説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】シェアードコンタクトを備えた半導体装置において、コンタクトホールの開口不良やコンタクト抵抗の増大を防止しつつ、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止する。
【解決手段】半導体基板100におけるゲート電極103の両側にソース/ドレイン領域106が形成されている。シェアードコンタクトは、ソース/ドレイン領域106とは接続し且つゲート電極103とは接続しない下層コンタクト113と、下層コンタクト113及びゲート電極103の双方に接続する上層コンタクト118とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート電極及びソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトを備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスのデザインルールの微細化に伴い、コンタクトホール間のピッチを狭めるため、シェアードコンタクトが採用されている。シェアードコンタクトを用いると、ゲート電極上のコンタクトホールとソース/ドレイン領域上のコンタクトホールとを1つのコンタクトホールにまとめることができるため、コンタクトホール間のピッチを縮小することができる。
【0003】
図9(a)〜(e)は、従来のシェアードコンタクト形成プロセスの各工程を示す断面図である。図9(a)〜(e)において、「1」はシリコン基板、「2」は素子分離領域、「3」はゲート絶縁膜、「4」はゲート電極、「5」はエクステンション領域、「6」はサイドウォール用絶縁膜、「7」はサイドウォールスペーサ、「8」はソース/ドレイン領域、「9」はストッパー絶縁膜、「10」は層間絶縁膜、「11」はレジストパターン、「12」はシェアードコンタクトホール、「13」はシェアードコンタクトである。
【0004】
まず、図9(a)に示すように、シリコン基板1上に公知のSTI(shallow trench isolation)又はフィールド素子分離等により素子分離領域2を形成した後、素子分離領域2に取り囲まれた素子能動領域となるシリコン基板1上にゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成し、その後、シリコン基板1におけるゲート電極4の両側にエクステンション領域5を形成する。
【0005】
次に、図9(b)に示すように、ゲート電極4上を含むシリコン基板1上の全面に、シリコン窒化膜からなるサイドウォール用絶縁膜6を堆積する。その後、図9(c)に示すように、サイドウォール用絶縁膜6に対してエッチバックを行って、ゲート電極4の側面上にサイドウォールスペーサ7を形成した後、シリコン基板1におけるゲート電極4の両側に、ゲート電極4から離間し且つエクステンション領域5と接続するソース/ドレイン領域8を形成する。
【0006】
次に、図9(d)に示すように、ゲート電極4上を含むシリコン基板1上の全面に、シリコン窒化膜からなるストッパー絶縁膜9、及び層間絶縁膜10を順次形成した後、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、シェアードコンタクト形成領域に開口部を持つレジストパターン11形成する。
【0007】
次に、図9(e)に示すように、レジストパターン11をマスクとする異方性ドライエッチングにより、シェアードコンタクト形成領域に位置する層間絶縁膜10を除去してシェアードコンタクトホール12を形成した後、ドライエッチングにより、シェアードコンタクトホール12底部に露出しているストッパー絶縁膜9を除去する。その後、アッシング及び洗浄を行うことによりレジストパターン11を除去した後、シェアードコンタクトホール12に導電材料を埋め込んでシェアードコンタクト13を形成する。
【0008】
以上に説明した、従来のシェアードコンタクトが設けられた構造では、シェアードコンタクト13を設けるためのシェアードコンタクトホール12は、前述のように、異方性ドライエッチングにより層間絶縁膜10を除去してシェアードコンタクトホール12を形成した後、ドライエッチングにより、シェアードコンタクトホール12底部に露出しているストッパー絶縁膜9を除去することによって完成する。
【0009】
しかしながら、このストッパー絶縁膜9の除去工程において、サイドウォールスペーサ7のうちシェアードコンタクトホール12内に露出する部分が、サイドウォールスペーサ7と同じシリコン窒化膜からなるストッパー絶縁膜9と同時にエッチングされてしまう。このため、サイドウォールスペーサ7が膜減りして小さくなる。従って、図9(c)に示すサイドウォールスペーサ7の形成工程におけるサイドウォールスペーサ7の高さやプロセスばらつき等の程度によっては、シェアードコンタクトホール12内のサイドウォールスペーサ7がほぼ完全に除去されてしまい、サイドウォールスペーサ7の下側に設けられていたエクステンション領域(浅い不純物拡散層)5が露出してしまう場合がある。
【0010】
このようにエクステンション領域5が露出した状態でシェアードコンタクトホール12に導電材料を埋め込むと、当該導電材料つまりシェアードコンタクト13とエクステンション領域5とが接してしまうため、当該接触領域に接合リーク電流が発生して歩留まりが低下するという問題が生じる(図9(e)参照)。
【0011】
この問題に対しては、シェアードコンタクト13を形成するためのシェアードコンタクトホール12内に露出するサイドウォールスペーサ7の膜減り(特にサイドウォールスペーサ7の底辺幅の減少)に対するプロセスマージンを拡大する手段を講ずることにより、解決することができる。
【0012】
例えば、特許文献1には、前述の図9(e)に示す工程においてシェアードコンタクトホール底部のストッパー絶縁膜(エッチングストッパー膜)を除去した後、再度、シリコン窒化膜の堆積及びエッチングを行うことにより、シェアードコンタクトホール内でサイドウォールスペーサを再形成することによって、前述の問題を解決する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2009−147161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1に開示されているような従来技術では、微細化が進んでコンタクトホール径が小さくなるに伴って、次のような不具合が発生する。すなわち、サイドウォールスペーサを再形成するためのシリコン窒化膜の堆積によって、シェアードコンタクトホールが完全に埋め込まれて開口不良が発生したり、又は、シェアードコンタクトホールの側壁上に残存するシリコン窒化膜により実効的なコンタクトホール径が小さくなることに起因してコンタクト抵抗が増大してデバイス特性劣化が発生したりする。
【0015】
前記に鑑み、本発明は、ゲート電極及びソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトを備えた半導体装置において、コンタクトホールの開口不良やコンタクト抵抗の増大を防止しつつ、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記の目的を達成するために、本発明に係る第1の半導体装置は、半導体基板上に形成された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極の側面上に形成された側壁絶縁膜と、前記半導体基板における前記第1のゲート電極の両側に前記第1のゲート電極から離間して形成された第1のソース/ドレイン領域と、前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域を覆うように形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜中に形成されており且つ前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトとを備え、前記シェアードコンタクトは、前記第1のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第1のゲート電極とは接続しない第1の下層コンタクトと、前記第1の下層コンタクト及び前記第1のゲート電極の双方に接続する第1の上層コンタクトとを有する。
【0017】
本発明に係る第1の半導体装置によると、シェアードコンタクトを、第1のソース/ドレイン領域とは接続し且つ第1のゲート電極とは接続しない第1の下層コンタクトと、第1の下層コンタクト及び第1のゲート電極の双方に接続する第1の上層コンタクトとに分けて形成している。このため、第1のソース/ドレイン領域と接続する第1の下層コンタクトを、第1のゲート電極から十分に離間させて形成できる。従って、第1の下層コンタクトが形成されるホールの形成時に、第1のゲート電極側面上の側壁絶縁膜が除去されて半導体基板が露出する事態を回避できるので、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止することができる。また、前述のように、シェアードコンタクト用のホール形成時に、第1のゲート電極側面上の側壁絶縁膜が除去されることがないため、従来技術のような側壁絶縁膜の再形成が必要なくなるので、当該再形成に起因するコンタクトホールの開口不良やコンタクト抵抗の増大を防止することができる。
