説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】ソースドレイン領域のサイズが増大することがない局所配線構造を備えた半導体装置を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板11の上に形成されたゲート電極22及び半導体基板11におけるゲート電極22の両側方にそれぞれ形成された第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bを有するトランジスタ12と、半導体基板11の上における第1のソースドレイン領域29Aを挟んでゲート電極22と反対側に形成されたゲート配線42と、ゲート配線42と第1のソースドレイン領域29Aとを接続する局所配線構造60とを備えている。局所配線構造60は、第1のソースドレイン領域29A及びゲート配線42の上面に跨って形成されたSiGe層61によって構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所配線構造を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置の微細化に伴い、ゲート電極のコンタクト抵抗や配線抵抗が増大する傾向にある。このため、ゲート電極とソースドレイン領域とを局所配線構造を用いて接続することにより、配線抵抗を低減することが行われている(例えば、特許文献1を参照。)。なお、本発明でいう局所配線構造とは、シェアードコンタクトプラグを含み、配線層に形成されたグローバル配線を用いずに、素子及び配線を相互に接続する配線である。
【0003】
特に、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)セルを構成するMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)トランジスタにおいては、局所配線構造を用いることにより、配線抵抗の低減だけでなくSRAMセルの縮小を図ることができ、非常に有効である。
【0004】
図10は、従来のシェアードコンタクトを備えた半導体装置の断面構成を示している。図10に示すように、シリコンからなる半導体基板101には素子分離領域106により囲まれた活性領域107が形成されている。活性領域107にはMISトランジスタ110が形成されている。活性領域107の上にはMISトランジスタ110のゲート電極103Aがゲート絶縁膜102Aを介在させて形成されている。活性領域107におけるゲート電極103Aの両側方には、それぞれMISトランジスタ110のソースドレイン領域104a及びソースドレイン領域104bが形成されている。また、ゲート電極103Aの両側面上にはサイドウォール105Aが形成されている。
【0005】
活性領域107における、ソースドレイン領域104aのゲート電極103Aと反対側の領域の上には、ゲート配線103Bが絶縁膜102Bを介在させて形成されている。ゲート配線103Bの両側面上には、サイドウォール105Bが形成されている。
【0006】
半導体基板101の上には、ゲート電極103A及びゲート配線103Bを覆うように下地絶縁膜120及び層間絶縁膜121が形成されている。下地絶縁膜120及び層間絶縁膜121には、ソースドレイン領域104aとゲート配線103Bとに接続されたシェアードコンタクトプラグ108及びソースドレイン領域104bと接続されたコンタクトプラグ109が形成されている。
【0007】
ソースドレイン領域104aとゲート配線103Bとをシェアードコンタクトプラグ108を用いて接続することにより、ソースドレイン領域104aとゲート配線103Bとのそれぞれにコンタクトを形成し、配線層において接続する場合と比べて、配線抵抗を低減できるだけでなく、占有面積の低減もできる。従って、シェアードコンタクトプラグ等の局所配線構造を採用した半導体装置は、配線抵抗を増大させることなく小型化することができる。
【特許文献1】特開2007−150244号公報
【非特許文献1】木村泰己他、「45nm世代高集積SRAM向けShared Contact加工変換差低減検討」、第54回応用物理学会予稿集、2007年、p.931
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の半導体装置には以下のような問題がある。シェアードコンタクトプラグを形成するためには、層間絶縁膜にソースドレイン領域及びゲート配線の上面を露出する開口部(コンタクトホール)を形成する必要がある。このため、シェアードコンタクトプラグのコンタクトホールは、通常のコンタクトプラグを形成するためのコンタクトホールよりもかなり大きくなる。サイズが大きく異なるコンタクトホールをドライエッチングにより形成する場合には、開口面積の差による加工寸法の差(加工変換差)が生じるので、シェアードコンタクトプラグと、通常のコンタクトプラグとの寸法制御が難しくなる(例えば、非特許文献1を参照)。従って、シェアードコンタクトプラグとソースドレイン領域との合わせマージンを確保するために、ソースドレイン領域の面積を大きくしなければならない。その結果、半導体装置のサイズが増大するという問題がある。
【0009】
本発明は、前記従来の問題を解決し、ソースドレイン領域のサイズが増大することがない局所配線構造を備えた半導体装置を実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置を、ソースドレイン領域の上に半導体基板の上面よりも突出するように形成されたSiGe層を有する局所配線構造を備えた構成とする。
【0011】
