説明

LCDのTFT基板及びその製造方法

【課題】 液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板及びその製造方法が開示されている。
【解決手段】 シリコン元素を含む基板、前記基板上に形成された拡散防止膜、及び前記拡散防止膜上に形成され、前記拡散防止膜形成物質が0.5〜15at%範囲で含まれた銅合金層を含んで形成される。前記拡散防止膜は、Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、Pt等のような化合物を50〜5000Å範囲で蒸着して熱処理して、シリサイド化合物に変換して製造する。銅合金配線を用いてトランジスタ基板を製造するので、低い抵抗と高い伝導度を具現することができる。又、薄い厚さの拡散防止膜と同じ元素を添加した銅合金と用いて銅配線を形成したので、同時エッチングが可能であり、後続工程で基板との相互拡散を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LCDの薄膜トランジスタ(以下、TFTという)基板及びその製造方法に関し、より詳細には、低い比抵抗を有する銅配線を適用したLCDのTFT基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、表示装置は電気的な信号を視覚画像に変換させて、人が直接に情報を認識できるようにするのに用いられる電気光学的な装置である。このような表示装置のうち、液晶表示装置(以下、LCDという)は、液晶の光学的性質を用いて、液晶分子の配列を変化させる。
大型表示基板のTFTでは、信号の遅延やイメージのちらつき(flickering)を防止するために、ゲート抵抗を小さくする必要がある。銅やアルミニウムなどの金属は、小さい抵抗と大きい伝導度を有する。しかし、このような金属は、LCD装置の製造に適していない。金属のうち、銅は最も低い比抵抗を有するが、銅はシリコン基板への接着力は低い。また、銅は酸化し易い。銅がシリコン基板に拡散されるのを防止する必要があり、また、銅配線をTFT工程に適用するために十分な接着力を確保しなければならない。
【0003】
シリコン基板への銅拡散は素子の抵抗性接触特性(Ohmic contact characteristics)を低下させ、接着力の不良は薄膜のリフトオフやその薄膜の剥離現象を発生させる。このリフトオフや剥離現象は、製造工程で問題を発生させる虞がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、前記した従来技術の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、比抵抗が小さい銅配線を有し、シリコン基板への銅拡散を防止し、それにより素子特性を向上するLCD装置用TFT基板を提供することにある。
本発明は、また、前記銅配線を有するLCD装置用TFT基板の容易な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施態様によるLCD装置用TFT基板は、基盤、拡散防止膜、銅合金層からなる。前記基盤はシリコン元素を含む。前記拡散防止膜は基板上に形成される。前記銅合金層は前記拡散防止膜上に形成される。以下、原子濃度は“at%”で表す。銅合金層は拡散防止膜を形成するために使用される約0.5〜15at%の物質を含む。
好ましくは、前記拡散防止膜は、Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、及びPt等の金属を含む一つのシリサイド化合物で形成され、前記拡散防止膜の厚さは約50〜5,000Åである。
【0006】
又、前記銅合金層は、ゲート線、ソース電極、ドレイン電極、又はデータ線に対応する金属層を含むことができ、前記基板としては、シリコン基板、ガラス基板、又はプラスティック基板であってもよい。
本発明の一側面による表示装置用TFT基盤の製造方法を以下に示す。拡散防止膜をシリコン基板上に形成する。銅と前記拡散防止膜に含まれた元素が0.5〜15at%で含まれた合金を蒸着してゲート配線層を形成する。前記ゲート配線パターンはゲート線、ゲートパッド及びゲート電極を備える。その後ゲート絶縁膜を積層する。その後半導体層パターン及び抵抗性接触層パターンを形成する。その後データ配線物質を塗布及びパターンニングしてデータ配線を形成する。前記データ配線はデータ線、データパッド、ソース電極及びドレイン電極を備える。データ線は前記ゲート線と交差する。前記データパッドは前記データ線の一端部と連結する。前記ソース電極は前記データ線の一端部と連結し、前期ソース電極は前記ゲート電極に隣接する。前記ドレイン電極は前記ゲート電極を間に介在し、前記ソース電極の反対側に位置する。その後保護膜(Protecting layer)を含む保護層(Passivation layer)を形成する。前記保護膜は有機膜を含んでも良い。その後前記保護膜及び前記ゲート絶縁膜をパターンニングし、接触孔を形成する。前記ゲートパッド、前記データパッド及び前記ドレイン電極を接触孔を通じてそれぞれ露出する。その後透明導電膜を積層する。その後前記透明導電膜をエッチングし補助ゲートパッド、補助データパッド及び画素電極を形成する。前記補助ゲートパッドを前記ゲートパッドに連結し、前記補助データパッドを前記データパッドに連結し、また前記画素電極を前記ドレイン電極に連結する。
特に、Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、Pt等の金属を含む化合物を蒸着し、約50〜5,000Åの厚さを有する拡散防止膜を形成する。前記蒸着化合物は、熱処理工程によってシリサイド化合物に変換される。
【0007】
このような熱処理工程は、後続するゲート絶縁膜を積層する蒸着処理工程であってもよく、前記熱処理工程は、真空下、大気圧下、又はN2ガス雰囲気下、約200〜500℃で行われてもよい。
本発明の他の側面による表示装置用TFT基板の製造方法を以下に示す。拡散防止膜を基板上に形成する。銅と前記拡散防止膜に含まれた元素が0.5〜15at%で含まれた合金を蒸着してゲート配線層を形成する。その後ゲート配線層をエッチングしてゲートパターンを積層する。前記ゲートパターンはゲート線、ゲートパッド及びゲート電極を含む。その後ゲート絶縁膜を積層する。その後半導体層、抵抗性接触層及び導電体層を積層する。その後感光膜パターンを形成する。前記感光膜パターンは第1部分、第2部分及び第3部分を有する。前記第2部分は前記第1部分より厚い。前記第3部分は前記第1部分より薄い。その後感光膜パターンにより、データ線、データパッド、データ配線、抵抗性接触層及び半導体層パターンを形成する。前記データパッドを前記データ線の一端部と連結する。前記データ配線はソース電極及びドレイン電極を有する。その後保護膜(Protecting layer)を含む保護層(Passivation layer)を形成する。前記保護膜は有機膜を含んでも良い。前記保護膜及び前記ゲート絶縁膜をパターンニングし、前記ゲートパッド、前記データパッド及び前記ドレイン電極を露出する接触孔を形成する。その後透明導電膜を積層する。その後前記透明導電膜をエッチングし、補助ゲートパッド、補助データパッド及び画素電極を形成する。前記補助ゲートパッドを前記ゲートパッドに連結する。前記補助データパッドを前記データパッドに連結する。前記画素電極を前記ドレイン電極に連結する。
本発明の他の側面による表示装置用TFT基板の製造方法を以下に示す。絶縁基板上に拡散防止膜を形成する。銅と前記拡散防止膜に含まれた元素が0.5〜15at%で含まれた合金を蒸着してゲート配線層を形成する。その後前記基板上に、赤色フィルター、緑色フィルター及び青色フィルターを形成する。その後バッファー物質を蒸着して、前記データ配線と前記色フィルターを覆うバッファー層を形成する。その後前記バッファー層上にゲート配線層を形成する。その後前記ゲート配線層をエッチングしゲート配線を形成する。前記ゲート配線はゲート線及びゲート電極を含む。その後前記ゲート配線を覆うゲート絶縁膜を形成する。その後前記ゲート絶縁膜上に島形状の抵抗性接触層、半導体層パターン及び第1接触孔を形成する。前記データ線の一部を第1接触孔を通じて前記ゲート絶縁膜と前記バッファー層に露出させる。その後前記透明導電物質をエッチングしてソース電極、ドレイン電極及び画素配線を形成する。前記ドレイン電極は前記ソース電極と分離している。その後前記と同じ層の上に前記ソース電極と前記ドレイン電極を形成する。画素電極を含む前記画素配線を前記ドレイン電極に連結する。島形状の前記抵抗性接触層パターンを透明導電物質で覆う。その後前記抵抗性接触層パターンの露出部分を除去して、前記抵抗性接触層パターンを両方に分離する。前記抵抗接触性層パターンを前記ソース電極と前記ドレイン電極の間に位置する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明をより詳細に説明する。
