説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】半導体装置のコスト低減を図ることができる技術を提供する。また、メモリセルと高耐圧MISFETのそれぞれの特性に合うウェルを形成することができる技術を提供する。
【解決手段】メモリセル形成領域M1〜M3および低耐圧MISFET形成領域Tを覆い、高耐圧MISFET形成領域Kを露出するレジストパターン25を形成する。そして、このレジストパターン25をマスクにして、高耐圧MISFET形成領域Kにp型ウェル26を形成する。続いて、レジストパターン25をマスクにしてチャネル形成領域27を形成する。その後、高耐圧MISFET形成領域Kおよび低耐圧MISFET形成領域Tを覆い、メモリセル形成領域M1〜M3を露出するレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクにして、メモリセル形成領域M1〜M3にp型ウェルおよびチャネル形成領域を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、不揮発性メモリセルおよびその周辺回路を含む半導体装置およびその製造技術に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2003−37250号公報(特許文献1)には、安定した高性能の周辺回路トランジスタを得ることができる半導体メモリの製造方法が開示されている。具体的には、不揮発性メモリトランジスタからなるセルアレイと周辺回路とが集積される半導体メモリの製造方法が開示されている。この特許文献1には、シリコン基板のセルアレイ領域に犠牲酸化膜を介してイオン注入を行なうことにより、セルアレイ領域にp型ウェルを形成し、周辺回路の高電圧系トランジスタ形成領域にも犠牲酸化膜を介してイオン注入を行なうことにより、高電圧系トランジスタ用のp型ウェルおよびn型ウェルを形成する。このとき、セルアレイ領域に形成されるp型ウェルと高電圧系トランジスタ領域に形成されるp型ウェルとは同時に形成するとしている。
【0003】
その後、シリコン基板に、不揮発性メモリトランジスタ用のトンネル絶縁膜を形成し、このトンネル絶縁膜をセルアレイ領域に残して除去する。そして、周辺回路領域に高電圧系トランジスタ用のゲート絶縁膜を形成する。このゲート絶縁膜を介してイオン注入を行ない、低電圧系トランジスタ用にp型ウェルおよびn型ウェルを形成する。その後、低電圧トランジスタ用のゲート絶縁膜を形成するとしている。
【特許文献1】特開2003−37250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気的に書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置(半導体装置)は、オンボードでプログラムの書き換えができることから、製品の開発期間の短縮、開発効率の向上が可能になるほか、少量多品種製品への対応、仕向け先別チューニングなどの用途に応用が広がっている。特に近年では、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)内蔵マイコンへのニーズが大きい。
【0005】
これまで、電気的に書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置としては、ポリシリコン膜を電荷蓄積膜としたEEPROMが主に使用されていた。
【0006】
しかし、ポリシリコン膜を電荷蓄積膜としたEEPROMでは、ポリシリコン膜を取り囲む酸化膜のどこか一部にでも欠陥があると、電荷蓄積膜が導体であるため、異常リークにより電荷蓄積膜に貯えられた電子がすべて抜け出てしまう問題点を持っている。特に今後微細化が進み集積度が向上してくると、この問題がより顕著になってくると考えられる。
【0007】
そこで、電荷蓄積膜としてポリシリコン膜ではなく窒化シリコン膜(Si)を電荷蓄積膜とするMNOS(Metal Nitride Oxide Semiconductor)構造およびMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)構造が提案されている。この構造の場合、電子は、絶縁体である窒化シリコン膜の離散的なトラップ準位中に蓄積されるため、電荷蓄積膜のどこか一部に欠陥が生じて異常リークが起きても、電荷蓄積膜に蓄積された電子がすべて抜け出てしまうことがない。このため、データ保持の信頼度を向上させることができる。
【0008】
上述したような不揮発性半導体記憶装置には、MONOS構造をしたメモリセルを2次元状に複数配置したメモリセルアレイとこのメモリセルアレイを駆動する周辺回路が形成されている。周辺回路には、相対的に耐圧の高い高耐圧MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)が含まれており、高耐圧MISFETは、メモリセルの駆動回路(デコーダ)や昇圧回路などに使用されている。これらメモリセル、高耐圧MISFETおよび低耐圧MISFETは同一の半導体基板に形成されるが、メモリセルおよび高耐圧MISFETに印加される電圧が似ていることから、本発明者らが検討した技術ではメモリセルおよび高耐圧MISFETのウェルは同一工程で一度に形成されている。以下に、本発明者らが検討した技術におけるメモリセルおよび高耐圧MISFETのウェル形成技術について説明する。
【0009】
まず、半導体基板上に例えばSTI法(Shallow Trench Isolation)などを用いて素子分離領域を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を用いてウェル分離層を形成する。その後、半導体基板の表面に酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上にウェル形成用レジストパターンを形成する。このウェル形成用レジストパターンは、メモリセル形成領域および高耐圧MISFET形成領域を露出し、それ以外の領域を覆うようにパターニングされている。
【0010】
次に、このウェル形成用レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、メモリセル形成領域および高耐圧MISFET形成領域に同じp型ウェルを同時に形成する。続いて、ウェル形成用レジストパターンを除去した後、高耐圧MISFETのチャネル形成領域を形成するための第1チャネル形成領域用レジストパターンを形成する。この第1チャネル形成領域用レジストパターンは、高耐圧MISFET形成領域だけを露出し、その他の領域を覆っている。そして、この第1チャネル形成領域用レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、高耐圧MISFETのチャネル形成領域を形成する。
【0011】
次に、第1チャネル形成領域用レジストパターンを除去した後、半導体基板上にメモリセルのチャネル形成領域を形成するための第2チャネル形成領域用レジストパターンを形成する。この第2チャネル形成領域用レジストパターンは、メモリセル形成領域だけを露出し、その他の領域を覆っている。そして、第2チャネル形成領域用レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、メモリセルのチャネル形成領域を形成する。
【0012】
このように、メモリセルと高耐圧MISFETのウェルとチャネル形成領域を形成するために、3種類の異なるレジストパターンが必要となっている。しかし、半導体装置のコスト低減を図るため、レジストパターンの枚数の削減が求められている。さらに、本発明者らが検討した技術では、メモリセルと高耐圧MISFETのウェルを同一工程で形成している。つまり、メモリセルのウェルと高耐圧MISFETのウェルとは同じものであった。このため、メモリセルあるいは高耐圧MISFETの特性にあった最適なウェルを個々に形成することができないという問題点がある。
【0013】
本発明の目的は、半導体装置のコスト低減を図ることができる技術を提供することにある。また、本発明の他の目的は、メモリセルと高耐圧MISFETのそれぞれの特性に合うウェルを形成することができる技術を提供することにある。
【0014】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0016】
本発明による半導体装置の製造方法は、半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETとを有する半導体装置の製造方法に関するものである。そして、(a)前記メモリセルの第1ウェルを形成する工程と、(b)前記高耐圧MISFETの第2ウェルを形成する工程とを備え、前記(a)工程と前記(b)工程は別工程で実施されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明による半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板上にレジストパターンを形成する工程と、(b)前記レジストパターンをマスクとしたイオン注入により、前記半導体基板内にウェルを形成する工程と備える。そして、(c)前記ウェルを形成する際に使用した前記レジストパターンをマスクとしたイオン注入により、チャネル形成領域を形成する工程とを備える。
【0018】
