説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】 本発明の目的は、ゲート長が高精度に制御され、かつ、ショートチャネル効果を抑制する半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】 第1のゲート電極膜17aと、第1のゲート電極膜17aのゲート長よりも長いゲート長を具備する第2のゲート電極膜20とを有する2段型ゲート電極20aを形成することにより、ゲート長が高精度に制御される。また、エクステンション領域21は第2のゲート電極膜20をマスクにして不純物導入がされるため、ショートチャネル効果を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MISFETを用いたLSIの高性能化及び高集積化が更に要求されている。これを実現するため、MISFETのゲート寸法、ソースドレイン領域の接合深さ等を微細化するための技術開発が進んでいる。
【0003】
MISFETのゲート寸法が微細化されると共に、素子特性上、ショートチャネル効果がこれまで以上に発生しやすくなる。このショートチャネル効果は、半導体基板上に形成されるゲート電極を挟むように、半導体基板表面に形成されるエクステンション領域によって大きく影響される。
【0004】
通常、エクステンション領域形成工程は以下のステップを踏む。ゲート電極形成後、ゲート電極をマスクにしてイオン注入法により導電型を与える不純物を半導体基板へ導入する。その後、半導体基板を熱処理して不純物を活性化する。この熱処置により、不純物は半導体基板の深さ方向及び横方向へ拡散する。また、後の工程における熱処理によっても、不純物は拡散する。このため、ゲート長の微細化がショートチャネル効果を発生しやすくする。
【0005】
この問題を解決するため、ノッチ型ゲート電極が提案された。例えば、ノッチ型ゲート電極では、先ず、ゲート電極のゲート長を所望のゲート長よりも長く取る。その後、ゲート電極の上層側の側周壁をマスクで覆い、下層側の側面をエッチングし、短くする。このように上層は長く、下層を短くしたゲート電極構造をノッチ型ゲート電極と呼ぶ。下層を短くした下層領域のゲート長が、素子構造上のゲート長となる。
【0006】
一方、エクステンション領域を形成するイオン注入は、ノッチ型ゲート電極の上層領域をマスクにして行う。このため、エクステンション領域は下層のゲート長よりも広がった半導体基板の表面領域に形成される。従って、ショートチャネル効果が発生しない程度のチャネル長さをノッチ型ゲート電極下の半導体基板表面領域に確保できる。このようなノッチ型ゲート電極により、素子の微細化が可能になった(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
しかし、ノッチ型ゲート電極には、以下に述べるような問題があった。例えば、ノッチ型ゲート電極では、ゲート電極の下側の側面をエッチングして短くするため、その寸法を高精度に制御することが困難である。この場合、下層側のゲート長と上層側のゲート長との寸法差を制御することができず、特性の良いMOSFETを得ることができない。また、ゲート電極をエッチングする際、ゲート電極において、ゲート絶縁膜との界面付近のエッチング速度が遅くなり、ゲート電極の加工形状として基板に対して垂直の形状が得られにくい。更に、ゲート電極の上層側の側周壁に形成するマスクの工程が比較的長くなり、コストが高くなる、等である。
【特許文献1】特開2003−332567号公報(第6ページ、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ゲート長が高精度に制御され、かつ、ショートチャネル効果を抑制する半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、半導体装置として、半導体基板と、前記半導体基板に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極膜と、前記第1のゲート電極膜上に形成され、前記第1のゲート電極膜のゲート長よりも長いゲート長を具備する第2のゲート電極膜とを有する2段型ゲート電極と、前記第2のゲート電極膜下の前記半導体基板の一領域を挟むように前記半導体基板に形成されたエクステンション領域及び前記エクステンション領域に接して前記エクステンション領域の外側に形成されたソースドレイン領域とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第2の態様は、半導体装置の製造方法として、半導体基板にゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極膜を形成する