説明

半導体装置の作製方法

【課題】また、従来のCADツールによる半導体装置の設計図を用いる場合、インクジェット装置で形成できるパターンが限られるため、半導体装置の回路の中には、そのまま転用することができない回路も生じる恐れがある。
【解決手段】インクジェット装置で吐出して描くことの可能な基本パターンを複数用意し、それらを組み合わせて所望の集積回路のレイアウトを行う。得られたレイアウトを基にして露光マスクを形成する。露光マスクを用いて露光を行った後、現像して液滴の径よりも幅の細い露光領域にレジスト膜を残存させる。そして、被処理表面の露呈部分に対して撥液処理を行った後、レジスト膜上に材料液滴を滴下する。液滴吐出法により選択的に吐出を行い、ドット径よりも幅の細い配線を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薄膜トランジスタ(以下、TFTという)で構成された回路を有する半導体装置およびその作製方法に関する。例えば、液晶表示パネルに代表される電気光学装置や有機発光素子を有する発光表示装置を部品として搭載した電子機器に関する。
【0002】
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路および電子機器は全て半導体装置である。
【背景技術】
【0003】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数〜数百nm程度)を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を構成する技術が注目されている。薄膜トランジスタはICや電気光学装置のような電子デバイスに広く応用され、特に画像表示装置のスイッチング素子として開発が急がれている。
【0004】
半導体回路を有する電子機器の製造においては、大量生産を効率良く行うため、ウェハー基板ではなくマザーガラス基板を用い、一枚のマザーガラス基板から複数のデバイスを切り出す多面取りがよく行われている。マザーガラス基板のサイズは、1990年初頭における第1世代の300×400mmから、2000年には第4世代となり680×880mm、若しくは730×920mmへと大型化して、一枚の基板から複数のデバイス、代表的には表示パネルが取れるように生産技術が進歩してきた。
【0005】
今後、さらに基板が大型化すると、スピンコート法を用いる成膜方法では、大型の基板を回転させる機構が大規模となる点、材料液のロスおよび廃液量が多い点で大量生産上、不利である。また、矩形の基板をスピンコートさせると回転軸を中心とする円形のムラが塗布膜に生じやすい。また、スクリーン印刷法も装置を基板の大型化に対応させることが困難である。
【0006】
近年、ピエゾ方式やサーマルジェット方式に代表される液滴吐出技術、あるいは連続式の液滴吐出技術が注目を集めている。この液滴吐出技術は活字、画像の描画に使われてきたが、近年、配線パターン形成などの半導体分野へ応用する試みが始まっている。例えば、液滴吐出技術により配線パターン形成を行う方法が特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2005−12179
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
半導体装置の作製において、まず、CADツールによる半導体装置のマスク設計が行われる。このマスク設計は、スパッタ法やプラズマCVD法などにより様々な材料の積層が行われ、各層を選択的にエッチングするためのマスクを作製するための設計である。
【0008】
マスクを用いない形成方法である液滴吐出装置、代表的にはインクジェット装置は、データが2値化されて吐出、非吐出のラスタデータを基に材料液滴の吐出位置の制御を行う。インクジェット装置のインクジェットヘッドは、複数の吐出口が一列または複数並べられており、被吐出表面(例えばガラス基板面)とヘッドとを相対的に移動させ、所望の吐出口から液滴を選択的に吐出する。複数の吐出口が並べられた方向は、相対的に移動させる方向と垂直とすることでヘッドの走査が被吐出表面上方で行われる。ラスタデータは、被吐出面を移動させる方向、即ち印刷方向に垂直な方向(行方向)に並べられた複数のデータであり、それらをそれぞれ対応する列に分けることでラスタビットマップとすることもできる。このラスタデータやラスタビットマップを見ても複雑な集積回路の場合、回路構成や配線配置を把握することが困難である。また、複雑な集積回路の場合、最初からラスタデータやラスタビットマップで回路設計することも困難である。
【0009】
インクジェット装置は、ヘッドの吐出容量や、ノズルから吐出される材料液滴や、基板表面状態などによって形成される着弾後の液滴の径dが決定される。材料液滴は、ノズル等から吐出可能な流動性(粘度)を備えていればよく、固体物質を混入させても液滴全体として流動体であればよい。インクジェット装置は、一つのヘッドに複数のノズルが配置されており、相対的にヘッドと被処理基板を移動させることによって走査を行い、ノズルからの材料液滴の吐出或いは非吐出を選択する。例えば、ヘッドを固定して被処理基板を移動させる、或いは、被処理基板を固定してヘッドを移動させて走査を行えばよい。
【0010】
また、着弾後の液滴の径dが決定されると描くことのできる線の線幅もほぼ決定される。従って、インクジェット装置で描くことのできる線幅の細さの限界はヘッドに依存するところが大きい。電気回路の製造において、インクジェット装置を用いて微細な配線などを形成しようとする場合、微細な配線の線幅が描けるヘッドを用意する必要がある。ヘッドはノズル径が小さく精密になればなるほど高い加工精度が要求され、高価な部品となってしまう。また、インクジェット装置を用いて複数の線を狭い間隔で描こうとする場合、インクジェット装置のヘッドから吐出された液滴が被処理面に着弾した際に広がるため、ある一定の面積に対して複数本の線を高密度に形成することが困難である。
【0011】
また、従来のCADツールによる半導体装置の設計図を用いる場合、インクジェット装置で形成できるパターンが限られるため、半導体装置の回路の中には、そのまま転用することができない回路も生じる恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題の少なくとも1つを解決するために、ヘッドから吐出された着弾後の液滴の径dよりも細い線幅の線を形成するため、予め被処理表面に対して撥液処理や親液処理を行っておけば、微細な線を描くことも可能となる。しかしながら、着弾後の液滴の径dよりも細い線を形成できても、インクジェット装置は、着弾後の液滴の径dよりも細い線を形成するために設計されているものではないため、ヘッドを駆動する機構を用いて着弾後の液滴の径dよりも細い線を含む複雑なパターンを形成することが困難である。
【0013】
そこで、所望の配線を形成する際、予め、インクジェット装置で吐出して配線を形成できる複数種類の基本パターンを組み合わせて露光領域を設計しておく。
【0014】
