説明

半導体装置の製造方法

【課題】 本発明は、絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 外界と隔離された第1の処理室内において、隣り合う凸部の間に形成された凹部130を第3の絶縁膜160で埋め込むステップと、第1の処理室内において、第3の絶縁膜160に対して改質処理を行った後、第1の処理室から半導体基板10を外界に搬出するステップと、第2の処理室内において、、第3の絶縁膜160に対して熱アニール処理を行うステップとを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不揮発性半導体メモリとして、NAND型フラッシュメモリが開発されている。このNAND型フラッシュメモリのメモリセルトランジスタは、半導体基板上にトンネル絶縁膜を介して形成された浮遊ゲート電極と、当該浮遊ゲート電極上に電極間絶縁膜を介して形成された制御ゲート電極とが積層された構造を有する。
【0003】
NAND型フラッシュメモリは、メモリセルトランジスタをマトリクス状に配置することによって形成され、ビット線方向において隣り合うメモリセルトランジスタの間には、当該隣り合うメモリセルトランジスタ間に形成されたスリット部(隙間)を埋め込むように、セル間埋め込み絶縁膜が形成されている。
【0004】
NAND型フラッシュメモリは、セル間埋め込み絶縁膜として、シリコン窒化膜を使用するが、当該シリコン窒化膜は比誘電率が高いため、セルサイズの微細化が進むと、メモリセルトランジスタ間に存在する浮遊容量の影響が大きくなるという不都合が生じる。
【0005】
以下、セル間埋め込み絶縁膜の形成方法に関する文献名を記載する。
【特許文献1】特開平4−286321号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に導電層を形成するステップと、
前記導電層の一部を除去することにより、前記第1の絶縁膜を露出するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において前記第1の絶縁膜の露出部表面上に第2の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して改質処理を行った後、前記第1の処理室から前記半導体基板を外界に搬出するステップと、
第2の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする。
【0008】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に導電層を形成するステップと、
前記第1の導電層及び前記第1の絶縁膜の一部を除去し、前記第1の絶縁膜の側面を露出するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において、前記第1の絶縁膜の露出部表面に第2の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して改質処理を行った後、前記第1の処理室から前記半導体基板を外界に搬出するステップと、
第2の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする。
【0009】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に第1の導電層を形成するステップと、
前記第1の導電層上に第2の絶縁膜を形成するステップと、
前記第2の絶縁膜上に第2の導電層を形成するステップと、
前記第2の導電層、前記の第2の絶縁膜、前記第1の導電層及び前記第1の絶縁膜に順次パターニングを行うことにより、凸部を複数形成するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において、隣り合う前記凸部の間に形成された凹部を第3の絶縁膜で埋め込むステップと、
前記第1の処理室内において、前記第3の絶縁膜に対して改質処理を行った後、前記第1の処理室から前記半導体基板を外界に搬出するステップと、
第2の処理室内において、前記第3の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする。
【0010】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に導電層を形成するステップと、
前記導電層及び前記第1の絶縁膜にパターニングを行い、さらに前記半導体基板の露出部分にエッチングを行って、所定の深さだけ除去することにより、溝を形成するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において、前記溝を第2の絶縁膜で埋め込むステップと、
前記第1の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して改質処理を行うステップと、
第2の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
(1)第1の実施の形態
