説明

集積回路、および集積回路装置

【課題】論理素子、メモリ、論理素子領域などが固定されない集積回路および集積回路装置を提供する。
【解決手段】時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合である集積回路を用いる。また、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合である集積回路を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路、および集積回路装置に関するものであり、詳しくは、論理回路およびメモリ回路から構成され時間ごとに機能を変化させる集積回路、およびアドレスを割り当てた素子もしくは集積回路の集合において、目的とする論理機能とメモリ機能を得るために、使用するアドレス空間を動的に確保し、命令処理、もしくはメモリとしての作用を行う集積回路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理、音声処理、携帯端末などの情報通信機器もしくは演算処理装置において、論理素子およびメモリ素子から構成される集積回路装置には、高集積化、高速化、高機能化と言った高性能化が要求されている。従来、これらの集積回路装置は、論理演算を行う部分、キャッシュメモリおよびメインメモリと言ったデータおよび命令を一時的に格納するメモリ素子からなる部分から構成されている。さらに論理演算を行う部分は、整数演算処理、浮動小数点演算処理、画像処理、音声処理、データ処理および入出力処理といった機能毎に、物理的に、かつ、2次元状に配置空間が割り当てられている。また、割り当てられた空間領域はあらかじめ固定されている。これら2次元空間に予め機能を割り当てられた集積回路装置は、主にMOSトランジスタから構成されている。
【0003】
従来のMOSトランジスタから構成される論理回路、SRAM、DRAMおよびフラッシュメモリから構成されるメモリ領域を備える集積回路装置においては、素子の役割が論理素子およびメモリ素子に明確に区分けされている。さらに論理回路には、整数演算処理、浮動小数点演算処理、画像処理、音声処理、データ処理および入出力処理といった機能別に空間領域が割り当てられており、これらの空間領域はあらかじめ固定されている。
【0004】
このような構成において、集積度の向上はそれぞれの領域に対して以下に述べる方法で行われてきた。例えば、論理素子回路においては、ゲート長の微細化やゲート間ピッチの微細化で集積度が向上してきた。また、メモリ素子領域では、例えばDRAMでは、電荷を保持するキャパシターの微細化やCOB(Capacitor On Bit line)構造セルによりセル間ピッチを縮小することで集積度が向上してきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の論理素子およびメモリ素子を混載した集積回路装置においては、以下の課題に遭遇している。
【0006】
第1に集積度向上においては、構造が2次元平面に制約されているため、2次元平面における面積は、集積回路装置の製造に使用される露光装置の露光範囲に限定される。したがって、搭載素子数に制限が生じる。
【0007】
第2に、素子の役割が論理素子およびメモリ素子に空間的に明確に区分けされており、さらには論理素子領域も目的別に2次元空間内に固定されているため、新たに機能を付加し、機能を拡大させるには、集積回路装置を機能別に複数用意しなければならないという課題がある。
【0008】
本発明の目的は、上記課題を解決する、集積回路、および集積回路装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合であることを特徴とする集積回路が提供される。
【0010】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路が提供される。
【0011】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が、前記時間経過のうちの第1の任意の経過時間tkでは全体集合であり、かつ前記時間経過のうちの第2の任意の経過時間th(ただし、k≠h)では任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路が提供される。
【0012】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに異なる集積回路の部分が集積回路の全体集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0013】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の個数の集積回路の部分集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0014】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の経過時間tfにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間tg(ただし、f≠g)では任意の個数の部分集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0015】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに異なる集積回路の部分が集積回路の全体集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0016】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の個数の集積回路の部分集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0017】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の経過時間tfにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間tg(ただしf≠g)では任意の個数の部分集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0018】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに異なる集積回路の部分が集積回路の全体集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(k≠h)では任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0019】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の個数の集積回路の部分集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(k≠h)では任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【0020】
本発明によれば、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の経過時間tfにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間tg(ただしf≠g)では任意の個数の部分集合である集積回路装置であって、前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(k≠h)では任意の個数の部分集合であることを特徴とする集積回路装置が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、集積回路、および集積回路装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の集積回路および集積回路装置のアーキテクチャに係る実施の形態について、以下に説明する。
【0023】
本発明の集積回路装置について一例を以下に説明する。本発明の集積回路装置は、複数の素子もしくは集積回路で構成される集積回路装置であって、前記説明した本発明の各集積回路装置の動作方法のいずれか適用することによって、任意の回路機能として作用する空間を生成すること、また、回路機能のアドレスを解放することを、繰り返し行うことによって、素子もしくは集積回路の機能を時間的に分割しかつ空間的に分割して機能するものである。
【0024】
一般的には、複数の回路機能を備えた集積回路装置において、たとえば、図34A〜34Cに図解のごとく、素子の集合「A」および「α」および「Λ」を構成する素子に、磁界の印加に応じて導通状態または非導通状態になる磁気抵抗効果素子および電流(電圧)の印加に応じて導通状態または非導通状態になる抵抗制御素子のうちのどちらか一方もしくは両方をスイッチング機能素子として用いることで実現される。
【0025】
または、素子の集合「A」および「α」および「Λ」を構成する素子に、磁気抵抗効果素子および抵抗制御素子のうちのどちらか一方もしくは両方をスイッチング機能素子として用い、かつ磁気抵抗効果素子および/または抵抗制御素子が、2ビット分以上の情報を同時に書き込みおよび読み込みができるように積層されているものからなっている。
【0026】
または、磁気抵抗効果素子および抵抗制御素子のうちのどちらか一方もしくは両方をスイッチング機能素子として用い、かつ磁気抵抗効果素子および抵抗制御素子のうちのどちらか一方もしくは両方が、論理回路の2値入力を処理し、かつ2ビット分の情報を同時に書き込みおよび読み込みができるように積層されている構造が、少なくとも2回以上繰り返されているものからなっている。
【0027】
上記抵抗制御素子は、例えば、IEDM Proceedings 01 「OUM ・ A 180nm Nonvolatile Memory Cell Element Technology For Stand Alone and Embedded Applications」 Stefan Lai and Tyler Lowrey, p.803-806に記載されている。
抵抗制御素子は電圧(電流)を印加した時と、電圧を印加しない時とで、抵抗値が大きく変化し、導通状態になるか、実質的に非導通状態になる素子である。
ここで具体的に、磁気抵抗効果素子を3次元立体構造に形成する集積回路装置を一例にして、図1の時間分割制御論理回路およびメモリ回路を構成する磁気抵抗効果素子からなる集積回路装置の立体図を参照して述べる。
【0028】
図1に示されたように、集積回路装置の下部には、プラス電圧(+V)の電源線11およびマイナス電圧(−V)の電源線12がそれぞれ形成されている。これら電源線11、12はそれぞれ、電源線11、12に対して垂直方向に直列接続された磁気抵抗効果磁界スイッチング素子群に接続される。これら電源線11、12に対して垂直方向に直列接続された磁気抵抗効果磁界スイッチング素子群を、垂直接続素子21と呼称する。次に各垂直接続素子21を水平方向に接続する磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を設ける。これら磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を、水平接続素子31と呼称する。垂直接続素子21は、電源線11、12からの電流経路を確保するとともに、水平接続素子31とともに信号線の電流経路を指定する。本実施例においては、垂直接続素子21を9層、水平接続素子31を8層積層した例を示すが、これら接続素子21、31の積層数には制限はない。
【0029】
図2に示すように、各垂直接続素子21および水平接続素子31においては磁気抵抗効果素子の磁界反転を行うための磁界反転信号線が別途形成されている。図2の図解では、信号線電流経路41、磁気抵抗効果素子磁界反転下部信号線電流経路42および磁気抵抗効果素子磁界反転上部信号線電流経路43を矢印で示す。すなわち、磁気抵抗効果素子磁界反転下部信号線電流経路42および磁気抵抗効果素子磁界反転上部信号線電流経路43が磁界反転信号線となっている。
【0030】
次に、垂直接続素子21および水平接続素子31を逐次積層するための手順を図3〜図10の模式的レイアウト図および部分拡大図を参照して述べる。
【0031】
図3の模式的レイアウト図および図4の図3中のA部拡大図には、(+V)電
源線PL1(+V)と、(−V)電源線PL1(−V)と、第1段垂直接続素子MR1Vの構成が示されている。
【0032】
図3および図4の図解において、図2に図解したように、第1層(最下層)に電源線(または給電線)PL1(+V)およびPL1(−V)が形成されており、これら電源線PL1(+V)およびPL1(−V)に、図1に図解した垂直接続素子21として機能する磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた第1段垂直接続素子MR1Vが接続され、これら磁気抵抗効果磁界スイッチング素子による第1段垂直接続素子MR1Vを駆動するため、第2層磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転下部信号線SL2と、第3層磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転上部信号線SL3とが形成されている。
【0033】
図5の模式的レイアウト図および図6の図5中のB部拡大図には、第1段垂直接続素子MR1Vの上に第1段水平接続素子MR1Hを積層した構成が示されている。
すなわち、図1に図解した水平接続素子31として機能する磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた第1段水平接続素子MR1Hが設けられ、これら磁気抵抗効果磁界スイッチング素子による第1段水平接続素子MR1Hを駆動するため、第4層磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転下部信号線SL4と、第5層磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転上部信号線SL5とが形成されている。
【0034】
図7の模式的レイアウト図および図8の図7中のC部拡大図は、第1段垂直接続素子MR1Vと第1段水平接続素子MR1Hを接続するための、ローカル配線の構成を示す。
【0035】
すなわち、図1に図解した垂直接続素子21として機能する図3および図4に図解した磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた第1段垂直接続素子MR1Vと、図1に図解した水平接続素子31として機能する図5および図6に図解した磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた第1段垂水平続素子MR1Hとを接続するため、第1段・垂直接続素子・水平接続素子ローカル接続配線1LC(Local Inter-connection) が設けられている。
【0036】
図9の模式的レイアウト図および図10の図9中のD部拡大図は、図8の図解の構成に第2段垂直素子MR2Vを積層した構成を示す。さらに積層するには、上記垂直接続素子と水平接続素子の構成を単に繰り返せば良い。
【0037】
図9および図10に図解の状態は、図7および図8の図解の層の上に、磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた第2段垂直接続素子MR2と、この第2段垂直接続素子MR2を駆動するための第6層・第2段磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転下部信号線SL6−2と、第7層・第2段磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転上部信号線SL7−2とが形成されている。
【0038】
上記垂直接続素子および水平接続素子として用いられる、磁気抵抗効果磁界スイッチング素子は、抵抗体に磁界を印加することにより電気抵抗値が変化する現象を用いた素子である。本実施の形態においては、上部信号線および下部信号線、たとえば、図4に図解した第1段垂直接続素子MR1Vについては、第2層磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転下部信号線SL2と、第3層磁気抵抗効果磁界スイッチング素子用磁界反転上部信号線SL3とに電流を流すことにより、磁界が発生し、それにより、磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた第1段垂直接続素子MR1Vの抵抗値が変化して、第1段垂直接続素子MR1Vを含む電流経路を確立させる、すなわち、回路を構成することができる。
【0039】
このような、上部信号線および下部信号線に上記磁界発生のために電流を流したり、電流供給を停止するため、上部信号線および下部信号線にはスイッチング素子、たとえば、図29に図解するMOSトランジスタが接続される。このようなトランジスタには、ユーザが希望する回路構成に応じて規定される駆動信号が印加される。
【0040】
磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた接続素子、および、磁気抵抗効果磁界スイッチング素子に磁界を印加するための上部信号線および下部信
号線の構造については、図29A〜29Iを参照して述べる。
【0041】
なお、磁気抵抗効果素子は、磁気抵抗効果磁界スイッチング素子として機
能させる場合は連続的な磁界を印加して導通状態を連続的に維持させ、他方、論理回路素子として機能させるときは瞬間的な磁界を印加して瞬間的な導通状態(反転状態)を発生させることができる。換言すれば、磁気抵抗効果素子は、制御線に印加する電流のパターン(パルスか連続信号か)に応じて、論理回路素子として機能させることもできるし、接続素子として機能させることもできる。論理回路素子として機能させる場合については後述する。
【0042】
論理回路を垂直接続素子および水平接続素子を用いて形成するには、以下のように行う。
【0043】
なお、本発明の実施の形態の半導体集積回路装置としては、上述した磁気抵抗効果磁界スイッチング素子を用いた垂直接続素子と水平接続素子の導通状態(抵抗値が最小の状態)および非導通状態(抵抗値が最大の状態、好ましくは、実質的に無限大の状態)による電流経路の断続によって構成される種々の回路を1または複数構成可能な量の回路素子が事前に組み込まれている。換言すれば、本発明の実施の形態においては、複数の回路素子を、垂直接続素子と水平接続素子の導通状態および非導通状態に応じて組み合わせて所望の回路を構成する。
【0044】
垂直接続素子と水平接続素子の導通状態および非導通状態を指定するため、垂直接続素子および水平接続素子の各々に磁界を印加するための、上部信号線および下部信号線に電流を印加/非印加するスイッチング素子にアドレスを付して、半導体集積回路装置の外部から所望の回路構成に応じたアドレスを印加する。換言すれば、半導体集積回路装置の外部からユーザが希望する回路構成に応じたアドレスを指定して半導体集積回路装置に内蔵されたスイッチング素子、たとえば、トランジスタをオンまたはオフして、上部信号線および下部信号線に電流を供給しまたは供給を停止して、対応する垂直接続素子または水平接続素子に磁界を印加してまたは印加を停止して、垂直接続素子または水平接続素子を導通状態または非導通状態にすることにより、半導体集積回路装置に内蔵された回路素子を組み合わせて、所望の回路を構成することができる。
【0045】
なお、そのような回路を無くして新たな回路を構成したいときは、上記スイッチング素子の信号印加をリセットして、新たな回路構成のための信号をスイッチング素子に印加すればよい。
【0046】
したがって、本発明の実施の形態の半導体集積回路装置は、希望する回路を繰り返して構成して、動作させることができる。
【0047】
さらに、本発明の磁気抵抗効果素子の半導体集積回路装置においては、1つの半導体集積回路装置内にそれぞれ複数の回路素子を用いた回路を複数構成することでができる。
【0048】
このような回路を構成するとき、磁気抵抗効果素子は接続素子として使用できるだけでなく、論理演算素子、記憶素子、演算処理素子としても機能させることができる。
【0049】
論理回路を形成するアドレス領域を指定する。具体的には、論理回路として使用する最小領域を指定し、隣接する論理回路から指定した領域の論理機能を独立させるために、上記最小領域を囲む垂直接続素子および水平接続素子をOFFにする(非導通状態にする)。同時に目的とする論理回路に必要な電流経路を指定するために、適宜、垂直接続素子および水平接続素子をONする(導通状態にする)。
【0050】
水平接続素子の一部は、半導体集積回路装置の外に取り出され、スイッチング素子の信号入力素子として使用する。入力信号に応じて、水平接続素子がON/OFFされ、出力に論理回路に応じた出力電圧が出力される。
【0051】
論理回路としての使用が終了したら、指定したアドレス領域を解放し、使用した垂直接続素子および水平接続素子を次の論理回路の構成に用いる。
【0052】
なお、本発明の実施に際しては、スイッチング素子として磁気抵抗効果素子に代えて、抵抗制御素子を用いることもできる。
【0053】
上述した本発明の構想に基づく基本的な論理回路の設定について具体的に説明する。
