説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】動作特性が向上した半導体装置の製造方法及びそれによって製造された半導体装置を提供する。
【解決手段】基板上にNMOSトランジスタを形成し、NMOSトランジスタ上に第1層間絶縁膜を形成し、第1層間絶縁膜を脱水素化することを含む半導体装置の製造方法。脱水素化することは、第1層間絶縁膜のストレスを変化させうる。特に、第1層間絶縁膜は脱水素化の後、200MPa以上の引張ストレスを有しうる。脱水素化された層間絶縁膜を含む半導体装置も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法及びそれによって製造された半導体装置に係り、より詳細には、動作特性が向上した半導体装置の製造方法及びそれによって製造された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置は、MOSトランジスタのような個別素子(discrete device)をスイッチング素子として広く採択している。したがって、半導体装置の特性を改善させるためには高性能MOSトランジスタ(high performance MOS transistor)を実現することが必要である。
最近、高性能MOSトランジスタを実現するため、チャネル領域にチャネルストレスを提供してキャリアの移動度(mobility)を向上させる方法が研究されている(特許文献1,2、非特許文献1,2)。
【0003】
NMOSトランジスタのチャネル領域には引張ストレス(tensile stress)を提供して初めて電子の移動度が向上するが、例えば、ソース/ドレイン領域に炭素(C)をイオン注入したり、NMOSトランジスタ上に引張ストレスを有するライナ膜(liner layer)を形成する方法などを使うことができる。また、PMOSトランジスタのチャネル領域には圧縮ストレス(compressive stress)を提供して初めて正孔の移動度が向上するが、例えば、ソース/ドレイン領域にゲルマニウム(Ge)をイオン注入したり、PMOSトランジスタ上に圧縮ストレスを有するライナ膜を形成する方法などを使うことができる。
【特許文献1】韓国特許第0459686号、
【特許文献2】第1999-001918号
【非特許文献1】J.Welserなどの"Strain dependence of the performance enhancement in strained-Si n-MOSFETs"IEDM Tech.Dig.1994、p.373
【非特許文献2】K.Rimなどの、"Enhanced hole mobilities in surface channel strained-Si p-MOSFETS"IEDM Tech.Dig.1995、p517
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、動作特性が向上した半導体装置の製造方法を提供することである。
【0005】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、動作特性が向上した半導体装置を提供することである。
【0006】
本発明の技術的課題は、前述した技術的課題に制限されず、言及していないさらなる技術的課題は、下記から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を果たすための本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法は、基板上にNMOSトランジスタを形成し、NMOSトランジスタ上に第1層間絶縁膜を形成し、第1層間絶縁膜を脱水素化することを含む。
【0008】
前記技術的課題を果たすための本発明の他の実施形態による半導体装置の製造方法は、基板上にNMOSトランジスタを形成し、NMOSトランジスタ上に、引張ストレスを有するO3-TEOS膜を含む第1層間絶縁膜を形成し、第1層間絶縁膜を脱水素化することを含む。
【0009】
前記他の技術的課題を果たすための本発明の一実施形態による半導体装置は、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むNMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ上のライナ膜であって、引張ストレスを有するライナ膜及びライナ膜上に、脱水素化されて引張ストレスが増加した脱水素化された第1層間絶縁膜を含み、NMOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びライナ膜の総厚さをt1とし、ライナ膜及び脱水素化された第1層間絶縁膜の総厚さをt2とする時、t2/t1≧1.14である。
【0010】
前記他の技術的課題を果たすための本発明の他の実施形態による半導体装置は、基板上に形成されたNMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜であって、第1層間絶縁膜は第1層間絶縁膜の脱水素化によって引張ストレスを有し、第1層間絶縁膜上の第2層間絶縁膜であって、第2層間絶縁膜は第1層間絶縁膜のストレスより小さなストレスを有する。
【0011】
前記他の技術的課題を果たすための本発明のまた他の実施形態による半導体装置は、半導体基板上に形成されたNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタ及びNMOS及びPMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜を含み、PMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜は窒素及び/またはゲルマニウムが第1層間絶縁膜の一部分にイオン注入される。
【発明の効果】
【0012】
前記したような半導体装置の製造方法及びそれによって製造された半導体装置によれば、次のような効果が一つあるいはそれ以上ある。
【0013】
第一に、NMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜を脱水素化して引張ストレスを増加させることによって、NMOSトランジスタの電子移動度及び電流駆動能力を向上させうる。
【0014】
第二に、脱水素化によって第1層間絶縁膜内の水素イオンの濃度が低いために、熱電子注入(hot electron injection)効果が減る。NMOSトランジスタのゲート絶縁膜の信頼性が向上する。
【0015】
第三に、脱水素化された第1層間絶縁膜の水素イオン濃度がまた高くならないように第1層間絶縁膜上にキャッピング層を形成することによって、水分及び/または外部イオンの第1層間絶縁膜以下レベルへの侵透を防止しうる。したがって、NMOSトランジスタの動作特性が向上する。
【0016】
第四に、NMOS及びPMOSトランジスタを覆う第1層間絶縁膜内にコンタクトを形成した後、第1層間絶縁膜を脱水素化することによって、コンタクト形成時に、第1層間絶縁膜内の水分及び/または外部イオンの侵透を防止できる。
【0017】
第五に、第1層間絶縁膜内にコンタクトを形成した後、脱水素化してインサイチュでキャッピング層を形成することで第1層間絶縁膜の吸湿をより効果的に遮断しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらの達成方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されず、相異なる多様な形態で実現でき、単に本実施形態は本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範ちゅうを完全に知らせるために提供され、本発明は請求項の範ちゅうにより定義されるだけである。
【0019】
以下、明細書全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を指称する。「及び/または」なる表現は、言及されたアイテムの各々及び一つ以上のすべての組合わせを含む。
