説明

薄膜トランジスタアレイ基板及びその製造方法

【課題】 アルミを含んだ上層と下層金属層との積層から加工されるドレイン電極は反射電極を兼ねており、しかも、ドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗が低い薄膜トランジスタを備えた薄膜トランジスタアレイ基板をマスク枚数を追加することなく提供する。
【解決手段】 下層の金属膜と上層のアルミ膜の積層構造をなすドレイン電極の露光時に一部領域のみ露光量を変えることによりレジスト厚が他よりも薄い領域を形成した後に、通常どおりのパターニングを行う。その後、該領域のレジストを完全に除去し、露出したアルミ膜のみ選択エッチング除去する。ドレイン電極上の層間絶縁膜に形成するコンタクトホールを該領域に設け、該コンタクトホールを介して画素電極と電気的に接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置のスイッチング素子として用いる薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、単にTFTという)を備えた薄膜トランジスタアレイ基板(以下、TFTアレイ基板という)及びその製法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶やエレクトロルミネセンス等を用いたディスプレイ用電気光学素子はCRTに代わるフラットパネルディスプレイの一つとして、低消費電力や薄型であるという特徴を活かした製品への応用が盛んになされている。例えば、液晶表示装置には通常、TFTアレイ基板とカラーフィルタを有する対向基板との間に液晶層が挟持されてなる液晶パネルと、液晶パネルの外に設けられる偏光板、さらに一方の基板の外側にはバックライトと光源が設けられている。光源から出た光はバックライトユニットにより偏光板と液晶パネルとを照射し、通過することにより、カラー表示の画像をえることができる。また、エレクトロルミネセンス表示装置では上記TFTアレイ基板上にエレクトロルミネセンスによる発光膜と対向電極とを形成し、発光膜に電流を流すことにより表示光をえることができる。
【0003】
前記TFTアレイ基板上にはTFTと画素電極とがマトリクス状に配置されており、画素電極はおのおの対応するTFTのドレイン電極と接続されている。TFTのドレイン電極と画素電極との間には層間絶縁膜が形成されており、TFTのドレイン電極と画素電極とは層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して接続されている。通常、画素電極には、酸化インジウムや酸化亜鉛等の透明導電材料を使用するが、ドレイン電極の材料としてアルミまたはアルミ合金を使用すると前記透明導電材料との界面に酸化層を生成するため、コンタクト抵抗が増大してしまう。そのため、透明導電材料とコンタクト部を有するドレイン電極の材料としては、クロムやチタンのように還元力を有する高融点金属を用いることが多かった。
【0004】
しかし、液晶やエレクトロルミネセンス等を用いた表示装置が他の表示装置と置換し、その適用範囲が拡大するにつれ、画面の大型化や高精細化・高輝度化が求められるようになってきている。大面積画面においても良好な画質を維持するためには、画面大型化に伴う配線長の配線抵抗の増大を抑制する必要があるが、配線幅を広げることは光の透過領域、すなわち開口率を減少させ輝度の低下を引きおこすため、アルミ等またはアルミ合金のように比抵抗の低い配線材料を用いる必要がある。
【0005】
さらに、ドレイン電極にアルミまたはアルミ合金を使用する場合、画素電極とのコンタクト抵抗が増大する問題があるため、ドレイン電極の最表面にアルミ以外の導電層を形成しておく手法が考えられた(例えば、特許文献1参照)。しかし、そのためには成膜もしくはパターニングを追加する必要があり、コスト増大につながるという問題があった。
【0006】
また、ドレイン電極上の層間絶縁膜にコンタクトホールを形成した時に露出するドレイン電極最上層のアルミまたはアルミ合金膜をエッチング除去する方法も考えられた(例えば、特許文献2参照)。しかし、このようにWETエッチング等の等方性エッチング法を用いると、アルミまたはアルミ合金膜の水平方向のサイドエッチングが進行するため、コンタクトホール内部において層間絶縁膜の側壁がドレイン電極と接することなく浮いた形状、すなわち庇構造が形成され、画素電極となる透明導電膜が十分被覆できずに下地金属層との導通不良をひきおこしてしまうおそれがある。
【0007】
一方、消費電力の節約や、明るい場所での視認性向上のために、液晶表示装置の光源としてバックライトからの光だけでなく外光をも使用する例が見られている。これは、光を透過する透明な画素電極と共に、アルミや銀のように可視光領域での光反射率が高い材料からなる反射電極をもTFTの上部に形成することにより、外部から液晶パネルに入射する外光を反射させ、表示光として利用する方式である(例えば、特許文献3参照)。
その構造からわかるように、反射電極は通常、透明電極の前後いずれかで形成されるため、1工程の追加が必要であり、これもコスト増大につながるという問題があった。
【0008】