【0054】
NOT回路
NOT(否定)回路について例示する。
【0055】
図11A〜11Cは、NOT回路の構成図である。図12はNOT回路の素子
の状態を示す図表(グラフ)である。
【0056】
図11Aに示すように、NOT論理回路形成のために電流経路(回路)を設定する。
図11Aでは、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した素子を示す。白抜きの楕円で示された電流経路には下部の電源線11(+V)、11(−V)が接続されている。白抜きの楕円で示された電流経路が形成されている部分に隣接する黒楕円で示された部分が、NOR回路の論理を他の周辺回路と分離するために隔離部分であり、接続素子をOFF(非導通状態)に設定している。
【0057】
このNOR回路においては、「0」入力のときON(導通状態)になる水平接続素子と、「1」入力のときON(導通状態)になる水平接続素子とを組み込んでいる。このように機能する素子を本発明において回路素子と呼ぶ。このような回路素子としては、磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いることができる。以下、磁気抵抗効果素子を用いた場合について例示する。すなわち、制御線に瞬間的な電流を流すと、瞬間的な磁界が磁気抵抗効果素子に作用し、磁気抵抗効果素子は瞬間的に導通状態になるから、高速動作する論理回路素子として使用することができる。この場合、NOR回路を構成する磁気抵抗効果素子の制御線が論理回路素子の入力端子に接続されている。
【0058】
他方、制御線に連続的に電流を流すと、連続的に磁界が磁気抵抗効果素子に作用し、磁気抵抗効果素子は連続して導通状態を維持するから、磁気抵抗効果素子は接続素子として使用することができる。このように回路経路における導通手段として機能する素子を本発明において接続素子と呼ぶ。なお接続手段という場合、磁気抵抗効果磁界スイッチング素子と、これに磁界を印加する上部信号線および下部信号線の磁界印加部分を含む。
【0059】
もちろん、スイッチング素子として磁気抵抗効果素子に代えて抵抗制御素子を用いることができる。
【0060】
回路素子、導通素子および接続素子については、NOR回路に限らず、他
の回路においても同様である。
【0061】
次に、図11Bに示すように入力信号が「0」の場合、あらかじめ「0」に対
応させている水平接続素子をONにする。これにより出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が”0”入力における電流経路にそって出力される。
【0062】
逆に、図11Cに示すように入力信号が「1」の場合、あらかじめ「1」に対応する水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が”1”入力における電流経路にそって出力される。
【0063】
論理をまとめると、以下のようになり、NOT回路として動作することが判る。入力信号(1)に対応する水平接続素子をONにすると、出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(0)に対応する水平接続素子をONにすると、出力信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0064】
AND回路
AND(論理積)回路の設定について例示する。図13A〜13Eは、AND回路の構成図である。図14はAND回路内の素子の状態を示すグラフである。
【0065】
論理は以下のようになる。
入力信号(0,0)に対応する、たとえば、磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにすると、出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(1,0)に対応する水平接続素子をONにすると、出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(0,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(1,1)に対応する水平接続素子をONにすると、出力信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0066】
図13Aに示すように、AND回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す磁気抵抗素子または抵抗制御素子(以下、磁気抵抗効果素子を例示する)を用いた素子が電流経路となるように設定した素子を示す。
【0067】
図13Bに示すように入力信号が(0,0)の場合、あらかじめ(0,0)に対応させている、磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにする。これにより出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(0,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0068】
図13Cに示すように入力信号が(1,0)の場合、あらかじめ(1,0)に対応させている磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(1,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0069】
図13Dに示すように入力信号が(0,1)の場合、あらかじめ(0,1)に対応させている磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(0,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0070】
図13Eに示すように入力信号が(1,1)の場合、あらかじめ(1,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(1,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0071】
OR回路
次に、OR(論理和)回路の設定について例示する。
【0072】
図15A〜15Eは、OR回路の構成図である。図16はOR回路の素子の状態を示すグラフである。
【0073】
論理は以下のようになる。
入力信号(0,0)に対応する磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにすると、出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(1,0)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。入力信号(0,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。入力信号(1,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0074】
図15Aに示すように、OR回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した、磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた素子を示す。
【0075】
図15Bに示すように入力信号が(0,0)の場合、あらかじめ(0,0)に
対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(0,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0076】
図15Cに示すように入力信号が(1,0)の場合、あらかじめ(1,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(1,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0077】
図15Dに示すように入力信号が(0,1)の場合、あらかじめ(0,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(0,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0078】
図15Eに示すように入力信号が(1,1)の場合、あらかじめ(1,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(1,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0079】
NAND回路
NAND(否定論理積)回路の設定について例示する。
【0080】
図17A〜17Eは、NAND回路の構成図である。図18はNAND回路内の素子の状態を示すグラフである。
【0081】
論理は以下のようになる。
入力信号(0,0)に対応する磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。入力信号(1,0)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。入力信号(0,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。入力信号(1,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。
【0082】
図17Aに示すように、NAND回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した、磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた素子を示す。
【0083】
図17Bに示すように入力信号が(0,0)の場合、あらかじめ(0,0)に
対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(0,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0084】
図17Cに示すように入力信号が(1,0)の場合、あらかじめ(1,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(1,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0085】
図17Dに示すように入力信号が(0,1)の場合、あらかじめ(0,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(0,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0086】
図17Eに示すように入力信号が(1,1)の場合、あらかじめ(1,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(1,1)入力における電流経路にそって出力される。
【0087】
NOR回路
次に、NOR(否定論理和)回路の設定について例示する。
【0088】
図19A〜19Eは、NOR回路の構成図である。図20はNOR回路内の素子の状態を示すグラフである。
【0089】
論理は以下のようになる。
入力信号(0,0)に対応する磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0090】
入力信号(1,0)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に
対応する−Vが出力される。入力信号(0,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(1,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。
【0091】
図19Aに示すように、NOR回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した、磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた素子を示す。
【0092】
図19Bに示すように入力信号が(0,0)の場合、あらかじめ(0,0)に
対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(0,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0093】
図19Cに示すように入力信号が(1,0)の場合、あらかじめ(1,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(1,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0094】
図19Dに示すように入力信号が(0,1)の場合、あらかじめ(0,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(0,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0095】
図19Eに示すように入力信号が(1,1)の場合、あらかじめ(1,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(1,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0096】
EXOR回路
EXOR(排他的論理和)回路の設定について例示する。
【0097】
図21A〜21Eは、EXOR回路の説明図である。図22はEXOR回路の素子の状態を示すグラフである。
【0098】
論理は以下のようになる。
入力信号(0,0)に対応する磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。
【0099】
入力信号(1,0)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に
対応する+Vが出力される。
【0100】
入力信号(0,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0101】
入力信号(1,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。
【0102】
図21Aに示すように、EXOR回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した、磁気抵抗効果素子または
抵抗制御素子を用いた素子を示す。
【0103】
図21Bに示すように入力信号が(0,0)の場合、あらかじめ(0,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(0,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0104】
図21Cに示すように入力信号が(1,0)の場合、あらかじめ(1,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(1,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0105】
図21Dに示すように入力信号が(0,1)の場合、あらかじめ(0,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(0,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0106】
図21Eに示すように入力信号が(1,1)の場合、あらかじめ(1,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(1,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0107】
Inclusive AND回路
Inclusive AND(排他的論理積)回路の設定について例示する。
【0108】
図23A〜23Eは、Inclusive AND回路の構成図である。図24はInclusive AND回路の素子の状態を示すグラフである。
【0109】
論理は以下のようになる。
入力信号(0,0)に対応する磁気抵抗効果素子を用いた水平接続素子をON
にすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。入力信号(1,0)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(0,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「0」に対応する−Vが出力される。入力信号(1,1)に対応する水平接続素子をONにすると出力信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0110】
図23Aに示すように、Inclusive AND回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した、磁気抵抗効果素
子または抵抗制御素子を用いた素子を示す。
【0111】
図23Bに示すように入力信号が(0,0)の場合、あらかじめ(0,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(0,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0112】
図23Cに示すように入力信号が(1,0)の場合、あらかじめ(1,0)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(1,0)入力における電流経路に沿って出力される。
【0113】
図23Dに示すように入力信号が(0,1)の場合、あらかじめ(0,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に−Vの電圧、すなわち「0」が(0,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0114】
図23Eに示すように入力信号が(1,1)の場合、あらかじめ(1,1)に対応させている水平接続素子をONにする。これにより、出力線に+Vの電圧、すなわち「1」が(1,1)入力における電流経路に沿って出力される。
【0115】
Half Adder回路
Half Adder(半加算)回路の設定について例示する。
【0116】
図25A〜25Eは、Half Adder(半加算)回路の構成図である。図26は半加算回路内の素子の状態を示すグラフである。
【0117】
半加算回路は、2進法計算において、(0+0)、(0+1)、(1+0)および(1+1)を計算するものであるので、2入力、2出力で構成される。論理
は以下のようになる。
【0118】
上位ビットである入力1信号(0)および下位ビットである入力2信号(0)の組み合わせに対応する磁気抵抗効果素子または抵抗効果素子を用いた水平接続素子をONにすると上位ビットである出力1信号には「0」に対応する−V、下位ビットである出力2信号「0」に対応する−Vが出力される。
【0119】
上位ビットである入力1信号(0)および下位ビットである入力2信号(1)の組み合わせに対応する水平接続素子をONにすると上位ビットである出力1信号には「0」に対応する−V、下位ビットである出力2信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0120】
上位ビットである入力1信号(1)および下位ビットである入力2信号(0)の組み合わせに対応する水平接続素子をONにすると上位ビットである出力1信号には「0」に対応する−V、下位ビットである出力2信号「1」に対応する+Vが出力される。
【0121】
上位ビットである入力1信号(1)および下位ビットである入力2信号(1)の組み合わせに対応する水平接続素子をONにすると上位ビットである出力1信号には「1」に対応する+V、下位ビットである出力2信号「0」に対応する−Vが出力される。
【0122】
図25Aに示すように、Half Adder(半加算)回路の電流経路を設定する。図面では、白抜きの楕円で示す素子が電流経路となるように設定した、磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた素子を示す。
【0123】
図25Bに示すように入力1信号が(0)および入力2信号が(0)の場合、あらかじめこの組み合わせに対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力1線に−Vの電圧すなわち「0」が(0+0)計算における電流経路にそって出力され、出力2線に−Vの電圧すなわち「0」が(0+0)計算における電流経路にそって出力される。
【0124】
図25Cに示すように入力1信号が(0)および入力2信号が(1)の場合、
あらかじめこの組み合わせに対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力1線に−Vの電圧すなわち「0」が(1+0)計算における電流経路に沿って出力され、出力2線に+Vの電圧すなわち「1」が(1+0)計算における電流経路に沿って出力される。