LCD装置用TFT基板の製造に銅配線を適用するためには、銅配線とシリコン基板の間の接着力が不可欠である。又、後続する高温熱処理によりシリコン基板と銅との間で生じる反応を防ぐ。前記熱処理はSiNx蒸着やインジウムスズ酸化物(ITO)アニーリング工程中に行うことができる。
【0009】
本発明により、シリコン基板上に拡散防止膜を形成する。拡散防止膜は、Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、Pt等の金属により形成される。シリサイドは金属とシリコン基板間での反応により容易に形成される。純粋な銅金属の代わりに、前記金属の一部を含む合金を適用する。この合金により、界面でシリコン基板への銅元素の拡散を防止する。合金は拡散防止膜を形成するために適用される物質約0.5〜15at%を含む。合金に添加する元素の含量が約0.5at%未満であれば、銅合金は基板に拡散される虞がある。合金に添加する元素の含量が増加すると、銅配線の比抵抗もまた増加し、それにより配線の抵抗性を増加させる。好ましくは、合金へ添加される元素の量は約15at%を超過しない。
【0010】
拡散防止膜の厚さの増加に応じて、拡散防止膜特性は改良される。しかし、銅合金配線と共に拡散防止膜をエッチングするためには、薄い拡散防止膜が好ましい。好ましくは、拡散防止膜の厚さが約50〜1,000Åである。
銅金属配線の形成後、SiNx蒸着工程のような高温工程を行う。前記拡散防止膜によって銅元素の基板への拡散が防止される。前記拡散防止膜は前記高温工程を通じてシリサイドに変換される。銅内部に添加される元素が界面または表面に拡散すると、拡散防止膜に元素が供給され、拡散防止膜の特性を向上し、追加的なシリサイドを生成する。又、表面へ拡散された合金元素は、後続工程で銅金属膜の耐化学性の向上にも寄与することができる。
【0011】
シリサイドを形成するために、拡散防止膜成分を蒸着した後、別の熱処理工程を適用することも可能である。好ましくは、別の熱処理工程が、真空下、大気圧下、又はN2ガス雰囲気下で、熱処理温度は約200〜500℃で行われる。このような熱処理工程は、工程単純化と費用及び時間減少のために省略することができる。また、後続する熱処理工程によって同じ熱処理効果を得ることができる。しかし、別の熱処理工程を行うと、より安定的な熱処理工程が可能であり、合金が熱処理された後、より安定した条件下で後続工程を進行できる。
【0012】
そこで、LCD装置用TFT基板は銅合金配線を用いて、低い比抵抗と高い伝導度を有するように生産される。
また、銅配線は薄い拡散防止膜とその拡散防止膜の物質を含む銅合金を用いて形成されるため、同時にエッチングをすることができる。後続する工程における銅配線と基板の間での相互拡散はまた、薄い拡散防止膜によって防止できる。
【0013】
図1A乃至図1Cは、本発明の方法の実施例によるLCDのTFT基板上に銅合金配線を製造するための工程を示す断面図である。
図1Aに示すように、シリコン基板10上に拡散防止膜11を形成し、拡散防止膜11の上に銅合金配線12を形成する。図1Bに示すように、前記配線はマスクを用いてエッチングされ、基板10上に拡散防止膜パターン11A及び配線パターン12Bを形成する。図1Cに示すように、配線パターン12A内にある拡散防止膜成分は別の熱処理工程や後続する熱処理工程によって表面へ拡散され、拡散防止膜パターン11Aはシリサイド化合物層11Bに変換される。
【0014】
以下、本発明の実施例によるLCD装置用TFT基板を添付の図面を参照して説明する。
図2は本発明の第1実施例によるLCD装置用TFT基板を示す配置図であり、図3は図2に示されたTFT基板の線II−II′に沿って切断した断面図である。
絶縁基板10上に、ゲート配線を形成する。ゲート配線は二重層で、拡散防止膜221、241、261とゲート配線層222、242、262を含む。拡散防止膜221、241、261は金属のシリサイドを含み、ゲート配線222、242、262は拡散防止膜の成分を有する銅合金を含む。ゲート配線はTFTのゲート線22、ゲートパッド24及びゲート電極26を含む。ゲートパッド24は、伸張されているゲート線22の一端に連結し、外部からTFT基板について水平方向のゲート線22へゲート信号を伝達し、また、ゲート電極26はゲート線22に連結する。
【0015】
基板10上に形成されたゲート絶縁膜30は、ゲート配線22、24、26を覆って形成されている。そのゲート絶縁膜30は窒化珪素を含む。
ゲート電極24のゲート絶縁膜30の上には、半導体層40が形成される。半導体層40は非晶質珪素等の半導体物質を有する。半導体層40上には、抵抗性接触層54、56が形成される。抵抗性接触層54、56は、シリサイド又はn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶質珪素を有する。
【0016】
抵抗性接触層54、56及びゲート絶縁膜30上には、データ配線層62、65、66及び68が形成されている。データ配線62、65、66、68はモリブデン膜又はモリブデン−タングステン合金膜を有する。データ配線62、65、66、68は基板10について縦方向に伸張されている。データ配線62、65、66、68はデータ線62、ソース電極65、データパッド68及びドレイン電極66を含む。データ線62はゲート線22と交差し、データ線62は画素を定義する。ソース電極65はデータ線62から分離し、ソース電極65は抵抗性接触層54の上部まで延長される。データパッド68はデータ線62の一端部に連結され、データパッド68は外部からの画素信号を受ける。ドレイン電極66はソース電極65から分離し、ドレイン電極66は抵抗性接触層56上に配置される。ドレイン電極はゲート電極26を間に介在し、ソース電極65の反対側に位置する。保護膜70を含む保護膜はデータ配線62、65、66、68上に形成される。前記保護膜は有機膜を含んでいてもよい。
【0017】
ドレイン電極66及びデータパッド68をそれぞれ露出させる接触孔76、78がそれぞれ形成される。ゲートパッド24とゲート絶縁膜30を露出させる別の接触孔74が形成される。ドレイン電極66及びデータパッド68を露出させる前記接触孔76、78は多角形を有するか、円形の形状に形成される。各接触孔の面積は約2mm×60μmを超過しない。好ましくは、約0.5mm×15μm以上である。
【0018】
画素に位置する保護膜70上には、画素電極82が形成されている。画素電極82は接触孔76を通じてドレイン電極66と電気的に連結されている。又、保護膜70上には補助ゲートパッド86及び補助データパッド88が形成されている。補助ゲートパッド86及び補助データパッド88は、接触孔74、78を通じてゲートパッド24及びデータパッド68とそれぞれ連結されている。ここで、画素電極82と補助ゲート86及び補助データパッド88はITOからなる。
【0019】
図2及び図3に示すように、維持キャパシタは画素電極82及びゲート線22を含む。維持キャパシタの維持容量が足りない場合には、ゲート配線22、24、26と同じ層に維持容量用配線を追加することもできる。
また、画素電極82は、データ線62とも重なるように形成して、開口率を極大化している。このように、画素電極82をデータ線62と重なって形成しても、保護膜の誘電率が低いため、この間で形成される寄生容量は小さい。
【0020】
以下に、図2乃至図8を参照して、本発明の実施例によるLCD装置用TFT基板の製造方法について詳細に説明する。
図4に示すように、基板10上にZr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rd、Pd、Ptのような金属を約50〜1,000Åの厚さで蒸着して拡散防止膜221、241、261を積層する。その後、金属元素を約0.5〜15at%含む銅合金を蒸着してゲート配線層222、242、262を積層する。前記金属元素は前記拡散防止膜の形成のために適用する。前記積層されたゲート配線層222、242、262はその後パターニングしてゲート線を形成する。前記ゲート線は横方向に伸張され、前記ゲート配線はゲート線22、ゲート電極26、及びゲートパッド24を含む。
【0021】
図5に示すように、その後、窒化珪素からなるゲート絶縁膜30を形成する。非晶質珪素からなる半導体層40をゲート絶縁膜30上で積層する。ドーピングされた非晶質珪素層を半導体層40上に積層する。半導体層40とドーピングされた非晶質珪素層をその後、エッチングする。したがって、ゲート絶縁膜30上に島形状の半導体層40と抵抗性接触層55、56をフォトリソグラフィ工程で形成する。ゲート絶縁膜30はゲート電極26上に積層する。
【0022】