図1〜図6に、本発明の第1の実施の形態によるNAND型フラッシュメモリのメモリセルトランジスタの製造方法を示す。なお、図1〜図5のうち、図1(a)〜図5(a)は、各工程別素子における、ビット線に沿って切断した場合の縦断面図を示し、図1(b)〜図5(b)は、各工程別素子における、ワード線に沿って切断した場合の縦断面図を示す。
【0014】
まず図1(a)及び(b)に示すように、熱酸化法及び熱窒化法によって、所定の不純物がドーピングされた半導体基板10上に、トンネル絶縁膜となるシリコン酸窒化(SiON)膜20を10nm程度形成する。その後、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、浮遊ゲート電極となる、膜厚が150nm程度のポリシリコン層30、ストッパ膜40及びマスク材50を順次堆積する。
【0015】
リソグラフィ及びRIE(Reactive Ion Etching)によって、マスク材50、ストッパ膜40、ポリシリコン層30及びシリコン酸窒化(SiON)膜20に順次パターニングを行う。さらにマスク材50をマスクとして、半導体基板10にエッチングを行うことにより、半導体基板10の表面からの深さが150nm程度の素子分離溝60を形成する。
【0016】
図2(a)及び(b)に示すように、熱酸化法によって、半導体基板10のうち露出した領域に、図示しないシリコン酸化膜を5nm程度形成する。その後、半導体基板10を、単一の処理容器からなる処理室である炉と呼ばれる図7に示すバッチ式の堆積/改質処理装置70に搬入し、当該堆積/改質処理装置70において、プラズマCVD法によって、素子分離溝60を埋め込むように、半導体基板10及びマスク材50の全面に、素子分離絶縁膜となるTEOS(Tetraethoxysilane)膜80を、650℃の温度で400nm程度堆積する。なお、堆積/改質処理装置70には、図示しない排気機構及びガス供給源が設けられ、これにより堆積/改質処理装置70は、所望の雰囲気を形成することができる。
【0017】
因みに、この場合、素子分離絶縁膜として、TEOS膜80を堆積したが、例えばHTO(High Temperature Oxide)、BPSG(Borophosphosilicate Glass)、PSG(Phosphosilicate Glass)、BSG(Boron-Silicate Glass)などのシリコン酸化膜を堆積させれば良い。また、ポリシラザンなどの絶縁膜を塗布しても良い。
【0018】
ところで、本実施の形態のように、素子分離絶縁膜として、TEOS膜80を使用する場合には、TEOS膜80の素子分離絶縁膜としての信頼性を向上させるため、TEOS膜80に対して高い温度の熱処理を行って、TEOS膜80を緻密化する必要がある。
【0019】
しかし、TEOS膜80を堆積した堆積/改質処理装置70では、高い温度の熱処理を行うことができない。そこで、堆積/改質処理装置70から半導体基板10を一旦取り出した上で、当該半導体基板10を、高い温度の熱処理を行うことができる図7に示す熱処理装置90に搬入し、当該熱処理装置90において、高い温度の熱処理を行ってTEOS膜80を緻密化する必要がある。
【0020】
しかし、堆積/改質処理装置70から半導体基板10を取り出した後、熱処理装置90に搬入するまでの間に、半導体基板10を大気に曝すと、TEOS膜80が水分を吸収すなわち吸湿する。
【0021】
その結果、吸収された水分すなわち吸湿水が、トンネル絶縁膜となるシリコン酸窒化(SiON)膜20に拡散し、トンネル絶縁膜の信頼性が劣化するという問題が生じる。
【0022】
そこで、本実施の形態では、TEOS膜80を堆積した堆積/改質処理装置70において、例えば温度が800℃の窒素雰囲気中で60分間、当該TEOS膜80に対して熱処理を行うことにより、半導体基板10を大気に曝した際に、TEOS膜80が水分を吸収しない程度の改質処理、例えば緻密化処理を行う。
【0023】
なお、熱処理のための温度は、TEOS膜80を堆積したときの温度より高い温度が望ましいが、TEOS膜80を堆積したときの温度と同一の温度であっても、30分以上熱処理を行えば、緻密化効果を得ることができる。また熱処理は酸化性雰囲気で行っても良く、熱処理に要する時間は30分程度でも良い。
【0024】
その後、堆積/改質処理装置70から半導体基板10を取り出し、当該半導体基板10を図7に示す熱処理装置90に搬入する。その際、半導体基板10は大気に曝されるが、TEOS膜80の吸湿を抑制することができる。
【0025】
そして熱処理装置90において、TEOS膜80の吸湿を避けるため薬液処理を行うことなく、上述したTEOS膜80の吸湿を抑制するための熱処理より高い温度、例えば1035℃程度の温度で、当該TEOS膜80に対して熱処理(すなわち熱アニール処理)を行うことにより、TEOS膜80が素子分離絶縁膜としての信頼性を確保することが可能になる程度にまで緻密化処理を行う。その後、熱処理装置90から半導体基板10を取り出す。
【0026】
その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって、ストッパ膜40をストッパとして、TEOS膜80を研磨してその表面を平坦化することにより、マスク材50を除去してストッパ膜40を露出させる。
【0027】