具体的に本発明に係る半導体装置は、半導体基板の上に形成されたゲート電極及び半導体基板におけるゲート電極の両側方にそれぞれ形成された第1のソースドレイン領域及び第2のソースドレイン領域を有するトランジスタと、半導体基板の上における第1のソースドレイン領域を挟んでゲート電極と反対側に形成されたゲート配線と、第1のソースドレイン領域の上に形成され、半導体基板の上面よりも突出した第1のSiGe層と、第1のSiGe層に接続された第1のコンタクトプラグとを備え、ゲート配線と第1のソースドレイン領域とは、第1のSiGe層を有する局所配線構造によって接続されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の半導体装置は、半導体基板の上面よりも突出した第1のSiGe層と、第1のSiGe層に接続された第1のコンタクトプラグを備え、ゲート配線と第1のソースドレイン領域とは、第1のSiGe層を有する局所配線構造によって接続されている。このため、ソースドレイン領域及びゲート配線の両方と直接接続されたコンタクトプラグを形成する場合と比べて、コンタクトホールのアスペクト比を小さくすることができる。従って、コンタクトホールの形成精度が向上するので、ソースドレイン領域のサイズを大きくする必要がない。その結果、低抵抗の局所配線構造を有し且つ小型化された半導体装置を実現できる。
【0013】
本発明の半導体装置において、局所配線構造は、第1のソースドレイン領域及びゲート配線の上面に跨って形成された第1のSiGe層によって構成されていてもよい。このような構成とすることにより、コンタクトプラグをシェアードコンタクトプラグとする必要がなくなる。従って、コンタクトホールの形成精度がさらに向上する。
【0014】
本発明の半導体装置において、第1のコンタクトプラグは、第1のSiGe層における第1のソースドレイン領域の上に形成された部分と接続されていてもよい。
【0015】
本発明の半導体装置において、第2のソースドレイン領域に接続された第2のコンタクトプラグをさらに備え、第1のコンタクトプラグは、第2のコンタクトプラグと同じサイズであってもよい。
【0016】
本発明の半導体装置において、局所配線構造は、第1のSiGe層と、ゲート配線の上に形成された第2のSiGe層と、第1のコンタクトプラグとで構成されており、第1のコンタクトプラグは、第1のSiGe層と第2のSiGe層とを接続するシェアードコンタクトプラグであってもよい。
【0017】
本発明の半導体装置において、ゲート配線は、ゲート電極よりも高さが低くてもい。
【0018】
本発明の半導体装置において、局所配線構造は、第1のSiGe層と、第1のコンタクトプラグとで構成されており、第1のコンタクトプラグは、第1のSiGe層とゲート配線とを接続するシェアードコンタクトプラグであってもよい。
【0019】
本発明の半導体装置において、ゲート配線の両側面上には、それぞれサイドウォールが形成され、サイドウォールのうち第1のソースドレイン領域側のサイドウォールは、反対側のサイドウォールよりも高さが低くてもよい。
【0020】
本発明の半導体装置において、第1のソースドレイン領域側のサイドウォールは、ゲート配線よりも高さが低くてもよい。
【0021】
本発明の半導体装置において、第1のソースドレイン領域及び第2のソースドレイン領域の上部には、それぞれ半導体基板に形成された凹部が形成されており、第1のソースドレイン領域の上部に形成された凹部には、第1のSiGe層が埋め込まれており、第2のソースドレイン領域の上部に形成された凹部には、第3のSiGe層が埋め込まれていてもよい。このような構成とすることにより、トランジスタのチャネル領域にゲート長方向の圧縮応力を加えることが可能となる。これにより、正孔キャリアの移動度が向上し、p型トランジスタの場合には、動作速度を向上させることができる。
【0022】
本発明の半導体装置において、第1のSiGe層上にはシリサイド層が形成されており、第1のコンタクトプラグは、シリサイド層を介して第1のソースドレイン領域に接続されていてもよい。
【0023】
本発明に係る第1の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上にゲート電極とゲート配線とを互いに間隔をおいて形成する工程(a)と、半導体基板におけるゲート電極のゲート配線側の側方に第1のソースドレイン領域を形成し、反対側の側方に第2のソースドレイン領域を形成する工程(b)と、第1のソースドレイン領域及びゲート配線の上面に跨るように第1のSiGe層を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、半導体基板の上に、層間絶縁膜を形成する工程(d)と、層間絶縁膜を貫通し、第1のSiGe層に接続する第1のコンタクトプラグを形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする。
【0024】
第1の半導体装置の製造方法は、第1のソースドレイン領域及びゲート配線の上面に跨るようにSiGe層を形成する工程を備えている。このため、第1のソースドレイン領域と導電膜とは、SiGe層により電気的に接続される。従って、第1のソースドレイン領域と導電膜との間の配線抵抗を低減できる。また、コンタクトプラグをSiGe層と接するように形成すればよく、シェアードコンタクトプラグとする必要がない。従って、コンタクトホールのアスペクト比を小さくでき、精度良くコンタクトホールを形成できるので、第1のソースドレイン領域のサイズを大きくする必要がない。その結果、配線抵抗が低く且つサイズが小さい半導体装置を製造することが可能となる。
【0025】