すなわち、従来のCADツールを用いるのではなく、インクジェット装置で吐出して描くことの可能な基本パターンを複数用意し、それらを組み合わせて所望の集積回路のレイアウトを行う。こうすることによって集積回路のレイアウトの設計時間を短縮することができる。得られたレイアウトを基にして露光マスクを形成する。従って、この露光マスクは、インクジェット装置で吐出される液滴サイズよりも小さいサイズ(50%以上90%未満)を1つの単位とする設計規則に従って形成される。そして、被処理表面上に薄い膜厚のネガ型のレジスト膜を形成し、露光マスクを用いて露光を行った後、現像して着弾後の液滴の径よりも幅の細い露光領域にレジスト膜を残存させる。そして、被処理表面の露呈部分に対して撥液処理を行った後、レジスト膜上に材料液滴を滴下する。液滴吐出法により選択的に吐出を行い、着弾後の液滴の径よりも幅の細い配線を形成する。得られる配線の幅は、着弾後の液滴の径ではなく、撥液処理前の露光精度に依存する。
【0015】
こうすることによって、着弾後の液滴の径よりも幅の細い配線を形成し、かつ、従来のエッチング工程を削減することができる。また、インクジェット法を用いるため、材料を効率よく利用することができる。従来では、金属膜を基板全面に形成した後、フォトリソ技術を用いてウェットエッチングまたはドライエッチングによって選択的に除去した配線を形成していたため、材料のロスが多く、工程も複雑となっていた。また、エッチング条件によっては、エッチングを行う金属膜以外の材料層までエッチングされる恐れがあった。
【0016】
大量生産を行う上で、従来のエッチング工程を削減することのメリットは大きい。エッチング装置を不要とし、他の材料層へのエッチングの影響を考慮する必要がなくなり、半導体装置の製造に使用できる材料の種類を増やすことができる。
【0017】
また、ネガ型のレジスト膜を形成することに限定されず、ポジ型のレジスト膜を用いてもよい。ポジ型のレジスト膜を用いる場合は、被処理表面上に薄い膜厚のレジスト膜を形成し、露光マスクを用いて露光を行った後、現像して被処理表面の一部を露呈させ、着弾後の液滴の径よりも幅の細い露呈領域に対して親液処理を行った後、レジストを除去する。液滴吐出法により選択的に吐出を行い、着弾後の液滴の径よりも幅の細い配線を形成する。
【0018】
また、本発明は、ラスタデータの作成においても、工夫を行っている。描こうとしているパターンに一致する座標マスの全てに吐出を行うラスタデータを作成するのではない。本発明においては、基本パターン及び基本パターンが連続して並ぶ数に合わせて滴下数を間引き、最適の滴下数とする。また、複数の配線の配置も液滴の径よりも細い親液領域を複数並べることによって、1滴を分割して効率よく描画することができる。例えば、太い配線との間隔を着弾後の液滴の径よりも離して細い1本の配線を配置するのではなく、それらの間隔を着弾後の液滴の径よりも近づけることで効率よく描画を行うことができる。
【0019】
即ち、ラスタデータも露光マスクと同様に、インクジェット装置で吐出される液滴サイズよりも小さいサイズ(50%以上90%未満)を1つの単位とする設計規則に従って形成する。こうして、ラスタデータを作成し、そのラスタデータを用いて液滴吐出装置を駆動させることで、着弾後の液滴の径dよりも細い線を含む複雑なパターンを形成する。特に、本手法を用いた液滴吐出を行うことで、複雑なパターン、例えば複雑に折れ曲がった電極形状や、枝分かれした電極形状を作製する場合に有用である。
【0020】
本明細書で開示する発明の構成は、液滴吐出装置を用いて被処理面に着弾させた液滴の径を測定し、前記液滴の径よりも小さい長さを一辺とする矩形要素を決定し、被処理基板の面積に相当する領域を複数の前記矩形要素で分割してX座標およびY座標に前記矩形要素が複数配置されたデータマップを作成し、複数種類の図形ブロックを有する図形登録ライブラリから図形ブロックを選択して回路設計を行い、前記データマップにそれぞれ図形ブロックを配置して、図形データマップを作成し、前記図形データマップを基に露光マスクを作製し、前記露光マスクを用いて被処理基板上に互いにぬれ性の異なる第1領域及び第2領域を形成し、前記図形データマップ及び前記図形登録ライブラリを基に作成したラスタデータを作成し、前記ラスタデータに従って液滴吐出装置を用いて液滴の吐出を前記第1領域に行う半導体装置の作製方法である。
【0021】
また、上記構成において、前記図形登録ライブラリは、予め定めた複数種類の前記図形ブロックが記憶されている。
【0022】
また、上記構成において、前記第1領域は親液性を有する領域であり、前記第2領域は、撥液性領域である。
【0023】
また、上記構成において、前記矩形要素の一辺は、液滴の径の50%以上90%未満である。
【0024】
また、他の発明の構成は、絶縁表面を有する基板上に少なくとも配線を液滴吐出装置で形成する半導体装置の作製方法であり、液滴吐出装置を用いて液滴の径を測定するための基板に、後の工程で被処理面に着弾させる導電材料を含む液滴を滴下し、その径を測定し、前記導電材料を含む液滴の径の50%以上90%未満のサイズを一辺とする矩形要素を1単位とするマスクを形成し、前記マスクを用いて被処理基板上に選択的に親液領域或いは撥液領域を形成し、前記マスクと同じサイズを一辺とする矩形要素を1単位とするラスタデータを作成し、前記ラスタデータに基づいて導電材料を含む液滴の吐出を行い、液滴の径よりも細い幅を有する配線を形成する半導体装置の作製方法である。
【0025】
上記構成において、前記液滴吐出装置は、複数のノズルを有するヘッドを備え、前記液滴吐出装置のヘッドの長軸方向と、副走査方向とがなすヘッド傾き角度θを決定し、前記ヘッド傾き角度θに基づいて各ノズルの吐出タイミングを補正した第2のラスタデータを作成し、前記ヘッド傾き角度θを維持したまま、ヘッドと基板を主走査方向または副走査方向に相対的に移動させて前記第2ラスタデータに基づく液滴吐出を行い、絶縁表面を有する基板上に配線を形成する。
【0026】
また、上記構成において、前記図形登録ライブラリは、少なくとも第1図形ブロックと、第2図形ブロックとを有し、前記第1図形ブロックは、液滴の径よりも幅が広い配線が配置される部分であり、前記第2図形ブロックは、液滴の径よりも幅が狭い配線が配置される部分である。
【0027】
また、上記構成において、前記図形登録ライブラリは、少なくとも第1図形ブロックと、第2図形ブロックとを有し、例えば、前記第1の図形ブロックに相当する2値データは、1であり、前記第2の図面ブロックが連続して3つ配置されている場合、相当する2値データは、0、1、0である。
【0028】
また、上記構成において、前記図形登録ライブラリは、少なくとも第1図形ブロックと、第2図形ブロックとを有し、例えば、第1の図形ブロックに相当する2値データは、1であり、第2の図面ブロックが連続して5つ配置されている場合、相当する2値データは、0、0、1、0、0である。
【0029】
また、複数の線を描画する際に、良好な線が形成できる間隔(走査方向に垂直な方向(又は平行な方向)におけるドットピッチdp)の範囲は、着弾後の液滴の径d(ドット径とも呼ぶ)のおよそ0.5〜0.9倍(50%以上90%未満)程度であり、本発明では、このサイズをマスクの作成及びラスタデータの作成の一単位としている。一単位を液滴の径の50%未満の小さいサイズとすると液滴間の間隔が狭すぎて着弾が重なる面積が多くなり、複数の液滴が凝集してしまう。また、一単位を液滴の径の90%以上のサイズとすると、滴下する液滴同士の間隔が広がってしまい、高密度に複数の配線を描画することが困難となる。本明細書中において、着弾後の液滴の径dは、着弾後の形状が円形の場合には直径を指し、着弾後の形状が楕円の場合、短径ではなく長径を指す。また、着弾後の形状は、円形や楕円に限定されず、着弾後の形状が複雑な形状の場合には径dは全長を指すものとする。
