説明

半導体装置の製造方法

【課題】いかなる位置に形成されたトランジスタに対してもダミーパターンを形成することを可能にして、トランジスタ特性の変動を抑制することを可能にする。
【解決手段】半導体基板11のアクティブ領域12上にゲート絶縁膜14を介して形成された複数のゲート電極15と、前記アクティブ領域12上の少なくとも前記ゲート電極15間の一部に形成されたダミーパターン16とを有し、前記ゲート電極15同士が隣接するゲート電極15−1、15−2間の間隔、および前記ダミーパターン16−1とそれと隣接する前記ゲート電極15−2、15−3との間隔が所定の範囲内となるように前記ダミーパターン16−1が形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート電極を有する半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
FETを用いた一般的なLSIでは、ゲート間隔はデザインルールの範囲内における任意の値を用いて様々な素子設計が行われている。
しかし素子の微細化が進むにつれて、ゲート間隔の違いがゲート長、不純物分布、キャリア移動度などに影響を与え、トランジスタ特性をシステマティックに変動させるようになることが知られている(例えば、非特許文献1、2参照。)。
【0003】
アクティブ領域端に拡散層があるトランジスタの場合は、素子分離領域上にダミーゲートを形成することでゲート間隔を一定に近づけることができる。
しかし、アクティブ領域端に拡散層がないトランジスタの場合は、安易にダミーゲートを配置することは素子分離の観点から困難である。
一方、ゲート間隔に何らかの設計制約を加えることは設計の自由度を制限し、競争力の低下につながる。
【0004】
図11に示すように、トランジスタ103の両端に、拡散層122と素子分離領域113をまたぐ形状のダミーゲート116を有する半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このように、拡散層122と素子分離領域113をまたぐ形状のダミーゲート116を形成することで、ゲート間隔に起因するゲート長の変動を小さくし、トランジスタの特性変動を抑制することが可能となるとしている。
【0005】
しかしながら、アクティブ領域端に拡散層があるトランジスタに対してのみ適用可能であり、対象トランジスタの片側あるいは両端に別のトランジスタが形成されている場合には適用が困難である。
【0006】
図12に示すように、トランジスタ203の両端の拡散層222上もしくは素子分離領域213上にダミーゲート216、217を有する半導体装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
このように、トランジスタ203の両端の拡散層222上もしくは素子分離領域213上にダミーゲート216、217を形成することで、ゲート間隔に起因するサイドウォール幅の変動を小さくし、トランジスタの特性変動を抑制することが可能となるとしている。
【0007】
上記特許文献2の例では、アクティブ領域端に拡散層が形成されていないトランジスタに対しても適用している。しかしアクティブ領域上にダミーゲートを形成すると、ダミーゲートの左右で拡散層が分離されるため、実際のMOSトランジスタ回路においては前記特許文献1のトランジスタと同様に、限られたトランジスタにしかダミーゲートを形成することができない。
【0008】
図13に示すように、トランジスタ303近傍の素子分離領域313上にダミーゲート316を有する半導体装置、もしくは図14に示すように、トランジスタ303近傍の素子分離領域313上にダミーパターン317を有する半導体装置が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
このように、ダミーゲート316もしくはダミーパターン317を形成することで、拡散層322上のシリサイド層325の厚みを均一にし、トランジスタの特性変動を抑制することが可能となるとしている。
【0009】
しかしながら、素子分離領域上にダミーゲートを形成するのは前記特許文献2と同様であり、限られたトランジスタにしか適用できない。ダミーゲートだけではなく、ダミーパターンも使用する点は、前記特許文献2の構成と異なっているが、ダミーゲートもしくはダミーパターンを形成するのは素子分離領域上であるため、やはりアクティブ領域端の限られたトランジスタにしか適用できないという問題点がある。
【0010】
【特許文献1】特開平8−236767号公報
【特許文献2】特開2002−190589号公報
【特許文献3】特開2004−289138号公報
【非特許文献1】P. Grudowski et al.,“1-D and 2-D Geometry Effects in Uniaxially-Strained Dual Etch Stop Layer Stressor Integrations”Symp. VLSI Tech., p.76 (2006)
【非特許文献2】H. Tsuno et al., Symp. “Advanced Analysis and Modeling of MOSFET Characteristic Fluctuation Caused by Layout Variation”VLSI Tech.)(2007)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
解決しようとする問題点は、ダミーパターンもしくはダミーゲートを形成することができるトランジスタが限られた位置に形成されているトランジスタである点である。
【0012】
本発明は、いかなる位置に形成されたトランジスタに対してもダミーパターンを形成することを可能にして、トランジスタ特性の変動を抑制することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の半導体装置は、半導体基板のアクティブ領域上にゲート絶縁膜を介して形成された複数のゲート電極と、前記アクティブ領域上の少なくとも前記ゲート電極間の一部に形成されたダミーパターンとを有し、前記ダミーパターンは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の半導体装置では、ゲート電極間の間隔が異なっていても、ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、およびダミーパターンとそれと隣接するゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように、アクティブ領域上の少なくともゲート電極間の一部にダミーパターンが形成されていることから、ダミーパターンとそれと隣接するゲート電極との間隔が、一定の範囲内になるので、隣接するゲート電極間の間隔およびダミーパターンとそれと隣接するゲート電極間の間隔がほぼ一定になる。
このため、ゲート電極間およびダミーパターンとゲート電極間に、拡散層、シリサイド層、半導体基板に応力を印加するためのストレスライナー膜等が均一に形成されるようになる。
【0015】
本発明の半導体装置の製造方法(第1製造方法)は、半導体基板のアクティブ領域上にゲート絶縁膜を介して複数のゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を被覆するように前記半導体基板上にサイドウォール形成膜を形成する工程と、前記サイドウォール形成膜上でかつ少なくとも前記ゲート電極間の一部にエッチングマスクを形成する工程と、前記エッチングマスクを用いて前記サイドウォール形成膜をエッチバックし、前記ゲート電極の側壁にサイドウォールを形成すると同時に、前記アクティブ領域上の少なくとも前記ゲート電極間の一部にダミーパターンを形成する工程とを有し、前記エッチングマスクは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成されることを特徴とする。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法(第1製造方法)では、エッチングマスクは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成されることから、ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、およびダミーパターンとそれと隣接するゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように、アクティブ領域上の少なくともゲート電極間の一部にダミーパターンが形成されるようになる。これによって、ゲート電極間の間隔およびダミーパターンとゲート電極間の間隔がほぼ一定になる。このため、ゲート電極間およびダミーパターンとゲート電極間に、拡散層、シリサイド層、半導体基板に応力を印加するためのストレスライナー膜等が均一に形成されるようになる。
