エピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法
【課題】 エピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法が開示される。
【解決手段】 エピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法において、第1単結晶シリコン膜上に前記第1単結晶シリコン膜の表面を部分的に露出させる開口部を有する第1絶縁膜パターンを形成した後、前記開口部によって露出された第1単結晶シリコン膜上に単結晶シリコンで構成された第1シード膜を形成する。そして、前記第1シード膜が形成された結果物上部にシリコンソースガスを提供して、前記第1シード膜上にエピタキシャル膜を成長させながら、前記第1絶縁膜パターン上に非晶質シリコン膜を形成する。その後、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させて前記エピタキシャル膜と非晶質シリコン膜から第2単結晶シリコン膜を獲得する。
【解決手段】 エピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法において、第1単結晶シリコン膜上に前記第1単結晶シリコン膜の表面を部分的に露出させる開口部を有する第1絶縁膜パターンを形成した後、前記開口部によって露出された第1単結晶シリコン膜上に単結晶シリコンで構成された第1シード膜を形成する。そして、前記第1シード膜が形成された結果物上部にシリコンソースガスを提供して、前記第1シード膜上にエピタキシャル膜を成長させながら、前記第1絶縁膜パターン上に非晶質シリコン膜を形成する。その後、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させて前記エピタキシャル膜と非晶質シリコン膜から第2単結晶シリコン膜を獲得する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法に関し、より詳細には、シリコンソースガスを用いるエピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、物質は、結晶構造によって、単結晶(single crystal)、多結晶(poly crystal)、及び非晶質(amorphous)に分類される。前記単結晶は一つの結晶構造で構成され、前記多結晶は多数個の結晶構造で構成され、前記非晶質は物質の内部が結晶ではない不規則な原子配列で構成される。
【0003】
前記多結晶は多数個の結晶構造で構成されるので、多くの結晶粒界を有する。そして、前記結晶粒界が多い場合、電子又は正孔(hole)のようなキャリアの移動と制御等を妨害する。従って、スタック構造の薄膜トランジスタ(TFT)等を含む半導体装置又はSOC(system on chip)等の製造では、アクティブ領域に形成するためのチャンネル膜として単結晶シリコン膜を主に選択する。
【0004】
前記単結晶シリコン膜は、主に単結晶シリコンで構成される薄膜上に非晶質シリコン膜を形成した後、前記薄膜の単結晶シリコンをシードとして用いるエピタキシーを行って、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させることによって得られる。
【0005】
前記単結晶シリコン膜を形成する方法の例として、特許文献1に開示されているものがある。特に、前記特許文献1には、単結晶シリコン基板上に非晶質シリコン膜を形成する方法が開示されている。そして、特許文献1に開示されたものによると、前記非晶質シリコン膜を形成する過程で窒素ガスを部分的に用いる。この際、前記窒素ガスは、シリコンソースガスより多く用いる。又、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン膜に転換する時、熱処理を約600〜620℃の温度条件で行う。
【0006】
このように、前記非晶質シリコン膜を形成する過程で窒素ガスを多く用いる場合には、前記単結晶シリコンで構成される薄膜の表面上に自然酸化膜が薄く形成される現象がよく発生する。そして、前記薄膜の表面上に自然酸化膜が薄く形成された状態で、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させるためのエピタキシーを行う場合には、前記非晶質シリコン膜に無作為に核結晶形成が発生し、その結果、前記非晶質シリコン膜は単結晶シリコン膜で形成されず、多結晶シリコン膜で形成される。これは、前記薄膜上に形成された自然酸化膜が、前記薄膜の単結晶シリコンがシードとして作用することを妨害するためである。
【0007】
従って、前記単結晶シリコン膜を形成するための工程では、前記自然酸化膜の形成を抑制するか、除去する方法が開発されている。例えば、前記非晶質シリコン膜を形成するためのチャンバー内の真空度を向上させて水蒸気(H2O)又は酸素ガス(O2)等の残留量を減少させるか、イオン投射を行って前記自然酸化膜を除去する方法等がある。しかし、前記方法は、真空度を高めるための装置又はイオン投射を行うための装置等を別に設けなければならない。
【0008】
このように従来では単結晶シリコン膜を形成する過程で、シードとして用いるための薄膜の表面上に形成される自然酸化膜による不良が発生する問題点がある。
【0009】
又、前記温度条件である約600〜620℃で熱処理を行う場合には、サーマルバジェット(thermal budget)が頻繁に発生する。このように、前記単結晶シリコン膜を形成する過程で発生するサーマルバジェットは、電気的信頼性に深刻な影響を及ぼす場合もある。
【特許文献1】米国特許第5,494,823号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の第1目的は、エピタキシーを実施する時、シードとして用いるためのエピタキシャル膜を容易に形成するための方法を提供することにある。
【0011】
本発明の第2目的は、非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に容易に転換させるための薄膜形成方法を提供することにある。
【0012】
本発明の第3目的は、エピタキシャル膜を成長させる表面処理として電気的特性を向上させるための半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記第1目的を達成するための本発明の一実施例によるエピタキシャル膜の形成方法は、酸素を含まず、シリコンを含む物質で構成された薄膜を準備した後、前記薄膜の上部にシリコンソースガスを提供する。その結果、前記薄膜上には自然酸化膜が形成されない状態でエピタキシャル膜の成長がなされる。
【0014】
前記第2目的を達成するための本発明の一実施例による薄膜形成方法は、第1単結晶シリコン膜を部分的に露出させる絶縁膜パターンを形成した後、前記絶縁膜パターンを有する結果物上部にシリコンソースガスを提供する。その結果、前記単結晶シリコン膜上には、自然酸化膜が形成されない状態でエピタキシャル膜が成長され、前記絶縁膜パターン上には、非晶質シリコン膜が形成される。
【0015】
前記第2目的を達成するための本発明の他の実施例による薄膜形成方法は、第1単結晶シリコン膜上に前記第1単結晶シリコン膜の表面を部分的に露出させる開口部を有する第1絶縁膜パターンを形成した後、前記開口部によって露出された第1単結晶シリコン膜上に単結晶シリコンで構成された第1シード膜を形成する。そして、前記第1シード膜が形成された結果物上部にシリコンソースガスを提供して、前記第1シード膜上にエピタキシャル膜を成長させながら、前記第1絶縁膜パターン上に非晶質シリコン膜を形成する。その後、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させて、前記エピタキシャル膜と非晶質シリコン膜から第2単結晶シリコン膜を獲得する。
【0016】
前記第3目的を達成するための本発明の一実施例による半導体装置の製造方法は、下部膜上に前記下部膜(例えば、シリコン基板)を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成した後、前記絶縁膜パターンが形成された結果物上部にシリコンソースガスを提供する。その結果、前記部分的に露出された下部膜の表面上にエピタキシャル膜が成長する。従って、前記エピタキシャル膜が前記下部膜の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することにより、前記部分的に露出された下部膜の表面処理が行われる。
【0017】
このように、本発明では、非晶質シリコン膜を形成する時、シリコンソースガスのみを用いる。その結果、エピタキシーを行う時、シードとして用いるための単結晶シリコンで構成される薄膜上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。従って、本発明では、シードの役割が充分に行われることにより、非晶質シリコン膜を単結晶シリコン膜に容易に転換させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(実施例1)
図1及び図2は、本発明の実施例1によるエピタキシャル膜の形成方法を概略的に示す断面図である。
【0020】
図1を参照すると、エピタキシャル膜を形成するための対象物として、酸素を含まず、シリコンを含む物質で構成された薄膜10を準備する。前記薄膜10の例としては、単結晶シリコン膜が挙げられる。特に、前記単結晶シリコン膜の例としては、シリコン基板又はシリコン−オン−インシュレータ(silicon−on−insulator:SOI)基板等が挙げられる。又、前記単結晶シリコン膜の他の例としては、単結晶シリコンをシードとして用いる選択的エピタキシャル成長を行って獲得するエピタキシャル膜が挙げられる。
【0021】
本実施例では、前記薄膜10を準備した後、前記薄膜10の表面を平坦化させる工程を更に行うこともできる。この際、前記平坦化は、主に化学機械的研磨を行うことが好ましい。又、本実施例では、HF溶液等を用いて更に前記薄膜10の表面処理を行うこともできる。このように、前記薄膜10の表面処理を行うことは、先行工程によって前記薄膜10の表面に薄く形成されている自然酸化膜を除去しながら、前記薄膜10の表面に水素パシベーション処理をするためである。
【0022】
図2を参照すると、前記薄膜10の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって、二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。
【0023】
又、本実施例では、前記シリコンソースガスと共にキャリアガスを提供することが好ましい。そして、前記キャリアガスの例としては、N2ガスが挙げられる。特に、前記キャリアガスは、前記シリコンソースガスから分離されたシリコン原子が前記薄膜の表面で拡散されることを妨害する範囲内で提供されなければならない。従って、前記キャリアガスが提供される流量は、前記シリコンソースガスが提供される流量を超過しないことが好ましい。具体的に、前記シリコンソースガスとキャリアガスが提供される工程チャンバーの大きさ等を考慮する時、前記シリコンソースガスは約20〜200sccmで提供し、前記キャリアガスは約0.01〜200sccmで提供することが好ましい。特に、前記シリコンソースガスを約100sccmで提供する時、前記キャリアガスを約0.01〜100sccmで提供することがより好ましい。
【0024】
そして、前記シリコンソースガスを提供する時、温度が約350℃未満であると、エピタキシャル膜12の成長が殆どなされないので好ましくなく、約530℃を超過すると、エピタキシャル膜12の成長が持続的になされて前記エピタキシャル膜12の厚さ制御が容易ではないので好ましくない。従って、前記シリコンソースガスを提供する時、温度は約350〜530℃であることが好ましい。又、本実施例では、前記温度を約350℃から約530℃に上昇させながら、前記シリコンソースガスを提供することもできる。前記温度の上昇は、1分当たり約5〜10℃であることが好ましく、1分当たり約7〜8℃であることがより好ましく、1分当たり約7.5℃であることが最も好ましい。又、前記温度範囲内で前記シリコンソースガスを提供する時の圧力は約0.2〜0.6Torrを維持することが好ましい。又、前記圧力は約0.3〜0.5Torrを維持することがより好ましく、約0.4Torrを維持することが最も好ましい。
【0025】
このように、前記温度及び圧力を有する条件で前記シリコンソースガスを提供することにより、前記薄膜10の表面に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止しながら、エピタキシャル膜12の成長がなされる。又、前記シリコンソースガスと共に前記薄膜10上にシリコン原子の拡散を抑制するキャリアガスを提供することにより、非晶質シリコン膜の形成を充分に抑制した状態でエピタキシャル膜を成長させることができる。従って、前記非晶質シリコン膜の形成による積層欠陥や結晶方位が捩れるツイン境界等のような不良を容易に制御することができる。従って、本実施例では、結晶性がより向上されたエピタキシャル膜を提供することにより漏洩電流がより減少され、電子及びホールの移動度がより向上されるトランジスタを製造することができる。
【0026】
前記自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる理由は、前記薄膜10の周辺に存在するH2O又はO2等が前記薄膜10の表面に結合されることを、前記シリコンソースガスが妨害するためである。即ち、前記温度が約400℃以上である場合、前記薄膜10の表面に処理されている水素パシベーションが破壊されるが、前記シリコンソースガスの提供によって前記薄膜10の表面にシリコン−シリコン結合を形成することにより、前記H2O又はO2等が結合されることを阻止する。仮に、前記H2O又はO2等が結合されることを阻止しない場合には、前記薄膜の表面上に薄い厚さを有する自然酸化膜が更に形成される。
