説明

半導体装置

【課題】トランジスタのサイズによらない普遍的な引っ張り歪みをnチャネル型MOSトランジスタに印加できる半導体装置を提供する。
【解決手段】nチャネル型MOSトランジスタのゲート絶縁膜として、高誘電率絶縁膜を使用し、この高誘電率絶縁膜を半導体基板上に界面層を介さず直接形成することにより、チャネル領域に引張り歪を与える。チャネル領域に圧縮歪を有するpチャネル型MOSトランジスタと組み合わせることにより、相補型の高性能半導体装置を構成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歪みSiチャネルを有する相補型MOSトランジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
Si−LSIの素子の進歩は、その基本構成単位であるMOSトランジスタの高性能化をもってなされてきている。MOSトランジスタの性能とチャネルを走行するキャリア(電子、正孔)移動度とは密接な関係があるため、このキャリア移動度を向上させる技術が注目されている。移動度向上技術の一つに、歪みSi技術がある。例えばnチャネル型MOSトランジスタにおいては、チャネルのSiに引っ張り歪みを印加するために、歪み緩和させたSiGe層上にSi層を形成させたり、pチャネル型MOSトランジスタにおいては、ゲート電極上にSiN膜によるストレッサーを被せることで電子移動度を向上させている。
【0003】
また、特許文献1では、チャネル上に基板とは異なる格子間隔を有する結晶性金属酸化物絶縁膜をゲート絶縁膜として形成することにより、チャネル領域の格子間隔を変調させ、キャリアの移動度を向上させている。
【特許文献1】特開2004−214386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば歪み緩和させたSiGe層上にSi層を形成させる方法の場合、歪みSi層表面は転位密度が高く、リーク電流の増加等が問題となる。また、SiN膜によるストレッサーを被せる方法の場合は、FETの製造プロセスが煩雑になるのは勿論だが、FETのサイズが変化すると歪み量が変化するので、例えばSiNの膜厚を変えて歪み量を調整するために設計し直すことが必要になる他、SiNの膜厚が厚すぎると膜が剥がれるという問題も発生する。
【0005】
ここで、ゲート絶縁膜が多結晶である場合には、リーク電流の増大が懸念される。加えて上記特許文献1では、ゲート絶縁膜がエピタキシャル膜であるが故に、Si基板は界面から50nmの領域にまで、略均一に0.7%程度もの歪み量が含有されるとしている。このような歪み量が50nm以上に亘って存在した場合、機械的衝撃に弱く、僅かな衝撃により、転位即ち結晶欠陥を発生して歪みが緩和され、デバイス特性が劣化してしまう懸念がある上、素子間のばらつきが大きくなってしまう。
【0006】
また、nチャネル型MOSトランジスタおよびpチャネル型MOSトランジスタ作製には、チャネルに夫々引っ張り、圧縮歪を印加させるために、異種材料のゲート絶縁膜を用いる必要があり、相補型MOSトランジスタの作製工程は煩雑を極める。
【0007】
そこで本発明は、トランジスタのサイズによらない引っ張り歪みを、nチャネル型MOSトランジスタのチャネルに印加できる相補型MOSトランジスタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の半導体装置の第1は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成されたp型の第1の半導体領域と、前記半導体基板上に、前記第1の半導体領域と絶縁されて形成されたn型の第2の半導体領域と、前記第1の半導体領域に形成されたnチャネル型MOSトランジスタと、前記第2の半導体領域に形成されたpチャネル型MOSトランジスタとを具備し、前記nチャネル型MOSトランジスタは、前記第1の半導体領域に、対向して形成された一対の第1のソース/ドレイン領域と、前記第1のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第1の半導体領域の表面に、直接接触して形成され、少なくともLaを含む非晶質の絶縁膜で形成された第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
を具備し、前記Pチャネル型MOSトランジスタは、前記第2の半導体領域に、対向して形成された一対の第2のソース/ドレイン領域と、前記第2のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体領域の表面に、シリコン酸化膜とその上に形成された前記非晶質の絶縁膜とを含む第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極とを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明の半導体装置の第2は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成されたp型の第1の半導体領域と、前記半導体基板上に、前記第1の半導体領域と絶縁されて形成されたn型の第2の半導体領域と、前記第1の半導体領域に形成されたnチャネル型MOSトランジスタと、前記第2の半導体領域に形成されたpチャネル型MOSトランジスタと、
