説明

半導体装置

【課題】半導体基板としてのシリコンに形成されるp型MOSFETにストレスの影響を与え難い結晶方向が[100]方向のチャネルを形成することができる45度ノッチウエハを使用してもn型MOSFETに有利なストレスをかけることができる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体基板1に形成された少なくとも1つのMOSFETと、半導体基板1上にこのMOSFETを被覆するように形成されたコンタクトストップライナ膜7とを備えている。コンタクトストップライナ膜7は窒素濃度が互いに異なる複数層のシリコン窒化膜から構成されている。シリコン半導体基板に形成されるp型MOSFETにストレスの影響を与え難い結晶方向が[100]方向のチャネルを形成することができる45度ノッチウエハを使用してもn型MOSFETに有利な高いストレスをかけることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板にMOSFETが形成され、絶縁膜としてシリコン窒化膜から構成されたコンタクトストップライナ膜が形成された半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のMOSFETを備えた半導体装置は、半導体基板上にMOSFETを被覆するように形成されたコンタクトストップライナ膜を備えている。通常、コンタクトストップライナ膜は、シリコン窒化膜から構成されている。半導体基板上には、コンタクトストップライナ膜を被覆するようにシリコン酸化膜などの層間絶縁膜が形成され、この層間絶縁膜上には、配線が形成される。配線は、層間絶縁膜及びコンタクトストップライナ膜に形成されたコンタクト孔を介して、接続配線によりMOSFETのソース領域もしくはドレイン領域と電気的に接続されている。このコンタクトストップライナ膜は、層間絶縁膜をエッチングしてコンタクト孔を形成する際のエッチングストッパーとして用いられ、半導体装置の形成後は層間絶縁膜として用いられる。
【0003】
エッチング時にエッチングストッパとして用いられるコンタクトストップライナ膜には、通常シリコン窒化膜が用いられている。また、シリコンなどの半導体基板(ウエハ)のチャネル(channel )方向が(110)の場合、n型MOSFET(nMOS)とp型MOSFETのストレスをかけたときの改善方向が一致しないために、双方の性能の両立を図ることができない。また、シリコンなどの半導体基板のチャネル方向が(100)の場合、n型MOSFET(nMOS)とp型MOSFET(pMOS)のストレスをかけたとき、nMOSの場合は引張り応力を与えた時に特性(オン電流)が改善され、圧縮応力を与えた時には改善されない。pMOSの場合は引張り応力を与えた時にも圧縮応力を与えた時にも特性改善はなされない。
【0004】
特許文献1に開示された半導体装置は、SAC技術を適用した積層スペーサ構造のCMOSデバイスであって、ソース、ドレイン間のショート等を防ぎ、さらにnチャネルMISFETとpチャネルMISFETとの電流駆動能力のバランスを確保することが記載されている。層間絶縁膜に形成されるコンタクトホールのエッチングストッパ層を熱CVD法で堆積されるシリコン窒化膜とプラズマCVD法で堆積されるシリコン窒化膜とからなる積層膜で構成されている。
【特許文献1】特開平2003−60201号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、半導体基板としてのシリコンに形成されるp型MOSFETにストレスの影響を与え難い結晶方向が[100]方向のチャネルを形成することができる45度ノッチウエハを使用してもn型MOSFETに有利なストレスをかけることができる半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の半導体装置の一態様は、半導体基板と、前記半導体基板に形成された少なくとも1つのMOSFETと、前記半導体基板上に、前記MOSFETを被覆するように形成されたコンタクトストップライナ膜とを具備し、前記コンタクトストップライナ膜は、窒素濃度が互いに異なる複数層のシリコン窒化膜から構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