【0027】
しかし、本実施例では、前記シリコンソースガスを提供しながら、前記エピタキシャル膜12の成長を行うので、前記薄膜10上には自然酸化膜の形成を充分に阻止した状態で前記エピタキシャル膜12の成長がなされる。この際、前記エピタキシャル膜12は、前記薄膜10のシードとして用いた成長がなされるので、前記エピタキシャル膜12は単結晶シリコンで構成される。
【0028】
本実施例では、前記酸素を含まず、シリコンを含む物質で構成された単結晶シリコン膜のような薄膜10上にエピタキシャル膜12を成長させる時、シリコンソースガスを提供する。その結果、前記薄膜10上に自然酸化膜が薄く形成されることを充分に阻止しながら、エピタキシャル膜12の成長を行うことができる。従って、前記薄膜10とエピタキシャル膜12の界面に不純物が存在しないので、前記エピタキシャル膜12を固相エピタキシャルのような後続工程を行う時、シードとして充分に用いることができる。
【0029】
(実施例2)
図3乃至図7は、本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【0030】
図3を参照すると、第1単結晶シリコン膜22を部分的に露出させる絶縁膜パターン20を形成する。前記絶縁膜パターン20は、酸化物で構成されることが好ましい。従って、前記絶縁膜パターン20は、酸化膜パターンであることが好ましい。そして、前記第1単結晶シリコン膜22の例としては、シリコン基板、シリコン−オン−インシュレータ基板等が挙げられる。又、前記第1単結晶シリコン膜22の例としては、単結晶シリコンをシードとして用いる選択的エピタキシャル成長を行って得られるエピタキシャル膜が挙げられる。特に、前記第1単結晶シリコン膜22がエピタキシャル膜である場合、前記第1単結晶シリコン膜22は、シリコン基板、シリコン−オン−インシュレータ基板上に形成することができる。
【0031】
本実施例では、前記第1単結晶シリコン膜22を部分的に露出させる絶縁膜パターン20を形成した後、実施例1と同じ平坦化工程及びHF溶液を用いた表面処理を更に行うこともできる。従って、前記絶縁膜パターン20を有する結果物の表面に薄く形成されている自然酸化膜を除去しながら、前記結果物の表面に水素パシベーション処理が行われる。
【0032】
図4及び図5を参照すると、前記絶縁膜パターン20を有する結果物の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって、二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。
【0033】
このように、前記絶縁膜パターン20の上部にシリコンソースガスを提供することにより、前記第1単結晶シリコン膜22の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止した状態で、前記第1単結晶シリコン膜22上には、エピタキシャル膜24の成長がなされ、前記絶縁膜パターン20上には非晶質シリコン膜26が形成される。
【0034】
具体的に、図4に示すように、前記第1単結晶シリコン膜22上に第1エピタキシャル膜24aを成長させる。
【0035】
前記第1エピタキシャル膜24aの成長では、第1温度から第2温度に上昇させながら、前記シリコンソースガスを第1流量で提供する。前記第1温度が約350℃未満であると、前記第1エピタキシャル膜24aの成長が容易になされないので好ましくない。従って、前記第1温度は約350℃以上であることが好ましく、530℃を超過しないことがより好ましい。
【0036】
そして、前記第1温度から第2温度への上昇は、1分当たり約5〜10℃であることが好ましく、1分当たり約7〜8℃であることがより好ましく、1分当たり約7.5℃であることが最も好ましい。そして、前記第2温度が約500℃未満であると、図5に示すように、前記絶縁膜パターン20上に非晶質シリコン膜26が容易に形成されないので好ましくない。又、前記第2温度が550℃を超過すると、前記非晶質シリコン膜26の形成に影響を及ぼすため、好ましくない。特に、前記固相エピタキシャル成長で前記第2温度が550℃を超過すると、前記絶縁膜パターン20上に多結晶シリコン膜が形成されるためである。従って、前記第2温度は約500〜550℃であることが好ましく、約500〜540℃であることがより好ましい。特に、前記第2温度は、約520〜540℃であることがより好ましく、約530℃であることが最も好ましい。
【0037】
又、前記第1温度から第2温度に上昇させる時の圧力は約0.2〜0.6Torrを維持することが好ましい。又、前記圧力は約0.3〜0.5Torrを維持することがより好ましく、約0.4Torrを維持することが最も好ましい。特に、前記温度及び圧力条件を満足しない場合、前記絶縁膜パターン20上に非晶質シリコン膜26ではない多結晶シリコン膜が形成される虞があり、その結果、後続の固相エピタキシャル工程を妨害して、満足する結晶性を有する単結晶シリコン膜を獲得することができない。
【0038】
このように、本実施例では前記第1温度から第2温度に上昇させながら前記第1流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1単結晶シリコン膜22上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止しながら、前記第1エピタキシャル膜24aを成長させることができる。そして、本実施例で提供されるシリコンソースガスの反応メカニズムは実施例1と同じなので、その重複説明は省略する。
【0039】
その後、図5に示すように、前記第1エピタキシャル膜24a上には第2エピタキシャル膜24bを成長させながら、前記絶縁膜パターン20上には非晶質シリコン膜26を形成する。
【0040】
前記第2エピタキシャル膜24bの成長と非晶質シリコン膜26の形成では、前記第2温度を維持しながら前記シリコンソースガスを第2流量で提供する。従って、約500〜550℃を維持した状態で前記シリコンソースガスを提供することが好ましい。特に、約530℃を維持した状態で前記シリコンソースガスを提供することが最も好ましい。又、前記第2温度を維持した状態で圧力は約0.2〜0.6Torrを維持することが好ましく、0.3〜0.5Torrを維持することがより好ましく、約0.4Torrを維持することが最も好ましい。
【0041】
特に、前記第2流量は前記第1流量の約2〜4倍であることが好ましく、約2.5〜4倍であることがより好ましく、約3倍であることが最も好ましい。従って、本実施例では前記第1エピタキシャル膜24aを成長させる時、約50ccの流量でシリコンソースガスを提供し、前記第2エピタキシャル膜24bの成長と非晶質シリコン膜26を形成する時、約150ccの流量でシリコンソースガスを提供する。
【0042】
このように、本実施例では前記第2温度を維持しながら、前記第2流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1エピタキシャル膜24a上には第2エピタキシャル膜24bが成長され、前記絶縁膜パターン20上には非晶質シリコン膜26が形成される。
【0043】
そして、前記第1エピタキシャル膜24aと第2エピタキシャル膜24bで構成されるエピタキシャル膜24及び前記非晶質シリコン膜26を形成した後、前記第2温度から第1温度に下降を行う。前記第2温度から第1温度への下降は、1分当たり約5〜10℃であることが好ましく、1分当たり約5〜8℃であることが好ましく、1分当たり約5.5℃であることが最も好ましい。前記第2温度から第1温度への下降は、工程の安定化を図るために行う。特に、前記第2温度から第1温度に下降させる前に、窒素ガスを前記エピタキシャル膜24と非晶質シリコン膜26が形成された結果物の上部に提供することもできる。前記窒素ガスは、単にパージの役割を果たす。
【0044】
図6を参照すると、前記非晶質シリコン膜26の結晶構造を単結晶に転換させる。その結果、前記エピタキシャル膜24と非晶質シリコン膜26から第2単結晶シリコン膜28aを獲得する。
【0045】
本実施例では、熱処理による固相エピタキシーを行って前記非晶質シリコン膜26の結晶構造を単結晶に転換させる。この際、前記第1単結晶シリコン膜22上に形成されたエピタキシャル膜24がシードとして作用するので、前記非晶質シリコン膜26の結晶構造は単結晶に転換される。特に、前記熱処理を行う温度が約570℃未満であると、円滑な工程がなされないので好ましくなく、約650℃を超過すると、単結晶に転換される結晶構造に影響を及ぼすので好ましくない。従って、前記熱処理は約570〜650℃の温度で行うことが好ましく、約580〜620℃の温度で行うことがより好ましく、約600℃の温度で行うことが最も好ましい。又、前記熱処理は通常の炉で行う。
【0046】
又、前記図5で説明した前記第2温度から第1温度に下降させず、前記第2温度から前記熱処理のための温度に上昇させて前記固相エピタキシャル工程を連続的に行うこともできる。即ち、前記第2温度から第1温度へ下降させず、連続される熱処理によって約570〜650℃に上昇させて、前記固相エピタキシャル工程を行うこともできる。
【0047】
図7を参照すると、前記第2単結晶シリコン膜28aを獲得した後、前記第2単結晶シリコン膜28aの表面を平坦化させる。この際、前記平坦化は化学機械的研磨を行うことが好ましい。前記平坦化は、前記第2単結晶シリコン膜28aが前記エピタキシャル膜24によって多少突出される形態を有するために、主に行うものであって、突出された形態を有する場合、それの上部にゲートパターンのような半導体構造物を容易に積層することができないためである。従って、前記平坦化を行って平坦な表面を有する第2単結晶シリコン膜28を形成する。
【0048】
このように、前記工程を行った結果、前記第1単結晶シリコン膜22を部分的に露出させる絶縁膜パターン20を有する結果物上に、平坦な表面を有する第2単結晶シリコン膜28が形成される。特に、前記シリコンソースガスを提供しながら、前記第1単結晶シリコン膜22上に前記エピタキシャル膜24を成長させるので、前記第1単結晶シリコン膜22上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0049】
従って、本実施例の単結晶シリコン膜はトランジスタの漏洩電流の減少と共に電子及びホールの移動度を向上させることができるので、電気的特性が向上されたスタック構造を有する半導体装置の製造に活用することができる。
【0050】
(実施例3)
図8乃至図13、及び図16は、本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図であり、図14は、本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す構成図である。
【0051】
図8を参照すると、第1単結晶シリコン膜30上に前記第1単結晶シリコン膜30の表面を部分的に露出させる開口部34を有する絶縁膜パターン32を形成する。前記絶縁膜パターン32は、主に絶縁膜を形成した後、パターニングを行うことにより形成する。
【0052】
ここで、前記第1単結晶シリコン膜30の例としては、シリコン基板、シリコン−オン−インシュレータ基板等が挙げられる。又、前記第1単結晶シリコン膜30の例としては、単結晶シリコンをシードとして用いる選択的エピタキシャル成長を行って得られるエピタキシャル膜等が挙げられる。本実施例では、前記第1単結晶シリコン膜30としてシリコン基板を選択する。そして、前記絶縁膜パターン32は、実施例2と同様に酸化物で構成されることが好ましい。
【0053】
特に、前記第1単結晶シリコン膜30としてシリコン基板を選択することにより、前記シリコン基板上には半導体構造物としてゲート電極、金属配線、ロジック素子等が形成されていることが好ましい。又、前記シリコン基板上には半導体装置の設計に基づいた構造物を多様に形成することもできる。
【0054】
図9を参照すると、選択的エピタキシャル成長を行う。この際、前記選択的エピタキシャル成長は約700〜900℃の温度で行うことが好ましく、約750〜850℃の温度で行うことがより好ましく、約800℃の温度で行うことが最も好ましい。このように、前記選択的エピタキシャル成長を行った結果、前記開口部34によって露出された第1単結晶シリコン膜30の表面から前記第1単結晶シリコン膜30と結晶構造が同じ単結晶シリコンで構成される第1シード膜36が成長される。特に、前記第1シード膜36を形成するための選択的エピタキシャル成長は、前記開口部34の入口まで行うことが好ましい。
【0055】
仮に、図15に示すように、第1シード膜36aが前記開口部34の入口より高い部位まで成長する場合には、前記開口部34の入口部位が露出されるまで前記第1シード膜36aの除去を行う。この際、前記第1シード膜36aの除去は、化学機械的研磨を行うことが好ましい。
【0056】
本実施例では、前記第1シード膜36を形成した後、実施例1と同じHF溶液を用いた表面処理を更に行うこともできる。従って、前記第1シード膜36を有する結果物の表面に薄く形成されている自然酸化膜を除去しながら、前記結果物の表面に水素パシベーション処理が行われる。
【0057】
図10及び図11を参照すると、前記第1シード膜36が形成された結果物の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。
【0058】
このように、前記第1シード膜36が形成された結果物の上部にシリコンソースガスを提供することにより、前記第1シード膜36の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止した状態で前記第1シード膜36上にはエピタキシャル膜38の成長がなされ、前記絶縁膜パターン32上には非晶質シリコン膜40が形成される。
【0059】