【0017】
本発明の半導体装置の製造方法(第2製造方法)は、半導体基板のアクティブ領域上にゲート絶縁膜を介して複数のゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を被覆するように前記半導体基板上にサイドウォール形成膜を形成した後、前記サイドウォール形成膜をエッチバックして、前記ゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する工程と、前記サイドウォールを形成した後に前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上でかつ少なくとも前記ゲート電極間の一部にエッチングマスクを形成する工程と、前記エッチングマスクを用いて前記サイドウォール形成膜をエッチングし、前記アクティブ領域上の少なくとも前記ゲート電極間の一部にダミーパターンを形成する工程とを有し、前記エッチングマスクは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成されることを特徴とする。
【0018】
本発明の半導体装置の製造方法(第2製造方法)では、エッチングマスクは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成されることから、ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、およびダミーパターンとそれと隣接するゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように、アクティブ領域上の少なくともゲート電極間の一部にダミーパターンが形成されるようになる。これによって、ゲート電極間の間隔およびダミーパターンとゲート電極間の間隔がほぼ一定になる。このため、ゲート電極間およびダミーパターンとゲート電極間に、拡散層、シリサイド層、半導体基板に応力を印加するためのストレスライナー膜等が均一に形成されるようになる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の半導体装置は、ゲート電極間の間隔およびダミーパターンとゲート電極間の間隔がほぼ一定になるため、ゲート電極間およびダミーパターンとゲート電極間に、拡散層、シリサイド層、半導体基板に応力を印加するためのストレスライナー膜等が均一に形成されるようになるので、各ゲート電極を有するトランジスタの特性を一定にすることができるようになるという利点がある。
すなわち、ゲート間隔に起因したトランジスタの特性変動を抑制することができる。
【0020】
本発明の半導体装置の製造方法(第1製造方法および第2製造方法)は、ゲート電極間の間隔およびダミーパターンとゲート電極間の間隔がほぼ一定に形成されるため、ゲート電極間およびダミーパターンとゲート電極間に、拡散層、シリサイド層、半導体基板に応力を印加するためのストレスライナー膜等を形成した場合に、それらが均一に形成されるようになるので、各ゲート電極を有するトランジスタの特性を一定にすることができるようになるという利点がある。
すなわち、ゲート間隔に起因したトランジスタの特性変動を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。
【0022】
図1に示すように、半導体基板11にアクティブ領域12を分類する素子分離領域13が形成されている。上記アクティブ領域12には、複数の電界効果トランジスタ3(3−1、3−2、3−3)が形成されている。
すなわち、上記アクティブ領域12上にゲート絶縁膜14を介して複数のゲート電極15が形成されている。ここでは、一例として、3つのゲート電極15(15−1〜3)について示す。例えば、上記複数のゲート電極15は、ゲート電極15(15−1)とゲート電極15(15−2)との間隔D1と、ゲート電極15(15−2)とゲート電極15(15−3)との間隔D2とは異なる間隔に形成されている。
【0023】
上記アクティブ領域12上の少なくとも上記ゲート電極15間の一部、ここでは、ゲート電極15−2とゲート電極15−3との間にダミーパターン16が形成されている。
そして、上記ダミーパターン16は、上記ゲート電極15−1、ゲート電極15−2同士が隣接するゲート電極間の間隔D1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する一方のゲート電極15−2との間隔d1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する他方のゲート電極15−3との間隔d2が所定の範囲内となるように形成されている。
【0024】
ここでいう、所定の範囲内とは、例えばダミーパターン16が形成されないゲート電極15−1とゲート電極15−2との間隔D1を基準にして、例えば間隔d2を比較した場合、d2=D1であるか、d2=D1±δ(δは間隔が異なる場合に許される間隔差の許容値)であることを意味している。以下、所定の範囲とは同様な意味で用いている。
【0025】
さらに、上記ゲート電極間の間隔D1と、素子分離領域13(13−1)とゲート電極15−1との間隔d3、もしくはゲート電極15−3と素子分離領域13(13−2)との間隔d4とが異なる場合には、素子分離領域側にもダミーパターン16−2を設けることが好ましい。例えば、本実施例の場合には、上記間隔D1に対して、上記間隔d3は所定の範囲内であり、上記間隔d4は所定の範囲内とは異なる。
したがって、素子分離領域16(16−2)側にダミーパターン16(16−2)が形成されている。
これによって、上記間隔D1に対して、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2との間隔d5がd5=D1であるか、d5=D1±δの範囲内となる。
【0026】
また、上記各ゲート電極15の側壁には、オフセットスペーサ17を介してサイドウォール18が形成されている。このサイドウォール18と上記ダミーパターン16とは、同一のサイドウォール形成膜から形成されていてもよい。なお、ゲート電極15の上部にハードマスク層(図示せず)が形成されていることが好ましい。ハードマスク層が形成されることによって、オフセットスペーサ17、サイドウォール18等を形成するときにゲート電極15をエッチングすることが防止される。
【0027】
また、各ゲート電極15の両側における上記半導体基板11には、LDD領域21を介してソース・ドレイン領域22が、例えば不純物をイオン注入等の不純物導入技術により注入されてなる拡散層で形成されている。
【0028】
各ゲート電極15上には金属シリサイド層25が形成され、各ソース・ドレイン領域22上には金属シリサイド層25が形成されている。これらの金属シリサイド層25は、例えば、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド等の金属シリサイドで形成されている。
【0029】
そして、上記半導体基板11上には、上記ゲート電極15、上記ダミーパターン16、サイドウォール18等を被覆するように、後に接続する接続孔を形成するエッチングを一旦停止させるエッチングストッパ膜31が形成されている。
このエッチングストッパ膜31は、引張応力を有する窒化シリコン膜、圧縮応力を有する窒化シリコン膜等で形成することにより、各ゲート電極15下部の半導体基板11に形成されるチャネル領域に応力を印加するためのストレスライナー膜として用いることもできる。
【0030】
