説明

半導体集積回路装置およびその製造方法

【課題】多層配線構造を使って、キャパシタンスが大きく、かつキャパシタンス値が安定なキャパシタ素子を半導体基板上に集積化する。
【解決手段】多層配線構造18は、少なくとも第1層目の層間絶縁膜16と、第1層目の層間絶縁膜中に埋設された第1配線層と、を含み、第1配線層は、第1の電源に接続され前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第1の配線パタ―ン15C1と、第2の電源に接続され前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第2の配線パタ―ン15C2と、を含み、第1の配線パタ―ンと前記第2の配線パタ―ンとは容量結合して第1のキャパシタを形成し、第1の配線パタ―ンは積層配線パタ―ン13C上に形成されて、前記第4の電極パターン13Gと容量結合して第2のキャパシタを形成し、第4の電極パターンは第2の配線パタ―ンに電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に半導体装置に係り、特に不揮発性半導体装置とアナログキャパシタとを集積化した半導体集積回路装置、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フラッシュメモリはフローティングゲート電極中に情報を電荷の形で蓄積する不揮発性半導体記憶装置であり、簡単な素子構成を有しているため、大規模集積回路装置を構成するのに適している。
【0003】
典型的なフラッシュメモリは、シリコン基板上に熱酸化膜などよりなるトンネル絶縁膜を介してポリシリコンよりなるフローティングゲート電極を形成し、かかるフローティングゲート電極上に層間絶縁膜を介してコントロールゲート電極を積層したスタックドゲート構造を有し、シリコン基板中、前記スタックドゲート構造の第1の側おおよび第2の側に、それぞれソース領域およびドレイン領域が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−128164号公報
【特許文献2】米国特許第6635916号公報
【特許文献3】米国特許第5583359号公報
【特許文献4】米国特許第7348624号公報
【特許文献5】米国特許第5208725号公報
【特許文献6】米国特許第6737698号公報
【特許文献7】米国特許第5978206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方最近では、このような不揮発性半導体装置を、アナログキャパシタを有するアナログ装置やロジック装置などと共に、共通の半導体基板上で集積化した半導体集積回路装置が求められている。
【0006】
このようなアナログ装置を集積化した半導体集積回路装置において、下部電極パタ―ンと上部電極パターンを、層間絶縁膜を介して上下方向に対向させる構成のアナログキャパシタを形成した場合、十分なキャパシタンスを得ることが困難となる問題が生じている。
【0007】
このため従来、例えば多層配線構造中に形成される配線パタ―ンを使って櫛歯型のアナログキャパシタを形成する構成の半導体集積回路装置が提案されている。
【0008】
しかしながら、最近の超微細化半導体装置では、パタ―ン形状の微細化に伴って、このような多層配線構造中に形成された櫛形形状を有するキャパシタであっても、さらなるキャパシタンスの増大が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一の側面によれば半導体集積回路装置は、素子分離領域により素子領域を画成された半導体基板と、前記半導体基板の前記素子領域内に形成され、前記半導体基板上にトンネル絶縁膜を介して形成され、フローティングゲートとなる第1の電極パタ―ンとコントロール電極となる第2の電極パターンとを、電極間絶縁膜となる第1の絶縁膜を挟んで順次積層した積層構造を有するスタックドゲート電極と、前記半導体基板中に、前記スタックドゲート電極を隔てて相対向して形成されたソース領域およびドレイン領域とを備えたフラッシュメモリセルと、前記半導体基板上、前記素子領域外に形成され、第3の電極パタ―ンと第4の電極パターンとを第2の絶縁膜を挟んで順次積層した積層構造を有する積層配線パタ―ンと、前記基板上に、少なくとも前記スタックドゲート電極と積層配線パタ―ンとを覆って形成された多層配線構造と、を含み、前記多層配線構造は、少なくとも第1層目の層間絶縁膜と、前記第1層目の層間絶縁膜中に埋設された第1配線層と、を含み、前記第1配線層は、第1の電源に接続され前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第1の配線パタ―ンと、第2の電源に接続され前記第1の層間絶縁膜中に埋設された第2の配線パタ―ンと、を含み、前記第1の配線パタ―ンと前記第2の配線パタ―ンとは容量結合して第1のキャパシタを形成し、前記第1の配線パタ―ンは前記積層配線パタ―ン上に形成されて、前記第4の電極パターンと容量結合して第2のキャパシタを形成し、前記第4の電極パターンは前記第2の配線パタ―ンに電気的に接続されている。
【0010】
他の側面によれば半導体集積回路装置の製造方法は、素子分離領域により素子領域を画成された半導体基板上に、前記素子領域内においてはトンネル絶縁膜を介して、フローティングゲート電極となる第1の電極パタ―ンとコントロール電極となる第2の電極パターンとを電極間絶縁膜となる第1の絶縁膜を挟んで順次積層した積層構造を有するスタックドゲート電極を、また前記半導体基板上、前記素子領域外には、第3の電極パタ―ンと第4の電極パターンとを第2の絶縁膜を挟んで順次積層した積層構造を有する積層配線パタ―ンを、形成する工程と、前記半導体基板上に、少なくとも前記スタックドゲート電極と積層配線パタ―ンとを覆って最下層の層間絶縁膜を形成する工程と、前記最下層の層間絶縁膜中に、前記積層配線パタ―ンの第4の電極パターンに達する導電性ビアプラグを形成する工程と、前記最下層の層間絶縁膜上に、前記導電性ビアプラグを介して前記第4の電極パターンに電気的に接続された第2の配線パタ―ンと、前記第2の配線パターンに対して容量結合する第1の電極パターンとを形成する工程と、を含む。
【発明の効果】
【0011】
前記第1および第2の側面によれば、前記第1の配線パタ―ンは第2の配線パタ―ンとの間で静電結合するのみならず、前記第4の電極パターンとの間でも静電結合を生じ、その結果、前記半導体集積回路装置では、前記積層配線パタ―ンと多層配線パタ―ンとにより、従来よりも大きな容量のキャパシタを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態による半導体集積回路装置の全体的な構成を示す断面図である。
【図2】図1の半導体集積回路装置中の積層配線パタ―ンの構造を示す断面図である。
【図3】図1の半導体集積回路装置中のキャパシタ素子を示す透視斜視図である。
【図4】図1の半導体集積回路装置中のキャパシタ素子の電極パターンを示す分解図である。
【図5】図1の半導体集積回路装置中のキャパシタ素子の動作を説明する図である。
【図6】図7に示す半導体集積回路装置のモデル構造中の各種キャパシタによる、前記キャパシタ素子のキャパシタンスに対する寄与を示す円グラフである。
【図7】図1の半導体集積回路装置中のキャパシタ素子のモデル構造を示す図である。
【図8】第1の実施形態によるキャパシタ素子の一変形例を示す図である。
【図9】図1の半導体集積回路中のキャパシタ素子の応用例を示す回路図である。
【図10A】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その1)である。
【図10B】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その2)である。
【図10C】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その3)である。
【図10D】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その4)である。