【0018】
本発明に係る第1の半導体装置において、前記第1の上層コンタクトの底部及び側部には上層バリアメタルが設けられており、前記第1の下層コンタクトの上面は上層バリアメタルと接していてもよい。この場合、前記第1の下層コンタクトの底部及び側部には下層バリアメタルが設けられており、前記上層バリアメタルの厚さと前記下層バリアメタルの厚さとは実質的に同じであってもよい。
【0019】
本発明に係る第1の半導体装置において、前記半導体基板上に形成された第2のゲート電極と、前記半導体基板における前記第2のゲート電極の両側に形成された第2のソース/ドレイン領域と、前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第2のゲート電極とは接続しないソース/ドレインコンタクトとをさらに備え、前記ソース/ドレインコンタクトは、前記第2のソース/ドレイン領域と接続する第2の下層コンタクトと、前記第2の下層コンタクトと接続する第2の上層コンタクトとを有していてもよい。この場合、前記第1の下層コンタクトの底面の形状と前記第2の下層コンタクトの底面の形状とは実質的に同じであってもよい。また、前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のゲート電極とは接続し且つ前記第2のソース/ドレイン領域とは接続しないゲートコンタクトをさらに備えていてもよい。ここで、前記第2の上層コンタクトの底面の形状と前記ゲートコンタクトの底面の形状とは実質的に同じであってもよい。
【0020】
本発明に係る第1の半導体装置において、前記半導体基板における前記側壁絶縁膜の下側に前記第1のソース/ドレイン領域よりも浅く形成されており且つ前記第1のソース/ドレイン領域と接続するエクステンション領域をさらに備え、前記第1の下層コンタクトは、前記エクステンション領域から離間して形成されていてもよい。
【0021】
本発明に係る第1の半導体装置において、前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域のそれぞれの表面部に金属シリサイド層が形成されていてもよい。ここで、前記金属シリサイド層は、例えば、ニッケルシリサイド層又はニッケルプラチナシリサイド層等であってもよい。
【0022】
本発明に係る第1の半導体装置において、前記半導体基板上における前記第1のゲート電極と前記第1の下層コンタクトとの間にエッチングストッパー膜が形成されていてもよい。ここで、前記エッチングストッパー膜は、例えば、シリコン窒化膜又はシリコン炭化膜等であってもよい。
【0023】
本発明に係る第1の半導体装置において、前記各ゲート電極は、例えば、ポリシリコン、シリコン化合物、タングステン、チタン又はアルミニウム等から構成されていてもよい。また、前記層間絶縁膜は、例えば、シリコン酸化膜、BPSG(boron-doped phospho-silicate glass)膜又はPSG(phospho-silicate glass)膜等であってもよい。
【0024】
本発明に係る第2の半導体装置は、半導体基板上に形成された第1のゲート電極と、前記半導体基板における前記第1のゲート電極の両側に前記第1のゲート電極から離間して形成された第1のソース/ドレイン領域と、前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域を覆うように形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜中に形成されており且つ前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトとを備え、前記第1のゲート電極の側面上には側壁絶縁膜は形成されておらず、前記シェアードコンタクトは、前記第1のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第1のゲート電極とは接続しない第1の下層コンタクトと、前記第1の下層コンタクト及び前記第1のゲート電極の双方に接続する第1の上層コンタクトとを有する。
【0025】
尚、本願において、側壁絶縁膜とは、エクステンション領域を覆う(つまりエクステンション領域の形成後に形成される)サイドウォールスペーサを意味しており、エクステンション領域の形成前にゲート電極側面上に形成されるオフセットスペーサは含まないものとする。
【0026】
本発明に係る第2の半導体装置によると、シェアードコンタクトを、第1のソース/ドレイン領域とは接続し且つ第1のゲート電極とは接続しない第1の下層コンタクトと、第1の下層コンタクト及び第1のゲート電極の双方に接続する第1の上層コンタクトとに分けて形成している。このため、第1のソース/ドレイン領域と接続する第1の下層コンタクトを、第1のゲート電極から十分に離間させて形成できる。従って、第1の下層コンタクトが形成されるホールの形成時に、第1のゲート電極に隣接する領域の絶縁膜(層間絶縁膜又はエッチングストッパー膜)が除去されて半導体基板が露出する事態を回避できるので、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止することができる。また、前述のように、シェアードコンタクト用のホール形成時に、第1のゲート電極に隣接する領域の絶縁膜が除去されることがないため、従来技術のような側壁絶縁膜の再形成が必要なくなるので、当該再形成に起因するコンタクトホールの開口不良やコンタクト抵抗の増大を防止することができる。
【0027】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記第1の上層コンタクトの底部及び側部には上層バリアメタルが設けられており、前記第1の下層コンタクトの上面は上層バリアメタルと接していてもよい。この場合、前記第1の下層コンタクトの底部及び側部には下層バリアメタルが設けられており、前記上層バリアメタルの厚さと前記下層バリアメタルの厚さとは実質的に同じであってもよい。
【0028】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記半導体基板上に形成された第2のゲート電極と、前記半導体基板における前記第2のゲート電極の両側に形成された第2のソース/ドレイン領域と、前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第2のゲート電極とは接続しないソース/ドレインコンタクトとをさらに備え、前記ソース/ドレインコンタクトは、前記第2のソース/ドレイン領域と接続する第2の下層コンタクトと、前記第2の下層コンタクトと接続する第2の上層コンタクトとを有していてもよい。この場合、前記第1の下層コンタクトの底面の形状と前記第2の下層コンタクトの底面の形状とは実質的に同じであってもよい。また、前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のゲート電極とは接続し且つ前記第2のソース/ドレイン領域とは接続しないゲートコンタクトをさらに備えていてもよい。ここで、前記第2の上層コンタクトの底面の形状と前記ゲートコンタクトの底面の形状とは実質的に同じであってもよい。
【0029】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記半導体基板における前記第1のゲート電極に隣接する領域に前記第1のソース/ドレイン領域よりも浅く形成されており且つ前記第1のソース/ドレイン領域と接続するエクステンション領域をさらに備え、前記第1の下層コンタクトは、前記エクステンション領域から離間して形成されていてもよい。
【0030】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域のそれぞれの表面部に金属シリサイド層が形成されていてもよい。ここで、前記金属シリサイド層は、例えば、ニッケルシリサイド層又はニッケルプラチナシリサイド層等であってもよい。
【0031】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記半導体基板上における前記第1のゲート電極と前記第1の下層コンタクトとの間にエッチングストッパー膜が形成されていてもよい。ここで、前記エッチングストッパー膜は、例えば、シリコン窒化膜又はシリコン炭化膜等であってもよい。
【0032】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記半導体基板上における前記第1のゲート電極と前記第1の下層コンタクトとの間に前記層間絶縁膜の一部分が形成されていてもよい。