ドレイン電極の最上層をアルミまたはアルミ合金により形成し、反射電極として兼用すると上記の工程追加は不要となるが、透過型の画素電極とドレイン電極とを接続する際には上記と同様のコンタクトに関する問題があった。さらに、透過型の画素電極がなく反射型画素電極しか無い表示装置においても、配線端子露出部を酸化インジウム等の酸化物導電膜で被覆して実装する場合には、上記と同様のコンタクトに関する問題があった。
【特許文献1】特開平4−253342号公報(3頁右欄4行〜31行、図1)
【特許文献2】特開平9−244062号公報(5頁右欄12行〜7頁左欄4行、図5および図6)
【特許文献3】特開平11−109417号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、最上層がアルミ等の膜からなる配線や電極を備えた表示装置におけるこれらの問題を解決するために、マスク枚数や工程数を増大させることなく反射電極を形成することができ、さらにコンタクト抵抗の増大を抑制することが可能なTFTを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による薄膜トランジスタアレイ基板は、絶縁性基板上に形成された、上層にアルミニウムを含む多層からなる第1の金属薄膜と、前記第1の金属薄膜上に層間絶縁膜を介して形成された透明導電膜からなる第2の金属薄膜と、を具備する薄膜トランジスタアレイ基板であって、前記層間絶縁膜は開口部を有し、該開口部において、前記第1の金属薄膜の下層金属膜と前記第2の金属薄膜とが接続されており、前記層間絶縁膜の側壁は、前記第1の金属薄膜または前記下層金属膜と接していることを特徴とする薄膜トランジスタアレイ基板である。
【発明の効果】
【0011】
本発明による薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法によれば、マスク枚数や成膜工程を追加することなく、低抵抗のアルミまたはアルミ合金材料からなる最上層と下層との積層を加工してなるドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗を低減できるため、配線長が長い大画面の表示装置に適用することにより良好な画質をえることができる。
【0012】
また、本発明による薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法によれば、上記アルミからなる最上層を反射電極としても兼用することにより、マスク枚数を追加することなく、反射電極を有する薄膜トランジスタを得ることができるので、コストの増大を抑制できる。
【0013】
以下に、本発明の実施の形態にかかわる表示装置用TFTアレイ基板を図面を用いて説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1にかかわる表示装置のTFTアレイ基板を示す平面図であり、図2(a)は図1のX−X線断面図であり、図2(b)は図2(a)の×で示した箇所を拡大した断面図である。図1、図2(a)において、101はガラス基板などの透明絶縁性基板、1は透明導電性基板101上に形成されたゲート電極、21は該ゲート電極につながるゲート配線、2は同じく透明絶縁性基板101上に形成された補助容量電極、3はゲート電極1、ゲート配線21および補助容量電極20上に形成されたゲート絶縁膜、4はゲート絶縁膜を介してゲート電極1上に形成されたアモルファスシリコン膜からなる半導体能動層、5は半導体能動層4上に形成されたn+アモルファスシリコン膜からなるオーミックコンタクト層、7は、図4で示すように、第1の金属薄膜6を加工してなるソース電極であり、7aで示すソース下層と7bで示すソース上層とからなり、8は、図4で示すように、第1の金属薄膜6を加工してなるドレイン電極であり、8aで示すドレイン下層と8bで示すドレイン上層とからなり、9はパッシベーション膜からなる層間絶縁膜であり、10はドレイン電極表面にまで貫通する画素コンタクトホール、11は透明導電性膜からなり、層間絶縁膜9に形成された画素コンタクトホール10を介して、ドレイン電極8のドレイン下層6aと電気的にコンタクトする画素電極である。図9(a)は、本発明の実施の形態1にかかわる液晶表示装置のTFTアレイ基板上に形成されるソース配線22の末端にあるソース端子27を示す平面図であり、図9(b)は図9(a)のX−X線断面図である。ソース端子27においては、ソース配線22の末端と画素電極11と同時に成膜されて形成されるソース端子パッド26とが、層間絶縁膜9に形成された第2のコンタクトホール28を介して電気的にコンタクトしている。
【0015】
次に本発明の実施の形態1にかかわる表示装置用TFTアレイ基板の製法の手順を図に基づいて説明する。図3に示される工程Aにおいて、まずガラス基板などの透明絶縁性基板101を純水を用いて洗浄し、該透明絶縁性基板101上に金属薄膜を成膜したのちに、第1回目の写真製版およびエッチングで前記金属薄膜をパターニングしてゲート電極1、ゲート配線21および補助容量電極2を形成する。前記金属薄膜としては、電気的比抵抗の低いAl、Moやこれらを主成分とする合金を用いることが好ましい。
【0016】
