説明

高性能表示装置とその製造方法

【課題】アクティブマトリックス型表示装置の製造プロセスを短縮化し、投資効率、生産効率と生産歩留りを向上させ、かつ大幅なアクティブマトリックス素子の高性能化を実現する。
【解決手段】アクティブマトリックス型薄膜トランジスタ素子基板の製造工程において、ゲート電極をパターンニング後、ゲート絶縁膜を成膜する。
次に半導体層としてポリシリコン半導体層を成膜後アモルファスシリコン半導体層を真空をやぶらずに連続成膜する。その後nアモルファスシリコン半導体層を成膜してから、映像信号配線とドレイン電極を形成するための金属電極層を成膜する。その後、ホトリソグラフィー工程で、薄膜トランジスタ素子のチャネル領域の露光光量を変調可能なホトマスクを用いて、薄膜半導体層の素子分離形成と映像信号配線とドレイン電極の形成を1回のホトリソグラフィー工程で同時に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低コストで高性能・高画質の大面積アクティブマトリックス型表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のアクティブマトリックス型表示装置に用いられている薄膜トランジスタ素子の半導体層は、アモルファスシリコントランジスタの場合には、ノンドープ層は、ノンドープ・アモルファスシリコン層の単層構造が採用されていた。この構造が一番コストが安く歩留りが良かったからである。従来のプロセスでは、ゲート電極を形成した後、ゲート絶縁膜を成膜してから薄膜半導体層を形成する。そして、薄膜半導体層の素子分離を形成するためのホトリソグラフィー工程を実施した後、映像信号配線とドレイン電極を形成するための金属電極層を成膜した。そして、それから映像信号配線とドレイン電極を形成するためのホトリソグラフィー工程を実施していた。つまり、薄膜半導体層の素子分離工程と、映像信号配線とドレイン電極形成の工程は、別々の異なる2つのホトマスクを用いて、別々のホトリソグラフィー工程で実施されていた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1,図2にあるように従来のTNモードのアクティブ素子基板では、全工程でホトマスク工程が5回必要である。横電界液晶モードのアクティブ素子基板では全工程でホトマスク工程が4回以上必要であった。ホトレジスト工程が多い場合、高価な露光装置の台数も多く必要となり、初期投資の金額も大きくなる。さらにホトレジストを塗布する工程では塗布膜厚の均一性が要求され大型基板になればなるほど、レジストの使用量は多くなり、現像工程で使用する現像液も大量に使用しなければならない。このため生産で使用するランニングコストも高くなる傾向にあった。基板が大型になればなるほどレジスト塗布に必要な時間は長くなりスループットの低下は、さけられない。
ガラス基板を投入してからアクティブ素子基板が完成するまでの時間を短縮しないと、保管のためのストッカーを大量にクリーンルーム内に設置しなければならない。同様な問題はカラーフィルター基板の製造工程にも発生しており、大型液晶パネルの製造コストアップの原因になっていた。
【0004】
さらに従来金属膜をガラス基板に堆積する時、真空装置(スパッタリング装置)を用いており、ガラス基板が大型化するにつれ、真空装置も大型化し、装置価格も急激に上昇してきた。
ガラス基板が大きくなるにつれ真空排気速度を大きくしなければスループットが低下してくるので高価なクライオポンプの台数も急激に増加してきている。
【0005】
金属膜をガラス基板全面に堆積した後ホトレジスト工程をおえてから、エッチングして目的のパターンを形成するが、パターン形成後不要となったレジストをとりのぞく工程が必要である。このレジストをとりのぞく工程で用いられる有機溶剤は、非常に危険で有害な化学物質であり、すてる場合には非常に高い処理コストが必要であった。
【0006】
ガラス基板が大型化するにつれ薄膜半導体層を形成する装置も大型化してきた。従来の装置をただスケールアップしただけでは薄膜トランジスタの性能は低下する傾向にあり、液晶パネルが大画面高精細化すればするほど薄膜トランジスタの性能向上が必要とされる。
【0007】
大画面広視野角液晶モードとして横電界方式液晶モードが量産されはじめてきたが、残像問題や表示ムラの問題が多発し安定して生産するには多くのノウハウが必要とされる。
【0008】
本発明は、これらの課題を解決する手段を提供するもので、その目的とするところは、大型液晶表示装置の量産工場の投資効率を高め、超大型・超広視野角液晶表示装置を、安価に歩留り良く製造できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決し、上記目的を達成するために本発明では以下の手段を用いる。
【0010】
少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記基板間にはさまれた液晶組成物層と前記基板のいずれか一方の基板の向き合った表面にマトリックス状に配置された複数の走査線と映像信号配線および画素電極およびアクティブ素子を備えた液晶表示装置において、
〔手段1〕前記走査線を形成するプロセスとして次の工程を用いた。
i)基板の上に酸化チタン膜または酸化亜鉛膜または酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜を形成する。
ii)その上にパラジウムイオンまたは銀イオンまたはルテニウムイオンを吸着させる。
iii)走査線用のホトマスクを用いて紫外線を基板上に照射する。
iv)紫外線の照射されなかった領域の金属イオンを洗い流す。
v)走査線の形状に還元された金属を足場として無電界メッキ法を用いて、銅または、銀または、ルテニウムを成長させる。
これ以外に、基板上にパラジウムイオンを印刷法を用いて走査線の形状に印刷し、Hプラズマなどにより還元してから無電界メッキ法を用いても良い。
【0011】
〔手段2〕手段1を用いて形成した銅または銀またはルテニウムの表面に無電界Niメッキまたは電界Niメッキをほどこす。
【0012】
〔手段3〕手段1を用いて形成した銅または銀またはルテニウムの堆積膜厚をを2μm以下とした。
【0013】
〔手段4〕手段1に記載の走査線を形成するプロセスにおいて基板の上に形成する金属酸化物の成分として、酸化チタンのほかに酸化インジウム,酸化スズ,酸化シリコン,酸化アルミニウム,酸化ジルコニウム,酸化マグネシウム,酸化タンタルなどの可視光を透過する金属酸化物を2種類以上ふくむ複合金属酸化膜を用いる。
【0014】
〔手段5〕手段1により走査線を形成した後、前記アクティブ素子のゲート絶縁膜と半導体層とパッシベーション保護膜層を基板上に堆積する時、有効画素領域を含む局部のみに部分的に堆積し、かつ前記共通電極と前記走査線を連結している静電気対策用保護アクティブ素子と、前記共通電極と前記映像信号配線を連結している静電気対策用保護アクティブ素子の両方をパッシベーション膜によって完全に被覆した。
【0015】
〔手段6〕透過光量変調ホトマスクを薄膜トランジスタ素子のチャネル部分に用いることで映像信号配線と画素電極を同時に分離形成しチャネル部のn層も除去して薄膜トランジスタ素子を完成してしまう。この技術と手段1を組み合せることでホトレジスト工程を1回だけしか使用しない。
【0016】
〔手段7〕手段1と5を用いて、映像信号配線と画素電極を同時に形成した後、表面に露出したn層を除去し、パッシベーション膜を基板全面または、有効画素領域を含む局部のみに、部分的に堆積する。その後薄膜トランジスタのチャネル部と映像信号配線ならびに画素電極を形成するために余分なパッシベーション膜と半導体層を除去した。
【0017】
〔手段8〕手段1と5を用いて、ゲート絶縁膜と半導体層を有効画素領域を含む局部のみに堆積した後、薄膜トランジスタ素子の半導体部分をパターンニングする。その後映像信号配線と画素電極を同時に形成してから薄膜トランジスタのチャネル部分のn層を除去する。それからパッシベーション膜を有効画素領域を含む局部のみに堆積する。
【0018】
