
【0021】
つまり、各高濃度ドープ領域20は、不純物が混入されていないダイヤモンド10(アンドープ領域)に囲まれて孤立している。なお、複数の高濃度ドープ領域20以外のダイヤモンド10の部分に低濃度で不純物をドーピングして低濃度ドープ領域を形成し、その低濃度ドープ領域で各高濃度ドープ領域20を囲むようにしてもよい。ちなみに、各高濃度ドープ領域20の大きさは、例えば100nm(ナノメートル)×100nm程度(xy断面)よりも小さいことが望ましい。
【0022】
また、図1においては、各高濃度ドープ領域20が直方体形状に描かれているものの、各高濃度ドープ領域20の形状は、円柱状、球状、楕円状、その他の形状でもよい。なお複数の高濃度ドープ領域20が同一形状でなくてもよい。さらに、図1においては、複数の高濃度ドープ領域20がダイヤモンド10内において三次元的に規則的に配列されているものの、配列状態も規則的なものに限定されない。なお、複数の高濃度ドープ領域20が二次元的に配列されてもよい。
【0023】
また、各高濃度ドープ領域20内における不純物の濃度は、各高濃度ドープ領域20が金属的な振る舞い(例えば電気伝導など)を呈する程度であることが望ましい。さらに、各高濃度ドープ領域20が金属的な振る舞いを呈する程度において、各高濃度ドープ領域20の大きさはできる限り小さいことが望ましく、複数の高濃度ドープ領域20をできる限り空間的に規則性を有した状態で分散して配置することが望ましい。例えば、図1のダイヤモンド半導体を利用したデバイスに必要とされるキャリア濃度に応じて、各高濃度ドープ領域20の不純物濃度や大きさや、複数の高濃度ドープ領域20の分散の程度が適宜に調整されることが望ましい。
【0024】
図1のダイヤモンド半導体は、タイヤモンド10内に不純物を高濃度でドーピングすることにより、キャリア生成のための活性化エネルギーを低下させている。さらに、高濃度ドープ領域20を空間的に局在化することにより、キャリア移動度の低下を抑えている。活性化エネルギーとキャリア移動度については後にさらに説明することとし、まず、図1に示すダイヤモンド半導体の好適な製造方法の一例を説明する。
【0025】
図2は、図1のダイヤモンド半導体の好適な製造方法を示す図である。図2には、その製造方法がS201〜S207までの複数ステップに亘って示されている。なお、図2において、各ステップごとに示される製造状態の図は、図1のyz断面に対応している。以下、図2に示す各ステップごとに、その処理内容を説明する。
【0026】
まず、S201において、高圧高温合成基板(HPHT基板)100の面上に、ダイヤモンドからなるダイヤモンド層12が形成される。例えば、[100]方向に4度オフしたHPHTIb基板上に、ステンレススチール反応炉を用いた高出力マイクロ波プラズマCVD(CVD:化学気相成長)法により、CH濃度(CH/H)比4パーセント、出力3800Wで、ダイヤモンド層12が形成される。なお、高圧高温合成基板(HPHT基板)100の厚さは例えば数百μm(マイクロメートル)であり、ダイヤモンド層12の厚さは例えば10μm程度である。
【0027】
次に、S202において、ダイヤモンド層12に高濃度ボロンドープ層22が積層される。例えば、石英管型反応容器を用いたNIRIM型の高出力マイクロ波プラズマCVD法により、水素希釈B(CHをドーピングガスとして、比較的薄いボロンドープ層をホモエピタキシャル成長させ、高濃度ボロンドープ層22が形成される。なお、高濃度ボロンドープ層22の厚さは例えば0.07μm程度である。
【0028】
次に、S203において、高濃度ボロンドープ層22の面上に、Pt薄膜(白金薄膜)30が形成される。例えば、イオンスパッタリング法により、20nm(ナノメートル)程度の厚さでPt薄膜30が形成される。なお、後に形成される各高濃度ドープ領域20の大きさ、例えば各高濃度ドープ領域20が粒子状となる場合の直径が、Pt薄膜30の厚さの10倍程度となる。そのため、所望される各高濃度ドープ領域20の大きさに応じて、Pt薄膜30の厚さを調整するようにしてもよい。また、Pt(白金)に換えて他の金属が利用されてもよい。
【0029】
次に、S204において、高濃度ボロンドープ層22の面上に、Pt薄膜30から複数のPtマスク32が形成される。例えば、水素プラズマ処理(800℃〜900℃程度)によるPt薄膜30の自己組織化現象により、Pt(白金)が例えば球状となり、複数の球状のPtマスク32が形成される。
【0030】
