説明

半導体装置の製造方法

【課題】サファイア基板上に高品質なIII族窒化物を結晶成長させ、高品質な半導体装置を得ることが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】直接窒化されたサファイア基板2上のAlN層にラジカル源5から窒素ラジカル又は窒素イオンを含む気体を所定時間照射する。その後、成長させるIII族窒化物の構成元素からなるターゲット3aに窒素雰囲気中でパルスレーザ光を照射するPLD(パルスレーザ堆積)法によってIII族窒化物を結晶成長させることにより、極めて高品質なN極性結晶を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サファイア基板上にIII族窒化物を結晶成長させて得られる半導体装置の
製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
III族窒化物を結晶成長させる単結晶基板として、熱的にも化学的にも安定なサファ
イア(α−Al)が広く用いられている。また、III族窒化物として、AlNは
、約6.2eVのバンドギャップエネルギーを有し、サファイア(0001)基板との格
子定数が近いことなどから、他のIII族窒化物のヘテロエピタキシャル成長の際のバッ
ファ層として多く用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−213586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、サファイア基板の表面を直接窒化することにより、サファイア基板上
に数原子層のAlN薄膜を形成することが報告されている。具体的には、熱処理装置の均
熱部に、サファイア基板とグラファイトを装入し、N−CO混合ガスの組成を調節する
ことにより、酸素ポテンシャルと窒素ポテンシャルを制御した雰囲気下で、サファイア基
板を窒化し、サファイア基板上に数原子層のAlN薄膜を形成する。
【0005】
しかしながら、特許文献1の直接窒化により形成されたAlN薄膜は、完全な単結晶で
はなく、c軸が約1度傾いたグレインや、面内に30度回転したグレインが存在すること
が知られていた。このため、直接窒化により形成されたAlN薄膜上に高品質なIII族
窒化物を結晶成長させることは困難であった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて提案されたものであり、高品質なIII族窒化物を結晶成
長させ、高品質な半導体装置を得ることが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、直接窒化されたサファイア基板(以下、窒化サ
ファイア基板ともいう。)に窒素ラジカル又は窒素イオンを含む気体を照射することによ
り、直接窒化により形成されたサファイア基板上のAlN薄膜が高品質化し、高品質なI
II族窒化物の結晶成長が可能となることが分かった。また、得られるIII族窒化物は
、高品質なN極性結晶であることが分かった。
【0008】
すなわち、本発明に係る半導体装置の製造方法は、直接窒化されたサファイア基板に窒
素ラジカル又は窒素イオンを含む気体を照射し、該サファイア基板を清浄化する清浄化工
程と、前記清浄化されたサファイア基板上にIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒
化物成長工程とを有する。
【0009】
また、本発明に係る高電子移動度素子は、上述した半導体装置の製造方法によって得ら
れるN極性AlGaN/GaN構造を有する。
【0010】
また、本発明に係る受光素子は、上述した半導体装置の製造方法によって得られるN極
性p−GaN/i−InGaN/n−GaN/基板構造を有する。
【0011】
また、本発明に係る発光素子は、上述した半導体装置の製造方法によって得られるAl
Nバッファ層を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、直接窒化されたサファイア基板に窒素ラジカル又は窒素イオンを含む
気体を照射することにより、極めて高品質な数原子層のAlN薄膜を得ることができる。
そのメカニズムは不明であるが、窒素ラジカル又は窒素イオンを含む気体の照射により、
サファイア基板上のAlN薄膜の変質層が除去又は修復されたものと考えられる。よって
、サファイア基板のAlN薄膜上に結晶成長させたIII族窒化物も、AlN薄膜の結晶
性を引き継いで高品質となり、高品質な半導体装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態におけるPLD装置の構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態における半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図3】窒化サファイア基板上にIII族窒化物を成膜させた積層構造体の断面図である。