〔手段9〕手段1と5を用いて、映像信号配線と画素電極を同時に形成した後、透明導電膜を堆積し、映像信号配線と画素電極を分離形成する時に薄膜トランジスタ部のチャネル部分の金属膜とn層を除去する。その後、パッシベーション膜を有効画素領域を含む、局部のみに部分的に堆積する。
【0019】
〔手段10〕手段1と5を用いて、ゲート絶縁膜を有効画素領域を含む局部のみに部分的に堆積した後、半導体層とエッチングストッパー層は基板全面か、または、有効画素領域を含む局部のみに、部分的に堆積し、オーミックコンタクトをとるためのn層は、イオン注入する場合には、有効画素領域を含む局部のみに部分的に注入する。n層をプラズマCVD法で堆積する場合には、基板全面、または有効画素領域を含む局部のみに、部分的に堆積する。そして映像信号配線と画素電極を同時に形成する時、余分なn層と半導体層を同時に両方とも除去した後、パッシベーション膜を有効画素領域を含む局部のみに部分的に堆積する。
【0020】
〔手段11〕手段6,7,8,9においてn層を除去するのでなく、n層を酸化して絶縁膜化させた。
【0021】
〔手段12〕ガラス基板をのせるサセプターと、このサセプターに平行に対向しているメッシュ電極または、ハニカム電極から構成されるプラズマ発生装置においてサセプター電極に高周波電圧を印加し、接地したメッシュ電極またはハニカム電極のあいだで酸素プラズマ放電を発生させる。そして放電中に石英ガラス窓をかいして大気中側に設置した紫外線ランプからガラス基板に紫外光を均一に照射する。
【0022】
〔手段13〕ガラス基板をのせるサセプターと前記サセプターに平行に対向している複数のワイヤー電極または複数の棒状電極または、複数の短冊状電極から構成されるプラズマ発生装置において、前記複数の電極に位相の異なる高周波電圧を印加し、サセプターに対して水平な横方向放電を生じさせる。この横方向放電時に石英ガラス窓をかいして大気中に設置されている紫外線ランプからガラス基板に紫外光を均一に照射する。
【0023】
〔手段14〕基板上に走査線と映像信号配線と、前記走査線と映像信号配線との各交差部に形成された薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに接続された画素電極を、備えた液晶表示装置において、前記薄膜トランジスタ素子のゲート絶縁膜にプラズマシリコン窒化膜とダイヤモンドライクカーボン膜の2層膜または、プラズマシリコン窒化膜とアモルファスカーボン膜の2層膜を用いる。
【0024】
〔手段15〕基板上に走査線と映像信号配線と前記走査線と映像信号配線との各交差部に形成された薄膜トランジスタと前記薄膜トランジスタ素子に接続された画素電極を備えた液晶表示装置において、前記薄膜トランジスタ素子のゲート絶縁膜にアルミニウムの陽極酸化膜とプラズマシリコン窒化膜とダイヤモンドライクカーボン膜の3層膜または、アルミニウムの陽極酸化膜とプラズマシリコン窒化膜とアモルファスカーボン膜の3層膜またはプラズマシリコン窒化膜とシリコン酸化膜とアモルファスカーボン膜またはプラズマシリコン窒化膜とシリコン酸化膜とダイヤモンドライクカーボン膜の3層膜を用いる。
【0025】
〔手段16〕前記薄膜半導体素子の半導体層を、ポリシン層とアモルファスシリコン層とnアモルファスシリコン層の3層またはポリシリコン層とアモルファスシリコン層とnマイクロクリスタルシリコン層の3層または、アモルファス炭化シリコン層とアモルファスシリコン層とnアモルファスシリコン層の3層またはアモルファス炭化シリコン層とアモルファスシリコン層とnマイクロクリスタルシリコン層の3層から構成した。
【0026】
〔手段17〕手段14,15に記載のアクティブ素子においてダイヤモンドライクカーボン層とポリシリコン層とアモルファスシリコン層とnアモルファスシリコン層の4層または、アモルファスカーボン層とポリシリコン層とアモルファスシリコン層とnアモルファスシリコン層の4層をそれぞれの界面を大気中にさらさずに連続成膜する。
【0027】
〔手段18〕手段14,15に記載のアクティブ素子においてダイヤモンドライクカーボン層またはアモルファスカーボン層の膜厚が2オングストロームから2000オングストロームの膜厚になるように成膜する。
【0028】
〔手段19〕少なくとも一方が透明な一対の基板と前記基板間にはさまれた液晶組成物層と前記基板のいずれか一方の基板の向き合った表面に、マトリックス状に配置された複数の走査線と映像信号配線、および共通電極と対をなす画素電極と、アクティブ素子を備えた液晶表示装置において、前記共通電極と共通電極と対をなす画素電極の両方の電極の上に形成された配向膜の高さよりも、両方の電極にはさまれたバックライトの光が透過する領域に形成された配向膜の高さの方が高くなるようにする。
【0029】
〔手段20〕手段19において共通電極と共通電極と対をなす画素電極の両方にはさまれた、バックライト光が透過する領域に形成された凸部領域が共通電極と画素電極の両方に対して0.1μmから3μm程度かさなりあうようにした。
【0030】
〔手段21〕少なくとも一方が透明な一対の基板と前記基板間に、はさまれた液晶組成物層と、前記基板のいずれか一方の基板の向き合った表面にマトリックス状に配置された複数の走査線と映像信号配線、および共通電極と対をなす画素電極とアクティブ素子を備えた液晶表示装置において、アクティブ素子の形成された基板側の配向膜または、アクティブ素子の形成された基板とカラーフィルター基板の両方の配向膜に、高分子型帯電防止材(ポリエチレンオキシド,ポリエーテルエステルアミド,ポリエーテルアミドイミド,エチレンオキシド−エピフロヒドリン共重合体,ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体,カルボベタイングラフト共重合体,ボロンエステル高分子電荷移動型結合体)を0.1%〜10%程度混入させることで配向膜のシート抵抗値を1×1012Ω/□から1×1014Ω/□の範囲に設定した。
【0031】
〔手段22〕手段21で用いた高分子型帯電防止材料であるポリエーテル類やベタイン類、ボロンエステル類を主鎖中に持つジアミン化合物と、テトラカルボン酸化合物を原料とするポリアミック酸をポリアミック酸タイプの配向膜やポリイミドタイプの配向膜にブレンドすることで、横電界方式液晶モードの配向膜のシート抵抗値を1×1012Ω/□から1×1014Ω/□の範囲に設定した。
【0032】
〔手段23〕手段21または手段22に記載の配向膜を用い、2枚の基板間にはさまれた液晶組成物にフッ素系の液晶のみを使用した。
【0033】
〔手段24〕手段21に記載されている高分子型帯電防止剤であるポリエーテル類や、ベタイン類、ボロンエステル類を高分子接着剤に混入し接着剤のシート抵抗値を1×10Ω/□から1×1012Ω/□の範囲に設定した偏光板を用いる。
【0034】
〔手段25〕手段24で用いた偏光板の基材フィルムの表面にダイヤモンドライクカーボンをコーティングした。
【0035】
〔手段26〕少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記基板間にはさまれた液晶組成物層と、前記基板のいずれか一方の基板の向き合った表面にマトリックス状に配置された複数の走査線と映像信号配線、および共通電極と対をなす画素電極およびアクティブ素子を備えた液晶表示装置において、基板の両方の表面、または、アクティブ素子やカラーフィルターを形成しない片方の表面のみに、チタンやインジウムやスズや亜鉛の酸化物を含む抵抗薄膜をディッピング法やスピンコート法やフレキソ印刷法で塗布し、焼成して形成した。
【0036】
〔手段27〕手段26の製造法で形成された抵抗薄膜のシート抵抗値を10Ω/□〜1013Ω/□の範囲に設定した。
【0037】
〔手段28〕アクティブマトリックス型液晶表示セルを形成する時、メインシールの接着している部分の両側にメインシールの周辺全領域にわたり配向膜でメインシールをとりかこむようにした。
【0038】
〔手段29〕少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記基板間に、はさまれた液晶組成物層と前記基板のいずれか一方の基板の向き合った表面に、マトリックス状に配置された複数の走査線と、映像信号配線を備えた液晶表示装置の製造工程で、前記基板にポリイミド配向膜を塗布する時に、基板の最外周全領域をポリイミドで連続塗布した。