また、本発明による半導体装置の製造方法は、半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETとを有する半導体装置の製造方法に関する。そして、(a)前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、(b)前記絶縁膜上にメモリセル形成領域および低耐圧MISFET形成領域を覆い、高耐圧MISFET形成領域を露出する第1レジストパターンを形成する工程とを備える。さらに、(c)前記第1レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記高耐圧MISFETの第2ウェルを形成する工程と、(d)前記第2ウェルの形成に用いた前記第1レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記高耐圧MISFETのチャネル形成領域を形成する工程とを備える。そして、(e)前記第1レジストパターンを除去する工程と、(f)前記半導体基板上に前記メモリセル形成領域を露出し、前記低耐圧MISFET形成領域および前記高耐圧MISFET形成領域を覆う第2レジストパターンを形成する工程とを備える。さらに、(g)前記第2レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記メモリセルの第1ウェルを形成する工程を備える。そして、(h)前記第1ウェルの形成に用いた前記第2レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記メモリセルのチャネル形成領域を形成する工程と、(i)前記第2レジストパターンを除去する工程とを備えるものである。
【0019】
本発明による半導体装置は、半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された低耐圧MISFETを有する半導体装置に関する。そして、(a)前記メモリセルの第1ウェルと、(b)前記高耐圧MISFETの第2ウェルとを備え、前記第1ウェルの不純物濃度と前記第2ウェルの不純物濃度が異なるものである。
【発明の効果】
【0020】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0021】
メモリセルのウェルおよびチャネル形成領域と高耐圧MISFETのウェルおよびチャネル形成領域を2種類の異なるレジストパターンで形成することができるので、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。また、メモリセルのウェルと高耐圧MISFETのウェルとを別々に形成しているので、メモリセルおよび高耐圧MISFETのそれぞれの特性に合ったウェルを形成することができる。このため、半導体装置の性能を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0023】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0024】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0025】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0026】
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】
(実施の形態1)
本実施の形態1は、相対的に低い電圧で駆動する低耐圧MISFET(Metal Insulator Semiconductor)と、高電圧駆動を可能とするために相対的に高い電圧で駆動する高耐圧MISFET有する半導体装置であって、書き換え可能な不揮発性メモリセルを含む半導体装置およびその製造方法に本発明を適用したものである。MISFETにおいて、耐圧とは、MISFETを構成するソース領域と半導体基板(ウェル)やドレイン領域と半導体基板(ウェル)との境界に生じるpn接合耐圧や、ゲート絶縁膜の絶縁耐圧をいい、本実施の形態1では、相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETと相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETが半導体基板に形成されている。
【0029】
図1から図3を参照して実施の形態における半導体装置の構成について説明する。
【0030】
図1は、チップ(半導体基板)1に形成されたそれぞれの素子のレイアウト構成を示した上面図である。図1において、チップ1は、CPU(Central Processing Unit)2、ROM(Read Only Memory)3、RAM(Random Access Memory)4、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)5、アナログ回路6、静電保護回路7a〜7gを有している。
【0031】
CPU(回路)2は、中央演算処理装置とも呼ばれ、コンピュータなどの心臓部にあたる。このCPU2は、記憶装置から命令を読み出して解読し、それに基づいて多種多様な演算や制御を行なうものであり、処理の高速性が要求される。したがって、CPU2を構成しているMISFETには、チップ1に形成されている素子の中で、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち低耐圧MISFETで形成される。
【0032】
ROM(回路)3は、記憶情報が固定され変更できないメモリで、読み出し専用メモリと呼ばれる。ROM3の構成には、MISFETを直列接続したNAND型と、MISFETを並列接続したNOR型がある。NAND型は、集積密度重視であるのに対し、NOR型は、動作速度重視の目的で使用されることが多い。このROM3も動作の高速性が要求されるため、ROM3を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち低耐圧MISFETで形成される。
【0033】
RAM(回路)4は、記憶情報をランダムに、すなわち随時記憶されている記憶情報を読み出したり、記憶情報を新たに書き込んだりすることができるメモリであり、随時書き込み読み出しができるメモリとも呼ばれる。ICメモリとしてのRAMには、ダイナミック回路を用いたDRAM(Dynamic RAM)とスタティック回路を用いたSRAM(Static RAM)の2種類がある。DRAMは、記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリであり、SRAMは、記憶保持動作が不要な随時書き込み読み出しメモリである。これらRAM3も動作の高速性が要求されるため、RAM3を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされている。すなわち低耐圧MISFETで形成される。
【0034】
EEPROM5は、書き込み動作および消去動作とも電気的に書き換え可能な不揮発性メモリの一種であり、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリとも呼ばれる。このEEPROM5のメモリセルは、記憶(メモリ)用の例えばMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型トランジスタやMNOS(Metal Nitride Oxide Semiconductor)型トランジスタから構成される。EEPROM5の書き込み動作には、例えばホットエレクトロン注入またはファウラーノルドハイム型トンネル現象を利用し、消去動作には、ファウラーノルドハイム型トンネル現象またはホットホール注入を利用する。なお、ホットエレクトロン注入と、ホットホール注入とを逆にしてもよいのは勿論である。
【0035】
EEPROM5の書き込み動作時などには、記憶用のMONOS型トランジスタに高い電位差(12V程度)が生じるため、記憶用のMONOS型トランジスタとして、相対的に高耐圧のトランジスタが必要とされる。
【0036】
アナログ回路6は、時間的に連続して変化する電圧や電流の信号、すなわちアナログ信号を扱う回路であり、例えば増幅回路、変換回路、変調回路、発振回路、電源回路などから構成されている。これらアナログ回路6は、チップ1に形成された素子の中で、相対的に高耐圧の高耐圧MISFETが使用される。
【0037】
静電保護回路7a〜7gは、素子や絶縁膜などが帯電電荷の放電により生じた電圧や発熱で、内部回路が破壊されることを防止するために外部端子に設けられた回路である。帯電電荷としては、例えば人体、物体などに蓄積された静電気によるものがある。なお、静電保護回路7a、7cは、入出力端子に設けられ、静電保護回路7bは、モニタ端子に設けられている。また、静電保護回路7dは、Vss端子に設けられ、静電保護回路7eは、CLK(クロック)端子に設けられている。さらに静電保護回路7fは、RST(リセット)端子に設けられ、静電保護回路7gは、Vcc端子に設けられている。これら静電保護回路7a、7c〜7gには、高電圧が印加されるため、チップ1に形成された素子の中で、相対的に高耐圧の高耐圧MISFETが使用される。
【0038】
次に、図1に示したEEPROM5の内部構成の一例を図2に示す。図2において、EEPROM5は、メモリアレイ10とメモリアレイを駆動するための駆動回路としてメモリアレイ10の直接周辺回路部11および間接周辺回路部12を有している。
【0039】
メモリアレイ10は、EEPROM5の記憶部にあたり、メモリセルが縦と横の2次元上に多数配置されている。メモリセルは、1ビットの単位情報を記憶するための回路であり、記憶部であるMONOS型トランジスタより構成されている。
【0040】
駆動回路は、メモリアレイ10を駆動するための回路であり、直接周辺回路部11としては、例えば電源電圧から数倍の電圧を生成する昇圧回路、昇圧用クロック発生回路、電圧クランプ回路、行や列を選択するカラムデコーダやロウデコーダ、カラムラッチ回路およびWELL制御回路などを有している。これら直接周辺回路部11を構成するMISFETは、チップ1に形成されている素子の中で、相対的に高耐圧を必要とする高耐圧MISFETより形成されている。
【0041】
また、間接周辺回路部12としてはメモリアレイの書き換え制御回路として形成されており、設定回路、通常用書き換えクロック生成回路、高速用書き換えクロック生成回路および書き換えタイミング制御回路等を有する回路からなる。これら間接周辺回路部12を構成するMISFETは、チップ1に形成されている素子の中で、相対的に低い電圧で駆動し、高速動作が可能な低耐圧MISFETより形成されている。
【0042】