図3(a)及び(b)に示すように、リン酸溶液を用いて、露出したストッパ膜40にエッチングを行って、当該ストッパ膜40を除去した後、希フッ酸溶液を用いてTEOS膜80の表面部分にエッチングを行って所定量除去することより、ポリシリコン層30の側面30Aを70nm程度露出させる。
【0028】
図4(a)及び(b)に示すように、減圧CVD法によって、TEOS膜80及びポリシリコン層30の全面に、電極間絶縁膜となるONO膜(シリコン酸化膜、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜が積層された積層膜)100を15nm程度堆積する。
【0029】
その後、減圧CVD法によって、制御ゲート電極となる、例えばポリシリコン層及びタングステン(W)シリサイド層を含む2層構造の導電層110を100nm程度堆積した後、さらにマスク材120を堆積する。
【0030】
リソグラフィ及びRIEによって、マスク材120、導電層110、ONO膜100、ポリシリコン層30及びシリコン酸窒化(SiON)膜20に順次パターニングを行って、スリット部130を形成することにより、ポリシリコン層30からなる浮遊ゲート電極と、導電層110からなる制御ゲート電極とが積層されたゲート電極を形成する。
【0031】
図5(a)及び(b)に示すように、熱酸化法及び減圧CVD法によって、半導体基板10、シリコン酸窒化(SiON)膜20、ポリシリコン層30、ONO膜100、導電層110及びマスク材120のうち、露出している面に、電極側壁絶縁膜となるシリコン酸化膜140を形成した後、イオン注入法によって、ソース領域150A及びドレイン領域150Bを形成する。
【0032】
ところで、近年では、セル間埋め込み絶縁膜として、シリコン窒化膜より比誘電率が低いシリコン酸化膜を使用することが提案されている。しかし、シリコン酸化膜は、水分を吸収し易い性質すなわち吸湿性を有するため、製造工程の途中で水分を吸収し、当該吸収した水分がトンネル絶縁膜や電極間絶縁膜に拡散すると、トンネル絶縁膜や電極間絶縁膜の信頼性が劣化するという問題があった。
【0033】
そこで、本実施の形態の場合、素子分離絶縁膜であるTEOS膜80を堆積した場合と同様に、半導体基板10を、炉と呼ばれる図7に示すバッチ式の堆積/改質処理装置70に搬入し、当該堆積/改質処理装置70において、減圧CVD法によって、スリット部130を埋め込むように、シリコン酸化膜140の全面に、セル間埋め込み絶縁膜となるTEOS膜160を、650℃の温度で20nm程度堆積する。
【0034】
因みに、この場合、セル間埋め込み絶縁膜として、TEOS膜160を堆積したが、例えばHTO、BPSG、PSG、BSGなどのシリコン酸化膜を堆積させても良い。また、ポリシラザンなどの絶縁膜を塗布しても良い。
【0035】
続いて、TEOS膜160を堆積した堆積/改質処理装置70において、例えば温度が800℃の窒素雰囲気中で60分間、当該TEOS膜160に対して熱処理を行うことにより、半導体基板10を大気に曝した際に、TEOS膜160が水分を吸収しない程度の改質処理、例えば緻密化処理を行う。
【0036】
なお、熱処理のための温度は、TEOS膜160を堆積したときの温度より高い温度が望ましいが、TEOS膜160を堆積したときの温度と同一の温度であっても、30分以上熱処理を行えば、緻密化効果を得ることができる。また熱処理は酸化性雰囲気で行っても良く、熱処理に要する時間は30分程度でも良い。
【0037】
その後、堆積/改質処理装置70から半導体基板10を取り出し、当該半導体基板10を図7に示す熱処理装置90に搬入する。その際、半導体基板10は大気に曝されるが、TEOS膜160の吸湿を抑制することができる。
【0038】
そして熱処理装置90において、TEOS膜160の吸湿を避けるため薬液処理を行うことなく、上述したTEOS膜160の吸湿を抑制するための熱処理より高い温度、例えば1035℃程度の温度で、当該TEOS膜160に対して熱処理(すなわち熱アニール処理)を行うことにより、TEOS膜160がセル間埋め込み絶縁膜としての信頼性を確保することが可能になる程度にまで緻密化処理を行う。その後、熱処理装置90から半導体基板10を取り出す。
【0039】
なお、このTEOS膜160を厚い膜厚で堆積すると、当該TEOS膜160の緻密化を十分に行うことができないため、TEOS膜160を2回に分けて堆積し熱処理を行う必要がある。そこで、本実施の形態の場合、スリット部130を埋め込むように、さらにTEOS膜160を所望の膜厚になるまで堆積し、上述した熱処理を再度行う。なお、TEOS膜160の1回目の堆積膜厚は、3〜30nmの範囲内であることが望ましい。
【0040】
減圧CVD法によって、TEOS膜160の全面に、層間絶縁膜となるシリコン窒化膜170を堆積する。そして、図示しない配線層などを形成することにより、NAND型フラッシュメモリのメモリセルトランジスタを製造する。
【0041】
図6(a)に、以上の方法により製造されたメモリセルトランジスタMCがマトリクス状に配置されたNAND型フラッシュメモリ200を、ビット線BLに沿って切断した場合の縦断面図を示し、図6(b)に、図6(a)に示す縦断面図に対応するNAND型フラッシュメモリ200の回路図を示す。
【0042】