工程と、前記第1のゲート電極膜上にマスク膜を形成する工程と、前記マスク膜及び前記第1のゲート電極膜をパターニングし、第1のゲート電極膜及び前記マスク膜からなる複数の積層パターンを形成する工程と、複数の前記積層パターンの間に埋め込み層を形成する工程と、前記マスク膜を除去し、前記埋め込み層に接して空間領域を形成する工程と、前記空間領域に接する前記埋め込み層の周辺を所定の幅だけエッチングし、空間領域を広げる工程と、広げられた前記空間領域内に第2のゲート電極膜を形成することにより、前記第1のゲート電極膜と、前記第1のゲート電極膜上に形成され、前記第1のゲート電極膜のゲート長よりも長いゲート長を有する前記第2のゲート電極膜からなる2段型ゲート電極を形成する工程と、前記埋め込み層を除去した後、前記第2のゲート電極膜をマスクとし、前記半導体基板に不純物を導入してエクステンション領域を形成する工程と、前記2段型ゲート電極の周側壁部に側壁絶縁膜を形成する工程と、前記2段型ゲート電極及び前記側壁絶縁膜をマスクとし、前記半導体基板に不純物を導入してソースドレイン領域を形成する工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1のゲート電極膜と、第1のゲート電極膜のゲート長よりも長いゲート長を具備する第2のゲート電極膜とを有する2段型ゲート電極を形成することにより、ゲート長が高精度に制御され、かつ、ショートチャネル効果を抑制する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0013】
図1乃至図6は半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図である。また、図6は半導体装置の第1の実施例を示す断面の模式図である。図1乃至図6に示した半導体装置は、相補型MISFET(CMOS)であり、模式図を参照しながら、その製造工程について以下に説明する。
【0014】
図1(a)乃至図2(d)を用いて、先ず、半導体基板に素子分離領域を形成する製造工程について説明する。半導体基板であるP型不純物が添加されたシリコン基板10の表面領域に、LPCVD法を用い、第1の絶縁膜として、例えば第1のシリコン酸化膜11を、第2の絶縁膜として、例えば第1のシリコン窒化膜12を順次積層して形成する。
【0015】
続いて、リソグラフィ法及びエッチング法を用いて第1のシリコン窒化膜12と第1のシリコン酸化膜11を選択的にエッチングし、図1(a)に示すように、マスクパターンを形成する。
【0016】
次に、第1のシリコン窒化膜12及び第1のシリコン酸化膜11をマスクにドライエッチング法を用いて、シリコン基板10をエッチングし、図1(b)に示すように、浅いトレンチ溝10aを形成する。更に、図1(c)に示すように、LPCVD法を用い、第3の絶縁膜として、例えば第2のシリコン酸化膜13を形成する。第2のシリコン酸化膜13は溝に埋め込まれ、かつ、第1のシリコン窒化膜12及び第1のシリコン酸化膜11を覆うように、シリコン基板10の上にも堆積する。
【0017】
次に、CMP法及びエッチング法を用い、シリコン基板10の表面を平坦にしながら、シリコン基板10に形成された第2のシリコン酸化膜13及びマスクとして用いた第1のシリコン窒化膜12と第1のシリコン酸化膜11を除去する。図2(d)に示すように、第2のシリコン酸化膜13が埋め込まれた浅いトレンチ溝の素子分離領域14が形成される。
【0018】
続いて、ウェル領域形成工程について説明する。図2(d)に示すようにCMOS素子領域では、シリコン基板10の素子分離領域14によって選択的に分離された素子領域のうち、PチャネルMISFET形成領域に、N型不純物として、例えば燐をイオン注入法で導入し、N型ウェル領域15aを形成する。一方、NチャネルMISFET形成領域にはP型不純物として、例えばボロンをイオン注入法で導入し、P型ウェル領域15bを形成する。この時のドーズ量は、例えば、それぞれ1E12cm−2〜1E14cm−2程度である。
【0019】
次に、ゲート構造の形成工程について説明する。先ず、シリコン基板10に10nm程度の第3のシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。次に、MISFETのしきい値電圧を制御するため、前述の第3のシリコン酸化膜を介してシリコン基板10へイオン注入法で不純物を導入する。即ち、N型ウェル領域15aにはN型不純物である砒素を、P型ウェル領域15bにはP型不純物であるボロンを選択的にイオン注入法で導入する。この時のドーズ量は、それぞれ1E13cm−2乃至1E14cm−2程度である。その後、例えば、900℃、10秒程度の急速加熱を施し、導入した不純物を活性化し、一方、図示しない第3のシリコン酸化膜はウエットエッチング等で剥離する。