続いて、図3にチップ1上に形成されたMONOS型トランジスタQ〜Q、高耐圧MISFETQおよび低耐圧MISFETQの断面図を示す。図3において、メモリセル形成領域M1〜M3は、EEPROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)5内の複数のメモリセル形成領域を示しており、MONOS型トランジスタQ〜Qが形成されている。高耐圧MISFET形成領域Kは、高耐圧MISFETQが形成されている領域を示しており、例えばアナログ回路6の形成領域、EEPROM5内の駆動回路(デコーダなど)が形成されている領域などが考えられる。この高耐圧MISFETQは、例えば、5V程度の電源電圧で動作する。また、低耐圧MISFET形成領域Tは、高速動作を可能とするために大きな電流駆動力を必要とする低耐圧MISFETQが形成されている領域を示している。このような低耐圧MISFETQが形成される領域としては、例えばCPU2やRAM4の形成領域などが考えられる。この低耐圧MISFETは、例えば、1.5V程度の電源電圧で動作する。
【0043】
チップ1にある半導体基板20には、素子を分離する素子分離領域21が形成されており、素子分離領域21によって分離された活性領域が、それぞれメモリセル形成領域M1〜M3、高耐圧MISFET形成領域Kおよび低耐圧MISFET形成領域Tとなっている。
【0044】
図3において、半導体基板20のメモリセル形成領域M1〜M3には、ウェル分離層に用いるn型半導体領域22が形成されている。そして、このn型半導体領域22上にp型ウェル(第1ウェル)29が形成されている。メモリセル形成領域M1〜M3には、同じp型ウェル29が形成されているが、メモリセル形成領域M1〜M3のうち一番右側のメモリセル形成領域M3と他の2つのメモリセル形成領域M1、M2とは、例えばn型半導体領域よりなるウェル分離層(ウェル分離領域B)23によって分離されている。すなわち、本実施の形態1では、複数のメモリセル形成領域M1〜M3を含むメモリアレイにおいて、例えば、1バイト単位毎にp型ウェル29がウェル分離層23によって分離されている。ただし、ウェル分離層23で分離されたp型ウェル29は同じものである。つまり、複数のメモリセル形成領域M1〜M3に形成されているp型ウェル29は同じ不純物濃度で形成されている。
【0045】
3つのメモリセル形成領域M1〜M3のうち、一番左側のメモリセル形成領域M1と中央のメモリセル形成領域M2は、共通のp型ウェル29で形成されており、これらのメモリセル形成領域M1、M2の間には、p型ウェル29に給電するウェル給電領域Aが形成されている。ウェル給電領域Aには、p型半導体領域53が形成されている。
【0046】
次に、半導体基板20の高耐圧MISFET形成領域Kには、ウェル分離層に用いるn型半導体領域22が形成されており、このn型半導体領域22上にp型ウェル(第2ウェル)26が形成されている。このp型ウェル26は、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されているp型ウェル29とは異なるものである。すなわち、高耐圧MISFET形成領域Kに形成されているp型ウェル26の不純物濃度は、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されているp型ウェル29の不純物濃度と異なる。この点が本発明の特徴の1つである。これにより、MONOS型トランジスタQ〜Qのp型ウェル29と高耐圧MISFETQのp型ウェル26とを個々に最適な不純物濃度で形成することができる。したがって、それぞれのトランジスタの性能を充分に引き出す最適な不純物濃度のウェルを形成することができる。
【0047】
従来、MONOS型トランジスタQ〜Qにおけるp型ウェル29と高耐圧MISFETQにおけるp型ウェル26とは印加される電圧が似ていることから、同一工程で形成され、同一の不純物濃度を有していた。しかし、MONOS型トランジスタQ〜Qのp型ウェル29と高耐圧MISFETQのp型ウェル26とを同一の不純物濃度で形成すると、個々のトランジスタの更なる高性能化を実現することができない問題点がある。そこで、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタQ〜Qのp型ウェル29と高耐圧MISFETQのp型ウェル26とを異なる不純物濃度で形成している。これにより、それぞれのトランジスタの更なる高性能化を実現することができる。具体的に、p型ウェル29の不純物濃度をp型ウェル26の不純物濃度よりも大きくすることにより、それぞれのトランジスタの更なる高性能化を達成できる。つまり、MONOS型トランジスタQ〜Qのしきい値電圧を最適化するためには、MONOS型トランジスタQ〜Qのp型ウェル29の不純物濃度を高耐圧MISFETQのp型ウェル26に比べて高くする必要がある。また、メモリセル間のリーク電流を低減させる必要から、メモリセル間を分離する素子分離領域21直下のp型ウェル29の不純物濃度を高くする必要がある。このような理由から、MONOS型トランジスタQ〜Qにおけるp型ウェル29の不純物濃度を高耐圧MISFETQにおけるp型ウェル26の不純物濃度より大きくすることで、MONOS型トランジスタQ〜Qの高性能化を図っている。
【0048】
さらに、後述するように、p型ウェル29とp型ウェル26を共通化して形成する場合に比べて、p型ウェル29とp型ウェル26とを別工程で形成する本実施の形態1では、製造工程で使用するマスクを低減することができるので、半導体装置の製造コストを低減することができる。
【0049】
次に、半導体基板20の低耐圧MISFET形成領域Tには、ウェル分離層に用いるn型半導体領域22が形成されており、このn型半導体領域22上にp型ウェル(第3ウェル)37が形成されている。このp型ウェル37は、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されているp型ウェル29および高耐圧MISFET形成領域Kに形成されているp型ウェル26とは異なる不純物濃度で形成されている。これは、低耐圧MISFETQに印加される電圧などが、MONOS型トランジスタQ〜Qおよび高耐圧MISFETQに印加される電圧と相違するからである。
【0050】
続いて、図3に示すMONOS型トランジスタQ〜Qの構成について説明する。
【0051】
まず、メモリセル形成領域M1〜M3内に形成されたMONOS型トランジスタQ〜Qは、以下に示す構成をしている。すなわち、半導体基板20内に形成されたp型ウェル29上にゲート絶縁膜(第1電位障壁膜)31が形成されており、このゲート絶縁膜31上に電荷蓄積膜32が形成されている。そして、この電荷蓄積膜32上に絶縁膜(第2電位障壁膜)33が形成され、絶縁膜33上に導電膜からなるゲート電極34が形成されている。ゲート電極34は、例えばポリシリコン膜から構成されており、ゲート電極34の両側の側壁にはLDD(Lightly Doped Drain)構造を形成するため、例えば絶縁膜からなるサイドウォール48が形成されている。
【0052】
サイドウォール48下の半導体基板20内には、半導体領域として、低濃度n型不純物拡散領域45および高濃度n型不純物拡散領域50が形成されている。また、ゲート絶縁膜31の直下のp型ウェル29内には、n型半導体領域よりなるチャネル形成領域30が形成されている。
【0053】
上記のように構成されたMONOS型トランジスタQ〜Qにおいて、ゲート絶縁膜31は、例えば酸化シリコン膜より形成されており、トンネル絶縁膜としての機能も有する。例えば、このMONOS型トランジスタQ〜Qは、半導体基板20からゲート絶縁膜31を介して電荷蓄積膜32に電子を注入したり、電荷蓄積膜32に蓄積した電子を半導体基板20へ放出したりしてデータの記憶や消去を行なうため、ゲート絶縁膜31は、トンネル絶縁膜として機能する。
【0054】
電荷蓄積膜32は、データ記憶に寄与する電荷を蓄積するために設けられた膜であり、例えば窒化シリコン膜より形成されている。
【0055】
従来、電荷蓄積膜32としてポリシリコン膜が主に使用されてきたが、電荷蓄積膜32としてポリシリコン膜を使用した場合、電荷蓄積膜32を取り囲む酸化膜のどこか一部に欠陥があると、電荷蓄積膜32が導体であるため、異常リークにより電荷蓄積膜32に蓄積された電荷がすべて抜けてしまうことが起こりうる。
【0056】
そこで、上述したように電荷蓄積膜32として、絶縁体である窒化シリコン膜が使用されてきている。この場合、データ記憶に寄与する電荷は、窒化シリコン膜中に存在する離散的なトラップ準位(捕獲準位)に蓄積される。したがって、電荷蓄積膜32を取り巻く酸化膜中の一部に欠陥が生じても、電荷は電荷蓄積膜32の離散的なトラップ準位に蓄積されているため、すべての電荷が電荷蓄積膜32から抜け出てしまうことがない。このため、データ保持の信頼性向上を図ることができる。
【0057】
このような理由から、電荷蓄積膜32として、窒化シリコン膜に限らず、離散的なトラップ準位を含むような膜を使用することにより、データ保持の信頼性向上を図ることができる。
【0058】
サイドウォール48は、MONOS型トランジスタQ〜Qの半導体領域であるソース領域およびドレイン領域をLDD構造にするために形成されたものである。すなわち、MONOS型トランジスタQ〜Qのソース領域およびドレイン領域は、低濃度n型不純物拡散領域45および高濃度n型不純物拡散領域50より形成されている。このとき、サイドウォール48下のソース領域およびドレイン領域を低濃度n型不純物拡散領域45とすることで、ゲート電極34端部下における電界集中を抑制することができるようにしている。
【0059】
次に、図3に示す高耐圧MISFETQの構成について説明する。高耐圧MISFETQは、半導体基板20内に形成されたp型ウェル26上にゲート絶縁膜39が形成されており、このゲート絶縁膜39上にゲート電極41が形成されている。ゲート絶縁膜39は、例えば酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極41は、例えばポリシリコン膜から形成されている。