【0030】
このドットピッチdpを1辺とする面積(走査方向に垂直な方向におけるドットピッチXdp×走査方向に平行な方向におけるドットピッチYdp)を1単位としてデータマップを作成し、マスクとラスタデータを作成する。
【0031】
上述したこれらの手段は単なる設計事項ではなく、液滴吐出装置を用いて配線を形成し、その配線を用いた半導体装置を作製し、駆動させ、発明者らの深い検討の後、発明された事項である。
【0032】
また、配線に限定されず、アンテナや、半導体素子に用いられる各種部分などに用いることができる。
【発明の効果】
【0033】
液滴吐出装置から吐出される液滴の着弾面積にあわせて、マスク及びラスタデータを設計するため、液滴吐出装置を用いてパターンを形成する場合に最適な回路レイアウトが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の実施形態について、以下に説明する。
【0035】
(実施の形態1)
本実施の形態では、図1を用いて、マスク作成の手順と、ラスタデータの作成の手順を説明する。
【0036】
まず、液滴吐出装置を用いて、被処理面に液滴を吐出し、着弾させた液滴の径dの測定を行う(S101)。この液滴の径dの測定によって、マスク及びラスタデータの設計単位を決定する。
【0037】
次いで、液滴の径dの50%以上90%未満のサイズを1単位とする座標を作成する(S102)。ここでは、この1単位をドットピッチと呼び、座標の1ブロック単位をドットピッチdpx(主走査方向)×ドットピッチdpy(副走査方向)の正方形要素とする。ただし、座標の1要素は、正方形に限定されず、dpx≠dpyである長方形としてもよい。
【0038】
次いで、液滴吐出装置を用いて描こうとしている配線の配置などを決めるための回路設計を行う(S103)。ここでは、大まかなレイアウトを考え、どのような回路を形成するかを決定する。
【0039】
次いで、大まかな回路設計に合わせて、予め登録されている登録図面ライブラリ111から登録図面を選択し、それぞれを適宜、合成する(S104)。なお、登録図面ライブラリには、マスクを用いて表面処理を選択的に行った後、液滴吐出法で描くことのできるパターン形状を実施者が予め蓄積しておく。
【0040】
登録図面の一例を図3(A)、図3(B)、図3(C)、図3(D)、図3(E)、及び図3(F)に示す。また、これらの登録図面にそれぞれ要する座標マスの集合の数も予め決定する。最適な座標マスの数は、吐出する材料及びその粘度などにも依存するため、実際に液滴吐出装置を用いて吐出を行って実施者が予め確認しておく。また、それぞれの座標マスの数から最適な吐出回数や、最適なラスタデータも作成することができる。
【0041】
また、図3(A)〜図3(F)において、登録図面は、正方形要素に対応させているが、特に限定されず、複数の正方形要素のグループを1つの登録図面としてもよい。複数の正方形要素のグループを1つの登録図面とすると、設計する際の実施者の負担を軽減できる。
【0042】
そして、登録図面を選択し、それぞれを適宜、合成することを繰り返し、それぞれ配置すべき座標に配置することで図形マップを作成して記憶手段へ書き込む(S105)。
【0043】
こうして記憶した図形マップのデータを利用してマスク及びラスタデータを作成する。
【0044】
次いで、形成した図形マップに基づいてマスクを作成する(S106)。または、ラスタデータを作成する(S107)。
【0045】
それぞれマスクとラスタデータは上記ステップを経て形成される。従って、両方とも同じ座標、即ち液滴サイズの50%以上90%未満を基にそれぞれ形成されることとなる。液滴吐出装置から吐出される液滴の着弾面積にあわせて、マスク及びラスタデータを設計するため、液滴吐出装置を用いてパターンを形成する場合に最適な回路レイアウトが可能となる。
【0046】
(実施の形態2)
ここでは、被処理面上に導電材料の液滴を吐出するまでのフロー図を図2に説明する。なお、図1と共通の部分は、共通の符号を用いる。ガラス基板の被処理面に銀ナノ粒子を含む液滴を吐出して銀を主成分とする配線を形成する方法を以下に説明する。
【0047】
まず、被処理面にレジストを塗布する(S201)。レジスト材料はポジ型レジストまたはネガ型レジストを用いる。ここでは、被処理面が無機材料であるガラス基板であり、銀ナノ粒子との密着性を向上させるため、ネガ型レジストを用いる。
【0048】
次いで、実施の形態1で形成したマスクを露光マスクとして露光を行う(S202)。図4(A)にマスクのレイアウトの一例を示す。露光マスクは、図4(A)の斜線部分401が開口部分となるような遮光マスクである。図4(A)では、図3(A)及び図3(D)に示した図形登録ライブラリから選ばれたブロックパターンA1、及びD1を座標位置に配置している。
【0049】
次いで、レジスト膜の現像を行う(S203)。ネガ型レジストであるので露光された領域が残存し、露光されなかった領域のレジストが現像液により除去される。
【0050】
次いで、露呈している表面の表面改質を行うための表面処理を行う(S204)。ここでの表面処理は、被形成領域表面のぬれ性を調節する処理を指している。被形成物質である固体表面のぬれ性は、表面の化学的性質に影響をうける。流動性を有する組成物に対して、ぬれ性が低い物質であるとその表面は流動性を有する組成物に対してぬれ性の低い領域(以下、低ぬれ性領域ともいう)となり、逆に流動性を有する組成物に対して、ぬれ性の高い物質であるとその表面は、流動性を有する組成物に対してぬれ性の高い領域(以下、高ぬれ性領域ともいう)となる。
【0051】
例えば、露呈している表面、即ち、配線を形成しない領域(第1領域)をぬれ性の低い領域とし、後の工程で、配線を形成する領域(第2領域)、即ち、第1領域に比べてぬれ性の高い領域に導電材料の液滴を滴下する。ぬれ性の高い領域は、接触角が小さいため、表面上で流動性を有する組成物は広がる。また、それ以外の領域、即ちぬれ性の低い領域は、後の工程で、ぬれ性の低い領域に導電材料の液滴を吐出した場合、接触角が大きいため、液滴をはじく。なお、ここでの表面処理は、後の工程で吐出する流動性を有する組成物に対して、ぬれ性に差を有する第1領域及び第2領域を形成すればよく、特に限定されない。
【0052】
次いで、ネガ型のレジストを残存させた領域上に流動性を有する組成物、ここでは銀ナノ粒子を含む導電材料の液滴吐出を行う。ここでは、上記実施の形態1で形成したラスタデータを用いて液滴吐出装置を駆動させ、選択的に導電材料の液滴吐出を行う(S205)。図4(B)は図4(A)に対応するラスタデータの一例を示している。図4(B)において、Xが印された場所402に対応させてそれぞれの位置に液滴を吐出する。ブロックパターンD1に対応する箇所にはパターン数と同じ吐出数とし、ブロックパターンA1に対応する箇所は、5個連続するピッチにつき、1回の吐出数としている。実施者は、図形登録ライブラリを形成する際に、予め、ブロックパターンA1は、Y方向に4個または5個連続させることが好ましく、それらの中央に1滴吐出させることを実測して確認しておく。