【0020】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数型は特別に言及しない限り複数型も含む。明細書で使われる「含む」は、言及された構成要素、段階、動作及び/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除しない。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートであり、図2Aないし図2Dは、本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【0022】
図1及び図2Aを参照すれば、半導体基板10上にNMOSトランジスタ100とPMOSトランジスタ200とを形成する(S10)。
【0023】
具体的に説明すれば、まず半導体基板10に素子分離領域20を形成して第1及び第2アクチブ領域30、40を定義する。ここで、半導体基板10は、シリコン基板、SOI(Silicon On Insulator)基板、ガリウム砒素基板、シリコンゲルマニウム基板、セラミックス基板、石英基板、またはディスプレイ用ガラス基板などになり、素子分離領域20はLOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)方法を利用したFOX(Field OXide)またはSTI(Shallow Trench Isolation)になりうる。
【0024】
その後、第1アクチブ領域30にP型不純物を注入してPウェル32を形成し、第2アクチブ領域40にN型不純物を注入してNウェル42を形成する。
【0025】
引き続き、第1及び第2アクチブ領域30、40上に絶縁膜、導電膜を順次的に積層した後、パターニングして第1及び第2ゲート絶縁膜110、210、第1及び第2ゲート電極120、220を形成する。ここで、第1及び第2ゲート絶縁膜110、210は、SiO2、SiON、Si3N4、GexOyNz、GexSiyOz、高誘電率物質及びこれらの積層膜を使用することができる。ここで、高誘電率物質は、HfO2、ZrO2、Al2O3、Ta2O5、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケートなどになりうる。また、第1及び第2ゲート電極120、220は、第1及び第2ゲート絶縁膜110上に各々形成され、例えば、ポリシリコン(poly Si)、不純物がイオン注入されたポリシリコン、ポリシリコンより抵抗の低い金属などを使うことができ、図面には表示しなかったが第1及び第2ゲート電極120、220の動作特性を向上させるためにポリシリコン上に金属または金属シリサイドをさらに形成できる。
【0026】
引き続き、スペーサ130、230を形成する。例えば、第1及び第2ゲート電極120、220を含む半導体基板10の全面にスペーサ用絶縁膜を順次的に形成した後、エッチバック(etch back)のような全面エッチング工程を用いて、第1及び第2ゲート電極120、220の側壁に各々スペーサ130、230を形成する。
【0027】
引き続き、N型及びP型ソース/ドレイン領域160、260を形成する。
【0028】
具体的に、第2アクチブ領域40をマスクで遮断し、NMOSトランジスタ100の第1ゲート電極120、スペーサ130をイオン注入マスクとしてN型不純物、例えば砒素(As)を注入できる。第1アクチブ領域30をマスクで遮断し、PMOSトランジスタ200の第2ゲート電極220、スペーサ230をイオン注入マスクとしてP型不純物、例えば硼素(B)を注入できる。ここで、選択的に第1及び第2アクチブ領域30、40内に各々ハローイオン(halo ion)を注入できる。ハローイオンは、チャネル領域が短くなることによるパンチスルー現象を防止するためにゲート電極を形成した後、半導体基板のアクチブ領域の濃度を高めるために注入されるイオンを意味する。ハローイオンは、ソース/ドレイン領域を形成するために注入されるイオンと反対タイプのイオンとが主に使われる。したがって、第1アクチブ領域30内にはP型不純物、例えば硼素(B)を注入し、第2アクチブ領域40内にはN型不純物、例えば砒素(As)を注入できる。
【0029】
本発明の第1実施形態によるNMOS及びPMOSトランジスタ100、200のソース/ドレイン領域160、260は多様な構造で変形可能であり、例えば、LDD(Lightly Diffused Drain)、DDD(Double Diffused Drain)、MIDDD(Mask Islanded Double Diffused Drain)、MLDD(Mask LDD)、LDMOS(Lateral Double-diffused MOS)構造などになりうる。
【0030】
引き続き、イオン注入されたイオンを活性化させるか、格子損傷を回復させるために熱工程を実施できる。熱工程の方式は、RTP(Rapid Temperature Process)またはLSA(LaSer Annealing)などの方式を利用できる。
【0031】
図1及び図2Bを参照すれば、NMOS及びPMOSトランジスタ100、200上に各々第1及び第2ライナ膜(liner layer)310、312を形成する(S20)。
【0032】
具体的に、第1及び第2ライナ膜310、312は、例えば、SiN膜、SiON膜、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)酸化膜、ALD(Atomic Layer Deposition)酸化膜、SOG(Spin On Glass)膜及びこれらの積層膜として、約50〜2000Åの厚さで形成することができる。
【0033】
このような第1及び第2ライナ膜310、312は、半導体装置1の製造工程の中に反射防止膜またはエッチング停止膜としての役割もし、所定ストレスを有する第1及び第2ライナ膜310、312をNMOS及びPMOSトランジスタ100、200上に形成することでNMOS及びPMOSトランジスタ100、200の動作特性が向上する。
【0034】
具体的に、NMOSトランジスタ100上には所定の引張ストレスを有する第1ライナ膜310を形成し、PMOSトランジスタ200上には所定の圧縮ストレスを有する第2ライナ膜312を形成できる。例えば、第1及び第2ライナ膜310、312としてSiN膜を用いる場合、SiN膜はN-HボンディングとSi-Hボンディングの比率によって引張ストレスを与えるか、圧縮ストレスを与えるかが決定される。すなわち、N-Hボンディング/Si-Hボンディングの比率が約1〜5であれば引張ストレスを与え、約5〜20であれば圧縮ストレスを与える。したがって、本発明の第1実施形態で、第1ライナ膜310はN-Hボンディング/Si-Hボンディングの比率が約1〜5であるSiN膜を使って、第2ライナ膜312はN-Hボンディング/Si-Hボンディングの比率が約5〜20であるSiN膜を使うことができる。
【0035】
第1及び第2ライナ膜を形成する方法は、前述した方法に限定されず、例えばNMOS及びPMOSトランジスタ上に所定の引張ストレスを有するライナ膜を形成した後、PMOSトランジスタ上に形成されたライナ膜にはゲルマニウム及び/または窒素をイオン注入して引張ストレスを減少させることができる。
【0036】
また、PMOSトランジスタ上に形成されたライナ膜にゲルマニウム及び/または窒素をイオン注入する工程を前述したように別途に進行せず、後述する工程(図6A参照)で第1層間絶縁膜(図6Aの320)にゲルマニウム及び/または窒素をイオン注入する工程で、ライナ膜と第1層間絶縁膜とを同時にイオン注入できる。
【0037】
それだけでなく、NMOS及びPMOSトランジスタ上に形成されたライナ膜の引張ストレスがPMOSトランジスタの動作特性を大きく低下させない場合、別途のイオン注入工程をしないこともある。
【0038】
図1及び図2Cを参照すれば、第1及び第2ライナ膜310、312上に所定のストレスを有する第1層間絶縁膜(ILD; Inter-Layer Dielectric)320を形成する(S30)。図面には表示しなかったが、第1層間絶縁膜320は半導体基板10上に形成されたNMOS及びPMOSトランジスタ100、200をメタル配線と接続するためのコンタクト(contact)を含むことができる。したがって、層間絶縁膜はメタル配線とメタル配線とを絶縁するためのメタル間絶縁膜(IMD; Inter-Metallic Dielectric)とは区別される。
【0039】