これら図6(a)及び(b)に示すように、NAND型フラッシュメモリ200は、図示しない2つの選択トランジスタの間に、複数のメモリセルトランジスタMCのソース領域150A及びドレイン領域150Bを直列に接続し、一方の選択トランジスタをビット線BLに接続すると共に、他方の選択トランジスタを図示しないソース線に接続する。また、各メモリセルトランジスタMCの導電層110からなる制御ゲート電極には、ワード線WLがそれぞれ接続されている。
【0043】
なお、この場合、フラッシュメモリとして、NAND型フラッシュメモリ200を製造したが、例えばNOR型やAND型など、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極が積層された構造を有する他の種々のフラッシュメモリを製造しても良い。さらに、絶縁膜とゲート電極の積層であって、絶縁膜とゲート電極からなる層が3層以上形成された構造でも良い。
【0044】
ここで、図8(a)に、本実施の形態による製造方法によって、素子分離絶縁膜となるTEOS膜80を堆積した後、当該TEOS膜80を緻密化し、大気に曝した上でさらに緻密化することにより形成された場合における素子の構成を示す。
【0045】
一方、図8(b)に、比較例として、TEOS膜210を堆積した後、当該TEOS膜210を緻密化することなく、大気に曝した上で緻密化することにより形成された場合における素子の構成を示す。
【0046】
比較例のように、TEOS膜210を堆積した後、大気に曝すことにより、TEOS膜210が吸湿すると、この吸湿水が、トンネル絶縁膜となるシリコン酸窒化(SiON)膜20に拡散し(図中矢印A10)、トンネル絶縁膜の信頼性が劣化するという問題があった。
【0047】
これに対して、本実施の形態によれば、TEOS膜80を堆積した後、大気に曝す前に緻密化することにより、TEOS膜80を大気に曝しても吸湿を抑制することができる。従って、比較例のように、吸湿水が、トンネル絶縁膜となるシリコン酸窒化(SiON)膜20に拡散することがなくなり、トンネル絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる。
【0048】
また、図9(a)に、本実施の形態による製造方法によって、セル間埋め込み絶縁膜となるTEOS膜160を堆積した後、当該TEOS膜160を緻密化し、大気に曝した上でさらに緻密化することにより形成された場合における素子の構成を示す。
【0049】
一方、図9(b)に、比較例として、TEOS膜220を堆積した後、当該TEOS220を緻密化することなく、大気に曝した上で緻密化することにより形成された場合における素子の構成を示す。
【0050】
比較例のように、TEOS膜220を堆積した後、大気に曝すことにより、TEOS膜220が吸湿すると、この吸湿水が、トンネル絶縁膜となるシリコン酸窒化(SiON)膜20と、電極間絶縁膜となるONO膜100とに拡散し(図中矢印A10及びA20)、トンネル絶縁膜及び電極間絶縁膜の信頼性が劣化するという問題があった。
【0051】
これに対して、本実施の形態によれば、TEOS膜160を堆積した後、大気に曝す前に緻密化することにより、TEOS膜160を大気に曝しても吸湿を抑制することができる。従って、比較例のように、吸湿水が、トンネル絶縁膜となるシリコン酸窒化(SiON)膜20と、電極間絶縁膜となるONO膜100とに拡散することがなくなり、トンネル絶縁膜及び電極間絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる。
【0052】
因みに、本実施の形態のように、スリット部130をTEOS膜160のみによって埋め込む場合には、スリット部130をTEOS膜とシリコン窒化膜とによって埋め込む場合と比較して、TEOS膜160の膜厚が厚くなる分、TEOS膜160が吸湿すると、より多くの水分を吸収し、その結果、吸湿水がトンネル絶縁膜と電極間絶縁膜に拡散する量も増加する。
【0053】
これに対して、本実施の形態によれば、TEOS膜160の吸湿を抑制することができるため、TEOS膜160の膜厚が厚くなっても、吸湿水がトンネル絶縁膜と電極間絶縁膜に拡散する量が増加するという不都合は生じない。
【0054】
特に、底面と側面で完全に囲われているスリット部130又は素子分離溝60にTEOS膜160又は80を堆積する場合は、吸湿水が外部に逃げにくく、緻密化処理時に、底面や側面において吸湿水による酸化が起こり易くなる。これが、トンネル絶縁膜や電極間絶縁膜の膜厚の制御性を悪くするおそれもある。
【0055】
また、このTEOS膜160を堆積後に不純物注入を行う周辺トランジスタ(メモリセルトランジスタMCを駆動する周辺回路のトランジスタ)では、吸湿水による酸化によって、絶縁膜の膜厚の制御性の低下や、トランジスタ特性のばらつきを引き起こす。しかし、本実施の形態によれば、膜厚の制御性の低下やトランジスタ特性のばらつきを抑制することができる。
【0056】
図10に、比較例の場合と本実施の形態の場合とにおいて、トンネル絶縁膜に所定の電圧を加えた際に当該トンネル絶縁膜に発生する電子トラップ量を示す。電子トラップとは、未結合手と呼ばれる電子を捕獲する欠陥部分であり、図中縦軸は、当該電子トラップの発生量を電圧値で示したものである。この電子トラップは、ゲート閾値電圧を変動させる原因となるため、電子トラップ量は少ない方が望ましい。