【0053】
液滴吐出装置として、代表的には、インクジェット装置を用いる。インクジェット装置は、A個(A≧2の整数)のノズルを一列に有するヘッドを設けており、被処理体、ここでは基板とヘッドとの相対位置を変化させて液滴を異なるノズルから吐出させる。インクジェット装置は、2値化処理または多値化処理されたデータを基に材料の液滴を吐出する。吐出した後は、乾燥、または焼成により配線を形成する。図4(B)に示されたラスタデータに従って液滴吐出を行うことで、図4(A)に示された斜線部分401に対応したほぼ同一サイズの配線パターンを得ることができる。
【0054】
以上の工程を経て導電材料のパターンが形成される。即ち、ガラス基板上にネガ型レジスト膜が形成され、その上に銀を主成分とする配線が形成される。
【0055】
さらにラスタデータを補正することにより、高い精度の吐出制御を実現できる。例えば、吐出位置ずれに起因するパラメータの一つであるヘッドの傾き角度θを考慮したデータ補正を行う。
【0056】
また、設計効率を向上させるため、インクジェット装置に電気的に接続するコンピュータを設け、そのコンピュータを用いて、図形登録ライブラリを作成し、その図形登録ライブラリから選択した複数の図形を電気回路の設計図面データとし、さらに、設計図面データ及び図形登録ライブラリに基づき自動的に所望のラスタデータを作成するプログラムを作成し、実行してもよい。
【0057】
また、最初に座標を決定する基準となる被処理面への液滴の着弾面積は、CCDなどの撮像手段によって自動で撮影し、コンピュータに入力してもよいし、手動でその都度、コンピュータに入力するようにしても良い。また、液滴の粘度、ヘッドの長軸が主走査方向に垂直な方向、即ち副走査方向となす角度θなどのパラメータは、予めメモリ等に記憶しておいても良い。
【0058】
また、本実施の形態は、実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
【0059】
(実施の形態3)
ここでは、図4とは異なるブロックパターンを用いたマスク設計図の一例及びラスタデータの一例を図5または図6に説明する。
【0060】
図5(A)は、図面登録ライブラリから選択された3種類のブロックパターンB1、C1、D1を用いて作成したマスク設計図である。
【0061】
図5(A)は、薄膜トランジスタのソース配線とドレイン電極とをインクジェット装置で形成する場合のマスク設計図である。図5(A)の斜線部分501が開口部分となるような遮光マスクを作製する。
【0062】
また、図5(A)に対応するラスタデータの一例を図5(B)に示す。ブロックパターンD1に対応する箇所にはパターン数と同じ吐出数(20)とし、ブロックパターンC1に対応する箇所は、3個連続するピッチにつき、1回の吐出数としている。また、C1とB1はY方向、即ちヘッドの走査方向の最適ピッチが同じであるため、C1とB1とが合計で3個並べられた領域(4ヶ所)につき、それぞれ1回の吐出数としている。図5(B)において、Xが印された場所502に対応させてそれぞれの位置に液滴を吐出する。図5(B)に示した区画には合計24滴吐出する。
【0063】
図5(A)に基づく遮光マスクを用いて被処理基板に表面処理を行って、互いにぬれ性の異なる第1領域及び第2領域を形成し、図5(B)に示すラスタデータに基づき導電材料を含む液滴吐出を行うと、所望のソース配線とドレイン電極を形成することができる。
【0064】
本発明により、液滴の径よりも細いドレイン電極を形成することができ、さらに、ソース配線とドレイン電極の間隔を液滴の径よりも狭くすることができる。
【0065】
また、歯の部分を向かい合わせて配置した2つのくし歯状の電極をインクジェット装置で形成する場合のマスク設計図を図6(A)に示す。図6(A)は、図面登録ライブラリから選択された5種類のブロックパターンB2、E1、E2、F2、F3を用いて作成したマスク設計図である。図6(A)の斜線部分601が開口部分となるような遮光マスクを作製する。
【0066】
また、図6(A)に対応するラスタデータの一例を図6(B)に示す。ブロックパターンE1、E2、F2、F3に対応する箇所にはパターン数と同じ吐出数としている。また、ブロックパターンB2に対応する箇所は、5個連続するピッチにつき、2回の吐出数としている。図6(B)において、Xが印された場所602に対応させてそれぞれの位置に液滴を吐出する。図6(A)に基づく遮光マスクを用いて被処理基板に表面処理を行って、互いにぬれ性の異なる第1領域及び第2領域を形成し、図6(B)に示すラスタデータに基づき導電材料を含む液滴吐出を行うと、歯の部分を向かい合わせて配置した2つのくし歯状の電極を形成することができる。
【0067】
本発明により、液滴の径よりも細いくし歯電極を形成することができ、さらに、一方のくし歯電極と他方のくし歯電極の間隔を液滴の径よりも狭くすることができる。
【0068】
ブロックパターンB2はY方向、即ちヘッドの走査方向に平行な方向に配線が複数本配置される場合に用いることが適している。液滴吐出装置で描くことのできるパターン形状は、ヘッドの走査方向や、ヘッドに設けられたノズル間隔にも依存するため、予め図形登録ライブラリに描画可能なパターンを複数蓄積させておくことが重要である。
【0069】
例えば、くし歯状の電極を形成する場合には、回路設計レイアウトは、図6(A)に示すような向きに揃えて決定すればよい。CADツールを用いて回路レイアウトを決定した後、ラスタデータに変換する場合は、実際に回路レイアウトを基にマスクを作製し、液滴吐出まで行わなければ、所望のパターンを描画できるか確認することや、最適な液滴の滴下数を決定することが困難であった。本発明は、予め液滴吐出によって描画できる図形ブロックを図形登録ライブラリで蓄積させているため、その図形ブロックを組み合わせて形成された回路レイアウトは、液滴吐出装置で描画することができる。また、図形ブロックを基にすれば、ラスタデータを作成する上で必要な最適な液滴の滴下数も決定することができる。
【0070】
(実施の形態4)
実施の形態2では、ネガ型のレジストを残存させた領域上に銀ナノ粒子を含む導電材料の液滴吐出を行う例を示したが、ここでは、レジストを除去した後に銀ナノ粒子を含む導電材料の液滴吐出を行う例を示す。
【0071】
まず、被処理面にレジストを塗布する。レジスト材料はポジ型レジストまたはネガ型レジストを用いる。ここでは、被処理面がプラスチック基板を用い、レジスト材料としてポジ型レジストを用いる。
【0072】
次いで、実施の形態1で形成したマスクを露光マスクとして露光を行う。露光マスクは。図4(A)の斜線部分が遮光部分となるような遮光マスクとする。
【0073】
次いで、レジスト膜の現像を行う。ポジ型レジストであるので露光された領域(第1領域)が現像液により除去され、露光されなかった領域(第2領域)のレジストが残存される。
【0074】
次いで、露呈している表面の表面改質を行うための表面処理を行う。例えば、露呈している表面、即ち、配線を形成しない領域(第1領域)をぬれ性の低い領域とし、後の工程で、配線を形成する領域(第2領域)、即ち、第1領域に比べてぬれ性の高い領域に導電材料の液滴を滴下する。
【0075】
次いで、第2領域に残存しているポジ型レジストを除去する。
【0076】