さらに、上記エッチングストッパ膜31を被覆するように、半導体基板11上には層間絶縁膜32が形成されている。この層間絶縁膜32には、上記ソース・ドレイン領域22上の金属シリサイド層25、ゲート電極15上の金属シリサイド層25等に通じる接続孔33が形成されている。図面では一例として、一部のソース・ドレイン領域22上の金属シリサイド層25に通じる接続孔33を示した。また、上記接続孔33にはその内部を埋め込むようにプラグ34が形成されている。このプラグ34には、層間絶縁膜32の上部に形成された配線35に接続されている。
【0031】
本発明の半導体装置1では、ゲート電極15間の間隔が異なっていても、ゲート電極15同士が隣接するゲート電極15−1、15−2間の間隔、およびダミーパターン16−1とそれと隣接するゲート電極15−2、15−3との間隔が所定の範囲内となるように、アクティブ領域12上の少なくともゲート電極15−2、15−3間の一部にダミーパターン16−1が形成されていることから、ダミーパターン16−1とそれと隣接するゲート電極15−2、15−3との間隔が、一定の範囲内になるので、隣接するゲート電極15−1、15−2間の間隔およびダミーパターン16−1とそれと隣接するゲート電極15−2、15−3との間隔がほぼ一定になる。このため、ゲート電極15−1、15−2間およびダミーパターン16−1とゲート電極15−2、15−3間に、拡散層からなるソース・ドレイン領域22に不純物注入時に生じる点欠陥量を一定量に近づけることができる。
【0032】
一方、ゲート電極15間の間隔が異なると、その間のソース・ドレイン領域22の面積が異なる。ゲート電極15間の間隔が広い領域に形成されるソース・ドレイン領域22の面積は、ゲート電極15間の間隔が狭い領域に形成されるソース・ドレイン領域22の面積よりも大きくなるので、ソース・ドレイン領域22を形成するときに発生する点欠陥密度が同等であるとすれば、面積の大きいソース・ドレイン領域ほど点欠陥密度の量が多くなる。
この点欠陥量の差により、その後の熱工程での不純物の過渡的な増速拡散が変化することになる。したがって、ソース・ドレイン領域22の不純物プロファイルが変化し、トランジスタ特性が変化することになる。
このような理由により、ソース・ドレイン領域22の面積は均一にすることが求められる。
すなわち、ゲート電極15間の間隔を一定にすることが求められるのである。
【0033】
また、本発明のごとく、ダミーパターン16が形成されていることで、ソース・ドレイン領域22に形成される金属シリサイド層25の膜厚の均一化が図れる。
【0034】
さらに、半導体基板11に応力を印加するためのストレスライナー膜となるエッチングストッパ膜31から半導体基板11に与える応力が均一になるという利点がある。
【0035】
一方、上記説明したように、ゲート電極15間の間隔が異なると、その間のソース・ドレイン領域22の面積も異なる。ゲート電極15間の間隔が広い領域に形成されるソース・ドレイン領域22の面積は、ゲート電極15間の間隔が狭い領域に形成されるソース・ドレイン領域22の面積よりも大きくなり、ソース・ドレイン領域22上に形成されるストレスライナー膜からのストレスはチャネル領域に印加されやすくなる。
したがって、大きなソース・ドレイン領域22に隣接するチャネル領域には、ストレスライナー膜から大きな応力(引張応力もしくは圧縮応力)が印加されるが、小さなソース・ドレイン領域22に隣接するチャネル領域には、ストレスライナー膜から小さな応力(引張応力もしくは圧縮応力)が印加されることになる。
よって、ソース・ドレイン領域22の大きさによって、それに隣接するチャネル領域にかかる応力値が異なることになる。このことは、ソース・ドレイン領域22の面積、すなわちゲート電極15間の間隔によってトランジスタ特性、特に駆動電流が異なることを意味している。
【0036】
よって、本発明のようなダミーパターン16を形成することで、隣接するゲート電極15間、ゲート電極15とこれと隣接するダミーパターン16間の間隔を所定の範囲内とすることで、各ゲート電極15を有するトランジスタの特性を一定にすることができるようになる。すなわち、ゲート間隔に起因したトランジスタの特性変動を抑制することができる。
【0037】
次に、本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第2実施例)を、図2の概略構成断面図および図3のレイアウト平面図によって説明する。
【0038】
図2および図3に示すように、前記図1によって説明したのと同様に、半導体基板11にアクティブ領域12を分類する素子分離領域13が形成されていて、このアクティブ領域12には、複数の電界効果トランジスタ3(3−1、3−2、3−3)が形成されている。
【0039】
すなわち、上記アクティブ領域12上にゲート絶縁膜14を介して複数のゲート電極15が形成されている。ここでは、一例として、3つのゲート電極15(15−1、15−2、15−3)について示す。例えば、上記複数のゲート電極15は、ゲート電極15(15−1)とゲート電極15(15−2)との間隔D1と、ゲート電極15(15−2)とゲート電極15(15−3)との間隔D2とは異なる間隔に形成されている。
【0040】
上記アクティブ領域12上の少なくとも上記ゲート電極15間の一部、ここでは、ゲート電極15−2とゲート電極15−3との間には、ダミーパターン16が形成されている。
そして、上記ダミーパターン16は、上記ゲート電極15−1、ゲート電極15−2同士が隣接するゲート電極間の間隔D1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する一方のゲート電極15−2との間隔d1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する他方のゲート電極15−3との間隔d2が所定の範囲内となるように形成されている。
【0041】
さらに、上記ゲート電極間の間隔D1に対して、素子分離領域13(13−1)とゲート電極15−1との間隔d3は所定の範囲内であり、ゲート電極15−3と素子分離領域13(13−2)との間隔d4は所定の範囲内とは異なっている。
このため、素子分離領域16(16−2)側にダミーパターン16(16−2)が形成されている。これによって、上記間隔D1に対して、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2との間隔d5がd5=D1であるか、d5=D1±δの範囲内となっている。
【0042】
また、上記各ゲート電極15の側壁には、オフセットスペーサ17を介してサイドウォール18が形成されている。このサイドウォール18と上記ダミーパターン16とは、同一のサイドウォール形成膜から形成されていてもよい。なお、ゲート電極15の上部にハードマスク層19が形成されていることが好ましい。ハードマスク層19が形成されることによって、オフセットスペーサ17、サイドウォール18等を形成するときにゲート電極15をエッチングすることが防止される。
【0043】
また、各ゲート電極15の両側における上記半導体基板11には、LDD領域21を介してソース・ドレイン領域22が、例えば不純物をイオン注入等の不純物導入技術により注入されてなる拡散層で形成されている。
【0044】
各ゲート電極15上には金属シリサイド層25が形成され、各ソース・ドレイン領域22上には金属シリサイド層25が形成されている。これらの金属シリサイド層25は、例えば、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド等の金属シリサイドで形成されている。
【0045】
そして、上記半導体基板11上には、上記ゲート電極15および上記ダミーパターン16を被覆するように、エッチングストッパ膜31が形成されている。このエッチングストッパ膜31は、引張応力を有する窒化シリコン膜、圧縮応力を有する窒化シリコン膜等で形成することにより、各ゲート電極15下部の半導体基板11に形成されるチャネル領域に応力を印加するためのストレスライナー膜として用いることもできる。
【0046】
