説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】n型MISトランジスタとp型MISトランジスタとにおいてサイドウォール幅が同一である場合、n型MISトランジスタの高信頼性とp型MISトランジスタの高性能化を両立させることは難しい。
【解決手段】半導体装置は、n型MISトランジスタとp型MISトランジスタとを備えている。n型MISトランジスタは、半導体基板10における第1の活性領域10a上に順次形成された第1のゲート絶縁膜13a及び第1のゲート電極14aと、第1のゲート電極14aの側面上に形成された第1のサイドウォール16aとを備えている。p型MISトランジスタは、半導体基板10における第2の活性領域10b上に順次形成された第2のゲート絶縁膜13b及び第2のゲート電極14bと、第2のゲート電極14bの側面上に形成された第2のサイドウォール16bとを備えている。第2のサイドウォール16bは、第1のサイドウォール16aに比べてサイドウォール幅が小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特にゲート電極の側面上にサイドウォールを有するMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積装置の高集積化及び高速化に伴い、MISFET(以下、「MISトランジスタ」と称す)の微細化が進められており、特にゲート長は近年著しく微細化されてきている。
【0003】
一方、このような半導体装置においては、ホットキャリアによるトランジスタの劣化を抑制する等の理由で、ゲート電極の側面上に絶縁膜からなるサイドウォールを設けることが一般的である。このサイドウォール直下の領域にドレイン領域から延びるエクステンション領域を形成することにより、この領域における電界集中が緩和され、ホットキャリの発生が抑制される。以下、従来のCMIS(Content Management Interoperability Services)構造を有する半導体装置について説明する。
【0004】
図5(a)及び図5(b)は、従来の半導体装置を示す平面図及び断面図である。なお、図5(a)中において、上側に示す「nMIS」とはn型MISトランジスタが形成されるn型MIS形成領域を示し、下側に示す「pMIS」とはp型MISトランジスタが形成されるp型MIS形成領域を示している。また、図5(b)の左側は図5(a)のA−A箇所における断面図であり、図5(b)の右側は図5(a)のB−B箇所における断面図である。また、図5(a)では、ゲート電極104aの上に形成された金属シリサイド膜109aを図示せずに省略しており、ゲート電極104bの上に形成された金属シリサイド膜109bを図示せずに省略している。また、図5(b)では、図5(a)において図示されているコンタクトプラグ111a、111bを図示せず省略している。
【0005】
半導体装置は、第1の活性領域100aに設けられたn型MISトランジスタと、第2の活性領域100bに設けられたp型MISトランジスタとを備え、半導体基板100上の上部にはp型ウェル領域102aが形成された第1の活性領域100aとn型ウェル領域102bが形成された第2の活性領域100bとを区画するように、トレンチ内に絶縁膜が埋め込まれた素子分離領域101が形成されている。
【0006】
n型MISトランジスタは、第1の活性領域100a上に形成されたゲート絶縁膜103a及びゲート電極104aと、ゲート電極104aの側面上に形成されたサイドウォール106aと、第1の活性領域100aにおけるサイドウォール106a直下の領域に形成されたn型エクステンション領域105aと、第1の活性領域100aにおけるサイドウォール106aの外側方下の領域に形成されたn型ソースドレイン領域108aと、ゲート電極104a及びn型ソースドレイン領域108aの上に形成された金属シリサイド膜109aと、n型ソースドレイン領域108a上の金属シリサイド膜109aに接続するように設けられたコンタクトプラグ111aとを備えている。
【0007】
一方、p型MISトランジスタは、第2の活性領域100b上に形成されたゲート絶縁膜103b及びゲート電極104bと、ゲート電極104bの側面上に形成されたサイドウォール106bと、第2の活性領域100bにおけるサイドウォール106b直下の領域に形成されたp型エクステンション領域105bと、第2の活性領域100bにおけるサイドウォール106bの外側方下の領域に形成されたp型ソースドレイン領域108bと、ゲート電極104b及びp型ソースドレイン領域108bの上に形成された金属シリサイド膜109bと、p型ソースドレイン領域108b上の金属シリサイド膜109bに接続するように設けられたコンタクトプラグ111bとを備えている。
【0008】
このような構造を有する半導体装置では、サイドウォール106a、106b直下の領域には、それぞれ、高濃度のソースドレイン領域108a、108bから延びた低濃度のエクステンション領域105a、105bを設けている。よって、ホットキャリア効果を抑制することができる。
【特許文献1】特開2008−205385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の半導体装置では、ゲート長の微細化に伴いn型MISトランジスタ及びp型MISトランジスタの各サイドウォール幅を小さくすると、下記のような不具合が顕在化してきている。
