説明

タンパク質凝集疾患を治療するための方法

本発明は、少なくとも一部は、タンパク質の異常なプロセシング、折り畳み異常または凝集を予防、阻害、または調節できる治療剤の発見に基づく。本発明の治療剤は、封入体の形成を予防、阻害または調節してもよい。本発明の治療剤はまた、封入体のクリアランスを促進し、および/またはその細胞毒性を遮断し、タンパク質凝集により特徴づけられる疾患を治療または寛解させることができる。タンパク質凝集体に共通して見られる構造モチーフ、例えばβシートに結合する化合物はそのような化合物の有力な候補であり、そのため望ましい。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミロイドプロテオパシーではないタンパク質凝集疾患(Protein Aggregation Disorder)であり、対象における該タンパク質凝集疾患を治療または予防するように、下記式の1つを有する化合物の有効量を、該タンパク質凝集疾患を有する該対象に投与する段階を含む、対象においてタンパク質凝集疾患を治療または予防するための方法:
Q-[-Y--X+]n
式中、Qは担体分子であり;YはSO3-X+、OSO3-X+、またはSSO3-X+であり;かつX+はカチオン基、例えば正に荷電した原子または他の部分であり;適した担体分子は、炭水化物、ポリマー、ペプチド、ペプチド誘導体、脂肪族基、脂環基、複素環基、芳香族基またはそれらの組み合わせを含む;または下記式:

式中、Yはアミノ基またはスルホン酸基のいずれかであり、nは1〜5の整数であり、かつXは水素またはカチオン基である;または下記式もしくはその薬学的に許容される塩:

式中、R1は置換もしくは非置換シクロアルキル、アリール、アリールシクロアルキル、二環式環もしくは三環式環、二環式もしくは三環式縮合環基、または置換もしくは非置換C2〜C10アルキル基であり;R2は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルからなる群より選択され;YはSO3-X+、OSO3-X+、またはSSO3-X+であり;X+は水素、カチオン基、またはエステル形成基(すなわち、本明細書の他の箇所で記述されているプロドラッグと同様である)であり;かつL1およびL2は各々、独立して、置換もしくは非置換C1〜C5アルキル基であるか、または存在しないが、ただし、R1がアルキルである場合、L1は存在しないことを条件とする;または下記式:

式中、R1は置換もしくは非置換環状、二環式環、三環式環、もしくはベンゾ複素環基、または置換もしくは非置換C2〜C10アルキル基であり;R2は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルであるか、またはR1に結合して複素環を形成し;YはSO3-X+、OSO3-X+、またはSSO3-X+であり;X+は水素、カチオン基、またはエステル形成基であり;mは0または1であり;nは1、2、3または4であり;Lは置換もしくは非置換C1〜C3アルキル基であるか、または存在しないが、ただし、R1がアルキルである場合、Lは存在しないことを条件とする;または下記式ならびにそれらの薬学的に許容される塩およびエステル:

式中、Aは窒素または酸素であり;R11は水素、塩形成カチオン、エステル形成基、-(CH2)x-Qであるか、またはAが窒素である場合、AおよびR11は一体として天然もしくは非天然アミノ酸残基またはその塩もしくはエステルであってもよく;Qは水素、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾイミダゾリルであり;xは0、1、2、3、または4であり;nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;R3、R3a、R4、R4a、R5、R5a、R6、R6a、R7およびR7aはそれぞれ、独立して、水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、シアノ、ハロゲン、アミノ、テトラゾリルであるか、または隣接する環原子上の2つのR基は環原子と一体として二重結合を形成するが、ただし、R3、R3a、R4、R4a、R5、R5a、R6、R6a、R7およびR7aのうちの1つが式IIIa-Aの部分であることを条件とし、

式中、mは0、1、2、3または4であり;R8、R9、R10、R11およびR12は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、ハロゲン化アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、シアノ、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルからなる群より独立に選択される;
ただし、化合物が3-(4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロ-1-ピリジル)-1-プロパンスルホン酸ではないことを条件とする;または下記式:

式中、Aは窒素または酸素であり;R11は水素、塩形成カチオン、エステル形成基、-(CH2)x-Qであるか、またはAが窒素である場合、AおよびR11は一体として天然もしくは非天然アミノ酸残基またはその塩もしくはエステルであってもよく;Qは水素、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾイミダゾリルであり;xは0、1、2、3、または4であり;nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;R4、R4a、R5、R5a、R6、R6a、R7およびR7aはそれぞれ、独立して、水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、シアノ、ハロゲン、アミノ、テトラゾリルであるか、またはR4およびR5は一体としてそれらに結合する環原子と共に二重結合を形成するか、またはR6およびR7は一体としてそれらに結合する環原子と共に二重結合を形成し;mは0、1、2、3または4であり;R8、R9、R10、R11およびR12は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、ハロゲン化アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、シアノ、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルからなる群より独立に選択される);または下記式:

式中、Aは窒素または酸素であり;R11は水素、塩形成カチオン、エステル形成基、-(CH2)x-Qであるか、またはAが窒素である場合、AおよびR11は一体として天然もしくは非天然アミノ酸残基またはその塩もしくはエステルであってもよく;Qは水素、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾイミダゾリルであり;xは0、1、2、3、または4であり;nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;aaは天然または非天然アミノ酸残基であり;mは0、1、2または3であり;R14は水素または保護基であり;R15は水素、アルキルまたはアリールである;または下記式:

式中、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;Aは酸素または窒素であり;R11は水素、塩形成カチオン、エステル形成基、-(CH2)x-Qであるか、またはAが窒素である場合、AおよびR11は一体として天然もしくは非天然アミノ酸残基またはその塩もしくはエステルであってもよく;Qは水素、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾイミダゾリルであり;xは0、1、2、3、または4であり;R19は水素、アルキルまたはアリールであり;Y1は酸素、硫黄、または窒素であり;Y2は炭素、窒素または酸素であり;R20は水素、アルキル、アミノ、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンズイミダゾリルであり;R21は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリルであり、またはY2が酸素である場合存在せず;R22は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリルであり;またはR22は、Y1が窒素である場合、水素、ヒドロキシル、アルコキシまたはアリールオキシであり;またはR22は、Y1が酸素または硫黄である場合、存在せず;またはR22およびR21は、Y1が窒素である場合、結合して環部分を形成していてもよい;または下記式:

式中、nは2、3または4であり;Aは酸素または窒素であり;R11は水素、塩形成カチオン、エステル形成基、-(CH2)x-Qであるか、またはAが窒素である場合、AおよびR11は一体として天然もしくは非天然アミノ酸残基またはその塩もしくはエステルであってもよく;Qは水素、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾイミダゾリルであり;xは0、1、2、3または4であり;Gは直接結合または酸素、窒素、もしくは硫黄であり;zは0、1、2、3、4または5であり;mは0または1であり;R24は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、アロイル、アルキルカルボニル、アミノアルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルからなる群より選択され;各R25は水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、アミノ、ニトロ、アルキル、アリール、炭素環、または複素環から独立して選択される。
【請求項2】
アミロイドプロテオパシーではないタンパク質凝集疾患であり、対象における該タンパク質凝集疾患を治療または予防するように、下記式の1つを有する化合物の有効量を、該タンパク質凝集疾患を有する該対象に投与する段階を含む、対象においてタンパク質凝集疾患を治療または予防するための方法:

式中、Xは酸素または窒素であり;ZはC=O、S(O)2、またはP(O)OR7であり;mおよびnはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;R1およびR7はそれぞれ独立して、水素、金属イオン、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、Xと共に天然または非天然アミノ酸残基を形成する部分、または-(CH2)p-Yであり;Yは水素であるか、またはチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルからなる群より選択される複素環部分であり;pは0、1、2、3、または4であり;R2は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはアルコキシカルボニルであり;R3は水素、アミノ、シアノ、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、複素環、置換もしくは非置換アリール、ヘテロアリール、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾイミダゾリルである);または下記式:

式中、各R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、チオール、アミノ、シアノ、ニトロ、アルキル、アリール、炭素環または複素環からなる群より独立して選択され;Jは存在しないか、酸素、窒素、硫黄、または、低級アルキレン、アルキレニルオキシ、アルキレニルアミノ、アルキレニルチオ、アルキレニルオキシアルキル、アルキレニルアモニアルキル、アルキレニルチオアルキル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルケニルアミノ、またはアルケニルチオからなるがそれらに限定されない二価結合部分であり;かつqは1、2、3、4、または5である;または下記式:

式中、Xは酸素または窒素であり;mおよびnはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;qは1、2、3、4、または5であり;R1は、水素、金属イオン、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、またはXと共に天然もしくは非天然アミノ酸残基を形成する部分、または-(CH2)p-Yであり;Yは水素であるか、またはチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、およびベンゾイミダゾリルからなる群より選択される複素環部分であり;pは0、1、2、3、または4であり;R2は水素、アルキル、メルカプトアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはアルコキシカルボニルであり;R5は水素、ハロゲン、アミノ、ニトロ、ヒドロキシ、カルボニル、チオール、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アシル、アルキルアミノ、アシルアミノからなる群より選択され;qは1〜5から選択される整数であり;Jは存在しないか、酸素、窒素、硫黄、または、低級アルキレン、アルキレニルオキシ、アルキレニルアミノ、アルキレニルチオ、アルキレニルオキシアルキル、アルキレニルアモニアルキル、アルキレニルチオアルキル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルケニルアミノ、またはアルケニルチオからなるがそれらに限定されない二価結合部分である);または下記式:

式中、R6は置換または非置換複素環部分であり;残りの置換基は上記で規定した通りである。
【請求項3】
対象におけるタンパク質凝集疾患を治療または予防するように、下記式の1つ、ならびにそれらの薬学的に許容される塩およびプロドラッグを有する化合物の有効量を該タンパク質凝集疾患を有する該対象に投与する段階を含む、対象においてタンパク質凝集疾患を治療または予防するための方法:

式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または置換もしくは非置換脂肪族またはアリール基であり;ZおよびQはそれぞれ独立して、カルボニル(C=O)、チオカルボニル(C=S)、スルホニル(SO2)、またはスルホキシド(S=O)基であり;kおよびmは0または1であり、ただし、kが1である場合、R1は水素原子ではなく、かつmが1である場合、R2は水素原子ではないことを条件とし;Tは結合基(例えばアルキレン基)であり;Yは式がSO3-X+、OSO3-X+、またはSSO3-X+の基であり、ここで、X+はカチオン基であり;または、
式中、R1はアルキル、アルケニル、または単環芳香族基であり、ここで、該アルキル基はヒドロキシル基により置換されていてもよく;R2はアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、単環芳香族基、もしくは水素原子であるか、またはR1およびR2は一体としてこれらに結合している窒素と共に、縮合環構造である複素環基を形成し;kおよびmは0であり、かつpおよびsは1であり;Tはアルキレン基であり;YはSO3Xであり、かつXはカチオン基であり;または、
式中、R1はアルキル、アルケニル、または芳香族基であり;R2は水素原子、アルキル基、または芳香族基であるか、またはR1およびR2は一体として縮合環構造である複素環基を形成し;ZおよびQはそれぞれ独立して、カルボニル(C=O)、チオカルボニル(C=S)、スルホニル(SO2)、またはスルホキシド(S=O)基であり;kは1であり、かつmは0または1であり、ただし、kが1である場合、R1は水素原子ではなく、かつmが1である場合、R2は水素原子ではないことを条件とし;pおよびsはそれぞれ1であり;Tはアルキレン基であり;かつYはSO3Xであり、かつXはカチオン基であり;または、
式中、R1およびR2は、アルキル、アルケニル、または単環芳香族基であるか、またはR1およびR2は一体としてそれらに結合している窒素と共に、縮合環構造である複素環基を形成し;kおよびmは0であり、かつpおよびsは1であり;Tはアルキレン基であり;YはSO3Xであり、Xはカチオン基であり;または、
式中、R1はアルキル、アルケニル、または単環芳香族基であり、ここで該アルキル基はヒドロキシル基により置換されていてもよく;R2はアルキル、アルケニル、単環芳香族基、または水素原子であり、ここで該アルキル基はヒドロキシル基により置換されていてもよく、またはR1およびR2は一体としてそれらに結合している窒素と共に縮合環構造である複素環基を形成し;kおよびmは0であり、かつpおよびsは1であり;Tはアルキレン基であり;YはSO3Xであり、かつXはカチオン基である。
【請求項4】
アミロイドプロテオパシーではないタンパク質凝集疾患であり、対象における該タンパク質凝集疾患を調節するように、該タンパク質凝集疾患を有する該対象に請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量を投与する段階を含む、対象においてタンパク質凝集疾患を調節するための方法。
【請求項5】
アミロイドプロテオパシーとは関連しない有害タンパク質凝集体であり、有害なタンパク質凝集を調節するように、該有害タンパク質凝集体を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させる段階を含む、有害タンパク質凝集体を調節するための方法。
【請求項6】
アミロイドプロテオパシーとは関連しない有害タンパク質凝集体であり、細胞毒性を調節するように、該有害タンパク質凝集体が存在する細胞を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させる段階を含む、細胞毒性を調節するための方法。
【請求項7】
対象が哺乳動物である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
哺乳動物がヒトである、請求項7記載の方法。
【請求項9】
タンパク質凝集疾患が以下からなる群より選択される、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法:
ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上麻痺、筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム認知症複合型、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、筋緊張性異栄養症、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、フリードライヒ失調症、脆弱性X症候群、脆弱性XE精神遅滞、球脊髄性筋萎縮症、ウィルソン病、および脊髄小脳変形症1型(SCA1)、脊髄小脳変形症2型(SCA2)、Machado-Joseph病(MJDまたはSCA3)、脊髄小脳変形症6型(SCA6)、脊髄小脳変形症7型(SCA7)、脊髄小脳変形症17型(SCA17)、慢性肝臓疾患、白内障、セルピノパシー、溶血性貧血、嚢胞性線維症、神経線維腫症2型、脱髄性末梢性ニューロパシー、網膜色素変性症、マルファン症候群、気腫、特発性肺線維症、好銀性顆粒認知症(Argyophilic grain dementia)、大脳皮質基底核変性症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化、第17染色体に関連する前頭側頭型認知症/パーキンソニズム、ハレルフォルデン・スパッツ病、ニーマン・ピック病C型、および亜急性硬化性全脳炎。
【請求項10】
タンパク質凝集疾患が家族性である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項11】
タンパク質凝集疾患が特発性である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
タンパク質凝集疾患がαシヌクレイノパシーである、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項13】
タンパク質凝集疾患がタウオパシーであり、ただし、該タウオパシーはアルツハイマー病、プリオン病または脳アミロイド血管障害ではないことを条件とする、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