第1の半導体装置の製造方法において、工程(e)では、層間絶縁膜を貫通し、第2のソースドレイン領域に接続された第2のコンタクトプラグを形成し、第1のコンタクトプラグは、第2のコンタクトプラグと同じサイズであってもよい。
【0026】
本発明に係る第2の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上にゲート電極とゲート配線とを互いに間隔をおいて形成する工程(a)と、半導体基板におけるゲート電極のゲート配線側の側方に第1のソースドレイン領域を形成し、反対側の側方に第2のソースドレイン領域を形成する工程(b)と、第1のソースドレイン領域の上に半導体基板の上面よりも突出するように第1のSiGe層を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、半導体基板の上に、層間絶縁膜を形成する工程(d)と、層間絶縁膜を貫通し、第1のSiGe層の一部とゲート配線の一部とに接続するシェアードコンタクトプラグを形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする。
【0027】
第2の半導体装置の製造方法は、第1のソースドレイン領域の上に半導体基板の上面よりも突出するように第1のSiGe層を形成する工程と、層間絶縁膜を貫通し、第1のSiGe層とゲート配線とを接続するシェアードコンタクトを形成する工程とを備えている。このため、シェアードコンタクトを形成するコンタクトホールのアスペクト比を小さくすることができる。従って、精度良くコンタクトホールを形成できるので、第1のソースドレイン領域のサイズを大きくする必要がない。その結果、配線抵抗が低く且つサイズが小さい半導体装置を製造することが可能となる。
【0028】
第2の半導体装置の製造方法において、工程(c)では、ゲート配線の上に第2のSiGe層を形成し、工程(e)では、シェアードコンタクトプラグを第1のSiGe層の一部と第2のSiGe層の一部とに接続するように形成してもよい。
【0029】
第1及び第2の半導体装置の製造方法において、工程(a)よりも後で且つ(c)よりも前に、ゲート配線の両側面上にサイドウォールを形成する工程(f)をさらに備え、工程(f)では、サイドウォールのうち第1のソースドレイン領域側のサイドウォールの高さを、反対側のサイドウォールよりも低くしてもよい。
【0030】
第1及び第2の半導体装置の製造方法において、工程(f)では、第1のソースドレイン領域側のサイドウォールの高さを、ゲート配線よりも低くしてもよい。
【0031】
第1及び第2の半導体装置の製造方法において、工程(f)では、ゲート配線の高さをゲート電極よりも低くしてもよい。
【0032】
第1及び第2の半導体装置の製造方法において、工程(c)よりも前に、半導体基板におけるゲート電極の両側方の部分に凹部をそれぞれ形成する工程(g)をさらに備え、工程(c)では、ゲート配線側の凹部を埋めるように第1のSiGe層を形成し、反対側の凹部を埋めるように第3のSiGe層を形成してもよい。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、ソースドレイン領域のサイズが増大することがない局所配線構造を備えた半導体装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図1に示すように、本実施形態の半導体装置は、局所配線構造60が、第1のソースドレイン領域29A、サイドウォール43A及びゲート配線42の上面に跨って形成されたSiGe層61により構成されている。
【0035】
図1に示すように、シリコン(Si)からなる半導体基板11にはn型ウェル16が形成され、n型ウェル16には素子分離領域17により囲まれた活性領域18が形成されている。活性領域18にはp型のMISトランジスタ12が形成されている。
【0036】
MISトランジスタ12は、活性領域18の上にゲート絶縁膜21を介在させて形成されたゲート電極22と、ゲート電極22の両側面上に形成されたサイドウォール23とを有している。サイドウォール23は、断面板状のオフセットサイドウォール24と、断面L字状の内側サイドウォール25と、内側サイドウォール25を覆う外側サイドウォール26とを有している。
【0037】
活性領域18におけるゲート電極22の両側方には、それぞれp型のエクステンション領域28A及びエクステンション領域28Bが形成されている。活性領域18における各サイドウォール23の外側方には、上部に凹部が設けられた、それぞれp型の第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bが形成されている。
【0038】
活性領域18の上における第1のソースドレイン領域29Aを挟んでゲート電極22と反対側の位置には、絶縁膜41を介在させてゲート配線42が形成されている。ゲート配線42の第1のソースドレイン領域29A側の側面上にはサイドウォール43Aが形成され、反対側の側面上にはサイドウォール43Bが形成されている。サイドウォール43Aは、サイドウォール43Bよりも高さが低く、ゲート配線42の第1のソースドレイン領域29A側の側面には、サイドウォール43Aに覆われていない部分が存在している。
【0039】
サイドウォール43A及びサイドウォール43Bは、それぞれ断面板状のオフセットサイドウォール44と、断面L字状の内側サイドウォール45と、内側サイドウォール45を覆う外側サイドウォール46とを有している。
【0040】
