説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】工程数の増加を回避し得る半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、所定領域から離間するようにチャネルドープ層22dを形成する工程と、半導体基板10上にゲート絶縁膜24を介してゲート電極26dを形成する工程と、ゲート電極の一方の側の半導体基板内に低濃度ソース領域28gを形成し、ゲート電極の他方の側の半導体基板の所定領域に低濃度ドレイン領域28hを形成する工程とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、携帯電話や無線通信等の端末機器等の更なる集積化・小型化・低コスト化が求められている。
【0003】
これに伴い、コア部や入出力回路や電力増幅(パワーアンプ)回路等を同一の半導体基板上に搭載した半導体装置が注目されている。
【0004】
コア部や入出力回路部のトランジスタは、一般のCMOSプロセスで形成し得る。
【0005】
一方、電力増幅回路の最終段等に用いられるトランジスタには、ゲートバイアス電圧の3倍程度の電圧が加わることもあり得る。このため、電力増幅回路の最終段等に用いられるトランジスタにおいては、十分な耐圧を確保することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−310717号公報
【特許文献2】特開2002−270825号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0212838号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、耐圧の著しく異なるトランジスタを同一基板上に搭載しようとした場合には、工程数の増加を招いてしまう。
【0008】
本発明の目的は、工程数の増加を回避し得る半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の一観点によれば、半導体基板内に第1導電型のチャネルドープ層を形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記チャネルドープ層を形成する工程と、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に低濃度ソース領域を形成し、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記低濃度ドレイン領域を形成する工程と、前記ゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成する工程と、前記ゲート電極、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い高濃度ソース領域を、前記ゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い高濃度ドレイン領域を、前記ゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0010】
実施形態の他の観点によれば、半導体基板内に第1の導電型の第1のウェルを形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のウェルを形成する工程と、前記半導体基板内に第1導電型のチャネルドープ層を形成する工程と、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に低濃度ソース領域を形成し、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記低濃度ドレイン領域を形成する工程と、前記ゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成する工程と、前記ゲート電極、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い高濃度ソース領域を、前記ゲート電極の前記一方の側の側壁から第1の距離で離間するように形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い高濃度ドレイン領域を、前記ゲート電極の前記他方の側の側壁から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0011】
実施形態の更に他の観点によれば、半導体基板の第1の領域内に第1のトランジスタを形成し、前記半導体基板の前記第1の領域と異なる第2の領域内に前記第1のトランジスタより耐圧の低い第2のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法であって、前記第1の領域内に第1導電型の第1のチャネルドープ層を形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のチャネルドープ層を形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のチャネルドープ層を形成する工程と、前記第1のトランジスタの第1のゲート電極及び前記第2のトランジスタの第2のゲート電極を、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してそれぞれ形成する工程と、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第1のトランジスタの第1の低濃度ソース領域を形成し、前記第1のゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記第1のトランジスタの前記第1の低濃度ドレイン領域を前記所定領域から離間するように形成し、前記第2のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、前記第1のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第3のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の側壁部分に第4のスペーサを形成する工程と、前記第1のゲート電極、前記第2のゲート電極、前記第1のスペーサ、前記第2のスペーサ、前記第3のスペーサ及び前記第4のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ソース領域を、前記第1のゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ドレイン領域を、前記第1のゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ドレイン領域を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0012】
実施形態の更に他の観点によれば、半導体基板の第1の領域内に第1のトランジスタを形成し、前記半導体基板の前記第1の領域と異なる第2の領域内に前記第1のトランジスタより耐圧の低い第2のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法であって、前記第1の領域内に第1導電型の第1のウェルを形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のウェルを形成する工程であって、前記第1のトランジスタの低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のウェルを形成する工程と、前記第1の領域内に第1導電型の第1のチャネルドープ層を形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のチャネルドープ層を形成する工程と、前記第1のトランジスタの第1のゲート電極及び前記第2のトランジスタの第2のゲート電極を、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してそれぞれ形成する工程と、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第1のトランジスタの第1の低濃度ソース領域を形成し、前記第1のゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記第1のトランジスタの前記第1の低濃度ドレイン領域を形成し、前記第2のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、前記第1のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第3のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の側壁部分に第4のスペーサを形成する工程と、前記第1のゲート電極、前記第2のゲート電極、前記第1のスペーサ、前記第2のスペーサ、前記第3のスペーサ及び前記第4のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ソース領域を、前記第1のゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ドレイン領域を、前記第1のゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ドレイン領域を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0013】
実施形態の更に他の観点によれば、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ソース領域と、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ドレイン領域と、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ソース領域と、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ドレイン領域であって、前記ゲート電極と前記高濃度ドレイン領域との間の距離が、前記ゲート電極と前記高濃度ソース領域との間の距離より大きい前記高濃度ドレイン領域と、前記低濃度ソース領域と前記低濃度ドレイン領域との間のチャネル領域のうちの少なくとも低濃度ソース領域側の領域に形成された第2導電型のチャネルドープ層であって、前記チャネルドープ層のうちの前記低濃度ドレイン領域側の部分に、前記低濃度ドレイン領域に向かって第2導電型のドーパント不純物の濃度が低くなる濃度勾配が存在している前記チャネルドープ層とを有することを特徴とする半導体装置が提供される。
【0014】
実施形態の更に他の観点によれば、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ソース領域と、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ドレイン領域と、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ソース領域と、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ドレイン領域であって、前記ゲート電極と前記高濃度ドレイン領域との間の距離が、前記ゲート電極と前記高濃度ソース領域との間の距離より大きい前記高濃度ドレイン領域と、前記低濃度ソース領域と前記低濃度ドレイン領域との間の前記半導体基板内に形成された第2導電型のチャネルドープ層と、前記低濃度ドレイン領域が形成される領域を除く領域に、前記低濃度ドレイン領域から離間するように形成された第2導電型の第1のウェルとを有することを特徴とする半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0015】
開示の半導体装置及びその製造方法によれば、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間するようにチャネルドープ層を形成するため、ドレイン側の不純物プロファイルを緩やかにすることができる。しかも、低濃度ドレイン領域を低濃度ソース領域と別個の工程で形成することを要しない。このため、製造工程の増加を回避しつつ、耐圧の高いトランジスタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【図2】高耐圧トランジスタ形成領域を示す平面図及び断面図である。
【図3】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図4】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図5】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
【図6】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。
【図7】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。
【図8】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その6)である。
【図9】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その7)である。
【図10】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その8)である。
【図11】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その9)である。
【図12】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その10)である。
【図13】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その11)である。
【図14】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その12)である。
【図15】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その13)である。
【図16】第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その14)である。
【図17】トランジスタの耐圧を示すグラフである。
【図18】比較例2によるトランジスタを示す断面図である。
【図19】トランジスタの耐圧の比較結果を示すグラフである。
【図20】第1実施形態の変形例(その1)による半導体装置を示す平面図及び断面図である。
【図21】第1実施形態の変形例(その2)による半導体装置を示す平面図及び断面図である。
【図22】第1実施形態の変形例(その3)による半導体装置を示す断面図である。
【図23】第1実施形態の変形例(その4)による半導体装置を示す断面図である。
【図24】第1実施形態の変形例(その5)による半導体装置を示す断面図である。
【図25】第1実施形態の変形例(その6)による半導体装置を示す断面図である。
【図26】第1実施形態の変形例(その7)による半導体装置を示す断面図である。
【図27】第1実施形態の変形例(その8)による半導体装置を示す断面図である。
【図28】第1実施形態の変形例(その9)による半導体装置を示す断面図である。
【図29】第1実施形態の変形例(その10)による半導体装置を示す断面図である。
【図30】第1実施形態の変形例(その11)による半導体装置を示す断面図である。
【図31】第1実施形態の変形例(その12)による半導体装置を示す断面図である。
【図32】第1実施形態の変形例(その13)による半導体装置を示す断面図である。
【図33】第1実施形態の変形例(その14)による半導体装置を示す断面図である。
【図34】第1実施形態の変形例(その15)による半導体装置を示す断面図である。
【図35】第1実施形態の変形例(その16)による半導体装置を示す断面図である。
【図36】第2実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【図37】第2実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図38】第2実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図39】第2実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
【図40】高耐圧トランジスタのオン抵抗及び耐圧を示すグラフである。
【図41】第3実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【図42】第3実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図43】第3実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図44】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図45】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図46】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
【図47】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。
【図48】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。
