説明

Hsp90ファミリー蛋白質阻害剤

一般式(I)


(式中、nは1〜10の整数を表し、Rは置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、CONRなどを表し、Rは置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換の芳香族複素環基などを表し、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニルなどを表し、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアリールなどを表す)で表されるベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質阻害剤を提供する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)

[式中、nは0〜10の整数を表し、
は水素原子、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換の複素環アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアリールスルホニル、置換もしくは非置換の複素環基、CONR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換の複素環基、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換の複素環アルキルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表すか、またはRとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)またはNR10(式中、RおよびR10はそれぞれ前記RおよびRと同義である)を表し、
は置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の複素環基を表し、
およびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表し、
およびRは同一または異なって、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキル、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、カルボキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換の複素環基、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換の複素環アルキルを表す]
で表されるベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するヒートショックプロテイン90(Hsp90)ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項2】
一般式(I)

(式中、n、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)で表されるベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項3】
が水素原子、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、ハロゲン、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイルオキシ、置換もしくは非置換の複素環アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアリールスルホニル、CONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはNR10(式中、RおよびR10はそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲1または2記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項4】
が置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の複素環アルキル、置換もしくは非置換のアリール、CONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはNR10(式中、RおよびR10はそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲1または2記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項5】
がCONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲1または2記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項6】
が置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基である請求の範囲1〜5のいずれかに記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤
【請求項7】
が水素原子、ヒドロキシまたはハロゲンである請求の範囲1〜6のいずれかに記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項8】
およびRが同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイルまたは置換もしくは非置換のアロイルである請求の範囲1〜7のいずれかに記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項9】
、RおよびRが水素原子である請求の範囲1〜6のいずれかに記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項10】
が水素原子、低級アルキル、ハロゲンまたはアリールである請求の範囲1〜9のいずれかに記載のHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項11】
一般式(IA)