具体的に、図10に示すように、前記第1シード膜36上に第1エピタキシャル膜38aを成長させる。この際、前記第1エピタキシャル膜38aの成長では、第1温度から第2温度に上昇させながら、前記シリコンソースガスを第1流量で提供する。特に、本実施例での前記第1温度から第2温度への上昇は、実施例2のそれと同じである。又、前記第1流量と圧力も実施例2のそれと同じである。従って、図14に示すように、本実施例では約400℃の温度で1分当たり約7.5℃で約530℃まで上昇させながら、約50ccの流量で前記シリコンソースガスを提供する。又、圧量は約0.4torrを維持するように調節する。そして、本実施例において、前記第1温度から第2温度への上昇に所要される時間t1は約20分である。
【0060】
このように、本実施例では、前記第1温度から第2温度に上昇させながら、前記第1流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1シード膜36上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止しながら、前記第1エピタキシャル膜38aを成長させることができる。そして、本実施例で提供されるシリコンソースガスの反応メカニズムは、実施例1のそれと同じなので、その重複説明は省略する。
【0061】
図11に示すように、前記第1エピタキシャル膜38a上には、第2エピタキシャル膜38bを成長させながら前記絶縁膜パターン32上には、非晶質シリコン膜40を形成する。この際、前記第2エピタキシャル膜38aの成長と非晶質シリコン膜40の形成では、第2温度を維持しながら、前記シリコンソースガスを第2流量で提供する。特に、本実施例での前記第2温度は実施例2のそれと同じである。又、前記第2流量と圧力も実施例2のそれと同じである。従って、図14に示すように、本実施例では約530℃の温度を維持しながら、約150ccの流量で前記シリコンソースガスを提供する。又、圧力は約0.4torrを維持するように調節する。そして、本実施例において、前記第2エピタキシャル膜38bの成長と非晶質シリコン膜40を形成するための第2温度を維持する時間t2は約25分〜60分である。
【0062】
このように、本実施例では前記第2温度を維持しながら、前記第2流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1エピタキシャル膜38a上には第2エピタキシャル膜38bが成長され、前記絶縁膜パターン32上には非晶質シリコン膜40が形成される。
【0063】
そして、前記第1エピタキシャル膜38aと第2エピタキシャル膜38bで構成されるエピタキシャル膜38及び前記非晶質シリコン膜40を形成した後、前記第2温度から第1温度に下降を行う。特に、本実施例での前記第1温度から第2温度への下降は、実施例2のそれと同じである。従って、図14に示すように、本実施例では約530℃の温度で1分当たり約5.5℃で約400℃まで下降させる。そして、本実施例において、前記第2温度から第1温度への下降に所要される時間t3は約25分である。又、本実施例では、前記第2温度から第1温度に下降させる前に窒素(N2)ガスを前記エピタキシャル膜38と非晶質シリコン膜40を結果物の上部に提供することもできる。
【0064】
図12を参照すると、前記非晶質シリコン膜40の結晶構造を単結晶に転換させる。その結果、前記エピタキシャル膜38と非晶質シリコン膜40から第2単結晶シリコン膜42aを獲得する。本実施例での非晶質シリコン膜40の結晶構造を単結晶に転換させる工程は、実施例2のそれと同じである。従って、本実施例では約570〜650℃の温度を有する熱処理による固相エピタキシャルを行って、前記非晶質シリコン膜40の結晶構造を単結晶に転換させる。
【0065】
又、前記図10及び図11で説明した前記第2温度から第1温度に下降させず、前記第2温度から前記熱処理のための温度に上昇させて前記固相エピタキシャル工程を連続的に行うこともできる。
【0066】
図13を参照すると、前記第2単結晶シリコン膜42aを獲得した後、前記第2単結晶シリコン膜42aの表面を平坦化させる。この際、前記平坦化は、実施例2と同じ化学機械的研磨を行うことが好ましい。従って、前記平坦化を行って平坦な表面を有する第2単結晶シリコン膜42を形成する。
【0067】
このように、本実施例では前記シリコンソースガスを提供しながら、前記第1シード膜36上に前記エピタキシャル膜38を成長させるため、前記第1シード膜36上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0068】
図16を参照すると、前記第2単結晶シリコン膜42をアクティブ領域であるチャンネル膜として活用する。従って、前記第2単結晶シリコン膜42上にも、ゲート電極、金属配線、ロジック素子等のような半導体構造物を形成することができる。
【0069】
その後、本実施例と同じ方法で前記第2単結晶シリコン膜42上に前記第1絶縁膜パターン32と同じ第2絶縁膜パターン62を形成し、前記第1シード膜36と同じ第2シード膜66を形成し、第2単結晶シリコン膜42と同じ第3単結晶シリコン膜68を形成する。その後、前記第3単結晶シリコン膜68上に第n絶縁膜パターン、第nシード膜、第n+1(nは3以上の自然数)単結晶シリコン膜を互いに反復して積層することができる。
【0070】
従って、本実施例によると、結晶性がより向上された単結晶シリコン膜を容易に形成することができるので、スタック構造を有する半導体装置の製造に活用することができる。これは、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させる時、シードとして用いる薄膜の表面に自然酸化膜のような不純物が形成されないためである。又、積層欠陥や結晶方位が多少捩れるツイン境界等のような不良を容易に制御することができる。従って、本実施例では結晶性がより向上されたエピタキシャル膜を提供することによって漏洩電流がより減少され、電子及びホールの移動度がより向上されるトランジスタを製造することができる。
【0071】
(実施例4)
図17乃至図20は、本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0072】
図17を参照すると、下部膜70上に前記下部膜70を部分的に露出させる開口部75を有する絶縁膜パターン74を形成する。ここで、前記下部膜70はシリコンを含む物質で構成されることが好ましく、シリコン基板であることがより好ましい。そして、前記絶縁膜パターン74は、層間絶縁膜パターンとして酸化物で構成されることが好ましい。
【0073】
従って、本実施例ではゲートパターン72が形成された下部膜70であるシリコン基板上に前記ゲートパターン72間の表面を露出させる開口部75を有する絶縁膜パターン74を形成する。ここで、前記絶縁膜パターン74は、主に前記シリコン基板上に絶縁膜を形成した後、フォトリソグラフィ工程のようなパターニングを行って形成する。
【0074】
図18を参照すると、前記絶縁膜パターン74が形成された結果物の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。その結果、前記部分的に露出された下部膜70であるシリコン基板の表面上に薄い厚さを有する第1エピタキシャル膜76が成長する。
【0075】
このように、前記第1エピタキシャル膜76が形成されることによって、前記露出された下部膜70であるシリコン基板の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0076】
図19を参照すると、前記第1エピタキシャル膜76が形成された結果物上部に実施例2と類似の条件でシリコンソースガスを提供する。その結果、前記第1エピタキシャル膜76上には第2エピタキシャル膜78の成長がなされ、前記開口部75によって露出された絶縁膜パターン74の側壁では非晶質シリコン膜80が形成される。特に、前記非晶質シリコン膜80を形成する時、温度が約400℃未満であると、前記非晶質シリコン膜80の積層速度が非常に遅いので好ましくなく、約550℃を超過すると、前記非晶質シリコン膜の代わりに多結晶シリコン膜が形成されるので好ましくない。従って、前記非晶質シリコン膜80の形成は、約400〜550℃の温度で行うことが好ましく、約450〜540℃の温度で行うことがより好ましく、約530℃の温度で行うことが最も好ましい。特に、前記温度範囲内で工程を実施する場合、約25〜150Paの圧力で良好な積層速度を示す。
【0077】
図20を参照すると、実施例2の図6と同じ工程を行って前記非晶質シリコン膜80の結晶構造を単結晶に転換させる。その結果、前記第1及び第2エピタキシャル膜76、78と非晶質シリコン膜80から単結晶シリコン膜82を獲得する。
【0078】
このように、本実施例は多様なパターンを有する半導体装置にも活用することができる。
【0079】
(実施例5)
図21乃至図23は、本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0080】
図21を参照すると、実施例4の図17と同じ工程を行って下部膜85上に前記下部膜85を部分的に露出させる開口部91を有する絶縁膜パターン89を形成する。従って、本実施例ではゲートパターン87が形成された下部膜85であるシリコン基板上に前記ゲートパターン87間の表面を露出させる開口部91を有する絶縁膜パターン89を形成する。
【0081】
図22を参照すると、実施例4の図18と同じ工程を行って、前記部分的に露出された下部膜85であるシリコン基板の表面上に薄い厚さを有する第1エピタキシャル膜93を成長させる。このように、前記露出された下部膜85であるシリコン基板の表面上に前記第1エピタキシャル膜93を形成することにより、前記表面に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0082】
図23を参照すると、前記第1エピタキシャル膜93が形成された開口部91に前記シリコンソースガスの熱分解を通じて第2エピタキシャル膜94及びポリシリコン膜95を同時に形成する。前記ポリシリコン膜95を形成する時、温度が約500℃未満であると、前記ポリシリコン膜95が積層される速度が非常に遅いので好ましくなく、約650℃を超過すると、前記シリコンソースガスの枯渇が発生し、前記ポリシリコン膜95の積層均一度が悪くなるので好ましくない。従って、前記熱分解を通じたポリシリコン膜95の形成は、約500〜650℃の温度で行うことが好ましく、約550〜620℃の温度で行うことがより好ましく、約600℃の温度で行うことが最も好ましい。特に、前記温度範囲内で工程を実施する場合、約25〜150Paの圧力で良好な積層速度を示す。
【0083】
その後、前記第2エピタキシャル膜94とポリシリコン膜95を形成した後、前記開口部91の入口部位が露出されるまで、前記ポリシリコン膜95を除去して、前記開口部91にのみ前記ポリシリコン膜95を埋め立てる。これによって、前記ポリシリコン膜95は以後に形成されるビットライン又はキャパシタの下部電極と連結されるプラグで形成される。従って、前記開口部91は、電気的に連結されるプラグを形成するための部位として定義することができる。
【0084】
本実施例では、前記プラグとして用いるためのポリシリコン膜95を形成する前に、前記シリコンソースガスを提供して前記ポリシリコン膜95を形成するための部分に第1エピタキシャル膜93を薄く成長させる。又、前記ポリシリコン膜95を形成する時には、第2エピタキシャル膜94が成長される。その結果、前記第1エピタキシャル膜93と第2エピタキシャル膜94が、自然酸化膜が形成されることを妨害する。
【0085】
従って、本実施例を半導体装置の製造に適用する場合、前記自然酸化膜の形成によるコンタクト抵抗を充分に減少させることができる。従って、半導体装置の電気的特性が向上される。
【0086】
(結晶構造に対する評価)
実施例3と同じ方法で工程を行って単結晶シリコン膜を獲得した。特に、800℃の温度で選択的エピタキシャル成長を行ってシード膜を形成した。そして、第1エピタキシャル膜の成長では、約400℃の温度で1分当たり約7.5℃で約530℃までの温度に上昇させながら約50ccのSiH4を提供し、第2エピタキシャル膜の成長及び非晶質シリコンの形成では約530℃の温度を維持しながら約150ccのSiH4を提供した。又、前記非晶質シリコン膜の結晶構造の転換は約600℃の温度で行った。
【0087】
そして、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を転換させて得られた単結晶シリコン膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した。その結果、図24のように前記単結晶シリコン膜の結晶構造は稠密で且つ規則的な配列を有することを確認した。
【0088】
又、従来のように窒素ガスを提供しながら非晶質シリコン膜を形成した後、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を転換させて得られた薄膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した。その結果、図25のように不規則的な配列を有することを確認した。
【0089】
従って、SiH4のようなシリコンソースガスを提供しながら形成した非晶質シリコン膜から稠密で且つ規則的な配列の結晶構造を有する単結晶シリコン膜を容易に獲得することができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、シリコンソースガスを提供しながらシードとして用いる単結晶の薄膜上にはエピタキシャル膜を成長させ、絶縁膜パターン上には非晶質シリコン膜を形成する。そして、前記エピタキシャル膜をシードとして用いる固相エピタキシャルを行って、前記エピタキシャル膜と非晶質シリコン膜から単結晶シリコン膜を獲得する。
【0091】
従って、本発明はスタック構造を有する単結晶シリコン膜を容易に形成することができる。従って、スタック構造を有する半導体装置を容易に形成することができる効果がある。