【図49】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その6)である。
【図50】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その7)である。
【図51】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その8)である。
【図52】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その9)である。
【図53】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その10)である。
【図54】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その11)である。
【図55】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その12)である。
【図56】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その13)である。
【図57】参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その14)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
参考例による半導体装置の製造方法について図44乃至図57を用いて説明する。図44乃至図57は、参考例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。図44乃至図57の(a)の紙面左側は、コア部のトランジスタが形成される領域(コアトランジスタ形成領域)202を示している。図44乃至図57の(a)の紙面右側は、入出力回路のトランジスタが形成される領域(入出力トランジスタ形成領域)204を示している。図44乃至図57の(b)は、電力増幅回路が形成される領域(電力増幅回路形成領域)206を示している。図44乃至図57の(b)の紙面左側は、電力増幅回路の前段のトランジスタ(前段トランジスタ)が形成される領域(前段トランジスタ形成領域)206Aを示しており、図44乃至図57の(b)の紙面右側は、電力増幅回路の最終段等に用いられる高耐圧トランジスタが形成される領域(高耐圧トランジスタ形成領域)206Bを示している。
【0018】
まず、図44に示すように、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法により、素子領域を確定する素子分離領域212を形成する。
【0019】
次に、図45に示すように、開口部262が形成されたフォトレジスト膜260をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にP型のドーパント不純物を導入することにより、P型ウェル214a〜214dを形成する。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜260を剥離する。
【0020】
次に、図46に示すように、開口部266が形成されたフォトレジスト膜264をマスクとし、イオン注入法により、半導体装置210内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の拡散層216を形成する。こうして、P型ウェル214a〜214dの側部を囲むようにN型の拡散層216が形成される。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜264を剥離する。
【0021】
次に、図47に示すように、開口部270が形成されたフォトレジスト膜268をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にP型のドーパント不純物を導入することにより、チャネルドープ層222b〜222dを形成する。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜268を剥離する。
【0022】
次に、図48に示すように、開口部274が形成されたフォトレジスト膜272をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にP型のドーパント不純物を導入することにより、チャネルドープ層222aを形成する。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜272を剥離する。
【0023】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜273を形成する。
【0024】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜273をパターニングする。これにより、高耐圧トランジスタ240dの低濃度ドレイン領域229を形成するための開口部275がフォトレジスト膜273に形成される(図49参照)。
【0025】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜273をマスクとして、半導体装置210内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の低濃度ドレイン領域229を形成する。低濃度ドレイン領域229を形成する際には、低濃度ドレイン領域229の端部と高濃度ドレイン領域232h(図55参照)の端部との距離が十分に大きく確保されるように、低濃度ドレイン領域229を形成する。低濃度ドレイン領域229の端部と高濃度ドレイン領域232hの端部との距離を十分に大きく設定するのは、高耐圧トランジスタ240のドレイン側における不純物プロファイルを緩やかにし、高電圧が印加される際における電界の集中を緩和し、ひいては耐圧を向上させるためである。
【0026】
次に、図50に示すように、開口部278が形成されたフォトレジスト膜276をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の埋め込み拡散層218を形成する。N型の埋め込み拡散層218とN型の拡散層216とは、互いに接続される。N型の拡散層216とN型の埋め込み拡散層218とにより、N型ウェル220が形成される。高耐圧トランジスタ形成領域206Bにおいては、N型の埋め込み拡散層218の低濃度ドレイン領域229側の縁部が、低濃度ドレイン領域229の縁部から十分に離間するように、N型の埋め込み拡散層218が形成される。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜276を剥離する。低濃度ドレイン領域229と埋め込み拡散層218とを十分に離間するのは、低濃度ドレイン領域229と埋め込み拡散層218とが電気的に接続されるのを防止するためである。
【0027】
次に、半導体基板210内に導入されたドーパント不純物を活性化するためのアニールを行う。
【0028】
次に、熱酸化法により、半導体基板210の表面にゲート絶縁膜224を形成する。
【0029】
次に、CVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相堆積)法により、ポリシリコン膜を形成する。
【0030】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、ポリシリコン膜をパターニングすることにより、ポリシリコンのゲート電極26a〜26dを形成する(図51参照)。
【0031】
次に、図52に示すように、開口部282が形成されたフォトレジスト膜280をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にドーパント不純物を導入することにより、N型の低濃度拡散層228c〜228gを形成する。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜280を剥離する。
【0032】
次に、図53に示すように、開口部286が形成されたフォトレジスト膜284をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にドーパント不純物を導入することにより、N型の低濃度拡散層228a、228bを形成する。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜284を剥離する。
【0033】
次に、全面に、CVD法により、絶縁膜を形成する。
【0034】
次に、図54に示すように、スペーサ30eの形状にパターニングされたフォトレジスト膜288をマスクとして、絶縁膜をエッチングする。これにより、ゲート電極226a〜226cの側壁部分に、サイドウォール絶縁膜230a〜230cが形成される。また、ゲート電極226dの低濃度ソース領域228g側の側壁部分に、サイドウォール絶縁膜230dが形成される。ゲート電極226dの低濃度ドレイン領域229側の側壁を含む部分には、スペーサ230eが形成される。
【0035】
次に、図55に示すように、開口部292が形成されたフォトレジスト膜290をマスクとし、イオン注入法により、ドーパント不純物を導入することにより、N型の高濃度拡散層232a〜232h及びN型のコンタクト領域244を形成する。低濃度拡散層228a〜228g、229と高濃度拡散層232a〜232hとにより、エクステンションソース/ドレイン構造又はLDD構造のソース/ドレイン拡散層234a〜234hが形成される。なお、N型のコンタクト層244は、後工程において行われる熱処理等により、N型ウェル220と電気的に接続される。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜290を剥離する。
【0036】
次に、図56に示すように、開口部296が形成されたフォトレジスト膜294をマスクとし、イオン注入法により、半導体基板210内にドーパント不純物を導入することにより、P型のコンタクト領域242a〜242dを形成する。この後、アッシングにより、フォトレジスト膜294を剥離する。
【0037】
次に、ソース/ドレイン拡散層234a〜234h上、ゲート電極226a〜226d上及びコンタクト領域242a〜242d、244上に、シリサイド膜238を形成する。
【0038】
こうして、ゲート電極226aとソース/ドレイン拡散層234a、234bとを有するトランジスタ240aが、コアトランジスタ形成領域202内に形成される。また、ゲート電極226bとソース/ドレイン拡散層234c、234dとを有するトランジスタが、入出力トランジスタ形成領域204内に形成される。また、ゲート電極234cとソース/ドレイン拡散層234e、234fとを有するトランジスタ240cが、前段トランジスタ形成領域206A内に形成される。また、ゲート電極234dとソース/ドレイン拡散層234g、234hとを有する高耐圧トランジスタ240dが、高耐圧トランジスタ形成領域206B内に形成される(図57参照)。
【0039】
このように、参考例による半導体装置の製造方法では、高耐圧トランジスタ240dの低濃度ドレイン領域229が、低濃度ドレイン領域228a〜228gと別個の工程で形成される(図49参照)。低濃度ドレイン領域229と低濃度ドレイン領域228a〜228gとを別個の工程で形成するのは、高濃度ドレイン領域232hの端部と低濃度ドレイン領域229の端部との間の距離を十分に確保し、不純物プロファイルを十分に緩やかにするためである。これにより、高電圧が印加された際にドレイン側に加わる電界が緩和され、耐圧の高いトランジスタ240dを得ることが可能となる。
【0040】
しかしながら、参考例による半導体装置の製造方法では、低濃度ドレイン領域229を形成するための工程が、低濃度ドレイン領域228a〜228gを形成するための工程と別個に行われるため、製造工程の増加を招いてしまう。製造工程の増加は、半導体装置の低コスト化における阻害要因となる。
【0041】
[第1実施形態]
第1実施形態による半導体装置及びその製造方法を図1乃至図19を用いて説明する。
【0042】
(半導体装置)
まず、本実施形態による半導体装置について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態による半導体装置を示す断面図である。図1(a)の紙面左側は、コア部のトランジスタが形成される領域(コアトランジスタ形成領域)2を示しており、図1(a)の紙面右側は、入出力回路のトランジスタが形成される領域(入出力トランジスタ形成領域)4を示している。図1(b)は、電力増幅回路が形成される領域(電力増幅回路形成領域)6を示している。図1(b)の紙面左側は、電力増幅回路の前段のトランジスタ(前段トランジスタ)が形成される領域(前段トランジスタ形成領域)6Aを示しており、図1(b)の紙面右側は、電力増幅回路の最終段等に用いられる高耐圧トランジスタが形成される領域(高耐圧トランジスタ形成領域)6Bを示している。図2は、高耐圧トランジスタ形成領域を示す平面図及び断面図である。図2(a)平面図であり、図2(b)は断面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A′線断面に対応している。
【0043】
図1に示すように、半導体基板10には、素子領域を確定する素子分離領域12が形成されている。半導体基板10としては、例えばP型のシリコン基板が用いられている。
【0044】
まず、コア部のトランジスタが形成されるコアトランジスタ形成領域2について説明する。
【0045】
コア部のトランジスタ40aに印加される電圧は比較的低い。従って、コア部のトランジスタ40aとしては、高耐圧トランジスタ40dより耐圧の低いトランジスタが用いられている。
【0046】
コアトランジスタ形成領域2における半導体基板内10には、P型ウェル14aが形成されている。また、コアトランジスタ形成領域2における半導体基板10内には、P型ウェル14aの側部を囲むようにN型の拡散層16が形成されている。また、コアトランジスタ形成領域2における半導体基板10内には、P型ウェル14aより深い領域にN型の埋め込み拡散層18が形成されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とは互いに接続されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とにより、N型ウェル20が形成されている。P型ウェル14aは、N型ウェル20により囲まれている。P型ウェル14aは、N型ウェル20により半導体基板10から電気的に分離されている。このような構造は、トリプルウェル構造と称されている。コアトランジスタ形成領域2がこのようなトリプルウェル構造になっているため、高耐圧トランジスタ40dにおいて発生するノイズがコア部に悪影響を及ぼすのを防止し得る。
【0047】
コアトランジスタ形成領域2における半導体基板10内には、チャネルドープ層22aが形成されている。コアトランジスタ形成領域2においては、素子分離領域12により確定された素子領域の全体にドーパント不純物を導入することによりチャネルドープ層22aが形成されている。
【0048】
コアトランジスタ形成領域2における半導体基板10上には、ゲート絶縁膜24を介してゲート電極26aが形成されている。
【0049】
ゲート電極26aの両側の半導体基板10内には、N型の低濃度拡散層(エクステンション領域)28a、28bが形成されている。
【0050】
ゲート電極26aの側壁部分には、サイドウォール絶縁膜(サイドウォールスペーサ)30aが形成されている。
【0051】
サイドウォール絶縁膜30aが形成されたゲート電極26aの両側の半導体基板10内には、N型の高濃度拡散層32a、32bが形成されている。N型の低濃度拡散層28a、28bとN型の高濃度拡散層32a、32bとにより、エクステンションソース/ドレイン構造又はLDD(Lightly Doped Drain)構造のソース/ドレイン拡散層34a、34bが形成されている。
【0052】
こうして、ゲート電極26aとソース/ドレイン拡散層34a、34bとを有するトランジスタ40aが形成されている。
【0053】
コアトランジスタ形成領域2には、P型ウェル14aに電気的に接続されたP型のコンタクト領域(ウェルタップ領域)42aが形成されている。P型のコンタクト領域42aは、P型ウェル14aに所定のバイアス電圧を印加するためのものである。
【0054】
ソース/ドレイン領域34a、34b上、ゲート電極26a上及びコンタクト領域42a上には、シリサイド膜38が形成されている。ソース/ドレイン領域34、34b上のシリサイド膜38は、ソース/ドレイン電極として機能する。
【0055】
なお、図1に示すトランジスタ40aはNMOSトランジスタであるが、コアトランジスタ形成領域2には、図示しないPMOSトランジスタも形成されている。
【0056】
次に、入出力トランジスタが形成される入出力トランジスタ形成領域4について説明する。
【0057】
入出力回路に印加される電圧は比較的低い。このため、入出力回路のトランジスタ40bとしては、高耐圧トランジスタ40dより耐圧の低いトランジスタが用いられている。
【0058】
入出力トランジスタ形成領域4における半導体基板10内には、P型ウェル14bが形成されている。また、入出力トランジスタ形成領域4における半導体基板10内には、P型ウェル14bの側部を囲むようにN型の拡散層16が形成されている。また、入出力トランジスタ形成領域4における半導体基板10内には、P型ウェル14bより深い領域にN型の埋め込み拡散層18が形成されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とは互いに接続されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とにより、N型ウェル20が形成されている。P型ウェル14bは、N型ウェル20により囲まれている。P型ウェル14bは、N型ウェル20により半導体基板10から電気的に分離されている。入出力トランジスタ形成領域4がこのようなトリプルウェル構造になっているため、高耐圧トランジスタ40dにおいて発生するノイズが入出力回路に悪影響を及ぼすのを防止し得る。
