コンタクト構造物の形成方法、及びこれを利用した半導体装置の製造方法
【課題】コンタクト構造物の形成方法及びこれを利用した半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】コンタクト領域103を有する対象体100上に絶縁層106を形成した後、絶縁層106をエッチングしてコンタクト領域103を露出させる開口を形成する。露出されたコンタクト領域103上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する。シリコン及び酸素を含有する物質膜と金属膜を反応させて、少なくともコンタクト領域103上に金属酸化物シリサイド膜121を形成した後、金属酸化物シリサイド膜121上の開口を埋める導電膜を形成する。コンタクト領域とコンタクトとの間に金属、シリコン、及び酸素が三成分系を成す金属酸化物シリサイド膜を均一に形成することができるため、改善された熱安定性及び電気的特性を有する。
【解決手段】コンタクト領域103を有する対象体100上に絶縁層106を形成した後、絶縁層106をエッチングしてコンタクト領域103を露出させる開口を形成する。露出されたコンタクト領域103上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する。シリコン及び酸素を含有する物質膜と金属膜を反応させて、少なくともコンタクト領域103上に金属酸化物シリサイド膜121を形成した後、金属酸化物シリサイド膜121上の開口を埋める導電膜を形成する。コンタクト領域とコンタクトとの間に金属、シリコン、及び酸素が三成分系を成す金属酸化物シリサイド膜を均一に形成することができるため、改善された熱安定性及び電気的特性を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクト構造物の形成方法、及びこれを利用した半導体装置の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は優れた特性を有する金属酸化物シリサイド膜を含むコンタクト構造物を形成する方法と、このようなコンタクト構造物を適用した半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、揮発性半導体装置または不揮発性半導体装置において、基板のコンタクト領域上に形成されるコンタクトまたはプラグの接触抵抗を減少させるために、前記基板のコンタクト領域と前記コンタクトまたはプラグとの間に金属シリサイド膜(metal silicide layer)を形成する。即ち、前記基板のコンタクト領域に含まれたシリコンと金属膜に含まれた金属を反応させるシリサイデーション(silicidation)工程を適用して前記コンタクト領域と前記コンタクトとの間に金属シリサイド膜を形成することによって、前記コンタクトと前記コンタクト領域との間の接触抵抗または界面抵抗を減少させている。
【0003】
一般的に、コンタクト領域上に金属シリサイド膜を効果的に形成するためには、前記コンタクト領域表面に自然酸化膜(native oxide film)またはその他の絶縁物質を除去するために洗浄工程を進行した後、洗浄されたコンタクト領域上に金属膜を形成し、シリサイデーション工程を進行することと知られている。
【0004】
図1は、従来の半導体装置の製造過程で、コンタクトを形成する工程の問題点を説明するための断面図である。
【0005】
図1に示したように、従来のコンタクト形成方法によれば、図示しないコンタクト領域を有するシリコン基板1上に絶縁層3を形成した後、絶縁層3をエッチングして基板1のコンタクト領域を露出させるコンタクトホール5を形成する。
【0006】
コンタクトホール5を通じて露出される前記コンタクト領域上に形成された図示しない自然酸化膜を完全に除去する。ここで、前記自然酸化膜は、通常、フッ化水素(HF)を含む溶液を使用する洗浄工程を通じて前記コンタクト領域から除去される。
【0007】
前記自然酸化膜が除去されたコンタクト領域、コンタクトホール5の側壁、及び絶縁層3上にチタン(Ti)を含む金属膜7を形成したのち、金属膜7が形成されたシリコン基板1を熱処理して前記コンタクト領域上に金属シリサイド膜9を形成する。ここで、金属膜7がチタンで構成される場合、金属シリサイド膜9はチタンシリサイド(TiSiX)からなる。
【0008】
しかし、上述の従来の半導体装置のコンタクト形成方法において、コンタクト領域上に形成された自然酸化膜を完全に除去した後に、シリサイデーション工程を遂行するために、シリサイデーション工程の工程温度、工程時間などの影響によって金属シリサイド膜9が前記コンタクト領域の表面上に均一に形成されず、非常に不規則に形成されるか、或いは凝集(agglomeration)されるという問題点が発生する。また、金属シリサイド膜9が前記コンタクト領域上に要求される厚さで厚く形成されることが容易ではないだけでなく、前記コンタクト領域と金属シリサイド膜9との間にボイド(void)が発生されやすい短所がある。具体的には、図1の「I」部分に示したように、前記シリサイデーション工程の間、金属及びシリコンの移動によってシリコン基板1と金属シリサイド膜9との間にボイドが生成されやすく、金属シリサイド膜9が前記コンタクト領域上に均一な厚さで形成され難い。また、金属シリサイド膜9に造成が明白でない不均一膜11が生成される現象をもたらす。このような不規則な成長及び凝集が生じた金属シリサイド膜9上にコンタクトが形成される場合、前記コンタクト領域と前記コンタクトとの間の界面抵抗を望む水準に制御し難く、結局、このようなコンタクトを含む半導体装置の電気的特性を低下させることになる。
【0009】
上述の問題点を考慮して、特許文献1には自然酸化膜を除去せずにコバルト膜と自然酸化膜の二重層構造を取り入れて、基板とポリシリコンプラグとの間にコバルトシリサイド膜を形成する半導体素子の製造方法が開示されている。しかし、前記特許文献1に開示された半導体素子の製造方法においても、非常に薄い厚さで基板上に不均一に存在する自然酸化膜と金属膜を反応させて金属シリサイド膜を形成するために、このような金属シリサイド膜が望む水準の厚い厚さで均一に形成され難く、金属シリサイド膜の密度及び電気的特性を均一に維持することが容易ではないという問題点が発生する。これによって、前記金属シリサイド膜を含むコンタクトと基板のコンタクト領域との間の界面抵抗を適切に制御し難くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国特許公開第2005−0002995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した従来のコンタクトの問題点を解決するために、本発明の目的は、改善された熱的安定性及び電気的特性を有する均一な金属酸化物シリサイド膜を含むコンタクト構造物の形成方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、上述のコンタクト構造物を備えて、向上された電気的及び熱的特性を確保することのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の本発明の目的を達成するために、本発明の一態様によるコンタクト構造物の形成方法において、コンタクト領域を有する対象体上に絶縁層を形成した後、前記絶縁層をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する。前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する。前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成した後、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成してコンタクト構造物を形成する。ここで、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は化学的酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、残渣処理工程、または原子層積層工程を利用して形成されることができる。また、前記金属酸化物シリサイド膜は前記開口の側壁上にも形成されることができる。例えば、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、オゾンを含む溶液、オゾン及びフッ化水素を含む溶液、または、過酸化水素を含む溶液を使用して形成されることができる。また、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコンゲルマニウム酸化物からなることができる。他方、前記金属膜は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及び/またはジルコニウムからなることができる。前記金属酸化物シリサイド膜は、MOXSiY(ここで、Mは金属を示す)の組成を有する酸素、シリコン、及び金属の三成分系に構成されることができる。前記金属膜上には拡散防止膜が追加的に形成されることができる。
【0014】
上述の本発明の他の目的を達成するために、本発明の一態様による半導体装置の製造方法において、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成した後、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する。前記コンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成し、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極上に金属膜を形成した後、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極を前記金属膜とを反応させて前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成すると同時に前記ゲート電極上に金属シリサイド膜を形成する。前記基板上に前記ゲート構造物を覆いながら、前記金属酸化物シリサイド膜を露出させる開口を有する層間絶縁膜を形成した後、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する。ここで、前記金属酸化物シリサイド膜はMOXSiYの組成を有することができ、前記金属シリサイド膜はMSiZの組成を有することができる。
【0015】
また、上述の本発明の他の目的を達成するために、本発明の他の態様による半導体装置の製造方法において、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成し、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成した後、前記基板上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜を形成する。前記層間絶縁膜をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成した後、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する。前記シリコン及び酸素を含む物質膜、前記開口の側壁、及び前記層間絶縁膜上に金属膜を形成した後、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する。その後、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する。
【0016】
<解決手段1>
請求項1と対応する解決手段1は、コンタクト領域を有する対象体上に絶縁層を形成する段階と、前記絶縁層をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜を反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含むコンタクト構造物の形成方法である。
【0017】
<解決手段2>
請求項2と対応する解決手段2は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は化学的な酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、残渣処理工程、または原子層積層工程を利用して形成されることを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0018】
<解決手段3>
請求項3と対応する解決手段3は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜はオゾンを含む溶液、オゾン及びフッ化水素を含む溶液、または過酸化水素を含む溶液を使用して形成されることを特徴とする解決手段2記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0019】
<解決手段4>
請求項4と対応する解決手段4は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は10〜50ppmのオゾン濃度を有する溶液を5〜200秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0020】
<解決手段5>
解決手段5は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜はフッ化水素が50:1〜1,000:1に希釈された溶液及び10〜50ppmのオゾン濃度を有する溶液を5〜600秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0021】
<解決手段6>
解決手段6は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は前記過酸化水素を含む溶液を約10〜600秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0022】
<解決手段7>
解決手段7は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は50〜90%の酸素含量を有する雰囲気下で、前記対象体を10〜60秒間、熱処理して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0023】
<解決手段8>
解決手段8は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は酸素(O2)を含む雰囲気下で、フッ素を含むガスを前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段2記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0024】
<解決手段9>
請求項5と対応する解決手段9は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコンゲルマニウム酸化物を含むことを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0025】
<解決手段10>
請求項6と対応する解決手段10は、前記金属は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムからなるグループのうちで選択された1つ以上を含むことを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0026】
<解決手段11>
請求項7と対応する解決手段11は、前記金属酸化物シリサイド膜は前記開口の側壁上にも形成されることを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0027】
<解決手段12>
請求項8と対応する解決手段12は、前記金属酸化物シリサイド膜は、酸素、シリコン、及び金属が三成分系を成すMOXSiY(ここで、Mは金属を示す)の組成を有することを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0028】
<解決手段13>
解決手段13は、前記金属膜は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムからなるグループのうちで選択された1つ以上を含むことを特徴とする解決手段12記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0029】
<解決手段14>
前記金属酸化物シリサイド膜を形成する前に、前記金属膜上に拡散防止膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0030】
<解決手段15>
請求項10と対応する解決手段15は、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、前記コンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極上に金属膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極を前記金属膜と反応させて前記コンタクト領域上に前記金属酸化物シリサイド膜を形成し、前記ゲート電極上に金属シリサイド膜を形成する段階と、前記基板上に前記ゲート構造物を覆い、前記金属酸化物シリサイド膜を露出させる開口を有する層間絶縁膜を形成する段階と、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法である。
【0031】
<解決手段16>
解決手段16は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜はシリコン酸化物、シリコンゲルマニウム酸化物またはシリコン酸窒化物を含むことを特徴とする解決手段15記載の半導体装置の製造方法である。
【0032】
<解決手段17>
解決手段17は、前記金属酸化物シリサイド膜はMOXSiYの組成を有し、前記金属シリサイド膜はMSiZの構成を有することを特徴とする解決手段15記載の半導体装置の製造方法である。
【0033】
<解決手段18>
請求項11と対応する解決手段18は、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、前記基板上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜を形成する段階と、前記層間絶縁膜をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜、前記開口の側壁及び前記層間絶縁膜上に金属膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜を反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法である。
【0034】
<解決手段19>
解決手段19は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は前記開口の側壁上にも形成されることを特徴とする解決手段18記載の半導体装置の製造方法。
【0035】
<解決手段20>
解決手段20は、前記金属シリサイド膜を形成する前に前記金属膜上に拡散防止膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする解決手段18記載の半導体装置の製造方法。
【0036】
<解決手段21>
請求項12と対応する解決手段12は、基板上のコンタクト領域を露出する開口を形成する段階と、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記物質膜上に金属膜を形成する段階と、前記物質膜上に前記金属膜を反応させて前記コンタクト領域上に直接金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、を含むコンタクト構造物の形成方法である。
【0037】
<解決手段22>
解決手段22は、前記コンタクト領域上に前記物質膜を形成する際、前記コンタクト領域上に自然酸化膜が存在しないことを特徴とする解決手段21記載のコンタクト構造物の形成方法。
【0038】
<解決手段23>