さらに、上記エッチングストッパ膜31を被覆するように、半導体基板11上には層間絶縁膜32が形成されている。この層間絶縁膜32には、上記ソース・ドレイン領域22、ゲート電極15等に通じる接続孔33(一部図示せず)が形成されている。図面では一例として、一部のダミーパターン16−1の両側のソース・ドレイン領域22に通じる接続孔33を示した。また、上記接続孔33にはその内部を埋め込むようにプラグ34が形成されている。このプラグ34には、層間絶縁膜32の上部に形成された配線35に接続されている。
【0047】
本第2実施例では、ダミーパターン16−1の両側のソース・ドレイン領域22に通じる接続孔33に形成されたプラグ34が配線35(35−1)によって接続されている。
【0048】
このように、ダミーパターン16−1の両側のソース・ドレイン領域22(22−1、22−2)がプラグ34を介して配線35−1によって接続されていることから、ダミーパターン16−1の両側の拡散層であるソース・ドレイン領域22(22−1、22−2)に生じうる電位差を抑制することができる。
また、上記第2実施例の半導体装置2では、前記第1実施例で説明した半導体装置1と同様な作用効果を得ることもできる。
【0049】
次に、本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第3実施例)を、図4および図5のレイアウト平面図によって説明する。
【0050】
図4に示すように、前記第1実施例および前記第2実施例で説明したダミーパターン16−1は、半導体基板11に達するスリット23が形成されているものである。このスリット23は、例えば、電界効果トランジスタ3(3−1、3−2、3−3)のゲート長方向に形成されている。
【0051】
上記スリット23が形成された構成のダミーパターン16−1を有することにより、スリット23から半導体基板11にイオン注入された不純物で形成されるスリット部拡散層24と、ダミーパターン16−1の両側から半導体基板11にイオン注入された不純物で形成されるソース・ドレイン領域22−1、22−2となる拡散層とが連続した状態に形成される。
これによって、ソース・ドレイン領域22−1、22−2間がスリット部拡散層24で電気的に接続されることから、ソース・ドレイン領域22−1、22−2間を配線で接続しなくとも、ソース・ドレイン領域22−1とソース・ドレイン領域22−2との間の電位差を解消することができる。
【0052】
また、ソース・ドレイン領域22−1、22−2上、スリット部拡散層24上に、低抵抗な金属シリサイド層(図示せず)が形成されることにより、この金属シリサイド層を通じて、ソース・ドレイン領域22−1とソース・ドレイン領域22−2との間の電位差がさらに解消される。
【0053】
または、図5に示すように、前記第1実施例および前記第2実施例で説明したダミーパターン16−1は、半導体基板11に達するスリット23が形成されているものである。このスリット23は、例えば、電界効果トランジスタ3(3−1、3−2、3−3)のゲート幅方向に形成されている第1スリット23−1と、ゲート長方向に形成されている第2スリット23−2とからなり、ダミーパターン16−1が複数に分割されている。
図面で示した一例では、ゲート長方向に隣接する分割されたダミーパターン16pがゲート幅方向にずらした状態で配列されている。
また図示はしていないが、上記第1スリット23−1と上記第2スリット23−2とを格子状に形成することもできる。
また図示はしていないが、ゲート幅方向に隣接する分割されたダミーパターン16pがゲート長方向にずらした状態で配列されていてもよい。
要するに、スリット23は、ダミーパターン16−1の両側に形成されるソース・ドレイン領域22−1、22−2を結ぶように形成されていればよい。
【0054】
このように、ダミーパターン16−1にスリット23が形成されることにより、ダミーパターン16−1をマスクにしてイオン注入によりソース・ドレイン領域22−1、22−2を形成した際に、スリット23が形成された部分の半導体基板11にもソース・ドレイン領域22−1、22−2と同様な拡散層からなるスリット部拡散層24が形成されることになるので、そのスリット部拡散層24によってソース・ドレイン領域22−1、22−2が電気的に低い抵抗で接続された状態で形成されることになる。
よって、ソース・ドレイン領域22−1、22−2間を配線で接続しなくとも、ソース・ドレイン領域22−1とソース・ドレイン領域22−2との間の電位差を解消することができる。
【0055】
また、ソース・ドレイン領域22−1、22−2上、スリット部拡散層24上に、低抵抗な金属シリサイド層(図示せず)が形成されることにより、この金属シリサイド層を通じて、ソース・ドレイン領域22−1とソース・ドレイン領域22−2との間の電位差がさらに解消される。
【0056】
次に、本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第4実施例)を、図6の概略構成断面図によって説明する。
【0057】
図6に示すように、前記図1によって説明したのと同様に、半導体基板11にアクティブ領域12を分類する素子分離領域13が形成されていて、このアクティブ領域12には、複数の電界効果トランジスタ3(3−1、3−2、3−3)が形成されている。
【0058】
すなわち、上記アクティブ領域12上にゲート絶縁膜14を介して複数のゲート電極15が形成されている。ここでは、一例として、3つのゲート電極15(15−1〜3)について示す。例えば、上記複数のゲート電極15は、ゲート電極15(15−1)とゲート電極15(15−2)との間隔D1と、ゲート電極15(15−2)とゲート電極15(15−3)との間隔D2とは異なる間隔に形成されている。
【0059】
上記アクティブ領域12上の少なくとも上記ゲート電極15間の一部、ここでは、ゲート電極15−2とゲート電極15−3との間には、ダミーパターン16が形成されている。
そして、上記ダミーパターン16は、上記ゲート電極15−1、ゲート電極15−2同士が隣接するゲート電極間の間隔D1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する一方のゲート電極15−2との間隔d1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する他方のゲート電極15−3との間隔d2が所定の範囲内となるように形成されている。
【0060】
さらに、上記ゲート電極間の間隔D1に対して、素子分離領域13(13−1)とゲート電極15−1との間隔d3は所定の範囲内であり、ゲート電極15−3と素子分離領域13(13−2)との間隔d4は所定の範囲内とは異なっている。
そこで間隔d4を所定の範囲内とするため、素子分離領域13(13−2)上から素子分離領域13(13−2)側のアクティブ領域12上にかかるようにダミーパターン16(16−2)が形成されている。これによって、上記間隔D1に対して、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2との間隔d5がd5=D1であるか、d5=D1±δの範囲内となっている。
また、ダミーパターン16(16−1)およびダミーパターン16(16−2)は、次に説明するサイドウォール18とは別の絶縁膜で形成されたものであることから、サイドウォール18を形成するためのサイドウォール形成膜の膜厚に規定されずに膜厚を決定することができるので、例えばゲート電極15の高さと同等な高さに形成することが可能になる。
【0061】
また、上記各ゲート電極15の側壁には、オフセットスペーサ17を介してサイドウォール18が形成されている。なお、ゲート電極15の上部にハードマスク層19が形成されていることが好ましい。ハードマスク層19が形成されることによって、オフセットスペーサ17、サイドウォール18等を形成するときにゲート電極15をエッチングすることが防止される。
【0062】
また、各ゲート電極15の両側における上記半導体基板11には、LDD領域21を介してソース・ドレイン領域22が、例えば不純物をイオン注入等の不純物導入技術により注入されてなる拡散層で形成されている。
【0063】
そして、上記半導体基板11上には、上記ゲート電極15および上記ダミーパターン16を被覆するように、エッチングストッパ膜31が形成されている。このエッチングストッパ膜31は、引張応力を有する窒化シリコン膜、圧縮応力を有する窒化シリコン膜等で形成することにより、各ゲート電極15下部の半導体基板11に形成されるチャネル領域に応力を印加するためのストレスライナー膜として用いることもできる。