【図4】高電子移動度トランジスタの構成例を示す図である。
【図5】受光素子の構成例を示す図である。
【図6】発光素子の構成例を示す図である。
【図7】窒化サファイア基板上のAlN薄膜におけるAlN0002回折のロッキングカーブを示す図である。
【図8】窒化サファイア基板上のAlN薄膜におけるAlN00−11回折のロッキングカーブを示す図である。
【図9】窒化サファイア基板上のAlN薄膜におけるAlN10−10回折のロッキングカーブを示す図である。
【図10】窒化サファイア基板表面のレーザ顕微鏡像である。
【図11】窒化サファイア基板表面のレーザ顕微鏡像である。
【図12】アニール前の窒化サファイア基板のRHEED像である。
【図13】アニール前の窒化サファイア基板のRHEED像である。
【図14】アニール後の窒化サファイア基板のRHEED像である。
【図15】アニール後の窒化サファイア基板のRHEED像である。
【図16】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)の異なるサンプルのAlN1−102回折のロッキングカーブを示す図である。
【図17】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が0minのときのAlN薄膜の{0001}EBSD極点図である。
【図18】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が0minのときのAlN薄膜の{10−11}EBSD極点図である。
【図19】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が30minのときのAlN薄膜の{0001}EBSD極点図である。
【図20】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が30minのときのAlN薄膜の{10−11}EBSD極点図である。
【図21】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が0minのときのSEM像である。
【図22】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が30minのときのSEM像である。
【図23】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が0minのときのAFM像である。
【図24】窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が30minのときのAFM像である。
【図25】PLD法により成膜されたAlN薄膜におけるAlN(0002)回折のロッキングカーブを示す図である。
【図26】PLD法により成膜されたAlN薄膜におけるAlN(1−102)回折のロッキングカーブを示す図である。
【図27】成長前と成長後におけるAlN(0002)回折及びSapp.(0006)回折の2θ/ωカーブを示す図である。
【図28】高電子移動度トランジスタのシミュレーション構成を示す図である。
【図29】N極性の高電子移動度トランジスタにおける垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図30】III族極性の高電子移動度トランジスタにおける垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図31】受光素子のシミュレーション構成を示す図である。
【図32】III族極性及びN極性のp−GaN/i−InGaN/n−GaN/基板構造を示す図である。
【図33】In0.5Ga0.5N受光層を有する受光素子における極性に対する変換効率のシミュレーション結果を示す図である。
【図34】N極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図35】無極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図36】III族極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図37】In0.12Ga0.88N受光層を有する受光素子における極性に対する変換効率のシミュレーション結果を示す図である。
【図38】N極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図39】無極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【図40】III族極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明
する。
【0015】
本発明の一実施の形態における半導体装置の製造方法において、直接窒化されたサファ
イア(α−Al)基板(0001)に窒素ラジカル又は窒素イオンを含む気体を照
