半導体装置およびその製造方法
【課題】DRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスにおけるアスペクト比の大きいコンタクト構造において、素子分離絶縁膜および不純物拡散層のオーバエッチングを抑制して、接合リークを抑制することを課題とする。
【解決手段】周辺MOSトランジスタを覆う第1エッチングストッパ層121と、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に第2エッチングストッパ層122が形成され、周辺MOSトランジスタの不純物拡散層113は、第1、第2エッチングストッパ層121、122を貫通する電極層131により、上記キャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、不純物拡散層113の少なくとも一つは素子分離絶縁膜102の境界上に電極層131を接続し、素子分離絶縁膜102上に形成された電極層131の底部の不純物拡散層113表面からの深さ寸法は、不純物拡散層113の接合深さ寸法もより短く形成されたものである。
【解決手段】周辺MOSトランジスタを覆う第1エッチングストッパ層121と、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に第2エッチングストッパ層122が形成され、周辺MOSトランジスタの不純物拡散層113は、第1、第2エッチングストッパ層121、122を貫通する電極層131により、上記キャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、不純物拡散層113の少なくとも一つは素子分離絶縁膜102の境界上に電極層131を接続し、素子分離絶縁膜102上に形成された電極層131の底部の不純物拡散層113表面からの深さ寸法は、不純物拡散層113の接合深さ寸法もより短く形成されたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、DRAMのキャパシタ上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトを接合リークを増大させることなく安定して形成できるデバイス構造とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のDRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスについて図37、図38、図39により説明する。
【0003】
図38は、一個のMOSトランジスタを中心にした拡大断面図である。図38に示すように、半導体基板91表面に、DRAMセルの上層に形成した金属配線層(図示せず)から半導体基板91上に形成された不純物拡散層93とゲート電極92に接続するようにコンタクトホール94が設けられている。DRAMメモリセルのキャパシタは、高密度化を達成しようとすると、キャパシタの占有面積を増大させることなく容量を大きく確保する必要があり、高さを高く形成することが要求される。そのため、非常に深いコンタクトが必要になるので、その分だけ長くエッチング工程を行う必要があり、これに伴いコンタクトホール94も過剰にエッチングされてしまいがちである。
【0004】
図38に図示されるように、コンタクトホール94のアスペクト比(「コンタクトの深さ」/「コンタクトホールの直径」の比)は5から10になり、半導体基板91の不純物拡散層93や素子間分離膜(図示せず)をエッチングにより削ることなく形成することが非常に困難であり、最悪は接合界面を越えて開口が形成され、接合リークの増大を招いてしまう。
【0005】
そこで特開平10-79430号公報には、改良技術として、半導体基板上のコンタクト開口部にエッチングストッパ層となるシリコン窒化膜を形成することにより不純物拡散層をエッチングにより削ることなく形成し接合リークの増大を防止する技術が開示されている。
【0006】
一方、図37に示すように、DRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスにおいては、不純物拡散層93とそれに接続するコンタクトホール94との位置合わせマージンを大きくとることができず、図37に描かれるように、コンタクトホール94は不純物拡散層93と素子分離絶縁膜95との境界に開口することがある。
【0007】
このような場合、不純物拡散層93直上に形成するエッチングストッパ層が不十分な膜厚であると、素子分離絶縁膜95をもエッチングし、不純物領域面をこえるまで深くエッチングした場合には、接合リークの原因になる。これを防ぐには、エッチングストッパ層を厚く形成する必要がある。
【0008】
しかしながら、図39に示すように、エッチングストッパ層96を厚く形成すれば、後に形成される層間絶縁膜97中にボイド(空洞)98を発生する原因になる。もしくはエッチングストッパ膜96として窒化膜を用いれば比誘電率が高い分、配線間容量を上げる原因になり、ひいてはデバイス高速化を阻害するという別の問題が生じてくる。図39は従来技術の問題点の説明図であり、(a)(b)それぞれは装置要部の断面を模式的に示すものである。
【0009】
図39中、(a)に示すように、ゲート電極99の両脇に絶縁膜サイドウォール910を形成し、その後全面形成したエッチングストッパ膜(シリコン窒化膜)96の厚さが薄い場合には、その上に層間絶縁膜97を埋め込む場合にも通常用いられるCVD(化学的気相成長)法にてゲート電極99間に容易に埋め込みができる。シリコン窒化膜が薄いので、その分ゲート電極99相互の間隔が十分確保できるからである。
【0010】
しかし、エッチングストッパ膜96としての十分な機能を果たさせようとして(b)のように膜厚をかなり増やした場合には、ゲート電極99間の隙間が異常接近してスリットのようになるため、後で層間絶縁膜97をCVD形成しようとしてもボイド(空洞)98が生じるために、加熱リフローしたとしても埋め込めない。このように、エッチングストッパ膜96が厚くなって層間絶縁膜97中にボイド(空洞)98が発生すると、DRAMセル内の自己整合的コンタクト部のポリシリコン電極がボイド98を介してショートするので、著しく製品の歩留りを落とすことになる。
【0011】
エッチングストッパ層96を層間絶縁膜97の中間層に形成することは、先行技術特開平10-79430号公報には記載されていないが、先行技術特開平7-130873号公報には、シリンダー型キャパシタを形成する際の等方的エッチングに対するストッパ層を形成する技術が開示されている。この2件の先行技術を組み合わせれば中間層にエッチングストッパ層を形成することは容易に発明できる。しかし、エッチング層を多層に分けることは記載されておらず、かつ、単に2層に分けても最下層の第1エッチングストッパ層を厚くすると、上述したDRAMメモリセル埋め込みにおいて、例えば層間絶縁膜形成時にボイド(空洞)が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、DRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスにおいて、金属層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極とのアスペクト比の大きいコンタクトホールを形成する際にそのホールが不純物拡散層と位置ずれした場合でもそのオーバエッチングによる素子分離絶縁膜および不純物拡散層のエッチングを抑制して、接合リークを抑える。さらに、第1エッチングストッパ層を形成するDRAMセルの埋め込みにおいてボイド(空洞)の発生を防止する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、本発明では例えば以下の構成を手段とする。
【0014】
DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方に第2エッチングストッパ層が形成され、前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、更に(a)前記不純物拡散層の少なくとも一つは、前記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、前記素子分離絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散層の接合深さおよび前記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法のうち、いずれか一方より短いことを特徴としている半導体装置である。
【0015】
(b)前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層が積層されて形成され、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下としたことを特徴としている半導体装置である。
【0016】
本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、周辺MOSトランジスタ領域の不純物拡散領域とゲート電極上とを覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層もしくはその下層、または前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に第2エッチングストッパ層が形成され、前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、前記不純物拡散層の少なくとも一つは、前記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、前記素子分離絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散層の接合深さ寸法もより短く形成された半導体装置である。
【0017】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記不純物拡散層の少なくとも一つは、前記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、前記素子分離絶縁膜上に形成された上記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法より短く形成された半導体装置である。
【0018】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下とした半導体装置である。
【0019】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下とした半導体装置である。
【0020】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記周辺MOSトランジスタのゲート電極の少なくとも一つは、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層が、前記ゲート電極と前記ゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上に接続され、前記サイドウォール絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜底部の深さ寸法よりも短く形成された半導体装置である。
【0021】
本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、周辺MOSトランジスタ領域の不純物拡散領域とゲート電極上とを覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層もしくはその下層、または前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に第2エッチングストッパ層が形成され、前記第2エッチングストッパ層を貫通して前記DRAMメモリセルのビット線に接続される電極層は、少なくとも一つは素子分離絶縁膜上に配置されていて、前記電極層の底部の前記素子分離絶縁膜表面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜の厚さ寸法もより短く形成された半導体装置である。
【0022】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記第2エッチングストッパ層を貫通して前記DRAMメモリセルのビット線に接続される電極層は、少なくとも一つは不純物拡散領域上に配置され、前記不純物拡散領域上に配置された前記電極層のうち前記第1エッチングストッパ層を貫通して前記不純物拡散領域に達した電極層の底部の前記不純物拡散領域表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散領域の接合深さ寸法より短く形成された半導体装置である。また、前記電極層が接続される前記不純物拡散層の電位と前記DRAMメモリセルのビット線の電位とは同電位を有している。
【0023】
本発明の半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと前記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、前記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成する工程と、前記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、前記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、前記第2エッチングストッパ層上に前記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、前記開口部の少なくとも一つを、前記不純物拡散層と前記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ前記開口部の底部の前記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、(c)前記不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成するか、もしくは、(d)前記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法よりも小さく形成する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0024】
さらに、本発明の他の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と前記周辺MOSトランジスタのゲート電極を形成する工程と、前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と前記周辺MOSトランジスタのゲート電極を覆ってサイドウォール形成層となる絶縁膜を形成し、前記周辺MOSトランジスタ形成領域のみ前記サイドウォール形成層を異方性エッチングして周辺MOSトランジスタのゲート側壁にサイドウォールを形成し、かつ前記DRAMメモリセル形成領域には前記サイドウォール形成層を残す工程と、前記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、前記サイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下の膜厚で形成する工程と、前記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、前記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、前記第2エッチングストッパ層上に前記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0025】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、前記サイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下の膜厚で形成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0026】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記開口部の少なくとも一つを、前記ゲート電極と前記サイドウォール絶縁膜の境界上に形成し、かつ前記サイドウォール絶縁膜上に形成された開口部の底部の前記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜の深さ寸法よりも小さく形成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0027】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第2エッチングストッパ層上に前記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上でかつ前記周辺MOSトランジスタのゲート電極に第1の開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第1の開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第1の開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記キャパシタ上に形成した絶縁膜を該絶縁膜上でかつ前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散領域上に第2の開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第2の開口部において前記第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに前記エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第2の開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記第1の開口部内および第2の開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0028】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第2エッチングストッパ層上に等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を形成する工程と、前記等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜に選択的に開口部を形成して、ガイド開口部内に前記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極を形成する工程と、前記第2のエッチングストッパ層を等方性エッチングのストッパとして前記等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を除去する工程と、記キャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成する工程と、前記キャパシタ上部電極上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0029】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第2エッチングストッパ層の前記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、前記開口部側壁にサイドウォールを形成し、該開口部よりもコンタクトホール計の小さいエッチング・マスクを形成し、前記DRAMメモリセルも不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、前記開口部を介して電極DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続されるDRAMキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0030】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成し、前記キャパシタ上部電極のエッチング加工時に前記第2エッチングストッパ層の少なくとも一部を除去する工程と、前記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極上に第3エッチングストッパ層を形成する工程と、前記第3のエッチングストッパ層上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第3エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第3エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0031】
〔作用〕DRAMセルとロジックを混載した半導体装置(LSIデバイス)とその製造方法において、DRAMセルの上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトをDRAMメモリセルのキャパシタ形成層下に形成した第2エッチングストッパ層で一旦止め、かつ、不純物拡散層とゲート電極上に形成した第1エッチングストッパ層でエッチングを止めることにより半導体基板のオーバエッチングを抑制して接合リークを抑える。
【0032】
DRAMセルの上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトをDRAMメモリセルのキャパシタ形成層下に形成した第2のエッチングストッパ層で一旦止める。これにより、層間絶縁膜の膜厚ばらつきを一旦リセットできる。残りの層間絶縁膜の膜厚がより均一で、かつ、薄くなるので不純物拡散層とゲート電極上に形成した第1エッチングストッパ層は第2エッチングストッパ層よりもより薄く形成できる。したがって、第1エッチングストッパ層を形成するDRAMセルの埋め込みにおいて、DRAMセルで特にワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止できる。