解決手段23は、前記物質膜は化学的酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着(CVD)工程、高密度プラズマ化学気相蒸着(HDP−CVD)工程、残渣処理工程、または原子層積層(ALD)工程を利用して形成されることを特徴とする解決手段21記載のコンタクト構造物の形成方法。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、対象体または基板のコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、当該シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成し、シリサイデーション工程を遂行するため、コンタクト領域とコンタクトとの間に金属、シリコン、及び酸素の三成分系を有する固溶体をなす金属酸化物シリサイド膜を均一に形成することができる。ここで、酸素が金属酸化物シリサイド膜に均一に採用されるため、このような金属酸化物シリサイド膜の凝集現象を効果的に防ぐことができ、前記金属酸化物シリサイド膜が優れた熱的安定性を有することができる。コンタクト構造物がこのような金属酸化物シリサイド膜を含む場合、前記コンタクト構造物と前記基板のコンタクト領域との間の界面抵抗または接触抵抗を適切に制御することができる。また、上述の特性を有するコンタクト構造物を揮発性半導体装置または不揮発性半導体装置に適用する場合、前記半導体装置の電気的及び熱的特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来の半導体装置の製造過程で、コンタクトを形成する工程の問題点を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図6】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図7】従来のコンタクト領域上に形成される金属シリサイド膜の組成をEDSにより分析したグラフである。
【図8】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の金属酸化物シリサイド膜の組成をEDSにより分析したグラフである。
【図9】本発明の実験例及び比較例によるコンタクト構造物のコンタクト抵抗を測定したグラフである。
【図10】本発明の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量を測定したグラフである。
【図11】本発明の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量を分析したグラフである。
【図12】本発明の実験例によるコンタクト構造物の金属酸化物シリサイド膜の厚さと、比較例によるコンタクト構造物の金属シリサイド膜の厚さを測定したグラフである。
【図13】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図14】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図15】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図16】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図17】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図18】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図19】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図20】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図21】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図22】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図23】本発明の第4実施例によるコンタクト構造物を含むDARM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図24】本発明の第4実施例によるコンタクト構造物を含むDARM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図25】本発明の第5実施例によるコンタクト構造物を含むPRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図26】本発明の第5実施例によるコンタクト構造物を含むPRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施例によるコンタクト構造物の形成方法及びこれを利用した半導体装置の製造方法について、添付図面を参照して詳しく説明するが、本発明が下記の実施例に限定されることではなく、該当分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想の範囲内で本発明を多様な別の形態で具現することができる。即ち、特定の構造的または機能的説明は、ただ、本発明の実施例を説明するための目的として例示されたもので、本発明の実施例は多様な形態に実施されることができ、本文で説明した例に限定されることと理解されてはならない。本文で説明した例によって限定されることではないため、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、または代替物を含むことと理解されるべきである。
【0042】
第1、第2、第3などの用語は多様な構成要素を説明するに使われることができるが、このような構成要素は前記用語によって限定されることではない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明の権利内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されることができ、類似に第2構成要素も第1構成要素と命名されることができる。ある構成要素が他の構成要素に「接して」或いは「接続されて」または「接続されている」と言及された場合には、他の構成要素に直接的に接しているか、または接触されていることもできるが、間に他の構成要素が存在することができると理解されるべきである。反面、有る構成要素が他の構成要素に「直接接して」いるか、または「直接接続されて」いると言及される場合には、間に他の構成要素が存在しないことと理解されるべきである。構成要素間の関係を説明する別の表現、即ち、「〜間に」または「〜に隣接する」なども同様に解釈されるべきである。
【0043】
本明細書において使われた用語は、ただ、特定の実施例を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする旨ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味を有しない限り、複数の表現も含む。本発明明細書において、「含む」、「有する」、または「具備する」などの用語は、実施された特徴、数字、段階、動作、構成要素、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、1つまたはそれ以上の別の特徴、数字、段階、動作、構成要素、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。別に定義されない限り、技術的あるいは科学的用語を含んでここで使用される全ての用語は本発明に属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されることと同一な意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているものと同じ用語は関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有することと解釈され、本明細書に明白に定義しない限り、理想的あるいは過度に形式的な意味で解釈されてはならない。
【0044】
(第1実施例)
図2〜図6は、本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【0045】
図2を参照すれば、対象体100の所定部分にコンタクト領域103を形成した後、対象体100上に絶縁層106を形成する。この場合、対象体100上にはトランジスタのような図示しないスイッチング素子が提供される。
【0046】
対象体100は、半導体基板、SOI(silicon on insulator)基板、金属酸化物単結晶基板などを含むことができる。また、対象体100は、その上部に半導体層が形成されたガラス基板あるいはセラミック基板などを含むことができる。本実施例において、対象体100は、シリコン基板、シリコンゲルマニウム基板などのようなシリコンを含む基板である。
【0047】
コンタクト領域103は、イオン注入工程を通じて対象体100の所定部分に不純物を注入して形成される。例えば、コンタクト領域103は、トランジスタのソース/ドレイン領域に該当する。
【0048】
絶縁層106は、酸化物、窒化物、及び/または酸窒化物を使用して対象体100上に形成される。例えば、絶縁層106は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/またはシリコン酸窒化物を使用して形成することができる。本実施例において、絶縁層106は、USG(undoped silicate glass)、SOG(spin on glass)、PSG(phosphor silicate glass)、BSG(boron silicate glass)、BPSG(boro-phosphor silicate glass)、FOX(flowable oxide)、TEOS(tetraethylorthosilicate)、PE-TEOS(plasma enhanced-TEOS)、HDP-CVD(high-density plasma-chemical vapor deposition)酸化物などからなることができる。また、絶縁層106は、スピンコーティング工程、化学気相蒸着工程(CVD)工程、プラズマ強化化学気相蒸着(PECVD)工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程(HDP-CVD)などを利用して形成されることができる。本発明の他の実施例によれば、絶縁層106は、酸化膜、窒化膜、及び/または酸窒化膜を含む多層膜構造で対象体100上に形成される。
【0049】
再び、図2を参照すれば、絶縁層106を部分的にエッチングして絶縁層106に対象体100のコンタクト領域103を露出させる開口109を形成する。例えば、開口109は、図示しないフォトレジストパターンまたは図示しないハードマスクをエッチングマスクに利用する乾式エッチング(dry etch)工程または湿式エッチング(wet etch)工程を通じて形成される。本実施例において、開口109は、上部の幅が下部より広い構造に形成される。即ち、開口109の側壁は、対象体100に対して所定の傾きを有する。
【0050】
開口109を通じて露出されるコンタクト領域103上には、シリコン及び酸素を主成分として含む物質膜(layer essentially consisting of silicon and oxygen)112が形成される。シリコン及び酸素を含む物質膜112は、化学的酸化(chemical oxidation)工程、熱酸化(thermal oxidation)工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、原子層積層(ALD)工程などを利用して形成されることができる。例えば、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、シリコン酸化物、シリコンゲルマニウム酸化物、またはシリコン酸窒化物を使用して形成される。
【0051】
シリコン及び酸素を含む物質膜112の厚さは、後続して形成される金属膜115(図3参照)の厚さ及び後続して進行されるシリサイデーション(silicidation)工程の温度、時間などの工程条件などによって変化させることができる。例えば、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、コンタクト領域103の表面から約1Å〜100Å程度の厚さに形成することができる。ここで、シリコン及び酸素を含む物質膜112の最大厚さは、後述するシリサイデーション工程の間、金属膜115と完全に反応して金属、酸素、及びシリコンが三成分系をなす金属酸化物シリサイド膜121を形成することができる程度まで可能になる。即ち、シリコン及び酸素を含む物質膜112内に含まれたシリコン原子及び酸素原子が金属膜115に含まれた金属と三成分系をなすことのできる程度まで、シリコン及び酸素を含む物質膜112の厚さを拡張することができる。
【0052】
本実施例によれば、オゾン(ozone)を含む溶液、オゾン及びフッ化水素(HF)を含む溶液、過酸化水素(H2O2)を含む溶液などを使用する化学的酸化工程を利用してコンタクト領域103上に要求される厚さのシリコン及び酸素を含む物質膜112を均一に形成することができる。
【0053】
本発明の他の実施例によれば、前記トランジスタのゲート電極の形成後に遂行される残渣処理工程を通じて、コンタクト領域103上にシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。例えば、酸素(O2)を含む雰囲気の下でフッ素を含むガスを利用するか、或いはSC1(standard cleaning1)溶液を利用して対象体100に対して残渣処理工程を遂行する間、シリコン及び酸素を含む物質膜112が形成される。この場合、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、コンタクト領域103の上面から約20Å以下の厚さで形成される。
【0054】
本実施例によって、オゾンを含む溶液を使用してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成する場合、約5〜200秒の間に約10〜50ppm程度のオゾン濃度を有する溶液を対象体100上に提供してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。
【0055】
本発明の他の実施例によって、オゾン及びフッ化水素を含む溶液を使用してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成する場合、フッ化水素が約50:1〜1000:1程度に希釈された溶液及び約10〜50ppm程度のオゾン濃度を有する溶液を対象体100上に約5〜600秒の間提供してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。また、対象体100上に過酸化水素を含む溶液を約10〜600秒程度提供してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。
【0056】
他方、酸素(O2)を含む雰囲気の下で、約10〜60秒の間に熱酸化工程を遂行してコンタクト領域103上にシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。この場合、要求される特性を有するシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成するための雰囲気内の酸素含量は約50〜90%程度にすることができる。また、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、酸素プラズマを利用するアッシング(ashing)工程を利用してコンタクト領域103上に形成されることができる。
【0057】
図3を参照すれば、シリコン及び酸素を含む物質膜112、開口109の側壁、及び絶縁層106上に連続的に金属膜115を形成する。例えば、金属膜115は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、白金(Pt)、クロム(Cr)、イリジウム(Ir)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ルテニウム(Ru)、及びジルコニウム(Zr)などを使用して形成されることができる。これらは、単独または互いに混合されて使用することができる。また、金属膜115は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着(PLD)工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して酸化膜112上に形成することができる。
【0058】
金属膜115上には、拡散防止膜118が形成される。拡散防止膜118は、後続する工程の間、金属酸化物シリサイド膜(metal oxide silicide layer)121(図4参照)から金属元素が拡散されることを防ぐ役割をする。拡散防止膜118は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して、金属化合物を金属膜115上に積層して形成することができる。例えば、拡散防止膜118は、チタン窒化物(TiNX)、タングステン窒化物(WNX)、ニッケル窒化物(NiNX)、タンタル窒化物(TaNX)、ハフニウム窒化物(HfNX)を使用して形成することができる。これらは、単独または互いに混合されて使用することができる。
【0059】
本発明の他の実施例によれば、金属膜115の造成と後述するシリサイデーション工程の条件などによって金属膜115上に拡散防止膜118が形成されないこともある。
【0060】
図4を参照すれば、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とに対してシリサイデーション工程を遂行することによって、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とを金属酸化物シリサイド膜121に変化させる。即ち、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とが形成された対象体100を熱処理してコンタクト領域103と拡散防止膜118との間に金属酸化物シリサイド膜121を形成する。これによって、金属酸化物シリサイド膜121は、金属、酸素、及びシリコンの三成分系を有するMOXSiYの組成を有することができる。ここで、Mは金属を意味し、例えば、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムなどがこれに含まれることができる。本実施例において、金属酸化物リサイド膜121は、急速熱処理工程(RTP)を利用して形成される。例えば、金属酸化物シリサイド膜121を形成するための急速熱処理工程は、約400℃〜600℃程度の温度で、約10〜60秒間遂行されること。
【0061】
本実施例において、絶縁層106がシリコン酸化物を含む場合、上述のシリサイデーション工程の間、金属膜115は、絶縁層106とシリコン及び酸素を含む物質膜112との両方と反応する。これによって、金属酸化物シリサイド膜121は、コンタクト領域103以外にも絶縁層106と拡散防止膜118との間にも形成される。即ち、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とが全体的に金属酸化物シリサイド膜121に変化する。
【0062】
本発明の他の実施例において、絶縁層106がシリコン及び酸素を含まない場合には、金属酸化物シリサイド膜121は、コンタクト領域103上のみに形成される。具体的には、金属膜115がシリコン及び酸素を含む物質膜112のみと反応するので、金属膜115の中で、コンタクト領域103上部に位置する部分のみがシリコン及び酸素を含む物質膜112との反応を通じて金属酸化物シリサイド膜121を形成することができる。
【0063】
図5を参照すると、開口109を埋めながら拡散防止膜118上に導電膜124を形成する。導電膜124は、ポリシリコン、金属及び/または金属化合物を使用して形成することができる。例えば、導電膜124は、不純物がドーピングされたポリシリコン、タングステン、チタン、タンタル、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン窒化物、チタン窒化物、アルミニウム窒化物などを使用して形成することができる。また、導電膜124は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して拡散防止膜118上に形成することができる。
【0064】
本実施例において、金属酸化物シリサイド膜121上に拡散防止膜118が提供される場合には、導電膜124を形成する工程、或いは後続する工程の間、金属酸化物シリサイド膜121から金属元素が拡散される現象を効果的に防止することができる。
【0065】
図6を参照すれば、絶縁層106が露出されるまで、導電膜124、拡散防止膜118及び金属酸化物シリサイド膜121を部分的に除去してコンタクト領域103上に開口109を埋めるコンタクト構造物140を完成する。コンタクト構造物140はコンタクト構造物103上に順次に形成された金属酸化物シリサイド膜パターン122、拡散防止膜パターン119、及び導電膜パターン125を備える。例えば、コンタクト構造物140は化学機械的研磨CMP工程及び/またはエッチバック(etch−back)工程を利用して形成されることができる。