【0092】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施例1によるエピタキシャル膜の形成方法を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の実施例1によるエピタキシャル膜の形成方法を概略的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図8】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図10】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図11】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図12】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図14】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す構成図である。
【図15】図9を具体的に説明するための断面図である。
【図16】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図17】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図18】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図19】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図20】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図21】本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図22】本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図23】本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図24】本発明の方法によって製造した薄膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した写真である。
【図25】従来の方法によって製造した薄膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した写真である。
【符号の説明】
【0094】
10 薄膜
12、24 エピタキシャル膜
20、32 絶縁膜パターン
22、30 第1単結晶シリコン膜
24a 第1エピタキシャル膜
24b 第2エピタキシャル膜
26 非晶質シリコン膜
28a 第2単結晶シリコン膜
36 第1シード膜
【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法に関し、より詳細には、シリコンソースガスを用いるエピタキシャル膜の形成方法と、これを用いた薄膜形成方法、及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、物質は、結晶構造によって、単結晶(single crystal)、多結晶(poly crystal)、及び非晶質(amorphous)に分類される。前記単結晶は一つの結晶構造で構成され、前記多結晶は多数個の結晶構造で構成され、前記非晶質は物質の内部が結晶ではない不規則な原子配列で構成される。
【0003】
前記多結晶は多数個の結晶構造で構成されるので、多くの結晶粒界を有する。そして、前記結晶粒界が多い場合、電子又は正孔(hole)のようなキャリアの移動と制御等を妨害する。従って、スタック構造の薄膜トランジスタ(TFT)等を含む半導体装置又はSOC(system on chip)等の製造では、アクティブ領域に形成するためのチャンネル膜として単結晶シリコン膜を主に選択する。
【0004】
前記単結晶シリコン膜は、主に単結晶シリコンで構成される薄膜上に非晶質シリコン膜を形成した後、前記薄膜の単結晶シリコンをシードとして用いるエピタキシーを行って、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させることによって得られる。
【0005】
前記単結晶シリコン膜を形成する方法の例として、特許文献1に開示されているものがある。特に、前記特許文献1には、単結晶シリコン基板上に非晶質シリコン膜を形成する方法が開示されている。そして、特許文献1に開示されたものによると、前記非晶質シリコン膜を形成する過程で窒素ガスを部分的に用いる。この際、前記窒素ガスは、シリコンソースガスより多く用いる。又、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン膜に転換する時、熱処理を約600〜620℃の温度条件で行う。
【0006】
このように、前記非晶質シリコン膜を形成する過程で窒素ガスを多く用いる場合には、前記単結晶シリコンで構成される薄膜の表面上に自然酸化膜が薄く形成される現象がよく発生する。そして、前記薄膜の表面上に自然酸化膜が薄く形成された状態で、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させるためのエピタキシーを行う場合には、前記非晶質シリコン膜に無作為に核結晶形成が発生し、その結果、前記非晶質シリコン膜は単結晶シリコン膜で形成されず、多結晶シリコン膜で形成される。これは、前記薄膜上に形成された自然酸化膜が、前記薄膜の単結晶シリコンがシードとして作用することを妨害するためである。
【0007】
従って、前記単結晶シリコン膜を形成するための工程では、前記自然酸化膜の形成を抑制するか、除去する方法が開発されている。例えば、前記非晶質シリコン膜を形成するためのチャンバー内の真空度を向上させて水蒸気(H2O)又は酸素ガス(O2)等の残留量を減少させるか、イオン投射を行って前記自然酸化膜を除去する方法等がある。しかし、前記方法は、真空度を高めるための装置又はイオン投射を行うための装置等を別に設けなければならない。
【0008】
このように従来では単結晶シリコン膜を形成する過程で、シードとして用いるための薄膜の表面上に形成される自然酸化膜による不良が発生する問題点がある。
【0009】
又、前記温度条件である約600〜620℃で熱処理を行う場合には、サーマルバジェット(thermal budget)が頻繁に発生する。このように、前記単結晶シリコン膜を形成する過程で発生するサーマルバジェットは、電気的信頼性に深刻な影響を及ぼす場合もある。
【特許文献1】米国特許第5,494,823号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の第1目的は、エピタキシーを実施する時、シードとして用いるためのエピタキシャル膜を容易に形成するための方法を提供することにある。
【0011】
本発明の第2目的は、非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に容易に転換させるための薄膜形成方法を提供することにある。
【0012】
本発明の第3目的は、エピタキシャル膜を成長させる表面処理として電気的特性を向上させるための半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記第1目的を達成するための本発明の一実施例によるエピタキシャル膜の形成方法は、酸素を含まず、シリコンを含む物質で構成された薄膜を準備した後、前記薄膜の上部にシリコンソースガスを提供する。その結果、前記薄膜上には自然酸化膜が形成されない状態でエピタキシャル膜の成長がなされる。
【0014】
前記第2目的を達成するための本発明の一実施例による薄膜形成方法は、第1単結晶シリコン膜を部分的に露出させる絶縁膜パターンを形成した後、前記絶縁膜パターンを有する結果物上部にシリコンソースガスを提供する。その結果、前記単結晶シリコン膜上には、自然酸化膜が形成されない状態でエピタキシャル膜が成長され、前記絶縁膜パターン上には、非晶質シリコン膜が形成される。
【0015】
前記第2目的を達成するための本発明の他の実施例による薄膜形成方法は、第1単結晶シリコン膜上に前記第1単結晶シリコン膜の表面を部分的に露出させる開口部を有する第1絶縁膜パターンを形成した後、前記開口部によって露出された第1単結晶シリコン膜上に単結晶シリコンで構成された第1シード膜を形成する。そして、前記第1シード膜が形成された結果物上部にシリコンソースガスを提供して、前記第1シード膜上にエピタキシャル膜を成長させながら、前記第1絶縁膜パターン上に非晶質シリコン膜を形成する。その後、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させて、前記エピタキシャル膜と非晶質シリコン膜から第2単結晶シリコン膜を獲得する。
【0016】
前記第3目的を達成するための本発明の一実施例による半導体装置の製造方法は、下部膜上に前記下部膜(例えば、シリコン基板)を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成した後、前記絶縁膜パターンが形成された結果物上部にシリコンソースガスを提供する。その結果、前記部分的に露出された下部膜の表面上にエピタキシャル膜が成長する。従って、前記エピタキシャル膜が前記下部膜の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することにより、前記部分的に露出された下部膜の表面処理が行われる。
【0017】
このように、本発明では、非晶質シリコン膜を形成する時、シリコンソースガスのみを用いる。その結果、エピタキシーを行う時、シードとして用いるための単結晶シリコンで構成される薄膜上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。従って、本発明では、シードの役割が充分に行われることにより、非晶質シリコン膜を単結晶シリコン膜に容易に転換させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(実施例1)
図1及び図2は、本発明の実施例1によるエピタキシャル膜の形成方法を概略的に示す断面図である。
【0020】
図1を参照すると、エピタキシャル膜を形成するための対象物として、酸素を含まず、シリコンを含む物質で構成された薄膜10を準備する。前記薄膜10の例としては、単結晶シリコン膜が挙げられる。特に、前記単結晶シリコン膜の例としては、シリコン基板又はシリコン−オン−インシュレータ(silicon−on−insulator:SOI)基板等が挙げられる。又、前記単結晶シリコン膜の他の例としては、単結晶シリコンをシードとして用いる選択的エピタキシャル成長を行って獲得するエピタキシャル膜が挙げられる。
【0021】
本実施例では、前記薄膜10を準備した後、前記薄膜10の表面を平坦化させる工程を更に行うこともできる。この際、前記平坦化は、主に化学機械的研磨を行うことが好ましい。又、本実施例では、HF溶液等を用いて更に前記薄膜10の表面処理を行うこともできる。このように、前記薄膜10の表面処理を行うことは、先行工程によって前記薄膜10の表面に薄く形成されている自然酸化膜を除去しながら、前記薄膜10の表面に水素パシベーション処理をするためである。
【0022】
図2を参照すると、前記薄膜10の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって、二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。
【0023】
又、本実施例では、前記シリコンソースガスと共にキャリアガスを提供することが好ましい。そして、前記キャリアガスの例としては、N2ガスが挙げられる。特に、前記キャリアガスは、前記シリコンソースガスから分離されたシリコン原子が前記薄膜の表面で拡散されることを妨害する範囲内で提供されなければならない。従って、前記キャリアガスが提供される流量は、前記シリコンソースガスが提供される流量を超過しないことが好ましい。具体的に、前記シリコンソースガスとキャリアガスが提供される工程チャンバーの大きさ等を考慮する時、前記シリコンソースガスは約20〜200sccmで提供し、前記キャリアガスは約0.01〜200sccmで提供することが好ましい。特に、前記シリコンソースガスを約100sccmで提供する時、前記キャリアガスを約0.01〜100sccmで提供することがより好ましい。
【0024】
そして、前記シリコンソースガスを提供する時、温度が約350℃未満であると、エピタキシャル膜12の成長が殆どなされないので好ましくなく、約530℃を超過すると、エピタキシャル膜12の成長が持続的になされて前記エピタキシャル膜12の厚さ制御が容易ではないので好ましくない。従って、前記シリコンソースガスを提供する時、温度は約350〜530℃であることが好ましい。又、本実施例では、前記温度を約350℃から約530℃に上昇させながら、前記シリコンソースガスを提供することもできる。前記温度の上昇は、1分当たり約5〜10℃であることが好ましく、1分当たり約7〜8℃であることがより好ましく、1分当たり約7.5℃であることが最も好ましい。又、前記温度範囲内で前記シリコンソースガスを提供する時の圧力は約0.2〜0.6Torrを維持することが好ましい。又、前記圧力は約0.3〜0.5Torrを維持することがより好ましく、約0.4Torrを維持することが最も好ましい。
【0025】
このように、前記温度及び圧力を有する条件で前記シリコンソースガスを提供することにより、前記薄膜10の表面に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止しながら、エピタキシャル膜12の成長がなされる。又、前記シリコンソースガスと共に前記薄膜10上にシリコン原子の拡散を抑制するキャリアガスを提供することにより、非晶質シリコン膜の形成を充分に抑制した状態でエピタキシャル膜を成長させることができる。従って、前記非晶質シリコン膜の形成による積層欠陥や結晶方位が捩れるツイン境界等のような不良を容易に制御することができる。従って、本実施例では、結晶性がより向上されたエピタキシャル膜を提供することにより漏洩電流がより減少され、電子及びホールの移動度がより向上されるトランジスタを製造することができる。
