説明

半導体装置

【課題】トランジスタ間の分離性が良好な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の上層部分を複数の能動領域に区画する素子分離絶縁膜と、前記能動領域の上部に相互に離隔して形成された第2導電型のソース層及びドレイン層と、前記半導体基板上における前記ソース層と前記ドレイン層との間のチャネル領域の直上域に設けられたゲート電極と、前記半導体基板と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜と、第1導電型であり、実効的な不純物濃度が前記半導体基板の実効的な不純物濃度よりも高く、前記能動領域における前記ソース層及び前記ドレイン層の直下域に形成され、前記ゲート電極の直下域には形成されていないパンチスルーストッパ層と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、半導体基板に複数のトランジスタが形成された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、半導体基板に複数の高耐圧トランジスタを並べて形成する場合には、高耐圧トランジスタ間を素子分離絶縁膜(STI:shallow trench isolation)によって分離する。また、高耐圧トランジスタの耐圧を確保するために、高耐圧トランジスタの周囲にはウェルを形成しない。しかしながら、これにより、高耐圧トランジスタのゲート電極に高い電圧が印加されると、隣り合う高耐圧トランジスタの空乏層同士が接触して、パンチスルーが発生することがある。これにより、隣り合う高電圧用トランジスタ間においてリーク電流が流れてしまう場合がある。
【0003】
この対策として、STIの直下に不純物拡散領域を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、STIの直下に不純物拡散領域を形成する方法は、半導体装置の微細化に伴い、デバイス特性を低下させるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−297044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、トランジスタ間の分離性が良好な半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の上層部分を複数の能動領域に区画する素子分離絶縁膜と、前記能動領域の上部に相互に離隔して形成された第2導電型のソース層及びドレイン層と、前記半導体基板上における前記ソース層と前記ドレイン層との間のチャネル領域の直上域に設けられたゲート電極と、前記半導体基板と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜と、第1導電型であり、実効的な不純物濃度が前記半導体基板の実効的な不純物濃度よりも高く、前記能動領域における前記ソース層の直下域に形成された第1のパンチスルーストッパ層及び前記ドレイン層の直下域に形成された第2のパンチスルーストッパ層と、を備え、前記第1のパンチスルーストッパ層と前記ソース層は前記チャネル領域で分離されており、前記第2のパンチスルーストッパ層と前記ドレイン層は前記チャネル領域で分離されており、前記第1のパンチスルーストッパ層と前記第2のパンチスルーストッパ層は、前記ゲート電極の直下域で分離されていることを特徴とする半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、トランジスタ間の分離性が良好な半導体装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体装置を例示するブロック図である。
【図2】図1に示すメモリアレイ及びコア部を例示する平面図である。
【図3】図2に示すA−A’線による断面図である。
【図4】図2に示すB−B’線による断面図である。
【図5】図2に示すC−C’線による断面図である。
【図6】図2に示すD−D’線による断面図である。
【図7】(a)及び(b)は、横軸に深さ方向の位置をとり、縦軸に不純物濃度をとって、不純物濃度プロファイルを例示するグラフ図であり、(a)は図4に示す直線Eに沿ったプロファイルを示し、(b)は図4に示す直線Fに沿ったプロファイルを示す。
【図8】図1に示すデコーダ回路部に形成された高耐圧トランジスタを例示する断面図である。
【図9】図1に示すセンスアンプ部に形成された低耐圧トランジスタを例示する断面図である。
【図10】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図11】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図12】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図13】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図14】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図15】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図16】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図17】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図18】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図19】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図20】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図21】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図22】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図である。
【図23】本実施形態の変形例に係る半導体装置を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置を例示するブロック図であり、
図2は、図1に示すメモリアレイ及びコア部を例示する平面図であり、
図3は、図2に示すA−A’線による断面図であり、
図4は、図2に示すB−B’線による断面図であり、
図5は、図2に示すC−C’線による断面図であり、
図6は、図2に示すD−D’線による断面図であり、
図7(a)及び(b)は、横軸に深さ方向の位置をとり、縦軸に不純物濃度をとって、不純物濃度プロファイルを例示するグラフ図であり、(a)は図4に示す直線Eに沿ったプロファイルを示し、(b)は図4に示す直線Fに沿ったプロファイルを示し、
図8は、図1に示すデコーダ回路部に形成された高耐圧トランジスタを例示する断面図であり、
図9は、図1に示すセンスアンプ部に形成された低耐圧トランジスタを例示する断面図である。
なお、図を見やすくするために、図2においては、主要な部材のみを図示している。また、各部の寸法の比率は図間で一致させていない。
【0010】
先ず、本実施形態の特徴部分を概略的に説明する。