【0033】
本発明に係る第2の半導体装置において、前記各ゲート電極は、例えば、ポリシリコン、シリコン化合物、タングステン、チタン又はアルミニウム等から構成されていてもよい。また、前記層間絶縁膜は、例えば、シリコン酸化膜、BPSG膜又はPSG膜等であってもよい。
【0034】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1のゲート電極を形成する工程(a)と、前記第1のゲート電極をマスクとして、前記半導体基板に不純物を導入することにより、エクステンション領域を形成する工程(b)と、前記第1のゲート電極の側面上に側壁絶縁膜を形成する工程(c)と、前記第1のゲート電極及び前記側壁絶縁膜をマスクとして、前記半導体基板に不純物を導入することにより、第1のソース/ドレイン領域を形成する工程(d)と、前記工程(d)よりも後に、前記第1のゲート電極の上を含む前記半導体基板の上に、エッチングストッパー膜及び第1の絶縁膜を順次堆積する工程(e)と、前記第1の絶縁膜及び前記エッチングストッパー膜をエッチングすることにより、前記第1のソース/ドレイン領域に接続する第1の下層コンタクトホールを形成する工程(f)と、前記第1の下層コンタクトホールに、底部及び側部に下層バリアメタルを有する第1の下層コンタクトを形成する工程(g)と、前記第1の下層コンタクトの上及び前記第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成する工程(h)と、前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第1の下層コンタクト及び前記第1のゲート電極のそれぞれと接続する第1の上層コンタクトホールを形成する工程(i)と、前記第1の上層コンタクトホールに、底部及び側部に上層バリアメタルを有する第1の上層コンタクトを形成する工程(j)とを備えている。
【0035】
本発明に係る半導体装置の製造方法によると、第1のソース/ドレイン領域に接続する第1の下層コンタクトホールつまり第1の下層コンタクトと、第1の下層コンタクト及び第1のゲート電極のそれぞれと接続する第1の上層コンタクトホールつまり第1の上層コンタクトとを別々に形成するため、第1の下層コンタクトと第1の上層コンタクトとからなるシェアードコンタクトを形成することができる。すなわち、本発明に係る半導体装置の製造方法によると、前述の本発明に係る第1の半導体装置を製造することができるため、前述の本発明に係る第1の半導体装置と同様の効果を得ることができる。
【0036】
本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記工程(d)と前記工程(e)との間に、前記側壁絶縁膜を除去する工程をさらに備えていてもよい。このようにすると、前述の本発明に係る第2の半導体装置を製造することができるため、前述の本発明に係る第2の半導体装置と同様の効果を得ることができる。
【0037】
本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記半導体基板上に第2のゲート電極を形成する工程(k)と、前記半導体基板における前記第2のゲート電極の両側に第2のソース/ドレイン領域を形成する工程(l)とをさらに備え、前記工程(f)は、前記第1の絶縁膜及び前記エッチングストッパー膜をエッチングすることにより、前記第2のソース/ドレイン領域に接続する第2の下層コンタクトホールを形成する工程を含み、前記工程(g)は、前記第2の下層コンタクトホールに第2の下層コンタクトを形成する工程を含み、前記工程(i)は、前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第2の下層コンタクトとは接続し且つ前記第2のゲート電極とは接続しない第2の上層コンタクトホールを形成する工程を含み、前記工程(j)は、前記第2の上層コンタクトホールに第2の上層コンタクトを形成する工程を含んでいてもよい。また、この場合、前記工程(i)は、前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第2のゲート電極とは接続し且つ前記第2の下層コンタクトとは接続しないゲートコンタクトホールを形成する工程を含み、前記工程(j)は、前記ゲートコンタクトホールにゲートコンタクトを形成する工程を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0038】
本発明によると、ゲート電極及びソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトを備えた半導体装置において、コンタクトホールの開口不良やコンタクト抵抗の増大を防止しつつ、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1(a)は、実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図であり、図1(b)は、実施形態に係る半導体装置の構造を示す上面図であり、図1(c)は、図1(a)に示す構造のうち、下層コンタクトとソース/ドレイン領域との接続箇所及びその周辺の拡大断面図である。
【図2】図2(a)〜(c)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図3】図3(a)、(b)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】図4(a)、(b)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図5】図5(a)、(b)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図6】図6は、実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図7】図7は、従来のシェアードコンタクト形成プロセスにおいてシェアードコンタクトホールの底部及び壁面を覆うバリアメタルを形成した様子を示す断面図である。
【図8】図8は、実施形態の変形例に係る半導体装置の構造を示す断面図である。
【図9】図9(a)〜(e)は、従来のシェアードコンタクト形成プロセスの各工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の一実施形態に係る半導体装置について、図面を参照しながら説明する。
【0041】
図1(a)は本実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。
【0042】
図1(a)に示すように、例えばシリコンからなる半導体基板100上にゲート絶縁膜102を介して、例えばポリシリコンからなるゲート電極103が形成されている。ゲート電極10の側面上にはサイドウォールスペーサ104が形成されている。半導体基板100の表面部におけるサイドウォールスペーサ104の下側にはエクステンション領域105が形成されている。エクステンション領域105は、例えばp型の浅い低濃度不純物領域である。また、半導体基板100の表面部におけるゲート電極103の両側に、ゲート電極103から離間し且つエクステンション領域105と接続するソース/ドレイン領域106が形成されている。ソース/ドレイン領域106は、例えばp型の深い高濃度不純物領域である。ゲート電極103及びソース/ドレイン領域106のそれぞれの表面部には金属シリサイド層107が形成されている。ゲート電極103、サイドウォールスペーサ104及びソース/ドレイン領域106を覆うようにエッチングストッパー膜108が形成されている。エッチングストッパー膜108の上には、それぞれ層間絶縁膜となる第1の絶縁膜109及び第2の絶縁膜114が形成されている。
【0043】
エッチングストッパー膜108及び第1の絶縁膜109には、ソース/ドレイン領域106(正確にはソース/ドレイン領域106の表面部に形成された金属シリサイド層107)の所定部分に達する下層コンタクトホール110が形成されている。下層コンタクトホール110には、その底部及び側壁を覆う下層バリアメタル111を介して金属含有膜112が埋め込まれており、下層バリアメタル111及び金属含有膜112から下層コンタクト113が構成されている。すなわち、下層コンタクト113は、ソース/ドレイン領域106とは接続し、ゲート電極103とは接続しない。また、半導体基板100上におけるゲート電極103と下層コンタクト113との間にはエッチングストッパー膜108の一部が存在している。
【0044】
第1の絶縁膜109の上部及び第2の絶縁膜114には、下層コンタクト113及びゲート電極103(正確にはゲート電極103の表面部に形成された金属シリサイド層107)に達する上層コンタクトホール115が形成されている。上層コンタクトホール115には、その底部及び側壁を覆う上層バリアメタル116を介して金属含有膜117が埋め込まれており、上層バリアメタル116及び金属含有膜117から上層コンタクト118が構成されている。すなわち、上層コンタクト118は、下層コンタクト113及びゲート電極103の双方に接続する。ここで、下層コンタクト113の上面は、上層コンタクト118を構成する上層バリアメタル116と接している。また、上層バリアメタル116の厚さと下層バリアメタル111の厚さとは同程度である。