図6に示すように、モリブデン又はモリブデン−タングステン合金をその後蒸着して、データ配線層65、66、68を積層する。データ配線層65、66、68をその後エッチングして、データ線62、ソース電極65、データパッド68及びドレイン電極66を含むデータ配線を形成する。データ線62はゲート線22と交差する。ソース電極65はデータ線62に連結し、ソース電極65はゲート電極26の上部に延長する。データパッド68はデータ線62の一端に連結する。ドレイン電極66はソース電極65から分離し、ドレイン電極66は、ゲート電極26を間に介在し、ソース電極65の反対側に位置する。
【0023】
その後、データ配線62、65、66、68でカバーしない非晶質珪素層パターンの一部をエッチングして、非晶質珪素層パターンを両方に分離させ、半導体層パターン40を露出させる。非晶質珪素層パターンを不純物でドーピングする。半導体層パターン40を分離された非晶質珪素層55、56の間で蒸着する。好ましくは、露出された半導体層40の表面をその後酸素プラズマにより安定化させる。その後、図7に示すように、保護膜を形成する。
【0024】
その後、ゲート絶縁膜30と保護膜をパターニングして、接触孔74、76、78を形成する。ゲートパッド24、ドレイン電極66、及びデータパッド68は接触孔74、76、78でそれぞれ露出する。ここで、接触孔74、76、78は多角形を有するか、円形の形状に形成することができる。接触孔74、78の面積は約2mm×60μmを超過しない。パッド24、68を接触孔74、78で露出させる。好ましくは、接触孔74、78の面積は0.5mm×15μm以上である。
【0025】
図2及び図3に示すように、その後、ITO膜を蒸着する。その後、蒸着したITO膜をエッチングする。そこで、補助ゲートパッド86、補助データパッド88及び画素電極82をフォトリソグラフィ工程で形成する。画素電極82、補助ゲートパッド86及び補助データパッド88を第1接触孔76、第2接触孔74及び第3接触孔78を通じてドレイン電極66、ゲートパッド24及びデータパッド68と連結する。好ましくは、窒素を予熱工程で用いる。予熱工程はITOを蒸着する前に行うことができる。窒素は接触孔74、76、78を通じて露出されている金属膜24、66、68の上部に金属酸化膜が形成されることを防止する。
【0026】
以下、図8乃至10を参照して、本発明の実施例による4枚のマスクを用いるLCD装置用TFT基板の単位画素構造について詳細に説明する。
図8は、本発明の別の実施例によるLCD装置用TFT基板を示す配置図であり、図9及び図10は、それぞれ図8に図示された線VIII−VIII’及びIX−IX’に沿って切断した断面図である。
【0027】
まず、絶縁基板10上に、二重層で構成されたゲート配線が形成されている。二重層の構成は、拡散防止膜221、241、261とゲート配線層222、242、262を有する。拡散防止膜221、241、261は金属珪素からなる。ゲート配線層222,242及び262は銅合金からなる。ゲート配線は、ゲート線22、ゲートパッド24、及びゲート電極26を含む。
【0028】
基板10上には、維持電極線28が形成されている。維持電極線28はゲート線22に平行である。維持電極線28も拡散防止膜281とゲート配線層282で構成されている。維持キャパシタは維持電極線28と導電体パターン68で構成されている。維持キャパシタは電荷を維持し、画素の電荷保存能力を向上させる。維持電極線28は導電体パターン68と重なって形成されている。維持電極線は、画素電極82とゲート線22の重畳によって発生する維持容量が充分な時には形成しない場合もある。共通電極が上部基板に形成される。
【0029】
ゲート配線22、24、26及び維持電極線28上には、ゲート絶縁膜30が形成される。ゲート絶縁膜30はゲート配線22、24、26、28を覆って、形成している。ゲート絶縁膜30は窒化珪素(SiNX)からなることができる。
ゲート絶縁膜30上には、半導体パターン42、48が形成されている。半導体パターン42、48は水素化非晶質珪素等の半導体物質からなる。半導体パターン42、48上には、抵抗性接触層パターン又は中間層パターン55、56、58が形成されている。抵抗性接触層パターン及び中間層パターンは非晶質珪素からなることができる。非晶質珪素はリン(P)等のn型不純物が高濃度でドーピングされている。
【0030】
抵抗性接触層パターン55、56、58はデータ配線層62、64、65、66、68上で形成される。データ配線層62、64、65、66、68はモリブデン又はモリブデン合金からなる。データ配線は維持キャパシタ用のデータ線部62、68、65及び導電体パターン64を含む。データ線部62、68、65はTFTのデータ線62、データパッド68及びソース電極65を有する。データ配線は、基板について縦方向に形成されている。データパッド68はデータ線62の一端に連結され、外部から画像信号の印加を受ける。TFTのソース電極65はデータ線62から分離される。維持キャパシタ用導電体パターン64はデータ線部62、68、65と分離され、TFTのドレイン電極66及び維持線28上に形成される。ドレイン電極66はソース電極65と分離しており、ドレイン電極66は、ゲート電極を間に介在してソース電極65の反対側に位置する。維持電極線28を形成しない場合、維持キャパシタ用導電体パターン64も形成しない。
【0031】
抵抗性接触層パターン55、56、58は半導体パターン42、48及びデータ配線62、64、65、66、68の間の接触抵抗を減らす。抵抗接触層パターン55、56、58はデータ配線62、64、65、66、68と実質的に同一の形状をしている。半導体パターン42、48は抵抗性接触層パターン55、56、58の下部で形成される。抵抗性接触層パターン55、56、58上には、データ配線層62、64、65、66、68が形成されている。データ線部中間層パターンはデータ線部62、65及び68と実質的に同一の形状をしており、ドレイン電極用中間層パターンはドレイン電極66と実質的に同一の形状をしている。維持キャパシタ用中間層パターンは維持キャパシタ用導電体パターンと実質的に同一の形状をしている。
【0032】
半導体パターン42、48は、TFTのチャンネル部Cを除くと、データ配線62、64、65、66、68及び抵抗性接触層パターン55、56、68と同じ形状で形成されている。具体的には、維持キャパシタ用半導体パターンは維持キャパシタ用導電体パターンと実質的に同一の形状をしており、維持キャパシタ用導電体パターンは維持キャパシタ用接触層パターンと実質的に同じ形状である。しかし、TFT用半導体パターンは、データ配線または接触層パターンと異なる。即ち、データ線部のソース電極65とデータ線部のドレイン電極66はTFTのチャンネル部Cで互いに分離されている。データ線部中間層55とドレイン電極用接触層パターン56も分離されている。しかし、TFT用半導体パターン42は連結され、TFTのチャンネルを形成する。データ配線62、64、65、66、68上には保護膜70が形成されている。
【0033】
保護膜70は、接触孔76、78、72及びもう一つの接触孔74を有する。ドレイン電極66、データパッド64、及び維持キャパシタ用導電体パターン68を接触孔76、78、72で露出させる。ゲートパッド24及びゲート絶縁膜30はもう一つの接触孔74で露出させる。
保護膜70上には、画素電極82が形成されている。画素電極82はTFTから画像信号を受けて、共通電極とともに電場を生成する。画素電極82は、ITO等の透明な導電物質からなる。画素電極82はドレイン電極66と接触孔76を通じて電気的に連結され画素信号を受ける。画素電極82はゲート線22及びデータ線62と重畳され開口率を向上させる。ゲート線22及びデータ線62は画素電極82と隣接する。画素電極82はゲート線22またはデータ線62と重畳されない場合もある。画素電極82は、接触孔72を通じて維持キャパシタ用導電体パターン64と連結され、導電体パターン64に画像信号を伝達する。補助ゲートパッド86及び補助データパッド88は接触孔74、78を通じてそれぞれゲートパッド24及びデータパッド68と連結される。補助ゲートパッド86及び補助データパッド88はパッド24、68及び外部回路装置との接着性を増大させる。補助ゲートパッド86及び補助データパッド88はまた、パッド24、68をそれぞれ保護する。しかし、補助ゲートパッド86及び補助データパッド88は形成しなくてもよい。
【0034】
以下に、図9乃至図18Bを参照して、本発明の実施例による4枚のマスクを用いるLCD装置用TFT基板の製造方法について詳細に説明する。
図11A及び図11Aに示すように、基板10上にZr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、Pt等のような金属を蒸着して、拡散防止膜221、241、261、281を形成する。金属膜の厚さは約50〜1,000Åである。ゲート配線層222、242、262、282を形成するために拡散防止膜221、241、261及び281上に、銅合金層を形成する。銅合金層は拡散防止膜221、241、261及び281を形成するために適用される約0.5〜15at%の金属元素を含む。ゲート配線及び維持キャパシタ線28をフォトリソグラフィ工程で形成する。ゲート配線はゲート線22、ゲートパッド24及びゲート電極26からなる。