【0057】
この図10に示すように、本実施の形態によれば、トンネル絶縁膜に発生する電子トラップ量を、比較例の場合よりも低減することができ、これによりトンネル絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる。
【0058】
因みに、本実施の形態によるメモリセルトランジスタの製造方法は、セルサイズが100nm以下の世代に適用することが可能である。
【0059】
ところで、堆積/改質処理装置70は、例えば1000℃以上の熱処理を実行しようとすると、温度の上昇に時間を要し、半導体基板10に大きな熱負荷を与えることになる。そこで、上述の第1の実施の形態のように、堆積/改質処理装置70によって絶縁膜の堆積を行う場合には、当該堆積/改質処理装置70による処理温度の制約によって、1000℃以上のような高温の熱処理を行うことができず、このため本実施の形態のような密閉された同一の装置内において行われる熱処理は、有用性が高い。
【0060】
なお上述の第1の実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではない。例えば炉と呼ばれるバッチ式の堆積/改質処理装置70において、TEOS膜80及び160の堆積と、当該TEOS膜80及び160の吸湿を抑制するための熱処理を行ったが、図11に示すクラスターチャンバと呼ばれる枚葉式の堆積/改質処理装置300において、TEOS膜80及び160の堆積と吸湿を抑制するための熱処理とを行っても良い。
【0061】
このクラスターチャンバと呼ばれる処理室としての堆積/改質処理装置300の中央部付近には、搬送室310が配置され、当該搬送室310の周囲には、搬入室320と、搬出室330と、処理容器である堆積室340及び熱処理室350とが配置されている。
【0062】
搬送室300の中央部付近には、例えばアームからなる搬送機構360が配置され、当該搬送機構360は、各室320〜350間における半導体基板10の搬送を行う。また搬送室310には、図示しない排気機構及びガス供給源が設けられ、搬送室310を所望の雰囲気にすることにより、半導体基板10を大気に曝すことなく所望の室に搬送することができる。
【0063】
すなわち、搬送室310の搬送機構360は、搬入室320から搬入された半導体基板10を堆積室340に搬送し、当該堆積室340においてTEOS膜80又は160の堆積を行う。その後、堆積室340から搬送室310を介して熱処理室350に半導体基板10を搬送し、当該熱処理室350において、TEOS膜80又は160に対して熱処理を行うことにより、当該TEOS膜80又は160の吸湿を抑制することができる程度の緻密化処理を行う。
【0064】
そして、熱処理室350から搬送室360を介して搬出室330に半導体基板10を搬送することにより、堆積/改質処理装置300から半導体基板10を取り出し、当該半導体基板10を図11に示す熱処理装置370に搬入する。その際、上述の第1の実施の形態と同様に、半導体基板10は大気に曝されるが、TEOS膜80又は160の吸湿を抑制することができる。
【0065】
そして熱処理装置370において、高い温度でTEOS膜80又は160に対して熱処理を行うことにより、TEOS膜80又は160が素子分離絶縁膜又はセル間埋め込み絶縁膜としての信頼性を確保することが可能になる程度にまで緻密化処理を行う。
【0066】
(2)第2の実施の形態
図12〜図16に、本発明の第2の実施の形態によるMOSFETの製造方法を示す。まず図12に示すように、半導体基板400上に素子分離絶縁膜410A及び410Bを形成した後、希フッ酸を用いて洗浄を行うことにより、半導体基板400上に形成されている自然酸化膜を除去する。
【0067】
図13に示すように、半導体基板400の基板表面上に、ゲート絶縁膜となる絶縁膜420を形成した後、図14に示すように、減圧CVD法によって、絶縁膜420上にゲート電極となるポリシリコン層430を堆積する。
【0068】
図15に示すように、リソグラフィ及びRIEによって、ポリシリコン層430及び絶縁膜420に順次パターニングを行うことにより、絶縁膜420からなるゲート絶縁膜と、ポリシリコン層430からなるゲート電極とを形成する。
【0069】
図16に示すように、イオン注入法によって、ソース領域440A及びドレイン領域440Bを形成する。
【0070】
その後、半導体基板400を、単一の処理容器からなる処理室である炉と呼ばれる図7に示すバッチ式の堆積/改質処理装置70に搬入し、当該堆積/改質処理装置70において、半導体基板400及びポリシリコン層430上に、650〜700℃の温度で層間絶縁膜となるTEOS膜450を堆積する。なお、堆積/改質処理装置70には、排気機構及びガス供給源が設けられ、これにより堆積/改質処理装置70は、所望の雰囲気を形成することができる。
【0071】
因みに、この場合、層間絶縁膜として、TEOS膜450を堆積したが、例えばHTO、BPSG、PSG、BSGなどのシリコン酸化膜を堆積させても良い。また、ポリシラザンなどの絶縁膜を塗布しても良い。
【0072】