を具備し、前記nチャネル型MOSトランジスタは、前記第1の半導体領域に、対向して形成された一対の第1のソース/ドレイン領域と、前記第1のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第1の半導体領域の表面に、直接接触して形成され、少なくともLaを含む非晶質の絶縁膜で形成された第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極とを具備し、前記pチャネル型MOSトランジスタは、前記第2の半導体領域に、対向して形成された一対の第2のソース/ドレイン領域と、前記第2のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体領域の表面に、直接形成された前記非晶質の絶縁膜を含む第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極の上面及び側面上に形成され、前記第2のゲート絶縁膜下の前記第2の半導体基板の表面に圧縮応力を加えるストレッサ絶縁膜とを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明の半導体装置の第3は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成されたp型の第1のSi半導体領域と、前記半導体基板上に、前記第1の半導体領域と絶縁されて形成されたn型の第2のSi半導体領域と、前記第1のSi半導体領域に形成されたnチャネル型MOSトランジスタと、前記第2のSi半導体領域に形成されたpチャネル型MOSトランジスタとを具備し、前記nチャネル型MOSトランジスタは、前記第1のSi半導体領域に、対向して形成された一対の第1のソース/ドレイン領域と、前記第1のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第1のSi半導体領域の表面に、直接接触して形成され、少なくともLaを含む非晶質の絶縁膜で形成された第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極とを具備し、前記pチャネル型MOSトランジスタは、前記第2のSi半導体領域に対向して形成され、Geを原子比で10%以上20%以下の濃度で含むSiGeからなる一対の第2のソース/ドレイン領域と、前記第2のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第2のSi半導体領域の表面に、シリコン酸化膜とその上に形成された前記非晶質の絶縁膜とを含む第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、トランジスタのサイズによらない引っ張り歪みを、nチャネル型MOSトランジスタのチャネルに印加できる相補型MOSトランジスタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施形態の説明に先立ち、本発明者等の知見に基づき、Si基板に直接接合させたLaAlO3膜がSi基板へ引っ張り歪みをもたらす事象について説明する。図1は、希HF処理により自然酸化膜を除去されたシリコン基板上に、LaAlO3単結晶基板をターゲットとしたレーザーアブレーション法により、LaAlO3膜を堆積させたときの断面TEM写真である。この図から、LaAlO3膜がアモルファスであることがわかる。SiO2のようなSi酸化物からなる界面層がLaAlO3膜とSi基板の間に存在する場合は、白いコントラストとしてそれが観測されるが、同図にはそれが無いことから、界面層の無い、直接接合が実現できていることがわかる。
【0013】
このように特にLaAlO3膜は、Si界面において安定な化合物であり界面層を生成させにくい性質があるばかりでなく、Siよりも高い誘電率を有する高誘電率絶縁膜であることから、Si酸化換算膜厚を極めて薄くすることができる材料である。これについては、本発明者等は論文として既に発表している(M. Suzuki et al. Ultra thin (EOT=3Å) and low leakage dielectrics of La-Aluminate directly on Si substrate fabricated by high temperature deposition. Tech. Dig. IEDM. 2005, p.445-448参照)。
【0014】
図2には、RBS(ラザフォード後方散乱法)分析から得られた各元素の深さ方向プロファイルを示す。RBS分析は、エネルギー450keVのHe+ イオンをSi<111>軸方向に入射する、いわゆるチャネリング条件によって実施された。LaAlO3膜中の組成は化学量論比、すなわちLa:Al:O=1:1:3となっていることがわかる。さらに、Si基板との界面は急峻なプロファイルとなっており、直接接合であることを示している。
【0015】