【0035】
図12A及び図12Bに示すように、ゲート絶縁膜30をその後形成する。ゲート絶縁膜30上に、半導体層40を形成する。半導体層40上に中間層50を形成する。ゲート絶縁膜30、半導体層40及び中間層50を化学気象蒸着法を用いて形成する。ゲートは絶縁膜30の厚さは約1,500Å〜5,000Å、半導体層40の厚さは約500Å〜2,000Å、中間層50の厚さは約300Å〜600Åである。ゲート絶縁膜30、半導体層40及び中間50は窒化珪素を含む。中間層50上でMoWをスパッタリングによって蒸着し、導電体層60を形成する。その後導電体層60上に、感光膜110を形成する。感光膜110の厚さは約1μm〜2μmである。
【0036】
図13A及び図13Bに示すように、その後、照射工程及び現像工程により、感光膜パターン112及び114を形成する。照射工程はマスクを使用して行われる。感光膜パターン112及び114のうち、第1部分の厚さは、感光膜パターン112及び114の第2部分の厚さより薄い。第1部分114はTFTのチャンネル部C上で蒸着する。TFTのチャンネル部はソース電極65及びドレイン電極66の間で蒸着する。第2部分はデータ配線62、64、65、66、68が形成されるデータ配線部Aで蒸着する。その他の部分Bで蒸着された感光膜は除去する。その他の部分Bは第1部分114及び第2部分112とは異なる。第1部分114と第2部分112の感光膜の残留している厚さの比はエッチング工程の状況に応じて変わる。好ましくは、第1部分114の厚さを第2部分112の厚さの約1/2以下にする。第1部分114の感光膜の残留している厚さは約4,000Å以下であってもよい。
【0037】
感光膜の厚さは第1領域114の光透過量の調節により決定することができる。光透過量はスリット、格子形態のパターンを形成するか、半透明膜を用いて調節することができる。
好ましくは、パターンの線幅またはパターン間の間隔は露光機の分解能より小さい。パターン間の間隔はパターンの線幅であってもよい。半透明膜を用いる場合には、マスクの透過率は、半透明膜の透過率及び厚さによって決定することができる。
【0038】
このようなマスクを通じて感光膜に光を照射すると、光に直接露出される感光膜の部分では高分子が完全に分解され、半透明膜が蒸着されている感光膜の部分では、高分子は部分的に分解され、感光膜の遮られた部分では高分子が分解されない。
感光膜を現像すると、高分子分子が分解されない部分のみが残る。したがって、光が少なく照射された中央部分には、光に全然照射されない部分より薄い厚さの感光膜を残留させることができる。露光時間が長すぎると、全ての分子が分解される。それゆえ、露光時間は全ての高分子分子分解しないように調節される必要がある。
【0039】
薄い厚さの感光膜114を形成するために、リフローが可能な物質からなる感光膜を用いることができる。薄い感光膜114は、照射工程, 現像工程及びリフロー工程で形成でき、それにより感光膜の露出部分に感光膜の露出されてない部分をリフローさせる。照射工程は従来のマスクを使用して行われる。マスクは光が透過する部分と光が透過しない部分を有する。
【0040】
その後、感光膜パターン114及びその感光膜パターン114の下にある膜をエッチングする。感光膜パターン114の下にある膜は導電体層60、中間層50、及び半導体層40からなる。データ配線及びデータ配線の下にある膜はデータ配線部Aに残る。半導体層はチャンネル部Cに残る。残り部分Bの導電膜、中間層、及び半導体層は除去され、ゲート絶縁膜30を露出する。残り部分Bはデータ配線部Aまたはチャンネル部分Cとは異なる。
【0041】
図14A及び図14Bに示すように、その後、その他の部分Bの露出されている導電体層60を除去して、中間層50を露出させる。中間層50上には露出されている導電体層60を蒸着する。ドライエッチング又はウェットエッチング方法を用いることができる。好ましくは、感光膜パターン112、114が殆どエッチングされない条件下で、導電体層60がエッチングされる。しかし、ドライエッチングの場合、感光膜パターン112、114をエッチングせずに導電体層60をエッチングできないので、導電体層60を感光膜パターン112、114と共にエッチングする。ドライエッチングの場合の第1部分114の厚さは、ウェットエッチングの場合の第1部分114の厚さより厚いので、ドライエッチングの過程で第1部分114が除去され下部の導電体層60が露出されないようにする。
【0042】
図14A及び図14Bに示すように、チャンネル部Cの導電体層及びデータ配線部Aの導電体層が残留し、その他の部分Bで導電体層60は除去され、それにより中間層50が露出される。チャンネル部C及びデータ配線部Aの導電体層はソース/ドレイン用導電体パターン67及び維持キャパシタ用導電体パターン68を含む。残留している導電体パターン67、64は、ソース電極65及びドレイン電極66を除くと、データ配線62、64、65、66、68の形態と同じである。ソース電極65及びドレイン電極66は残留している導電体パターンと連結している。ドライエッチングを用いた場合、感光膜パターン112、114もまたエッチングされる。
【0043】
図15A及び図15Bに示すように、その他の部分Bの露出された中間層50、その他の部分Bの露出された半導体層40、及び感光膜の第1部分をその後ドライエッチング方法で除去する。半導体部分40は中間層の下に蒸着する。エッチングの間、ゲート絶縁膜30は実質的にエッチングされない。半導体層40のエッチング比は中間層50のエッチング比と実質的に同一である。好ましくは、感光膜パターン112、114のエッチング比が半導体層40に対するエッチング比と実質的に同一である。例えば、SF6とHClの混合気体や、SF6とO2の混合気体を用いることができる。感光膜パターン112、114のエッチング比が半導体層40のエッチング比と実質的に同じ場合、第1部分114の厚さは半導体層40の厚さと中間層50の厚さとの和と同じであるか、小さい。
【0044】
図15A及び図15Bに示すように、チャンネル部Cの第1部分が除去されソース/ドレイン用導電体パターン67が露出され、その他の部分Bの中間層50及びその他の部分Bの半導体層40が除去され、ゲート絶縁膜30が露出される。データ配線部Aの第2部分112はエッチングされ、データ配線部Aの第2部分112の厚さが薄くなる。したがって、半導体パターン42、48が形成される。図面符号57と58は、ソース/ドレイン用導電体パターン67の下部の中間層パターンと維持キャパシタ用導電体パターン64の下部の中間層パターンを示す。
【0045】
その後、チャンネル部Cのソース/ドレイン用導電体パターン表面に残っている感光膜を、アッシング(ashing)を通じて除去する。
図16A及び図16Bに示すように、チャンネル部Cのソース/ドレイン用導電体パターン及びチャンネル部Cのソース/ドレイン用中間層パターンをエッチングして除去する。ソース/ドレイン用導電体パターンは、チャンネル部Cのソース/ドレイン用中間層パターンの下に蒸着する。
【0046】
ソース/ドレイン用導電体パターンと中間層パターンはドライエッチングすることができる。エッチング終点を探すのが難しいので、ドライエッチングの場合、ソース/ドレイン用導電体パターンと中間層パターンのエッチング選択比が大きいことが好ましい。したがって、エッチング選択比が大きくない場合、チャンネル部Cに残留する半導体パターン42の厚さを調節することが容易ではない。
【0047】
ドライエッチングはまた、ウェットエッチングと共に行うことができる。ソース/ドレイン用導電体層はウェットエッチングすることができ、中間層パターン57はドライエッチングすることができる。ウェットエッチングと共にドライエッチングが行われる場合には、ソース/ドレイン用導電体パターンの側面がエッチングされ、中間層パターン57は殆どエッチングされないので、階段形状で製作される。SF4とHClの混合気体やCF4とO2の混合気体が中間層パターン57及び半導体パターン42をエッチングする時に用いることができる。CF4とO2の混合気体を用いて、均一な厚さを有する半導体パターンを形成することができる。図16Bに示すように、半導体パターン42の一部が除去され、半導体パターンの厚さが薄くなり、感光膜パターンの第2部分112もエッチングされ、感光膜パターンの第2部分112の厚さが薄くなる。好ましくは、エッチングは、ゲート絶縁膜30がエッチングされない条件で行わなければならず、第2部分112がエッチングされその下部のデータ配線62、64、65、66、68が露出されないように、感光膜パターンが厚い。
【0048】
その結果、ソース電極65とドレイン電極66が分離されながら、データ配線62、64、65、66、68と接触層パターン55、56、58が形成される。データ配線62、64、65、66及び68は接触層パターン55、56、58上に位置する。