具体的に、第1層間絶縁膜320は、O3-TEOS(O3-Tetra Ethyl Ortho Silicate)、USG(Undoped Silicate Glass)、PSG(Phospho Silicate Glass)、BSG(Borosilicate Glass)、BPSG(Boro Phospho Silicate Glass)、FSG(Fluoride Silicate Glass)、SOG(Spin On Glass)、TOSZ(Tonen Sila Zene)またはこれらの組合わせを使うことができる。本発明の第1実施形態では、第1層間絶縁膜320として所定の引張ストレス(tensile stress)を有するO3-TEOSを使った場合を例として説明する。ここで、第1層間絶縁膜320は、CVD(Chemical Vapor Deposition)方式、スピンコーティング方式などを用いて形成できる。
【0040】
引き続き、以後工程の容易性のために選択的に、第1層間絶縁膜320を平坦化することもできる。
【0041】
図1及び図2Dを参照すれば、第1層間絶縁膜320を脱水素化してストレスを変化させる(S40)。
【0042】
具体的に、第1層間絶縁膜320を脱水素化(水素イオンを除去(depletion))すれば、脱水素化された第1層間絶縁膜320内にボイド(void)が形成され、このようなボイドはストレスを変化させる。
【0043】
第1層間絶縁膜320を脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理して脱水素化させることができる。図2Dでは、プラズマ処理400した場合を例示的に図示した。脱水素化ガスとしては、N2、O2、O3、N2O、H2及び/またはD2を含みうる。O3プラズマ処理の場合を例とすれば、工程温度は常温(room temperature)〜700℃、工程圧力は約10mTorr〜720Torrであり、RFパワー(RF power)は約20〜10000Wで調節できる。N2プラズマ処理、 N2Oプラズマ処理も類似した工程条件で進行させることができる。また、O3熱処理の場合を例とすれば、工程温度が約200〜700℃で熱処理を進行することができる。このようにプラズマ処理によって脱水素化されることについては実験例1に基づいて詳しく後述する。
【0044】
例えば、第1層間絶縁膜320としてO3-TEOSを使って脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理して脱水素化すれば、脱水素化された第1層間絶縁膜320内のSi-OHボンディングなどが減る。このように水素イオンが減れば、脱水素化された第1層間絶縁膜320内にボイドが形成され、このようなボイドは引張ストレスを増加させる。工程条件によって異なるが、脱水素化の前に、O3-TEOS膜の引張ストレスは約10〜100MPaであり、脱水素化の後にはO3-TEOS膜の引張ストレスは約200MPa以上になりうる。
【0045】
また、脱水素化ガス雰囲気でのプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理は多数回連続的に(sequentially)進行しうる。例えば、第1層間絶縁膜320をO3プラズマ処理し、引き続きN2プラズマ処理できる。また、第1層間絶縁膜320をO3プラズマ処理し、引き続きN2熱処理することもできる。
【0046】
以下では、図2Dを参照して、本発明の第1実施形態による半導体装置を説明する。
【0047】
本発明の第1実施形態による半導体装置1は、NMOSトランジスタ100上に脱水素化された第1層間絶縁膜320が形成されているので、NMOSトランジスタの電流駆動能力が増加する。
【0048】
具体的に、第1層間絶縁膜320の引張ストレスが増加すれば、第1層間絶縁膜320下部の第1ライナ膜と当接しているNMOSトランジスタ100のソース/ドレイン領域160に圧縮ストレスが発生し、ソース/ドレイン領域160に隣接したチャネル領域146には引張ストレスが発生する。このようにチャネル領域146に引張ストレスが発生すれば、チャネル領域146で電子の有効質量が減少し、電子の移動度(mobility)が増加するのでNMOSトランジスタ100の電流駆動能力が増加する。
【0049】
例えば、第1層間絶縁膜320としてHDP(High Density Plasma)酸化膜を使う場合と、脱水素化されたO3-TEOS膜を使う場合とを比べて説明する。ここで、HDP膜は、ギャップフィル(gap-fill)特性に優れて第1ゲート電極120などによって発生した段差を易しく減らすことができ、従来の半導体装置で第1層間絶縁膜として主に使われた。HDP酸化膜は約-200MPaの圧縮ストレスを有し、脱水素化されたO3-TEOS膜は約200MPa以上の引張ストレスを有しうる。このようにストレス差がある場合、400MPaのストレス増加に比例してNMOSトランジスタ100は電流駆動能力は約10%以上増加しうる。但し、このような電流駆動能力の増加量は、NMOSトランジスタ100の特性(例えば、チャネルのサイズ、電子の濃度など)によって異なる。プラズマ処理によって引張ストレスが増加することについては実験例2に基づいて詳しく後述する。
【0050】
一方、所定厚さ以上の脱水素化された第1層間絶縁膜320は、NMOSトランジスタ100の電流駆動能力に影響を及ぼさない。
【0051】
具体的に、NMOSトランジスタ100の第1ゲート絶縁膜110、第1ゲート電極120及びライナ膜310の総厚さをt1とし、ライナ膜310及び脱水素化された第1層間絶縁膜320の総厚さをt2とする時、t2/t11.14区間では脱水素化された第1層間絶縁膜320の厚さが増加するにつれて電子の移動度が比例して増加するが、t2/t1≧1.14区間では脱水素化された第1層間絶縁膜320の厚さが増加しても電子の移動度はそれ以上増加しない(飽和(saturation)状態になる)。したがって、第1層間絶縁膜320を脱水素化させてNMOSトランジスタ100の電流駆動能力を最大化させるためには、t2/t1≧1.14を満足しなければならない。このような結果については実験例3に基づいて詳しく後述する。
【0052】
また、本発明の第1実施形態による半導体装置1は、脱水素化により第1層間絶縁膜320内に水素イオンの濃度が低いために、熱電子注入(hot electron injection)効果が減る。したがって、第1ゲート絶縁膜110の信頼性が向上する。
【0053】
図3は、本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。図1ないし図2Cと実質的に同一の構成要素については同一の図面符号を付し、該当構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0054】
図3を参照すれば、本発明の第2実施形態による半導体装置2は、第1層間絶縁膜320を脱水素化した後(図1のS40)、脱水素化された第1層間絶縁膜320上への水分及び/または外部イオンの侵入を防止するキャッピング層330をさらに形成できる。
【0055】
具体的に、脱水素化して第1層間絶縁膜320の引張ストレスの大きさを増加させても、多層の配線及び多層のメタル間の絶縁膜(Inter Metallic Dielectric ;IMD)を形成する後続工程中に水分及び/または外部イオンが第1層間絶縁膜320に侵入すれば、引張ストレスがまた小さくなりうる。例えば、第1層間絶縁膜320として使われるO3-TEOSは、後続工程中に吸湿される特性が強い。
【0056】
このような水分及び/または外部イオンは、第1ゲート絶縁膜110内に侵入してNMOSトランジスタ100のスレショルド(threshold voltage)の電圧レベルを変化させてドレインオフ電流(drain off current)を増加させるなど動作特性を低下させる。したがって、水分及び/または外部イオンの第1層間絶縁膜320への侵入を防止するためのキャッピング層330を形成できる。
【0057】
このようなキャッピング層330は、第1層間絶縁膜320を脱水素化した後、インサイチュ(in-situ)で進行して形成することがより効果的である。そして、キャッピング層330としては、HDP(High Density Plasma)酸化膜、PE-TEOS(Plasma Enhanced-Tetra Ethyl Ortho Silicate)などを使うことができる。