【図10E】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その5)である。
【図10F】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その6)である。
【図10G】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その7)である。
【図10H】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その8)である。
【図10I】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その9)である。
【図10J】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その10)である。
【図10K】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その11)である。
【図10L】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その12)である。
【図10M】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その13)である。
【図10N】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その14)である。
【図10O】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その15)である。
【図10P】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その16)である。
【図10Q】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その17)である。
【図10R】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その18)である。
【図10S】図1の半導体集積回路装置の製造工程を説明する図(その19)である。
【図11A】図10Sの工程を詳細に示す図(その1)である。
【図11B】図10Sの工程を詳細に示す図(その2)である。
【図11C】図10Sの工程を詳細に示す図(その3)である。
【図11D】図10Sの工程を詳細に示す図(その4)である。
【図11E】図10Sの工程を詳細に示す図(その5)である。
【図11F】図10Sの工程を詳細に示す図(その6)である。
【図12A】図10Sの工程におけるビアコンタクト形成を詳細に説明する図(その1)である。
【図12B】図10Sの工程におけるビアコンタクト形成を詳細に説明する図(その2)である。
【図12C】図10Sの工程におけるビアコンタクト形成を詳細に説明する図(その3)である。
【図12D】図10Sの工程におけるビアコンタクト形成を詳細に説明する図(その4)である。
【図12E】図10Sの工程におけるビアコンタクト形成を詳細に説明する図(その5)である。
【図13】形成されたビアコンタクトの積層構造を示す断面図である。
【図14】第2の実施形態による半導体集積回路装置の製造工程を説明する図である。
【図15】第2の実施形態によるキャパシタ素子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による半導体集積回路装置10の概略を説明する断面図である。
【0014】
図1を参照するに、半導体集積回路装置10はSTI構造の素子分離領域11Iにより素子領域11A,11Bが画成されたシリコン基板11上に形成されており、前記素子領域11Aには図2に拡大して示すように、n+型あるいはp+型に高濃度ドープされたポリシリコン層13fよりなるフローティングゲート電極と同様にn+型あるいはp+型に高濃度ドープされたポリシリコン層13gよりなるコントロールゲート電極とを、ONO構造の絶縁膜よりなる電極間絶縁層13iを介して順次積層した構造のスタックドゲート電極13Aが、トンネル絶縁膜12Aを介して形成されている。
【0015】
前記素子領域11Aでは前記シリコン基板11中、前記スタックドゲート電極13A直下のチャネル領域11ChAを挟んで相対向するように、n−型あるいはp−型のLDD領域11aA,11bAが形成されている。さらに前記スタックドゲート電極13Aの前記LDD領域11aの側の側壁面、および前記LDD領域11bの側の側壁面には、側壁絶縁膜13W1A,13W2Aがそれぞれ形成されており、前記シリコン基板中、前記チャネル領域11Chaから見て前記側壁絶縁膜13W1A,13W2Aのそれぞれ外側には、n+型あるいはp+型のソース拡散領域11cAおよびドレイン拡散領域11dAが形成されている。前記スタックドゲート電極13Aは、その下のトンネル絶縁膜12A,チャネル領域11ChA,LDD領域11aA,11bAおよびソース拡散領域11cA,11dAと共に、一つのフラッシュメモリセルを構成する。通常、前記フローティングゲート電極を構成するポリシリコン層13fとコントロールゲート電極を構成するポリシリコン層13gをn+型にドープした場合には、前記LDD領域11aA,11bAはn−型に、またソース領域11cAおよびドレイン領域11dAはn+型にドープされる。また前記フローティングゲート電極を構成するポリシリコン層13fとコントロールゲート電極を構成するポリシリコン層13gをp+型にドープした場合には、前記LDD領域11aA,11bAはp−型に、またソース領域11cAおよびドレイン領域11dAはp+型にドープされる。
【0016】
図示の例では、前記素子領域11Aにおいてこのようなフラッシュメモリセルが多数、隣接するフラッシュメモリセル同士でそれぞれのソース領域11cAとドレイン領域11dAを共有し、またそれぞれのLDD領域11aAと11bAとを共有して繰り返し形成され、NAND型のメモリセルアレイを形成している。なお前記ソース領域11cAおよびドレイン領域11dAの表面には低抵抗シリサイド層11sAが形成されており、同様なシリサイド層が、前記ポリシリコンコントロールゲート電極13Gの表面に、シリサイド層13gsAとして形成されている。ただし本実施形態はNAND型のメモリセルアレイに限定されるものではなく、例えばNOR型のメモリセルアレイの場合にも適用可能である。
【0017】
一方、前記素子領域11Bにおいては前記シリコン基板11上に、前記トンネル絶縁膜12Aよりも薄いゲ―ト絶縁膜12Bを介して単層のポリシリコン膜よりなるゲート電極13Bが形成されており、前記シリコン基板11中には前記ゲート電極13B直下のチャネル領域11ChBを挟んで相対向するように、n−型あるいはp−型のLDD領域11aB,11bBが形成されている。さらに前記単層ゲート電極13Bの前記LDD領域11aBの側の側壁面、および前記LDD領域11bBの側の側壁面には、側壁絶縁膜13W1B,13W2Bがそれぞれ形成されており、前記シリコン基板中、前記チャネル領域11Chbから見て前記側壁絶縁膜13W1B,13W2Bのそれぞれ外側には、n+型あるいはp+型のソース拡散領域11cBおよびドレイン拡散領域11dBが形成されている。前記単層ドゲート電極13Bは、その下のゲート絶縁膜12B,チャネル領域11ChB,LDD領域11aB,11bBおよびソース拡散領域11cB,11dBと共に、一つの高速論理トランジスタを構成する。前記高速論理トランジスタは、前記シリコン基板11上の他の同様な高速論理トランジスタとともに、例えばCMOS素子を構成してもよい。
【0018】
なお前記ソース領域11cBおよびドレイン領域11dBの表面には低抵抗シリサイド層11sBが形成されており、同様なシリサイド層が、前記単層ゲート電極13Bの表面に、シリサイド層13gsBとして形成されている。
【0019】