【0125】
図25Dに示すように入力1信号が(1)および入力2信号が(0)の場合、あらかじめこの組み合わせに対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力1線に−Vの電圧すなわち「0」が(0+1)計算における電流経路に沿って出力され、出力2線に+Vの電圧すなわち「1」が(0+1)計算における電流経路に沿って出力される。
【0126】
図25Eに示すように入力1信号が(1)および入力2信号が(1)の場合、あらかじめこの組み合わせに対応させている水平接続素子をONにする。これにより出力1線に+Vの電圧すなわち「1」が(1+1)計算における電流経路に沿って出力され、出力2線に+Vの電圧すなわち「1」が(1+1)計算における電流経路に沿って出力される。
【0127】
上述したように、本実施例における構成においては、適宜論理式に対応する論理回路を構成するため、従来のMOSトランジスタから構成されるような、論理回路の組み合わせを必要としない。例えば、MOSトランジスタにおいては、OR回路は3個のNANDから構成される場合もあるが、本実施例においては、OR回路以外の論理回路で構成する必要がない。この判点によって、論理回路の所要面積を低減することができる。
【0128】
メモリ
メモリ回路として用いる場合を説明する。図1を参照して説明したように、本実施の形態では、水平接続素子が8段重なっている構造であるので、8ビットの同時記憶ができる。
【0129】
メモリ回路の一例を図27A〜27Cの構成図を参照して説明する。図28はメモリ回路内の素子の状態を示すグラフである。
【0130】
図27Aに示すように、メモリ機能としての電流経路を形成する。図27Aでは、機能未設定素子およびメモリ回路形成のためにOFFされた素子以外の素子が電流経路となる素子に設定されている。ここで、磁気抵抗効果素子または抵抗制御素子を用いた水平接続素子の一部はメモリ素子として用いられる。8段重なっている水平接続素子▲1▼〜▲8▼のそれぞれは、上の段から下の段に向かって上位ビット(MSB)から下位ビット(LSB)に対応させる。上記ビットの配置の順番は逆であっても良い。
【0131】
メモリの例として、「00110101」を記憶させる一例を図27Bに示す。
「1」に対応する水平接続素子をON(図面◎で示す)にし、「0」に対応する水平接続素子をOFF(図面●で示す)にする。これで書き込みが終了する。読み込み動作は、記憶素子に隣接しており、かつ電源線11に接続されている垂直接続素子をONにすることにより電流が「1」に対応する水平接続素子のみを通ることで、「00110101」に対応する信号が出力線に出力されることにより行われる。本説明では、電源線11を+Vのものを用いたが、電源線11を−Vのものを用いても良い。
【0132】
電源線+Vを使用する場合を正の値の記憶、もしくは図27Cに示すように電源線11(−V)を使用する場合を負の値の記憶に対応させておくこともできる。この場合は負値に対して補数表現で記憶させる必要がないという効果がある。
【0133】
アドレス割り当て法
以上述べた回路における回路素子または接続素子にアドレスを割り当てる場合には、前に例示したAND回路やOR回路といった単機能回路のみならず、機能ブロック単位で割り当てても良い。この場合、三つの使用方法がある。
【0134】
第1の使用方法としては、異なった機能を具備する機能ブロックを、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合、例えば図36Bにおいて「α」内でそれぞれ異なったアドレス空間を指定することにより、「α」内で異なる処理を同時に実行することができる。例えば、図36Bにより説明すると、「ξ」、「γ」および「ρ」がそれぞれ異なった機能ブロックであることに相当する。
【0135】
第2の使用方法としては、同一機能を具備する機能ブロックを、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「α」内でそれぞれ異なったアドレス空間を指定することにより、「α」内で同一の処理を同時に実行することができる。例えば、図36Bを参照して説明すると、「ξ」、「γ」および「ρ」が、それぞれ同一の機能ブロックであることに相当する。この場合は同一機能の処理を、従来例の3倍の効率で処理できることに相当する。
【0136】
第3の使用方法としては、いわゆる並列処理を実現するものであって、例えば同一機能を具備する機能ブロックを、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「α」内でそれぞれ異なったアドレス空間を指定することにより、「α」内で同一の処理を同時に相互に関連させながら実行することができる。例えば、図36Bを参照して説明すると、「ξ」、「γ」および「ρ」が同一の機能ブロックで並列処理におけるクライアント領域であることに相当する。また、「θ」領域には、並列処理におけるサーバー領域の機能が割り当てられる。この場合は並列処理を、従来例のように4個の論理チップに分散させる必要は無く、一つの素子の集合「α」内で実現することができる。
【0137】
命令処理系において、異なった機能ブロック単位で各クラス間の相互依存関係が生じた場合、すなわち従来のパイプライン処理における問題点であるパイプラインハザードに対応する障害が発生した場合、例えば、パイプラインハザードのカテゴリーの中で、分岐命令に起因する制御ハザード、あるいはデータハザードに関するデータフロー依存、逆依存、出力依存の関係に対応する問題が生じた場合は、以下に示す手段で回避できる。
【0138】
特定の機能ブロックで待ち時間が長時間発生する場合、対象となっているアドレスをバッファアドレス空間に移し、論理演算に必要なアドレス空間およびメモリ空間を一時的に解放する。そして、待ち原因となっている機能ブロックにアドレスを割り当て、依存関係を消去する。逆依存、出力依存のある場合も同様である。すなわち、機能ブロック単位でパイプラインとして処理することが可能になり、演算領域およびメモリ領域をアドレスの変更のみで、プログラム実行とともに最適化することができる。
【0139】
図36Bを参照して説明する。「θ」領域に機能が割り当てられていないとする。「γ」領域に「ρ」領域の処理待ちにより待ち時間が長時間発生している場合、「γ」領域の機能ブロックを一時的に「θ」領域に移し、「γ」領域に「ρ」領域の機能を生成する。「ξ」領域をサーバーとして、「γ」領域と「ρ」領域による並列処理を行い、しかるのちに「γ」領域に元の機能を戻し「待ち」を解消する。このように、機能ブロック単位で、依存関係が生じた場合においても、依存関係を直ちに解消することができる。
【0140】
また、入力信号が時間と共に大きく変動するような系で、かつ入力信号の変化に応じてプログラムの処理内容が異なる場合において、処理速度の向上を図ることができる。すなわち、従来技術においては、入力信号の変化に応じて、分岐命令により最適論理回路が選択され実行される。実行過程においては、空間的に機能分離された論理素子およびメモリ素子を使用するため、次に来る入力信号の変化を機能単位で予測する機能は付加できない。
一方、本実施の形態によれば、入出力信号を予測し、あらかじめ次に使用するであろう論理機能を準備することで、処理速度の向上を図ることができる。さらに異なった入力信号に対し、複数の論理機能ブロックを並列処理することも可能である。
【0141】
図36Bを参照して説明する。「ξ」領域、「γ」領域および「ρ」領域にそれぞれ、入力信号の変化を3通りに予測した機能ブロックを割り当てておく。ここで、「ξ」領域に適合した入力信号が入力したとすると、「ξ」領域で処理を行う。「ρ」領域および「γ」領域の機能は直ちにアドレス解放により消滅させ、直ちに次の入力信号を予測した処理機能を生成しておく。「θ」領域は、入力信号を予測し処理機能空間を予測するための、機能領域を生成しておく。
【0142】
次に、本発明の集積回路装置の製造方法について、製造工程断面図を参照して説明する。
本発明の集積回路装置の製造方法は、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して機能する複数の回路機能を備えた集積回路装置の製造方法であって、磁気抵抗効果素子にアドレスを割り当てるためのトランジスタ領域を形成する工程と、磁気抵抗効果素子を積層して順次形成する工程とにより実現される。
【0143】
例えば、半導体基板(例えばシリコンウエハ)上に、論理回路機能およびメモリ機能を担う素子が磁気抵抗効果素子を積層して構成されている領域と、磁気抵抗効果素子から構成される垂直接続素子および水平接続素子のアドレスを指定するMOSトランジスタから構成される周辺回路領域とから構成される。上記MOS回路部分は、アドレス指定により磁気抵抗効果素子をON/OFFする電流を供給する。
【0144】
集積回路装置の製造は、一例として、図1〜図10の模式的に示したレイアウト図及び部分拡大図に従って順次行えば良い。図1〜図10においては、垂直接続素子が6×6の配置および水平接続素子が7×7の配置を例示してあるが、これは説明の便宜のためであって、垂直接続素子および水平接続素子の配列数の制限はない。
【0145】
具体的には、集積回路装置は、以下の工程を経て作製される。以下、模式的に示した製造工程断面図を用いて説明する。
【0146】
工程1:図29Aに示すように、半導体基板(例えばシリコンウエハ)111上に、MOSトランジスタ121から構成される周辺回路領域120を作製する。すなわち、素子分離(図示せず)の形成工程、ウエル112の形成工程、ソース122およびドレイン123の形成工程、ゲート125の形成工程を行い、MOSトランジスタ121から構成される周辺回路領域120を作製する。
【0147】
工程2:図29Bに示すように、層間絶縁膜131の形成工程、コンタクトホール(ビアホール)132の形成およびコンタクトホール132に導電性材料で埋め込み、プラグ133を形成する工程、配線(例えば金属配線)を形成する配線形成工程を行い、プラグ133に接続するMOSトランジスタの配線135および磁気抵抗効果素子の電源供給線137を形成する。
【0148】
工程3:図29Cに示すように、層間絶縁膜141を形成した後、磁界反転用制御線143を形成する。
【0149】
工程4:図29Dに示すように、後に形成される磁気抵抗効果素子の磁界反転
機能層と電源供給線137を接続する接続用コンタクト145を形成する。
【0150】
工程5:図29Eに示すように、層間絶縁膜141上に磁界反転機能層151を形成する。
【0151】
工程6:図29Fに示すように、磁界反転機能層151表面が露出するように層間絶縁膜161を形成した後、周辺回路領域のMOSトランジスタ121に接続されている配線135に達するビアホールを形成した後、そのビアホールを埋め込むプラグ163を形成する。
【0152】
工程7:図29Gに示すように、周辺回路領域のMOSトランジスタ121および磁気抵抗効果素子151の第2の配線(例えば金属配線)171を形成する。
【0153】
工程8:図29Hに示すように、前記工程3から前記工程7のプロセスを繰り返し、磁界反転用制御線143、磁気抵抗効果素子151および周辺回路領域のMOSトランジスタ121および磁気抵抗効果素子151の第2の配線(例えば金属配線)171を積層形成する。
【0154】
工程9:図29Iに示すように、さらに、工程(3)から工程(7)のプロセスを繰り返した結果、磁気抵抗効果素子151および周辺回路領域のMOSトランジスタ121および磁気抵抗効果素子151の第2の配線(例えば金属配線)171を、4層積層した状態に形成する。図29Iは図29Fに示した状態から、工程(3)から工程(7)のプロセスを2回繰り返した場合を示す。
【0155】
上記集積回路装置の製造方法によれば、工程(3)から工程(7)のプロセス
を繰り返すことによって、電源線、垂直接続素子9層および水平接続素子8層の機能構造を繰り返し積層して、8ビットの構成を形成することができる。また、垂直接続素子17層および水平接続素子16層の構造を繰り返し積層することで、16ビットの構成にすることもできる。また、垂直接続素子33層および水平接続素子32層の構造を繰り返し積層することで32ビットの構成にすることもできる。
【0156】
また、電源線、垂直接続素子9層、および水平接続素子8層の機能構造を繰り
返し積層する構成において、各機能構造間にシリコンをエピタキシャル成長させることで、図29I、図30の構成図に示すように、MOSトランジスタから構成される周辺回路領域120を各機能構造層毎に形成することができる。図30において、MOSトランジスタから構成される周辺回路領域120上には、磁気抵抗効果素子から構成される論理機能およびメモリ機能領域150が形成されていて、それらは複数層(図面では4層)に積層されている。
【0157】
上記磁気抵抗効果素子の磁界反転に要する時間はピコ秒(psec)程度である。そのため、100GHzのスイッチング速度が可能となる。そこで、10GHzで駆動できる周辺部のMOSトランジスと組み合わせた場合の磁気抵抗効果素子に流れるタイミングによる電流の一例を図31に示す。図31に示すように、ONおよびOFFを繰り返し、磁界反転電流IMRが頻繁に流れる水平接続素子により、出力線に磁界反転電流も流れるが、磁界反転に要する電圧と電源電圧が異なるため、磁界反転電流IMRと論理回路動作電流ILOとは容易に区別することができる。図面では、T=0からT=T1までが磁界反転電流IMRとなり、T=T1以降が論理回路動作電流ILOとなっていることからも明らかである。
【0158】
図32A〜32Iを参照して、本発明の別の集積回路装置の製造方法について、以下に説明する。
【0159】
この集積回路装置の製造方法は、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および開放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して機能する複数の回路機能を備えた集積回路装置の製造方法であって、例えば抵抗制御素子にアドレスを割り当てるためのトランジスタ領域を形成する工程と、抵抗制御素子を積層して順次形成する工程とにより実現される。
【0160】
例えば、半導体基板(例えばシリコンウエハ)上に、論理回路機能およびメモリ機能を担う素子が抵抗制御素子を積層して構成されている部分と、抵抗制御素子から構成される垂直接続素子および水平接続素子のアドレスを指定するMOSトランジスタから構成される周辺回路領域とから構成される。上記MOS回路部
分は、アドレス指定により抵抗制御素子をON/OFFする電流を供給する。
具体的には、集積回路装置は、以下の工程を経て作製される。以下、模式的に示した製造工程断面図を用いて説明する。
【0161】
工程1:図32Aに示すように、半導体基板(例えばシリコンウエハ)111上に、MOSトランジスタ121から構成される周辺回路領域120を作製する。すなわち、素子分離(図示せず)の形成工程、ウエル112の形成工程、ソース122およびドレイン123の形成工程、ゲート125の形成工程を行い、MOSトランジスタ121から構成される周辺回路領域120を作製する。
【0162】
工程2:図32Bに示すように、層間絶縁膜131の形成工程、コンタクトホール132の形成およびコンタクトホール132を導電性材料で埋め込み、プラグ133を形成する工程、配線(例えば金属配線)を形成する配線工程を行い、プラグ133に接続するMOSトランジスタの配線135および抵抗制御素子の電源供給線137を形成する。
【0163】
工程3:図32Cに示すように、層間絶縁膜141を形成する。
【0164】
工程4:図32Dに示すように、抵抗制御素子と電源供給線の接続およびヒーター用コンタクト245を形成する。
【0165】
工程5:図32Eに示すように、層間絶縁膜141上に抵抗制御素子のカルコゲナイド層251を形成する。
【0166】
工程6:図32Fに示すように、抵抗制御素子のカルコゲナイド層251表面
が露出するように層間絶縁膜161を形成した後、周辺回路領域のMOSトランジスタ121に接続されている配線135に達するビアホールを形成した後、そのビアホールを埋め込むプラグ163を形成する。
【0167】
工程7:図32Gに示すように、埋め込むプラグ163に接続するように周辺回路領域120の第2の配線(例えば金属配線)171を形成するとともに抵抗制御素子のカルコゲナイド層251に接続する第2の配線(例えば金属配線)171を形成する。
【0168】
工程8:図32Gに示すように、前記工程3から前記工程7のプロセスを繰り返し、周辺回路領域120の埋め込むプラグ163、抵抗制御素子のヒーター用コンタクト245、抵抗制御素子のカルコゲナイド層251、および周辺回路領域120の第2の配線(例えば金属配線)および抵抗制御素子の第2の配線(例えば金属配線)171を積層形成する。
【0169】
工程9:図32Hに示すように、さらに、工程3から工程7のプロセスを繰り返した結果、抵抗制御素子のカルコゲナイド層251および周辺回路領域120のおよび抵抗制御素子の第2の配線(例えば金属配線171)を、4層積層した状態に形成する。図32Iは図32Gに示した状態から、工程3から工程7のプロセスを2回繰り返した場合を示す。
【0170】
上記集積回路装置の製造方法によれば、工程3から工程7のプロセスを繰り返すことによって、電源線、垂直接続素子を9層および水平接続素子を8層の機能構造を繰り返し積層して、8ビットの構成を形成することができる。また、垂直接続素子を17層および水平接続素子を16層の構造を繰り返し積層することで、16ビットの構成にすることもできる。また、垂直接続素子を33層および水平接続素子を32層の構造を繰り返し積層することで32ビットの構成にすることもできる。
【0171】
また、電源線、垂直接続素子を9層および水平接続素子を8層の機能構造を繰り返し積層する構成において、各機能構造間にシリコンをエピタキシャル成長させることで、図32I、33の構成図に示すように、MOSトランジスタから構成される周辺回路領域120を各機能構造毎に形成することができる。図33において、MOSトランジスタから構成される周辺回路領域120上には、抵抗制御素子から構成される論理機能およびメモリ機能領域150が形成されていて、それらは複数層(図面では4層)に積層されている。
【0172】
上記製造方法では、各階層を抵抗制御素子から構成される論理機能およびメモリ機能領域150で形成したが、任意の階層を前記説明した磁気抵抗効果素子から構成される論理機能およびメモリ機能領域150で形成することも可能である。すなわち、一つの集積回路装置において、論理機能およびメモリ機能領域150は、磁気抵抗効果素子から構成されるものと抵抗制御素子から構成されるものを混在させることも可能である。
【0173】
以上、説明したように本発明の集積回路のアーキテクチャによれば、従来技術のように論理素子を機能別に空間に固定して割り当てることは行わず、論理素子の機能は、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返すことができる。これによって、一つの論理素子は複数の機能を持つことが可能になるので、集積回路の空間的な体積を増大させることなく機能的な容量を増大させることができる。また集積回路の構造を3次元立体構造とすることによって、機能を実現するための空間体積を著しく増大させることができる。よって、最小限の素子の構成によって多機能な集積回路を構成することが可能になる。
【0174】
本発明の集積回路装置のアーキテクチャによれば、従来技術のように集積回路を機能別に空間に固定して割り当てることは行わず、集積回路の機能および集積回路の素子の機能は、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返すことができる。これによって、一つの集積回路もしくは集積回路の素子は複数の機能を持つことができるので、集積回路装置の空間的な体積を増大させることなく機能的な容量を増大させることができる。また集積回路装置の構造を3次元立体構造とすることによって、機能を実現するための空間体積を著しく増大させることができる。よって、最小限の集積回路の構成によって多機能な集積回路装置を構成することが可能になる。
【0175】
本発明の集積回路装置の動作方法によれば、従来技術のように集積回路を機能別に空間に固定して割り当てることは行わず、集積回路の機能および集積回路の素子の機能は、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返す。これによって、一つの集積回路および集積回路の素子に複数の機能を持たせることが可能になるので、集積回路装置の空間的な体積を増大させることなく機能的な容量を増大させることが可能になる。また集積回路装置の構造を3次元立体構造とすることによって、機能を実現するための空間体積を著しく増大させることができる。よって、この動作方法を採用することによって、多機能な集積回路を最小限の素子構成によって実現することを可能にし、また多機能な集積回路装置を最小限の集積回路構成によって実現することを可能にする。
【0176】