【0010】
従来の半導体装置では、n型MISトランジスタのサイドウォールとp型MISトランジスタのサイドウォールは同一工程で形成するため、同じサイドウォール幅で形成される。サイドウォール幅が小さい場合、p型MISトランジスタの駆動力が上昇するが、n型MISトランジスタにおいてホットキャリア発生量を示す指標の一つである基板電流が増加するという問題がある。一方、サイドウォール幅が大きい場合、n型MISトランジスタにおける基板電流が減少するが、p型MISトランジスタの駆動力が低下するという問題がある。
【0011】
前記に鑑み、本発明の目的は、n型MISトランジスタの高信頼性とp型MISトランジスタの高性能化とを両立させることができる半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記の目的を達成するために、本願発明者らは基板電流に対するサイドウォール幅依存性及びトランジスタの駆動力に対するサイドウォール幅依存性を検討した結果、下記のような知見を得ることができた。基板電流に対するサイドウォール幅依存性では、サイドウォール幅を小さくする程、n型MISトランジスタにおける基板電流が増加するのに対して、p型MISトランジスタにおける基板電流に増加は見られずサイドウォール幅依存性がなく、しかも基板電流の値がn型MISトランジスタに比べて2〜3桁低いことがわかった。トランジスタの駆動力に対するサイドウォール幅依存性では、サイドウォール幅を小さくする程、p型MISトランジスタにおける駆動力が上昇するのに対して、n型MISトランジスタにおける駆動力には上昇は見られずサイドウォール幅依存性がないことがわかった。
【0013】
以上のことから、n型MISトランジスタにおけるサイドウォール幅に比べてp型MISトランジスタにおけるサイドウォール幅を小さくすることよって、n型MISトランジスタにおける基板電流の低減化による高信頼性とp型MISトランジスタにおける駆動力上昇による高性能化とを同時に図ることができる。
【0014】
具体的には、本発明に係る半導体装置は、n型MISトランジスタとp型MISトランジスタとを備えている。n型MISトランジスタは、半導体基板における第1の活性領域上に形成された第1のゲート絶縁膜と、第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、第1のゲート電極の側面上に形成された第1のサイドウォールとを備えている。p型MISトランジスタは、半導体基板における第2の活性領域上に形成された第2のゲート絶縁膜と、第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、第2のゲート電極の側面上に形成された第2のサイドウォールとを備えている。そして、第2のサイドウォールは、第1のサイドウォールに比べてサイドウォール幅が小さい。
【0015】
上記構成により、n型MISトランジスタにおける基板電流を低減させることができるので、n型トランジスタにおけるホットキャリア耐性を向上させることができ、従って、n型MISトランジスタの信頼性を向上させることができる。また、p型MISトランジスタにおける駆動力の上昇を図ることができるので、p型MISトランジスタの性能を向上させることができる。
【0016】
なお、本明細書において「サイドウォール幅」は、ゲート電極の側面からサイドウォールの表面までの距離のうち最大の幅である。
【0017】
本発明における半導体装置では、第1の活性領域における第1のゲート電極の側方下の領域に形成されたn型エクステンション領域と、第1の活性領域における第1のサイドウォールの外側方下の領域に形成されたn型ソースドレイン領域と、第2の活性領域における第2のゲート電極の側方下の領域に形成されたp型エクステンション領域と、第2の活性領域における第2のサイドウォールの外側方下の領域に形成されたp型ソースドレイン領域とをさらに備えていることが好ましい。
【0018】
上記構成により、サイドウォール直下の領域における電界集中を緩和することができるので、半導体装置におけるホットキャリアの発生をさらに抑制することができる。
【0019】
本発明における半導体装置では、第2の活性領域におけるp型ソースドレイン領域の上部に設けられたリセス部内に埋め込まれたp型SiGe層をさらに備えていることが好ましい。
【0020】
上記構成により、p型MISトランジスタのチャネル領域におけるゲート長方向に圧縮応力を加えることができるので、p型MISトランジスタのチャネル領域に歪みが生じる。これにより、p型MISトランジスタの駆動力をさらに向上させることができる。
【0021】
後述の好ましい実施形態では、n型MISトランジスタはSRAM(Static Random Access Memory)メモリセルにおけるドライブトランジスタであり、p型MISトランジスタはSRAMメモリセルにおけるロードトランジスタである。
【0022】