【0064】
さらに、上記エッチングストッパ膜31を被覆するように、半導体基板11上には層間絶縁膜32が形成されている。この層間絶縁膜32には、上記ソース・ドレイン領域22、ゲート電極15等に通じる接続孔33(一部図示せず)が形成されている。図面では一例として、一部のダミーパターン16−1の両側のソース・ドレイン領域22に通じる接続孔33を示した。また、上記接続孔33にはその内部を埋め込むようにプラグ34が形成されている。このプラグ34には、層間絶縁膜32の上部に形成された配線35に接続されている。
【0065】
本第4実施例では、隣接するゲート電極15間の間隔、隣接するゲート電極15とダミーパターン16間の間隔が所定の範囲内であり、ゲート電極15とダミーパターン16の高さがほぼ同等に形成されていることから、上記ストレスライナー膜としてのエッチングストッパ膜31によるゲート電極15下部の半導体基板11への応力の印加が各トランジスタ間で均一になるという利点がある。
【0066】
また、上記第4実施例の半導体装置4では、前記第1実施例で説明した半導体装置1と同様な作用効果を得ることもできる。
【0067】
次に、本発明の半導体装置の製造方法(第1製造方法)に係る一実施の形態(この製造方法の実施例は第1実施例と称する)を、図7〜図9の製造工程断面図によって説明する。図7〜図9では、一例として、前記半導体装置の第1実施例の構成を製造する方法を示した。
【0068】
図7(1)に示すように、半導体基板11にアクティブ領域12を分離する素子分離領域13を形成する。上記半導体基板11には、例えばシリコン基板を用いる。この素子分離領域13は、例えば、一般に知られているSTI(Shallow Trench Isolation)技術により形成することができる。
【0069】
例えば、半導体基板11上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、酸化シリコン(SiO2)膜、窒化シリコン(SiN)膜を順に堆積させた後、レジストパターニングを行い、このレジストパターンをマスクとして、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、半導体基板11の順にエッチング(例えばRIE(Reactive Ion Etching))によりエッチングを行い、素子分離領域とすべき溝を形成する。溝の深さはおよそ300nm程度である。この溝の内部に酸化膜系の膜を埋め込んだ後、半導体基板11上の余剰な酸化膜系の膜を除去する。この除去には、例えば化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polish)法を用いる。その後、必要な薬液処理を行って素子分離領域13を形成する。
【0070】
次に、図示はしていないが、半導体基板11表面に対して、例えば10nm程度の熱酸化を行い、この熱酸化膜を通して、半導体装置を形成するために必要とされるNウエル領域およびPウエル領域を形成する。Nウエル領域を形成する場合には、Pウエル領域上を例えばレジストマスクで覆って、Nウエル領域を形成するための不純物注入を行い、Pウエル領域を形成する場合には、Nウエル領域上を例えばレジストマスクで覆って、Pウエル領域を形成するための不純物注入を行う。また、nFETおよびpFETのしきい値電圧を調整するためのチャネル不純物注入も行う。この場合も、ウエル領域を形成する方法と同様に、nFETのしきい値電圧を調整する場合には、pFETの形成領域上を例えばレジストマスクで覆って、nFETのしきい値電圧を調整する不純物注入を行い、pFETのしきい値電圧を調整する場合には、nFETの形成領域上を例えばレジストマスクで覆って、pFETのしきい値電圧を調整する不純物注入を行う。
【0071】
次に、図7(2)に示すように、上記半導体基板11のアクティブ領域12上にゲート絶縁膜14を介して複数のゲート電極15を形成する。
【0072】
具体的には、上記熱酸化膜を除去し、熱酸化および窒化プロセス等を用いてゲート絶縁膜14を形成する。その後ポリシリコンやアモルファスシリコン等の膜を100nm−200nm程度、例えばCVD法にて堆積させる。
次にリソグラフィによってレジストパターニングを行なった後、そのパターニングしたレジストをエッチングマスクに用いて、RIE法により、上記ポリシリコン等の膜をエッチングして、ゲート電極15を形成する。ゲート電極15の最小長さは、例えば65nmテクノロジーノードの場合30nm〜50nm程度である。
その後、上記レジストを除去する。
【0073】
次いで、各ゲート電極15の側壁にオフセットスペーサ17を形成する。このオフセットスペーサ17は、半導体基板11の全面に各ゲート電極15を被覆する状態に、絶縁膜(図示せず)を形成した後、その絶縁膜をエッチバックすることにより形成される。
例えば、CVD法にて、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜もしくは窒化シリコン(SiN)膜を5nm〜20nm程度堆積し、その後、RIE法にて、ゲート電極15の側壁に上記オフセットスペーサー17を自己整合的に形成する。
【0074】
次に、上記ゲート電極15、オフセットスペーサ17等をマスクにして、上記半導体基板11の表層に不純物を導入して、電界効果トランジスタのLDD領域21を形成する。この不純物導入には、例えばイオン注入を用いる。
また、LDD領域21を形成するときに、上記イオン注入後、必要に応じて不純物活性化のためのアニールを行う。
【0075】
次に、図8(3)に示すように、上記各ゲート電極15の側壁に上記オフセットスペーサ17を介してサイドウォール18を形成する。これと同時に、各ゲート電極15間の間隔を所定の範囲内とするため、ゲート電極15間の間隔が広い領域に、例えばゲート電極15−2とゲート電極15−3との間にダミーパターン16(16−1)を形成する。
【0076】
すなわち、上記ダミーパターン16(16−1)は、上記ゲート電極15−1、ゲート電極15−2同士が隣接するゲート電極15−1、15−2間の間隔D1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する一方のゲート電極15−2との間隔d1、および上記ダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する他方のゲート電極15−3との間隔d2が所定の範囲内となるように形成される。
したがって、ダミーパターン16−1は、d1=D1およびd2=D1となるか、d1=D1およびd2=D1±δとなるか、d1=D1±δおよびd2=D1となるか、d1=D1±δおよびd2=D1±δになるように形成される。
【0077】
またこのとき、上記ゲート電極15−1、15−2間の間隔D1に対して、素子分離領域13(13−1)とゲート電極15−1との間隔d3は所定の範囲内であり、ゲート電極15−3と素子分離領域13(13−2)との間隔d4は所定の範囲内とは異なっているとした場合、上記間隔d4を所定の範囲内とするため、素子分離領域13(13−2)上から素子分離領域13(13−2)側のアクティブ領域12上にかかるようにダミーパターン16(16−2)を形成する。
これによって、上記間隔D1に対して、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2との間隔d5がd5=D1となるか、d5=D1±δの範囲内となるようにする。
【0078】
上記のように、上記サイドウォール18およびダミーパターン16を形成するには、まず、半導体基板11上に上記ゲート電極15、オフセットスペーサ17等を被覆するようにサイドウォール形成膜(図示せず)を成膜する。
このサイドウォール形成膜は、例えばTEOS、窒化シリコン(SiN)、ホウ素シリケートガラス(BSG)、リンシリケートガラス(PSG)などを、例えばCVD法により10nm〜100nm程度の厚さに堆積させて形成する。絶縁膜は複数種類を組み合わせた積層膜とすることも可能である。