【0026】
前記自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる理由は、前記薄膜10の周辺に存在するH2O又はO2等が前記薄膜10の表面に結合されることを、前記シリコンソースガスが妨害するためである。即ち、前記温度が約400℃以上である場合、前記薄膜10の表面に処理されている水素パシベーションが破壊されるが、前記シリコンソースガスの提供によって前記薄膜10の表面にシリコン−シリコン結合を形成することにより、前記H2O又はO2等が結合されることを阻止する。仮に、前記H2O又はO2等が結合されることを阻止しない場合には、前記薄膜の表面上に薄い厚さを有する自然酸化膜が更に形成される。
【0027】
しかし、本実施例では、前記シリコンソースガスを提供しながら、前記エピタキシャル膜12の成長を行うので、前記薄膜10上には自然酸化膜の形成を充分に阻止した状態で前記エピタキシャル膜12の成長がなされる。この際、前記エピタキシャル膜12は、前記薄膜10のシードとして用いた成長がなされるので、前記エピタキシャル膜12は単結晶シリコンで構成される。
【0028】
本実施例では、前記酸素を含まず、シリコンを含む物質で構成された単結晶シリコン膜のような薄膜10上にエピタキシャル膜12を成長させる時、シリコンソースガスを提供する。その結果、前記薄膜10上に自然酸化膜が薄く形成されることを充分に阻止しながら、エピタキシャル膜12の成長を行うことができる。従って、前記薄膜10とエピタキシャル膜12の界面に不純物が存在しないので、前記エピタキシャル膜12を固相エピタキシャルのような後続工程を行う時、シードとして充分に用いることができる。
【0029】
(実施例2)
図3乃至図7は、本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【0030】
図3を参照すると、第1単結晶シリコン膜22を部分的に露出させる絶縁膜パターン20を形成する。前記絶縁膜パターン20は、酸化物で構成されることが好ましい。従って、前記絶縁膜パターン20は、酸化膜パターンであることが好ましい。そして、前記第1単結晶シリコン膜22の例としては、シリコン基板、シリコン−オン−インシュレータ基板等が挙げられる。又、前記第1単結晶シリコン膜22の例としては、単結晶シリコンをシードとして用いる選択的エピタキシャル成長を行って得られるエピタキシャル膜が挙げられる。特に、前記第1単結晶シリコン膜22がエピタキシャル膜である場合、前記第1単結晶シリコン膜22は、シリコン基板、シリコン−オン−インシュレータ基板上に形成することができる。
【0031】
本実施例では、前記第1単結晶シリコン膜22を部分的に露出させる絶縁膜パターン20を形成した後、実施例1と同じ平坦化工程及びHF溶液を用いた表面処理を更に行うこともできる。従って、前記絶縁膜パターン20を有する結果物の表面に薄く形成されている自然酸化膜を除去しながら、前記結果物の表面に水素パシベーション処理が行われる。
【0032】
図4及び図5を参照すると、前記絶縁膜パターン20を有する結果物の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって、二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。
【0033】
このように、前記絶縁膜パターン20の上部にシリコンソースガスを提供することにより、前記第1単結晶シリコン膜22の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止した状態で、前記第1単結晶シリコン膜22上には、エピタキシャル膜24の成長がなされ、前記絶縁膜パターン20上には非晶質シリコン膜26が形成される。
【0034】
具体的に、図4に示すように、前記第1単結晶シリコン膜22上に第1エピタキシャル膜24aを成長させる。
【0035】
前記第1エピタキシャル膜24aの成長では、第1温度から第2温度に上昇させながら、前記シリコンソースガスを第1流量で提供する。前記第1温度が約350℃未満であると、前記第1エピタキシャル膜24aの成長が容易になされないので好ましくない。従って、前記第1温度は約350℃以上であることが好ましく、530℃を超過しないことがより好ましい。
【0036】
そして、前記第1温度から第2温度への上昇は、1分当たり約5〜10℃であることが好ましく、1分当たり約7〜8℃であることがより好ましく、1分当たり約7.5℃であることが最も好ましい。そして、前記第2温度が約500℃未満であると、図5に示すように、前記絶縁膜パターン20上に非晶質シリコン膜26が容易に形成されないので好ましくない。又、前記第2温度が550℃を超過すると、前記非晶質シリコン膜26の形成に影響を及ぼすため、好ましくない。特に、前記固相エピタキシャル成長で前記第2温度が550℃を超過すると、前記絶縁膜パターン20上に多結晶シリコン膜が形成されるためである。従って、前記第2温度は約500〜550℃であることが好ましく、約500〜540℃であることがより好ましい。特に、前記第2温度は、約520〜540℃であることがより好ましく、約530℃であることが最も好ましい。
【0037】
又、前記第1温度から第2温度に上昇させる時の圧力は約0.2〜0.6Torrを維持することが好ましい。又、前記圧力は約0.3〜0.5Torrを維持することがより好ましく、約0.4Torrを維持することが最も好ましい。特に、前記温度及び圧力条件を満足しない場合、前記絶縁膜パターン20上に非晶質シリコン膜26ではない多結晶シリコン膜が形成される虞があり、その結果、後続の固相エピタキシャル工程を妨害して、満足する結晶性を有する単結晶シリコン膜を獲得することができない。
【0038】
このように、本実施例では前記第1温度から第2温度に上昇させながら前記第1流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1単結晶シリコン膜22上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止しながら、前記第1エピタキシャル膜24aを成長させることができる。そして、本実施例で提供されるシリコンソースガスの反応メカニズムは実施例1と同じなので、その重複説明は省略する。
【0039】
その後、図5に示すように、前記第1エピタキシャル膜24a上には第2エピタキシャル膜24bを成長させながら、前記絶縁膜パターン20上には非晶質シリコン膜26を形成する。
【0040】
前記第2エピタキシャル膜24bの成長と非晶質シリコン膜26の形成では、前記第2温度を維持しながら前記シリコンソースガスを第2流量で提供する。従って、約500〜550℃を維持した状態で前記シリコンソースガスを提供することが好ましい。特に、約530℃を維持した状態で前記シリコンソースガスを提供することが最も好ましい。又、前記第2温度を維持した状態で圧力は約0.2〜0.6Torrを維持することが好ましく、0.3〜0.5Torrを維持することがより好ましく、約0.4Torrを維持することが最も好ましい。
【0041】
特に、前記第2流量は前記第1流量の約2〜4倍であることが好ましく、約2.5〜4倍であることがより好ましく、約3倍であることが最も好ましい。従って、本実施例では前記第1エピタキシャル膜24aを成長させる時、約50ccの流量でシリコンソースガスを提供し、前記第2エピタキシャル膜24bの成長と非晶質シリコン膜26を形成する時、約150ccの流量でシリコンソースガスを提供する。
【0042】
このように、本実施例では前記第2温度を維持しながら、前記第2流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1エピタキシャル膜24a上には第2エピタキシャル膜24bが成長され、前記絶縁膜パターン20上には非晶質シリコン膜26が形成される。
【0043】
そして、前記第1エピタキシャル膜24aと第2エピタキシャル膜24bで構成されるエピタキシャル膜24及び前記非晶質シリコン膜26を形成した後、前記第2温度から第1温度に下降を行う。前記第2温度から第1温度への下降は、1分当たり約5〜10℃であることが好ましく、1分当たり約5〜8℃であることが好ましく、1分当たり約5.5℃であることが最も好ましい。前記第2温度から第1温度への下降は、工程の安定化を図るために行う。特に、前記第2温度から第1温度に下降させる前に、窒素ガスを前記エピタキシャル膜24と非晶質シリコン膜26が形成された結果物の上部に提供することもできる。前記窒素ガスは、単にパージの役割を果たす。
【0044】
図6を参照すると、前記非晶質シリコン膜26の結晶構造を単結晶に転換させる。その結果、前記エピタキシャル膜24と非晶質シリコン膜26から第2単結晶シリコン膜28aを獲得する。
【0045】
本実施例では、熱処理による固相エピタキシーを行って前記非晶質シリコン膜26の結晶構造を単結晶に転換させる。この際、前記第1単結晶シリコン膜22上に形成されたエピタキシャル膜24がシードとして作用するので、前記非晶質シリコン膜26の結晶構造は単結晶に転換される。特に、前記熱処理を行う温度が約570℃未満であると、円滑な工程がなされないので好ましくなく、約650℃を超過すると、単結晶に転換される結晶構造に影響を及ぼすので好ましくない。従って、前記熱処理は約570〜650℃の温度で行うことが好ましく、約580〜620℃の温度で行うことがより好ましく、約600℃の温度で行うことが最も好ましい。又、前記熱処理は通常の炉で行う。
【0046】
又、前記図5で説明した前記第2温度から第1温度に下降させず、前記第2温度から前記熱処理のための温度に上昇させて前記固相エピタキシャル工程を連続的に行うこともできる。即ち、前記第2温度から第1温度へ下降させず、連続される熱処理によって約570〜650℃に上昇させて、前記固相エピタキシャル工程を行うこともできる。
【0047】
図7を参照すると、前記第2単結晶シリコン膜28aを獲得した後、前記第2単結晶シリコン膜28aの表面を平坦化させる。この際、前記平坦化は化学機械的研磨を行うことが好ましい。前記平坦化は、前記第2単結晶シリコン膜28aが前記エピタキシャル膜24によって多少突出される形態を有するために、主に行うものであって、突出された形態を有する場合、それの上部にゲートパターンのような半導体構造物を容易に積層することができないためである。従って、前記平坦化を行って平坦な表面を有する第2単結晶シリコン膜28を形成する。
【0048】
このように、前記工程を行った結果、前記第1単結晶シリコン膜22を部分的に露出させる絶縁膜パターン20を有する結果物上に、平坦な表面を有する第2単結晶シリコン膜28が形成される。特に、前記シリコンソースガスを提供しながら、前記第1単結晶シリコン膜22上に前記エピタキシャル膜24を成長させるので、前記第1単結晶シリコン膜22上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0049】
従って、本実施例の単結晶シリコン膜はトランジスタの漏洩電流の減少と共に電子及びホールの移動度を向上させることができるので、電気的特性が向上されたスタック構造を有する半導体装置の製造に活用することができる。
【0050】
(実施例3)
図8乃至図13、及び図16は、本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図であり、図14は、本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す構成図である。
【0051】
図8を参照すると、第1単結晶シリコン膜30上に前記第1単結晶シリコン膜30の表面を部分的に露出させる開口部34を有する絶縁膜パターン32を形成する。前記絶縁膜パターン32は、主に絶縁膜を形成した後、パターニングを行うことにより形成する。
【0052】
ここで、前記第1単結晶シリコン膜30の例としては、シリコン基板、シリコン−オン−インシュレータ基板等が挙げられる。又、前記第1単結晶シリコン膜30の例としては、単結晶シリコンをシードとして用いる選択的エピタキシャル成長を行って得られるエピタキシャル膜等が挙げられる。本実施例では、前記第1単結晶シリコン膜30としてシリコン基板を選択する。そして、前記絶縁膜パターン32は、実施例2と同様に酸化物で構成されることが好ましい。
【0053】
特に、前記第1単結晶シリコン膜30としてシリコン基板を選択することにより、前記シリコン基板上には半導体構造物としてゲート電極、金属配線、ロジック素子等が形成されていることが好ましい。又、前記シリコン基板上には半導体装置の設計に基づいた構造物を多様に形成することもできる。
【0054】
図9を参照すると、選択的エピタキシャル成長を行う。この際、前記選択的エピタキシャル成長は約700〜900℃の温度で行うことが好ましく、約750〜850℃の温度で行うことがより好ましく、約800℃の温度で行うことが最も好ましい。このように、前記選択的エピタキシャル成長を行った結果、前記開口部34によって露出された第1単結晶シリコン膜30の表面から前記第1単結晶シリコン膜30と結晶構造が同じ単結晶シリコンで構成される第1シード膜36が成長される。特に、前記第1シード膜36を形成するための選択的エピタキシャル成長は、前記開口部34の入口まで行うことが好ましい。
【0055】
仮に、図15に示すように、第1シード膜36aが前記開口部34の入口より高い部位まで成長する場合には、前記開口部34の入口部位が露出されるまで前記第1シード膜36aの除去を行う。この際、前記第1シード膜36aの除去は、化学機械的研磨を行うことが好ましい。
【0056】