本発明における半導体装置の製造方法は、第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を有するn型MISトランジスタと、第2のゲート絶縁膜上に第2のゲート電極を有するp型MISトランジスタとを備えた半導体装置の製造方法である。具体的には、半導体基板に、素子分離領域によって囲まれた第1の活性領域及び第2の活性領域を形成する工程(a)と、第1の活性領域上に第1のゲート絶縁膜及び第1のゲート電極を形成する共に、第2の活性領域上に第2のゲート絶縁膜及び第2のゲート電極を形成する工程(b)と、第1のゲート電極の側面上に第1のサイドウォールを形成すると共に、第2のゲート電極の側面上に第1のサイドウォールと同じサイドウォール幅を有する第2のサイドウォールを形成する工程(c)と、工程(c)の後に、第2のサイドウォールをエッチングすることにより、第2のサイドウォールのサイドウォール幅を第1のサイドウォールのサイドウォール幅に比べて小さくする工程(d)とを備えている。
【0023】
上記製造方法では、n型MISトランジスタのホットキャリア耐性を向上させることができ、また、p型MISトランジスタの駆動力を上昇させることができる。よって、信頼性が高いn型MISトランジスタと性能に優れたp型MISトランジスタとを備えた半導体装置を製造することができる。
【0024】
本発明における半導体装置の製造方法では、工程(b)の後で工程(c)の前に、第1の活性領域における第1のゲート電極の側方下の領域にn型エクステンション領域を形成する一方、第2の活性領域における第2のゲート電極の側方下の領域にp型エクステンション領域を形成する工程(e)を備えていることが好ましく、また、工程(d)の後に、第1の活性領域における第1のサイドウォールの外側方下の領域にn型ソースドレイン領域を形成する一方、第2の活性領域における第2のサイドウォールの外側方下の領域にp型ソースドレイン領域を形成する工程(f)をさらに備えていることが好ましい。
【0025】
上記製造方法では、サイドウォール直下の領域における電界集中を緩和することができるので、ホットキャリアの発生がさらに抑制された半導体装置を製造することができる。
【0026】
また、工程(f)の後に、p型ソースドレイン領域の上に金属シリサイド膜を形成し、その金属シリサイド膜に接続するコンタクトプラグを形成する場合がある。この場合、n型MISトランジスタにおけるサイドウォール幅よりもp型MISトランジスタにおけるサイドウォール幅の方が小さいので、コンタクトプラグが第2ゲート電極寄りにずれて形成されても、そのコンタクトプラグがp型エクステンション領域の一部分に直接接して形成されることを抑制できる。よって、ソースコンタクト抵抗の上昇及びリーク電流の増大を抑制することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、p型MISトランジスタにおける第2のサイドウォールはn型MISトランジスタにおける第1のサイドウォールに比べてサイドウォール幅が小さいため、n型MISトランジスタのホットキャリア耐性を向上させることができるとともにp型MISトランジスタの駆動力の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されない。また、以下では、同一の部材には同一の符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0029】
《第1の実施形態》
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0030】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図1(a)〜(f)を参照しながら説明する。図1(a)〜(f)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、ゲート長さ方向における要部断面図である。なお、図中において、左側に示す「nMIS」とはn型MISトランジスタが形成されるn型MIS形成領域を示し、右側に示す「pMIS」とはp型MISトランジスタが形成されるp型MIS形成領域を示している。
【0031】
まず、図1(a)に示すように、例えば埋め込み素子分離(Shallow Trench Isolation:STI)法により、例えばp型シリコンからなる半導体基板10の上部に、トレンチ内に絶縁膜が埋め込まれた素子分離領域11を選択的に形成する。これにより、n型MIS形成領域には、素子分離領域11によって囲まれた半導体基板10からなる第1の活性領域10aが形成され、p型MIS形成領域には、素子分離領域11によって囲まれた半導体基板10からなる第2の活性領域10bが形成される(工程(a))。その後、リソグラフィ法及びイオン注入法により、半導体基板10におけるn型MIS形成領域に、例えばB(ホウ素)等のp型不純物を注入する一方、半導体基板10におけるp型MIS形成領域に、例えばP(リン)等のn型不純物を注入する。その後、半導体基板10に対して熱処理を施す。これにより、半導体基板10におけるn型MIS形成領域にp型ウェル領域12aを形成する一方、半導体基板10におけるp型MIS形成領域にn型ウェル領域12bを形成する。
【0032】
その後、半導体基板10上にゲート絶縁膜形成膜(ゲート絶縁膜となる膜)とポリシリコン膜からなるシリコン膜とを順次形成した後、n型MIS形成領域のシリコン膜にP(リン)又はAs(ヒ素)等のn型不純物をイオン注入する一方、p型MIS形成領域のシリコン膜にB(ボロン)等のp型不純物をイオン注入する。その後、フォトリソグラフィ法により、シリコン膜上に、ゲートパターン形状を有するレジスト(図示せず)を形成した後、そのレジストをマスクにしてドライエッチング法によりシリコン膜及びゲート絶縁膜形成膜をパターニングする。これにより、n型MIS形成領域の第1の活性領域10a上に第1のゲート絶縁膜13a及びn型シリコンからなる第1のゲート電極14aを順次形成するとともに、p型MIS形成領域の第2の活性領域10b上に第2のゲート絶縁膜13b及びp型シリコンからなる第2のゲート電極14bを順次形成する(工程(b))。そして、上記レジストを除去する。