次いで、上記ダミーパターン16を形成する領域のサイドウォール形成膜上にエッチングマスク41を形成する。このエッチングマスク41は、通常のレジスト塗布技術およびリソグラフィー技術によって形成される。このとき、エッチングマスク41は、上記説明したようなゲート電極15とダミーパターン16との間隔が得られるような位置に形成される。
【0079】
そして、上記サイドウォール形成膜をエッチバックする。この結果、各ゲート電極15の側壁にオフセットスペーサ17を挟むようにして上記サイドウォール18が形成され、このサイドウォール形成膜で上記ダミーパターン16が同時に形成される。
その後、上記エッチングマスク41を除去する。
【0080】
次に、図8(4)に示すように、各ゲート電極15、オフセットスペーサ17、サイドウォール18、ダミーパターン16、素子分離領域13等をマスクにして、半導体基板11に不純物を導入し、アニール処理を行って拡散層を形成することで、ソース・ドレイン領域22を形成する。したがって、各ゲート電極15の両側における半導体基板11に、LDD領域21を介してソース・ドレイン領域22が形成される。
【0081】
次いで、上記半導体基板11上に、各ゲート電極15、オフセットスペーサ17、サイドウォール18、ダミーパターン16、素子分離領域13等を被覆する金属シリサイドを形成するための金属層を形成する。次いで、熱処理を行うことによって、上記金属層の金属と、ゲート電極15、ソース・ドレイン領域22等のシリコンとを反応させて、金属シリサイド層25を形成する。
その後、未反応な金属層を除去する。
これによって、ゲート電極15上、およびソース・ドレイン領域22上のみに、自己整合的に金属シリサイド層25が形成される。
【0082】
具体的には、一例として、ゲート電極15上、およびソース・ドレイン領域22上を被覆するように、半導体基板11上に、シリコン(Si)と反応してシリサイドを形成する金属膜、例えば、ニッケル(Ni)、ニッケル白金(NiPt)、コバルト(Co)等の金属膜を、例えば5nm〜15nmの厚さに形成する。この金属膜の形成には、例えばスパッタ法を用いる。
その後、400℃〜600℃の熱処理を行うことで、金属膜の金属とシリコンをと反応させて、シリコンと金属膜とが接触している部分にのみ、自己整合的に金属シリサイド層25を形成する。
【0083】
次に、上記半導体基板11上に、ゲート電極15(金属シリサイド層25を含む)、オフセットスペーサ17、サイドウォール18、ダミーパターン16、ソース・ドレイン領域22(金属シリサイド層25を含む)、素子分離領域13等を被覆するエッチングストッパ膜31を形成する。このエッチングストッパ膜31は、各ゲート電極15下部の半導体基板11に形成されるチャネル領域に応力を印加するためのストレスライナー膜として用いることができ、その場合には、引張応力を有する窒化シリコン膜、もしくは圧縮応力を有する窒化シリコン膜で形成される。
例えば、nチャネル型電界効果トランジスタには引張応力を有する窒化シリコン膜が用いられ、pチャネル型電界効果トランジスタには圧縮応力を有する窒化シリコン膜が用いられる。
【0084】
上記引張応力を有する窒化シリコン膜および圧縮応力を有する窒化シリコン膜は、その化学気相成長(CVD)法の成膜条件を選択することで形成することができる。
また、上記窒化シリコン膜は、例えば30nm〜100nm程度の厚さに形成される。このエッチングストッパ膜31は、接続孔を形成するときに、一旦エッチングを停止させ、その後、次のエッチングで接続孔内の部分が除去されるものであるから、上記膜厚に設定されている。
すなわち、エッチングが停止できる膜厚として30nm程度以上とし、次のエッチングで除去できる膜厚、あるいはゲートとコンタクト間の微細化の観点から100nm程度以下としている。
また、ストレスライナー膜として用いる場合には、上記膜厚範囲で、適切なる応力が印加できる膜厚が選択されることになる。
【0085】
次に、図9(5)に示すように、上記エッチングストッパ膜31を被覆するように、半導体基板11上には層間絶縁膜32を形成する。
この層間絶縁膜32は、例えば酸化シリコン系の膜、例えばノンドープシリケートガラス(NSG)膜、TEOS膜、高密度プラズマ(HDP)酸化シリコン膜などの酸化膜で、例えば化学気相成長(CVD)法で形成することができる。その膜厚は、ゲート電極15の高さより高くなるように形成されることが好ましい。例えば、層間絶縁膜32の表面を、例えば化学的機械研磨(CMP)透磁率の平坦化技術によって平坦化したときに、100nm〜500nm程度の膜厚を有することが好ましい。
また、酸化シリコン膜の誘電率よりも低い誘電率を有する、いわゆる低誘電率膜で形成することもできる。低誘電率膜としては、例えばポリアリールエーテル、ポリイミド系樹脂等の有機低誘電率膜があり、またポーラスシリカのような多孔質絶縁体、酸化炭化シリコン(SiOC)等からなる無機低誘電率膜がある。
【0086】
次いで、既知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によって、上記層間絶縁膜32に、上記ソース・ドレイン領域22上の金属シリサイド層25、ゲート電極15上の金属シリサイド層25等に通じる接続孔33を形成する。図面では一例として、一部のソース・ドレイン領域22上の金属シリサイド層25に通じる接続孔33を示した。
【0087】
次いで、上記接続孔33の内部を埋め込むように、導電性材料を埋め込む。例えば、チタン(Ti)膜を密着層として、タングステン(W)を埋め込む。このタングステン(W)は、例えば化学気相成長法によって成膜される。
【0088】
続いて、上記層間絶縁膜32上の余剰な上記導電性材料を除去し、上記接続孔33の内部に残した導電性材料でプラグ34を形成する。上記導電性材料の除去は、例えば化学的機械研磨(CMP)、もしくはエッチバックにより行う。
【0089】
次に、上記層間絶縁膜32上に配線材料層を形成した後、既知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によって、上記半導体材料層を加工し、上記プラグ34に接続する配線35を形成する。
上記配線35は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の配線材料により形成される。
そして、図示はしていないが配線形成工程を繰り返すことで多層配線を形成し、半導体装置1を形成する。
【0090】
上記説明では、ひとつのアクティブ領域12について、複数の電界効果トランジスタ3が形成された場合を示したが、半導体基板11が複数のアクティブ領域12を有し、一つのアクティブ領域12には複数のnチャネル型電界効果トランジスタ(nFET)が形成され、別の一つのアクティブ領域12は複数のpチャネル型電界効果トランジスタ(pFET)が形成される場合には、nFETのLDD領域やソース・ドレイン領域を形成する場合にはpFETの形成領域を例えばレジストでマスクを形成し、その逆に、pFETのLDD領域やソース・ドレイン領域を形成する場合にはnFETの形成領域を例えばレジストでマスクを形成すればよい。この技術は、一般のCMOSトランジスタを形成する際に行なわれるマスク技術と同様である。
【0091】
また、前記半導体装置の第2実施例のように、ダミーパターン16−1の両側のソース・ドレイン領域22−1、ソース・ドレイン領域22−2を配線35で接続する場合には、配線35を形成するときに用いるマスクに、ソース・ドレイン領域22−1、22−2のそれぞれに接続されるプラグ34同志を接続する配線を形成するようなマスクを用いればよい。
【0092】
また、前記半導体装置の第3実施例のように、ダミーパターン16にスリット23を形成する場合には、ダミーパターン16を形成するときに用いるマスクに、スリットが形成されているマスクを用いればよい。
【0093】
上記半導体装置の製造方法の第1実施例では、ゲート電極15同士が隣接するゲート電極15−1、ゲート電極15−2間の間隔D1、およびダミーパターン16とそれと隣接するゲート電極15−2、ゲート電極15−2とのそれぞれの間隔d1、d2が所定の範囲内となるようにエッチングマスク41を形成し、そのエッチングマスク41を用いてダミーパターン16−1を形成することから、ゲート電極15同士が隣接するゲート電極15−1、ゲート電極15−2間の間隔D1、およびダミーパターン16とそれと隣接するゲート電極15−2、ゲート電極15−3とのそれぞれの間隔d1、d2が所定の範囲内となる。