次いで、第2領域上に流動性を有する組成物、ここでは銀ナノ粒子を含む導電材料の液滴吐出を行う。ここでも、上記実施の形態1で形成したラスタデータを用いて液滴吐出装置を駆動させ、選択的に導電材料の液滴吐出を行う。
【0077】
液滴吐出装置として、代表的には、インクジェット装置を用いる。インクジェット装置は、A個(A≧2の整数)のノズルを一列に有するヘッドを設けており、被処理体、ここでは基板とヘッドとの相対位置を変化させて液滴を異なるノズルから吐出させる。インクジェット装置は、2値化処理または多値化処理されたデータを基に材料の液滴を吐出する。吐出した後は、乾燥、または焼成により配線を形成する。
【0078】
以上の工程を経て導電材料のパターンが形成される。即ち、プラスチック基板上に銀を主成分とする配線が形成される。本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、着弾後の液滴の径よりも幅の狭い配線を形成することができ、さらに隣り合う配線との配線間隔も着弾後の液滴の径よりも狭くすることができる。
【0079】
なお、本実施の形態4は、本実施の形態1と比較して、露光後のポジ型レジストを除去する工程が多い。しかし、本実施の形態4は、従来のエッチング工程に比べて、工程数を削減することができる。
【0080】
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
【実施例1】
【0081】
本実施例では、基板上にフォトマスクを用いて塗れ性の異なる領域を形成し、塗れ性が高い領域に導電層を形成してアンテナを形成する方法について、図7、及び図8を用いて説明する。図7(A)、(D)、及び(F)は、アンテナを形成する過程での基板の斜視図であり、”A”−”B”における断面図を図7(B)、(C)、及び(E)に示す。
【0082】
まず、基板100上に無機絶縁膜101を形成する。基板100としては、ガラス基板や石英基板を用いればよい。また、処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。また、前述の基板の他にシリコン基板を用いてもよい。また、無機絶縁膜101としては、公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜を形成する。ここでは下地膜として単層構造を用いた例を示すが、前記絶縁膜を2層以上積層させた構造を用いても良い。なお、基板の凹凸や、基板からの不純物拡散が問題にならないのであれば、特に下地絶縁膜を形成しなくてもよい。
【0083】
次いで、無機絶縁膜101上に感光材料膜102を形成する。感光材料膜102は、スピンコーティング法、スプレー法、印刷法、液滴吐出法などを用いて形成する。また、感光材料膜102は、ネガ型のレジスト材料、或いはポジ型のレジスト材料を用いる。本実施例では、ポリビニルシンナメート(PVCi)を溶媒に溶解させた溶液をスピンコーティング法により感光材料膜102を形成する。なお、溶媒としてはメチルエチルケトンを用い、PVCiの濃度が1wt%となる溶液を用いている。溶媒の材料、及び濃度は特に限定されない。また、焼成温度は、120℃の加熱処理を10分行い、溶媒を蒸発させる。この段階での斜視図を図7(A)に示す。なお、図7(A)では無機絶縁膜は図示していない。
【0084】
次いで、露光マスク103を用いて選択的に露光を行う。露光マスク103の開口部を通過させ、紫外光などの光104を部分的に照射する。そして、照射された領域(第1領域)に架橋反応を生じさせる。露光の様子を図7(B)に示す。露光マスク103は、実施の形態1に示す手順に従って作製する。例えば、アンテナ構成のうち、導電層の線が3本並んでいる箇所は、図形登録ライブラリのうち、ブロックB2とブロックA2とを組み合わせることでマスクを形成する。
【0085】
次いで、現像液を用いて、光が照射されていない領域(第2領域)の感光材料膜を選択的に除去する。ここでは、現像液としてジメチルホルムアミド(DMF)等を用いることができる。この段階での断面図が図7(C)に相当し、斜視図が図7(D)に相当する。
【0086】
次いで、酸素雰囲気下の紫外線の照射でオゾンを発生させて、第2領域上に僅かに残っている感光材料を分解及び除去する。所謂、UVオゾン処理をここでは3分行う。オゾン処理を行うことで、後に撥液剤を形成する際に撥液剤を第2領域に吸着させやすくすることができる。
【0087】
次いで、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気に基板をさらす。こうすることで無機絶縁膜が露呈している第2領域にHMDSを吸着させる。こうして、図7(E)の断面工程図及び図7(F)の斜視図に示すように、HMDSが吸着されて撥液性を有する表面121が形成される。なお、露光後の感光材料膜112上にも僅かにHMDSが付着することもある。
【0088】
次いで、図形登録ライブラリから得られる最適な滴下位置と最適な滴下数に従って、第1領域上に流動性を有する組成物、ここでは銀ナノ粒子を含む導電材料の液滴吐出を行う。銀ナノ粒子を含む導電材料の液体は、銀ナノ粒子をジエチレングリコールモノブチルエーテルに分散させて、銀ナノ粒子が20wt%となる濃度の溶液を用いる。また、滴下途中の断面図を図8(A)に示す。図8(A)に示すように、飛翔中の液滴114の直径サイズは、第1領域の幅、即ちアンテナの線幅よりも大きい。液滴114が被処理面に着弾した直後の被着弾面積は飛翔中の液滴114のサイズよりも大きくなる。そして、着弾後しばらくすると、撥液表面を有する第2領域上の液体が第1領域に移動して図8(B)に示す状態を得ることができる。また、ヘッド113の走査が終了した段階での斜視図を図8(C)に示す。ここでは、図8(C)中に示す矢印の方向、即ち印刷方向115に基板100を移動させて1回の走査で行っている例を示すが特に限定されない。また、ヘッド113は基板の一辺よりも長い長手方向の幅を有している例を示しており、特に限定されない。大面積基板に複数のアンテナを複数形成する場合には、複数のヘッドを用意し、さらに複数回の走査を行うことで一枚の大面積基板への液滴吐出を行えばよい。
【0089】
次いで、乾燥および焼成を行う。ここでは120℃、10分の乾燥を行った後、200℃、30分の焼成を行う。こうして、液滴114の直径サイズよりも配線幅が狭い配線131を得ることができる。
【0090】
また、図8(A)に示すように、ヘッド113のノズルの間隔、即ち、吐出口の間隔は、アンテナの配線間隔よりも広いにも関わらず、配線間隔の狭いアンテナを形成することができる。
【0091】
また、本実施例では、ネガ型の感光材料であるPVCiを用いる例を示したが、ポジ型の感光材料を用いることができる。例えば、ノボラック・ジアゾナフトキノン系レジストを用いることができる。また、その際の現像液としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)を用いればよい。ただし、ポジ型の感光材料を用いる場合には、上記露光マスクを用いることができない。ポジ型の感光材料を用いる場合には、ネガ型の感光材料を露光するマスクと開口部分の位置及び遮光部分の位置が逆となっている露光マスクを用いる。
【0092】
また、本実施例は、実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【実施例2】