【0033】
その後、半導体基板10上にn型MIS形成領域を開口しp型MIS形成領域を覆うレジスト(図示せず)を形成し、n型MIS形成領域の第1の活性領域10aに、第1のゲート電極14aをマスクにして例えばAs(ヒ素)等のn型不純物を注入する。これにより、第1の活性領域10aにおける第1のゲート電極14aの側方下の領域に、接合深さが比較的浅いn型エクステンション領域15aを自己整合的に形成する(工程(e))。さらに、第1のゲート電極14aをマスクにして、例えばB(ボロン)、In(インジウム)又はB及びI等のp型不純物を注入する。これにより、第1の活性領域10aにおけるn型エクステンション領域15aの下側に、p型ポケット領域(図示せず)を自己整合的に形成する。その後、上記レジストを除去する。一方、半導体基板10上にn型MIS形成領域を覆いp型MIS形成領域を開口するレジスト(図示せず)を形成し、p型MIS形成領域の第2の活性領域10bに、第2のゲート電極14bをマスクにして例えばB又はBF等のp型不純物を注入する。これにより、第2の活性領域10bにおける第2のゲート電極14bの側方下の領域に、接合深さが比較的浅いp型エクステンション領域15bを自己整合的に形成する(工程(e))。さらに、第2のゲート電極14bをマスクにして、例えばP又はAs等のn型不純物を注入する。これにより、第2の活性領域10bにおけるp型エクステンション領域15bの下側に、n型ポケット領域(図示せず)を自己整合的に形成する。その後、上記レジストを除去する。ここで、第1のゲート電極14a及び第2のゲート電極14bの側面上にオフセットスペーサを形成した後に、エクステンション領域及びポケット領域を形成するためのイオン注入を行っても良い。
【0034】
次に、図1(b)に示すように、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、半導体基板10上の全面に、例えば、膜厚が10nmのシリコン酸化膜と、シリコン酸化膜上に形成された膜厚が30nmのシリコン窒化膜とからなる絶縁膜16を形成する。
【0035】
次に、図1(c)に示すように、絶縁膜16に対して異方性エッチングを行う。これにより、第1のゲート電極14aの側面上に第1のサイドウォール16aを形成すると共に、第2のゲート電極14bの側面上に第2のサイドウォール16bを形成する。このとき、第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1は、第2のサイドウォール16bのサイドウォール幅d2と同じ幅(d1=d2)で形成され、例えば40nmとなる(工程(c))。
【0036】
次に、図1(d)に示すように、半導体基板10上にp型MIS形成領域を開口しn型MIS形成領域を覆うレジスト17を形成した後、第2のサイドウォール16bに対してさらに異方性エッチングを行う。これにより、第2のサイドウォール16bのサイドウォール幅d2が第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1よりも狭くする(工程(d))。例えば、第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1が40nmであるのに対して、第2のサイドウォール16bのサイドウォール幅d2を36nmとする。その後、レジスト17を除去する。
【0037】
次に、図1(e)に示すように、半導体基板10上にn型MIS形成領域を開口しp型MIS形成領域を覆うレジスト(図示せず)を形成し、n型MIS形成領域の第1の活性領域10aに、第1のゲート電極14a及び第1のサイドウォール16aをマスクにして例えばAs又はAs及びP等のn型不純物を注入する。その後、そのレジストを除去する。その後、半導体基板10上にn型MIS形成領域を覆いp型MIS形成領域を開口するレジスト(図示せず)を形成し、p型MIS形成領域の第2の活性領域10bに、第2のゲート電極14b及び第2のサイドウォール16bをマスクにして例えばB又はB及びBF等のp型不純物を注入する。その後、そのレジストを除去した後、半導体基板10に対して熱処理を施す。これにより、n型MIS形成領域の第1の活性領域10aにおける第1のサイドウォール16aの外側方下の領域に、n型エクステンション領域15aの接合深さよりも深い接合深さを有するn型ソースドレイン領域18aを自己整合的に形成する一方、p型MIS形成領域の第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域に、p型エクステンション領域15bの接合深さよりも深い接合深さを有するp型ソースドレイン領域18bを自己整合的に形成する(工程(f))。
【0038】