射する際に用いられる装置は、専用装置であっても、III族窒化物の結晶成長装置に備
えられるものであってもよい。
【0016】
また、本実施の形態におけるIII族窒化物の結晶成長のプロセスとしては、特に限定
されるものではなく、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor
Deposition)、分子線エピタキシー法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)、パルス励起堆
積法(PXD:Pulsed eXcitation Deposition)等を用いることができる。
【0017】
図1は、パルス励起堆積法の一つであるパルスレーザ堆積法(PLD:Pulsed Laser Depo
sition)に適用される結晶成長装置の構成例を示す図である。
【0018】
PLD装置1は、内部に充填されたガスの圧力及び温度を一定に保ち、密閉空間を形成
するチャンバを備え、チャンバ内に基板2とターゲット3とを対向して配置する。また、
PLD装置1は、波長が248nmの高出力のパルスレーザを出射するKrFエキシマレ
ーザ4と、チャンバ内へ注入する窒素ガスをラジカル化するラジカル源5と、反射高エネ
ルギー電子線解析装置(RHEED:Reflection High Energy Electron Diffraction)6とを
備える。
【0019】
KrFエキシマレーザ4は、KrとFの混合ガス中で放電することによりFが分解
・励起され、Krと結合することにより不安定なKrFエキシマが形成される。あるエキ
シマが分解して基底状態に落ちるときに放出される光(波長248nm)によって他のエ
キシマで誘導放出が発生し、さらに共振器で増幅されることにより高エネルギーのレーザ
光が出力される。
【0020】
ラジカル源5は、窒素ガスを、高周波を用いて一旦励起することにより窒素ラジカル又
は窒素イオンを含む気体とし、この気体を基板2の表面に照射可能となっている。このラ
ジカル源5は、中空の放電室と放電室の外側周囲に巻き回された高周波コイル(RFコイ
ル)等を備え、液体窒素ボンベ等の窒素源から放電室に供給された窒素ガスに、高周波コ
イルによって高周波を印加し、プラズマと呼ばれる窒素原子が電離によって生じた電荷を
帯びた粒子(荷電粒子)を含む気体を発生させる。
【0021】
反射高速電子回折装置6は、真空中で電子銃により電子を加速し、加速した電子を基板
2表面にごく浅い角度で出射する。電子線は、基板2表面で反射して、蛍光スクリーン7
に達し、回折図形として現れる。この反射高速電子回折装置6によれば、基板2表面や薄
膜表面のその場(in-situ)観察が可能である。
【0022】
また、PLD装置1は、チャンバ内の圧力を制御するための圧力弁とロータリーポンプ
とを備える。チャンバ内の圧力は、減圧下で成膜するPLD法のプロセスを考慮しつつ、
ロータリーポンプにより窒素雰囲気中において所定の圧力となるように制御される。
【0023】
また、PLD装置1は、パルスレーザが照射されるターゲット3a〜3dを回転させる
回転軸と、パルスレーザが照射されるターゲット3a〜3dを切り換えるリボルバーと、
基板2を加熱するランプヒータ8とを備え、異種材料による多層膜の成長が可能である。
【0024】
上述した構成を有するPLD装置1において、チャンバ内に窒素ガスを充満させた状態
で、ターゲット3を回転駆動させつつパルスレーザ光を断続的に照射すると、ターゲット
3表面の温度が急激に上昇し、ターゲット3原子が含まれたアブレーションプラズマを発
生させる。このアブレーションプラズマ中に含まれるターゲット3原子は、窒素ガスとの
衝突反応等を繰り返しながら状態を徐々に変化させて基板2へ移動する。そして、基板2
へ到達したターゲット3原子を含む粒子は、そのまま基板2上に拡散し、格子整合性の最
も安定な状態で薄膜化される。
【0025】
次に、図1及び図2を参照して、本発明の一実施の形態における半導体装置の製造方法
について説明する。具体例として示す半導体装置の製造方法は、直接窒化されたサファイ
ア基板(以下、窒化サファイア基板ともいう。)に窒素ラジカル又は窒素イオンを含む気
体を照射し、サファイア基板を清浄化する清浄化工程(ステップS1)と、清浄化された
サファイア基板上にIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物成長工程(ステップ
S2)と、III族窒化物に電極を形成するデバイス加工工程(ステップS3)とを有す
る。
【0026】
サファイア基板を直接窒化する方法は、特開2006−213586号公報に記載され
ているように、サファイア基板を炭素飽和下でN−CO混合ガスを用いて、窒素及び酸
素ポテンシャルを精密に制御して穏やかに窒化反応を進行させる。これにより、サファイ
ア基板上に数原子層のAlN薄膜を形成することができる。しかしながら、このAlN薄
膜は、完全な単結晶ではなく、c軸が約1度傾いたグレインや、面内に30度回転したグ