そして、第1の実施の形態と同様に、TEOS膜450を堆積した堆積/改質処理装置70において、例えば温度が800℃の窒素雰囲気中で、当該TEOS膜450に対して熱処理を行うことにより、半導体基板400を大気に曝した際に、TEOS膜450が水分を吸収しない程度の改質処理、例えば緻密化処理を行う。
【0073】
なお、熱処理のための温度は、第1の実施の形態と同様に、TEOS膜450を堆積したときの温度以上の高い温度、例えば700〜900℃の範囲内であれば良いが、高温である程、緻密化効果が大きく望ましい。また熱処理は酸化性雰囲気で行っても良い。
【0074】
その後、堆積/改質処理装置70から半導体基板400を取り出し、当該半導体基板400を図7に示す熱処理装置90に搬入する。その際、半導体基板400は大気に曝されるが、TEOS膜450が水分を吸収すること、すなわちTEOS膜450の吸湿を抑制することができる。
【0075】
そして熱処理装置90において、薬液処理を行うことなく、上述したTEOS膜450の吸湿を抑制するための熱処理より高い温度、例えば1035℃程度の温度で、当該TEOS膜450に対して熱処理(すなわち熱アニール処理)を行うことにより、TEOS膜450が層間絶縁膜としての信頼性を確保することが可能になる程度にまで緻密化処理を行う。その後、熱処理装置90から半導体基板400を取り出す。そして、図示しない配線層などを形成することにより、MOSFET500を製造する。
【0076】
ここで図17(a)に、本実施の形態によるMOSFET500の構成を示し、図17(b)に、比較例として、TEOS膜520を堆積した後、当該TEOS膜520を緻密化することなく、大気に曝した上で緻密化することにより形成された場合におけるMOSFET510の構成を示す。
【0077】
比較例のように、TEOS膜520を堆積した後、大気に曝すことにより、TEOS膜520が吸湿すると、この吸湿水が、ゲート絶縁膜である絶縁膜420に拡散し(図中矢印A40)、例えばゲート絶縁膜のホットキャリア耐性(ホットキャリアによって欠陥が形成されることを抑制する性質)が劣化するなど、ゲート絶縁膜の信頼性が劣化するという問題があった。
【0078】
これに対して、本実施の形態によれば、TEOS膜450を堆積した後、大気に曝す前に緻密化することにより、TEOS膜450を大気に曝しても吸湿を抑制することができる。従って、比較例のように、吸湿水が、ゲート絶縁膜となる絶縁膜420に拡散することがなくなり、ゲート絶縁膜の信頼性が劣化することを抑制することができる。
【0079】
なお上述の第2の実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではない。例えば炉と呼ばれるバッチ式の堆積/改質処理装置70において、TEOS膜450の堆積と、当該TEOS膜450の吸湿を抑制するための熱処理を行ったが、図11に示すクラスターチャンバと呼ばれる枚葉式の堆積/改質処理装置300において、TEOS膜450の堆積と吸湿を抑制するための熱処理とを行っても良い。
【0080】
この場合も、第1の実施の形態における他の実施の形態と同様に、複数の処理容器を有する処理室である堆積/改質処理装置300において、TEOS膜450の堆積と、当該TEOS膜450の吸湿を抑制することができる程度の緻密化処理とを行う。その後、堆積/改質処理装置300から半導体基板400を取り出し、当該半導体基板400を図11に示す熱処理装置370に搬入する。その際、上述の第1の実施の形態と同様に、半導体基板400は大気に曝されるが、TEOS膜450の吸湿を抑制することができる。
【0081】
そして熱処理装置370において、高い温度でTEOS膜450に対して熱処理を行うことにより、TEOS膜450が層間絶縁膜としての信頼性を確保することが可能になる程度にまで緻密化処理を行う。
【0082】
(3)他の実施の形態
なお上述の第1及び第2の実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではない。例えばTEOS膜80、160及び450の吸湿を抑制するための改質処理として、400℃の温度で酸素ラジカル処理を行っても良い。なお、この場合、温度は、室温〜900℃の範囲内であれば良いが、高温である程、改質効果が大きく望ましい。
【0083】
ここで、酸素ラジカルとは、例えば中性の原子状酸素、又は電子励起状態の分子状酸素であり、酸素ガスをアルゴンガスで1〜10%に希釈した混合ガスを、マイクロ波でプラズマ化することにより生成される。この酸素ラジカルをTEOS膜80、160及び450に吸収させる酸素ラジカル処理を行うことにより、TEOS膜80、160及び450を改質する。
【0084】
なお、この場合、酸素ラジカルと酸素イオンが混在する雰囲気で酸素ラジカル処理を行っても良い。また、酸素ガスを、例えばヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノンなどの他の種々の希ガスによって希釈しても良い。また希ガスによる希釈量を減らして酸素ガスの割合を高くしても良く、さらに希ガスで希釈せずに、酸素ガスの割合を100%にしても良い。
【0085】