【0066】
図7は、従来のコンタクト領域上に形成されるチタンシリサイド膜の組成を、EDS(energy dispersive spectroscopy)を利用して分析したグラフであり、図8は本実施例によるコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイド膜の組成を、EDSを利用して分析したグラフである。
【0067】
図7を参照すると、従来のチタンシリサイド膜には酸素原子がほぼ含まれず、これによって従来のチタンシリサイド膜は酸素、シリコン、及びチタンが三成分系を成し難い造成を有することがわかる。しかし、図8に示したように、本実施例によるチタン酸化物シリサイド膜は、酸素とチタンが同等の比率で存在するため、酸素、シリコン、及びチタンが三成分系を成すTiOXSiYの組成を有することが確認できる。従って、本実施例による金属酸化物シリサイド膜は、従来の金属シリサイド膜に比べて優れた密度と熱的安定性を有しながら向上された電気的特性を確保することができる。
【0068】
また、従来の場合のように、シリコン基板上に存在する自然酸化膜を除去し、シリサイデーション工程を進行する場合には、金属シリサイド膜が基板上で凝集される問題点が発生する。これに比べて、シリコン基板上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、シリサイデーション工程を遂行する場合には、基板上で金属酸化物シリサイド膜が凝集される現象がほとんど観察されない。一方、従来のようにシリコンゲルマニウム基板上に存在する自然酸化膜を除去し、シリサイデーション工程を進行させる場合にも、金属シリサイド膜がシリコンゲルマニウム基板上で相当凝集される。しかし、シリコンゲルマニウム基板上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、シリサイデーション工程を遂行する場合にはシリコンゲルマニウム基板上で金属酸化物シリサイド膜が凝集される現象が著しく減少されるようになる。
【0069】
上述のように、本実施例によれば、対象体100のコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成した後、このようなシリコン及び酸素を含む物質膜112上に金属膜115を形成し、シリサイデーション工程を遂行するため、前記コンタクト領域103とコンタクト或いはプラグとの間に金属、シリコン、及び酸素が三成分系を成す金属酸化物シリサイド膜121を厚くて均一に形成することができる。ここで、酸素が金属酸化物シリサイド膜121に均一に採用されることができるため、金属酸化物シリサイド膜121が凝集される現象を効果的に防止することができ、金属酸化物シリサイド膜121が優れた熱的及び電気的安定性を有することができる。コンタクト構造物140がこのような金属酸化物シリサイド膜121を含む場合、コンタクト構造物140とコンタクト領域103との間の界面抵抗を要求される水準に適切に制御することができる。
【0070】
以下、本発明の多様な実験例及び比較例によるコンタクト構造物の製造方法と特性について説明する。
【0071】
(実験例1)
シリコン基板にコンタクト領域を形成した後、前記基板上に絶縁膜を形成した。前記絶縁膜にコンタクト領域を露出させる開口を形成した後、前記コンタクト領域上に約15ppm程度の濃度を有する溶液及び約1000:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約90秒間提供してシリコン酸化膜を形成した。
【0072】
前記シリコン酸化膜上にチタン膜を形成し、シリサイデーション工程を遂行して前記シリコン酸化膜及び前記チタン膜を反応させることによって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0073】
(実験例2)
シリコン基板にコンタクト領域を形成した後、前記基板上に絶縁膜を形成した。前記絶縁膜にコンタクト領域を露出させる開口を形成した後、前記コンタクト領域上に約25ppm程度の濃度を有するオゾン溶液を約150秒間提供してシリコン酸化膜を形成した。
【0074】
前記シリコン酸化膜上にチタン膜を形成し、シリサイデーション工程を遂行して前記シリコン酸化膜及び前記チタン膜を、チタン酸化物シリサイド膜に変化させた。
【0075】
(実験例3)
基板のコンタクト領域上に、約35ppm程度のオゾン濃度を有するオゾン溶液を約80秒間提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成する点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0076】
(実験例4)
基板のコンタクト領域上に、約30ppm程度の濃度を有するオゾン溶液及び約200:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約120秒程度提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成する点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記コンタクト領域上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0077】
(実験例5)
基板のコンタクト領域上に約45ppmの濃度を有するオゾン溶液を約150秒間提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0078】
(実験例6)
基板のコンタクト領域上に、約10ppmの濃度を有するオゾン溶液及び約500:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約300秒程度間提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成する点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0079】
(比較例1)
コンタクト領域を有する基板上に絶縁膜を形成した後、絶縁膜に前記コンタクト領域を露出させる開口を形成した。前記開口を通じて露出されるコンタクト領域上の自然酸化膜を約200:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約40秒間提供して除去した。その後、実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記コンタクト領域上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0080】
(比較例2)
約300:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約60秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0081】
(比較例3)
約1,000:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約150秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0082】
(比較例4)
約800:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約120秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験実施例1の場合と実質的に同一工程によって、前記コンタクト領域上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0083】
(比較例5)
約500:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約60秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0084】
約600:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約80秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験実施例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0085】
上述の実験例1〜実験例6によって多様な工程でコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を遂行する場合には前記コンタクト領域上に均一にチタン酸化物シリサイド膜が形成される点を確認することができる。ただ、希釈されたフッ化水素を含む溶液をオゾン溶液と共に使用してシリコン酸化膜を形成する場合にはチタン酸化物シリサイド膜が相対的に薄い厚さに形成される場合もあった。これに比べて、比較例1〜比較例6のように、フッ化水素を含む溶液にコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した状態でシリサイデーション工程を遂行する場合、前記コンタクト領域上にチタンシリサイド膜が均一に形成されず、凝集されるか或いは移動する現象が観察された。
【0086】
図9は、上述の実験例及び比較例によるコンタクト構造物のコンタクト抵抗を測定したグラフである。図9において、「II」は、比較例1〜比較例6によってフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、チタンシリサイド膜を形成する場合を示す。また、「III」は、実験例1、実験例4、及び実験例6のようにオゾンを含む溶液及び希釈されたフッ化水素を含む溶液を使用してシリコン酸化膜を形成した後、チタン酸化物シリサイド膜を形成する場合を意味する。さらにまた、「IV」は、実験例2、実験例3、及び実験例5のようにオゾンを含む溶液を使用してシリコン酸化膜を形成した後にチタン酸化物シリサイド膜を形成する場合を示す。
【0087】
図9に示したように、オゾン及びフッ化水素を含む溶液或いはオゾンを含む溶液を使用して基板のコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のコンタクト抵抗は、自然酸化膜を除去し、形成された金属シリサイドを含むコンタクト構造物のコンタクト抵抗に比べて約30%以上大きく減少することが確認できる。
【0088】
図10は、上述の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量をSIMS(secondary ion mass spectrometry)を利用して測定したグラフである。図10において、「VI」は、実験例1によってオゾンを含む溶液及びフッ化水素を含む溶液を使用して基板のコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含む第1コンタクト構造物内のシリコンの含量を示し、「VII」は、前記第1コンタクト構造物のチタン窒化物の含量を意味し、「VIII」は、前記第1コンタクト構造物の酸素の含量を示す。また、「IX」は、比較例1によってフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタンシリサイドを含む第2コンタクト構造物の酸素の含量を示し、「X」は、実験例5によってオゾンを含む溶液を使用して基板のコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含む第3コンタクト構造物のシリコンの含量を意味する。
【0089】
図10を参照すると、前記第1〜第3コンタクト構造物において、チタン酸化物シリサイド膜とシリコン基板との間の界面においての酸素の含量には、それほど差がみられない。しかし、オゾンを含む溶液を使用する場合には、酸素の量が豊富であるため、チタン酸化物シリサイド膜を厚く形成することができる。また、オゾンを含む溶液を適用する場合には、チタン酸化物シリサイド膜からチタン窒化膜に行くほど酸素の含量が増加するようになり、チタン窒化膜とチタン酸化物シリサイド膜との間の界面で酸素は拡散されて除去されたことが認められる。一方、チタン酸化物シリサイド膜からシリコン基板またはチタン窒化膜に行くほど濃度が増加する現象が観察される。
【0090】
図11は、上述の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量を、XRD(X−ray diffraction)を利用して分析したグラフである。図11において、「XI」は、実験例3のようにオゾンを含む溶液を使用してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物内の成分の含量を意味し、「XII」は、比較例2によってフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタンシリサイドを含むコンタクト構造物の成分の含量を示す。
【0091】
図11に示したように、化学的酸化工程を通じて形成されたシリコン酸化物を適用する場合には、チタン酸化物シリサイドの相(phase)が最も多く表れ、反応しないチタンは相対的に少なく表れる。これに比べて、自然酸化膜を除去した場合には、生成されたチタンシリサイドと反応しないチタンとは、ほぼ同等に表れる。このような点から、化学的酸化工程を通じた酸化物がチタン酸化物シリサイドの形成を促す事実がわかる。
【0092】
図12は、上述の実験例によるコンタクト構造物の金属酸化物シリサイド膜の厚さと比較例によるコンタクト構造物の金属シリサイド膜の厚さを測定したグラフである。図12において、「XIII」は、比較例1のようにフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタンシリサイドを含むコンタクト構造物のチタンシリサイド膜の厚さを意味し、「XIV」は、実験例6によってオゾン及びフッ化水素を含む溶液を約300秒間提供してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイドの厚さを示す。また、「XV」は、実験例1のようにオゾン及びフッ化水素を含む溶液を約90秒間提供してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイドの厚さを意味し、「XVI」は、実験例5によってオゾンを含む溶液を約60秒提供してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイド膜の厚さを示す。
【0093】
図12を参照すると、自然酸化膜を除去した後に形成されたチタン膜とチタンシリサイド膜との間の厚さの比率が約1:1.2程度であることに比べて、化学的酸化工程を通じて形成されたシリコン酸化膜が適用された場合にはチタン膜とチタン酸化物シリサイド膜との間の厚さの比率は約1:1.8程度に随分増加することになる。これによって、要求される水準の厚い厚さを有するチタン酸化物シリサイド膜を備えるコンタクト構造物を具現できることがわかる。
【0094】
(第2実施例)
図13〜図17は、本発明の第2実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【0095】
図13を参照すると、シリコン基板、ゲルマニウム基板、またはシリコンゲルマニウム基板などの半導体基板200上に、アクティブ領域及びフィールド領域を定義する素子分離膜203を形成する。素子分離膜203は、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程のような素子分離膜を通じて形成される。例えば、素子分離膜203は、USG、SOG、FOX、TEOS、PE−TEOS、HDP−CVD酸化物などのシリコン酸化物で構成される。
【0096】
半導体基板200のアクティブ領域上に、ゲート絶縁膜パターン205とゲート電極211とを順次に形成する。本実施例によると、前記アクティブ領域上に図示しないゲート絶縁膜及び図示しないゲート導電膜を順次に形成した後、前記ゲート絶縁膜と前記ゲート導電膜とを順次にパターニングして、ゲート絶縁膜パターン205とゲート電極211とを形成することができる。ゲート絶縁膜パターン205は、酸化物または金属酸化物を使用して形成することができる。ゲート電極211は、ポリシリコン、金属、または金属化合物を使用して形成することができる。例えば、ゲート絶縁膜パターン205は、シリコン酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物、チタン酸化物などを使用して形成される。また、ゲート電極205は、ドーピングされたポリシリコン、タングステン、チタン、タンタル、アルミニウム、銅、タングステン窒化物、チタン窒化物、タンタル窒化物、アルミニウム窒化物などを使用して形成することができる。本実施例において、ゲート電極208を形成した後に遂行される残渣処理工程を通じて、図14に示す第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222が、基板200とゲート電極208上に形成される。例えば、ポリシリコンを含むゲート電極208の形成後に、酸素(O2)を含む雰囲気下で、フッ素を含むガスを提供するか、またはSC1溶液を使用して基板200に対し残渣処理工程を遂行する間、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222が形成される。
【0097】
ゲート電極108を覆いながら半導体基板200上に図示しないスペーサー形成用絶縁膜を形成した後、前記スペーサー形成用絶縁膜をエッチングしてゲート電極108及びゲート絶縁膜パターン205の側壁上にゲートスペーサー211を形成する。ゲートスペーサー211は、異方性エッチング工程を通じて形成することができ、窒化物及び/または酸窒化物に構成される。例えば、ゲートスペーサー211は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物及び/またはチタン酸窒化物を使用して形成することができる。
【0098】
図14を参照すると、ゲート電極208に隣接する半導体基板200の部分に不純物を注入して第1不純物領域214と第2不純物領域217とを形成する。例えば、ゲート電極208をイオン注入マスクで利用するイオン注入工程を通じて第1及び第2不純物領域214、217を形成することができる。第1及び第2不純物領域214、217は、各々トランジスタのドレイン領域及びソース領域に該当する。
【0099】
第1及び第2不純物領域214、217上には、各々第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜220、221が形成される。また、ゲート電極208がシリコンを含む場合、ゲート電極208上には、第3シリコン及び酸素を含む物質膜222が形成される。本実施例において、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222は、各々化学的酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、原子層積層工程などを利用して形成されることができる。また、上述したように、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222は、残渣処理工程を通じて形成することができる。第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222を形成する工程は、図2を参照して説明した工程と実質的に同一であるため、これに対する説明は省略する。
【0100】
第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222は、ゲートスペーサー211上に均一な厚さの金属膜223を形成する。例えば、金属膜223は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、ジルコニウムなどを使用して形成される。これらは、単独または互いに混合されて使用することができる。一方、金属膜223は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222とゲートスペーサー211上に形成されることができる。
【0101】
図15を参照すると、金属膜223と第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222とに対してシリサイデーション工程を遂行して、第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228を形成する。続いて、前記シリサイデーション工程の間、反応しない部分の金属膜223を除去して第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228を完成する。このような第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228形成する工程は、図4を参照して説明した工程と実質的に同一であるため、これに対する説明は省略する。