【0045】
このように、本実施形態では、下層コンタクト113及び上層コンタクト118の積層構造によって、ゲート電極103及びソース/ドレイン領域106の双方に接続するシェアードコンタクトが構成されている。
【0046】
図1(b)は本実施形態に係る半導体装置の構造を示す上面図である。尚、図1(a)は図1(b)におけるB−B線の断面図である。また、図1(b)には、各構成要素の位置関係を明確にするために、実際には上面から見えないゲート電極103及び下層コンタクト113を破線で示している。
【0047】
図1(b)に示すように、上層コンタクト118の上面(つまりシェアードコンタクトの上面)は、例えば、長軸が110nm、短軸が40nmのトラック形状を有しており、当該トラック形状の長軸方向の一端はゲート電極103とオーバーラップしており、当該トラック形状の長軸方向の他端は下層コンタクト113とオーバーラップしている。このように、上層コンタクト118を介してゲート電極103と下層コンタクト113とが電気的に接続されている。
【0048】
図1(c)は、図1(a)に示す構造のうち、下層コンタクト113とソース/ドレイン領域106との接続箇所及びその周辺の拡大断面図である。
【0049】
図1(c)に示すように、本実施形態では、エクステンション領域105の一端はゲート電極103のエッジ下側に位置しており、エクステンション領域105の他端は、サイドウォールスペーサ104のエッジ下側からゲート電極103側に例えば5nm近づいた箇所に位置している。また、下層コンタクト113の底面は、例えば直径0.04μmの円形であり、下層コンタクト113は、エクステンション領域105の前記他端から例えば10nm離間して形成されている。
【0050】
以上に説明したように、本実施形態によると、シェアードコンタクトを、ソース/ドレイン領域106とは接続し且つゲート電極103とは接続しない下層コンタクト113と、下層コンタクト113及びゲート電極103の双方に接続する上層コンタクト118とに分けて形成している。このため、ソース/ドレイン領域106と接続する下層コンタクト113を、ゲート電極103から十分に離間させて形成できる。従って、下層コンタクト113が形成される下層コンタクトホール110の形成時に、ゲート電極103側面上のサイドウォールスペーサ104が除去されて半導体基板100(具体的にはエクステンション領域105)が露出する事態を回避できるので、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止することができる。また、前述のように、シェアードコンタクト用のホール形成時に、ゲート電極103側面上のサイドウォールスペーサ104が除去されることがないため、従来技術のようなサイドウォールスペーサの再形成が必要なくなるので、当該再形成に起因するコンタクトホールの開口不良やコンタクト抵抗の増大を防止することができる。
【0051】
以下、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0052】
図2(a)〜(c)、図3(a)、(b)、図4(a)、(b)、図5(a)、(b)、及び図6は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【0053】
まず、図2(a)に示すように、例えばシリコンからなる半導体基板100上に例えばSTIにより素子分離領域101を形成することにより、半導体基板100を、それぞれ素子分離領域101に取り囲まれた素子能動領域であるシェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cに区画する。ここで、シェアード部A及び非シェアード部Cのそれぞれにおけるソース/ドレイン形成領域の幅(ゲート電極から素子分離領域までの距離)は同程度であり、非シェアード部Bにおけるソース/ドレイン形成領域の幅はシェアード部A及び非シェアード部Cと比較して広い。続いて、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれにおいて、半導体基板100上に、例えば厚さ1.5nm程度のゲート絶縁膜102A、102B、102Cを介して、例えば厚さ100nm程度のゲート電極103A、103B、103Cを形成する。
【0054】
ゲート電極103A、103B、103Cの形成方法は、例えば、次の通りである。まず、厚さ100nm程度の多結晶シリコン膜を半導体基板100上の全面に形成した後、当該多結晶シリコン膜上にフォトレジストを塗布し、その後、当該フォトレジストに対して露光及び現像を行ってゲート電極形成領域を覆うマスクを形成する。続いて、当該マスクを用いて多結晶シリコン膜に対してドライエッチングを行うことにより、ゲート電極103A、103B、103Cを形成した後、フォトレジスト層をアッシング及び洗浄によって除去する。
【0055】
次に、図2(b)に示すように、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれにおいて、ゲート電極103A、103B、103Cをマスクとして、半導体基板100に、例えばボロン(B)等の不純物を例えば3keVの注入エネルギーでイオン注入することにより、例えば深さ20nmの浅いp型不純物領域からなるエクステンション領域105A、105B、105Cを形成する。エクステンション領域105A、105B、105Cに含まれるp型不純物の濃度は例えば2×1014cm-3程度である。その後、ゲート電極103A、103B、103Cのそれぞれの上を含む半導体基板100上の全面に、例えば厚さ40nmのシリコン窒化膜からなるサイドウォール用絶縁膜121を形成する。尚、エクステンション領域105A、105B、105Cの形成前に、ゲート電極103A、103B、103Cのそれぞれの側面上にオフセットスペーサを形成しておいてもよい。
【0056】
次に、図2(c)に示すように、サイドウォール用絶縁膜121に対して異方性ドライエッチングを行うことによって、ゲート電極103A、103B、103Cのそれぞれの側面上に、例えばシリコン窒化膜からなるサイドウォールスペーサ104A、104B、104Cを形成する。その後、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれにおいて、ゲート電極103A、103B、103C及びサイドウォールスペーサ104A、104B、104Cをマスクとして、例えばボロン(B)等の不純物を例えば40keVの注入エネルギーでイオン注入することにより、例えば深さ45nmの深いp型不純物領域からなるソース/ドレイン領域106A、106B、106Cを形成する。ソース/ドレイン領域106A、106B、106Cに含まれるp型不純物の濃度は例えば2×1015cm-3程度である。その後、ゲート電極103A及びソース/ドレイン領域106Aのそれぞれの表面部に金属シリサイド層107Aを形成し、ゲート電極103B及びソース/ドレイン領域106Bのそれぞれの表面部に金属シリサイド層107Bを形成し、ゲート電極103C及びソース/ドレイン領域106Cのそれぞれの表面部に金属シリサイド層107Cを形成する。金属シリサイド層107A、107B、107Cはそれぞれ、例えばニッケルシリサイド又はニッケルプラチナシリサイド等からなる。
【0057】
次に、図3(a)に示すように、半導体基板100上の全面に、例えば厚さ30nmのシリコン窒化膜からなるエッチングストッパー膜108を堆積した後、エッチングストッパー膜108の上に、例えば厚さ500nmのシリコン酸化膜からなる第1の絶縁膜109を堆積する。ここで、エッチングストッパー膜108となるシリコン窒化膜には、サイドウォールスペーサ104A、104B、104Cとなるシリコン窒化膜と同じ組成の膜を用いる。その後、例えばCMP(chemical mechanical polishing )法によって第1の絶縁膜109の表面を平坦化する。ここで、第1の絶縁膜109の平坦化後の仕上がり厚さは例えば200nm程度である。続いて、第1の絶縁膜109上にフォトレジストを塗布した後、当該フォトレジストに対して露光及び現像を行うことにより、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれにおいて下層コンタクト(シェアードコンタクトを構成する下層コンタクト(ソース/ドレイン領域と接続するコンタクト))形成領域に開口部122a、122b、122cを有するレジストパターン122を形成する。ここで、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれに形成される下層コンタクトの径と対応する開口部122a、122b、122cのそれぞれの幅は全て同じD1である。