第1のソースドレイン領域29Aとゲート配線42とは、局所配線構造60となるシリコンゲルマニウム(SiGe)層61により電気的に接続されている。このため、第1のソースドレイン領域29Aとゲート配線42との間の配線抵抗を低減することができる。SiGe層61における第1のソースドレイン領域29A上に形成された凹部を埋める部分の上には、シリサイド層67を介してコンタクトプラグ62が接続されている。一方、SiGe層65における第2のソースドレイン領域29B上に形成された凹部を埋める部分の上には、シリサイド層67を介してコンタクトプラグ66が接続されている。コンタクトプラグ62及びコンタクトプラグ66は、ゲート電極22、ゲート配線42、SiGe層61及びSiGe層65を覆うように順次形成された下地絶縁膜71と層間絶縁膜72とを貫通して形成されている。
【0041】
本実施形態の半導体装置は、図1に示すように、SiGe層61を第1のソースドレイン領域29Aとゲート配線42とを接続する局所配線構造60として用いている。これにより、SiGe層61上のシリサイド層67に到達するコンタクトプラグ62は大きく形成する必要がなく、SiGe層65上のシリサイド層67に到達するコンタクトプラグ66と同じサイズで形成することができる。このため、下地絶縁膜71及び層間絶縁膜72にコンタクトホールを形成する際に、開口面積の差による加工変換差が生じることはない。従って、コンタクトプラグ62及びコンタクトプラグ66の寸法制御が容易となり、第1のソースドレイン領域29Aのサイズを拡大する必要はない。その結果、半導体装置を小型化することができる。
【0042】
また、第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bの上部に設けられた凹部を埋めるように、SiGe層61及びSiGe層65が形成されている。これにより、MISトランジスタ12のチャネル領域には、ゲート長方向の圧縮応力が加わるので、正孔キャリアの移動度が向上し、p型MISトランジスタの駆動力を向上させることができる。
【0043】
なお、本実施形態においては、SiGe層61、SiGe層65及びゲート電極22の上部をシリサイド化し、シリサイド層67を形成している。これにより、コンタクトプラグ62及びコンタクトプラグ66がシリサイド層67を介在させてSiGe層61及びSiGe層65と接しているため、配線抵抗をさらに低減できる。
【0044】
以下に、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について図2〜図4を参照して説明する。まず、図2(a)に示すように、Siからなる半導体基板11に素子分離領域17を形成し、素子分離領域17により囲まれた活性領域18を形成する。また、半導体基板11にn型の不純物のイオン注入を行いn型ウェル16を形成する。続いて、半導体基板11の上に厚さが2nm程度のSiO2等からなる絶縁膜及び厚さが100nm程度のポリシリコン膜とを順次形成する。この後、ポリシリコン膜及び絶縁膜を選択的にエッチングすることにより、活性領域18上にゲート絶縁膜21及びゲート電極22を形成すると共に、活性領域18上にゲート電極22と間隔をおいて絶縁膜41及びゲート配線42を形成する。このとき、絶縁膜41及びゲート配線42は、必ずしも活性領域18上に形成する必要はなく、素子分離領域17上に形成してもよい。ここで、ポリシリコン膜及び絶縁膜のエッチングマスクにはレジストマスク又はハードマスクを用いればよい。
【0045】
続いて、半導体基板11の上に、SiO2等からなる絶縁膜を形成した後、エッチバックを行い、ゲート電極22及びゲート配線42の側面上にそれぞれ断面板状のオフセットサイドウォール24及びオフセットサイドウォール44を形成する。
【0046】
続いて、ゲート電極22及びオフセットサイドウォール24をマスクとして、活性領域18にp型の不純物を注入し、浅いソースドレイン領域となるそれぞれp型のエクステンション領域28A及びエクステンション領域28Bを形成する。
【0047】
続いて、半導体基板11の上にシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を順次堆積した後、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜のエッチバックを行う。これにより、ゲート電極22の両側面上にオフセットサイドウォール24を介してシリコン酸化膜からなる内側サイドウォール25及びシリコン窒化膜からなる外側サイドウォール26を形成すると共に、ゲート配線42の両側面上にオフセットサイドウォール44を介してシリコン酸化膜からなる内側サイドウォール45及びシリコン窒化膜からなる外側サイドウォール46とを形成する。これにより、ゲート電極22の両側面上にサイドウォール23が形成される。また、ゲート配線42のゲート電極22側の側面上にはサイドウォール43Aが形成され、反対側の側面上にはサイドウォール43Bが形成される。
【0048】
続いて、ゲート電極22及びサイドウォール23をマスクとして、活性領域18にp型の不純物を注入し、各サイドウォール23の外側方に、深いソースドレイン領域となるそれぞれp型の第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bを形成する。
【0049】
次に、図2(b)に示すように、半導体基板11上の全面にSiO2等からなる厚さが50nm程度の保護膜81を形成する。
【0050】
次に、図2(c)に示すように、第1のソースドレイン領域29A、第2のソースドレイン領域29B、ゲート配線42及びサイドウォール43Aを露出するように、保護膜81を除去する。このとき、ゲート電極22上には、ゲート電極22の上面が露出しないように保護膜81を残存させる。
【0051】