ここで、Si基板の歪みを分析するために、エネルギー450keVのHe+イオンを、Si<111>軸(試料面の法線に対し54.7°)から±2°の範囲で0.2°ステップの角度で試料に照射し、それぞれの照射角度条件において後方散乱されたHe+イオンを、散乱角50°の位置で偏向磁場型エネルギー分析器により検出した。He+イオン照射角度に対する、Siからの後方散乱収量のプロットを、それぞれ、界面、および界面から1nm、2nm、3nm、5nmの深さ位置に分けて図3に示す。
【0016】
He+ イオンが照射されるとき、Siの結晶軸に沿った角度で照射されるとチャネリング効果により後方散乱収量が減少する。すなわち、今回の測定では、歪んでいないSi基板の場合にはSiからの後方散乱収量は<111>軸(即ち、横軸が0のとき)において最小値を与える。
【0017】
ところで、Si基板が引っ張り歪みを持っている場合は、その最小値は<111>軸からプラスの角度の方向へずれ、圧縮歪みを持っているときは逆にマイナスの角度の方向へずれることが知られている。このことから、今回の直接接合の場合は、最小値がプラスの角度の方向へずれているので、基板に引っ張り歪みが印加されていることがわかる。さらに、界面に近づくほど歪が大きくなることがわかる。
【0018】
図4は、図1に示した膜に対して、酸素雰囲気中、600℃、30分の酸素雰囲気中熱処理を施した後のRBSによる深さ方向プロファイルである。同図において、界面近傍にはSiと酸素のみしか存在しない領域が1nm程度ある(図4に界面層として表示)。これは酸素雰囲気で熱処理を施すことにより、Si基板が酸化されてSiO2 からなる界面層が成長したことを示している。
【0019】
図5には、図3と同様にして、前記酸素熱処理後の試料における、He+ イオン照射角度に対するSiからの後方散乱収量が、それぞれの深さ位置に分けてプロットされている。図3との比較から、界面層を有する場合は、カーブの最小値はほぼ<111>軸(照射角度0度)に相当していることから、ほとんど歪みが印加されていないことがわかる。
【0020】
また、図3および図5に示したカーブの最小値の<111>軸からのずれの大きさから、下式により歪み量が算出される。
【0021】
ε=2△θ/sin2θ … (1)
ここで、εは歪み量、△θは<111>軸からずれた角度量を、θは<111>軸、すなわちここでは54.7°をそれぞれ表す。
【0022】
図6には、この式より得られた歪み量の深さ方向プロファイルを示す。この図に示されたように、界面から3nmまでの領域には、0.5%以上もの歪みが印加されていることがわかり、逆に界面層を有する場合は歪みがほとんど無いことがわかる。この結果は、歪が界面層であるSiO2層の厚さに依存しないことがわかっていることから、界面がSi−O−Siの結合によって形成されてさえいれば、Si歪みはほとんど印加されないと言える。
【0023】
さらに、SiO2層との界面から少なくとも1nm以内のSi基板内の領域に0.8%以上の引っ張り歪を含有し、SiO2層との界面から少なくとも3nmより深いSi基板内の領域に0.5%未満の引張り歪を含有していることもわかる。
【0024】
これらのことから、図6に示した直接接合の場合の大きな歪み量はLaAlO3が直接接合していることに起因していると言える。より具体的には、原子半径が大きく異なるSiとLaが接合界面においてLa−O−Siという結合を形成していることに起因していると考えられる。この歪み量は原子の結合によって決定されるものなので、LaAlO3膜の膜厚に因らないばかりか、トランジスタサイズにも因らない、具体的にはチャネルとなるSiの面積に因らない、普遍的なものである。このように、Si界面で安定、かつSiと原子半径が大きく異なるLaを含む絶縁膜をSi基板に直接接合させた結果、引っ張り歪みが必要となるnチャネル型MOSトランジスタにおいては移動度が向上される。
【0025】
また、圧縮歪みが必要となるpチャネル型MOSトランジスタの移動度向上には、直接接合は不利に働くが、界面に1原子層以上のSiO2層を設けることによりそれを解消でき、さらに公知の圧縮歪み印加技術を用いれば、nチャネル型MOSトランジスタ,pチャネル型MOSトランジスタ双方において移動度が向上できる構造が実現できる。
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能である。
【0027】
(第1の実施形態)
図7は第1の実施形態に係る相補型MOSトランジスタ(CMOSトランジスタ)の構成を示す断面図である。Si基板1上にSiO2からなる素子分離層7を介してp型半導体層3およびn型半導体層5が形成されている。なお、基板としてSOI(Silicon On Insulator)構造の基板を用いてもよい。また、上記n型半導体層5は、SiGe層であってもよい。このときSiGe層は、高移動度を実現するための歪を含有するには、Geが原子比10%以上である必要があり、またトランジスタ特性に影響を及ぼさない欠陥量にするためには、Ge濃度は20%以下である必要がある。
【0028】
p型半導体層上にはnチャネル型MOSトランジスタ、n型半導体層上にはpチャネル型MOSトランジスタが形成されている。nチャネル型MOSトランジスタにおいては、p型半導体層の上のゲート絶縁膜として、Siより誘電率が高く、アモルファスのLaAlO3膜が界面層を有さずに直接接合されており、チャネルとなるSi基板は、少なくとも界面から3nmの領域にかけて、0.5〜1%の引っ張り歪みを有している。この時、LaAlO3膜は、デバイス用途に応じて、その膜厚を自由に変えることができる。