本実施形態に係る半導体装置はNAND型フラッシュメモリである。NAND型フラッシュメモリには、複数のメモリセルが設けられたメモリアレイと、メモリアレイのワード線に駆動電圧を供給するロウデコーダが設けられている。メモリアレイにおいては、アクティブエリアとワード線との最近接部分毎にメモリトランジスタが形成されており、これがメモリセルとなっている。ロウデコーダには、各ワード線に駆動電圧を印加するか否かを切り替える高耐圧トランジスタがワード線の数だけ設けられている。これらの高耐圧トランジスタは、シリコン基板における素子分離絶縁膜(STI)によって区画された能動領域に形成されている。また、接合耐圧を確保するために、これらのトランジスタは、ウェルを介さず半導体基板に直接形成されている。
【0011】
上述の従来の技術においては、STIの直下に不純物拡散領域を形成している。この不純物拡散領域により、ある高耐圧トランジスタにおいて発生した空乏層が、STIの下方を回り込んで隣の高耐圧トランジスタに到達することを抑制できる。しかしながら、このような不純物拡散領域は、STIを介した高加速のイオン注入によって形成するため、イオン注入の際に散乱した不純物が高耐圧トランジスタの能動領域内に侵入してしまい、トランジスタの特性を低下させてしまうという問題がある。この問題は、半導体装置を微細化するためにSTIの幅を細くすると、より顕著となる。また、STIの幅を狭くすると、不純物拡散領域の形成に際して微細なフォトリソグラフィが必要となるため、プロセスコストも増加してしまう。
【0012】
一方、本実施形態においては、各高耐圧トランジスタのソース層及びドレイン層の直下域にp型のパンチスルーストッパ層を形成している。これにより、空乏層の伸びをパンチスルーストッパ層によって停止させ、空乏層がSTIの下方を回り込むことを防止でき、パンチスルーによりリーク電流が流れることを防止できる。また、ゲート電極を能動領域毎に分断し、能動領域間の領域上にシールド電極を設けている。これにより、ゲート電極に高電圧が印加されたときに、STIの直下域に反転層が形成されることを防止し、反転層を介してリーク電流が流れることを防止できる。これらの結果、隣り合う高耐圧トランジスタ間においてリーク電流が流れることを防止することができる。また、本実施形態においては、STIの直下にパンチスルーを防止するための不純物拡散領域を形成する必要がなくなるため、半導体装置を微細化しても、高耐圧トランジスタの特性が低下することがない。
【0013】
次に、本実施形態に係る半導体装置の構成をより詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る半導体装置1においては、半導体基板として、例えばp型のシリコン基板10が設けられている。シリコン基板10には、メモリアレイMA、ロウデコーダRD、センスアンプSA及びソース線ドライバSDが設けられている。
以下、本明細書においては、説明の便宜上、XYZ直交座標系を採用する。シリコン基板10の上面に対して平行な方向のうち、ロウデコーダRDから見てメモリアレイMAが設けられている方向をX方向とし、メモリアレイMAから見てセンスアンプSAが設けられている方向をY方向とする。また、シリコン基板10の上面に対して垂直な方向をZ方向とする。X方向、Y方向及びZ方向は相互に直交している。
【0014】
図1及び図2に示すように、メモリアレイMAには、複数個のメモリトランジスタT4がマトリクス状に設けられている。メモリトランジスタT4は浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極を備えたトランジスタである。X方向に沿って一列に配列された複数個のメモリトランジスタT4は、X方向に延びる1本のワード線を共通の制御ゲート電極とし、これらのワード線には、ロウデコーダRDにより駆動電圧が供給される。駆動電圧は、メモリトランジスタT4の浮遊ゲート電極に電子を注入するための書込電圧、メモリトランジスタT4の閾値を検出する読出電圧及び浮遊ゲート電極から電子を引き出す消去電圧を含む数水準の電圧であり、通常は論理回路やセンスアンプを駆動するための電圧よりも高い電圧である。
【0015】
ロウデコーダRDには、デコーダ回路部DC及びコア部COが設けられている。デコーダ回路部DCは、外部から入力されたロウアドレス信号をデコードして制御信号を生成し、これをコア部COに対して出力する。デコーダ回路部DCにはソース・ドレイン間に高電圧が印加される高耐圧トランジスタT2(図8参照)が設けられている。また、上述の如く、コア部COには、あるワード線に駆動電圧を印加するか否かを切り替える高耐圧トランジスタT1(図4参照)が、ワード線の数だけ設けられている。センスアンプSAはメモリアレイMAのメモリセルからデータを読み出す回路である。センスアンプSAには、高電圧が印加されない低耐圧トランジスタT3(図9参照)が設けられている。ソース線ドライバSDはメモリアレイのソース線に所定の電圧を印加する回路である。
【0016】
以下、上述の各部分のうち、本実施形態の特徴と関連するいくつかの部分について詳細に説明する。
先ず、メモリアレイMAの構成について説明する。
図2及び図3に示すように、メモリアレイMAにおいては、シリコン基板10の上部にn型のNウェル11が形成されており、Nウェル11の上部の一部にはp型のPウェル12が形成されている。Pウェル12の上部には、Y方向に延びるSTI20が相互に平行に複数本形成されており、Pウェル12におけるSTI20間の部分がアクティブエリア19となっている。STI20の上面は、シリコン基板10(Pウェル12)の上面から上方に突出している。
【0017】
シリコン基板10上におけるSTI20間の部分にはシリコン酸化膜14が形成されており、シリコン酸化膜14上にはポリシリコン膜16が設けられている。ポリシリコン膜16の上面の高さは、STI20の上面の高さとほぼ同じである。STI20及びポリシリコン膜16の上方には、下側から順に、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37が積層されている。ここで、中間絶縁膜21は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、アルミナ膜等の高誘電率膜、又は、これらの積層膜(例えば、ONO膜、NONON膜、NOAON膜)である。
【0018】
そして、シリコン酸化膜14、ポリシリコン膜16、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37は、Y方向に沿って周期的に分断されており、X方向に延びるゲート構造体30を形成している。ゲート構造体30のうち、ポリシリコン膜16はX方向及びY方向の双方に沿って分断されており、従って、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に配列されている。一方、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37は、X方向に延びるワード線WLを構成している。また、アクティブエリア19におけるゲート構造体30の直下域間の領域には、ドナーとなる不純物(n型不純物)がイオン注入されており、不純物拡散層(図示せず)が形成されている。
【0019】
これにより、Z方向から見て、Y方向に延びるアクティブエリア19とX方向に延びるワード線WLとの交点毎に、メモリトランジスタT4が形成されている。メモリトランジスタT4においては、ポリシリコン膜16が浮遊ゲート電極として機能し、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37からなるワード線WLが制御ゲート電極として機能し、シリコン酸化膜14がアクティブエリア19とポリシリコン膜16とを絶縁するゲート絶縁膜として機能し、中間絶縁膜21が浮遊ゲート電極(ポリシリコン膜16)と制御ゲート電極(ポリシリコン膜22及び24並びに金属サリサイド膜37)とを絶縁する電極間絶縁膜として機能する。