レインが存在する。
【0027】
そこで、ステップS1では、直接窒化されたサファイア基板に窒素ラジカル又は窒素イ
オンを含む気体を照射する。具体的には、図1においてラジカル源5からプラズマと呼ば
れる窒素原子が電離によって生じた電荷を帯びた粒子(荷電粒子)を含む気体を発生させ
、このプラズマを基板2として設置された窒化サファイア基板上に供給する。これにより
、サファイア基板上に単一ドメインのAlN膜を形成することができる。そのメカニズム
は不明であるが、窒素プラズマの照射により、サファイア基板上のAlN薄膜に存在する
c軸が約1度傾いたグレイン、面内に30度回転したグレイン等の変質層が除去又は修復
されるものと考えられる。
【0028】
窒素プラズマを照射する時間は、30分以上であることが望ましい。窒素プラズマを3
0分以上照射することにより、サファイア基板上のAlN薄膜の変質層を減少させること
ができる。
【0029】
また、窒素プラズマの照射は、窒素プラズマの照射の前又は同時に行うアニール処理と
同様、500〜1200℃の温度範囲で行うことが好ましい。この温度範囲で窒素プラズ
マを照射することにより、基板表面を原子レベルで平坦化するとともにAlN薄膜の変質
層を除去することができる。さらに、基板のアニール後に窒素プラズマを照射することに
より、基板表面が平坦化され、チャージアップされるため、照射による効果を増大させる
ことができる。
【0030】
ステップS2では、作製するデバイスに応じて窒化サファイア基板のAlN薄膜上にI
II族窒化物(InAlGaN、但し0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+
y+z=1)の多層膜を成長させる。ここで、窒化サファイア基板10(図3)のAlN
薄膜上に成長させるInAlGa1−x−yNとしては、AlN(x=0、y=1、
z=0)であることが好ましい。
【0031】
具体的には、図1において、ターゲット3として多結晶AlNを設置し、KrFエキシ
マレーザ4からパルスレーザ光を断続的にターゲット3に照射し、ターゲット3表面から
ターゲット3原子が含まれたアブレーションプラズマを発生させる。このアブレーション
プラズマ中に含まれるAlN原子と、ラジカル源5から照射された窒素ラジカル又は窒素
イオンを含む気体とが衝突反応等を繰り返しながら状態を徐々に変化させて窒化サファイ
ア基板へ移動し、格子整合性の最も安定な状態でAlNが薄膜化される。
【0032】
図3は、窒化サファイア基板上にIII族窒化物を成膜させた積層構造体の断面図であ
る。この積層構造体は、サファイア基板10と、サファイア基板10の(0001)面に
直接窒化により形成されたAlN薄膜11と、AlN薄膜上に成膜されたAlNバッファ
層12と、III族窒化物膜13とを有する。このようにサファイア基板10の直接窒化
により形成されたAlN薄膜11上にバッファ層12としてAlNをホモエピタキシャル
成長させることにより、バッファ層12の良好な結晶性を引き継いでIII族窒化物薄膜
13を成長させることができる。
【0033】
ステップS3では、窒化サファイア基板上に成長させたIII族窒化物薄膜にフォトリ
ソグラフィーによって電極を形成し、後述するようなデバイスに加工する。
【0034】
III族窒化物は、強いピエゾ分極・自発分極を有しており、この分極に応じてAlG
aN/GaNヘテロ接合界面に対するc軸の方向、すなわち(0001)及び(000−
1)に応じて、AlGaN/GaNヘテロ接合界面へのキャリアの誘起が促進もしくは阻
害される。また、III族窒化物は、ウルツ鉱型構造であることから、c軸方向にIII
族極性、N極性のいずれかを持つが、本実施の形態における製造方法によれば、極めて高
品質なN極性III族窒化物を得ることができる。極性の判定は、例えば2keV程度の
低エネルギーHeイオンを試料に照射し、試料に衝突して散乱するHe粒子の運動エネ
ルギー及び試料結晶軸に対する散乱強度を測定することにより、試料を構成する原子の種
類及び配列に関する情報を得ることができる。この極性を制御したヘテロ接合界面を利用
することにより、次に説明するような優れたデバイスを提供することができる。
【0035】
<高電子移動度素子>
図4は、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor
)の構成例を示す図である。この高電子移動度トランジスタは、サファイア基板10と、
AlN薄膜11と、AlNバッファ層12と、チャネル層21と、障壁層22と、ソース
電極23と、ドレイン電極24と、ゲート電極25と、SiO層26とを有する。
【0036】
窒化サファイア基板10、11は、上述したように炭素飽和下でN−CO混合ガスの
組成を調節することにより、酸素ポテンシャルと窒素ポテンシャルを制御し、サファイア
基板10を窒化し、サファイア基板上に数原子層のAlN薄膜11を形成したものである

【0037】
AlNバッファ層12は、AlN薄膜11上に形成されるチャネル層21と障壁層22