【0029】
LaAlO3膜上には偏析されたAlおよびNi2Siからなるゲート電極が形成されている。ゲート電極の構成はこれに限ったものではなく、デバイス用途に応じたしきい値電圧を与える組成、材料を自由に選択できる。
【0030】
nチャネル型MOSトランジスタゲート絶縁膜直下のチャネル領域を挟むようにして、ソース/ドレイン領域が形成されている。ここで、チャネル部にはLaAlO3膜による引っ張り歪みが印加されている。ゲート絶縁膜とゲート電極の周りにはSiNからなるゲート側壁が形成されている。
【0031】
pチャネル型MOSトランジスタにおいては、n型半導体層の上には界面層としてSiO2層が一原子層形成されており、さらにその上にはLaAlO3膜が形成されている。この時、SiO2層とLaAlO3膜の膜厚は多様なデバイスに対応できるよう自由に変えることができる。
【0032】
LaAlO3膜上にはゲート電極としてNi2Siが形成されており、SiO2層とLaAlO3層からなるゲート絶縁膜とゲート電極の周りにはSiNからなるゲート側壁絶縁膜が形成されている。pチャネル型MOSトランジスタおいてもゲート電極の構成はこれに限るものではなく、デバイス用途に応じてその材料を自由に選択できる。
【0033】
さらにゲート側壁絶縁膜、ゲート電極上には、これらを覆うようにして、ストレッサーであるSiN膜が形成されている。SiO2界面層直下のチャネル領域を挟むようにしてソース/ドレイン領域が形成されている。ここでチャネル領域は、SiO2によるLaAlO3膜起因の引っ張り歪みが緩和されており、さらにはストレッサーであるSiN膜の堆積により圧縮歪みが印加されている。
【0034】
また、ストレッサーの効果が大きく、LaAlO3膜を直接接合させた場合の引っ張り歪みを打ち消すことができる場合は界面のSiO2 層は無くても良い。第1の実施形態によれば、nチャネル型、pチャネル型双方のMOSトランジスタにおいて、それぞれ最適な歪みが印加されていることにより、歪みが無い場合に比べて移動度を大きく向上させることができる。
【0035】
次に、第1の実施形態の半導体装置の製造工程について説明する。まず図8に示すように、イオン注入法などにより、半導体基板1上にp型半導体層3およびn型半導体層5を形成する。次に、p型半導体層3およびn型半導体層5の境界表面にシリコン酸化物層からなる素子分離層7を形成する。
【0036】
続いて図9に示すように、p型半導体層3およびn型半導体層5上に、ダミーゲート絶縁膜9、およびダミーゲート電極11として、それぞれ例えばSiO2 、多結晶Siを堆積する。その後図10に示すように、RIEなどの公知のエッチング技術を用いてSiO2層9、多結晶Si層11を加工してダミーゲート電極を形成する。
【0037】
次に公知の方法で、ダミーゲート電極11をマスクとして、nMOSトランジスタ領域およびpMOSトランジスタ領域それぞれに、n型不純物、p型不純物をイオン注入し、ソース/ドレインとなる拡散層13,15を形成する。言うまでも無く、片方のFETにイオン注入する際は、逆側のFETはレジスト(不図示)によりマスクされている。
【0038】
その後、公知の方法でSiN層を全面に堆積させ、RIEによりエッチングすることにより、図12に示すように、ゲート側壁絶縁膜17を形成する。その後、ダミーゲート電極11およびゲート側壁絶縁膜17をマスクとして、nチャネル型MOSトランジスタ領域およびpチャネル型MOSトランジスタ領域各々にn型不純物、p型不純物をイオン注入し、活性化のための熱処理を施して、図13に示すように、浅いエクステンションソース/ドレイン部13,15を含むソース/ドレイン領域19,21を形成する。
【0039】
エクステンション部13,15の形成には、選択エピタキシャル成長法を用い、デバイス特性としても短チャネル効果の抑制が可能であるエレベート型ソース・ドレイン構造を用いてもよい。また、エレベート型ソース・ドレイン構造の形成の際に、同時に不純物を導入してもよい。
【0040】
次にPEP(Photo Engraving Process)によりゲート電極1上をレジスト23によりマスクする。次に全面にたとえばスパッタ法など公知の方法でNi層25を10nm程度堆積する。その後400℃程度の熱処理を施すことによりNiとSiを反応させ、その後薬液などにより未反応のNi、ゲート電極11上のレジスト23を除去することで、図15に示すように、ソース/ドレイン領域19,21の表面にコンタクトとしてNiSi層27を形成する。ソース/ドレイン領域表面はCoSiなど、熱処理により自己整合的に形成される金属シリサイドであればよい。また、これらシリサイド化における熱処理条件は適宜変更できる。
【0041】
その後、SiO2からなる層間絶縁膜29を形成後、表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法などによって平坦化し、図16に示すように、ダミーゲート電極11の表面を露出させる。その後CF4 のエッチングガスを用いたCDE(Chemical Dry Etching)などによってダミーゲート電極11を選択的に除去し、続いて、フッ化水素酸によりダミーゲート絶縁膜9を溶解、除去させて、図17に示すように、ゲート埋め込み用溝31を形成する。