【0020】
また、ゲート構造体30間には、例えばシリコン窒化物からなる側壁(図示せず)が設けられており、ゲート構造体30及び側壁の表面を覆うように、シリコン窒化膜38が形成されており、ゲート構造体30を埋め込むようにシリコン酸化膜39が設けられている。
【0021】
メモリアレイMAは、Y方向に沿って配列された複数のブロックに区画されている。例えば、メモリアレイMAには、2×210個(2048個)のブロックBL0〜BL2kが設けられている。各ブロックには、例えば64本のワード線WLが設けられている。以下、必要に応じて、この64本のワード線をワード線WL0〜WL63という。ワード線WL0〜WL63からなるグループの両側には、選択ゲート電極SGが設けられている。選択ゲート電極SGは、ゲート構造体30と同様なゲート構造体内に作り込まれており、ポリシリコン膜16とポリシリコン膜22、24及び金属サリサイド膜37とが結合されて構成されている。
【0022】
次に、ロウデコーダRDのコア部COの構成について説明する。
図2に示すように、コア部COにおいては、メモリアレイMAのワード線WLと同数の高耐圧トランジスタT1が設けられている。高耐圧トランジスタT1のサイズは、メモリトランジスタT4のサイズよりもかなり大きく、Y方向においては、1個の高耐圧トランジスタT1の長さはメモリアレイMAの1つのブロックの長さとほぼ等しく、従って64個のメモリトランジスタT4が配列された長さにほぼ等しい。そして、コア部COにおいては、メモリアレイMAの各ブロックに対応する高耐圧トランジスタT1が、X方向に沿って一列に配列されている。すなわち、本実施形態においては、メモリアレイMAの各ブロックには64本のワード線WL0〜WL63が設けられているため、コア部COには64個の高耐圧トランジスタT10〜T163が、対応するブロックから見てX方向に位置する領域において、X方向、すなわち、ワード線WLが延びる方向に沿って一列に配列されている。
【0023】
図2、図4、図5及び図6に示すように、コア部COにおいては、シリコン基板10の上部にSTI20が格子状に形成されており、シリコン基板10の上層部分を複数の矩形の能動領域50に区画している。そして、本実施形態においては、各能動領域50にY方向に沿って配列された2個の高耐圧トランジスタT1が形成されて、高耐圧トランジスタ群を構成している。この2個の高耐圧トランジスタT1については、能動領域50のY方向両端部にソース層51が設けられており、X方向中央部に共通のドレイン層52が設けられている。ソース層51とドレイン層52とは相互に離隔している。X方向において隣接する高耐圧トランジスタ群のそれぞれに属する高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1同士は、STI20上で分離されている。ソース層51及びドレイン層52にはドナーとなる不純物(n型不純物)として、例えばリンが導入されており、導電型はn型である。ソース層51及びドレイン層52には、n型のコンタクト領域53が局所的に形成されている。コンタクト領域53には例えばヒ素が導入されている。能動領域50におけるソース層51とドレイン層52との間の領域及びその直下域は、シリコン基板10となっている。
【0024】
ここで、能動領域50におけるソース層51及びドレイン層52の直下域、ソース層51とドレイン層52との間の領域及びその直下域であり、STI20の下面より高い領域を「チャネル領域」と称する。ソース層51とドレイン層52との間の領域及びその直下域のチャネル領域54の不純物濃度は、シリコン基板10の不純物濃度とほぼ等しい。但し、チャネル領域54におけるシリコン基板10の表面付近には、高耐圧トランジスタT1の閾値電圧調整用にp型不純物が導入されている場合がある。この場合には、チャネル領域におけるシリコン基板10の表面付近の不純物濃度は、シリコン基板10の深い部分(ソース層51及びドレイン層52の底部よりも深い部分)の不純物濃度よりも高くなる。
【0025】
そして、能動領域50におけるソース層51及びドレイン層52の直下域には、p型のパンチスルーストッパ層55が設けられている。パンチスルーストッパ層55の実効的な不純物濃度は、シリコン基板10の実効的な不純物濃度よりも高い。なお、「実効的な不純物濃度」とは、半導体材料の導電に寄与する不純物の濃度であり、その半導体材料にドナーとアクセプタの双方が含まれている場合には、相殺分を除いた濃度をいう。パンチスルーストッパ層55はソース層51及びドレイン層52から離隔しており、Z方向におけるパンチスルーストッパ層55の位置は、STI20の下端部とほぼ同じであるか、それよりも高い。すなわち、Z方向におけるパンチスルーストッパ層55の下面の位置は、STI20の下面の位置とほぼ同じであるか、それよりも高い。ここで、パンチスルーストッパ層55をソース層51及びドレイン層52から離隔させる、言い換えれば、パンチスルーストッパ層55とソース層51及びドレイン層52との間にシリコン基板10を挟むことにより、パンチスルーストッパ層55とソース層51の間、及びドレイン層52とパンチスルーストッパ層55との間の不純物の濃度勾配を緩やかにすることができる。その結果、ジャンクションリークを減らすことができる。また、パンチスルーストッパ層55はチャネル領域54の内部及びその直下には設けられていない。言い換えると、ソース層51及びドレイン層52の下に形成されたパンチスルーストッパ層55は、ゲート電極の直下域で分離されている。パンチスルーストッパ層55には、アクセプタとなる不純物(p型不純物)として、例えばボロンが導入されている。
【0026】
また、図6に示すように、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下にはパンチスルーストッパ層55が設けられていない。また、X方向において、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1が延びる部分に対応するSTI20の下部の不純物濃度はシリコン基板10とほぼ同じ不純物濃度である。すなわち、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下領域、X方向において隣接する高耐圧トランジスタ群のそれぞれに属する高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1同士が分離されている箇所には高濃度のp型不純物は存在せず、シリコン基板10とほぼ同じ不純物濃度になっている。
【0027】
シリコン基板10上におけるチャネル領域54の直上域には、ゲート構造体27が設けられている。ゲート構造体27においては、下側から順に、シリコン酸化膜13、ポリシリコン膜16、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37が積層されている。シリコン酸化膜13はメモリアレイMAのシリコン酸化膜14よりも厚く、高耐圧トランジスタT1のゲート絶縁膜として機能する。また、中間絶縁膜21及びポリシリコン膜22には開口部23が形成されており、ポリシリコン膜24は開口部23内に侵入し、ポリシリコン膜16に接している。ポリシリコン膜16、22及び24並びに金属サリサイド膜37は、相互に接続されて電気的に一体の導電部材となっており、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1として機能する。また、ゲート構造体27のY方向に面した側面上には、例えばシリコン酸化物からなる側壁32が形成されている。