との結晶品質を良好にするために数百nm程度の厚みに形成されるAlN層である。
【0038】
チャネル層21は、N極性のGaNにて数μm程度の厚みに形成されるGaN層である

【0039】
障壁層22は、AlGaN(但し、0≦y≦1、0≦z≦1、y+z=1)からな
るIII族窒化物の薄膜層である。
【0040】
ソース電極23及びドレイン電極24は、障壁層22との間にオーミック性接触を有し
、例えば、Ti/Al/Ni/Auからなる多層金属電極である。ゲート電極25は、障
壁層22との間にショットキー性接触を有し、例えばPd/Auからなる多層電極である
。SiO層26は、ゲート電極25直下に形成され、このSiOによって生じる電荷
が電子をトラップしてオフ時のリークを抑制することにより高耐圧を実現する。
【0041】
このような構成を有する高電子移動度素子において、チャネル層21と障壁層22との
界面がAlGaN/GaNヘテロ接合となるため、結晶性による自発分極と、AlGa
NとGaNのひずみによるピエゾ電気分極とが存在し、この分極によってチャネル層に
n型不純物をドープしなくても、AlGaN/GaN界面に二次元電子ガスが誘起され、
高電子移動度トランジスタが実現される。
【0042】
本実施の形態における半導体装置の製造方法では、高品質なN極性のIII族窒化物が
成長するため、高電子移動度素子は、N極性のAlGaN/GaN接合界面を有する。こ
れにより、後述のようにノーマリーオフ動作が可能な高電子移動度素子を実現することが
できる。
【0043】
<受光素子>
図5は、受光素子の構成例を示す図である。この受光素子は、サファイア基板10と、
AlN薄膜11と、AlNバッファ層12と、n型GaN層31と、受光層32と、p型
GaN層33と、透光性電極34と、p電極35と、n電極36と、裏面反射層37を有
する。
【0044】
窒化サファイア基板10、11は、上述したように炭素飽和下でN−CO混合ガスの
組成を調節することにより、酸素ポテンシャルと窒素ポテンシャルを制御し、サファイア
基板10を窒化し、サファイア基板上に数原子層のAlN薄膜11を形成したものである

【0045】
AlNバッファ層12は、AlN薄膜11上に形成されるn型GaN層31、受光層3
2、及びp型GaN層33の結晶品質を良好にするために形成されるAlN層である。
【0046】
n型GaN層31は、GaNにSi、Ge、Sn等のドナー不純物をドープしてn型と
したものである。
【0047】
受光層32は、ノンドープのInGaN(但し0≦x≦1、0≦z≦1、x+z=
1)である。なお、ノンドープのInGaNは、n型となり小数のキャリア電子が存
在するので、このキャリア電子濃度を減少させる目的の限度においてアクセプター不純物
をドープしてもよい。
【0048】
p型GaN層33は、GaNにZn、Mg、Ca等のアクセプター不純物をドープして
p型としたものである。
【0049】
透光性電極34及びp電極35は、Au、Pt、pd、Co、Ni又はこれらの合金等
からなる。n電極36は、Al、V、Au、Rh又はこれらの合金等からなる。裏面反射
層37は、発電に寄与せず通過した光をもう一度反射させ受光層32に導入させて発電に
寄与させようとするものであり、Ag、Ti、Al等を含む。
【0050】
このような構成を有する受光素子において、光が照射されると、受光層32に電子及び
ホールが生じ、電子及びホールがそれぞれn型GaN層31及びp型GaN層33に供給
され、電流が流れる。
【0051】
本実施の形態における半導体装置の製造方法では、高品質なN極性のIII族窒化物が
成長するため、受光素子は、N極性のp−GaN/i−InGaN/n−GaN/基板構
造を有する。これにより、後述のように高いエネルギー変換効率を有する受光素子を実現
することができる。
【0052】
なお、サファイアは透光性であるため、サファイア基板10側から光を入射させること
も可能である。この場合、裏面反射層37は不要であり、さらに、変換効率を高めるため
に透光性電極34の代わりに高反射率の電極材料を使用してもよい。
【0053】
<発光素子>
図6は、発光素子の構成例を示す図である。この発光素子は、サファイア基板10と、
AlN薄膜11と、AlNバッファ層12と、下地層41と、n型GaNクラッド層42
と、多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造層43と、p型AlGaNクラッ
ド層44と、p型GaNコンタクト層45と、p型電極46と、n型電極47とを有する

【0054】
窒化サファイア基板10、11は、上述したように炭素飽和下でN−CO混合ガスの
組成を調節することにより、酸素ポテンシャルと窒素ポテンシャルを制御し、サファイア
基板10を窒化し、サファイア基板上に数原子層のAlN薄膜11を形成したものである

【0055】
AlNバッファ層12は、AlN薄膜11上に形成されるアンドープGaN層41、n