【0020】
次に、シリコン基板10の表面上に、LPCVD法或いはスパッタ法を用い、図2(e)に示すように、ゲート絶縁膜として膜厚6nm程度のハフニウム酸化膜16を形成する。ハフニウム酸化膜16は、高誘電体(比誘電率8以上)としてシリコン酸化膜或いはシリコン窒化膜より比誘電率が高く、高速のCMOSを得るために用いられる。
【0021】
続いて、図2(f)に示すように、LPCVD法を用い、第1のゲート電極膜であるシリコン膜17を、例えば50nm成長する。その後、例えば、イオン注入法を用い、シリコン膜17へ不純物を導入する。この時、MISFETのしきい値電圧を制御するため、PチャネルMISFET形成領域上のシリコン膜17にはP型不純物であるボロンを、NチャネルMISFET形成領域上のシリコン膜17にはN型不純物である燐を、それぞれドーズ量として1E15cm−2乃至1E16cm−2程度注入する。
【0022】
更に、LPCVD法を用い、シリコン膜17の上に、マスク膜18として、例えば第2のシリコン窒化膜を60nm程度成長する。次に、マスク膜18の上にレジスト膜を塗布した後、リソグラフィ法を用い、図3(g)に示すように、所定の領域にレジストパターン19aを形成する。
【0023】
続いて、レジストパターン19aをマスクとして、図3(h)に示すように、マスク膜18を、ドライエッチング法を用いてパターニングし、パターン化されたマスク膜18aを形成する。その後、レジストパターン19aをドライエッチング法、或いはウエットエッチング法により除去する。更に、マスク膜18aをマスクとして、ドライエッチング法により、シリコン膜17をパターニングし、第1のゲート電極膜17aを形成する。これにより、第1のゲート電極膜17aとマスク膜18aからなる積層パターンが得られる。第1のゲート電極膜17aの寸法である第1のゲート長L1は、微細化された素子に適用可能なように、例えば100nmとする。
【0024】
続いて、第2のゲート電極膜の形成について説明する。先ず、LPCVD法を用い、第1のゲート電極膜17a及びマスク18aを覆うように、シリコン基板10の上に、第4のシリコン酸化膜19を形成する。次に、CMP法等を用い、図3(i)に示すように、シリコン基板10の表面を平坦化するように、第4のシリコン酸化膜19を削る。更に、CMP法或いはエッチング法を用い、図4(j)に示すように、マスク膜18aの表面が露出するまで、第4のシリコン酸化膜19を平坦化しながら除去する。第1のゲート電極膜17aとマスク膜18aからなる複数の積層パターンの間に、埋め込み層として、第4のシリコン酸化膜19が残存する。
【0025】
次に、リン酸等を用いたウエットエッチング法により、シリコン窒化膜であるマスク膜18aを除去し、空間領域18bを形成する。更に、図4(k)に示すように、空間領域18bが、ゲート長方向の両側にそれぞれ20nm程度広がるように、第4のシリコン酸化膜19をウエットエッチング法により、エッチングする。
【0026】
次に、LPCVD法を用いて、例えばタングステンシリサイド膜を空間領域18bに埋め込みながら、第4のシリコン酸化膜19の上に80nm程度形成する。この時、タングステンシリサイド膜の組成比は、後のコバルトシリサイド形成を考慮して、例えば通常の化学当量組成比に対して、シリコンが過剰になるようにする。更に、CMP法を用い、タングステンシリサイド膜を空間領域18bに残存させるように、平坦化しながら研磨する。図4(l)に示すように、空間領域18bにタングステンシリサイド膜からなる第2のゲート電極膜20が形成される。第2のゲート電極膜20の寸法である第2のゲート長L2は140nmである。
【0027】
更に、第4のシリコン酸化膜19をウエットエッチング法により選択的に除去し、図5(m)に示すように、第1のゲート長L1が100nmである第1のゲート電極膜17a、及び第2のゲート長L2が140nmである第2のゲート電極膜20からなる2段型ゲート電極20aが形成される。第2のゲート長L2と第1のゲート長L1との差は、MISFETの素子特性を考慮して決められ、例えば、一方でオフセットゲートを避けるように短くし、もう一方で、ショートチャネル効果を生成しないように長くする。
【0028】
なお、第2のゲート電極膜20として、例えばタングステン等のメタル膜を用いても良い。この時、第2のゲート電極膜20の下にバリヤメタルとして、例えば、チタン窒化膜を敷くことにより、熱処理による第1のゲート電極膜17aとの反応を防止することができる。メタルを用いることにより、更に、ゲート配線の高速化に対応できる。
【0029】