【0033】
DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセルのキャパシタと基板とを接続するコンタクトを形成する際のエッチング・マスクと兼用することが可能である。さらにDRAMセル下のエッチングストッパはシリンダー型キャパシタ形成時のエッチングストッパとも兼用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図である。
【図2】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図である。
【図3】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図および平面レイアウト図である。
【図4】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図および平面レイアウト図である。
【図5】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程1)である。
【図6】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程2)である。
【図7】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程3)である。
【図8】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程4)である。
【図9】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程5)である。
【図10】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程6)である。
【図11】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程7)である。
【図12】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程8)である。
【図13】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程9)である。
【図14】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程10)である。
【図15】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程11)である。
【図16】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程12)である。
【図17】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程13)である。
【図18】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程14)である。
【図19】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程15)である。
【図20】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程16)である。
【図21】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程17)である。
【図22】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程18)である。
【図23】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程19)である。
【図24】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程20)である。
【図25】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程21)である。
【図26】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程22)である。
【図27】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程23)である。
【図28】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程24)である。
【図29】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程25)である。
【図30】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程26)である。
【図31】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程27)である。
【図32】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程28)である。
【図33】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程29)である。
【図34】メモリセルワードトランジスタ間隔と、ボイド発生起因のコンタクト不良発生率およびエッチングストッパ膜厚不足による接合リークによる不良発生率との関係を示す図である。
【図35】本発明の構成において、不純物拡散層の少なくとも一つが、電極層が不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続された場合の接合リーク低減効果を示す図である。
【図36】本発明の構成において、エッチングストッパ層を貫通する電極層がゲート電極とゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上に接続された場合の素子分離絶縁膜掘れ量低減効果を示す図である。
【図37】従来技術の問題点の説明図である。
【図38】従来技術の問題点の説明図である。
【図39】従来技術の問題点の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図1ないし図3はよって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図1では周辺MOSトランジスタの要部の概略構成断面図を示す。
【0036】
図1に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された素子形成領域にDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタが形成されている。上記周辺MOSトランジスタ領域のゲート電極111上と不純物拡散領域113とを覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0037】
上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層113は、第2エッチングストッパ層122と第1エッチングストッパ層121を貫通する電極層131により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層(図示せず)と接続されている。図示はしないが、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極は、第2エッチングストッパ層122と第1エッチングストッパ層121を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続されている。
【0038】
上記不純物拡散層の少なくとも一つの不純物拡散層113は、電極層131が該不純物拡散層113と素子分離絶縁膜102の境界上に接続されている。その素子分離絶縁膜102上に形成された電極層131の底部の不純物拡散層113表面からの深さ寸法tS は、不純物拡散層113の接合深さ寸法tJ もより短く形成されている。
【0039】
上記第1エッチングストッパ層121は上記不純物拡散層113よりも薄く形成されるものであるから、素子分離絶縁膜102上に形成された電極層131の底部の不純物拡散層113表面からの深さ寸法tS は、第1エッチングストッパ層121の厚さt1 もより短く形成されてもよい。
【0040】
次に、本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図2よって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図2では周辺MOSトランジスタの要部の概略構成断面図を示す。
【0041】
図2に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された素子形成領域にDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタが形成されている。上記周辺MOSトランジスタ領域のゲート電極111上、このゲート電極111の側壁に形成されたサイドウォール115上、不純物拡散領域(図示せず)上等を覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0042】
上記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ(図示せず)上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層121が積層されて形成されている。上記周辺MOSトランジスタのゲート電極の少なくとも一つのゲート電極111は、電極層131が該ゲート電極111と上記サイドウォール形成層からなるサイドウォール絶縁膜115の境界上に接続されている。そのサイドウォール絶縁膜115上に形成された電極層131の底部の素子分離絶縁膜102上面からの深さ寸法tS は、素子分離絶縁膜102底部の深さ寸法tL もより短く形成されている。
【0043】
上記図1、図2によって説明した半導体装置では、金属配線層から半導体基板101上に形成された不純物拡散層113、ゲート電極111等に接続するコンタクトを第2エッチングストッパ層122で一旦止め、かつ、不純物拡散層113、ゲート電極111等を覆う第1エッチングストッパ層121でエッチングを止めることにより形成することが可能となるので、半導体基板101のオーバエッチングが抑制されて接合リークが抑えられた構造となる。
【0044】
また、上記各半導体装置においては、上記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と上記第1エッチングストッパ層121の積層膜の膜厚は、上記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下、好ましくは、1/4以上かつ1/3以下としてある。
【0045】
上記説明したように、第2エッチングストッパ層122が形成されていることから、DRAMセルの上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトを形成する際にエッチングが第2エッチングストッパ層で一旦止まる。これにより、層間絶縁膜の膜厚ばらつきを一旦リセットできる。残りの層間絶縁膜の膜厚がより均一で、かつ、薄くなるので第1エッチングストッパ層121は第2エッチングストッパ層122よりもより薄く形成できる。したがって、第1エッチングストッパ層121を形成するDRAMセルの埋め込みにおいて、DRAMメモリセルで特にワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止できる。
【0046】
また、DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセルのキャパシタと半導体基板101とを接続するコンタクトを形成する際のエッチング・マスクと兼用することが可能である。さらにDRAMセル下のエッチングストッパはシリンダー型キャパシタ形成時のエッチングストッパとも兼用が可能である。
【0047】
さらに、上記DRAMメモリセル領域の第1エッチングストッパ層121上には熱処理により流動可能な酸化膜を層間絶縁膜として形成することにより、特にワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止できる。
【0048】
次に、本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図3よって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図3ではDRAMメモリセルビットコンタクトの要部を示し、(A)図に概略構成断面図を示し、(B)図に平面レイアウト図を示す。
【0049】
図3に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された素子形成領域にDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタが形成されている。上記周辺MOSトランジスタ上を覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセル領域にはビット線141が形成されている。さらにDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0050】
さらに、第2エッチングストッパ層122を貫通して上記DRAMメモリセル領域のビット線141に接続される電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置されている。この電極層131は、本来、設計通りに形成されるならば、ビット線141上にのみ形成される。しかしながら、露光時の合わせずれ、加工誤差等により、図示されているように、ビット線141上よりはみ出して電極層131が接続される場合がある。このような構成であってもコンタクトが取れるような構成では、上記説明したように電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置され、この電極層131の底部の素子分離絶縁膜102上面からの深さ寸法tSは、素子分離絶縁膜102底部の深さ寸法tL もより短く形成されている。
【0051】
次に、本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図4よって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図4ではDRAMメモリセルビットコンタクトの要部を示し、(A)図に概略構成断面図を示し、(B)図に平面レイアウト図を示す。
【0052】
図4に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された不純物拡散領域105が形成されている。上記周辺MOSトランジスタ上を覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセル領域にはビット線141が形成されている。さらにDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0053】
さらに、第2エッチングストッパ層122を貫通して上記DRAMメモリセル領域のビット線141に接続される電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置されている。この電極層131は、本来、設計通りに形成されるならば、ビット線141上にのみ形成される。しかしながら、露光時の合わせずれ、加工誤差等により、図示されているように、ビット線141上よりはみ出して電極層131が接続される場合がある。このような構成であってもコンタクトが取れるような構成とするには、電極層131が上記ビット線141と同電位の不純物拡散領域105上に配置され、この電極層131の底部の不純物拡散領域105上面からの深さ寸法tS は、不純物拡散領域105の接合深さ寸法tJ より短く形成されている。
【0054】
上記図3、図4によって説明した半導体装置では、ビットコンタクトを第2エッチングストッパ層122で一旦止め、かつ、ビット線141をはみ出して形成された場合であっても、第1エッチングストッパ層121でエッチングを止めることが可能となるので、半導体基板101のオーバエッチングが抑制されて接合リークが抑えられた構造となる。
【0055】
また、図3によって示した半導体装置では、電極層131が上記ビット線141と同電位の不純物拡散領域105上に配置され、この電極層131の底部の不純物拡散領域105上面からの深さ寸法tS は、不純物拡散領域105の接合深さ寸法tJ より短く形成されていることから、半導体基板101までビットコンタクトが突き抜けて形成されることはなく、したがって、電極層131は少なくとも不純物拡散領域105中で止まった状態で形成される。しかも、不純物拡散領域105はビット線141と同電位となっていることから、たとえビットコンタクトが不純物拡散総理105に接続されても、電気的影響はない。
【0056】
また、図4によって示した半導体装置では、電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置され、この電極層131の底部の素子分離絶縁膜102上面からの深さ寸法tS は、素子分離絶縁膜102底部の深さ寸法tL もより短く形成されていることから、半導体基板101までビットコンタクトが突き抜けて形成されることはなく、したがって、電極層131は少なくとも素子分離絶縁膜102中で止まった状態で形成される。
【0057】
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る実施の形態の一例を以下に説明する。図5ないし図33は、本発明の一実施態様に基づく工程途中の装置断面図であり、図5から順に工程(1)から工程(29)まで製造途中の断面を模式的に表す。
【0058】
図5に示すように、P型のシリコン基板1に例えば50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)のシリコン酸化膜2を形成した後、CVD(化学的気相成長)法を用いてシリコン窒化膜3を例えば100nm〜200nm(ここでは一例として150nm)の膜厚で重ねて形成する。シリコン酸化膜2はシリコン窒化膜3とシリコン基板1の間の応力を緩和するために形成する。シリコン窒化膜3のMOSトランジスタ等の素子形成領域上に選択的にフォトレジスト・パターン(図示せず)を形成する。シリコン窒化膜3、シリコン酸化膜2、シリコン基板1を順次エッチングして半導体素子分離領域となる溝部4を形成する。溝部4の深さは例えば250nm〜500nm(ここでは一例として350nm)の深さに設定する。
【0059】
図6に示すように、溝部4としシリコン窒化膜3を覆って、例えばHDP(高密度プラズマ)CVD(化学的気相成長)法によるシリコン酸化膜5を例えば500nm〜1000nm(ここでは一例として750nm)の膜厚で形成する。シリコン酸化膜5形成前に応力緩和を目的とした例えば50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)程度のシリコン酸化膜(図示せず)を熱酸化法により形成してもよい。
【0060】
図7に示すように、CMP(化学的機械研磨)を用いて、素子分離領域となる溝部に埋め込んだシリコン酸化膜5を研磨して平坦化する。研磨後、シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜2をエッチング除去する。本実施態様では、素子分離領域を溝部への埋め込み法で形成したが、従来から用いられているLOCOS法(選択酸化法)を用いてもよい。
【0061】
図8に示すように、例えば50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)のシリコン酸化膜を酸化法により形成(図示せず)する。このシリコン酸化膜はいわゆる犠牲酸化膜として形成されるもので、この後、図8に示すイオン注入が実施された後に全て除去される。P型半導体基板1のDRAMメモリセル形成領域にN型不純物として例えばリンを高エネルギーで注入して、Nウエル領域6を形成し、そのNウエル領域6の内側にボロンをイオン注入してPウエル領域7を形成する。同時に、メモリセルの周辺に設けられるもので、メモリ機能と接続するロジック回路として機能する周辺MOS形成領域にもNウエル領域とPウエル領域を形成する。さらにNチャネルMOSトランジスタ、PチャネルMOSトランジスタ、DRAMメモリセルのワード・トランジスタのしきい値電圧を決定するイオン注入を行う。
【0062】
図9に示すように、50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)のシリコン酸化膜(犠牲酸化膜)を除去した後、ゲート酸化膜を2〜10nmの厚さで形成する。このときトランジスタの用途に合わせてゲート酸化膜の膜厚を作り分ける。例えば、高電流駆動能力かつ低オフ電流が要求される周辺MOSトランジスタ形成領域では2nm〜5nm(ここでは一例として3nm)の薄膜ゲート酸化膜を形成する。一方、高電圧動作を要求される周辺MOSトランジスタ形成領域では5nm〜10nm(ここでは一例として6nm)の厚膜ゲート酸化膜を形成する。DRAMメモリセルのワード・トランジスタはセルのデータ保持能力に合わせたゲート酸化膜を設定することができる。このゲート酸化膜の作り分けは、より厚いゲート酸化膜を全面に形成した後に、薄いゲート酸化膜を形成する領域のゲート酸化膜を選択的にエッチング除去して再度酸化することにより形成できる。
【0063】
ゲート電極としてポリシリコン層やアモルファス・シリコン層を50nm〜150nm(ここでは一例として100nm)の膜厚でCVD法やスパッタリングで形成する。この際、NチャネルMOSトランジスタ、PチャネルMOSトランジスタをいずれも表面チャネルのMOSで形成するデュアル・ゲート構造を採用する場合は、NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはN型の不純物として例えばリンをイオン注入し、PチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えばボロンをイオン注入する。ポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層上に高融点金属シリサイド層である例えばタングステン・シリサイド層を50nm〜150nm(ここでは一例として100nm)の膜厚でCVD法やスパッタリングで形成する。