【0039】
〔手段30〕少なくとも一方が透明な一対の基板と前記基板間にはさまれた液晶組成物層と前記基板のいずれか一方の基板の向き合った表面に、マトリックス状に配置された複数の走査線と、映像信号配線を備えた液晶表示装置において、透明な基板にブラックマスクを形成するプロセスとして次の工程を用いる。
i)基板の上に酸化チタン膜または、酸化亜鉛膜または酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜を形成する。
ii)ブラックマスク用のホトマスクを用いて紫外線を照射する。この場合ブラックマスクの形成される部分には紫外線を照射しない。
iii)紫外線を照射された領域に水を吸着させる。
iv)水の吸着していない領域に黒色インクを塗布する。
【0040】
〔手段31〕透明な基板にブラックマスクを形成するプロセスとして次の工程を用いる。
i)基板の上に酸化チタン膜または酸化亜鉛膜または酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜を形成する。
ii)前記金属酸化膜の上にシリコン系または、フッ素系のはっすい処理をほどこす。
iii)ブラックマスク用のホトマスクを用いて紫外線を照射する。この場合ブラックマスクの形成される部分のみに紫外線を照射する。
iv)紫外線の照射された領域に黒色インクを塗布する。
【0041】
〔手段32〕手段30,または手段31のプロセスによってブラックマスクを形成した基板にR,G,B3色のカラーフィルターをインクジェット法や、フレキソ印刷法を用いて形成した。
【0042】
〔手段33〕手段1,30,31に用いた酸化チタン膜または、酸化亜鉛膜または、酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜の膜厚を0.1μmから10μm以下とした。
【0043】
〔手段34〕手段14または手段15に記載のアクティブ素子においてダイヤモンドライクカーボン層とアモルファスシリコン層とnアモルファスシリコン層の3層、または、ダイヤモンドライクカーボン層とアモルファスシリコン層とnマイクロクリスタル層の3層、または、アモルファスカーボン層とアモルファスシリコン層とnアモルファスシリコン層の3層、またはアモルファスカーボン層とアモルファスシリコン層とnマイクロクリスタルシリコン層の3層を、それぞれの界面を大気中にさらさずに連続成膜する。
【0044】
〔手段35〕手段16に記載のアクティブ素子においてポリシリコン層とアモルファス炭化シリコン層を2オングストロームから500オングストロームの膜厚でアモルファスシリコン層は300オングストロームから2000オングストロームの膜厚で形成する。
【作用】
【0045】
従来のTN液晶モードの薄膜トランジスタ素子基板の断面図は図1のとうりである。従来のIPS液晶モード用の薄膜トランジスタ素子基板の断面図は図2のとうりである。両方ともにゲート絶縁膜と半導体膜とパッシベーション膜の3層をガラス基板全面に堆積する製造方法を用いている。ホトマスク工法は全工程で5回必要である。走査線の金属はアルミニウムの合金系とキャップメタルとしてモリブデンやチタン、クロム、タンタルなどが用いられる。
従来の製造方法では、これらの金属は、真空スパッタリング方法によってガラス基板上に堆積された後、ホトレジストを塗布し、露光、現像、エッチングしてからホトレジストを除去する。ガラス基板が大きくなればなるほど真空装置も大型になりコストも急激に高くなる。さらに問題なのは基板が大きくなるとスループットは低下する傾向があることです。
このため、生産量を増加させるには、大きなクリーンルームを作り装置の台数を増加させる方法が用いられた。投資コストもランニングコストも非常に高いものになってきた。従来のプロセスを採用していては、コストダウンに限界があった。
【0046】
手段1,2,3,4,33を用いることで高価な真空装置を用いないで低抵抗な銅走査線を形成することが可能となる。
無電界メッキ処理には、バッチ処理が可能でありスループットの大幅な改善ができる。レジスト工程を用いないのでレジストのはくり工程が必要なくなるので工程の大幅な短縮が可能となる。
【0047】
手段1,5,6,7,8,9,10を用いることで従来最低でも5回必要となっていたホトリソ工程が2回から3回で終了することになり大幅な工程短縮が可能となり、大幅なコストダウンと生産性効率向上が実現できる。量産工場のクリーンルーム面積も縮少化でき、高価なレジストコーター、露光装置、現像装置、真空スパッタリング装置が従来の半分以下ですむので初期の投資コストも大幅に縮少できる。
【0048】
手段11,12,13を用いることで薄膜半導体トランジスタ素子の半導体層を従来の半分以下にすることができるようになるのでプラズマCVD装置の生産効率を向上することができる。n層とリンの拡散した半導体層を酸化する速度は酸素プラズマ中に紫外光を強く照射することで大幅に大きくなる。従来酸化速度が遅いために量産に用いられなかったが、手段12,13を用いることで量産に用いることが可能となった。n層をエッチングする場合には塩素系やフッ素系のガスを用いなければならず排ガス処理装置のランニングコストも必要であったが、本プロセスと本装置を用いることでランニングコストの安いプロセスを実現できる。
【0049】
手段14,15,16,17,18,34,35を用いることで電子移動度の低いアモルファスシリコンの特性を大幅に改善できる。表示面積を大きくしても解像度が向上しなければ美しい映像を表現することはできない。従来のアモルファスシリコンのみを用いた薄膜トランジスタでは走査線の本数は1200本程度が限界であったが、本発明の構造により2000本程度まで本数を増加させることが可能である。プロセスそのものは従来のものとほとんど同じプロセスですみコスト増加は非常にわずかなものにおさえることが可能である。
【0050】
手段19,20を用いることで横電界方式液晶生産工程のラビング処理不良を激減することができる。従来の横電界方式の薄膜トランジスタ素子基板は、図2のようであり、バックライトの光が透過する領域は、共通電極や画素電極よりもへこんでおり、ポリイミド配向膜を塗布してラビング処理する場合、ラビングの布の毛先きがあたりにくい構造となっていた。むりにラビング密度をあげると、配向膜がこすれて薄くなり膜はがれが多発した。
本発明の手段19,20を用いることでバックライトの光が透過する領域の配向膜は、ラビングされやすくなり膜はがれは発生しなくなり大幅な歩溜りを向上できる。
【0051】
手段21,22,23,28を用いることで横電界方式液晶表示装置の信頼性を大幅に向上できる。従来の横電界方式液晶モードでは残像を防止するために液晶そのものに抵抗をもたせていた。抵抗をさげるためにシアノ系の液晶をフッ素系の液晶にブレンドしていた。シアノ系の液晶化合物は、加水分解しやすく温度特性も悪るい。導光板タイプのバックライトユニットを用いた場合、ランプに近い領域と画面中央部での温度差が大きく液晶セル内部での液晶の抵抗値が大きく異なる現象が発生する。このため表示画面領域の周辺ムラが多発しやすかった。本発明を用いると、液晶組成物は信頼性に実績のあるフッ素系の液晶だけを使用することができるようになるのでムラの発生は激減する。さらにアクティブ基板とCF基板をはりあわせたすきまに水分が侵入すると、シール周辺ムラが発生しやすくなるが、シールの両側にポリイミド配向膜が印刷されていると、水の侵入がなくなり信頼性を向上できる。
【0052】
段24,25,26,27を用いることで横電界方式液晶表示装置の静電気に対する画像変化を防止できる。従来の横電界方式液晶表示装置では、アクティブマトリックス基板やCF基板の外側面に数100Åの透明導電膜を真空スパッタリング法を用いて形成していた。この方式では、装置コストが高くスループットも低くかった。本方式を用いることでコストの安い静電気対策が可能となる。
【0053】
手段29を用いることで、2枚の基板を合着した後、合着ガラス基板をフッ酸溶液中に投入してもフッ酸液は合着基板のすきまにしみこまない。本発明によってコストupせずに合着ガラス基板を薄くエッチングすることが可能となる。40インチの液晶パネルを作ってもガラス板厚を全体で1mm以下にすることが可能となり薄型軽量化を実現できる。