【0042】
次に、ゲート絶縁膜33として、ターゲットとしてLaAlO3 単結晶を用いたスパッタ法により、基板温度600℃、真空中(1×10-6Pa)の条件下にて、ゲート絶縁層として非晶質のLaAlO3 膜を、界面層を形成させずに約3nmの厚さで、図17に示すようにゲート埋め込み用溝31の底部に形成させる。
【0043】
なお、成膜方法はスパッタ法に限定されるものではなく、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MBE(molecular Beam Epitaxy)法、レーザーアブレーション法等を用いてもよい。また、ゲート絶縁膜33の組成としてLa、Alの比を適宜変えることができる。さらに、ゲート絶縁膜33としては、Laを含む絶縁膜であるLa23、LaSiO、LaHfOなどを用いてもよい。
【0044】
その後、例えば、CVD法により、全面に厚さ約50nmのSiを形成し、続けて、PEPにより、このSiをパターニングし、図19に示すようにnチャネル型MOSトランジスタ領域上にSiからなるマスク材35を形成する。ここで、600℃、大気圧酸素中の熱処理を施すことにより、図20に示すように、pチャネル型MOSトランジスタ領域にのみ、基板とLaAlO3 との間に界面層となるSiO2層37を厚さ0.2〜2nm(1〜10原子層程度)形成させる。ここでの熱処理条件、界面層の厚さはデバイス用途に応じて自由に設定できる。
【0045】
次に、n型MOSトランジスタ領域上に形成されたマスク材35を除去する。ここでのマスク材35やこれを除去するマスク除去材は、同様の効果をもたらす組み合わせであれば、それら材料は限定されるものではない。その後、多結晶Si、およびNiを、ゲート埋め込み用溝のLaAlO3膜33上に堆積させ、図21に示すように、熱処理を施してNi2Si層39を形成させる。
【0046】
その後、pチャネル型MOSトランジスタ領域をレジスト41によりマスクし、図22に示すように、nチャネル型MOSトランジスタのゲート電極39上からAlをイオン注入、その後の熱処理によりAlをゲート電極39とゲート絶縁膜33の界面に偏析させ、偏析層43を形成する。このAl偏積層43はn型MOSトランジスタにおけるゲート電極の仕事関数を調整するために形成するものである。イオン注入条件と、その後の熱処理条件との組み合わせは、Alの偏析が可能なように任意に設定できるが、AlをLaAlO3 膜中を拡散させずに界面に偏析させるためには、少なくともLaAlO3 膜が非晶質である必要がある。また、イオン注入の替わりに、Al膜をNi2Si層39上に堆積させても良い。
【0047】
次に公知のPEP技術を用いて、図23に示すように、pチャネル型MOSトランジスタ領域の層間絶縁膜29を除去し、nチャネル型MOSトランジスタ領域上にレジストマスク45を形成する。さらに、pチャネル型MOSトランジスタ領域の圧縮歪みのストレッサーとして、CVD法などにより100nmのSiN層47を全面に形成する。ストレッサーとしては、基板に圧縮歪みを加えるものであれば材料やその膜厚は制限されない。その後レジスト45をリフトオフしてnチャネル型MOSトランジスタ領域上のSiN層47を除去する。これにより、図24に示すような、CMOSトランジスタが形成される。
【0048】
以上述べた第1の実施形態によれば、nチャネル型MOSトランジスタでは高誘電率ゲート絶縁膜33をp型半導体層3上に界面層を形成させずに直接接合させることで、p型半導体層3のSiに引っ張り歪みを導入することができる。また、pチャネル型MOSトランジスタにおいては、既知の技術を用いて圧縮歪みを有するSiチャネルを容易に形成することができるので、移動度に優れた相補型MOSトランジスタを提供することができる。
【0049】
(第2の実施形態)
第2の実施形態においては、シリサイドからなるショットキーソースドレインを有するMOSトランジスタおよびその製造工程について説明する。理解を容易にするため、第1の実施形態と同一箇所には同一の参照符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0050】
図25は第2の実施形態に係る半導体装置(CMOSトランジスタ)の構成を示す断面図である。Si基板1上にSiO2からなる素子分離層7を介してp型半導体層3およびn型半導体層5が形成されている。なお、基板としてSOI(Silicon On Insulator)構造の基板を用いてもよい。p型半導体層上にはnチャネル型MOSトランジスタ、n型半導体層上にはpチャネル型MOSトランジスタが形成されている。
【0051】
第2の実施形態が第1の実施形態と異なるところは、ソース/ドレイン層にCoSiからなるショットキーソースドレイン28,29を有することである。その他は第1の実施形態と同様なので、構造の説明を省略し、製造方法について説明する。
【0052】
先ず、第1の実施形態の図8と同様、p型半導体層3およびn型半導体層5の境界にシリコン酸化物層からなる素子分離層7を形成した後、図26に示すように、CVD法やスパッタ法など公知の方法を用いてゲート絶縁層としてアモルファスのLaAlO3膜9を界面層を形成させずに約3nmの厚さで堆積する。その後、CVD法などにより多結晶Si層11をLaAlO3膜9上に形成する。