このため、ゲート電極15−1、ゲート電極15−2間およびダミーパターン16とそれと隣接するゲート電極15−2、ゲート電極15−2間に、拡散層からなるソース・ドレイン領域22、金属シリサイド層25、半導体基板11に応力を印加するためのストレスライナー膜となるエッチングストッパ膜31等が形成された場合、以下のような効果が得られる。
【0094】
ソース・ドレイン領域22を形成するための不純物が注入される領域、すなわち、ゲート電極15−1、ゲート電極15−2間の領域、およびダミーパターン16−1とそれと隣接するゲート電極15−2、ゲート電極15−3間の領域、また、ゲート電極15−1と素子分離領域13−1間の領域、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2間の領域を所定の範囲内に保つことができるので、拡散層からなるソース・ドレイン領域22に生じる点欠陥量を一定量に近づけることができる。
またソース・ドレイン領域22に形成される金属シリサイド層25の膜厚の均一化が図れる。
したがって、ゲート間隔に起因したトランジスタの特性変動を抑制することができる。
【0095】
さらに先端LSIにおいては、トランジスタの性能向上を目的として引張応力あるいは圧縮応力を有するストレスライナー膜を用いた場合に、ストレスライナー膜からの応力もゲート間隔によって変動し、その応力変動に起因してトランジスタの特性も変動することが知られている。
しかしながら、上記製造方法の第1実施例によれば、ゲート電極15−1、ゲート電極15−2間の領域、およびダミーパターン16−1とそれと隣接するゲート電極15−2、ゲート電極15−3間の領域、また、ゲート電極15−1と素子分離領域13−1間の領域、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2間の領域を所定の範囲内に保つことができるので、ゲート間隔に起因したエッチングストッパ膜31の応力変動が抑制されるので、その応力変動に起因してトランジスタの特性の変動も抑制することができる。
【0096】
また、ダミーパターン16−1の下にはLDD領域21を形成しているため、従来技術のようにダミーパターンを適用する場合に生じる電気的な素子分離は行なわれず、アクティブ領域12上の任意の位置にあるゲート電極15間に対して本発明のダミーパターン16を適用することができる。
【0097】
次に、本発明の半導体装置の製造方法(第2製造方法)に係る一実施の形態(この製造方法の実施例は第2実施例と称する)を、図10の製造工程断面図によって説明する。図10では、一例として、前記半導体装置の第4実施例の構成を製造する方法を示した。
【0098】
この第2実施例の製造方法は、前記第1実施例の製造方法において、サイドウォール形成膜を用いてサイドウォール18のみを形成し、ダミーパターン16は形成しない。その代わり、ダミーパターン16は、サイドウォール18を形成した後、半導体基板11上に別の絶縁膜を成膜した後、リソグラフィー技術とエッチング技術により形成することを特徴としている。
したがって、そのほかの工程は、第1実施例と同様になる。
【0099】
以下、具体的に説明する。
図10(1)に示すように、前記第1実施例と同様な方法によって、半導体基板11上にゲート絶縁膜14を介して形成されたゲート電極15の側壁に、オフセットスペーサ17を介してサイドウォール18を形成する。
【0100】
具体的には、半導体基板11にアクティブ領域12を分離する素子分離領域13を形成する。この素子分離領域13は、例えば、一般に知られているSTI(Shallow Trench Isolation)技術により形成することができる。
【0101】
次に、上記半導体基板11のアクティブ領域12上にゲート絶縁膜14を介して複数のゲート電極15を形成する。
次いで、各ゲート電極15の側壁にオフセットスペーサ17を形成する。このオフセットスペーサ17は、半導体基板11の全面に各ゲート電極15を被覆する状態に、絶縁膜(図示せず)を形成した後、その絶縁膜をエッチバックすることにより形成される。
【0102】
次に、上記ゲート電極15、オフセットスペーサ17等をマスクにして、上記半導体基板11の表層に不純物を導入して、電界効果トランジスタのLDD領域21を形成する。この不純物導入には、例えばイオン注入を用いる。
【0103】
次に、上記各ゲート電極15の側壁に上記オフセットスペーサ17を介してサイドウォール18を形成する。
次に、図10(2)に示すように、上記各ゲート電極15間の間隔を所定の範囲内とするため、ゲート電極15間の間隔が広い領域に、例えばゲート電極15−2とゲート電極15−3との間にダミーパターン16(16−1)を形成する。これと同時に、素子分離領域13(13−2)上から素子分離領域13(13−2)側のアクティブ領域12上にかかるようにダミーパターン16(16−2)を形成する。
【0104】
上記ダミーパターン16を形成するには、まず、半導体基板11上に上記ゲート電極15、オフセットスペーサ17、サイドウォール18等を被覆するように絶縁膜(図示せず)を成膜する。
この絶縁膜は、例えばTEOS、窒化シリコン(SiN)、ホウ素シリケートガラス(BSG)、リンシリケートガラス(PSG)などの膜を、例えばCVD法により、ゲート電極15と同等な高さに形成する。絶縁膜は複数種類を組み合わせた積層膜とすることも可能である。
次いで、上記ダミーパターン16を形成する領域の上記絶縁膜上にエッチングマスク41を形成する。このエッチングマスク41は、通常のレジスト塗布技術およびリソグラフィー技術によって形成される。このとき、エッチングマスク41は、下記に説明するようなゲート電極15とダミーパターン16との間隔が得られるような位置に形成される。
【0105】
すなわち、上記エッチングマスク41(41−1)は、上記ゲート電極15−1、ゲート電極15−2同士が隣接するゲート電極15−1、15−2間の間隔D1、およびこれから形成されるダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する一方のゲート電極15−2との間隔d1、およびダミーパターン16(16−1)とそれと隣接する他方のゲート電極15−3との間隔d2が所定の範囲内となるように形成される。
したがって、エッチングマスク41(41−1)は、これから形成されるダミーパターン16−1が、d1=D1およびd2=D1となるか、d1=D1およびd2=D1±δとなるか、d1=D1±δおよびd2=D1となるか、d1=D1±δおよびd2=D1±δになるように形成される。
【0106】
またこのとき、上記ゲート電極15−1、15−2間の間隔D1に対して、素子分離領域13(13−1)とゲート電極15−1との間隔d3は所定の範囲内であり、ゲート電極15−3と素子分離領域13(13−2)との間隔d4は所定の範囲内とは異なっているとした場合、上記間隔d4を所定の範囲内とするため、素子分離領域13(13−2)上から素子分離領域13(13−2)側のアクティブ領域12上にかかるようにダミーパターン16(16−2)を形成するためのエッチングマスク41(41−2)も形成する。
これによって、上記間隔D1に対して、ゲート電極15−3とダミーパターン16−2との間隔d5がd5=D1となるか、d5=D1±δの範囲内となるようにする。
【0107】
そして、上記エッチングマスク41をマスクにして上記絶縁膜をエッチングする。この結果、隣接するゲート電極15との間隔が上記所定の範囲になるように、上記ダミーパターン16が形成される。
その後、上記エッチングマスク41を除去する。
【0108】
上記ダミーパターン16を形成した以降の工程は、前記第1実施例で接合したのと同様な工程を行えばよい。すなわち、前記図8(4)および図9(5)で示した工程を行えばよい。
【0109】
上記第2実施例の製造方法では、上記第1実施例の製造方法で得られる作用効果とともに、以下のような作用効果が得られる。
【0110】
ダミーパターン16は、サイドウォール18の幅によって膜厚の制約を受けるサイドウォール形成膜を用いずに、それとは別の絶縁膜を用いて形成されるため、ダミーパターン16の高さは、任意に設定することができる。
例えば、隣接するゲート電極15間、およびゲート電極15とダミーパターン16間の間隔は、許容範囲内でばらつくことがある。例えば±δの範囲でばらつくことがある。