【0054】
手段30,31,32,33を用いることでレジスト工程が必要なくなり、露光プロセス1回でカラーフィルターを生産することが可能となる。生産工程の大幅な短縮化・簡素化が可能となり小さなクリーンルームでも量産可能となり大幅なコストダウンを実現できる。
【実施例】
【0055】
〔実施例1〕図3は本発明の第1の実施例の工程説明図である。ガラス基板の上に酸化チタン膜または酸化亜鉛膜または酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜を形成する。その上にパラジウムイオンを吸着させる。走査線用のホトマスクを用いて紫外線を基板に照射する。
パラジウムイオンを洗い流す。次に無電界メッキの手法を用いてパラジウムの上に銅を成長させる。この工程では酸化チタン膜や酸化亜鉛膜を用いているが、これらの膜は紫外線を当てると電子と正孔を作る光触媒効果があり、紫外線が照射された所のパラジウムイオンだけが金属パラジウムに還元される。金属パラジウムは基板に残り、パラジウムイオンは、洗い流される。残った金属パラジウムを核として銅を析出させる。可視光に対して透明で紫外線に対して光触媒効果を持っている金属酸化膜であれば酸化チタンや酸化亜鉛以外のものでも良い。
本発明ではパラジウムイオンを利用しているが、無電界メッキの足場となるものであれば、なんでもよい。金,ルテニウム,ロジウム,オスミウム,イルジウムプラチナなどのイオンでも適用可能である。コスト的な点からは銀,ルテニウム,パラジウムが低価格である。比抵抗の点からは銀,金,ロジウム,イリジウムがすぐれている。上記パラジウム金属を核として銅を析出させた後、銅は酸化されやすいので銅の表面にHiメッキをほどこす。Niメッキは無電界メッキでもよいし電気メッキでもよい。
本発明では走査線用のホトマスクを用いて、紫外線を必要な部分に照射しているが、ホトマスクを用いずにスポット状の紫外線を走査する方法でも必要な部分に紫外線を照射して走査線を形成可能である。図67にあるように、はじめから印刷法を用いて走査線の形状にパラジウムイオンを吸着させてからHプラズマ処理などによりパラジウムイオンを金属パラジウムに還元する。この後無電界メッキ法を用いて金属パラジウムの上に銅を成長させる方法も可能である。
無電界メッキで成長させた金属が銅の場合、後の工程で酸化されやすいので銅の表面にNiメッキをほどこすとよい。
【0056】
手段1で用いられている走査配線の形成方法は液晶ばかりでなくプラズマディスプレイパネルやEL表示パネルの走査配線にも利用可能である。ガラス基板ばかりでなくポリイミドテープを用いたTABやCSPやBGAの銅配線、ガラスエポキシ基板を用いたプリント回路基板の銅配線形成にも応用可能である。ICの銅配線用プロセスとしても利用できる。この場合バリヤ層としてTaもしくはTaNをスパッタリング法で堆積した後、同じスパッタリング法でパラジウムを連続堆積してから銅を無電界メッキする。電気メッキ法では、表面の形状によって膜厚ムラが発生しやすいが無電界メッキではこのようなことは発生しない。深い穴の中に銅をうめこむ場合には、バリヤ層のTaやTaNをスパッタリング法で堆積した後、パラジウムイオンを吸着させた後Hプラズマ処理による還元法を用いてパラジウムイオンを還元してから無電界メッキにより銅を成長させ穴をうめこむとよい。
【0057】
〔実施例2〕図4、は、本発明の第2の実施例の断面図である。ガラス基板全面に透明な光触媒膜▲19▼をコーティングしてあるが走査線を形成する領域のみに光触媒膜を部分的にコーティングしてもよい。実施例1で記載した方法を用いて走査線(ゲート電極)▲2▼と共通電極▲18▼を形成した後、ゲート絶縁膜▲4▼とアモルファスシリコン半導体膜▲5▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼を局所的に部分堆積している。堆積後走査線端子部▲3▼は、金属電極が露出している。それから映像信号配線▲7▼と液晶駆動電極▲17▼と走査線端子部接合金属電極▲25▼を同時に形成するために、金属膜をスパッタリング方式で堆積する。透過光量変調ホトマスク(図50……ホトマスク断面図)(図60……ホトマスク平面図)を用いてポジレジストを露光すると図61のような断面形状が得られる。本発明で用いた透過光量変調ホトマスクは、解像力の1/10〜1/5程度のパターンを用いて平均透過光量を調整しているが、アメリカのキャニオンマテリアル社のHEBS(High Energy Beam Sensitive)ガラスプレートを用いても同様な透過光量変調ホトマスクを作成することが可能である。
未露光部のポジレジスト膜厚▲65▼は1.2〜2.0μm程度であり、半透過光量領域の露光領域のポジレジスト膜厚▲66▼は、0.05〜0.2μm付近を利用する。図62は、本発明で用いた、プロセスフローの図である。n層の上の金属層はウェットエッチングで加工して、映像信号配線と液晶駆動用の画素電極と端子部領域のみを残す。次にドライエッチングで必要のない領域のn層とノンドープ半導体層を除去する。それから薄膜トランジスタ素子のチャネル部分▲63▼の薄く残ったポジレジストをプラズマアッシング処理により除去してから、チャネル部の金層層とn層を前と同じウェットエッチングとドライエッチングにより除去する。次にホトレジストをはくりした後パッシベーション膜を局所的に部分堆積してアクティブ素子基板が完成する。
ホトマスクプロセスは全工程で2回だけであるが、ホトレジスト工程は1回だけしか用いていない。
【0058】
〔実施例3〕図5は本発明の第3の実施例の断面図である。共通電極を走査線と同時に形成しないで、一番最後にパッシベーション膜の上に形成するプロセスになっている。ホトマスクプロセスは、全工程で3回である。ホトレジスト工程は2回だけである。
【0059】
〔実施例4〕図6は、本発明の第4の実施例の断面図である。第2の実施例とほとんど同じであるが、パッシベーション膜を基板全面に堆積した後端子部の部分をエッチングしてコンタクトホールを形成している。ホトマスクプロセスは全工程で3回である。ホトレジスト工程は2回だけである。
【0060】
〔実施例5〕図7は、本発明の第5の実施例の断面図である。実施例1により走査線▲2▼を形成後、ゲート絶縁膜▲4▼を局所的に部分堆積する。アモルファスシリコン半導体層▲5▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼は、基板全面に堆積する。次に金属膜を全面に堆積してから、映像信号配線▲7▼と、液晶駆動電極▲17▼を同時形成するために、金属膜をウェットエッチングやドライエッチングによりパターニング加工した後金属膜がなくなった領域のnアモルファスシリコン膜も同様にエッチングして除去する。それから基板全面にパッシベーション膜を堆積して、薄膜トランジスタ素子のチャネル部と、映像信号配線と液晶駆動電極を分離させるために余分な領域のパッシベーション膜とアモルファスシリコン半導体膜を除去する。この時同時に端子部の電極を被覆している余分なパッシベーション膜とアモルファスシリコン半導体膜も除去する。パッシベーション膜は、全面堆積でなく局所的な部分堆積でもよい。
【0061】
〔実施例6〕図8は、本発明の第6の実施例の断面図である。実施例5とほぼ同じ考え方のプロセスである。実施例1により走査線▲2▼を形成後、ゲート絶縁膜▲4▼とアモルファスシリコン半導体層▲5▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼を局所的に部分堆積する。堆積後走査線の端子部▲3▼は金属電極が露出している。次に映像信号配線▲7▼と液晶駆動電極▲17▼を同時に形成するために、金属膜をスパッタリング法を用いて堆積する。金属膜をウェットエッチングやドライエッチングを用いてパターニング加工した後、金属膜がなくなった部分のn層も同様にドライエッチングにより除去する。それから基板全面にパッシベーション膜を堆積して、薄膜トランジスタ素子のチャネル部と、映像信号配線と液晶駆動電極を分離させるために余分な領域のパッシベーション膜とアモルファスシリコン半導体層を除去する。ホトマスクプロセスは全工程で3回である。ホトレジスト工程は2回だけである。
【0062】