好適な実施例として、ここではまず、公知のArガスを用いたスパッタリング法でAl膜を200nmの厚さで成膜する。スパッタリング条件はDCマグネトロンスパッタリング方式で、成膜パワー密度3W/cm2、Arガス流量40sccmとした。ついで公知のArガスにN2ガスを混合したガスを用いた反応性スパッタリング法により窒素(N)を添加したAlN合金を50nmの厚さで成膜した。スパッタリング条件は、成膜パワー密度3W/cm2、Arガス流量40sccm、N2ガス流量20sccmとした。以上により、200nm厚のAl膜とその上層に50nm厚のAlN膜を有する2層膜を形成した。なお、上層AlN膜および下層AlのN元素組成は約18重量%であった。そののち、公知のリン酸+硝酸を含む溶液を用いて2層膜を一括エッチングしたのち、レジストパターンを除去してゲート電極1、ゲート配線21および補助容量電極2を形成した。
【0017】
ついで、図3に示される工程Bにおいて、まず窒化シリコン(SiN)からなるゲート絶縁膜3とアモルファスシリコンからなる半導体能動膜4と不純物を添加したn+アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト膜5とを順次成膜したのちに、第2回目の写真製版およびエッチングで前記半導体能動膜4と前記オーミックコンタクト膜5と、薄膜トランジスタを形成する部分と、このあとのプロセスで形成されるソース電極7、ソース配線22およびドレイン電極8のパターンよりも大きくかつ連続した形状にパターニング形成する。
【0018】
好適な実施例として、ここでは化学的気相成膜(CVD)法を用いてゲート絶縁膜としてSiN膜を400nm、半導体能動膜としてアモルファスシリコン膜を150nm、オーミックコンタクト膜としてリン(P)を不純物として添加したn+アモルファスシリコン膜30nmの厚さで順次成膜したのちに、公知のフッ素系ガスを用いたドライエッチング法を用いて前記アモルファスシリコン膜とオーミックコンタクト膜とをエッチングし、そののちレジストパターンを除去して半導体パターン4,5を形成した。
【0019】
ついで、図3に示される工程Cにおいて、まず、ドレイン下層8aやソース下層7aとなる第1の金属薄膜下層6aと、ドレイン上層8bやソース上層7bとなりアルミニウムを含む第1の金属薄膜の上層6bとを連続的に成膜することにより、上層にアルミニウムを含む多層からなる第1の金属薄膜6を形成する。その後、感光性レジスト24を塗布し、第3回目の写真製版により、ドレイン下層露出部23のみ感光性レジスト厚が薄くなるようにして、ソース電極7、ソース配線22およびドレイン電極8に該当する領域に感光性レジスト24をパターニングする。好適な実施例として、第1の金属薄膜下層6aとしては、オーミックコンタクト膜との良好なコンタクト特性を示すこと、および後に形成する画素電極との電気的コンタクト抵抗に優れること、アルミニウムを含む金属材料からなる第1の金属薄膜の上層6bと互いに選択エッチングを行うことができることなどの利点を有するCrを用いることがのぞましい。Cr以外にもTi、Ta、Wは同等の利点を有しているので使用することが可能である。
【0020】
好適な実施例として、ここでは、Crを公知のArガスを用いたスパッタリング法で200nmの厚さで成膜し、続いて、Alを同様にスパッタリング法で成膜する。ドレイン電極に高い反射率が要求されない場合は、Alの代わりにNdを0.1〜5重量%添加したAlNd合金を用いるとヒロックを抑制できるので良い。Crの成膜とAlの成膜との間には、大気にさらさずに真空排気状態に保つと導電性に悪影響を及ぼすCr表面酸化層形成が抑制されるので良い。
【0021】
感光性レジスト塗布の好適な実施例として、ここでは、まず図4(a)に示すように、ノボラック樹脂系のポジ型レジスト24をスピンコータにより約1.6μmの厚さで塗布し120℃で約90秒のプリベークをおこなった。第3回目の写真製版の好適な実施例として、まずTFT部ソース電極7、ドレイン電極8、ソース配線22パターンを形成するための第1の露光を行い、つぎにTFTのドレイン下層露出部23を形成するためのレジストパターン24bを形成するための第2の露光を行った。レジストパターン24bはレジストを完全に除去するのではなく、薄い膜厚で残存させるようにするために、第2の露光の露光量は、第1の露光量の約40%としたハーフ露光を行った。
【0022】
この二段階露光を行い、有機アルカリ系の現像液で現像を行ったのちに120℃で約180秒のポストベークを行い、図4(b)に示すようにTFTのドレイン下層露出部23に対応する第1部分24bと、この第1部分よりも厚く前記ゲート電極パターン1の上部に位置する第2部分24a、さらにこの第2部分よりも厚い部分24cの少なくとも3つ以上の異なる膜厚を有するレジストパターンが形成される。本実施例では、第1部分24bの膜厚が約0.4μm、第2部分24aの膜厚が約l.2μm、第3部分24cの膜厚が約1.6μmとなるようなレジストパターンを形成した。
【0023】