半導体基板としてのシリコンに形成されるp型MOSFETにストレスの影響を与え難い結晶方向が[100]方向のチャネルを形成することができる45度ノッチウエハを使用してもn型MOSFETに有利な高いストレスをかけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
本発明は、半導体基板に形成されるコンタクトストップライナ膜として窒素濃度の異なる複数層のシリコン窒化膜を用いることにより、窒素濃度が同じである複数層のシリコン窒化膜を用いるよりも高いストレス蓄積をすることができ、MOSFET、とくにn型MOSFETの、例えば、オン電流を改善するなどの半導体性能改善を図ることができるものである。
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、図1乃至図5を参照して実施例1を説明する。
図1は、この実施例に係る半導体装置の概略断面図、図2は、図1の半導体装置の一部を拡大した部分断面図、図3は、半導体基板に形成されたMOSFET(pMOS及びnMOS)の特性(オン電流(Ion))の圧縮及び引張り応力に対する依存性を示す特性図、図4は、図1及び図2の半導体装置のトランジスタのチャネル領域を拡大した部分断面図、図5は、図4のトランジスタのチャネル領域に掛かるストレス(応力)を示す特性図である。
【0010】
半導体基板1は、例えば、p型シリコンからなり、表面領域に形成された素子分離領域(STI:Shallow Trench Isolation)2に区画された素子領域にトランジスタ(p型もしくはn型MOSFET)が形成されている。素子領域にはMOSFETを構成する1対のn型不純物拡散領域が形成されているこの領域は、それぞれソース領域3及びドレイン領域3′として用いられる。ソース/ドレイン領域3、3′間上にはゲート絶縁膜16を介してポリシリコンなどからなるゲート5が形成されている。ゲート5の側面にはシリコン酸化膜などの絶縁物からなるゲート側壁6が形成されている。ゲート側壁6は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition) などにより形成される。このMOSFETは、ソース/ドレイン領域3、3′は、トランジスタの縮小化に対応すべく抵抗が低減されている。そのためにソース/ドレイン領域3、3′表面が、例えばニッケルシリサイド層4、4′などのように、シリサイド化されている。
【0011】
半導体基板1は、素子領域及び素子分離領域2共にコンタクトストップライナ膜7により覆われている。このコンタクトストップライナ膜は、層間絶縁膜としても用いられるが、半導体装置を構成する配線を支持する層間絶縁膜をエッチング加工する際のエッチングストッパーとして用いられる。通常はシリコン窒化膜(SiN)を用いる。シリコン窒化膜は、化学量論的にはSi24 で表されるが、実際の膜の窒素濃度は一定ではないのでSiNと表現される。しかし、Sixy と表現するのが適切である。コンタクトストップライナ膜7は、例えば、CVD法により形成される。層間絶縁膜8〜10としては、例えば、シリコン酸化膜、PSG(Phospho-Silicate Glass)膜等が用いられる。
【0012】
コンタクトストップライナ膜7の表面上には、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜8がCVD法などにより形成される。層間絶縁膜8の表面は、CMP(Chemical Mechanical Polishing) 法などにより平坦化される。平坦化された層間絶縁膜8の表面は、エッチング処理によりMOSFETのソース/ドレイン領域に接するコンタクト孔を開け、配線溝を形成する。このコンタクト孔を形成する際にコンタクトストップライナ膜7は、エッチングの終了を制御するエッチングストッパーとして用いられる。配線溝やコンタクト孔にはアルミニウム、銅、銅合金、タングステンなどの配線材料を埋め込んで第1の配線11を形成し、第1の配線11とソース領域3もしくはドレイン領域3′とを電気的に接続する接続配線15を形成する。
【0013】
層間絶縁膜8表面上には、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜9がCVD法などにより形成される。層間絶縁膜9の表面は、CMP法などにより平坦化される。平坦化された層間絶縁膜9の表面は、エッチング処理により第2の配線12がパターニング形成される。図示はしないが、必要に応じて層間絶縁膜9にコンタクト孔を形成し、第2の配線12と第1の配線11とを電気的に接続する接続配線をこのコンタクト孔に埋め込むことができる。