〔実施例7〕図9は、本発明の第7の実施例の断面図である。実施例1により走査線▲2▼を形成後、ゲート絶縁膜▲4▼とアモルファスシリコン半導体層▲5▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼を局所的に部分堆積する。
次に金属膜を基板全面に堆積し映像信号配線と液晶駆動電極とをパターンニングする。金属の除去された部分のnアモルファスシリコン膜とアモルファスシリコン半導体層を除去してから、再度透明導電膜や、金属膜を基板全面に堆積する。次に映像信号配線と液晶駆動電極とを電気的に分離するために、薄膜トランジスタ素子のチャネル部分の最初の金属膜とnアモルファスシリコン膜を除去する。最後に局部的にパッシベーション膜を堆積する。ホトマスクプロセスは全工程で3回である。ホトレジスト工程は2回だけである。
【0063】
〔実施例8〕図10,図12,図51は、本発明の第8の実施例の断面図である。ガラス基板に光触媒層をアクティブ素子側の片面側だけに形成したのが図10,図12,であり図51は、基板の両面に光触媒層を形成している。実施例1により走査線▲2▼と共通電極▲18▼を同時に形成した後、ゲート絶縁膜▲4▼と、アモルファスシリコン半導体膜▲5▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼を局所的に部分堆積する。次にアモルファスシリコン半導体膜とnアモルファスシリコン膜をパターンニングしてトランジスタのチャネル部分を形成する。その後、金属膜を基板全面に堆積してから映像信号配線▲7▼と液晶駆動用画素電極▲17▼をパターンニングする。次にトランジスタのチャネル部分のn層を除去してから最後に局部的にパッシベーション膜を堆積する。図12の場合、には液晶駆動用画素電極▲17▼の下にアモルファスシリコン層が存在しているが、まったく同じプロセスで作ることができる。
ホトマスクプロセスは全工程で3回である。ホトレジスト工程は2回だけである。
【0064】
〔実施例9〕図11は、本発明の第9の実施例の断面図である。実施例1により走査線▲2▼を形成後、ゲート絶縁膜▲4▼とアモルファスシリコン半導体膜▲5▼とエッチングストッパー膜▲26▼を局所的に部分堆積する。堆積後走査線の端子部▲3▼は、金属電極が露出している。次にトランジスタのチャネル部を形成するための領域だけにエッチングストッパー膜▲26▼を残こし、他の領域は、有効画素領域周辺半導体層以外のエッチングストッパー膜はすべて除去する。その後、オーミックコンタクトをとるためにnアモルファスシリコン膜または、nマイクロクリスタルシリコン層を局部的に堆積する。イオンシャワードーピングやイオンインプランテーションを有効画素領域と静電気対策用保護トランジスタ領域のみに実施することでもオーミックコンタクトを得ることは、可能である。
次に映像信号配線と液晶駆動電極を形成するために金属膜を基板全面に堆積する。映像信号配線と液晶駆動電極をパターンニングしてから、よぶんなnアモルファスシリコン膜と、アモルファスシリコン半導体膜を除去する。最後にパッシベーション膜を局部的に堆積する。本工程では最後のパッシベーション膜は絶対に必要というわけではない。ホトマスクプロセスは全工程で3回である。ホトレジスト工程は2回だけである。
【0065】
〔実施例10〕図13,図14,図15,図16,図52,図53は、本発明の第10の実施例の回路モデルと回路配置図と回路のパターンの平面図である。静電気対策用の保護アクティブ素子▲31▼は、有効画素の2辺以上に形成されており、共通電極と映像信号配線の接合領域と、共通電極と走査線の接合領域は、ゲート絶縁膜の堆積領域外に存在しており、静電気対策用の保護アクティブ素子と上記接合領域は、すべて完全にパッシベーション膜により被覆されている。図52,図53は実施例8に記載したプロセスで形成した静電気対策用保護アクティブ素子の平面図である。実施例3,4,5,6,7に記載したプロセスでも同様な静電気対策用保護アクティブ素子を形成することは可能である。液晶画面が大型化すればするほど静電気の帯電エネルギーは大きくなり量産ラインでの歩留りを大きく左右する。ホトマスク工程とホトレジスト工程を削減しても静電気対策用保護アクティブ素子を形成できなければ高歩留りは確保できない。
【0066】
〔実施例11〕図17,図18,図25,図54は、本発明の第11の実施例の断面図である。ガラス基板が大型化するにつれアモルファスシリコン半導体を堆積するプラズマCVD装置の放電電極の表面面積に対するアース側に接地された表面積が縮少する傾向にありガラス基板の表面プラズマ電位が高くなる。このためプラズマ窒化膜の膜質は向上するがアモルファスシリコン半導体を堆積する時、プラズマ窒化膜の界面にダメージを得えてしまう。このためガラス基板が大型化するにつれ薄膜トランジスタ素子の特性が悪化する傾向にあった。さらに表示画面が大型化するにつれ高精細化が要求され、走査線の動作時間は、10μsec以下になってきている。薄膜トランジスタの性能を向上するために本発明ではゲート絶縁膜とアモルファスシリコン半導体の界面にポリシリコン半導体層を形成した。ポリシリコン半導体層とアモルファスシリコン半導体層は真空をやぶらないで連続堆積する。ポリシリコン半導体層の膜厚は300Å〜500Åもあれば十分である。
【0067】
〔実施例12〕図19,図20,図26,図55は、本発明の第12の実施例の断面図である。実施例11と同様に薄膜トランジスタの性能を向上するために本発明ではゲート絶縁膜とアモルファスシリコン半導体の界面にダイヤモンドライクカーボン層またはアモルファスカーボン層とポリシリコン半導体層を形成している。カーボン層とポリシリコン半導体層とアモルファスシリコン半導体層は、真空をやぶらずに三層連続堆積する。カーボン層は数Å程度あれば十分な効果があり、電子移動度を大幅に向上できる。
【0068】
〔実施例13〕図21,図22,図56は本発明の第13の実施例の断面図である。実施例11,実施例12では薄膜トランジスタのチャネル部分のnアモルファスシリコン膜をドライエッチングにより除去していたが、この場合にはアモルファスシリコン半導体膜▲32▼は最低でも1000Å程度の膜厚が必要であった。本発明の場合ポリシリコン半導体層が300Å〜500Å程度あるのでアモルファスシリコン半導体膜▲32▼は500Å程度あれば十分に満足できる特性が得られる。nアモルファスシリコン膜またはnマイクロクリスタルシリコン膜の膜厚はオーミックコンタクトがとれれば50Å〜100Å程度で十分である。本発明の場合nアモルファスシリコン膜やnマイクロクリスタルシリコン膜をプラズマ酸化により絶縁膜化するプロセスを用いている。
【0069】
〔実施例14〕図23,図24,図57は本発明の第14の実施例の断面図である。実施例12と同様にゲート絶縁膜とアモルファスシリコン半導体の界面にダイヤモンドライクカーボン層またはアモルファスカーボン層とポリシリコン半導体層を形成している。カーボン層とポリシリコン半導体層とアモルファスシリコン半導体層は、真空をやぶらずに三層連続堆積する。カーボン層は数Å程度あれば十分な効果がある。実施例13と同様に本発明の場合n層をエッチングせずにプラズマ酸化するためにアモルファスシリコン半導体膜▲32▼は500Å程度あれば十分である。
【0070】
〔実施例15〕図27,図58は、本発明の第15の実施例である。実施例13,実施例14のプロセスで使用するプラズマ酸化装置の断面図である。nアモルファスシリコン膜やnマイクロクリスタルシリコン膜は酸化されやすいがノンドープのアモルファスシリコン半導体膜▲32▼は酸化速度が遅い。不純物のリンの拡散層を完全に酸化しなければ実施例13,実施例14の薄膜トランジスタ素子のリーク電流を低減できない。本発明の装置では酸化速度をはやめるためにアクティブ素子基板に強力な紫外線を照射するためのランプ▲36▼を設置してある。紫外線照射の状態でプラズマ酸化処理をおこなう。基板をのせているサセプターには高周波電圧を印加している。メッシュ状のアース電極▲39▼の開口部から紫外線が透過できるようにする場合と、スダレ状の電極に交流電圧を印加できるようにし、スダレ状の電極の開口部から紫外線を透過する場合とがある。
【0071】