なお、本実施の形態では、前記のように二段階露光としたが、例えば、24bに位置するパターン部の透過量が約40%になるようなハーフトーンとしたフォトマスクを用いた一括露光によって24a、24b、24cを有するレジストパターンを形成しても良い。ハーフトーンパターンマスクは、露光に用いる波長領域(通常350nm〜450nm)の光の透過量を約40%程度に減じるフィルター膜をフォトマスク24bに位置するパターン部に形成するか、またはスリット形状のパターンとして光回折現象を利用して形成することができる。このハーフトーンマスクを用いた場合は、1回の露光で図4(b)に示すレジストパターン24a、24b、24cが一括形成できるのでプロセスを簡略化することができる。
【0024】
次にまず図4(b)に示すレジストパターン24a、24b、24cで公知のリン酸+硝酸を含む溶液を用いてAlからなる第1の金属薄膜の上層である6bの第1回目のエッチングを行う。純水で洗浄し乾燥した後、硝酸セリウムアンモニウムと硝酸とを含む溶液を用いて、Crからなる第1の金属薄膜の下層6aのエッチング除去を行うことにより、ソース電極7とドレイン電極8とを形成した。その後、公知の酸素プラズマを用いたレジストアッシングにより、前記第1部分のレジスト24bを除去するとともに第2部分24a、第3部分24cを残存させるようにレジストパターン24をエッチングすることにより、ドレイン下層露出部23に位置するレジスト24bの部分が開口した図4(c)に示すようなレジストパターン24a、24cを形成する。
【0025】
次に、公知のリン酸+硝酸を含む溶液を用いて第1部分24bの部分で露出している箇所のアルミまたはアルミ合金からなる第1の金属薄膜の上層であるドレイン上層8bのエッチング除去を行い、第1の金属薄膜の下層であるドレイン下層8aを露出することによりドレイン露出部23を形成したのちに、公知のフッ素系ガスを用いたドライエッチング法を用いて、アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト膜5をエッチング除去し、図4(d)に示す構造とした後、さらにレジストパターン24a、24cを除去して、ソース電極7、ドレイン電極8、ドレイン下層露出部23を形成した。ここで、図9(a)に示すようにソース端子27においても同様に、ソース端子部におけるソース下層露出部25を形成してもよい。
【0026】
ここで、第1部分24bのレジストを除去後に露出しているアルミまたはアルミ合金からなる第1の金属薄膜の上層であるドレイン上層8bのエッチング除去をウエットエッチング等の等方性エッチングで行った場合、第1の金属薄膜の上層であるドレイン上層8bのパターンエッヂ部は、エッチング前には図4(c)のチャネル部に示すように第1の金属薄膜の下層であるドレイン下層8aのパターンエッヂよりも外側にあるが、エッチング後には図4(d)に示すように内側へ後退する。このとき、等方性エッチングの時間を最適化することにより内側への後退量は、おおむね第1の金属薄膜の上層であるドレイン上層8bの膜厚以下とすることができる。このように、第1の金属薄膜の上層であるドレイン上層8bのパターンエッヂを第1の金属薄膜の下層であるドレイン下層8aのパターンエッヂに接近させて、かつ、内側に後退させることは、通常のエッチングでは困難であり、この構造により後述する絶縁膜の被覆性改善に加えて、第1の金属薄膜の上層6bの縮小を最小限に抑制できるので、配線抵抗の増大を抑制することができるという効果を奏する。
【0027】
また、本実施の形態においては、オーミックコンタクト膜5のエッチング除去を行うのはレジストパターン除去の直前であったが、前記レジストアッシングの前か後に行うと、ドライエッチングで連続して行え、生産能力を向上できるのでよい。
【0028】
ついで、図3に示される工程Eにおいて、まず層間絶縁膜9を成膜したのちに、第4回目の写真製版およびエッチングでパターニングして、少なくとも前記第1の金属薄膜のうち、ドレイン下層露出部23の表面にまで貫通する画素コンタクトホール10と、前記ゲート配線端にある端子部表面にまで貫通する第1のコンタクトホール(図示せず)と、前記第1の金属薄膜で形成されたソース配線22の端部にある端子表面にまで貫通する第2のコンタクトホール28とを同時に形成する。
【0029】
好適な実施例として、ここでは化学的気相成膜(CVD)法を用いて層間絶縁膜としてSiO膜やSiN膜を100〜300nmの厚さで成膜し、レジストパターンを形成後に公知のフッ素系ガスを用いたドライエッチング法を用いて層間絶縁膜9をエッチングし、そののちレジストパターンを除去して画素ドレイン電極コンタクトホール10、ゲート端子部コンタクトホール(図示せず)およびソース端子部の第2のコンタクトホール28を形成した。ゲート端子部コンタクトホールについては、層間絶縁膜9とゲート絶縁膜3とを両方エッチングする必要があるが、ゲート絶縁膜3については半導体パターン4,5を形成後にあらかじめ除去しておいてもよい。
【0030】
また、層間絶縁膜としては、SiN膜やSiO膜に代えて有機樹脂膜を塗布して露光、現像によりパターニングを行ってもよいし、SiN膜の上部に有機樹脂膜を塗布して露光、現像後に、ドライエッチング等の方法でSiN膜に開口部を形成してもよい。この場合、層間絶縁膜下部の素子の凹凸を平坦化できる効果を奏する。
【0031】