【0060】
ゲート電極41の両側の側壁には、サイドウォール48が形成されており、このサイドウォール48下の半導体基板20内には、半導体領域として、低濃度n型不純物拡散領域46および高濃度n型不純物拡散領域51が形成されている。また、ゲート絶縁膜31の直下のp型ウェル26内には、p型半導体領域よりなるチャネル形成領域27が形成されている。
【0061】
続いて、図3に示す低耐圧MISFETQの構成について説明する。低耐圧MISFETQは、半導体基板20内に形成されたp型ウェル37上にゲート絶縁膜40が形成されており、このゲート絶縁膜40上にゲート電極43が形成されている。ゲート絶縁膜40は、例えば酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極43は、例えばポリシリコン膜から形成されている。
【0062】
ゲート電極43の両側の側壁には、サイドウォール49が形成されており、このサイドウォール49下の半導体基板20内には、半導体領域として、低濃度n型不純物拡散領域47および高濃度n型不純物拡散領域52が形成されている。また、ゲート絶縁膜40の直下のp型ウェル37内には、p型半導体領域よりなるチャネル形成領域38が形成されている。
【0063】
次に、高耐圧MISFETQと低耐圧MISFETQの相違点について説明する。まず、高耐圧MISFETQのサイドウォール48の幅は、低耐圧MISFETQのサイドウォール49の幅に比べて広くなっている。高耐圧MISFETQには、動作時に比較的高い電位差(5V程度)が印加されるため、サイドウォール48の幅を相対的に広げてソース・ドレイン領域と半導体基板(p型ウェル26)間のpn接合耐圧を向上させる必要があるからである。一方、低耐圧MISFETQには、動作時に比較的低い電位差(1.5V程度)しか印加されないため、サイドウォール49の幅を相対的に狭くして動作の高速性向上を図っている。
【0064】
また、高耐圧MISFETQにおけるゲート電極41のゲート長は、低耐圧MISFETQにおけるゲート電極43のゲート長に比べて長くなっている。低耐圧MISFETQでは、ゲート電極43のゲート長を短くすることにより、ソース領域とドレイン領域との間の抵抗を減らし、電流駆動力を向上させる必要があるからである。一方、高耐圧MISFETQでは、比較的高い電位が印加されるため、ゲート長を短くすると、ソース領域とドレイン領域との間でパンチスルーが発生してしまうからである。
【0065】
さらに、高耐圧MISFETQは、低耐圧MISFETQに比べて高い電圧が印加されるため、そのゲート絶縁膜39は、低耐圧MISFETQのゲート絶縁膜40に比べて厚くなっている。これにより、高耐圧MISFETQのゲート絶縁膜39の絶縁耐性を向上させている。
【0066】
このように構成されたMONOS型トランジスタQ〜Q、高耐圧MISFETQおよび低耐圧MISFETQ上には、窒化シリコン膜54および酸化シリコン膜55よりなる層間絶縁膜が形成されている。そして、層間絶縁膜には、コンタクトホール56が形成されており、このコンタクトホール56を埋め込むようにプラグ57が形成されている。プラグ57は、例えばチタン/窒化チタン膜よりなるバリア膜とタングステン膜から形成されている。プラグ57を形成した層間絶縁膜上には、例えばアルミニウム膜あるいはアルミニウム合金膜よりなる配線58が形成されている。
【0067】
なお、図3では、高耐圧MISFETQおよび低耐圧MISFETQとして、nチャネル型MISFETを図示しているが、それぞれ、pチャネル型MISFETも形成されている(図示せず)。
【0068】
本実施の形態1における半導体装置は上記のように構成されており、この半導体装置に含まれるメモリセル(不揮発性メモリセル)の動作について図面を参照しながら説明する。
【0069】
図4は、図1に示すEEPROM5のメモリアレイ構造と動作条件(1セル/1トランジスタ)の一例を示す説明図である。図4に示す各メモリセルは、電荷を蓄積するメモリ用のトランジスタのみで構成される場合の一例である。
【0070】
メモリセルは、図3に示すMONOS型トランジスタから構成され、それぞれ図4に示すように、セルトランジスタCT1〜8を構成している。セルトランジスタCT1〜8のゲート電極はワード線WL1〜2に接続され、ソース領域はソース線SL1〜4に接続されている。また、ドレイン領域はデータ線DL1〜4に接続されている。さらに、セルトランジスタCT1〜2、CT5〜6のバックゲートは、ウェルWE1に接続され、セルトランジスタCT3〜4、CT7〜8のバックゲートは、ウェルWE2に接続されている。
【0071】
図4では、説明を簡単にするため、メモリセルが2行4列に配列されている場合を示しているが、これに限定されるわけでなく、実際は、さらに多くのメモリセルがマトリクス状に配置され、メモリアレイを構成している。また、同一ウェルおよび同一ワード線上のメモリセル配列は、図4において、例えばセルトランジスタCT1〜2の2列構成であるが、8ビット(1バイト)構成の場合、同一ウェル上に8列のセルトランジスタが形成されている。この場合、メモリセルの消去および書き込みは、1バイト単位で行なわれる。
【0072】
次に、図4を用いて、1セル1トランジスタ型のメモリセルの消去、書き込みおよび読み出し動作を説明する。
【0073】
まず、消去動作から説明する。例えば、データを消去するメモリセル(選択メモリセル)として、セルトランジスタCT1〜2に蓄積されたデータを消去する場合を考える。選択されたウェルWE1の電位を1.5V、ワード線WL1の電位を−8.5V、ソース線SL1〜2の電位を1.5V、データ線DL1〜2をフローティングにする。すると、セルトランジスタCT1〜2の電荷蓄積膜に蓄積された電荷が半導体基板側に引き抜かれ、データが消去される。また、消去を行なわない他のメモリセル(非選択メモリセル)CT3〜8については、選択しないウェルWE2の電位を−8.5V、ワード線WL2の電位を1.5V、ソース線SL3〜4の電位を1.5V、データ線DL3〜4の電位をフローティングにする。これにより、セルトランジスタCT3〜8の電荷蓄積膜に蓄積された電荷が逃げないようにして消去されないようにする。
【0074】
次に、書き込み動作について説明する。例えば、データを書き込むメモリセル(選択メモリセル)として、セルトランジスタCT1にデータを書き込む場合を考える。選択されたウェルWE1の電位を−10.5V、ワード線WL1の電位を1.5V、ソース線SL1の電位を−10.5V、データ線DL1をフローティングにする。すると、セルトランジスタCT1の電荷蓄積膜に電荷が注入され、データの書き込みが行なわれる。このとき、書き込みを行なわない他のメモリセル(非選択メモリセル)CT2〜8については、選択しないウェルWE2の電位を−10.5V、ワード線WL2の電位を−10.5V、ソース線SL2〜4の電位を1.5V、データ線DL2〜4の電位をフローティングにする。これにより、セルトランジスタCT2〜8の電荷蓄積膜に電荷が注入されないようにする。
【0075】
次に、読み出し動作について説明する。例えば、セルトランジスタCT1にデータ“1”が書き込まれトランジスタのしきい値電圧が高くなっており、セルトランジスタCT2にデータ“0”になってトランジスタのしきい値電圧が低くなっているとする。セルトランジスタCT1〜2のデータを読み出す場合、選択されたウェルWE1の電位を−2V、ワード線WL1の電位を0V、ソース線SL1〜2の電位を0V、データ線DL1〜2の電位を1Vにする。これにより、セルトランジスタCT1〜2のデータを読み出す。この場合、セルトランジスタCT1のしきい値電圧は高く、セルトランジスタCT2のしきい値電圧は低くなっているので、データ線DL1の電位は変わらず、データ線DL2の電位は下がる。また、読み出しを行なわない他のセルトランジスタCT3〜8については、選択しないウェルWE2の電位を−2V、ワード線WL2の電位を−2V、ソース線SL3〜4の電位を0V、データ線DL3〜4の電位を0Vにして、セルトランジスタCT3〜8がオンしないようにする。読み出し時に非選択メモリセルのバックゲート電位を下げることにより、メモリセルに選択トランジスタが不要となる。
【0076】
次に、本実施の形態1における半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0077】
まず、図5に示すように、例えば単結晶シリコンに例えばホウ素(B)などのP型不純物を導入した半導体基板20を用意する。次に半導体基板20の主面上に素子分離領域21を形成する。素子分離領域21は、例えば酸化シリコン膜よりなり、STI(Shallow Trench Isolation)法やLOCOS(Local Oxidization Of Silicon)などによって形成される。図5では、半導体基板20に形成された溝に酸化シリコン膜を埋め込むSTI法によって形成された素子分離領域21を示している。
【0078】
続いて、図6に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用して半導体基板20内にNiSOと呼ばれるn型半導体領域22を形成する。n型半導体領域22は、例えばリン(P)や砒素(As)などのn型不純物を半導体基板20内に導入することによって形成される。
【0079】
次に、図7に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用して、ウェルを分離するためのウェル分離層23を形成する。ウェル分離層23は、例えばホウ素(B)などのp型不純物を導入したp型半導体領域から形成される。
【0080】
続いて、図8に示すように、半導体基板20上に、例えば熱酸化法を用いて酸化シリコン膜よりなる絶縁膜24を形成した後、この絶縁膜24上にレジスト膜を塗布する。そして、レジスト膜に対して露光・現像処理を施すことによりレジストパターン(第1レジストパターン)25を形成する。レジストパターン25は、メモリセル形成領域M1〜M3および低耐圧MISFET形成領域Tを覆い、高耐圧MISFET形成領域Kを露出するようにパターニングされる。このレジストパターン25は、後述するようにウェルを形成する際のマスクとして用いられることから、膜厚が厚くなっており、例えばその膜厚は2μm以上3μm以下となっている。