【0102】
第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227は、各々金属、酸素、及びシリコンを含むMOXSiYの組成を有し、第1及び第2不純物領域214、217上に形成される。第3金属酸化物シリサイドパターン228も、MOXSiYの組成を有し、ゲート電極208上に提供されてゲート電極208の接触抵抗を減少させることができる。即ち、第1及び第2コンタクト構造物の第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227を形成する工程と、トランジスタの第3金属酸化物シリサイドパターン228を形成する工程と、を同時に遂行することができる。
【0103】
本発明の他の実施例において、ゲート電極がシリコンを含む場合、ゲート電極208上に第3シリコン及び酸素を含む物質膜222を形成しないこともある。その際、前記シリサイデーション工程を遂行すれば、第1及び第2不純物214、217上には、各々第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227が形成されるが、ゲート電極208上には第3金属酸化物シリサイドパターン228ではなく、単純に図示しない金属シリサイド膜パターンが形成される。ここで、前記金属シリサイド膜パターンは、酸素が含まれないMSiZの組成を有することになる。
【0104】
図16を参照すると、第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228を覆いながら、半導体基板200上に層間絶縁膜229を形成する。層間絶縁膜229は、BPSG、PSG、BSG、SOG、USG、FOX、TEOS、PE-TEOS、HDP-CVD酸化物などのシリコン酸化物を使用して形成することができる。また、層間絶縁膜229は、化学気相蒸着工程、スピンコーティング工程、プラズマ強化化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程などを利用して形成されることができる。
【0105】
層間絶縁膜229を部分的にエッチングして、第1及び第2不純物領域214、217上に形成された第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227を各々露出させる図示しない第1及び第2開口を形成する。前記第1及び第2開口は、フォトレジストパターンまたはハードマスクを採用するエッチング工程を通じて形成することができる。例えば、前記第1及び第2開口は、異方性エッチング工程を利用して形成することができ、各々半導体基板200に対して所定の角度に傾いた側壁を有することができる。
【0106】
前記第1及び第2開口を埋めつつ、第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227と層間絶縁膜229上に導電膜232を形成する。導電膜232は、ポリシリコン、金属及び/または金属化合物からなることができ、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを通じて形成されることができる。
【0107】
図17を参照すると、化学機械的研磨工程及び/またはエッチバック工程を利用して層間絶縁膜229が露出されるまで導電膜232を部分的に除去することによって、前記第1及び第2開口を埋める第1及び第2コンタクト構造物を形成する。前記第1コンタクト構造物は、第1不純物領域214に接触し、第1金属酸化物シリサイドパターン226と第1導電膜パターン233を含む。第2不純物領域217に接触する前記第2コンタクト構造物は、第2金属酸化物シリサイドパターン227及び第2導電膜パターン234を備える。
【0108】
(第3実施例)
図18〜図22は、本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【0109】
図18を参照すると、半導体基板250上に素子分離膜253を形成した後、半導体基板200のアクティブ領域上にゲート構造物を形成する。前記ゲート構造物はゲート絶縁膜パターン256、ゲート電極259、及びゲートマスク262を含む。
【0110】
前記ゲート構造物の側壁上にはゲートスペーサー265が提供される。素子分離膜253、ゲート絶縁膜パターン256、ゲート電極259、及びゲートスペーサー265を形成する工程は、図13を参照して説明する工程と実質的に同一である。
【0111】
ゲートマスク262は、ゲート電極259に対してエッチング選択比を使用して形成される。例えば、ゲートマスク262は、シリコン窒化物あるいはシリコン酸窒化物を使用して形成することができる。
【0112】
前記ゲート構造物に隣接する部分の半導体基板250に不純物をドーピングして第1及び第2不純物領域268、271を形成する。このような第1及び第2不純物領域268、271を形成する工程は、図14を参照して説明した工程と実質的に同一であり、第1及び第2不純物領域268、271は、各々トランジスタのソース領域及びドレイン領域に該当する。
【0113】
図14を参照すると、半導体基板250上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜274を形成した後、層間絶縁膜274を部分的にエッチングして第1及び第2不純物領域268、271を各々露出させる第1及び第2開口277、278を形成する。層間絶縁膜274は、シリコン酸化物を使用して形成することができ、第1及び第2開口277、278は、写真エッチング工程を通じて形成されることができる。
【0114】
露出された第1及び第2不純物領域268、271上に、各々第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282を形成する。第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282を形成する工程は、図2または図14を参照して説明した工程と実質的に同一である。
【0115】
図20を参照すると、第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282、第1及び第2開口277、278の側壁、及び層間絶縁膜274上に、金属膜284を形成する。
【0116】
金属膜284上には、拡散防止膜287が形成される。拡散防止膜287は、金属化合物を使用して形成することができ、後続する工程の間、金属膜284または金属酸化物シリサイド膜290からの金属原子の拡散を防ぐ機能を有する。
【0117】
図21を参照すると、第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282と金属膜284とに対してシリサイデーション工程を遂行して、少なくとも第1及び第2不純物領域268、271上に金属酸化物シリサイド膜290を形成する。このような金属酸化物シリサイド膜290を形成する工程は、図4を参照して説明した工程と実質的に同一であるかまたは類似である。本発明の実施例において、層間絶縁膜274がシリコン酸化物を含む場合には、金属酸化物シリサイド膜290は、第1及び第2開口277、278の側壁と層間絶縁膜274上にも形成される。
【0118】
図22を参照すると、第1及び第2開口277、278を埋めながら拡散防止膜287上に図示しない導電膜を形成する。前記導電膜は、ポリシリコン、金属及び/または金属化合物を使用して形成することができる。
【0119】
層間絶縁膜274が露出されるまで前記導電膜、拡散防止膜287、及び金属酸化物シリサイド膜290を部分的に除去して、第1及び第2不純物領域268、271に各々接触する第1及び第2コンタクト構造物297、298を形成する。第1コンタクト構造物297は、第1金属酸化物シリサイド膜パターン291、第1拡散防止膜パターン288及び第2導電膜パターン295を含む。第2コンタクト構造物298は、第1金属酸化物シリサイド膜パターン292、第2拡散防止膜パターン289、及び第2導電膜パターン296を備える。
【0120】
(第4実施例)
図23及び図24は、本発明の上記複数の実施例によるコンタクト構造物を含むDRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。図23及び図24に例示的に図示したDRAM装置の製造方法において、基板250上に第1及び第2コンタクト構造物297、298を形成する工程は、図18〜図22を参照して説明した工程と実質的に同一であるかまたは類似である。
【0121】
図23を参照すると、層間絶縁膜274、第1コンタクト構造物297、及び第2コンタクト構造物298上に、第2層間絶縁膜300を形成する。第2層間絶縁膜300は、層間絶縁膜274と実質的に同一であるかまたは類似する工程を利用して形成されることができる。しかし、第2層間絶縁膜300は、層間絶縁膜274と相違する酸化物からなることができる。
【0122】
第2層間絶縁膜300上に図示しないビットラインを形成した後、前記ビットラインを覆いながら第2層間絶縁膜300上に第3層間絶縁膜303を形成する。前記ビットラインは、ゲート絶縁膜パターン256を除けば、ワードラインに該当するゲート構造物263と実質的に同一構造を有することができ、第1コンタクト構造物297と第1不純物領域268とに電気的に接続される。例えば、第2層間絶縁膜300を貫通して第1コンタクト構造物297に接触される図示しないビットラインパッドによって、前記ビットラインと第1コンタクト構造物297とを互いに電気的に接触させることができる。第3層間絶縁膜303は、第1層間絶縁膜274と実質的に同一工程を通じて形成されることができる。
【0123】
第3層間絶縁膜303と第2層間絶縁膜300とを部分的にエッチングして、第2コンタクト構造物298を露出させる図示しないホールを形成した後、第2コンタクト構造物298上に当該ホールを埋めるパッド306を形成する。パッド306を形成する工程は、第2コンタクト構造物298の第2導電膜パターン296を形成する工程と実質的に同一であるかまたは類似である。パッド306は、第2コンタクト構造物298を通じて第2不純物領域271に電気的に接続される。
【0124】
図24を参照すると、パッド306と第3層間絶縁膜303上に、第4層間絶縁膜309とエッチング阻止膜312とを形成する。第4層間絶縁膜309を層間絶縁膜274と同一であるかまたは類似する酸化物を使用して形成することができる。エッチング阻止膜312は、第4層間絶縁膜309に対してエッチング選択比を有する物質、例えばシリコン窒化物、を使用して形成することができる。
【0125】
エッチング阻止膜312上に図示しないモールド膜を形成した後、当該モールド膜に下部電極315を形成するための図示しない下部電極形成ホールを形成する。
【0126】
パッド306と前記下部電極形成ホールの内壁上に下部電極315を形成した後、前記モールド膜を除去する。下部電極315上に誘電膜318と上部電極321とを積層して、第2コンタクト構造物298に電気的に接続されるコンデンサを含むDRAM装置を形成する。
【0127】
(第5実施形態)
図25及び図26は、本発明の上記複数の実施例によるコンタクト構造物を含むPRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。図25及び図26に例示的に図示したPRAM装置の製造方法において、基板250上に第1及び第2コンタクト構造物297、298を形成する工程は、図18〜図22を参照して説明した工程と実質的に同一であるかまたは類似である。
【0128】
図25を参照すれば、第1及び第2コンタクト構造物297、299と層間絶縁膜274上に、第1絶縁膜350と第2絶縁膜353とを順次に形成する。第1及び第2絶縁膜350、353は、下部電極359を形成するためのモールド膜の役割を果たすことができる。例えば、第1絶縁膜350は、シリコン酸化膜のような酸化物からなることができ、第2絶縁膜353は、シリコン窒化物などの窒化物を使用して形成されることができる。
【0129】
第1及び第2絶縁膜350、353は、部分的にエッチングして、第2コンタクト構造物298を露出させる図示しない開口を形成した後、当該開口の側壁上にスペーサー356を形成する。スペーサー356は、窒化物を使用して形成することができ、前記開口の広さを調節することで前記開口内に形成される下部電極359の幅を要求される水準に制御することができる。しかし、前記開口が要求される適切な幅を有する場合には、スペーサー356を形成する過程は省略することができる。
【0130】
スペーサー356と第2コンタクト構造物298上に下部電極359を形成した後、下部電極359上に前記開口を埋める充填部材362を形成する。これによって、前記開口内においては、スペーサー356、下部電極359、及び充填部材362を含む電極構造体が形成されることができる。例えば、下部電極359は、シリンダーの形状またはリング形状を有することができ、金属及び/または金属化合物を使用して形成することができる。充填部材362は窒化物、酸化物、または酸窒化物からなることができる。
【0131】
図26を参照すると、前記電極構造体上に相変化物質層パターン365と上部電極368とを形成する。相変化物質層パターン365は、GSTを含むカルコゲン化合物を使用して形成することができ、上部電極368は、金属及び/または金属化合物からなることができる。
【0132】
第2絶縁膜353上に相変化物質層パターン365及び上部電極368を覆う上部層間絶縁膜371を形成した後、上部層間絶縁膜371を部分的にエッチングして上部電極368を露出させる図示しない上部開口を形成する。前記上部開口を埋めながら上部層間絶縁膜371上に金属及び/または金属窒化物を含む上部配線374を形成することによって、半導体基板250上にPRAM装置を形成する。
【0133】
以上、本発明の実施例によるコンタクト構造物の形成方法及びこれを利用した半導体装置の製造方法を例示的に説明したが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特徴請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明によると、界面抵抗を適切に制御できる均一であり優れた熱的安定性を有する金属酸化物シリサイド膜を含むコンタクト構造物を半導体装置に適用することによって、前記半導体装置の熱的特性を改善することができると同時に、その電気的特性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0135】
100:対象体、103:コンタクト領域、106:絶縁層、109:開口、112:シリコン及び酸素を有する物質膜、115、223、284:金属膜、118、287:拡散防止膜、119:拡散防止膜パターン、121、290:金属酸化物シリサイド膜、122:金属酸化物シリサイド膜パターン、124、232:導電膜、125:導電膜パターン、140:コンタクト構造物、200、250:半導体基板、203、253:素子分離膜、205、256:ゲート絶縁膜パターン、208、259:ゲート電極、211、265:ゲートスペーサー、214、268:第1不純物領域、217、271:第2不純物領域、220、221、222:第1〜第3シリコン及び酸素を有する物質膜、226、227、228:第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン、229、274:層間絶縁膜、233、295:第1導電膜パターン、234、296:第2導電膜パターン、262:ゲートマスク、277、278:第1及び第2開口、288、290:第1及び第2拡散防止膜パターン、291、292:第1及び第2金属酸化物シリサイド膜パターン、297、298:第1及び第2コンタクト構造物、300、303、309:第2〜第4層間絶縁膜、306:パッド、312:エッチング阻止膜、315、359:下部電極、318:誘電膜、321、368:上部電極、350、351:第1及び第2絶縁膜、356:スペーサー、362:充填部材、365:相変化物質層パターン、371:上部層間絶縁膜、374:上部配線
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクト構造物の形成方法、及びこれを利用した半導体装置の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は優れた特性を有する金属酸化物シリサイド膜を含むコンタクト構造物を形成する方法と、このようなコンタクト構造物を適用した半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、揮発性半導体装置または不揮発性半導体装置において、基板のコンタクト領域上に形成されるコンタクトまたはプラグの接触抵抗を減少させるために、前記基板のコンタクト領域と前記コンタクトまたはプラグとの間に金属シリサイド膜(metal silicide layer)を形成する。即ち、前記基板のコンタクト領域に含まれたシリコンと金属膜に含まれた金属を反応させるシリサイデーション(silicidation)工程を適用して前記コンタクト領域と前記コンタクトとの間に金属シリサイド膜を形成することによって、前記コンタクトと前記コンタクト領域との間の接触抵抗または界面抵抗を減少させている。
【0003】
一般的に、コンタクト領域上に金属シリサイド膜を効果的に形成するためには、前記コンタクト領域表面に自然酸化膜(native oxide film)またはその他の絶縁物質を除去するために洗浄工程を進行した後、洗浄されたコンタクト領域上に金属膜を形成し、シリサイデーション工程を進行することと知られている。
【0004】
図1は、従来の半導体装置の製造過程で、コンタクトを形成する工程の問題点を説明するための断面図である。
【0005】
図1に示したように、従来のコンタクト形成方法によれば、図示しないコンタクト領域を有するシリコン基板1上に絶縁層3を形成した後、絶縁層3をエッチングして基板1のコンタクト領域を露出させるコンタクトホール5を形成する。
【0006】
コンタクトホール5を通じて露出される前記コンタクト領域上に形成された図示しない自然酸化膜を完全に除去する。ここで、前記自然酸化膜は、通常、フッ化水素(HF)を含む溶液を使用する洗浄工程を通じて前記コンタクト領域から除去される。
【0007】
前記自然酸化膜が除去されたコンタクト領域、コンタクトホール5の側壁、及び絶縁層3上にチタン(Ti)を含む金属膜7を形成したのち、金属膜7が形成されたシリコン基板1を熱処理して前記コンタクト領域上に金属シリサイド膜9を形成する。ここで、金属膜7がチタンで構成される場合、金属シリサイド膜9はチタンシリサイド(TiSiX)からなる。
【0008】
しかし、上述の従来の半導体装置のコンタクト形成方法において、コンタクト領域上に形成された自然酸化膜を完全に除去した後に、シリサイデーション工程を遂行するために、シリサイデーション工程の工程温度、工程時間などの影響によって金属シリサイド膜9が前記コンタクト領域の表面上に均一に形成されず、非常に不規則に形成されるか、或いは凝集(agglomeration)されるという問題点が発生する。また、金属シリサイド膜9が前記コンタクト領域上に要求される厚さで厚く形成されることが容易ではないだけでなく、前記コンタクト領域と金属シリサイド膜9との間にボイド(void)が発生されやすい短所がある。具体的には、図1の「I」部分に示したように、前記シリサイデーション工程の間、金属及びシリコンの移動によってシリコン基板1と金属シリサイド膜9との間にボイドが生成されやすく、金属シリサイド膜9が前記コンタクト領域上に均一な厚さで形成され難い。また、金属シリサイド膜9に造成が明白でない不均一膜11が生成される現象をもたらす。このような不規則な成長及び凝集が生じた金属シリサイド膜9上にコンタクトが形成される場合、前記コンタクト領域と前記コンタクトとの間の界面抵抗を望む水準に制御し難く、結局、このようなコンタクトを含む半導体装置の電気的特性を低下させることになる。
【0009】