ここで、画素ドレイン電極コンタクトホール10はドレイン下層露出部23の表面にまで貫通しているが、コンタクトホール10内にドレイン下層露出部23の少なくとも一部が含まれていればよく、例えば、ドレイン下層露出部23以外の領域を含んでいてもよいし、ドレイン下層露出部23の一部のみを露出させてもよいので、開口部の位置合せは容易である。なお、図1や図2(a)や図2(b)に示すように、コンタクトホール10内においてドレイン上層8bも露出している場合、ドレイン上層8bは後に形成される画素電極とも直接接触することもあるが、実用範囲における電気的な導通はほとんど無いため、電気的には接続しているとはいいがたい。ドレイン電極8において第2の金属薄膜からなる画素電極と電気的に接続される領域30とは、レジスト24bを用いて形成されたドレイン下層露出部23の領域であり、その中でも特にコンタクトホール10により露出された領域を指すことになる。
【0032】
また、本実施の形態においては、前述した通り第1の金属薄膜上層6bのエッチングを2回行うことにより、第1の金属薄膜上層6bのパターンエッヂを下層である第1の金属薄膜下層6aのパターン内に内包させているため、層間絶縁膜厚が薄い場合でも、ソース電極、ソース配線、ドレイン電極の段差部における層間絶縁膜の被覆性は良好であり、液晶への漏電防止やEL材の被覆性向上、さらに、ドレイン電極段差部での画素電極の被覆性向上という効果を奏する。
【0033】
最後に、図3に示される工程Fにおいて、第2の金属薄膜として透明導電性膜を成膜したのちに、第5回目の写真製版およびエッチングでパターニングして、前記画素電極コンタクトホール10を介してドレイン下層露出部23と電気的に接続するように画素電極11とを形成し、下層ゲート端子部と第1のコンタクトホールを介して電気的に接続される端子パッドを有するゲート端子(図示せず)を形成し、さらに図9に示すようにソース端子部におけるソース下層露出部25と第2のコンタクトホール28を介して電気的に接続されるソース端子パッド26を有するソース端子27を形成し、本発明の実施の形態1にかかわる表示装置用TFTアレイ基板が完成する。好適な実施例として、ここでは透明導電性膜として酸化インジウム(In)と酸化スズ(SnO)とを混合したITO膜を公知のArガスを用いたスパッタリング法で100nmの厚さで成膜し、公知の塩酸+硝酸を含む溶液を用いてエッチングしたのちにレジストパターンを除去して画素電極11、ゲート端子(図示せず)およびソース端子27を形成した。
【0034】
なお、実施の形態においては、透明導電性膜としてITO(酸化インジウム+酸化スズ)膜を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛のうち、少なくとも一つ以上を含む透明導電膜を用いても良い。たとえば、酸化インジウムに酸化亜鉛を混合させたIZO膜を用いた場合には、前記実施例で用いた塩酸+硝酸系のような強酸ではなく、シュウ酸系のような弱酸をエッチングとして用いることができるので本発明のようにゲート電極材料や第1の金属薄膜上層として耐酸性に乏しいAl合金を用いる場合には、薬液のしみこみによるAl合金膜の断線腐食を防止することができるので好ましい。また、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛それぞれのスパッタ膜の酸素組成が化学理論組成よりも少なく、透過率や比抵抗などの特性が不良の場合は、スパッタリングガスとしてArガスだけでなく酸素ガスやHOガスを混合させたガスを用いて成膜するのが好ましい。
【0035】
本実施の形態1においては、マスク枚数を追加することなく、アルミまたはアルミ合金材料からなるドレイン上層とドレイン下層との積層を加工してなるドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗を低減できるため、配線抵抗やコンタクト抵抗の増大を抑制した大画面の薄膜トランジスタアレイ基板を安価に製造できる効果を奏する。
【0036】
さらに、本実施の形態においては、コンタクトホール10を開口した後に第1の金属薄膜6bをエッチング除去するという方法を用いていないため、上記コンタクトホール10内においては、上記層間絶縁膜の側壁は庇状に突き出した形状にならず、上記ドレイン電極8と接している。この点について図10、図11を用いて簡単に説明をする。図11(a)は従来の例で層間絶縁膜9にコンタクトホール10を開口した状況を示しており、その後、露出したドレイン上層8bをエッチング除去した状況を図11(b)に示した。この状況で、画素電極11を形成すると、図11(c)に示すようにコンタクトホール周縁部での層間絶縁膜9の側壁が庇状に突き出た箇所で、画素電極11の被覆性が悪化し、下地であるドレイン下層8aとのコンタクトも不十分なものとなる。一方、本実施の形態においては、図10(a)に示すようにコンタクトホール10を開口した時点で層間絶縁膜の側壁が庇状にならずにドレイン電極8と接しており、図10(b)に示すように画素電極11を形成するので、上記のような不具合は生じないことがわかる。このように本実施の形態においては、画素電極が良好な被覆性を有することにより、画素電極とドレイン下層との間の良好な電気的コンタクトを担保するという効果を有している。
【0037】
実施の形態2.