本実施例では、前記第1シード膜36を形成した後、実施例1と同じHF溶液を用いた表面処理を更に行うこともできる。従って、前記第1シード膜36を有する結果物の表面に薄く形成されている自然酸化膜を除去しながら、前記結果物の表面に水素パシベーション処理が行われる。
【0057】
図10及び図11を参照すると、前記第1シード膜36が形成された結果物の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。
【0058】
このように、前記第1シード膜36が形成された結果物の上部にシリコンソースガスを提供することにより、前記第1シード膜36の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止した状態で前記第1シード膜36上にはエピタキシャル膜38の成長がなされ、前記絶縁膜パターン32上には非晶質シリコン膜40が形成される。
【0059】
具体的に、図10に示すように、前記第1シード膜36上に第1エピタキシャル膜38aを成長させる。この際、前記第1エピタキシャル膜38aの成長では、第1温度から第2温度に上昇させながら、前記シリコンソースガスを第1流量で提供する。特に、本実施例での前記第1温度から第2温度への上昇は、実施例2のそれと同じである。又、前記第1流量と圧力も実施例2のそれと同じである。従って、図14に示すように、本実施例では約400℃の温度で1分当たり約7.5℃で約530℃まで上昇させながら、約50ccの流量で前記シリコンソースガスを提供する。又、圧量は約0.4torrを維持するように調節する。そして、本実施例において、前記第1温度から第2温度への上昇に所要される時間t1は約20分である。
【0060】
このように、本実施例では、前記第1温度から第2温度に上昇させながら、前記第1流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1シード膜36上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止しながら、前記第1エピタキシャル膜38aを成長させることができる。そして、本実施例で提供されるシリコンソースガスの反応メカニズムは、実施例1のそれと同じなので、その重複説明は省略する。
【0061】
図11に示すように、前記第1エピタキシャル膜38a上には、第2エピタキシャル膜38bを成長させながら前記絶縁膜パターン32上には、非晶質シリコン膜40を形成する。この際、前記第2エピタキシャル膜38aの成長と非晶質シリコン膜40の形成では、第2温度を維持しながら、前記シリコンソースガスを第2流量で提供する。特に、本実施例での前記第2温度は実施例2のそれと同じである。又、前記第2流量と圧力も実施例2のそれと同じである。従って、図14に示すように、本実施例では約530℃の温度を維持しながら、約150ccの流量で前記シリコンソースガスを提供する。又、圧力は約0.4torrを維持するように調節する。そして、本実施例において、前記第2エピタキシャル膜38bの成長と非晶質シリコン膜40を形成するための第2温度を維持する時間t2は約25分〜60分である。
【0062】
このように、本実施例では前記第2温度を維持しながら、前記第2流量でシリコンソースガスを提供することにより、前記第1エピタキシャル膜38a上には第2エピタキシャル膜38bが成長され、前記絶縁膜パターン32上には非晶質シリコン膜40が形成される。
【0063】
そして、前記第1エピタキシャル膜38aと第2エピタキシャル膜38bで構成されるエピタキシャル膜38及び前記非晶質シリコン膜40を形成した後、前記第2温度から第1温度に下降を行う。特に、本実施例での前記第1温度から第2温度への下降は、実施例2のそれと同じである。従って、図14に示すように、本実施例では約530℃の温度で1分当たり約5.5℃で約400℃まで下降させる。そして、本実施例において、前記第2温度から第1温度への下降に所要される時間t3は約25分である。又、本実施例では、前記第2温度から第1温度に下降させる前に窒素(N2)ガスを前記エピタキシャル膜38と非晶質シリコン膜40を結果物の上部に提供することもできる。
【0064】
図12を参照すると、前記非晶質シリコン膜40の結晶構造を単結晶に転換させる。その結果、前記エピタキシャル膜38と非晶質シリコン膜40から第2単結晶シリコン膜42aを獲得する。本実施例での非晶質シリコン膜40の結晶構造を単結晶に転換させる工程は、実施例2のそれと同じである。従って、本実施例では約570〜650℃の温度を有する熱処理による固相エピタキシャルを行って、前記非晶質シリコン膜40の結晶構造を単結晶に転換させる。
【0065】
又、前記図10及び図11で説明した前記第2温度から第1温度に下降させず、前記第2温度から前記熱処理のための温度に上昇させて前記固相エピタキシャル工程を連続的に行うこともできる。
【0066】
図13を参照すると、前記第2単結晶シリコン膜42aを獲得した後、前記第2単結晶シリコン膜42aの表面を平坦化させる。この際、前記平坦化は、実施例2と同じ化学機械的研磨を行うことが好ましい。従って、前記平坦化を行って平坦な表面を有する第2単結晶シリコン膜42を形成する。
【0067】
このように、本実施例では前記シリコンソースガスを提供しながら、前記第1シード膜36上に前記エピタキシャル膜38を成長させるため、前記第1シード膜36上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0068】
図16を参照すると、前記第2単結晶シリコン膜42をアクティブ領域であるチャンネル膜として活用する。従って、前記第2単結晶シリコン膜42上にも、ゲート電極、金属配線、ロジック素子等のような半導体構造物を形成することができる。
【0069】
その後、本実施例と同じ方法で前記第2単結晶シリコン膜42上に前記第1絶縁膜パターン32と同じ第2絶縁膜パターン62を形成し、前記第1シード膜36と同じ第2シード膜66を形成し、第2単結晶シリコン膜42と同じ第3単結晶シリコン膜68を形成する。その後、前記第3単結晶シリコン膜68上に第n絶縁膜パターン、第nシード膜、第n+1(nは3以上の自然数)単結晶シリコン膜を互いに反復して積層することができる。
【0070】
従って、本実施例によると、結晶性がより向上された単結晶シリコン膜を容易に形成することができるので、スタック構造を有する半導体装置の製造に活用することができる。これは、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を単結晶に転換させる時、シードとして用いる薄膜の表面に自然酸化膜のような不純物が形成されないためである。又、積層欠陥や結晶方位が多少捩れるツイン境界等のような不良を容易に制御することができる。従って、本実施例では結晶性がより向上されたエピタキシャル膜を提供することによって漏洩電流がより減少され、電子及びホールの移動度がより向上されるトランジスタを製造することができる。
【0071】
(実施例4)
図17乃至図20は、本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0072】
図17を参照すると、下部膜70上に前記下部膜70を部分的に露出させる開口部75を有する絶縁膜パターン74を形成する。ここで、前記下部膜70はシリコンを含む物質で構成されることが好ましく、シリコン基板であることがより好ましい。そして、前記絶縁膜パターン74は、層間絶縁膜パターンとして酸化物で構成されることが好ましい。
【0073】
従って、本実施例ではゲートパターン72が形成された下部膜70であるシリコン基板上に前記ゲートパターン72間の表面を露出させる開口部75を有する絶縁膜パターン74を形成する。ここで、前記絶縁膜パターン74は、主に前記シリコン基板上に絶縁膜を形成した後、フォトリソグラフィ工程のようなパターニングを行って形成する。
【0074】
図18を参照すると、前記絶縁膜パターン74が形成された結果物の上部にシリコンソースガスを提供する。前記シリコンソースガスの例としては、SixHy、SixHyClz、SixCly等が挙げられる。これは単独で用いることが好ましいが、場合によって二つ以上を混合して用いることもできる。本実施例では、前記シリコンソースガスとしてSiH4を主に用いる。その結果、前記部分的に露出された下部膜70であるシリコン基板の表面上に薄い厚さを有する第1エピタキシャル膜76が成長する。
【0075】
このように、前記第1エピタキシャル膜76が形成されることによって、前記露出された下部膜70であるシリコン基板の表面上に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0076】
図19を参照すると、前記第1エピタキシャル膜76が形成された結果物上部に実施例2と類似の条件でシリコンソースガスを提供する。その結果、前記第1エピタキシャル膜76上には第2エピタキシャル膜78の成長がなされ、前記開口部75によって露出された絶縁膜パターン74の側壁では非晶質シリコン膜80が形成される。特に、前記非晶質シリコン膜80を形成する時、温度が約400℃未満であると、前記非晶質シリコン膜80の積層速度が非常に遅いので好ましくなく、約550℃を超過すると、前記非晶質シリコン膜の代わりに多結晶シリコン膜が形成されるので好ましくない。従って、前記非晶質シリコン膜80の形成は、約400〜550℃の温度で行うことが好ましく、約450〜540℃の温度で行うことがより好ましく、約530℃の温度で行うことが最も好ましい。特に、前記温度範囲内で工程を実施する場合、約25〜150Paの圧力で良好な積層速度を示す。
【0077】
図20を参照すると、実施例2の図6と同じ工程を行って前記非晶質シリコン膜80の結晶構造を単結晶に転換させる。その結果、前記第1及び第2エピタキシャル膜76、78と非晶質シリコン膜80から単結晶シリコン膜82を獲得する。
【0078】
このように、本実施例は多様なパターンを有する半導体装置にも活用することができる。
【0079】
(実施例5)
図21乃至図23は、本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0080】
図21を参照すると、実施例4の図17と同じ工程を行って下部膜85上に前記下部膜85を部分的に露出させる開口部91を有する絶縁膜パターン89を形成する。従って、本実施例ではゲートパターン87が形成された下部膜85であるシリコン基板上に前記ゲートパターン87間の表面を露出させる開口部91を有する絶縁膜パターン89を形成する。
【0081】
図22を参照すると、実施例4の図18と同じ工程を行って、前記部分的に露出された下部膜85であるシリコン基板の表面上に薄い厚さを有する第1エピタキシャル膜93を成長させる。このように、前記露出された下部膜85であるシリコン基板の表面上に前記第1エピタキシャル膜93を形成することにより、前記表面に自然酸化膜が形成されることを充分に阻止することができる。
【0082】
図23を参照すると、前記第1エピタキシャル膜93が形成された開口部91に前記シリコンソースガスの熱分解を通じて第2エピタキシャル膜94及びポリシリコン膜95を同時に形成する。前記ポリシリコン膜95を形成する時、温度が約500℃未満であると、前記ポリシリコン膜95が積層される速度が非常に遅いので好ましくなく、約650℃を超過すると、前記シリコンソースガスの枯渇が発生し、前記ポリシリコン膜95の積層均一度が悪くなるので好ましくない。従って、前記熱分解を通じたポリシリコン膜95の形成は、約500〜650℃の温度で行うことが好ましく、約550〜620℃の温度で行うことがより好ましく、約600℃の温度で行うことが最も好ましい。特に、前記温度範囲内で工程を実施する場合、約25〜150Paの圧力で良好な積層速度を示す。
【0083】
その後、前記第2エピタキシャル膜94とポリシリコン膜95を形成した後、前記開口部91の入口部位が露出されるまで、前記ポリシリコン膜95を除去して、前記開口部91にのみ前記ポリシリコン膜95を埋め立てる。これによって、前記ポリシリコン膜95は以後に形成されるビットライン又はキャパシタの下部電極と連結されるプラグで形成される。従って、前記開口部91は、電気的に連結されるプラグを形成するための部位として定義することができる。
【0084】
本実施例では、前記プラグとして用いるためのポリシリコン膜95を形成する前に、前記シリコンソースガスを提供して前記ポリシリコン膜95を形成するための部分に第1エピタキシャル膜93を薄く成長させる。又、前記ポリシリコン膜95を形成する時には、第2エピタキシャル膜94が成長される。その結果、前記第1エピタキシャル膜93と第2エピタキシャル膜94が、自然酸化膜が形成されることを妨害する。
【0085】
従って、本実施例を半導体装置の製造に適用する場合、前記自然酸化膜の形成によるコンタクト抵抗を充分に減少させることができる。従って、半導体装置の電気的特性が向上される。
【0086】
(結晶構造に対する評価)
実施例3と同じ方法で工程を行って単結晶シリコン膜を獲得した。特に、800℃の温度で選択的エピタキシャル成長を行ってシード膜を形成した。そして、第1エピタキシャル膜の成長では、約400℃の温度で1分当たり約7.5℃で約530℃までの温度に上昇させながら約50ccのSiH4を提供し、第2エピタキシャル膜の成長及び非晶質シリコンの形成では約530℃の温度を維持しながら約150ccのSiH4を提供した。又、前記非晶質シリコン膜の結晶構造の転換は約600℃の温度で行った。
【0087】
そして、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を転換させて得られた単結晶シリコン膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した。その結果、図24のように前記単結晶シリコン膜の結晶構造は稠密で且つ規則的な配列を有することを確認した。
【0088】
又、従来のように窒素ガスを提供しながら非晶質シリコン膜を形成した後、前記非晶質シリコン膜の結晶構造を転換させて得られた薄膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した。その結果、図25のように不規則的な配列を有することを確認した。