次に、図3(a)に示すように、保護膜81及びサイドウォール23をマスクとして半導体基板11のエッチングを行い、活性領域18における第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bが形成された部分に深さが約40nmの凹部18a及び凹部18bをそれぞれ形成する。同時に、ゲート配線42の上部がエッチングされ、ゲート配線42の高さは、ゲート電極22及びサイドウォール43Bよりも低くなる。また、サイドウォール43Aもエッチングされ、サイドウォール43Aの高さはサイドウォール43Bよりも低くなる。この後、さらにサイドウォール43Aのエッチングを選択的に行って、ゲート配線42におけるゲート電極22側の側面の上部が露出するようにする。なお、エッチングは、ドライエッチング若しくは有機アルカリエッチャントを使ったウエットエッチング又はこれらを組み合わせた方法により行えばよい。
【0052】
次に、図3(b)に示すように、Siが露出したゲート配線42の上面、ゲート配線42の側面及び第1のソースドレイン領域29Aの上面と、第2のソースドレイン領域29Bの上面とにp型のSiGe層をエピタキシャル成長させる。これにより、第1のソースドレイン領域29A及びゲート配線42の上面に跨ってSiGe層61が形成され、第2のソースドレイン領域29Bの上にSiGe層65が形成される。第1のソースドレイン領域29Aとゲート配線42とは、SiGe層61により電気的に接続される。また、SiGe層61における第1のソースドレイン領域29Aの上に形成された部分及びSiGe層65は、それぞれ凹部18a及び凹部18bを埋め、半導体基板11の上面よりも突出するように形成する。なお、SiGe層61及びSiGe層65は、シランガス(SiH4)及びゲルマンガス(GeH4)と、ジボラン等のp型ドーパントとを用いた減圧化学気相堆積法(減圧CVD法)により形成すればよい。
【0053】
次に、図3(c)に示すように、保護膜81を選択的に除去する。
【0054】
次に、半導体基板11の上に、厚さが数nmのニッケル(Ni)等の高融点金属膜を堆積した後、熱処理を行うことにより図4(a)に示すように、SiGe層61、SiGe層65、ゲート配線42及びゲート電極22の上部をシリサイド化し、シリサイド層67を形成する。その後、未反応で残存している金属膜を除去する。
【0055】
次に、図4(b)に示すように、半導体基板11上の全面にシリコン窒化膜からなる下地絶縁膜71を形成した後、下地絶縁膜71上にシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜72を形成する。続いて、層間絶縁膜72及び下地絶縁膜71を貫通し、SiGe層61上のシリサイド層67に到達するコンタクトホール72a、及びSiGe層65上のシリサイド層67に到達するコンタクトホール72bを形成する。なお、コンタクトホール72aは、SiGe層61上のシリサイド層67に到達すればどこに形成してもよい。従って、本実施形態において示したように、第1のソースドレイン領域29Aの上方に形成する他に、例えばゲート配線42の上方に形成してもよい。
【0056】
次に、図5に示すように、コンタクトホール72a及びコンタクトホール72bをタングステン等の導電材料により埋め込むことにより、SiGe層61にシリサイド層67を介して接続されたコンタクトプラグ62及びSiGe層65にシリサイド層67を介して接続されたコンタクトプラグ66を形成する。
【0057】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、SiGe層61を第1のソースドレイン領域29Aとゲート配線42とを接続する局所配線構造として用いている。このため、図10に示すような従来のシェアードコンタクト108からなる局所配線構造を形成する場合と異なり、大きなコンタクトホールを形成する必要がない。すなわち、本実施形態によれば、SiGe層61によって第1のソースドレイン領域29Aとゲート配線42とを接続する。このため、SiGe層61上のシリサイド層67に到達するコンタクトホール72aは大きく形成する必要がなく、SiGe層65上のシリサイド層67に到達するコンタクトホール72bと同じサイズで形成することができる。従って、コンタクトホールの開口面積の差による加工変換差が生じることがなく、コンタクトホールを精度良く形成することができる。その結果、第1のソースドレイン領域29Aのサイズを縮小することが可能となり、半導体装置を小型化できる。また、コンタクトプラグ62をSiGe層61におけるゲート配線42の上側の部分と接続する構成とした場合にも、コンタクトホール72bと同じサイズでコンタクトホール72aを形成することができるため、コンタクトホールを精度良く形成することができる。
【0058】
また、本実施形態の半導体装置の製造方法においては、サイドウォール43Aの高さを低くして、ゲート配線42における第1のソースドレイン領域29A側の側面を露出している。このため、ゲート配線42の側面にもSiGe層61が成長するので、第1のソースドレイン領域29Aの上に成長したSiGe層と、ゲート配線42の上に成長したSiGe層とが確実につながるようにすることができる。なお、SiGe層61が第1のソースドレイン領域29A及びゲート配線42の上面に跨るように形成できれば、ゲート配線42の第1のソースドレイン領域29A側の側面を必ずしも露出させる必要はない。
【0059】