【0093】
実施例1では、アンテナを形成する例を示したが、本実施例では、トランジスタを作製する例を示す。
【0094】
図9に、逆スタガ型の構造の薄膜トランジスタの断面図の一例を示す。絶縁表面を有する基板280上に、逆スタガ型の構造のトランジスタ290が設けられている。トランジスタ290は、絶縁層288、ゲート電極層281、半導体層282、一導電型を有する半導体層283a、一導電型を有する半導体層283b、ソース電極層285、ドレイン電極層286を有する。
【0095】
まず、絶縁表面を有する基板280上にゲート電極層281を形成する。基板280としては、透光性を有する基板、例えばガラス基板、結晶化ガラス基板、もしくはプラスチック基板を用いることができる。プラスチック基板としては、フィルム状のプラスチック基板、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのプラスチック基板が好ましい。また、耐熱性を有するプラスチック基板、例えば直径数nmの無機粒子が有機ポリマーマトリックスに分散した材料をシート状に加工したプラスチック基板を用いてもよい。
【0096】
ゲート電極層281は、液滴吐出法で形成することができ、さらに上述した実施の形態1に示した方法を用いてゲート電極幅の狭いゲート電極層281を形成することもできる。例えば、着弾後の液滴の直径が55μmである場合、ゲート電極層281の線幅を25μmとすることができる。また、ダブルゲート構造とする場合、隣り合うゲート電極層281の間隔、即ち1つのトランジスタにおける2つのチャネル形成領域の間隔を15μmとすることができる。
【0097】
次いで、ゲート電極層281を覆う絶縁層288を形成する。絶縁層288は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜を用いる。また、絶縁層288として、ポリシラザンやシロキサンポリマーを含む溶液を塗布焼成して得られる膜、光硬化性有機樹脂膜、熱硬化性有機樹脂膜などを用いてもよい。絶縁層288はトランジスタ290のゲート絶縁膜として機能する。
【0098】
次いで、半導体膜及び一導電型を有する半導体膜を積層形成する。半導体膜は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法や熱CVD法で作製される非晶質半導体、結晶性半導体、多結晶半導体、微結晶半導体など様々な半導体を用いることができる。また、半導体膜として、スパッタ法やPLD(Pulse Laser Deposition)法で作製されるZnOや亜鉛ガリウムインジウムの酸化物を用いてもよいが、その場合にはゲート絶縁膜をアルミニウムやチタンを含む酸化物とすることが好ましい。また、半導体膜として塗布法や液滴吐出法や蒸着法で作製されるペンタセン、テトラセン、チオフェンオリゴマ誘導体、フェニレン誘導体、フタロシアニン化合物、ポリアセチレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、シアニン色素等などの有機材料を用い、有機トランジスタを形成してもよい。
【0099】
一導電型を有する半導体膜は、n型またはp型の不純物が添加されてn型またはp型の導電型を示す半導体膜を用いる。一導電型を有する半導体膜は、シランガスとフォスフィンガスを用いたPCVD法で形成すれば良い。なお、半導体膜としてペンタセンなどの有機材料を用いる場合は、一導電型を有する半導体膜に代えて電荷輸送層を用い、例えば正孔輸送層として機能するトリフェニルジアミン、電子輸送層として機能するオキサジアゾールを用いればよい。
【0100】
次いで、公知のフォトリソ技術を用いたパターニングを行って、島状の半導体層282、一導電型を有する半導体層283a、283bを得る。なお、公知のフォトリソ技術に代えて、液滴吐出法や印刷法(凸版、平板、凹版、スクリーンなど)を用いてマスクを形成し、選択的にエッチングを行ってもよい。
【0101】
次いで、ソース電極層285及びドレイン電極層286を形成する。ソース電極層285、及びドレイン電極層286は、液滴吐出法で形成することができ、さらに実施の形態1に示した方法を用いて電極幅の狭いソース電極層285及びドレイン電極層286を形成することもできる。例えば、上述した実施の形態3に示す手順に従って図5に示す露光マスクを作製し、液滴吐出装置を用いて、電極間隔の狭いソース電極層285及びドレイン電極層286を形成する。例えば、着弾後の液滴の直径が55μmである場合、ソース電極層285及びドレイン電極層286の線幅を25μmとすることができる。また、ソース電極層285とドレイン電極層286の間隔を15μmとすることができる。
【0102】
次いで、ソース電極層285及びドレイン電極層286をマスクとして一導電型を有する半導体層、および半導体層の上部をエッチングして半導体層の一部を露出させる。半導体層の露出させた部分はTFTのチャネル形成領域として機能する箇所である。
【0103】
次いで、チャネル形成領域を不純物汚染から防ぐための保護膜を含む層間絶縁膜287を形成する。保護膜としては、スパッタ法、またはPCVD法により得られる窒化珪素、または窒化酸化珪素を主成分とする材料を用いる。本実施の形態では保護膜を形成した後に水素化処理を行う。また、層間絶縁膜は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、透過性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサン系ポリマー等の重合によってできた化合物材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いることができる。
【0104】
次いで、層間絶縁膜287を選択的にエッチングしてドレイン電極層286に達する開口を形成する。
【0105】
次いで、ドレイン電極層286と電気的に接続する導電層292を形成する。
【0106】
導電層292を画素電極として、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を作製することができる。また、導電層292の端部を覆う隔壁を形成し、導電層292上に有機化合物を含む層と電極を積層形成してアクティブマトリクス型の発光表示装置も作製することができる。
【0107】
ゲート電極層281、ソース電極層285、ドレイン電極層286、導電層292のいずれか一を、上述した実施の形態1乃至4に示す方法を用いて液滴吐出装置で形成することができる。上述した実施の形態1乃至4に示す方法を用いることで工程数を低減することができる。
【0108】
図9では、絶縁表面を有する基板280上に逆スタガ型の薄膜トランジスタを設けた例を示しているが、スタガ型やプレーナ型等の構造でトランジスタを形成することも可能である。
【0109】
また、本実施例は、トランジスタを作製する例を示したが、特に限定されず、本発明を用いて、その他の半導体素子、抵抗素子、記憶素子(不揮発性メモリ、読み出しを専用とするROM(Read Only Memory)など)、フィルム状の電池などを作製することができる。
【0110】