さらに図1の半導体集積回路装置10では、前記素子領域AおよびB以外の、前記素子分離構造11Iを構成する絶縁膜で覆われた領域11C上に、図2に拡大して示すように、前記スタックドゲート電極13Aと同一の層構造を有する積層配線パタ―ン13Cおよび13Dが、互いに平行に、前記スタックドゲート電極13Aの幅W1よりも広い幅W2で形成されている。また前記積層配線パタ―ン13Cと13Dには、対向する側壁面に、前記スタックドゲート電極13Aの場合と同様に、側壁絶縁膜13W1Cおよび13W2Cあるいは13W1Dおよび13W2Dが形成されている。また前記積層配線パタ―ン13Cあるいは13Dでは、前記ポリシリコン層13gの最上部にシリサイド層13gsCあるいは13gsDが形成されている。
【0020】
このような配線パタ―ン13C,13Dは前記領域Cにおいて、前記素子領域Aにおけるスタックドゲート電極13Aの高さと、フローティング絶縁膜12Aの膜厚分を除き、略等しい高さを有する。
【0021】
前記スタックドゲート電極13A,単層ゲート電極13B,積層配線パタ―ン13Cおよび13Dは、前記基板11上に形成され平坦化表面を有する層間絶縁膜14により覆われ、前記素子領域11Aにおいては前記層間絶縁膜14中に、前記ソース領域11cAおよびドレイン領域11dAにそれぞれ電気的に接続されたビアプラグ14cAおよび14dAが形成されている。同様に前記層間絶縁膜14中には、前記素子領域11Bにおいて、前記ソース領域11cBおよびドレイン領域11dBにそれぞれ電気的に接続されて、ビアプラグ14cBおよび14dBが形成されている。
【0022】
さらに前記層間絶縁膜14上には、層間絶縁膜15,16および17を積層した多層配線構造18が形成されており、前記層間絶縁膜15中には素子領域11Aにおいて配線層を構成する複数の配線パタ―ン15Aが、それぞれのバリアメタル膜15aを介して、例えばダマシン法あるいはデュアルダマシン法により形成されており、同様に素子領域11Bにおいては複数の配線パタ―ン15Bがそれぞれのバリアメタル膜15bを介して、ダマシン法あるいはデュアルダマシン法により形成されている。前記配線パタ―ン15Aはビアプラグ14cAを介して前記ソース領域11cAに、あるいはビアプラグ14dAを介して前記ドレイン領域11dAに電気的に接続されており、また前記配線パタ―ン15Bはビアプラグ14cBを介して前記ソース領域11cBに、あるいはビアプラグ14dBを介して前記ドレイン領域11dBに電気的に接続されている。
【0023】
さらに前記層間絶縁膜16中には前記素子領域11Aにおいて、図中には一つしか図示していないが実際には複数の配線パタ―ン16Aが、それぞれのバリアメタル膜16aを介して形成されており、素子領域11Bにおいて複数の配線パタ―ン16Bが、それぞれのバリアメタル膜16bを介して形成されている。また前記層間絶縁膜17中には前記素子領域11Aにおいて複数の配線パタ―ン17Aが、それぞれのバリアメタル膜17aを介して形成されており、また素子領域11Bにおいて複数の配線パタ―ン17Bが、それぞれのバリアメタル膜17bを介して形成されている。
【0024】
一方前記領域11Cにおいては前記層間絶縁膜15中に、前記積層配線パタ―ン13Cあるいは13Dに対し平行に延在する配線パタ―ン15Cおよび15Cが、それぞれのバリアメタル膜15cを介して交互に繰り返し、例えばダマシン法により形成されており、その際、前記配線パタ―ン15Cは前記積層配線パタ―ン13Cあるいは13Dの直上に位置するように配置されている。
【0025】
さらに前記領域11Cにおいては前記層間絶縁膜16中に、前記配線パタ―ン15Cおよび15Cに平行に延在する配線パタ―ン16C,16Cが、前記配線パタ―ン16Cが前記配線パタ―ン15C直上に位置するように、また前記配線パタ―ン16C1が前記配線パタ―ン15C直上に位置するように交互に繰り返し、例えばダマシン法により、それぞれのバリアメタル膜16cを介して形成されている。
【0026】
さらに前記領域11Cにおいては前記層間絶縁膜17中に、前記配線パタ―ン16Cおよび16Cに平行に延在する配線パタ―ン17C,17Cが、前記配線パタ―ン17Cが前記配線パタ―ン16C直上に位置するように、また前記配線パタ―ン17Cが前記配線パタ―ン16C直上に位置するように交互に繰り返し、例えばダマシン法により、それぞれのバリアメタル膜17cを介して形成されている。
【0027】
図3は、前記領域Cにおける前記積層配線パタ―ン13C,13Dを含む多層配線構造より構成される櫛歯形キャパシタ素子を示す透視斜視図、図4は前記ポリシリコン層13f,13gおよび配線パタ―ン15C,15Cの形状を示す平面図である。
【0028】
図3および図4を参照するに、前記積層配線パタ―ン13C,13Dは共通の配線基部13CDから平行に延出して櫛歯形状を形成しており、これに対応して前記ポリシリコン層13f,13gおよび配線パタ―ン15C,15C、さらに図示はされていないが配線パタ―ン16C,16C,17C,17Cも、同様な櫛歯形状を有している。例えば前記配線パタ―ン15Cは、共通の基部15CDから互いに平行に延出しており、前記配線パタ―ン16Cは、共通の基部16CDから互いに平行に延出している。また前記配線パタ―ン15Cは、共通の基部15DDから互いに平行に延出しており、配線パタ―ン16Cは共通の基部16DDから互いに平行に延出している。図示はしていないが、配線パタ―ン17C,17Cについても同様である。
【0029】
また前記ポリシリコン層13fはビアコンタクトVia−Gにおいて接地され、これにより、その上のポリシリコン層13gおよびシリサイド層13gsC,13gsDが静電遮蔽される。一方前記ポリシリコン層13gおよび配線パタ―ン15Cには、ビアコンタクトVia−Vにより、電圧Vが供給され、また配線パタ―ン15CにはビアコンタクトVia−V2により、前記電圧Vとは異なる電圧Vが供給される。
【0030】
同様に、図示は省略するが、前記配線パタ―ン16Cには前記電圧Vが供給され、前記配線パタ―ン16Cには前記電圧Vが供給され、前記配線パタ―ン17Cには前記電圧Vが供給され、さらに前記配線パタ―ン17Cには前記電圧Vが供給される。なおこれらのビアコンタクトは、例えばデュアルダマシン法により形成することが可能である。
【0031】
その結果、図5に示すように前記領域11Cにおける多層配線構造においては、層間絶縁膜15においては配線パタ―ン15Cと15Cの間、層間絶縁膜16においては配線パタ―ン16Cと16Cの間、さらに層間絶縁膜17においては配線パタ―ン17Cと17Cの間にキャパシタンスCが形成され、また上下に隣接する配線パタ―ン15Cと16C、15Cと16C、16Cと17C、16Cと17Cの間にキャパシタンスCが形成される。また図5の実施形態では前記配線パタ―ン13Cおよび13Dが前記スタックドゲート電極13Aとの高さと実質的に等しい高さを有しているため、前記配線パタ―ン13Cのシリサイド層13gsCとその上で隣接する配線パタ―ン15C1との間、および前記配線パタ―ン13Dのシリサイド層13gsDとその上で隣接する配線パタ―ン15Cとの間に、キャパシタンスCが形成される。
【0032】
このように本実施形態によれば、前記領域11Cに、キャパシタンスC,CおよびCを実効的に並列接続したキャパシタ素子を形成することが可能である。
【0033】
図6は、前記領域11Cの多層配線構造として図7のモデル構造に示すパラメータを使った場合のキャパシタンスC1,C2,C3の割合を示すグラフである。
【0034】
最初に図7を参照するに、このモデル構造では多層配線構造中に3層の配線パタ―ン15C,15C,16C,16C,17C,17Cを有しており、層間絶縁膜14として比誘電率が4.1で膜厚が400nmのシリコン酸化膜を使っている。またこのモデル構造では、積層配線パタ―ン13Cあるいは13Dの上端から前記層間絶縁膜14の平坦化された表面までの距離は200nmとなっている。またこのモデル構造では、配線パタ―ン15C,15C,16C,16C,17C,17Cはいずれも1000nmの幅と250nmの厚さを有し、同一の層間絶縁膜中において隣接する配線パタ―ンとの間隔が300nm、上下に隣接する配線パタ―ンとの間隔が300nmに設定されている。また前記層間絶縁膜15,16,17は、3.1の比誘電率を有するものとしている。