【0028】
一方、格子状のSTI20の各直線部分においては、幅方向中央部に上方に向けて突出した突出部20aが形成されている。すなわち、STI20の各直線部分の幅方向両端部においては、STI20の上面の高さは周囲のシリコン基板10の上面の高さに等しく、幅方向中央部においては、STI20の上面の高さは周囲のシリコン基板10の上面の高さよりも高い。突出部20a上には、ゲート構造体27の上部と同じ構造が設けられている。すなわち、下側から順に、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37が積層されている。突出部20a並びにその直上域に積層された中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37により、ゲート構造体26が構成されている。ゲート構造体26の側面上には側壁32が設けられている。ゲート構造体26に属するポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37により、シールド電極E2が構成されている。
【0029】
Z方向から見て、格子状のSTI20の各直線部分の内部にゲート構造体26が設けられており、ゲート構造体26の上部がシールド電極E2となっているため、シールド電極E2の形状は能動領域50を区画する略格子状である。但し、ゲート構造体26には、X方向に沿って配列された能動領域50の列毎に、STI20のY方向に延びる部分がX方向に延びる部分に突き当たる領域において、切れ目26aが形成されている。このため、Z方向から見て、ゲート構造体26及びシールド電極E2の形状は完全な格子状ではなく、複数本の櫛がY方向に沿って配列された形状となっている。各櫛においては、Y方向に延びる歯がX方向に沿って複数本配列されており、X方向に延びる幹が、X方向に沿って配列された複数本の歯の一端部に連結されている。
【0030】
また、半導体装置1においては、STI20の直下域に不純物拡散領域が形成されていない。このため、シリコン基板10におけるSTI20の下面に接した部分のp型不純物の濃度は、パンチスルーストッパ層55におけるp型不純物の濃度よりも低い。例えば、p型不純物がボロンであるとすると、シリコン基板10におけるSTI20の下面に接した部分のボロン濃度は、シリコン基板10本来のボロン濃度とほぼ同じであり、例えば1×1015cm−3程度である。一方、パンチスルーストッパ層55におけるボロン濃度は、例えば1×1016〜1×1018cm−3である。
【0031】
更に、シリコン基板10上には、ゲート構造体26及び27並びにこれらの側面上に形成された側壁32の表面を覆うように、シリコン窒化膜38が形成されており、ゲート構造体26及び27を埋め込むようにシリコン酸化膜39が設けられている。シリコン酸化膜39の下部にはコンタクト41が埋設されており、シリコン酸化膜39の上部には配線42が埋設されている。コンタクト41の下端はコンタクト領域53に接続されており、上端は配線42に接続されている。これにより、高耐圧トランジスタT10のソース層51は、コンタクト41及び配線42を介して、ワード線WL0に接続されている。一般的には、iを0〜63の整数とするとき、各ブロック毎に、高耐圧トランジスタT1iのソース層51は、コンタクト41及び配線42を介して、ワード線WLiに接続されている。
【0032】
以下、能動領域50の不純物濃度プロファイルの具体例を示す。
図7(a)及び(b)において、破線はn型不純物の総量を表し、実線はp型不純物の総量を表す。また、図7(a)及び(b)は、内製シミュレータを用いて不純物濃度プロファイルをシミュレーションした結果である。また、図7(a)と図7(b)の縦軸及び横軸のスケーリングは等しい。
図4及び図7(a)に示すように、ソース層51及びその直下域においては、ソース層51及びコンタクト領域53に含有されるn型不純物のピークよりも下方に、パンチスルーストッパ層55に含まれるp型不純物のピークが認められる。これに対して、図7(b)に示すように、チャネル領域及びその直下域においては、チャネル領域54に相当するp型不純物のピークは認められるものの、パンチスルーストッパ層55に相当するn型不純物のピークは認められない。このように、パンチスルーストッパ層55はソース層51及びドレイン層52の直下域のみに形成されており、チャネル領域54の直下域には形成されていない。
【0033】
次に、ロウデコーダRDのデコーダ回路部DCについて説明する。
デコーダ回路部DCはコア部COと同様にメモリアレイMAのブロック毎に配置されている。
図8に示すように、デコーダ回路部DCにおいては、STI20によってシリコン基板10の上部が複数の能動領域60に区画されており、各能動領域60に1つの高耐圧トランジスタT2が形成されている。能動領域60間の距離はコア部COにおける能動領域50間の距離よりも長い。これは、高耐圧トランジスタT2はデコーダ回路部DCに配置される配置素子数が少なく(言い換えれば、高耐圧トランジスタT2の配置密度が小さく)、且つ、高耐圧トランジスタT2の転送電圧は高耐圧トランジスタT1の転送電圧よりも高いためである。また、能動領域60にはパンチスルーストッパ層55が形成されていない。更に、能動領域60間の領域にはシールド電極E2(図2参照)が設けられていない。高耐圧トランジスタT2における上記以外の構成は、高耐圧トランジスタT1と同様である。
【0034】
すなわち、チャネル領域54の直上域にはゲート構造体28が設けられている。ゲート構造体28においては、下側から順に、シリコン酸化膜13、ポリシリコン膜16、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24、金属サリサイド膜37が積層されている。そして、シリコン酸化膜13が高耐圧トランジスタT2のゲート絶縁膜として機能し、開口部23を介して相互に接続されたポリシリコン膜16、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37が高耐圧トランジスタT2のゲート電極として機能する。なお、高耐圧トランジスタT2は、ロウデコーダRD以外の高電圧が印加される部分にも設けられていてもよい。
【0035】
次に、センスアンプ部SAについて説明する。
ここでは、センスアンプ部SAのn型トランジスタについて説明する。
図9に示すように、センスアンプSAにおいては、シリコン基板10の上部にPウェル12が選択的に形成されている。Pウェル12の上部はSTI20によって複数の能動領域70に区画されている。能動領域70のサイズは、能動領域50及び60よりも小さい。また、能動領域70間の領域には、シールド電極E2(図2参照)は設けられていない。
【0036】
各能動領域70には、n型の低耐圧トランジスタT3が形成されている。低耐圧トランジスタT3は、高耐圧トランジスタT1及びT2よりも耐圧が低いトランジスタである。すなわち、低耐圧トランジスタT3においては、ゲート絶縁膜として、シリコン酸化膜13よりも薄いシリコン酸化膜14が設けられている。低耐圧トランジスタT3における上記以外の構成は、高耐圧トランジスタT2と同様である。
【0037】