本発明の集積回路装置によれば、集積回路を全解放させる動作をするもの、部分解放させる動作をするもの、もしくは部分解放させかつ全解放させる動作をするものからなり、かつ集積回路の素子を全解放させる動作をするもの、部分解放させる動作をするもの、もしくは部分解放させかつ全解放させる動作をするものからなるので、従来技術のように集積回路を機能別に空間に固定して割り当てることは行わず、集積回路の機能は、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返すことができる。これによって、一つの集積回路および集積回路の素子に複数の機能を持たせることが可能になるので、集積回路装置の空間的な体積を増大させることなく機能的な容量を増大させることが可能になる。また集積回路装置の構造を3次元立体構造として、機能を実現するための空間体積を著しく増大させることができる。よって、最小限の素子の構成によって、また最小限の集積回路の構成によって、多機能な集積回路装置を
構成することが可能になる。
【0177】
本発明の集積回路装置の製造方法によれば、磁気抵抗効果素子および抵抗制御素子のうちのどちらか一方もしくは両方にアドレスを割り当てるためのトランジスタ領域を形成する工程と、前記磁気抵抗効果素子および抵抗制御素子のうちのどちらか一方もしくは両方を積層して順次形成する工程とを行うので、3次元立体構造の集積回路装置の構造が実現でき、これによって、集積回路装置の空間体積を著しく増大させることが可能になる。また従来技術のように論理素子を機能別に空間に固定して割り当てることは行わず、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返す機能を有する集積回路もしくは素子を構成することができる。これによって、一つの集積回路もしくは素子に複数の機能を持たせることが可能になるので、集積回路装置の空間的な体積を増大させることなく機能的な容量を増大させることが可能になる。さらに、露光装置の露光面積に制限されずに論理回路機能を拡張できるという著しい効果がある。
【0178】
集積回路のアーキテクチャは、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。上記回路機能としての論理素子は、あらかじめクロック周波数の進行、すなわち、時間の経過とともにその機能が動的に設定されていて、作用終了後に設定状態が動的に消滅するものである。上記回路機能としてのメモリ素子は、論理素子およびメモリ素子の空間的区別なしに、適宜そのアドレスが動的に設定され、かつ消滅するものからなる。すなわち、特定の素子に対して一義的に機能を設定せず、任意の時間で任意の素子に機能を設定することにより、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返す機能を実現するための空間体積を著しく増大させることが可能になる。
【0179】
以上を一般化して述べる。
本発明の代表的な集積回路のアーキテクチャは、時間の経過tn(n=0,1,・・・,n)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合である。すなわち、時間の経過tnとともに回路機能が変化する素子によって集積回路が構成され、時間の経過tnとともに異なる回路機能の部分が全素子にわたっているものである。
【0180】
第2の集積回路のアーキテクチャは、時間の経過tn(n=0,1,・・・,n)とともに回路機能が異なる素子の集合において、時間の経過tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合となっている。すなわち、時間の経過tnとともに回路機能が変化する素子によって集積回路が構成され、時間の経過tnとともに回路機能の異なる部分が全素子のうち任意の個数になっているものである。
【0181】
第3の集積回路のアーキテクチャは、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合において、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(ただし、k≠h)では任意の個数の部分集合となっているものである。すなわち、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能が変化する素子によって集積回路が構成され、任意の時間経過においては、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が全素子にわたっているものであり、また別の任意の時間経過においては、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が全素子のうち任意の個数になっているものである。
【0182】
次に、本発明の集積回路装置のアーキテクチャは、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。上記回路機能としての論理回路は、あらかじめクロック周波数の進行とともにその機能が動的に設定されていて、作用終了後に動的に消滅するものである。上記回路機能としてのメモリ回路は、論理回路およびメモリ回路の空間的区別なしに、適宜そのアドレスが動的に設定され、かつ消滅するものからなる。すなわち、特定の回路に対して一義的に機能を設定せず、任意の時間で任意の素子に機能を設定することにより、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返す機能を実現するための空間体積を著しく増大させることが可能になる。
【0183】
第1の集積回路装置のアーキテクチャでは、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(ただし、xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合において、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに機能が異なる部分が集積回路の全体集合となっている。すなわち、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能が変化する集積回路によって集積回路装置が構成され、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が全集積回路にわたっているものである。そして、上記集積回路は、前記説明した第1〜第3の集積回路のアーキテクチャのいずれかにより構成されている。
【0184】
第2の集積回路装置のアーキテクチャでは、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(ただし、xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合において、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに機能が異なる部分が任意の個数の部分集合となっている。すなわち、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能が変化する集積回路によって集積回路装置が構成され、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が全集積回路のうち任意の個数になっているものである。そして、上記集積回路は、前記説明した第1〜第3の集積回路のアーキテクチャのいずれかにより構成されている。
【0185】
第3の集積回路装置のアーキテクチャでは、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(ただし、xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合において、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tfとともに機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間tg(ただしf≠g)では任意の個数の部分集合となっている。すなわち、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能が変化する集積回路によって集積回路装置が構成され、任意の時間経過においては、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が全集積回路にわたっているものであり、また別の任意の時間経過においては、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が全集積回路のうち任意の個数になっているものである。そして、上記集積回路は、前記説明した第1〜第3の集積回路のアーキテクチャ
のいずれかにより構成されている。
【0186】
これら第1から第3の集積回路のアーキテクチャは、それぞれ単独に用いてもよいし、もしくは第1から第3の集積回路装置のアーキテクチャと適宜組み合わせて用いても良い。すなわち、時間の経過T1、T2、T3・・・Tmにおいて、任意の経過時間Tq(Tqにおいてさらに分割された時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnが経過している)において、第1から第3の集積回路の任意のアーキテクチャを用いて良い。あるいは、第1の集積回路のアーキテクチャを、第1から第3の集積回路のアーキテクチャと適宜組み合わせて用いても良い。あるいはまた、第2の集積回路のアーキテクチャを、第1から第3の集積回路のアーキテクチャと適宜組み合わせて用いても良い。あるいはまた、第3の集積回路のアーキテクチャを、第1から第3の集積回路のアーキテクチャと適宜組み合わせて用いても良い。
【0187】
次に、本発明の第1の集積回路の動作方法について、図34Aにより、以下に説明する。
図34Aに示すように、まず、素子の集合「A」を構成する個々の素子にアドレスを割り当てておく。次に回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより「A」中でアドレスを指定された複数の「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の回路機能領域を生成する。このようにして、「B」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第1の段階が行われる。上記回路機能領
域は、次式で表される。
【0188】
A⊇(B=ΣBi)(ただし、i=1,2,3,・・・)
【0189】
上記第1の段階の「B」領域における部分集合「Bi」が、B=ΣBi=ΣBip+ΣBiq(ただし、ip=1,2,3,・・・、iq=1,2,3,・・・、かつip+iq≦i)で表される、論理回路機能として作用する「Bip」空間およびメモリ回路機能として作用する「Biq」空間を構成してもよい。
【0190】
または、上記第1の段階の「B」領域における部分集合「Bi」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0191】
または、上記第1の段階の「B」領域における部分集合「Bi」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0192】
次いで、上記「Bi」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)からなる全領域である「B」の回路機能のアドレスを解放する。
【0193】
次に回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより「A」中でアドレスを指定された複数の「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能領域を生成する。このようにして、「C」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第2の段階が行われる。この回路機能領域は、次式で表される。
【0194】
A⊇(C=ΣCj)(ただし、j=1,2,3,・・・)
【0195】
上記第2の段階の「C」領域における部分集合「Cj」は、C=ΣCj=ΣCjr+ΣCjs(ただし、jr=1,2,3,・・・、js=1,2,3,・・・、かつjr+js≦j)で表される、論理回路機能として作用する「Cjr」空間およびメモリ回路機能として作用する「Cjs」空間を構成してもよい。
【0196】
または、上記第2の段階の「C」領域における部分集合「Ci」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0197】
または、上記第2の段階の「C」領域における部分集合「Ci」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0198】
次いで、「Cj」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「Cj」(た
だし、j=1,2,3,・・・)からなる全領域である「C」の回路機能のアドレスを解放する。
【0199】
次に回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより「A」中でアドレスを指定された複数の「Dk」(ただし、k=1,2,3,・・・)の回路機能領域を生成する。このようにして、「D」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第3の段階が行われる。この回路機能領域は、次式で表される。
【0200】
A⊇(D=ΣDk)(ただし、k=1,2,3,・・・)
【0201】
上記第3の段階の「C」領域における部分集合「Cj」が、D=ΣDk=ΣDkt+ΣDku(ただし、kt=1,2,3,・・・、ku=1,2,3,・・・、かつkt+ku≦k)で表される、論理回路機能として作用する「Dkt」空間およびメモリ回路機能として作用する「Dku」空間を構成してもよい。
【0202】
または、上記第3の段階の「D」領域における部分集合「Dk」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0203】
または、上記第3の段階の「D」領域における部分集合「Dk」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0204】
次いで、「Dk」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「Dk」(た
だし、k=1,2,3,・・・)からなる全領域である「D」の回路機能のアドレスを解放する。
【0205】
さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間分割して使用できる。
【0206】
次に、本発明の第2の集積回路の動作方法について、図34Bおよび図35により、以下に説明する。
【0207】
図34Bに示すように、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「α」の任意の領域に、アドレスを指定することにより「α」の部分集合である「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の第1の回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「βi」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第1の段階を行う。この第1の回路機能形成予定領域は、次式で表される。
【0208】
α⊇(β=Σβi)(ただし、i=1,2,3,・・・)
【0209】
ここで、「β」領域における部分集合「βi」は、論理回路機能として作用する「βip」空間およびメモリ回路機能として作用する「βiq」空間を構成している。この空間は次式で表される。
【0210】
β=Σβi=Σβip+Σβiq(ただし、ip=1,2,3・・・、iq=1,2,3・・・、かつip+iq≦i)
【0211】
または、「β」領域における部分集合「βi」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成していてもよい。
【0212】
または、「β」領域における部分集合「βi」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成していてもよい。
【0213】
ここで、それぞれの「βi」領域は、後述するように、基本的な論理回路から構成される機能グループもしくはメモリ機能を具備するグループである。「βi」の論理機能は、最小にはAND回路とかOR回路といった基本的な論理素子である。もしくは、最小ビットを記憶するメモリ素子である。もしくは、「βi」の論理機能においては、例えば画像処理マクロユニット、音声処理マクロユニット、アナログデジタル変換マクロユニットもしくはデジタルアナログ変換マクロユニットといった、所望の目的を実現するための機能単位であっても良い。もしくは、「βi」のメモリ機能は、キャッシュメモリやバッファメモリといった機能単位であっても良い。
【0214】
次に、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の論理回路機能およびメモリ回路機能を使用後に、アドレスを解放する。アドレスの解放は「β」の論理回路機能およびメモリ回路機能の全領域でも良いし、もしくは「β」領域中の一部の「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る論理回路機能およびメモリ回路機能領域でも良い。この段階でアドレスが指定されていない領域は、図2に示す「β」から解放された領域「τ」、および「β」の補集合の領域「δ」から構成される「τ∪δ」である。この「τ∪δ」の領域に、新たな回路機能形成予定領域「ε」を形成する。「ε」は複数の回路機能形成予定領域から構成される。図1の(b)に示すように、領域「ε」と、「β」から解放されずに残っている「φ」(φ⊆β)領域から構成される第2の回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「ε∪φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第2の段階を行う。この第2の回路機能形成予定領域は次式で表すことができる。
【0215】
(ε∪φ=Σλj)⊆α(ただし、j=1,2,3,・・・)
【0216】
「ξ∪γ∪ρ」領域における部分集合「ζk」は、論理回路機能として作用する「ζkt」空間およびメモリ回路機能として作用する「ζku」空間を構成する。この構成は次式で表すことができる。
【0217】
ξ∪γ∪ρ=Σζk=Σζkt+Σζku(ただし、kt=1,2,3,・・・、ku=1,2,3,・・・、かつkt+ku≦k)
【0218】
または、「ξ∪γ∪ρ」領域における部分集合「ζk」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0219】
または、「ξ∪γ∪ρ」領域における部分集合「ζk」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0220】
「ξ」は、「β」領域からアドレス解放されずに残っている領域「φ」および「ε」領域からアドレス解放されずに残っている領域「γ」と独立に、あるいは連携して演算処理を行う。
【0221】
さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)を行うことにより、論理回路機能かつメモリ回路機能として作用する空間、もしくは論理回路機能またはメモリ回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことにより、素子の機能を時間分割して使用できる。
【0222】
次に、本発明の第3の集積回路の動作方法について、図34Cにより、以下に説明する。
図34Cに示すように、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「Λ」の任意の領域に、アドレスを指定することにより「Λ」の部分集合である「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の第1の回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「Φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第1の段階を行う。この第1の回路機能形成予定領域は、次式で表され
る。
【0223】
Λ⊇(Φ=ΣΦi)(ただし、i=1,2,3,・・・)
【0224】
上記第1の段階の「Λ」領域における部分集合「Φi」は、Φ=ΣΦi=ΣΦip+ΣΦiq(ただし、ip=1,2,3,・・・、iq=1,2,3,・・・、かつip+iq≦i)で表される、論理回路機能として作用する「Φip」空間およびメモリ回路機能として作用する「Φiq」空間を構成する。
【0225】
または、上記第1の段階の「Φ」領域における部分集合「Φi」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0226】
または、上記第1の段階の「Φ」領域における部分集合「Φi」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0227】
次いで、上記「Φi」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)からなる全領域である「Φ」の回路機能のアドレスを解放する。
【0228】