なお、本実施形態においては、第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bに凹部18a及び凹部18bを形成し、凹部18a及び凹部18bを埋めるようにSiGe層61及びSiGe層65を形成した。これにより、MISトランジスタのチャネル領域にゲート長方向の圧縮応力が加わるので、p型MISトランジスタの駆動力を向上させることができる。しかし、このような駆動力向上効果が必要ない場合には、凹部18a及び凹部18bを形成しなくてもよい。凹部を形成しない場合には、第2のソースドレイン領域29Bの上にSiGe層65を形成しなくてもよい。また、p型MISトランジスタと同様にn型MISトランジスタを形成することも可能である。この場合には、ソースドレイン領域を凹部に形成する必要はない。
【0060】
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図6は第2の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図6において図1と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
【0061】
図6に示すように、本実施形態の半導体装置は、局所配線構造60が、第1のソースドレイン領域29Aの上に形成されたSiGe層61と、SiGe層61の一部及びゲート配線42の一部に接続されたシェアードコンタクトプラグ63とにより構成されている。
【0062】
この場合、シェアードコンタクトプラグ63のサイズは、コンタクトプラグ66のサイズよりも大きくなる。しかし、SiGe層61は、半導体基板11の上面から突出しているため、シェアードコンタクトプラグ63を形成するためのコンタクトホールのアスペクト比を小さくすることができる。このため、コンタクトホールの加工精度の要求を大幅に緩和することができる。このため、第1のソースドレイン領域29Aのサイズを大きくする必要はなく、半導体装置を小型化できる。
【0063】
以下に、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について図7及び図8を参照して説明する。なお、第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bを形成するまでの工程は、第1の実施形態と同一であるため説明を省略する。
【0064】
第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bを形成した後、図7(a)に示すように、半導体基板11上の全面にSiO2等からなる保護膜81を形成し、保護膜81の第1のソースドレイン領域29Aの上に形成された部分を除去する。これにより、これにより、ゲート電極22、ゲート配線42及び第2のソースドレイン領域29Bの上を覆うように保護膜81が残存する。
【0065】
次に、図7(b)に示すように、Siが露出した第1のソースドレイン領域29Aの上面にSiGe層61をエピタキシャル成長させる。これにより、半導体基板11の上面から突出したSiGe層61が得られる。
【0066】
次に、保護膜81を選択的に除去した後、半導体基板11の上に、厚さが数nmのニッケル(Ni)等の高融点金属膜を堆積した後、熱処理を行うことにより図8(a)に示すように、SiGe層61、ゲート電極22、ゲート配線42及び第2のソースドレイン領域29Bの上部をシリサイド化し、シリサイド層67を形成する。その後、未反応で残存している金属膜を除去した後、半導体基板11上の全面にシリコン窒化膜からなる下地絶縁膜71を形成した後、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜72を形成する。続いて、層間絶縁膜72及び下地絶縁膜71を貫通し、SiGe層61上のシリサイド層67及びゲート配線42上のシリサイド層67に到達するコンタクトホール72aと、第2のソースドレイン領域29B上のシリサイド層67に到達するコンタクトホール72bとを形成する。ここで、コンタクトホール72a内に露出するサイドウォール43Aのエッチングを選択的に行って、ゲート配線42よりもサイドウォール43Aの高さを低くして、ゲート配線42におけるゲート電極22側の側面が露出するようにしてもよい。
【0067】
次に、図8(b)に示すように、コンタクトホール72a及びコンタクトホール72bをタングステン等の導電材料で埋め込むことにより、SiGe層61及びゲート配線42にシリサイド層67を介して接続されたシェアードコンタクトプラグ63及び第2のソースドレイン領域29Bにシリサイド層67を介して接続されたコンタクトプラグ66を形成する。
【0068】
本実施形態においては、第2のソースドレイン領域29Bの上にはSiGe層を形成していないが、第2のソースドレイン領域29Bの上にSiGe層を形成してもよい。また、第1の実施形態と同様に第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bの上部に凹部を形成してもよい。ただし、この場合には、第1のソースドレイン領域29Aの上に形成したSiGe層61の上面が、半導体基板11の上面よりも十分に突出し、コンタクトホール72aのアスペクト比が大きくならないようにする。
【0069】
(第2の実施形態の一変形例)
以下に、本発明の第2の実施形態の一変形例について図面を参照して説明する。図9は、第2の実施形態の一変形例に係る半導体装置の断面構成を示している。図9に示すように本変形例の半導体装置は、局所配線構造60が、第1のソースドレイン領域29Aの上に形成された第1のSiGe層61Aとゲート配線42の上に形成された第2のSiGe層61Bと、第1のSiGe層61Aの一部及び第2のSiGe層61Bの一部に接するシェアードコンタクトプラグ63とにより構成されている。
【0070】