上述の問題点を考慮して、特許文献1には自然酸化膜を除去せずにコバルト膜と自然酸化膜の二重層構造を取り入れて、基板とポリシリコンプラグとの間にコバルトシリサイド膜を形成する半導体素子の製造方法が開示されている。しかし、前記特許文献1に開示された半導体素子の製造方法においても、非常に薄い厚さで基板上に不均一に存在する自然酸化膜と金属膜を反応させて金属シリサイド膜を形成するために、このような金属シリサイド膜が望む水準の厚い厚さで均一に形成され難く、金属シリサイド膜の密度及び電気的特性を均一に維持することが容易ではないという問題点が発生する。これによって、前記金属シリサイド膜を含むコンタクトと基板のコンタクト領域との間の界面抵抗を適切に制御し難くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国特許公開第2005−0002995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した従来のコンタクトの問題点を解決するために、本発明の目的は、改善された熱的安定性及び電気的特性を有する均一な金属酸化物シリサイド膜を含むコンタクト構造物の形成方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、上述のコンタクト構造物を備えて、向上された電気的及び熱的特性を確保することのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の本発明の目的を達成するために、本発明の一態様によるコンタクト構造物の形成方法において、コンタクト領域を有する対象体上に絶縁層を形成した後、前記絶縁層をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する。前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する。前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成した後、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成してコンタクト構造物を形成する。ここで、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は化学的酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、残渣処理工程、または原子層積層工程を利用して形成されることができる。また、前記金属酸化物シリサイド膜は前記開口の側壁上にも形成されることができる。例えば、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、オゾンを含む溶液、オゾン及びフッ化水素を含む溶液、または、過酸化水素を含む溶液を使用して形成されることができる。また、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコンゲルマニウム酸化物からなることができる。他方、前記金属膜は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及び/またはジルコニウムからなることができる。前記金属酸化物シリサイド膜は、MOXSiY(ここで、Mは金属を示す)の組成を有する酸素、シリコン、及び金属の三成分系に構成されることができる。前記金属膜上には拡散防止膜が追加的に形成されることができる。
【0014】
上述の本発明の他の目的を達成するために、本発明の一態様による半導体装置の製造方法において、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成した後、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する。前記コンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成し、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極上に金属膜を形成した後、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極を前記金属膜とを反応させて前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成すると同時に前記ゲート電極上に金属シリサイド膜を形成する。前記基板上に前記ゲート構造物を覆いながら、前記金属酸化物シリサイド膜を露出させる開口を有する層間絶縁膜を形成した後、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する。ここで、前記金属酸化物シリサイド膜はMOXSiYの組成を有することができ、前記金属シリサイド膜はMSiZの組成を有することができる。
【0015】
また、上述の本発明の他の目的を達成するために、本発明の他の態様による半導体装置の製造方法において、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成し、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成した後、前記基板上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜を形成する。前記層間絶縁膜をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成した後、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する。前記シリコン及び酸素を含む物質膜、前記開口の側壁、及び前記層間絶縁膜上に金属膜を形成した後、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する。その後、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する。
【0016】
<解決手段1>
請求項1と対応する解決手段1は、コンタクト領域を有する対象体上に絶縁層を形成する段階と、前記絶縁層をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜を反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含むコンタクト構造物の形成方法である。
【0017】
<解決手段2>
請求項2と対応する解決手段2は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は化学的な酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、残渣処理工程、または原子層積層工程を利用して形成されることを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0018】
<解決手段3>
請求項3と対応する解決手段3は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜はオゾンを含む溶液、オゾン及びフッ化水素を含む溶液、または過酸化水素を含む溶液を使用して形成されることを特徴とする解決手段2記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0019】
<解決手段4>
請求項4と対応する解決手段4は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は10〜50ppmのオゾン濃度を有する溶液を5〜200秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0020】
<解決手段5>
解決手段5は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜はフッ化水素が50:1〜1,000:1に希釈された溶液及び10〜50ppmのオゾン濃度を有する溶液を5〜600秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0021】
<解決手段6>
解決手段6は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は前記過酸化水素を含む溶液を約10〜600秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0022】
<解決手段7>
解決手段7は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は50〜90%の酸素含量を有する雰囲気下で、前記対象体を10〜60秒間、熱処理して形成されることを特徴とする解決手段3記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0023】
<解決手段8>
解決手段8は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は酸素(O2)を含む雰囲気下で、フッ素を含むガスを前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする解決手段2記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0024】
<解決手段9>
請求項5と対応する解決手段9は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコンゲルマニウム酸化物を含むことを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0025】
<解決手段10>
請求項6と対応する解決手段10は、前記金属は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムからなるグループのうちで選択された1つ以上を含むことを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0026】
<解決手段11>
請求項7と対応する解決手段11は、前記金属酸化物シリサイド膜は前記開口の側壁上にも形成されることを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0027】
<解決手段12>
請求項8と対応する解決手段12は、前記金属酸化物シリサイド膜は、酸素、シリコン、及び金属が三成分系を成すMOXSiY(ここで、Mは金属を示す)の組成を有することを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0028】
<解決手段13>
解決手段13は、前記金属膜は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムからなるグループのうちで選択された1つ以上を含むことを特徴とする解決手段12記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0029】
<解決手段14>
前記金属酸化物シリサイド膜を形成する前に、前記金属膜上に拡散防止膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする解決手段1記載のコンタクト構造物の形成方法である。
【0030】
<解決手段15>
請求項10と対応する解決手段15は、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、前記コンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極上に金属膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極を前記金属膜と反応させて前記コンタクト領域上に前記金属酸化物シリサイド膜を形成し、前記ゲート電極上に金属シリサイド膜を形成する段階と、前記基板上に前記ゲート構造物を覆い、前記金属酸化物シリサイド膜を露出させる開口を有する層間絶縁膜を形成する段階と、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法である。
【0031】
<解決手段16>
解決手段16は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜はシリコン酸化物、シリコンゲルマニウム酸化物またはシリコン酸窒化物を含むことを特徴とする解決手段15記載の半導体装置の製造方法である。
【0032】
<解決手段17>
解決手段17は、前記金属酸化物シリサイド膜はMOXSiYの組成を有し、前記金属シリサイド膜はMSiZの構成を有することを特徴とする解決手段15記載の半導体装置の製造方法である。
【0033】
<解決手段18>
請求項11と対応する解決手段18は、基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、前記基板上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜を形成する段階と、前記層間絶縁膜をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜、前記開口の側壁及び前記層間絶縁膜上に金属膜を形成する段階と、前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜を反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法である。
【0034】
<解決手段19>
解決手段19は、前記シリコン及び酸素を含む物質膜は前記開口の側壁上にも形成されることを特徴とする解決手段18記載の半導体装置の製造方法。
【0035】
<解決手段20>
解決手段20は、前記金属シリサイド膜を形成する前に前記金属膜上に拡散防止膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする解決手段18記載の半導体装置の製造方法。
【0036】
<解決手段21>
請求項12と対応する解決手段12は、基板上のコンタクト領域を露出する開口を形成する段階と、前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、前記物質膜上に金属膜を形成する段階と、前記物質膜上に前記金属膜を反応させて前記コンタクト領域上に直接金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、を含むコンタクト構造物の形成方法である。
【0037】
<解決手段22>
解決手段22は、前記コンタクト領域上に前記物質膜を形成する際、前記コンタクト領域上に自然酸化膜が存在しないことを特徴とする解決手段21記載のコンタクト構造物の形成方法。
【0038】
<解決手段23>
解決手段23は、前記物質膜は化学的酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着(CVD)工程、高密度プラズマ化学気相蒸着(HDP−CVD)工程、残渣処理工程、または原子層積層(ALD)工程を利用して形成されることを特徴とする解決手段21記載のコンタクト構造物の形成方法。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、対象体または基板のコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、当該シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成し、シリサイデーション工程を遂行するため、コンタクト領域とコンタクトとの間に金属、シリコン、及び酸素の三成分系を有する固溶体をなす金属酸化物シリサイド膜を均一に形成することができる。ここで、酸素が金属酸化物シリサイド膜に均一に採用されるため、このような金属酸化物シリサイド膜の凝集現象を効果的に防ぐことができ、前記金属酸化物シリサイド膜が優れた熱的安定性を有することができる。コンタクト構造物がこのような金属酸化物シリサイド膜を含む場合、前記コンタクト構造物と前記基板のコンタクト領域との間の界面抵抗または接触抵抗を適切に制御することができる。また、上述の特性を有するコンタクト構造物を揮発性半導体装置または不揮発性半導体装置に適用する場合、前記半導体装置の電気的及び熱的特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来の半導体装置の製造過程で、コンタクトを形成する工程の問題点を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図6】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【図7】従来のコンタクト領域上に形成される金属シリサイド膜の組成をEDSにより分析したグラフである。
【図8】本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の金属酸化物シリサイド膜の組成をEDSにより分析したグラフである。
【図9】本発明の実験例及び比較例によるコンタクト構造物のコンタクト抵抗を測定したグラフである。
【図10】本発明の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量を測定したグラフである。
【図11】本発明の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量を分析したグラフである。
【図12】本発明の実験例によるコンタクト構造物の金属酸化物シリサイド膜の厚さと、比較例によるコンタクト構造物の金属シリサイド膜の厚さを測定したグラフである。
【図13】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図14】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図15】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図16】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図17】本発明の第2実施例によるコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図18】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図19】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図20】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図21】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図22】本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図23】本発明の第4実施例によるコンタクト構造物を含むDARM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図24】本発明の第4実施例によるコンタクト構造物を含むDARM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図25】本発明の第5実施例によるコンタクト構造物を含むPRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図26】本発明の第5実施例によるコンタクト構造物を含むPRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施例によるコンタクト構造物の形成方法及びこれを利用した半導体装置の製造方法について、添付図面を参照して詳しく説明するが、本発明が下記の実施例に限定されることではなく、該当分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想の範囲内で本発明を多様な別の形態で具現することができる。即ち、特定の構造的または機能的説明は、ただ、本発明の実施例を説明するための目的として例示されたもので、本発明の実施例は多様な形態に実施されることができ、本文で説明した例に限定されることと理解されてはならない。本文で説明した例によって限定されることではないため、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、または代替物を含むことと理解されるべきである。
【0042】
第1、第2、第3などの用語は多様な構成要素を説明するに使われることができるが、このような構成要素は前記用語によって限定されることではない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明の権利内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されることができ、類似に第2構成要素も第1構成要素と命名されることができる。ある構成要素が他の構成要素に「接して」或いは「接続されて」または「接続されている」と言及された場合には、他の構成要素に直接的に接しているか、または接触されていることもできるが、間に他の構成要素が存在することができると理解されるべきである。反面、有る構成要素が他の構成要素に「直接接して」いるか、または「直接接続されて」いると言及される場合には、間に他の構成要素が存在しないことと理解されるべきである。構成要素間の関係を説明する別の表現、即ち、「〜間に」または「〜に隣接する」なども同様に解釈されるべきである。