前記実施の形態1においては、画素電極材料として透明導電材料を用いており、透過型の画素電極を有する液晶表示用TFTアレイ基板とその製法について記載したが、透過型の画素電極と反射型の画素電極とを兼ね備えたいわゆる半透過型の液晶表示用TFTアレイ基板にも本発明を適用することが可能である。図5は本発明の実施の形態2にかかわる液晶表示装置のTFTアレイ基板を示す平面図であり、図6は図5のX−X線断面図である。図5、図6において、101はガラス基板などの透明絶縁性基板、1は透明導電性基板101上に形成されたゲート電極、21は該ゲート電極につながるゲート配線、2は同じく透明絶縁性基板101上に形成された補助容量電極、3はゲート電極1、ゲート配線21および補助容量電極20上に形成されたゲート絶縁膜、4はゲート絶縁膜を介してゲート電極1上に形成されたアモルファスシリコン膜からなる半導体能動層、5は半導体能動層4上に形成されたn+アモルファスシリコン膜からなるオーミックコンタクト層、6は、オーミックコンタクト層5やゲート絶縁膜3上に形成された第1の金属薄膜であり、第1の金属薄膜6は6aで示す第1の金属薄膜下層と6bで示す第1の金属薄膜上層とからなり、7は第1の金属薄膜6からなるソース電極であり、7aで示すソース下層と7bで示すソース上層とからなり、8は第1の金属薄膜6からなるドレイン電極であり、8aで示すドレイン下層と8bで示すドレイン上層とからなり、9はパッシベーション膜からなる層間絶縁膜であり、10はドレイン電極表面にまで貫通する画素コンタクトホール、11は透明導電性膜からなり、層間絶縁膜9に形成された画素コンタクトホール10を介して、ドレイン電極8のドレイン下層8aと電気的にコンタクトする画素電極である。ソース端子27については、実施の形態1において図9を用いて説明した内容と同一である。
【0038】
実施の形態2においては、ドレイン電極8が画素領域まで広がっており、反射電極として入射光を反射する作用を有する点のみ、実施の形態1と異なっている。その他の構造については、実施の形態1と同一であり、製法においても工程Cにおいて写真製版のマスクを変更する以外に追加する工程は無い。したがって、通常は反射電極を形成するために、金属膜の成膜とそのパターニングとを少なくとも1回追加する必要があるが、本実施の形態2によればそのような追加は不要であるので、製造期間の短縮やコスト削減に寄与することができる。
【0039】
また、図4(c)において示したようにドレイン上層8bのパターンエッヂ部がドレイン下層8bのパターンエッヂ部よりも内側に後退しているため、ドレイン電極8段差部の層間絶縁膜9および画素電極11の被覆性も良好であるという効果を奏する。さらに、本実施の形態においては、コンタクトホールを開口した後に第1の金属薄膜の上層であるドレイン上層8bをエッチング除去する工程が無いため、ドレイン上層8bのサイドエッチングも生じず、上記コンタクトホール内においては上記層間絶縁膜の側壁は庇状に突き出した形状にならずに上記ドレイン電極表面と接しているので、画素電極が段切れ無く良好にコンタクトホール側面〜底面を被覆することができるという効果を奏する。
【0040】
実施の形態3.