すなわち、各能動領域70には一対のソース層51及びドレイン層52が相互に離隔して形成されており、ソース層51とドレイン層52との間がチャネル領域54となっている。また、シリコン基板10上におけるチャネル領域54の直上域には、ゲート構造体29が設けられている。ゲート構造体29においては、下側から順に、シリコン酸化膜14、ポリシリコン膜16、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24、金属サリサイド膜37が積層されている。一方、能動領域70においても、パンチスルーストッパ層55(図4参照)は形成されていない。低耐圧トランジスタT3においては、ゲート構造体29を構成するポリシリコン膜16、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37が、ゲート電極として機能する。なお、低耐圧トランジスタT3は、センスアンプSA以外の部分であって、高電圧が印加されない部分にも設けられていてもよい。
【0038】
次に、Z方向における各トランジスタの形成領域間の関係について説明する。
シリコン基板10の上面10aにおける高耐圧トランジスタT1及びT2の形成領域に位置する領域は、低耐圧トランジスタT3及びメモリトランジスタT4の形成領域に位置する領域よりも低い。一方、高耐圧トランジスタT1及びT2の形成領域に形成されたシリコン酸化膜13は、低耐圧トランジスタT3及びメモリトランジスタT4の形成領域に形成されたシリコン酸化膜14よりも厚い。この結果、シリコン酸化膜13の上面とシリコン酸化膜14の上面とは、ほぼ同じ高さにある。これにより、ポリシリコン膜16、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜22、ポリシリコン膜24及び金属サリサイド膜37は、それぞれ、全てのトランジスタの形成領域間において、ほぼ同じ高さに配置されている。
【0039】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図10〜図22は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程断面図であり、各図の(a)及び(b)は高耐圧トランジスタT1が形成される予定の領域を示し、(c)は低耐圧トランジスタT3が形成される予定の領域を示し、(d)はメモリトランジスタT4が形成される予定の領域を示す。
なお、図10〜図22は、各トランジスタの相互間の領域を中心に示している。
【0040】
先ず、図10(a)〜(d)に示すように、半導体基板として、例えばp型のシリコン基板10を用意する。そして、高耐圧トランジスタT1及びT2が形成される予定の領域(以下、「高耐圧領域」ともいう)において、シリコン基板10の上面10aをエッチングする。これにより、上面10aにおける高耐圧領域に位置する部分が、低耐圧トランジスタT3及びメモリトランジスタT4が形成される予定の領域(以下、「低耐圧領域」ともいう)に位置する部分よりも下方に位置する。
【0041】
次に、図11(a)〜(d)に示すように、メモリアレイMAが形成される領域において、シリコン基板10の上面10aに対してドナーとなる不純物(n型不純物)、例えばリンをイオン注入して、シリコン基板10の上部にNウェル11を形成する。次に、低耐圧領域において、シリコン基板10の上面10aに対してアクセプタとなる不純物(p型不純物)、例えばボロンをイオン注入して、シリコン基板10の上部にPウェル12を形成する。このとき、メモリアレイMAを形成する予定の領域においては、Z方向から見て、Pウェル12をNウェル11の内部に形成する。なお、高耐圧トランジスタT1及びT2並びに低耐圧トランジスタT3のチャネルとなる予定の領域に、アクセプタとなる不純物、例えばボロンをイオン注入し、p型のチャネル領域を形成してもよい。次に、シリコン基板10上の全面に、厚さが例えば30〜50nmのシリコン酸化膜13を形成する。上述の如く、シリコン酸化膜13は、完成後の半導体装置1において高耐圧トランジスタT1及びT2のゲート絶縁膜となる膜である。
【0042】
次に、図12(a)〜(d)に示すように、リソグラフィ及びエッチングにより、低耐圧領域からシリコン酸化膜13を除去する。次に、低耐圧領域において、シリコン基板10上にシリコン酸化膜14を形成する。シリコン酸化膜14の膜厚はシリコン酸化膜13よりも薄くし、例えば5〜10nmとする。このとき、シリコン酸化膜13の上面とシリコン酸化膜14の上面の高さがほぼ等しくなるように、図10に示す工程において、シリコン基板10に対するエッチング量を調整する。シリコン酸化膜14は、完成後の半導体装置1において、低耐圧トランジスタT3及びメモリトランジスタT4のゲート絶縁膜となる膜である。
【0043】
次に、図13(a)〜(d)に示すように、シリコン酸化膜13及び14上の全面に、ポリシリコン膜16を堆積させる。ポリシリコン膜16は、完成後の半導体装置1において、高耐圧トランジスタT1及びT2のゲート電極の下部、低耐圧トランジスタT3のゲート電極の下部、及びメモリトランジスタT4の浮遊ゲート電極となる導電膜である。次に、ポリシリコン膜16上の全面に、例えばシリコン窒化物からなるマスク膜17を堆積させる。
【0044】
次に、図14(a)〜(d)に示すように、リソグラフィ及びエッチングにより、マスク膜17をパターニングする。次に、パターニングされたマスク膜17をマスクとしてエッチングを行い、ポリシリコン膜16、シリコン酸化膜13及び14、並びにシリコン基板10の上部を選択的に除去する。これにより、高耐圧トランジスタT1が形成される予定の領域の間、高耐圧トランジスタT2が形成される予定の領域の間、低耐圧トランジスタT3が形成される予定の領域の間、及び、アクティブエリア19が形成される予定の領域の間に、溝18を形成する。
【0045】
次に、図15(a)〜(d)に示すように、全面にシリコン酸化物を堆積させ、その後、CMP(chemical mechanical polishing:化学的機械研磨)により上面を平坦化する。これにより、溝18内にシリコン酸化物を埋め込んで、STI20を形成する。この時点では、STI20の上面の高さはマスク膜17の上面の高さと同じである。これにより、高耐圧トランジスタT1が形成される予定の領域においては、シリコン基板10の上部がSTI20によって複数の能動領域50に区画される。また、高耐圧トランジスタT2が形成される予定の領域においては、シリコン基板10の上部がSTI20によって複数の能動領域60(図8参照)に区画される。更に、低耐圧トランジスタT3が形成される予定の領域においては、Pウェル12の上部が、STI20によって複数の能動領域70に区画される。更にまた、メモリアレイMAが形成される予定の領域においては、シリコン基板10のPウェル12の上部が、STI20によってY方向に延びる複数本のアクティブエリア19に区画される。
【0046】
次に、図16(a)〜(d)に示すように、シリコン酸化物を選択的に除去するような条件でエッチングを行い、STI20の上部を除去する。これにより、STI20の上面の高さをポリシリコン膜16の上面の高さとほぼ等しくする。
次に、図17(a)〜(d)に示すように、マスク膜17(図16参照)を除去する。次に、ポリシリコン膜16上及びSTI20上に中間絶縁膜21を形成し、その上にポリシリコン膜22を形成する。中間絶縁膜21は、完成後の半導体装置1において、メモリトランジスタT4の浮遊ゲート電極と制御ゲート電極とを絶縁する電極間絶縁膜となるものである。
【0047】