【0035】
図6を参照するに、このようなモデル構造では、前記キャパシタンスCの寄与Aが25%、キャパシタンスCの寄与Bが38%であるのに対し、キャパシタンスCの寄与Cが37%もあり、これは、前記領域11Cにキャパシタ素子を形成する際に、前記キャパシタンスCの寄与Cにより、前記領域11Cの面積を37%低減できることを意味している。
【0036】
本実施形態において前記領域11Cにこのようにして形成されるキャパシタ素子は、特に前記キャパシタンスCが配線パタ―ン15Cと積層配線パタ―ン13Cあるいは13Dの最上部をなすシリサイド層13gsCあるいは13gsDとの間に形成されるため、前記積層配線パタ―ン13C,13Dとして半導体であるポリシリコンを使っていながら、キャパシタンスCの値が前記電圧V,Vの値によって変動することがないという、優れた性質を有している。
【0037】
仮に図8に示すように前記領域11Cにおいて積層配線パタ―ン13Cと13Dの間に別の積層配線パタ―ン13Eが設けられ、そのポリシリコン層13gに電圧Vが供給された場合、図8に示すように、積層配線パタ―ン13E直上の配線パタ―ン15Cとの間に追加のキャパシタンスCが発生するほかに、左右に隣接する積層配線パタ―ン13Cおよび13Dとの間にも追加のキャパシタンスCが発生する。
【0038】
そこでこのような構成は、キャパシタンスを増加させる好ましい効果を有してはいるものの、ポリシリコン層13g中に電圧印加に伴って、特に前記電極間絶縁膜13iとの界面において空乏層が発生する問題を考慮する必要がある。このような空乏層の厚さは一般に印加電圧により変化するため、前記キャパシタンスCの値は、この空乏層のキャパシタンスの影響を受けて、前記積層配線パタ―ン13C〜13Eに印加される印加電圧V,Vの大きさにより変化してしまう問題が発生する。
【0039】
これに対し先の図7の構成では、このような印加電圧により値の変わるキャパシタンスCが含まれないため、前記領域11Cに形成されるキャパシタ素子のキャパシタンスを高い精度で確定させることが可能となる。
【0040】
図9は、このような高精度のキャパシタンスが要求される回路の一例として、D/Aコンバータ30の構成を示す。
【0041】
図9を参照するに、D/Aコンバータ30はライン31に共通に接続され、それぞれキャパシタンスC,C/2,C/4・・・C/2N−3,C/2N−2,C/2N−1,C/2を有する多数のキャパシタを含み、前記キャパシタはそれぞれのスイッチSW,SW,SW・・・SWN−3,SWN−2,SWN−1により、グランドあるいは基準電圧Vrefに接続される。
【0042】
前記スイッチスイッチSW,SW,SW・・・SWN−3,SWN−2,SWN−1は、最小ビット(LSB)から最大ビット(MSB)までを含むデジタル信号を供給されるスイッチコントローラ32により制御され、前記デジタル信号により指定されたスイッチが、対応するキャパシタを前記基準電圧源に接続する一方、他のスイッチは、対応するキャパシタをグランドに接続する。図示の例では、スイッチSWとスイッチSWN−1が、対応するキャパシタを前記基準電圧源に接続している。
【0043】
このような構成のD/Aコンバータ30では、前記ライン31には、前記基準電圧Vrefを比率Cset/(Cset+Cb)、ただしCsetは基準電圧源Vrefに接続されたキャパシタのキャパシタンス、Cはグランドに接続されたキャパシタのキャパシタンス、により分割した電圧が得られ、増幅器33で増幅された後、アナログ信号出力として出力される。
【0044】
このようなキャパシタンス比により電圧分割を行う回路あるいは装置では、高精度のキャパシタンス値が要求される。本実施形態における、前記領域11に形成されるキャパシタ素子は、このような用途に好適である。
【0045】
なお図8の構成のキャパシタ素子では、このようにキャパシタンスの値が電圧V,Vにより変化するが、キャパシタンスの値自体は図7の構成に比べて増大しているため、高精度なキャパシタンス値を要求しない用途に対しては有効である。このため図8の構成は本実施形態に、一変形例として含めておく。
【0046】
以下、図10A〜図10Sを参照しながら、前記図1の半導体集積回路装置10の製造方法について説明する。
【0047】
図10Aを参照するに、前記シリコン基板11上にはSTI型の素子分離領域11Iによりフラッシュメモリのための素子領域11Aおよび高速論理トランジスタのための素子領域11Bと、それ以外の領域11Cとが画成されており、前記領域11Cでは、素子分離領域11Iを構成するシリコン酸化膜11Oxにより覆われている。さらに図10Aの工程では、前記素子領域11Aに、図示は省略するがp型ウェルを、n型ウェルに囲まれた状態で形成している。一方前記素子領域11Bにおいては、形成される高速論理トランジスタがnチャネルMOSトランジスタである場合にはp型の、また形成される高速論理トランジスタがpチャネルMOSトランジスタである場合にはn型のウェルが形成されている。さらに図10Aの状態では、図示は省略するが、前記素子領域11Aに、前記フラメモリセルトランジスタの閾値制御のためのイオン注入がなされている。
【0048】
次に図10Bの工程において前記図10Aの構造をHFにて洗浄した後、露出シリコン面に対し熱酸化を行い、前記素子領域11Aおよび11Bにおいて、シリコン酸化膜12を、例えば10nmの膜厚に形成する。
【0049】
さらに図10Cの工程において、前記図10Bの構造上にP(リン)を1×1020cm-3の濃度でドープしたアモルファスシリコン膜を、前記ポリシリコン層13fに対応して減圧CVD法により、例えば90nmの膜厚に形成する。この1×1020cm-3のドーピング濃度は、フラッシュメモリにおけるデータ保持に適した濃度であることに注意すべきである。これよりもドーピング濃度を高くすると、データ保持性能が劣化し、フラッシュメモリの信頼性が低下する。
【0050】
さらに図10Dの工程において前記ポリシリコン層13fを構成するアモルファスシリコン膜をパターニングして、前記素子領域11Bから除去する。
【0051】
次に図10Eの工程において前記図10Dの構造上にONO膜が前記電極間絶縁層13iに対応して形成される。図10Dでは前記ONO膜に符号13iを付している。このようにして形成された前記電極間絶縁層13iに対応するONO膜は、CVD法により5〜10nmの厚さに形成されたシリコン酸化膜と、CVD法により3〜10nmの厚さに形成されたSiN膜と、前記SiN膜の表面を熱酸化して形成した熱酸化膜の積層により構成される。また図10Eの状態では、このようにして形成したONO膜13iを介して、前記素子領域11Bに、素子領域11Bに形成される高速論理トランジスタの閾値制御のためのイオン注入を行うことも、可能である。
【0052】
次に図10Fの工程において前記素子領域11Aおよび領域11Cを、図示は省略するがレジストパターンで覆い、前記素子領域11BからONO膜13iおよび熱酸化膜12を選択的に除去する。ONO膜13iの除去はドライエッチングにより、また熱酸化膜12の除去は、HF水溶液を使ったウェットエッチングによりなされる。このパターニングの結果、前記素子領域11Aには熱酸膜パタ―ン12Aが形成される。
【0053】
次に図10Gの工程において、前記図10Fの構造に対し、前記レジストパターンを除去した後、熱酸化処理を行い、前記素子領域11Bにおいて露出シリコン表面に、厚さが約2nmのゲート酸化膜12Bを形成する。この2nmの膜厚は、ゲート長が90nmのトランジスタを想定した場合に対応している。
【0054】
次に図10Hの工程において、前記図10Gの構造上に前記ポリシリコン層13gを構成するポリシリコン膜をCVD法により、例えば100nmの膜厚に形成する。なお前記ポリシリコン層13fに対応するアモルファスシリコン膜は、この時点までには再結晶してポリシリコンになっているため、以下ではポリシリコン層13fとよぶことにする。
【0055】