【0064】
次にDRAMメモリセルの自己整合的コンタクトを形成する際のオフセット膜となる例えばシリコン窒化膜またはシリコン酸化膜を100nm〜200nm(ここでは一例として150nm)の膜厚でCVD法により形成する。ゲート電極パターンを形成するためのフォトレジスト・パターンを形成後、異方性エッチングによりオフセット膜と高融点金属シリサイド層とポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を順次エッチングしてゲート電極8パターンを形成する。
【0065】
図10に示すように、周辺MOSトランジスタ形成領域にLDD(ライトリー・ドープト・ドレイン)不純物拡散層9を形成する。NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはN型の不純物例えば砒素をイオン注入し、PチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えばボロン(BF2+)をイオン注入する。チャネル領域とLDD不純物拡散層9の間にポケット・イオン注入を行うことにより短チャネル効果を抑制することができる。例えば、NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはP型の不純物例えばボロンをイオン注入し、PチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えば砒素をイオン注入する。
【0066】
図11に示すように、一旦基板の全面にシリコン窒化膜を例えば40nm〜100nm(ここでは一例として60nm)の厚さに形成する。次に、周辺MOSトランジスタ形成領域にのみ開口部が形成されたフォトレジスト・パターン(図示せず)を形成する。次に、全面に異方性エッチングを行って不要なシリコン窒化膜を除去し、周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極側壁にシリコン窒化膜のサイドウォール層10を形成する。
【0067】
図12に示すように、周辺MOSトランジスタ形成領域にソース・ドレイン不純物拡散層11を形成する。NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはN型の不純物例えば砒素をイオン注入し、pチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えばボロンをイオン注入する。DRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタとして例えばNチャネルMOSトランジスタを形成するためにN型の不純物例えばリンをイオン注入する。次に、シリコン基板上にコバルト層とチタン窒化膜を順次スパッタリングにより形成し、熱処理により、自己整合的にサイドウォール・シリコン窒化膜開口部にコバルト・シリサイド層12を形成する。サイドウォール・シリコン窒化膜上とオフセット膜上の未反応のコバルト層(図示せず)を除去する。
【0068】
図13に示すように、全面に第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜(図示せず)を10nm〜50nm(ここでは一例として20nm)20nmの厚さに形成する。このときのシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成した20nm〜100nm(ここでは一例として80nm)シリコン窒化膜サイドウォール層の積層膜厚合計は、30nm〜150nm(ここでは一例として100nm)になる。第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計をDRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間距離である120nm〜450nmの1/4以上1/2以下、さらに効果を上げるためには1/4以上1/3以下にすることが望ましい。第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計をDRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間距離の1/4以上1/2以下、さらに効果を上げるためには1/4以上1/3以下にすることによる効果を図34に示す。
【0069】
図34に示すように、DRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間距離に対する、第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計の割合を横軸に示し、縦軸にDRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間の埋め込み平坦化膜に発生するボイドによるコンタクト不良発生率と第1エッチングストッパ層の膜厚不足による接合リークによる不良発生率、通常、不良発生率は第1エッチングストッパ層の膜厚の絶対量で決まる。しかし、本発明で定義しているのは、第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン地下膜の積層膜厚合計であるので、ワード・トランジスタ間距離である120nm〜450nmに対しては、その1/4以上が必要という相関関係が見られる。
【0070】
図14に示すように、第1エッチングストッパ層上に500nm〜1000nm(ここでは一例として1000nm)程度の第1の層間絶縁膜13となるBPSG(ホウ素リンシリケートガラス)層をCVD法により形成し、前記第1の層間絶縁膜に650℃〜800℃(ここでは一例として700℃)の熱処理を加えてリフローすることにより平坦化する。このときDRAMメモリセル形成領域に形成した第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計は最適な膜厚に設定されているので、前記第1の層間絶縁膜13であるBPSG膜の平坦化においてボイドが発生することは無い。
【0071】
この第1の層間絶縁膜はHDP(高密度プラズマ)CVD膜でもSOG(スピン・オン・グラス;塗布シリコン酸化膜)でも実施可能である。次にCMP(化学的機械研磨)により第1の層間絶縁膜13であるBPSG層を200nm〜900nm(ここでは一例として400nm)の厚さ分だけ研磨してさらに平坦化する。このときの平坦化は全面エッチバック等の技術を用いてもよい。
【0072】
図15に示すように、DRAMメモリセル形成領域の第1の層間絶縁膜13に選択的にフォトレジスト開口パターンを形成し、第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚と選択比の取れるエッチングで一旦エッチングを止め、続いてシリコン窒化膜の積層膜をエッチングしてDRAMメモリセルのワード線間に自己整合的にコンタクトホール14を形成する。この工程は、従来から一般的に用いられている自己整合コンタクト技術を用いて行う。
【0073】
コンタクトホール14内にポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成して、CMPによりコンタクトホール内のみに第1のシリコン電極層15を残す。本実施の形態では、CMPによる形成方法を用いたが、選択成長技術やエッチバックを用いてコンタクトホール14内に第1のシリコン電極層15を残してもよい。第1のシリコン電極層15に不純物を導入する方法は、第1のシリコン電極層15のCVDと同時に導入しても、CVD後のイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、DRAMメモリセルのNチャネルMOSで形成されるワード・トランジスタの不純物拡散層と接続する第1のシリコン電極層15を形成するのでN型の不純物であるリンを第1のシリコン電極層15に導入する。
【0074】
図16に示すように、シリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜16を50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)の膜厚で形成したのち、DRAMメモリセル形成領域に形成した第1のシリコン電極層のうちビットコンタクトに相当する第1のシリコン電極層の上に選択的に開口部を形成し、開口部を介して第1のシリコン電極層と接続されるビット線17を形成する。本実施の形態ではビット線17として50nm〜200nm(ここでは一例として150nm)の膜厚のタングステンおよび膜厚50nmのTiNバリアメタルの積層配線を用いたが、他の高融点金属や高融点金属シリサイド層とポリシリコンを積層させたポリサイド構造の配線を用いてもよい。また、ビット線は公知技術であるトリミング技術を用いてフォトリソグラフィーの解像限界以下の線幅に形成してもよい。
【0075】
図17に示すように、シリコン酸化膜からなる第3の層間絶縁膜18を500nm〜1500nm(ここでは一例として1000nm)の膜厚で形成した後、CMP、全面エッチバック等の技術を用いて平坦化する。次に第2エッチングストッパ層19となるシリコン窒化膜を50nm〜500nm(ここでは一例として300nm)の膜厚で形成する。このとき第2エッチングストッパ層19は下層に形成した第1エッチングストッパ層よりも厚く形成できる。
【0076】
DRAMメモリセル形成領域に形成した第1のシリコン電極層のうちキャパシタ電極に接続する第1のシリコン電極層の上におけるシリコン窒化膜に、開口部を選択的に形成する。開口部を覆って第4層間絶縁膜と第2エッチングストッパ層とエッチング選択比の取れる材料例えばポリシリコン層やアモルファス・シリコン層を50nm〜200nm(ここでは一例として80nm)の膜厚で全面に形成する。ポリシリコン層やアモルファス・シリコン層を異方性エッチングして第2のエッチングストッパ層の開口部側壁にポリシリコン層やアモルファス・シリコン層からなるサイドウォール・エッチング・マスク層を形成する。
【0077】
図18に示すように、第2エッチングストッパ層19とサイドウォール・エッチング・マスク層21をエッチング・マスクとして第3の層間絶縁膜18をエッチングして、DRAMメモリセル形成領域に形成した第1のシリコン電極層15のうちキャパシタ電極に接続する第1のシリコン電極15にコンタクトホール20を形成する。このとき形成されるコンタクトホール20は、第2エッチングストッパ層19とその開口部に自己整合的に形成されたサイドウォール・エッチング・マスク層21を用いてエッチング形成されるので、リソグラフィー技術の限界を超えたコンタクト径のコンタクトホールが形成可能となる。それによって、上述したトリミングを利用したビット線形成技術を用いても、コンタクトがビット線より落ちることなく、またコンタクトホール20とビット線との耐圧が確保しやすくなる。
【0078】
図19に示すように、コンタクトホール20内にポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成して、CMPによりコンタクトホール20内のみに第2のシリコン電極層22を残す。本実施の形態では、CMPによる形成方法を用いたが、選択成長技術やエッチバックを用いてコンタクトホール20内に第2のシリコン電極層22を残してもよい。第2のシリコン電極層22に不純物を導入する方法は、第2のシリコン電極層22のCVDと同時に導入しても、CVD後にイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、DRAMメモリセルのNチャネルMOSで形成されるワード・トランジスタの不純物拡散層と接続する第1のシリコン電極層15上に第2のシリコン電極層22を形成するのでN型の不純物であるリンを第2のシリコン電極層22に導入する。
【0079】
図20に示すように、第2エッチングストッパ層19上に第2エッチングストッパ層19と第1のシリコン電極層22とエッチング選択比の取れるBPSG等の絶縁膜23を500nm〜1500nm(ここでは一例として1000nm)の膜厚で形成し、第2のシリコン電極層22上に開口部25を形成する。
【0080】
図21に示すように、開口部にポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成して、CMPによりコンタクトホール(開口部)25内のみにキャパシタ下部電極となる第3のシリコン電極層24を残す。本実施の形態では、CMPによる形成方法を用いたが、反応性イオンエッチング(RIE)等のエッチバックを用いてコンタクトホール25内のみに第3のシリコン電極層24を残すことでもよい。第3のシリコン電極層24に不純物を導入する方法は、第3のシリコン電極層24のCVDと同時に導入しても、CVD後にイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、N型の不純物であるリンを第3のシリコン電極層24に導入する。
【0081】
図22に示すように、第2エッチバックストッパ層19と選択比の取れる等方性エッチングである例えばフッ酸を用いたウエット・エッチングにより、BPSG等の絶縁膜23を除去し、キャパシタ下部電極となる第3のシリコン電極層24が直立した構造を形成する。
【0082】
図23に示すように、誘電体膜26としてONO膜(シリコン酸化膜−シリコン窒化膜−シリコン酸化膜)を3nm〜10nm(ここでは一例として5nm)の膜厚に形成する。さらにポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成してキャパシタ上部電極となる第4のシリコン電極層27を形成する。第4のシリコン電極層27に不純物を導入する方法は、第4のシリコン電極層27のCVDと同時に導入しても、CVD後にイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、N型の不純物であるリンを第4のシリコン電極層27に導入する。
【0083】
本実施の形態では、キャパシタ電極としてシリコン電極を用いたが、金属電極を用いてもよい。さらに本実施の形態ではキャパシタ誘電体膜26としてONO膜を用いたが、タンタル酸化膜やBST等の強誘電体膜を用いてもよい。さらに、本発明の実施の形態では、シリンダー構造のキャパシタを形成したが、単純な積層型キャパシタやフィン構造のキャパシタ電極でも適用可能である。第2エッチングストッパ層と選択比の取れる等方性エッチングで第3のシリコン電極層24下におけるBPSG等の絶縁膜23を除去する際と、第4のシリコン電極層27パターンをエッチング形成する際に、第2のエッチングストッパ層19がエッチングされて膜厚が減少する。このときの膜減り量のコントロールが困難な場合には、第4のシリコン電極層27パターンをエッチング形成する際に第2エッチングストッパ層19の全膜厚の一部または全部をエッチング除去して、新たに第3エッチングストッパ層を形成する製造方法を他の本発明による半導体装置の製造方法とする。
【0084】
第24図に示すように、シリコン酸化膜からなる第4の層間絶縁膜28を500nm〜2500nm(ここでは一例として1500nm)の膜厚で形成したのち、CMPやエッチバック等の技術を用いてキャパシタ上に第4の層間絶縁膜が100nm〜1000nm(ここでは一例として1000nm)の厚さが残るように平坦化する。
【0085】
図25に示すように、第4の層間絶縁膜28上に選択的にフォトレジスト開口パターン29を形成する。
【0086】
本実施の形態では周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極配線上へのコンタクトホール30をまず開口する。第4の層間絶縁膜28をエッチングするこのとき第2エッチングストッパ層19と選択比の取れるエッチング条件により、第4の層間絶縁膜28を除去後、第2エッチングストッパ層19上でエッチングを一旦止める。
【0087】
図26に示すように、第2エッチングストッパ層19をエッチングして、さらに第3の層間絶縁膜18と第2の層間絶縁膜16と第1の層間絶縁膜13を順次エッチングする。このとき第1エッチングストッパ層と選択比の取れるエッチング条件により、第1の層間絶縁膜13を除去した後、第1エッチングストッパ層上でエッチングを一旦止める。
【0088】
図27に示すように、第1エッチングストッパ層13をエッチングして、次に周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極8のオフセット膜(例えばシリコン窒化膜またはシリコン酸化膜)をエッチング除去して、ゲート電極8上にコンタクトホール30を形成する。
【0089】
図36に示すように、本図は、本発明の構成において、エッチングストッパ層を貫通するコンタクト窓30内に形成される電極層(図示せず)がゲート電極8とゲート電極8の側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上に接続された場合の素子分離絶縁膜5の掘れ量低減効果を示す図であり、図中tS は素子分離絶縁膜5上に形成された電極底部の深さ寸法、tL は素子分離絶縁膜5底部の深さ寸法である。
【0090】
図28に示すように、第4の層間絶縁膜28条に選択的にフォトレジスト開口パターン31を形成する。
【0091】
本実施の形態では、周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極8配線層上へのコンタクト30に続いて、周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層上にコンタクトホール32を開口する。この時、ゲート電極8上に形成したコンタクトホール30上はフォトレジスト31で埋め込まれる。第4の層間絶縁膜28をエッチングするとき第2エッチングストッパ層19と選択比の取れるエッチング条件により、第4の層間絶縁膜28を除去後、第2エッチングストッパ19層上でエッチングを一旦止める。
【0092】
図29に示すように、第2エッチングストッパ層19をエッチングして、さらに第3の層間絶縁膜18と第2の層間絶縁膜16と第1の層間絶縁膜13を順次エッチングする。このとき第1エッチングストッパ層と選択比の取れるエッチング条件により、第1の層間絶縁膜13を除去した後、第1エッチングストッパ層上でエッチングを一旦止める。
【0093】
図30に示すように、第1エッチングストッパ層をエッチングして、周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層上にコンタクトホール32を形成する。
【0094】
図31に示すように、コンタクトホール32内に、例えば10nm〜100nm(ここでは一例として20nm)の厚さのチタン層と、例えば10nm〜50nm(ここでは一例として20nm)20nmの厚さのバリアメタルとなる窒化チタン膜をスパッタリングまたはCVD法により形成する。次に、第1の金属電極となるタングステン層33を例えば100nm〜500nm(ここでは一例として300nm)の膜厚に、スパッタリングまたはCVD法により形成する。次いでCMPもしくは全面エッチバックによりコンタクトホール32内にのみ第1の金属電極33を残すように他の領域から第1の金属電極33を除去する。第1の金属電極33は、選択CVD法等の技術を用いて、コンタクトホール32内に当初より選択形成すれば、エッチバックやCMPの工程が省ける。
【0095】
図32に示すように、第1の金属電極33と電気的に接続される、第1層目金属配線層34を形成する。第1層目金属配線層34は、例えば、3nm〜50nmの厚さのチタン層、10nm〜50nm(ここでは一例として10nm)の厚さのバリアメタルとなるチタン窒化膜、200nm〜800nm(ここでは一例として400nm)の厚さの銅を含有するアルミニウム配線層、3nm〜10nm(ここでは一例として5nm)の厚さのチタン層、10nm〜100nm(ここでは一例として70nmの厚さのチタン窒化膜を、スパッタリングもしくはCVD法によって形成する。銅を含有するアルミニウム配線層は、アルミニウム配線や銅配線などの他の材料でもよい。第1層目金属配線層34上に第5の層間絶縁膜35となるシリコン酸化膜を500nm〜2000nm(ここでは一例として2000nm)の膜厚で形成した後、CMP等を用いて行うエッチバックを用いて平坦化する。
【0096】
図33は図32に対応する工程に続く工程での装置断面を示している。図33に示すように、第1の金属電極33と第1層目金属配線層34と第5の層間絶縁膜35の形成と同様にして、第2の金属電極36と第2層目金属配線層37と第6の層間絶縁膜38、第3の金属電極39と第3層目金属配線層40と第7の層間絶縁膜41、第4の金属電極42と第4層目金属配線層43と第8の層間絶縁膜44を順次形成する。オーバーコート膜45としてシリコン窒化膜を例えば500nm〜1500nm(ここでは一例として700nm)の厚さに形成した後、第4層目金属配線層43でパッドとなる部分に開口部(図示せず)を選択的に形成する。
【0097】
本実施の形態では、周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極層上へのコンタクトホールと不純物拡散層上にコンタクトホールを別々に開口する方法を説明したが、同時に一括して開口することも可能である。別々に開口する場合、その開口順序は、不純物拡散層上から先に開口し、続いてゲート電極配線上に開口することも可能である。
【0098】
本発明の実施の形態によれば、図35に示すように、金属配線層と接続される電極層が埋め込まれる開口部は、例えば不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に形成されても、第2エッチングストッパ層と第1エッチングストッパ層とによりエッチングが制御(一旦停止)されているので、素子分離絶縁膜の掘れ量tSが不純物拡散層の接合深さ寸法tJ より大きくなることはない。このため、接合リークの低減化が可能となる。また、第1エッチングストッパ層の膜厚t1 はDRAMメモリセルの埋め込みが可能な、必要最小限の膜厚に設定しており、第1エッチングストッパ層のエッチング時におけるオーバエッチング量に相当する素子分離絶縁膜の掘れ量tS よりも第1エッチングストッパ層の膜厚寸法t1 は大きくなる。
