説明

オピオイド受容体のアンタゴニストまたはインバースアゴニストである新規化合物

1つもしくは複数のオピオイド受容体のアンタゴニストまたはインバースアゴニストである新規化合物、それらを含有する医薬組成物、それらを調製する方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iもしくは式Iaの化合物、
【化1】

またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体
[式中:
環Aは、アリール、5員ヘテロアリール、もしくは6員ヘテロアリールからなる一群から選択されるが、ただし、式Iにおいて(i)環Aがピリジルである場合、(ii)環Bがフェニルである場合、ならびに(iii)Eが、環Aを環Bにつなぐ結合に対してメタ位にある場合、Dを環Bにつなぐ結合は環Aを環Bにつなぐ結合に対してパラ位にあり、そして式Iaにおいて、環Aはテトラヒドロキノリル環に、炭素6または炭素7の位置で結合しており;
環Bは、アリール、5員ヘテロアリール、もしくは6員ヘテロアリールからなる一群から選択され;
Dは、-CH2-、-O-、または-CH(CH3)-であるが、ただしDは、環Aを環Bにつなぐ結合に隣接する原子の位置では環Bに結合せず;
Eは、-C(O)NH2、-C(O)NHC1-3アルキル、-C(O)NH(C1-3アルキル)アリール、-NHC(O)C1-3アルキル、5員ヘテロ環、6員ヘテロ環、5員ヘテロアリール、および6員ヘテロアリールからなる一群から選択されるが、ただし、式IにおいてEは、環Aを環Bにつなぐ結合に隣接する原子には結合せず;
R1およびR2は、独立して、-F、-Cl、-Br、-OH、-CN、-C1-3アルキル、-OC1-3アルキル、-C1-3フルオロアルキル、-OC1-3フルオロアルキルからなる一群から選択され;mおよびnはそれぞれ独立に、0、1、または2であり;
Jは結合、またはC1-4アルキレンであり;
R3は、-H、C1-12アルキル、C3-10シクロアルキル、アルコキシカルボニル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルケニル、C2-12フルオロアルキル、およびヘテロアルキルからなる一群から選択され;
R4は、C3-12アルキル、C3-10シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルケニル、C3-12フルオロアルキル、およびヘテロアルキルからなる一群から選択され;
R3およびR4は、結合して、置換もしくは非置換の5〜7員環を形成していてもよい]。
【請求項2】
環Aが、フェニル、チオフェニル、フラニル、オキサゾリル、およびピリジルからなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
環Bが、フェニル、チオフェニル、フラニル、およびピリジルからなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
環Aおよび環Bがいずれも、フェニルおよびピリジルからなる一群から独立に選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
環Aおよび環Bがともにフェニルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
環Aがフェニルであり、環Bがピリジルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
環Aがピリジルであり、環Bがフェニルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項8】
環Aおよび環Bがともにピリジルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項9】
Dが、-CH2-もしくは-O-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
Eが、-C(O)NH2、イミダゾリジニル、イミダゾリジンジオニル、イミダゾリル、イミダゾリノニル、トリアゾリル、トリアゾリノニル、およびそれらの互変異性体からなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
Eが、-C(O)NH2である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
それぞれのR1およびそれぞれのR2が、独立して、-H、-F、-Cl、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
Dが-CH2-であり、Jが結合またはC1-2-アルキレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
Dが-O-であり、JがC2-3アルキレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
R3が-Hであり、R4が、アリールメチル、アリールエチル、ヘテロアリールメチル、ヘテロアリールエチル、C4-10アルキル、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリルメチル、およびヘテロシクリルエチルからなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
R4が、3-フルオロフェニルエチル、3-フルオロベンジル、2-トリフルオロメチルベンジル、2-トリフルオロメトキシベンジル、4-トリフルオロメチルベンジル、4-フルオロベンジル、3-メトキシフェニルエチル、3-チオフェニルメチル、2-チオフェニルエチル、4,4-ジメチルシクロヘキシル、3,3-ジメチルシクロヘキシル、2-インダニル、5-シアノ-2-インダニル、5-メトキシ-2-インダニル、5-フルオロ-2-インダニル、4-フルオロ-2-インダニル、4-メトキシ-2-インダニル、4-メトキシ-2-インダニル、4,8-ジフルオロ-2-インダニル、5,6-ジフルオロ-2-インダニル、5,6-ジメトキシ-2-インダニル、2-メチル-2-インダニル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、1-シクロヘキセニルメチル、1-シクロヘキセニルエチル、シクロオクチル、シクロヘプチルメチル、3-メチルブチル、アダマンチル、モルホリノエチル、ピペリジニルエチル、4-tert-ブチルシクロヘキシル、3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキシル、3,5-ジフルオロベンジル、3,5-ジフルオロフェニルエチル、2-ジフェニルメチル、メトキシエチル、ジメチルアミノエチル、3-ピリジニルエチル、3-ピリジニルメチル、およびフェニルオキシエチルからなる一群から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
R3が-Hであり、R4が、2-インダニル、5-フルオロ-2-インダニル、4,4-ジメチルシクロヘキシル、シクロヘキシルエチル、シクロヘキシルメチル、2-チオフェニルエチル、3-フルオロフェニルエチル、3-メチルブチル、および4,4-ジフルオロシクロヘキシルからなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