層間絶縁膜9表面上には、シリコン酸化膜などの層間絶縁膜10がCVD法などにより形成される。層間絶縁膜10の表面は、CMP法などにより平坦化される。平坦化された層間絶縁膜10の表面は、エッチング処理により配線溝を形成し、第2の配線12に接するコンタクト孔を開ける。配線溝やコンタクト孔にはアルミニウム、銅、銅合金、タングステンなどの配線材料を埋め込んで第3の配線13を形成し、第2の配線12と第3の配線13とを電気的に接続する接続配線14を形成する。
【0014】
ここで説明したコンタクトストップライナ膜7の構造がこの実施例の特徴である。図2は、コンタクトストップライナ膜の構造を詳細に説明した半導体装置の断面を示す図である。図2の半導体基板1にはMOSFET(pMOS及びnMOS)が示されている。nMOSは、ゲート5、ゲート側壁絶縁膜6及びゲート絶縁膜16を備え、図1に示されたMOSFETである。pMOSは、ゲート5′、ゲート側壁絶縁膜6′及びゲート絶縁膜16′を備えたMOSFETである。図2の半導体基板1は、矢印の方向が結晶方位[110]であり、この結晶方位[110]が半導体基板1に形成されたMOSFET(pMOS及びnMOS)のチャネルと同じ結晶方向である。
【0015】
このMOSFETの上にコンタクトエッチングのストップであるコンタクトストップライナ膜7を成膜する。この実施例では、コンタクトストップライナ膜7は5層に積層されたシリコン窒化膜7a、7b、7c、7d、7eから構成される。この積層されたシリコン窒化膜7a〜7eは、それぞれ隣接するシリコン窒化膜の窒素濃度が異なるように構成されている。即ち、複数層のシリコン窒化膜の窒素濃度は、上層ほど高いようにしても良く、上層ほど低いようにしても良く、あるいは、窒素濃度がランダムに異なるようにしても良い。
【0016】
コンタクトストップライナ膜7は、MOSFETを被覆するものであり、このMOSFETのチャネルにストレス(圧縮応力もしくは引張り応力)を与えてトランジスタ特性に影響を与える。図3(a)は、チャネル方向[110]のMOSFET(pMOS及びnMOS)のオン電流(Ion)特性の圧縮及び引張り応力に対する依存性を示す特性図である。縦軸は、オン電流(Ion)の改善率を示し、横軸は、右方が圧縮応力の強さを示し、左方が引張り応力の強さを示している。図示のように、チャネル方向[110]のMOSFETは、チャネルに掛かるストレスに対してトランジスタ(Tr)特性に影響を及ぼす。nMOSは、引張り応力が高くなるに従ってオン電流が改善し、圧縮応力が高くなるに従って、オン電流が劣化する。pMOSは、引張り応力が高くなるに従ってオン電流が劣化し、圧縮応力が高くなるに従ってオン電流が改善する。通常は、nMOSの引張り応力が最も高い状態でMOSFETのトランジスタ特性を設定する。
【0017】
本発明を説明するこの実施例では新規な構造のコンタクトストップライナ膜を用いることにより、ストレスを高くして、特にnMOSのオン電流を大きく改善することを目的とするものである。
この実施例に係るコンタクトストップライナ膜は、窒素濃度の異なるシリコン窒化膜を順次積層形成してストレスの蓄積がチャネルに起きるようにしてトランジスタ特性を改善する。シリコン窒化膜の積層膜窒素濃度を非連続にして膜質を異なるように構成することにより、従来の窒素濃度が連続的な(コンタクトストップライナ膜として濃度が一様な)積層膜のときよりもストレス蓄積を多くすることができ、nMOSの性能改善を図ることができる。コンタクトストップライナ膜を構成する複数層の前記シリコン窒化膜の窒素濃度は、上層ほど高くしても良いし、前記コンタクトストップライナ膜を構成する複数層の前記シリコン窒化膜の窒素濃度は、上層ほど低くしても良い。窒素濃度が異なるコンタクトストップライナ膜がランダムに積層されていても良い。ここで用いるシリコン窒化膜の窒素濃度の範囲は、57.14±15atomic%である。プラズマCVD−SiNは、水素濃度が含まれている。
【0018】