その後、データ配線部Aに残っている感光膜第2部分112を除去する。しかし、第2部分の除去は、チャンネル部Cのソース/ドレイン用導電体パターン67を除去した後行うことができる。第2部分は、導電体パターン56の下の中間層パターン57を除去された後行われる。
【0049】
前述したように、ドライエッチングのみを用いるか、ウェットエッチングとドライエッチングを交互にすることができる。ドライエッチングのみを用いる場合、製造工程は比較的簡単であるが、エッチング条件は制御できない。しかしながら、ウェットエッチングとドライエッチングを交互にする場合、製造工程は複雑であるが、エッチング条件は制御可能である。その後、図17A及び図17Bに示すように、保護膜70を形成する。
【0050】
その後、図18A及び図18Bに示すように、保護膜70とゲート絶縁膜30をエッチングして、ドレイン電極66、ゲートパッド24、データパッド68、及び維持キャパシタ用導電体パターン64をそれぞれ露出させる接触孔76、74、78、72を形成する。エッチング工程はリソグラフィー工程によって行われる。接触孔74、78の面積は約2mm×60μmを超過しない。パッド24、68は接触孔74、78を通じて露出させる。好ましくは、接触孔74、78の面積は約0.5mm×15μm以上である。
【0051】
その後、図9乃至図11に示すように、厚さ約400Å〜500ÅのITO層を蒸着する。その後、ITO層をパターンニングする。その結果、画素電極82、補助ゲートパッド86及び補助データパッド88がフォトリソグラフィ工程により形成される。画素電極82はドレイン電極66及び維持キャパシタ用導電体パターンと連結され、補助ゲートパッド86はゲートパッド24と連結される。補助データパッド88はデータパッド68と連結される。
【0052】
好ましくは、予熱工程で窒素が使用される。予熱はITOを蒸着する前に行われる。窒素は金属酸化膜が形成されることを防止する。金属酸化層は、接触孔72、74、76、78を通じて露出された金属膜24、64、66、68の上部で形成される。
本発明の別の実施例では、データ配線62、64、65、66、68と接触層パターン55、56、58及び半導体パターン42、48を1つのマスクを用いて形成し、ソース電極とドレイン電極を分離することにより、製造工程を単純化する。
【0053】
本発明の実施例による方法は、AOC(array on color filter)構造にも適用されることができる。AOC構造では、TFTアレイが色フィルター上に形成される。
図19は、本発明の別の実施例によるTFT基板の配置図であり、図20は、図19に図示された線XIX−XIX’に沿って切断した断面図及び下部基板に向かい合う上部基板である。下部基板はTFT基板である。
【0054】
下部絶縁基板100上に拡散防止膜118、119、123及び銅合金からなるデータ配線120、121、124が形成されている。
データ配線120、121、124は、データ線120、データパッド124及び光遮断部121を含む。データ線120は基板について縦方向に延長されている。データパッド124はデータ線120の端に連結し、外部からの画素信号を受信し、受信した画素信号をデータ線120へ伝達する。光遮断部はデータ線120から分離され、基板100の下部からTFTの半導体層170に入射する光を遮断する。光遮断部121は漏洩する光を遮断し、光遮断部121はデータ線120から分離して断絶された配線を形成することができる。光遮断部121は漏洩する光を遮断するブラックマトリックスと実質的に同一の機能を有する。
【0055】
下部絶縁基板100上には、赤(R)色フィルター、青(B)色フィルター、緑(G)色フィルターを形成する。色フィルター131、132、133のエッジ部分はデータ配線120、121のエッジと重なる。色フィルター131、132、133はデータ線120を全部カバーするように形成することができる。
データ配線120、121、124及び色フィルター131、132、133上に、バッファー層140を形成する。バッファー層140は、色フィルター131、132、133からのガス抜け(outgassing)を防止し、バッファー層140はまた、色フィルター131、132、133が後続工程での熱及びプラズマエネルギーによって損傷されることを防止する。又、バッファー層140はデータ配線120、121、124とTFTアレイを分離しているので、これらの間の寄生容量を低減するためには、誘電率が低く、厚さが厚いほど好ましい。
【0056】
バッファー層140上には、二重層構造のゲート配線が形成されている。二重層構造は、下層501と上層502からなる。下層501はアルミニウム及びアルミニウム合金等の物質からなり、上層502はモリブデン及びモリブデン合金等の物質からなる。
ゲート配線は、ゲート線150、ゲートパッド152及びTFTのゲート電極151を含む。ゲート線150は横方向に延長されデータ線120と交差して単位画素を定義する。ゲートパッド152はゲート線150の端に連結され外部からの画素信号の印加を受けてその画素信号をゲート線150に伝達する。ゲート線150はTFTのゲート電極151を有する。
【0057】
ゲート線150は、画素電極410と重なって画素の電荷保存能力を向上させる維持キャパシタを構成する。ゲート線150の重畳によって発生する維持容量と画素電極410が充分ではない場合、維持容量用共通電極を形成することもできる。
好ましくは、ゲート配線を二重層以上で形成する場合に、一つの層は抵抗が小さく、他の層は接着性が大きい。二重層構造はAl(又は、Al合金)及びMoWからなることができる。
【0058】
ゲート配線150、151、152及びバッファー層140上には、低温蒸着ゲート絶縁膜160が形成されている。この際、低温蒸着ゲート絶縁膜160は、有機絶縁膜、低温非晶質酸化珪素膜、または低温非晶質窒化珪素膜で形成することができる。本発明の別の実施例によるTFT構造の下部基板に色フィルターが形成される。ゲート絶縁膜は高温で蒸着されず、例えば、約250℃以下の低温条件で蒸着される。
【0059】
ゲート電極151のゲート絶縁膜160上には、二重層構造の半導体層171が形成されている。二重層構造の半導体層171は島形状である。半導体層171の下層半導体層701はバンドギャップが高い非晶質珪素で形成され、半導体層171の上層半導体層702は下層半導体701のバンドギャップと比較して、バンドギャップが低い非晶質珪素で形成される。例えば、下層半導体層701のバンドギャップを約1.9〜2.1eVで、上層半導体層702のバンドギャップを約1.7〜1.8eVで形成することができる。下層半導体層701の厚さが約50〜200Åであり、上層半導体層702の厚さは約1,000〜2,000Åで形成することができる。
【0060】
上層半導体層702と下層半導体層701との間には、バンドオフセットが形成される。下層半導体層701は上層半導体層702と異なるバンドギャップを有する。バンドオフセットはバンドギャップの差異と実質的に同一である。TFTがオン状態になると、下層半導体層701と上層半導体層702の間に位置するバンドオフセット領域にチャンネルが形成される。このバンドオフセット領域の原子構造は、基本的に同じであるので、バンドオフセット領域は欠陥が少ない。したがって、TFTの特性は改良される。半導体層171は単一層で形成することもできる。
【0061】
半導体層171上には、抵抗性接触層182、183が形成されている。抵抗性接触層182、183はn型不純物が高濃度でドーピングされている非晶質珪素、微細結晶化された珪素又は金属シリサイドを含み、抵抗性接触層182、183は互いに分離されている。
抵抗性接触層上には、画素配線410、411、412が形成されている。画素配線410、411、412はソース電極412、ドレイン電極411及び画素電極410を含む。ソース電極412は、ゲート絶縁膜160及びバッファー層140に形成されている接触孔161を通じてデータ線120と連結されている。ドレイン電極411は、画素電極410と連結されており、TFTからの画像信号を画素電極410に伝達する。画素配線410、411、412はITOを有している。ITOは透明な導電物質である。
【0062】
補助ゲートパッド413及び補助データパッド414が接触孔162、164を通じてゲートパッド152及びデータパッド124とそれぞれ連結されている。補助ゲートパッド413及び補助データパッド414は、画素配線410、411、412と実質的に同じ層として形成される。補助ゲートパッド413はモリブデン−タングステン合金膜と直接接触しており、補助データパッド414は銅合金層と直接接触している。モリブデン−タングステン合金膜はゲートパッド152の上部膜502であり、銅合金層はデータパッド124の上部膜202である。画素電極410は、画素電極410に隣接するゲート線150及び画素電極410に隣接するデータ線120と重なっており、それにより開口率を向上させる。画素電極410はゲート線150またはデータ線120と重ならない場合もある。