【0081】
その後、レジストパターン25をマスクにしたイオン注入法により、高耐圧MISFET形成領域Kにp型ウェル26を形成する。p型ウェル26は、例えばホウ素などのp型不純物を導入することにより形成され、例えば不純物濃度は2×1012/cmである。この工程では、高耐圧MISFET形成領域Kにだけp型ウェル26を形成するので、高耐圧MISFETの特性に最適な不純物濃度でp型ウェル26を形成することができる。このため、高耐圧MISFETの特性の向上を図ることができる。
【0082】
次に、p型ウェル26を形成するのに使用したレジストパターン25をそのまま用いて、高耐圧MISFET形成領域Kの表面にチャネル形成領域27を形成する。チャネル形成領域27は、例えばボロンなどのp型不純物をイオン注入法で導入することにより形成される。チャネル形成領域27を形成することにより、高耐圧MISFETのしきい値電圧を調整することが可能となる。チャネル形成領域27を形成するために導入されるp型不純物の濃度は、例えば1×1012/cmである。
【0083】
本実施の形態1では、高耐圧MISFET形成領域Kだけを露出するレジストパターン25を使用してp型ウェル26を形成している。このため、このレジストパターン25をそのまま用いて高耐圧MISFETのチャネル形成領域27も形成することができる。この点は、本発明の特徴の1つであり、p型ウェル26の形成とチャネル形成領域27を1つのマスクで形成できるので、製造工程で使用するマスクを低減することができ、製造コストの低減が可能となる。
【0084】
p型ウェル26は、p型不純物の注入エネルギーを変えて複数回(例えば4回)注入することにより形成できる。p型ウェル26は半導体基板20の内部にまで形成するため、注入するエネルギーが高くなる。このため、レジストパターン25の膜厚を厚くして、レジストパターン25で覆われている領域にp型不純物が導入されないようにしている。ここで、レジストパターン25は、p型ウェル26を形成した後、チャネル形成領域27の形成にも使用される。チャネル形成領域27の形成に使用されるイオン注入では、p型不純物を注入するエネルギーがp型ウェル26を形成する場合に比べて低いので、レジストパターン25を使用しても問題ない。
【0085】
次に、図9に示すように、レジストパターン25を除去した後、新たなレジスト膜を絶縁膜24上に塗布する。そして、塗布したレジスト膜に対して露光・現像処理を施すことにより、レジストパターン(第2レジストパターン)28を形成する。レジストパターン28は、メモリセル形成領域M1〜M3を露出し、高耐圧MISFET形成領域Kおよび低耐圧MISFET形成領域Tを覆うようにパターニングされる。さらに、ウェル分離領域Aも覆っている。このレジストパターン28もウェルを形成する際のマスクとして用いられることから、膜厚が厚くなっており、例えばその膜厚は2μm以上3μm以下となっている。
【0086】
続いて、レジストパターン28をマスクにしたイオン注入法により、メモリセル形成領域M1〜M3にp型ウェル29を形成する。p型ウェル29は、例えばホウ素などのp型不純物を導入することにより形成され、例えば不純物濃度は、4×1012/cmである。このように、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されるp型ウェル29の不純物濃度は、高耐圧MISFET形成領域Kに形成されるp型ウェル26の不純物濃度に比べて大きくなっている。このようにp型ウェル29の不純物濃度をp型ウェル26の不純物濃度に比べて大きくすることにより、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されるMONOS型トランジスタのしきい値電圧の最適化を図ることができる。また、メモリセル間を分離する素子分離領域21直下のp型ウェル29の不純物濃度を高めることができるので、メモリセル間のリーク電流を低減することができる。つまり、p型ウェル29の不純物濃度をp型ウェル26の不純物濃度より大きくすることで、メモリセルを構成するMONOS型トランジスタの性能を向上させることができる。これは、本実施の形態1に示すように、メモリセル形成領域M1〜M3に形成するp型ウェル29と高耐圧MISFET形成領域Kに形成するp型ウェル26を別々に形成することにより実現できるものである。したがって、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタおよび高耐圧MISFETの性能をそれぞれ向上させることができる。
【0087】
次に、p型ウェル29を形成するのに使用したレジストパターン28をそのまま用いて、メモリセル形成領域M1〜M3の表面にチャネル形成領域30を形成する。チャネル形成領域30は、例えばリンや砒素などのn型不純物をイオン注入法で導入することにより形成される。チャネル形成領域30を形成することにより、メモリセルを構成するMONOS型トランジスタのしきい値電圧を調整することが可能となる。チャネル形成領域30を形成するために導入されるn型不純物の濃度は、例えば1×1012/cmである。チャネル形成領域30にn型不純物を導入するのは、しきい値電圧を0V程度に低くするためである。
【0088】
このようにして、メモリセル形成領域M1〜M3にp型ウェル29およびチャネル形成領域30を形成することができる。本実施の形態1では、レジストパターン25を用いて高耐圧MISFET形成領域Kにp型ウェル26およびチャネル形成領域27を形成し、レジストパターン28を用いてメモリセル形成領域M1〜M3にp型ウェル29およびチャネル形成領域30を形成している。すなわち、異なる2種類のレジストパターンを用いて、メモリセル形成領域M1〜M3にp型ウェル29およびチャネル形成領域30を形成し、高耐圧MISFET形成領域Kにp型ウェル26およびチャネル形成領域27を形成している。このことから、p型ウェルおよびチャネル形成領域の形成に異なる3種類のレジストパターンを使用する従来技術に比べて、マスクの数を低減することができ、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。つまり、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタおよび高耐圧MISFETの性能を向上させることができるとともに、製造コストの低減を図ることができるのである。
【0089】
比較のために異なる3種類のレジストパターンを使用する従来技術を以下に説明する。まず、半導体基板上に絶縁膜を形成し、この絶縁膜上にウェル形成用レジストパターンを形成する。このウェル形成用レジストパターンが1枚目のマスクであり、メモリセル形成領域および高耐圧MISFET形成領域を露出するようにパターニングされている。そして、このウェル形成用レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、メモリセル形成領域および高耐圧MISFET形成領域に共通のp型ウェルを形成する。次に、例えば高耐圧MISFET形成領域に第1チャネル形成領域を形成するが、p型ウェルを形成する際に使用したウェル形成用レジストパターンは、メモリセル形成領域および高耐圧MISFET形成領域を露出しているため、そのままでは、メモリセル形成領域にもp型不純物が導入されてしまうため使用できない。このため、ウェル形成用レジストパターンを除去した後、新たな第1チャネル形成用レジストパターンを形成する。この第1チャネル形成用レジストパターンが2枚目のマスクであり、メモリセル形成領域を覆い、高耐圧MISFET形成領域だけを露出するようにパターニングされている。そして、第1チャネル形成用レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、高耐圧MISFET形成領域に第1チャネル形成領域を形成する。次に、メモリセル形成領域に第2チャネル形成領域を形成するが、第1チャネル形成用レジストパターンは、メモリセル形成領域を覆い、高耐圧MISFET形成領域を露出しているため、メモリセル形成領域へのイオン注入には使用することができない。そこで、絶縁膜上に形成されている第1チャネル形成用レジストパターンを除去した後、新たな第2チャネル形成用レジストパターンを形成する。この第2チャネル形成用レジストパターンが3枚目のマスクであり、高耐圧MISFET形成領域を覆い、メモリセル形成領域だけを露出するようにパターニングされている。そして、第2チャネル形成用レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、メモリセル形成領域に第2チャネル形成領域を形成する。このようにして、異なる3種類のレジストパターンを用いて、メモリセル形成領域および高耐圧MISFET形成領域にp型ウェル、第1チャネル形成領域および第2チャネル形成領域を形成することができる。
【0090】
これに対し、本実施の形態1によれば、上述したように異なる2種類のマスクで、メモリセル形成領域M1〜M3と高耐圧MISFET形成領域Kにp型ウェル26、29およびチャネル形成領域27、30を形成できるので、製造コストを低減できるのである。このように本実施の形態1でマスクを低減できるのは、メモリセル形成領域M1〜M3と高耐圧MISFET形成領域Kで別々のマスクを使用して異なるp型ウェル26、29を形成しているが、このp型ウェル26、29の形成に使用した個々のマスクをそのまま用いて、それぞれチャネル形成領域27、30を形成しているからである。つまり、本実施の形態1における特徴の1つは、p型ウェル26とチャネル形成領域27あるいはp型ウェル29とチャネル形成領域30とを同じレジストパターンで形成していることにある。p型ウェル26、29を形成する観点からは、従来技術のように共通のp型ウェルを形成するようにすれば1枚のマスクで形成することができる。一方、本実施の形態1のようにメモリセル形成領域M1〜M3のp型ウェル29と高耐圧MISFET形成領域Kのp型ウェル26とを別々に形成する場合、2枚のマスクが必要となる。しかし、チャネル形成領域を形成する工程も含めて考えると、従来技術では、メモリセル形成領域と高耐圧MISFET形成領域で別々にチャネル形成領域を形成する必要があるので、2枚の異なるマスクがさらに必要となり、トータルで3枚のマスクが必要となる。これに対し、本実施の形態1では、p型ウェル26、29を別々に形成しているので、それぞれのマスクをチャネル形成領域の形成に使用することができる。したがって、チャネル形成領域を形成する工程も含めてもトータルで2枚のマスクで済むことになる。このような理由から本実施の形態1では、p型ウェル26、29を別々に形成することにより、MONOS型トランジスタおよび高耐圧MISFETの性能を向上させることができるとともに、p型ウェル26、29とチャネル形成領域27、30をそれぞれ同じマスクで形成することにより、マスクの低減が達成でき、製造コストの低減を図ることができるのである。