次に、S205において、複数のPtマスク32が施された高濃度ボロンドープ層22をエッチングにより部分的に除去して複数の高濃度ドープ領域20に分離する。例えば、ECR酸素プラズマエッチングにより、高濃度ボロンドープ層22が分離され、複数の高濃度ドープ領域20が形成される。その後、S206において、例えば化学的な洗浄処理により、複数のPtマスク32が除去される。
【0031】
そして、S207において、複数の高濃度ドープ領域20を埋めるように、ダイヤモンド層12を追成長させる。例えば、高出力マイクロ波プラズマCVD法により、ダイヤモンド層12を追成長させる。ダイヤモンド層12が所望の厚さとなるまで、追成長を繰り返すようにしてもよい。
【0032】
こうして、ダイヤモンド層12内において、複数の高濃度ドープ領域20が分散的に形成される。なお、S207において形成されたダイヤモンド層12に対して、さらにS202からS207の処理を繰り返して、複数の高濃度ドープ領域20を積層方向に複数段に亘って形成するようにしてもよい。
【0033】
図1および図2を利用して説明したダイヤモンド半導体は、不純物を高濃度でドーピングすることにより、キャリア生成のための活性化エネルギーを低下させている。さらに、不純物が高濃度でドーピングされた各高濃度ドープ領域20を空間的に局在化することにより、キャリア移動度の低下を抑えている。そこで、まず活性化エネルギーについて説明する。
【0034】
図3は、キャリア生成のための活性化エネルギーを示す図である。P型のダイヤモンド半導体を形成するためには、例えばボロン(ホウ素)がダイヤモンド内にドーピングされる。ドーパントであるボロンのダイヤモンド中におけるアクセプタ準位は0.37eV(エレクトロンボルト)と比較的深いため、室温近傍では、同じドーパント濃度のシリコン等の半導体に比べると抵抗値が格段に高い。
【0035】
図3の比較例は、抵抗値が高い場合の従来のP型ダイヤモンド半導体(ボロンドープダイヤモンド)のエネルギー状態を示しており、アクセプタ準位と価電子帯との間のエネルギーの差である活性化エネルギー(実効的な活性化エネルギー)がεと比較的大きい。なお、εはフェルミ準位を示している。
【0036】
これに対し、図3の本実施形態は、図1のダイヤモンド半導体(ボロンドープダイヤモンド)のエネルギー状態を示している。シリコン等と同様に、ダイヤモンドでも、不純物(ボロン)を高濃度にドーピングすれば、活性化エネルギー(実効的な活性化エネルギー)が減少する。つまり、図3に示すように、本実施形態においては、不純物(ボロン)を高濃度にドーピングすることにより、アクセプタ準位と価電子帯との間のエネルギーの差である活性化エネルギー(実効的な活性化エネルギー)をε´(<ε)に、比較的小さくすることができる。
【0037】
但し、単純に不純物の濃度を高くすると、活性化エネルギーは減少するものの、キャリアの移動度を低下させてしまう。これに対し、本実施形態においては、図1に示したように、不純物が高濃度にドーピングされる各高濃度ドープ領域20が空間的に局在化されているために、キャリアの移動度の低下を抑えることができる。つまり、各高濃度ドープ領域20がアンドープ領域または低濃度ドープ領域に囲まれており、生成されたキャリアが比較的移動度の高いアンドープ領域または低濃度ドープ領域を走行するため、移動度の低下が抑えられる。
【0038】
図4は、キャリア移動度の測定結果を示す図である。図4において、横軸は絶対温度であり、キャリアであるホールの移動度が縦軸に示されている。そして、下向きの三角印(▽)で示される測定結果は、図2の製造方法によりS207で得られる本実施形態のダイヤモンド半導体に対応している。なお、図4に示す本実施形態の測定結果には、図2のS207における追成長の厚さが異なる場合の測定値が混在している。
【0039】
一方、図4において、上向きの三角印(△)で示される測定結果は、図2のS202で形成された高濃度ボロンドープ層22を分離しない場合の比較例に対応している。つまり図2におけるS203からS206のステップを省略して、高濃度ボロンドープ層22を分離せずにS207における追成長により得られるダイヤモンド半導体に対応している。
【0040】
図4の測定結果から、ほぼ全温度範囲に亘って、比較例の移動度よりも本実施形態の移動度の方が大きい。特に、本実施形態の移動度のピークは、絶対温度300K程度の室温付近にある。つまり、本実施形態のダイヤモンド半導体は、室温付近において高い移動度を示しており、室温付近での利用に好適であることが分かる。
【0041】