図4及び図5は、コンタクトストップライナ膜のnMOSに与える影響を説明する半導体基板の模式断面図及び特性図である。図4は、縦軸が半導体基板の高さ(nm/1000)を表し、横軸が半導体基板の横方向の長さ(nm/1000)を表している。図4の半導体基板1は、チャネル領域Cが形成された半導体基板1に形成されたゲート5と、ゲート側壁絶縁膜6とコンタクトストップライナ膜7が表示されている。図4の横軸は、チャネル領域Cの横方向の位置を示している。起点aをゲート5直下のチャネル領域Cの所定の点に定め、この起点aを0として半導体基板1の任意の位置を表示している。図5の縦軸は、半導体基板1に掛る引張り応力(MPa/1000)を表し、横軸は、半導体基板1の起点aからの位置をミクロン(microns)/100で表している。特性図に示された特性曲線P0、P1、P2、P3は、半導体基板の任意の位置におけるストレス(引張り応力)を表している。
【0019】
特性曲線P3は、この実施例で説明する図2のコンタクトストップライナ膜7の特性を示している。コンタクトストップライナ膜7は、膜厚50nmであり、5層のシリコン窒化膜7a〜7eから構成されている。シリコン窒化膜7a〜7eの膜厚は、10nmであり、窒素濃度は互いに相違している。シリコン窒化膜は、例えば、チャンバー内においてCVD法により条件を適宜変えながら連続的に成膜する。シリコン窒化膜は、ハロゲン化合物もしくは水素化物を材料として形成される。ハロゲン化物を用いたシリコン窒化膜の形成方法は、SiH2 Cl2 、SiCl4 、NH3 及びH2 の反応で形成される。水素化物を用いたシリコン窒化膜の形成方法は、SiH4 、NH3 及びN24 の反応で形成される。
CVD法は、形成条件により幾つかに分類される。成長音戸による区分では、低温成長法(常温から500C゜)、中温成長(800C゜以下)及び高温成長(1200C゜)に分けられる。また、圧力による区分では、常圧CVD(760Torr)及び低圧CVD(0.1〜10Torr)に分けられる。この他励起方法による区分では、紫外線励起CVD及びプラズマ励起CVDに分けられる。これらの材料比率を適宜変えることによりシリコン窒化膜の窒素濃度を適宜変えることができる。
このコンタクトストップライナ膜7が与えるゲート5の直下の引張り応力は、図5の起点aの位置における特性曲線P3の値に対応する。その時の値は、810MPaである。特性曲線P2もこの実施例の他の例である。この他の例のコンタクトストップライナ膜は、膜厚50nmであり、2層のシリコン窒化膜から構成されている。シリコン窒化膜の膜厚は、25nmであり、窒素濃度は互いに相違している。このコンタクトストップライナ膜が与えるゲート直下の引張り応力は、図5の起点aの位置における特性曲線P2の値に対応し、その時の値は、684MPaである。
【0020】
この実施例の引張り応力を比較例と比べる。比較例は、特性曲線P0及びP1である。特性曲線P0が示すコンタクトストップライナ膜は、1層のシリコン窒化膜から構成され、このシリコン窒化膜の膜厚は、30nmである。このコンタクトストップライナ膜が与えるゲート直下の引張り応力は、図5の起点aの位置における特性曲線P0の値に対応し、その時の値は、510MPaである。特性曲線P1が示すコンタクトストップライナ膜は、1層のシリコン窒化膜から構成され、このシリコン窒化膜の膜厚は、50nmである。このコンタクトストップライナ膜が与えるゲート直下の引張り応力は、図5の起点aの位置における特性曲線P1の値に対応し、その時の値は、560MPaである。
図5に示すように、従来の1層からなるコンタクトストップライナ膜に比較してこの実施例のコンタクトストップライナ膜では引張り応力が著しく向上する。
【実施例2】
【0021】
次に、図3を参照して実施例2を説明する。
この実施例ではシリコン半導体基板として、45度ノッチウエハを用いる。この半導体基板は、結晶方位[100]であり、この結晶方位[100]が半導体基板に形成されたMOSFET(pMOS及びnMOS)のチャネルと同じ結晶方向である。図3(a)は、チャネル方向[110]のMOSFET(pMOS及びnMOS)のオン電流(Ion)特性の圧縮及び引張り応力に対する依存性を示す特性図、図3(b)は、チャネル方向[100]のMOSFET(pMOS及びnMOS)のオン電流(Ion)特性の圧縮及び引張り応力に対する依存性を示す特性図である。縦軸は、オン電流(Ion)の改善率を示し、横軸は、右方が圧縮応力の強さを示し、左方が引張り応力の強さを示している。
図示のように、チャネル方向[100]のMOSFETは、チャネルに掛かるストレスに対してトランジスタ(Tr)特性に影響を及ぼす。nMOSは、引張り応力が高くなるに従ってオン電流が改善し、圧縮応力が高くなるに従って、オン電流が劣化する。pMOSは、引張り応力、圧縮応力に対してオン電流は変化しない。通常は、nMOSの引張り応力が最も高い状態でMOSFETのトランジスタ特性を設定する。