続いて、図5(m)に示すように、エクステンション領域を形成する。第2のゲート電極膜20をマスクとしてイオン注入法によりエクステンション領域21を形成する。即ち、N型ウェル領域15aにはP型不純物であるボロンを、P型ウェル領域15bにはN型不純物である砒素を、選択的にイオン注入法で導入する。この時のドーズ量はそれぞれ1E13cm−2〜5E14cm−2程度である。比較的浅い不純物拡散層とするため、レジストを剥離後、例えば、900℃、10秒の急速加熱を施し、導入した不純物を活性化する。なお、熱処理時間が1ミリ秒以下のスパイクアニーリング法を用いて、更に浅い接合を形成しても良い。
【0030】
本実施例においては、第2のゲート長が140nmである第2のゲート電極膜20をマスクとして用いるため、第1のゲート電極膜17a直下のシリコン基板10のチャネル領域の端からそれぞれ20nm離れた領域にエクステンション領域21が形成される。このため、MISFETにおけるショートチャネル効果を抑制できる。
【0031】
次に、ソースドレイン領域を形成する。CVD法によって第3のシリコン窒化膜を20nm程度、シリコン基板10の上に形成する。次に、ドライエッチング法を用い、シリコン基板10及び第2のゲート電極膜20の表面領域上の第3のシリコン窒化膜だけを除去し、図5(n)に示すように、第3のシリコン窒化膜を2段型ゲート電極20aの周側面に側壁絶縁膜22として選択的に残存させる。
【0032】
続いて、2段型電極20a及びその周囲の側壁絶縁膜22をマスクとしてイオン注入法により、図5(o)に示すように、ソースドレイン領域23を形成する。即ち、N型ウェル領域15aにはP型不純物であるボロンを、P型ウェル領域15bにはN型不純物である砒素を、選択的にイオン注入法で導入する。この時のドーズ量はそれぞれ1E15cm−2乃至1E16cm−2程度である。その後、例えば、900℃、10秒の急速加熱を施し、導入した不純物を活性化する。なお、熱処理時間が1ミリ秒以下のスパイクアニーリング法を用いて、更に浅い接合を形成しても良い。
【0033】
次に、2段型ゲート電極20a及びその周囲の側壁絶縁膜22をマスクとして、シリコン基板10の上に残存するハフニウム酸化膜を、ドライエッチング法を用いて除去する。更に、スパッタ法を用いてコバルト膜を20nm程度形成した後、750℃で30秒程度熱処理を行う。ソースドレイン領域23の上のコバルト膜とシリコン基板10とが反応し、図6(p)に示すように、ソースドレイン領域23の上にサリサイド構造であるコバルトシリサイド膜24が形成される。また、タングステンシリサイド膜からなる第2のゲート電極膜20上にも、第2のゲート電極膜20中の過剰なシリコンがコバルトと反応しコバルトシリサイド膜24が形成される。その後、残存するコバルト膜を、例えばウエットエッチングにより、選択的に除去する。
【0034】
その後、図示しないシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜を、プラズマCVD法を用い、シリコン基板10の全面に堆積した後、熱処理、CMP法等により表面の平坦化を行う。この層間絶縁膜にコンタクト孔を開口し、例えばタングステンを埋め込み、ゲート電極、ソース/ドレイン領域等にAl、Cu等の金属配線を形成する。
【0035】
さらに、必要に応じて層間絶縁膜の堆積と、金属配線の形成を繰り返して多層配線構造を形成したうえで、シリコン基板10の上を表面保護膜で覆い、パッド部を開口して第1の実施例の半導体装置を完成させる。
【0036】
本実施例では、第2のゲート電極膜をマスクにしてチャネル領域から所定の距離だけ離れるようにエクステンション領域を形成するため、MISFETとしてショートチャネル効果を抑制できる。
【0037】
また、第1のゲート電極膜としてシリコン膜を用いることにより、MISFETの仕事関数を制御し、第2のゲート電極膜としてシリサイド膜を用いることにより、ゲート配線の抵抗を低く制御できる効果的なゲート構造である。
【0038】
また、MISFETのゲート長を決める第1のゲート電極膜がリソグラフィ法によって形成され、かつ、第1のゲート電極膜の膜厚は50nmと薄いため、そのパターン形状のシリコン基板内の均一性は非常に高い。
【0039】
更に、第1のゲート長が100nmであり、微細化されたMISFETのため、2段型ゲート電極の効果は通常のMISFETよりも高くなる。なお、エクステンション領域は所望の素子特性に合わせて、第1のゲート電極膜とオーバーラップさせても良い。
【0040】
更に、ゲート絶縁膜として高誘電体であるハフニウム酸化膜を用い、また、ソースドレイン領域上にシリサイドを形成することにより、MISFETとして高性能の素子特性を得られる。また、ソースドレイン領域上にシリサイドを形成することにより、MISFETとして高性能の素子特性を得られる。
【実施例2】
【0041】