【0099】
比較例として、本発明の構造と方法を採用していない例を図37によって説明する。図37に示すように、素子分離絶縁膜の掘れ量tS が不純物拡散層の接合深さ寸法tJ より大きくなると、金属配線層と接続される電極層を介して不純物拡散層とウエル領域がショートする。
【0100】
本発明の実施の形態によれば、図36に示すように、金属配線層と接続される電極層が埋め込まれる開口部は、例えばゲート電極層とサイドウォール絶縁膜の境界上に形成されても、第2エッチングストッパ層と第1エッチングストッパ層とによりエッチングが制御されているので、素子分離絶縁膜の掘れ量tS が素子分離絶縁膜の深さ寸法tL より大きくなることはない。
【0101】
比較例として、本発明の構造と方法を採用していない例を図38によって説明する。図38に示すように、素子分離絶縁膜の掘れ量tS が素子分離絶縁膜の深さ寸法tL より大きくなると、金属配線層と接続される電極層を介してゲート電極とウエル領域がショートする。
【0102】
以上が、一実施の形態に基づく本発明の説明であるが、これに限らず本発明には種々の変形が可能である。例えば、周辺MOSトランジスタとしては、メモリセルの周辺に設けメモリ機能と接続するロジック回路を構成するMOSトランジスタをレイアウトとして取り上げて説明したが、このようなものだけにとどまらず、メモリセル以外におけるDRAM自体の機能の一部を成すMOSトランジスタや、SRAMセルを構成するMOSトランジスタ等、DRAMメモリ部分とは異なり構成要素の標高が比較的低いMOSトランジスタであれば何でも同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、第2エッチバックストッパ膜の形成位置としては、(1)ワード線の直上に設けられる層間絶縁膜とビット線部分に設けられる層間絶縁膜との間に設ける方法、(2)キャパシタ形成前(ビット線部分に設けられる層間絶縁膜の上)に設ける方法、(3)キャパシタ形成後(ビット線部分に設けられる層間絶縁膜の上)に設ける方法による三ヶ所いずれでもよい。
【0104】
また、上記の実施の形態において、近接するメモリセルトランジスタのゲート(ワード線)相互間のボイドを埋めることを例示して説明しているが、本発明はワード線以外のゲート電極、配線層等同様に異方性エッチバックにてパターニングされる各種パターンの相互間にできる凹部を埋めるのに好ましく用いることができ、適用できるものはワード線間だけにとどまらない。
【0105】
また、エッチバックストッパの材料としては、シリコン窒化膜を用いる以外にも、適宜、層間絶縁膜の種類と開口時に用いるエッチャントガスの種類とを検討して用いることができるが、一般的には絶縁膜を用いるべきであろう。導電膜を用いた場合には、エッチングストッパ膜として用済み後の除去が必須となるが、その除去が容易ではなく、仮に異方性エッチング等で除去しようとしても段差下や側壁の脇などにどうしても除去されずに残ることがあり、後の工程で残余の導電膜がショートを起こす原因を作る場合がある。また絶縁膜材料からエッチングストッパとして用いることができるものを選択するにも、微細化した最近の半導体装置内部に用いるには、高速性能を損なわないように、また配線間容量を下げられるように、比誘電率が低い材料からの選択が好ましい。
【0106】
次に、以下に、上記説明した実施の形態の他に、本発明の主要な実施の形態についてまとめておく。
【0107】
(1)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そして上記不純物拡散層の少なくとも一つは、上記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、素子分離絶縁膜上に形成された電極層の底部の不純物拡散層表面からの深さ寸法は、不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成されていることが特徴となっている。
【0108】
(2)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そして上記不純物拡散層の少なくとも一つは、上記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、素子分離絶縁膜上に形成された電極層の底部の不純物拡散層表面からの深さ寸法は、第1エッチングストッパ層の厚さ寸法よりも小さく形成されていることが特徴となっている。
【0109】
(3)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そしてDRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層が積層されて形成されている。さらに、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下となっていることを特徴としている。
【0110】
(4)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そしてDRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層が積層されて形成されている。さらに、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下となっていることを特徴としている。
【0111】
(5)上記(3)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。そしてDRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層が積層されて形成されている。さらに、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下となっていることを特徴としている。
【0112】
(6)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そして周辺MOSトランジスタのゲート電極の少なくとも一つは、上記エッチングストッパ層を貫通する電極層が上記ゲート電極と上記ゲート電極側壁に形成されてサイドウォール絶縁膜の境界上に接続されている。さらに上記サイドウォール絶縁膜上に形成された上記電極層の底部の素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記素子分離絶縁膜底部の深さ寸法よりも小さく形成されたことを特徴としている。
【0113】
(7)上記(1)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0114】
(8)上記(2)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0115】
(9)上記(3)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0116】
(10)上記(4)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0117】
(11)上記(5)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0118】
(12)上記(6)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0119】
(13)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記不純物拡散層と上記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ除去記開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0120】
(14)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記不純物拡散層と上記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ上記開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法。
【0121】
(15)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を形成する工程と、上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を覆ってサイドウォール形成層となる絶縁膜を形成し、上記周辺MOSトランジスタ形成領域のみ上記サイドウォール形成層を異方性エッチングして周辺MOSトランジスタのゲート側壁にサイドウォールを形成し、かつ上記DRAMメモリセル形成領域には上記サイドウォール形成層を残す工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、上記サイドウォール形成層と上記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下の膜厚で形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法。
【0122】
(16)半導体装置の製造方法は、上記(15)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、上記第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、上記サイドウォール形成層と上記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下の膜厚で形成する。
【0123】
(17)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記ゲート電極と上記サイドウォール絶縁膜の境界上に形成し、かつ上記サイドウォール絶縁膜上に形成された開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記素子分離絶縁膜の深さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0124】
(18)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚い第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0125】
(19)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上でかつ上記周辺MOSトランジスタのゲート電極上に第1の開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記第1の開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記第1の開口部内において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記キャパシタ上に形成した絶縁膜を絶縁膜上でかつ上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散領域上に第2の開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記第2の開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記第2の開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記第2開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0126】
(20)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に上記第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を形成する工程と、該等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜に選択的に開口部を形成して、該開口部内に上記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極を形成する工程と、上記等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を上記第2エッチングストッパ層を等方性エッチングのストッパとしてエッチング除去する工程と、上記キャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成する工程と、上記キャパシタ上部電極上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0127】
(21)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記DRAMメモリセル上に形成した上記層間絶縁膜に開口部を形成して、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層を形成する工程と、該電極層上に層間絶縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上の上記第2エッチングストッパ層に開口部を形成する工程と、該開口部側壁にサイドウォールを形成し、該開口よりもコンタクトホール径の小さいエッチング・マスクを形成し、そのエッチング・マスクを用いたエッチングにより上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、この開口部を介して上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域と接続されるDRAMキャパシタを形成する工程と、該キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0128】
(22)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記DRAMメモリセル上に形成した前記層間絶縁膜に開口部を形成して、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層を形成する工程と、該電極層を覆う層間絶縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上の上記第2エッチングストッパ層に開口部を形成する工程と、該開口部側壁にサイドウォールを形成し、該開口よりもコンタクトホール径の小さいエッチング・マスクを形成し、そのエッチング・マスクを用いたエッチングにより上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、該開口部を介して上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域と接続されるDRAMキャパシタ下部電極を形成する工程と、該DRAMキャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成し、上記キャパシタ上部電極のエッチング加工時に上記第2エッチングストッパ層の少なくとも一部を除去する工程と、上記DRAMキャパシタ下部電極上に第3エッチングストッパ層を形成する工程と、該第3エッチングストッパ層上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第3エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第3エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0129】
(23)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記不純物拡散層と上記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ上記開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0130】
以上、説明したように本発明の半導体装置およびその製造方法によれば、それぞれの膜厚が最適化された多層エッチングストッパ層でエッチングを止めることにより半導体基板のオーバエッチングが抑制されて、接合リークを抑えることができる。
【0131】
膜厚が最適化されたエッチングストッパ層を用いたDRAMセルの埋め込みにより、DRAMセルで特徴とするにワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止することができるので、DRAMセル内の自己整合的コンタクトが、ボイドを介してショートすることなく安定して形成することができる。
【0132】
DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセルのキャパシタと基板とを接続するコンタクトを形成する際のエッチング・マスクと兼用することが可能になるので、大幅な工程削減が可能になる。
【0133】
さらに、DRAMセル下の得ストッパはシリンダー型キャパシタ形成時のエッチングストッパとも兼用することができるのでさらなる大幅な工程削減が可能になる。
【0134】
DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセル上の層間絶縁膜からの水分の侵入を抑制することができるので、DRAMセル下のトレンチ特性の安定化を図ることができる。
【符号の説明】
【0135】
102…素子分離絶縁膜、111…ゲート電極、113…不純物拡散層、121…第1エッチングストッパ層、122…第2エッチングストッパ層、131…電極層、tJ …不純物拡散層の接合深さ寸法、tS …電極層の底部の不純物拡散層表面からの深さ寸法
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、DRAMのキャパシタ上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトを接合リークを増大させることなく安定して形成できるデバイス構造とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のDRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスについて図37、図38、図39により説明する。
【0003】
図38は、一個のMOSトランジスタを中心にした拡大断面図である。図38に示すように、半導体基板91表面に、DRAMセルの上層に形成した金属配線層(図示せず)から半導体基板91上に形成された不純物拡散層93とゲート電極92に接続するようにコンタクトホール94が設けられている。DRAMメモリセルのキャパシタは、高密度化を達成しようとすると、キャパシタの占有面積を増大させることなく容量を大きく確保する必要があり、高さを高く形成することが要求される。そのため、非常に深いコンタクトが必要になるので、その分だけ長くエッチング工程を行う必要があり、これに伴いコンタクトホール94も過剰にエッチングされてしまいがちである。
【0004】
図38に図示されるように、コンタクトホール94のアスペクト比(「コンタクトの深さ」/「コンタクトホールの直径」の比)は5から10になり、半導体基板91の不純物拡散層93や素子間分離膜(図示せず)をエッチングにより削ることなく形成することが非常に困難であり、最悪は接合界面を越えて開口が形成され、接合リークの増大を招いてしまう。
【0005】
そこで特開平10-79430号公報には、改良技術として、半導体基板上のコンタクト開口部にエッチングストッパ層となるシリコン窒化膜を形成することにより不純物拡散層をエッチングにより削ることなく形成し接合リークの増大を防止する技術が開示されている。
【0006】
一方、図37に示すように、DRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスにおいては、不純物拡散層93とそれに接続するコンタクトホール94との位置合わせマージンを大きくとることができず、図37に描かれるように、コンタクトホール94は不純物拡散層93と素子分離絶縁膜95との境界に開口することがある。
【0007】
このような場合、不純物拡散層93直上に形成するエッチングストッパ層が不十分な膜厚であると、素子分離絶縁膜95をもエッチングし、不純物領域面をこえるまで深くエッチングした場合には、接合リークの原因になる。これを防ぐには、エッチングストッパ層を厚く形成する必要がある。
【0008】
しかしながら、図39に示すように、エッチングストッパ層96を厚く形成すれば、後に形成される層間絶縁膜97中にボイド(空洞)98を発生する原因になる。もしくはエッチングストッパ膜96として窒化膜を用いれば比誘電率が高い分、配線間容量を上げる原因になり、ひいてはデバイス高速化を阻害するという別の問題が生じてくる。図39は従来技術の問題点の説明図であり、(a)(b)それぞれは装置要部の断面を模式的に示すものである。
【0009】
図39中、(a)に示すように、ゲート電極99の両脇に絶縁膜サイドウォール910を形成し、その後全面形成したエッチングストッパ膜(シリコン窒化膜)96の厚さが薄い場合には、その上に層間絶縁膜97を埋め込む場合にも通常用いられるCVD(化学的気相成長)法にてゲート電極99間に容易に埋め込みができる。シリコン窒化膜が薄いので、その分ゲート電極99相互の間隔が十分確保できるからである。
【0010】
しかし、エッチングストッパ膜96としての十分な機能を果たさせようとして(b)のように膜厚をかなり増やした場合には、ゲート電極99間の隙間が異常接近してスリットのようになるため、後で層間絶縁膜97をCVD形成しようとしてもボイド(空洞)98が生じるために、加熱リフローしたとしても埋め込めない。このように、エッチングストッパ膜96が厚くなって層間絶縁膜97中にボイド(空洞)98が発生すると、DRAMセル内の自己整合的コンタクト部のポリシリコン電極がボイド98を介してショートするので、著しく製品の歩留りを落とすことになる。
【0011】