【0043】
本明細書において使われた用語は、ただ、特定の実施例を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする旨ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味を有しない限り、複数の表現も含む。本発明明細書において、「含む」、「有する」、または「具備する」などの用語は、実施された特徴、数字、段階、動作、構成要素、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、1つまたはそれ以上の別の特徴、数字、段階、動作、構成要素、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。別に定義されない限り、技術的あるいは科学的用語を含んでここで使用される全ての用語は本発明に属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されることと同一な意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているものと同じ用語は関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有することと解釈され、本明細書に明白に定義しない限り、理想的あるいは過度に形式的な意味で解釈されてはならない。
【0044】
(第1実施例)
図2〜図6は、本発明の第1実施例によるコンタクト構造物の形成方法を説明するための断面図である。
【0045】
図2を参照すれば、対象体100の所定部分にコンタクト領域103を形成した後、対象体100上に絶縁層106を形成する。この場合、対象体100上にはトランジスタのような図示しないスイッチング素子が提供される。
【0046】
対象体100は、半導体基板、SOI(silicon on insulator)基板、金属酸化物単結晶基板などを含むことができる。また、対象体100は、その上部に半導体層が形成されたガラス基板あるいはセラミック基板などを含むことができる。本実施例において、対象体100は、シリコン基板、シリコンゲルマニウム基板などのようなシリコンを含む基板である。
【0047】
コンタクト領域103は、イオン注入工程を通じて対象体100の所定部分に不純物を注入して形成される。例えば、コンタクト領域103は、トランジスタのソース/ドレイン領域に該当する。
【0048】
絶縁層106は、酸化物、窒化物、及び/または酸窒化物を使用して対象体100上に形成される。例えば、絶縁層106は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/またはシリコン酸窒化物を使用して形成することができる。本実施例において、絶縁層106は、USG(undoped silicate glass)、SOG(spin on glass)、PSG(phosphor silicate glass)、BSG(boron silicate glass)、BPSG(boro-phosphor silicate glass)、FOX(flowable oxide)、TEOS(tetraethylorthosilicate)、PE-TEOS(plasma enhanced-TEOS)、HDP-CVD(high-density plasma-chemical vapor deposition)酸化物などからなることができる。また、絶縁層106は、スピンコーティング工程、化学気相蒸着工程(CVD)工程、プラズマ強化化学気相蒸着(PECVD)工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程(HDP-CVD)などを利用して形成されることができる。本発明の他の実施例によれば、絶縁層106は、酸化膜、窒化膜、及び/または酸窒化膜を含む多層膜構造で対象体100上に形成される。
【0049】
再び、図2を参照すれば、絶縁層106を部分的にエッチングして絶縁層106に対象体100のコンタクト領域103を露出させる開口109を形成する。例えば、開口109は、図示しないフォトレジストパターンまたは図示しないハードマスクをエッチングマスクに利用する乾式エッチング(dry etch)工程または湿式エッチング(wet etch)工程を通じて形成される。本実施例において、開口109は、上部の幅が下部より広い構造に形成される。即ち、開口109の側壁は、対象体100に対して所定の傾きを有する。
【0050】
開口109を通じて露出されるコンタクト領域103上には、シリコン及び酸素を主成分として含む物質膜(layer essentially consisting of silicon and oxygen)112が形成される。シリコン及び酸素を含む物質膜112は、化学的酸化(chemical oxidation)工程、熱酸化(thermal oxidation)工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、原子層積層(ALD)工程などを利用して形成されることができる。例えば、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、シリコン酸化物、シリコンゲルマニウム酸化物、またはシリコン酸窒化物を使用して形成される。
【0051】
シリコン及び酸素を含む物質膜112の厚さは、後続して形成される金属膜115(図3参照)の厚さ及び後続して進行されるシリサイデーション(silicidation)工程の温度、時間などの工程条件などによって変化させることができる。例えば、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、コンタクト領域103の表面から約1Å〜100Å程度の厚さに形成することができる。ここで、シリコン及び酸素を含む物質膜112の最大厚さは、後述するシリサイデーション工程の間、金属膜115と完全に反応して金属、酸素、及びシリコンが三成分系をなす金属酸化物シリサイド膜121を形成することができる程度まで可能になる。即ち、シリコン及び酸素を含む物質膜112内に含まれたシリコン原子及び酸素原子が金属膜115に含まれた金属と三成分系をなすことのできる程度まで、シリコン及び酸素を含む物質膜112の厚さを拡張することができる。
【0052】
本実施例によれば、オゾン(ozone)を含む溶液、オゾン及びフッ化水素(HF)を含む溶液、過酸化水素(H2O2)を含む溶液などを使用する化学的酸化工程を利用してコンタクト領域103上に要求される厚さのシリコン及び酸素を含む物質膜112を均一に形成することができる。
【0053】
本発明の他の実施例によれば、前記トランジスタのゲート電極の形成後に遂行される残渣処理工程を通じて、コンタクト領域103上にシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。例えば、酸素(O2)を含む雰囲気の下でフッ素を含むガスを利用するか、或いはSC1(standard cleaning1)溶液を利用して対象体100に対して残渣処理工程を遂行する間、シリコン及び酸素を含む物質膜112が形成される。この場合、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、コンタクト領域103の上面から約20Å以下の厚さで形成される。
【0054】
本実施例によって、オゾンを含む溶液を使用してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成する場合、約5〜200秒の間に約10〜50ppm程度のオゾン濃度を有する溶液を対象体100上に提供してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。
【0055】
本発明の他の実施例によって、オゾン及びフッ化水素を含む溶液を使用してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成する場合、フッ化水素が約50:1〜1000:1程度に希釈された溶液及び約10〜50ppm程度のオゾン濃度を有する溶液を対象体100上に約5〜600秒の間提供してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。また、対象体100上に過酸化水素を含む溶液を約10〜600秒程度提供してシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。
【0056】
他方、酸素(O2)を含む雰囲気の下で、約10〜60秒の間に熱酸化工程を遂行してコンタクト領域103上にシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成することができる。この場合、要求される特性を有するシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成するための雰囲気内の酸素含量は約50〜90%程度にすることができる。また、シリコン及び酸素を含む物質膜112は、酸素プラズマを利用するアッシング(ashing)工程を利用してコンタクト領域103上に形成されることができる。
【0057】
図3を参照すれば、シリコン及び酸素を含む物質膜112、開口109の側壁、及び絶縁層106上に連続的に金属膜115を形成する。例えば、金属膜115は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、白金(Pt)、クロム(Cr)、イリジウム(Ir)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ルテニウム(Ru)、及びジルコニウム(Zr)などを使用して形成されることができる。これらは、単独または互いに混合されて使用することができる。また、金属膜115は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着(PLD)工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して酸化膜112上に形成することができる。
【0058】
金属膜115上には、拡散防止膜118が形成される。拡散防止膜118は、後続する工程の間、金属酸化物シリサイド膜(metal oxide silicide layer)121(図4参照)から金属元素が拡散されることを防ぐ役割をする。拡散防止膜118は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して、金属化合物を金属膜115上に積層して形成することができる。例えば、拡散防止膜118は、チタン窒化物(TiNX)、タングステン窒化物(WNX)、ニッケル窒化物(NiNX)、タンタル窒化物(TaNX)、ハフニウム窒化物(HfNX)を使用して形成することができる。これらは、単独または互いに混合されて使用することができる。
【0059】
本発明の他の実施例によれば、金属膜115の造成と後述するシリサイデーション工程の条件などによって金属膜115上に拡散防止膜118が形成されないこともある。
【0060】
図4を参照すれば、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とに対してシリサイデーション工程を遂行することによって、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とを金属酸化物シリサイド膜121に変化させる。即ち、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とが形成された対象体100を熱処理してコンタクト領域103と拡散防止膜118との間に金属酸化物シリサイド膜121を形成する。これによって、金属酸化物シリサイド膜121は、金属、酸素、及びシリコンの三成分系を有するMOXSiYの組成を有することができる。ここで、Mは金属を意味し、例えば、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムなどがこれに含まれることができる。本実施例において、金属酸化物リサイド膜121は、急速熱処理工程(RTP)を利用して形成される。例えば、金属酸化物シリサイド膜121を形成するための急速熱処理工程は、約400℃〜600℃程度の温度で、約10〜60秒間遂行されること。
【0061】
本実施例において、絶縁層106がシリコン酸化物を含む場合、上述のシリサイデーション工程の間、金属膜115は、絶縁層106とシリコン及び酸素を含む物質膜112との両方と反応する。これによって、金属酸化物シリサイド膜121は、コンタクト領域103以外にも絶縁層106と拡散防止膜118との間にも形成される。即ち、シリコン及び酸素を含む物質膜112と金属膜115とが全体的に金属酸化物シリサイド膜121に変化する。
【0062】
本発明の他の実施例において、絶縁層106がシリコン及び酸素を含まない場合には、金属酸化物シリサイド膜121は、コンタクト領域103上のみに形成される。具体的には、金属膜115がシリコン及び酸素を含む物質膜112のみと反応するので、金属膜115の中で、コンタクト領域103上部に位置する部分のみがシリコン及び酸素を含む物質膜112との反応を通じて金属酸化物シリサイド膜121を形成することができる。
【0063】
図5を参照すると、開口109を埋めながら拡散防止膜118上に導電膜124を形成する。導電膜124は、ポリシリコン、金属及び/または金属化合物を使用して形成することができる。例えば、導電膜124は、不純物がドーピングされたポリシリコン、タングステン、チタン、タンタル、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン窒化物、チタン窒化物、アルミニウム窒化物などを使用して形成することができる。また、導電膜124は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して拡散防止膜118上に形成することができる。
【0064】
本実施例において、金属酸化物シリサイド膜121上に拡散防止膜118が提供される場合には、導電膜124を形成する工程、或いは後続する工程の間、金属酸化物シリサイド膜121から金属元素が拡散される現象を効果的に防止することができる。
【0065】
図6を参照すれば、絶縁層106が露出されるまで、導電膜124、拡散防止膜118及び金属酸化物シリサイド膜121を部分的に除去してコンタクト領域103上に開口109を埋めるコンタクト構造物140を完成する。コンタクト構造物140はコンタクト構造物103上に順次に形成された金属酸化物シリサイド膜パターン122、拡散防止膜パターン119、及び導電膜パターン125を備える。例えば、コンタクト構造物140は化学機械的研磨CMP工程及び/またはエッチバック(etch−back)工程を利用して形成されることができる。
【0066】
図7は、従来のコンタクト領域上に形成されるチタンシリサイド膜の組成を、EDS(energy dispersive spectroscopy)を利用して分析したグラフであり、図8は本実施例によるコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイド膜の組成を、EDSを利用して分析したグラフである。
【0067】
図7を参照すると、従来のチタンシリサイド膜には酸素原子がほぼ含まれず、これによって従来のチタンシリサイド膜は酸素、シリコン、及びチタンが三成分系を成し難い造成を有することがわかる。しかし、図8に示したように、本実施例によるチタン酸化物シリサイド膜は、酸素とチタンが同等の比率で存在するため、酸素、シリコン、及びチタンが三成分系を成すTiOXSiYの組成を有することが確認できる。従って、本実施例による金属酸化物シリサイド膜は、従来の金属シリサイド膜に比べて優れた密度と熱的安定性を有しながら向上された電気的特性を確保することができる。
【0068】
また、従来の場合のように、シリコン基板上に存在する自然酸化膜を除去し、シリサイデーション工程を進行する場合には、金属シリサイド膜が基板上で凝集される問題点が発生する。これに比べて、シリコン基板上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、シリサイデーション工程を遂行する場合には、基板上で金属酸化物シリサイド膜が凝集される現象がほとんど観察されない。一方、従来のようにシリコンゲルマニウム基板上に存在する自然酸化膜を除去し、シリサイデーション工程を進行させる場合にも、金属シリサイド膜がシリコンゲルマニウム基板上で相当凝集される。しかし、シリコンゲルマニウム基板上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成した後、シリサイデーション工程を遂行する場合にはシリコンゲルマニウム基板上で金属酸化物シリサイド膜が凝集される現象が著しく減少されるようになる。
【0069】
上述のように、本実施例によれば、対象体100のコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜112を形成した後、このようなシリコン及び酸素を含む物質膜112上に金属膜115を形成し、シリサイデーション工程を遂行するため、前記コンタクト領域103とコンタクト或いはプラグとの間に金属、シリコン、及び酸素が三成分系を成す金属酸化物シリサイド膜121を厚くて均一に形成することができる。ここで、酸素が金属酸化物シリサイド膜121に均一に採用されることができるため、金属酸化物シリサイド膜121が凝集される現象を効果的に防止することができ、金属酸化物シリサイド膜121が優れた熱的及び電気的安定性を有することができる。コンタクト構造物140がこのような金属酸化物シリサイド膜121を含む場合、コンタクト構造物140とコンタクト領域103との間の界面抵抗を要求される水準に適切に制御することができる。
【0070】
以下、本発明の多様な実験例及び比較例によるコンタクト構造物の製造方法と特性について説明する。
【0071】
(実験例1)
シリコン基板にコンタクト領域を形成した後、前記基板上に絶縁膜を形成した。前記絶縁膜にコンタクト領域を露出させる開口を形成した後、前記コンタクト領域上に約15ppm程度の濃度を有する溶液及び約1000:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約90秒間提供してシリコン酸化膜を形成した。
【0072】
前記シリコン酸化膜上にチタン膜を形成し、シリサイデーション工程を遂行して前記シリコン酸化膜及び前記チタン膜を反応させることによって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0073】
(実験例2)
シリコン基板にコンタクト領域を形成した後、前記基板上に絶縁膜を形成した。前記絶縁膜にコンタクト領域を露出させる開口を形成した後、前記コンタクト領域上に約25ppm程度の濃度を有するオゾン溶液を約150秒間提供してシリコン酸化膜を形成した。
【0074】
前記シリコン酸化膜上にチタン膜を形成し、シリサイデーション工程を遂行して前記シリコン酸化膜及び前記チタン膜を、チタン酸化物シリサイド膜に変化させた。
【0075】
(実験例3)
基板のコンタクト領域上に、約35ppm程度のオゾン濃度を有するオゾン溶液を約80秒間提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成する点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0076】
(実験例4)
基板のコンタクト領域上に、約30ppm程度の濃度を有するオゾン溶液及び約200:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約120秒程度提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成する点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記コンタクト領域上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0077】
(実験例5)
基板のコンタクト領域上に約45ppmの濃度を有するオゾン溶液を約150秒間提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0078】
(実験例6)
基板のコンタクト領域上に、約10ppmの濃度を有するオゾン溶液及び約500:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約300秒程度間提供して前記コンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成する点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタン酸化物シリサイド膜を形成した。
【0079】
(比較例1)