【0058】
図4は、本発明の第3実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。図1ないし図2Cと実質的に同一の構成要素については同一の図面符号を付し、該当構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0059】
図4を参照して、本発明の第3実施形態による半導体装置3は、第1層間絶縁膜320を脱水素化した後(図1のS40)、脱水素化された第1層間絶縁膜320上に脱水素化された追加層間絶縁膜340をさらに形成できる。
【0060】
具体的に、第1層階間絶縁膜320上に所定のストレスを有する追加層間絶縁膜340を形成し、追加層間絶縁膜340を脱水素化してストレスを変化させる。
【0061】
追加層間絶縁膜340を脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理400及び/または熱処理して脱水素化させうる。図4では、プラズマ処理400した場合を例示的に図示した。追加層間絶縁膜340はO3-TEOS、USG、PSG、BSG、BPSG、FSG、SOG、TOSZなどが使用でき、例えば、CVD方式、スピンコーティング方式などを用いて形成できる。また、脱水素化ガスは例えば、N2、O2、O3、N2O、H2及び/またはD2を含みうる。脱水素化過程、例えば脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理は、多数回連続的に(sequentially)進行しうる。
【0062】
このように脱水素化された追加層間絶縁膜340は、引張ストレスが増加するので、NMOSトランジスタの電流駆動能力が増加する。
【0063】
また、図面には表示しなかったが、追加層間絶縁膜340を形成し、形成された追加層間絶縁膜340を脱水素化する一連の過程を多数回繰り返して、NMOSトランジスタ100上に第1層間絶縁膜320と多層の追加層間絶縁膜340とを形成することができる。
【0064】
所定厚さ以上の脱水素化された追加層間絶縁膜340は、NMOSトランジスタの電流駆動能力に影響を及ぼさない。
【0065】
具体的に、NMOSトランジスタ100の第1ゲート絶縁膜110、第1ゲート電極120及びライナ膜310の総厚さをt1とし、ライナ膜310及び脱水素化された第1及び追加層間絶縁膜340の総厚さをt3とする時、t3/t11.14区間では脱水素化された第1層間絶縁膜320の厚さが増加するにつれて電子の移動度が比例して増加するが、t3/t1≧1.14区間では脱水素化された追加層間絶縁膜340の厚さが増加したり、多層の追加層間絶縁膜340が形成されても電子の移動度はそれ以上増加しない。したがって、追加層間絶縁膜340を脱水素化させ、NMOSトランジスタ100の電流駆動能力を最大化させるためには、t3/t1≧1.14を満足しなければならない。
【0066】
図5は、本発明の第4実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。図1ないし図2Cと実質的に同一の構成要素については同一の図面符号を付し、該当構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0067】
図5を参照すれば、本発明の第4実施形態による半導体装置4は、第1層間絶縁膜320を脱水素化した後(図1のS40)、脱水素化された第1層間絶縁膜320上に第1層間絶縁膜320より小さなストレスを有する第2層間絶縁膜350をさらに形成できる。
【0068】
具体的に、半導体装置は、NMOSトランジスタ100とメタルラインとの間のカップリングを防止するために層間絶縁膜を一定厚さ(t4)以上形成しなければならない。ところが、層間絶縁膜を一定厚さ(t4)以上形成した後、脱水素化して引張ストレスを増加させようとすれば、表面と近い層間絶縁膜の一部分は脱水素化が起きるが、ソース/ドレイン領域160と隣接した層間絶縁膜の一部分は脱水素化が起きないこともある。したがって、引張ストレスが十分に増加しないこともある。
【0069】
したがって、NMOSトランジスタ100の第1ゲート絶縁膜110、第1ゲート電極120及びライナ膜310の総厚さをt1とし、ライナ膜310及び脱水素化された第1層間絶縁膜320の総厚さをt2とする時、t2/t1≧1.14区間を満足し、ソース/ドレイン領域160と隣接した第1層間絶縁膜の一部分も脱水素化が起きることができる厚さで第1層間絶縁膜320を形成できる。その後、第1層間絶縁膜320を脱水素化して、引張ストレスを増加させる。
【0070】
その後、第1層間絶縁膜320上に所定厚さ(t4-t2)を有する第2層間絶縁膜350を形成できる。ここで、第2層間絶縁膜350は、厚さ(t2)以上で形成されるのでNMOSトランジスタ100の電流駆動能力に大きい影響を及ぼさないので、第2層間絶縁膜350が有するストレスの大きさに拘らず、層間絶縁膜を厚さ(t4)で形成できる。したがって、第2層間絶縁膜350は、第1層間絶縁膜320よりストレスの大きさが小さいことがある。すなわち、ストレスは、圧縮ストレスは負(-)の値であり、引張ストレスは正(+)であるので、第2層間絶縁膜350は第1層間絶縁膜320より小さな引張ストレスを有したり、圧縮ストレスを有してもよい。
【0071】
図6A及び図6Bは、本発明の第5及び第6実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。図1ないし図2Cと実質的に同一の構成要素については同一の図面符号を付し、該当構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0072】
図6A及び図6Bを参照すれば、PMOSトランジスタ200のチャネル領域246には、圧縮ストレスを提供して初めて正孔移動度が向上する。ところが、本発明のように脱水素化された第1層間絶縁膜320は、PMOSトランジスタ200のチャネル領域246に引張ストレスを提供するので、PMOSトランジスタ200の電流駆動能力を落とすことがある。
【0073】
本発明の第5実施形態による半導体装置5は、第1層間絶縁膜320を脱水素化した後(図1のS40参照)、図6AのようにNMOSトランジスタ100をカバーするマスクパターン350を用いてPMOSトランジスタ200上の脱水素化された第1層間絶縁膜320にゲルマニウム(Ge)及び/または窒素(N)をイオン注入410することによって、PMOSトランジスタ200上の脱水素化された第1層間絶縁膜320の引張ストレスを減らすことができる。
【0074】
本発明の第6実施形態による半導体装置6は、第1層間絶縁膜320を脱水素化する前に(図1のS40参照)、図6BのようにPMOSトランジスタ200をカバーするマスクパターン352を先に形成する。その後、第1層間絶縁膜320を脱水素化(例えば、脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理404)して、NMOSトランジスタ100上の第1層間絶縁膜320にのみ引張ストレスを与えることができる。
【0075】
このような方式により、PMOSトランジスタ200の電流駆動特性も維持できる。
【0076】
以下、図7及び図8Aないし図8Eを参照して、本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明する。図7は、本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートであり、図8Aないし図8Eは、本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【0077】
図8Aないし図8Cによる本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法は、図2Aないし図2Cと実質的に同一なので詳細な説明は省略する。
【0078】
これにより、図7及び図8Aないし図8Cによる半導体装置の製造方法を簡単に説明すれば、NMOS及びPMOSトランジスタ100、200を形成し(S100)、NMOS及びPMOSトランジスタ100、200上に各々第1及び第2ライナ膜310、312を形成する(S200)。そして、第1及び第2ライナ膜310、312上に所定のストレスを有する第1層間絶縁膜320を形成する(S300)。