以上に説明したとおり、本実施形態のダイヤモンド半導体は、活性化エネルギーとキャリア移動度の両面において優れており、この両面における優れた性質を活かしつつ、ダイヤモンドが本来から備えている電気的あるいは光学的に優れた性質を発揮できるようになる。そのため、本実施形態のダイヤモンド半導体は、例えば、パワーデバイスや放射線検出器などへの応用が十分に期待される。
【0042】
なお、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
【符号の説明】
【0043】
10 ダイヤモンド、12 ダイヤモンド層、20 高濃度ドープ領域、22 高濃度ボロンドープ層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤモンドと、
前記タイヤモンド内に混入される不純物と、
を有し、
前記不純物の混入により前記ダイヤモンド内に形成される各不純物領域が空間的に局在化され、前記ダイヤモンド内において複数の不純物領域が分散的に配置される、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体。
【請求項2】
請求項1に記載のダイヤモンド半導体において、
前記各不純物領域は、前記不純物の濃度が比較的高い高濃度ドープ領域であり、前記不純物が混入されていないアンドープ領域または前記不純物の濃度が比較的低い低濃度ドープ領域に囲まれて局在化される、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体。
【請求項3】
請求項1または2に記載のダイヤモンド半導体において、
前記不純物はホウ素である、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のダイヤモンド半導体の製造方法であって、
ダイヤモンド層を形成するステップと、
不純物を含んだ不純物層を前記ダイヤモンド層に積層する積層ステップと、
前記不純物層を部分的に除去して複数の不純物領域に分離する分離ステップと、
前記複数の不純物領域を埋めるように前記ダイヤモンド層を成長させるステップと、
を有する、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の製造方法において、
前記積層ステップは、ダイヤモンド内にホウ素が混入された前記不純物層を化学気相成長法により前記ダイヤモンド層に積層する処理を含む、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体の製造方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載の製造方法において、
前記分離ステップは、
前記不純物層に金属薄膜を積層する薄膜形成処理と、
前記金属薄膜を複数の金属マスクに分離するマスク形成処理と、
前記複数の金属マスクが施された前記不純物層をエッチングにより部分的に除去して複数の不純物領域に分離するエッチング処理と、
前記エッチング処理の後に前記複数の金属マスクを除去するマスク除去処理と、
を含む、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の製造方法において、
前記薄膜形成処理は、イオンスパッタリングにより白金薄膜を前記不純物層に積層する処理であり、
前記マスク形成処理は、水素プラズマ処理により前記白金薄膜を複数の白金マスクに分離する処理であり、
前記エッチング処理は、前記複数の白金マスクが施された前記不純物層を酸素プラズマ処理により部分的に除去して複数の不純物領域に分離する処理である、
ことを特徴とするダイヤモンド半導体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−51768(P2012−51768A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196487(P2010−196487)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (1)社団法人応用物理学会、2010年春季<第57回>応用物理学関係連合講演会「講演予稿集」(DVD−ROM)、発行日2010年3月3日 (2)2010年春季<第57回>応用物理学関係連合講演会 社団法人応用物理学会、発表日2010年3月19日
【出願人】(506371648)
【出願人】(390029791)日立アロカメディカル株式会社 (899)
【Fターム(参考)】