エッチングストッパ層96を層間絶縁膜97の中間層に形成することは、先行技術特開平10-79430号公報には記載されていないが、先行技術特開平7-130873号公報には、シリンダー型キャパシタを形成する際の等方的エッチングに対するストッパ層を形成する技術が開示されている。この2件の先行技術を組み合わせれば中間層にエッチングストッパ層を形成することは容易に発明できる。しかし、エッチング層を多層に分けることは記載されておらず、かつ、単に2層に分けても最下層の第1エッチングストッパ層を厚くすると、上述したDRAMメモリセル埋め込みにおいて、例えば層間絶縁膜形成時にボイド(空洞)が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、DRAMセルとロジックを混載したLSIデバイスにおいて、金属層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極とのアスペクト比の大きいコンタクトホールを形成する際にそのホールが不純物拡散層と位置ずれした場合でもそのオーバエッチングによる素子分離絶縁膜および不純物拡散層のエッチングを抑制して、接合リークを抑える。さらに、第1エッチングストッパ層を形成するDRAMセルの埋め込みにおいてボイド(空洞)の発生を防止する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、本発明では例えば以下の構成を手段とする。
【0014】
DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方に第2エッチングストッパ層が形成され、前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、更に(a)前記不純物拡散層の少なくとも一つは、前記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、前記素子分離絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散層の接合深さおよび前記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法のうち、いずれか一方より短いことを特徴としている半導体装置である。
【0015】
(b)前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層が積層されて形成され、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下としたことを特徴としている半導体装置である。
【0016】
本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、周辺MOSトランジスタ領域の不純物拡散領域とゲート電極上とを覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層もしくはその下層、または前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に第2エッチングストッパ層が形成され、前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、前記不純物拡散層の少なくとも一つは、前記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、前記素子分離絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散層の接合深さ寸法もより短く形成された半導体装置である。
【0017】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記不純物拡散層の少なくとも一つは、前記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、前記素子分離絶縁膜上に形成された上記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法より短く形成された半導体装置である。
【0018】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下とした半導体装置である。
【0019】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下とした半導体装置である。
【0020】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記周辺MOSトランジスタのゲート電極の少なくとも一つは、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層が、前記ゲート電極と前記ゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上に接続され、前記サイドウォール絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜底部の深さ寸法よりも短く形成された半導体装置である。
【0021】
本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、周辺MOSトランジスタ領域の不純物拡散領域とゲート電極上とを覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層もしくはその下層、または前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に第2エッチングストッパ層が形成され、前記第2エッチングストッパ層を貫通して前記DRAMメモリセルのビット線に接続される電極層は、少なくとも一つは素子分離絶縁膜上に配置されていて、前記電極層の底部の前記素子分離絶縁膜表面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜の厚さ寸法もより短く形成された半導体装置である。
【0022】
さらに、本発明の他の半導体装置は、前記第2エッチングストッパ層を貫通して前記DRAMメモリセルのビット線に接続される電極層は、少なくとも一つは不純物拡散領域上に配置され、前記不純物拡散領域上に配置された前記電極層のうち前記第1エッチングストッパ層を貫通して前記不純物拡散領域に達した電極層の底部の前記不純物拡散領域表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散領域の接合深さ寸法より短く形成された半導体装置である。また、前記電極層が接続される前記不純物拡散層の電位と前記DRAMメモリセルのビット線の電位とは同電位を有している。
【0023】
本発明の半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと前記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、前記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成する工程と、前記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、前記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、前記第2エッチングストッパ層上に前記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、前記開口部の少なくとも一つを、前記不純物拡散層と前記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ前記開口部の底部の前記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、(c)前記不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成するか、もしくは、(d)前記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法よりも小さく形成する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0024】
さらに、本発明の他の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と前記周辺MOSトランジスタのゲート電極を形成する工程と、前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と前記周辺MOSトランジスタのゲート電極を覆ってサイドウォール形成層となる絶縁膜を形成し、前記周辺MOSトランジスタ形成領域のみ前記サイドウォール形成層を異方性エッチングして周辺MOSトランジスタのゲート側壁にサイドウォールを形成し、かつ前記DRAMメモリセル形成領域には前記サイドウォール形成層を残す工程と、前記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、前記サイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下の膜厚で形成する工程と、前記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、前記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、前記第2エッチングストッパ層上に前記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0025】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、前記サイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が前記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下の膜厚で形成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0026】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記開口部の少なくとも一つを、前記ゲート電極と前記サイドウォール絶縁膜の境界上に形成し、かつ前記サイドウォール絶縁膜上に形成された開口部の底部の前記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜の深さ寸法よりも小さく形成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0027】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第2エッチングストッパ層上に前記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上でかつ前記周辺MOSトランジスタのゲート電極に第1の開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第1の開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第1の開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記キャパシタ上に形成した絶縁膜を該絶縁膜上でかつ前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散領域上に第2の開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第2の開口部において前記第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに前記エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記第2の開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記第1の開口部内および第2の開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0028】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第2エッチングストッパ層上に等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を形成する工程と、前記等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜に選択的に開口部を形成して、ガイド開口部内に前記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極を形成する工程と、前記第2のエッチングストッパ層を等方性エッチングのストッパとして前記等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を除去する工程と、記キャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成する工程と、前記キャパシタ上部電極上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0029】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記第2エッチングストッパ層の前記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、前記開口部側壁にサイドウォールを形成し、該開口部よりもコンタクトホール計の小さいエッチング・マスクを形成し、前記DRAMメモリセルも不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、前記開口部を介して電極DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続されるDRAMキャパシタを形成する工程と、前記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第2エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0030】
さらに、本発明の他の製造方法は、前記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成し、前記キャパシタ上部電極のエッチング加工時に前記第2エッチングストッパ層の少なくとも一部を除去する工程と、前記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極上に第3エッチングストッパ層を形成する工程と、前記第3のエッチングストッパ層上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、前記第3エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において第3エッチングストッパ層と前記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、前記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、前記開口部において前記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、前記開口部内に電極層を形成する工程と、前記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。
【0031】
〔作用〕DRAMセルとロジックを混載した半導体装置(LSIデバイス)とその製造方法において、DRAMセルの上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトをDRAMメモリセルのキャパシタ形成層下に形成した第2エッチングストッパ層で一旦止め、かつ、不純物拡散層とゲート電極上に形成した第1エッチングストッパ層でエッチングを止めることにより半導体基板のオーバエッチングを抑制して接合リークを抑える。
【0032】
DRAMセルの上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトをDRAMメモリセルのキャパシタ形成層下に形成した第2のエッチングストッパ層で一旦止める。これにより、層間絶縁膜の膜厚ばらつきを一旦リセットできる。残りの層間絶縁膜の膜厚がより均一で、かつ、薄くなるので不純物拡散層とゲート電極上に形成した第1エッチングストッパ層は第2エッチングストッパ層よりもより薄く形成できる。したがって、第1エッチングストッパ層を形成するDRAMセルの埋め込みにおいて、DRAMセルで特にワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止できる。
【0033】
DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセルのキャパシタと基板とを接続するコンタクトを形成する際のエッチング・マスクと兼用することが可能である。さらにDRAMセル下のエッチングストッパはシリンダー型キャパシタ形成時のエッチングストッパとも兼用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図である。
【図2】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図である。
【図3】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図および平面レイアウト図である。
【図4】本発明に係る一実施の形態の要部を示す概略構成断面図および平面レイアウト図である。
【図5】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程1)である。
【図6】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程2)である。
【図7】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程3)である。
【図8】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程4)である。
【図9】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程5)である。
【図10】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程6)である。
【図11】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程7)である。
【図12】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程8)である。
【図13】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程9)である。
【図14】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程10)である。
【図15】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程11)である。
【図16】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程12)である。
【図17】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程13)である。
【図18】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程14)である。
【図19】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程15)である。
【図20】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程16)である。
【図21】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程17)である。
【図22】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程18)である。
【図23】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程19)である。
【図24】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程20)である。
【図25】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程21)である。
【図26】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程22)である。
【図27】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程23)である。
【図28】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程24)である。
【図29】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程25)である。
【図30】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程26)である。
【図31】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程27)である。
【図32】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程28)である。
【図33】本発明の一実施の形態に基づく工程途中の装置断面図(工程29)である。
【図34】メモリセルワードトランジスタ間隔と、ボイド発生起因のコンタクト不良発生率およびエッチングストッパ膜厚不足による接合リークによる不良発生率との関係を示す図である。
【図35】本発明の構成において、不純物拡散層の少なくとも一つが、電極層が不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続された場合の接合リーク低減効果を示す図である。