〔実施例16〕図29,図30,図31,図66は、本発明の第16の実施例の断面図である。従来の構造は図28にあるように光の透過する領域の配向膜は、共通電極▲18▼や液晶駆動電極▲17▼の上に塗布された配向膜よりもくぼんだ位置にある。このためにラビング布でラビング処理をした時に布の毛先きが十分に光の透過する領域の配向膜にあたらない。横電界方式の液晶モードでは、従来構造の場合、ラビング密度が十分にはいらない場合が生じやすい。さらに、横電界方式のアクティブ素子基板は、プラズマ窒化膜で有効画素領域が被覆されているために配向膜との接着力が非常に弱いため、ラビング強度をあげると、配向膜がはがれやすく配向不良が多発しやすかった。本発明の場合従来構造とは逆に光の透過する領域の配向膜の位置が共通電極▲18▼や液晶駆動電極▲17▼の上に塗布された配向膜よりもとび出た位置にある。このためラビング処理の時、ラビング布の毛先きが配向膜にあたりやすいので十分なラビング密度が得られ液晶分子の安定した配向が得られる。図29では共通電極を形成した後、透明平坦化絶縁膜▲44▼を光が透過する領域に形成している。図30では、パッシベーション膜を堆積後透明平坦化絶縁膜▲45▼を、光が透過する領域に形成している。図31では、共通電極▲18▼を形成する前にガラス基板をエッチングして光が透過する領域がとび出た構造になるようにしている。プロセス的には図30の場合ネガタイプの透明レジストを有効画素領域に塗布し、裏面から紫外光を照射することで精度よくこの構造を再現できる。図66にあるように共通電極▲18▼と液晶駆動電極▲17▼の電極エッジ部から電極の内部への透明平坦化絶縁膜▲45▼のオーバーラップ幅▲73▼,▲74▼は、裏面露光の光の方向を制御することで0.1μmから3μm程度まで自由にコントロール可能である。本発明のように電極エッジ部を被覆することで電極エッジ部の電界集中を緩和できるのでディスクリネーションの発生を防止できる。
【0072】
〔実施例17〕図68,図70,図72,図74は、本発明の第17の実施例である。アルミニウム合金ゲート金属▲76▼を陽極酸化処理してアルミニウムの陽極酸化膜▲77▼を形成した後、プラズマ窒化膜▲78▼を堆積する。その後アモルファスカーボン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜を堆積してからアモルファスシリコン半導体膜▲32▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼を堆積している。カーボン膜はアモルファスシリコン膜が存在している領域のみに残こし、アモルファスシリコン膜のない領域にはカーボン膜▲34▼は残らないようにする。カーボン膜▲34▼がアモルファスシリコン膜以外の領域に残る場合、映像信号配線のはくり断線が多発しやすくなるからである。カーボン膜は数Å程度あれば、界面準位低減の効果があり薄膜トランジスタ素子の電子移動度を大幅に向上できる。
【0073】
〔実施例18〕図69,図71,図73,図75は、本発明の第18の実施例である。走査線▲2▼の上にプラズマ窒化膜▲78▼を堆積した後、シリコン酸化膜を堆積する。その後アモルファスカーボン膜またはダイヤモンドライクカーボン膜を堆積してからアモルファスシリコン半導体膜▲32▼とnアモルファスシリコン膜を堆積する。カーボン膜は数Å程度あれば十分に電子移動度を向上できる。実施例17と同様に薄膜トランジスタのアモルファスシリコン膜が存在する領域のみにカーボン膜を残すようにする。
実施例17,実施例18ともに実施例12と同様にカーボン膜▲34▼とアモルファスシリコン半導体膜▲32▼とnアモルファスシリコン膜▲6▼は、真空をやぶらずに連続堆積することが薄膜トランジスタ特性向上に重要である。実施例17,実施例18ともにカーボン膜は界面準位密度低減効果がある。カーボン膜はゲート絶縁膜として作用しており実施例17,実施例18ではゲート絶縁膜は3層構造となり走査線と映像信号配線のショートを大幅に低減できる。
【0074】
〔実施例19〕図32,図51は本発明の第19の実施例である。カラーフィルター用ガラス基板▲51▼や薄膜トランジスタ素子用ガラス基板▲1▼の基板の両面に透明高抵抗膜がコートされている。この膜は静電気帯電防止の効果がありシート抵抗値が10Ω/□から1013Ω/□の範囲にあればよい。酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化スズなどの複合金属酸化膜から形成されている。両面形成の場合ディッピング法により塗布後、焼成することで硬い膜が得られる。片面形成の場合には、スピンコート法やフレキソ印刷法で塗布した後焼成する。
【0075】
〔実施例20〕図33,図34,図36は、本発明の第20の実施例の断面図と平面図である。従来の配向膜塗布形状は図35にあるようにメインシールライン▲55▼の外側には配向膜は塗布されていない。
本発明の配向膜塗布形状は、図34にあるようにメインシールライン▲55▼の両側に配向膜を塗布している。LCDセルに分離した時の断面図が図33である。ガラスの切断した端部まで配向膜が存在するために液晶注入して注入口を封止した後の洗浄プロセスで洗浄液がLCDセルのすき間に侵入することを防止できる。このためシール周辺からの水分の侵入が減少し、シール周辺ムラの発生が防止できる。横電界方式液晶モードでは液晶化合物としてシアノ系の液晶が混入されているためにLCDセル内部に水分が侵入するとシアノ系の液晶が加水分解して液晶の特性変化が生じやすかった。本発明によりこの問題を大幅に改善できる。
【0076】
〔実施例21〕図38,図77は本発明の第21の実施例の平面図と断面図である。従来の配向膜の印刷パターンは図37のように、有効画素領域のみにポリイミド配向膜を塗布していた。この場合には、カラーフィルター基板とアクティブ素子基板を合着した状態でフッ酸水溶液中でガラス基板をエッチングすると毛管現象により合着したすきまにフッ酸水溶液がしみこんでしまう。図38のような配向膜パターンで基板周辺をかこってしまうと、合着した時に図77のような、断面形状となる。実施例20の図33と同じような構造となり、配向膜によってフッ酸水溶液は、はじかれてしまいガラス基板のすきまにしみこむことができなくなる。本発明のように水溶液のしみこみを配向膜の形状で防止するシーリング方法は信頼性が高く設計の自由度が大きい。ガラス基板の周辺全周を配向膜で塗布できない場合には、図78のように配向膜の塗布してない部分にメインシール接着材を用いてシールすることで十分なシール効果が得られる。
【0077】
〔実施例22〕図39,図44,図45,図46,図47,図48図49,図50は本発明で用いる高分子型帯電防止剤の構造式である。従来は、非イオン性の界面活性剤型帯電防止剤が用いられていたが、分子量が小さく、耐熱性が悪るく、分解しやすかった。ラビング後の洗浄時に配向膜中から脱落しやすく、洗浄後の乾燥に注意をはらわないとムラの発生の原因となっていた。本発明では高分子型帯電防止材料(ポリエチレンオキシド,ポリエーテルエステルアミド,ポリエーテルアミドイミド,エチレンオキシド−エピフロヒドリン共重合体,ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体,カルボベタイングラフト共重合体,ボロンエステル高分子電荷移動型結合体)をポリアミック酸タイプの配向膜や、ポリイミドタイプの配向膜にブレンドすることで配向膜のシート抵抗値を1×1012Ω/□から1×1014Ω/□の範囲でコントロール可能である。本発明配向膜を用いることで横電界方式の液晶モードに用いる液晶はすべてフッ素系の液晶だけでも残像の問題が発生しなくなり、LCDセルの信頼性が大幅に向上する。図40,図41,図42,図43にあるように主鎖中にボロンエステル類を持つジアミン化合物とテトラカルボン酸化合物を原料とするポリアミック酸をポリアミック酸タイプの配向膜やポリイミドタイプの配向膜にブレンドすることでも同様な効果が得られる。ポリエーテル類やベタイン類を用いても同様な効果が得られる。
【0078】
〔実施例23〕図76は、本発明の第23の実施例の断面図である。実施例22で用いた高分子耐電防止剤を偏光板の接着材に混入することで接着材のシート抵抗値を1×10Ω/□から1×1012Ω/□の範囲に設定している。本発明の偏光板を用いれば、偏光板はりつけ時の静電気トラブルが減少し歩留りが向上する。