R3およびR4により形成される前記5〜7員環が、ピペリジニル(piperidinyl)、ピペリジニル(piperizinyl)、モルホリニル、アゼピニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロインドリル、およびピロリジニルからなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
4'-{[(4,4-ジメチルシクロヘキシル)アミノ] メチル}-3-ビフェニルカルボキサミド;
4'-[(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアミノ)メチル]-3-ビフェニルカルボキサミド;
N-{[3'-(1H-イミダゾール-2-イル)-4-ビフェニリル] メチル}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン;
4'-{[(4,4-ジメチルシクロヘキシル)アミノ]メチル}-2-フルオロ-3-ビフェニルカルボキサミド;
4'-{[(4,4-ジメチルシクロヘキシル)アミノ]メチル}-2-メチル-3-ビフェニルカルボキサミド;
4'-{[(4,4-ジメチルシクロヘキシル)アミノ]メチル}-2'-(トリフルオロメチル)-3-ビフェニルカルボキサミド;
3'-フルオロ-4'-({[(2S)-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル]アミノ}メチル)-3-ビフェニルカルボキサミド;
1-{4'-[(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルアミノ)メチル]-3-ビフェニリル}-2,4-イミダゾリジンジオン;
N-{[3'-(1H-イミダゾール-2-イル)-4-ビフェニリル]メチル}-4,4-ジメチルシクロヘキサンアミン;
N-{[3,5-ジフルオロ-3'-(1H-イミダゾール-2-イル)-4-ビフェニリル]メチル}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン;
N-{[3,5-ジフルオロ-3'-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-4-ビフェニリル]メチル}-4,4-ジメチルシクロヘキサンアミン;
N-{[3,5-ジフルオロ-3'-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-4-ビフェニリル]メチル}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン;
2'-クロロ-4'-{[(4,4-ジメチルシクロヘキシル) アミノ]メチル}-3-ビフェニルカルボキサミド、
ならびにその塩、溶媒和物、および生理的機能を有する誘導体からなる一群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
化合物がクエン酸塩、リン酸塩、または塩酸塩である、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
N-{[3,5-ジフルオロ-3'-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-4-ビフェニリル]メチル}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミン、またはその塩である、請求項19に記載の化合物。
【請求項22】
N-{[3,5-ジフルオロ-3'-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-4-ビフェニリル]メチル}-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-アミンのクエン酸塩、リン酸塩、または一もしくは二塩酸塩である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
ヒト毛様体神経栄養因子、CB-1アンタゴニスト、神経伝達物質再取り込み阻害薬、リパーゼ阻害薬、MC4Rアゴニスト、5-HT2cアゴニスト、グレリン受容体アンタゴニスト、CCK-A受容体アゴニスト、NPY Y1アンタゴニスト、PYY3-36 およびPPARアクチベータからなる一群から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせた、請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体。
【請求項24】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体、および少なくとも1種の賦形剤を含有する、医薬組成物。
【請求項25】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を含有する、医薬組成物。
【請求項26】
(i)請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体、および(ii)少なくとも1種の担体、を含有する医薬組成物を哺乳類に投与することを含んでなる治療法であって、肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、およびそれらの組み合わせからなる一群から選択される、前記治療法。
【請求項27】
前記哺乳類がヒトである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記治療が肥満である、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を哺乳類に投与することを含んでなる治療法であって、肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、およびそれらの組み合わせからなる一群から選択される、前記治療法。
【請求項30】
前記哺乳類がヒトである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記治療が肥満である、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
治療用活性物質として用いる、請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは機能を有する誘導体。
【請求項33】
肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、およびそれらの組み合わせの治療に用いるための、請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体。
【請求項34】
前記治療が肥満に対するものである、請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、またはそれらの組み合わせの治療に用いるための薬剤の製造における、請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体の使用。
【請求項36】
前記治療が肥満に対するものである、請求項35に記載の使用。
【請求項37】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、式IIIの化合物の窒素原子により式IIの化合物から、塩素、臭素、ヨウ素、トリフレート、およびトシレートからなる一群から選択される脱離基Xを求核置換することを含み、
【化2】