型GaNクラッド層42、MQW構造43、p型AlGaNクラッド層44、及びp型G
aNコンタクト層45の結晶品質を良好にするために形成されるAlN層である。
【0056】
下地層41は、アンドープGaNからなり、N極性からIII族極性に反転させるもの
である。
【0057】
n型GaNクラッド層(=コンタクト層)42は、GaNにSi、Ge、Sn等のドナ
ー不純物をドープしてn型としたものである。このコンタクト層42は、部分的に露出し
ており、露出面にはn型電極47が形成されている。
【0058】
多重量子井戸構造43層は、例えば、GaN障壁層/InGaN井戸層/GaN障壁層
/InGaN井戸層/GaN障壁層を有し、紫外線発光可能なInGaNを含み、井戸層
の数が2〜20である。
【0059】
p型AlGaNクラッド層44は、AlGaNにZn、Mg、Ca等のアクセプター不
純物をドープしてp型としたものである。
【0060】
p型GaNコンタクト層45は、GaNにZn、Mg、Ca等のアクセプター不純物を
ドープしてp型としたものである。このp型GaNコンタクト層45の上面には、p型電
極46が形成されている。
【0061】
このような構成を有する発光素子において、電圧を加えて電流を流すと、p型GaNク
ラッド層42から正孔が、n型AlGaNクラッド層44から電子がMQW構造層43に
供給され、MQW構造層43でキャリア(電子、正孔)が閉じ込められ、効率良く紫外線
を発光する。
【0062】
本実施の形態における半導体装置の製造方法では、高品質なN極性のIII族窒化物が
成長する。上述した発光素子においては、例えば下地層41において極性をIII族極性
に反転させることが必要であるが、N極性のAlNバッファ層12が極めて高品質なため
、高出力な発光素子が実現可能である。
【実施例】
【0063】
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例
に限定されるものではない。
【0064】
<AlNのホモエピタキシャル成長>
先ず、2インチc面サファイア基板を1500℃で6時間、直接窒化した。最初1時間
はN/CO=0.9/0.1のガス雰囲気下で処理し、後の5時間はN/CO=1.
0/0.0のガス雰囲気下で処理した。この窒化サファイア基板をX線回折装置(ブルッ
カー社製D8system)により測定するとともに、レーザ顕微鏡により表面状態を観察した。
【0065】
図7乃至図9は、それぞれ窒化サファイア基板上のAlN薄膜におけるAlN0002
回折、AlN(00−11)回折、及びAlN(10−10)回折のロッキングカーブを
示す図である。チルト分布を表すAlN(0002)回折及びツイスト分布を表すAlN
(10−10)回折のロッキングカーブの半値幅は、それぞれ104arcsec及び1008
arcsecであった。
【0066】
図10及び図11は、窒化サファイア基板表面のレーザ顕微鏡像である。これらのレー
ザ顕微鏡像の観察により、窒化サファイア基板は、数百nm程度のカラム状の表面状態で
あることが分かった。
【0067】
次に、窒化サファイア基板を超真空チャンバ内で800℃にてアニール処理した。基板
表面をチャージアップするため、電子線をデフォーカスして窒化サファイア基板を反射高
エネルギー電子線解析装置(RHEED:Reflection High Energy Electron Diffraction)に
て観察した。
【0068】
図12及び13は、アニール前の窒化サファイア基板のRHEED像であり、図14及
び15は、アニール後の窒化サファイア基板のRHEED像である。アニール前において
AlN(0001)RHEEDパターンを確認した。800℃真空アニール後のRHEE
D像は、チャージアップのため不鮮明であるもののc面サファイア基板とは異なる周期を
もったc面AlN表面からの回折パターンが見られた。また、アニールによりAlN(0
001)パターンに薄くサファイアのパターンが確認された。
【0069】
次に、超真空チャンバ内で900℃の雰囲気下で窒化サファイア基板表面に窒素プラズ
マを照射し、基板表面を清浄化した。照射時間(窒化時間)を0min、5min、15
min、30minと変化させて4種類のサンプルを作成した。RFプラズマ・ラジカル
源(Veeco社製UNI-Bulb)は、400W、5.0×10−6Torrに設定して基板表面
に照射した。これらのサンプルをX線回折装置(ブルッカー社製D8system)、EBSD(E
lectron Back Scatter Diffraction Patterns)装置(Oxford Instruments社製、INCA Cr
ystal EBSD system)、SEM(Scanning Electron Microscope)装置(JEOL製、JSM-650
0F)、AFM(Atomic Force Microscope)装置(日本電子社製、JSPM-4210)により評価
した。
【0070】
図16は、窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)の異なるサンプルのAlN(1