さらに図10Iの工程において、前記素子領域11Aおよび領域11Cにおいて形成されている、ポリシリコン層13fとONO層13iとポリシリコン層13gの積層構造体をパターニングし、前記素子領域11Aにおいては前記スタックドゲート電極13Aを幅がWのラインアンドスペースパタ―ン形状に、また前記領域11Cにおいては積層配線構造13C,13D・・・を、幅がW2のラインアンドスペースパタ―ン形状に形成する。
【0056】
次に図10Jの工程において、前記素子領域11Bおよび領域11Cをレジストパターンで覆い、前記素子領域11AにおいてAs(ヒ素)イオン(As+)を、前記スタックドゲート電極13Aをマスクに、例えば30keV〜80keVの加速電圧下、1×1014cm-2〜5×1014cm-2のドーズ量でイオン注入し、前記シリコン基板11中、前記スタックドゲート電極13A直下のチャネル領域11ChAを隔てて相対向するn型LDD領域11aおよび11bを形成する。なお前記スタックドゲート電極13Aは前記素子領域11Aに繰り返し形成されるので、一のスタックドゲート電極13Aに形成されたLDD領域11bは隣接するスタックドゲート電極13AのLDD領域11aに連続する。
【0057】
さらに図10Jの工程では、図示はしないが前記イオン注入工程の後、図10Jの構造を熱酸化処理し、前記スタックドゲート電極13A中、前記ポリシリコン層13fにより構成されるフローティングゲート電極の側壁面に熱酸化膜を形成し、フラッシュメモリの信頼性を向上させるのが好ましい。
【0058】
次に図10Kの工程において前記図10Jの構造上にシリコン窒化膜を例えば80nmの膜厚に、CVD法により下地形状に整合した形状に形成し、さらにこれを前記シリコン基板11の主面に略垂直方向に作用するドライエッチングにより、前記シリコン基板11の表面が露出するまでエッチバックし、前記スタックドゲート電極13Aの側壁面に側壁絶縁膜13W1A,13W2Aを形成する。同時に、前記領域11Cにおいても、積層配線パタ―ン13C,13D・・・の側壁面に同様な側壁絶縁膜13W1Cおよび13WCが形成される。
【0059】
次に図10Lの工程において前記素子領域11Bにおいてポリシリコンパタ―ン13Bが単層のゲート電極へとパターニングされ、さらに図10Mの工程において、前記素子領域11Aおよび領域11Cをレジストパターンにより保護し、前記素子領域11Bに、AsやPなどのn型不純物元素、あるいはB(ボロン)などのp型不純物元素を、前記単層委ゲート電極13Bをマスクにイオン注入により導入し、前記シリコン基板11中に前記単層ゲート電極13B直下のチャネル領域11ChBを挟んで相対向するように、n型あるいはp型のソースおよびドレインエクステンション領域11aBおよび11bBが形成される。また図10Mの工程においては、同様に前記素子領域11Bに、前記ソースおよびドレインエクステンション領域11aB,11bBがn型の場合にはp型の不純物元素を、また前記ソースおよびドレインエクステンション領域11aB,11bBがp型の場合にはn型の不純物元素を、斜め方向からイオン注入し、ポケット注入を行ってもよい。
【0060】
さらに図10Nの工程において前記図10Mの構造上に、前記素子領域11Aおよび11Cからレジストパターンを除去した後、シリコン酸化膜をCVD法により、下地形状に整合して例えば100nmの厚さに形成し、これを前記シリコン基板11の主面に略垂直方向に作用するドライエッチングによりエッチバックし、前記単層ゲート電極13の両側壁面上に側壁絶縁膜13WB,13WBをそれぞれ形成する。
【0061】
さらに図10Oの工程において、前記素子領域11Bに形成される高速論理トランジスタがnチャネルMOSトランジスタである場合には、前記素子領域11A、11Bおよび前記領域11CにAsイオンを5keVの加速電圧下、1×1015cm-2程度のドーズ量でイオン注入し、前記素子領域11Aにおいては前記シリコン基板11のうち、前記スタックドゲート電極13Aのチャネル領域11ChAから見て前記側壁絶縁膜13WA,13WAの外側の領域をn+型にドープし、ソース領域11cAおよびドレイン領域11dAを形成する。またこの工程では、前記スタックドゲート電極13A中においてコントロール電極を構成し、前記素子領域11B中において前記単層ゲート電極13Bを構成し、前記領域11C中において前記積層配線パタ―ン13C,13Dの一部を構成するポリシリコン層13gもn+型にドープされる。
【0062】
なお前記素子領域11Bに形成される高速論理トランジスタがpチャネルMOSトランジスタである場合には、図10Oの工程において前記素子領域11Aおよび領域11Cへのイオン注入の際には前記素子領域11Bをレジストパターンで保護しておく。さらに素子領域11Aおよび領域11Cをレジストパターンで保護し、この状態で前記シリコン基板11中に、例えばBなどのp型不純物元素をイオン注入することにより、前記シリコン基板11中、前記単層ゲート電極13B直下のチャネル領域11ChBから見て前記側壁絶縁膜13WB,13WBの外側の領域をp+型にドープし、前記ソース領域11cBおよび11dBをp+型拡散領域として形成する。
【0063】
さらに図10Pの工程において、前記図11Oの構造上に例えばコバルト(Co)膜を約10nmの膜厚で堆積し、1000℃で10秒程度の急速熱処理を行うことにより、前記ソース領域11aA,ドレイン領域11bAの表面にシリサイド層11sAを、また前記ソース領域11aB,ドレイン領域11bBの表面にシリサイド層11sBを形成する。また同時に前記スタックドゲート電極13Aにおいてはポリシリコン層13gの表面に同様なシリサイド層13gsAが、単層ゲート電極13Bにおいてはポリシリコン層13gの表面にシリサイド層13gsBが形成され、さらに前記領域11Cにおいては前記積層配線パタ―ン13C,13D上部のポリシリコン層13gの表面に、同様なシリサイド層13gC,13gDが形成される。
【0064】
次に図10Qの工程において前記図10Pの構造上に例えばスパッタ法により、前記シリコン基板11の露出表面および素子分離構造11I、さらに前記スタックドゲート電極13A、単層ゲート電極13Bおよび積層配線パタ―ン13C,13Dを覆うSiN膜14Nを形成し、さらにその上に、例えば高密度プラズマCVD法により、シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜14を形成する。
【0065】
次に図10Rの工程において前記層間絶縁膜14に対し、化学機械研磨(CMP)法による研磨を行い、層間絶縁膜14の表面を平坦化する。このようにして研磨された層間絶縁膜14は、前記素子分離絶縁膜11Iの表面から測って約400nmの厚さを有する。さらに図10Rの工程では、前記層間絶縁膜14中に前記素子領域11Aにおいては前記ソース領域11cAおよびドレイン領域11dAと、それぞれシリサイド層11sAを介して電気的にコンタクトするビアプラグ14cA,14dAが形成され、また前記素子領域11Bにおいては前記ソース領域11cBおよびドレイン領域11cBと、それぞれシリサイド層11sBを介して電気的にコンタクトするビアプラグ14cB,14dBが形成される。かかるビアプラグ14cA,14dA,14cB,14dBは、例えばタングステンプラグにより形成することができる。
【0066】
さらに図10Sの工程において、前記図10Rの構造上に、前記多層配線構造18が形成される。
【0067】
以下、前記多層配線構造18の形成方法を、特に領域11Cへのキャパシタ素子の形成に焦点を当てて、図11A−図11Fを参照しながら説明する。
【0068】
図11Aを参照するに、前記領域11Cにおいては前記素子分離域11I上に積層配線パタ―ン11C,11Dが平行に形成されており、前記積層配線パタ―ン11C,11Dは前記層間絶縁膜14により覆われている。前記層間絶縁膜14は平坦化された上面を有し、前記層間絶縁膜14上には、例えばSiC膜15DiffがCuの拡散防止膜として50nmの厚さに形成され、さらに前記SiC膜15Diff上にSiOC膜のような、いわゆるlow−K誘電体膜が前記層間絶縁膜15として、例えば200nmの厚さに形成される。さらに前記層間絶縁膜15中には前記SiC拡散防止膜15Diffをエッチングストッパに、溝部15aが前記配線パタ―ン15C,15Cに対応して繰り返し形成される。