図7乃至図12は半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図である。また、図12は半導体装置の第2の実施例を示す断面の模式図である。図7乃至図12に示した半導体装置は、相補型MISFET(CMOS)であり、模式図を参照しながら、その製造工程について以下に説明する。
【0042】
図7(a)乃至図8(d)を用いて、先ず、半導体基板に素子分離領域を形成する製造工程について説明する。半導体基板であるP型不純物が添加されたシリコン基板30の表面領域に、LPCVD法を用い、第1の絶縁膜として、例えば第1のシリコン酸化膜31を、第2の絶縁膜として、例えば第1のシリコン窒化膜32を順次積層して形成する。続いて、リソグラフィ法及びエッチング法を用いて第1のシリコン窒化膜32と第1のシリコン酸化膜31を選択的にエッチングし、図7(a)に示すように、マスクパターンを形成する。
【0043】
次に、第1のシリコン窒化膜32及び第1のシリコン酸化膜31をマスクにドライエッチング法を用いて、シリコン基板30をエッチングし、図7(b)に示すように、浅いトレンチ溝30aを形成する。更に、図7(c)に示すように、LPCVD法を用い、第3の絶縁膜として、例えば第2のシリコン酸化膜33を形成する。第2のシリコン酸化膜33は溝に埋め込まれ、かつ、第1のシリコン窒化膜32及び第1のシリコン酸化膜31を覆うように、シリコン基板30の上にも堆積する。
【0044】
次に、CMP法及びエッチング法を用い、シリコン基板30の表面を平坦にしながら、シリコン基板30に形成された第2のシリコン酸化膜33及びマスクとして用いた第1のシリコン窒化膜32と第1のシリコン酸化膜31を除去する。図8(d)に示すように、第2のシリコン酸化膜33が埋め込まれた浅いトレンチ溝の素子分離領域44が形成される。
【0045】
続いて、ウェル領域形成工程について説明する。図8(d)に示すようにCMOS素子領域では、シリコン基板30の素子分離領域34によって選択的に分離された素子領域のうち、PチャネルMISFET形成領域に、N型不純物として、例えば燐をイオン注入法で導入し、N型ウェル領域35aを形成する。一方、NチャネルMISFET形成領域にはP型不純物として、例えばボロンをイオン注入法で導入し、P型ウェル領域35bを形成する。この時のドーズ量は、例えば、それぞれ1E12cm−2〜1E14cm−2程度である。
【0046】
次に、ゲート構造の形成工程について説明する。先ず、シリコン基板30に10nm程度の第3のシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。次に、MISFETのしきい値電圧を制御するため、前述の第3のシリコン酸化膜を介してシリコン基板30へイオン注入法で不純物を導入する。即ち、N型ウェル領域35aにはN型不純物である砒素を、P型ウェル領域35bにはP型不純物であるボロンを選択的にイオン注入法で導入する。この時のドーズ量は、それぞれ1E13cm−2乃至1E14cm−2程度である。その後、例えば、900℃、10秒程度の急速加熱を施し、導入した不純物を活性化し、一方、図示しない第3のシリコン酸化膜はウエットエッチング等で剥離する。
【0047】
次に、シリコン基板30の表面上に、熱酸化法を用い、図8(e)に示すように、ゲート絶縁膜として膜厚2nm程度の熱酸化膜36を形成する。続いて、図8(f)に示すように、LPCVD法を用い、第1のゲート電極膜であるシリコン・ゲルマニウム化合物膜37を、例えば40nm程度成長する。その後、例えば、イオン注入法を用い、シリコン・ゲルマニウム化合物膜37へ不純物を導入する。この時、MISFETのしきい値電圧を制御するため、PチャネルMISFET形成領域上のシリコン・ゲルマニウム化合物膜37にはP型不純物であるボロンを、NチャネルMISFET形成領域上のシリコン・ゲルマニウム化合物膜37にはN型不純物である燐を、それぞれドーズ量として1E15cm−2乃至1E16cm−2程度注入する。
【0048】
更に、LPCVD法を用い、シリコン・ゲルマニウム化合物膜37の上に、マスク膜38として、例えば第2のシリコン窒化膜を60nm程度成長する。次に、マスク膜38の上にレジスト膜を塗布した後、リソグラフィ法を用い、図9(g)に示すように、所定の領域にレジストパターン39aを形成する。
【0049】
続いて、レジストパターン39aをマスクとして、図9(h)に示すように、マスク膜38を、ドライエッチング法を用いてパターニングし、パターン化されたマスク膜38aを形成する。その後、レジストパターン39aをドライエッチング法、或いはウエットエッチング法により除去する。更に、マスク38aをマスクとして、ドライエッチング法により、シリコン・ゲルマニウム化合物膜37をパターニングし、第1のゲート電極膜37aを形成する。これにより、第1のゲート電極膜37aとマスク膜38aからなる積層パターンが得られる。第1のゲート電極膜37aの寸法である第1のゲート長L1は、微細化された素子に適用可能なように、例えば80nmとする。