【0063】
ソース電極412及びドレイン電極411の上部には、保護膜190が形成されており、その保護膜190上には感光性有色有機膜430が形成されている。保護膜190はTFTを保護する。感光性有色有機膜430は濃い色を有し、光吸収に優れている。有色有機膜430は、TFTの半導体層171に入射する光を遮断する役割を果たし、有色有機膜430は有色有機膜430の高さを調節する。したがって、有色有機膜430は下部絶縁基板100とこれと向かい合う上部絶縁基板200との間の間隔を維持する。つまり、有色有機膜430はスペーサーとして用いられる。保護膜190と有機膜430は、ゲート線とデータ線120に沿って形成することができる。有機膜430はまた、ゲート配線とデータ配線の周囲で漏洩される光を遮断することができる。
【0064】
一方、上部基板200は、ITO又はIZOを有し、共通電極210が上部基板200の全面積に形成されている。共通電極210は画素電極410と共に電場を生成する。
以下、図19乃至図28を参照して、本発明の別の実施例によるTFT基板の製造方法について、詳細に説明する。
図21に示すように、Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、Ptのような金属を下部絶縁基板100上で蒸着して、拡散防止膜120、121、124を形成する。拡散防止膜120、121、124の厚さは約50〜1,000Åである。その後、その拡散防止膜120、121、124の上に、前記拡散防止膜の形成のために適用した金属元素を0.5〜15at%含む銅合金を蒸着した。その後蒸着した合金の上に感光膜パターンを形成する。蒸着された合金はその後ドライエッチング又はウェットエッチングされる。したがって、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程で、下部絶縁基板100上にデータ配線120、121、124を形成する。データ配線120、121、124はデータ線120、データパッド124、及び光遮断部121を含む。その後、拡散防止膜は大気圧下約400℃の温度で熱処理して、シリサイドを形成する。
【0065】
図22に示すように、赤色(R)顔料、緑色(G)顔料及び青色(B)顔料を含む感光性物質を順次に塗布して、マスクを用いた写真工程でパターニングする。その結果、マスクを用いた写真工程で、赤色フィルター131、緑色フィルター132及び青色フィルター133を順次に形成する。
その後、赤色フィルター131、緑色フィルター132及び青色フィルター133を形成するために3枚のマスクを用いる。しかし、赤色フィルター131、緑色フィルター132及び青色フィルター133を形成するために一つのマスクを使用することができ、それにより製造費用を低減させる。又、マスクを使用せず、レーザ転写法や印刷(print)法を用いることもでき、それにより製造費用を最小化することもできる。好ましくは、色フィルター131、132、133のエッジは、データ線120のエッジと重なる。図22に示すように、その後、絶縁基板100上部にバッファー層140を形成する。
【0066】
その後、アルミニウム又はアルミニウム合金のような第1導電物質とモリブデン又はモリブデン合金のような第2導電物質をスパッタリング等の方法で連続蒸着して、蒸着した導電物質をその後パターンニングする。その結果、バッファー層140上にマスクを用いたフォトリソグラフィ工程で、ゲート配線150、151、152を形成する。ゲート配線150、151、152はゲート線150、ゲート電極151、及びゲートパッド152を含む。ゲート配線150、151、152は、単一層構造で形成することができる。
【0067】
その後、図24に示すように、ゲート配線150、151、152及びバッファー層140上に低温蒸着ゲート絶縁膜160、第1非晶質珪素膜701、第2非晶質珪素膜702、及びドーピングされた非晶質珪素膜180を順次に蒸着する。
ゲート絶縁膜160は、有機絶縁膜、低温非晶質酸化珪素膜及び低温非晶質窒化珪素膜を用いて形成することができる。ゲート絶縁膜160は、約250℃以下のような低い蒸着温度でも蒸着されることができる。
【0068】
第1非晶質珪素膜701は、約1.9〜2.1eVのバンドギャップを有する非晶質珪素膜で形成し、第2非晶質珪素膜702は、約1.7〜1.8eVのバンドギャップを有する非晶質珪素膜で形成する。第1非晶質珪素膜701は、CH4、C22、又はC26を添加したSiH4ガスを使用したchemical vapor deposition(CVD)法によって蒸着することができる。SiH4は非晶質珪素を形成するために使用される。例えば、SiH4及びCH4をCVD装置に1:9の比率で投入して、蒸着工程を進行すると、Cが約50%程度含まれ、約2.0〜2.3eVのバンドギャップを有する非晶質珪素膜を蒸着することができる。非晶質珪素層のバンドギャップは、蒸着工程条件によって影響を受け、炭素化合物の添加量によって、バンドギャップを約1.7〜2.5eVにすることができる。
【0069】
低温蒸着ゲート絶縁膜160、第1非晶質珪素膜701、第2非晶質珪素膜702及びドーピングされた非晶質珪素膜180は、同じCVD装置でインシチュ(in situ)で、連続的に蒸着することができる。
図25に示すように、第1非晶質珪素膜701、第2非晶質珪素膜702、及びドーピングされた非晶質珪素膜180をパターニングして、島形状の半導体層171、抵抗性接触層181及び接触孔161、162、164をマスクを用いたフォトリソグラフィ工程で形成する。低温蒸着ゲート絶縁膜160と有機絶縁膜140上に接触孔161、162、164を蒸着する。データ線120、ゲートパッド152、及びデータパッド124を接触孔161、162、164を通じてそれぞれ露出させる。
【0070】
その後、ゲート電極151上で蒸着された膜701、702、180の部分を除き、第1非晶質珪素膜701、第2非晶質珪素膜702及びドーピングされた非晶質珪素膜180は除去される。ゲートパッド152上の膜701、702、180の部分及びゲートパッド152上のゲート絶縁膜160の部分は除去される。データ線120及びデータパッド124上の膜701、702、180、160の部分は除去される。データ線120及びデータパッド124上の有機絶縁膜140の部分もまた除去される。
【0071】
一つのマスクのみを用いたフォトリソグラフィ工程で形成するためには、部分的に異なる厚さを有する感光膜パターンをエッチングマスクとして使用する。
図26に示すように、ドーピングされた非晶質珪素膜180の上部に感光膜を塗布する。感光膜の厚さは約1μm〜2μmである。その後、感光膜パターン312、314を写真工程により形成する。写真工程はマスクを用いた照射工程及び現像工程からなる。
【0072】
第1部分312は、第2部分314より厚い。データ線120、データパッド124、及びゲートパッド152上の感光膜の部分を除去する。感光膜パターン312はゲート電極151の上で蒸着する。好ましくは、第2部分314の厚さに対する第1部分312の厚さの比が1/2以下である。第1部分312の感光膜の残り厚さは、約4,000Å以下であることができる。
【0073】
位置によって異なる厚さを備えた感光膜を形成するために多様な方法が使用される。ここでは、陽性感光膜を用いる。
感光膜がマスクを通じて露出されると、感光膜の光に直接照射される部分の高分子は完全に分解され、感光膜の半透明膜が形成される部分の高分子は部分的に分解され、感光膜の覆われた部分の高分子は分解されない。
【0074】
感光膜を現像すると、高分子が分解されない部分はそのまま残る。したがって、部分的に照射された部分の感光膜の厚さは照射されていない部分の感光膜の厚さに比べ薄い。照射時間が長すぎると、全ての高分子が分解される。したがって、全ての高分子が分解されないように、照射時間を調節する必要がある。
感光膜を現像すると、第1部分312の高分子がそのまま残り、第2部分314の高分子は部分的に除去されるので、第2部分314の厚さは第1部分312の厚さより薄く、C領域の高分子は完全に除去される。第2部分314は部分的に光で照射される。その結果、位置によって異なる厚さを有する感光膜パターンが形成される。
【0075】
図27に示すように、その後、ドーピングされた非晶質珪素膜180、第2非晶質珪素膜702、第1非晶質珪素膜701、及び低温蒸着ゲート絶縁膜160をドライエッチングして、ゲートパッド152を露出させる接触孔162を形成し、C領域のバッファー層140を露出させる。C領域のバッファー層140をドライエッチングして、データ線120及びデータパッド124を露出させる接触孔161、164を形成する。ドライエッチングは感光膜パターン312、314をエッチングマスクとして用いて行われる。
【0076】
その後、酸素を用いたアッシング工程で、感光膜の第2部分314を完全に除去する。