【0059】
入出力トランジスタ形成領域4における半導体基板10内には、チャネルドープ層22bが形成されている。入出力トランジスタ形成領域4においては、素子分離領域12により確定された素子領域の全体にドーパント不純物を導入することによりチャネルドープ層22bが形成されている。
【0060】
入出力トランジスタ形成領域4における半導体基板10上には、ゲート絶縁膜24を介してゲート電極26bが形成されている。
【0061】
ゲート電極26bの両側の半導体基板10内には、N型の低濃度拡散層28c、28dが形成されている。
【0062】
ゲート電極26bの側壁部分には、サイドウォール絶縁膜30bが形成されている。
【0063】
サイドウォール絶縁膜30bが形成されたゲート電極26bの両側の半導体基板10内には、N型の高濃度拡散層32c、32dが形成されている。N型の低濃度拡散層28c、28dとN型の高濃度拡散層32c、32dとにより、エクステンションソース/ドレイン構造又はLDD構造のソース/ドレイン拡散層34c、34dが形成されている。
【0064】
こうして、ゲート電極26bとソース/ドレイン拡散層34c、34dとを有するトランジスタ40bが形成されている。
【0065】
また、入出力トランジスタ形成領域4には、P型ウェル14bに電気的に接続されたP型のコンタクト領域42bが形成されている。P型のコンタクト領域42bは、P型ウェル14bに所定のバイアス電圧を印加するためのものである。
【0066】
ソース/ドレイン領域34c、34d上、ゲート電極26b上及びコンタクト領域42b上には、シリサイド膜38が形成されている。ソース/ドレイン領域34c、34d上のシリサイド膜38は、ソース/ドレイン電極として機能する。
【0067】
なお、図1に示す入出力トランジスタ40bはNMOSトランジスタであるが、入力トランジスタ形成領域4には、図示しないPMOSトランジスタも形成されている。
【0068】
次に、電力増幅回路の前段のトランジスタが形成される前段トランジスタ形成領域6Aについて説明する。
【0069】
一般に、電力増幅回路の前段のトランジスタ40cには、電力増幅回路の最終段のような高電圧は印加されない。従って、電力増幅回路の前段のトランジスタ40cとしては、高耐圧トランジスタ40dより耐圧の低いトランジスタを用いることが可能である。ここでは、入出力トランジスタ40cと同様のトランジスタ40dが、電力増幅回路の前段のトランジスタ40dとして形成されている。
【0070】
前段トランジスタ形成領域6Aにおける半導体基板10内には、P型ウェル14cが形成されている。また、前段トランジスタ形成領域6Aにおける半導体基板10内には、P型ウェル14cの側部を囲むようにN型の拡散層16が形成されている。また、前段トランジスタ形成領域6Aにおける半導体基板10内には、P型ウェル14cより深い領域にN型の埋め込み拡散層18が形成されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とは互いに接続されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とにより、N型ウェル20が形成されている。P型ウェル14cは、N型ウェル20により囲まれている。P型ウェル14cは、N型ウェル20により半導体基板10から電気的に分離されている。前段トランジスタ形成領域6Aがこのようなトリプルウェル構造になっているため、電力増幅回路の最終段の高速トランジスタ40dにおいて発生するノイズが、電力増幅回路の前段に悪影響を及ぼすのを防止し得る。
【0071】
前段トランジスタ形成領域6Aにおける半導体基板10内には、チャネルドープ層22cが形成されている。前段トランジスタ形成領域6Aにおいては、素子分離領域12により確定された素子領域の全体にドーパント不純物を導入することによりチャネルドープ層22cが形成されている。
【0072】
前段トランジスタ形成領域6Aにおける半導体基板10上には、ゲート絶縁膜24を介してゲート電極26cが形成されている。
【0073】
ゲート電極26cの両側の半導体基板10内には、N型の低濃度拡散層28e、28fが形成されている。
【0074】
ゲート電極26cの側壁部分には、サイドウォール絶縁膜30cが形成されている。
【0075】
サイドウォール絶縁膜30cが形成されたゲート電極26cの両側の半導体基板10内には、N型の高濃度拡散層32e、32fが形成されている。N型の低濃度拡散層28e、28fとN型の高濃度拡散層32e、32fとにより、エクステンションソース/ドレイン構造又はLDD構造のソース/ドレイン拡散層34e、34fが形成されている。
【0076】
こうして、ゲート電極26cとソース/ドレイン拡散層34e、34fとを有するトランジスタ40cが形成されている。
【0077】
互いに隣接する2つのトランジスタ40cのドレイン拡散層34fは、共通のドレイン拡散層34fにより形成されている。
【0078】
また、前段トランジスタ形成領域6Aには、P型ウェル14cに電気的に接続されたP型のコンタクト領域42cが形成されている。P型のコンタクト領域42cは、P型ウェル14cに所定のバイアス電圧を印加するためのものである。
【0079】
ソース/ドレイン領域34e、34f上、ゲート電極26c上及びコンタクト領域42c上には、シリサイド膜38が形成されている。ソース/ドレイン領域34c上のシリサイド膜38は、ソース/ドレイン電極として機能する。
【0080】
なお、図1に示すトランジスタ40cはNMOSトランジスタであるが、前段トランジスタ形成領域6には、図示しないPMOSトランジスタも形成されている。
【0081】
次に、高耐圧トランジスタ形成領域6Bについて説明する。
【0082】
電力増幅回路の最終段のトランジスタのドレインに加わる電圧は、ゲートバイアス電圧の3倍程度となる場合があり、例えば10V程度の高電圧が加わる場合がある。このため、電力増幅回路の最終段には、高耐圧トランジスタ40dを用いることが好ましい。
【0083】
高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおける半導体基板10内には、P型ウェル14dが形成されている。P型ウェル14dは、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域を除く領域に、低濃度ドレイン領域28hから離間するように形成されている。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間した領域に、P型ウェル14dを形成するためのドーパント不純物が導入されている。換言すれば、設計データ上やレチクル上において、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域とP型ウェル14dが形成される領域とが、互いに離間している。低濃度ドレイン領域28hが形成される領域とP型ウェル14dとの間の距離Lは、例えば180nm程度とする。
【0084】
低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するようにP型ウェル14dを形成するのは、低濃度ドレイン領域28hとP型ウェル14dとの間において緩やかな不純物プロファイルを得るためである。これにより、トランジスタ40dのドレインに高電圧が印加された場合であっても、トランジスタ40dのドレイン側における電界の集中を十分に緩和することができ、十分な耐圧を得ることができる。
【0085】
なお、P型ウェル14dや低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物の導入が完了した後には、ドーパント不純物を活性化するための熱処理が行われている。この熱処理により、P型ウェル14dを形成するために導入したP型のドーパント不純物が拡散することとなる。また、低濃度ドレイン領域28hを形成するために導入したN型のドーパント不純物も拡散することとなる。P型ウェル14dのうちの低濃度ドレイン領域28h側の部分には、P型ウェル14dから低濃度ドレイン領域28hに向かってP型のドーパント不純物の濃度が低くなる濃度勾配が存在している。また、低濃度ドレイン領域28hのうちのチャネルドープ層22d側の部分には、低濃度ドレイン領域28hからP型ウェル14dに向かってN型のドーパント不純物の濃度が低くなるような濃度勾配が存在している。このようなドーパント不純物の拡散により、P型ウェル14dと低濃度ドレイン領域28hとが離間していない状態になることもあり得る。しかし、このような熱処理によりドーパント不純物が拡散していても、低濃度ドレイン領域28hとP型ウェル14dとの間において緩やかな不純物プロファイルが得られていることにはかわりがない。ドーパント不純物の拡散により、P型ウェル14dと低濃度ドレイン領域28hとが離間しない状態になっていても、低濃度ドレイン領域28hとP型ウェル14dとの間において電界の集中が十分に緩和され、十分な耐圧が得られる。従って、P型ウェル14dと低濃度ドレイン領域28hとが互いに離間しておらず、低濃度ドレイン領域28hからP型ウェル14dに向かってN型のドーパント不純物の濃度が低くなるような濃度勾配が存在していてもよい。
【0086】
高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおける半導体基板10内には、P型ウェル14dの側部を囲むようにN型の拡散層16が形成されている。なお、P型ウェル14dのうちのドレイン拡散層34h側の部分には、N型の拡散層16は形成されていない。また、高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおける半導体基板10内には、P型ウェル14dより深い領域にN型の埋め込み拡散層18が形成されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とは互いに接続されている。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とにより、N型ウェル20が形成されている。
【0087】
高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおいては、N型の埋め込み拡散層18のドレイン拡散層34h側の縁部は、P型ウェル14のドレイン拡散層34h側の縁部から離間している。N型の埋め込み拡散層18のドレイン拡散層34h側の縁部と、P型ウェル14のドレイン拡散層34h側の縁部との間の距離L(図2参照)は、例えば1μm程度とする。埋め込み拡散層18のドレイン側縁部とP型ウェル14のドレイン側縁部との距離Lをこのように十分に大きく設定するのは、ドーパント不純物の熱拡散により埋め込み拡散層18とドレイン拡散層34hとが電気的に接続されてしまうのを防止するためである。低濃度ドレイン領域28hが形成される領域とN型の埋め込み拡散層18との間の距離(L+L)は、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域とP型ウェル14dとの間の距離Lより大きくなっている。
【0088】
高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおける半導体基板10内には、チャネルドープ層22dが形成されている。高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおいては、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域を除く領域に、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するようにチャネルドープ層22dが形成されている。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間した領域に、チャネルドープ層22dを形成するためのドーパント不純物が導入されている。換言すれば、設計データ上やレチクル上において、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域とチャネルドープ層22dが形成される領域とが、互いに離間している。低濃度ドレイン28hが形成される領域とチャネルドープ層22dとの間の距離Lは、例えば200nm程度とする。
【0089】
低濃度ドレイン領域28hから離間するようにチャネルドープ層22dを形成するのは、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとの間において緩やかな不純物プロファイルを得るためである。これにより、トランジスタ40dのドレインに高電圧が印加された場合であっても、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとの間において電界の集中を十分に緩和することができ、十分な耐圧を得ることができる。
【0090】
なお、チャネルドープ層22dや低濃度ドレイン領域28hを形成した後には、ドーパント不純物を活性化するための熱処理が行われている。この熱処理により、チャネルドープ層22dを形成するために導入されたP型のドーパント不純物は拡散することとなる。また、低濃度ドレイン領域28hを形成するために導入したN型のドーパント不純物も拡散することとなる。チャネルドープ層22dのうちの低濃度ドレイン領域28h側の部分には、チャネルドープ層22dから低濃度ドレイン領域28hに向かってP型のドーパント不純物の濃度が低くなるような濃度勾配が存在している。また、低濃度ドレイン領域28hのうちのチャネルドープ層22d側の部分には、低濃度ドレイン領域28hからチャネルドープ層22dに向かってN型のドーパント不純物の濃度が低くなるような濃度勾配が存在している。このようなドーパント不純物の拡散により、チャネルドープ層22dと低濃度ドレイン領域28hとが離間していない状態になることもあり得る。しかし、このような熱処理によりドーパント不純物が拡散していても、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとの間において緩やかな不純物プロファイルが得られていることにはかわりがない。従って、トランジスタ40dのドレインに高電圧が印加された場合であっても、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとの間において電界の集中を十分に緩和することができ、十分な耐圧を得ることができる。従って、チャネルドープ層22dと低濃度ドレイン領域28hとが互いに離間おらず、チャネルドープ層22dから低濃度ドレイン領域28hに向かってN型のドーパント不純物の濃度が低くなるような濃度勾配が存在していてもよい。
【0091】
前段トランジスタ形成領域6Bにおける半導体基板10上には、ゲート絶縁膜24を介してゲート電極26dが形成されている。
【0092】
ゲート電極26dの両側の半導体基板10内には、N型の低濃度拡散層(エクステンション領域)28g、28hが形成されている。
【0093】
ゲート電極26dのソース拡散層34g側の側壁部分には、サイドウォール絶縁膜(スペーサ)30dが形成されている。一方、ゲート電極26dのドレイン拡散層34h側の側壁を含む部分には、スペーサ30eが形成されている。スペーサ30eは、ゲート電極26dの側壁部分を覆うのみならず、低濃度ドレイン領域28hの一部をも覆うように形成されている。スペーサ30eは、高濃度ドレイン領域32hを形成する際には、ドーパント不純物の注入を防止するマスク(注入ブロック)として機能する。また、スペーサ30eは、シリサイド膜38を形成する際には、シリサイド化を防止するマスク(シリサイドブロック)として機能する。
【0094】
サイドウォール絶縁膜30c及びスペーサ30eが形成されたゲート電極26dの両側の半導体基板10内には、N型の高濃度拡散層32g、32hが形成されている。ゲート電極26dとN型の高濃度ドレイン領域32hとの間の距離L(図2(b)参照)は、例えば180nm程度とする。N型の低濃度拡散層28g、28hとN型の高濃度拡散層32g、32hとにより、エクステンションソース/ドレイン構造又はLDD構造のソース/ドレイン拡散層34g、34hが形成されている。本実施形態では、ゲート電極26dと高濃度ドレイン領域32hとの間の距離Lが、ゲート電極26dと高濃度ソース領域32gとの間の距離より長く設定されている。ゲート電極26dと高濃度ドレイン領域32hとの間の距離Lを比較的長く設定しているのは、ドレイン側における不純物プロファイルを十分に緩やかし、十分な耐圧を確保するためである。
【0095】
こうして、ゲート電極26dとソース/ドレイン拡散層34g、34hとを有する高耐圧トランジスタ40dが形成されている。
【0096】
互いに隣接する2つの高耐圧トランジスタ40dのドレイン拡散層34hは、共通のドレイン拡散層34hにより形成されている。
【0097】
また、高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、P型ウェル14dに電気的に接続されたP型のコンタクト領域42dが形成されている。P型のコンタクト領域42dは、P型ウェル14dに所定のバイアス電圧を印加するためのものである。P型のコンタクト領域42dは、図2(a)に示すように、高耐圧トランジスタ形成領域6Bを囲うように形成されている。
【0098】
ソース/ドレイン領域34g、34h上、ゲート電極26d上及びコンタクト領域42d上には、シリサイド膜38が形成されている。ソース/ドレイン領域34g、34h上のシリサイド膜38は、ソース/ドレイン電極として機能する。
【0099】
コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6及び高耐圧トランジスタ形成領域6Bに形成されたN型の埋め込み拡散層18は、共通の埋め込み拡散層18により形成されている。