この構成によれば、ゲート配線42上に形成した第2のSiGe層61Bがサイドウォール43A上にも形成され、第1のSiGe層61Aと第2のSiGe層61Bとの間隔が狭くなるので、第2のSiGe層61Bを形成しない構成に比べて、シェアードコンタクトプラグ63のコンタクトホールを小さく形成することが可能となる。
【0071】
また、本変形例においても、第1の実施形態と同様に第2のソースドレイン領域29Bの上にもSiGe層を形成したり、第1のソースドレイン領域29A及び第2のソースドレイン領域29Bの上部に凹部を形成したりしてかまわない。また、本変形例においては、ゲート配線42とサイドウォール43Aは同じ高さにしているが、ゲート配線42よりもサイドウォール43Aの高さを低くして、ゲート配線42におけるゲート電極22側の側面が露出するようにしてもよい。
【0072】
各実施形態及び変形例の半導体装置は、第2のソースドレイン領域と電気的に接続されたコンタクトプラグを備えているが、第2のソースドレイン領域と接続されたコンタクトプラグは、必ずしも必要ではない。また、ゲート電極と接続されたコンタクトプラグを備えていてもよい。
【0073】
各実施形態及び変形例において、ソースドレイン領域を形成した後、SiGe層を形成する例を示したが、SiGe層を形成してからイオン注入によりソースドレイン領域を形成してもよい。また、ゲート絶縁膜としてSiO2を用いたが、SiO2に代えて酸化ハフニウム(HfO2)又はハフニウムシリケート(HfSiOx、x>1)等からなる高誘電率膜(High-K膜)を用いてもよい。
【0074】
また、ゲート配線の一部が活性領域上に形成されている例を示したが、ゲート配線全体が素子分離領域上に形成されていても、全体が活性領域上に形成されていてもよい。
【0075】
各実施形態及び変形例において示した半導体装置は、例えば、SRAMセルの一部を構成するMISトランジスタに用いることができる。また、ロジック部等の他の回路部の一部を構成するMISトランジスタにも適用できる。さらに、メモリ以外の他の装置に用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、ソースドレイン領域のサイズが増大することがない局所配線構造を備えた半導体装置を実現でき、局所配線構造を有する半導体装置及びその製造方法等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の一変形例に係る半導体装置を示す断面図である。
【図10】従来例に係る半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0078】
11 半導体基板
12 MISトランジスタ
16 n型ウェル
17 素子分離領域
18 活性領域
18a 凹部
18b 凹部
21 ゲート絶縁膜
22 ゲート電極
23 サイドウォール
24 オフセットサイドウォール
25 内側サイドウォール
26 外側サイドウォール
28A エクステンション領域
28B エクステンション領域
29A 第1のソースドレイン領域
29B 第2のソースドレイン領域
41 絶縁膜
42 ゲート配線
43A サイドウォール
43B サイドウォール
44 オフセットサイドウォール
45 内側サイドウォール
46 外側サイドウォール
60 局所配線構造
61 SiGe層
61A 第1のSiGe層
61B 第2のSiGe層
62 コンタクトプラグ
63 シェアードコンタクトプラグ
65 SiGe層
66 コンタクトプラグ
67 シリサイド層
71 下地絶縁膜
72 層間絶縁膜
72a コンタクトホール
72b コンタクトホール
81 保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の上に形成されたゲート電極及び前記半導体基板における前記ゲート電極の両側方にそれぞれ形成された第1のソースドレイン領域及び第2のソースドレイン領域を有するトランジスタと、
前記半導体基板の上における前記第1のソースドレイン領域を挟んで前記ゲート電極と反対側に形成されたゲート配線と、
前記第1のソースドレイン領域の上に形成され、前記半導体基板の上面よりも突出した第1のSiGe層と、
前記第1のSiGe層に接続された第1のコンタクトプラグとを備え、
前記ゲート配線と前記第1のソースドレイン領域とは、前記第1のSiGe層を有する局所配線構造によって接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記局所配線構造は、前記第1のソースドレイン領域及びゲート配線の上面に跨って形成された前記第1のSiGe層によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1のコンタクトプラグは、前記第1のSiGe層における前記第1のソースドレイン領域の上に形成された部分と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2のソースドレイン領域に接続された第2のコンタクトプラグをさらに備え、
前記第1のコンタクトプラグは、前記第2のコンタクトプラグと同じサイズであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記局所配線構造は、前記第1のSiGe層と、前記ゲート配線の上に形成された第2のSiGe層と、前記第1のコンタクトプラグとで構成されており、