次に回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより「Λ」の中でアドレスを指定された複数の「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能領域を生成する。このようにして、「Ψ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第2の段階が行われる。この回路機能領域は、次式で表される。
【0229】
Λ⊇(Ψ=ΣΨj)(ただし、j=1,2,3,・・・)
【0230】
上記「Ψ」領域における部分集合「Ψj」は、Ψ=ΣΨj=ΣΨjr+ΣΨjs(ただし、jr=1,2,3,・・・、js=1,2,3,・・・、かつjr+js≦j)で表される、論理回路機能として作用する「Ψjr」空間およびメモリ回路機能として作用する「Ψjs」空間を構成する。
【0231】
または、上記第2の段階の「Ψ」領域における部分集合「Ψj」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0232】
または、上記第2の段階の「Ψ」領域における部分集合「Ψj」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0233】
次いで、「Ψj」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「Ψj」(た
だし、j=1,2,3,・・・)からなる全領域である「Ψ」の回路機能、もしくは「Ψ」領域中の、一部の「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放する。
【0234】
次に、「Ψ」から解放された領域および「Ψ」の補集合の領域「Δ」から構成される領域「Θ」と「Ψ」から解放されずに残っている「Ω」(ただし、Ω⊆Ψ)領域から構成される領域を生成する。このようにして、「Θ∪Ω」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第3の段階が行われる。この回路機能領域は、次式で表される。
【0235】
(Θ∪Ω=ΣΥk)⊆Λ(ただし、k=1,2,3,・・・)
【0236】
上記第3の段階の「Θ∪Ω」領域における部分集合「Υk」は、Θ∪Ω=ΣΥk=ΣΥkr+ΣΥks(ただし、kr=1,2,3,・・・、ks=1,2,3,・・・かつkr+ks≦k)で表される、論理回路機能として作用する「Υkt」空間およびメモリ回路機能として作用する「Υku」空間を構成する。
【0237】
または、上記第3の段階の「Θ∪Ω」領域における部分集合「Υk」の全てが論理回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0238】
または、上記第3の段階の「Θ∪Ω」領域における部分集合「Υk」の全てがメモリ回路機能として作用する空間を構成してもよい。
【0239】
同様に第2の段階および第3の段階をそれぞれ連続にもしくは交互に適宜繰り
返し第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)を行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間分割して使用できる。
【0240】
上記説明した第1〜第3の集積回路の動作方法における、論理回路機能は、整数演算機能、浮動小数点演算機能、画像処理演算機能、音声処理演算機能、アナログデジタル変換機能、デジタルアナログ変換機能、入出力機能、パイプライン処理機能、およびVLIW(Very Long Instruction Word)処理機能のうちの少なくとも1種の機能から構成されている。また、メモリ回路機能は、キャッシュメモリ機能、1次キャッシュメモリ機能、2次キャッシュメモリ機能、バッファメモリ機能、メインメモリ機能、不揮発性メモリ機能、依存関係解決のためのデータ一時格納機能および依存関係解決のための命令一時格納機能のうちの少なくとも1種の機能から構成されている。
【0241】
他方、従来のメモリ素子では、一般に、プログラム実行中に、必要に応じてメモリ空間を確保し、必要が無くなればメモリ空間を解放することが行われている。これら機能は、データを書き込んだりデータを読み込んだりすることができる記憶領域を適宜設定することに対応する。従来技術では、メモリ素子にアドレスが割り当てられている。他方、メモリ素子以外の機能素子である論理素子にアドレスを割り当てることは、2次元構造のMOSトランジスタを用いているために不可能である。したがって、論理素子および論理素子を用いた回路機能は機能別に空間分割することが必須である。上記説明した各集積回路のアーキテクチャでは、従来技術のように論理素子および論理素子を用いた回路機能自体にアドレスが割り当てられることはなく、論理素子の機能は、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返す。これによって、集積回路装置の構造を3次元立体構造として、論理機能やメモリ機能を実現するための空間体積が著しく増大させることが可能になる。
【0242】
次に、本発明の第1の集積回路装置の動作方法について、図36Aにより、以下に説明する。
【0243】
図36Aに示すように、まず、集積回路の集合「YA」を構成する個々の集積回路にアドレスを割り当てておく。次に集積回路機能形成予定領域にアドレスを指定することにより「YA」の中でアドレスを指定された複数の「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に集積回路機能集積回路を生成する。このようにして、「YB」領域が任意の集積回路機能領域として作用する空間を生成する第1の段階が行われる。上記集積回路機能領域は、次式で表される。
【0244】
YA⊇(YB=ΣYBi)(ただし、i=1,2,3,・・・)
【0245】
上記第1の段階の「YB」の集積回路領域における部分集合「YBi」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)からなる全集積回路領域である「YB」の集積回路機能のアドレスを解放する。
【0246】
次に集積回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより、「YA」の中でアドレスを指定された複数の「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能領域を生成する。このようにして、「YC」領域が任意の集積回路領域として作用する空間を生成する第2の段階が行われる。この集積回路機能領域は、次式で表される。
【0247】
YA⊇(YC=ΣYCj)(ただし、j=1,2,3,・・・)
【0248】
上記第2の段階の「YC」の集積回路領域における部分集合「YCj」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)からなる全集積回路領域である「YC」の集積回路機能のアドレスを解放する。
【0249】
次に集積回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより、「YA」の中でアドレスを指定された複数の「YDk」(ただし、k=1,2,3,・・・)の集積回路機能領域を生成する。このようにして、「YD」領域が任意の集積回路領域として作用する空間を生成する第3の段階が行われる。この集積回路機能領域は、次式で表される。
【0250】
YA⊇(YD=ΣYDk)(ただし、k=1,2,3,・・・)
【0251】
上記第3の段階の「YD」の集積回路領域における部分集合「YDk」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「YDk」(ただしk=1、2、3、・・・)からなる全集積回路領域である「YD」の集積回路機能のアドレスを解放する。
【0252】
さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただしn=1、2、3、・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間分割して使用できる。
【0253】
次に、本発明の第2の集積回路装置の動作方法について、図36Bおよび図37により、以下に説明する。
【0254】
図36Bに示すように、あらかじめアドレスが割り当てられている集積回路の集合「Yα」の任意の領域に、アドレスを指定することにより「Yα」の部分集合である「Yβi」((ただし、i=1,2,3,・・・)の第1の集積回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「Yβi」領域が任意の集積回路機能として作用する空間を生成する第1の段階の段階を行う。この第1の集積回路機能形成予定領域は、次式で表される。
【0255】
Yα⊇(Yβ=ΣYβi)(ただし、i=1,2,3,・・・)
【0256】
上記第1の段階の「Yβ」の集積回路機能形成予定領域における部分集合「Yβi」を用いて演算処理および情報処理を行った後に、アドレスを解放する。アドレスの解放は「Yβ」の全集積回路機能形成予定領域でもよいし、もしくは「Yβ」の集積回路領域中の一部の「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る集積回路領域でもよい。この段階でアドレスが指定されていない集積回路領域は、図4に示す「Yβ」から解放された集積回路領域「Yτ」、および「Yβ」の補集合の集積回路領域「Yδ」から構成される「Yτ∪Yδ」である。この「Yτ∪Yδ」の集積回路領域に、新たな集積回路機能形成予定領域「Yε」を形成する。「Yε」は複数の集積回路機能形成予定領域から構成される。図36Bに示すように、集積回路領域「Yε」と、「Yβ」から解放されずに残っている「Yφ」(ただし、Yφ⊆Yβ)の集積回路領域とから構成される第2の集積回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「Yε∪Yφ」の集積回路領域が任意の集積回路機能として作用する空間を生成する第2の段階を行う。この第2の集積回路機能形成予定領域は次式で表すことができる。
【0257】
(Yε∪Yφ=ΣYεj⊆Yα)(ただし、j=1,2,3,・・・)
【0258】
ここで「Yε」は、「Yβ」の集積回路領域からアドレス解放されずに残っている領域「Yφ」と独立に、もしくは連携して演算処理を行う。
上記第2の段階の「Yε∪Yφ」の集積回路領域における部分集合「Yεj」を用いて演算処理および情報処理を行った後に、「Yε∪Yφ」を構成する「Yεj」のアドレスを解放する。アドレスの解放は「Yε∪Yφ」の集積回路機能の全集積回路領域でも良いし、もしくは「Yε∪Yφ」の集積回路領域中の一部の「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能領域でもよい。
【0259】
次に、「Yε∪Yφ」から解放された集積回路領域と、(Yε∪Yφ)の補集合
の集積回路領域「Yη」から構成される集積回路領域「Yξ」と、「Yε∪Yφ」から解放されずに残っている「Yγ」(ただし、Yγ⊆Yε)および「Yρ」の集積回路領域(ただし、Yρ⊆Yβ)から構成される第3の集積回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「Yξ∪Yγ∪Yρ」の集積回路領域が任意の集積回路機能として作用する空間を生成する第3の段階を行う。この第3の集積回路機能形成予定領域は次式で表される。
【0260】
(Yξ∪Yγ∪Yρ=ΣYξm)⊆Yα)(ただし、m=1,2,3,・・・)
【0261】
ここで「Yξ」は、「Yβ」の集積回路領域からアドレス解放されずに残っている集積回路領域「Yφ」および「Yε」の集積回路領域からアドレス解放されずに残っている集積回路領域「Yγ」と独立に、もしくは連携して演算処理を行う。
【0262】
さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の集積回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間分割して使用できる。
【0263】
次に、本発明の第3の集積回路装置の動作方法について、図36Cにより、以下に説明する。
【0264】
図36Cに示すように、あらかじめアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YΛ」の任意の集積回路領域に、アドレスを指定することにより「YΛ」の集積回路の部分集合である「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の第1の集積回路機能形成予定領域を生成する。このようにして、「YΦ」の集積回路領域が任意の集積回路機能として作用する空間を生成する第1の段階を行う。この第1の集積回路形成機能形成予定領域は、次式で表される。
【0265】
YΛ⊇(YΦ=ΣYΦi)(ただし、i=1,2,3,・・・)
【0266】
上記第1の段階の「YΦ」の集積回路領域における部分集合「YΦi」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「YΦi」(ただし、i=1、2、3、・・・)からなる全集積回路領域である「YΦ」の集積回路機能のアドレスを解放する。
【0267】
次に集積回路機能の設定予定領域にアドレスを指定することにより「YΛ」の中でアドレスを指定された複数の「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能領域を生成する。このようにして、「YΨ」の集積回路領域が任意の集積回路機能として作用する空間を生成する第2の段階が行われる。この集積回路機能領域は、次式で表される。
【0268】
YΛ⊇(YΨ=ΣYΨj)(ただし、j=1,2,3,・・・)
【0269】
上記第2の段階の「YΨ」の集積回路領域における部分集合「YΨj」を用いて演算処理および情報処理を行った後、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)からなる全集積回路領域である「YΨ」の集積回路機能、もしくは「YΨ」の集積回路領域中の、一部の「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放する。
【0270】
次に、「YΨ」から解放された集積回路領域および「YΨ」の補集合の集積回路領域「YΔ」から構成される集積回路領域「YΘ」と、「YΨ」から解放されずに残っている「YΩ」(ただし、YΩ⊆YΨ)の集積回路領域から構成される集積回路領域を生成する。このようにして、「YΘ∪YΩ」の集積回路領域が任意の集積回路機能として作用する空間を生成する第3の段階が行われる。この集積回路機能領域は、次式で表される。
【0271】
(YΘ∪YΩ=ΣYΥk)⊆YΛ(ただし、k=1,2,3,・・・)
【0272】
上記第3の段階の「YΥ」の集積回路領域における部分集合「YΥk」を用いて演算処理および情報処理を行う。
【0273】
同様に第4の段階、第5の段階をそれぞれ連続にもしくは交互に適宜繰り返し第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)を行うことにより、任意の集積回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間分割して使用できる。
【0274】
これら第1から第3の集積回路の動作方法は、それぞれ単独に用いてもよいし、あるいは第1から第3の集積回路装置の動作方法と適宜組み合わせて用いても良い。すなわち、時間の経過T1、T2、T3・・・Tmにおいて、任意の経過時間Tq(Tqにおいてさらに分割された時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnが経過している)において、第1から第3の集積回路の任意の動作方法を用いて良い。あるいは、第1の集積回路の動作方法を、第1から第3の集積回路の動作方法と適宜組み合わせて用いても良い。あるいはまた、第2の集積回路の動作方法を、第1から第3の集積回路の動作方法と適宜組み合わせて用いても良い。あるいはまた、第3の集積回路の動作方法、第1から第3の集積回路の動作方法と適宜組み合わせて用いても良い。
【0275】
本発明の第1の集積回路装置は、複数の素子で構成される集積回路装置である。この第1の集積回路装置では、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「A」の任意の領域に、A⊇(Σ=モBi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表される、アドレスを指定することにより「A」の部分集合である「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「B」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「B」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(C=ΣCj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される、「A」の部分集合である「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「C」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「C」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(D=ΣDk)(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「A」の部分集合である「Dk」(ただし、k=1,2,3,・・・)領域を生成し、「D」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して機能するものである。
【0276】
本発明の第2の集積回路装置は、複数の素子で構成される集積回路装置である。この第2の集積回路装置は、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「α」の任意の領域に、α⊇(β=Σβi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「α」の部分集合である「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、該「β」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・) の任意の回路機能を使用後に、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「β」の回路機能、もしくは「β」領域中の一部の「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ε∪φ=Σλj)⊆α(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される、「β」から解放された領域および「β」の補集合の領域「δ」から構成される領域「ε」と、「β」から解放されずに残っている「φ」(ただし、φ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ε∪φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・) の回路機能を使用後に、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「ε∪φ」の回路機能、もしくは「ε∪φ」領域中の一部の「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ξ∪γ∪ρ=Σζk)⊆α(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「ε∪φ」から解放された領域と、(ε∪φ)の補集合の領域「η」から構成される領域「ξ」と「ε∪φ」から解放されずに残っている「γ」(ただし、γ⊆ε)および「ρ」(ただし、ρ⊆β)領域から構成される領域を生成し、「ξ∪γ∪ρ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して機能するものである。
【0277】