【図36】本発明の構成において、エッチングストッパ層を貫通する電極層がゲート電極とゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上に接続された場合の素子分離絶縁膜掘れ量低減効果を示す図である。
【図37】従来技術の問題点の説明図である。
【図38】従来技術の問題点の説明図である。
【図39】従来技術の問題点の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図1ないし図3はよって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図1では周辺MOSトランジスタの要部の概略構成断面図を示す。
【0036】
図1に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された素子形成領域にDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタが形成されている。上記周辺MOSトランジスタ領域のゲート電極111上と不純物拡散領域113とを覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0037】
上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層113は、第2エッチングストッパ層122と第1エッチングストッパ層121を貫通する電極層131により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層(図示せず)と接続されている。図示はしないが、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極は、第2エッチングストッパ層122と第1エッチングストッパ層121を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続されている。
【0038】
上記不純物拡散層の少なくとも一つの不純物拡散層113は、電極層131が該不純物拡散層113と素子分離絶縁膜102の境界上に接続されている。その素子分離絶縁膜102上に形成された電極層131の底部の不純物拡散層113表面からの深さ寸法tS は、不純物拡散層113の接合深さ寸法tJ もより短く形成されている。
【0039】
上記第1エッチングストッパ層121は上記不純物拡散層113よりも薄く形成されるものであるから、素子分離絶縁膜102上に形成された電極層131の底部の不純物拡散層113表面からの深さ寸法tS は、第1エッチングストッパ層121の厚さt1 もより短く形成されてもよい。
【0040】
次に、本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図2よって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図2では周辺MOSトランジスタの要部の概略構成断面図を示す。
【0041】
図2に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された素子形成領域にDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタが形成されている。上記周辺MOSトランジスタ領域のゲート電極111上、このゲート電極111の側壁に形成されたサイドウォール115上、不純物拡散領域(図示せず)上等を覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0042】
上記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ(図示せず)上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層121が積層されて形成されている。上記周辺MOSトランジスタのゲート電極の少なくとも一つのゲート電極111は、電極層131が該ゲート電極111と上記サイドウォール形成層からなるサイドウォール絶縁膜115の境界上に接続されている。そのサイドウォール絶縁膜115上に形成された電極層131の底部の素子分離絶縁膜102上面からの深さ寸法tS は、素子分離絶縁膜102底部の深さ寸法tL もより短く形成されている。
【0043】
上記図1、図2によって説明した半導体装置では、金属配線層から半導体基板101上に形成された不純物拡散層113、ゲート電極111等に接続するコンタクトを第2エッチングストッパ層122で一旦止め、かつ、不純物拡散層113、ゲート電極111等を覆う第1エッチングストッパ層121でエッチングを止めることにより形成することが可能となるので、半導体基板101のオーバエッチングが抑制されて接合リークが抑えられた構造となる。
【0044】
また、上記各半導体装置においては、上記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と上記第1エッチングストッパ層121の積層膜の膜厚は、上記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下、好ましくは、1/4以上かつ1/3以下としてある。
【0045】
上記説明したように、第2エッチングストッパ層122が形成されていることから、DRAMセルの上層に形成した金属配線層から半導体基板上に形成された不純物拡散層とゲート電極に接続するコンタクトを形成する際にエッチングが第2エッチングストッパ層で一旦止まる。これにより、層間絶縁膜の膜厚ばらつきを一旦リセットできる。残りの層間絶縁膜の膜厚がより均一で、かつ、薄くなるので第1エッチングストッパ層121は第2エッチングストッパ層122よりもより薄く形成できる。したがって、第1エッチングストッパ層121を形成するDRAMセルの埋め込みにおいて、DRAMメモリセルで特にワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止できる。
【0046】
また、DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセルのキャパシタと半導体基板101とを接続するコンタクトを形成する際のエッチング・マスクと兼用することが可能である。さらにDRAMセル下のエッチングストッパはシリンダー型キャパシタ形成時のエッチングストッパとも兼用が可能である。
【0047】
さらに、上記DRAMメモリセル領域の第1エッチングストッパ層121上には熱処理により流動可能な酸化膜を層間絶縁膜として形成することにより、特にワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止できる。
【0048】
次に、本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図3よって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図3ではDRAMメモリセルビットコンタクトの要部を示し、(A)図に概略構成断面図を示し、(B)図に平面レイアウト図を示す。
【0049】
図3に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された素子形成領域にDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタが形成されている。上記周辺MOSトランジスタ上を覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセル領域にはビット線141が形成されている。さらにDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0050】
さらに、第2エッチングストッパ層122を貫通して上記DRAMメモリセル領域のビット線141に接続される電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置されている。この電極層131は、本来、設計通りに形成されるならば、ビット線141上にのみ形成される。しかしながら、露光時の合わせずれ、加工誤差等により、図示されているように、ビット線141上よりはみ出して電極層131が接続される場合がある。このような構成であってもコンタクトが取れるような構成では、上記説明したように電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置され、この電極層131の底部の素子分離絶縁膜102上面からの深さ寸法tSは、素子分離絶縁膜102底部の深さ寸法tL もより短く形成されている。
【0051】
次に、本発明の半導体装置に係る実施の形態の一例を、図4よって説明する。本発明の半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、図4ではDRAMメモリセルビットコンタクトの要部を示し、(A)図に概略構成断面図を示し、(B)図に平面レイアウト図を示す。
【0052】
図4に示すように、半導体基板101には素子分離絶縁膜102によって分離された不純物拡散領域105が形成されている。上記周辺MOSトランジスタ上を覆うように絶縁膜からなる第1エッチングストッパ層121が形成されている。この第1のエッチングストッパ層121は例えばシリコン窒化膜からなる。また、DRAMメモリセル領域にはビット線141が形成されている。さらにDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層には第2エッチングストッパ層122が、例えばシリコン窒化膜で形成されている。上記第2エッチングストッパ層122は、図示はしないが、DRAMメモリセルのキャパシタ部の下層、またはDRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に形成してもよい。なお、上記DRAMメモリセルや上記周辺MOSトランジスタの各層間には層間絶縁膜103が形成されている。
【0053】
さらに、第2エッチングストッパ層122を貫通して上記DRAMメモリセル領域のビット線141に接続される電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置されている。この電極層131は、本来、設計通りに形成されるならば、ビット線141上にのみ形成される。しかしながら、露光時の合わせずれ、加工誤差等により、図示されているように、ビット線141上よりはみ出して電極層131が接続される場合がある。このような構成であってもコンタクトが取れるような構成とするには、電極層131が上記ビット線141と同電位の不純物拡散領域105上に配置され、この電極層131の底部の不純物拡散領域105上面からの深さ寸法tS は、不純物拡散領域105の接合深さ寸法tJ より短く形成されている。
【0054】
上記図3、図4によって説明した半導体装置では、ビットコンタクトを第2エッチングストッパ層122で一旦止め、かつ、ビット線141をはみ出して形成された場合であっても、第1エッチングストッパ層121でエッチングを止めることが可能となるので、半導体基板101のオーバエッチングが抑制されて接合リークが抑えられた構造となる。
【0055】
また、図3によって示した半導体装置では、電極層131が上記ビット線141と同電位の不純物拡散領域105上に配置され、この電極層131の底部の不純物拡散領域105上面からの深さ寸法tS は、不純物拡散領域105の接合深さ寸法tJ より短く形成されていることから、半導体基板101までビットコンタクトが突き抜けて形成されることはなく、したがって、電極層131は少なくとも不純物拡散領域105中で止まった状態で形成される。しかも、不純物拡散領域105はビット線141と同電位となっていることから、たとえビットコンタクトが不純物拡散総理105に接続されても、電気的影響はない。
【0056】
また、図4によって示した半導体装置では、電極層131が素子分離絶縁膜102上に配置され、この電極層131の底部の素子分離絶縁膜102上面からの深さ寸法tS は、素子分離絶縁膜102底部の深さ寸法tL もより短く形成されていることから、半導体基板101までビットコンタクトが突き抜けて形成されることはなく、したがって、電極層131は少なくとも素子分離絶縁膜102中で止まった状態で形成される。
【0057】
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る実施の形態の一例を以下に説明する。図5ないし図33は、本発明の一実施態様に基づく工程途中の装置断面図であり、図5から順に工程(1)から工程(29)まで製造途中の断面を模式的に表す。
【0058】
図5に示すように、P型のシリコン基板1に例えば50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)のシリコン酸化膜2を形成した後、CVD(化学的気相成長)法を用いてシリコン窒化膜3を例えば100nm〜200nm(ここでは一例として150nm)の膜厚で重ねて形成する。シリコン酸化膜2はシリコン窒化膜3とシリコン基板1の間の応力を緩和するために形成する。シリコン窒化膜3のMOSトランジスタ等の素子形成領域上に選択的にフォトレジスト・パターン(図示せず)を形成する。シリコン窒化膜3、シリコン酸化膜2、シリコン基板1を順次エッチングして半導体素子分離領域となる溝部4を形成する。溝部4の深さは例えば250nm〜500nm(ここでは一例として350nm)の深さに設定する。
【0059】
図6に示すように、溝部4としシリコン窒化膜3を覆って、例えばHDP(高密度プラズマ)CVD(化学的気相成長)法によるシリコン酸化膜5を例えば500nm〜1000nm(ここでは一例として750nm)の膜厚で形成する。シリコン酸化膜5形成前に応力緩和を目的とした例えば50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)程度のシリコン酸化膜(図示せず)を熱酸化法により形成してもよい。
【0060】
図7に示すように、CMP(化学的機械研磨)を用いて、素子分離領域となる溝部に埋め込んだシリコン酸化膜5を研磨して平坦化する。研磨後、シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜2をエッチング除去する。本実施態様では、素子分離領域を溝部への埋め込み法で形成したが、従来から用いられているLOCOS法(選択酸化法)を用いてもよい。
【0061】
図8に示すように、例えば50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)のシリコン酸化膜を酸化法により形成(図示せず)する。このシリコン酸化膜はいわゆる犠牲酸化膜として形成されるもので、この後、図8に示すイオン注入が実施された後に全て除去される。P型半導体基板1のDRAMメモリセル形成領域にN型不純物として例えばリンを高エネルギーで注入して、Nウエル領域6を形成し、そのNウエル領域6の内側にボロンをイオン注入してPウエル領域7を形成する。同時に、メモリセルの周辺に設けられるもので、メモリ機能と接続するロジック回路として機能する周辺MOS形成領域にもNウエル領域とPウエル領域を形成する。さらにNチャネルMOSトランジスタ、PチャネルMOSトランジスタ、DRAMメモリセルのワード・トランジスタのしきい値電圧を決定するイオン注入を行う。
【0062】
図9に示すように、50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)のシリコン酸化膜(犠牲酸化膜)を除去した後、ゲート酸化膜を2〜10nmの厚さで形成する。このときトランジスタの用途に合わせてゲート酸化膜の膜厚を作り分ける。例えば、高電流駆動能力かつ低オフ電流が要求される周辺MOSトランジスタ形成領域では2nm〜5nm(ここでは一例として3nm)の薄膜ゲート酸化膜を形成する。一方、高電圧動作を要求される周辺MOSトランジスタ形成領域では5nm〜10nm(ここでは一例として6nm)の厚膜ゲート酸化膜を形成する。DRAMメモリセルのワード・トランジスタはセルのデータ保持能力に合わせたゲート酸化膜を設定することができる。このゲート酸化膜の作り分けは、より厚いゲート酸化膜を全面に形成した後に、薄いゲート酸化膜を形成する領域のゲート酸化膜を選択的にエッチング除去して再度酸化することにより形成できる。
【0063】
ゲート電極としてポリシリコン層やアモルファス・シリコン層を50nm〜150nm(ここでは一例として100nm)の膜厚でCVD法やスパッタリングで形成する。この際、NチャネルMOSトランジスタ、PチャネルMOSトランジスタをいずれも表面チャネルのMOSで形成するデュアル・ゲート構造を採用する場合は、NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはN型の不純物として例えばリンをイオン注入し、PチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えばボロンをイオン注入する。ポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層上に高融点金属シリサイド層である例えばタングステン・シリサイド層を50nm〜150nm(ここでは一例として100nm)の膜厚でCVD法やスパッタリングで形成する。
【0064】
次にDRAMメモリセルの自己整合的コンタクトを形成する際のオフセット膜となる例えばシリコン窒化膜またはシリコン酸化膜を100nm〜200nm(ここでは一例として150nm)の膜厚でCVD法により形成する。ゲート電極パターンを形成するためのフォトレジスト・パターンを形成後、異方性エッチングによりオフセット膜と高融点金属シリサイド層とポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を順次エッチングしてゲート電極8パターンを形成する。
【0065】
図10に示すように、周辺MOSトランジスタ形成領域にLDD(ライトリー・ドープト・ドレイン)不純物拡散層9を形成する。NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはN型の不純物例えば砒素をイオン注入し、PチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えばボロン(BF2+)をイオン注入する。チャネル領域とLDD不純物拡散層9の間にポケット・イオン注入を行うことにより短チャネル効果を抑制することができる。例えば、NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはP型の不純物例えばボロンをイオン注入し、PチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えば砒素をイオン注入する。
【0066】
図11に示すように、一旦基板の全面にシリコン窒化膜を例えば40nm〜100nm(ここでは一例として60nm)の厚さに形成する。次に、周辺MOSトランジスタ形成領域にのみ開口部が形成されたフォトレジスト・パターン(図示せず)を形成する。次に、全面に異方性エッチングを行って不要なシリコン窒化膜を除去し、周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極側壁にシリコン窒化膜のサイドウォール層10を形成する。
【0067】
図12に示すように、周辺MOSトランジスタ形成領域にソース・ドレイン不純物拡散層11を形成する。NチャネルMOSトランジスタ形成領域にはN型の不純物例えば砒素をイオン注入し、pチャネルMOSトランジスタ形成領域には例えばボロンをイオン注入する。DRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタとして例えばNチャネルMOSトランジスタを形成するためにN型の不純物例えばリンをイオン注入する。次に、シリコン基板上にコバルト層とチタン窒化膜を順次スパッタリングにより形成し、熱処理により、自己整合的にサイドウォール・シリコン窒化膜開口部にコバルト・シリサイド層12を形成する。サイドウォール・シリコン窒化膜上とオフセット膜上の未反応のコバルト層(図示せず)を除去する。
【0068】
図13に示すように、全面に第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜(図示せず)を10nm〜50nm(ここでは一例として20nm)20nmの厚さに形成する。このときのシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成した20nm〜100nm(ここでは一例として80nm)シリコン窒化膜サイドウォール層の積層膜厚合計は、30nm〜150nm(ここでは一例として100nm)になる。第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計をDRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間距離である120nm〜450nmの1/4以上1/2以下、さらに効果を上げるためには1/4以上1/3以下にすることが望ましい。第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計をDRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間距離の1/4以上1/2以下、さらに効果を上げるためには1/4以上1/3以下にすることによる効果を図34に示す。
【0069】
図34に示すように、DRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間距離に対する、第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計の割合を横軸に示し、縦軸にDRAMメモリセル形成領域のワード・トランジスタ間の埋め込み平坦化膜に発生するボイドによるコンタクト不良発生率と第1エッチングストッパ層の膜厚不足による接合リークによる不良発生率、通常、不良発生率は第1エッチングストッパ層の膜厚の絶対量で決まる。しかし、本発明で定義しているのは、第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン地下膜の積層膜厚合計であるので、ワード・トランジスタ間距離である120nm〜450nmに対しては、その1/4以上が必要という相関関係が見られる。