【0100】
コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び電力増幅回路形成領域6の周囲には、N型ウェル20に電気的に接続されたN型のコンタクト領域(ウェルタップ領域)44が形成されている。N型のコンタクト領域44は、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、電力増幅回路6を囲うように形成されている(図2(a)参照)。
【0101】
N型のコンタクト領域44上には、シリサイド膜38が形成されている。
【0102】
トランジスタ40a〜40dが形成された半導体基板10上には、層間絶縁膜46が形成されている。層間絶縁膜46には、シリサイド膜38に達するコンタクトホール48が形成されている。コンタクトホール48内には、導体プラグ50が埋め込まれている。
【0103】
導体プラグ50が埋め込まれた層間絶縁膜46上には、層間絶縁膜52が形成されている。層間絶縁膜52には、配線を埋め込むための溝54が形成されている。溝54内には、導体プラグ50に接続された配線56が埋め込まれている。
【0104】
こうして、本実施形態による半導体装置が形成されている。
【0105】
このように、本実施形態では、高耐圧トランジスタ40dにおいて、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間した領域にチャネルドープ層22dが形成されている。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間した領域にチャネルドープ層22dを形成するためのドーパント不純物が導入されている。換言すれば、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとが、設計データ上やレチクル上において互いに離間している。このため、本実施形態では、チャネルドープ層22dと低濃度ドレイン領域28hとの間において緩やかな不純物プロファイルを得ることができる。このため、本実施形態によれば、トランジスタ40dのドレインに高電圧が印加された場合であっても、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとの間において電界の集中を十分に緩和することができ、十分な耐圧を得ることができる。
【0106】
また、本実施形態では、高耐圧トランジスタ40dにおいて、低濃度ドレイン領域28hを形成される領域から離間した領域にP型ウェル14dが形成されている。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間した領域にP型ウェル14dを形成するためのドーパント不純物が導入されている。換言すれば、低濃度ドレイン領域28hとP型ウェル14dとが、設計データ上やレチクル上において互いに離間している。このため、本実施形態では、チャネルドープ層22dとP型ウェル14dとの間において緩やかな不純物プロファイルを得ることができる。このため、本実施形態によれば、トランジスタ40dのドレインに高電圧が印加された場合であっても、低濃度ドレイン領域28hとP型ウェル14dとの間において電界の集中を十分に緩和することができ、十分な耐圧を得ることができる。
【0107】
また、本実施形態では、高耐圧トランジスタ40dにおいて、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間した領域にチャネルドープ層22dが形成されているため、オン抵抗の低い高耐圧トランジスタ40dを得ることも可能である。このため、本実施形態によれば、電気的特性の良好な半導体装置を提供することができる。
【0108】
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法について図3乃至図16を用いて説明する。図3乃至図16は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0109】
まず、図3に示すように、例えばSTI法により、素子領域を確定する素子分離領域12を形成する。
【0110】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜60を形成する。
【0111】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜60をパターニングする。これにより、P型ウェル14a〜14dを形成するための開口部62a〜62dがフォトレジスト膜60に形成される(図4参照)。P型ウェル14dを形成するための開口部62dと、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域(図10参照)とは、設計データ上及びレチクル上において互いに離間している。
【0112】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜60をマスクとして、半導体基板10内にP型のドーパント不純物を導入することにより、P型ウェル14a〜14dを形成する。P型のドーパント不純物としては、例えばボロン(B)を用いる。加速エネルギーは、例えば100〜200keVとする。ドーズ量は、例えば2×1013〜5×1013cm−2程度とする。低濃度ドレイン領域28hが形成される領域を除く領域に、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するように、P型ウェル14dが形成される。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間するように、P型ウェル14dが形成される。
【0113】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜60を剥離する。
【0114】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜64を形成する。
【0115】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜64をパターニングする。これにより、N型の拡散層16を形成するための開口部66がフォトレジスト膜64に形成される(図5参照)。また、PMOSトランジスタが形成される領域(図示せず)にN型ウェル(図示せず)を形成するための開口部(図示せず)もフォトレジスト膜64に形成される。
【0116】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜64をマスクとして、半導体装置10内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の拡散層16を形成する。この際、PMOSトランジスタが形成される領域(図示せず)には、N型ウェル(図示せず)が形成される。N型のドーパント不純物としては、例えばリン(P)を用いる。加速エネルギーは、例えば300〜400keV程度とする。ドーズ量は、2×1013〜5×1013cm−2程度とする。こうして、P型ウェル14a〜14dの側部を囲むようにN型の拡散層16が形成される。なお、高耐圧トランジスタ形成領域6B内に形成されたP型ウェル14dのうちのドレイン拡散層34h(図1参照)側の部分には、N型の拡散層16は形成されない。
【0117】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜64を剥離する。
【0118】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜68を形成する。
【0119】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜68をパターニングする。これにより、チャネルドープ層22b〜22dを形成するための開口部70がフォトレジスト膜68に形成される(図6参照)。コアトランジスタ形成領域2のチャネルドープ層22aは、別途形成されるため、フォトレジスト膜68はコアトランジスタ形成領域2を覆うように形成される。チャネルドープ層22dを形成するための開口部70と、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域(図10参照)とは、設計データ上及びレチクル上において互いに離間している。
【0120】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜68をマスクとして、半導体装置10内にP型のドーパント不純物を導入することにより、チャネルドープ層22b〜22dを形成する。P型のドーパント不純物としては、例えばBを用いる。加速エネルギーは、例えば30〜40keV程度とする。ドーズ量は、3×1012〜6×1012cm−2程度とする。こうして、チャネルドープ層22b〜22dが形成される。高耐圧トランジスタ形成領域6Bのチャネルドープ層22dは、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域を除く領域に、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するように形成される。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間するように、チャネルドープ層22dが形成される。
【0121】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜68を剥離する。
【0122】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜72を形成する。
【0123】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜72をパターニングする。これにより、チャネルドープ層22aを形成するための開口部74がフォトレジスト膜72に形成される(図7参照)。
【0124】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜72をマスクとして、半導体装置10内にP型のドーパント不純物を導入することにより、チャネルドープ層22aを形成する。P型のドーパント不純物としては、例えばBを用いる。加速エネルギーは、例えば10keV程度とする。ドーズ量は、1×1013〜2×1013cm−2程度とする。こうして、チャネルドープ層22aが形成される。
【0125】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜72を剥離する。
【0126】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜76を形成する。
【0127】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜76をパターニングする。これにより、N型の埋め込み拡散層18を形成するための開口部78がフォトレジスト膜76に形成される(図8参照)。
【0128】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜76をマスクとして、半導体装置10内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の埋め込み拡散層18を形成する。N型のドーパント不純物としては、例えばPを用いる。加速エネルギーは、例えば600〜700keV程度とする。ドーズ量は、1×1013〜3×1013cm−2程度とする。こうして、N型の埋め込み拡散層18が形成される。N型の埋め込み拡散層18とN型の拡散層16とは互いに接続される。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とにより、N型ウェル20が形成される。高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおいては、N型の埋め込み拡散層18のドレイン拡散層34h側の縁部が、P型ウェル14のドレイン拡散層34h側の縁部から離間するように、N型の埋め込み拡散層18が形成される。
N型の埋め込み拡散層18のドレイン拡散層34h側の縁部とP型ウェル14のドレイン拡散層34h側の縁部との間の距離Lは、例えば1μm程度とする。
【0129】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜76を剥離する。
【0130】
次に、半導体基板10内に導入されたドーパント不純物を活性化するためのアニール(熱処理)を行う。熱処理温度は、例えば1000℃程度とする。熱処理時間は、例えば10秒程度とする。
【0131】
次に、例えば熱酸化法により、半導体基板10の表面に、例えば膜厚7nmのシリコン酸化膜のゲート絶縁膜24を形成する。
【0132】
次に、例えばCVD法により、例えば膜厚100nmのポリシリコン膜を形成する。
【0133】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、ポリシリコン膜をパターニングすることにより、ポリシリコンのゲート電極26a〜26dを形成する(図9参照)。
【0134】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜80を形成する。
【0135】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜80をパターニングする。これにより、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6Bをそれぞれ露出する開口部82がフォトレジスト膜80に形成される(図10参照)。
【0136】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜80をマスクとして、半導体装置10内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の低濃度拡散層(エクステンション領域)28c〜28hを形成する。N型のドーパント不純物としては、例えばPを用いる。加速エネルギーは、例えば30keV程度とする。ドーズ量は、1×1013cm−2程度とする。こうして、N型の低濃度拡散層28c〜28hが形成される。
【0137】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜80を剥離する。
【0138】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜84を形成する。
【0139】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜84をパターニングする。これにより、コアトランジスタ形成領域2を露出する開口部86がフォトレジスト膜84に形成される(図11参照)。
【0140】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜84をマスクとして、半導体装置10内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の低濃度拡散層28a、28bを形成する。N型のドーパント不純物としては、例えばAs(砒素)を用いる。加速エネルギーは、例えば5keV程度とする。ドーズ量は、1×1014〜2×1014cm−2程度とする。こうして、N型の低濃度拡散層28a、28bが形成される。
【0141】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜84を剥離する。
【0142】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚100nmのシリコン酸化膜を形成する。
【0143】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜88を形成する。
【0144】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜88をパターニングする。これにより、スペーサ30eを形成するためのフォトレジスト膜88が形成される(図12参照)。
【0145】
次に、フォトレジスト膜88をマスクとして、シリコン酸化膜をエッチングする。これにより、ゲート電極26a〜26cの側壁部分に、シリコン酸化膜のサイドウォール絶縁膜30a〜30cが形成される。また、ゲート電極26dの低濃度ソース領域28g側の側壁部分に、シリコン酸化膜のサイドウォール絶縁膜30dが形成される。ゲート電極26dの低濃度ドレイン領域28h側の側壁を含む部分には、シリコン酸化膜のスペーサ30eが形成される。スペーサ30eは、高濃度ドレイン領域32hを形成する際には、ドーパント不純物の注入を防止するマスク(注入ブロック)として機能する。また、スペーサ30eは、シリサイド膜38を形成する際には、シリサイド化を防止するマスク(シリサイドブロック)として機能する。従って、スペーサ30eは、ゲート電極26dの側壁部分を覆うのみならず、低濃度ドレイン領域28hの一部をも覆うように形成される。ゲート電極26dとスペーサ30eの縁部との間の距離Lは、例えば180nm程度とする。
【0146】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜90を形成する。
【0147】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜90をパターニングする。これにより、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A、高耐圧トランジスタ形成領域6B及びN型のコンタクト領域(ウェルタップ領域)44をそれぞれ露出する開口部92がフォトレジスト膜90に形成される(図13参照)。