【0079】
以後、図7、図8D及び図8Eを参照して、第1層間絶縁膜320内にNMOS及びPMOSトランジスタ100、200をメタル配線と接続するためのコンタクト(contact)328を形成する(S400)。したがって、第1層間絶縁膜320は、メタル配線とメタル配線とを絶縁するためのメタル間絶縁膜(IMD; Inter-Metallic Dielectric)とは区別される。
【0080】
より詳細に説明すれば、図8Dに図示されたように第1層間絶縁膜320上にコンタクトホール(contact hole)322を形成するためのフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。以後、フォトレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとしてゲート電極120、220及びソース/ドレイン領域160、260が露出されるまで第1層間絶縁膜320を部分エッチングしてコンタクトホール322を形成する。すなわち、各コンタクトホール322によってゲート電極120、220及び/またはソース/ドレイン領域160、260の表面が露出される。
【0081】
その後、図8Eに図示されたように、コンタクトホール322内に埋め込まれたコンタクト328を形成する。ここで、コンタクト328は、コンタクトホールに沿ってコンフォーマルに形成されたバリア膜324と金属膜326とからなる。
【0082】
バリア膜(barrier layer)324は、コンタクトホール322内に埋め立てされる金属膜の接触性を向上させるためのオーミック膜(adhesion)と金属物質が拡散されてシリコンと反応することを防止する拡散防止膜(diffusion barrier)を形成して完成する。このとき、オーミック膜は、TiまたはTaなどのような高融点金属(refractory metal)をコンタクトホールの表面に沿ってコンフォーマルに蒸着して形成することができ、拡散防止膜はオーミック膜の表面に沿ってTiNまたはTaNなどを蒸着して形成できる。
【0083】
以後、内壁にバリア膜324が形成されたコンタクトホール322内に金属物質を埋め込んでコンタクト328を完成する。ここで、コンタクト328は、コンタクトホール322内にW、CuまたはAlなどのような金属物質を蒸着して形成できる。
【0084】
引き続き、第1層間絶縁膜320の表面が露出されるまでCMP(Chemical Mechanical Polishing)またはエッチバック(etch back)などのような平坦化工程を実施できる。
【0085】
その後、図7及び図8Eを参照して、第1層間絶縁膜320を脱水素化させることでストレスを変化させる(S500)。
【0086】
より詳細に説明すれば、第1層間絶縁膜320内の水素イオンを除去する脱水素化工程を行うことで第1層間絶縁膜320内にボイド(void)が形成され、ボイドがストレスを変化させる。
【0087】
第1層間絶縁膜320を脱水素化する方法としては、脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理などの方法がある。そして、脱水素化ガスとしては、N2、O2、O3、N2O、H2及び/またはD2を含みうる。
【0088】
例えば、第1層間絶縁膜320としてO3-TEOSを使って、脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理して脱水素化すれば、脱水素化された第1層間絶縁膜320内のSi-OHボンディングなどが減る。このように水素イオンが減れば、脱水素化された第1層間絶縁膜320内にボイドが形成され、このようなボイドは引張ストレスを増加させる。工程条件によって異なるが、脱水素化の前に、O3-TEOS膜の引張ストレスは約10〜100MPaであり、脱水素化の後にはO3-TEOS膜の引張ストレスは約200MPa以上になりうる。
【0089】
また、脱水素化ガス雰囲気でのプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理は多数回連続的に(sequentially)進行することができる。例えば、第1層間絶縁膜320をO3プラズマ処理し、引き続きN2プラズマ処理できる。また、第1層間絶縁膜320をO3プラズマ処理して引き続きN2熱処理することもできる。
【0090】
このように、第1層間絶縁膜320内にコンタクト328を形成し、第1層間絶縁膜320を脱水素化させることによって、コンタクト形成時に、第1層間絶縁膜320のストレスが減少したり、第1層間絶縁膜320への水分の侵透を防止できる。
【0091】
以下では、図8Eを参照して、本発明の第7実施形態による半導体装置について説明する。
【0092】
本発明の第7実施形態による半導体装置7は、NMOSトランジスタ100上に脱水素化された第1層間絶縁膜320が形成されているので、NMOSトランジスタの電流駆動能力が増加する。
【0093】
具体的に、第1層間絶縁膜320の引張ストレスが増加すれば、第1層間絶縁膜320下部の第1ライナ膜と当接しているNMOSトランジスタ100のソース/ドレイン領域160に圧縮ストレスが発生し、ソース/ドレイン領域160に隣接したチャネル領域146には引張ストレスが発生する。このようにチャネル領域146に引張ストレスが発生すれば、チャネル領域146での有効質量が減少して電子の移動度(mobility)が増加するのでNMOSトランジスタ100の電流駆動能力が増加する。
【0094】
以下、図9を参照して、本発明の第8実施形態による半導体装置について詳しく説明する。図9は、本発明の第8実施形態による半導体装置を説明するための断面図である。図8Aないし図8Cと実質的に同一の構成要素については同一の図面符号を付し、該当構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0095】
図9を参照すれば、本発明の第8実施形態による半導体装置8は、第1層間絶縁膜320内にコンタクト328を形成した後、第1層間絶縁膜320を脱水素化し、第1層間絶縁膜320上の水分及び/または外部イオンの侵入を防止するキャッピング層330をさらに形成できる。
【0096】
具体的に、脱水素化して第1層間絶縁膜320の引張ストレスの大きさを増加させても、多層の配線及び多層のメタル間絶縁膜(Inter Metallic Dielectric; IMD)を形成する後続工程中に水分及び/または外部イオンが第1層間絶縁膜320に侵入すれば、引張ストレスが再び小さくなりうる。例えば、第1層間絶縁膜320として使われるO3-TEOSは、後続工程中に吸湿される特性が強い。
【0097】
このような水分及び/または外部イオンは、第1ゲート絶縁膜110内に侵入してNMOSトランジスタ100のスレショルド(threshold voltage)の電圧レベルを変化させてドレインオフ電流(drain off current)を増加させるなど動作特性を低下させうる。したがって、水分及び/または外部イオンの第1層間絶縁膜320への侵入を防止するためのキャッピング層330を形成できる。
【0098】
このようなキャッピング層330は、第1層間絶縁膜320を脱水素化した後、インサイチュ(in-situ)で進行して形成することがより効果的である。このようなキャッピング層330としては、HDP(High Density Plasma)酸化膜、PE-TEOS(Plasma Enhanced-Tetra Ethyl Ortho Silicate)またはSiN、SiONなどを使うことができる。
【0099】
以上、添付された図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、当業者ならば本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施されるということを理解できるであろう。したがって、前述した実施形態は、あらゆる面で例示的なものであり、限定的ではないということを理解しなければならない。
【0100】
本発明に関するより詳細な内容は、次の具体的な実験例を通じて説明し、ここに記載していない内容はこの技術分野で熟練された者なら十分に技術的に類推できるものなので説明を省略する。