【0069】
次に図11Bの工程において前記図11Aの構造上にTa膜とTaN膜を積層した積層構造のバリアメタル膜15cをスパッタ法などにより数十ナノメートルの膜厚に形成し、図11Cの工程において前記図11Bの構造上に銅(Cu)層を例えばスパッタおよび電解メッキ法などにより、前記溝部15aを充填するように形成する。
【0070】
さらに図11Dの工程において、前記層間絶縁膜15上の余分なCu層15Cuを、前記層間絶縁膜15の上面が露出するまで、CMP法により研磨して除去する。これにより、前記層間絶縁膜15中には前記配線パタ―ン15C,15Cが前記溝部15aを充填して形成される。
【0071】
さらに図11Eの工程において前記層間絶縁膜14上に、SiC膜16DiffがCuの拡散防止膜として50nmの厚さに形成され、さらに前記SiC膜16Diff上に前記層間絶縁膜15と同様な層間絶縁膜16が、例えば500nmの厚さに形成される。さらに前記層間絶縁膜16中には溝部16aが前記配線パタ―ン16C,16Cに対応して繰り返し形成される。前記溝部16aの形成は前記層間絶縁膜16内において打ち切られ、このため前記溝部16aの側壁面および底面には前記層間絶縁膜16を構成するlow−K誘電体膜が露出している。
【0072】
次に図11Fの工程において前記図16Eの構造上に前記バリアメタル膜15cと同様なバリアメタル膜16cをスパッタ法などにより数十ナノメートルの膜厚に形成し、さらに前記溝部16aを銅(Cu)層により、前記溝部15aの場合と同様に充填する。
【0073】
前記層間絶縁膜16上の余分なCu層を、前記層間絶縁膜16の上面が露出するまで、CMP法により研磨して除去することにより、前記層間絶縁膜16中に前記溝部15aを充填して、前記配線パタ―ン16C,16Cが形成される。
【0074】
さらに同様な工程を繰り返すことにより、前記層間絶縁膜16上に層間絶縁膜17がSiC膜17Diffを介して、形成され、前記層間絶縁膜17中には配線パタ―ン17C,17Cが、バリアメタル17cを介して形成される。
【0075】
図12A〜図12Fは、前記図3に示した、前記領域11CにおけるビアコンタクトVia−V1の形成工程を説明する図である。
【0076】
図12Aを参照するに、前記素子分離領域11I上には前記図3に示す積層配線パタ―ン13Cおよび13Dが延在する基部13CDが形成されており、前記基部13CDは前記層間絶縁膜14により覆われている。もちろん前記基部13CDは、前記積層配線パタ―ン13Cおよび13Dと同一の積層構造を有している。
【0077】
図12Aの工程では、前記層間絶縁膜14中に、前記基部13CDにコンタクトする、例えばタングステンよりなるビアプラグ14Dが、例えばTi/TiN積層構造を有するバリアメタル膜14dを伴って、前記図11Dにおけるビアプラグ14cA,14dA、あるいはビアプラグ14cB,14dBと同様に形成されている。先にも説明したように、前記層間絶縁膜14の上面はCMP法により平坦化されている。
【0078】
さらに図12Aの工程では前記層間絶縁膜14上に前記拡散防止膜15Diffおよび層間絶縁膜15が図11Eと同様にして形成され、さらに前記図12Cの工程において前記層間絶縁膜16中に、前記図3における配線パタ―ン15C1,15C2の基部15CDに対応した溝部15CDtが形成され、さらに前記溝部15CDt中に、前記ビアプラグ14Dを露出するコンタクトホール15Dcが形成される。あるいは先に前記層間絶縁膜15中に前記コンタクトホール15Dcを形成し、その後で前記溝部15CDtを形成してもよい。
【0079】
さらに図12Dに示すように前記溝部15CDtに前記バリアメタル膜15cに対応するバリアメタル膜15cdを介してCu層を充填し、CMP法により前記層間絶縁膜15上の余剰部を除去することにより、前記溝部15CDtを、前記基部15CDを構成するCuパタ―ンで充填した構造が得られる。先に図3で説明したように前記基部15CDからは複数の配線パタ―ン15C2が互いに平行に延出する。
【0080】
さらに図12Eに示すように図12Dの構造上に形成された層間絶縁膜16中にCuパタ―ンにより前記基部16CDが、前記基部15CDにコンタクトするCuビアプラグ16Cを伴って、デュアルダマシン法により形成され、さらにその上の層間絶縁膜17中にCuパタ―ンにより前記基部17CDが、前記基部16CDにコンタクトするCuビアプラグ17Cを伴って、やはりデュアルダマシン法により形成される。なお図12E中、図3におけるビアプラグVia−Vの位置を破線で示している。
【0081】
さらに前記図12Eと同様な積層構造が、図13に示すように、図3において前記配線パタ―ン15C1が延出する基部15DD,前記配線パタ―ン16C1が延出する基部16DD、そして図3には示されていないが前記配線パタ―ン17C1が延出する基部17DDが、それぞれ前記層間絶縁膜15,16および17中にデュアルダマシン法により形成される。同様に図13においても、図3のビアプラグVia−Vの位置を破線で示している。
【0082】
そこで図12Eの構造において前記基部17CDに電圧V1を供給し、図13の構造において前記基部17DDに電圧V2を供給することにより、図5に示すように領域11Cにおいてキャパシタ素子にキャパシタンスを発生させることができる。このようにして発生したキャパシタンスはポリシリコンパタ―ン内の空乏化の影響を受けることがなく、印加電圧が変化しても所定のキャパシタンスが維持される。このため、本実施形態によるキャパシタ素子は、先に説明したD/Aコンバータなど、正確なキャパシタンス値を要求する用途に好適である。
【0083】
[第2の実施形態]
図14は第2の実施形態による半導体集積回路装置の製造工程の一部を示す。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0084】
本実施形態では、先の実施形態における図10Iの工程において前記ポリシリコン層13fをパターニングせずにおく。その結果、本実施形態では前記図10I〜図10Kの工程まで、前記ポリシリコン層13fのみならず、その上の電極間絶縁膜13iおよびポリシリコン層13gも、素子領域11A以外ではパターニングされていない。
【0085】
図14の工程は、先の実施形態における図10Lの工程に対応しており、前記ポリシリコン層13gを前記素子領域11Bにおいてパターニングしてゲート電極13Bを形成する際に、前記領域11Cにおいても前記ポリシリコン層13gを、前記絶縁膜13iをエッチングストッパとしてパターニングし、前記積層配線パタ―ン13C,13Dを形成している。
【0086】
本実施形態の場合、前記ポリシリコン層13fは、最終的な半導体集積回路装置において図15に示すように前記領域11Cを連続して覆い、その上部に形成されるキャパシタ素子の電気的遮蔽効果を向上させることができる。
【0087】
なお本実施形態では、前記領域11Cにおける側壁絶縁膜13WC,13WC,13WD,13WDなどは、先の実施形態における図10Nの工程に対応する工程において、前記絶縁膜13iが露出した図14の構造上に堆積された絶縁膜をパタ―ニングして形成されるため、図15に示されるように絶縁膜13i上に形成されているのがわかる。
【0088】
以上、本発明を好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
(付記1)
素子分離領域により第1の素子領域を画成された半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1の素子領域内に形成されたトンネル絶縁膜と、前記トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成されたコントロールゲートと、前記半導体基板中に形成されたソース領域およびドレイン領域とを備えたフラッシュメモリセルと、