【0050】
次に、第1のゲート電極膜37aをマスクとして、ドライエッチング法、或いはウエットエッチング法を用い、ゲート絶縁膜である熱酸化膜36をエッチングする。なお、熱酸化膜36はエッチングせずに、後述する不純物導入工程の終了後に除去しても良いし、また、剥離せず、そのまま残しても良い。
【0051】
続いて、第2のゲート電極膜の形成について説明する。先ず、LPCVD法を用い、第1のゲート電極膜37a及びマスク膜38aを覆うように、シリコン基板30の上に、第4のシリコン酸化膜39を形成する。次に、CMP法等を用い、図9(i)に示すように、シリコン基板30の表面を平坦化するように、第4のシリコン酸化膜39を削る。更に、CMP法或いはエッチング法を用い、図10(j)に示すように、マスク38aの表面が露出するまで、第4のシリコン酸化膜39を平坦化しながら除去する。第1のゲート電極膜17aとマスク膜18aからなる複数の積層パターンの間に、埋め込み層として、第4のシリコン酸化膜19が残存する。
【0052】
次に、リン酸等を用いたウエットエッチング法により、シリコン窒化膜であるマスク膜38aを除去し、空間領域38bを形成する。更に、図10(k)に示すように、空間領域38bが、ゲート長方向の両側にそれぞれ20nm程度広がるように、第4のシリコン酸化膜39をウエットエッチング法により、エッチングする。
【0053】
次に、LPCVD法を用いて、例えばチタンシリサイド膜を空間領域38bに埋め込みながら、第4のシリコン酸化膜39の上に80nm程度形成する。この時、チタンシリサイド膜の組成比は、後のニッケルシリサイド形成を考慮して、例えば通常の化学当量組成比に対して、シリコンが過剰になるようにする。更に、CMP法を用い、チタンシリサイド膜を空間領域38bに残存させるように、平坦化しながら研磨する。図10(l)に示すように、空間領域38bにチタンシリサイド膜からなる第2のゲート電極膜40が形成される。第2のゲート電極膜40の寸法である第2のゲート長L2は120nmである。
【0054】
更に、第4のシリコン酸化膜39をウエットエッチング法により選択的に除去し、図11(m)に示すように、第1のゲート長L1が80nmである第1のゲート電極膜37a、及び第2のゲート長L2が120nmである第2のゲート電極膜40からなる2段型ゲート電極40aが形成される。第2のゲート長L2と第1のゲート長L1との差は、MISFETの素子特性を考慮して決められ、例えば、一方でオフセットゲートを避けるように短くし、もう一方で、ショートチャネル効果を生成しないように長くする。
【0055】
なお、第2のゲート電極膜40として、例えばタングステン等のメタル膜を用いても良い。この時、第2のゲート電極膜40の下にバリヤメタルとして、例えば、チタン窒化膜を敷くことにより、熱処理による第1のゲート電極膜37aとの反応を防止することができる。メタルを用いることにより、更に、ゲート配線の高速化に対応できる。
【0056】
続いて、図11(m)に示すように、エクステンション領域を形成する。第2のゲート電極膜40をマスクとしてイオン注入法によりエクステンション領域41を形成する。即ち、N型ウェル領域35aにはP型不純物であるボロンを、P型ウェル領域35bにはN型不純物である砒素を、選択的にイオン注入法で導入する。この時のドーズ量はそれぞれ1E13cm−2〜5E14cm−2程度である。比較的浅い不純物拡散層とするため、レジストを剥離後、例えば、900℃、10秒の急速加熱を施し、導入した不純物を活性化する。なお、熱処理時間が1ミリ秒以下のスパイクアニーリング法を用いて、更に浅い接合を形成しても良い。
【0057】
本実施例においては、第2のゲート長が120nmである第2のゲート電極膜40をマスクとして用いるため、第1のゲート電極膜47a直下のシリコン基板30のチャネル領域の端からそれぞれ20nm離れた領域にエクステンション領域41が形成される。このため、MISFETにおけるショートチャネル効果を抑制できる。
【0058】
次に、ソースドレイン領域を形成する。CVD法によって第3のシリコン窒化膜を20nm程度、シリコン基板30の上に形成する。次に、ドライエッチング法を用い、シリコン基板30及び第2のゲート電極膜40の表面領域上の第3のシリコン窒化膜だけを除去し、図11(n)に示すように、第3のシリコン窒化膜を2段型ゲート電極40aの周側面に側壁絶縁膜42として選択的に残存させる。
【0059】