次に、図1(f)に示すように、第1のゲート電極14a及びn型ソースドレイン領域18aの各上部をシリサイド化して金属シリサイド膜19aを形成すると共に、第2のゲート電極14b及びp型ソースドレイン領域18bの各上部をシリサイド化して金属シリサイド膜19bを形成する。その後、半導体基板10上に層間絶縁膜20を形成した後、層間絶縁膜20を貫通してn型ソースドレイン領域18a上の金属シリサイド膜19aに到達するコンタクトプラグ21aを形成するとともに、層間絶縁膜20を貫通してp型ソースドレイン領域18b上の金属シリサイド膜19bに到達するコンタクトプラグ21bを形成する。その後、層間絶縁膜20上にコンタクトプラグ21a,21bに接続する金属配線(図示せず)を形成する。
【0039】
以上のようにして、本実施形態に係る半導体装置、すなわち、第1のゲート電極14aの側面上にサイドウォール幅d1で形成された第1のサイドウォール16aを有するn型MISトランジスタと、第2のゲート電極14bの側面上に第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1よりも小さいサイドウォール幅d2で形成された第2のサイドウォール16bを有するp型MISトランジスタとを備えた半導体装置を製造することができる。
【0040】
以下に、本実施形態に係る半導体装置の構造について、図1(f)及び図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。なお、図2では、第1のゲート電極14aの上に形成された金属シリサイド膜19aを図示せずに省略しており、第2のゲート電極14bの上に形成された金属シリサイド膜19bを図示せずに省略している。また、図2中において、上側に示す「nMIS」とはn型MISトランジスタが形成されるn型MIS形成領域を示し、下側に示す「pMIS」とはp型MISトランジスタが形成されるp型MIS形成領域を示している。また、図1(f)の左側は図2のA−A箇所における断面図であり、図1(f)の右側は図2のB−B箇所における断面図である。
【0041】
図1(f)に示すように、半導体基板10の上部には、第1の活性領域10aと第2の活性領域10bとを区画するように、トレンチ内に絶縁膜が埋め込まれた素子分離領域11が形成されている。そして、半導体装置は、第1の活性領域10aに設けられたn型MISトランジスタと、第2の活性領域10bに設けられたp型MISトランジスタとを備えている。
【0042】
ここで、n型MISトランジスタは、図1(f)に示すように、第1の活性領域10a上に形成された第1のゲート絶縁膜13aと、第1のゲート絶縁膜13a上に形成された第1のゲート電極14aと、第1のゲート電極14aの側面上にサイドウォール幅d1で形成された第1のサイドウォール16aと、第1の活性領域10aにおける第1のゲート電極14aの側方下の領域に形成されたn型エクステンション領域15aと、第1の活性領域10aにおける第1のサイドウォール16aの外側方下の領域に形成され、n型エクステンション領域15aよりも接合深さの深いn型ソースドレイン領域18aと、n型ソースドレイン領域18a及び第1のゲート電極14aの上に形成された金属シリサイド膜19aと、第1のゲート電極14a上に形成された層間絶縁膜20と、n型ソースドレイン領域18a上に、層間絶縁膜20を貫通して金属シリサイド膜19aに接続するように設けられたコンタクトプラグ21aとを備えている。
【0043】
一方、p型MISトランジスタは、図1(f)に示すように、第2の活性領域10b上に形成された第2のゲート絶縁膜13bと、第2のゲート絶縁膜13b上に形成された第2のゲート電極14bと、第2のゲート電極14bの側面上に第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1よりも小さいサイドウォール幅d2で形成された第2のサイドウォール16bと、第2の活性領域10bにおける第2のゲート電極14bの側方下の領域に形成されたp型エクステンション領域15bと、第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域に形成され、p型エクステンション領域15bよりも接合深さの深いp型ソースドレイン領域18bと、p型ソースドレイン領域18b及び第2のゲート電極14bの上に形成された金属シリサイド膜19bと、第2のゲート電極14b上に形成された層間絶縁膜20と、p型ソースドレイン領域18b上に、層間絶縁膜20を貫通して金属シリサイド膜19bに接続するように設けられたコンタクトプラグ21bとを備えている。
【0044】
ここで、本実施形態に係る半導体装置の構造上の特徴点は、以下に示す点である。
【0045】
図2に示すように、p型MISトランジスタの第2のゲート電極14bの側面上に形成された第2のサイドウォール16bのサイドウォール幅d2は、n型MISトランジスタの第1のゲート電極14aの側面上に形成された第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1よりも小さい。この構成によれば、n型MISトランジスタにおいては、基板電流を低減させることができるのでホットキャリア耐性の向上を図ることができる。また、p型MISトランジスタにおいては、駆動力の向上を図ることができる。従って、本実施形態では、信頼性に優れたn型MISトランジスタと高性能なp型MISトランジスタとを備えた半導体装置を提供することができる。
【0046】