その結果、感光膜パターンの第2部分314は除去され、ドーピングされた非晶質珪素膜180が露出され、感光膜パターンの第1部分312の厚さは感光膜パターンの第2部分312の厚さと実質的に同一にまで減少する。
その後、ドーピングされた非晶質珪素膜180、第1非晶質珪素膜701及び第2非晶質珪素膜702は残っている感光膜パターンの第1部分312をエッチングマスクとして用いてエッチングする。その結果、ドーピングされた非晶質珪素膜180、第1非晶質珪素膜701及び第2非晶質珪素膜702は除去され、半導体層171と抵抗性接触層181を残留させる。島形状の半導体層171は、その下でゲート電極が形成されるゲート絶縁膜160上に形成される。ゲート絶縁膜160はゲート電極151上で蒸着する。
【0077】
その後、残っている感光膜の第1部分312を除去する。第1部分312の残っている感光膜を除去するために、酸素を用いたアッシング工程を適用することができる。
図28に示すように、その後、ITO層を蒸着してパターニングする。そこで、マスクを用いたフォトリソグラフィ工程で、画素電極410、ソース電極412、ドレイン電極411、補助ゲートパッド413、及び補助データパッド414を形成する。
【0078】
ソース電極412及びドレイン電極411をエッチングマスクとして用いて、抵抗性接触層181をエッチングして、それにより抵抗性接触層パターンを形成し、半導体層171を露出する。抵抗性接触層181はソース電極412及びドレイン電極411の間で蒸着する。抵抗性接触層パターン182,183は第1部分182と第1部分182から分離した第2部分183を有する。半導体層171はソース電極412及びドレイン電極411の間で蒸着する。
【0079】
図19及び図20に示すように、下部絶縁基板100の上部に窒化珪素や酸化珪素等の第1絶縁膜と黒色顔料を含む感光性有機物質等の第2絶縁膜を順次蒸着して、マスクを用いた写真工程で、有色有機膜430を形成する。写真工程は照射工程と現像工程からなる。第1絶縁物質と第2絶縁物質は色有機膜をエッチングマスクとして用いてエッチングし、保護膜190を形成する。有色有機膜430は、TFTに入射する光を遮断できる。光遮断部121は漏洩する光を遮断し、光遮断部121はデータ線120から分離しており、接続されない配線(disconnected wiring)を形成することができる。光遮断部121は漏洩する光を遮断するブラックマトリックスと実質的に同一の機能を有する。光遮断部121はまた、ゲート配線またはデータ配線上に形成され、ゲート配線やデータ配線に隣接する漏洩する光を遮断することができる。光遮断部121はまた、有機膜430の高さを調節して間隔維持材として用いることができる。
【0080】
上部絶縁基板200の上には、ITO又はIZO等の透明な導電物質を積層して、共通電極210を形成する。
銅合金配線は、本発明の実施例によるゲート配線やデータ配線として用いられる。しかし、銅合金配線は基板上に形成される全ての金属層としても適用することができる。銅合金配線はソース/ドレイン電極にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
上述したように、LCD装置用TFT基板は銅合金配線を用いて製造され、低い抵抗と高い伝導度を備える。
又、薄い厚さの拡散防止膜とその拡散防止膜と同じ元素を添加した銅合金を用いて銅合金を形成するので、同時エッチングが可能である。後続工程での銅配線と基板間との相互拡散はまた薄い拡散防止膜により防止することができる。
【0082】
以上、上述した実施例を参照して本発明を詳細に説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1A】本発明の方法によって液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板上に銅合金配線を製造するための工程を示す断面図である。
【図1B】本発明の方法によって液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板上に銅合金配線を製造するための工程を示す断面図である。
【図1C】本発明の方法によって液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板上に銅合金配線を製造するための工程を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ基板である。
【図3】図2のII−IIに沿って切断した断面図である。
【図4】本発明の第1実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ基板を製造する中間過程を工程順序によって示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ基板を製造する中間過程を工程順序によって示す断面図である。
【図6】本発明の第1実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ基板を製造する中間過程を工程順序によって示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ基板を製造する中間過程を工程順序によって示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ基板の配置図である。
【図9】図8のVII−VII’に沿って切断した断面図である。
【図10】図8のIX−IX’に沿って切断した断面図である。
【図11A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図11B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図12A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図12B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図13A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図13B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図14A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図14B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図15A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図15B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図16A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図16B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図17A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図17B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図18A】図9に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図18B】図10に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を示す断面図である。
【図19】本発明の第3実施例による薄膜トランジスタ基板の配置図である。
【図20】図19に図示された薄膜トランジスタ基板をXIX−XIX’に沿って切断した断面図である。
【図21】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図22】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図23】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図24】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図25】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図26】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図27】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図28】図20に図示された薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0084】