タウオパシーが、以下からなる群より選択される、請求項13記載の方法:
筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム認知症複合型、好銀性顆粒認知症、大脳皮質基底核変性症、石灰化を伴うびまん性神経原線維変化、第17染色体に関連する前頭側頭型認知症/パーキンソニズム、ハレルフォルデン・スパッツ病、多系統萎縮症、ニーマン・ピック病C型、ピック病、進行性核上麻痺および亜急性硬化性全脳炎。
【請求項15】
αシヌクレイノパシーが、パーキンソン病、シャイ・ドレーガー症候群、神経学的起立性低血圧、シャイ・マギー・ドレーガー症候群、およびパーキンソン・プラス症候群である、請求項12記載の方法。
【請求項16】
細胞毒性が神経毒性と関連する、請求項6記載の方法。
【請求項17】
細胞毒性が封入体と関連する、請求項6記載の方法。
【請求項18】
対象におけるτ関連神経原線維変化を治療または予防するように、該τ関連神経原線維変化を有する該対象に、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量を投与する段階を含む、対象においてτ関連神経原線維変化を治療または予防するための方法。
【請求項19】
対象におけるτ関連神経原線維変化を調節するように、該τ関連神経原線維変化を有する該対象に、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量を投与する段階を含む、対象においてτ関連神経原線維変化を調節するための方法。
【請求項20】
対象におけるαシヌクレインNAC断片含有封入体を治療または予防するように、該αシヌクレインNAC断片含有封入体を有する該対象に、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量を投与する段階を含む、対象においてαシヌクレインNAC断片含有封入体を治療または予防するための方法。
【請求項21】
対象におけるαシヌクレインNAC断片含有封入体を調節するように、該αシヌクレインNAC断片含有封入体を有する該対象に、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量を投与する段階を含む、対象においてαシヌクレインNAC断片含有封入体を調節するための方法。
【請求項22】
有効量が、有害なタンパク質凝集を阻害するのに有効である、請求項5、または52〜56のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
有効量が、細胞毒性を阻害するのに有効である、請求項6記載の方法。
【請求項24】
化合物を薬学的に許容される担体と組み合わせて投与する段階をさらに含む、請求項1〜6、18〜21、または26〜27のいずれか一項記載の方法。
【請求項25】
有害タンパク質凝集体を調節するように、該有害タンパク質凝集体を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物に接触させる段階を含む、有害タンパク質凝集体を調節するための方法。
【請求項26】
有害タンパク質凝集体が細胞外にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項27】
有害タンパク質凝集体が細胞内にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項28】
有害タンパク質凝集体が細胞質にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項29】
有害タンパク質凝集体が核にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項30】
有害タンパク質凝集体が膜内にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項31】
有害タンパク質凝集体が小胞体内にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項32】
有害タンパク質凝集体がトランス-ゴルジネットワーク内にある、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項33】
有害タンパク質凝集体がアグリソーム(aggresome)と関連する、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項34】
有害タンパク質凝集体が成熟タンパク質の折り畳み異常(misfolding)と関連する、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項35】
有害タンパク質凝集体が不適当なタンパク質分解と関連する、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項36】
有害タンパク質凝集体が、ユビキチン-プロテアソーム系を回避した折り畳み異常(misfolded)タンパク質と関連する、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項37】
有害なタンパク質凝集が阻害される、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項38】
有害なタンパク質凝集が、タンパク質凝集体の分解を増強させることにより調節される、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項39】
有害なタンパク質凝集が、タンパク質凝集体のクリアランスを増加させることにより調節される、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項40】
有害なタンパク質凝集が、原線維、βシート、または疎水性ドメインと関連する、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法。
【請求項41】
請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物であって、該有効量はタンパク質凝集疾患を治療するのに有効な量である、薬学的組成物。
【請求項42】
タンパク質凝集疾患が以下からなる群より選択される、請求項41記載の薬学的組成物:
ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上麻痺、筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム認知症複合型、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、筋緊張性異栄養症、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、フリードライヒ失調症、脆弱性X症候群、脆弱性XE精神遅滞、球脊髄性筋萎縮症、ウィルソン病、および脊髄小脳変形症1型(SCA1)遺伝子、脊髄小脳変形症2型(SCA2)、Machado-Joseph病(MJDまたはSCA3)、脊髄小脳変形症6型(SCA6)、脊髄小脳変形症7型(SCA7)、脊髄小脳変形症17型(SCA17)、慢性肝臓疾患、白内障、セルピノパシー、溶血性貧血、および嚢胞性線維症、ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上麻痺、筋萎縮性側索硬化症/パーキンソニズム認知症複合型、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、筋緊張性異栄養症、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、フリードライヒ失調症、脆弱性X症候群、脆弱性XE精神遅滞、Machado-Joseph病、球脊髄性筋萎縮症、ウィルソン病、脊髄小脳変形症、および白内障。
【請求項43】
標的治療活性を有する本発明の化合物、およびタンパク質凝集疾患を治療するために本発明の化合物を使用するための使用説明書を含む、標的治療活性を有する本発明の化合物によりタンパク質凝集疾患を治療するための包装された組成物。
【請求項44】
以下の段階を含む、タンパク質凝集疾患を治療または予防するために有用な候補化合物を同定するための方法:
a)試験化合物をタンパク質凝集疾患モデルマウスに投与する段階;
b)該モデルマウスにおいて該タンパク質凝集疾患と関連する進行性の変性変化の発症を予防、調節、軽減または阻害する該試験化合物の有効性を判定する段階;
c)タンパク質凝集疾患に対する治療または予防に有用な候補化合物として、選択した化合物を同定する段階。
【請求項45】
有害タンパク質凝集体が、以下からなる群より選択されるタンパク質の少なくとも1つと関連する、請求項5、6または50〜54のいずれか一項記載の方法:
αシヌクレイン、τ、NAC、ハンチンチン、DRPLA、シュワノミン、サイトケラチン、ミエリンタンパク質22、ロドプシン、アトロフィン1、フィブリン1、アタキシン1、アタキシン2、アタキシン3、アタキシン6、アタキシン7、アタキシン17、アンドロゲン受容体、サーファクタントタンパク質C、およびα1アンチトリプシン。
【請求項46】
以下を含む、有害タンパク質凝集体を予防、調節、軽減または阻害するのに有用な候補化合物を同定するための方法:
a)有害タンパク質凝集体をインビトロで接触させる段階;
b)有害タンパク質凝集体を予防、調節、軽減または阻害する試験化合物の有効性を判定する段階;
c)タンパク質凝集疾患に対する治療または予防に有用な候補化合物として、選択した化合物を同定する段階。
【請求項47】
細胞が神経細胞またはグリア細胞である、請求項6記載の方法。
【請求項48】
有害タンパク質凝集体のクリアランスを促進する試験化合物の有効性を判定する段階をさらに含む、請求項44記載の方法。
【請求項49】
有害タンパク質凝集体の分解を促進する試験化合物の有効性を判定する段階をさらに含む、請求項44記載の方法。
【請求項50】
アミロイドプロテオパシーとは関連しない有害タンパク質凝集体であり、有害なタンパク質凝集のクリアランスを調節するように、該有害タンパク質凝集体を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させ、これにより、有害なタンパク質凝集を調節する段階を含む、有害なタンパク質凝集を調節するための方法。
【請求項51】
アミロイドプロテオパシーとは関連しない有害タンパク質凝集体であり、有害タンパク質凝集の細胞毒性を調節するように、該有害タンパク質凝集体を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させ、これにより、有害なタンパク質凝集を調節する段階を含む、有害なタンパク質凝集を調節するための方法。
【請求項52】
アミロイドプロテオパシーとは関連しないタンパク質凝集疾患であり、有害なタンパク質凝集を調節するように、βシート構造を形成する傾向を有するタンパク質を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させる段階を含む、有害なタンパク質凝集を調節するための方法。

【請求項53】
アミロイドプロテオパシーとは関連しないタンパク質凝集疾患であり、有害なタンパク質凝集のクリアランスを調節するように、βシート構造を形成する傾向を有するタンパク質を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させ、これにより、有害なタンパク質凝集を調節する段階を含む、有害なタンパク質凝集を調節するための方法。
【請求項54】
アミロイドプロテオパシーとは関連しないタンパク質凝集疾患であり、有害なタンパク質凝集の細胞毒性を調節するように、βシート構造を形成する傾向を有するタンパク質を、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物の有効量に接触させ、これにより、有害なタンパク質凝集を調節する段階を含む、有害なタンパク質凝集を調節するための方法。

【公表番号】特表2007−521255(P2007−521255A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516603(P2006−516603)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002405
【国際公開番号】WO2005/000288
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(505475769)ニューロケム (インターナショナル) リミテッド (7)
【Fターム(参考)】