【0089】
従って、SiH4のようなシリコンソースガスを提供しながら形成した非晶質シリコン膜から稠密で且つ規則的な配列の結晶構造を有する単結晶シリコン膜を容易に獲得することができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、シリコンソースガスを提供しながらシードとして用いる単結晶の薄膜上にはエピタキシャル膜を成長させ、絶縁膜パターン上には非晶質シリコン膜を形成する。そして、前記エピタキシャル膜をシードとして用いる固相エピタキシャルを行って、前記エピタキシャル膜と非晶質シリコン膜から単結晶シリコン膜を獲得する。
【0091】
従って、本発明はスタック構造を有する単結晶シリコン膜を容易に形成することができる。従って、スタック構造を有する半導体装置を容易に形成することができる効果がある。
【0092】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施例1によるエピタキシャル膜の形成方法を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の実施例1によるエピタキシャル膜の形成方法を概略的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明の実施例2による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図8】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図10】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図11】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図12】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図14】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す構成図である。
【図15】図9を具体的に説明するための断面図である。
【図16】本発明の実施例3による薄膜形成方法を概略的に示す断面図である。
【図17】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図18】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図19】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図20】本発明の実施例4による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図21】本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図22】本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図23】本発明の実施例5による半導体装置の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図24】本発明の方法によって製造した薄膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した写真である。
【図25】従来の方法によって製造した薄膜の結晶構造を走査電子顕微鏡で拡大した写真である。
【符号の説明】
【0094】
10 薄膜
12、24 エピタキシャル膜
20、32 絶縁膜パターン
22、30 第1単結晶シリコン膜
24a 第1エピタキシャル膜
24b 第2エピタキシャル膜
26 非晶質シリコン膜
28a 第2単結晶シリコン膜
36 第1シード膜
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
第1圧力と350℃未満の第1温度を有する第1雰囲気で前記単結晶シリコン薄膜上部にシリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
第2圧力と前記第1温度から上昇させた350〜530℃の第2温度を有する第2雰囲気で前記単結晶シリコン薄膜上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して前記単結晶シリコン薄膜上に第1厚さを有する単結晶シリコンのエピタキシャル膜を成長させる段階と、を含むエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項2】
前記シリコンソースガスは、SiHxZy(ここで、x、yのそれぞれは、4以下の自然数であり、それらの和は4である)、Si2Hx’Zy’(ここで、x’、y’のそれぞれは、6以下の自然数であり、それらの和は6である)、及びSi3Hx”Zy”(ここで、x”、y”のそれぞれは、8以下の自然数であり、それらの和は8である)で構成されるグループから選択される少なくともいずれか一つを含み、
前記Zはハロゲンを含み、
前記キャリアガスは窒素、アルゴン、及びヘリウムで構成されるグループから選択される少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項3】
前記キャリアガスが提供される流量は、前記シリコンソースガスが提供される流量を超過しないことを特徴とする請求項2記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項4】
前記シリコンソースガスは、SiH4、SiH3Cl、SiH2Cl3、SiCl4、及びSi2H6で構成されるグループから選択される少なくともいずれか一つを含み、
前記キャリアガスは窒素ガスを含み、
前記キャリアガスが提供される流量が前記シリコンソースガスが提供される流量を超過しないことを特徴とする請求項2記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項5】
前記シリコンソースガスはSiH4であり、
前記キャリアガスは窒素ガスであり、
前記シリコンソースガスの流量と前記キャリアガスの流量は1〜1000:1であり、
前記第2圧力は200〜600mTorrであることを特徴とする請求項4記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項6】
前記第2圧力は300〜500mTorrであることを特徴とする請求項5記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項7】
前記単結晶シリコン薄膜を準備する段階は、
前記単結晶シリコン薄膜の表面から自然酸化膜を除去しながら、水素パッシベーション処理を行って前記単結晶シリコン薄膜の表面上に水素パッシベーション薄膜を形成することを更に含むことを特徴とする請求項1記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項8】
前記自然酸化膜の除去はHF溶液を用いるか、又はプラズマエッチング処理を行うことを特徴とする請求項7記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項9】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる絶縁膜パターンを準備する段階と、
第1圧力と350℃未満の第1温度を有する第1雰囲気で前記絶縁膜パターンが形成された単結晶シリコン薄膜上部にシリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
第2圧力と前記第1温度から上昇させた350〜530℃の第2温度を有する第2雰囲気で前記絶縁膜パターンが形成された単結晶シリコン薄膜上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記単結晶シリコン薄膜上に第1厚さを有する単結晶シリコンの第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第3圧力と前記第2温度から上昇させた530℃を超過する第3温度を有する第3雰囲気で前記エピタキシャル膜が成長された単結晶シリコン薄膜上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第3雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶シリコンの第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記絶縁膜パターンの表面上に第3厚さを有する非晶質シリコン膜を形成する段階と、
充分な温度で熱処理を行って、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン薄膜に転換させる段階と、を含む薄膜形成方法。
【請求項10】
前記第1エピタキシャル膜の表面と前記絶縁膜パターンの表面が実質的に同一線上であることを特徴とする請求項9記載の薄膜形成方法。
【請求項11】
前記非晶質シリコン膜から転換させた前記単結晶シリコン薄膜は、平坦な表面を有することを特徴とする請求項9記載の薄膜形成方法。
【請求項12】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階と、
前記絶縁膜をパターニングして、前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成する段階と、
選択的エピタキシャル工程を行って、酸素を実質的に含まず、前記開口部を充分に埋め立てる単結晶シリコンのプラグを形成する段階と、
第1圧力と350〜530℃の温度を有する第1雰囲気で前記プラグが形成された結果物上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第1雰囲気を充分に維持して、前記プラグ上に第1厚さを有する第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第2圧力と530℃を超過する温度を有する第2雰囲気で前記第1エピタキシャル膜が成長された結果物上に、前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶シリコンの第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記絶縁膜パターンの表面上に第3厚さを有する非晶質シリコン膜を形成する段階と、
充分な温度で熱処理を行って、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン薄膜に転換させる段階と、を含む薄膜形成方法。
【請求項13】
前記プラグの上部表面と前記絶縁膜パターンの上部表面は、実質的に同一線上であることを特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
【請求項14】
前記選択的エピタキシャル成長によって前記開口部を含む前記絶縁膜パターンの上部表面上に単結晶のエピタキシャル膜を成長させる段階と、
前記絶縁膜パターンの上部表面上に成長されたエピタキシャル膜を除去して、前記開口部内に前記絶縁膜パターンの上部表面と同一線上に位置する上部表面を有するプラグを形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項13記載の薄膜形成方法。
【請求項15】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階と、
前記絶縁膜をパターニングして前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成する段階と、
選択的にエピタキシャル工程を行って、酸素を実質的に含まず、前記開口部を充分に埋め立てる単結晶シリコンのプラグを形成する段階と、
第1圧力と350〜530℃の温度を有する第1雰囲気で前記プラグが形成された結果物上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第1雰囲気を充分に維持して、前記プラグ上に第1厚さを有する第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第2圧力と530℃を超過する温度を有する第2雰囲気で前記第1エピタキシャル膜が成長された結果物上に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶シリコンの第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記絶縁膜パターンの表面上に第3厚さを有する非晶質シリコン膜を形成する段階と、
充分な温度で熱処理を行って、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン薄膜に転換させる段階と、
前記非晶質シリコン膜から転換させた単結晶シリコン薄膜を用いて、前記単結晶シリコン薄膜上に多層構造を有する単結晶シリコン薄膜を形成する段階と、を含む多層薄膜形成方法。
【請求項16】
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階前に、前記単結晶シリコン薄膜を平坦化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項15記載の多層薄膜形成方法。
【請求項17】
第1厚さを有する第1単結晶シリコン薄膜を形成する段階と、
前記第1単結晶シリコン薄膜上に第2厚さを有する第2単結晶シリコン薄膜を形成し、前記第1単結晶シリコン薄膜と前記第2単結晶シリコン薄膜との間には絶縁膜パターンが介在され、前記第1単結晶シリコン薄膜と前記第2単結晶シリコン薄膜は、前記絶縁膜パターンに形成される単結晶のプラグによって連結されることを特徴とする請求項15記載の多層薄膜形成方法。