【0053】
その後、図27に示すように、RIEなどの公知のエッチング技術を用いてLaAlO3膜9、多結晶Si層11を加工してダミーゲート電極を形成する。続いて、CVD法等によりSiNからなるゲート側壁絶縁膜18を形成し、公知のRIE法等によってエッチングして側壁絶縁膜を薄くする。次にダミーゲート電極をレジスト(不図示)によりマスクし、全面に例えばスパッタ法など公知の方法で、Coを15nm程度堆積させる。
【0054】
その後、600℃の熱処理工程により、図28に示すように、ソース/ドレイン領域にCoSi層28を形成し、その後未反応のCo、レジストを薬液などにより除去することにより、ソース/ドレイン領域をシリサイド化する。このときCoの代わりにシリサイド化する金属、例えばNiなどを用いても良い。
【0055】
次に公知の方法で層間絶縁膜29を形成後、図29に示すように、ダミーゲート電極である多結晶Si11を除去する。これ以降の工程は、第1の実施形態における図18以降と同様な工程になる。
【0056】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態同様、nチャネル型MOSトランジスタでは高誘電率ゲート絶縁膜33をp型半導体層3上に界面層を形成させずに直接接合させることで、p型半導体層3のSiに引っ張り歪みを導入することができる。また、ショットキーソースドレイン構造であるため、寄生抵抗が抑制された性能の優れた相補型MOSトランジスタを提供することができる。
【0057】
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態同様、半導体領域3,5をSiGe(Ge組成10%以上、20%以下)とすることもできる。
【0058】
(第3の実施形態)
第3の実施形態においては、ストレッサーとして、p型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域にエピタキシャル成長させたSiGe層を有する形態の半導体装置、およびその製造工程ついて説明する。理解を容易にするため、第1の実施形態と同一箇所には同一の参照符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0059】
図30は第3の実施形態に係る半導体装置(CMOSトランジスタ)の構成を示す断面図である。Si基板1上にSiO2からなる素子分離層7を介してp型半導体層3およびn型半導体層5が形成されている。なお、基板としてSOI(Silicon On Insulator)構造の基板を用いてもよい。p型半導体層上にはnチャネル型MOSトランジスタ、n型半導体層上にはpチャネル型MOSトランジスタが形成されている。
【0060】
第3の実施形態が第1の実施形態と異なるところは、pチャネル型MOSトランジスタのソース/ドレインに、ストレッサーとしてエピタキシャル成長させたSiGe層を有することである。その他は第1の実施形態と同様なので、構造の説明を省略し、製造方法について説明する。
【0061】
先ず、第1の実施形態の図9、図10と同様にして、ダミーゲート電極11、ゲート絶縁膜9を加工後、図11と同様に、pチャネル型MOSトランジスタ領域をレジスト(不図示)にてマスクした後、ダミーゲート電極11をマスクに、nチャネル型MOSトランジスタ領域にn型不純物をイオン注入して、エクステンション領域であるソース・ドレイン拡散層13を形成する。
【0062】
次いで、pチャネル型MOSトランジスタ領域の上記レジストを除去した後、図31に示すように、nチャネル型MOSトランジスタをレジスト14によりマスクして、pチャネル型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域をエッチングする。このときのエッチングする深さは、後のイオン注入による不純物の分布以上の深さであることが望ましい。
【0063】
次に、図32に示すように、Geを10%の原子比で含むSiGeを前記エッチング領域にエピタキシャル成長させる。このとき、チャネルとなるSiに圧縮歪を印加するためにはGeが原子比で10%以上である必要があり、またトランジスタ特性に影響を及ぼさない欠陥量にするためにはGe量が20%以下である必要がある。
【0064】
次にpチャネル型MOSトランジスタ領域へイオン注入することにより、図33に示すように、pチャネル型MOSトランジスタのエクステンション領域15を形成する。次にnMOSトランジスタ上のレジスト14を除去する。これ以降の工程は、第1の実施形態における図12以降の工程に順ずるが、第1の実施形態における圧縮歪のストレッサであるSiN膜を省略してもよい。併用すれば、より強い歪をpチャネル型MOSトランジスタのチャネル領域に与えることができる。
【0065】
第3の実施形態によれば、第1の実施形態同様、nチャネル型MOSトランジスタでは高誘電率ゲート絶縁膜33を、p型半導体層3上に界面層を形成させずに直接接合させることで、p型半導体層3のSiに引っ張り歪みを導入することができる。また、pチャネル型MOSトランジスタ領域では、ストレッサーとしてのSiGe層22を有するので、第1の実施形態同様、Siチャネルに圧縮歪を与えることができる。