【0091】
次に、図10に示すように、メモリセル形成領域M1〜M3のp型ウェル29およびチャネル形成領域30の形成に使用したレジストパターン28を用いることによりエッチングを行なう。すなわち、レジストパターン28をマスクにしたウェットエッチングにより、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されている絶縁膜24を除去する。このとき、レジストパターン28が、メモリセル形成領域M2とメモリセル形成領域M3の間にあるウェル分離領域B上に形成されている。このため、ウェル分離領域Bにおいては、絶縁膜24が残存する。ウェル分離領域B上に形成されているレジストパターン28では、横方向のサイドエッチングが進行するため、ウェル分離領域B上に形成されているレジストパターン28は、倒れやすくなる。特に、本実施の形態1では、p型ウェル29とチャネル形成領域30とを同じレジストパターン28で形成するため、レジストパターンの膜厚は、チャネル形成領域だけを形成するためのレジストパターンに比べて厚くなっている。例えば、チャネル形成領域だけを形成するレジストパターンの膜厚は約1μmであるのに対し、本実施の形態1で使用するレジストパターン28の膜厚は2μm以上3μm以下となっている。このことから、ウェル分離領域Bに形成されているレジストパターン28のアスペクト比(高さ/幅)が大きくなり、倒れやすくなる。レジストパターン28が倒れると、製造工程の歩留まり低下を招くことになる。
【0092】
そこで、本実施の形態1では、ウェル分離領域Bに形成されている素子分離領域21間の幅、すなわちウェル分離領域Bの幅を広げている。または、素子分離領域21自体の幅を広げている。これにより、ウェル分離領域Bに形成されているレジストパターン28の幅が広がり、相対的にレジストパターン28の膜厚(高さ)に対するレジストパターン28の幅が広がることになり、アスペクト比を改善することができる。このようにして、サイドエッチングが生じても、ウェル分離領域Bに形成されているレジストパターン28が倒れにくくなり、異物の発生を抑制できる。したがって、本実施の形態1のように膜厚の厚いレジストパターン28を使用しても、半導体装置の製造工程における歩留まり低下を防止できる。
【0093】
続いて、レジストパターン28を除去した後、半導体基板20の主面上にゲート絶縁膜(第1電位障壁膜)31を形成する。ゲート絶縁膜31は、例えば酸化シリコン膜からなり、熱酸化法を使用して形成することができる。そして、このゲート絶縁膜31上に電荷蓄積膜32を形成する。電荷蓄積膜32は、例えば窒化シリコン膜よりなり、シランガス(SiH)とアンモニアガス(NH)とを化学反応させるCVD(Chemical Vapor Deposition)法を使用して形成することができる。なお、電荷蓄積膜32として、窒化シリコン膜を使用したがこれに限らず、例えば酸窒化シリコン膜(SiON)等の膜中にトラップ準位を含む膜であってもよい。
【0094】
次に、電荷蓄積膜32上に絶縁膜(第2電位障壁膜)33を形成する。絶縁膜28は、例えば酸化シリコン膜よりなり、シランガスと酸素ガス(O)とを化学反応させるCVD法によって形成することができる。
【0095】
続いて、絶縁膜28上にポリシリコン膜を形成する。ポリシリコン膜は、例えば、シランガスを窒素ガス(N)中で熱分解させるCVD法によって形成することができる。ポリシリコン膜の成膜時には、リンなどの導電型不純物が添加される。なお、ポリシリコン膜の成膜が終了してから、イオン注入法を使用してポリシリコン膜に導電型不純物を注入してもよい。
【0096】
その後、ポリシリコン膜上に、キャップ絶縁膜35を形成する。キャップ絶縁膜35は、例えば酸化シリコン膜よりなる。酸化シリコン膜は、例えばCVD法を使用することによって形成することができる。キャップ絶縁膜35は、その後の工程で形成するゲート電極34を保護する機能を有する。
【0097】
次に、キャップ絶縁膜上にレジスト膜を塗布した後、露光・現像することによりレジスト膜をパターニングする。パターニングは、ゲート電極34を形成する領域にレジスト膜が残るようにする。そして、パターニングしたレジスト膜をマスクにしたエッチングにより、図11に示すようなゲート電極34を形成する。このようにして、メモリセル形成領域M1〜M3にゲート電極34を形成することができる。
【0098】
続いて、図12に示すように、半導体基板20の主面上にレジスト膜を塗布した後、このレジスト膜に対して露光・現像処理を施すことにより、レジストパターン36を形成する。レジストパターン36は、メモリセル形成領域M1〜M3および高耐圧MISFET形成領域Kを覆い、低耐圧MISFET形成領域Tを露出するようにパターニングされる。そして、レジストパターン36をマスクにしたイオン注入法により、低耐圧MISFET形成領域Tにp型ウェル37を形成する。p型ウェル37には、例えばホウ素などのp型不純物が導入され、低耐圧MISFETの特性に合わせた不純物濃度になっている。
【0099】
次に、p型ウェル37を形成する際に使用したレジストパターン36をそのまま用いて、チャネル形成領域38を形成する。チャネル形成領域38は、レジストパターン36をマスクにしたイオン注入法により形成され、p型不純物が導入される。
【0100】
続いて、レジストパターン36を除去した後、半導体基板20の主面上にゲート絶縁膜を形成する。ゲート絶縁膜は、例えば酸化シリコン膜より形成され、熱酸化法を使用して形成することができる。その後、低耐圧MISFET形成領域Tに形成されているゲート絶縁膜を除去する。ゲート絶縁膜の除去には、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して行なうことができる。
【0101】
そして、ゲート絶縁膜上および半導体基板20上にゲート絶縁膜40を形成する。ゲート絶縁膜40は、例えば酸化シリコン膜よりなり、例えばCVD法によって形成することができる。このようにして、図13に示すように、高耐圧MISFET形成領域Kに相対的に膜厚の厚いゲート絶縁膜39を形成し、低耐圧MISFET形成領域Tに相対的に膜厚の薄いゲート絶縁膜40を形成することができる。ゲート絶縁膜39、40として、酸化シリコン膜を使用する例を示したが、これに限らず、例えば酸化シリコンより誘電率の高い材料、いわゆるHigh−k膜を使用してもよい。例えば酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、窒化シリコンなどの膜から形成してもよい。
【0102】
続いて、半導体基板20の主面の全面上に導電膜として例えばポリシリコン膜を形成する。ポリシリコン膜は、前述したのと同様に例えばCVD法を使用して形成することができる。なお、ポリシリコン膜の成膜中または成膜後には、導電性不純物が添加される。この導電性不純物は、ポリシリコン膜の低抵抗化のために導入される。
【0103】
次に、図14に示すように、ポリシリコン膜上にキャップ絶縁膜42を形成する。キャップ絶縁膜42は、後の工程で形成されるゲート電極41、43を保護する機能を有し、例えば酸化シリコン膜より形成される。酸化シリコン膜の形成方法としては、例えばCVD法が使用される。
【0104】
続いて、キャップ絶縁膜42上にレジスト膜を塗布した後、露光・現像することによりレジスト膜をパターニングする。パターニングは、ゲート電極41、43を形成する領域にレジスト膜が残るようにする。そして、パターニングしたレジスト膜をマスクとしたエッチングを行い、高耐圧MISFET形成領域Kにゲート電極41を形成し、低耐圧MISFET形成領域Tにゲート電極43を形成する。このとき、ゲート電極41のゲート長に比べてゲート電極43のゲート長が短くなるように加工される。
【0105】
ここで、エッチングしてゲート電極41、43を形成する際、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されているゲート電極34の側壁には、ポリシリコン膜よりなるエッチング残渣が残存する。したがって、このエッチング残渣を除去するため、高耐圧MISFET形成領域Kおよび低耐圧MISFET形成領域Tを覆い、メモリセル形成領域M1〜M3を露出するレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクにしたエッチングにより、ゲート電極34の側壁に形成されているエッチング残渣を除去する。
【0106】
次に、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用して、メモリセル形成領域M1〜M3に、低濃度n型不純物拡散領域45を形成する。低濃度n型不純物拡散領域45は、半導体基板20内にリンや砒素などのn型不純物を導入し、その後導入したn型不純物の活性化のための熱処理を行なうことで形成することができる。同様にして、高耐圧MISFET形成領域Kに低濃度n型不純物拡散領域46を形成し、低耐圧MISFET形成領域Tに低濃度n型不純物拡散領域47を形成する。
【0107】