【0058】
次に、図3(b)に示すように、レジストパターン122をマスクとして、第1の絶縁膜109に対して選択的に異方性ドライエッチングを行うことにより、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれにおいてエッチングストッパー膜108に達する下層コンタクトホール110A、110B、110Cを形成した後、ドライエッチングを行うことにより、レジストパターン122、及び、下層コンタクトホール110A、110B、110C内に露出するエッチングストッパー膜108を除去する。これにより、シェアード部Aにおいてソース/ドレイン領域106Aに接続する下層コンタクトホール110Aが形成され、非シェアード部Bにおいてソース/ドレイン領域106Bに接続する下層コンタクトホール110Bが形成され、非シェアード部Cにおいてソース/ドレイン領域106Cに接続する下層コンタクトホール110Cが形成される。
【0059】
本実施形態では、シェアード部A、非シェアード部B及び非シェアード部Cのそれぞれに設けられた下層コンタクトホール110A、110B、110Cの深さ、直径(例えばホール底面の直径)及びアスペクト比は実質的に同じである。従って、シェアードコンタクトホールやゲート上コンタクトホール等のアスペクト比の異なる数種類のコンタクトホールを同時に形成する従来プロセスと比較して、加工制御をより容易に行うことができるので、加工寸法のばらつきを低減することができる。尚、シェアード部Aにおけるゲート電極103Aから下層コンタクトホール110Aまでの距離と、非シェアード部Cにおけるゲート電極103Cから下層コンタクトホール110Cまでの距離とは同程度であり、非シェアード部Bにおけるゲート電極103Bから下層コンタクトホール110Bまでの距離は、シェアード部A及び非シェアード部Cと比較して長い。
【0060】
次に、図4(a)に示すように、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのそれぞれの底部及び側壁を覆うように、例えばチタン膜及び窒化チタン膜の積層膜からなる下層バリアメタル111A、111B、111Cを形成する。その後、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのそれぞれを、例えばタングステンからなる金属含有膜112A、112B、112Cによって埋め込んだ後、例えばCMP法により、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのそれぞれからはみ出た不要な金属含有膜112A、112B、112C及び下層バリアメタル111A、111B、111cを除去する。これによって、下層コンタクトホール110Aには、下層バリアメタル111A及び金属含有膜112Aからなる下層コンタクト113Aが形成され、下層コンタクトホール110Bには、下層バリアメタル111B及び金属含有膜112Bからなる下層コンタクト113Bが形成され、下層コンタクトホール110Cには、下層バリアメタル111C及び金属含有膜112Cからなる下層コンタクト113Cが形成される。
【0061】
本実施形態では、下層コンタクト113A、113B、113Cを形成するためのCMP時に、例えばオーバー研磨を60nm程度に設定することにより、下層コンタクト113A、113B、113Cの上面と、研磨後の第1の絶縁膜109の上面と、ゲート電極103A、103B、103C上のエッチングストッパー膜108の表面とが実質的に同じ高さになるように、第1の絶縁膜109を薄くする。但し、前述のCMP後に、研磨後の第1の絶縁膜109の上面(つまり下層コンタクト113A、113B、113Cの上面)と、ゲート電極103A、103B、103C上のエッチングストッパー膜108の表面とが同じ高さになっていなくてもよい。言い換えると、前述のCMP後に、ゲート電極103A、103B、103C上のエッチングストッパー膜108の上に第1の絶縁膜109が残存していてもよい。
【0062】
また、前述のように、本実施形態では、下層コンタクトホール110A、110B、110Cの深さ及び直径(例えばホール底面の直径)を実質的に同じに設定しているため、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのアスペクト比も実質的に同じなる。従って、シェアードコンタクトホールやゲート上コンタクトホール等のアスペクト比の異なる数種類のコンタクトホールに同時に導電膜を埋め込む従来プロセスと比較して、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのそれぞれにおける下層バリアメタル111A、111B、111Cの膜厚均一性及び金属含有膜112A、112B、112Cの埋め込み性をより正確に制御することができるので、歩留まりを向上させることができる。例えば、シェアード部Aのシェアードコンタクトホールの下部となる下層コンタクトホール110Aの底部上の下層バリアメタル111Aの厚さと、非シェアード部B、Cの非シェアードコンタクトホールの下部となる下層コンタクトホール110B、110Cの底部上の下層バリアメタル111B、111Cの厚さとを、成膜ばらつきの範囲内でほぼ同じにすることができる。
【0063】
次に、図4(b)に示すように、下層コンタクト113A、113B、113Cの上、及び第1の絶縁膜109の上(エッチングストッパー膜108の表面が露出している場合にはエッチングストッパー膜108の上にも)に、例えば膜厚200nm程度のシリコン酸化膜からなる第2の絶縁膜114を堆積する。その後、第2の絶縁膜114の上にレジストパターン123を形成する。レジストパターン123は、シェアード部Aの上層コンタクト(下層コンタクト及びゲート電極の双方に接続するコンタクト)形成領域には開口部123aを有し、非シェアード部Bのゲートコンタクト形成領域には開口部123bを有し、非シェアード部Bの上層コンタクト(下層コンタクトには接続し且つゲート電極には接続しないコンタクト)形成領域には開口部123cを有し、非シェアード部Cの上層コンタクト(下層コンタクトには接続し且つゲート電極には接続しないコンタクト)形成領域には開口部123dを有する。ここで、非シェアード部Bに形成されるゲートコンタクトの径と対応する開口部123bの幅、及び、非シェアード部B、Cのそれぞれに形成される下層コンタクトの径と対応する開口部123c、123dの幅は全て同じD2(但しD2=D1)である。
【0064】
次に、図5(a)に示すように、レジストパターン123をマスクとして、第2の絶縁膜114に対して選択的に異方性ドライエッチングを行った後、レジストパターン123を除去する。これにより、シェアード部Aにおいては、下層コンタクト113A及びゲート電極103A(正確にはゲート電極103Aの表面部に形成された金属シリサイド層107A)の双方に接続する上層コンタクトホール115Aを形成する。また、非シェアード部Bにおいては、ゲート電極103B(正確にはゲート電極103Bの表面部に形成された金属シリサイド層107B)に接続するゲートコンタクトホール115B、及び下層コンタクト113Bと接続する上層コンタクトホール115Cを形成する。また、非シェアード部Cにおいては、下層コンタクト113Cと接続する上層コンタクトホール115Dを形成する。ここで、非シェアード部Cにおいては、ゲート電極103Bに接続するゲートコンタクトホールを形成しない。
【0065】
尚、図5(a)に示す工程で、ゲート電極103A、103Bの上部(正確には金属シリサイド層107A、107B)、及び下層コンタクト113A、113B、113Cの上部が除去されてもよい。
【0066】
また、図5(a)に示す工程で、上層コンタクトホール115A、115C、115Dの底部において下層コンタクト113A、113B、113Cの頂部が突き出ていてもよい。
【0067】
また、図5(a)に示す工程で形成されるホール群の種類(深さ及び直径(例えばホール底面の直径))については、シェアード部Aのシェアードコンタクトホールの上部となる上層コンタクトホール115Aを除いては同じである。言い換えると、非シェアード部B、Cの非シェアードコンタクトホールの下部となる上層コンタクトホール115C、115D、及び非シェアード部Bのゲートコンタクトホール115Bは、全て実質的に同じ深さ及び直径を持つ。従って、図5(a)に示す工程で形成されるホール群のアスペクト比は2種類だけとなるため、アスペクト比の異なる数種類のコンタクトホールを同時に形成する従来プロセスと比較して、加工制御をより容易に行うことができるので、加工寸法のばらつきを低減することができる。
【0068】