前記第1のコンタクトプラグは、前記第1のSiGe層と前記第2のSiGe層とを接続するシェアードコンタクトプラグであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ゲート配線は、前記ゲート電極よりも高さが低いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記局所配線構造は、前記第1のSiGe層と、前記第1のコンタクトプラグとで構成されており、
前記第1のコンタクトプラグは、前記第1のSiGe層と前記ゲート配線とを接続するシェアードコンタクトプラグであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記ゲート配線の両側面上には、それぞれサイドウォールが形成され、
前記サイドウォールのうち前記第1のソースドレイン領域側のサイドウォールは、反対側のサイドウォールよりも高さが低いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1のソースドレイン領域側のサイドウォールは、前記ゲート配線よりも高さが低いことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
第1のソースドレイン領域及び第2のソースドレイン領域の上部には、それぞれ前記半導体基板に形成された凹部が形成されており、
前記第1のソースドレイン領域の上部に形成された凹部には、前記第1のSiGe層が埋め込まれており、
前記第2のソースドレイン領域の上部に形成された凹部には、第3のSiGe層が埋め込まれていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1のSiGe層上にはシリサイド層が形成されており、
前記第1のコンタクトプラグは、前記シリサイド層を介して前記第1のソースドレイン領域に接続されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項12】
半導体基板の上にゲート電極とゲート配線とを互いに間隔をおいて形成する工程(a)と、
前記半導体基板における前記ゲート電極の前記ゲート配線側の側方に第1のソースドレイン領域を形成し、反対側の側方に第2のソースドレイン領域を形成する工程(b)と、
前記第1のソースドレイン領域及びゲート配線の上面に跨るように第1のSiGe層を形成する工程(c)と、
前記工程(c)よりも後に、前記半導体基板の上に、層間絶縁膜を形成する工程(d)と、
前記層間絶縁膜を貫通し、前記第1のSiGe層に接続する第1のコンタクトプラグを形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記工程(e)では、前記層間絶縁膜を貫通し、前記第2のソースドレイン領域に接続された第2のコンタクトプラグを形成し、
前記第1のコンタクトプラグは、前記第2のコンタクトプラグと同じサイズであることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
半導体基板の上にゲート電極とゲート配線とを互いに間隔をおいて形成する工程(a)と、
前記半導体基板における前記ゲート電極の前記ゲート配線側の側方に第1のソースドレイン領域を形成し、反対側の側方に第2のソースドレイン領域を形成する工程(b)と、
前記第1のソースドレイン領域の上に前記半導体基板の上面よりも突出するように第1のSiGe層を形成する工程(c)と、
前記工程(c)よりも後に、前記半導体基板の上に、層間絶縁膜を形成する工程(d)と、
前記層間絶縁膜を貫通し、前記第1のSiGe層の一部と前記ゲート配線の一部とに接続するシェアードコンタクトプラグを形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記工程(c)では、前記ゲート配線の上に第2のSiGe層を形成し、
前記工程(e)では、前記シェアードコンタクトプラグを前記第1のSiGe層の一部と前記第2のSiGe層の一部とに接続するように形成することを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記工程(a)よりも後で且つ前記(c)よりも前に、前記ゲート配線の両側面上にサイドウォールを形成する工程(f)をさらに備え、
前記工程(f)では、前記サイドウォールのうち前記第1のソースドレイン領域側のサイドウォールの高さを、反対側のサイドウォールよりも低くすることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記工程(f)では、前記第1のソースドレイン領域側のサイドウォールの高さを、前記ゲート配線よりも低くすることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記工程(f)では、前記ゲート配線の高さを前記ゲート電極よりも低くすることを特徴とする請求項16又は17に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記工程(c)よりも前に、前記半導体基板における前記ゲート電極の両側方の部分に凹部をそれぞれ形成する工程(g)をさらに備え、
前記工程(c)では、前記ゲート配線側の前記凹部を埋めるように前記第1のSiGe層を形成し、反対側の前記凹部を埋めるように第3のSiGe層を形成することを特徴とする請求項12〜18のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−111200(P2009−111200A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−282678(P2007−282678)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】