コンタクト領域を有する基板上に絶縁膜を形成した後、絶縁膜に前記コンタクト領域を露出させる開口を形成した。前記開口を通じて露出されるコンタクト領域上の自然酸化膜を約200:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約40秒間提供して除去した。その後、実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記コンタクト領域上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0080】
(比較例2)
約300:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約60秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0081】
(比較例3)
約1,000:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約150秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0082】
(比較例4)
約800:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約120秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験実施例1の場合と実質的に同一工程によって、前記コンタクト領域上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0083】
(比較例5)
約500:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約60秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0084】
約600:1程度に希釈されたフッ化水素溶液を約80秒間提供してコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した点以外には実験実施例1の場合と実質的に同一工程によって、前記基板上にチタンシリサイド膜を形成した。
【0085】
上述の実験例1〜実験例6によって多様な工程でコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を遂行する場合には前記コンタクト領域上に均一にチタン酸化物シリサイド膜が形成される点を確認することができる。ただ、希釈されたフッ化水素を含む溶液をオゾン溶液と共に使用してシリコン酸化膜を形成する場合にはチタン酸化物シリサイド膜が相対的に薄い厚さに形成される場合もあった。これに比べて、比較例1〜比較例6のように、フッ化水素を含む溶液にコンタクト領域上の自然酸化膜を除去した状態でシリサイデーション工程を遂行する場合、前記コンタクト領域上にチタンシリサイド膜が均一に形成されず、凝集されるか或いは移動する現象が観察された。
【0086】
図9は、上述の実験例及び比較例によるコンタクト構造物のコンタクト抵抗を測定したグラフである。図9において、「II」は、比較例1〜比較例6によってフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、チタンシリサイド膜を形成する場合を示す。また、「III」は、実験例1、実験例4、及び実験例6のようにオゾンを含む溶液及び希釈されたフッ化水素を含む溶液を使用してシリコン酸化膜を形成した後、チタン酸化物シリサイド膜を形成する場合を意味する。さらにまた、「IV」は、実験例2、実験例3、及び実験例5のようにオゾンを含む溶液を使用してシリコン酸化膜を形成した後にチタン酸化物シリサイド膜を形成する場合を示す。
【0087】
図9に示したように、オゾン及びフッ化水素を含む溶液或いはオゾンを含む溶液を使用して基板のコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のコンタクト抵抗は、自然酸化膜を除去し、形成された金属シリサイドを含むコンタクト構造物のコンタクト抵抗に比べて約30%以上大きく減少することが確認できる。
【0088】
図10は、上述の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量をSIMS(secondary ion mass spectrometry)を利用して測定したグラフである。図10において、「VI」は、実験例1によってオゾンを含む溶液及びフッ化水素を含む溶液を使用して基板のコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含む第1コンタクト構造物内のシリコンの含量を示し、「VII」は、前記第1コンタクト構造物のチタン窒化物の含量を意味し、「VIII」は、前記第1コンタクト構造物の酸素の含量を示す。また、「IX」は、比較例1によってフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタンシリサイドを含む第2コンタクト構造物の酸素の含量を示し、「X」は、実験例5によってオゾンを含む溶液を使用して基板のコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含む第3コンタクト構造物のシリコンの含量を意味する。
【0089】
図10を参照すると、前記第1〜第3コンタクト構造物において、チタン酸化物シリサイド膜とシリコン基板との間の界面においての酸素の含量には、それほど差がみられない。しかし、オゾンを含む溶液を使用する場合には、酸素の量が豊富であるため、チタン酸化物シリサイド膜を厚く形成することができる。また、オゾンを含む溶液を適用する場合には、チタン酸化物シリサイド膜からチタン窒化膜に行くほど酸素の含量が増加するようになり、チタン窒化膜とチタン酸化物シリサイド膜との間の界面で酸素は拡散されて除去されたことが認められる。一方、チタン酸化物シリサイド膜からシリコン基板またはチタン窒化膜に行くほど濃度が増加する現象が観察される。
【0090】
図11は、上述の実験例及び比較例によるコンタクト構造物内の成分の含量を、XRD(X−ray diffraction)を利用して分析したグラフである。図11において、「XI」は、実験例3のようにオゾンを含む溶液を使用してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物内の成分の含量を意味し、「XII」は、比較例2によってフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタンシリサイドを含むコンタクト構造物の成分の含量を示す。
【0091】
図11に示したように、化学的酸化工程を通じて形成されたシリコン酸化物を適用する場合には、チタン酸化物シリサイドの相(phase)が最も多く表れ、反応しないチタンは相対的に少なく表れる。これに比べて、自然酸化膜を除去した場合には、生成されたチタンシリサイドと反応しないチタンとは、ほぼ同等に表れる。このような点から、化学的酸化工程を通じた酸化物がチタン酸化物シリサイドの形成を促す事実がわかる。
【0092】
図12は、上述の実験例によるコンタクト構造物の金属酸化物シリサイド膜の厚さと比較例によるコンタクト構造物の金属シリサイド膜の厚さを測定したグラフである。図12において、「XIII」は、比較例1のようにフッ化水素溶液を使用して自然酸化膜を除去した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタンシリサイドを含むコンタクト構造物のチタンシリサイド膜の厚さを意味し、「XIV」は、実験例6によってオゾン及びフッ化水素を含む溶液を約300秒間提供してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイドの厚さを示す。また、「XV」は、実験例1のようにオゾン及びフッ化水素を含む溶液を約90秒間提供してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイドの厚さを意味し、「XVI」は、実験例5によってオゾンを含む溶液を約60秒提供してコンタクト領域上にシリコン酸化膜を形成した後、シリサイデーション工程を通じて形成されたチタン酸化物シリサイドを含むコンタクト構造物のチタン酸化物シリサイド膜の厚さを示す。
【0093】
図12を参照すると、自然酸化膜を除去した後に形成されたチタン膜とチタンシリサイド膜との間の厚さの比率が約1:1.2程度であることに比べて、化学的酸化工程を通じて形成されたシリコン酸化膜が適用された場合にはチタン膜とチタン酸化物シリサイド膜との間の厚さの比率は約1:1.8程度に随分増加することになる。これによって、要求される水準の厚い厚さを有するチタン酸化物シリサイド膜を備えるコンタクト構造物を具現できることがわかる。
【0094】
(第2実施例)
図13〜図17は、本発明の第2実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【0095】
図13を参照すると、シリコン基板、ゲルマニウム基板、またはシリコンゲルマニウム基板などの半導体基板200上に、アクティブ領域及びフィールド領域を定義する素子分離膜203を形成する。素子分離膜203は、シャロートレンチアイソレーション(STI)工程のような素子分離膜を通じて形成される。例えば、素子分離膜203は、USG、SOG、FOX、TEOS、PE−TEOS、HDP−CVD酸化物などのシリコン酸化物で構成される。
【0096】
半導体基板200のアクティブ領域上に、ゲート絶縁膜パターン205とゲート電極211とを順次に形成する。本実施例によると、前記アクティブ領域上に図示しないゲート絶縁膜及び図示しないゲート導電膜を順次に形成した後、前記ゲート絶縁膜と前記ゲート導電膜とを順次にパターニングして、ゲート絶縁膜パターン205とゲート電極211とを形成することができる。ゲート絶縁膜パターン205は、酸化物または金属酸化物を使用して形成することができる。ゲート電極211は、ポリシリコン、金属、または金属化合物を使用して形成することができる。例えば、ゲート絶縁膜パターン205は、シリコン酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物、チタン酸化物などを使用して形成される。また、ゲート電極205は、ドーピングされたポリシリコン、タングステン、チタン、タンタル、アルミニウム、銅、タングステン窒化物、チタン窒化物、タンタル窒化物、アルミニウム窒化物などを使用して形成することができる。本実施例において、ゲート電極208を形成した後に遂行される残渣処理工程を通じて、図14に示す第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222が、基板200とゲート電極208上に形成される。例えば、ポリシリコンを含むゲート電極208の形成後に、酸素(O2)を含む雰囲気下で、フッ素を含むガスを提供するか、またはSC1溶液を使用して基板200に対し残渣処理工程を遂行する間、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222が形成される。
【0097】
ゲート電極108を覆いながら半導体基板200上に図示しないスペーサー形成用絶縁膜を形成した後、前記スペーサー形成用絶縁膜をエッチングしてゲート電極108及びゲート絶縁膜パターン205の側壁上にゲートスペーサー211を形成する。ゲートスペーサー211は、異方性エッチング工程を通じて形成することができ、窒化物及び/または酸窒化物に構成される。例えば、ゲートスペーサー211は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物及び/またはチタン酸窒化物を使用して形成することができる。
【0098】
図14を参照すると、ゲート電極208に隣接する半導体基板200の部分に不純物を注入して第1不純物領域214と第2不純物領域217とを形成する。例えば、ゲート電極208をイオン注入マスクで利用するイオン注入工程を通じて第1及び第2不純物領域214、217を形成することができる。第1及び第2不純物領域214、217は、各々トランジスタのドレイン領域及びソース領域に該当する。
【0099】
第1及び第2不純物領域214、217上には、各々第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜220、221が形成される。また、ゲート電極208がシリコンを含む場合、ゲート電極208上には、第3シリコン及び酸素を含む物質膜222が形成される。本実施例において、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222は、各々化学的酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、原子層積層工程などを利用して形成されることができる。また、上述したように、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222は、残渣処理工程を通じて形成することができる。第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222を形成する工程は、図2を参照して説明した工程と実質的に同一であるため、これに対する説明は省略する。
【0100】
第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222は、ゲートスペーサー211上に均一な厚さの金属膜223を形成する。例えば、金属膜223は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、ジルコニウムなどを使用して形成される。これらは、単独または互いに混合されて使用することができる。一方、金属膜223は、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを利用して、第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222とゲートスペーサー211上に形成されることができる。
【0101】
図15を参照すると、金属膜223と第1〜第3シリコン及び酸素を含む物質膜220、221、222とに対してシリサイデーション工程を遂行して、第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228を形成する。続いて、前記シリサイデーション工程の間、反応しない部分の金属膜223を除去して第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228を完成する。このような第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228形成する工程は、図4を参照して説明した工程と実質的に同一であるため、これに対する説明は省略する。
【0102】
第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227は、各々金属、酸素、及びシリコンを含むMOXSiYの組成を有し、第1及び第2不純物領域214、217上に形成される。第3金属酸化物シリサイドパターン228も、MOXSiYの組成を有し、ゲート電極208上に提供されてゲート電極208の接触抵抗を減少させることができる。即ち、第1及び第2コンタクト構造物の第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227を形成する工程と、トランジスタの第3金属酸化物シリサイドパターン228を形成する工程と、を同時に遂行することができる。
【0103】
本発明の他の実施例において、ゲート電極がシリコンを含む場合、ゲート電極208上に第3シリコン及び酸素を含む物質膜222を形成しないこともある。その際、前記シリサイデーション工程を遂行すれば、第1及び第2不純物214、217上には、各々第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227が形成されるが、ゲート電極208上には第3金属酸化物シリサイドパターン228ではなく、単純に図示しない金属シリサイド膜パターンが形成される。ここで、前記金属シリサイド膜パターンは、酸素が含まれないMSiZの組成を有することになる。
【0104】
図16を参照すると、第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン226、227、228を覆いながら、半導体基板200上に層間絶縁膜229を形成する。層間絶縁膜229は、BPSG、PSG、BSG、SOG、USG、FOX、TEOS、PE-TEOS、HDP-CVD酸化物などのシリコン酸化物を使用して形成することができる。また、層間絶縁膜229は、化学気相蒸着工程、スピンコーティング工程、プラズマ強化化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程などを利用して形成されることができる。
【0105】
層間絶縁膜229を部分的にエッチングして、第1及び第2不純物領域214、217上に形成された第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227を各々露出させる図示しない第1及び第2開口を形成する。前記第1及び第2開口は、フォトレジストパターンまたはハードマスクを採用するエッチング工程を通じて形成することができる。例えば、前記第1及び第2開口は、異方性エッチング工程を利用して形成することができ、各々半導体基板200に対して所定の角度に傾いた側壁を有することができる。
【0106】
前記第1及び第2開口を埋めつつ、第1及び第2金属酸化物シリサイドパターン226、227と層間絶縁膜229上に導電膜232を形成する。導電膜232は、ポリシリコン、金属及び/または金属化合物からなることができ、原子層積層工程、スパッタリング工程、化学気相蒸着工程、パルスレーザー蒸着工程、真空蒸着工程、めっき工程などを通じて形成されることができる。
【0107】
図17を参照すると、化学機械的研磨工程及び/またはエッチバック工程を利用して層間絶縁膜229が露出されるまで導電膜232を部分的に除去することによって、前記第1及び第2開口を埋める第1及び第2コンタクト構造物を形成する。前記第1コンタクト構造物は、第1不純物領域214に接触し、第1金属酸化物シリサイドパターン226と第1導電膜パターン233を含む。第2不純物領域217に接触する前記第2コンタクト構造物は、第2金属酸化物シリサイドパターン227及び第2導電膜パターン234を備える。
【0108】
(第3実施例)
図18〜図22は、本発明の第3実施例によってコンタクト構造物を含む半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【0109】
図18を参照すると、半導体基板250上に素子分離膜253を形成した後、半導体基板200のアクティブ領域上にゲート構造物を形成する。前記ゲート構造物はゲート絶縁膜パターン256、ゲート電極259、及びゲートマスク262を含む。
【0110】
前記ゲート構造物の側壁上にはゲートスペーサー265が提供される。素子分離膜253、ゲート絶縁膜パターン256、ゲート電極259、及びゲートスペーサー265を形成する工程は、図13を参照して説明する工程と実質的に同一である。
【0111】
ゲートマスク262は、ゲート電極259に対してエッチング選択比を使用して形成される。例えば、ゲートマスク262は、シリコン窒化物あるいはシリコン酸窒化物を使用して形成することができる。
【0112】
前記ゲート構造物に隣接する部分の半導体基板250に不純物をドーピングして第1及び第2不純物領域268、271を形成する。このような第1及び第2不純物領域268、271を形成する工程は、図14を参照して説明した工程と実質的に同一であり、第1及び第2不純物領域268、271は、各々トランジスタのソース領域及びドレイン領域に該当する。
【0113】
図14を参照すると、半導体基板250上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜274を形成した後、層間絶縁膜274を部分的にエッチングして第1及び第2不純物領域268、271を各々露出させる第1及び第2開口277、278を形成する。層間絶縁膜274は、シリコン酸化物を使用して形成することができ、第1及び第2開口277、278は、写真エッチング工程を通じて形成されることができる。
【0114】
露出された第1及び第2不純物領域268、271上に、各々第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282を形成する。第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282を形成する工程は、図2または図14を参照して説明した工程と実質的に同一である。
【0115】