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態に係る半導体装置について図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。なお、図中において、左側に示す「nMIS」とはn型MISトランジスタが形成されるn型MIS形成領域を示し、右側に示す「pMIS」とはp型MISトランジスタが形成されるp型MIS形成領域を示している。
【0047】
以下では、本実施形態に係る半導体装置について、前述の第1の実施形態に係る半導体装置と相違する点を中心に説明し、共通する点については適宜省略して説明する。
【0048】
ここで、前述の第1の実施形態と第2の実施形態との構造上での相違点は、以下に示す点である。
【0049】
前述の第1の実施形態では、図1(f)に示すように、p型MIS形成領域に形成されたp型MISトランジスタは、第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域に、p型ソースドレイン領域18bのみを有している。一方、本実施形態では、図3に示すように、p型MIS形成領域に形成されたp型MISトランジスタは、第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域に、p型ソースドレイン領域18bとp型SiGe層22とを有している。すなわち、本実施形態の特徴点は、第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域がp型ソースドレイン領域18bとp型ソースドレイン領域18bの上部に設けられたリセス部内に埋め込まれたp型SiGe層22とで構成されている点である。なお、n型MISトランジスタは前述の第1の実施形態と同じ構造を有しており、p型MISトランジスタもp型SiGe層22が形成されている点以外では前述の第1の実施形態と同じ構造を有している。p型SiGe層22は、p型MISトランジスタのソースドレイン領域の一部として機能する。
【0050】
以上、本実施形態に係る半導体装置によれば、前述の第1の実施形態と同様に、p型MISトランジスタの第2のゲート電極14bの側面上に形成された第2のサイドウォール16bのサイドウォール幅d2は、n型MISトランジスタの第1のゲート電極14aの側面上に形成された第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1よりも小さい。この構成によれば、n型MISトランジスタのホットキャリア耐性の向上を図るとともにp型MISトランジスタの駆動力の向上を図ることができる半導体装置を提供できる。
【0051】
さらに、第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域はp型ソースドレイン領域18bとp型ソースドレイン領域18bの上部に設けられたリセス部内に埋め込まれたp型SiGe層22とで構成されているので、p型MISトランジスタのチャネル領域におけるゲート長方向(図3において実線矢印で示す方向)に圧縮応力を加えて歪みを生じさせることができる。よって、n型MISトランジスタの一対の第1のサイドウォール16a端間の距離x1よりもp型MISトランジスタの一対の第2のサイドウォール16b端間の距離x2を短くすることができる。これにより、p型MISトランジスタの駆動力の更なる向上を図ることができる。
【0052】
なお、本実施形態に係る半導体装置の製造方法に関しては詳細な説明を省略したが、前述の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法に対して、図1(e)の工程の後に、p型ソースドレイン領域18bの上部をエッチングしてリセス部を形成し、そのリセス部内に選択的にp型SiGe層22を形成する工程を追加すればよい。
【0053】
《第3の実施形態》
本発明の第3の実施形態においては、前述の第1の実施形態に係る半導体装置を用いてSRAMメモリセルを構成した場合について図面を参照しながら説明する。図4(a)はSRAMメモリセルのレイアウトを示す平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C箇所においてコンタクトプラグの位置ずれが生じていない場合を示す断面図であり、図4(c)は図4(a)のC−C箇所においてコンタクトプラグの位置ずれが生じている場合を示す断面図である。
【0054】
SRAMメモリセルは、図4(a)に示すように、ロードトランジスタLT1,LT2と、ドライブトランジスタDT1,DT2と、アクセストランジスタTF1,TF2とを有している。ロードトランジスタLT1,LT2は、p型MISトランジスタ形成領域に形成されており、つまり、p型MISトランジスタである。ドライブトランジスタDT1,DT2とアクセストランジスタTF1,TF2とは、n型MISトランジスタ形成領域に形成されており、つまり、n型MISトランジスタである。
【0055】
図4(b)を参照して、ロードトランジスタLT2の構成に関して説明する。
【0056】