次に、図5(b)に示すように、上層コンタクトホール115A、ゲートコンタクトホール115B、上層コンタクトホール115C、115Dのそれぞれの底部及び側壁を覆うように、例えばチタン膜及び窒化チタン膜の積層膜からなる上層バリアメタル116A、バリアメタル116B、上層バリアメタル116C、116Dを形成する。その後、上層コンタクトホール115A、ゲートコンタクトホール115B、上層コンタクトホール115C、115Dのそれぞれを、例えばタングステンからなる金属含有膜117A、117B、117C、117Dによって埋め込んだ後、例えばCMP法により、上層コンタクトホール115A、ゲートコンタクトホール115B、上層コンタクトホール115C、115Dのそれぞれからはみ出た不要な金属含有膜117A、117B、117C、117D及び上層バリアメタル116A、バリアメタル116B、上層バリアメタル116C、116Dを除去する。これにより、シェアード部Aの上層コンタクトホール115Aには、上層バリアメタル116A及び金属含有膜117Aからなり且つ下層コンタクト113A及びゲート電極103Aの双方に接続する上層コンタクト118Aが形成され、その結果、下層コンタクト113Aと上層コンタクト118Aとからなるシェアードコンタクトが形成される。また、非シェアード部Bのゲートコンタクトホール115Bには、上層バリアメタル116B及び金属含有膜117Bからなり且つゲート電極103Bとは接続し且つ下層コンタクト113Bとは接続しないゲートコンタクト118Bが形成される。また、非シェアード部Bの上層コンタクトホール115Cには、上層バリアメタル116C及び金属含有膜117Cからなり且つ下層コンタクト113Bとは接続し且つゲート電極103Bとは接続しない上層コンタクト118Cが形成され、その結果、実質的に同じ直径を持つ下層コンタクト113Bと上層コンタクト118Cとからなるソース/ドレインコンタクトが形成される。また、非シェアード部Cの上層コンタクトホール115Dには、上層バリアメタル116D及び金属含有膜117Dからなり且つ下層コンタクト113Cとは接続し且つゲート電極103Cとは接続しない上層コンタクト118Dが形成され、その結果、実質的に同じ直径を持つ下層コンタクト113Cと上層コンタクト118Dとからなるソース/ドレインコンタクトが形成される。
【0069】
前述のように、本実施形態では、図5(a)に示す工程で形成されるホール群のアスペクト比は2種類だけとなるため、シェアードコンタクトホールやゲート上コンタクトホール等のアスペクト比の異なる数種類のコンタクトホールに同時に導電膜を埋め込む従来プロセスと比較して、上層コンタクトホール115A、ゲートコンタクトホール115B、上層コンタクトホール115C、115Dのそれぞれにおける上層バリアメタル116A、バリアメタル116B、上層バリアメタル116C、116Dの膜厚均一性及び金属含有膜117A、117B、117C、117Dの埋め込み性をより正確に制御することができるので、歩留まりを向上させることができる。具体的には、上層バリアメタル116A、116C、116Dの厚さと、下層バリアメタル111A、111B、111Cの厚さとを、成膜ばらつきの範囲内でほぼ同じにすることができる。
【0070】
次に、図6に示すように、第2の絶縁膜114の上に、シェアード部Aの上層コンタクト118A(つまりシェアードコンタクト)、非シェアード部Bのゲートコンタクト118B及び上層コンタクト118C(つまりソース/ドレインコンタクト)、並びに非シェアード部Cの上層コンタクト118D(つまりソース/ドレインコンタクト)のそれぞれと接続する配線119を形成する。配線119は例えば金属材料からなる。
【0071】
ここで、シェアード部Aにおいては、下層コンタクト113A及び上層コンタクト118Aの積層構造からなるシェアードコンタクトによって、ゲート電極103A及びソース/ドレイン領域106Aのそれぞれと配線119とが電気的に接続される。また、非シェアード部Bにおいては、ゲートコンタクト118Bによって、ゲート電極103Aと配線119とが電気的に接続されると共に、下層コンタクト113B及び上層コンタクト118Cの積層構造からなるソース/ドレインコンタクトによって、ソース/ドレイン領域106Bと配線119とが電気的に接続される。また、非シェアード部Cにおいては、下層コンタクト113C及び上層コンタクト118Dの積層構造からなるソース/ドレインコンタクトによって、ソース/ドレイン領域106Cと配線119とが電気的に接続される一方、ゲート電極103Cと配線119とは電気的に接続されない(言い換えると、配線119は、ゲート電極103Cの上方を通過するように形成されている)。
【0072】
以上に説明した各工程によって、本実施形態のシェアードコンタクトを有する半導体装置の製造が完了する。
【0073】
ところで、従来のシェアードコンタクトを有する半導体装置では、コンタクトホールエッチング時におけるオーバーエッチングやプロセスばらつきに起因して、ゲート電極側面上に形成されているサイドウォールスペーサが膜減りし、その結果、露出したエクステンション領域(浅い不純物領域)とコンタクトが接触して接合リーク電流が生じるという問題があった。
【0074】
それに対して、本実施形態では、シェアードコンタクトを、ソース/ドレイン領域106Aと接続し且つゲート電極103Aとは接続しない下層コンタクト113Aと、下層コンタクト113A及びゲート電極103Aの双方に接続する上層コンタクト118Aとに分けて形成している。このため、ソース/ドレイン領域106Aと接続する下層コンタクト113Aを、ゲート電極103Aから十分に離間させて形成できる。すなわち、下層コンタクト113Aが形成される下層コンタクトホール110Aの形成時におけるサイドウォールスペーサ104Aの膜減りに対するマージンが増大するので、サイドウォールスペーサ104A下側に位置する半導体基板100(具体的にはエクステンション領域105A)が露出する事態を回避できるので、接合リーク電流の発生に起因する歩留まりの低下を防止することができる。
【0075】
また、例えば図9(a)〜(e)に示す従来のシェアードコンタクト形成プロセスにおいては、図7に示すように、シェアードコンタクトホール12の底部及び壁面を覆うバリアメタル21を形成する際に、シェアードコンタクトホール12内の段差に起因して、例えば、ゲート電極4上のバリアメタル21の厚さと、ソース/ドレイン領域8上のバリアメタル21の厚さとの間にバラツキが生じ、その結果、コンタクト不良が生じて歩留まりが低下してしまう。
【0076】
それに対して、本実施形態では、前述のように、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのアスペクト比を実質的に同じにできるため、アスペクト比の異なる数種類のコンタクトホールに同時に導電膜を埋め込む従来プロセスと比較して、下層コンタクトホール110A、110B、110Cのそれぞれにおける下層バリアメタル111A、111B、111Cの膜厚均一性及び金属含有膜112A、112B、112Cの埋め込み性をより正確に制御することができる。同様に、上層コンタクトホール115A、ゲートコンタクトホール115B、上層コンタクトホール115C、115Dのアスペクト比を2種類だけにできるため、アスペクト比の異なる数種類のコンタクトホールに同時に導電膜を埋め込む従来プロセスと比較して、上層コンタクトホール115A、ゲートコンタクトホール115B、上層コンタクトホール115C、115Dのそれぞれにおける上層バリアメタル116A、バリアメタル116B、上層バリアメタル116C、116Dの膜厚均一性及び金属含有膜117A、117B、117C、117Dの埋め込み性をより正確に制御することができる。従って、コンタクト不良を防止して歩留まりを向上させることができる。
【0077】
尚、本実施形態において、半導体基板100の導電型は、p型又はn型のいずれであってもよい。
【0078】
また、本実施形態においては、SRAM(static random access memory )に使用するシェアードコンタクトを例として説明したが、ソース/ドレイン領域及びゲート電極の双方に接続するシェアードコンタクトを有していれば、素子の種類は特に限定されない。
【0079】
また、本実施形態においては、各コンタクトのバリアメタル材料として、チタン及び窒化チタン、各コンタクトの本体材料として、タングステンを用いたが、いずれの材料も特に限定されないことは言うまでもない。例えば、各コンタクトのバリアメタル材料として、タンタル及び窒化タンタル、各コンタクトの本体材料として、銅を用いてもよい。
【0080】
また、本実施形態においては、各ゲート電極の材料としてポリシリコンを用いたが、各ゲート電極の材料が特に限定されないことは言うまでもない。例えば、各ゲート電極の材料として、シリコン化合物、タングステン、チタン又はアルミニウム等を用いてもよい。
【0081】
また、本実施形態においては、下層コンタクトが形成される第1の絶縁膜109、及び上層コンタクトが形成される第2の絶縁膜114として、シリコン酸化膜を用いたが、各絶縁膜の材料が特に限定されないことは言うまでもない。例えば、絶縁膜109及び114の材料として、BPSGやPSG等を用いてもよい。また、絶縁膜109及び114のそれぞれの材料として、同一の材料ではなく、異なる材料を用いてもよい。
【0082】