本発明の第3の集積回路装置は、複数の素子で構成される集積回路装置である。この第3の集積回路装置は、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている素子の集合「Λ」の任意の領域に、Λ⊇(Φ=ΣΦi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Λ」の部分集合である「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、該「Φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第1の段階で、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・) の任意の回路機能を使用後に、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「Φ」の回路機能のアドレスを解放し、Λ⊇(Ψ=ΣΨj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される、「Λ」の部分集合である「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Ψ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「Ψ」の回路機能、もしくは「Ψ」領域中の、一部の「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(Θ∪Ω=ΣΥk)⊆Λ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「Ψ」から解放された領域および「Ψ」の補集合の領域「Δ」から構成される領域「Θ」と「Ψ」から解放されずに残っている「Ω」(ただし、Ω⊆Ψ)領域とから構成される領域を生成し、「Θ∪Ω」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第2の段階および第3の段階をそれぞれ連続にもしくは交互に適宜繰り返し第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して機能するものである。
【0278】
本発明の第4の集積回路装置は、x個の集積回路を備え、x個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、同一の集積回路機能もしくは異なった集積回路機能を具備し、かつ各集積回路間でデータもしくは命令、またはデータおよび命令を交換する集積回路装置である。この第4の集積回路装置は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YA」の任意の集積回路に、(YB=ΣYBi)⊆YA(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「YA」の部分集合である「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)となる集積回路の集合を生成し、「YB」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YB」のアドレスを解放し、(YC=ΣYCj)⊆YA(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「YA」の部分集合である「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、該「YC」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YC」のアドレスを解放し、(YD=ΣYDk)⊆A(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「YA」の部分集合である「YDk」(ただし、k=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、該「YD」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0279】
加えて上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「A」の任意の領域に、A⊇(B=ΣBi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「A」の部分集合である「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「B」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「B」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(C=ΣCj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「A」の部分集合である「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、該「C」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「C」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(D=ΣDk)(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「A」の部分集合である「Dk」(ただし、k=1,2,3,・・・)領域を生成し、「D」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0280】
本発明の第5の集積回路装置は、x個の集積回路を備えている。このx個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「Yα」の任意の集積回路に、(Yβ=ΣYβi)⊆Yα(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Yα」の部分集合である「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)となる集積回路の集合を生成し、「Yβ」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「Yβ」の集積回路機能のアドレス、もしくは「Yβ」の集積回路の集合中一部の「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放し、(Yε∪Yφ=ΣYλj)⊆Yα(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「Yβ」から解放される集積回路の集合および「Yβ」の補集合「Yδ」から構成される「Yε」なる集積回路の集合と、「Yβ」から解放されずに残っている集積回路の集合「Yφ」(Yφ⊆Yβ)から構成される集積回路の集合とを生成し、「Yε∪Yφ」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「Yε∪Yφ」に係る集積回路機能のアドレス、もしくは「Yε∪Yφ」なる集積回路の集合中一部の「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放し、(Yξ∪Yγ∪Yρ=ΣYζk)⊆Yα(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「Yε∪Yφ」から解放された集積回路の集合と、「Yε∪Yφ」の補集合「Yη」から構成される「Yξ」なる集積回路の集合と、「Yε∪Yφ」から解放されずに残っている「Yγ」(Yγ⊆Yε)および「Yρ」(Yρ⊆Yβ)領域から構成される集積回路の集合を生成し、「Yξ∪Yγ∪Yρ」なる集積回路の集合が任意の集積回路の機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用されるものである。
【0281】
加えて上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「A」の任意の領域に、A⊇(B=ΣBi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「A」の部分集合である「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域、「B」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「B」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(C=ΣCj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「A」の部分集合である「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「C」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「C」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(D=ΣDk)(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「A」の部分集合である「Dk」(ただし、k=1,2,3,・・・)領域を生成し、「D」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するも
のである。
【0282】
本発明の第6の集積回路装置は、x個の集積回路を備えている。このx個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YΛ」の任意の集積回路に、(YΦ=ΣYΦi)⊆YΛ(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「YΛ」の部分集合である「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の集積回路の集合を生成し、「YΦ」の集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YΦ」の集積回路機能のアドレスを解放し、(YΨ=ΣYΨj)⊆YΛ(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「YΛ」の部分集合である「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路の集合を生成し、「YΨ」の集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YΨ」の集積回路機能のアドレス、もしくは「YΨ」領域中の一部の「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る機能のアドレスを解放し、(YΘ∪YΩ=ΣYΥk)⊆YΛ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「YΨ」から解放された集積回路の集合および「YΨ」の補集合「YΔ」から構成される集積回路の集合「YΘ」と「YΨ」から解放されずに残っている「YΩ」(YΩ⊆YΨ)の集積回路の集合を生成し、「YΘ∪YΩ」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0283】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「A」の任意の領域に、A⊇(B=ΣBi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「A」の部分集合である「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域、「B」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Bi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「B」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(C=ΣCj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「A」の部分集合である「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「C」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Cj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「C」の回路機能のアドレスを解放し、A⊇(D=ΣDk)(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「A」の部分集合である「Dk」(ただし、k=1,2,3,・・・)領域を生成し、「D」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0284】
本発明の第7の集積回路装置は、x個の集積回路を備え、x個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、同一の集積回路機能もしくは異なった集積回路機能を具備し、かつ各集積回路間でデータもしくは命令、またはデータおよび命令を交換する集積回路装置である。この第7の集積回路装置は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YA」の任意の集積回路に、(YB=ΣYBi)⊆YA(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「YA」の部分集合である「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)となる集積回路の集合を生成し、「YB」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YB」のアドレスを解放し、(YC=ΣYCj)⊆YA(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「YA」の部分集合である「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、該「YC」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YC」のアドレスを解放し、(YD=ΣYDk)⊆A(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「YA」の部分集合である「YDk」(ただし、k=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、該「YD」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用されるものである。
【0285】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「α」の任意の領域に、(β=Σβi)⊆α(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「α」の部分集合である「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「β」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域の任意の回路機能を使用後に、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「β」領域の回路機能、もしくは「β」領域中の一部の「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ε∪φ=Σλj)⊆α(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される、「β」から解放された領域および「β」の補集合の「δ」領域から構成される「ε」領域と、「β」から解放されずに残っている「φ」(φ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ε∪φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「ε∪φ」の回路機能、もしくは「ε∪φ」領域中の一部の「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ξ∪γ∪ρ=Σζk)⊆α(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「ε∪φ」から解放された領域と、(ε∪φ)の補集合の「η」領域から構成される「ξ」領域と、「ε∪φ」から解放されずに残っている「γ」(ただし、γ⊆ε)領域と、「ρ」(ただし、ρ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ξ∪γ∪ρ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0286】
本発明の第8の集積回路装置は、x個の集積回路を備えている。このx個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「Yα」の任意の集積回路に、(Yβ=ΣYβi)⊆Yα(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Yα」の部分集合である「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、「Yβ」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「Yβ」の集積回路機能のアドレス、もしくは「Yβ」の集積回路の集合中一部の「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放し、(Yε∪Yφ=ΣYλj)⊆Yα(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「Yβ」から解放された集積回路の集合および「Yβ」の補集合「Yδ」から構成される「Yε」なる集積回路の集合と、「Yβ」から解放されずに残っている「Yφ」(ただし、Yφ⊆Yβ)の集積回路の集合から構成される集積回路の集合を生成し、「Yε∪Yφ」の集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「Yε∪Yφ」に係る集積回路機能のアドレス、もしくは「Yε∪Yφ」なる集積回路の集合中一部の「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放し、(Yξ∪Yγ∪Yρ=ΣYζk)⊆Yα(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「Yε∪Yφ」から解放された集積回路の集合と、「Yε∪Yφ」の補集合「Yη」から構成される「Yξ」なる集積回路の集合と、「Yε∪Yφ」から解放されずに残っている「Yγ」(ただし、Yγ⊆Yε)および「Yρ」(ただし、Yρ⊆Yβ)なる集積回路の集合を生成し、「Yξ∪Yγ∪Yρ」の集積回路の集合が任意の集積回路の機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階を順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用されるものである。
【0287】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「α」の任意の領域に、(β=Σβi)⊆α(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「α」の部分集合である「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「β」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域の任意の回路機能を使用後に、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「β」領域の回路機能、もしくは「β」領域中の一部の「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ε∪φ=Σλj)⊆α(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される、「β」から解放された領域および「β」の補集合の「δ」領域から構成される「ε」領域と、「β」から解放されずに残っている「φ」(φ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ε∪φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「ε∪φ」の回路機能、もしくは「ε∪φ」領域中の一部の「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ξ∪γ∪ρ=Σζk)⊆α(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「ε∪φ」から解放された領域と、(ε∪φ)の補集合の「η」領域から構成される「ξ」領域と、「ε∪φ」から解放されずに残っている「γ」(ただし、γ⊆ε)領域と、「ρ」(ただし、ρ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ξ∪γ∪ρ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0288】