【請求項18】
前記第1厚さと第2厚さは、3:1〜1:3の比を有することを特徴とする請求項17記載の多層薄膜形成方法。
【請求項19】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階と、
前記絶縁膜をパターニングして、前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成する段階と、
第1圧力と350〜530℃の温度を有する第1雰囲気で前記開口部の底面上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第1雰囲気を充分に維持して、前記開口部の底面上に第1厚さを有する第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第2圧力と500℃以上の温度を有する第2雰囲気で前記第1エピタキシャル膜の上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶の第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記第2エピタキシャル膜の成長される開口部と前記絶縁膜パターン上に第3厚さを有するポリシリコン薄膜を形成する段階と、を含む薄膜形成方法。
【請求項20】
前記ポリシリコン薄膜の表面を平坦化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項19記載の薄膜形成方法。
【請求項1】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
第1圧力と350℃未満の第1温度を有する第1雰囲気で前記単結晶シリコン薄膜上部にシリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
第2圧力と前記第1温度から上昇させた350〜530℃の第2温度を有する第2雰囲気で前記単結晶シリコン薄膜上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して前記単結晶シリコン薄膜上に第1厚さを有する単結晶シリコンのエピタキシャル膜を成長させる段階と、を含むエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項2】
前記シリコンソースガスは、SiHxZy(ここで、x、yのそれぞれは、4以下の自然数であり、それらの和は4である)、Si2Hx’Zy’(ここで、x’、y’のそれぞれは、6以下の自然数であり、それらの和は6である)、及びSi3Hx”Zy”(ここで、x”、y”のそれぞれは、8以下の自然数であり、それらの和は8である)で構成されるグループから選択される少なくともいずれか一つを含み、
前記Zはハロゲンを含み、
前記キャリアガスは窒素、アルゴン、及びヘリウムで構成されるグループから選択される少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項3】
前記キャリアガスが提供される流量は、前記シリコンソースガスが提供される流量を超過しないことを特徴とする請求項2記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項4】
前記シリコンソースガスは、SiH4、SiH3Cl、SiH2Cl3、SiCl4、及びSi2H6で構成されるグループから選択される少なくともいずれか一つを含み、
前記キャリアガスは窒素ガスを含み、
前記キャリアガスが提供される流量が前記シリコンソースガスが提供される流量を超過しないことを特徴とする請求項2記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項5】
前記シリコンソースガスはSiH4であり、
前記キャリアガスは窒素ガスであり、
前記シリコンソースガスの流量と前記キャリアガスの流量は1〜1000:1であり、
前記第2圧力は200〜600mTorrであることを特徴とする請求項4記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項6】
前記第2圧力は300〜500mTorrであることを特徴とする請求項5記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項7】
前記単結晶シリコン薄膜を準備する段階は、
前記単結晶シリコン薄膜の表面から自然酸化膜を除去しながら、水素パッシベーション処理を行って前記単結晶シリコン薄膜の表面上に水素パッシベーション薄膜を形成することを更に含むことを特徴とする請求項1記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項8】
前記自然酸化膜の除去はHF溶液を用いるか、又はプラズマエッチング処理を行うことを特徴とする請求項7記載のエピタキシャル膜の形成方法。
【請求項9】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる絶縁膜パターンを準備する段階と、
第1圧力と350℃未満の第1温度を有する第1雰囲気で前記絶縁膜パターンが形成された単結晶シリコン薄膜上部にシリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
第2圧力と前記第1温度から上昇させた350〜530℃の第2温度を有する第2雰囲気で前記絶縁膜パターンが形成された単結晶シリコン薄膜上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記単結晶シリコン薄膜上に第1厚さを有する単結晶シリコンの第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第3圧力と前記第2温度から上昇させた530℃を超過する第3温度を有する第3雰囲気で前記エピタキシャル膜が成長された単結晶シリコン薄膜上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第3雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶シリコンの第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記絶縁膜パターンの表面上に第3厚さを有する非晶質シリコン膜を形成する段階と、
充分な温度で熱処理を行って、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン薄膜に転換させる段階と、を含む薄膜形成方法。
【請求項10】
前記第1エピタキシャル膜の表面と前記絶縁膜パターンの表面が実質的に同一線上であることを特徴とする請求項9記載の薄膜形成方法。
【請求項11】
前記非晶質シリコン膜から転換させた前記単結晶シリコン薄膜は、平坦な表面を有することを特徴とする請求項9記載の薄膜形成方法。
【請求項12】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階と、
前記絶縁膜をパターニングして、前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成する段階と、
選択的エピタキシャル工程を行って、酸素を実質的に含まず、前記開口部を充分に埋め立てる単結晶シリコンのプラグを形成する段階と、
第1圧力と350〜530℃の温度を有する第1雰囲気で前記プラグが形成された結果物上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第1雰囲気を充分に維持して、前記プラグ上に第1厚さを有する第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第2圧力と530℃を超過する温度を有する第2雰囲気で前記第1エピタキシャル膜が成長された結果物上に、前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶シリコンの第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記絶縁膜パターンの表面上に第3厚さを有する非晶質シリコン膜を形成する段階と、
充分な温度で熱処理を行って、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン薄膜に転換させる段階と、を含む薄膜形成方法。
【請求項13】
前記プラグの上部表面と前記絶縁膜パターンの上部表面は、実質的に同一線上であることを特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
【請求項14】
前記選択的エピタキシャル成長によって前記開口部を含む前記絶縁膜パターンの上部表面上に単結晶のエピタキシャル膜を成長させる段階と、
前記絶縁膜パターンの上部表面上に成長されたエピタキシャル膜を除去して、前記開口部内に前記絶縁膜パターンの上部表面と同一線上に位置する上部表面を有するプラグを形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項13記載の薄膜形成方法。
【請求項15】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階と、
前記絶縁膜をパターニングして前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成する段階と、
選択的にエピタキシャル工程を行って、酸素を実質的に含まず、前記開口部を充分に埋め立てる単結晶シリコンのプラグを形成する段階と、
第1圧力と350〜530℃の温度を有する第1雰囲気で前記プラグが形成された結果物上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第1雰囲気を充分に維持して、前記プラグ上に第1厚さを有する第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第2圧力と530℃を超過する温度を有する第2雰囲気で前記第1エピタキシャル膜が成長された結果物上に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶シリコンの第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記絶縁膜パターンの表面上に第3厚さを有する非晶質シリコン膜を形成する段階と、
充分な温度で熱処理を行って、前記非晶質シリコン膜を単結晶シリコン薄膜に転換させる段階と、
前記非晶質シリコン膜から転換させた単結晶シリコン薄膜を用いて、前記単結晶シリコン薄膜上に多層構造を有する単結晶シリコン薄膜を形成する段階と、を含む多層薄膜形成方法。
【請求項16】
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階前に、前記単結晶シリコン薄膜を平坦化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項15記載の多層薄膜形成方法。
【請求項17】
第1厚さを有する第1単結晶シリコン薄膜を形成する段階と、
前記第1単結晶シリコン薄膜上に第2厚さを有する第2単結晶シリコン薄膜を形成し、前記第1単結晶シリコン薄膜と前記第2単結晶シリコン薄膜との間には絶縁膜パターンが介在され、前記第1単結晶シリコン薄膜と前記第2単結晶シリコン薄膜は、前記絶縁膜パターンに形成される単結晶のプラグによって連結されることを特徴とする請求項15記載の多層薄膜形成方法。
【請求項18】
前記第1厚さと第2厚さは、3:1〜1:3の比を有することを特徴とする請求項17記載の多層薄膜形成方法。
【請求項19】
酸素を実質的に含まない単結晶シリコン薄膜を準備する段階と、
前記単結晶シリコン薄膜上に絶縁膜を形成する段階と、
前記絶縁膜をパターニングして、前記単結晶シリコン薄膜を部分的に露出させる開口部を有する絶縁膜パターンを形成する段階と、
第1圧力と350〜530℃の温度を有する第1雰囲気で前記開口部の底面上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第1雰囲気を充分に維持して、前記開口部の底面上に第1厚さを有する第1エピタキシャル膜を成長させる段階と、
第2圧力と500℃以上の温度を有する第2雰囲気で前記第1エピタキシャル膜の上部に前記シリコンソースガスと酸素を含まないキャリアガスを提供する段階と、
前記第2雰囲気を充分に維持して、前記第1エピタキシャル膜上に第2厚さを有する単結晶の第2エピタキシャル膜を成長させながら、同時に前記第2エピタキシャル膜の成長される開口部と前記絶縁膜パターン上に第3厚さを有するポリシリコン薄膜を形成する段階と、を含む薄膜形成方法。
【請求項20】
前記ポリシリコン薄膜の表面を平坦化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項19記載の薄膜形成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
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【図11】
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【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2006−80486(P2006−80486A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−190648(P2005−190648)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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