【0101】
<実験例1>
NMOSトランジスタ上に所定引張ストレスを有するライナ膜を形成し、ライナ膜上に第1層間絶縁膜としてO3-TEOS膜を形成した後、第1層間絶縁膜をFT-IR(Fourier Transform-Infrared Spectrometers)を用いて成分を分析した。引き続き、NMOSトランジスタ上に形成された第1層間絶縁膜をO3プラズマ処理した後、第1層間絶縁膜のFT-IRを用いて成分を分析した。その結果が図10に図示されている。
【0102】
図10のx軸は波長(cm-1)であり、y軸は吸収度(absorbance)を表わす。FT-IRは、分子中に赤外線(infrared)を照射して分子内原子間の結合構造による固有な震動エネルギ領域の波長(約4000〜400cm-1の範囲)を吸収した後また放出するが、このような変化を測定して成分を分析する。図面符号aはO3プラズマ処理する前の結果であり、図面符号bはO3プラズマ処理した後の結果を表わす。aとbとを比べると、OH(H2O、Si-OH)と、Si-OHピーク(peak)が低くなったことが分かる。したがって、第1層間絶縁膜をO3プラズマ処理すれば、水素イオンの濃度が低くなることが分かる。
【0103】
<実験例2>
第1ないし第4NMOSトランジスタ上に所定引張ストレスを有するライナ膜を形成し、ライナ膜上に第1層間絶縁膜としてO3-TEOS膜を形成した後、第1層間絶縁膜のストレス大きさを各々測定した(As-Depo)。引き続き、第1ないし第4NMOSトランジスタ上に形成された第1層間絶縁膜を各々NH3プラズマ処理、O3プラズマ処理、N2プラズマ処理、O3プラズマ処理後、N2プラズマ処理して、第1層間絶縁膜のストレス大きさを各々測定した(Treatment)。その結果が、図11にともに図示されている。
【0104】
図11のx軸はプラズマ処理の種類を表わし、y軸は引張ストレスの大きさを表わす。NH3プラズマ処理は、第1層間絶縁膜内の水素イオンを除去するのに効果的ではないので、NH3プラズマ処理前後の引張ストレスの増加が微々たることが分かる。一方、O3プラズマ処理、N2プラズマ処理、O3プラズマ処理後、N2プラズマ処理した場合、処理の前には約10MPaであったが、処理後には各々約210MPa、330MPa、370MPaに増加したことが分かる。すなわち、O3プラズマ処理、N2プラズマ処理などは、第1層間絶縁膜内の水素イオンを除去するのに効果的であることが分かる。
【0105】
<実験例3>
シミュレーションプログラムにNMOSトランジスタ上に所定の引張ストレスを有するライナ膜を位置し、ライナ膜上に所定の引張ストレスを有した第1層間絶縁膜が位置するように設定した。その後、第1層間絶縁膜の厚さを変更させながら、それによる電子の移動度変化(mobility change)をシミュレーションした。その結果が、図12に図示されている。
【0106】
図12のx軸はt2/t1(但し、t1は、NMOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及びライナ膜の総厚さ、t2は、ライナ膜及び脱水素化された第1層間絶縁膜の総厚さ)であり、y軸は標準化された電子の移動度変化である。t2/t1≧1.14で電子の移動度がそれ以上増加しないことが分かる。したがって、第1層間絶縁膜を脱水素化させ、NMOSトランジスタの電流駆動能力を最大化させるためにはt2/t1≧1.14を満足しなければならないことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
動作特性を向上させるための半導体装置及びその製造方法に適用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図2A】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図2B】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図2C】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図2D】本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図6A】本発明の第5及び第6実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図6B】本発明の第5及び第6実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図7】本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図8A】本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図8B】本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図8C】本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図8D】本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図8E】本発明の第7実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図9】本発明の第8実施形態による半導体装置を説明するための断面図である。
【図10】NMOSトランジスタ上にO3-TEOS膜を形成し、O3プラズマ処理前後のO3-TEOS膜成分変化をFT-IRを用いて分析した結果である。
【図11】多数のNMOSトランジスタ上にO3-TEOS膜を形成し、NH3プラズマ処理、O3プラズマ処理、N2プラズマ処理、O3プラズマ処理後、N2プラズマ処理前後のO3-TEOS膜のストレス大きさを各々測定した結果である。
【図12】NMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜の厚さによる電子の移動度変化をシミュレーションした結果である。
【符号の説明】
【0109】
1 半導体装置
10 半導体基板
20 素子分離領域
30 第1アクチブ領域
32 Pウェル
40 第2アクチブ領域
42 Nウェル
100 NMOSトランジスタ
110 第1ゲート絶縁膜
120 第1ゲート電極
130 スペーサ
146 チャネル領域
160 ソース/ドレイン領域
200 PMOSトランジスタ
210 第2ゲート絶縁膜
220 第2ゲート電極
230 スペーサ
246 チャネル領域
260 ソース/ドレイン領域
310 第1ライナ膜
312 第2ライナ膜
320 第1層間絶縁膜
400 プラズマ処理

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にNMOSトランジスタを形成する工程と、
前記NMOSトランジスタ上に第1層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程は、前記第1層間絶縁膜のストレスを変化させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程は、前記第1層間絶縁膜を脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記脱水素化ガスは、N2、O2、O3、N2O、H2及び/またはD2と、これらの組合わせを含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