本発明の第9の集積回路装置は、x個の集積回路を備えている。このx個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YΛ」の任意の集積回路に、(YΦ=ΣYΦi)⊆YΛ(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「YΛ」の部分集合である「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の集積回路の集合を生成し、「YΦ」の集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YΦ」の集積回路機能のアドレスを解放し、(YΨ=ΣYΨj)⊆YΛ(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「YΛ」の部分集合である「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路の集合を生成し、「YΨ」の集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YΨ」の集積回路機能のアドレス、もしくは「YΨ」領域中の一部の「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る機能のアドレスを解放し、(YΘ∪YΩ=ΣYΥk)⊆YΛ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「YΨ」から解放された集積回路の集合および「YΨ」の補集合「YΔ」から構成される集積回路の集合「YΘ」と「YΨ」から解放されずに残っている「YΩ」(YΩ⊆YΨ)の集積回路の集合を生成し、「YΘ∪YΩ」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用されるものである。
【0289】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「α」の任意の領域に、(β=Σβi)⊆α(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「α」の部分集合である「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「β」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域の任意の回路機能を使用後に、「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「β」領域の回路機能、もしくは「β」領域中の一部の「βi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ε∪φ=Σλj)⊆α(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される、「β」から解放された領域および「β」の補集合の「δ」領域から構成される「ε」領域と、「β」から解放されずに残っている「φ」(φ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ε∪φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「ε∪φ」の回路機能、もしくは「ε∪φ」領域中の一部の「λj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(ξ∪γ∪ρ=Σζk)⊆α(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「ε∪φ」から解放された領域と、(ε∪φ)の補集合の「η」領域から構成される「ξ」領域と、「ε∪φ」から解放されずに残っている「γ」(ただし、γ⊆ε)領域と、「ρ」(ただし、ρ⊆β)領域とから構成される領域を生成し、「ξ∪γ∪ρ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを順に行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0290】
本発明の第10の集積回路装置は、x個の集積回路を備え、x個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、同一の集積回路機能もしくは異なった集積回路機能を具備し、かつ各集積回路間でデータもしくは命令、またはデータおよび命令を交換する集積回路装置である。この第10の集積回路装置は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YA」の任意の集積回路に、(YB=ΣYBi)⊆YA(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「YA」の部分集合である「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)となる集積回路の集合を生成し、「YB」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。
次に第2の段階で、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「YBi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YB」のアドレスを解放し、(YC=ΣYCj)⊆YA(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「YA」の部分集合である「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、該「YC」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「YCj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YC」のアドレスを解放し、(YD=ΣYDk)⊆A(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「YA」の部分集合である「YDk」(ただし、k=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、該「YD」なる集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0291】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「Λ」の任意の領域に、Λ⊇(Φ=ΣΦi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Λ」の部分集合である「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「Φ」の回路機能のアドレスを解放し、Λ⊇(Ψ=ΣΨj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「Λ」の部分集合である「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Ψ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する第2の段階と、
「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「Ψ」の回路機能、もしくは「Ψ」領域中の一部の「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(Θ∪Ω=ΣΥk)⊆Λ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「Ψ」から解放された領域および「Ψ」の補集合の領域「Δ」から構成される領域「Θ」と「Ψ」から解放されずに残っている「Ω」(Ω⊆Ψ)領域から構成される領域を生成し、「Θ∪Ω」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。同様に第2の段階および第3の段階をそれぞれ連続にもしくは交互に適宜繰り返し第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0292】
本発明の第11の集積回路装置は、x個の集積回路を備えている。このx個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「Yα」の任意の集積回路に、(Yβ=ΣYβi)⊆Yα(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Yα」の部分集合である「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)なる集積回路の集合を生成し、「Yβ」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「Yβ」の集積回路機能のアドレス、もしくは「Yβ」の集積回路の集合中一部の「Yβi」(ただし、i=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放し、(Yε∪Yφ=ΣYλj)⊆Yα(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「Yβ」から解放された集積回路の集合および「Yβ」の補集合「Yδ」から構成される「Yε」なる集積回路の集合と、「Yβ」から解放されずに残っている「Yφ」(ただし、Yφ⊆Yβ)の集積回路の集合から構成される集積回路の集合を生成し、「Yε∪Yφ」の集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「Yε∪Yφ」に係る集積回路機能のアドレス、もしくは「Yε∪Yφ」なる集積回路の集合中一部の「Yλj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る集積回路機能のアドレスを解放し、(Yξ∪Yγ∪Yρ=ΣYζk)⊆Yα(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される「Yε∪Yφ」から解放された集積回路の集合と、「Yε∪Yφ」の補集合「Yη」から構成される「Yξ」なる集積回路の集合と、「Yε∪Yφ」から解放されずに残っている「Yγ」(ただし、Yγ⊆Yε)および「Yρ」(ただし、Yρ⊆Yβ)なる集積回路の集合を生成し、「Yξ∪Yγ∪Yρ」の集積回路の集合が任意の集積回路の機能として作用する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階を順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0293】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「Λ」の任意の領域に、Λ⊇(Φ=ΣΦi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Λ」の部分集合である「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「Φ」の回路機能のアドレスを解放し、Λ⊇(Ψ=ΣΨj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「Λ」の部分集合である「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Ψ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「Ψ」の回路機能、もしくは「Ψ」領域中の一部の「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(Θ∪Ω=ΣΥk)⊆Λ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「Ψ」から解放された領域および「Ψ」の補集合の領域「Δ」から構成される領域「Θ」と「Ψ」から解放されずに残っている「Ω」(Ω⊆Ψ)領域から構成される領域を生成し、「Θ∪Ω」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。同様に第2の段階および第3の段階をそれぞれ連続にもしくは交互に適宜繰り返し第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0294】
本発明の第12の集積回路装置は、x個の集積回路を備えている。このx個の集積回路のうちy番目(1≦y≦x)の集積回路は、第1の段階で、あらかじめ個々の集積回路にアドレスが割り当てられている集積回路の集合「YΛ」の任意の集積回路に、(YΦ=ΣYΦi)⊆YΛ(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「YΛ」の部分集合である「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の集積回路の集合を生成し、「YΦ」の集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。次に第2の段階で、「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の集積回路機能を使用後に、「YΦi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YΦ」の集積回路機能のアドレスを解放し、(YΨ=ΣYΨj)⊆YΛ(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「YΛ」の部分集合である「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路の集合を生成し、「YΨ」の集積回路の集合が任意の集積回路機能を発現する空間を生成する。次に第3の段階で、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の集積回路機能を使用後に、「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全集積回路の集合である「YΨ」の集積回路機能のアドレス、もしくは「YΨ」領域中の一部の「YΨj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る機能のアドレスを解放し、(YΘ∪YΩ=ΣYΥk)⊆YΛ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「YΨ」から解放された集積回路の集合および「YΨ」の補集合「YΔ」から構成される集積回路の集合「YΘ」と「YΨ」から解放されずに残っている「YΩ」(YΩ⊆YΨ)の集積回路の集合を生成し、「YΘ∪YΩ」なる集積回路の集合が任意の機能を発現する空間を生成する。さらに、同様に第4の段階、第5の段階、さらには第n回(ただし、n=1,2,3,・・・)の段階とを順に行うことにより、任意の集積回路の機能を発現する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、集積回路の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0295】
加えて、上記集積回路は、複数の素子で構成され、第1の段階で、あらかじめアドレスが割り当てられている前記集積回路の素子の集合「Λ」の任意の領域に、Λ⊇(Φ=ΣΦi)(ただし、i=1,2,3,・・・)で表されるアドレスを指定することにより「Λ」の部分集合である「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Φ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第2の段階で、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の任意の回路機能を使用後に、「Φi」(ただし、i=1,2,3,・・・)の全領域である「Φ」の回路機能のアドレスを解放し、Λ⊇(Ψ=ΣΨj)(ただし、j=1,2,3,・・・)で表される「Λ」の部分集合である「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)領域を生成し、「Ψ」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。次に第3の段階で、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の回路機能を使用後に、「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)の全領域である「Ψ」の回路機能、もしくは「Ψ」領域中の一部の「Ψj」(ただし、j=1,2,3,・・・)に係る回路機能のアドレスを解放し、(Θ∪Ω=ΣΥk)⊆Λ(ただし、k=1,2,3,・・・)で表される、「Ψ」から解放された領域および「Ψ」の補集合の領域「Δ」から構成される領域「Θ」と「Ψ」から解放されずに残っている「Ω」(Ω⊆Ψ)領域から構成される領域を生成し、「Θ∪Ω」領域が任意の回路機能として作用する空間を生成する。同様に第2の段階および第3の段階をそれぞれ連続にもしくは交互に適宜繰り返し第nの段階(ただし、n=1,2,3,・・・)とを行うことにより、任意の回路機能として作用する空間を次々に生成および解放を繰り返すことによって、素子の機能を時間的に分割かつ空間的に分割して使用するものである。
【0296】
以上述べた第1から第12の集積回路装置は、例えば図5に示すn層からなる積層された3次元集積回路装置によって実現できる。この3次元集積回路装置は、第1層から第n層のそれぞれの層を集積回路のひとつの集合としてもよいし、第1層から第n層のうち、任意のy層を任意の数の領域に分割し、分割された領域のひとつを集積回路のひとつの集合としてもよい。また、上記各集積回路は、画像演算処理機能、画像描画処理機能、音声処理機能等のシステム集積回路、およびメモリ機能から構成されている。メモリ回路機能は、キャッシュメモリ機能、1次キャッシュメモリ機能、2次キャッシュメモリ機能、バッファメモリ機能、メインメモリ機能、不揮発性メモリ機能、依存関係解決のためのデータ一時格納機能および依存関係解決のための命令一時格納機能のうちの少なくとも1種の機能から構成されている。
【0297】
他方、従来のメモリ回路では、一般に、プログラム実行中に、必要に応じてメモリ空間を確保し、必要が無くなればメモリ空間を解放することが行われている。これら機能は、データを書き込んだりデータを読み込んだりすることができる記憶領域を適宜設定することに対応する。従来技術では、メモリ回路にアドレスが割り当てられている。他方、メモリ回路以外の機能素子である論理回路にアドレスを割り当てることは、2次元構造の集積回路を用いているために不可能である。したがって、論理回路および論理回路を用いた機能は機能別に空間的にのみ分割されている。上記説明した第4〜第6の集積回路装置の動作方法では、従来技術のように論理回路および論理回路を用いた機能自体にアドレスが割り当てられることはなく、論理回路の機能は、時間(クロック進行)とともに動的にアドレスを確保し、かつ解放し、これを繰り返す。これによって、集積回路装置の構造を3次元立体構造として、論理機能やメモリ機能を実現するための空間体積を著しく増大させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0298】
【図1】本発明の半導体集積回路装置の構成の概要を示す斜視図である。
【図2】図1に図解した半導体集積回路装置の部分拡大図である。
【図3】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図4】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図5】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図6】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図7】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図8】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図9】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図10】図1および図2に図解した半導体集積回路装置を構成するための磁気抵抗効果素子を用いた接続素子の配置を示す図である。
【図11A】本発明による回路構成の1例として、NOT回路の構成およびその動作を示す図である。
【図11B】本発明による回路構成の1例として、NOT回路の構成およびその動作を示す図である。
【図11C】本発明による回路構成の1例として、NOT回路の構成およびその動作を示す図である。