前記半導体基板上、前記素子領域外に形成され、第1の電極パタ―ンと、前記第1の電極上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された第2の電極パターンとを有する第1積層配線パタ―ンと、
前記基板上に、前記フラッシュメモリセルと前記第1積層配線パタ―ン上に形成された第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜中に形成された第1配線層と、を含み、
前記第1配線層は、第1の電源に接続された第1の配線パタ―ンと、第2の電源に接続された第2の配線パタ―ンと、を含み、
前記第1の配線パタ―ンと前記第2の配線パタ―ンとは容量結合して第1のキャパシタを形成し、
前記第1の配線パタ―ンは前記第1積層配線パタ―ン上に形成されて、前記第2の電極パターンと容量結合して第2のキャパシタを形成し、
前記第2の電極パターンは前記第2の配線パタ―ンに電気的に接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
(付記2)
前記第1の電極パターンは、固定電位電源に接続されることを特徴とする付記1記載の半導体集積回路装置。
(付記3)
前記フローティングゲートは前記第1の電極パターンと同一の膜厚を有し、前記第1の絶縁膜は前記第2の絶縁膜と同一の膜厚を有し、前記コントロールゲートは前記第2の電極パターンと同一の膜厚を有することを特徴とする付記1または2記載の半導体集積回路装置。
(付記4)
前記フローティングゲート、前記コントロールゲート、前記第1の電極パターンおよび前記第2の電極パターンは、いずれもポリシリコンよりなり、前記コントロールゲートの上面には第1のシリサイド層が、また前記第2の電極パターンの上面には第2のシリサイド層が形成されていることを特徴とする付記1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記5)
フラッシュメモリセルと前記第1積層配線パタ―ンとを覆う第2層間絶縁膜を更に有し、前記第1層間絶縁膜は、前記第2層間絶縁膜上に形成されることを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記6)
前記半導体上であって前記素子領域外に形成され、第3の電極パタ―ンと、前記第3の電極パターン上に形成された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜上に形成された第4の電極パターンとを有する第2積層配線パタ―ンを更に有し、
前記第1積層配線パターンと前記第2積層配線パターンとは、互いに平行に形成され、
前記第1の電極パターンと前記第3の電極パターンとは一体の導電体形成されることを特徴とする付記1〜5のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記7)
前記第1層間絶縁膜上に形成された第3層間絶縁膜と、前記第3層間絶縁膜中に形成された第2配線層とを更に含み、前記第2配線層は、前記第1の配線パタ―ン上に配設された第3の配線パタ―ンを含み、前記第3の配線パタ―ンは前記第2の配線パタ―ンに電気的に接続されていることを特徴とする付記1〜6のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記8)
前記第2の電極パタ―ンは、前記コントロールゲートよりも広い幅を有することを特徴とする付記1〜7のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記9)
前記第1積層配線パタ―ンは、前記素子分離領域上に形成されることを特徴とする付記1〜8のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記10)
前記素子分離領域は前記半導体基板上において第2の素子領域を画成し、前記半導体基板の前記第2の素子領域内に、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記半導体基板中に形成されたソース領域とドレイン領域と、を備えたMOSトランジスタを更に有することを特徴とする付記1〜9のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
(付記11)
半導体基板に素子分離領域を形成して第1の素子領域を画成する工程と、
前記第1の素子領域内にトンネル絶縁膜を形成する工程とし、
前記トンネル絶縁膜上にフローティングゲートを形成するとともに、前記素子分離領域上に第1の電極パターンを形成する工程と、
前記フローティングゲート上に第1の絶縁膜を形成するとともに、前記第1の電極パターン上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜上にコントロールゲートを形成するとともに、前記第2の絶縁膜上に第2の電極パタ―ンを形成する工程と、
前記素子領域内にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
前記半導体基板上に、前記コントールゲートと前記第2の電極パターンとを覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜中に、第2の電極パターンに達する導電性ビアプラグを形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜上に、前記導電性ビアプラグを介して前記第2の電極パターンに電気的に接続された第2の配線パタ―ンと、前記第2の配線パターンに対して容量結合するとともに、前記第2の電極パターンに対して容量結合する第1の電極パターンとを形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
(付記12)
さらに前記第2の電極パターンの表面にシリサイド層を形成する工程を含むことを特徴とする付記11記載の半導体集積回路装置の製造方法。
(付記13)
前記第1層間絶縁膜を形成する工程の後、前記導電性ビアプラグを形成する工程の前に、前記第1層間絶縁膜の表面を平坦化する工程を含むことを特徴とする付記11または12記載の半導体集積回路装置の製造方法。
(付記14)
前記素子分離領域は、前記半導体基板上において第2の素子領域を画成し、前記第2の素子領域には、前記第1層間絶縁膜の形成工程より前に、単層のゲート電極を有する半導体装置を形成する工程を更に有することを特徴とする付記11〜13のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置の製造方法。
【符号の説明】
【0089】
10 半導体集積回路装置
11 シリコン基板
11A,11B 素子領域
11C 領域
11I 素子分離領域
11aA,11aB,11bA,11bB LDD領域
11cA,11cB ソース領域
11dA,11dB ドレイン領域
11ChA,11ChB チャネル領域
11sA,11sB ソース/ドレインシリサイド層
12A トンネル絶縁膜
12B ゲート絶縁膜
13A スタックドゲート電極
13B 単層ゲート電極
13C,13D 積層配線パタ―ン
13CD,15CD,15DD,16CD,16DD 配線基部
13WA,13WA,13WB,13WB ゲート側壁絶縁膜
13f,13g ポリシリコン層
13i 絶縁膜
13gsA,13sgB ゲートシリサイド層
13gsC,13gsD シリサイド層
14 層間絶縁膜
14cA,14dA,14cB,14dB ビアプラグ
15,16,17 層間絶縁膜
15A,15B,16A,16B,17A,17B 配線層
15C,15C,16C,16C,17C,17C 配線パタ―ン
15a,16a,17a バリアメタル膜
18 多層配線構造
Via−V1,Via−V2,Via−G ビアコンタクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子分離領域により第1の素子領域を画成された半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1の素子領域内に形成されたトンネル絶縁膜と、前記トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成されたコントロールゲートと、前記半導体基板中に形成されたソース領域およびドレイン領域とを備えたフラッシュメモリセルと、