また、本実施形態においては、エッチングストッパー膜108として、シリコン窒化膜を用いたが、これに代えて、シリコン炭化膜等を用いてもよい。
【0083】
また、本実施形態においては、上層コンタクト118Aの平面形状をトラック形状(図1(b)参照)に設定したが、上層コンタクト118Aの平面形状が特に限定されないことは言うまでもない。また、下層コンタクト113A、113B、113Cの平面形状を円形状に設定したが、下層コンタクト113A、113B、113Cの平面形状が特に限定されないことは言うまでもない。但し、下層バリアメタル111A、111B、111Cの膜厚均一性等を向上させるためには、下層コンタクト113A、113B、113Cの平面形状(例えば底面形状)は実質的に同じであることが好ましい。また、ゲートコンタクト118B、上層コンタクト118C、118Dの平面形状を円形状に設定したが、ゲートコンタクト118B、上層コンタクト118C、118Dの平面形状が特に限定されないことは言うまでもない。但し、バリアメタル116B、上層バリアメタル116C、116Dの膜厚均一性等を向上させるためには、ゲートコンタクト118B、上層コンタクト118C、118Dの平面形状(例えば底面形状)は実質的に同じであることが好ましい。
【0084】
また、本実施形態においては、サイドウォールスペーサを有するゲート構造を備えた半導体装置を例として説明したが、これに代えて、例えば図8に示すように、サイドウォールスペーサが除去されているゲート構造(ディスポーザブルサイドウォール構造)を備えた半導体装置を対象とした場合も、本実施形態と同様の効果を得ることができる。図8は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の最終工程を示す断面図である図6と対応する図であり、図8において、図6に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付している。
【0085】
図8に示すようなディスポーザブルサイドウォール構造は、図2(c)に示すソース/ドレイン領域106A、106B、106Cの形成工程及び金属シリサイド層107A、107B、107Cの形成工程を実施した後、図3(a)に示すエッチングストッパー膜108の堆積工程を実施する前に、ゲート電極103A、103B、103Cの側面上のサイドウォールスペーサ104A、104B、104Cを除去することによって得ることができる。すなわち、図8に示すディスポーザブルサイドウォール構造が、図6に示す第1の実施形態に係る半導体装置と異なっている点は、ゲート電極103A、103B、103Cの側面上にサイドウォールスペーサ104A、104B、104Cが形成されていないことである。
【0086】
尚、図8に示すディスポーザブルサイドウォール構造において、ゲート電極103A、103B、103Cの側面上にオフセットスペーサ(エクステンション領域の形成前にゲート電極側面上に形成されるスペーサ)が形成されていてもよい。
【0087】
また、図8に示すディスポーザブルサイドウォール構造においては、ゲート電極103A、103B、103Cの側面上にサイドウォールスペーサ104A、104B、104Cが形成されていないため、半導体基板100上において、ゲート電極103Aと下層コンタクト113Aとの間、ゲート電極103Bと下層コンタクト113Bとの間、及び、ゲート電極103Cと下層コンタクト113Cとの間にはそれぞれ第1の絶縁膜109の一部が存在している。
【産業上の利用可能性】
【0088】
以上に説明したように、本発明は、シェアードコンタクトを備えた半導体装置及びその製造方法として有用である。
【符号の説明】
【0089】
100 半導体基板
101 素子分離領域
102、102A、102B、102C ゲート絶縁膜
103、103A、103B、103C ゲート電極
104、104A、104B、104C サイドウォールスペーサ
105、105A、105B、105C エクステンション領域
106、106A、106B、106C ソース/ドレイン領域
107、107A、107B、107C 金属シリサイド層
108 エッチングストッパー膜
109 第1の絶縁膜
110、110A、110B、110C 下層コンタクトホール
111、111A、111B、111C 下層バリアメタル
112、112A、112B、112C 金属含有膜
113、113A、113B、113C 下層コンタクト
114 第2の絶縁膜
115、115A、115C、115D 上層コンタクトホール
115B ゲートコンタクトホール
116、116A、116C、116D 上層バリアメタル
116B バリアメタル
117、117A、117B、117C、117D 金属含有膜
118、118A、118C、118D 上層コンタクト
118B ゲートコンタクト
119 配線
121 サイドウォール用絶縁膜
122 レジストパターン
122a、122b、122c 開口部
123 レジストパターン
123a、123b、123c、123d 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に形成された第1のゲート電極と、
前記第1のゲート電極の側面上に形成された側壁絶縁膜と、
前記半導体基板における前記第1のゲート電極の両側に前記第1のゲート電極から離間して形成された第1のソース/ドレイン領域と、
前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域を覆うように形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜中に形成されており且つ前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトとを備え、
前記シェアードコンタクトは、前記第1のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第1のゲート電極とは接続しない第1の下層コンタクトと、前記第1の下層コンタクト及び前記第1のゲート電極の双方に接続する第1の上層コンタクトとを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1の上層コンタクトの底部及び側部には上層バリアメタルが設けられており、
前記第1の下層コンタクトの上面は上層バリアメタルと接することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置において、
前記第1の下層コンタクトの底部及び側部には下層バリアメタルが設けられており、
前記上層バリアメタルの厚さと前記下層バリアメタルの厚さとは実質的に同じであることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板上に形成された第2のゲート電極と、
前記半導体基板における前記第2のゲート電極の両側に形成された第2のソース/ドレイン領域と、
前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第2のゲート電極とは接続しないソース/ドレインコンタクトとをさらに備え、
前記ソース/ドレインコンタクトは、前記第2のソース/ドレイン領域と接続する第2の下層コンタクトと、前記第2の下層コンタクトと接続する第2の上層コンタクトとを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記第1の下層コンタクトの底面の形状と前記第2の下層コンタクトの底面の形状とは実質的に同じであることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の半導体装置において、
前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のゲート電極とは接続し且つ前記第2のソース/ドレイン領域とは接続しないゲートコンタクトをさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置において、
前記第2の上層コンタクトの底面の形状と前記ゲートコンタクトの底面の形状とは実質的に同じであることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板における前記側壁絶縁膜の下側に前記第1のソース/ドレイン領域よりも浅く形成されており且つ前記第1のソース/ドレイン領域と接続するエクステンション領域をさらに備え、
前記第1の下層コンタクトは、前記エクステンション領域から離間して形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域のそれぞれの表面部に金属シリサイド層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板上における前記第1のゲート電極と前記第1の下層コンタクトとの間にエッチングストッパー膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
半導体基板上に形成された第1のゲート電極と、