脱水素化の後、前記第1層間絶縁膜は、少なくとも約200MPaの引張ストレスを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1層間絶縁膜は、O3-TEOS、NSG、PSG、BSG、BPSG、FSG、SOG及び/またはTOSZを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1層間絶縁膜を形成した後、前記第1層間絶縁膜内に前記NMOSトランジスタと接続されるコンタクトを形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、前記第1層間絶縁膜上に第2層間絶縁膜を形成する工程をさらに含み、前記第2層間絶縁膜は前記第1層間絶縁膜のストレスより小さなストレスを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、前記第1層間絶縁膜上にキャッピング層を形成する工程をさらに含み、前記キャッピング層は水分及び/または外部イオンの前記第1層間絶縁膜への侵入を遮断または阻止することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記キャッピング層を形成する工程は、前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、インサイチュ(in−situ)で形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体直接回路装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1層間絶縁膜を形成する前に、前記NMOSトランジスタ上に引張ストレスを有するライナ膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記NMOSトランジスタは、ゲート絶縁膜及びゲート電極を含み、前記ゲート絶縁膜、前記ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、前記ライナ膜及び前記第1層間絶縁膜の総厚さをt2とする時、t2/t1≧1.14であることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、
前記第1層間絶縁膜上にストレスを有する追加層間絶縁膜を形成し、
前記追加層間絶縁膜を脱水素化する工程をさらに含み、
前記追加層間絶縁膜を形成して前記追加層間絶縁膜を脱水素化する工程は、1回以上繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記追加層間絶縁膜を脱水素化する工程は、前記追加層間絶縁膜を脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理する工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記第1層間絶縁膜を形成する前に、前記NMOSトランジスタ上に引張ストレスを有するライナ膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記NMOSトランジスタは、ゲート絶縁膜及びゲート電極を含み、前記ゲート絶縁膜、前記ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、前記ライナ膜と前記脱水素化された第1及び追加層間絶縁膜の総厚さをt3とする時、t3/t1≧1.14であることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記半導体基板上にNMOSトランジスタを形成する工程は、前記半導体基板上にNMOSトランジスタとPMOSトランジスタとをともに形成する工程を含み、
前記NMOSトランジスタ上にストレスを有する第1層間絶縁膜を形成する工程は、前記NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとの上にストレスを有する第1層間絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、前記PMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜の一部分に窒素及び/またはゲルマニウムをイオン注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する前に、前記PMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜の一部分上にマスクパターンを形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
基板上にNMOSトランジスタを形成する工程と、
前記NMOSトランジスタ上に、引張ストレスを有するO3-TEOS膜を含む第1層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程は、前記第1層間絶縁膜を脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理する工程を含むことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項22】
前記脱水素化ガスは、N2、O2、O3、N2O、H2、及び/またはD2と、これらの組合わせを含むことを特徴とする請求項21に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項23】
前記第1層間絶縁膜は、200MPa以上の引張ストレスを有することを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項24】
前記第1層間絶縁膜を形成した後、前記第1層間絶縁膜内に前記NMOSトランジスタと接続されるコンタクトを形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項25】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程は、脱水素化された第1層間絶縁膜を形成する工程を含み、前記脱水素化された第1層間絶縁膜上に第2層間絶縁膜を形成する工程をさらに含み、前記第2層間絶縁膜は前記脱水素化された第1層間絶縁膜より小さなストレスを有することを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項26】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程は、脱水素化された第1層間絶縁膜を形成する工程を含み、前記脱水素化された第1層間絶縁膜上に水分及び/または外部イオンの前記脱水素化された第1層間絶縁膜への侵入を遮断または阻止するキャッピング層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項27】
前記キャッピング層を形成する工程は、前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、インサイチュで形成することを特徴とする請求項26に記載の半導体直接回路装置の製造方法。
【請求項28】
前記第1層間絶縁膜を形成する前に、前記NMOSトランジスタ上に引張ストレスを有するライナ膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項29】
前記NMOSトランジスタはゲート絶縁膜及びゲート電極を含み、前記ゲート絶縁膜、前記ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、前記ライナ膜及び前記脱水素化された第1層間絶縁膜の総厚さをt2とする時、t2/t1≧1.14であることを特徴とする請求項27に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項30】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する工程は、脱水素化された第1層間絶縁膜を形成する工程を含み、
前記脱水素化された第1層間絶縁膜上に引張ストレスを有する追加層間絶縁膜を形成する工程と、
前記追加層間絶縁膜を脱水素化する工程とをさらに含み、
前記追加層間絶縁膜を形成して前記追加層間絶縁膜を脱水素化する工程を1回以上繰り返すことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項31】
前記追加層間絶縁膜を脱水素化する工程は、前記追加層間絶縁膜を脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理する工程を含むことを特徴とする請求項30に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項32】