また、混合ガスに水素ガスを添加しても良いが、1〜10%程度の低い割合で添加することが望ましい。また混合ガスは、マイクロ波ではなく、高周波でプラズマ化しても良く、NOガスやNOガスによってプラズマ化しても良い。また、酸素ラジカルは、酸素ガスと水素ガスを反応させることにより生成しても良い。
【0086】
また、酸素ラジカルを生成する方法と同様の方法によって、窒素ガスと希ガスの混合ガス又は窒素ガス100%をプラズマ化することにより、窒素ラジカルを生成し、窒素ラジカル処理を行っても良い。また、酸素ガスと窒素ガスの混合ガスをプラズマ化することにより、酸素ラジカルと窒素ラジカルを同時に生成し、酸素ラジカルと窒素ラジカルによって同時に処理を行っても良い。
【0087】
さらに、TEOS膜80、160及び450の吸湿を抑制するための改質処理として、室温の窒素雰囲気で、紫外光をTEOS膜80、160及び450に照射する紫外光照射処理を行っても良い。
【0088】
なお、この場合、例えば可視光、赤外光、白色光など他の種々の光を照射する光照射処理を行っても良い。
【0089】
その際、半導体基板10及び400の上方に点光源を配置し、当該点光源から発せられる光を、光反射板を用いて、均一の強度で半導体基板10及び400に照射すれば良く、また半導体基板10及び400の上方に複数の光源を配置することにより、当該複数の光源から発せられる光を、均一の強度で半導体基板10及び400に照射しても良い。
【0090】
また、温度は、室温〜900℃の範囲内であれば良いが、高温である程、改質効果が大きく望ましい。また窒素雰囲気ではなく、酸素雰囲気や真空中で光照射処理を行っても良い。
【0091】
さらに上述の第1の実施の形態では、図4に示すように、マスク材120、導電層110、ONO膜100、ポリシリコン層30及びシリコン酸窒化(SiON)膜20に順次パターニングを行って、スリット部130を形成したが、図18に示すように、シリコン酸窒化(SiON)膜20にはエッチングを行わず、マスク材120、導電層110、ONO膜100及びポリシリコン層30のみに順次パターニングを行って、スリット部130を形成することにより、ポリシリコン層30からなる浮遊ゲート電極と、導電層110からなる制御ゲート電極とが積層されたゲート電極を形成しても良い。
【0092】
この場合、図19に示すように、ソース領域150A及びドレイン領域150Bを形成した後、スリット部130を埋め込むように、マスク材120及びシリコン酸窒化(SiON)膜20上に、セル間埋め込み絶縁膜となるTEOS膜160を堆積し、さらに上述の第1の実施の形態と同様に、当該TEOS膜160に対して改質処理及び熱アニール処理を順次行う。
【0093】
さらに上述の第2の実施の形態では、図15に示すように、ポリシリコン層430及び絶縁膜420に順次パターニングを行ったが、図20に示すように、絶縁膜420にはエッチングを行わず、ポリシリコン層420のみにパターニングを行うことにより、絶縁膜420からなるゲート絶縁膜と、ポリシリコン層430からなるゲート電極とを形成しても良い。
【0094】
この場合、図21に示すように、ソース領域440A及びドレイン領域440Bを形成した後、絶縁膜420及びポリシリコン層430上に、層間絶縁膜となるTEOS膜450を堆積し、さらに上述の第2の実施の形態と同様に、当該TEOS膜450に対して改質処理及び熱アニール処理を順次行う。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるNAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図2】同NAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図3】同NAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図4】同NAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図5】同NAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図6】同NAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図7】バッチ式の堆積/改質処理装置及び熱処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態によるメモリセルトランジスタと、比較例のメモリセルトランジスタとの断面構造を示す縦断面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態によるメモリセルトランジスタと、比較例のメモリセルトランジスタとの断面構造を示す縦断面図である。
【図10】本実施の形態の場合と比較例の場合とにおける、トンネル絶縁膜中の電子トラップ量を示す説明図である。