続いて、2段型電極40a及びその周囲の側壁絶縁膜42をマスクとしてイオン注入法により、図11(o)に示すように、ソースドレイン領域43を形成する。即ち、N型ウェル領域35aにはP型不純物であるボロンを、P型ウェル領域35bにはN型不純物である砒素を、選択的にイオン注入法で導入する。この時のドーズ量はそれぞれ1E15cm−2乃至1E16cm−2程度である。その後、例えば、900℃、10秒の急速加熱を施し、導入した不純物を活性化する。なお、熱処理時間が1ミリ秒以下のスパイクアニーリング法を用いて、更に浅い接合を形成しても良い。
【0060】
次に、スパッタ法を用いてニッケル膜を20nm程度形成した後、700℃で30秒程度熱処理を行う。ソースドレイン領域43の上のニッケル膜とシリコン基板30とが反応し、図6(p)に示すように、ソースドレイン領域43の上にサリサイド構造であるニッケルシリサイド膜44が形成される。また、チタンシリサイド膜からなる第2のゲート電極膜40上にも、第2のゲート電極膜40中の過剰なシリコンがニッケルと反応しニッケルシリサイド膜44が形成される。その後、残存するニッケル膜を、例えばウエットエッチングにより、選択的に除去する。
【0061】
その後、図示しないシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜を、プラズマCVD法を用い、シリコン基板10の全面に堆積した後、熱処理、CMP法等により表面の平坦化を行う。この層間絶縁膜にコンタクト孔を開口し、例えばタングステンを埋め込み、ゲート電極、ソース/ドレイン領域等にAl、Cu等の金属配線を形成する。
【0062】
さらに、必要に応じて層間絶縁膜の堆積と、金属配線の形成を繰り返して多層配線構造を形成したうえで、シリコン基板30の上を表面保護膜で覆い、パッド部を開口して第2の実施例の半導体装置を完成させる。
【0063】
本実施例では、第2のゲート電極をマスクにしてチャネル領域から所定の距離だけ離れるようにエクステンション領域を形成するため、MISFETとしてショートチャネル効果を抑制できる。
【0064】
また、第1のゲート電極としてシリコン・ゲルマニウム化合物膜を用いることにより、不純物の活性化率が比較的高くなり、ゲート電極における空乏層の広がりを抑制でき、第2のゲート電極としてシリサイド膜を用いることにより、ゲート配線の抵抗を低く制御できる効果的なゲート構造である。
【0065】
また、MISFETのゲート長を決める第1のゲート電極膜がリソグラフィ法によって形成され、かつ、第1のゲート電極膜の膜厚は40nmであり、第1の実施例と比較して更に薄いため、そのパターン形状のシリコン基板内の均一性は非常に高い。
【0066】
また、第1のゲート長が80nmであり、第1の実施例と比較して、更に微細化されたMISFETのため、2段型ゲート電極の効果は一層高くなる。なお、エクステンション領域は所望の素子特性に合わせて、第1のゲート電極膜とオーバーラップさせても良い。
【0067】
更に、ゲート絶縁膜として熱酸化膜を用いることにより、安定した素子特性が得られる。また、ソースドレイン領域上にシリサイドを形成することにより、MISFETとして高性能の素子特性を得られる。
【0068】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0069】
例えば、半導体基体としてシリコン基板に限らず、貼り合わせ等によって形成されたSOI基板、サファイヤ等の絶縁性基板、ガリウム砒素、ガリウム燐等の化合物半導体基板であっても良い。
【0070】
また、ゲート絶縁膜として、シリコン酸化膜、ハフニウム酸化膜以外にも、シリコン窒化膜、オキシナイトライド膜、或いはハフニウム酸化膜と同様に高誘電体である、タンタル酸化膜、チタン酸化膜、或いはこれらの複合膜、更には、積層膜であっても良い。
【0071】
また、第1のゲート電極膜、第2のゲート電極膜共にシリコン膜、シリコン・ゲルマニウム化合物膜、シリサイド膜、金属膜いずれであっても良い。
【0072】
ソースドレイン領域へ形成するシリサイドとして、チタン、タングステン、モリブデン、タンタル等のシリサイドを形成しても良い。一方、ソースドレイン領域にはシリサイド形成を行わなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図2】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図3】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図4】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図5】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図6】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