10 シリコン基板
11 拡散防止膜
11a 拡散防止膜パターン
11b シリサイド化合物層
12 銅合金配線
12a 配線パターン
22 ゲート線
24 ゲートパッド
26 ゲート電極
30 ゲート絶縁膜


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン元素を含む基板と、
前記基板上に形成された拡散防止膜と、
前記拡散防止膜上に形成され、前記拡散防止膜を形成するために使用される物質を約0.5〜15at%含む銅合金層と、を含むLCD装置のTFT基板。
【請求項2】
前記拡散防止膜は、Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、及びPtからなる群から選択された少なくとも一つのシリサイド化合物で形成されることを特徴とする請求項1記載のLCD装置のTFT基板。
【請求項3】
前記拡散防止膜の厚さは、約50〜5,000Åであることを特徴とする請求項1記載のLCD装置のTFT基板。
【請求項4】
前記銅合金層は、ゲート線、ソース/ドレイン電極、及びデータ線に相当する金属層を備えることを特徴とする請求項1記載のLCD装置のTFT基板。
【請求項5】
前記シリコン元素を含む基板は、シリコン基板、ガラス基板、又はプラスティック基板であることを特徴とする請求項1記載のLCD装置のTFT基板。
【請求項6】
シリコン元素を含む基板上に拡散防止膜を形成する段階と、
銅と前記拡散防止膜の形成のために適用した物質を0.5〜15at%含む銅合金を蒸着して、ゲート配線層を形成する段階と、
前記ゲート配線層をエッチングして、ゲート線、ゲートパッド、及びゲート電極を含むゲートパターンを形成する段階と、
ゲート絶縁膜を積層する段階と、
半導体層パターン及び抵抗性接触層パターンを形成する段階と、
データ配線物質を塗布してパターニングして前記ゲート線と交差するデータ線、前記データ線と連結されているデータパッド、前記データ線と連結され前記ゲート電極に隣接するソース電極、及び前記ゲート電極に対して前記ソース電極の反対側に位置するドレイン電極を含むデータ配線を形成する段階と、
保護膜を形成する段階と、
前記保護膜と前記ゲート絶縁膜をパターニングして、前記ゲートパッド、前記データパッド、及び前記ドレイン電極をそれぞれ露出させる接触孔を形成する段階と、
透明導電膜を積層する段階と、
前記透明導電膜をエッチングして、前記ゲートパッド、前記データパッド、及び前記ドレイン電極とそれぞれ連結される補助ゲートパッド、補助データパッド及び画素を形成する段階と、を含むLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項7】
前記拡散防止膜は、
Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、及びPtからなる群から選択された少なくとも一つの化合物を約50〜5,000Åの暑さに蒸着する段階と、
前記蒸着化合物を熱処理工程によってシリサイド化合物に変換する段階と、を通じて製造されることを特徴とする請求項6記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項8】
前記熱処理工程は、ゲート絶縁膜を積層する蒸着処理工程であることを特徴とする請求項7記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項9】
前記熱処理工程は、真空下、大気圧下、又はN2ガス雰囲気下、約200〜500℃の温度で行われることを特徴とする請求項7記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項10】
基板上に拡散防止膜を形成する段階と、
銅と前記拡散防止膜の形成のために適用した物質を0.5〜15at%含む銅合金を蒸着して、ゲート配線層を形成する段階と、
前記ゲート配線層をエッチングして、ゲート線、ゲートパッド、及びゲート電極を含むゲートパターンを形成する段階と、
ゲート絶縁膜を積層する段階と、
半導体層、抵抗性接触層、及び導電体層を積層する段階と、
第1部分、前記第1部分より厚さが厚い第2部分、前記第1厚さより厚さが薄い第3部分を有する感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンを用いてデータ線とこれと連結されたデータパッド、ソース電極、及びドレイン電極を含むデータ配線、抵抗性接触層パターン、及び半導体層パターンを形成する段階と、
保護膜を形成する段階と、
前記保護膜と前記ゲート絶縁膜をパターニングして、前記ゲートパッド、前記データパッド、及び前記ドレイン電極をそれぞれ露出させる接触孔を形成する段階と、
透明導電膜を積層する段階と、
前記透明導電膜をエッチングして、前記ゲートパッドと連結される補助ゲートパッド、前記データパッドと連結される補助データパッド、及び前記ドレイン電極と連結される画素電極を形成する段階と、を含むLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項11】
前記拡散防止膜は、
Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、及びPtからなる群から選択された少なくとも一つの化合物を約50〜5,000Åで蒸着する段階と、
熱処理工程によって前記蒸着化合物をシリサイド化合物に変換する段階と、を通じて製造されることを特徴とする請求項10記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項12】
前記熱処理工程は、後続するゲート絶縁膜を蒸着する蒸着処理工程であることを特徴とする請求項11記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項13】
前記熱処理工程は、真空下、大気圧下、又はN2ガス雰囲気下、約200〜500℃で行われることを特徴とする請求項11記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項14】
前記第1部分は前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に位置するように形成し、前記第2部分は前記データ配線上部に位置することを特徴とする請求項10記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項15】
絶縁基板上に拡散防止膜を形成する段階と、
銅と前記拡散防止膜に含まれた元素が0.5〜15at%で含まれた合金を蒸着して、データ線を含むデータ配線を形成する段階と、
前記基板上部に赤色フィルター、緑色フィルター及び青色フィルターを形成する段階と、
バッファー物質を蒸着して、前記データ配線及び前記色フィルターを覆うバッファー層を形成する段階と、
前記バッファー層上部にゲート配線層を形成する段階と、
前記ゲート配線層をエッチングして、ゲート線及びゲート電極を含むゲート配線を形成する段階と、
前記ゲート配線を覆うゲート絶縁膜を形成する段階と、
前記ゲート絶縁膜上に島形状の抵抗性接触層、前記ゲート絶縁膜上に半導体層パターン及び、前記ゲート絶縁膜と前記バッファー層に前記データ線の一部を露出させる第1接触孔を形成する段階と、
前記島形状の抵抗性接触層パターンを覆う透明導電物質をエッチングして、ソース電極、前記ソース電極から分離され、前記ソース電極と実質的に同じ層の上に形成されるドレイン電極、及び前記ドレイン電極と連結された画素電極を含む画素配線を形成する段階と、
前記ソース用電極と前記ドレイン用電極との間に位置する前記抵抗性接触層パターンの露出部分を除去して、前記抵抗性接触層パターンを両方に分離する段階と、を含むLCD装置用TFT基板の製造方法。
【請求項16】
前記拡散防止膜は、
Zr、Ti、Hf、V、Ta、Ni、Cr、Nb、Co、Mn、Mo、W、Rh、Pd、及びPtからなる群から選択された少なくとも一つの化合物を約50〜5,000Åで蒸着する段階と、
熱処理工程によって、前記蒸着化合物をシリサイド化合物に変換する段階と、を通じて製造されることを特徴とする請求項15記載のLCD装置用TFT基板の製造方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2006−506682(P2006−506682A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553248(P2004−553248)
【出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【国際出願番号】PCT/KR2003/002270
【国際公開番号】WO2004/047159
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】