【0022】
本発明を説明するこの実施例では新規な構造のコンタクトストップライナ膜を用いることにより、ストレスを高くして、特にnMOSのオン電流を大きく改善することを目的とするものである。
この実施例に係るコンタクトストップライナ膜は、窒素濃度の異なるシリコン窒化膜を順次積層形成してストレスの蓄積がチャネルに起きるようにしてトランジスタ特性を改善する。シリコン窒化膜の積層膜窒素濃度を非連続にすることにより、従来の窒素濃度が連続的な(コンタクトストップライナ膜として濃度が一様な)積層膜のときよりもストレス蓄積を多くすることができ、nMOSの性能改善を図ることができる。
ウエハ上にMOSFET(チャネル方向は、[100])を形成し、その上方にコンタクトエッチングのストップ膜を成膜する。その際、窒素濃度の異なる窒化膜を積層に順番に形成してストレスの蓄積がチャネルに起きるようにすることができる。また、チャネル方向が[100]方向のMOSFETを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例1に係る半導体装置の概略断面図。
【図2】図1の半導体装置の一部を拡大した部分断面図。
【図3】半導体基板に形成されたMOSFET(pMOS及びnMOS)の特性(オン電流(Ion))の圧縮及び引張り応力に対する依存性を示す特性図。
【図4】図1及び図2の半導体装置のトランジスタのチャネル領域を拡大した部分断面を示すシュミレーション図。
【図5】図4のトランジスタのチャネル領域に掛かるストレス(応力)を示す特性図。
【符号の説明】
【0024】
1・・・半導体基板
2・・・素子分離領域(STI)
3・・・ソース領域
3′・・・ドレイン領域
4、4′・・・ニッケルシリサイド層
5、5′・・・ゲート
6、6′・・・ゲート側壁絶縁膜
7・・・コンタクトストップライナ膜
7a〜7e・・・シリコン窒化膜
8、9、10・・・層間絶縁膜
11、12、13・・・配線
14、15・・・接続配線
16、16′・・・ゲート絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板に形成された少なくとも1つのMOSFETと、
前記半導体基板上に、前記MOSFETを被覆するように形成されたコンタクトストップライナ膜とを具備し、
前記コンタクトストップライナ膜は、窒素濃度が互いに異なる複数層のシリコン窒化膜から構成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記半導体基板上に、前記コンタクトストップライナ膜を被覆するように層間絶縁膜が形成され、前記層間絶縁膜上には、配線が形成され、前記配線は、前記層間絶縁膜及び前記コンタクトストップライナ膜に形成されたコンタクト孔を介して、前記MOSFETのソース領域もしくはドレイン領域に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記MOSFETは、n型MOSFET又はp型MOSFETあるいはn型MOSFET及びp型MOSFETを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記MOSFETのチャネル方向は、前記半導体基板のシリコンの結晶方向[110]と同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかであることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
前記MOSFETのチャネル方向は、前記半導体基板のシリコンの結晶方向[100]と同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかであることを特徴とする半導体装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−172095(P2008−172095A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−4895(P2007−4895)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】