【0066】
以上のように実施形態を通じて本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々な発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】LaAlO3膜とSi基板が直接接合していることを示す図。
【図2】図1の試料の表面からの深さと構成元素の原子濃度の関係を示す図で、LaAlO3膜とSi基板の間に界面層が生成していないことを示す図。
【図3】Heイオン照射角度とRBS収量との関係を示す図で、基板に引っ張り歪みが存在していることを示す図。
【図4】酸素中の熱処理を行った場合のに試料の表面からの深さと構成元素の原子濃度の関係を示す図で、LaAlO3膜とSi基板の間に界面層が生成することを示す図。
【図5】界面層が生成した場合のHeイオン照射角度とRSB収量との関係を示す図で、歪がほとんど存在しないことを示す図。
【図6】界面からの深さと引張り歪量の関係を示す図で、界面層の有無での引っ張り歪み量の違いを示す図。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面図。
【図8】第1の実施形態の半導体装置の製造工程を説明するための断面図。
【図9】図8に続く工程の断面図。
【図10】図9に続く工程の断面図。
【図11】図10に続く工程の断面図。
【図12】図11に続く工程の断面図。
【図13】図12に続く工程の断面図。
【図14】図13に続く工程の断面図。
【図15】図14に続く工程の断面図。
【図16】図15に続く工程の断面図。
【図17】図16に続く工程の断面図。
【図18】図17に続く工程の断面図。
【図19】図18に続く工程の断面図。
【図20】図19に続く工程の断面図。
【図21】図20に続く工程の断面図。
【図22】図21に続く工程の断面図。
【図23】図22に続く工程の断面図。
【図24】図23に続く工程の断面図。
【図25】第2の実施形態に係る半導体装置の断面図。
【図26】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する為の断面図。
【図27】図26に続く工程の断面図。
【図28】図27に続く工程の断面図。
【図29】図28に続く工程の断面図。
【図30】第3の実施形態に係る半導体装置の断面図。
【図31】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する為の断面図。
【図32】図31に続く工程の断面図。
【図33】図32に続く工程の断面図。
【符号の説明】
【0068】
1…半導体基板
3…p型半導体層
5…n型半導体層
7…素子分離層
9…ゲート絶縁膜
11…ゲート電極
13…nチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン・エクステンション領域
15…pチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン・エクステンション領域
17、18…側壁絶縁膜
19…nチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域
21…pチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域
22…pチャネル型MOSトランジスタのストレッサ領域
23…レジストマスク
25…Ni層
27…シリサイド層
28…シリサイド層(ソース・ドレイン層)
29…層間絶縁膜
31…溝
33…高誘電率ゲート絶縁膜
35…シリコンマスク
37…界面層(シリコン酸化膜)
39…Niシリサイド層
41、45…レジストマスク
43…偏析層(Al層)
47…SiN層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成されたp型の第1の半導体領域と、
前記半導体基板上に、前記第1の半導体領域と絶縁されて形成されたn型の第2の半導体領域と、
前記第1の半導体領域に形成されたnチャネル型MOSトランジスタと、
前記第2の半導体領域に形成されたpチャネル型MOSトランジスタと、
を具備し、前記nチャネル型MOSトランジスタは、
前記第1の半導体領域に、対向して形成された一対の第1のソース/ドレイン領域と、
前記第1のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第1の半導体領域の表面に、直接接触して形成され、少なくともLaを含む非晶質の絶縁膜で形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
を具備し、前記Pチャネル型MOSトランジスタは、
前記第2の半導体領域に、対向して形成された一対の第2のソース/ドレイン領域と、
前記第2のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体領域の表面に、シリコン酸化膜とその上に形成された前記非晶質の絶縁膜とを含む第2のゲート絶縁膜と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成されたp型の第1の半導体領域と、