続いて、図15に示すように、半導体基板20上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜よりなる積層膜を形成した後、低耐圧MISFET形成領域Tだけを露出するレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクして、低耐圧MISFET形成領域Tに形成されている積層膜を異方性エッチングする。その後、レジストパターンを除去した後、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜よりなる積層膜を異方性エッチングすることにより、サイドウォール48、49を形成する。これらの工程により、メモリセル形成領域M1〜M3に形成されているゲート電極34の側壁および高耐圧MISFET形成領域Kに形成されているゲート電極41の側壁に相対的に幅の広いサイドウォール48を形成することができる。一方、低耐圧MISFET形成領域Tに形成されているゲート電極43の側壁には相対的に幅の狭いサイドウォール49を形成することができる。
【0108】
次に、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用して、メモリセル形成領域M1〜M3に、高濃度n型不純物拡散領域50を形成する。高濃度n型不純物拡散領域50は、半導体基板20内にリンや砒素などのn型不純物を導入し、その後導入したn型不純物の活性化のための熱処理を行なうことで形成することができる。同様にして、高耐圧MISFET形成領域Kに高濃度n型不純物拡散領域51を形成し、低耐圧MISFET形成領域Tに高濃度n型不純物拡散領域52を形成する。これら高濃度n型不純物拡散領域50〜52には、それぞれ低濃度n型不純物拡散領域45〜47に比べて高濃度にn型不純物が導入されている。また、ウェル給電領域Aにp型半導体領域53を形成する。
【0109】
以上のようにしてメモリセル形成領域M1〜M3にMONOS型トランジスタQ〜Qを形成することができる。同様に、高耐圧MISFET形成領域Kに高耐圧MISFETQを形成し、低耐圧MISFET形成領域Tに低耐圧MISFETQを形成することができる。
【0110】
次に、配線工程について説明する。図3に示すように、半導体基板20の主面上に窒化シリコン膜54を形成する。窒化シリコン膜54は、例えばCVD法によって形成することができる。そして、窒化シリコン膜54上に酸化シリコン膜55を形成する。この酸化シリコン膜55も例えばCVD法を使用して形成することができる。その後、酸化シリコン膜55の表面を、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を使用して平坦化する。
【0111】
次に、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して、酸化シリコン膜55にコンタクトホール56を形成する。続いて、コンタクトホール56の底面および内壁を含む酸化シリコン膜55上にチタン/窒化チタン膜を形成する。チタン/窒化チタン膜は、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から構成され、例えばスパッタリング法を使用することにより形成することができる。このチタン/窒化チタン膜は、例えば、後の工程で埋め込む膜の材料であるタングステンがシリコン中へ拡散するのを防止する、いわゆるバリア性を有する。
【0112】
続いて、コンタクトホール56を埋め込むように、半導体基板20の主面の全面にタングステン膜を形成する。このタングステン膜は、例えばCVD法を使用して形成することができる。そして、酸化シリコン膜55上に形成された不要なチタン/窒化チタン膜およびタングステン膜を例えばCMP法を除去することにより、プラグ57を形成することができる。
【0113】
次に、酸化シリコン膜55およびプラグ57上にチタン/窒化チタン膜、アルミニウム膜、チタン/窒化チタン膜を順次、形成する。これらの膜は、例えばスパッタリング法を使用することにより形成することができる。続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、これらの膜のパターニングを行い、配線58を形成する。さらに、配線58の上層に配線を形成するが、ここでの説明は省略する。
【0114】
このようにして、本実施の形態1における半導体装置を形成することができる。
【0115】
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、高耐圧MISFET形成領域のp型ウェル26を先に形成し、その後、メモリセル形成領域M1〜M3のp型ウェル29を形成する例について説明した。本実施の形態2では、メモリセル形成領域M1〜M3のp型ウェル29を先に形成し、その後、高耐圧MISFET形成領域のp型ウェル26を形成する例について説明する。
【0116】
本実施の形態2における半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0117】
図5〜図7までは前記実施の形態1と同様である。続いて、図16に示すように、半導体基板20上に絶縁膜24を形成し、この絶縁膜24上にレジスト膜を塗布する。そして、このレジスト膜に対して露光・現像処理を施すことにより、レジストパターン28を形成する。レジストパターン28は、高耐圧MISFET形成領域Kおよび低耐圧MISFET形成領域Tを覆い、メモリセル形成領域M1〜M3を露出するようにパターニングされる。なお、ウェル分離領域Bも覆われている。
【0118】
続いて、レジストパターン28をマスクにしたイオン注入法により、メモリセル形成領域M1〜M3にp型ウェル29を形成する。p型ウェル29には、例えばホウ素などのp型不純物が導入される。そして、p型ウェル29の形成に使用したレジストパターン28をそのまま用いて、チャネル形成領域30を形成する。チャネル形成領域30には、例えばリンや砒素などのn型不純物が導入される。
【0119】
次に、レジストパターン28を除去した後、絶縁膜24上に新たなレジスト膜を塗布する。そして、このレジスト膜に対して露光・現像処理を施すことにより、レジストパターン25を形成する。レジストパターン25は、メモリセル形成領域M1〜M3および低耐圧MISFET形成領域Tを覆い、高耐圧MISFET形成領域Kを露出するようにパターニングされる。
【0120】
続いて、レジストパターン25をマスクにしたイオン注入法により、高耐圧MISFET形成領域Kにp型ウェル26を形成する。p型ウェル26には、例えばホウ素などのp型不純物が導入される。そして、p型ウェル26の形成に使用したレジストパターン25をそのまま用いて、チャネル形成領域27を形成する。チャネル形成領域27には、例えばホウ素などのp型不純物が導入される。
【0121】
その後、図18に示すように、レジストパターン25をマスクにしたエッチングにより、高耐圧MISFET形成領域Kに形成されている絶縁膜24を除去する。そして、レジストパターン25を除去する。その後は、高耐圧MISFETおよび低耐圧MISFETのゲート電極を先に形成し、MONOS型トランジスタのゲート電極を形成する。以下の工程は、前記実施の形態1と同様であるため省略する。このようにして、本実施の形態2における半導体装置を製造することができる。
【0122】
本実施の形態2によれば前記実施の形態1と同様に、p型ウェル26、29を別々に形成することにより、MONOS型トランジスタおよび高耐圧MISFETの性能を向上させることができるとともに、p型ウェル26、29とチャネル形成領域27、30をそれぞれ同じマスクで形成することにより、マスクの低減が達成でき、製造コストの低減を図ることができる。
【0123】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明は、半導体装置を製造する製造業に幅広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の実施の形態1において、チップに形成されたそれぞれの素子のレイアウト構成を示した上面図である。
【図2】図1に示したEEPROMの内部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1における半導体装置の断面を示す断面図である。
【図4】図1に示すEEPROMのメモリアレイ構造と動作条件(1セル/1トランジスタ)の一例を示す説明図である。
【図5】実施の形態1における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図6】図5に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図7】図6に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図8】図7に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図9】図8に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図10】図9に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図11】図10に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図12】図11に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図13】図12に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図14】図13に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図15】図14に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態2における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図17】図16に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図18】図17に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0126】