−102)回折のロッキングカーブを示す図である。窒素ラジカルビームの照射時間(窒
化時間)が0minのとき、(1−102)回折のピークの割れを観測した。窒素ラジカ
ルビームを30分以上照射することにより、ピークの割れが観測されなくなった。また、
このロッキングカーブから評価したAlNの結晶性は、窒化時間には依存しないことが分
かった。
【0071】
図17及び図18は、それぞれ窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が0min
のときのAlN薄膜の{0001}EBSD極点図及び{10−11}EBSD極点図で
ある。また、図19及び図20は、それぞれ窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)
が30minのときのAlN薄膜の{0001}EBSD極点図及び{10−11}EB
SD極点図である。
【0072】
図17及び図18に示すように、窒化時間が0minのときは、(1−102)回折の
ピークの割れに対応したc軸が傾いたドメインや面内に約30度回転したドメインの混入
が観測された。一方、図19及び図20に示すように、窒化時間が30minのときは、
(1−102)回折のピークの割れに対応したc軸が傾いたドメインや面内に約30回転
したドメインの混入は観測されなかった。すなわち、窒素ラジカルビームを30分以上照
射することにより、c軸が傾いたドメインや面内に約30回転したドメインの混入を抑制
することができることが分かった。
【0073】
図21及び図22は、それぞれ窒素ラジカルビームの照射時間(窒化時間)が0min
及び30minのときのSEM像である。また、図23及び図24は、それぞれ窒素ラジ
カルビームの照射時間(窒化時間)が0min及び30minのときのAFM像である。
窒化時間が0minのときでは、数百nmのカラム状の表面形態であるのに対し、窒化時
間が30minのときでは、比較的スムースな表面形態であることが分かった。
【0074】
次に、上述のように窒素ラジカルビームを30分照射して清浄化した基板上にPLD法
によりAlNを約300nmホモエピタキシャル成長させた。成長温度を900℃とし、
AlN結晶を60分間成長させた。ターゲット材料には多結晶AlNを用い、Nソースと
してRFプラズマ・ラジカル源(Veeco社製UNI-Bulb)を400W、1.0×10−6
orrの設定にして用いた。また、KrFエキシマレーザを3J/cm、30Hzの設
定にしてターゲット3に出射した。このような条件で成膜させたAlNの結晶性をXRD
測定により評価した。
【0075】
図25及び図26は、それぞれPLD法により成膜されたAlN薄膜におけるAlN(
0002)回折及びAlN(1−102)回折のロッキングカーブを示す図である。ロッ
キングカーブの半値幅は、0002回折で27arcsec、1−102回折で590arcsecと
極めて狭く、高品質なAlN薄膜であることが分かった。
【0076】
図27は、成長前と成長後におけるAlN(0002)回折及びSapp.(0006
)回折の2θ/ωカーブを示す図である。この2θ/ωカーブより、窒素ラジカルビームの
照射により、基板の結晶性を引き継いだ高品質なAlN薄膜を成長させることができるこ
とが分かった。
【0077】
以上の結果より、III族窒化物の成長前に窒素ラジカルビームを照射しない窒化サフ
ァイア基板では、カラム状の表面形態を有しているのに対して、窒素ラジカルビームを照
射することにより、比較的平坦な窒化サファイア基板を実現することができることが分か
った。
【0078】
また、III族窒化物の成長前に窒素ラジカルビームを照射することにより、c軸が傾
いたドメインの混入を抑制することができることが分かった。
【0079】
<高電子移動度素子のシミュレーション>
デバイスシミュレータ(商品名:ATLAS、シルバコ・インターナショナル社製)を
用いて高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)のシミ
ュレーションを行った。
【0080】
図28は、高電子移動度トランジスタのシミュレーション構成を示す図である。この高
電子移動度トランジスタは、チャネル層であるGaN層51と、障壁層であるAl0.3
Ga0.7N層52と、ソース電極53と、ドレイン電極54と、ゲート電極55と、S
iO層56とを有する。障壁層の厚さは0.02マイクロメートルとし、III族窒化
物結晶がN極性である場合とIII族極性である場合とでシミュレーション評価した。
【0081】
図29及び図30は、それぞれN極性及びIII族極性の高電子移動度トランジスタに
おける垂直方向のエネルギーバンドダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である
。図30に示すIII族極性のエネルギーバンドダイアグラムでは、Al0.3Ga0.