【図12】図11A〜11Cに図解したNOT回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図13A】本発明による回路構成の1例として、AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図13B】本発明による回路構成の1例として、AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図13C】本発明による回路構成の1例として、AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図13D】本発明による回路構成の1例として、AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図13E】本発明による回路構成の1例として、AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図14】図13A〜13Eに図解したAND回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図15A】本発明による回路構成の1例として、OR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図15B】本発明による回路構成の1例として、OR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図15C】本発明による回路構成の1例として、OR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図15D】本発明による回路構成の1例として、OR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図15E】本発明による回路構成の1例として、OR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図16】図15A〜15Eに図解したOR回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図17A】本発明による回路構成の1例として、NAND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図17B】本発明による回路構成の1例として、NAND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図17C】本発明による回路構成の1例として、NAND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図17D】本発明による回路構成の1例として、NAND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図17E】本発明による回路構成の1例として、NAND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図18】図17A〜17Eに図解したNAND回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図19A】本発明による回路構成の1例として、NOR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図19B】本発明による回路構成の1例として、NOR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図19C】本発明による回路構成の1例として、NOR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図19D】本発明による回路構成の1例として、NOR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図19E】本発明による回路構成の1例として、NOR回路の構成およびその動作を示す図である。
【図20】図19A〜19Eに図解したNOR回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図21A】本発明による回路構成の1例として、排他的論理和(EXOR)回路の構成およびその動作を示す図である。
【図21B】本発明による回路構成の1例として、排他的論理和(EXOR)回路の構成およびその動作を示す図である。
【図21C】本発明による回路構成の1例として、排他的論理和(EXOR)回路の構成およびその動作を示す図である。
【図21D】本発明による回路構成の1例として、排他的論理和(EXOR)回路の構成およびその動作を示す図である。
【図21E】本発明による回路構成の1例として、排他的論理和(EXOR)回路の構成およびその動作を示す図である。
【図22】図21A〜21Eに図解したEXOR回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図23A】本発明による回路構成の1例として、Inclusive−AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図23B】本発明による回路構成の1例として、Inclusive−AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図23C】本発明による回路構成の1例として、Inclusive−AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図23D】本発明による回路構成の1例として、Inclusive−AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図23E】本発明による回路構成の1例として、Inclusive−AND回路の構成およびその動作を示す図である。
【図24】図23A〜23Eに図解したInclusive−AND回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図25A】本発明による回路構成の1例として、半加算器(ハーフアダー回路)の構成およびその動作を示す図である。
【図25B】本発明による回路構成の1例として、半加算器(ハーフアダー回路)の構成およびその動作を示す図である。
【図25C】本発明による回路構成の1例として、半加算器(ハーフアダー回路)の構成およびその動作を示す図である。
【図25D】本発明による回路構成の1例として、半加算器(ハーフアダー回路)の構成およびその動作を示す図である。
【図25E】本発明による回路構成の1例として、半加算器(ハーフアダー回路)の構成およびその動作を示す図である。
【図26】図25A〜25Eに図解した半加算器の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図27A】本発明による回路構成の1例として、メモリ回路の構成およびその動作を示す図である。
【図27B】本発明による回路構成の1例として、メモリ回路の構成およびその動作を示す図である。
【図27C】本発明による回路構成の1例として、メモリ回路の構成およびその動作を示す図である。
【図28】図27A〜27Cに図解したメモリ回路の回路素子および接続素子の状態を示す図表である。
【図29A】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29B】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29C】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29D】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29E】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29F】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29G】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29H】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図29I】本発明の第1実施の形態として、回路素子および接続素子に磁気抵抗効果素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図30】図29A〜図29Iに図解した半導体集積回路装置の製造方法によって製造された半導体集積回路装置の構成の概念を図解した図である。
【図31】本発明の半導体集積回路装置のおける回路素子の動作特性を図解したグラフである。
【図32A】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32B】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32C】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32D】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32E】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32F】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32G】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32H】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図32I】本発明の第2実施の形態として、回路素子および接続素子に抵抗制御素子を用いた場合の半導体集積回路装置を製造する方法を図解した図である。
【図33】図32A〜図32Iに図解した半導体集積回路装置の製造方法によって製造された半導体集積回路装置の構成の概念を図解した図である。
【図34A】本発明の第1形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図34B】本発明の第1形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図34C】本発明の第1形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図35】本発明の第2形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図36A】本発明の第3形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図36B】本発明の第3形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図36C】本発明の第3形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図37】本発明の第4形態としての、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【図38】本発明の第1〜4形態における、半導体集積回路装置における回路構成および使用態様を説明する図である。
【符号の説明】
【0299】
DR・・分割された領域
11・・電源線(+V)
12・・電源線(−V)
21・・垂直接続素子
31・・水平接続素子
41・・信号電流経路
42・・磁気抵抗効果素子磁界反転下部信号線電流経路
43・・磁気抵抗効果素子磁界反転上部信号線電流経路
PL1(+V)・・第1層電源線(+V)
PL1(−V)・・第1層電源線(−V)
MR1・・第1段垂直接続素子
MR2・・第2段垂直接続素子
SL2・・第2層・磁気抵抗効果素子磁界反転下部信号線電流経路
SL3・・第3層・磁気抵抗効果素子磁界反転上部信号線電流経路
SL4・・第4層・磁気抵抗効果素子磁界反転下部信号線電流経路
SL5・・第5層・磁気抵抗効果素子磁界反転上部信号線電流経路
1LC・・垂直接続素子・水平接続素子ローカル接続配線
SL6−2・・第6層第2段・磁気抵抗効果素子磁界反転下部信号線電流経路
SL7−2・・第7層第2段・磁気抵抗効果素子磁界反転上部信号線電流経路
111・・半導体基板
112・・ウェル
120・・周辺回路領域
121・・トランジスタ
122・・ソース
123・・ドレイン
125・・ゲート
132・・コンタクトホール(ビアホール)
133・・プラグ
135・・トランジスタの配線
137・・電源供給線
141・・層間絶縁膜
143・・磁界反転用制御線
145・・コンタクトホール(ビアホール)
150・・メモリ機能領域
151・・磁気抵抗効果磁界スイッチング素子
(磁気抵抗効果素子)
(磁界反転機能層)
161・・層間絶縁膜
163・・プラグ
171・・第2の配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合である
ことを特徴とする集積回路。
【請求項2】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路。
【請求項3】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が、前記時間経過のうちの第1の任意の経過時間tkでは全体集合であり、かつ前記時間経過のうちの第2の任意の経過時間th(ただし、k≠h)では任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路。
【請求項4】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに異なる集積回路の部分が集積回路の全体集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項5】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の個数の集積回路の部分集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項6】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の経過時間tfにおいては全体集合であり、
かつ任意の経過時間tg(ただし、f≠g)では任意の個数の部分集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに異なる回路機能の部分が素子の全体集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項7】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに異なる集積回路の部分が集積回路の全体集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項8】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の個数の集積回路の部分集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項9】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の経過時間tfにおいては全体集合であり、
かつ任意の経過時間tg(ただしf≠g)では任意の個数の部分集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項10】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能が異なる集積回路の集合であり、かつ時間の経過t0、t1、t2、t3・・・txとともに異なる集積回路の部分が集積回路の全体集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(k≠h)では任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項11】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の個数の集積回路の部分集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(k≠h)では任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路装置。
【請求項12】
時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tx(xは任意の整数)とともに機能の異なる部分が任意の経過時間tfにおいては全体集合であり、
かつ任意の経過時間tg(ただしf≠g)では任意の個数の部分集合である集積回路装置であって、
前記集積回路は、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tn(ただし、nは任意の整数)とともに回路機能が異なる素子の集合であって、時間の経過t0、t1、t2、t3・・・tnとともに回路機能の異なる部分が任意の経過時間tkにおいては全体集合であり、かつ任意の経過時間th(k≠h)では任意の個数の部分集合である
ことを特徴とする集積回路装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図17E】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図19E】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図21E】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図23C】
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【図23D】
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【図23E】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図25E】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【図29D】
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【図29E】
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【図29F】
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【図29G】
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【図29H】
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【図29I】
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【図30】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図32C】
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【図32D】
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【図32E】
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【図32F】
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【図32G】
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【図32H】
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【図32I】
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【図33】
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【図34A】
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【図34B】
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【図34C】
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【図35】
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【図36A】
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【図36B】
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【図36C】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2007−68194(P2007−68194A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−250024(P2006−250024)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【分割の表示】特願2003−581353(P2003−581353)の分割
【原出願日】平成15年4月3日(2003.4.3)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】