また、本実施例は、実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。また、本実施例は、実施例1と自由に組み合わせることができる。
【実施例3】
【0111】
実施例1で作製したアンテナに対してICチップを電気的に接続させることによって、非接触型薄膜集積回路装置(無線ICタグ、RFID(無線認証、Radio Frequency Identification)とも呼ばれる)として用いることができる。
【0112】
実施例1で作製したアンテナとして機能する導電層1517が設けられたカード状基板1518にICチップ1516を貼り付けたIDカードの例を図10に示す。アンテナとして機能する導電層1517は液滴吐出法で形成されている。このように、ICチップ1516は、小型、薄型、軽量であり、多種多様の用途が実現し、物品に貼り付けても、その物品のデザイン性を損なうことがない。
【0113】
なお、ICチップ1516は、カード状基板1518に貼り付ける形態に制約されず、曲面や様々な形状の物品に貼り付けることもできる。図11にその一例を示すが、例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類(運転免許証や住民票等、図11(A)参照)、包装用容器類(包装紙やボトル等、図11(C)参照)、記録媒体(DVDソフトやビデオテープ等、図11(B)参照)、乗物類(自転車等、図11(D)参照)、身の回り品(鞄や眼鏡等)、食品類、植物類、動物類、人体、衣類、生活用品類、電子機器等の商品や荷物の荷札(図11(E)、図11(F)参照)等の物品に設けて使用することができる。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(単にテレビ、テレビ受像機、テレビジョン受像機とも呼ぶ)及び携帯電話等を指す。
【0114】
無線チップは、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして、物品に固定される。例えば、本なら紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類等に無線チップを設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等に無線チップを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。本発明より形成することが可能な無線チップは、基板上に形成した薄膜集積回路を、公知の剥離工程により剥離した後、カバー材に設けるため、小型、薄型、軽量であり、物品に実装しても、デザイン性を損なうことがない。更には、可とう性を有するため、瓶やパイプなど曲面を有するものにも用いることが可能である。
【0115】
また、本発明より形成することが可能な無線チップを、物の管理や流通のシステムに応用することで、システムの高機能化を図ることができる。例えば、荷札に設けられる無線チップに記録された情報を、ベルトコンベアの脇に設けられたリーダライタで読み取ることで、流通過程及び配達先等の情報が読み出され、商品の検品や荷物の分配を簡単に行うことができる。
【0116】
また、ICチップは、半導体基板から切り出したチップではなく、TFTを用いて形成することもできる。例えば、実施例2に示したTFTを複数用いて回路を構成すればよい。TFTを用いる場合、同一基板上に回路とアンテナとを形成することもできる。
【0117】
また、本実施例は、実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。また、本実施例は、実施例1または実施例2と自由に組み合わせることができる。
【実施例4】
【0118】
本実施例では、アクティブマトリクス型の表示パネルを作製する場合、上記実施例2で作製されるTFTをスイッチング素子とした表示パネルを有するモジュールについて、図12を用いて説明する。図12は表示パネル9501と、回路基板9502を組み合わせたモジュールを示している。
【0119】
回路基板9502には、例えば、コントロール回路9504や信号分割回路9505などが形成されている。また、表示パネル9501と回路基板9502とは、接続配線9503で接続されている。表示パネル9501に実施例2で示すようなTFTを用いた液晶表示パネル、発光表示パネルを適宜用いることができる。
【0120】
この表示パネル9501は、発光素子が各画素に設けられた画素部9506と、走査線駆動回路9507、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路9508を備えている。画素部9506のTFTは、実施例2に従って形成する。また、走査線駆動回路9507や信号線駆動回路9508は、公知の異方性導電接着剤、及び異方性導電フィルムを用いた実装方法、COG方式、ワイヤボンディング方法、並びに半田バンプを用いたリフロー処理等により、基板上にICチップで形成される走査線駆動回路9507、信号線駆動回路9508を実装する。
【0121】
本実施例により、低コストで表示モジュールを形成することが可能である。
【0122】
図12では、表示モジュールとして液晶表示モジュールの例を示したが、これに限られるものではなく、発光表示モジュール、DMD(Digital Micromirror Device;デジタルマイクロミラーデバイス)、PDP(Plasma Display Panel;プラズマディスプレイパネル)、FED(Field Emission Display;フィールドエミッションディスプレイ)、電気泳動表示装置(電子ペーパー)、エレクトロデポジション型画像表示装置等の表示モジュールの配線形成に、本発明を適宜適用することができる。
【0123】
配線形成や、TFT形成に本発明を用いて完成された半導体装置を有する電子機器として、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)が挙げられる。ここでは、テレビジョン装置の具体例について、図13を参照して説明する。
【0124】
図13(A)は、テレビジョン装置のブロック図を示し、図13(B)はテレビジョン装置の斜視図を示す。上記実施例に示される表示モジュールにより、液晶テレジビジョン装置やELテレビジョン装置を完成させることができる。
【0125】
図13(A)は、テレビジョン装置の主要な構成を示すブロック図である。チューナ9511は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像検波回路9512と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路9513と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路9514により処理される。コントロール回路9514は、表示パネル9515の走査線駆動回路9516と信号線駆動回路9517にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路9518を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
【0126】