前記半導体基板上、前記素子領域外に形成され、第1の電極パタ―ンと、前記第1の電極上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された第2の電極パターンとを有する第1積層配線パタ―ンと、
前記基板上に、前記フラッシュメモリセルと前記第1積層配線パタ―ン上に形成された第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜中に形成された第1配線層と、を含み、
前記第1配線層は、第1の電源に接続された第1の配線パタ―ンと、第2の電源に接続された第2の配線パタ―ンと、を含み、
前記第1の配線パタ―ンと前記第2の配線パタ―ンとは容量結合して第1のキャパシタを形成し、
前記第1の配線パタ―ンは前記第1積層配線パタ―ン上に形成されて、前記第2の電極パターンと容量結合して第2のキャパシタを形成し、
前記第2の電極パターンは前記第2の配線パタ―ンに電気的に接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項2】
前記第1の電極パターンは、固定電位電源に接続されることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置。
【請求項3】
前記フローティングゲート、前記コントロールゲート、前記第1の電極パターンおよび前記第2の電極パターンは、いずれもポリシリコンよりなり、前記コントロールゲートの上面には第1のシリサイド層が、また前記第2の電極パターンの上面には第2のシリサイド層が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体集積回路装置。
【請求項4】
フラッシュメモリセルと前記第1積層配線パタ―ンとを覆う第2層間絶縁膜を更に有し、前記第1層間絶縁膜は、前記第2層間絶縁膜上に形成されることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
【請求項5】
前記半導体上であって前記素子領域外に形成され、第3の電極パタ―ンと、前記第3の電極パターン上に形成された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜上に形成された第4の電極パターンとを有する第2積層配線パタ―ンを更に有し、
前記第1積層配線パターンと前記第2積層配線パターンとは、互いに平行に形成され、
前記第1の電極パターンと前記第3の電極パターンとは一体の導電体形成されることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
【請求項6】
前記第1層間絶縁膜上に形成された第3層間絶縁膜と、前記第3層間絶縁膜中に形成された第2配線層とを更に含み、前記第2配線層は、前記第1の配線パタ―ン上に配設された第3の配線パタ―ンを含み、前記第3の配線パタ―ンは前記第2の配線パタ―ンに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記載の半導体集積回路装置。
【請求項7】
半導体基板に素子分離領域を形成して第1の素子領域を画成する工程と、
前記第1の素子領域内にトンネル絶縁膜を形成する工程とし、
前記トンネル絶縁膜上にフローティングゲートを形成するとともに、前記素子分離領域上に第1の電極パターンを形成する工程と、
前記フローティングゲート上に第1の絶縁膜を形成するとともに、前記第1の電極パターン上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜上にコントロールゲートを形成するとともに、前記第2の絶縁膜上に第2の電極パタ―ンを形成する工程と、
前記素子領域内にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
前記半導体基板上に、前記コントールゲートと前記第2の電極パターンとを覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜中に、第2の電極パターンに達する導電性ビアプラグを形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜上に、前記導電性ビアプラグを介して前記第2の電極パターンに電気的に接続された第2の配線パタ―ンと、前記第2の配線パターンに対して容量結合するとともに、前記第2の電極パターンに対して容量結合する第1の電極パターンとを形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項8】
さらに前記第2の電極パターンの表面にシリサイド層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項7記載の半導体集積回路装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1層間絶縁膜を形成する工程の後、前記導電性ビアプラグを形成する工程の前に、前記第1層間絶縁膜の表面を平坦化する工程を含むことを特徴とする請求項7または8記載の半導体集積回路装置の製造方法。

【図3】
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【図6】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図10G】
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【図10H】
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【図10I】
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【図10J】
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【図10K】
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【図10L】
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【図10M】
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【図10N】
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【図10O】
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【図14】
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【図15】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図10P】
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【図10Q】
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【図10R】
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【図10S】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−228396(P2011−228396A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95107(P2010−95107)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】