【0148】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜90をマスクとして、半導体装置10内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の高濃度拡散層32a〜32h及びN型のコンタクト領域44を形成する。N型のドーパント不純物としては、例えばPを用いる。加速エネルギーは、例えば8〜10keV程度とする。ドーズ量は、5×1015〜8×1015cm−2程度とする。こうして、N型の高濃度拡散層32a〜32h及びN型のコンタクト領域44が形成される。低濃度拡散層28a〜28hと高濃度拡散層32a〜32hとにより、エクステンションソース/ドレイン構造又はLDD構造のソース/ドレイン拡散層34a〜34hが形成される。N型のコンタクト領域44は、後工程において行われる熱処理等により、N型ウェル20と電気的に接続される。
【0149】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜90を剥離する。
【0150】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜94を形成する。
【0151】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜94をパターニングする。これにより、P型のコンタクト領域(ウェルタップ領域)42a〜42dが形成される領域をそれぞれ露出する開口部96がフォトレジスト膜94に形成される(図14参照)。
【0152】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜94をマスクとして、半導体装置10内にP型のドーパント不純物を導入することにより、P型のコンタクト領域42a〜42dを形成する。P型のドーパント不純物としては、例えばBを用いる。加速エネルギーは、例えば4〜10keV程度とする。ドーズ量は、4×1015〜6×1015cm−2程度とする。こうして、P型のコンタクト領域42a〜42dが形成される。
【0153】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜94を剥離する。
【0154】
次に、全面に、例えば膜厚20〜50nmのコバルト膜又はニッケル膜の高融点金属膜を形成する。
【0155】
次に、熱処理を行うことにより、半導体基板10中のシリコン原子と高融点金属膜中の金属原子とを反応させるとともに、ゲート電極26a〜26d中のシリコン原子と高融点金属膜中の金属原子とを反応させる。この後、未反応の高融点金属膜を除去する。こうして、ソース/ドレイン拡散層34a〜34h上、ゲート電極26a〜26d上及びコンタクト領域42a〜42d、44上に、例えばコバルトシリサイド又はニッケルシリサイドのシリサイド膜38がそれぞれ形成される(図15参照)。
【0156】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚400nmのシリコン酸化膜の層間絶縁膜46を形成する(図16参照)。
【0157】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、シリサイド膜38にそれぞれ達するコンタクトホール48を層間絶縁膜46に形成する。
【0158】
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、膜厚10〜20nmのTi膜と膜厚10〜20nmのTiN膜とを順次積層することにより、バリア膜(図示せず)を形成する。
【0159】
次に、例えばCVD法により、例えば膜厚300nmのタングステン膜を形成する。
【0160】
次に、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的機械的研磨)法により、層間絶縁膜46の表面が露出するまでタングステン膜を研磨する。これにより、コンタクトホール48内に、例えばタングステンの導体プラグ50が埋め込まれる。
【0161】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚600nmのシリコン酸化膜の層間絶縁膜52を形成する。
【0162】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、配線56を埋め込むための溝54を層間絶縁膜52に形成する。
【0163】
次に、電解めっき法により、例えばCu(銅)の配線56を溝54内に埋め込む。
【0164】
こうして、本実施形態による半導体装置が製造される。
【0165】
このように、本実施形態では、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域から離間するようにチャネルドープ層22d等を形成することにより、高耐圧トランジスタ40dのドレイン側の不純物プロファイルを緩やかにする。このため、本実施形態では、低濃度ドレイン領域28hを形成するための工程を、他の低濃度ソース/ドレイン領域28a〜28gを形成するための工程と別個に行うことを要しない。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのフォトレジスト膜を、他の低濃度ソース/ドレイン領域28a〜28gを形成するためのフォトレジスト膜と別個に形成することを要しない。従って、本実施形態によれば、製造工程の簡略化を図りつつ、高耐圧トランジスタ26dを得ることができる。
【0166】
(評価結果)
次に、本実施形態による半導体装置の評価結果を図17乃至図19を用いて説明する。
【0167】
図17は、トランジスタの耐圧を示すグラフである。図17の横軸は、ドレイン電圧を示しており、図17の縦軸は、ドレイン電流を示している。図17のデータは、ソース電圧及びゲート電圧を0Vとし、ドレイン電圧を徐々に高くしていくことにより測定した。ドレイン電流が急激に増加した箇所を、丸印で囲むことにより示している。ドレイン電流が急激に増加したときのドレイン電圧が、トランジスタが破壊された際のドレイン電圧である。
【0168】
図17における実線は、実施例1の場合、即ち、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40dの場合を示している。
【0169】
図17における一点鎖線は、比較例1の場合、即ち、本実施形態による半導体装置の電力増幅回路の前段に形成されるトランジスタ40cの場合を示している。
【0170】
図17における二点差線は、比較例2の場合、即ち、図18に示すトランジスタ140dの場合を示している。
【0171】
図18は、比較例2によるトランジスタを示す断面図である。比較例2によるトランジスタ140dは、素子領域の全体にドーパント不純物を導入することによりチャネルドープ層22cが形成されている点が、高耐圧トランジスタ40dと相違している。比較例2によるトランジスタ140cでは、チャネルドープ層22cが低濃度ドレイン領域28cに接している。比較例2によるトランジスタ140cでは、高耐圧トランジスタ40dと同様に、ゲート電極26dと高濃度ドレイン領域32hとの間の距離Lが180nmと比較的大きく設定されている。
【0172】
図17から分かるように、実施例1、即ち、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40dでは、比較例1,2と比較して、耐圧が極めて高くなっている。
【0173】
このことから、本実施形態によれば、十分に耐圧の高い高耐圧トランジスタ40dが得られることが分かる。
【0174】
図19は、トランジスタの耐圧の比較結果を示すグラフである。図19における参考例は、図57に示す参考例による半導体装置の高耐圧トランジスタ240dの場合を示している。図19における比較例1は、本実施形態による半導体装置の電力増幅回路の前段に形成されるトランジスタ40cの場合を示している。図19における比較例2は、図18に示すトランジスタ140dの場合を示している。図19における実施例1は、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40dの場合を示している。図19における破線は、電力増幅回路の最終段のトランジスタに要求される耐圧の例を示している。
【0175】
図19から分かるように、実施例1では、比較例1,2と比較して耐圧が極めて高くなっている。実施例1の高耐圧トランジスタ40dの耐圧は、参考例の高耐圧トランジスタ240dの耐圧より低くなっているが、電力増幅回路の最終段のトランジスタに要求される耐圧に対して十分なマージンがあるため、特段の問題はない。
【0176】
(変形例(その1))
次に、本実施形態の変形例(その1)による半導体装置について図20を用いて説明する。図20は、本変形例による半導体装置を示す平面図及び断面図である。図20(a)は平面図であり、図20(b)は断面図である。図20(b)は、図20(a)のB−B′線断面に対応している。
【0177】
図20に示すように、4つの高耐圧トランジスタ40d〜40dのソース拡散層34gとドレイン拡散層34hとが交互に配置されている。
【0178】
高耐圧トランジスタ40dのドレイン拡散層34hと高耐圧トランジスタ40dのドレイン拡散層34hとは、共通のドレイン拡散層34hにより形成されている。
【0179】
高耐圧トランジスタ40dのドレイン拡散層34hと高耐圧トランジスタ40dのドレイン拡散層34hとは、共通のドレイン拡散層34hにより形成されている。
【0180】
高耐圧トランジスタ40dのソース拡散層34gと高耐圧トランジスタ40dのソース拡散層34gとは、共通のソース拡散層34gにより形成されている。
【0181】
本変形例では、高耐圧トランジスタ40d、40dの下方にはN型ウェル20が形成されていない。
【0182】
P型ウェル42dに所定のバイアス電圧を印加するためのコンタクト領域(ウェルタップ領域)42dは、高耐圧トランジスタ40d〜40dが形成された領域を囲うように形成されている。
【0183】
また、N型ウェル40を所定のバイアス電圧を印加するためのコンタクト領域(ウェルタップ領域)44は、コンタクト領域42dを囲うように形成されている。
【0184】
このようにソース拡散層34gとドレイン拡散層34hとを交互に配置して複数の高耐圧トランジスタ40d〜40dが接続されるようにしてもよい。
【0185】
(変形例(その2))
次に、本実施形態の変形例(その2)による半導体装置について図21を用いて説明する。図21は、本変形例による半導体装置を示す平面図及び断面図である。図21(a)は平面図であり、図21(b)は断面図である。図21(b)は、図21(a)のC−C′線断面に対応している。
【0186】
図21に示すように、4つの高耐圧トランジスタ40d〜40dのソース拡散層34gとドレイン拡散層34hとが交互に配置されている。
【0187】
本変形例では、高耐圧トランジスタ40dのゲート電極26dと高耐圧トランジスタ40dのゲート電極26dとの間の距離が、比較的大きく設定されている。このため、高耐圧トランジスタ40d、40dの共通のソース拡散層28gの長さが比較的長くなっている。このため、本変形例では、高耐圧トランジスタ40d、40dの共通のソース拡散層28gの下方に、N型の埋め込み拡散層18を形成することが可能となる。
【0188】
本変形例では、高耐圧トランジスタ40d、40dの共通のソース拡散層28gの下方にN型の埋め込み拡散層18が形成されているため、高耐圧トランジスタ40d〜40dから発生するノイズをより効果的に遮蔽し得る。
【0189】
(変形例(その3))
次に、本実施形態の変形例(その3)による半導体装置について図22を用いて説明する。図22は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0190】
本変形例による半導体装置は、N型ウェル20(図1参照)が形成されていないことに主な特徴がある。
【0191】
図22に示すように、本変形例では、P型ウェル14を囲うようにN型ウェル20が形成されていない。
【0192】
このように、N型ウェル20が形成されていなくてもよい。
【0193】
但し、高耐圧トランジスタ40dから発生するノイズが他の領域の回路に悪影響を及ぼさないようにする観点からは、N型ウェル20を形成することが好ましい。
【0194】
(変形例(その4))
次に、本実施形態の変形例(その4)による半導体装置について図23を用いて説明する。図23は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0195】
本変形例による半導体装置は、高耐圧トランジスタ形成領域6BにN型ウェル20が形成されていないことに主な特徴がある。
【0196】
図23に示すように、高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域には、N型ウェル20が形成されており、トリプルウェル構造となっている。一方、高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、N型ウェル20が形成されていない。
【0197】
高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域がトリプルウェル構造になっているため、高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域においては、かかるトリプルウェルによりノイズが遮断される。
【0198】
高耐圧トランジスタ形成領域6BにN型ウェル20が形成されていなくても、高耐圧トランジスタ40dから発生するノイズが高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域に悪影響を及ぼすのを、ある程度抑制し得る。
【0199】
(変形例(その5))
次に、本実施形態の変形例(その5)による半導体装置について図24を用いて説明する。図24は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0200】
本変形例による半導体装置は、コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14とが共通のP型ウェル14により形成されていることに主な特徴がある。
【0201】
図24に示すように、コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14とが共通のP型ウェル14により形成されている。
【0202】
本変形例では、コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14とが共通のP型ウェル14により形成されているため、コンタクト領域42a、42bのうちの一方を省略することも可能である。従って、本変形例によれば、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4に要するスペースを小さくすることが可能となり、半導体装置の集積化に寄与することができる。
【0203】
(変形例(その6))
次に、本実施形態の変形例(その6)による半導体装置について図25を用いて説明する。図25は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0204】
本変形例による半導体装置は、コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14と前段トランジスタ形成領域6AのP型ウェル14とが共通のP型ウェル14により形成されていることに主な特徴がある。
【0205】
図25に示すように、コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14と前段トランジスタ形成領域6AのP型ウェル14とが共通のP型ウェル14により形成されている。
【0206】
本変形例では、コンタクト領域42aとコンタクト領域42bとコンタクト領域42cとを別個に設けることが不要であり、共通のコンタクト領域を用いることが可能であり、コンタクト領域42a〜42cに要するスペースを小さくすることが可能である。従って、本変形例によれば、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び前段トランジスタ形成領域6Bに要するスペースを小さくすることが可能となり、半導体装置の集積化に寄与することができる。
【0207】
(変形例(その7))
次に、本実施形態の変形例(その7)による半導体装置について図26を用いて説明する。図26は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0208】
本変形例による半導体装置は、前段トランジスタ形成領域6AにN型ウェル20が形成されており、前段トランジスタ形成領域6A以外の領域にN型ウェル20が形成されていないことに主な特徴がある。
【0209】
図26に示すように、前段トランジスタ形成領域6AにはN型ウェル20が形成されており、前段トランジスタ形成領域6Aはトリプルウェル構造になっている。一方、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、N型ウェル20が形成されていない。
【0210】
本変形例では、前段トランジスタ形成領域6Aがトリプルウェル構造になっているため、高耐圧トランジスタ30dから発生するノイズが電力増幅回路の前段に悪影響を及ぼすのを防止し得る。本変形例では、前段トランジスタ形成領域6A以外の領域にN型ウェル20及びN型のコンタクト領域44のためのスペースを要しないため、集積化に寄与し得る。
【0211】
このように、前段トランジスタ形成領域6AにN型ウェル20を形成し、前段トランジスタ形成領域6A以外の領域にN型ウェル20を形成しなくてもよい。
【0212】
(変形例(その8))