【図11】枚葉式の堆積/改質処理装置及び熱処理装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態によるMOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図13】同MOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図14】同MOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図15】同MOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図16】同MOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態によるMOSFETと、比較例のMOSFETとの断面構造を示す縦断面図である。
【図18】本発明の他の実施の形態によるNAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図19】同NAND型フラッシュメモリの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図20】本発明の他の実施の形態によるMOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図21】同MOSFETの製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0096】
10、400 半導体基板
20 シリコン酸窒化膜
30、430 ポリシリコン層
40 ストッパ膜
50、120 マスク材
70、300 堆積/改質処理装置
80、160、450 TEOS膜
90、370 熱処理装置
100 ONO膜
110 導電層
170 シリコン窒化膜
200 NAND型フラッシュメモリ
310 搬送室
340 堆積室
350 熱処理室
420 絶縁膜
500 MOSFET

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に導電層を形成するステップと、
前記導電層の一部を除去することにより、前記第1の絶縁膜を露出するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において前記第1の絶縁膜の露出部表面上に第2の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して改質処理を行った後、前記第1の処理室から前記半導体基板を外界に搬出するステップと、
第2の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に導電層を形成するステップと、
前記第1の導電層及び前記第1の絶縁膜の一部を除去し、前記第1の絶縁膜の側面を露出するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において、前記第1の絶縁膜の露出部表面に第2の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して改質処理を行った後、前記第1の処理室から前記半導体基板を外界に搬出するステップと、
第2の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1の処理室は、単一の処理容器からなることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に第1の導電層を形成するステップと、
前記第1の導電層上に第2の絶縁膜を形成するステップと、
前記第2の絶縁膜上に第2の導電層を形成するステップと、
前記第2の導電層、前記第2の絶縁膜、前記第1の導電層及び前記第1の絶縁膜に順次パターニングを行うことにより、凸部を複数形成するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において、隣り合う前記凸部の間に形成された凹部を第3の絶縁膜で埋め込むステップと、
前記第1の処理室内において、前記第3の絶縁膜に対して改質処理を行った後、前記第1の処理室から前記半導体基板を外界に搬出するステップと、
第2の処理室内において、前記第3の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
半導体基板上に第1の絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の絶縁膜上に導電層を形成するステップと、
前記導電層及び前記第1の絶縁膜にパターニングを行い、さらに前記半導体基板の露出部分にエッチングを行って、所定の深さだけ除去することにより、溝を形成するステップと、
外界と隔離された第1の処理室内において、前記溝を第2の絶縁膜で埋め込むステップと、
前記第1の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して改質処理を行うステップと、
第2の処理室内において、前記第2の絶縁膜に対して熱アニール処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−203105(P2006−203105A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15201(P2005−15201)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】