実施の形態2では、本発明を半透過型の液晶表示装置用TFTアレイ基板に適用した場合について記載したが、図6に示したように反射電極を兼ねているドレイン電極8が層間絶縁膜9の下層に位置している。このような構造においては、層間絶縁膜9の上層と下層の界面反射による干渉や多重反射に起因する表示特性の劣化が発生することがある。実施の形態3では、ドレイン電極8を最上層に位置させるために画素部のドレイン電極8を被覆する層間絶縁膜9を除去することを特徴としており、その構造を示したのが図7の上面図、図8の断面図である。
【0041】
図7は、実施の形態2で示した図5とほとんど同一構造なので共通する各部の説明を省略するが、画素部のドレイン電極8上の層間絶縁膜9を除去した画素電極上開口部29を形成している点が異なっている。画素電極上開口部29を形成するには、例えば、工程Eにおいて、画素コンタクトホール10や第2のコンタクトホール28を形成する時の写真製版のマスクを変更して同時に形成するとよい。実施の形態2と同様に新たな成膜やパターニング工程を追加することなく、最上層に反射電極となるドレイン電極を形成した半透過型液晶表示用TFTアレイ基板を形成することができるため、製造期間やコストを増大させることなく画素電極の反射効率を高める効果を奏する。
【0042】
実施の形態4.
実施の形態1から3においては、上層にアルミを含んだドレイン電極8と、透明導電材料で形成された画素電極11とを電気的に接続する構造について記載したが、本発明は画素電極に透明導電材料を使用しない場合においても有用である。例えば、TFTアレイ基板を液晶表示装置等の表示装置に組み込む際には、ソース配線に映像信号を伝えるためにソース配線の端部に配置されたソース端子に駆動ICを接続する必要があり、具体的には図9に示すようなソース端子27のソース端子パッド26上にICやテープを貼り付けて実装するが、ソース端子パッド26として金属膜を用いた場合、該金属膜表面に生じる酸化膜による接続不良の懸念があるので、酸化物導電材料を用いることがある。好適な材料の例としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛のうち、少なくとも一つ以上を含む透明導電材料があげられる。大面積の表示装置の配線抵抗を低減するために配線材料としてアルミニウムを使用し、さらに上記のようにソース端子パッドとして透明導電材料を使用する場合において、本実施の形態によれば図9(a)、図9(b)に示すように実施の形態1と同様の手法により、コンタクト抵抗の増大を抑制したソース端子を形成することが可能である。
【0043】
本実施の形態においては、例えば、反射型表示装置を駆動するためのアレイ基板のように画素電極として透明導電材料を用いない場合であっても、配線抵抗の低減や反射電極として兼用するためにソース配線として比抵抗の低いアルミニウムを用い、かつ、ソース端子パッドとして酸化物導電材料を用いる必要がある場合には、配線のアルミニウム膜上を他の金属で被覆するといった工程の追加をすることなく端子実装部で良好な導通が得られるという効果を奏する。
【0044】
また、実施の形態においては、アモルファスシリコン膜を半導体膜に用い、ゲート電極が最下層に配置されるいわゆる逆スタガ型薄膜トランジスタについて記載したが、結晶化させたシリコン膜であってもよく、コプラナー型であっても適用が可能である。
【0045】
さらに、本発明は、高い光反射性かつ低抵抗を有する金属材料を最上層としたソース配線と画素電極またはソース端子パッドとの間のコンタクト抵抗が低く、表示特性が良好な薄膜トランジスタアレイ基板及びその製法に関するものであるが、液晶表示装置やエレクトロルミネセンス表示装置等のアクティブマトリクス型表示装置とそれらの製法にも適用することが可能な発明であるのはいうまでもない。本発明で得られた薄膜トランジスタアレイ基板とカラーフィルタとが張り合わされて、内部に液晶が封入されることにより液晶表示装置が完成する。また、本発明で得られた薄膜トランジスタアレイ基板上に有機EL材料を含む膜と対向電極を形成し、大気中に曝露しないように封入されることによりエレクトロルミネセンス表示装置が完成する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態1にかかわるTFTアレイ基板の上面図である。
【図2】(a)(b)本発明の実施の形態1にかかわるTFTアレイ基板の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかわるTFTアレイ基板の工程図である。
【図4】(a)、(b)、(c)、(d)本発明の実施の形態1にかかわるTFTアレイ基板の製造プロセス断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2にかかわるTFTアレイ基板の上面図である。
【図6】本発明の実施の形態2にかかわるTFTアレイ基板の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態3にかかわるTFTアレイ基板の上面図である。
【図8】本発明の実施の形態3にかかわるTFTアレイ基板の断面図である。
【図9】(a)(b)本発明にかかわるソース端子の上面図および断面図である。
【図10】(a)(b)本発明にかかる工程を表した断面図である。
【図11】(a)(b)(c)従来の工程を表した断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ゲート電極
2 補助容量電極
3 ゲート絶縁膜
4 半導体能動膜
5 オーミックコンタクト膜
6 第1の金属薄膜
6a 第1の金属薄膜下層
6b 第1の金属薄膜上層
7 ソース電極
7a ソース下層
7b ソース上層
8 ドレイン電極
8a ドレイン下層
8b ドレイン上層
9 層間絶縁膜