ロードトランジスタLT2は、前述の第1の実施形態におけるp型MISトランジスタ(図1(f)参照)と同様の構成を有している。すなわち、半導体基板10に形成されたn型ウェル領域12bと、素子分離領域11によって囲まれた半導体基板10からなる第2の活性領域10bと、第2の活性領域10b上に形成された第2のゲート絶縁膜13bと、第2のゲート絶縁膜13b上に形成された第2のゲート電極14b2と、第2のゲート電極14b2の側面上に形成された第2のサイドウォール16bと、第2の活性領域10bにおける第2のゲート電極14b2の側方下の領域に形成されたp型エクステンション領域15bと、第2の活性領域10bにおける第2のサイドウォール16bの外側方下の領域に形成されたp型ソースドレイン領域18bと、p型ソースドレイン領域18b及び第2のゲート電極14b2の上に形成された金属シリサイド膜19bと、第2のゲート電極14b2上に形成された層間絶縁膜20と、p型ソースドレイン領域18b上の層間絶縁膜20を貫通して金属シリサイド膜19bに接続するように設けられたコンタクトプラグ21b及びシェアードコンタクトプラグ21bSとを備えている。シェアードコンタクトプラグ21bSは、p型ソースドレイン領域18bの一方(ドレイン領域)側と、素子分離領域11上に延伸しているロードトランジスタLT1の第2のゲート電極14b1とに共通に接続されている。また、p型ソースドレイン領域18bの他方(ソース領域)側は、隣り合うロードトランジスタと共通のソース領域となっており、コンタクトプラグ21bを介して上層の配線(図示せず)と接続されている。
【0057】
本実施形態におけるSRAMメモリセルでは、例えばp型MISトランジスタであるロードトランジスタLT2とn型MISトランジスタであるドライブトランジスタDT2とは、図2に示す構成と同様の構成を有しており、同一のゲート長幅を有するデュアルゲート構造を有している。そして、ロードトランジスタLT2の第2のゲート電極14b2の側面上に形成された第2のサイドウォール16bのサイドウォール幅d2は、ドライブトランジスタDT2の第1のゲート電極14aの側面上に形成された第1のサイドウォール16aのサイドウォール幅d1よりも小さく形成されている。これに対して、従来のSRAMメモリセルでは、ロードトランジスタのサイドウォール幅は、ドライブトランジスタのサイドウォール幅d1と同じである。従って、本実施形態の構成では、コンタクトプラグ21bの端からロードトランジスタLT2のソース側の第2のサイドウォール16bの端までの距離(図4(b)に示す「L」)は、従来の構成に比べて、サイドウォール幅の差分(d1−d2)だけ大きくなっている。これにより、本実施形態の構成では、p型ソースドレイン領域18bの他方(ソース領域)側において、金属シリサイド膜19bを第2のゲート電極14b2側にサイドウォール幅の差分の分だけ広く形成することができる。
【0058】
この結果、本実施形態におけるSRAMメモリセルでは、図4(c)に示すように、コンタクトプラグ21bが第2のゲート電極14b2側にずれた場合でも、金属シリサイド膜19bのみに接するようにコンタクトプラグ21bを形成することができる。これに対して、従来の構成では、ロードトランジスタのサイドウォール幅がドライブトランジスタのサイドウォール幅d1と同じであるため、コンタクトプラグ21bが第2のゲート電極14b2側にずれると、コンタクトプラグ21bがロードトランジスタのサイドウォールの一部分を除去して形成される。このため、従来の構成では、コンタクトプラグ21bがp型エクステンション領域15bの一部分に直接接して形成されることとなり、ソースコンタクト抵抗の上昇又はリーク電流の増大によりロードトランジスタの駆動力が劣化するという課題があった。一方、本実施形態の構成であれば、コンタクトプラグ21bがp型エクステンション領域15bの一部分に直接接して形成される虞が極めて低いので、ソースコンタクト抵抗の上昇又はリーク電流の増大を抑制することができる。
【0059】
本実施形態では、サイドウォール幅を小さくしたトランジスタとしてSRAMメモリセルのロードトランジスタを用いて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、半導体集積回路を構成する全てのトランジスタのうち、全てのp型MISトランジスタのサイドウォール幅をn型MISトランジスタのサイドウォール幅よりも小さくしても良く、あるいは、全てのp型MISトランジスタのうち特定のp型MISトランジスタ、例えばSRAMメモリセルのロードトランジスタのみのサイドウォール幅を小さくしても良い。
【0060】
また、p型MISトランジスタのサイドウォール幅をn型MISトランジスタのサイドウォール幅よりも小さくする構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、周辺回路部を構成するn型MISトランジスタ及びp型MISトランジスタのサイドウォール幅を何れも幅d1とした場合、SRAMメモリセルを構成するn型MISトランジスタ及びp型MISトランジスタのサイドウォール幅を何れも幅d1よりも小さい幅d2にしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、n型MISトランジスタのホットキャリア耐性の向上及びp型MISトランジスタの駆動力の向上を図る半導体装置並びにその製造方法に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、ゲート長さ方向における要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【図4】(a)は本発明の第3の実施形態におけるSRAMメモリセルのレイアウトを示す平面図であり、(b)は(a)のC−C箇所においてコンタクトプラグの位置ずれが生じていない場合を示す断面図であり、(c)は(a)のC−C箇所においてコンタクトプラグの位置ずれが生じている場合を示す断面図である。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、従来の半導体装置を示す平面図及び断面図である。