チューナ9511で受信した信号のうち、音声信号は音声検波回路9521に送られ、その出力は音声信号処理回路9522を経てスピーカー9523に供給される。制御回路9524は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部9525から受け、チューナ9511や音声信号処理回路9522に信号を送出する。
【0127】
図13(B)に示すように、モジュールを筐体9531に組みこんで、テレビジョン装置を完成させることができる。液晶モジュールに代表されるモジュールにより、表示画面9532が形成される。また、スピーカー9533、操作スイッチ9534などが適宜備えられている。
【0128】
このテレビジョン装置は、表示パネル9515を含んで構成されることにより、テレビジョン装置のコストダウンを図ることが可能である。また、高精細な表示が可能なテレビジョン装置を作製することが可能である。
【0129】
なお、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
【0130】
また、本実施例は、実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。また、本実施例は、実施例1または実施例2と自由に組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0131】
フォトリソグラフィ法によるエッチング工程数を低減することができるため、材料液のロスおよび廃液量を低減できる。また、材料層が複雑なパターンである場合に適している液滴吐出プロセスを提供できる。また、大量生産上、大型の基板に適している液滴吐出法を用いた製造プロセスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】フローを示す図。
【図2】フローを示す図。
【図3】登録図面ライブラリの一例を示す図。
【図4】マスクの設計図およびラスタデータの一例を示す図。
【図5】マスクの設計図およびラスタデータの一例を示す図。
【図6】マスクの設計図およびラスタデータの一例を示す図。
【図7】工程断面図及び斜視図を示す図。
【図8】工程断面図及び斜視図を示す図。
【図9】トランジスタの断面を示す図。
【図10】アンテナを有するカードを示す斜視図。
【図11】電子機器の一例を示す図。
【図12】電子機器の一例を示す図。
【図13】電子機器の一例を示す図。
【符号の説明】
【0133】
100 基板
101 無機絶縁膜
102 感光材料膜
103 露光マスク
104 光
111 登録図面ライブラリ
112 露光後の感光材料膜
113 ヘッド
114 液滴
115 印刷方向
121 撥液性を有する表面
131 配線
280 基板
281 ゲート電極層
282 半導体層
283a 一導電型を有する半導体層
283b 一導電型を有する半導体層
285 ソース電極層
286 ドレイン電極層
288 絶縁層
290 トランジスタ
292 導電層
401 斜線部分
402 場所
501 斜線部分
502 場所
601 斜線部分
602 場所
1516 ICチップ
1517 導電層
1518 カード状基板
9501 表示パネル
9502 回路基板
9503 接続配線
9504 コントロール回路
9505 信号分割回路
9506 画素部
9507 走査線駆動回路
9508 信号線駆動回路
9511 チューナ
9512 映像検波回路
9513 映像信号処理回路
9514 コントロール回路
9515 表示パネル
9516 走査線駆動回路
9517 信号線駆動回路
9518 信号分割回路
9521 音声検波回路
9522 音声信号処理回路
9523,9533 スピーカー
9524 制御回路
9525 入力部
9531 筐体
9532 表示画面
9534 操作スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴吐出装置を用いて被処理面に着弾させた液滴の径を測定し、
前記液滴の径よりも小さい長さを一辺とする矩形要素を決定し、
被処理基板の面積に相当する領域を複数の前記矩形要素で分割してX座標およびY座標に前記矩形要素が複数配置されたデータマップを作成し、
複数種類の図形ブロックを有する図形登録ライブラリから図形ブロックを選択して回路設計を行い、前記データマップにそれぞれ図形ブロックを配置して、図形データマップを作成し、
前記図形データマップを基に露光マスクを作製し、
前記露光マスクを用いて被処理基板上に互いにぬれ性の異なる第1領域及び第2領域を形成し、
前記図形データマップ及び前記図形登録ライブラリを基に作成したラスタデータを作成し、
前記ラスタデータに従って液滴吐出装置を用いて液滴の吐出を前記第1領域に行う半導体装置の作製方法。
【請求項2】
請求項1において、前記図形登録ライブラリは、予め定めた複数種類の前記図形ブロックが記憶されている半導体装置の作製方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記第1領域は親液性を有する領域であり、前記第2領域は、撥液性領域である半導体装置の作製方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一において、前記矩形要素の一辺は、液滴の径の50%以上90%未満である半導体装置の作製方法。
【請求項5】
請求項1において、前記図形登録ライブラリは、少なくとも第1図形ブロックと、第2図形ブロックとを有し、
前記第1図形ブロックは、液滴の径よりも幅が広い配線が配置される部分であり、
前記第2図形ブロックは、液滴の径よりも幅が狭い配線が配置される部分である半導体装置の作製方法。
【請求項6】
絶縁表面を有する基板上に少なくとも配線を液滴吐出装置で形成する半導体装置の作製方法であり、
液滴吐出装置を用いて液滴の径を測定するための基板に、後の工程で被処理面に着弾させる導電材料を含む液滴を滴下し、その径を測定し、
前記導電材料を含む液滴の径の50%以上90%未満のサイズを一辺とする矩形要素を1単位とするマスクを形成し、
前記マスクを用いて被処理基板上に選択的に親液領域或いは撥液領域を形成し、
前記マスクと同じサイズを一辺とする矩形要素を1単位とするラスタデータを作成し、
前記ラスタデータに基づいて導電材料を含む液滴の吐出を行い、液滴の径よりも細い幅を有する配線を形成する半導体装置の作製方法。
【請求項7】
請求項6において、
前記液滴吐出装置は、複数のノズルを有するヘッドを備え、
前記液滴吐出装置のヘッドの長軸方向と、副走査方向とがなすヘッド傾き角度θを決定し、
前記ヘッド傾き角度θに基づいて各ノズルの吐出タイミングを補正した第2のラスタデータを作成し、
前記ヘッド傾き角度θを維持したまま、ヘッドと基板を主走査方向または副走査方向に相対的に移動させて前記第2ラスタデータに基づく液滴吐出を行い、絶縁表面を有する基板上に配線を形成する半導体装置の作製方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2008−193061(P2008−193061A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331511(P2007−331511)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】