10 画素コンタクトホール
11 第2の金属薄膜で形成された画素電極
20 補助容量配線
21 ゲート配線
22 ソース配線
23 ドレイン下層露出部
24 レジスト
24a、24b、24c ハーフ露光部を有するレジスト
25 ソース端子部におけるソース下層露出部
26 ソース端子パッド
27 ソース端子
28 第2のコンタクトホール
29 画素電極上開口部
30 第2の金属薄膜と接続される領域
101 透明絶縁性基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜トランジスタのドレイン電極に接続された画素電極を有する表示画素が絶縁性基板上に形成され、かつ各前記薄膜トランジスタを走査するゲート配線と前記画素電極に供給される信号電位を与えるソース配線とが絶縁膜を介して直交形成されてなる薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法であって、
(A)前記絶縁性基板上に、上層にアルミニウムを含む多層からなる第1の金属薄膜を成膜した後、前記第1の金属薄膜上にレジストを塗布する工程と、
(B)前記第1の金属薄膜上のレジストにおいて、透明導電膜からなる第2の金属薄膜と接続される領域のレジスト厚を、前記第2の金属薄膜と接続されない領域のレジスト厚よりも薄く形成する工程と、
(C)前記レジストにより、前記第1の金属薄膜をパターニングする工程と、
(D)前記レジストのレジスト厚を減じ、前記第1の金属薄膜上における前記第2の金属薄膜と接続される領域のレジストを除去する工程と、
(E)前記第1の金属薄膜上における前記第2の金属薄膜と接続される領域のレジストを除去することにより露出される、前記第1金属薄膜の上層金属薄膜を除去し、下層金属膜を露出させる工程と、
(F)前記第1の金属薄膜上に層間絶縁膜を成膜し、前記第1の金属薄膜における前記第2の金属薄膜と接続される領域において、前記第1の金属薄膜の下層金属膜を露出させるように前記層間絶縁膜をパターニングする工程と、
(G)前記第1の金属薄膜における前記第2の金属薄膜と接続される領域を含むように、前記第2の金属薄膜を成膜後パターニングすることで、前記第1の金属薄膜の下層金属膜と前記第2の金属薄膜とが接続される工程と、
を含むことを特徴とする薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
【請求項2】
前記ソース配線および前記ドレイン電極は前記第1の金属薄膜からなり、前記画素電極は前記第2の金属薄膜からなることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
【請求項3】
前記第1の金属薄膜がクロム、チタン、タンタル、タングステンのいずれかからなり、前記第2の金属薄膜は、酸化錫を添加した酸化インジウム、または、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛のうち、少なくとも一つ以上を含む透明導電膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
【請求項4】
前記絶縁性基板上に形成された、上層にアルミニウムを含む多層からなる第1の金属薄膜と、前記第1の金属薄膜上に層間絶縁膜を介して形成された透明導電膜からなる第2の金属薄膜と、を具備する薄膜トランジスタアレイ基板であって、
前記層間絶縁膜は開口部を有し、該開口部において、前記第1の金属薄膜の下層金属膜と前記第2の金属薄膜とが接続されており、
前記層間絶縁膜の側壁は、前記第1の金属薄膜または前記下層金属膜と接していることを特徴とする薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項5】
前記第1の金属薄膜が画素部の反射電極の機能を有することを特徴とする請求項4に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項6】
前記反射電極において、前記層間絶縁膜で被覆されずに露出する領域を有することを特徴とする請求項5に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項7】
前記下層金属膜がクロム、チタン、タンタル、タングステンのいずれかであり、前記画素電極は透明導電性材料で形成されていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項8】
前記透明導電性材料は、酸化錫を添加した酸化インジウム、または、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛のうち、少なくとも一つ以上を含む透明導電性材料であることを特徴とする請求項7に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項9】
前記アルミまたはアルミ合金膜からなる上層のパターンエッヂ部が前記下層金属層のパターンエッヂ部よりも内側に後退している量が、前記アルミまたはアルミ合金膜の膜厚以下である箇所を含むことを特徴とする請求項4に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項10】
前記第1の金属薄膜からなるソース配線と、前記第2の金属薄膜からなるソース端子部のパッドとを有することを特徴とする請求項4に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−41161(P2006−41161A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−218499(P2004−218499)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】