【符号の説明】
【0063】
10 半導体基板
10a 第1の活性領域
10b 第2の活性領域
11 素子分離領域
12a p型ウェル領域
12b n型ウェル領域
13a 第1のゲート絶縁膜
13b 第2のゲート絶縁膜
14a 第1のゲート電極
14b 第2のゲート電極
15a n型エクステンション領域
15b p型エクステンション領域
16 絶縁膜
16a 第1のサイドウォール
16b 第2のサイドウォール
17 レジスト
18a n型ソースドレイン領域
18b p型ソースドレイン領域
19a 金属シリサイド膜
19b 金属シリサイド膜
20 層間絶縁膜
21a コンタクトプラグ
21b コンタクトプラグ
21bS シェアードコンタクトプラグ
22 p型SiGe層
LT1 ロードトランジスタ
DT2 ドライブトランジスタ
LT2 ロードトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
n型MISトランジスタとp型MISトランジスタとを備えた半導体装置であって、
前記n型MISトランジスタは、
半導体基板における第1の活性領域上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
前記第1のゲート電極の側面上に形成された第1のサイドウォールとを備え、
前記p型MISトランジスタは、
前記半導体基板における第2の活性領域上に形成された第2のゲート絶縁膜と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、
前記第2のゲート電極の側面上に形成された第2のサイドウォールとを備え、
前記第2のサイドウォールは、前記第1のサイドウォールに比べてサイドウォール幅が小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1の活性領域における前記第1のゲート電極の側方下の領域に形成されたn型エクステンション領域と、
前記第1の活性領域における前記第1のサイドウォールの外側方下の領域に形成されたn型ソースドレイン領域と、
前記第2の活性領域における前記第2のゲート電極の側方下の領域に形成されたp型エクステンション領域と、
前記第2の活性領域における前記第2のサイドウォールの外側方下の領域に形成されたp型ソースドレイン領域とをさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1又2に記載の半導体装置において、
前記第2の活性領域における前記p型ソースドレイン領域の上部に設けられたリセス部内に埋め込まれたp型SiGe層をさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記n型MISトランジスタは、SRAMメモリセルにおけるドライブトランジスタであり、
前記p型MISトランジスタは、前記SRAMメモリセルにおけるロードトランジスタであることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を有するn型MISトランジスタと、第2のゲート絶縁膜上に第2のゲート電極を有するp型MISトランジスタとを備えた半導体装置の製造方法であって、
半導体基板に、素子分離領域によって囲まれた第1の活性領域及び第2の活性領域を形成する工程(a)と、
前記第1の活性領域上に前記第1のゲート絶縁膜及び前記第1のゲート電極を形成する共に、前記第2の活性領域上に前記第2のゲート絶縁膜及び第2のゲート電極を形成する工程(b)と、
前記第1のゲート電極の側面上に第1のサイドウォールを形成すると共に、前記第2のゲート電極の側面上に前記第1のサイドウォールと同じサイドウォール幅を有する第2のサイドウォールを形成する工程(c)と、
前記工程(c)の後に、前記第2のサイドウォールをエッチングすることにより、前記第2のサイドウォールのサイドウォール幅を前記第1のサイドウォールのサイドウォール幅に比べて小さくする工程(d)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(b)の後で前記工程(c)の前に、前記第1の活性領域における前記第1のゲート電極の側方下の領域にn型エクステンション領域を形成する一方、前記第2の活性領域における前記第2のゲート電極の側方下の領域にp型エクステンション領域を形成する工程(e)を備え、
前記工程(d)の後に、前記第1の活性領域における前記第1のサイドウォールの外側方下の領域にn型ソースドレイン領域を形成する一方、前記第2の活性領域における前記第2のサイドウォールの外側方下の領域にp型ソースドレイン領域を形成する工程(f)をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−232215(P2010−232215A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75133(P2009−75133)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】