[式中、環A、環B、D、E、J、R1、R2、R3、R4、n、およびmは請求項1に記載の通りである]
その反応が有機溶媒中で、必要に応じてプロモーターの存在下で行われる、前記方法。
【請求項38】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、鈴木反応の条件下、有機溶媒、パラジウム触媒、および無機塩基の存在下で、水を添加して、または添加せずに、Xが脱離基である式IVの化合物と、Zがボロネート、ボロン酸、ハロゲンおよびトリフレートからなる一群から選択される式Vの化合物とを反応させることを含む、
【化3】

[式中、環A、環B、D、E、J、R1、R2、R3、R4、n、およびmは請求項1に記載の通りである]
前記方法。
【請求項39】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、式VIの化合物を脱保護して式Iの化合物とすることを含む、
【化4】

[式中、Bocは保護基であり、環A、環B、D、E、J、R1、R2、R4、n、およびmは請求項1に記載の通りであり、R3は-Hである]
前記方法。
【請求項40】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、還元剤の添加前にDean-Stark条件を用いて、または用いずに、有機溶媒中で式VIIの化合物をケトンもしくはアルデヒドと反応させることを含む、
【化5】

[式中、環A、環B、D、E、J、R1、R2、R3、R4、n、およびmは請求項1に記載の通りである]
前記方法。
【請求項41】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、必要に応じて還元剤の添加前にDean-Stark条件を用い、必要に応じて酢酸の存在下で、有機溶媒中で式IXのアルデヒドを式IIIの化合物と反応させることを含む、
【化6】

[式中、環A、環B、D、E、J、R1、R2、R3、R4、n、およびmは請求項1に記載の通りである]
前記方法。
【請求項42】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、Yが加水分解されるシアノ基、またはアミノリシスを受けるエステルである式Xの化合物の、Eが-C(O)NH2である式Iの1級アミドへの合成操作を含む、
【化7】

[式中、環A、環B、D、J、およびR1、R2、R3、R4は請求項1に記載の通りである]
前記方法。
【請求項43】
請求項1に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、YがPOM、SEM、Cbz、およびBOCからなる一群から選択される保護基である式Xの化合物を脱保護して式Iの化合物を生成することを含む、
【化8】

[式中、環A、環B、D、E、J、R1、R2、R3、R4、m、およびnは請求項1に記載の通りである]
前記方法。
【請求項44】
請求項1に記載の式Iaの化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理的機能を有する誘導体を製造するための方法であって、還元剤の添加前にDean-Stark条件を用いて、または用いずに、有機溶媒中で式VIIの化合物をケトンもしくはアルデヒドと反応させることを含む、
【化9】

[式中、環A、E、R1、R2、R4、n、およびmは請求項1に記載の通りである]
前記方法。

【公表番号】特表2010−500977(P2010−500977A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523972(P2009−523972)
【出願日】平成19年8月8日(2007.8.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/075422
【国際公開番号】WO2008/021849
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(597173680)スミスクライン ビーチャム コーポレーション (157)
【Fターム(参考)】