前記半導体基板における前記第1のゲート電極の両側に前記第1のゲート電極から離間して形成された第1のソース/ドレイン領域と、
前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域を覆うように形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜中に形成されており且つ前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域の双方に接続するシェアードコンタクトとを備え、
前記第1のゲート電極の側面上には側壁絶縁膜は形成されておらず、
前記シェアードコンタクトは、前記第1のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第1のゲート電極とは接続しない第1の下層コンタクトと、前記第1の下層コンタクト及び前記第1のゲート電極の双方に接続する第1の上層コンタクトとを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体装置において、
前記第1の上層コンタクトの底部及び側部には上層バリアメタルが設けられており、
前記第1の下層コンタクトの上面は上層バリアメタルと接することを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体装置において、
前記第1の下層コンタクトの底部及び側部には下層バリアメタルが設けられており、
前記上層バリアメタルの厚さと前記下層バリアメタルの厚さとは実質的に同じであることを特徴とする半導体装置。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板上に形成された第2のゲート電極と、
前記半導体基板における前記第2のゲート電極の両側に形成された第2のソース/ドレイン領域と、
前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のソース/ドレイン領域とは接続し且つ前記第2のゲート電極とは接続しないソース/ドレインコンタクトとをさらに備え、
前記ソース/ドレインコンタクトは、前記第2のソース/ドレイン領域と接続する第2の下層コンタクトと、前記第2の下層コンタクトと接続する第2の上層コンタクトとを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項15】
請求項14に記載の半導体装置において、
前記第1の下層コンタクトの底面の形状と前記第2の下層コンタクトの底面の形状とは実質的に同じであることを特徴とする半導体装置。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の半導体装置において、
前記層間絶縁膜中に形成されていると共に前記第2のゲート電極とは接続し且つ前記第2のソース/ドレイン領域とは接続しないゲートコンタクトをさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項17】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記第2の上層コンタクトの底面の形状と前記ゲートコンタクトの底面の形状とは実質的に同じであることを特徴とする半導体装置。
【請求項18】
請求項11〜17のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板における前記第1のゲート電極に隣接する領域に前記第1のソース/ドレイン領域よりも浅く形成されており且つ前記第1のソース/ドレイン領域と接続するエクステンション領域をさらに備え、
前記第1の下層コンタクトは、前記エクステンション領域から離間して形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項19】
請求項11〜18のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート電極及び前記第1のソース/ドレイン領域のそれぞれの表面部に金属シリサイド層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項20】
請求項11〜19のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板上における前記第1のゲート電極と前記第1の下層コンタクトとの間にエッチングストッパー膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項21】
請求項11〜20のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記半導体基板上における前記第1のゲート電極と前記第1の下層コンタクトとの間に前記層間絶縁膜の一部分が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項22】
半導体基板上に第1のゲート電極を形成する工程(a)と、
前記第1のゲート電極をマスクとして、前記半導体基板に不純物を導入することにより、エクステンション領域を形成する工程(b)と、
前記第1のゲート電極の側面上に側壁絶縁膜を形成する工程(c)と、
前記第1のゲート電極及び前記側壁絶縁膜をマスクとして、前記半導体基板に不純物を導入することにより、第1のソース/ドレイン領域を形成する工程(d)と、
前記工程(d)よりも後に、前記第1のゲート電極の上を含む前記半導体基板の上に、エッチングストッパー膜及び第1の絶縁膜を順次堆積する工程(e)と、
前記第1の絶縁膜及び前記エッチングストッパー膜をエッチングすることにより、前記第1のソース/ドレイン領域に接続する第1の下層コンタクトホールを形成する工程(f)と、
前記第1の下層コンタクトホールに、底部及び側部に下層バリアメタルを有する第1の下層コンタクトを形成する工程(g)と、
前記第1の下層コンタクトの上及び前記第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成する工程(h)と、
前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第1の下層コンタクト及び前記第1のゲート電極のそれぞれと接続する第1の上層コンタクトホールを形成する工程(i)と、
前記第1の上層コンタクトホールに、底部及び側部に上層バリアメタルを有する第1の上層コンタクトを形成する工程(j)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項23】
請求項22に記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(d)と前記工程(e)との間に、前記側壁絶縁膜を除去する工程をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項24】
請求項22又は23に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板上に第2のゲート電極を形成する工程(k)と、
前記半導体基板における前記第2のゲート電極の両側に第2のソース/ドレイン領域を形成する工程(l)とをさらに備え、
前記工程(f)は、前記第1の絶縁膜及び前記エッチングストッパー膜をエッチングすることにより、前記第2のソース/ドレイン領域に接続する第2の下層コンタクトホールを形成する工程を含み、
前記工程(g)は、前記第2の下層コンタクトホールに第2の下層コンタクトを形成する工程を含み、
前記工程(i)は、前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第2の下層コンタクトとは接続し且つ前記第2のゲート電極とは接続しない第2の上層コンタクトホールを形成する工程を含み、
前記工程(j)は、前記第2の上層コンタクトホールに第2の上層コンタクトを形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項25】
請求項24に記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(i)は、前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第2のゲート電極とは接続し且つ前記第2の下層コンタクトとは接続しないゲートコンタクトホールを形成する工程を含み、
前記工程(j)は、前記ゲートコンタクトホールにゲートコンタクトを形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−192744(P2011−192744A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56312(P2010−56312)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】