[式中、nAは1〜5の整数を表し、
1Aは置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の複素環アルキル、置換もしくは非置換のアリール、CONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはNR10(式中、RおよびR10はそれぞれ前記と同義である)を表し、
2Aは置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、
3AおよびR5Aは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のアロイルを表し、
4Aは水素原子、ヒドロキシまたはハロゲンを表し、
6Aは水素原子、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のシクロアルキル、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、カルボキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換の複素環基、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換の複素環アルキルを表すが、ただし、
(i)R3AおよびR5Aがメチルであり、R4AおよびR6Aが水素原子であり、かつ
−(CHnA1A
(a)メトキシカルボニルメチルであるとき、
2Aは2,4,6−トリメトキシ−5−メトキシカルボニル−3−ニトロフェニル、3−シアノ−2,4,6−トリメトキシフェニル、5−シアノ−2−エトキシ−4,6−ジメトキシ−3−ニトロフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2−クロロ−6−メトキシフェニルおよび2−クロロ−4,6−ジメトキシ−5−メトキシカルボニル−3−ニトロフェニルから選ばれる基ではなく、
(b)エトキシカルボニルメチルであるとき、
2Aは2,4,6−トリメトキシ−3−メトキシカルボニルフェニルではなく、
(c)N,N−ジメチルアミノメチルであるとき、
2Aはフェニルではなく、
(ii)R3A、R4A、R5AおよびR6Aが水素原子であり、かつ
−(CHnA1Aが、
(a)2−(アセトキシメチル)ヘプチル、3−オキソペンチルまたはペンチルであるとき、
2Aは6−ヒドロキシ−4−メトキシ−3−メトキシカルボニル−2−ペンチルフェニルではなく、
(b)3−オキソペンチルであるとき、
2Aは3−ベンジルオキシカルボニル−6−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−ペンチルフェニルおよび3−カルボキシ−6−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−ペンチルフェニルから選ばれる基ではなく、
(c)n−プロピルであるとき、
2Aは2,4−ジヒドロキシ−6−[(4−ヒドロキシ−2−オキソピラン−6−イル)メチル]フェニルではなく、
(iii)R3AおよびR4Aが水素原子であり、R5Aがメチルであり、R6Aがメトキシカルボニルであり、かつ−(CHnA1Aがペンチルであるとき、
2Aは、6−[2−(アセトキシメチル)ヘプチル]−2,4−ジヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシ−6−ペンチルフェニルおよび2,4−ジヒドロキシ−6−(3−オキソペンチル)フェニルから選ばれる基ではなく、
(iv)R3AおよびR5Aがベンジルであり、R4AおよびR6Aが水素原子であり、かつ−(CHnA1Aが3−オキソペンチルであるとき、
2Aは6−ベンジルオキシ−4−メトキシ−3−メトキシカルボニル−2−ペンチルフェニルおよび6−ベンジルオキシ−3−ベンジルオキシカルボニル−4−メトキシ−2−ペンチルフェニルから選ばれる基ではなく、
(v)R3Aがベンジルであり、R4Aが水素原子であり、R5Aがメチルであり、−(CHnA1Aがペンチルであり、かつR6Aがメトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルであるとき、
2Aは2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(3−オキソペンチル)フェニルではなく、
(vi)R3AおよびR4Aが水素原子であり、R5Aがメチルであり、−(CHnA1Aがペンチルであり、かつR6Aがカルボキシまたはベンジルオキシカルボニルであるとき、
2Aは2,4−ジヒドロキシ−6−(3−オキソペンチル)フェニルではなく、
(vii)R3A、R4AおよびR6Aが水素原子であり、R5Aがn−プロピルであり、かつ−(CHnA1Aが5−(1,1−ジメチルプロピル)−4−(2−ヒドロベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシフェニルメチルであるとき、
2Aはフェニルではない]
で表されるベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項12】
2Aが置換もしくは非置換の芳香族複素環基、1〜3の置換基で置換されたアリールまたはアリールである請求の範囲11記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項13】
3AおよびR5Aが同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、置換もしくは非置換のアロイルまたは置換もしくは非置換の低級アルケニルである請求の範囲11または12記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項14】
3A、R4AおよびR5Aが水素原子である請求の範囲11または12記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項15】
1AがCONR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲11〜14のいずれかに記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項16】
6Aが水素原子、低級アルキル、ハロゲンまたはアリールである請求の範囲11〜15のいずれかに記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩。
【請求項17】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項18】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項19】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項20】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質阻害剤。
【請求項21】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質またはHsp90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質(Hsp90 client protein)が関与する疾患の治療剤。
【請求項22】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するHsp90ファミリー蛋白質またはHsp90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質(Hsp90 client protein)が関与する疾患の治療剤。
【請求項23】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
【請求項24】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
【請求項25】
一般式(I)

(式中、n、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)で表されるベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とするヒートショックプロテイン90(Hsp90)ファミリー蛋白質を阻害する方法。
【請求項26】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とするHsp90ファミリー蛋白質またはHsp90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質(Hsp90 client protein)が関与する疾患の治療方法。
【請求項27】
請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする悪性腫瘍の治療方法。
【請求項28】
ヒートショックプロテイン90(Hsp90)ファミリー蛋白質阻害剤の製造のための一般式(I)

(式中、n、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)で表されるベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の使用。
【請求項29】
Hsp90ファミリー蛋白質阻害剤の製造のための請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の使用。
【請求項30】
Hsp90ファミリー蛋白質またはHsp90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質(Hsp90 client protein)が関与する疾患の治療剤の製造のための請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の使用。
【請求項31】
抗腫瘍剤の製造のための請求の範囲11〜16のいずれかに記載のベンゾイル化合物もしくはそのプロドラッグまたはそれらの薬理学的に許容される塩の使用。

【国際公開番号】WO2005/000778
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【発行日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−510998(P2005−510998)
【国際出願番号】PCT/JP2004/008494
【国際出願日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(000001029)協和醗酵工業株式会社 (276)
【Fターム(参考)】