【0070】
図14に示すように、第1エッチングストッパ層上に500nm〜1000nm(ここでは一例として1000nm)程度の第1の層間絶縁膜13となるBPSG(ホウ素リンシリケートガラス)層をCVD法により形成し、前記第1の層間絶縁膜に650℃〜800℃(ここでは一例として700℃)の熱処理を加えてリフローすることにより平坦化する。このときDRAMメモリセル形成領域に形成した第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚合計は最適な膜厚に設定されているので、前記第1の層間絶縁膜13であるBPSG膜の平坦化においてボイドが発生することは無い。
【0071】
この第1の層間絶縁膜はHDP(高密度プラズマ)CVD膜でもSOG(スピン・オン・グラス;塗布シリコン酸化膜)でも実施可能である。次にCMP(化学的機械研磨)により第1の層間絶縁膜13であるBPSG層を200nm〜900nm(ここでは一例として400nm)の厚さ分だけ研磨してさらに平坦化する。このときの平坦化は全面エッチバック等の技術を用いてもよい。
【0072】
図15に示すように、DRAMメモリセル形成領域の第1の層間絶縁膜13に選択的にフォトレジスト開口パターンを形成し、第1エッチングストッパ層となるシリコン窒化膜と下層のサイドウォールを形成したシリコン窒化膜の積層膜厚と選択比の取れるエッチングで一旦エッチングを止め、続いてシリコン窒化膜の積層膜をエッチングしてDRAMメモリセルのワード線間に自己整合的にコンタクトホール14を形成する。この工程は、従来から一般的に用いられている自己整合コンタクト技術を用いて行う。
【0073】
コンタクトホール14内にポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成して、CMPによりコンタクトホール内のみに第1のシリコン電極層15を残す。本実施の形態では、CMPによる形成方法を用いたが、選択成長技術やエッチバックを用いてコンタクトホール14内に第1のシリコン電極層15を残してもよい。第1のシリコン電極層15に不純物を導入する方法は、第1のシリコン電極層15のCVDと同時に導入しても、CVD後のイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、DRAMメモリセルのNチャネルMOSで形成されるワード・トランジスタの不純物拡散層と接続する第1のシリコン電極層15を形成するのでN型の不純物であるリンを第1のシリコン電極層15に導入する。
【0074】
図16に示すように、シリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜16を50nm〜200nm(ここでは一例として100nm)の膜厚で形成したのち、DRAMメモリセル形成領域に形成した第1のシリコン電極層のうちビットコンタクトに相当する第1のシリコン電極層の上に選択的に開口部を形成し、開口部を介して第1のシリコン電極層と接続されるビット線17を形成する。本実施の形態ではビット線17として50nm〜200nm(ここでは一例として150nm)の膜厚のタングステンおよび膜厚50nmのTiNバリアメタルの積層配線を用いたが、他の高融点金属や高融点金属シリサイド層とポリシリコンを積層させたポリサイド構造の配線を用いてもよい。また、ビット線は公知技術であるトリミング技術を用いてフォトリソグラフィーの解像限界以下の線幅に形成してもよい。
【0075】
図17に示すように、シリコン酸化膜からなる第3の層間絶縁膜18を500nm〜1500nm(ここでは一例として1000nm)の膜厚で形成した後、CMP、全面エッチバック等の技術を用いて平坦化する。次に第2エッチングストッパ層19となるシリコン窒化膜を50nm〜500nm(ここでは一例として300nm)の膜厚で形成する。このとき第2エッチングストッパ層19は下層に形成した第1エッチングストッパ層よりも厚く形成できる。
【0076】
DRAMメモリセル形成領域に形成した第1のシリコン電極層のうちキャパシタ電極に接続する第1のシリコン電極層の上におけるシリコン窒化膜に、開口部を選択的に形成する。開口部を覆って第4層間絶縁膜と第2エッチングストッパ層とエッチング選択比の取れる材料例えばポリシリコン層やアモルファス・シリコン層を50nm〜200nm(ここでは一例として80nm)の膜厚で全面に形成する。ポリシリコン層やアモルファス・シリコン層を異方性エッチングして第2のエッチングストッパ層の開口部側壁にポリシリコン層やアモルファス・シリコン層からなるサイドウォール・エッチング・マスク層を形成する。
【0077】
図18に示すように、第2エッチングストッパ層19とサイドウォール・エッチング・マスク層21をエッチング・マスクとして第3の層間絶縁膜18をエッチングして、DRAMメモリセル形成領域に形成した第1のシリコン電極層15のうちキャパシタ電極に接続する第1のシリコン電極15にコンタクトホール20を形成する。このとき形成されるコンタクトホール20は、第2エッチングストッパ層19とその開口部に自己整合的に形成されたサイドウォール・エッチング・マスク層21を用いてエッチング形成されるので、リソグラフィー技術の限界を超えたコンタクト径のコンタクトホールが形成可能となる。それによって、上述したトリミングを利用したビット線形成技術を用いても、コンタクトがビット線より落ちることなく、またコンタクトホール20とビット線との耐圧が確保しやすくなる。
【0078】
図19に示すように、コンタクトホール20内にポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成して、CMPによりコンタクトホール20内のみに第2のシリコン電極層22を残す。本実施の形態では、CMPによる形成方法を用いたが、選択成長技術やエッチバックを用いてコンタクトホール20内に第2のシリコン電極層22を残してもよい。第2のシリコン電極層22に不純物を導入する方法は、第2のシリコン電極層22のCVDと同時に導入しても、CVD後にイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、DRAMメモリセルのNチャネルMOSで形成されるワード・トランジスタの不純物拡散層と接続する第1のシリコン電極層15上に第2のシリコン電極層22を形成するのでN型の不純物であるリンを第2のシリコン電極層22に導入する。
【0079】
図20に示すように、第2エッチングストッパ層19上に第2エッチングストッパ層19と第1のシリコン電極層22とエッチング選択比の取れるBPSG等の絶縁膜23を500nm〜1500nm(ここでは一例として1000nm)の膜厚で形成し、第2のシリコン電極層22上に開口部25を形成する。
【0080】
図21に示すように、開口部にポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成して、CMPによりコンタクトホール(開口部)25内のみにキャパシタ下部電極となる第3のシリコン電極層24を残す。本実施の形態では、CMPによる形成方法を用いたが、反応性イオンエッチング(RIE)等のエッチバックを用いてコンタクトホール25内のみに第3のシリコン電極層24を残すことでもよい。第3のシリコン電極層24に不純物を導入する方法は、第3のシリコン電極層24のCVDと同時に導入しても、CVD後にイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、N型の不純物であるリンを第3のシリコン電極層24に導入する。
【0081】
図22に示すように、第2エッチバックストッパ層19と選択比の取れる等方性エッチングである例えばフッ酸を用いたウエット・エッチングにより、BPSG等の絶縁膜23を除去し、キャパシタ下部電極となる第3のシリコン電極層24が直立した構造を形成する。
【0082】
図23に示すように、誘電体膜26としてONO膜(シリコン酸化膜−シリコン窒化膜−シリコン酸化膜)を3nm〜10nm(ここでは一例として5nm)の膜厚に形成する。さらにポリシリコン層またはアモルファス・シリコン層を形成してキャパシタ上部電極となる第4のシリコン電極層27を形成する。第4のシリコン電極層27に不純物を導入する方法は、第4のシリコン電極層27のCVDと同時に導入しても、CVD後にイオン注入により導入してもよい。本実施の形態では、N型の不純物であるリンを第4のシリコン電極層27に導入する。
【0083】
本実施の形態では、キャパシタ電極としてシリコン電極を用いたが、金属電極を用いてもよい。さらに本実施の形態ではキャパシタ誘電体膜26としてONO膜を用いたが、タンタル酸化膜やBST等の強誘電体膜を用いてもよい。さらに、本発明の実施の形態では、シリンダー構造のキャパシタを形成したが、単純な積層型キャパシタやフィン構造のキャパシタ電極でも適用可能である。第2エッチングストッパ層と選択比の取れる等方性エッチングで第3のシリコン電極層24下におけるBPSG等の絶縁膜23を除去する際と、第4のシリコン電極層27パターンをエッチング形成する際に、第2のエッチングストッパ層19がエッチングされて膜厚が減少する。このときの膜減り量のコントロールが困難な場合には、第4のシリコン電極層27パターンをエッチング形成する際に第2エッチングストッパ層19の全膜厚の一部または全部をエッチング除去して、新たに第3エッチングストッパ層を形成する製造方法を他の本発明による半導体装置の製造方法とする。
【0084】
第24図に示すように、シリコン酸化膜からなる第4の層間絶縁膜28を500nm〜2500nm(ここでは一例として1500nm)の膜厚で形成したのち、CMPやエッチバック等の技術を用いてキャパシタ上に第4の層間絶縁膜が100nm〜1000nm(ここでは一例として1000nm)の厚さが残るように平坦化する。
【0085】
図25に示すように、第4の層間絶縁膜28上に選択的にフォトレジスト開口パターン29を形成する。
【0086】
本実施の形態では周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極配線上へのコンタクトホール30をまず開口する。第4の層間絶縁膜28をエッチングするこのとき第2エッチングストッパ層19と選択比の取れるエッチング条件により、第4の層間絶縁膜28を除去後、第2エッチングストッパ層19上でエッチングを一旦止める。
【0087】
図26に示すように、第2エッチングストッパ層19をエッチングして、さらに第3の層間絶縁膜18と第2の層間絶縁膜16と第1の層間絶縁膜13を順次エッチングする。このとき第1エッチングストッパ層と選択比の取れるエッチング条件により、第1の層間絶縁膜13を除去した後、第1エッチングストッパ層上でエッチングを一旦止める。
【0088】
図27に示すように、第1エッチングストッパ層13をエッチングして、次に周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極8のオフセット膜(例えばシリコン窒化膜またはシリコン酸化膜)をエッチング除去して、ゲート電極8上にコンタクトホール30を形成する。
【0089】
図36に示すように、本図は、本発明の構成において、エッチングストッパ層を貫通するコンタクト窓30内に形成される電極層(図示せず)がゲート電極8とゲート電極8の側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上に接続された場合の素子分離絶縁膜5の掘れ量低減効果を示す図であり、図中tS は素子分離絶縁膜5上に形成された電極底部の深さ寸法、tL は素子分離絶縁膜5底部の深さ寸法である。
【0090】
図28に示すように、第4の層間絶縁膜28条に選択的にフォトレジスト開口パターン31を形成する。
【0091】
本実施の形態では、周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極8配線層上へのコンタクト30に続いて、周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層上にコンタクトホール32を開口する。この時、ゲート電極8上に形成したコンタクトホール30上はフォトレジスト31で埋め込まれる。第4の層間絶縁膜28をエッチングするとき第2エッチングストッパ層19と選択比の取れるエッチング条件により、第4の層間絶縁膜28を除去後、第2エッチングストッパ19層上でエッチングを一旦止める。
【0092】
図29に示すように、第2エッチングストッパ層19をエッチングして、さらに第3の層間絶縁膜18と第2の層間絶縁膜16と第1の層間絶縁膜13を順次エッチングする。このとき第1エッチングストッパ層と選択比の取れるエッチング条件により、第1の層間絶縁膜13を除去した後、第1エッチングストッパ層上でエッチングを一旦止める。
【0093】
図30に示すように、第1エッチングストッパ層をエッチングして、周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層上にコンタクトホール32を形成する。
【0094】
図31に示すように、コンタクトホール32内に、例えば10nm〜100nm(ここでは一例として20nm)の厚さのチタン層と、例えば10nm〜50nm(ここでは一例として20nm)20nmの厚さのバリアメタルとなる窒化チタン膜をスパッタリングまたはCVD法により形成する。次に、第1の金属電極となるタングステン層33を例えば100nm〜500nm(ここでは一例として300nm)の膜厚に、スパッタリングまたはCVD法により形成する。次いでCMPもしくは全面エッチバックによりコンタクトホール32内にのみ第1の金属電極33を残すように他の領域から第1の金属電極33を除去する。第1の金属電極33は、選択CVD法等の技術を用いて、コンタクトホール32内に当初より選択形成すれば、エッチバックやCMPの工程が省ける。
【0095】
図32に示すように、第1の金属電極33と電気的に接続される、第1層目金属配線層34を形成する。第1層目金属配線層34は、例えば、3nm〜50nmの厚さのチタン層、10nm〜50nm(ここでは一例として10nm)の厚さのバリアメタルとなるチタン窒化膜、200nm〜800nm(ここでは一例として400nm)の厚さの銅を含有するアルミニウム配線層、3nm〜10nm(ここでは一例として5nm)の厚さのチタン層、10nm〜100nm(ここでは一例として70nmの厚さのチタン窒化膜を、スパッタリングもしくはCVD法によって形成する。銅を含有するアルミニウム配線層は、アルミニウム配線や銅配線などの他の材料でもよい。第1層目金属配線層34上に第5の層間絶縁膜35となるシリコン酸化膜を500nm〜2000nm(ここでは一例として2000nm)の膜厚で形成した後、CMP等を用いて行うエッチバックを用いて平坦化する。
【0096】
図33は図32に対応する工程に続く工程での装置断面を示している。図33に示すように、第1の金属電極33と第1層目金属配線層34と第5の層間絶縁膜35の形成と同様にして、第2の金属電極36と第2層目金属配線層37と第6の層間絶縁膜38、第3の金属電極39と第3層目金属配線層40と第7の層間絶縁膜41、第4の金属電極42と第4層目金属配線層43と第8の層間絶縁膜44を順次形成する。オーバーコート膜45としてシリコン窒化膜を例えば500nm〜1500nm(ここでは一例として700nm)の厚さに形成した後、第4層目金属配線層43でパッドとなる部分に開口部(図示せず)を選択的に形成する。
【0097】
本実施の形態では、周辺MOSトランジスタ形成領域のゲート電極層上へのコンタクトホールと不純物拡散層上にコンタクトホールを別々に開口する方法を説明したが、同時に一括して開口することも可能である。別々に開口する場合、その開口順序は、不純物拡散層上から先に開口し、続いてゲート電極配線上に開口することも可能である。
【0098】
本発明の実施の形態によれば、図35に示すように、金属配線層と接続される電極層が埋め込まれる開口部は、例えば不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に形成されても、第2エッチングストッパ層と第1エッチングストッパ層とによりエッチングが制御(一旦停止)されているので、素子分離絶縁膜の掘れ量tSが不純物拡散層の接合深さ寸法tJ より大きくなることはない。このため、接合リークの低減化が可能となる。また、第1エッチングストッパ層の膜厚t1 はDRAMメモリセルの埋め込みが可能な、必要最小限の膜厚に設定しており、第1エッチングストッパ層のエッチング時におけるオーバエッチング量に相当する素子分離絶縁膜の掘れ量tS よりも第1エッチングストッパ層の膜厚寸法t1 は大きくなる。
【0099】
比較例として、本発明の構造と方法を採用していない例を図37によって説明する。図37に示すように、素子分離絶縁膜の掘れ量tS が不純物拡散層の接合深さ寸法tJ より大きくなると、金属配線層と接続される電極層を介して不純物拡散層とウエル領域がショートする。
【0100】
本発明の実施の形態によれば、図36に示すように、金属配線層と接続される電極層が埋め込まれる開口部は、例えばゲート電極層とサイドウォール絶縁膜の境界上に形成されても、第2エッチングストッパ層と第1エッチングストッパ層とによりエッチングが制御されているので、素子分離絶縁膜の掘れ量tS が素子分離絶縁膜の深さ寸法tL より大きくなることはない。
【0101】
比較例として、本発明の構造と方法を採用していない例を図38によって説明する。図38に示すように、素子分離絶縁膜の掘れ量tS が素子分離絶縁膜の深さ寸法tL より大きくなると、金属配線層と接続される電極層を介してゲート電極とウエル領域がショートする。
【0102】
以上が、一実施の形態に基づく本発明の説明であるが、これに限らず本発明には種々の変形が可能である。例えば、周辺MOSトランジスタとしては、メモリセルの周辺に設けメモリ機能と接続するロジック回路を構成するMOSトランジスタをレイアウトとして取り上げて説明したが、このようなものだけにとどまらず、メモリセル以外におけるDRAM自体の機能の一部を成すMOSトランジスタや、SRAMセルを構成するMOSトランジスタ等、DRAMメモリ部分とは異なり構成要素の標高が比較的低いMOSトランジスタであれば何でも同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、第2エッチバックストッパ膜の形成位置としては、(1)ワード線の直上に設けられる層間絶縁膜とビット線部分に設けられる層間絶縁膜との間に設ける方法、(2)キャパシタ形成前(ビット線部分に設けられる層間絶縁膜の上)に設ける方法、(3)キャパシタ形成後(ビット線部分に設けられる層間絶縁膜の上)に設ける方法による三ヶ所いずれでもよい。
【0104】
また、上記の実施の形態において、近接するメモリセルトランジスタのゲート(ワード線)相互間のボイドを埋めることを例示して説明しているが、本発明はワード線以外のゲート電極、配線層等同様に異方性エッチバックにてパターニングされる各種パターンの相互間にできる凹部を埋めるのに好ましく用いることができ、適用できるものはワード線間だけにとどまらない。
【0105】
また、エッチバックストッパの材料としては、シリコン窒化膜を用いる以外にも、適宜、層間絶縁膜の種類と開口時に用いるエッチャントガスの種類とを検討して用いることができるが、一般的には絶縁膜を用いるべきであろう。導電膜を用いた場合には、エッチングストッパ膜として用済み後の除去が必須となるが、その除去が容易ではなく、仮に異方性エッチング等で除去しようとしても段差下や側壁の脇などにどうしても除去されずに残ることがあり、後の工程で残余の導電膜がショートを起こす原因を作る場合がある。また絶縁膜材料からエッチングストッパとして用いることができるものを選択するにも、微細化した最近の半導体装置内部に用いるには、高速性能を損なわないように、また配線間容量を下げられるように、比誘電率が低い材料からの選択が好ましい。
【0106】
次に、以下に、上記説明した実施の形態の他に、本発明の主要な実施の形態についてまとめておく。
【0107】
(1)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そして上記不純物拡散層の少なくとも一つは、上記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、素子分離絶縁膜上に形成された電極層の底部の不純物拡散層表面からの深さ寸法は、不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成されていることが特徴となっている。
【0108】
(2)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そして上記不純物拡散層の少なくとも一つは、上記電極層が該不純物拡散層と素子分離絶縁膜の境界上に接続され、素子分離絶縁膜上に形成された電極層の底部の不純物拡散層表面からの深さ寸法は、第1エッチングストッパ層の厚さ寸法よりも小さく形成されていることが特徴となっている。
【0109】
(3)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そしてDRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層が積層されて形成されている。さらに、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下となっていることを特徴としている。
【0110】
(4)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そしてDRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層が積層されて形成されている。さらに、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下となっていることを特徴としている。
【0111】
(5)上記(3)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。そしてDRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層が積層されて形成されている。さらに、周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下となっていることを特徴としている。
【0112】