1 半導体チップ
2 CPU
3 ROM
4 RAM
5 EEPROM
6 アナログ回路
7a〜7g 静電保護回路
10 メモリアレイ
11 直接周辺回路部
12 間接周辺回路部
20 半導体基板
21 素子分離領域
22 n型半導体領域
23 ウェル分離領域
24 絶縁膜
25 レジストパターン
26 p型ウェル
27 チャネル形成領域
28 レジストパターン
29 p型ウェル
30 チャネル形成領域
31 ゲート絶縁膜
32 電荷蓄積膜
33 絶縁膜
34 ゲート電極
35 キャップ絶縁膜
36 レジストパターン
37 p型ウェル
38 チャネル形成領域
39 ゲート絶縁膜
40 ゲート絶縁膜
41 ゲート電極
42 キャップ絶縁膜
43 ゲート電極
45 低濃度n型不純物拡散領域
46 低濃度n型不純物拡散領域
47 低濃度n型不純物拡散領域
48 サイドウォール
49 サイドウォール
50 高濃度n型不純物拡散領域
51 高濃度n型不純物拡散領域
52 高濃度n型不純物拡散領域
53 p型半導体領域
54 窒化シリコン膜
55 酸化シリコン膜
56 コンタクトホール
57 プラグ
58 配線
A ウェル給電領域
B ウェル分離領域
K 高耐圧MISFET形成領域
M1〜M3 メモリセル形成領域
T 低耐圧MISFET形成領域
〜Q MONOS型トランジスタ
高耐圧MISFET
低耐圧MISFET
CT1〜8 セルトランジスタ
DL1〜4 データ線
SL1〜4 ソース線
WE1〜2 ウェル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETとを有する半導体装置の製造方法であって、
(a)前記メモリセルの第1導電型である第1ウェルを形成する工程と、
(b)前記高耐圧MISFETの第1導電型である第2ウェルを形成する工程とを備え、
前記(a)工程と前記(b)工程は別工程で実施されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1ウェルの不純物濃度と前記第2ウェルの不純物濃度とは異なることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1ウェルの不純物濃度は、前記第2ウェルの不純物濃度よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記(b)工程を実施した後、前記(a)工程を実施することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記(a)工程を実施した後、前記(b)工程を実施することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記高耐圧MISFETが形成されている前記第2領域は駆動回路形成領域であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
(a)半導体基板上にレジストパターンを形成する工程と、
(b)前記レジストパターンをマスクとしたイオン注入により、前記半導体基板内にウェルを形成する工程と、
(c)前記ウェルを形成する際に使用した前記レジストパターンをマスクとしたイオン注入により、チャネル形成領域を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記(b)工程と前記(c)工程で共用する前記レジストパターンの膜厚は、前記チャネル形成領域の形成にだけ用いるものよりも厚いことを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記レジストパターンの膜厚は、2μm以上3μm以下であることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETとを有する半導体装置の製造方法であって、
(a)前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
(b)前記絶縁膜上にメモリセル形成領域および低耐圧MISFET形成領域を覆い、高耐圧MISFET形成領域を露出する第1レジストパターンを形成する工程と、
(c)前記第1レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記高耐圧MISFETの第1導電型である第2ウェルを形成する工程と、
(d)前記第2ウェルの形成に用いた前記第1レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記高耐圧MISFETのチャネル形成領域を形成する工程と、
(e)前記第1レジストパターンを除去する工程と、
(f)前記半導体基板上に前記メモリセル形成領域を露出し、前記低耐圧MISFET形成領域および前記高耐圧MISFET形成領域を覆う第2レジストパターンを形成する工程と、
(g)前記第2レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記メモリセルの第1導電型である第1ウェルを形成する工程と、
(h)前記第1ウェルの形成に用いた前記第2レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記メモリセルのチャネル形成領域を形成する工程と、
(i)前記第2レジストパターンを除去する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1ウェルの不純物濃度は、前記第2ウェルの不純物濃度よりも大きいことを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
さらに、
前記(h)工程後、前記(i)工程前に、前記第2レジストパターンをマスクとしたエッチングにより、前記メモリセル形成領域に存在する前記絶縁膜を除去する工程を備えることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
さらに、
(j)前記(i)工程後、前記半導体基板上に第1電位障壁膜、電荷蓄積膜および第2電位障壁膜を積層して形成する工程と、
(k)前記第2電位障壁膜上に導体膜を形成する工程と、
(l)前記導体膜をパターニングして前記メモリセル形成領域に前記メモリセルのゲート電極を形成する工程とを備えることを特徴とする請求項12記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
さらに、
(m)前記(l)工程後、前記低耐圧MISFETの第1導電型である第3ウェルを形成する工程を備えることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記メモリセルは、不揮発性メモリセルであることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETを有する半導体装置の製造方法であって、
(a)前記半導体基板上に、低耐圧MISFET形成領域および高耐圧MISFET形成領域を覆い、メモリセル形成領域を露出する第2レジストパターンを形成する工程と、
(b)前記第2レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記メモリセルの第1導電型である第1ウェルを形成する工程と、
(c)前記第1ウェルの形成に用いた前記第2レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記メモリセルのチャネル形成領域を形成する工程と、
(d)前記第2レジストパターンを除去する工程と、
(e)前記半導体基板上に、前記メモリセル形成領域および前記低耐圧MISFET形成領域を覆い、前記高耐圧MISFET形成領域を露出する第1レジストパターンを形成する工程と、
(f)前記第1レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記半導体基板内に前記高耐圧MISFETの第1導電型である第2ウェルを形成する工程と、
(g)前記第2ウェルの形成に用いた前記第1レジストパターンをマスクにしたイオン注入により、前記高耐圧MISFETのチャネル形成領域を形成する工程と、
(h)前記第1レジストパターンを除去する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
半導体基板の第1領域に形成されたメモリセルと前記半導体基板の第2領域に形成された高耐圧MISFETおよび前記半導体基板の第3領域に形成された低耐圧MISFETを有する半導体装置であって、
(a)前記メモリセルの第1導電型である第1ウェルと、
(b)前記高耐圧MISFETの第1導電型である第2ウェルとを備え、
前記第1ウェルの不純物濃度と前記第2ウェルの不純物濃度が異なることを特徴とする半導体装置。
【請求項18】
前記第1ウェルの不純物濃度は、前記第2ウェルの不純物濃度よりも大きいことを特徴とする請求項17記載の半導体装置。
【請求項19】
前記メモリセルは、不揮発性メモリセルであることを特徴とする請求項17記載の半導体装置。
【請求項20】
前記メモリセルは、
(c)前記半導体基板上に形成された第1電位障壁膜と、
(d)前記第1電位障壁膜上に形成された電荷蓄積膜と、
(e)前記電荷蓄積膜上に形成された第2電位障壁膜と、
(f)前記第2電位障壁膜上に形成されたゲート電極とを有することを特徴とする請求項19記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−208152(P2007−208152A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−27828(P2006−27828)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】