次に、本実施形態の変形例(その8)による半導体装置について図27を用いて説明する。図27は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0213】
本変形例による半導体装置は、高耐圧トランジスタ形成領域6BにN型ウェル20が形成されており、高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域にはN型ウェル20が形成されていないことに主な特徴がある。
【0214】
図27に示すように、高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、N型ウェル20が形成されている。一方、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び前段トランジスタ形成領域6Aには、N型ウェル20は形成されていない。
【0215】
本変形例では、高耐圧トランジスタ形成領域6BにN型ウェル20が形成されているため、高耐圧トランジスタ30dから発生するノイズが他の領域の回路に悪影響を及ぼすことを抑制し得る。本変形例では、高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域にN型ウェル20及びN型のコンタクト領域44のためのスペースを要しないため、集積化に寄与し得る。
【0216】
このように、高耐圧トランジスタ形成領域6BにN型ウェル20が形成されており、高耐圧トランジスタ形成領域6B以外の領域にN型ウェル20が形成されていなくてもよい。
【0217】
(変形例(その9))
次に、本実施形態の変形例(その9)による半導体装置について図28を用いて説明する。図28は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0218】
本変形例による半導体装置は、電力増幅回路形成領域6にN型ウェル20が形成されており、電力増幅回路形成領域6以外の領域にはN型ウェル20が形成されていないことに主な特徴がある。
【0219】
図28に示すように、高耐圧トランジスタ形成領域6Bのみならず、前段トランジスタ形成領域6Aにも、N型ウェル20が形成されている。一方、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4には、N型ウェル20は形成されていない。
【0220】
本変形例では、高耐圧トランジスタ形成領域6Bのみならず、前段トランジスタ形成領域6AにもN型ウェル20が形成されているため、高耐圧トランジスタ30dから発生するノイズが電力増幅回路の前段に悪影響を及ぼすのを抑制し得る。本変形例では、電力増幅回路形成領域6以外の領域にN型ウェル20及びN型のコンタクト領域44のためのスペースを要しないため、集積化に寄与し得る。
【0221】
このように、電力増幅回路形成領域6にN型ウェル20が形成されており、電力増幅回路形成領域6以外の領域にN型ウェル20が形成されていなくてもよい。
【0222】
(変形例(その10))
次に、本実施形態の変形例(その10)による半導体装置について図29を用いて説明する。図29は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0223】
本変形例による半導体装置は、いずれの領域2,4,6においてもN型ウェル20が形成されており、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14が共通のP型ウェル14により形成されていることに主な特徴がある。
【0224】
図29に示すように、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び電力増幅回路形成領域6のいずれにおいても、N型ウェル20が形成されている。
【0225】
コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14とは、共通のP型ウェル14により形成されている。
【0226】
本変形例では、コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14とが共通のP型ウェル14により形成されているため、コンタクト領域42a、42bのうちの一方を省略することも可能である。従って、本変形例によれば、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4に要するスペースを小さくすることが可能となり、半導体装置の集積化に寄与することができる。
【0227】
(変形例(その11))
次に、本実施形態の変形例(その11)による半導体装置について図30を用いて説明する。図30は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0228】
本変形例による半導体装置は、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20a〜20dが互いに分離していることに主な特徴がある。
【0229】
図30に示すように、コアトランジスタ形成領域2には、N型ウェル20aが形成されている。N型ウェル20aには、コンタクト領域44aが接続されている。
【0230】
入出力トランジスタ形成領域4には、N型ウェル20bが形成されている。N型ウェル20bには、コンタクト領域44bが接続されている。
【0231】
前段トランジスタ形成領域6Aには、N型ウェル20cが形成されている。N型ウェル20cには、コンタクト領域44cが接続されている。
【0232】
高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、N型ウェル20dが形成されている。N型ウェル20dには、コンタクト領域44dが接続されている。
【0233】
コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20a〜20dは、互いに分離されている。
【0234】
このように、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20a〜20dが、互いに分離されていてもよい。
【0235】
(変形例(その12))
次に、本実施形態の変形例(その12)による半導体装置について図31を用いて説明する。図31は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0236】
本変形例による半導体装置は、前段トランジスタ形成領域6Aにも高耐圧トランジスタ40dが形成されていることに主な特徴がある。
【0237】
図31に示すように、前段トランジスタ形成領域6Aには、高耐圧トランジスタ40dが形成されている。前段トランジスタ形成領域6Aにおいては、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するようにP型ウェル14が形成されている。また、前段トランジスタ形成領域6Aにおいては、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するようにチャネルドープ層22dが形成されている。
【0238】
このように、前段トランジスタ形成領域6Aにおいても、高耐圧トランジスタ40dを形成するようにしてもよい。電力増幅回路の最終段以外においても高い電圧が加わる可能性がある場合には、本変形例のように、最終段以外の部分に高耐圧トランジスタ40dを適宜用いるようにすればよい。
【0239】
(変形例(その13))
次に、本実施形態の変形例(その13)による半導体装置について図32を用いて説明する。図32は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0240】
本変形例による半導体装置は、電力増幅回路形成領域6にN型ウェル20が形成されていることに主な特徴がある。
【0241】
図32に示すように、電力増幅回路形成領域6には、N型ウェル20が形成されている。一方、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4には、N型ウェル20は形成されていない。
【0242】
本変形例によれば、電力増幅回路形成領域6にN型ウェル20が形成されているため、高耐圧トランジスタ40dから発生するノイズがコアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4に悪影響を及ぼすのを抑制し得る。
【0243】
(変形例(その14))
次に、本実施形態の変形例(その14)による半導体装置について図33を用いて説明する。図33は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0244】
本変形例による半導体装置は、いずれの領域2、4、6においてもN型ウェル20が形成されており、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14が共通のP型ウェル14により形成されていることに主な特徴がある。
【0245】
図33に示すように、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び電力増幅回路形成領域6には、N型ウェル20が形成されている。
【0246】
コアトランジスタ形成領域2のP型ウェル14と入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14とは、共通のP型ウェル14により形成されている。
【0247】
本変形例によれば、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4及び電力増幅回路形成領域6のいずれにもN型ウェル20が形成されているため、高耐圧トランジスタ40dから発生するノイズがコアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4に悪影響を及ぼすのを十分に抑制し得る。
【0248】
また、本変形例によれば、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4のP型ウェル14が共通のP型ウェル14により形成されているため、コンタクト領域42a、42bのうちの一方を省略することが可能である。従って、本変形例によれば、コアトランジスタ形成領域2及び入出力トランジスタ形成領域4に要するスペースを小さくすることが可能となり、半導体装置の集積化に寄与することができる。
【0249】
(変形例(その15))
次に、本実施形態の変形例(その15)による半導体装置について図34を用いて説明する。図34は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0250】
本変形例による半導体装置は、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのP型ウェル14a、14b、14dが互いに分離されていることに主な特徴がある。
【0251】
図34に示すように、コアトランジスタ形成領域2には、P型ウェル14aが形成されている。入出力トランジスタ形成領域4には、P型ウェル14bが形成されている。前段トランジスタ形成領域6Aには、P型ウェル14dが形成されている。高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、P型ウェル14dが形成されている。
【0252】
コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのP型ウェル14a、14b、14dは、互いに分離されている。
【0253】
このように、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのP型ウェル14a、14b、14dは、互いに分離されていてもよい。
【0254】
(変形例(その16))
次に、本実施形態の変形例(その16)による半導体装置について図35を用いて説明する。図35は、本変形例による半導体装置を示す断面図である。
【0255】
本変形例による半導体装置は、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20a、20b、20dが互いに分離していることに主な特徴がある。
【0256】
図36に示すように、コアトランジスタ形成領域2には、N型ウェル20aが形成されている。N型ウェル20aには、コンタクト領域44aが接続されている。
【0257】
入出力トランジスタ形成領域4には、N型ウェル20bが形成されている。N型ウェル20bには、コンタクト領域44bが接続されている。
【0258】
前段トランジスタ形成領域6Aには、N型ウェル20dが形成されている。N型ウェル20dには、コンタクト領域44cが接続されている。
【0259】
高耐圧トランジスタ形成領域6Bには、N型ウェル20dが形成されている。N型ウェル20dには、コンタクト領域44dが接続されている。
【0260】
コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20a、20b、20dは、互いに分離されている。
【0261】
このように、コアトランジスタ形成領域2、入出力トランジスタ形成領域4、前段トランジスタ形成領域6A及び高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20a、20b、20dが、互いに分離されていてもよい。
【0262】
[第2実施形態]
第2実施形態による半導体装置及びその製造方法を図36乃至図40を用いて説明する。図1乃至図35に示す第1実施形態による半導体装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0263】
(半導体装置)
まず、本実施形態による半導体装置について図36を用いて説明する。図36は、本実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【0264】
本実施形態による半導体装置は、高耐圧トランジスタ形成領域6BのP型ウェル14eが、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間していないことに主な特徴がある。
【0265】
高耐圧トランジスタ形成領域6BのP型ウェル14eは、素子領域全体にドーパント不純物を導入することにより形成されている。本実施形態では、高耐圧トランジスタ形成領域6Bに形成されたP型ウェル14eは、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間していない。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域とP型ウェル14eを形成するためのドーパント不純物が導入される領域とは、互いに離間していない。換言すれば、設計データ上やレチクル上において、低濃度ドレイン領域28hとP型ウェル14eとが互いに離間していない。
【0266】
高耐圧トランジスタ形成領域6BのN型ウェル20は、P型ウェル14eを囲うように形成されている。P型ウェル14eは、N型ウェル20により半導体基板10から電気的に分離されている。即ち、本実施形態では、高耐圧トランジスタ形成領域6Bもトリプルウェル構造になっている。
【0267】
チャネルドープ層22dは、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するように形成されている。即ち、チャネルドープ層22dを形成するためのドーパント不純物が導入される領域と低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物を導入するための領域とが互いに離間している。換言すれば、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22dとが設計データ上及びレチクル上において互いに離間している。このため、チャネルドープ層22dと低濃度ドレイン領域28hとの間においては緩やかな不純物プロファイルが得られている。
【0268】
本実施形態のように、高耐圧トランジスタ形成領域6BのP型ウェル14eが、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間していなくてもよい。チャネルドープ層22dと低濃度ドレイン領域28hとの間においては緩やかな不純物プロファイルが得られているため、本実施形態においても、ある程度の高耐圧は確保し得る。
【0269】
また、本実施形態によれば、いずれの領域2,4,6においてもトリプルウェル構造となっているため、高耐圧トランジスタ40eから発生するノイズが他の領域の回路に悪影響を及ぼすのを十分に防止し得る。
【0270】
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法を図37乃至図39を用いて説明する。図37乃至図39は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0271】
まず、素子分離領域12を形成する工程は、図3を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
【0272】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜102を形成する。
【0273】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜102をパターニングする。これにより、P型ウェル14a、14b、14c、14eを形成するための開口部104がフォトレジスト膜102に形成される(図37参照)。
【0274】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜102をマスクとして、半導体基板10内にP型のドーパント不純物を導入することにより、P型ウェル14a〜14dを形成する。P型のドーパント不純物としては、例えばBを用いる。加速エネルギーは、例えば100〜200keVとする。ドーズ量は、例えば2×1013〜5×1013cm−2程度とする。