前記第1層間絶縁膜を形成する前に、前記NMOSトランジスタ上に引張ストレスを有するライナ膜を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項31に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項33】
前記NMOSトランジスタはゲート絶縁膜及びゲート電極を含み、前記第1層間絶縁膜の脱水素化は、脱水素化された第1層間絶縁膜を形成することを含み、前記追加層間絶縁膜の脱水素化は、脱水素化された追加層間絶縁膜を形成することを含み、前記ゲート絶縁膜、前記ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、前記ライナ膜と前記脱水素化された第1及び追加層間絶縁膜の総厚さをt3とする時、t3/t1≧1.14であることを特徴とする請求項32に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項34】
前記半導体基板上にNMOSトランジスタを形成する工程は、前記半導体基板上にNMOSトランジスタとPMOSトランジスタとをともに形成する工程を含み、
前記NMOSトランジスタ上に前記第1層間絶縁膜を形成する工程は、前記NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとの上に前記第1層間絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項35】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化した後、前記PMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜の一部分に窒素及び/またはゲルマニウムをイオン注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項36】
前記第1層間絶縁膜を脱水素化する前に、前記PMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜の一部分上にマスクパターンを形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項37】
基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むNMOSトランジスタと、
前記NMOSトランジスタ上のライナ膜であって、引張ストレスを有する前記ライナ膜と、
前記ライナ膜上に、脱水素化されて引張ストレスが増加した脱水素化された第1層間絶縁膜と、を含み、
前記NMOSトランジスタのゲート絶縁膜、ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、ライナ膜及び脱水素化された第1層間絶縁膜の総厚さをt2とする時、t2/t1≧1.14であることを特徴とする半導体装置。
【請求項38】
前記脱水素化された第1層間絶縁膜内に前記NMOSトランジスタと接続されるコンタクトをさらに含むことを特徴とする請求項37に記載の半導体装置。
【請求項39】
前記脱水素化された第1層間絶縁膜は、脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理されて形成されることを特徴とする請求項37に記載の半導体装置。
【請求項40】
前記脱水素化された第1層間絶縁膜上の第2層間絶縁膜をさらに含み、前記第2層間絶縁膜は前記脱水素化された第1層間絶縁膜より小さな引張ストレスを有することを特徴とする請求項37に記載の半導体装置。
【請求項41】
前記脱水素化された第1層間絶縁膜上のキャッピング層をさらに含み、前記キャッピング層は水分及び/または外部イオンの前記脱水素化された第1層間絶縁膜への侵入を遮断または阻止することを特徴とする請求項37に記載の半導体装置。
【請求項42】
前記キャッピング層は、前記脱水素化された第1層間絶縁膜上のインサイチュキャッピング層を含むことを特徴とする請求項41に記載の半導体装置。
【請求項43】
前記脱水素化された第1層間絶縁膜上に脱水素化された追加層間絶縁膜であって、前記脱水素化された追加層間絶縁膜は前記脱水素化された追加層間絶縁膜の脱水素化によって増加した引張ストレスを有し、
前記ライナ膜と前記脱水素化された第1及び追加層間絶縁膜の総厚さをt3とする時、t3/t1≧1.14であることを特徴とする請求項37に記載の半導体装置。
【請求項44】
基板上に形成されたNMOSトランジスタと、
前記NMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜上の第2層間絶縁膜とを備え、
前記第1層間絶縁膜は前記第1層間絶縁膜の脱水素化によって引張ストレスを有し、
前記第2層間絶縁膜は前記第1層間絶縁膜より小さなストレスを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項45】
前記脱水素化された第1層間絶縁膜は、脱水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理されて形成されることを特徴とする請求項44に記載の半導体装置。
【請求項46】
前記第2層間絶縁膜上に、水分及び/または外部イオンの前記第2層間絶縁への侵入を遮断または阻止するキャッピング層をさらに備えることを特徴とする請求項44に記載の半導体装置。
【請求項47】
前記キャッピング層は、前記第2層間絶縁膜上のインサイチュキャッピング層を含むことを特徴とする請求項46に記載の半導体直接回路装置。
【請求項48】
前記NMOSトランジスタと前記第1層間絶縁膜との間にライナ膜をさらに含み、前記ライナ膜は引張ストレスを有することを特徴とする請求項44に記載の半導体装置。
【請求項49】
前記NMOSトランジスタは、ゲート絶縁膜及びゲート電極を含み、前記ゲート絶縁膜、前記ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、前記ライナ膜及び前記脱水素化された第1層間絶縁膜の総厚さをt2とする時、t2/t1≧1.14であることを特徴とする請求項48に記載の半導体装置。
【請求項50】
前記第1層間絶縁膜と前記第2層間絶縁膜との間の追加層間絶縁膜をさらに含み、前記追加層間絶縁膜は前記追加層間絶縁膜の脱水素化によって引張ストレスが増加し、
前記NMOSトランジスタはゲート絶縁膜及びゲート電極を含み、前記ゲート絶縁膜、前記ゲート電極及び前記ライナ膜の総厚さをt1とし、前記ライナ膜と前記脱水素化された第1及び追加層間絶縁膜の総厚さをt3とする時、t3/t1≧1.14であることを特徴とする請求項48に記載の半導体装置。
【請求項51】
半導体基板上に形成されたNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタと、
前記NMOS及びPMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜と、を含み、
前記PMOSトランジスタ上の第1層間絶縁膜は、窒素及び/またはゲルマニウムが前記第1層間絶縁膜の一部分にイオン注入されたことを特徴とする半導体装置。
【請求項52】
前記第1層間絶縁膜は、脱水水素化ガス雰囲気でプラズマ処理、UV処理及び/または熱処理されて形成されることを特徴とする請求項51に記載の半導体装置。
【請求項53】
前記第1層間絶縁膜上のキャッピング層をさらに含み、前記キャッピング層は水分及び/または外部イオンの前記第1層間絶縁膜への侵入を遮断または阻止することを特徴とする請求項51に記載の半導体装置。
【請求項54】
前記キャッピング層は、前記脱水素化された第1層間絶縁膜上のインサイチュキャッピング層を含むことを特徴とする請求項53に記載の半導体直接回路装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−134712(P2007−134712A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−301719(P2006−301719)
【出願日】平成18年11月7日(2006.11.7)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】