さらに偏光板の表面に酸化チタン層とダイヤモンドライクカーボン層▲80▼をもうけることできずのつきにくい偏光板を作ることができる。
【0079】
〔実施例24〕図63は、本発明の第24の実施例の工程説明図である。ガラス基板▲51▼の上に酸化チタン膜、または酸化亜鉛膜または、酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜を形成する。
カラーフィルターのブラックマスク用ホトマスクを用いて紫外線を照射する。
この場合ブラックマスクの形成される部分には、紫外線を照射しない。
次に紫外線の照射された領域に水を吸着させる。それから水の吸着していない領域に黒インクを塗布してから基板を加熱し黒インクを硬化させる。次にR,G,B三色のカラーフィルターをインクジェット法やフレキソ印刷法を用いて形成する。図65は本工程により作られたカラーフィルター基板の断面図である。
【0080】
〔実施例25〕図64は、本発明の第25の実施例の工程説明図である。ガラス基板▲51▼の上に酸化チタン膜または酸化亜鉛膜または、酸化チタンと酸化亜鉛の複合酸化膜▲19▼を形成する。その上にシリコン系またはフッ素系のはっすい処理層▲70▼を形成する。ブラックマスク用のホトマスクを用いて紫外線を照射する。この場合ブラックマスクの形成される部分のみに紫外線を照射する。次に紫外線の照射された領域に黒色インクを塗布し、加熱して黒インクを硬化させる。それからシリコン系またはフッ素系のはっすい処理層▲70▼を紫外線を全面照射することでとりのぞく。次にR,G,B三色のカラーフィルターをインクジェット法やフレキソ印刷法を用いて形成する。完成したカラーフィルターは実施例24と同じく図65の断面構造をしている。実施例24,実施例25で使用している金属酸化膜(光触媒膜)の膜厚は、0.1μmから10μm程度あれば良い。
実施例24,実施例25の工程を用いるとホトレジスト工程をまったく使用しないカラーフィルター工程を作ることができる。製造工程の大幅な短縮化が可能となりコストの安い大型画面のカラーフィルターを作ることができる。
【発明の効果】
【0081】
本発明によれば、アクティブ素子基板の全工程でホトマスク工程の回数を2回から3回程度まで大幅に低減可能となる。
さらにホトレジスト工程は1回から2回程度までに減少できるのでクリーンルームの面積を減少でき、露光装置や洗浄装置、レジスト関連装置やクリーン保管庫の数を大幅に低減できる。初期投資の金額も大幅に低減でき、工場のランニングコストも大幅に改善できる。
工程が短縮化できるので、品質管理もしやすく量産工場の運営人員数も大幅に減少できる。生産効率も大幅に向上しコストの安いアクティブ素子が作れる。横電界方式の液晶モードで一番問題となっていた配向処理のしにくさや残像問題も本発明により解決された。信頼性の高いフッ素系の液晶だけを使用できるのでバックライトの熱による経時変化も生じなくなりLCDモジュール全体の信頼性が向上する。
本発明のカラーフィルター基板はホトレジスト工程はまったくなくホトマスクによるパターン焼きつけの工程が一回だけですむので、従来の顔料レジストを用いたカラーフィルター工程とくらべると大幅な工程短縮化がはかれる。生産コストも大幅に低減できる。
本発明の薄膜トランジスタ素子を用いることで従来のアモルファスシリコントランジスタにくらべて電子移動度を大幅に改善できる。さらに抵抗の低い銅をゲート金属に用いることで走査信号信号波形の歪をおさえることができ、大型高精細広視野角の液晶パネルを低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の縦電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図2】従来の縦電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図3】本発明の無電界メッキ法を用いたレジスト不要走査線形成プロセスフロー図
【図4】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図5】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図6】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図7】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図8】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図9】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図10】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図11】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図12】本発明の横電界方式薄膜半導体基板の単位画素の断面図
【図13】本発明で使用した静電気対策用保護回路図
【図14】静電気対策用保護回路図
【図15】本発明の薄膜半導体素子基板の平面図
【図16】本発明の薄膜半導体素子基板の平面図
【図17】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図18】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図19】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図20】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図21】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図22】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図23】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図24】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図25】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図26】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図27】本発明の紫外光アシスト・プラズマ酸化装置
【図28】従来の横電界方式液晶表示画素電極の断面図
【図29】本発明の横電界方式液晶表示画素電極の断面図
【図30】本発明の横電界方式液晶表示画素電極の断面図
【図31】本発明の横電界方式液晶表示画素電極の断面図
【図32】本発明の横電界方式液晶表示用カラーフィルター基板の断面図
【図33】本発明の液晶セルの断面図
【図34】本発明の配向膜塗布パターンの平面図
【図35】従来の液晶セルの注入口付近の平面図
【図36】本発明の液晶セルの注入口付近の平面図
【図37】従来の配向膜塗布パターンの平面図
【図38】本発明の配向膜塗布パターンの平面図
【図39】ボロン高分子化合物の構造式
【図40】ボロンを含むジアミン化合物の構造式
【図41】ボロンを含むジアミン化合物の構造式
【図42】ボロンを含むジアミン化合物の構造式
【図43】ボロンを含むジアミン化合物の構造式
【図44】高分子型帯電防止剤(ポリエチレンオキシド)
【図45】高分子型帯電防止剤(ポリエーテルエステルアミド)
【図46】高分子型帯電防止剤(ポリエーテルアミドイミド)
【図47】高分子型帯電防止剤(エチレンオキシドーエピフロヒドリン共重合体)
【図48】高分子型帯電防止剤(メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート共重合体)
【図49】高分子型帯電防止剤(カルボベタイングラフト共重合体)
【図50】高分子型帯電防止剤(高分子電荷移動型結合体)
【図51】本発明の横電界方式液晶表示用薄膜トランジスタ素子基板の断面図