図20を参照すると、第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282、第1及び第2開口277、278の側壁、及び層間絶縁膜274上に、金属膜284を形成する。
【0116】
金属膜284上には、拡散防止膜287が形成される。拡散防止膜287は、金属化合物を使用して形成することができ、後続する工程の間、金属膜284または金属酸化物シリサイド膜290からの金属原子の拡散を防ぐ機能を有する。
【0117】
図21を参照すると、第1及び第2シリコン及び酸素を含む物質膜281、282と金属膜284とに対してシリサイデーション工程を遂行して、少なくとも第1及び第2不純物領域268、271上に金属酸化物シリサイド膜290を形成する。このような金属酸化物シリサイド膜290を形成する工程は、図4を参照して説明した工程と実質的に同一であるかまたは類似である。本発明の実施例において、層間絶縁膜274がシリコン酸化物を含む場合には、金属酸化物シリサイド膜290は、第1及び第2開口277、278の側壁と層間絶縁膜274上にも形成される。
【0118】
図22を参照すると、第1及び第2開口277、278を埋めながら拡散防止膜287上に図示しない導電膜を形成する。前記導電膜は、ポリシリコン、金属及び/または金属化合物を使用して形成することができる。
【0119】
層間絶縁膜274が露出されるまで前記導電膜、拡散防止膜287、及び金属酸化物シリサイド膜290を部分的に除去して、第1及び第2不純物領域268、271に各々接触する第1及び第2コンタクト構造物297、298を形成する。第1コンタクト構造物297は、第1金属酸化物シリサイド膜パターン291、第1拡散防止膜パターン288及び第2導電膜パターン295を含む。第2コンタクト構造物298は、第1金属酸化物シリサイド膜パターン292、第2拡散防止膜パターン289、及び第2導電膜パターン296を備える。
【0120】
(第4実施例)
図23及び図24は、本発明の上記複数の実施例によるコンタクト構造物を含むDRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。図23及び図24に例示的に図示したDRAM装置の製造方法において、基板250上に第1及び第2コンタクト構造物297、298を形成する工程は、図18〜図22を参照して説明した工程と実質的に同一であるかまたは類似である。
【0121】
図23を参照すると、層間絶縁膜274、第1コンタクト構造物297、及び第2コンタクト構造物298上に、第2層間絶縁膜300を形成する。第2層間絶縁膜300は、層間絶縁膜274と実質的に同一であるかまたは類似する工程を利用して形成されることができる。しかし、第2層間絶縁膜300は、層間絶縁膜274と相違する酸化物からなることができる。
【0122】
第2層間絶縁膜300上に図示しないビットラインを形成した後、前記ビットラインを覆いながら第2層間絶縁膜300上に第3層間絶縁膜303を形成する。前記ビットラインは、ゲート絶縁膜パターン256を除けば、ワードラインに該当するゲート構造物263と実質的に同一構造を有することができ、第1コンタクト構造物297と第1不純物領域268とに電気的に接続される。例えば、第2層間絶縁膜300を貫通して第1コンタクト構造物297に接触される図示しないビットラインパッドによって、前記ビットラインと第1コンタクト構造物297とを互いに電気的に接触させることができる。第3層間絶縁膜303は、第1層間絶縁膜274と実質的に同一工程を通じて形成されることができる。
【0123】
第3層間絶縁膜303と第2層間絶縁膜300とを部分的にエッチングして、第2コンタクト構造物298を露出させる図示しないホールを形成した後、第2コンタクト構造物298上に当該ホールを埋めるパッド306を形成する。パッド306を形成する工程は、第2コンタクト構造物298の第2導電膜パターン296を形成する工程と実質的に同一であるかまたは類似である。パッド306は、第2コンタクト構造物298を通じて第2不純物領域271に電気的に接続される。
【0124】
図24を参照すると、パッド306と第3層間絶縁膜303上に、第4層間絶縁膜309とエッチング阻止膜312とを形成する。第4層間絶縁膜309を層間絶縁膜274と同一であるかまたは類似する酸化物を使用して形成することができる。エッチング阻止膜312は、第4層間絶縁膜309に対してエッチング選択比を有する物質、例えばシリコン窒化物、を使用して形成することができる。
【0125】
エッチング阻止膜312上に図示しないモールド膜を形成した後、当該モールド膜に下部電極315を形成するための図示しない下部電極形成ホールを形成する。
【0126】
パッド306と前記下部電極形成ホールの内壁上に下部電極315を形成した後、前記モールド膜を除去する。下部電極315上に誘電膜318と上部電極321とを積層して、第2コンタクト構造物298に電気的に接続されるコンデンサを含むDRAM装置を形成する。
【0127】
(第5実施形態)
図25及び図26は、本発明の上記複数の実施例によるコンタクト構造物を含むPRAM装置の製造方法を説明するための断面図である。図25及び図26に例示的に図示したPRAM装置の製造方法において、基板250上に第1及び第2コンタクト構造物297、298を形成する工程は、図18〜図22を参照して説明した工程と実質的に同一であるかまたは類似である。
【0128】
図25を参照すれば、第1及び第2コンタクト構造物297、299と層間絶縁膜274上に、第1絶縁膜350と第2絶縁膜353とを順次に形成する。第1及び第2絶縁膜350、353は、下部電極359を形成するためのモールド膜の役割を果たすことができる。例えば、第1絶縁膜350は、シリコン酸化膜のような酸化物からなることができ、第2絶縁膜353は、シリコン窒化物などの窒化物を使用して形成されることができる。
【0129】
第1及び第2絶縁膜350、353は、部分的にエッチングして、第2コンタクト構造物298を露出させる図示しない開口を形成した後、当該開口の側壁上にスペーサー356を形成する。スペーサー356は、窒化物を使用して形成することができ、前記開口の広さを調節することで前記開口内に形成される下部電極359の幅を要求される水準に制御することができる。しかし、前記開口が要求される適切な幅を有する場合には、スペーサー356を形成する過程は省略することができる。
【0130】
スペーサー356と第2コンタクト構造物298上に下部電極359を形成した後、下部電極359上に前記開口を埋める充填部材362を形成する。これによって、前記開口内においては、スペーサー356、下部電極359、及び充填部材362を含む電極構造体が形成されることができる。例えば、下部電極359は、シリンダーの形状またはリング形状を有することができ、金属及び/または金属化合物を使用して形成することができる。充填部材362は窒化物、酸化物、または酸窒化物からなることができる。
【0131】
図26を参照すると、前記電極構造体上に相変化物質層パターン365と上部電極368とを形成する。相変化物質層パターン365は、GSTを含むカルコゲン化合物を使用して形成することができ、上部電極368は、金属及び/または金属化合物からなることができる。
【0132】
第2絶縁膜353上に相変化物質層パターン365及び上部電極368を覆う上部層間絶縁膜371を形成した後、上部層間絶縁膜371を部分的にエッチングして上部電極368を露出させる図示しない上部開口を形成する。前記上部開口を埋めながら上部層間絶縁膜371上に金属及び/または金属窒化物を含む上部配線374を形成することによって、半導体基板250上にPRAM装置を形成する。
【0133】
以上、本発明の実施例によるコンタクト構造物の形成方法及びこれを利用した半導体装置の製造方法を例示的に説明したが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特徴請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明によると、界面抵抗を適切に制御できる均一であり優れた熱的安定性を有する金属酸化物シリサイド膜を含むコンタクト構造物を半導体装置に適用することによって、前記半導体装置の熱的特性を改善することができると同時に、その電気的特性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0135】
100:対象体、103:コンタクト領域、106:絶縁層、109:開口、112:シリコン及び酸素を有する物質膜、115、223、284:金属膜、118、287:拡散防止膜、119:拡散防止膜パターン、121、290:金属酸化物シリサイド膜、122:金属酸化物シリサイド膜パターン、124、232:導電膜、125:導電膜パターン、140:コンタクト構造物、200、250:半導体基板、203、253:素子分離膜、205、256:ゲート絶縁膜パターン、208、259:ゲート電極、211、265:ゲートスペーサー、214、268:第1不純物領域、217、271:第2不純物領域、220、221、222:第1〜第3シリコン及び酸素を有する物質膜、226、227、228:第1〜第3金属酸化物シリサイドパターン、229、274:層間絶縁膜、233、295:第1導電膜パターン、234、296:第2導電膜パターン、262:ゲートマスク、277、278:第1及び第2開口、288、290:第1及び第2拡散防止膜パターン、291、292:第1及び第2金属酸化物シリサイド膜パターン、297、298:第1及び第2コンタクト構造物、300、303、309:第2〜第4層間絶縁膜、306:パッド、312:エッチング阻止膜、315、359:下部電極、318:誘電膜、321、368:上部電極、350、351:第1及び第2絶縁膜、356:スペーサー、362:充填部材、365:相変化物質層パターン、371:上部層間絶縁膜、374:上部配線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクト領域を有する対象体上に絶縁層を形成する段階と、
前記絶縁層をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、
前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、
前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、
を含むコンタクト構造物の形成方法。
【請求項2】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、化学的な酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、残渣処理工程、または原子層積層工程を利用して形成されることを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項3】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、オゾンを含む溶液、オゾン及びフッ化水素を含む溶液、または過酸化水素を含む溶液を使用して形成されることを特徴とする請求項2記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項4】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は10〜50ppmのオゾン濃度を有する溶液5〜200秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする請求項3記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項5】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコン・ゲルマニウム酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項6】
前記金属膜は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムからなるグループのうちで選択された1つ以上を含むことを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項7】
前記金属酸化物シリサイド膜は、前記開口の側壁上に形成されることを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項8】
前記金属酸化物シリサイド膜は、酸素、シリコン、及び金属が三成分系を成すMOXSiY(ここで、Mは金属を示す)の組成を有することを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項9】
前記金属酸化物シリサイド膜を形成する前に、前記金属膜上に拡散防止膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項10】
基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、
前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、
前記コンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極を前記金属膜と反応させて、前記コンタクト領域上に前記金属酸化物シリサイド膜を形成し、前記ゲート電極上に金属シリサイド膜を形成する段階と、
前記基板上に前記ゲート構造物を覆い、前記金属酸化物シリサイド膜を露出させる開口を有する層間絶縁膜を形成する段階と、
前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項11】
基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、
前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、
前記基板上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜を形成する段階と、
前記層間絶縁膜をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、
前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜、前記開口の側壁及び前記層間絶縁膜上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、
前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項12】
基板上のコンタクト領域を露出する開口を形成する段階と、
前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に前記金属膜を反応させて前記コンタクト領域上に直接金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、を含むコンタクト構造物の形成方法。
【請求項1】
コンタクト領域を有する対象体上に絶縁層を形成する段階と、
前記絶縁層をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、
前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、
前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、
を含むコンタクト構造物の形成方法。
【請求項2】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、化学的な酸化工程、熱酸化工程、化学気相蒸着工程、高密度プラズマ化学気相蒸着工程、残渣処理工程、または原子層積層工程を利用して形成されることを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項3】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、オゾンを含む溶液、オゾン及びフッ化水素を含む溶液、または過酸化水素を含む溶液を使用して形成されることを特徴とする請求項2記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項4】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は10〜50ppmのオゾン濃度を有する溶液5〜200秒間、前記対象体上に提供して形成されることを特徴とする請求項3記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項5】
前記シリコン及び酸素を含む物質膜は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、またはシリコン・ゲルマニウム酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項6】
前記金属膜は、チタン、ニッケル、コバルト、白金、クロム、イリジウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ルテニウム、及びジルコニウムからなるグループのうちで選択された1つ以上を含むことを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項7】
前記金属酸化物シリサイド膜は、前記開口の側壁上に形成されることを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項8】
前記金属酸化物シリサイド膜は、酸素、シリコン、及び金属が三成分系を成すMOXSiY(ここで、Mは金属を示す)の組成を有することを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項9】
前記金属酸化物シリサイド膜を形成する前に、前記金属膜上に拡散防止膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のコンタクト構造物の形成方法。
【請求項10】
基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、
前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、
前記コンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記ゲート電極を前記金属膜と反応させて、前記コンタクト領域上に前記金属酸化物シリサイド膜を形成し、前記ゲート電極上に金属シリサイド膜を形成する段階と、
前記基板上に前記ゲート構造物を覆い、前記金属酸化物シリサイド膜を露出させる開口を有する層間絶縁膜を形成する段階と、
前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項11】
基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を含むゲート構造物を形成する段階と、
前記ゲート構造物に隣接する前記基板にコンタクト領域を形成する段階と、
前記基板上に前記ゲート構造物を覆う層間絶縁膜を形成する段階と、
前記層間絶縁膜をエッチングして前記コンタクト領域を露出させる開口を形成する段階と、
前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜、前記開口の側壁及び前記層間絶縁膜上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜と前記金属膜とを反応させて、少なくとも前記コンタクト領域上に金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、
前記金属酸化物シリサイド膜上に前記開口を埋める導電膜を形成する段階と、を含む半導体装置の製造方法。
【請求項12】
基板上のコンタクト領域を露出する開口を形成する段階と、
前記露出されたコンタクト領域上にシリコン及び酸素を含む物質膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に金属膜を形成する段階と、
前記シリコン及び酸素を含む物質膜上に前記金属膜を反応させて前記コンタクト領域上に直接金属酸化物シリサイド膜を形成する段階と、を含むコンタクト構造物の形成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2009−272630(P2009−272630A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111808(P2009−111808)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
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