N/GaNヘテロ接合界面に電子のたまりがある。一方、図29に示すN極性のエネル
ギーバンドダイアグラムでは、Al0.3Ga0.7N/GaNヘテロ接合界面に電子の
たまりがない。したがって、ゲート電圧が印加されていないときには電流が流れないノー
マリーオフ型の高電子移動度トランジスタを実現することができる。
【0082】
<受光素子のシミュレーション>
デバイスシミュレータ(商品名:ATLAS、シルバコ・インターナショナル社製)を
用いて受光素子のシミュレーションを行った。
【0083】
図31は、受光素子のシミュレーション構成を示す図である。この受光素子は、n型G
aN層61と、受光層であるInGaN層62と、p型GaN層63とを有する。すなわ
ち、n型GaN層61とp型GaN層63との間にInGaN層62を挟んだダブルヘテ
ロ構造を有する。ここで、ピエゾ分極・自発分極を考慮し、p型GaN層63の厚さを1
50nm、InGaN層62の厚さを200nmとした。また、AM(エア・マス)1.
5と称する0.1W/cmの光源を用いて受光素子をシミュレーションした。
【0084】
図32(a)及び図32(b)は、それぞれIII族極性及びN極性のp−GaN/i
−InGaN/n−GaN/基板構造を示す図である。図32に示すように、III族極
性面及びN極性面は、III族窒化物のピエゾ分極・自発分極により発生する電界の影響
を受けるため、III族窒化物結晶がN極性である場合とIII族極性である場合とでシ
ミュレーション評価した。
【0085】
図33は、In0.5Ga0.5N受光層を有する受光素子における極性に対する変換
効率のシミュレーション結果を示す図である。また、図34乃至図36は、それぞれN極
性、無極性及びIII族極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンドダイアグラ
ムのシミュレーション結果を示す図である。
【0086】
また、図37は、In0.12Ga0.88N受光層を有する受光素子における極性に
対する変換効率のシミュレーション結果を示す図である。また、図38乃至図40は、そ
れぞれN極性、無極性及びIII族極性の受光素子における垂直方向のエネルギーバンド
ダイアグラムのシミュレーション結果を示す図である。
【0087】
これらの結果より、無極性面及びN極性の受光素子で高い変換効率が得られるのに対し
、III族極性の受光素子では圧電分極電場によるキャリア閉じ込めにより変換効率が大
幅に低下することが分かる。よって、高効率太陽電池を得るためには、p−GaN/i−
InGaN/n−GaN/基板構造において無極性面からN極性の範囲のInGaNを成
長させればよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直接窒化されたサファイア基板に窒素ラジカル又は窒素イオンを含む気体を照射し、該
サファイア基板を清浄化する清浄化工程と、
前記清浄化されたサファイア基板上にIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物
成長工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記清浄化工程では、前記気体を30分以上照射することを特徴とする請求項1記載の
半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記清浄化工程では、前記清浄化されたサファイア基板をアニール処理した後、前記気
体を照射することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法によって得られるN極性Al
GaN/GaN接合界面を有することを特徴とする高電子移動度素子。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法によって得られるN極性p−
GaN/i−InGaN/n−GaN/基板構造を有することを特徴とする受光素子。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法によって得られるAlNバッ
ファ層を有することを特徴とする発光素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【公開番号】特開2011−181762(P2011−181762A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45651(P2010−45651)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【出願人】(000003182)株式会社トクヤマ (839)
【出願人】(000183303)住友金属鉱山株式会社 (2,015)
【Fターム(参考)】