【0275】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜102を剥離する。
【0276】
この後、フォトレジスト膜64を形成する工程からチャネルドープ層22a〜22dを形成する工程までは、図5乃至図7を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
【0277】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜106を形成する。
【0278】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜106をパターニングする。これにより、N型の埋め込み拡散層18を形成するための開口部108がフォトレジスト膜106に形成される(図38参照)。
【0279】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜106をマスクとして、半導体装置10内にN型のドーパント不純物を導入することにより、N型の埋め込み拡散層18を形成する。N型のドーパント不純物としては、例えばPを用いる。加速エネルギーは、例えば600〜700keV程度とする。ドーズ量は、1×1013〜3×1013cm−2程度とする。こうして、N型の埋め込み拡散層18が形成される。N型の埋め込み拡散層18とN型の拡散層16とは互いに接続される。N型の拡散層16とN型の埋め込み拡散層18とにより、N型ウェル20が形成される。
【0280】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜106を剥離する。
【0281】
この後の半導体装置の製造方法は、図9乃至図16を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
【0282】
こうして本実施形態による半導体装置が製造される(図39参照)。
【0283】
(評価結果)
次に、本実施形態による半導体装置の評価結果を図17、図19及び図40を用いて説明する。
【0284】
図17における破線は、実施例2の場合、即ち、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40eの場合を示している。
【0285】
図17から分かるように、実施例2、即ち、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40eでは、比較例1,2と比較して、耐圧が十分に高くなっている。
【0286】
このことから、本実施形態によれば、十分に耐圧の高い高耐圧トランジスタ40eが得られることが分かる。
【0287】
図19における実施例2は、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40eの場合を示している。
【0288】
図19から分かるように、実施例2では、比較例1,2と比較して耐圧が十分に高くなっている。実施例2の高耐圧トランジスタ40dの耐圧は、参考例及び実施例1の高耐圧トランジスタ240d、40dの耐圧より低くなっているが、電力増幅回路の最終段のトランジスタに要求される耐圧に対して十分なマージンがあるため、特段の問題はない。
【0289】
図40は、高耐圧トランジスタのオン抵抗及び耐圧を示すグラフである。図40の横軸はオン抵抗を示しており、図40の縦軸は耐圧を示している。オン抵抗を測定する際には、ソース電圧を0Vとし、ドレイン電圧を0.1Vとし、ゲート電圧を3.3Vとした。図40における破線は、電力増幅回路の最終段のトランジスタに要求される耐圧の例を示している。
【0290】
図40における実施例2は、本実施形態による半導体装置の高耐圧トランジスタ40eの場合を示している。図40における参考例は、図57に示す参考例による半導体装置の高耐圧トランジスタ240dの場合を示している。
【0291】
図40から分かるように、実施例2では、参考例の場合よりオン抵抗が低くなっている。
【0292】
このことから、本実施形態によれば、オン抵抗の低い電気的特性の良好な高耐圧トランジスタ40eが得られることが分かる。
【0293】
[第3実施形態]
第3実施形態による半導体装置及びその製造方法を図41乃至図43を用いて説明する。図1乃至図40に示す第1又は第2実施形態による半導体装置の製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0294】
(半導体装置)
まず、本実施形態による半導体装置について図41を用いて説明する。図41は、本実施形態による半導体装置を示す断面図である。
【0295】
本実施形態による半導体装置は、高耐圧トランジスタ形成領域6Bのチャネルドープ層22eが、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間していないことに主な特徴がある。
【0296】
本実施形態では、高耐圧トランジスタ形成領域6Bのチャネルドープ層22eは、素子領域全体にドーパント不純物を導入することにより形成されている。本実施形態では、高耐圧トランジスタ形成領域6Bに形成されたチャネルドープ層22eは、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間していない。即ち、低濃度ドレイン領域28hを形成するためのドーパント不純物が導入される領域とチャネルドープ層22eを形成するためのドーパント不純物が導入される領域とは、互いに離間していない。換言すれば、設計データ上やレチクル上において、低濃度ドレイン領域28hとチャネルドープ層22eとが互いに離間していない。
【0297】
N型ウェル14dは、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間するように形成されている。このため、N型ウェル14dと低濃度ドレイン領域28hとの間においては緩やかな不純物プロファイルが得られている。
【0298】
本実施形態のように、高耐圧トランジスタ形成領域6Bのチャネルドープ層22eが、低濃度ドレイン領域28hが形成される領域から離間していなくてもよい。P型ウェル14eと低濃度ドレイン領域28hとの間においては緩やかな不純物プロファイルが得られているため、本実施形態においても、ある程度の高耐圧を確保し得る。
【0299】
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法を図42及び図43を用いて説明する。図42及び図43は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0300】
まず、素子分離領域12を形成する工程からN型の拡散層16を形成する工程までは、図3乃至図5を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
【0301】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜110を形成する。
【0302】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜110をパターニングする。これにより、チャネルドープ層22b、22c、22eを形成するための開口部112がフォトレジスト膜110に形成される(図42参照)。コアトランジスタ形成領域2のチャネルドープ層22aは、別途形成されるため、フォトレジスト膜110はコアトランジスタ形成領域2を覆うように形成される。
【0303】
次に、例えばイオン注入法により、フォトレジスト膜110をマスクとして、半導体装置10内にP型のドーパント不純物を導入することにより、チャネルドープ層22b、22c、22eを形成する。P型のドーパント不純物としては、例えばBを用いる。加速エネルギーは、例えば30〜40keV程度とする。ドーズ量は、3×1012〜6×1012cm−2程度とする。こうして、チャネルドープ層22b、22c、22eが形成される。チャネルドープ層22bは、入出力トランジスタ形成領域4における素子領域の全体に形成される。チャネルドープ層22cは、前段トランジスタ形成領域6Aにおける素子領域の全体に形成される。チャネルドープ層22eは、高耐圧トランジスタ形成領域6Bにおける素子領域の全体に形成される。
【0304】
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜110を剥離する。
【0305】
この後の半導体装置の製造方法は、図7乃至図16を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
【0306】
こうして本実施形態による半導体装置が製造される(図43参照)。
【0307】
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0308】
例えば、上記実施形態では、高耐圧トランジスタ40d〜40fを電力増幅回路の最終段に用いる場合を例に説明するが、高耐圧トランジスタ40d〜40fが用いられる箇所は、電力増幅回路の最終段に限定されるものではない。電力増幅回路の最終段以外の部分に高耐圧トランジスタ40d〜40fを用いてもよい。また、上述した高耐圧トランジスタ40d〜40fを、電力増幅回路以外の様々な回路に用いるようにしてもよい。
【0309】
上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0310】
(付記1)
半導体基板内に第1導電型のチャネルドープ層を形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記チャネルドープ層を形成する工程と、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に低濃度ソース領域を形成し、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記ゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い高濃度ソース領域を、前記ゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い高濃度ドレイン領域を、前記ゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0311】
(付記2)
付記1記載の半導体装置の製造方法において、
前記所定領域から離間するように第1導電型の第1のウェルを形成する工程を更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0312】
(付記3)
半導体基板内に第1の導電型の第1のウェルを形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のウェルを形成する工程と、
前記半導体基板内に第1導電型のチャネルドープ層を形成する工程と、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に低濃度ソース領域を形成し、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記ゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い高濃度ソース領域を、前記ゲート電極の前記一方の側の側壁から第1の距離で離間するように形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い高濃度ドレイン領域を、前記ゲート電極の前記他方の側の側壁から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0313】
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1のウェルを囲う第2導電型の不純物層を形成する工程と、
前記第1のウェルの下側に前記不純物層に接続された第2導電型の第2のウェルを埋め込む工程であって、前記所定領域と前記第2のウェルとの間の距離が、前記所定領域と前記第1のウェルとの間の距離より大きくなるように前記第2のウェルを形成する工程とを更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0314】
(付記5)
半導体基板の第1の領域内に第1のトランジスタを形成し、前記半導体基板の前記第1の領域と異なる第2の領域内に前記第1のトランジスタより耐圧の低い第2のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第1の領域内に第1導電型の第1のチャネルドープ層を形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のチャネルドープ層を形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のチャネルドープ層を形成する工程と、
前記第1のトランジスタの第1のゲート電極及び前記第2のトランジスタの第2のゲート電極を、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第1のトランジスタの第1の低濃度ソース領域を形成し、前記第1のゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記第1のトランジスタの前記第1の低濃度ドレイン領域を前記所定領域から離間するように形成し、前記第2のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記第1のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第3のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の側壁部分に第4のスペーサを形成する工程と、
前記第1のゲート電極、前記第2のゲート電極、前記第1のスペーサ、前記第2のスペーサ、前記第3のスペーサ及び前記第4のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ソース領域を、前記第1のゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ドレイン領域を、前記第1のゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ドレイン領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0315】
(付記6)
付記5記載の半導体装置の製造方法において、
前記所定領域から離間するように第1導電型の第1のウェルを前記第1の領域内に形成するとともに、第1導電型の第2のウェルを前記第2の領域内に形成する工程を更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0316】
(付記7)
半導体基板の第1の領域内に第1のトランジスタを形成し、前記半導体基板の前記第1の領域と異なる第2の領域内に前記第1のトランジスタより耐圧の低い第2のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第1の領域内に第1導電型の第1のウェルを形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のウェルを形成する工程であって、前記第1のトランジスタの低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のウェルを形成する工程と、
前記第1の領域内に第1導電型の第1のチャネルドープ層を形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のチャネルドープ層を形成する工程と、
前記第1のトランジスタの第1のゲート電極及び前記第2のトランジスタの第2のゲート電極を、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第1のトランジスタの第1の低濃度ソース領域を形成し、前記第1のゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記第1のトランジスタの前記第1の低濃度ドレイン領域を形成し、前記第2のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記第1のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第3のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の側壁部分に第4のスペーサを形成する工程と、
前記第1のゲート電極、前記第2のゲート電極、前記第1のスペーサ、前記第2のスペーサ、前記第3のスペーサ及び前記第4のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ソース領域を、前記第1のゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ドレイン領域を、前記第1のゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ドレイン領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0317】
(付記8)
付記6又は7記載の半導体装置の製造方法において、
少なくとも前記第1のウェルを囲う第2導電型の不純物層を形成する工程と、
前記不純物層に接続された第2導電型の第2のウェルを前記第1のウェルの下側に埋め込む工程であって、前記所定領域と前記第2のウェルとの間の距離が、前記所定領域と前記第1のウェルとの間の距離より大きくなるように前記第2のウェルを形成する工程と