次に、図18(a)〜(d)に示すように、高耐圧領域及び低耐圧トランジスタT3を形成する予定の領域において、ポリシリコン膜22及び中間絶縁膜21を選択的に除去して、開口部23を形成する。次に、ポリシリコン膜22を覆うように、全面にポリシリコン膜24を堆積させる。このとき、ポリシリコン膜24は開口部23内にも埋め込まれて、ポリシリコン膜16に接触する。ポリシリコン膜22及び24は、完成後の半導体装置1において、高耐圧トランジスタT1及びT2のゲート電極E1の上部、シールド電極E2、低耐圧トランジスタT3のゲート電極の上部、及びメモリトランジスタT4の制御ゲート電極となる導電膜である。次に、ポリシリコン膜24上にシリコン酸化膜25を形成する。
【0048】
次に、図19(a)〜(d)に示すように、リソグラフィ及びエッチングにより、シリコン酸化膜25、ポリシリコン膜24、ポリシリコン膜22、中間絶縁膜21、ポリシリコン膜16、シリコン絶縁膜13及び14を選択的に除去して、パターニングする。これにより、高耐圧トランジスタT1が形成される予定の領域にゲート構造体27を形成し、高耐圧トランジスタT2が形成される予定の領域にゲート構造体28を形成し、低耐圧トランジスタT3が形成される予定の領域にゲート構造体29を形成し、メモリアレイMAが形成される予定の領域にゲート構造体30を形成する。ゲート構造体27、28及び29は、それぞれ、能動領域50、60及び70の直上域の一部に形成する。
【0049】
また、このとき、高耐圧トランジスタT1が形成される予定の領域の相互間においては、シリコン酸化膜25、ポリシリコン膜24、ポリシリコン膜22及び中間絶縁膜21と、それらの直下域に配置されたSTI20の上部を選択的に除去することにより、ゲート構造体26を形成する。このとき、STI20については、STI20の幅方向両端部において、シリコン基板10の上面よりも上方に位置する部分を除去する。なお、図19(c)は、ゲート幅方向(X方向)に配列された2個の低耐圧トランジスタT3の間で、ゲート電極を共有する例を示している。
【0050】
次に、ゲート構造体27をマスクとしてアクセプタとなる不純物、例えばボロンをイオン注入することにより、能動領域50におけるゲート構造体27の直下域を挟む一対の領域であって、シリコン基板10の上面から離隔した領域に、導電型がp型のパンチスルーストッパ層55を形成する。パンチスルーストッパ層55の下面の高さは、STI20の下面の高さとほぼ一致させる。このとき、パンチスルーストッパ層55は、ゲート構造体27の直下域には形成されない。また、パンチスルーストッパ層55は、高耐圧トランジスタT2が形成される予定の領域、及び低耐圧領域には形成されない。
【0051】
次に、ゲート構造体27〜30をマスクとしてドナーとなる不純物、例えばリンをイオン注入することにより、シリコン基板10の上層部分であって、能動領域50、60及び70のそれぞれにおける相互に離隔した領域に、n型のソース層51及びドレイン層52(図4参照)を形成する。このとき、能動領域50においては、ソース層51及びドレイン層52は、パンチスルーストッパ層55の直上域に自己整合的に形成される。また、シリコン基板10におけるソース層51及びドレイン層52の直下域、ソース層51とドレイン層52との間の領域及びその直下域がチャネル領域54になる。次に、全面に例えばシリコン窒化物を堆積させて、その後、異方性エッチングを行うことにより、ゲート構造体26〜30の側面上に側壁32を形成する。次に、ゲート構造体27〜30及び側壁32をマスクとしてドナーとなる不純物、例えばヒ素をイオン注入することにより、ソース層51及びドレイン層52の内部に局所的にn型のコンタクト領域53を形成する。
【0052】
次に、図20(a)〜(d)に示すように、全面にシリコン窒化膜34を形成し、その後、全面にシリコン酸化膜35を堆積させる。シリコン窒化膜34はゲート構造体及び側壁32の表面を覆うように形成する。シリコン酸化膜35はゲート構造体間の隙間を埋めるように形成する。
【0053】
次に、図21(a)〜(d)に示すように、エッチングを行い、ポリシリコン膜24の上面上から、シリコン酸化膜35、シリコン窒化膜34及びシリコン酸化膜25(図20参照)を除去する。次に、ポリシリコン膜24上に金属材料を堆積させて熱処理を施すことにより、ポリシリコン膜24の上部に金属サリサイド膜37を形成する。
【0054】
次に、図22(a)〜(d)に示すように、全面にシリコン窒化膜38を形成し、その上にシリコン窒化膜38よりも厚いシリコン酸化膜39を形成する。次に、通常の方法により、シリコン酸化膜39及びシリコン窒化膜38の内部にコンタクト41及び配線42を形成する。コンタクト41は、金属サリサイド膜37及びコンタクト領域53に接続させる。これにより、本実施形態に係る半導体装置1が製造される。
【0055】
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態に係る半導体装置1、すなわち、NAND型フラッシュメモリにおいては、ロウデコーダRDにロウアドレス信号が入力されると、ロウデコーダRDのデコーダ回路部DCがこのロウアドレス信号をデコードして制御信号を生成し、コア部COに対して出力する。この制御信号は高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1に入力される。一方、コア部COにおいては、高耐圧トランジスタT1のドレイン層52に駆動電圧が印加される。そして、制御信号により高耐圧トランジスタT1がオン状態となると、駆動電圧が高耐圧トランジスタT1のソース層51からコンタクト41及び配線42を介してワード線WLに印加され、メモリアレイMAのメモリセルを駆動する。
【0056】
また、高耐圧トランジスタT1においては、ソース層51及びドレイン層52の下面を起点として空乏層が発生する。しかし、本実施形態においては、ソース層51及びドレイン層52の直下域にパンチスルーストッパ層55が形成されているため、空乏層の伸びをパンチスルーストッパ層55において停止させることができる。この結果、隣り合う高耐圧トランジスタT1間において、空乏層がSTI20の下方を回り込んでつながることを防止でき、パンチスルーの発生を防止することができる。
【0057】
また、パンチスルーストッパ層55は、ソース層51及びドレイン層52よりも下方に形成されており、且つ、ゲート電極E1の直下域には形成されていない。このため、パンチスルーストッパ層55がソース層51、ドレイン層52及びチャネル領域54と重なることはなく、ソース層51、ドレイン層52及びチャネル領域54の不純物濃度を変動させることがない。これにより、高耐圧トランジスタT1の特性を低下させることがない。
【0058】
一方、シールド電極E2には、基準電位、例えば、接地電位が印加される。これにより、ゲート電極E1の電位に起因する電界が緩和され、能動領域50間のSTI20の直下域に反転層が形成されることを防止できる。
【0059】
次に、本実施形態の効果について説明する。
上述の如く、本実施形態によれば、パンチスルーストッパ層55の存在により、パンチスルーの発生を防止することができる。これにより、パンチスルーに起因するリーク電流の発生を防止することができ、高耐圧トランジスタT1間を確実に分離することができる。
【0060】
また、本実施形態においては、STI20上にシールド電極E2が設けられているため、このシールド電極E2に0V以下の電位を加えることにより、STI20の直下域に反転層が形成されることを抑制できる。このため、STI20の直下域に形成された反転層により、リーク電流が流れることを防止できる。これによっても、高耐圧トランジスタT1間を確実に分離することができる。
【0061】