(6)半導体装置は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有するものであり、上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成されている。また、上記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層のうちの少なくとも一方には、第2エッチングストッパ層が形成されている。上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、上記第1エッチングストッパ層と上記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成されている金属配線層と接続されている。そして周辺MOSトランジスタのゲート電極の少なくとも一つは、上記エッチングストッパ層を貫通する電極層が上記ゲート電極と上記ゲート電極側壁に形成されてサイドウォール絶縁膜の境界上に接続されている。さらに上記サイドウォール絶縁膜上に形成された上記電極層の底部の素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記素子分離絶縁膜底部の深さ寸法よりも小さく形成されたことを特徴としている。
【0113】
(7)上記(1)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0114】
(8)上記(2)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0115】
(9)上記(3)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0116】
(10)上記(4)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0117】
(11)上記(5)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0118】
(12)上記(6)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、上記第2エッチングストッパ層の膜厚は上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されていることが特徴となっている。
【0119】
(13)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記不純物拡散層と上記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ除去記開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0120】
(14)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記不純物拡散層と上記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ上記開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記第1エッチングストッパ層の厚さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法。
【0121】
(15)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を形成する工程と、上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのゲート電極と上記周辺MOSトランジスタのゲート電極を覆ってサイドウォール形成層となる絶縁膜を形成し、上記周辺MOSトランジスタ形成領域のみ上記サイドウォール形成層を異方性エッチングして周辺MOSトランジスタのゲート側壁にサイドウォールを形成し、かつ上記DRAMメモリセル形成領域には上記サイドウォール形成層を残す工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、上記サイドウォール形成層と上記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下の膜厚で形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法。
【0122】
(16)半導体装置の製造方法は、上記(15)で説明したDRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、上記第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を、上記サイドウォール形成層と上記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚が上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/3以下の膜厚で形成する。
【0123】
(17)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記ゲート電極と上記サイドウォール絶縁膜の境界上に形成し、かつ上記サイドウォール絶縁膜上に形成された開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記素子分離絶縁膜の深さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0124】
(18)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に上記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚い第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0125】
(19)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上でかつ上記周辺MOSトランジスタのゲート電極上に第1の開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記第1の開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記第1の開口部内において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記キャパシタ上に形成した絶縁膜を絶縁膜上でかつ上記周辺MOSトランジスタの不純物拡散領域上に第2の開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記第2の開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記第2の開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記第2開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0126】
(20)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に上記第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を形成する工程と、該等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜に選択的に開口部を形成して、該開口部内に上記DRAMメモリセルのキャパシタ下部電極を形成する工程と、上記等方性エッチングにより除去可能な絶縁膜を上記第2エッチングストッパ層を等方性エッチングのストッパとしてエッチング除去する工程と、上記キャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成する工程と、上記キャパシタ上部電極上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0127】
(21)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記DRAMメモリセル上に形成した上記層間絶縁膜に開口部を形成して、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層を形成する工程と、該電極層上に層間絶縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上の上記第2エッチングストッパ層に開口部を形成する工程と、該開口部側壁にサイドウォールを形成し、該開口よりもコンタクトホール径の小さいエッチング・マスクを形成し、そのエッチング・マスクを用いたエッチングにより上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、この開口部を介して上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域と接続されるDRAMキャパシタを形成する工程と、該キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0128】
(22)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記DRAMメモリセル上に形成した前記層間絶縁膜に開口部を形成して、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層を形成する工程と、該電極層を覆う層間絶縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上の上記第2エッチングストッパ層に開口部を形成する工程と、該開口部側壁にサイドウォールを形成し、該開口よりもコンタクトホール径の小さいエッチング・マスクを形成し、そのエッチング・マスクを用いたエッチングにより上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域に接続する電極層上に開口部を形成する工程と、該開口部を介して上記DRAMメモリセルの不純物拡散領域と接続されるDRAMキャパシタ下部電極を形成する工程と、該DRAMキャパシタ下部電極上にキャパシタ誘電体膜とキャパシタ上部電極を形成し、上記キャパシタ上部電極のエッチング加工時に上記第2エッチングストッパ層の少なくとも一部を除去する工程と、上記DRAMキャパシタ下部電極上に第3エッチングストッパ層を形成する工程と、該第3エッチングストッパ層上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第3エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第3エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0129】
(23)半導体装置の製造方法は、DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法であって、素子分離絶縁膜と素子形成領域が形成された半導体基板上に上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタと上記周辺MOSトランジスタを形成する工程と、上記周辺MOSトランジスタ形成領域の不純物拡散層とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜を形成する工程と、上記第1エッチングストッパ層上に該第1エッチングストッパ層とは異なる層間絶縁膜により上記DRAMメモリセルのワード・トランジスタのスペースを埋め込み平坦化する工程と、上記層間絶縁膜上に第2エッチングストッパ層を形成する工程と、上記第2エッチングストッパ層上に上記DRAMメモリセルのキャパシタを形成する工程と、上記キャパシタ上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に開口部を形成し、上記第2エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において第2エッチングストッパ層と上記層間絶縁膜をエッチング除去し、さらに、上記第1エッチングストッパ層上で一旦エッチングを停止させる工程と、上記開口部において上記第1エッチングストッパ層をエッチング除去し、上記開口部の少なくとも一つを、上記不純物拡散層と上記素子分離絶縁膜の境界上に形成し、かつ上記開口部の底部の上記素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、上記不純物拡散層の接合深さ寸法よりも小さく形成する工程と、上記開口部内に電極層を形成する工程と、上記電極層と接続される金属配線層を形成する工程とを備えている。
【0130】
以上、説明したように本発明の半導体装置およびその製造方法によれば、それぞれの膜厚が最適化された多層エッチングストッパ層でエッチングを止めることにより半導体基板のオーバエッチングが抑制されて、接合リークを抑えることができる。
【0131】
膜厚が最適化されたエッチングストッパ層を用いたDRAMセルの埋め込みにより、DRAMセルで特徴とするにワード・トランジスタ間の埋め込み層間絶縁膜のボイド(空洞)の発生を防止することができるので、DRAMセル内の自己整合的コンタクトが、ボイドを介してショートすることなく安定して形成することができる。
【0132】
DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセルのキャパシタと基板とを接続するコンタクトを形成する際のエッチング・マスクと兼用することが可能になるので、大幅な工程削減が可能になる。
【0133】
さらに、DRAMセル下の得ストッパはシリンダー型キャパシタ形成時のエッチングストッパとも兼用することができるのでさらなる大幅な工程削減が可能になる。
【0134】
DRAMセル下に形成するエッチングストッパは、DRAMセル上の層間絶縁膜からの水分の侵入を抑制することができるので、DRAMセル下のトレンチ特性の安定化を図ることができる。
【符号の説明】
【0135】
102…素子分離絶縁膜、111…ゲート電極、113…不純物拡散層、121…第1エッチングストッパ層、122…第2エッチングストッパ層、131…電極層、tJ …不純物拡散層の接合深さ寸法、tS …電極層の底部の不純物拡散層表面からの深さ寸法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、
周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、
前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層として第2エッチングストッパ層が形成され、
前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、
前記電極層は、前記不純物拡散層の少なくとも一つと素子分離絶縁膜の境界上で、前記不純物拡散層の少なくとも一つに接続され、
前記素子分離絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散層の接合深さ寸法か、前記第1エッチングストッパ層の厚さか、いずれか一方より短く、
前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、それぞれ前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する第2電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、
前記第2電極層は、前記ゲート電極と前記ゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上で、前記ゲート電極に接続され、
前記サイドウォール絶縁膜上に形成された前記第2電極層の底部の素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜底部の深さ寸法よりも短く形成されたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層が積層されて形成され、
前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下としたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、
周辺MOSトランジスタ領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、
前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層もしくはその下層、または前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に第2エッチングストッパ層が形成され、
前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、それぞれ前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、
前記第2エッチングストッパ層の膜厚は前記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項1】
DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、
周辺MOSトランジスタのゲート電極を含む表面を覆うように第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、
前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層ないし下層として第2エッチングストッパ層が形成され、
前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、
前記電極層は、前記不純物拡散層の少なくとも一つと素子分離絶縁膜の境界上で、前記不純物拡散層の少なくとも一つに接続され、
前記素子分離絶縁膜上に形成された前記電極層の底部の前記不純物拡散層表面からの深さ寸法は、前記不純物拡散層の接合深さ寸法か、前記第1エッチングストッパ層の厚さか、いずれか一方より短く、
前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、それぞれ前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する第2電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、
前記第2電極層は、前記ゲート電極と前記ゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶縁膜の境界上で、前記ゲート電極に接続され、
前記サイドウォール絶縁膜上に形成された前記第2電極層の底部の素子分離絶縁膜上面からの深さ寸法は、前記素子分離絶縁膜底部の深さ寸法よりも短く形成されたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタ上には、前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層が積層されて形成され、
前記周辺MOSトランジスタのサイドウォール形成層と前記第1エッチングストッパ層の積層膜の膜厚は、前記DRAMメモリセル領域のワード・トランジスタの最小間隔の1/4以上かつ1/2以下としたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
DRAMメモリセルと周辺MOSトランジスタを有する半導体装置において、
周辺MOSトランジスタ領域の不純物拡散領域とゲート電極上に第1エッチングストッパ層となる絶縁膜が形成され、
前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層もしくはその下層、または前記DRAMメモリセルのキャパシタ部の上層およびその下層に第2エッチングストッパ層が形成され、
前記周辺MOSトランジスタの不純物拡散層とゲート電極は、それぞれ前記第1エッチングストッパ層と前記第2エッチングストッパ層を貫通する電極層により、前記DRAMメモリセルのキャパシタ部上層に形成された金属配線層と接続され、
前記第2エッチングストッパ層の膜厚は前記第1エッチングストッパ層の膜厚よりも厚く形成されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
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【図26】
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【図28】
【図29】
【図30】
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【図34】
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【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2012−142599(P2012−142599A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−63638(P2012−63638)
【出願日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【分割の表示】特願2000−275912(P2000−275912)の分割
【原出願日】平成12年9月12日(2000.9.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【分割の表示】特願2000−275912(P2000−275912)の分割
【原出願日】平成12年9月12日(2000.9.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
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