を更に有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0318】
(付記9)
半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ドレイン領域と、
前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ドレイン領域であって、前記ゲート電極と前記高濃度ドレイン領域との間の距離が、前記ゲート電極と前記高濃度ソース領域との間の距離より大きい前記高濃度ドレイン領域と、
前記低濃度ソース領域と前記低濃度ドレイン領域との間のチャネル領域のうちの少なくとも低濃度ソース領域側の領域に形成された第2導電型のチャネルドープ層であって、前記チャネルドープ層のうちの前記低濃度ドレイン領域側の部分に、前記低濃度ドレイン領域に向かって第2導電型のドーパント不純物の濃度が低くなる濃度勾配が存在している前記チャネルドープ層と
を有することを特徴とする半導体装置。
【0319】
(付記10)
付記9記載の半導体装置において、
前記チャネルドープ層と前記低濃度ドレイン領域とが互いに離間している
ことを特徴とする半導体装置。
【0320】
(付記11)
付記9又は10記載の半導体装置において、
前記低濃度ドレイン領域が形成される領域を除く領域に、前記低濃度ドレイン領域から離間するように形成された第2導電型の第1のウェルを更に有する
ことを特徴とする半導体装置。
【0321】
(付記12)
付記9乃至11のいずれかに記載の半導体装置において、
前記低濃度ドレイン領域と前記チャネルドープ層とが、設計データ上又はレチクル上において互いに離間している
ことを特徴とする半導体装置。
【0322】
(付記13)
付記11記載の半導体装置において、
前記低濃度ドレイン領域と前記第1のウェルとが、設計データ上又はレチクル上において互いに離間している
ことを特徴とする半導体装置。
【0323】
(付記14)
半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ドレイン領域と、
前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ドレイン領域であって、前記ゲート電極と前記高濃度ドレイン領域との間の距離が、前記ゲート電極と前記高濃度ソース領域との間の距離より大きい前記高濃度ドレイン領域と、
前記低濃度ソース領域と前記低濃度ドレイン領域との間の前記半導体基板内に形成された第2導電型のチャネルドープ層と、
前記低濃度ドレイン領域が形成される領域を除く領域に、前記低濃度ドレイン領域から離間するように形成された第2導電型の第1のウェルと
を有することを特徴とする半導体装置。
【0324】
(付記15)
付記9乃至14のいずれかに記載の半導体装置において、
少なくとも前記第1のウェルを囲う第2導電型の不純物層と、
前記第1のウェルの下側に埋め込まれ、前記不純物層に接続された第2導電型の第2のウェルであって、前記低濃度ドレイン領域と前記第2のウェルとの間の距離が、前記低濃度ドレイン領域と前記第1のウェルとの間の距離より大きい前記第2のウェルとを更に有する
ことを特徴とする半導体装置。
【0325】
(付記16)
付記14又は15記載の半導体装置において、
前記第1のウェルと前記低濃度ドレイン領域とが、設計データ上又はレチクル上において互いに離間している
ことを特徴とする半導体装置。
【符号の説明】
【0326】
2…コアトランジスタ形成領域
4…入出力トランジスタ形成領域
6…電力増幅回路形成領域
6A…前段トランジスタ形成領域
6B…高耐圧トランジスタ形成領域
10…半導体基板
12…素子分離領域
14a〜14d…P型ウェル
16…N型の拡散層
18…N型の埋め込み拡散層
20…N型ウェル
22a〜22d…チャネルドープ層
24…ゲート絶縁膜
26a〜26d…ゲート電極
28a〜28h…低濃度拡散層
30a〜30e…スペーサ
32a〜32h…高濃度拡散層
34a〜34h…ソース/ドレイン拡散層
38…シリサイド膜
40a〜40f…トランジスタ
42a〜42d…コンタクト領域
44…コンタクト領域
46…層間絶縁膜
48…コンタクトホール
50…導体プラグ
52…層間絶縁膜
54…溝
56…配線
60…フォトレジスト膜
62a〜62d…開口部
64…フォトレジスト膜
66…開口部
68…フォトレジスト膜
70…開口部
72…フォトレジスト膜
74…開口部
76…フォトレジスト膜
78…開口部
80…フォトレジスト膜
82…開口部
84…フォトレジスト膜
86…開口部
90…フォトレジスト膜
92…開口部
94…フォトレジスト膜
96…開口部
102…フォトレジスト膜
104…開口部
106…フォトレジスト膜
108…開口部
110…フォトレジスト膜
112…開口部
140d…トランジスタ
202…コアトランジスタ形成領域
204…入出力トランジスタ形成領域
206…電力増幅回路形成領域
206A…前段トランジスタ形成領域
206B…高耐圧トランジスタ形成領域
210…半導体基板
212…素子分離領域
214a〜214d…P型ウェル
216…N型の拡散層
218…N型の埋め込み拡散層
220…N型ウェル
222a〜222d…チャネルドープ層
224…ゲート絶縁膜
226a〜226d…ゲート電極
228a〜228g…低濃度拡散層
229…低濃度拡散層
230a〜230e…スペーサ
232a〜232h…高濃度拡散層
234a〜234h…ソース/ドレイン拡散層
38…シリサイド膜
240a〜240d…トランジスタ
242a〜242d…コンタクト領域
244…コンタクト領域
260…フォトレジスト膜
262…開口部
264…フォトレジスト膜
266…開口部
268…フォトレジスト膜
270…開口部
272…フォトレジスト膜
273…フォトレジスト膜
274…開口部
275…開口部
276…フォトレジスト膜
278…開口部
280…フォトレジスト膜
282…開口部
284…フォトレジスト膜
286…開口部
290…フォトレジスト膜
292…開口部
294…フォトレジスト膜
296…開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板内に第1導電型のチャネルドープ層を形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記チャネルドープ層を形成する工程と、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に低濃度ソース領域を形成し、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記ゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い高濃度ソース領域を、前記ゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い高濃度ドレイン領域を、前記ゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記所定領域から離間するように第1導電型の第1のウェルを形成する工程を更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
半導体基板内に第1の導電型の第1のウェルを形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のウェルを形成する工程と、
前記半導体基板内に第1導電型のチャネルドープ層を形成する工程と、
前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に低濃度ソース領域を形成し、前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記ゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成する工程と、
前記ゲート電極、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い高濃度ソース領域を、前記ゲート電極の前記一方の側の側壁から第1の距離で離間するように形成し、前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い高濃度ドレイン領域を、前記ゲート電極の前記他方の側の側壁から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1のウェルを囲う第2導電型の不純物層を形成する工程と、
前記第1のウェルの下側に前記不純物層に接続された第2導電型の第2のウェルを埋め込む工程であって、前記所定領域と前記第2のウェルとの間の距離が、前記所定領域と前記第1のウェルとの間の距離より大きくなるように前記第2のウェルを形成する工程とを更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
半導体基板の第1の領域内に第1のトランジスタを形成し、前記半導体基板の前記第1の領域と異なる第2の領域内に前記第1のトランジスタより耐圧の低い第2のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第1の領域内に第1導電型の第1のチャネルドープ層を形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のチャネルドープ層を形成する工程であって、低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のチャネルドープ層を形成する工程と、
前記第1のトランジスタの第1のゲート電極及び前記第2のトランジスタの第2のゲート電極を、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第1のトランジスタの第1の低濃度ソース領域を形成し、前記第1のゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記第1のトランジスタの前記第1の低濃度ドレイン領域を前記所定領域から離間するように形成し、前記第2のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記第1のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第3のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の側壁部分に第4のスペーサを形成する工程と、
前記第1のゲート電極、前記第2のゲート電極、前記第1のスペーサ、前記第2のスペーサ、前記第3のスペーサ及び前記第4のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ソース領域を、前記第1のゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ドレイン領域を、前記第1のゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ドレイン領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
半導体基板の第1の領域内に第1のトランジスタを形成し、前記半導体基板の前記第1の領域と異なる第2の領域内に前記第1のトランジスタより耐圧の低い第2のトランジスタを形成する半導体装置の製造方法であって、
前記第1の領域内に第1導電型の第1のウェルを形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のウェルを形成する工程であって、前記第1のトランジスタの低濃度ドレイン領域を形成するためのドーパント不純物が導入される所定領域を除く領域に、前記所定領域から離間するように前記第1のウェルを形成する工程と、
前記第1の領域内に第1導電型の第1のチャネルドープ層を形成するとともに、前記第2の領域内に第1導電型の第2のチャネルドープ層を形成する工程と、
前記第1のトランジスタの第1のゲート電極及び前記第2のトランジスタの第2のゲート電極を、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介してそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極をマスクとして前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第1のトランジスタの第1の低濃度ソース領域を形成し、前記第1のゲート電極の他方の側の前記半導体基板の前記所定領域に前記第1のトランジスタの前記第1の低濃度ドレイン領域を形成し、前記第2のゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に前記第2のトランジスタの第2の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、
前記第1のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第1のスペーサを形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の少なくとも側壁部分に第2のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の側壁部分に第3のスペーサを形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の側壁部分に第4のスペーサを形成する工程と、
前記第1のゲート電極、前記第2のゲート電極、前記第1のスペーサ、前記第2のスペーサ、前記第3のスペーサ及び前記第4のスペーサをマスクとして、前記半導体基板内に第2導電型のドーパント不純物を導入することにより、前記第1のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ソース領域を、前記第1のゲート電極から第1の距離で離間するように形成し、前記第1のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第1の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1の高濃度ドレイン領域を、前記第1のゲート電極から前記第1の距離より大きい第2の距離で離間するように形成し、前記第2のゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ソース領域を形成し、前記第2のゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に前記第2の低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第2の高濃度ドレイン領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ドレイン領域と、
前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ドレイン領域であって、前記ゲート電極と前記高濃度ドレイン領域との間の距離が、前記ゲート電極と前記高濃度ソース領域との間の距離より大きい前記高濃度ドレイン領域と、
前記低濃度ソース領域と前記低濃度ドレイン領域との間のチャネル領域のうちの少なくとも低濃度ソース領域側の領域に形成された第2導電型のチャネルドープ層であって、前記チャネルドープ層のうちの前記低濃度ドレイン領域側の部分に、前記低濃度ドレイン領域に向かって第2導電型のドーパント不純物の濃度が低くなる濃度勾配が存在している前記チャネルドープ層と
を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項7記載の半導体装置において、
前記チャネルドープ層と前記低濃度ドレイン領域とが互いに離間している
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項7又は8記載の半導体装置において、
前記低濃度ドレイン領域が形成される領域を除く領域に、前記低濃度ドレイン領域から離間するように形成された第2導電型の第1のウェルを更に有する
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の一方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の他方の側の前記半導体基板内に形成された第1導電型の低濃度ドレイン領域と、
前記ゲート電極の前記一方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ソース領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ソース領域と、
前記ゲート電極の前記他方の側の前記半導体基板内に形成された前記低濃度ドレイン領域より不純物濃度の高い第1導電型の高濃度ドレイン領域であって、前記ゲート電極と前記高濃度ドレイン領域との間の距離が、前記ゲート電極と前記高濃度ソース領域との間の距離より大きい前記高濃度ドレイン領域と、
前記低濃度ソース領域と前記低濃度ドレイン領域との間の前記半導体基板内に形成された第2導電型のチャネルドープ層と、
前記低濃度ドレイン領域が形成される領域を除く領域に、前記低濃度ドレイン領域から離間するように形成された第2導電型の第1のウェルと
を有することを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【公開番号】特開2011−199153(P2011−199153A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66443(P2010−66443)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】