更に、本実施形態においては、上述の如く、パンチスルーストッパ層55及びシールド電極E2を設けることにより、高耐圧トランジスタT1間を効果的に分離しているため、STI20の直下域に素子分離のための不純物拡散領域を形成する必要がない。従って、このような不純物拡散領域を形成するためにイオン注入を行う必要がなく、このイオン注入により高耐圧トランジスタT1の特性が低下することがない。また、不純物拡散領域を形成すると、熱工程により不純物がゲート電極の直下域まで拡散する場合がある。これを防止するためには、STI20の幅を広げる必要がある。これに対して、本実施形態においては、不純物拡散領域を形成しなくても、高耐圧トランジスタT1間を電気的に分離できる。この結果、STI20の幅を細くすることができ、高耐圧トランジスタT1の高集積化を図ることができる。
【0062】
また、パンチスルーストッパ層55は、チャネル領域54におけるソース層51とドレイン層52との間の領域及びその直下域には設けられていない。その結果、チャネル領域54におけるp型不純物の濃度を低くすることができ、高耐圧トランジスタT1の閾値電圧を低くすることができる。特に、ロウデコーダRDのコア部COにおいて、高耐圧トランジスタT1は高い電圧を転送する必要があるため、カットオフ特性及び信頼性を確保できる範囲で、閾値電圧を低減することが求められている。従って、本実施形態における高耐圧トランジスタT1は、ロウデコーダRDのコア部COに配置するのに適している。
【0063】
一方、ロウデコーダRDのコア部CO以外の部分に設けられた高耐圧トランジスタT2については、高耐圧トランジスタT1のようにメモリアレイMAのブロック毎に配置するといった制約がなく、能動領域60間の間隔を比較的広くとることができる。このため、パンチスルーストッパ層55及びシールド電極E2を設けなくても、高耐圧トランジスタT2同士を確実に分離することができる。
【0064】
また、低耐圧トランジスタT3については、Pウェル12内に形成されており、また、ソース・ドレイン間に高電圧が印加されないため、高耐圧トランジスタT1及びT2と比較して、パンチスルーが発生しにくく、また、STIの直下域に反転層が形成されにくい。このため、能動領域70間の間隔を能動領域50間の間隔及び能動領域60間の間隔よりも狭くし、パンチスルーストッパ層55及びシールド電極E2を設けなくても、低耐圧トランジスタT3同士を確実に分離することができる。また、低耐圧トランジスタT3は、そのゲート電極の幅(チャネル長)が短いため、ソース層及びドレイン層の直下にパンチスルーストッパ層を形成すると、これらのパンチスルーストッパ層がゲート電極の直下域において繋がってしまう。その結果、ショートチャネル特性がロールアップしてしまい、回路設計が難しくなってしまう。
【0065】
また、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域、X方向において隣接する高耐圧トランジスタ群のそれぞれに属する高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1同士が分離されている箇所には高濃度のp型不純物は存在せず、シリコン基板10とほぼ同じ不純物濃度になっている。この高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域(STI20上に形成された高耐圧トランジスタT1の直下域も含む)に高濃度のp型不純物が存在すると高耐圧トランジスタT1の閾値電圧が高くなってしまう。
【0066】
ここで、STI20の直下域に素子分離のための不純物拡散領域を形成する場合、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域に、この不純物拡散領域を形成しないことは難しい。この不純物拡散領域を形成するためのリソグラフィの合わせずれ等の影響により、STI20上に形成された高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域において、この不純物拡散領域が形成される可能性は非常に高い。そこで、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域にこの不純物拡散領域が形成されないように、Z方向から見たこの不純物拡散領域の大きさを小さくすると、素子分離の機能が低下してしまう。
【0067】
一方、本実施形態においては、パンチスルーストッパ層55は高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1と自己整合的に形成され、かつ、パンチスルーストッパ層55の底面はSTI20の底面以上の位置にあることから、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域(STI20上に形成された高耐圧トランジスタT1の直下域も含む)にパンチスルーストッパ層55が形成されることはない。その結果、高耐圧トランジスタT1の閾値電圧を低くすることができる。
【0068】
さらに、X方向に隣接する高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1が分離された部分のSTI20の下方に高濃度のp型不純物が存在する場合も、高耐圧トランジスタT1の閾値は高くなる。高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1には20V程度の高電圧が加わるため、その電界は高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域だけでなく、その周辺部にまで影響を及ぼす。そのため、高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1の直下域の周辺域においても高濃度のp型不純物領域は存在しない方が好ましい。本実施形態においては、X方向に隣接する高耐圧トランジスタT1のゲート電極E1が分離された部分のSTI20下部のp型不純物濃度はシリコン基板10の濃度とほぼ同じであり、その不純物濃度は低い。その結果、高耐圧トランジスタT1の閾値電圧を効果的に低くすることができる。
【0069】
更に、本実施形態においては、ロウデコーダRDのコア部COにおいて、1つの能動領域50にゲート長方向(Y方向)に沿って2つの高耐圧トランジスタT1を配置し、これらの2つの高耐圧トランジスタT1間でドレイン層を共有させている。これにより、1つの高耐圧トランジスタT1当たりのY方向の長さを短縮することができ、高耐圧トランジスタT1をより一層高集積化させることができる。
【0070】
更にまた、本実施形態においては、シールド電極E2に切り目を形成し、Z方向から見たシールド電極E2全体の形状を、複数本の櫛が配列された形状としている。これにより、サージ電圧によりシールド電極E2に放電が発生することを防止できる。
【0071】
更にまた、本実施形態によれば、図19に示す工程において、ゲート構造体27をマスクとしたイオン注入により、パンチスルーストッパ層55を形成している。このイオン注入は、ソース層51及びドレイン層52を形成するためのイオン注入と連続して行うことができる。また、特別に微細なフォトリソグラフィも不要である。これにより、プロセスコストを大きく増加させることなく、自己整合的に、ソース層51及びドレイン層52の直下域のみにパンチスルーストッパ層55を形成することができる。
【0072】