このような場合に、例えば、エッチングストッパ膜31から受ける応力を、隣接するゲート電極15間、およびゲート電極15とダミーパターン16間の間隔によらずに、所定の値に保つことが容易になる。言い換えれば、エッチングストッパ膜31から受ける応力を一定に保つような、ダミーパターン16の高さを得ることが容易になる。
例えば、ダミーパターン16の高さをゲート電極15の高さと同等に設定することで、たとえ、隣接するゲート電極15間、およびゲート電極15とダミーパターン16間の間隔が所定の範囲内でばらついたとしても、エッチングストッパ膜31から印加される応力をほぼ一定に保つことができるようになる。
【0111】
本発明は、アクティブ領域に形成される電界効果トランジスタの個数(言い換えればゲート電極の個数)は上記3個に限定されることはなく、複数であれば、適用することができる。
【0112】
また、上記各実施例における隣接するゲート電極15間の間隔、およびゲート電極15とそのゲート電極15に隣接するダミーパターン16との間隔は、電界効果トランジスタの世代にもよるが、一例として、100nm〜500nm程度とする。上記ダミーパターン16は、最も狭いゲート電極15間(第1実施例であればゲート電極15−1とゲート電極15−2間)の間隔を基準にして、その基準の間隔よりも広いゲート電極15間に形成することが好ましい。
ただし、周知のリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてダミーパターン16を形成する場合、ダミーパターン16の幅が最小パターンルール以上の幅とすることが必要である。
したがって、ダミーパターン16の幅が最小パターンルールよりも狭くなる場合には、ダミーパターン16は形成されないことになる。
よって、上記所定の範囲におけるδは、ダミーパターン16を形成する際の最小パターンルールの幅とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第1実施例)を示した概略構成断面図である。
【図2】本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第2実施例)を示した概略構成断面図である。
【図3】本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第2実施例)を示したレイアウト平面図である。
【図4】本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第3実施例)を示したレイアウト平面図である。
【図5】本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第3実施例)を示したレイアウト平面図である。
【図6】本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第4実施例)を示した概略構成断面図である。
【図7】本発明の半導体装置の第1製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。
【図8】本発明の半導体装置の第1製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。
【図9】本発明の半導体装置の第1製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。
【図10】本発明の半導体装置の第2製造方法に係る一実施の形態を示した製造工程断面図である。
【図11】従来技術の一例を示した模式的断面図である。
【図12】従来技術の一例を示した模式的断面図である。
【図13】従来技術の一例を示した模式的断面図である。
【図14】従来技術の一例を示した模式的断面図である。
【符号の説明】
【0114】
1…半導体装置、11…半導体基板、12…アクティブ領域、14…ゲート絶縁膜、15(15−1、15−2、15−3)…ゲート電極、16(16−1)…ダミーパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板のアクティブ領域上にゲート絶縁膜を介して形成された複数のゲート電極と、
前記アクティブ領域上の少なくとも前記ゲート電極間の一部に形成されたダミーパターンとを有し、
前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように前記ダミーパターンが形成されている
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記ダミーパターンは、前記ゲート電極の側壁に形成されるサイドウォールを形成するときに用いたサイドウォール形成膜の一部を用いて形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ゲート電極および前記ダミーゲートを被覆するように、前記半導体基板に応力を印加するためのストレスライナー膜が形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ダミーパターンの両側の前記半導体基板に形成されている拡散層同士が配線にて接続されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ダミーパターンに前記半導体基板に達するスリットが形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項6】
ダミーパターンは前記ゲート電極の側壁に形成されるサイドウォールを形成するサイドウォール形成膜とは別の絶縁膜で形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項7】
半導体基板のアクティブ領域上にゲート絶縁膜を介して複数のゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極を被覆するように前記半導体基板上にサイドウォール形成膜を形成する工程と、
前記サイドウォール形成膜上でかつ少なくとも前記ゲート電極間の一部にエッチングマスクを形成する工程と、
前記エッチングマスクを用いて前記サイドウォール形成膜をエッチバックし、前記ゲート電極の側壁にサイドウォールを形成すると同時に、前記アクティブ領域上の少なくとも前記ゲート電極間の一部にダミーパターンを形成する工程とを有し、
前記エッチングマスクは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成される
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
半導体基板のアクティブ領域上にゲート絶縁膜を介して複数のゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極を被覆するように前記半導体基板上にサイドウォール形成膜を形成した後、前記サイドウォール形成膜をエッチバックして、前記ゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する工程と、
前記サイドウォールを形成した後に前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上でかつ少なくとも前記ゲート電極間の一部にエッチングマスクを形成する工程と、
前記エッチングマスクを用いて前記サイドウォール形成膜をエッチングし、前記アクティブ領域上の少なくとも前記ゲート電極間の一部にダミーパターンを形成する工程とを有し、
前記エッチングマスクは、前記ゲート電極同士が隣接するゲート電極間の間隔、および前記ダミーパターンとそれと隣接する前記ゲート電極との間隔が所定の範囲内となるように形成される
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−123922(P2009−123922A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−296295(P2007−296295)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】