図7】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図8】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図9】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図10】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図11】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【図12】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施例を工程順に示す断面の模式図。
【符号の説明】
【0074】
10、30 シリコン基板
10a、30a 浅いトレンチ溝
11、31 第1のシリコン酸化膜
12、32 第1のシリコン窒化膜
13、33 第2シリコン酸化膜
14、34 素子分離領域
15a、35a N型ウェル領域
15b、35b P型ウェル領域
16 ハフニウム酸化膜
17 シリコン膜
17a、37a 第1のゲート電極膜
18、18a、38、38a マスク膜
18b、38b 空間領域
19、39 第4のシリコン酸化膜
19a、39a レジストパターン
20、40 第2のゲート電極膜
20a、40a 2段型ゲート電極
21、41 エクステンション領域
22、42 側壁絶縁膜
23、43 ソースドレイン領域
24 コバルトシリサイド膜
36 熱酸化膜
37 シリコン・ゲルマニウム化合物膜
44 ニッケルシリサイド膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極膜と、前記第1のゲート電極膜上に形成され、前記第1のゲート電極膜のゲート長よりも長いゲート長を具備する第2のゲート電極膜とを有する2段型ゲート電極と、
前記第2のゲート電極膜下の前記半導体基板の一領域を挟むように前記半導体基板に形成されたエクステンション領域及び前記エクステンション領域に接して前記エクステンション領域の外側に形成されたソースドレイン領域と
を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1のゲート電極膜と前記第2のゲート電極膜がそれぞれ異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1のゲート電極膜の材料がシリコン或いはシリコンとゲルマニウムとの化合物であり、前記第2のゲート電極膜の材料がシリサイド或いは金属であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1のゲート電極膜のゲート長が100nm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
半導体基板にゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極膜を形成する工程と、
前記第1のゲート電極膜上にマスク膜を形成する工程と、
前記マスク膜及び前記第1のゲート電極膜をパターニングし、第1のゲート電極膜及び前記マスク膜からなる複数の積層パターンを形成する工程と、
複数の前記積層パターンの間に埋め込み層を形成する工程と、
前記マスク膜を除去し、前記埋め込み層に接して空間領域を形成する工程と、
前記空間領域に接する前記埋め込み層の周辺を所定の幅だけエッチングし、空間領域を広げる工程と、
広げられた前記空間領域内に第2のゲート電極膜を形成することにより、前記第1のゲート電極膜と、前記第1のゲート電極膜上に形成され、前記第1のゲート電極膜のゲート長よりも長いゲート長を有する前記第2のゲート電極膜からなる2段型ゲート電極を形成する工程と、
前記埋め込み層を除去した後、前記第2のゲート電極膜をマスクとし、前記半導体基板に不純物を導入してエクステンション領域を形成する工程と、
前記2段型ゲート電極の周側壁部に側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記2段型ゲート電極及び前記側壁絶縁膜をマスクとし、前記半導体基板に不純物を導入してソースドレイン領域を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−86467(P2006−86467A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272214(P2004−272214)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】