更にまた、本実施形態によれば、図19に示す工程において、ポリシリコン膜24及びポリシリコン膜22等をパターニングすることにより、各トランジスタのゲート電極を形成すると同時に、シールド電極E2を形成することができる。このため、シールド電極E2を形成するために特別な工程を設ける必要がなく、プロセスコストを増加させることがない。更にまた、本実施形態においては、特別に微細なフォトリソグラフィを行う必要もない。このように、本実施形態によれば、高耐圧トランジスタT1の特性を低下させることなく、また、プロセスコストを大きく増加させることなく、高集積化された高耐圧トランジスタT1同士を確実に電気的に分離することができる。
【0073】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図23は、本変形例に係る半導体装置を例示する断面図である。
図23に示すように、本変形例においては、パンチスルーストッパ層55が、ソース層51の直下域及びドレイン層52の直下域から相互に近づくように、ゲート電極の直下域内に延出している。但し、この場合もソース層51の直下域から延出したパンチスルーストッパ層55と、ドレイン層52の直下域から延出したパンチスルーストッパ層55とは、相互に接続されていない。このように、ゲート電極の直下域において相互に接続されなければ、パンチスルーストッパ層55はゲート電極の直下域に向けて延出していてもよい。本変形例における上記以外の構成、製造方法、動作及び効果は、前述の実施形態と同様である。
【0074】
以上、実施形態及びその変形例を参照して本発明を説明したが、本発明はこの実施形態及び変形例に限定されるものではない。前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
【0075】
例えば、前述の実施形態においては、1つの能動領域50に2つの高耐圧トランジスタT1を形成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、1つの能動領域50に1つの高耐圧トランジスタT1を形成してもよい。また、前述の実施形態においては、Z方向から見たシールド電極E2の形状を、複数本の櫛がY方向に沿って配列された形状とする例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、サージ電圧による放電を防止する適当な手段が設けられていれば、シールド電極E2に切り目を形成せず、Z方向から見て格子状の形状としてもよい。更に、1つの能動領域50に1つの高耐圧トランジスタT1を形成した上で、シールド電極E2の形状を各高耐圧トランジスタT1を囲むような格子状の形状としてもよい。
【0076】
更にまた、高耐圧トランジスタT1間だけでなく、高耐圧トランジスタT2間及び低耐圧トランジスタT3間にも、シールド電極E2を設けてもよい。更にまた、前述の実施形態においては、シリコン基板10の導電型がp型であり、高耐圧トランジスタT1がnチャネル型である例を示したが、シリコン基板10はn型であり、高耐圧トランジスタT1はpチャネル型であってもよい。この場合、1つの能動領域50に形成された2つの高耐圧トランジスタは、ドレイン層ではなくソース層を共有していてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 半導体装置、10 シリコン基板、10a 上面、11 Nウェル、12 Pウェル、13、14 シリコン酸化膜、16 ポリシリコン膜、17 マスク膜、18 溝、19 アクティブエリア、20 STI、20a 突出部、21 中間絶縁膜、22 ポリシリコン膜、23 開口部、24 ポリシリコン膜、25 シリコン酸化膜、26、27、28、29、30 ゲート構造体、26a 切れ目、32 側壁、34 シリコン窒化膜、35 シリコン酸化膜、37 金属サリサイド膜、38 シリコン窒化膜、39 シリコン酸化膜、41 コンタクト、42 配線、50 能動領域、51 ソース層、52 ドレイン層、53 コンタクト領域、54 チャネル領域、55 パンチスルーストッパ層、60、70 能動領域、BL0〜BL2k ブロック、CO コア部、DC デコーダ回路部、E1 ゲート電極、E2 シールド電極、MA メモリアレイ、RD ロウデコーダ、SA センスアンプ、SD ソース線ドライバ、SG 選択ゲート電極、T1、T10〜T16、T2 高耐圧トランジスタ、T3 低耐圧トランジスタ、T4 メモリトランジスタ、WL、WL0〜WL63 ワード線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の上層部分を複数の能動領域に区画する素子分離絶縁膜と、
前記能動領域の上部に相互に離隔して形成された第2導電型のソース層及びドレイン層と、
前記半導体基板上における前記ソース層と前記ドレイン層との間のチャネル領域の直上域に設けられたゲート電極と、
前記半導体基板と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁膜と、
第1導電型であり、実効的な不純物濃度が前記半導体基板の実効的な不純物濃度よりも高く、前記能動領域における前記ソース層の直下域に形成された第1のパンチスルーストッパ層及び前記ドレイン層の直下域に形成された第2のパンチスルーストッパ層と、
を備え、
前記第1のパンチスルーストッパ層と前記ソース層は前記チャネル領域で分離されており、
前記第2のパンチスルーストッパ層と前記ドレイン層は前記チャネル領域で分離されており、
前記第1のパンチスルーストッパ層と前記第2のパンチスルーストッパ層は、前記ゲート電極の直下域で分離されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記素子分離絶縁膜上に設けられたシールド電極をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体基板の上層部分において、前記素子分離絶縁膜により複数の他の能動領域が区画されており、
前記他の能動領域には、前記ソース層、前記ドレイン層、前記ゲート絶縁膜及び前記ゲート電極によって形成される第1のトランジスタとは異なる第2のトランジスタが形成されており、
前記他の能動領域間の距離は前記能動領域間の距離よりも長く、
前記他の能動領域には前記第1及び第2のパンチスルーストッパ層が形成されていないことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
NAND型フラッシュメモリであり、
一方向に延びるワード線をさらに備え、
前記ソース層、前記ドレイン層、前記ゲート絶縁膜及び前記ゲート電極によって形成される第1のトランジスタは、2つで1つの前記ドレイン層を共有するトランジスタ群を構成し、前記トランジスタ群は、前記NAND型フラッシュメモリのロウデコーダにおいて、前記一方向に沿って複数個配置され、前記一方向において隣り合う前記トランジスタ群に属する前記ゲート電極同士は、前記素子分離絶縁膜上で分離されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体基板における前記素子分離絶縁膜の下面に接した部分の第1導電型不純物の濃度は、前記第1及び第2のパンチスルーストッパ層における第1導電型不純物の濃度よりも低いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−192841(P2011−192841A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58411(P2010−58411)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】