前記半導体基板上に、前記第1の半導体領域と絶縁されて形成されたn型の第2の半導体領域と、
前記第1の半導体領域に形成されたnチャネル型MOSトランジスタと、
前記第2の半導体領域に形成されたpチャネル型MOSトランジスタと、
を具備し、前記nチャネル型MOSトランジスタは、
前記第1の半導体領域に、対向して形成された一対の第1のソース/ドレイン領域と、
前記第1のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第1の半導体領域の表面に、直接接触して形成され、少なくともLaを含む非晶質の絶縁膜で形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
を具備し、前記pチャネル型MOSトランジスタは、
前記第2の半導体領域に、対向して形成された一対の第2のソース/ドレイン領域と、
前記第2のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体領域の表面に、直接形成された前記非晶質の絶縁膜を含む第2のゲート絶縁膜と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、
前記第2のゲート電極の上面及び側面上に形成され、前記第2のゲート絶縁膜下の前記第2の半導体基板の表面に圧縮応力を加えるストレッサ絶縁膜と、
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
前記ストレッサ膜は、シリコン窒化膜を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域がSi、あるいはGe原子比が10%以上20%以下のSiGeのいずれかで形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成されたp型の第1のSi半導体領域と、
前記半導体基板上に、前記第1の半導体領域と絶縁されて形成されたn型の第2のSi半導体領域と、
前記第1のSi半導体領域に形成されたnチャネル型MOSトランジスタと、
前記第2のSi半導体領域に形成されたpチャネル型MOSトランジスタと、
を具備し、前記nチャネル型MOSトランジスタは、
前記第1のSi半導体領域に、対向して形成された一対の第1のソース/ドレイン領域と、
前記第1のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第1のSi半導体領域の表面に、直接接触して形成され、少なくともLaを含む非晶質の絶縁膜で形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
を具備し、前記pチャネル型MOSトランジスタは、
前記第2のSi半導体領域に対向して形成され、Geを原子比で10%以上20%以下の濃度で含むSiGeからなる一対の第2のソース/ドレイン領域と、
前記第2のソース/ドレイン領域に挟まれた前記第2のSi半導体領域の表面に、シリコン酸化膜とその上に形成された前記非晶質の絶縁膜とを含む第2のゲート絶縁膜と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
前記非晶質の絶縁膜がLaAlO3 膜であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1の半導体領域はSiで形成され、前記第1のゲート絶縁膜との界面から少なくとも3nm以内の前記第1の半導体領域に、0.5%以上の引っ張り歪を含有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1の半導体領域はSiで形成され、前記第1のゲート絶縁膜との界面から少なくとも1nm以内の前記第1の半導体領域に0.8%以上の引っ張り歪を含有し、
前記第1のゲート絶縁膜との界面から少なくとも3nmより深い前記第1の半導体領域に0.5%未満の引張り歪を含有していることを特徴とする請求項1乃至6に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1のゲート電極はNiシリサイドを含み、前記非晶質の絶縁膜はLaAlO3 膜を含み、前記第1のゲート電極と前記非晶質の絶縁膜との間にAlの偏積層をさらに有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項10】
前記pチャネル型MOSトランジスタは、前記第2のゲート電極の上面及び側面上に形成され、前記第2のゲート絶縁膜下の前記第2の半導体基板に圧縮応力を加えるストレッサ絶縁膜をさらに具備することを特徴とする請求項1、5乃至9のいずれかに記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2008−227406(P2008−227406A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−67171(P2007−67171)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】