【図52】本発明の静電気対策用保護トランジスタ素子の平面図
【図53】本発明の静電気対策用保護トランジスタ素子の平面図
【図54】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図55】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図56】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図57】本発明の高移動度低リーク電流薄膜トランジスタ素子の断面図
【図58】本発明の紫外光アシストプラズマ酸化装置
【図59】本発明の透過光量調整ホトマスクの断面図
【図60】本発明の透過光量調整ホトマスクの平面図
【図61】本発明の透過光量調整ホトマスクを用いて露光・現像処理したポジレジストの断面図。
【図62】本発明の透過光量調整ホトマスクを用いた薄膜トランジスタ素子のプロセスフロー。
【図63】本発明のブラックマスクパターン形成のプロセスフロー。
【図64】本発明のブラックマスクパターン形成のプロセスフロー。
【図65】本発明のブラックマスクパターン形成法を用いたカラーフィルターの断面図
【図66】本発明の横電界方式液晶表示画素電極と共通電極と平坦化膜のオーバーラップ部分の断面図
【図67】本発明の無電界メッキ法を用いたレジスト不要走査線形成プロセスフロー図
【図68】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図69】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図70】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図71】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図72】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図73】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図74】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図75】本発明の高性能薄膜トランジスタ素子の断面図
【図76】本発明の偏光板の断面構造図
【図77】本発明のカラーフィルター基板とアクティブ素子基板のセル合着断面図
【図78】本発明の配向膜塗布パターンの平面図とフッ酸水溶液しみこみ防止シール接着材のパターン図
【符号の説明】
1………ガラス基板
2………走査線(ゲート電極)
3………走査線端子部
4………ゲート絶縁膜
5………薄膜半導体層(ノンドープ層)
6………リンをドープしたn半導体層
7………映像信号配線
8………ドレイン電極
9………映像信号配線端子部
10……画素電極コンタクト・ホール
11……走査線端子部コンタクトホール
12……映像信号配線コンタクトホール
13……走査線端子部駆動IC接合電極(透明電極)
14……画素電極(透明電極)
15……映像信号配線端子部駆動IC接合電極(透明電極)
16……パッシベーション膜
17……横電界方式液晶駆動電極(画素電極)
18……横電界方式共通電極
19……透明光触媒膜
20……パラジウムイオン吸着層
21……紫外光
22……金属パラジウム膜
23……銅メッキ膜
24……ニッケルメッキ膜
25……走査線端子部駆動IC接合電極(金属電極)
26……エッチングストッパー絶縁膜
27……有効画素領域周辺共通電極
28……共通電極端子部
29……ゲート絶縁膜局所堆積領域
30……パッシベーション膜局所堆積領域
31……静電気対策用保護アクティブ素子
32……アモルファスシリコン層
33……ポリシリコン層
34……アモルファスカーボン層またはダイヤモンドライクカーボン層
35……n−a−si層が酸化され絶縁膜化した層
36……紫外線ランプ
37……紫外線反射ミラー
38……石英窓ガラス
39……ワイヤーメッシュ電極
40……アクティブマトリックス基板
41……サセプター電極
42……Rf高周波電源
43……配向膜
44……透明平坦化絶縁膜
45……透明メガ型ホト平坦化膜
46……ガラス基板エッチング領域
47……静電気帯電防止用オーバーコート膜
48……樹脂BM(ブラックマスク)
49……カラーフィルター層
50……透明オーバーコート膜
51……カラーフィルター用ガラス基板
52……LCDセル・有効画面内部の配向膜
53……LCDセル・有効画面外部の配向膜
54……メインシール材
55……メインシールライン
56……液晶注入口封止材
57……ガラスエッチング液侵入防止用配向膜
58……横方向放電用ワイヤー電極
59……ホトマスク用石英ガラス基板
60……半透過ホトマスク領域
61……ホトマスク金属(CrまたはMo)
62……映像信号配線ホトマスク完全遮断領域
63……トランジスタ・チャネル部半透過領域
64……ドレイン電極ホトマスク完全遮断領域
65……ポジレジストUV露光完全遮断領域の現像後の膜厚
66……ポジレジストUV露光半透過領域の現像後の膜厚
67……ポジレジスト
68……浸し水
69……黒色インク
70……インク反発処理層
71……オーバーコート膜
72……カラーフィルター層
73……共通電極と平坦化膜のオーバーラップ長
74……画素電極と平坦化膜オーバーラップ長
75……印刷されたパラジウムイオン層
76……アルミニウム合金走査線
77……アルミニウム陽極酸化膜
78……ゲート絶縁膜(プラズマCVDシリコン窒化膜)
79……ゲート絶縁膜(シリコン酸化膜)
80……ダイヤモンドライクカーボン層
81……ベースフィルム
82……偏光層
83……静電気対策用透明抵抗接着材層
84……酸化チタン膜
85……フッ酸水溶液しみこみ防止シール接着材(LCセルメインシール材と同じ材料)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブマトリックス型薄膜トランジスタ素子基板の製造工程において、ゲート電極をパターンニング後、ゲート絶縁膜を成膜する。次に半導体層としてポリシリコン半導体層を成膜後、アモルファスシリコン半導体層を真空をやぶらずに連続成膜する。その後、nアモルファスシリコン半導体層を成膜してから、映像信号配線とドレイン電極を形成するための金属電極層を成膜する。その後、ホトリソグラフィー工程で、薄膜トランジスタ素子のチャネル領域の露光光量を変調可能なホトマスクを用いて薄膜半導体層の素子分離形成と、映像信号配線とドレイン電極の形成を1回のホトリソグラフィー工程で同時に形成することを特徴とする薄膜トランジスタ素子基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1の製造方法を用いて作られた表示装置
【請求項3】
アクティブマトリックス型薄膜トランジスタ素子基板の製造工程において、ゲート電極をパターンニング後、ゲート絶縁膜を成膜する。次に半導体層としてポリシリコン半導体層を成膜後、アモルファスシリコン半導体層を真空をやぶらずに連続成膜する。その後、nアモルファスシリコン半導体層を成膜してから、映像信号配線とドレイン電極と画素電極を形成するための金属電極層を成膜する。その後、ホトリソグラフィー工程で、薄膜トランジスタ素子のチャネル領域の露光光量を変調可能なホトマスクを用いて薄膜半導体層の素子分離形成と、映像信号配線と、画素電極の形成を1回のホトリソグラフィー工程で同時に形成することを特徴とする薄膜トランジスタ素子基板の製造方法。
【請求項4】
請求項3の製造方法を用いて作られた表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【公開番号】特開2009−163247(P2009−163247A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−336151(P2008−336151)
【出願日】平成20年12月7日(2008.12.7)
【分割の表示】特願平11−164223の分割
【原出願日】平成11年4月22日(1999.4.22)
【出願人】(598003690)
【Fターム(参考)】